JP6705256B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、第1電動機に接続された第1回転要素と第2電動機に動力伝達可能に接続された前記第2回転要素と前記第3回転要素とからなる差動部と、前記第3回転要素の回転の固定、非固定を切り替えることのできる係合要素とを備える車両の制御装置に関するものである。
第1電動機に接続された第1回転要素と第2電動機に動力伝達可能に接続された前記第2回転要素と第3回転要素とからなる差動部と、前記第3回転要素の回転の固定、および非固定を切り換えることのできる係合要素とを有する車両の制御装置であって、前記係合要素によって前記第3回転要素の回転が規定されるように構成されている車両が良く知られている。たとえば特許文献1に記載された車両がそれである。この特許文献1には、前記第2電動機のトルクによる第1走行モードから、前記第1電動機および前記第2電動機のトルクによる第2走行モードに移行する際に、前記第1電動機が前記第2電動機の回転によって負回転で連れ回される状態から、前記第1電動機が負回転で力行する状態へと移行することとなる。この力行する状態への移行時に前記第1電動機と連結部材との間のスプライン嵌合部におけるスプライン歯同士の衝突、またはギヤの歯面におけるバックラッシュによる歯面同士の衝突が生じる。このショックを緩和するため前記第1電動機の駆動力を緩やかに増加させる技術が開示されている。
特開2015−20487
ところで、前記第2電動機による第1走行モードから、前記第1電動機および前記第2電動機による第2走行モードに移行する際に、前記第1電動機の駆動力を緩やかに増加させることによってスプライン嵌合部におけるスプライン歯どうしの衝突、またはギヤの歯面におけるバックラッシュによる歯面同士の衝突を軽減することは可能である。しかしながら、そのように前記第1電動機のトルクを緩やかに増加させる場合には、第1走行モードから第2走行モードへの切替えに要する時間も長くなり、加速応答性が充分に得られない。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、前記第2電動機による第1走行モードから、前記第1電動機と前記第2電動機とによる第2走行モードに移行する際に、スプライン嵌合部におけるスプライン歯どうしの衝突、またはギヤの歯面におけるバックラッシュによる歯面同士の衝突を軽減するとともに、第1走行モードから第2走行モードへの切替時間を効果的に抑制できる技術を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)第1電動機に接続された第1回転要素と第2電動機に動力伝達可能に接続された第2回転要素と第3回転要素とからなる差動部と、(b)前記第3回転要素の回転の固定、および非固定を切り換えることのできる係合要素とを有する車両の制御装置であって、(c)運転者の要求駆動力が予め設定された第1閾値を下回ると、前記係合要素を非係合とし、前記第1電動機のトルクを用いずに前記第2電動機のトルクによって走行が行われる第1走行モードを選択し、前記要求駆動力が前記第1閾値以上となると、前記係合要素を係合とし、前記第1電動機と前記第2電動機とのトルクによって走行が行われる第2走行モードを選択する走行モード切替手段と、(d)前記要求駆動力が前記第1閾値よりも小さく設定された第2閾値以上であると、前記第1電動機のトルクを、前記第2走行モードにおける力行トルク側に予め設定された待機トルクへ変化させる待機制御を実行する待機制御実行手段とを備え、(e)前記要求駆動力の増加率が予め設定された所定値以上である場合は、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの少なくとも前記第1閾値が、前記要求駆動力の増加率が前記所定値を下回る場合よりも小さい値に設定され、(f)前記第2電動機の温度が所定値以上であるときは、前記第2電動機の温度が前記所定値を下回る場合よりも前記第1閾値は小さく設定されることにある。
前記第1の発明によれば、運転者の要求駆動力によって第2電動機のみで走行が行われる第1走行モードから、第1電動機と第2電動機とによって走行が行われる第2走行モードへの切替えの際に、第1走行モードから第2走行モードへの切替えに先立って、第1電動機のトルクを第2走行モードにおける力行トルク側に予め設定された待機トルクへ向けて変化させる待機制御が行われる。これにより、第1電動機の出力軸とその連結部材におけるスプライン嵌合部におけるスプライン歯およびギヤ歯面どうしのガタ詰めが待機制御中に開始されるため、第2走行モードに切り替えられた際に生じる歯面どうしの衝突によるショックを抑制するために、第1電動機のトルクの立ち上げを緩やかにする必要も無く、第1走行モードから第2走行モードへの切替え時間を短縮することができ、加速応答性を高めることができる。また、前記要求駆動力の増加率が予め設定された所定値以上である場合は、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの少なくとも前記第1閾値が、前記要求駆動力の増加率が前記所定値を下回る場合よりも小さい値に設定されることにある。このようにすれば、要求駆動力の増加が急激であるほど、少なくとも第1閾値がより小さい値に設定されることにより、単駆動から両駆動への移行が早められ駆動力がより速やかに増加される。また、前記第2電動機の温度が所定値以上であるときは、前記第2電動機の温度が前記所定値を下回る場合よりも前記第1閾値は小さく設定されるので、第2電動機の冷却を早めることができる。
本発明が適用される車両の走行に関わる各部の概略構成を説明する図である。 図1の車両の各部を制御するための制御系等の要部を説明するための図である。 各走行モードにおける各係合装置の各係合作動を示す図表である。 電動機の単駆動領域、両駆動領域、エンジン走行域を示す図である。 単駆動EVモード時の共線図である。 両駆動EVモード時の共線図である。 HV走行モードのロー時の共線図である。 HV走行モードのハイ時の共線図である。 単駆動、待機制御、および両駆動における主要な各部の作動を示すタイムチャートである。 両駆動EVモードへの待機制御時の共線図である。 単駆動における待機制御、非待機制御の制御作動を説明するフローチャートである。 単駆動から両駆動車両に移行する場合の制御作動を説明するフローチャートである。 本発明が適用される他の車両の走行に係わる各部の概略構成を説明する図である。
好適には、前記第1閾値と前記第2閾値との差は、予め定められた所定値であることにある。このようにすれば、第2電動機のみで走行が行われる第1走行モードから、第1電動機と第2電動機とによって走行が行われる第2走行モードへの切替えは第1閾値に基づいて判断されるが、たとえば、何らかの理由によって第1閾値をより大きい値に設定する場合などにおいて、第1電動機のトルクを第2走行モードに向けて変化させる待機制御が判断される第2閾値も、第1閾値とともにその値が変化させられ、不必要に長い待機制御の実行が抑制されることによって燃費が改善される。
好適には、前記待機制御の実行は、前記要求駆動力と前記第2閾値との比較に基づいて判断され、前記待機制御の終了は、前記要求駆動力と第3閾値との比較に基づいて判断され、前記第2閾値は、前記第3閾値よりも大きい値であることにある。このようにすれば、前記待機制御の実行が判断される第2閾値は、待機制御の終了が判断される第3閾値を上回っており、前記待機制御の実行と終了が頻繁に繰り返されることを防ぐことができる。
好適には、前記要求駆動力の増加率が予め定められた所定値以上である場合は、前記所定値を下回る場合より、前記第1閾値と前記第2閾値とが小さく設定されることにある。このようにすれば、要求駆動力の増加が急激であるほど、少なくとも第1閾値がより小さい値に設定されることにより、単駆動から両駆動への移行が早められ駆動力がより速やかに増加される。また、第1閾値とあわせて、第2閾値をより小さい値に設定することにより、第1閾値を小さい値に設定した場合に第1閾値と第2閾値とが近い値となり待機制御を実行する時間が不足する可能性を減少することができる。
好適には、前記第2電動機の温度が予め定められた所定値以上である場合は、前記所定値を下回る場合より、前記第1閾値と前記第2閾値とが小さく設定されることにある。このようにすれば、たとえば第2電動機による第1走行モードによって第2電動機の温度が予め定められた所定値以上となった場合は、前記所定値を下回る場合より、第1閾値と、第2閾値とが小さく設定されることによって、第2電動機によって発生されるトルクを減少させることが可能となり、第2電動機の冷却を早めることができる。
好適には、前記第1走行モードから前記第2走行モードへ切り替えるために、前記係合要素に油圧を供給する係合要素制御手段を備え、前記係合要素は、前記待機制御中において前記係合要素制御手段によって油圧の供給が開始されることにある。このようにすれば、前記待機制御中に前記係合要素は係合直前の待機状態とされ、第1走行モードから第2走行モードへの切替えにおいて、速やかに切替えが行われるとともに、前記係合要素の係合に必要とされる油圧が確実に供給される。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の走行に関わる各部の概略構成を説明する図である。図1において、車両10は、走行用の駆動力源となり得る、エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2と、動力伝達装置14と、駆動輪16とを備えるハイブリッド車両である。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等、所定の燃料を燃焼させて動力を出力させる公知の内燃機関である。このエンジン12は、後述する電子制御装置90によってスロットル開度或いは吸入空気量、燃料供給量、点火時期等の運転状態が電気的に制御される。
第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、駆動トルクを発生させる電動機(モータ)としての機能及び発電機(ジェネレータ)としての機能を有する所謂モータジェネレータである。第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、後述する電子制御装置90によって第1電動機MG1及び第2電動機MG2の各々の出力トルク(力行トルク又は回生トルク)であるMG1トルクTmg1及びMG2トルクTmg2が制御される。
動力伝達装置14は、エンジン12と駆動輪16との間の動力伝達経路に備えられており、車体に取り付けられる非回転部材であるケース22内に、第1電動機MG1及び第2電動機MG2と共に収容されている。動力伝達装置14は、第1動力伝達部24、第2動力伝達部26、第1動力伝達部24の出力回転部材であるドライブギヤ28と噛み合うドリブンギヤ30、ドリブンギヤ30を相対回転不能に固設するドリブン軸32、ドリブン軸32に相対回転不能に固設されたファイナルギヤ34(ドリブンギヤ30よりも小径のファイナルギヤ34)、デフリングギヤ36を介してファイナルギヤ34と噛み合うディファレンシャルギヤ38、ディファレンシャルギヤ38に連結された車軸40等を備えている。
第1動力伝達部24は、第1動力伝達部24の入力回転部材である入力軸42と同軸心に配置されており、変速部44と差動部46とを備えている。変速部44は、第1遊星歯車機構48、クラッチC1、及びブレーキB1を備えている。差動部46は、第2遊星歯車機構50を備えている。
第1遊星歯車機構48は、第1サンギヤS1、第1ピニオンギヤP1、第1ピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギヤP1を介して第1サンギヤS1と噛み合う第1リングギヤR1を有する公知のシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、差動作用を生じる差動機構として機能する。第1遊星歯車機構48は、第2遊星歯車機構50よりもエンジン12側に配置された入力側差動機構である。第1サンギヤS1は、ブレーキB1を介してケース22に選択的に連結される回転部(例えば第1回転部RE1)である。又、第1リングギヤR1は、差動部46の入力回転部材(すなわち第2遊星歯車機構50の第2キャリヤCA2)に連結された回転部(例えば第2回転部RE2)であり、変速部44の出力回転部材として機能する。第1キャリヤCA1と第1サンギヤS1とは、クラッチC1を介して選択的に連結される。第1キャリヤCA1は、入力軸42に一体的に連結され、その入力軸42を介してエンジン12に連結された回転部(例えば第3回転部RE3)である。
クラッチC1及びブレーキB1は、好適には何れも湿式の摩擦係合装置であり、油圧アクチュエータによって係合制御される多板型の油圧式摩擦係合装置である。このクラッチC1及びブレーキB1は、後述する電子制御装置90によって油圧制御回路52が制御されることにより、油圧制御回路52から各々供給される油圧(例えば油圧Pc1、Pb1)に応じてその作動状態が係合と解放との間で制御される。
クラッチC1及びブレーキB1が共に解放された状態においては、第1遊星歯車機構48の差動が許容される。よって、この状態では、第1サンギヤS1にてエンジントルクTeの反力トルクが取れない為、変速部44は機械的な動力伝達が不能な中立状態(ニュートラル状態)とされる。又、クラッチC1が係合され且つブレーキB1が解放された状態においては、第1遊星歯車機構48は各回転部が一体回転させられる。よって、この状態では、エンジン12の回転は等速で第1リングギヤR1から第2キャリヤCA2へ伝達される。一方で、クラッチC1が解放され且つブレーキB1が係合された状態においては、第1遊星歯車機構48は第1サンギヤS1の回転が止められ、第1リングギヤR1の回転が第1キャリヤCA1の回転よりも増速される。よって、この状態では、エンジン12の回転は増速されて第1リングギヤR1から出力される。このように、変速部44は、直結状態(変速比=1.0)となるローギヤと、オーバードライブ状態(例えば変速比=0.7)となるハイギヤとに切り替えられる2段の有段変速機として機能する。又、クラッチC1及びブレーキB1が共に係合された状態においては、第1遊星歯車機構48は各回転部要素の回転が止められる。よって、この状態では、変速部44の出力回転部材である第1リングギヤR1の回転が停止されることで、差動部46の入力回転部材である第2キャリヤCA2の回転が停止させられる。
第2遊星歯車機構50は、第1回転要素すなわち第2サンギヤS2(以降、第2サンギヤS2と呼ぶ)、第2ピニオンギヤP2、第2ピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持する第3回転要素すなわち第2キャリヤCA2(以降、第2キャリヤCA2と呼ぶ)、第2ピニオンギヤP2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2回転要素すなわち第2リングギヤR2(以降、第2リングギヤと呼ぶ)を有する公知のシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、差動作用を生じる差動機構として機能する。第2遊星歯車機構50は、第1遊星歯車機構48よりも駆動輪16側に配置された出力側差動機構である。第2キャリヤCA2は、変速部44の出力回転部材(すなわち第1遊星歯車機構48の第1リングギヤR1)に連結された回転要素であり、差動部46の入力回転部材として機能する。第2サンギヤS2は、動力伝達軸57と連結され、スプライン嵌合部62を介して第1電動機MG1のロータ軸54と一体的に連結された回転要素である。第2リングギヤR2は、ドライブギヤ28に一体的に連結された回転要素である。
第2遊星歯車機構50は、第2キャリヤCA2に入力される動力を第1電動機MG1及び第2リングギヤR2へ分配する動力分配機構として機能することが可能である。すなわち、差動部46において、第2リングギヤR2へ分配される機械的な動力伝達に加え、第1電動機MG1に分配された動力で第1電動機MG1が発電され、その発電された電力が蓄電されたりその電力で第2電動機MG2が駆動される。これにより、差動部46は、後述する電子制御装置90によって第1電動機MG1の運転状態が制御されることにより変速比を制御する公知の電気式差動部(電気式無段変速機)として機能する。
このように構成された第1動力伝達部24においては、エンジン12の動力や第1電動機MG1の動力はドライブギヤ28からドリブンギヤ30へ伝達される。従って、エンジン12及び第1電動機MG1は、第1動力伝達部24を介して駆動輪16に動力伝達可能に連結される。
第2動力伝達部26は、入力軸42とは別にその入力軸42と平行に配置された、第2電動機MG2のロータ軸56、及びドリブンギヤ30と噛み合うと共にそのロータ軸56に連結されたリダクションギヤ60(ドリブンギヤ30よりも小径のリダクションギヤ60)を備えている。これにより、第2動力伝達部26においては、第2電動機MG2の動力は第1動力伝達部24を介すことなくドリブンギヤ30へ伝達される。従って、第2電動機MG2は、第1動力伝達部24を介さずに駆動輪16に動力伝達可能に連結される。
このように構成された動力伝達装置14は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式の車両に好適に用いられる。又、動力伝達装置14では、エンジン12の動力や第1電動機MG1の動力や第2電動機MG2の動力は、ドリブンギヤ30へ伝達され、そのドリブンギヤ30から、ファイナルギヤ34、ディファレンシャルギヤ38、車軸40等を順次介して駆動輪16へ伝達される。又、動力伝達装置14では、エンジン12、第1動力伝達部24、及び第1電動機MG1と、第2電動機MG2とが異なる軸心上に配置されることで、軸長が短縮化されている。又、第2電動機MG2の減速比を大きくとることができる。
動力伝達装置14では、クラッチC1、およびブレーキB1の各係合作動や各部の潤滑や各部の冷却に用いられる作動油(オイル)を供給する為の機械式のオイルポンプ18が第2キャリヤCA2にワンウェイクラッチOWC1を介して連結されており、第2キャリヤCA2の回転に伴って駆動される。また、オイルポンプ18は、ワンウェイクラッチOWC2を介してモータ20とも連結されており、第2キャリヤC2もしくはモータ20による回転速度のいずれか早い速度で回転される。これによって、エンジン12による走行中は、エンジン12によって駆動され、たとえば両駆動走行モード等において第2キャリヤCA2の回転速度Nca(rpm)が略零、もしくは予め定められた所定の回転速度以下となった場合、モータ20によって駆動することができる。
車両10は、走行に関わる各部を制御する制御装置を含む電子制御装置90を備えている。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。
図2には、電子制御装置90による制御機能の要部を説明する機能ブロック図とともに、電子制御部90に入力される各種センサからの入力信号、および電子制御部90からたとえば第1電動機MG1、第2電動機MG2、エンジン12等に出力される信号が示されている。車両10に設けられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ70、出力回転速度センサ72、レゾルバ等のMG1回転速度センサ74、レゾルバ等のMG2回転速度センサ76、オイルポンプ回転センサ77、アクセル開度センサ78、シフトポジションセンサ80、ピストンストロークセンサ82、走行モード選択スイッチ84、バッテリセンサ86、CA2軸回転速度センサ88、油温センサ89など)による検出値に基づく各種信号(例えばエンジン回転速度Ne(rpm)、車速V(km/h)に対応するドリブンギヤ30の回転速度である出力回転速度Nout(rpm)、MG1回転速度Nmg1(rpm)、MG2回転速度Nmg2(rpm)、オイルポンプ回転速度Nop(rpm)、アクセル開度θacc(%)、シフトレバーの操作位置Psh、クラッチC1およびブレーキB1のピストンストロークSp(mm)、運転者により選択された走行モードMode、バッテリ部62の充電状態(充電容量)SOC(%)、CA2軸回転速度(rpm)、作業油温Toil(℃)など)が供給される。又、電子制御装置90からは、車両10に備えられた各装置(例えば第1電動機MG1と第2電動機MG2を駆動する図示されていないインバータ、エンジン12、油圧制御回路52、モータ20など)に各種指令信号(例えば電動機制御信号Sm、エンジン制御指令信号Se、油圧制御指令信号Sswt、モータ制御信号Sopなど)が供給される。
ここで、車両10にて実行可能な走行モードについて図3、図4および図5−図8を用いて説明する。図3は、各走行モードにおけるクラッチC1、ブレーキB1の各係合作動を示す図表である。図3の図表中の○印は係合装置(C1,B1)の係合を示し、空欄は解放を示し、△印は回転停止状態のエンジン12を連れ回し状態とするエンジンブレーキの併用時に何れか一方を係合することを示している。又、「G」は電動機(MG1,MG2)を主にジェネレータとしての機能させることを示し、「M」は電動機(MG1,MG2)を駆動時には主にモータとして機能させ、回生時には主にジェネレータとして機能させることを示している。図3に示すように、車両10は、走行モードとして、EV走行モード及びHV走行モードを選択的に実現することができる。EV走行モードは、エンジン12を運転停止して、第1電動機MG1及び第2電動機MG2のうちの少なくとも一方の電動機を駆動力源としてEV走行することができる走行モードである。EV走行モードは、第2電動機MG2のみを駆動力源としてEV走行することができる単駆動EVモードと、第1電動機MG1及び第2電動機MG2の両方を駆動力源としてEV走行することができる両駆動EVモードとの2つのモードを有している。HV走行モードは、少なくともエンジン12を駆動力源としてエンジン走行することができる走行モードである。HV走行モードは、エンジントルクTeを機械的に駆動輪16へ伝達することでエンジン走行することができ、またエンジン12に加えて、第2電動機MG2を駆動力源として走行することができる。
図4は、車両10が第1電動機MG1を駆動源として用いず第2電動機MG2を駆動力源として単駆動走行モードすなわち第1走行モードで走行する単駆動領域と、第1電動機MG1と第2電動機MG2との両方を駆動力源として両駆動走行モードすなわち第2走行モードで走行する両駆動領域とからなるEV走行モードと、少なくともエンジン12を駆動力源として走行するエンジン走行域、すなわちHV走行モードが示されており、車速V(km/h)と運転者による要求駆動力F(N)に基づいて選択される走行モードが示されている。要求駆動力Fは、たとえばアクセル開度Accと車速Vとから予め定められた関係(マップ)に基づいて算出される。なお、EV走行モードの領域において、充電状態SOCが予め設定された所定値未満である場合は、エンジン駆動とされるが、充電状態SOCが予め設定された所定値以上である場合には電動機MG1、電動機MG2による走行が優先される。
図5−図8は、第1遊星歯車機構48及び第2遊星歯車機構50の各々における3つの回転部RE1,RE2,RE3の回転速度を相対的に表すことができる共線図である。この共線図において、第1遊星歯車機構48における各回転部の回転速度を表す縦線Y1−Y3は紙面向かって左から順に、縦線Y1がブレーキB1を介してケース22に選択的に連結される第1回転部RE1である第1サンギヤS1の回転速度を、縦線Y2がエンジン12に連結された第3回転部RE3である第1キャリヤCA1の回転速度を、縦線Y3が第2キャリヤCA2に連結された第2回転部RE2である第1リングギヤR1の回転速度をそれぞれ示している。又、第2遊星歯車機構50における各回転部の回転速度を表す縦線Y4−Y6は紙面向かって左から順に、縦線Y4が第1電動機MG1に連結された第1回転部RE1である第2サンギヤS2の回転速度を、縦線Y5が第1リングギヤR1に連結された第3回転部RE3である第2キャリヤCA2の回転速度を、縦線Y6がドライブギヤ28に連結された第2回転部RE2である第2リングギヤR2の回転速度をそれぞれ示している。
図5は、単駆動EVモード時の共線図である。単駆動EVモードは、図3に示すように、クラッチC1、ブレーキB1を共に解放した状態で実現される。単駆動EVモードでは、図5に示すように、クラッチC1及びブレーキB1が解放されることで、第1遊星歯車機構48の差動が許容され、変速部44は中立状態とされる。変速部44が中立状態とされると、第1リングギヤR1に連結された第2キャリヤCA2においてMG1トルクTmg1の反力トルクが取れない為、差動部46は中立状態とされ、第2電動機MG2から走行用のMG2トルクTmg2が出力される。後進時は、前進時に対して第2電動機MG2を逆回転させる。車両走行中には、駆動輪16の回転に連動してドライブギヤ28に連結された第2リングギヤR2が回転させられる。単駆動EVモードでは、MG1回転速度Nmg1は零回転に維持される。例えば、電子制御装置90は、第1電動機MG1をジェネレータとして機能させて、フィードバック制御によりMG1回転速度Nmg1を零回転に維持する。或いは、第1電動機MG1の回転が固定されるように第1電動機MG1に電流を流す制御(d軸ロック制御)を実行して、MG1回転速度Nmg1を零回転に維持する。或いは、MG1トルクTmg1を零トルクとしても第1電動機MG1のコギングトルクによりMG1回転速度Nmg1を零回転に維持できるときはMG1トルクTmg1を加える必要はない。尚、MG1回転速度Nmg1を零回転に維持する制御を行っても、第1動力伝達部24は中立状態であるので、駆動トルクに影響を与えない。
単駆動EVモードでは、第1リングギヤR1は第2キャリヤCA2に連れ回されるが、変速部44は中立状態であるので、エンジン12は連れ回されず零回転で停止状態とされる。よって、単駆動EVモードでの走行中に第2電動機MG2にて回生制御を行う場合、回生量を大きく取ることができる。単駆動EVモードでの走行時に、図示されていないバッテリの充電状態SOCが満充電状態となり回生エネルギーが取れない場合、エンジンブレーキを併用することが考えられる。エンジンブレーキを併用する場合は、図3に示すように、クラッチC1又はブレーキB1が係合される。クラッチC1又はブレーキB1が係合されると、エンジン12は連れ回し状態とされて、エンジンブレーキが作用させられる。MG1回転速度Nmg1を上昇させることで、エンジン12の連れ回し状態におけるエンジン回転速度Neを上昇させることができる。クラッチC1又はブレーキB1を係合することでエンジン回転速度Neを上昇させることができるので、EV走行モードからエンジン12を始動するときには、クラッチC1又はブレーキB1を係合した状態として、必要に応じて第1電動機MG1によりエンジン回転速度Neを引き上げて点火する。このとき、第2電動機MG2に反力キャンセルトルクを追加で出力させる。尚、車両停止時にエンジン12を始動する際には、クラッチC1又はブレーキB1を係合した状態で第1電動機MG1により第2キャリヤCA2の回転を引き上げることでエンジン回転速度Neを上昇させても良いし、又、第1電動機MG1により第2キャリヤCA2の回転を引き上げてからクラッチC1又はブレーキB1を係合することでエンジン回転速度Neを上昇させても良い。
図6は、両駆動EVモード時の共線図である。両駆動EVモードは、図3に示すように、クラッチC1及びブレーキB1を係合した状態で実現される。両駆動EVモードでは、図6に示すように、クラッチC1及びブレーキB1が係合されることで、第1遊星歯車機構48の差動が規制され、第1サンギヤS1の回転が停止させられる。その為、第1遊星歯車機構48は何れの回転部も回転が停止させられる。これによって、エンジン12は零回転で停止状態とされ、又、第1リングギヤR1に連結された第2キャリヤCA2の回転も停止させられる。第2キャリヤCA2の回転が停止させられると、第2キャリヤCA2にてMG1トルクTmg1の反力トルクが取れる為、MG1トルクTmg1を第2リングギヤR2から機械的に出力させて駆動輪16へ伝達することができる。従って、クラッチC1及びブレーキB1が係合されることで、第1動力伝達部24は機械的な動力伝達が可能な非中立状態とされる。両駆動EVモードでは、前進時に対して第1電動機MG1及び第2電動機MG2を共に逆回転させて後進走行することも可能である。
図7は、HV走行モードのロー状態での共線図である。ロー状態では、図3に示すように、クラッチC1を係合し、且つブレーキB1を解放した状態で実現される。図7に示すように、クラッチC1が係合されることで、第1遊星歯車機構48の差動が規制され、第1遊星歯車機構48の回転部が一体回転させられる。その為、エンジン12の回転は等速で第1リングギヤR1から第2キャリヤCA2へ伝達される。
図8は、HV走行モードのハイ状態での共線図である。ハイ状態では、図3に示すように、ブレーキB1を係合し、且つクラッチC1を解放した状態で実現される。パラレルハイモードでは、図8に示すように、ブレーキB1が係合されることで、第1サンギヤS1の回転が停止させられる。その為、エンジン12の回転は増速されて第1リングギヤR1から第2キャリヤCA2へ伝達される。
ローモード及びハイモードでは、エンジン12の動力に対する反力を第1電動機MG1により受け持つことでエンジントルクTeの一部(エンジン直達トルク)を第2リングギヤR2から機械的に出力させて駆動輪16へ伝達することができる。従って、クラッチC1又はブレーキB1が係合されることで、第1動力伝達部24は機械的な動力伝達が可能な非中立状態とされ、クラッチC1を係合することで変速部44をローギヤに切り替えられる一方で、ブレーキB1を係合することで変速部44をハイギヤに切り替えられる。電子制御装置90は、エンジントルクTeに対する反力トルクとなるMG1トルクTmg1を第1電動機MG1の発電により出力させると共に、第1電動機MG1の発電電力により第2電動機MG2からMG2トルクTmg2を出力させる。ローモードでは、前進時に対して第2電動機MG2を逆回転させて後進走行することも可能である。
電子制御装置90は、車速Vが予め定められた閾値以上の高車速時には、ハイモードを成立させる一方で、車速Vが予め定められた閾値未満の中低車速時には、ローモードを成立させる。ここで、MG1回転速度Nmg1が零回転とされてエンジン12の動力が電気パス(第1電動機MG1や第2電動機MG2の電力授受に関わる電気経路である電気的な動力伝達経路)を介することなく全て機械的にドライブギヤ28へ伝達される状態となる所謂メカニカルポイントでは、理論伝達効率が最大の「1」となる。このメカニカルポイントは、図7、8の共線図における差動部46(縦線Y4−Y6参照)において、MG1回転速度Nmg1が零回転となる状態(すなわち第2サンギヤS2の回転速度が零回転となる状態)である。HV走行モードにおいてハイモードとローモードとが切り替えられることでこのメカニカルポイントが2つとなり、ハイモードを有することでメカニカルポイントが高車速側に増えることになり、高速燃費が向上する。
第1動力伝達部24において、変速部44と差動部46とは直列に接続されている。変速部44を変速すれば第1動力伝達部24の変速比も変化させられる。変速部44の変速時に第1動力伝達部24の変速比の変化が抑制されるように、変速部44の変速に合わせて、差動部46の変速を実行し、例えば変速部44がローギヤからハイギヤへアップシフトされる場合、それと同時に、差動部46をダウンシフトする。これによって、第1動力伝達部24は、所謂電気的無段変速機として機能させられる。又、変速部44と差動部46とが直列に接続された第1動力伝達部24は変速比幅がワイドになるので、差動部46から駆動輪16までの動力伝達経路における変速比を比較的大きくとることができる。
ハイモードはローモードと比べて同じエンジン回転速度Neに対して第2キャリヤCA2の回転速度が高くされるので、HV走行モードにおけるエンジン走行では、高車速時に第1電動機MG1が負回転且つ負トルクの力行状態となって第1電動機MG1に電力が供給される動力循環状態となることが抑制される。
以上のように、第1動力伝達部24は、クラッチC1及びブレーキB1が解放されることで、エンジン12及び第1電動機MG1の何れの動力も機械的に駆動輪16へ伝達することができない中立状態とされる。又、第1動力伝達部24は、クラッチC1及びブレーキB1が係合されることで、第1電動機MG1の動力を機械的に駆動輪16へ伝達することができる非中立状態とされる。又、第1動力伝達部24は、クラッチC1又はブレーキB1が係合されることで、エンジン12の動力を第1電動機MG1にて反力を取って機械的に駆動輪16へ伝達することができる非中立状態とされる。このように、第1動力伝達部24は、機械的な動力伝達が可能な非中立状態と不能な中立状態とに切替え可能な動力伝達部である。
ところで、第2電動機MG2による単駆動走行モードから、第1電動機MG1と第2電動機MG2とによる両駆動走行モードに移行する際に、スプライン嵌合部62においてスプライン歯同士の衝突によるショックが発生することがある。単駆動走行モードにおいて、スプライン嵌合部62のスプライン歯の接触部分は、たとえば第1電動機MG1の回転速度Nmg1を零回転に維持する制御、もしくはd軸ロック制御、またはコギングトルクにより第1電動機MG1の回転速度Nmg1を零回転に維持できるときなどの場合に、差動部46が連れ回されることによって第1電動機MG1の駆動時にスプライン嵌合部62のスプライン歯の接触する歯面と逆のスプライン歯面が接触する状態が生じることとなる。この状態から両駆動走行モードに移行すると、第1電動機MG1は負回転に力行し、単駆動走行モード時に接触していたスプライン嵌合部62の歯面どうしは離れ、もう一方の歯面に強く押し当てられることとなる。これによって、スプライン嵌合部62のスプライン歯間、もしくはギヤの歯面におけるバックラッシュによるショックが発生する。
そのため、図2の電子制御装置90においては、運転者の要求駆動力Fに基づいて、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの切替えが近いと予想される場合に、第1電動機MG1に負回転のトルクを発生させ、あらかじめスプライン嵌合部62におけるガタ、すなわちバックラッシュによるショックが抑制されるガタ詰めが行われる。これ以降、ガタ詰めを行う単駆動走行モードを単駆動走行モード2と呼び、ガタ詰めを行っていない単駆動走行モードを単駆動走行モード1と呼んで区別する。また、ガタ詰めの有無を特に区別する必要が無い場合は、単駆動走行モード1と単駆動走行モード2とをあわせて単駆動走行モードと呼ぶ。単駆動走行モード切替手段92は、電子制御装置90によって選択された車両10の駆動が単駆動走行モードにあるか否かを判断する。単駆動走行モードにある場合には、要求駆動判定手段94は、たとえばアクセル開度θaccから推定される要求駆動力Fが予め設定された非スタンバイ閾値F3、すなわち第3閾値以上であるか否かを判断する。この判定が否定された場合は、非スタンバイ閾値手段98は、オイルポンプ18の回転数Np、クラッチC1、ブレーキB1のピストンストロークによるピストン位置Psの設定、および第2キャリヤCA2の回転速度Ncaは単駆動走行モード1の設定がおこなわれ、単駆動走行モード1においてたとえばクラッチC1、ブレーキB1のピストンストロークPsの目標値は略零に設定され、第2キャリヤCA2の回転速度Ncaは現在速度とされる。これにより、非スタンバイ閾値F3を下回っていると判定された場合は、上記の設定が維持される。また、要求駆動力判定手段94が、要求駆動力Fは予め設定された非スタンバイ閾値F3以上であると判定した場合に、待機制御実行手段すなわちスタンバイ閾値手段96は、要求駆動力Fがスタンバイ閾値F2すなわち第2閾値以上であるか否かを判定する。なおスタンバイ閾値F2は、非スタンバイ閾値F3より大きい値で設定されている。要求駆動力Fがスタンバイ閾値F2を下回ると判定した場合は、スタンバイ目標値Nt2が設定されているか否かを判定し、目標値が設定されていない場合は走行モード切替手段92からの判定を繰り返し、目標値が設定されている場合は、スタンバイ目標値Nt2を目標値に設定する。また、スタンバイ閾値手段96において、要求駆動力Fがスタンバイ閾値F2以上であると判定された場合においても、単駆動走行モード2における設定値、すなわちスタンバイ目標値Nt2が目標値に設定される。スタンバイ目標値Nt2が目標値に設定されると、オイル流量を目標値範囲に制御するためにオイルポンプ18を駆動するモータ20を制御し、オイルポンプ18の回転数Npは両駆動走行モードの待機時、すなわち単駆動走行モード2の設定とされ、ブレーキB1、クラッチC1のピストンストローク、および第2キャリヤCA2の回転速度Ncaの制御が行われる。なお第2キャリヤCA2の回転速度Ncaは、CA2軸回転速度センサ86によって検出されるとしたが、CA2軸回転速度センサ86ではなく、第1電動機MG1の回転速度Nmg1と第2電動機MG2の回転速度Nmg2とから算出されるものとしても良い。CA2回転速度判定手段100は、第2キャリヤCA2の回転速度Ncaの絶対値が目標値Ncatを下回るか否かを判定し、第2キャリヤCA2の回転速度がNcatを下回る場合にはMG1待機制御実行手段102は、第1電動機MG1のガタ量、すなわちスプライン嵌合部62のガタ量が目標値の範囲、たとえば略零に入るように予め設定された第1電動機MG1のトルクTmg1が負回転方向に加えられる。また、第2キャリヤCA2の回転速度Ncaの絶対値が目標値Ncat以上である場合は、判定を繰り返すことになる。
走行モード切替手段92は、上記の制御、すなわち要求駆動判定手段94への指令信号の出力とともにスタンバイ制御判定手段104にも指令信号を出力し、スタンバイ制御判定手段104は、要求駆動力Nが両駆動閾値F1すなわち第1閾値である、両駆動走行モードが必要となる要求駆動力F以上であるか否かを判断する。なお両駆動閾値F1は、スタンバイ閾値F2および非スタンバイ閾値F3よりも大きい値に設定されている。スタンバイ制御判定手段104は、要求駆動力Fが両駆動閾値F1を下回ると判断した場合は、走行モード切替手段92へ両駆動必要駆動力、すなわち両駆動閾値F1を下回るとの信号を返し、単駆動走行モードを継続する。また要求駆動力Fが両駆動閾値F1以上であると判断した場合は、スタンバイ制御判定手段104は、スタンバイ制御が完了しているか否かを判定する。判定が否定された場合、スタンバイ制御手段106はスタンバイ制御の完了を待ち、スタンバイ制御の完了後、両駆動実行手段108は、ブレーキB1、クラッチC1のトルク容量を両駆動走行モードに必要なトルク容量に制御し、第1電動機MG1と第2電動機MG2との両駆動走行モードを開始する。
なお、両駆動閾値F1、スタンバイ閾値F2および非スタンバイ閾値F3を予め定められた所定値としたが、特に所定値ではなく、たとえばアクセル開度θaccの時間変化率、すなわち要求駆動力Fの増加率が予め定められた所定値以上である場合、少なくとも両駆動閾値F1を小さく設定するものとし、運転者の要求駆動力Fが大きい場合などにおいて、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行を早めることができる。また、スタンバイ閾値F2および非スタンバイ閾値F3を両駆動閾値の設定値の変動に合わせて変動させても良い。
また、たとえば第2電動機MG2の単駆動中に第2電動機MG2の温度が予め定められた所定値以上となった場合に、少なくとも両駆動閾値F1を第2電動機MG2の温度が所定値を下回っている場合より小さく設定することによって、通常の設定と比較して第1電動機MG1の駆動を早めても良い。
図9は、単駆動走行モード1、単駆動走行モード2、および両駆動走行モードにおける、要求駆動力F、モータ20の回転速度Nm、オイルポンプ18の回転速度Np、ブレーキB1とクラッチC2とのピストンストロークPs、第2キャリヤCA2の回転速度Nca、第1電動機MG1のトルクTmg1を示すタイムチャートである。t1以前の時点において、要求駆動力Fはスタンバイ閾値F2を下回っており、設定値は、単駆動走行モード1、すなわち非スタンバイ設定が維持される。具体的には、オイルポンプ18を駆動するモータ20の回転数Nmは略零であり、オイルポンプの回転数NpはNp2、ブレーキB1とクラッチC1とのピストンストロークは略零すなわちブレーキB1とクラッチC1との係合を行うピストンには油圧が加えられていない、また第2キャリヤCA2の回転速度は、Nca1であり、第1電動機MG1の発生するトルクTmg1も略零となっている。要求駆動力Fがスタンバイ閾値F2以上となるt1時点において、モータ20の回転が開始され、これによってオイルポンプ18も回転が開始される。また第1電動機MG1の回転速度Nmg1の制御によって第2キャリヤCA2の回転速度Ncaが、零に近い値に設定された目標範囲内となるように第1電動機MG1の回転速度Nmg1が制御される。t2時点時において、第1電動機MG1の回転速度Nmg1が目標範囲内となると、第1電動機MG1はスプライン嵌合部62の歯面のガタ詰めが確保できる範囲内で予め設定された第1電動機MG1のトルクTmg1、たとえば図9におけるT21を発生するように制御される。またt2時点において、オイルポンプ18の回転速度Npは、両駆動走行モード時に必要な油量Np1に達し、オイルポンプ18の回転速度がNp1に上昇すると、ブレーキB1とクラッチC1とのピストンストロークも単駆動走行モード1の設定値であるPs2に上昇しPs2を維持するように制御される。
t3時点において、要求駆動力Fは、両駆動閾値F1以上となり、ブレーキB1とクラッチC1とのピストンストロークPsが係合位置であるPs1にまでストロークが伸ばされ、t4時点において係合が完了される。第1電動機MG1のトルクTmg1は増加されt5において力行時のトルクT22に達する。図9において、MG1トルク(ガタ詰め無し)として示されているのは、本発明におけるガタ詰めを実施しない場合の単駆動走行モードから両駆動走行モードへの切替えにおける第1電動機MG1のトルクTmg1の変化である。MG1トルク(ガタ詰め無し)においては、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行をt3時点からt6時点の間隔にまで緩やかに移行する、すなわち待ち時間を設けることによって、スプライン嵌合部62におけるスプライン歯面どうしの衝突によるショックを緩和することが行われており、ガタ詰めを実施した場合の単駆動走行モードから両駆動走行モードへの切替時間t3からt5時点と比較して長い時間を必要としている。要求駆動力Fが両駆動閾値F1を下回ると、単駆動走行モード2すなわちスタンバイ目標値Nt2の設定とされ、非スタンバイ閾値F3を下回ると、単駆動走行モード1すなわち非スタンバイ目標値Nt3の設定とされる。従って、単駆動走行モード2は限られた要求駆動力Fの領域のみで設定されるため消費電力の抑制と駆動力応答性とを両立することができる。
図10は、単駆動走行モード2における共線図である。単駆動走行モード2においては、第1電動機MG1の回転速度Nmg1によって第2キャリヤCA2の回転速度Ncaが略零に制御されている。また第1電動機MG1のトルク制御によって、スプライン嵌合部62の歯面が第1電動機MG1の力行時に接触する歯面が接触させられている。図10のY4上に記された小さな矢印は、接触した歯面どうしが離れない程度の小さなトルクが第1電動機MG1から加えられていることを示している。
図11は、電子制御装置90の制御動作の要部すなわち要求駆動力がEVモードにおける両駆動閾値F1を下回る場合に行われる、単駆動走行モード1すなわち非スタンバイ目標値Nt3の設定と単駆動走行モード2すなわちスタンバイ目標値Nt2の設定における制御作動を説明するフローチャートであり、繰り返し実行される。
図11において、走行モード切替手段92の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S110において、駆動が単駆動走行モードであるか否かが判定される。このS110の判断が否定される場合は本ルーチンが終了させられる。このS110が肯定される場合は、要求駆動判定部94に対応するS120において、要求駆動力Fが非スタンバイ閾値F3以上であるか否かが判定される。この判定が否定された場合は、非スタンバイ閾値手段98に対応するS130において、非スタンバイ目標値Nt3が目標値に設定され単駆動走行モード1の状態となる。なおCA2回転速度Ncaの目標値は、S120で判定を実施された時点におけるNcaに設定される。またこの判定が肯定された場合は、スタンバイ閾値手段96が対応するS140において、要求駆動Fがスタンバイ閾値F2以上であるか否かが判定される。この判定が否定された場合は、スタンバイ閾値手段96が対応するS150において目標値の値があるか否かを判定する。この判定が否定された場合は、S110における判定がくりかえされることとなる。また、この判定が肯定された場合、すなわち目標値の値が設定されていない場合は、S140の判定において肯定された場合とともに、スタンバイ閾値96が対応するS160において、スタンバイ目標値Nt2が目標値として設定される。また、スタンバイ閾値手段96に対応する、S170において、モータ20が作動させられることによってオイルポンプ18の回転速度Npは目標値範囲内に設定され、S180においてブレーキB1とクラッチC1とのピストン位置Psは目標値範囲内に制御され、S190において、第2キャリヤCA2の回転速度Ncaは第1電動機MG1の回転を制御することによって目標値を下回るように制御される。CA2回転速度判定手段100に対応するS200において、第2キャリヤCA2の回転速度Ncaが目標値を下回ったか否かが判定される。この判定が否定された場合は、本ルーチンが繰り返されることとなる。また肯定された場合は、第1電動機MG1のガタ量、すなわちスプライン嵌合部62のガタ量が目標値の範囲、たとえば略零に入るように予め設定された第1電動機MG1のトルクTmg1が図示されていないインバータを介して負方向に加えられる。
スタンバイ制御機の104に対応するS110において、駆動が単駆動走行モードか否かが判定される。この判定が肯定されると、図12に示されたスタンバイ制御判定手段104に対応するS310において、要求駆動力Fが両駆動必要駆動力すなわち両駆動閾値F1以上であるか否かが判定される。この判定は図10における単駆動走行モード1および単駆動走行モード2の制御と並行して行われる。この判定が否定された場合は、スタンバイ制御判定手段104の対応するS360において、単駆動走行モードに戻るとの信号が走行モード切替手段92に送られ、両駆動走行モードは実行されない。また肯定された場合は、スタンバイ制御手段106に対応するS320において、スタンバイ状態が完了、すなわちスタンバイ目標値Nt2がすべて満たされているか否かが判定される。この判定が否定された場合は、スタンバイ制御手段106に対応するS330において、スタンバイ制御の未実施分の実施、すなわち全てのスタンバイ目標値Nt2を満たす制御の完了が確認されるまで両駆動走行モードへの切替は待機とされる。スタンバイ目標値Nt2が達成されると、両駆動実行手段108に対応するS340において、ブレーキB1クラッチC1のトルク容量は増加され、ブレーキB1クラッチC1は係合状態となるとともに、ピストンストロークPsは、係合状態であるPs1に制御される。両駆動走行モード時に反力要素となる第2キャリヤCA2はロック状態とされ両駆動走行モードが可能とされる。またS350において第1電動機MG1と第2電動機MG2とによる両駆動走行モードが開始される。
本実施例によれば、要求駆動力Fに基づいて単駆動走行モードから両駆動走行モードに切り替える場合に、両駆動走行モードへの切替に先立って単駆動走行モード2への制御がおこなわれる。単駆動走行モード2においては、第1電動機のロータ軸54と動力伝達軸54との連結部材であるスプライン嵌合部62の歯面におけるガタを詰める制御が行われる。これにより、ガタによるショックを回避することができるとともに、ガタによるショックを回避するために設定されている単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行時間を短くすることが可能となり、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行時間が短縮される。
また、両駆動閾値F1とスタンバイ閾値F2との差を予め設定された所定値とする場合に、たとえば何らかの理由によって両駆動閾値F1を一時的に上昇させる必要が生じた場合、スタンバイ閾値F2は両駆動閾値F1に伴って上昇させられる。これによって、両駆動閾値F1とスタンバイ閾値F2との差が拡大する場合に生ずる、単駆動走行モード2すなわちスタンバイとなる時間の不要な拡大が抑制され、燃費の改善につながる。
また、駆動力Fとの比較によって判断される両駆動閾値F1、スタンバイ閾値F2、非スタンバイ閾値F3において、単駆動走行モード1から単駆動走行モード2への移行が判定されるスタンバイ閾値F2は、単駆動走行モード2から単駆動走行モード1への移行が判断される非スタンバイ閾値F3を上回る設定とされる。これにより、スタンバイ閾値F2と非スタンバイ閾値F3を同一とした場合に生じる、単駆動走行モード1と単駆動走行モード2とが頻繁に繰り返される状態を効果的に抑制することができる。
また、要求駆動力Fの増加が急激、たとえばアクセル開度θaccの時間変化率が予め設定された所定値以上であり、運転者の要求駆動力Fへの増加要求が大きい場合に、少なくとも両駆動閾値F1をより小さい値に設定することによって単駆動走行モード2から両駆動走行モードへの移行が早められる。これにより運転者の要求駆動力Fへの増加要求が所定値より高いと判断される場合には、車両10の駆動力の増加がより速やかに実行されることとなる。また、両駆動閾値F1とともに、スタンバイ閾値F2と非スタンバイ閾値F3とを通常より小さい値に設定することができる。これにより、両駆動閾値F1とスタンバイ閾値F2とが接近しすぎた場合に生じる、単駆動走行モード2から両駆動走行モードへの移行時間の増加を回避できるとともに、スタンバイ閾値F2と非スタンバイ閾値F3との差を適切に保つことが可能となり、たとえば単駆動走行モード1と単駆動走行モード2を頻繁に繰り返す状態を効果的に抑制することができる。
また、たとえば第2電動機MG2の単駆動走行モード中に第2電動機MG2の温度が予め定められた所定値以上となった場合などに、少なくとも両駆動閾値F1を温度が所定値を下回っている場合より、小さく設定することにより、第1電動機MG1のトルクTmg1についても利用することが可能となり、第2電動機MG2によって発生されるトルクを減少することが可能となり、第2電動機MG2の冷却を速めることができる。
さらに、単駆動走行モード2において、クラッチC1とブレーキB1に油圧が供給され、ピストンストロークPsが係合に近い両駆動走行モードの待機時の設定とされている。これによって、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの切替時における応答性が向上される。また、単駆動走行モード2においてオイルポンプ18がモータ20によって駆動されることによりクラッチC1とブレーキB1の係合に必要な油圧が確実に供給される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の様態においても適用される。次に本発明が好適に適用される他の実施例の図面を参照して説明する。制御作動の要部については前記の実施例と同一であり主要な部材と差異についてのみ説明する。
図13は、本発明が適用される車両10の走行に関わる他の実施例の各部の概略構成を説明する図である。実施例1の車両10は、FF方式であるのに対し、図13においては、車両10はFR(フロントエンジンリアドライブ)方式であることにおいて異なっているが、図1と同様に走行用の駆動力源となりうる、エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2と、動力伝達装置14と、駆動輪16とを備えるハイブリッド車両である。
図13において、第2電動機MG2は第2動力伝達部26に接続されており、第2動力伝達部26は、第3キャリヤCA3、第3ピニオンギヤP3、第3サンギヤS3、第3リングギヤR3からなっている。また、第1動力伝達部24は、変速部44と差動部46とからなっている。差動部46は、第2キャリヤCA2、第2ピニオンギヤP2、第2サンギヤS2、第2リングギヤR2からなっており、第2キャリヤCA2はオイルポンプ18にワンウェイクラッチOWC1を介して連結されている。変速部44は、第1キャリヤCA1、第1ピニオンギヤP1、第1サンギヤS1、第1リングギヤR1、およびブレーキB1とクラッチC1とで構成されており、実施例1における図1と同様である。また、ブレーキB1またはクラッチC1の係合によって前進におけるハイとローの切替が行われる等においても同様であり、実施例1と同様の制御作動、すなわち両駆動閾値F1、スタンバイ駆動閾値F2、非スタンバイ閾値F3による制御とそれに基づく、スプライン嵌合部62におけるショックの軽減が可能である。
上述のように、本実施例によれば要求駆動力Fに基づいて単駆動走行モードから両駆動走行モードに切り替える場合に、両駆動走行モードへの切替えに先立って単駆動走行モード2への制御がおこなわれる。単駆動走行モード2においては、第1電動機の接続されたスプライン嵌合部62の歯面におけるガタを詰める制御が行われる。これにより、ガタによるショックを回避することができるとともに、ガタによるショックを回避するために設定されている単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行時間を短くすることが可能となり、単駆動走行モードから両駆動走行モードへの移行時間が短縮される。また、実施例2の構造において実施例1で説明された他の効果についても同様に達成される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、実施例1、実施例2においては、エンジン12および第1電動機MG1と第2電動機MG2とによって駆動される車両10によって説明したが、特にこれに限られるわけでなく、たとえばエンジン12を持たない、第1電動機MG1と第2電動機MG2とから構成される場合においても適用することができる。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
90:電子制御装置(制御装置)
MG1、MG2:第1電動機、第2電動機
Tmg1、Tmg2:トルク
F1:両駆動閾値(第1閾値)
F2:スタンバイ閾値(第2閾値)
F3:非スタンバイ閾値(第3閾値)
S2:第2サンギヤ(第1回転要素)
R2:第2リングギヤ(第2回転要素)
CA2:第2キャリヤ(第3回転要素)
B1、C1:ブレーキ、クラッチ(係合要素)

Claims (1)

  1. 第1電動機に接続された第1回転要素と第2電動機に動力伝達可能に接続された第2回転要素と第3回転要素とからなる差動部と、
    前記第3回転要素の回転の固定、および非固定を切り換えることのできる係合要素とを有する車両の制御装置であって、
    運転者の要求駆動力が予め設定された第1閾値を下回ると、前記係合要素を非係合とし、前記第1電動機のトルクを用いずに前記第2電動機のトルクによって走行が行われる第1走行モードを選択し、前記要求駆動力が前記第1閾値以上となると、前記係合要素を係合とし、前記第1電動機と前記第2電動機とのトルクによって走行が行われる第2走行モードを選択する走行モード切替手段と、
    前記要求駆動力が前記第1閾値よりも小さく設定された第2閾値以上であると、前記第1電動機のトルクを、前記第2走行モードにおける力行トルク側に予め設定された待機トルクへ変化させる待機制御を実行する待機制御実行手段とを備え、
    前記要求駆動力の増加率が予め設定された所定値以上である場合は、前記第1閾値および前記第2閾値のうちの少なくとも前記第1閾値が、前記要求駆動力の増加率が前記所定値を下回る場合よりも小さい値に設定され
    前記第2電動機の温度が所定値以上であるときは、前記第2電動機の温度が前記所定値を下回る場合よりも前記第1閾値は小さく設定される
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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