JP6707084B2 - アルドステロンシンターゼ阻害薬 - Google Patents

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Description

本発明はアルドステロンシンターゼ (CYP11B2)の阻害薬として有益であり、こうして腎臓疾患、糖尿病性腎症、心血管疾患及び線維症を含む、アルドステロン活性により媒介又は持続される種々の疾患を治療するのに有益であるヘテロアリール化合物に関する。また、本発明はこれらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を種々の疾患及び障害の治療に使用する方法、これらの化合物の調製方法及びこれらの方法に有益な中間体に関する。
アルドステロンはミネラルコルチコイド活性を有するステロイドホルモンである。それは主としてアンギオテンシンII、副腎皮質刺激ホルモン及び増大された血清カリウムレベルに応答して副腎糸球体により生成される。腎臓中のアルドステロンの主たる生理学的役割は遠位のネフロン中のカチオン交換(Na+ 再吸収及びK+分泌)を調節することによりナトリウムとカリウムのバランスを維持することである。しかしながら、アルドステロンはまた血管、心臓及び腎臓中で炎症促進性かつ線維化促進性のホルモンであることが示されていた。遺伝子発現におけるアルドステロンの作用はミネラルコルチコイド受容体(MR)への結合及び標準的核ホルモン受容体経路により媒介される。しかしながら、そのホルモンはまた管状イオン輸送体、例えば、Na+/H+交換体 (NHE)、H+-ATPase 、ENaC、及びNa+/K+ ATPase の活性の急な調節を含む、迅速な、非ゲノム応答を誘発する(D.W.Good, 2007, Hypertension, 49, 728-739) 。おそらく、これらの作用の幾つかはMR非依存性経路により媒介される。逆に、MRはデオキシコルチコステロン、コルチコステロン、コルチゾル及びプロゲステロンを含む、オルタナティブリガンドを結合し得る。こうして、アルドステロン合成の阻害はMRアンタゴニストで観察されるものとは異なる薬力学的プロフィールを有すると予想される。
アルドステロンは副腎の糸球帯中で合成され、そこで単一酵素、CYP11B2 (アルドステロンシンターゼ)が、コルチコステロン及び18−ヒドロキシコルチコステロンを経由して、アルドステロンへの11−デオキシコルチコステロン (11-DOC) の3工程変換を触媒作用する。副腎のアルドステロンシンターゼ活性はアンギオテンシンII及びK+レベル並びに同定されない脂肪細胞由来の媒介物質により調節される。低レベルのアルドステロンシンターゼがまた心臓及びCNS 中で検出されていたが、生理学的妥当性は確かではなく、おそらくパラクリン作用に関係する。全身性アルドステロンは実質的に完全に副腎に由来すると考えられる。
ナトリウムとカリウムのバランスを調節するその役割の他に、アルドステロンは腎臓、血管及び心臓を含む多くの組織中で炎症促進性かつ線維化促進性の作用を有すると示されていた。血圧並びに心臓、腎臓、脳及び血管の機能及び構造についての不適当なアルドステロンレベルの有害な作用が文献に広く報告されており、i)容積膨張及び高血圧をもたらす遠位の細管中のNa+/K+ ATPase ポンプ誘導によるナトリウム保持の増大、ii) 内皮機能不全、iii)酸化ストレス、iv) 腎臓及び心臓の肥大、v)繊維芽細胞増殖、及びvi) 腎臓、心臓及び血管の線維症をもたらす細胞外基質の過度の合成を含む。
アルドステロン遮断/阻害の利益として、腎臓線維症の軽減並びに慢性腎臓疾患 (CKD)及び糖尿病性腎症のモデルにおける糸球体濾過率及びアルブミン尿の改善が挙げられる。これが予備臨床データにより支持される(例えば、Fiebler ら著, 2005, Circulation, 111, 3087-3094; Leaら著, 2009, Kidney International, 75, 936-945 )。文献に報告されたその他の利益として、レニン依存性高血圧及び塩感受性高血圧の両方における低下された血圧及び末端臓器損傷(心臓、腎臓、血管)が挙げられる。
アルドステロンの既知の作用の多くがミネラルコルチコイド受容体 (MR) 活性化により媒介され、この経路を標的とすることに有利な証拠の多くがMRアンタゴニストによる実験から生じるが、非MR媒介作用が報告され、MR及びアルドステロンシンターゼのためのノックアウトマウスが異なる表現型を示す (Makhanova ら著.2006, Berger ら著.1998, Funder 2007) 。これらの観察はアルドステロンシンターゼ阻害薬がMRアンタゴニストと較べて異なるプロフィールを有し、利点を与え得ることを更に示唆する。
例えば、脈管系(増大された末梢血管耐性)、心臓(心筋の再分極についての作用)及び内分泌系(低下されたインスリン分泌)についての潜在的に有害な作用を含む、幾つかのアルドステロン作用がMRアンタゴニストにより阻害されない。更に、MR拮抗作用は循環アルドステロンの増加をもたらし、非MR経路によるアルドステロンシグナリングを増加し、潜在的に、MR遮断それ自体を部分的に解消すると予想される。
現在の治療戦略は糖尿病腎症の基礎となる症状の進行を遅くし、治療すること:血糖の調節及び高血圧の調節に集中している。アンギオテンシン転化酵素 (ACE)阻害薬及びアンギオテンシン受容体遮断薬 (ARB)が糖尿病患者で腎臓の利益を示していた。現在まで、ACE 阻害薬クラスの代表及びARB クラスからの代表が糖尿病性腎症の治療について認可されていた。これらの治療は糖尿病性腎症患者にとって制限された利益に相当する。
ACE 阻害薬及びARB の使用は糖尿病腎症の患者のためのケアーの現在の標準に相当するが、患者らはIDNT (E.J.Lewis ら著, 2001, N.Engl.J.Med., 345, 851-860)及びRENAAL (B.M.Brenner ら著, 2001, N.Engl.J.Med., 345, 861-869)研究(これらはこれらの通常の方法により治療された患者の慢性腎臓疾患進行の正確な目安である推定糸球体濾過率の経時の減少を報告していた)に見られるように、これらの治療の間に次第に腎臓機能を失う。ステージ5の慢性腎臓疾患では、腎臓の交換治療が透析又は移植の形態で、必要とされる。
アルドステロンシンターゼ阻害はまたACE 阻害薬及びARB との併用療法として利点を与えると予想し得る。注目するに、これらの薬剤を受ける患者の25 - 50 % が“アルドステロンブレークスルー”を経験し、この場合、これらの治療により初期に低下されたアルドステロンレベルが最終的に治療前のレベルに戻る。この現象は直接のアルドステロンシンターゼ阻害では生じず、組み合わせ治療における効力を高め得る。
疾患の初期の原因にもかかわらず、また現在の治療薬と同時投与される場合に、糖尿病性腎症を治療し、慢性の炎症及び線維症と関連する基礎となる病態生理学的メカニズムを特異的に標的とすることにより疾患進行を停止又は逆行しようとする高度な満たされない医療上の要望が存する。先に、また文献に記載された研究はアルドステロン合成の阻害薬が糖尿病性腎症を含む糖尿病性腎臓疾患;糸球体硬化症、糸球体腎炎、IGA 腎症、ネフローゼ症候群及び病巣分節性糸球体硬化症(FSGS)を含む非糖尿病性腎増疾患;高血圧、肺動脈高血圧、コン症候群、収縮期心不全、拡張期心不全、左心室機能不全、左心室強直及び線維症、左心室充満異常、動脈強直、アテローム硬化症及び一次的又は二次的高アルデステロン症と関連する心血管病的状態を含む心血管疾患;副腎形成異常並びに一次及び二次の高アルドステロン症の治療に有益であろうという証拠を与える。
本発明はアルドステロンシンターゼを阻害し、こうして腎臓疾患、糖尿病性腎症、心血管疾患及び線維症を含むアルドステロンのレベルを低下することにより軽減し得る種々の疾患及び障害を治療するのに有益である新規化合物を提供する。また、本発明はこれらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を種々の疾患及び障害の治療に使用する方法、これらの化合物の調製方法及びこれらの方法に有益な中間体に関する。
本発明の実施態様において、式IA又はIBの化合物又はこれらの塩が提供される。
式中、
Aはベンゾイミダゾリル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、クロメニル、シクロヘキセン-1-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン-5-オンイル、2,3-ジヒドロ-ベンゾフラニル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1,3-ジヒドロインドール-2-オンイル、1,3-ジヒドロ-イソインドリル、3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オンイル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オンイル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジニル、7,8-ジヒドロ-5H-ピラノ[4,3-b]ピリジニル、6,7-ジヒドロ-[1]ピリンジン-5-オンイル、3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オンイル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[1,5-a]ピリジニル、インダニル、インダゾリル、インドリル、イソクロマニル、イソキノリニル、フェニル、ピラゾリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、キノリニル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピニル、4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾリル、チアゾリル及び[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニルからなる群から選ばれ、
この場合、Aは必要によりC1-6アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH 、オキソ、C1-6アルコキシ、ハロゲン、-CF3、-CN 、-C(O)C1-3アルキル及び-C(O)NH2 から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、
R1はH及び-C1-3アルキルから選ばれ、
R2は-OH 、-CN 、-NH2、-N(C1-3アルキル)2、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O) C3-5 シクロアルキル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれ、
R3はHであり、
R4はHであり、又は
R3及びR4は一緒にスピロシクロプロピル基を形成し、
R5はH又は- C1-3アルキルであり、かつ
R6は-OH である。
別の実施態様において、A、R1、R2、R3及びR4が先の実施態様に定義されたとおりである、先の実施態様の式IAの化合物、又はこれらの塩が提供される。
別の実施態様において、
Aがベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、クロマン-6-又は-7-イル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イル及び4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イルからなる群から選ばれ、
R5がH又は-CH3であり、かつ
R6がOH である、第一の実施態様の式IBの化合物又はこれらの塩が提供される。
別の実施態様において、
Aがベンゾイミダゾl-5-イル、ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾオキサゾール-5-イル、ベンゾチアゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロマン-6-又は-7-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、1,3-ジヒドロインドール-2-オン-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン-6-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、イソキノリン-6-イル、フェニル、キノリン-3-又は-6-イル及び4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イル、インドール-5又は6-イル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イルからなる群から選ばれ、
この場合、Aが必要によりC1-3アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH 、オキソ、C1-3アルコキシ、Cl、F、-CF3、-CN 、-C(O)CH3及び-C(O)NH2から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、
R1がH及び-CH3から選ばれ、
R2が-OH 、-CN 、-NH2、-N(CH3)2、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O)シクロプロピル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれる、第一又は第二の実施態様の式IAの化合物又はこれらの塩が提供される。
別の実施態様において、
Aがベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、クロマン-6-又は-7-イル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イル及び4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イルからなる群から選ばれ、
この場合、Aが必要によりC1-3アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH 、オキソ、C1-3アルコキシ、Cl、F、-CF3、-CN 、-C(O)CH3及び-C(O)NH2から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、かつ
R2が-OH 、-CN 、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O)シクロプロピル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれる、第一、第二又は第四の実施態様の式IAの化合物又はこれらの塩が提供される。
本発明の別の局面において、先に、また後に記載される治療方法における使用のための一般式Iの化合物又はその医薬上許される塩が提供される。
表1は一般合成スキーム、実施例、及び当業界で知られている方法に記載された方法によりつくられる本発明の代表的な化合物を示す。
表1






















一実施態様において、本発明は先の表1に示された化合物1-200 からなる群から選ばれた化合物及びその医薬上許される塩に関する。
別の実施態様において、本発明は先の表1に示された化合物1、4-7 、9、12-18 、22、29、30、33-38 、43-45 、47-49 、51、52、55、56、60、61、65、68、69、71、73-77 、81、83、85、89、90、92、94、96、102-105 、107 、110 、112-114 、116 、118 、121 、123 、125-129 、131-133 、136 、142 、143 、148-150 、152-154 、157 、158 、160-164 、166 、168-172 、175-179 、183 、185-199 及びこれらの医薬上許される塩に関する。
別の実施態様において、本発明は先の表1に示された化合物9、12-18 、29、34、36-38 、43-45 、47、48、55、60、61、65、68、69、71、73-77 、81、83、85、89、90、92、94、96、102-105 、107 、110 、112-114 、116 、118 、121 、123 、125-129 、131-133 、136 、142 、143 、148-150 、152-154 、157 、158 、160-164 、166 、168-172 、175-179 、183 及び185-199並びにこれらの医薬上許される塩に関する。
別の実施態様において、本発明は化合物1-159 、163 、164 、169-178 、及び181-199 に関する。
別の実施態様において、本発明は化合物160-162 、165-168 及び179-180 に関する。
詳しく示されない限り、明細書及び特許請求の範囲中で、所定の化学式又は名称は互変異性体及び全ての立体異性体、光学異性体及び幾何異性体(例えば、鏡像体、ジアステレオマー、E/Z 異性体等)並びにこれらのラセミ体だけでなく、別々の鏡像体の異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、又は以上の形態のいずれかの混合物(このような異性体及び鏡像体が存在する場合)だけでなく、これらの医薬上許される塩を含む、塩並びにこれらの溶媒和物、例えば、遊離化合物の溶媒和物又はその化合物の塩の溶媒和物を含む水和物を含むべきである。
式 (I)の化合物の幾つかは一種より多い互変異性体形態で存在し得る。本発明は全てのこのような互変異性体の使用方法を含む。
本発明の化合物はまたそれらの同位元素標識形態を含む。本発明の組み合わせの活性薬剤の同位元素標識形態は前記活性薬剤の1個以上の原子が天然に通常見られる前記原子の原子量又は質量数とは異なる原子量又は質量数を有する1個以上の原子により置換されているという事実以外は前記活性薬剤と同じである。直ぐに商業上入手でき、良く確立された操作に従って本発明の組み合わせの活性薬剤にとり込まれる同位元素の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位元素、例えば、2H、3H、13C 、14C 、15N 、18O 、17O 、31P 、32P 、35S 、18F 、及び36Clがそれぞれ挙げられる。1個以上の上記同位元素及び/又はその他の原子のその他の同位元素を含む本発明の組み合わせの活性薬剤、そのプロドラッグ、又は医薬上許される塩が本発明の範囲内にあることが意図されている。
本発明は式 (I)の化合物の医薬上許される誘導体を含む。“医薬上許される誘導体”は患者への投与後に、本発明に有益な化合物、又はその薬理学上活性な代謝産物もしくは薬理学上活性な残渣を(直接又は間接に)与えることができるあらゆる医薬上許される塩もしくはエステル、又はあらゆるその他の化合物を表す。薬理学上活性な代謝産物は酵素により又は化学的に代謝し得る本発明のあらゆる化合物を意味すると理解されるべきである。これは、例えば、式 (I)のヒドロキシル化又は酸化された誘導体化合物を含む。
本明細書に使用される“医薬上許される塩”は親化合物がその酸塩又は塩基塩をつくることにより変性されている開示された化合物の誘導体を表す。医薬上許される塩の例として、塩基性残基、例えば、アミンの鉱酸塩又は有機酸塩;酸性残基、例えば、カルボン酸のアルカリ塩又は有機塩等が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、このような塩として、酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシレート、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸塩、カムシレート、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシレート、エタンジスルホン酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルコセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアースニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシレート、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド、アンモニウム塩、ベンザシン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。更なる医薬上許される塩はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等のような金属からの陽イオンで生成し得る(またPharmaceutical salts, Birge, S.M. ら著, J.Pharm.Sci., (1977), 66, 1-19を参照のこと)。
本発明の医薬上許される塩は塩基性又は酸性部分を含む親化合物から通常の化学方法により合成し得る。一般に、このような塩はこれらの化合物の遊離酸又は塩基形態を水もしくはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリルのような有機希釈剤、又はこれらの混合物中で充分な量の適当な塩基又は酸と反応させることにより合成し得る。
例えば、本発明の化合物を精製又は単離するのに有益である上記酸以外の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)がまた本発明の一部を構成する。
加えて、本発明の範囲内に式 (I)の化合物のプロドラッグの使用がある。プロドラッグとして、簡単な化学変換後に、変性されて本発明の化合物を生成するこれらの化合物が挙げられる。簡単な化学変換として、加水分解、酸化及び還元が挙げられる。詳しくは、プロドラッグが患者に投与される場合、プロドラッグが先に開示された化合物に変換され、それにより所望の薬理学的効果を与え得る。
本発明の化合物は当業者により認められるように“化学的に安定である”ことを意図されているもののみである。例えば、過酸化物又は“ダングリング原子価”、もしくは“カルバニオン”を有する化合物は本明細書に開示された本発明の方法により意図される化合物ではない。
この出願において先に開示された全ての化合物につき、命名法が構造と不一致である場合には、化合物が構造により特定されることが理解されるべきである。
この明細書に使用される全ての用語は、特にことわらない限り、当業界で知られているようなそれらの通常の意味で理解されるべきである。例えば、“C1-4アルキル”は1-4 個の炭素を含む飽和脂肪族炭化水素の1価の基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル (イソプロピル) 、n-ブチル又はt-ブチルであり、“C1-4 アルコキシ”は末端酸素を有するC1-4 アルキル、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシである。全てのアルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は構造上可能な場合、また特に明記されない限り、分枝又は非分枝、環化又は非環化であると理解されるべきである。その他の更に特別な定義は以下のとおりである。
単独又は別の基と組み合わせての“C1-n- アルキル”という用語(式中、nは2からnまでの整数である)は1〜n個のC原子を有する非環状、飽和、分枝又は線状の炭化水素基を表す。例えば、C1-5- アルキルという用語は基H3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2- 、H3C-CH2-CH(CH3)- 、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、 H3C-CH2-CH(CH3)-CH2- 、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)- を含む。
単独又は別の基と組み合わせての“C1-n- アルキレン”という用語(式中、nは1からnまでの整数である)は1〜n個の炭素原子を含む非環状、直鎖又は分枝鎖の2価のアルキル基を表す。例えば、C1-4- アルキレンという用語は-(CH)2- 、-(CH2-CH2)- 、-(CH(CH3))- 、-(CH2-CH2-CH2)- 、-(C(CH3)2)- 、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)- 、-(CH2-CH(CH3))- 、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))- 、-(CH(CH3)-CH2-CH2)- 、-(CH2-CH(CH3)-CH2)- 、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C(CH3)2-CH2)- 、-(CH(CH3)-CH(CH3))- 、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CHCH(CH3)2)- 及び-C(CH3)(CH2CH3)-を含む。
単独又は別の基と組み合わせての“C3-n- シクロアルキル”という用語(式中、nは4からnまでの整数である)は3〜n個のC原子を有する環状、飽和、非分枝炭化水素基を表す。例えば、C3-7- シクロアルキルという用語はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを含む。
本明細書に使用される“ヘテロ原子”という用語は炭素以外の原子、例えば、O、N、S及びPを意味すると理解されるべきである。
全てのアルキル基又は炭素鎖中で、1個以上の炭素原子が必要によりヘテロ原子:O、S又はNにより置換されていてもよく、Nが置換されていない場合にはそれがNHであることが理解されるべきであり、またヘテロ原子が末端炭素原子又は分枝もしくは非分枝炭素鎖内の内部炭素原子を置換し得ることが理解されるべきである。このような基はオキソの如き基により先に本明細書に記載されたように置換されてアルコキシカルボニル、アシル、アミド及びチオキソの如き定義(これらに限定されない)をもたらし得る。
単独で又は別の基と組み合わせて、本明細書に使用される“アリール”という用語は、6個の炭素原子を含む炭素環式芳香族単環基を表し、これは更に第二の5員又は6員炭素環基(これは芳香族、飽和又は不飽和であってもよい)に融合されてもよい。アリールとして、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル及びジヒドロナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
“ヘテロアリール”という用語は芳香族の5〜6員単環式ヘテロアリール又は芳香族の7〜11員ヘテロアリール二環式環を意味し、この場合、その環の少なくとも一つが芳香族であり、そのヘテロアリール環が1-4 個のヘテロ原子、例えば、N、O及びSを含む。5〜6員単環式ヘテロアリール環の非限定例として、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、チエニル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、及びプリニルが挙げられる。7〜11員ヘテロアリール二環式ヘテロアリール環の非限定例として、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、ジヒドロ-2H-キノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ [2,3-d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル及びベンゾチアゾリルが挙げられる。
“複素環”という用語は安定な非芳香族の4-8 員単環式複素環基又は安定な非芳香族の6〜11員融合二環式、橋かけ二環式もしくはスピロ環式複素環基を意味する。その5〜11員複素環は炭素原子と1個以上、好ましくは1個から4個までの窒素、酸素及び硫黄から選ばれたヘテロ原子からなる。複素環は飽和又は部分不飽和であってもよい。非芳香族の4-8 員単環式複素環基の非限定例として、テトラヒドロフラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-1λ6-チオモルホリニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びアゼピニルが挙げられる。非芳香族6〜11員融合二環式基の非限定例として、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロベンゾフラニル、及びオクタヒドロベンゾチオフェニルが挙げられる。非芳香族6〜11員橋かけ二環式基の非限定例として、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、及び3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルが挙げられる。非芳香族6〜11員スピロ環式複素環基の非限定例として、7-アザ-スピロ[3,3]ヘプタニル、7-スピロ[3,4]オクタニル、及び7-アザ-スピロ[3,4]オクタニルが挙げられる。“複素環”という用語は全ての可能な異性体形態を含むことが意図されている。
本明細書に使用される“ハロゲン”という用語は臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を意味すると理解されるべきである。定義“ハロゲン化され”、“部分又は完全ハロゲン化され”; 部分又は完全フッ素化され; “1個以上のハロゲン原子により置換され”は、例えば、1個以上の炭素原子についてのモノ、ジ又はトリハロ誘導体を含む。アルキルにつき、非限定例は-CH2CHF2 、-CF3等であろう。
本明細書に記載された、それぞれのアルキル、シクロアルキル、複素環、アリール又はヘテロアリール、或いはこれらの類似体は必要により部分又は完全ハロゲン化されていてもよいと理解されるべきである。
本明細書に使用される“窒素”即ちN及び“硫黄”即ちSは窒素及び硫黄の酸化形態並びにあらゆる塩基性窒素の四級化形態を含む。例えば、-S-C1-6 アルキル基につき、特に明記されない限り、これは-S(O)-C1-6 アルキル 及び-S(O)2-C1-6 アルキルを含むと理解されるべきであり、同様に、-S-Ra はRaがフェニルである場合にフェニル-S(O)m- と表されてもよく、式中、mは0、1又は2である。
一般合成方法及び中間体の合成
本発明の化合物は以下に提示される方法及び実施例並びに当業者に知られている方法により調製されてもよい。ここに記載される方法はその主題の範囲、特許請求された化合物、及び実施例を限定しないで本発明の例示として、また実施可能性のために意図される。最適の反応条件及び反応時間は使用される特別な反応体に応じて変化してもよい。特に明記されない限り、溶媒、温度、圧力、及びその他の反応条件は当業者により直ぐに選ばれるかもしれない。特別な操作が以下に提示される。以下の合成に使用される中間体は市販されており、又は当業者に知られている方法により容易に調製される。反応進行が通常の方法、例えば、薄層クロマトグラフィー (TLC)又は高圧液体クロマトグラフィー−質量分析 (HPLC-MS)により監視されてもよい。中間体及び生成物はカラムクロマトグラフィー、HPLC、分取TLC 、超臨界流体クロマトグラフィー (SFC)、及び再結晶を含む、当業界で知られている方法により精製されてもよい。
中間体 A1: 8-ブロモ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オンの合成
メタノール (1.5 L)中の3,5-ジブロモ-ピリジン-4-カルボアルデヒド (300 g, 1.1 モル) の溶液を0℃に冷却し、ホウ水素化ナトリウム (64 g, 1.7 モル) を添加する。次いでその反応混合物を2時間撹拌し、その後に氷を添加する。溶媒を除去し、その混合物をDCM (3x500 mL)で抽出する。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して(3,5-ジブロモ-ピリジン-4-イル)-メタノール280 g を得る。
THF (1.2 L) 中の(3,5-ジブロモ-ピリジン-4-イル)-メタノール (280 g, 1.0 モル) の溶液を0℃に冷却し、鉱油中60% のNaH (100 g, 2.5 モル) を添加する。その反応混合物を30分間撹拌し、臭化アリル (250 g, 2.1モル) を添加する。その反応混合物を12時間にわたって室温に温め、その後に氷を添加する。その混合物をEtOAc (2x800 mL)で抽出し、有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して4-アリルオキシメチル-3,5-ジブロモ-ピリジン250 g を得る。
シールされた管中のアセトニトリル (600 mL) 中の4-アリルオキシメチル-3,5-ジブロモ-ピリジン (100 g, 330 ミリモル) の撹拌溶液に酢酸パラジウム (22 g, 97 ミリモル)、トリエチルアミン (33 g, 330 ミリモル) 及びトリフェニルホスフィン (26 g, 97 ミリモル) を添加する。その管をシールし、100 ℃で2時間加熱する。水を添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して8-ブロモ-4-メチレン-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン55 g を得る。
THF (200 mL) 及び水 (200 mL) 中の8-ブロモ-4-メチレン-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン (20 g, 88 ミリモル) の撹拌溶液に四酸化オスミウム (4.5 g, 18 ミリモル) 及び過ヨウ素酸ナトリウム (41 g, 190 ミリモル) を添加する。その反応混合物を70℃で2時間加熱する。それを室温に冷却した後、その反応混合物をケイソウ土により濾過し、濾液をEtOAc で抽出する。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物13 gを得る。
中間体A2、A3及びA4: 8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オール及びその鏡像体の合成
中間体 A1 (10 g, 44 ミリモル) をMeOH (200 mL) に溶解し、ホウ水素化ナトリウム (5.0 g, 130 ミリモル) を添加する。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を除去する。残渣をEtOAc (200 mL) で希釈し、水 (2 x 100 mL) 及び食塩水 (1 x 100 mL)で洗浄する。有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮してラセミ体の8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オール (中間体 A2) 10 g を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の中間体 A2 (10 g, 44 ミリモル) をキラル分離して鏡像体 I (中間体 A3, 3.26 分) 4.0 g 及び鏡像体 II (中間体 A4, 4.34分) 4.1 g を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: Regis RegisPack分析カラム, 移動相 10% (1:1:1 MeOH:EtOH:iPA) : CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
中間体 A5: 8-ブロモ-4-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オールの合成
中間体 A1 (2.0 g, 8.8 ミリモル) をTHF (80 mL) に溶解し、3.0 M メチルマグネシウムブロミドエーテル溶液 (5.9 mL, 18 ミリモル) を添加する。その混合物を1時間撹拌し、その後にメチルマグネシウムブロミドエーテル溶液更に1 mLを添加する。その反応液を更に30分間撹拌し、飽和NH4Cl 水溶液 (15 mL)を水 (15 mL)及びEtOAc (100 mL)とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc で抽出する。有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.2 g を得る。
中間体 A6: 8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-カルボニトリルの合成
中間体 A1 (7.0 g, 31 ミリモル) をDCM (100 mL)に溶解し、次いでカリウムtert-ブトキシド (4.1 g, 37 ミリモル) 及び1-イソシアノメタンスルホニル-4-メチル-ベンゼン (6.6 g, 34 ミリモル) を0℃で添加する。その反応混合物を2時間撹拌し、それを氷水で反応停止する。その混合物をDCM で抽出し、全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物300 mgを得る。
中間体A7及びA8: 8-ブロモスピロ[1,4-ジヒドロピラノ[4,3-c]ピリジン-3,1'-シクロプロパン]-4-オール及びその鏡像体の合成
アセトニトリル (300 mL) 中のメチル 2-クロロエチルスルフィド (9.7 g, 88 ミリモル) の撹拌溶液に0℃でヨウ化メチル (12 g, 88 ミリモル) を添加し、その混合物を16時間にわたって室温に温める。次いでその混合物を濃縮し、残渣をメタノールとジエチルエーテルの混合物 (1:3)で洗浄する。固体が生成され、それを濾過により集める。その固体をtert-ブタノール (200 mL)中で中間体 A1 (10 g, 44 ミリモル) と混合し、カリウムtert-ブトキシド (9.8 g, 88 ミリモル) を添加する。その反応混合物を70℃で2時間加熱し、次いで水を添加してその反応を停止する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して8-ブロモスピロ[1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-3,1'-シクロプロパン]-4-オン3.5 gを得る。
0℃に冷却されたメタノール (70 mL)中の8-ブロモスピロ[1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-3,1'-シクロプロパン]-4-オン (3.5 g, 14 ミリモル) の撹拌溶液にホウ水素化ナトリウム(0.51 g, 14 ミリモル) を回分式で添加する。その反応混合物を1時間にわたって室温に温め、その後に溶媒を除去する。氷をその残渣に添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製してラセミ体の8-ブロモスピロ[1,4-ジヒドロピラノ[4,3-c]ピリジン-3,1'-シクロプロパン]-4-オール2.7 g を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の8-ブロモスピロ[1,4-ジヒドロピラノ[4,3-c]ピリジン-3,1'-シクロプロパン]-4-オール (2.7 g, 11 ミリモル) をキラル分離して鏡像体 I (中間体 A7, 2.43分) 1.0 g及び鏡像体 II (中間体 A8, 3.32分) 1.1 g を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: LUX セルロース-2, 4.6 x100 mmのカラム, 移動相15% (1:1:1 MeOH:EtOH:iPA) : CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
中間体A9及びA10: (8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル及びその鏡像体の合成
中間体 A1 (3.0 g, 13 ミリモル) 及びチタンイソプロポキシド (8.6 mL, 29 ミリモル) を2.0 M アンモニアエタノール溶液 (99 mL, 196 ミリモル) 中で混合する。その混合物を室温で16時間撹拌し、次いでホウ水素化ナトリウム (1.0 g, 26 ミリモル) を添加する。その反応を更に3時間続け、溶媒を除去して粗8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミンを得、これを精製しないで次の工程で使用する。
粗8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン (3.0 g, 13 ミリモル) をTHF (90 mL) に溶解し、ジ-tert-ブチルジカーボネート (14 g, 62 ミリモル) を添加する。その混合物を40時間撹拌し、飽和NH4Cl 水溶液 (10 mL)を添加する。その混合物を10分間撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液 (20 mL)を添加する。その混合物を再度10分間撹拌し、固体が生成される。固体を濾過し、濾液をEtOAc (3x150 mL)で抽出する。有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物(ラセミ体)2.8 g を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の(8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (2.8 g, 8.4 ミリモル)をキラル分離して鏡像体 I (中間体 A9, 1.61 分) 1.2 g 及び鏡像体 II (中間体 A10, 2.50 分) 1.2 g を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: RegisPack分析カラム, 移動相 10% (1:1:1 MeOH:EtOH:iPA) : CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
中間体 A11: 鏡像体上純粋なN-(8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-プロピオンアミドの合成
鏡像体上純粋な中間体 A3 (4.0 g, 17 ミリモル) 及びジフェニルホスホリルアジド (4.9 mL, 23 ミリモル)をTHF (100 mL)に溶解し、その反応混合物を0℃に冷却する。1,8-ジアザビシクロ [5.4.0]ウンデカ-7-エン (3.4 mL, 23 ミリモル) を滴下して添加し、その混合物を1時間にわたって室温に温め、3時間にわたって45℃で加熱する。次いでその反応混合物を室温に冷却し、更に16時間撹拌する。得られる混合物を処理又は精製しないで次の工程で使用する。
トリフェニルホスフィン (6.0 g, 23 ミリモル) を先の工程から得られた反応混合物に添加し、その混合物を2時間にわたって60℃で加熱する。それを室温に冷却した後、水 (24 mL)を添加し、その混合物を3時間にわたって65℃で加熱する。その混合物を室温に冷却した後、それを処理又は精製しないで次の工程で使用する。
ジ-tert-ブチルジカーボネート (20 g, 92 ミリモル) を先の工程から得られた反応混合物に添加し、得られる混合物を16時間撹拌する。次いで水 (300 mL)をEtOAc 100 mL とともに添加する。その混合物を5分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc (3x100 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して鏡像体上純粋な(8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル4.0 gを得る。
鏡像体上純粋な(8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (4.0 g, 12 ミリモル) をDCM (120 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸 (10 mL)を添加する。その混合物を3時間撹拌し、飽和NaHCO3水溶液 (20 mL)を水10 mL とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、DCM (3x75 mL) 及びEtOAc (6x75 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン2.8 g を得、これを精製しないで使用する。
8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン (1.4 g, 6.1 ミリモル) 、プロピオン酸 (0.54 mL, 7.3 ミリモル) 及びトリエチルアミン (2.5 mL, 18 ミリモル) をアセトニトリル (60 mL)中で混合し、次いでO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (2.3 g, 7.3 ミリモル) を添加する。その混合物を60時間撹拌し、全ての溶媒を除去する。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.5 g を得る。
中間体 A12: 鏡像体上純粋なエタンスルホン酸 (8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル)-アミドの合成
工程1〜工程4の操作は中間体 A11について上記されている。粗8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミンをこれらの操作に従うことにより得る。
8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン (1.4 g, 6.1 ミリモル) をDCM (60 mL) に溶解し、トリエチルアミン (0.93 mL, 6.7 ミリモル) を添加する。次いでエタンスルホニルクロリド (0.63 mL, 6.7 ミリモル) を徐々に添加し、その混合物を35分間撹拌する。飽和NaHCO3水溶液 (15 mL) を水 (15 mL)とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、有機層を分離する。水層をDCM (2x45 mL)で抽出し、全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.6 g を得る。
中間体 A13: 5-ブロモ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オンの合成
乾燥THF (500 mL)中の5-ブロモニコチン酸 (30 g, 150 ミリモル) の撹拌溶液を-70 ℃に冷却する。新たにつくったリチウムジイソプロピルアミド (240 ミリモル, ジイソプロピルアミン53 mL 及びTHF 中1.6 M のn-BuLi 150 mL から) を滴下して添加し、その混合物を-55 ℃で2.5 時間撹拌し、その後にそれを-70 ℃に冷却する。1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロ-エタン (50 g, 150 ミリモル) を30分間にわたって添加し、その混合物を30分間撹拌し、その後にそれを2時間にわたって-20 ℃に温める。次いで水 (150 mL) を添加し、濃HCl を添加することによりその反応混合物のpHを3に調節する。固体が生成され、それを濾過し、ペンタンですすいで4,5-ジブロモ-ニコチン酸25 g を得る。
DMF (300 mL)中の4,5-ジブロモ-ニコチン酸 (50 g, 180 ミリモル) の撹拌溶液に炭酸カリウム (49 g, 360 ミリモル) を0℃で添加する。その混合物を15分間撹拌し、ヨウ化メチル (38 g, 270 ミリモル) を0℃で添加する。次いでその反応混合物を12時間にわたって室温まで徐々に温める。氷水を添加し、固体が生成される。その固体を濾過し、DCM に溶解する。溶媒を除去して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して4,5-ジブロモ-ニコチン酸メチルエステル30 gを得る。
0℃に冷却されたメタノール (300 mL) 中の4,5-ジブロモ-ニコチン酸メチルエステル (30 g, 100 ミリモル) の撹拌溶液にホウ水素化ナトリウム (11 g, 290 ミリモル) を添加する。その反応混合物を1時間にわたって室温に温める。溶媒を除去し、氷を添加する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して(4,5-ジブロモ-ピリジン-3-イル)-メタノール21 gを得る。
0℃に冷却されたTHF (200 mL) 中の(4,5-ジブロモ-ピリジン-3-イル)-メタノール (21 g, 79 ミリモル) の撹拌溶液に60% の水素化ナトリウム (3.8 g, 160 ミリモル) を添加する。その混合物を0℃で30分間撹拌し、臭化アリル (19 g, 160 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物を12時間にわたって室温に温める。氷を添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を分離し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して3-アリルオキシメチル-4,5-ジブロモ-ピリジン10 gを得る。
アセトニトリル (120 mL) 中の3-アリルオキシメチル-4,5-ジブロモ-ピリジン (8.0 g, 26 ミリモル) の撹拌溶液にトリエチルアミン (7.9 g, 78 ミリモル) 、トリフェニルホスフィン (4.1 g, 16 ミリモル) 及び酢酸パラジウム (2.3 g, 10 ミリモル) を添加する。その混合物を100 ℃で2時間加熱し、その後にそれを室温に冷却する。水を添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して5-ブロモ-4-メチレン-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン1.2 gを得る。
THF (20 mL) 及び水 (20 mL)中の5-ブロモ-4-メチレン-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン (1.2 g, 5.3 ミリモル) の撹拌溶液に過ヨウ素酸ナトリウム (2.5 g, 12 ミリモル) 及び四酸化オスミウム (270 mg, 1.1 ミリモル) を添加する。その混合物を室温で2時間撹拌し、次いで溶媒を除去する。残渣をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物260 mgを得る。
中間体 B1: 3-ブロモ-キノリン-8-カルボン酸アミドの合成
3-ブロモ-キノリン-8-カルボン酸 (900 mg, 3.6 ミリモル) をDMF (27 mL) に溶解し、CDI (1.3 g, 7.9 ミリモル) を添加する。その混合物を60℃で16時間加熱し、その後にそれを室温に冷却する。次いで28% の水酸化アンモニウム水溶液 (4.5 g, 36 ミリモル) を添加し、その混合物を更に1時間撹拌する。飽和NaHCO3水溶液 (30 mL)を水 (30 mL)とともに添加する。白色の固体が生成され、それを濾過し、多くの水ですすぎ、乾燥させて標題生成物650 mgを得る。
中間体 B2: 1-(5-ブロモ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-エタノンの合成
5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール (1.0 g, 5.0 ミリモル) をDCM (50 mL) に溶解し、塩化アセチル (7.6 mL, 7.6 ミリモル) 及びトリエチルアミン (1.4 mL, 10 ミリモル) を添加する。その混合物を1時間撹拌し、その後に飽和NaHCO3水溶液 (30 mL)及び水 (30 mL)を添加する。その混合物を10分間撹拌し、有機層を分離する。水層をDCM (2x 35 mL)で抽出し、全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物850 mgを得る。
中間体 B3: 6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-カルボニトリルの合成
6-ブロモ-1H-インダゾール-3-カルボニトリル (500 mg, 2.3 ミリモル) をTHF (20 mL)に溶解し、60% の水素化ナトリウム (140 mg, 3.4 ミリモル) を添加する。10分間撹拌した後、ヨウ化メチル (0.28 mL, 4.5 ミリモル) を添加し、その混合物を16時間撹拌する。次いで飽和NH4Cl 水溶液 (5 mL) をEtOAc (30 mL)及び水 (15 mL)とともに添加する。その混合物を5分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc (2x20 mL)で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物320 mgを得る。
中間体 B4: 6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-4-カルボニトリルの合成
6-ブロモ-1H-インダゾール-4-カルボニトリル (500 mg, 2.3 ミリモル) をTHF (20 mL)に溶解し、60% の水素化ナトリウム (140 mg, 3.4 ミリモル) を添加する。10分間撹拌した後、ヨウ化メチル (0.28 mL, 4.5 ミリモル) を添加し、その混合物を16時間撹拌する。飽和NH4Cl 水溶液 (5 mL) をEtOAc (30 mL)及び水 (15 mL)とともに添加する。その混合物を5分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc (2x20 mL)で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物290 mgを得る。
中間体 B5: 6-ブロモ-4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾールの合成
6-ブロモ-4-フルオロ-1H-インダゾール (2.4 g, 11 ミリモル) をTHF (100 mL)に溶解し、60% の水素化ナトリウム (680 mg, 17 ミリモル) を添加する。10分間撹拌した後、ヨウ化メチル (1.4 mL, 23 ミリモル) を添加し、その混合物を16時間撹拌する。次いで飽和NH4Cl 水溶液 (25 mL)をEtOAc (50 mL)及び水 (35 mL)とともに添加する。その混合物を5分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc (2x50 mL)で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.0 g を得る。
中間体 B6: 7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピンの合成
エチレングリコール (57 g, 910 ミリモル) 中の4-ブロモ-2-ヒドロキシメチル-フェノール (10 g, 49 ミリモル) の撹拌溶液にp-トルエンスルホン酸 (1.0 g, 6.0 ミリモル) を室温で添加する。その混合物を4時間にわたって100 ℃まで加熱する。次いで氷を使用してその反応を停止し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を分離し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して4-ブロモ-2-(2-ヒドロキシ-エトキシメチル)-フェノール8.0 g を得る。
0℃のDCM (300 mL)中の4-ブロモ-2-(2-ヒドロキシ-エトキシメチル)-フェノール (7.0 g, 28 ミリモル) の撹拌溶液にトリフェニルホスフィン (11 g, 42 ミリモル) 及びジイソプロピルアゾジカルボキシレート (6.9 g, 34 ミリモル) を添加する。その反応混合物を16時間にわたって徐々に室温に温める。次いでその反応を氷水で停止し、DCM で抽出する。有機層を分離し、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.8 g を得る。
中間体B7及びB8: 6-ブロモ-クロマン-4-オールの鏡像体の合成
0℃のメタノール (100 mL) 中の6-ブロモ-クロマン-4-オン (4.0 g, 18 ミリモル) の撹拌溶液にホウ水素化ナトリウム (1.0 g, 26 ミリモル) を徐々に添加する。その反応混合物を2時間にわたって室温に温める。次いでそれを0℃に冷却し、NaHCO3溶液を添加してその反応を停止する。その混合物を室温に温め、DCM で抽出する。有機層を分離し、乾燥させ、濃縮してラセミ体の6-ブロモ-クロマン-4-オール3.5 g を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の6-ブロモ-クロマン-4-オール (3.5 g, 15 ミリモル) をキラル分離して鏡像体 I (中間体 B7, 2.10分) 1.5 g 及び鏡像体 II (中間体 B8, 2.69 分) 1.5 g を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: LUX 5 u セルロース 3 分析カラム, 移動相 5% (1:1:1 MeOH:EtOH:iPA) : CO2 @ 3 mL/分,200 バール, 40℃。
中間体B9及びB10: 6-ブロモ-4-メチル-クロマン-4-オールの鏡像体の合成
THF (70 mL) の6-ブロモ-クロマン-4-オン (6.7 g, 30 ミリモル) の撹拌溶液に塩化セリウム (III) (3.6 g, 15 ミリモル) を添加し、その混合物を-50 ℃に冷却する。次いでジエチルエーテル中3.0 M のMeMgI (30 mL, 90 ミリモル) を滴下して添加し、その反応混合物を45分間にわたって15℃に温める。飽和NH4Cl 水溶液を添加し、その混合物をEtOAc (2x50 mL) で抽出する。有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製してラセミ体の 6-ブロモ-4-メチル-クロマン-4-オール3.5 g を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の6-ブロモ-4-メチル-クロマン-4-オール (3.5 g, 14 ミリモル) をキラル分離して鏡像体 I (中間体 B9, 1.22 分) 1.0 g 及び鏡像体 II (中間体 B10, 2.15 分) 1.3 g を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:LUX アミロース-2 4.6 x 250 mm カラム, 移動相 10% (1:1:1 MeOH:EtOH:iPA) : CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
中間体 B11: 6-ブロモ-4,4-ジフルオロ-クロマンの合成
0℃のDCM (100 mL)中の6-ブロモ-クロマン-4-オン (5.0 g, 22ミリモル) の撹拌溶液に1,2-エタンジチオール (4.1 g, 44 ミリモル) 及び三フッ化ホウ素エーテラート (1.6 g,11ミリモル) を添加する。その反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後にそれを1.0 N NaOH溶液に注ぐ。その混合物をDCM で抽出し、有機層を分離し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。粗生成物をn-ペンタンで洗浄して6'-ブロモスピロ[1,3-ジチオラン-2,4'-クロマン] 4.1 g を得る。
DCM (80 mL) 中のN-ヨードスクシンイミド (6.1 g, 27 ミリモル) の懸濁液を-70 ℃に冷却する。フッ化水素ピリジン錯体 (5.4 g, 54 ミリモル) を滴下して添加する。DCM (-70℃に冷却された) 中の6'-ブロモスピロ[1,3-ジチオラン-2,4'-クロマン] (4.1 g, 14 ミリモル) の溶液を滴下して添加し、その混合物を-70 ℃で30分間撹拌する。次いでその反応溶液をヘキサンとDCM の混合物に注ぎ、得られる混合物をシリカゲルの短いパッドにより濾過する。濾液を濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.1 g を得る。
中間体 B12: 8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン-5-オンの合成
0℃のDCM (40 mL) 中の7-ブロモ-クロマン-4-オン (1.0 g, 4.4 ミリモル) の撹拌溶液にナトリウムアジド (430 mg, 6.6 ミリモル) 及びメタンスルホン酸 (6.3 g, 66 ミリモル) を添加する。その反応混合物を0℃で4時間撹拌し、その後に水を添加する。その混合物をDCM で抽出し、有機層を分離し、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物560 mgを得る。
中間体 B13: 8-ブロモ-5,5-ジフルオロ-1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピンの合成
0℃のエタノール (900 mL) 中の2,5-ジブロモ-安息香酸エチルエステル (90 g, 290 ミリモル) の撹拌溶液にホウ水素化ナトリウム (33 g, 880 ミリモル) を添加する。その混合物を室温で12時間撹拌し、次いで20時間還流する。溶媒を除去し、水を残渣に添加する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(2,5-ジブロモ-フェニル)-メタノール35 gを得る。
0℃のTHF (1000 mL) 中の(2,5-ジブロモ-フェニル)-メタノール (40 g, 150 ミリモル) 及びトリフェニルホスフィン (59 g, 230 ミリモル) の撹拌溶液に四臭化炭素 (75 g, 230 ミリモル) を徐々に添加する。その反応混合物を室温で2時間撹拌し、溶媒を除去して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して1,4-ジブロモ-2-ブロモメチル-ベンゼン40 gを得る。
0℃のTHF (500 mL) 中の3-ブテン-1-オール (13 g, 180 ミリモル) の撹拌溶液に60% の水素化ナトリウム (7.3 g, 180 ミリモル) を添加する。その混合物を0℃で30分間撹拌し、その後にTHF (300 mL) 中の1,4-ジブロモ-2-ブロモメチル-ベンゼン (40 g, 120 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物を12時間にわたって室温まで温め、氷を添加してその反応を停止する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して1,4-ジブロモ-2-ブト-3-エンイルオキシメチル-ベンゼン25 gを得る。
アセトニトリル (1000 mL)中の1,4-ジブロモ-2-ブト-3-エンイルオキシメチル-ベンゼン (25 g, 78 ミリモル) の撹拌溶液に炭酸銀 (26 g, 94 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物をアルゴンガスで10分間パージした後にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (9.0 g, 7.8 ミリモル) を添加する。その反応混合物を100 ℃で24時間加熱する。溶媒を除去し、残渣をEtOAc で抽出する。次いでその有機溶液を濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して8-ブロモ-5-メチレン-1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン10 gを得る。
0℃のTHF/水 (400 mL,1:1) 中の8-ブロモ-5-メチレン-1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン (10 g, 42 ミリモル) の撹拌溶液に過ヨウ素酸ナトリウム (20 g, 93 ミリモル) 及び四酸化オスミウム (2.1 g, 8.2 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物を1時間にわたって室温まで温め、その後にそれを水で希釈する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c]オキセピン-5-オン4.0 gを得る。
DCM (10 mL) 中の8-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c]オキセピン-5-オン (3.5 g, 15ミリモル) の撹拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄 (9.4 g, 58 ミリモル) を添加する。その混合物を14時間還流し、その後にメタノールを添加する。次いで飽和NaHCO3水溶液を添加し、有機層を分離する。水層をDCM で抽出し、全ての有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.7 g を得る。
中間体 B14: 3-フルオロ-1-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
アセトニトリル (300 mL) 中の6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール (20 g, 95 ミリモル) の撹拌溶液に1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ [2.2.2]オクタンビス (テトラフルオロボレート) (42 g, 120 ミリモル) を添加し、その反応混合物を90℃で2時間加熱する。水を添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して6-ブロモ-3-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール6.0 g を得る。
1,4-ジオキサン (100 mL) 中の6-ブロモ-3-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール (5.0 g, 22 ミリモル) の撹拌溶液にビス (ピナコラート)ジボロン (3.5 g, 14 ミリモル) 及び酢酸カリウム (3.5 g, 36 ミリモル) を添加する。その混合物をアルゴンガスで10分間パージし、ジクロロ[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) (1.0 g, 1.0 ミリモル) を添加する。その反応混合物を100 ℃で5時間加熱し、水を添加する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物2.0 g を得る。
中間体 B15: 6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-1-カルボン酸アミドの合成
THF (500 mL)中の6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-[1,8]ナフチリジン-2-オン (10 g, 44 ミリモル) の冷却(0℃)溶液にホウ水素化ナトリウム (8.3 g, 220 ミリモル) 続いて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (39 mL, 310 ミリモル) を滴下して添加する。得られる混合物を室温に温め、それを16時間撹拌する。その反応を1.0 N HCl水溶液 (15 mL) の滴下添加で慎重に停止する。一旦停止されると、追加の1.0 N HCl水溶液 (85 mL) を添加し、その混合物を室温で16時間撹拌する。次いでその混合物を濃縮し、水で希釈し、粉末の重炭酸ナトリウムの添加により塩基性 (pH 8) にする。その混合物をEtOAc で抽出し、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-[1,8]ナフチリジン9.3 g を得る。
DCM (75 mL) 中の6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-[1,8]ナフチリジン (6.4 g, 30 ミリモル) の冷却(0℃)溶液にトリクロロアセチルイソシアネート (3.8 mL, 32 ミリモル) を添加する。0℃で1時間撹拌した後、メタノール性KOH の溶液(1.0 M, 10 mL) を添加する。得られる混合物を室温まで温め、それを16時間撹拌する。その反応混合物を濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物7.4 g を得る。
中間体 B16: トリフルオロ-メタンスルホン酸 4-シアノ-シクロヘキサ-1-エンイルエステルの合成
4-オキソ-シクロヘキサンカルボニトリル (2.0 g, 16 ミリモル) をTHF (100 mL)に溶解し、それを-78 ℃に冷却する。次いで2.0 M リチウムジイソプロピルアミド THF 溶液 (9.5 mL, 19 ミリモル) を添加し、その混合物を-78 ℃で30分間撹拌する。2-[N,N-ビス (トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]ピリジン (7.0 g, 20 ミリモル) を添加し、その混合物を室温に温め、それを16時間撹拌する。次いでEtOAc 200 mLを飽和NH4Cl 水溶液100 mLとともに添加する。有機層を分離し、水100 mL及び食塩水100 mLで洗浄し、その後にそれを濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物1.9 g を得る。
中間体 B17: トリフルオロ-メタンスルホン酸 1-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イルエステルの合成
Et2O 200 mL 中の60% のNaH (12 g, 290 ミリモル) の懸濁液にEtOH (17 mL, 300 ミリモル) を4℃で添加する。その混合物を30分間撹拌し、その後に3-エトキシ-シクロヘキサ-2-エンオン (7.0 g, 50 ミリモル) を添加する。その混合物を1時間撹拌し、それを0℃に冷却する。次いでギ酸エチルエステル (12 mL, 150 ミリモル) を添加し、その混合物を18時間撹拌する。水 (200 mL) をEtOAc (400 mL) とともに添加する。有機層を除去し、水層をpH 4に酸性にし、2 M KHCO3 で緩衝する。次いで水層をDCM (2x300 mL)で抽出し、DCM 層を乾燥させ、濃縮して3-エトキシ-6-[1-ヒドロキシ-メタ-(Z)-イリデン]-シクロヘキサ-2-エンオン8.3 gを得る。
EtOH (40 mL)中の3-エトキシ-6-[1-ヒドロキシ-メタ-(Z)-イリデン]-シクロヘキサ-2-エンオン (8.3 g, 49 ミリモル) の溶液にメチルヒドラジン (13 mL, 250 ミリモル) を添加する。その混合物を16時間撹拌し、その後にそれを濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して6-エトキシ-1-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール3.6 g を得る。
6-エトキシ-1-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール (3.6 g, 20 ミリモル) を1.0 N HCl 溶液 (15 mL)に添加する。その混合物を3時間撹拌し、その後にそれを固体NaHCO3の添加により塩基性にする。次いでその混合物をDCM (3x120 mL)で抽出し、全ての有機層を合わせ、無水MgSO4 で乾燥させ、濃縮して1-メチル-1,4,5,7-テトラヒドロ-インダゾール-6-オン2.8 g を得る。
1-メチル-1,4,5,7-テトラヒドロ-インダゾール-6-オン (2.5 g, 17 ミリモル) をDCM (200 mL)に溶解し、その溶液を4℃に冷却する。次いで2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチル-ピリジン (5.2 g, 25 ミリモル) を添加し、続いて無水トリフルオロメタンスルホン酸 (4.2 mL, 25 ミリモル) を添加する。その混合物を室温に温め、16時間撹拌する。EtOAc (400 mL) を水 (200 mL) とともに添加する。有機層を分離し、水200 mL、 飽和NH4Cl 200 mL 及び食塩水200 mLで洗浄し、その後にそれを濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物2.3 g を得る。
中間体 B18: 4,4-ジフルオロ-7-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-イソクロマンの合成
THF (1000 mL) 中の(2,5-ジブロモ-フェニル)-メタノール (45 g, 170 ミリモル) の撹拌溶液に鉱油60% のNaH (10 g, 250 ミリモル) を0℃で添加する。その混合物を30分間撹拌し、臭化アリル (25 g, 203 ミリモル) を添加する。次いでその混合物を12時間にわたって室温まで温める。その反応を氷で停止し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して2-アリルオキシメチル-1,4-ジブロモ-ベンゼン45 gを得る。
DMF (500 mL)中の2-アリルオキシメチル-1,4-ジブロモ-ベンゼン (14 g, 46 ミリモル)の撹拌溶液にCs2CO3(30 g, 92 ミリモル) 及びヨウ化テトラブチルアンモニウム (17 g, 46 ミリモル) を添加する。その反応混合物をアルゴンガスで10分間パージし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (5.3 g, 4.6 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物を100 ℃で12時間加熱し、次いで水を添加する。その混合物をEtOAc で抽出し、有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して7-ブロモ-4-メチレン-イソクロマン5 g を得る。
THF/水 (200 mL,1:1) 中の7-ブロモ-4-メチレン-イソクロマン (5.0 g, 22 ミリモル) の撹拌溶液に過ヨウ素酸ナトリウム (10 g, 49 ミリモル) 及び四酸化オスミウム (1.1 g, 4.0 ミリモル) を0℃で添加する。その反応混合物を1時間にわたって室温まで温める。次いで水を添加し、その混合物をEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して7-ブロモ-イソクロマン-4-オン400 mgを得る。
DCM (2.0 mL)中の7-ブロモ-イソクロマン-4-オン (400 mg, 1.8 ミリモル) の撹拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄 (1.1 g, 6.8 ミリモル) を室温で添加する。その混合物を70℃で14時間加熱する。次いでMeOHを飽和NaHCO3水溶液とともに添加する。水層を分離し、DCM (2x20 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して7-ブロモ-4,4-ジフルオロ-イソクロマン200 mgを得る。
1,4-ジオキサン (20 mL)中の7-ブロモ-4,4-ジフルオロ-イソクロマン (500 mg, 2.0 ミリモル) の撹拌溶液に酢酸カリウム (590 mg, 6.0 ミリモル) 及びビス (ピナコラート)ジボロン (560 mg, 2.0 ミリモル) を添加する。その反応混合物をアルゴンで15分間パージし、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) DCM 付加物 (160 mg, 0.20 ミリモル) を添加する。次いでその反応混合物を100 ℃で14時間加熱し、水を添加する。その混合物を10分間撹拌し、それをEtOAc で抽出する。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物300 mgを得る。
実施例 1: 8-(3-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オール, 鏡像体 II (化合物 15, 表 1)の合成
中間体 B14 (72 mg, 0.26 ミリモル) 、中間体 A4 (50 mg, 0.22 ミリモル) 及び2.0 MのNa2CO3水溶液 (0.22 mL, 0.44 ミリモル) を1,4-ジオキサン (2.0 mL) 中で混合する。その反応混合物をアルゴンガスで5分間パージする。次いで[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(16 mg, 0.022 ミリモル) を添加し、その混合物を100 ℃で3.5 時間加熱する。溶媒を除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物38 mg を得る。
中間体 B14及び/又は中間体 A4 を下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物1〜14、16〜69、188 及び193 〜200 を実施例1についての操作に従って合成する。
実施例 2: 8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン, 鏡像体 II (化合物 71, 表 1)の合成
中間体 A10を実施例1についての操作に従って工程1で(1-メチルインダゾール-6-イル)ボロン酸 とカップリングして[8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを得る。
[8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (410 mg, 1.1 ミリモル) をDCM (2.0 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸 (0.5 mL) を添加する。その混合物を室温で16時間撹拌し、飽和NaHCO3水溶液 (5 mL) を水10 mL とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、DCM (3x15 mL) 及びEtOAc (3x15 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物303 mgを得る。
(1-メチルインダゾール-6-イル)ボロン酸を工程1で市販の(1,5-ジメチルインダゾール-6-イル)ボロン酸で置換して、表1中の化合物70を実施例2についての操作に従って合成する。
実施例 3: N-[8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-イソブチルアミド, 鏡像体 II (化合物 77, 表 1)の合成
中間体 A10及び(1-メチルインダゾール-6-イル)ボロン酸を工程1及び工程2で実施例2についての操作に従って8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミンに変換する。
8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン (88 mg, 0.31 ミリモル) 、イソ酪酸 (0.044 mL, 0.47 ミリモル) 及びトリエチルアミン (0.13 mL, 0.94 ミリモル) をアセトニトリル (2.0 mL) 中で混合する。次いでO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (120 mg, 0.38 ミリモル) を添加し、その混合物を16時間撹拌する。全ての溶媒を除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物40 mg を得る。
下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物72〜76を実施例3についての操作に従って合成する。
実施例 4: エタンスルホン酸 [8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-アミド, 鏡像体 II (化合物 83, 表 1)の合成
中間体 A10及び(1-メチルインダゾール-6-イル)ボロン酸を工程1及び工程2で実施例2についての操作に従って8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミンに変換する。
8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン (66 mg, 0.24 ミリモル) をDCM (2.0 mL)に溶解し、エタンスルホニルクロリド(0.025 mL, 0.26 ミリモル) を添加する。次いでトリエチルアミン(0.066 mL, 0.47 ミリモル) を添加し、その混合物を2時間撹拌する。全ての溶媒を除去して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物26 mg を得る。
下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物78〜82を実施例4についての操作に従って合成する。
実施例 5: 8-(4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オール, 鏡像体 II (化合物 96, 表 1)の合成
中間体 B5 (69 mg, 0.30 ミリモル) 、ビス (ピナコラート)ジボロン (95 mg, 0.38 ミリモル) 及び酢酸カリウム (130 mg, 1.4 ミリモル) を1,4-ジオキサン (3.0 mL) 中で混合し、その反応混合物をアルゴンガスで10分間パージする。次いでジクロロ[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) (22 mg, 0.030 ミリモル) を添加し、その混合物を90℃で16時間加熱する。その粗反応液を室温に冷却し、それを処理及び精製しないで次の工程で使用する。
中間体 A4 (50 mg, 0.22 ミリモル) 及び2.0 MのNa2CO3水溶液 (0.22 mL, 0.44 ミリモル) を先の工程から得られた粗反応液に添加する。その混合物をアルゴンガスで10分間パージする。次いでジクロロ[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) (16 mg, 0.022 ミリモル) を添加し、その混合物を100 ℃で3.5 時間加熱する。その反応混合物を濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物27 mg を得る。
中間体B5及び/又は中間体A4を下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物84〜95、化合物97〜148 、化合物163 〜164 及び化合物183 を実施例5についての操作に従って合成する。
実施例 6: 8-(4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イルアミン, 鏡像体 II (化合物 149, 表 1)の合成
中間体B5及び中間体 A10を工程1及び工程2で実施例5についての操作に従って[8-(4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルに変換する。
[8-(4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (72 mg, 0.18 ミリモル) をDCM (5.0 mL) に溶解し、トリフルオロ酢酸 (0.3 mL)を添加する。その混合物を3時間撹拌し、飽和NaHCO3水溶液 (5 mL) を水10 mL とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、DCM (3x15 mL) 及びEtOAc (3x15 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物25 mg を得る。
実施例 7: N-[8-(4-フルオロ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-プロピオンアミド, 鏡像体 II (化合物 150, 表 1)の合成
化合物149 を工程1〜工程3で実施例6についての操作に従って調製する。
化合物149 (51 mg, 0.17 ミリモル) 、プロピオン酸 (0.019 mL)及びトリエチルアミン(0.071 mL, 0.51 ミリモル) をアセトニトリル (2.0 mL) 中で混合する。次いでO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (66 mg, 0.21 ミリモル) を添加し、その混合物を3時間撹拌する。溶媒を除去して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物32 mg を得る。
下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物151 〜156 を実施例7についての操作に従って合成する。
実施例 8: エタンスルホン酸 [8-(1-オキソ-インダン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-アミド, 鏡像体 II (化合物 157, 表 1)の合成
5-ブロモ-インダン-1-オン及び中間体 A10を工程1〜工程3で実施例6についての操作に従って 5-(4-アミノ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-インダン-1-オンに変換する。
5-(4-アミノ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-インダン-1-オン (31 mg, 0.11 ミリモル) をDCM (1.0 mL)に溶解し、エタンスルホニルクロリド (0.012 mL, 0.12 ミリモル) を添加し、続いてトリエチルアミン (0.031 mL, 0.22 ミリモル) を添加する。その混合物を1時間撹拌し、DCM (20 mL) を飽和NaHCO3水溶液 (10 mL)及び水 (15mL) とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、DCM (2x20 mL) で抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物17 mg を得る。
下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物158 及び159 を実施例8についての操作に従って合成する。
実施例 9: 6-(4-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-1-カルボン酸アミド及びその鏡像体 (化合物160、161 及び162, 表 1)の合成
中間体B15 及び中間体A13 を工程1及び工程2で実施例5についての操作に従ってカップリングして6-(4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-1-カルボン酸アミドを得る。
6-(4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-1-カルボン酸アミド (110 mg, 0.33 ミリモル) をMeOH (26 mL)中で懸濁させ、ホウ水素化ナトリウム (250 mg, 6.6 ミリモル) を添加する。その混合物を2時間撹拌し、飽和NH4Cl 水溶液 (40 mL)を徐々に添加する。その混合物をEtOAc (4x125 mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製してラセミ体の標題生成物86 mg を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の6-(4-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-1-カルボン酸アミド (81mg) をキラル分離して鏡像体 I (化合物 161, 2.37 分) 26 mg 及び鏡像体 II (化合物 162, 3.24分) 27 mg を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: LUX 5u セルロース3 分析カラム, 移動相 25% (1:1:1 MeOH:iPA:EtOH +1% DEA) : CO2 @ 3 mL/分, 40℃, 200 バール。
中間体B15 を市販の試薬で置換して、表1中の化合物165 〜168 を実施例9についての操作に従って合成する。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物 165 (保持時間, 1.76分) 及び166 (保持時間, 2.42分) を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:LUX 5u セルロース1 分析カラム, 移動相 20% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物167 (保持時間, 4.21 分) 及び化合物168 (保持時間, 8.57)を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する: LUX 5u セルロース4 分析カラム, 移動相 20% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
実施例 10: 6-(4-ヒドロキシ-4-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-4-カルボニトリルの両方の鏡像体 (化合物173 及び174, 表1)の合成
中間体B4及び中間体A5を工程1及び工程2で実施例5についての操作に従ってカップリングしてラセミ体の6-(4-ヒドロキシ-4-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-4-カルボニトリルを得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の6-(4-ヒドロキシ-4-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-4-カルボニトリル (126 mg) をキラル分離して鏡像体 I (化合物 173, 2.84分) 43 mg 及び鏡像体 II (化合物 174, 3.75分) 42 mg を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:Regis RegisPack分析カラム, 移動相 12% (1:1:1 MeOH:iPA:EtOH) : CO2 @ 3 mL/分, 40℃, 200 バール。
中間体B4を下にリストされる市販の試薬又は適当な中間体で置換して、表1中の化合物169 〜172 及び化合物175 〜178 を実施例10についての操作に従って合成する。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物169 (保持時間, 2.67 分) 及び170 (保持時間, 3.49 分) を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:Regis RegisPack分析カラム, 移動相 20% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物171 (保持時間, 9.28 分) 及び172 (保持時間, 13.54分) を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:ES Chromega CC4分析カラム, 移動相 20% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物176 (保持時間, 3.83分) 及び175 (保持時間, 5.53分) を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:Regis RegisPack 分析カラム, 移動相 10% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の物質をキラル分離して化合物 177 (保持時間, 4.79分) 及び178 (保持時間, 7.93 分) を得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:ES Chromega CC4分析カラム, 移動相 20% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA):CO2 @ 3 mL/分, 200 バール, 40℃。
実施例 11: 4-メチル-5-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オールの両方の鏡像体 (化合物179 及び180, 表 1)の合成
中間体 A13を工程1で実施例1についての操作に従って(1-メチルインダゾール-6-イル)ボロン酸とカップリングして5-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オンを得る。
0℃に冷却されたTHF (5.0 mL)中の5-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オン (110 mg, 0.39 ミリモル) の溶液に3.0 M のメチルマグネシウムブロミド溶液 (0.26 mL, 0.79 ミリモル) を添加する。その反応液を2時間撹拌し、室温に温める。水を添加し、その混合物をEtAOc で抽出する。有機層を分離し、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製してラセミ体の4-メチル-5-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オール30 mg を得る。
超臨界流体クロマトグラフィーを使用してラセミ体の4-メチル-5-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-c]ピリジン-4-オール (30 mg)をキラル分離して鏡像体 I (化合物 179, 2.70分) 9 mg及び鏡像体 II (化合物 180, 4.47分) 8 mgを得る。下記の条件を使用して保持時間を測定する:LUX 5u セルロース3 分析カラム, 移動相 5% (1:1:1 MeOH:EtOH:IPA) : CO2 @ 3 mL/分, 40℃, 200 バール。
実施例 12: 2-(4-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-6,7-ジヒドロ-[1]ピリンジン-5-オン, 鏡像体 I (化合物 181, 表 1)の合成
中間体 A3 (40 mg, 0.17 ミリモル) 、ビス (ピナコラート)ジボロン (66 mg, 0.26 ミリモル) 、酢酸カリウム (68 mg, 0.70 ミリモル) 及び[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (13 mg, 0.017 ミリモル) を1,4-ジオキサン (2.0 mL) 中で混合する。その反応混合物をアルゴン雰囲気下で18時間にわたって120 ℃で加熱する。その混合物を室温に冷却した後、それを処理又は精製しないで次の工程で使用する。
2-ブロモ-6,7-ジヒドロ-[1]ピリンジン-5-オン (31 mg, 0.15 ミリモル) 、2.0 M Na2CO3水溶液 (0.22 mL, 0.44 ミリモル) 、[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (5.3 mg, 0.007 ミリモル) 及び1,4-ジオキサン 1.0 mLを先の工程から得られた粗反応液に添加する。次いでその混合物をアルゴン雰囲気下で4時間にわたって100 ℃で加熱する。室温に冷却した後、その混合物を濃縮し、残渣をEtOAc で希釈する。有機層を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物18 mg を得る。
2-ブロモ-6,7-ジヒドロ-[1]ピリンジン-5-オンを市販の試薬で置換して、表1中の化合物182 を実施例12についての操作に従って合成する。
実施例 13: エタンスルホン酸 [8-(1-ヒドロキシ-インダン-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-アミド、ジアステレオマーの混合物 (化合物 184, 表 1)の合成
化合物157 (18 mg, 0.048 ミリモル) をMeOH (1.0 mL) に溶解し、ホウ水素化ナトリウム (10 mg, 0.26 ミリモル) を添加する。その混合物を1時間撹拌し、溶媒を除去する。次いで飽和NH4Cl 水溶液 (5.0 mL) を水 (5.0 mL) 及びEtOAc (15 mL) とともに添加する。その混合物を10分間撹拌し、水層を分離し、EtOAc (2x10 mL) で抽出する。有機層を合わせ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物15 mg を得る。
実施例 14: ジメチル-[8-(1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-イル]-アミン, 鏡像体 II (化合物 185, 表 1)の合成
MeOH (1.0 mL) 中の化合物71 (31 mg, 0.11 ミリモル) の溶液に37% のホルムアルデヒド水溶液 (33 mg, 1.1 ミリモル) 及びシアノホウ水素化ナトリウム (35 mg, 0.55 ミリモル) を添加する。その反応混合物を室温で3時間撹拌し、溶媒を除去して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物10 mg を得る。
実施例 15: 4-(4-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-8-イル)-シクロヘキサ-3-エンカルボニトリル, 鏡像体 I (化合物 186, 表 1)の合成
中間体A3を実施例12の工程1についての操作に従って8-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オールに変換する。
中間体B16 (94 mg, 0.37 ミリモル) 、3.0 MのNa2CO3水溶液 (0.1 mL, 0.30 ミリモル)及び[1,1'-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (27 mg, 0.037 ミリモル) を先の工程から得られた粗8-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オール (0.37 ミリモル) に添加する。その混合物を90℃で18時間加熱し、その後にそれを濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して標題生成物30 mg を得る。
中間体A3及び中間体B16 を下にリストされる適当な中間体で置換して、表1中の化合物187 、189 及び192 を実施例15についての操作に従って合成する。
実施例 16: 8-(1-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-6-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-ピラノ[4,3-c]ピリジン-4-オールのジアステレオマー (化合物190 及び191, 表 1)の合成
EtOH (3.0 mL) 中の化合物187 (50 mg, 0.18 ミリモル) の溶液にギ酸アンモニウム (50 mg, 0.79 ミリモル) 及び10% のPd/活性炭 (28 mg, 0.026 ミリモル) を添加する。その混合物を90℃で3時間撹拌し、その後にそれを濾過し、濃縮する。残渣をEtOAc (15 mL) に溶解し、それを水 (2x10 mL)で洗浄する。有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物190 8 mg及び化合物191 7 mgを得る。
表1中の化合物についてのLCMSデータを表2に示し、これらを下記の表に示される方法を使用して測定する。
LC方法
表 2


生物学的活性の評価
アルドステロンシンターゼの阻害
本発明の化合物を下記のアッセイによりアルドステロンシンターゼ阻害について評価し得る:
アルドステロンシンターゼ阻害アッセイはカニクイザル副腎ミトコンドリアをアルドステロンシンターゼ (CYP11B2)の源として使用する。ミトコンドリアをJ.D.McGarry らにより記載された方法A (Biochem.J., 1983, 214, 21-28) に従って凍結カニクイザル副腎から調製し、R.Yamaguchi らにより記載されたAT緩衝液(Cell Death and Differentiation, 2007, 14, 616-624) 中で最終的に再懸濁し、液体窒素中のアリコートとして凍結し、使用まで-80 ℃で貯蔵する。
アッセイを100 mMのリン酸カリウム、pH 7.4、1 % (v/v) のDMSO、そして更に2 μM のコルチコステロン及びミトコンドリアタンパク質6mgを含む、60μL/ウェルの最終容積で96-ウェルフォーマットで行なう。反応を1mMへのNADPH の添加により開始し、37℃で60-90分間進行させる。反応をアセトニトリル60μL の添加により停止する。次いで100 マイクロリットルをガラスフィルタープレートに移し、570 x g で5分間遠心分離し、濾液を集める。反応生成物アルドステロンを質量分析法により定量する。アッセイブランク値 (0%活性) を測定するために、NADPH を幾つかの反応液から省く。
用量依存性阻害を種々の濃度における化合物の混入により定量する。最大活性 (100%) をNADPH を含むが、化合物を含まない反応液により特定する。それぞれの濃度における活性を最大活性の%(y軸)として表し、化合物の濃度(x軸)に対してプロットし、50%活性に相当する濃度(IC50)を4パラメーターロジスチックモデルを使用するXLフィット曲線フィッティングプログラムを使用して測定する。
本発明の代表的な化合物を上記アッセイで活性につき試験した。好ましい化合物はIC50 < 1,000 nM を有し、更に好ましい化合物はこのアッセイでIC50 < 100 nM を有する。例として、表1からの代表的な化合物についてのデータを表3に示す。
表3


治療上の使用方法
本発明に従って、式 (I)の化合物を使用する新規方法が提供される。本明細書に開示された化合物はアルドステロンシンターゼを有効に阻害する。アルドステロンシンターゼの阻害はアルドステロンのレベルを低下することにより軽減し得る種々の疾患又は症状を予防し、治療するのに魅力的な手段である。こうして、化合物は下記の症状及び疾患を含む、背景部分に記載された疾患及び症状の治療に有益である:
糖尿病性腎症を含む糖尿病性腎臓疾患;
糸球体硬化症、糸球体腎炎、IGA ネフロパシー、ネフロパシー症候群及び巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)を含む非糖尿病性腎臓疾患;
高血圧、肺動脈高血圧、コン症候群、収縮期心不全、拡張期心不全、左心室機能不全、左心室強直及び線維症、左心室充満異常、動脈強直、アテローム硬化症及び一次又は二次高アルドステロン症と関連する心血管罹患状態を含む心血管疾患;
副腎形成異常並びに一次及び二次の高アルデステロン症。
これらの疾患は男性で良く特徴づけられていたが、またその他の哺乳類で同様の病因で存在し、本発明の医薬組成物により治療し得る。
治療上の使用のために、本発明の化合物はあらゆる通常の様式であらゆる通常の医薬剤形の医薬組成物により投与し得る。通常の剤形は典型的には選ばれた特別な剤形に好適な医薬上許される担体を含む。投与の経路として、静脈内、筋肉内、皮下、滑液包内、注入、舌下、経皮、経口、局所又は吸入が挙げられるが、これらに限定されない。投与の好ましい様式は経口及び静脈内である。
本発明の化合物は単独で投与されてもよく、又はその他の活性成分を含む、阻害薬の安定性を高め、或る実施態様においてそれらを含む医薬組成物の投与を促進し、増大された溶解又は分散を与え、阻害活性を増大し、補助的治療を与える等のアジュバントと組み合わせて投与されてもよい。一実施態様において、例えば、本発明の多種の化合物が投与し得る。有利には、このような組み合わせ療法は一層低い用量の通常の治療薬を利用し、こうしてこれらの薬剤が単一治療薬として使用される場合に誘発される可能な毒性及び不利な副作用を回避する。本発明の化合物は単一医薬組成物へと通常の治療薬又はその他のアジュバントと物理的に合わされてもよい。有利には、これらの化合物はその後に単一剤形で一緒に投与されてもよい。或る実施態様において、化合物のこのような組み合わせを含む医薬組成物は少なくとも約5質量%、更に好ましくは少なくとも約20質量%の式 (I)の化合物又はその組み合わせを含む。本発明の化合物の最適の質量%は変化してもよく、当業者の範囲内にある。また、本発明の化合物及び通常の治療薬又はその他のアジュバントは別々に(逐次又は平行に)投与されてもよい。別々の投薬は投薬養生法の一層大きい融通性を可能にする。
上記されたように、本発明の化合物の剤形は当業者に知られており、剤形に適している医薬上許される担体及びアジュバントを含んでもよい。これらの担体及びアジュバントとして、例えば、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、緩衝剤物質、水、塩又は電解質及びセルロースをベースとする物質が挙げられる。好ましい剤形として、錠剤、カプセル、カプレット、液体、溶液、懸濁液、エマルション、ロゼンジ、シロップ、再生可能な粉末、顆粒、座薬及び経皮パッチが挙げられる。このような剤形の調製方法は知られている(例えば、H.C.Ansel 及びN.G.Popovish著, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 第5編, Lea and Febiger (1990)を参照のこと)。本発明の化合物についての投薬レベル及び要件は特別な患者に適した利用できる方法及び技術から当業者により選ばれてもよい。或る実施態様において、投薬レベルは70kgの患者について約1-1000 mg/投薬の範囲である。1日当り1回の投薬が充分であり得るが、1日当り5回までの投薬が施されてもよい。経口用量につき、2000 mg/日が必要とされるかもしれない。当業者が認めるように、一層低いか又は高い用量が特別な因子に応じて必要とされるかもしれない。例えば、特別な用量及び治療養生法は患者の全般の健康プロフィール、患者の障害の重度及び経過又はその気質、並びに治療医師の判断の如き因子に依存するであろう。

Claims (12)

  1. 式IA又はIB
    の化合物又はその塩。
    [式中、
    Aはベンゾイミダゾリル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、クロメニル、シクロヘキセン-1-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン-5-オンイル、2,3-ジヒドロ-ベンゾフラニル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1,3-ジヒドロインドール-2-オンイル、1,3-ジヒドロ-イソインドリル、3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オンイル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オンイル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジニル、7,8-ジヒドロ-5H-ピラノ[4,3-b]ピリジニル、6,7-ジヒドロ-[1]ピリンジン-5-オンイル、3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オンイル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[1,5-a]ピリジニル、インダニル、インダゾリル、インドリル、イソクロマニル、イソキノリニル、フェニル、ピラゾリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、キノリニル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピニル、4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾリル、チアゾリル及び[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニルからなる群から選ばれ、
    この場合、Aは必要によりC1-6アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH、オキソ、C1-6アルコキシ、ハロゲン、-CF3、-CN、-C(O)C1-3アルキル及び-C(O)NH2から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、
    R1はH及び-C1-3アルキルから選ばれ、
    R2は-OH、-CN、-NH2、-N(C1-3アルキル)2、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O)C3-5シクロアルキル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれ、
    R3はHであり、
    R4はHであり、又は
    R3及びR4は一緒にスピロシクロプロピル基を形成し、
    R5はH又は-C1-3アルキルであり、かつ
    R6は-OHである]
  2. A、R1、R2、R3及びR4が請求項1に定義されたとおりである、請求項1記載の式IAの化合物又はその塩。
  3. Aがベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、クロマン-6-又は-7-イル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イル及び4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イルからなる群から選ばれ、
    R5がH又は-CH3であり、かつ
    R6がOHである、請求項1記載の式IBの化合物又はその塩。
  4. Aがベンゾイミダゾール-5-イル、ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾオキサゾール-5-イル、ベンゾチアゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロマン-6-又は-7-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、1,3-ジヒドロインドール-2-オン-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、3,4-ジヒドロ-1H-キノリン-2-オン-6-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、イソキノリン-6-イル、フェニル、キノリン-3-又は-6-イル、4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イル、インドール-5又は6-イル及び1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イルからなる群から選ばれ、
    この場合、Aが必要によりC1-3アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH、オキソ、C1-3アルコキシ、Cl、F、-CF3、-CN、-C(O)CH3及び-C(O)NH2から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、
    R1がH及び-CH3から選ばれ、かつ
    R2が-OH、-CN、-NH2、-N(CH3)2、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O)シクロプロピル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれる、請求項1又は2記載の式IAの化合物又はその塩。
  5. Aがベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル、ベンゾトリアゾール-5-イル、クロメン-6-又は-7-イル、シクロヘキセン-1-イル、4,5-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-[1,8]ナフチリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、インダン-5-イル、インダゾール-5-又は-6-イル、イソクロマン-7-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、2,3-ジヒドロ-5H-ベンゾ[e][1,4]ジオキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ナフタレン-1-オン-6-又は-7-イル、クロマン-6-又は-7-イル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]オキセピン-8-イル及び4, 5, 6, 7-テトラヒドロインダゾール-6-イルからなる群から選ばれ、
    この場合、Aが必要によりC1-3アルキル、C3-5シクロアルキル、-OH、オキソ、C1-3アルコキシ、Cl、F、-CF3、-CN、-C(O)CH3及び-C(O)NH2から選ばれた1〜3個の基で置換されていてもよく、かつ
    R2が-OH、-CN、-NHC(O)C1-3アルキル、-NHC(O)シクロプロピル、-NHSO2C1-3アルキル及び-NHC(O)CH2C(CH3)2-OHから選ばれる、請求項1、2又は4記載の式IAの化合物又はその塩。
  6. 下記の化合物からなる群から選ばれた請求項1記載の化合物又はその光学異性体、ジアステレオマー、混合物又は薬上許される塩。






  7. 請求項1からのいずれかに記載の化合物又は塩又は請求項6に記載の化合物又はその光学異性体、ジアステレオマー、混合物又は医薬上許される塩を含む医薬組成物。
  8. 糖尿病性腎症、糸球体硬化症、糸球体腎炎、IGAネフロパシー、ネフロパシー症候群、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧、肺動脈高血圧、コン症候群、収縮期心不全、拡張期心不全、左心室機能不全、左心室強直及び線維症、左心室充満異常、動脈強直、アテローム硬化症及び一次又は二次高アルドステロン症と関連する心血管罹患状態、副腎形成異常並びに一次及び二次の高アルデステロン症から選ばれるアルドステロンシンターゼの阻害により軽減され得る疾患又は障害を治療するための、請求項記載の医薬組成物。
  9. 疾患又は障害が糖尿病腎症、糸球体硬化症、糸球体腎炎、IGAネフロパシー、ネフロパシー症候群及び巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)から選ばれる、請求項記載の医薬組成物。
  10. 疾患が糖尿病腎症である、請求項記載の医薬組成物。
  11. アルドステロンシンターゼの阻害により軽減され得る疾患又は障害の治療のための薬物の製造のための請求項1からのいずれかに記載の化合物又は塩又は請求項6に記載の化合物又はその光学異性体、ジアステレオマー、混合物又は医薬上許される塩の使用。
  12. アルドステロンシンターゼの阻害により軽減され得る疾患又は障害の治療のための、請求項7に記載の医薬組成物。
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