JP6705232B2 - システム、現金預け払い方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、システム、現金預け払い方法及びプログラムに関する。特に、現金取引を処理するシステム、現金預け払い方法及びプログラムに関する。
入出金を行うための現金自動預け払い機(所謂、ATM;Automatic Teller Machine)が広く利用されている。ATMは、表示画面、操作パネル、現金や通帳等の受入口及び支払口を備え、利用者は、表示画面を見ながら操作パネルを操作し、現金の預け払いを行っている。また、ATMを利用する際には、取引種別、取引金額、暗証番号、レシートの要否等種々の情報をATMに入力する必要がある。
さらに、近年では、携帯電話やスマートフォン等の端末によりインターネットに接続し、銀行のホームページ上で現金の支払い指示等を行うインターネットバンキングも広く普及している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、認証方式の違いによりユーザに付与するセキュリティレベルを変更する技術が開示されている(例えば、段落[0070]参照)。当該段落には、パスワードを使った認証には低いセキュリティレベルを付与し、顔画像や指紋画像を使った認証にはより高いセキュリティレベルを付与することが開示されている。
特表2014−523591号公報
なお、上記先行技術文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
上述のように、ATMを利用した現金の預け払いが広く行われている。そのため、銀行や小売店(例えば、コンビニエンスストア)に設置されたATMを利用したい多くの人が、ATMの前で順番待ちをしている光景が多く見受けられる。ATMの前に行列ができる原因として、1人の利用者が1回の取引に要する時間が長いことが挙げられる。また、ATMの前に長い行列ができていることを目の当たりにすると、ATMの利用を諦める人も多く存在すると考えられる。換言するならば、1回あたりの取引時間が長いことにより、ATMによる現金の預け払いを断念する預金者が存在し、銀行等にとっては手数料収入の機会損が発生していると言える。
本発明は、1回の取引における装置利用時間を短縮することに寄与する、システム、現金預け払い方法及びプログラムを、提供することを目的とする。
なお、上述のように、特許文献1に開示された技術は、インターネットを利用した金融取引に関する技術であり、ATMを利用した現金の預け払いとは無関係である。
本発明の第1の視点によれば、端末と、取引実行する際に、第一認証と第二認証を行う勘定システムと、現金自動預け払い機と、を含み、前記端末は、取引に関する第一認証データを有しており、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、前記第一認証データを含む前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定し、前記現金自動預け払い機は、前記設定された第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ、前記取引情報が正当であると判断された場合、自装置の前方に存在する人物が前記設定された取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ前記第二認証が正当である場合に、前記設定された取引情報に応じた処理を行う、システムが提供される。
本発明の第2の視点によれば、端末と、第一認証と第二認証を行う勘定システムと、現金自動預け払い機と、を含むシステムにおいて、前記端末が、前記端末内に有する取引に関する第一認証データを用いて、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、前記第一認証データを含む前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定するステップと、前記現金自動預け払い機が、前記設定された第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ、前記取引情報が正当であると判断された場合、自装置の前方に存在する人物が前記設定された取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ、前記第二認証が正当である場合に、前記設定された取引情報に応じた処理を行うステップと、を含む、現金預け払い方法が提供される。
本発明の第3の視点によれば、端末と、取引実行する際に、第一認証と第二認証を行う勘定システムとを含むシステムにおいて使用される現金自動受け払い機を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、前記端末に設定された、前記端末内に有する取引に関する第一認証データとともに、金融機関の口座に関する取引情報の入力データの送信を受け付ける処理と受信した前記第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ前記取引情報が正当であると判断された場合、さらに、自装置の前方に存在する人物が前記取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ、前記第二認証が正当である場合に、前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定する処理を実行させるプログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
本発明の各視点によれば、1回の取引における装置利用時間を短縮することに寄与する、システム、現金預け払い方法及びプログラムが、提供される。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る銀行システムの構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る端末の処理構成の一例を示すブロック図である。 取引情報入力画面の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るATMのハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るATMの処理構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るATMの記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るATMの認証部の動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係るデータベースの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る銀行システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
初めに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
一実施形態に係るシステムは、端末100と、現金自動預け払い機101と、を含む(図1参照)。端末100は、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、取引情報を現金自動預け払い機101に設定する。現金自動預け払い機101は、自装置の前方に存在する人物が設定された取引情報の口座を利用できる人物であると認証した場合に、設定された取引情報に応じた処理を行う。
上記システムでは、本来であれば現金自動預け払い機101を操作して入力する必要のある情報(取引情報)は、端末100を介して現金自動預け払い機101に事前に設定される。このような状態において、預金者が現金自動預け払い機101に近づくと(面前に到達すると)、現金自動預け払い機101は、当該人物を認証し、本人確認を行う。現金自動預け払い機101は、面前の人物の認証に成功すれば、出金等の取引を実行する。その結果、預金者が現金自動預け払い機101の面前で行う操作が減少し、1人の預金者による1回当たりの取引時間が短くなる。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る銀行システムの構成の一例を示す図である。図2を参照すると、銀行システムは、複数の端末10−1〜10−n(但し、nは正の正数)それぞれの所有者(預金者)に対して、現金の入出金等に係るサービスを提供するシステムである。
銀行システムは、複数のATM20−1〜20−m(mは正の正数、以下同じ)と、勘定システム30と、を含んで構成される。なお、以降の説明において、ATM20−1〜20−mを区別する特段の理由がない場合には、単に「ATM20」と表記する。また、端末10−1〜10−nに関しても同様に、これらを区別する特段の理由がない場合には、単に「端末10」と表記する。
複数のATM20と勘定システム30は、専用線やVPN(Virtual Private Network)等の閉域網を介して互いに接続されている。
なお、図2では、銀行システムを例示するが、銀行以外の他の金融機関(例えば、信用金庫、証券会社等)によるシステムであってもよい。
端末10は、ATM20を利用する預金者が所有する端末である。端末10は、携帯電話、スマートフォン等のモバイル端末であって、Bluetooth(登録商標、以下同じ)やWiFi(Wireless Fidelity)等に対応した近距離無線通信手段を有するものである。
ATM20は、現金自動預け払い機とも称され、入金、出金、振り込み等の取引を自動化した装置である。ATM20も近距離無線通信手段を有する。端末10とATM20は、近距離無線通信により相互通信が可能である。
勘定システム30は、銀行システムにおける会計勘定処理を担うコンピュータシステム群からなる処理システムである。勘定システム30は、貯金勘定元帳を処理するためのシステムであり、ATM20を介した入出金等に係る取引を処理する。図2に示す勘定システム30は、預金者の口座を管理する既存のデータベースに情報を追加することで、実現できる。そのため、勘定システム30に関する詳細な説明は、上記データベースに対する情報の追加を除き省略する。
[システム動作概略]
次に、図2を参照しつつ、銀行システムの概略動作を説明する。
図2において、ATM20の利用者は、ATMに入力する必要があった取引情報(例えば、取引種別、暗証番号等)を事前に自分の端末10に入力する(設定する)。
事前に取引情報が端末10に設定された状態で、端末10がATM20に近づくと、ATM20と端末10の間にて、近距離無線通信による取引情報の授受が行われる。なお、図2における、ATM20−1を中心とした点線は、上記2つの装置間で近距離無線通信が可能な範囲を示す。なお、近距離無線通信により通信可能な距離は、数メートル(例えば、5m〜10m程度)を予定している。
取引情報の設定後、端末10の所有者が、ATM20の前方(面前)に到達すると、ATM20は当該面前の人物(被認証者)を認証する。例えば、ATM20は、カメラにより取得した顔画像を用いて面前の人物を認証(生体認証)する。
ATM20は、当該人物の認証に成功すると、事前に入力された取引情報に従った動作を行う。例えば、事前に入力された取引情報が現金の出金に係る場合には、ATM20は、面前の人物の顔認証に成功した後に取引情報に記載された現金を払い出す。
このように、図2に示す銀行システムでは、ATM20に本来入力すべき取引情報を事前に端末10から入力しておき、利用者がATM20の面前で行う作業を簡略化するシステムである。
[端末]
次に、端末10の構成及び動作について説明する。端末10は、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、取引情報をATM20設定する機能を有する。
図3は、第1の実施形態に係る端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。端末10は、モバイル型の情報処理装置(コンピュータ)であり、図3に例示する構成を備える。例えば、端末10は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、入出力モジュール13及び近距離無線通信手段である無線モジュール14等を備える。
なお、図3に示す構成は、端末10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。端末10は、図示しないハードウェアを含んでもよい。さらに、端末10に含まれるCPU等の数も図3の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のCPUが端末10に含まれていてもよい。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)である。
入出力モジュール13は、液晶パネル等の表示デバイスやタッチパネル等の操作デバイスを含み、ユーザに対してGUI(Graphical User Interface)等の情報入力に係るインターフェイスを提供するモジュールである。
無線モジュール14は、ATM20との間で近距離無線通信を実現するためのモジュールである。第1の実施形態では、端末10及びATM20は、Bluetoothによる近距離無線通信に対応しているものとする。無線モジュール14は、Bluetooth規格によるパケットデータを他の装置から受信すると、当該パケットからデータを取り出してCPU11に出力する。また、無線モジュール14は、CPU11からデータを取得すると、Bluetooth規格によるパケットデータを生成し、アンテナ(図示せず)から送信する。
さらに、無線モジュール14は、暗号化されたデータの送受信に対応している。つまり、無線モジュール14は、Bluetooth規格のGAP(Generic Access Profile)に対応している。また、無線モジュール14は、ATM20が送信するビーコン信号を受信すると、当該信号を受信した旨をCPU11に通知する。
図4は、第1の実施形態に係る端末10の処理構成の一例を示すブロック図である。図4を参照すると、端末10は、無線通信制御部201と、記憶部202と、取引情報処理部203と、を含んで構成される。
上記の各処理モジュールは、例えば、メモリ12に格納されたプログラムをCPU11が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能を何らかのハードウェア、及び/又は、ソフトウェアで実行する手段があればよい。
無線通信制御部201は、端末10と他の装置(具体的には、ATM20)間の無線通信を制御する手段である。無線通信制御部201は、ATM20から取得したデータを他の処理モジュールに引き渡す、又は、他の処理モジュールからデータを取得するとATM20に向けてパケットを送信する。また、無線通信制御部201は、ATM20からビーコン信号を取得すると、その旨を取引情報処理部203に通知する。
記憶部202は、端末10の動作に必要な各種情報を記憶する手段である。
取引情報処理部203は、端末10のユーザ(所有者、預金者)による取引情報入力に関する処理を実行する手段である。具体的には、取引情報処理部203は、ユーザ(所有者)に対し、取引情報の事前入力に係るインターフェイスを提供する。取引情報処理部203は、ユーザが端末10のメニュー画面を操作等すると、図5に示すような「取引情報入力画面」を表示デバイスに表示する。
当該入力画面に接したユーザは、タッチパネル等の操作デバイスを操作してATM20にて実行したい取引の内容を、端末10に入力する。具体的には、取引銀行名、支店番号、口座番号、取引種別(入金、出金、振り込み等)、金額、暗証番号、ユーザ情報(例えば、名義人やメールアドレス等に係る情報)が取引情報として、端末10に入力される。
取引情報処理部203は、例えば、ユーザが図5に示す「設定」ボタンを押すなどして取引内容を確定させた場合には、当該確定した取引情報を記憶部202に記憶する。
また、取引情報処理部203は、ATM20からビーコン信号を受信した旨の通知を無線通信制御部201から受けると、記憶部202に取引情報が記憶されている場合、当該取引情報をATM20に向けて送信する。なお、取引情報処理部203は、ATM20からビーコン信号を受信した旨の通知を受けた場合に、記憶部202に取引情報が記憶されていなければ、特段の動作を行わない。
また、取引情報処理部203は、ATM20との間で取引が正常に終了し、当該ATM20から電子レシートを受信した場合には、当該電子レシートを表示デバイスに表示する等の動作を行う。
上記説明したように、端末10は、ユーザが入力した取引情報を内部に記憶すると共に、ATM20と相互通信が可能となった際に、当該内部に記憶した取引情報をATM20に設定する機能を有する。
[ATM]
次に、ATM20の構成及び動作について説明する。ATM20は、自装置の前方に存在する人物が、事前に設定された取引情報の口座を利用できる人物であると認証した場合に、当該設定された取引情報に応じた処理を行う機能を有する。
図6は、第1の実施形態に係るATM20のハードウェア構成の一例を示す図である。ATM20は、図6に例示する構成を備える。例えば、ATM20は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ22、入出力モジュール23、無線モジュール24、人感センサ25、カメラモジュール26、入出金機構27、NIC(Network Interface Card)28等を備える。
なお、図6に示す構成は、ATM20のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。また、CPU21、メモリ22、入出力モジュール23、無線モジュール24は、それぞれ、既に説明したCPU11、メモリ12、入出力モジュール13、無線モジュール14と基本的な動作は相違しないため、その説明を省略する。但し、ATM20によるビーコン信号の送信を可能とするため、無線モジュール24は、Bluetooth規格によるビーコン信号を送信するものとする。
人感センサ25は、ATM20の面前に人が存在するか否かを検出するためのセンサである。人感センサ25は、例えば、複数の赤外線センサを利用した三角測量等によりATM20の面前に実際に人が存在するか否かを検出する。人感センサ25は、人の存在を検出した場合には、その旨をカメラモジュール26に通知する。
カメラモジュール26は、ATM20の面前を撮影するカメラを含むモジュールである。カメラモジュール26は、人感センサ25から人の存在を検出した旨の通知を受けると、ATM20の前方を撮影し、当該人物の撮像画像(顔画像)をCPU21に出力する。
入出金機構27は、現金の払い出しや現金の預け入れを実現する機構である。入出金機構27は、既存のATMが有する構成により実現可能であるため、詳細な説明は省略する。
NIC28は、ATM20が勘定システム30をなす各種サーバと通信をするためのデバイスである。
図7は、第1の実施形態に係るATM20の処理構成の一例を示すブロック図である。図7を参照すると、ATM20は、通信制御部301と、無線通信制御部302と、記憶部303と、取引処理部304と、認証部305と、を含んで構成される。
上記の各処理モジュールは、端末10と同様に、メモリ22に格納されたプログラムをCPU21が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能を何らかのハードウェア、及び/又は、ソフトウェアで実行する手段があればよい。
通信制御部301は、ATM20と勘定システム30間の通信を制御する手段である。通信制御部301は、勘定システム30から取得したデータを他の処理モジュールに引き渡す、又は、他の処理モジュールからデータを取得すると勘定システム30に向けてパケットを送信する。
無線通信制御部302は、ATM20と端末10間の無線通信を制御する手段である。無線通信制御部302は、端末10から取得したデータを他の処理モジュールに引き渡す、又は、他の処理モジュールからデータを取得すると端末10に向けてパケットを送信する。
記憶部303は、端末10の動作に必要な各種情報を記憶する手段である。
取引処理部304は、近距離無線通信(Bluetooth)により端末10が送信する取引情報を処理する手段である。
取引処理部304は、端末10から取引情報が設定されると、当該取引情報の正当性を、勘定システム30に問い合わせる。即ち、取引処理部304は、取引情報に記載された口座番号及び暗証番号が正当なものであるか否かを、勘定システム30に問い合わせる。
問い合わせを受けた勘定システム30は、取引情報に記載された口座番号及び暗証番号と、データベース31に格納されている口座番号及び暗証番号と、が整合しているか否かを確認し、ATM20に応答する。
問い合わせの結果、勘定システム30から取引情報が正当である旨の通知を受けた場合には、取引処理部304は、問い合わせた取引情報に対応する口座に関する情報の送信を勘定システム30に依頼する。具体的には、取引処理部304は、口座に関連付けられた顔画像(顔画像ファイル)の送信を、勘定システム30に依頼する。取引処理部304は、顔画像を取得すると、正当性が確認できた口座と、取引情報と、取得した顔画像と、を関連付けて記憶部303に記憶する(図8参照)。このように、取引処理部304は、端末10から取引情報が設定された際に、勘定システム30から生体認証(顔認証)に用いる情報(顔画像ファイル)を取得する。
一方、問い合わせの結果、勘定システム30から取引情報は正当ではない旨の通知を受けた場合には、取引処理部304は、端末10に対して取引できない旨の通知(エラー通知)を行う。
さらに、認証部305から「認証成功通知」を受信した場合には、取引処理部304は、当該通知により特定される取引情報に記載された取引種別に応じた動作を行う。なお、認証部305による「認証成功通知」には、ATM20の面前の人物を認証した旨の情報と、当該認証に成功した人物が事前入力(ATM20に設定)した取引情報と、を含む。
例えば、取引種別が「出金」の場合には、取引処理部304は、入出金機構27に対し、取引種別に記載された金額の払い出しを指示する。また、取引処理部304は、勘定システム30に対して、当該出金に関する処理を依頼する。あるいは、取引種別が「入金」の場合には、取引処理部304は、入出金機構27に対し、現金受取口に入れられた現金を数え、当該入金に関する処理を勘定システム30に依頼する。
認証部305は、ATM20の面前の人物を認証する手段である。
認証部305は、人感センサ25がATM20の面前に人が存在することを検出すると、カメラモジュール26が取得した顔画像と、記憶部303に格納されている顔画像と、を用いて、当該取得した顔画像に対応する人物の認証(顔認証)を行う。より具体的には、認証部305は、カメラモジュール26から取得した顔画像から複数の特徴量を算出し、当該複数の特徴量を連結することで、特徴量ベクトルを生成する。
顔画像からの特徴量ベクトル算出に関しては、例えば、参考文献(特開2015−097000号公報)に開示されているように、顔画像から特徴点(例えば、目、鼻、口等の中心点や端点)を抽出し、当該抽出した特徴点の位置関係、特徴点近傍の濃淡値や特性(周期性、方向性、色分布等)を特徴量として算出し、当該特徴量を並べて(特徴量の組を作って)特徴量ベクトルとすることができる。
ここで、特徴量ベクトル算出の元となった顔画像が異なれば、特徴量ベクトルも異なる。換言するならば、特徴量ベクトル算出の元となった顔画像が同一であれば、特徴量ベクトルも同一又はほぼ同一となる。なお、以降の説明において、面前の人物の顔画像から算出した特徴量ベクトルを識別用特徴量ベクトルと表記する。
認証部305は、記憶部303に格納されている顔画像に関しても同様に特徴量ベクトルを生成する。なお、以降の説明において、記憶部303に格納された顔画像から算出した特徴量ベクトルを照合用特徴量ベクトルと表記する。
認証部305による上記2つの顔画像からの特徴量ベクトルは同種、同様の方法により算出されるものとし、生成される2つの特徴量ベクトルは同じ次元、同じ要素から構成される。
認証部305による記憶部303に格納された顔画像から照合用特徴量ベクトルを生成する処理は、任意のタイミングにて実行することが可能である。例えば、認証部305は、記憶部303に顔画像が記憶されたことが判明したタイミングにて、予め当該顔画像の照合用特徴量ベクトルを生成し、事後的に利用しても良い。あるいは、認証部305は、面前の人物の認証が必要となったタイミングにて、記憶部303に格納された顔画像の照合用特徴量ベクトルを算出してもよい。
識別用特徴量ベクトルの生成が終了すると、認証部305は、識別用特徴量ベクトルと各照合用特徴量ベクトルそれぞれの間の類似度を計算する。例えば、認証部305は、2つの特徴量ベクトル間のカイ二乗距離やユークリッド距離等を算出する。算出されたカイ二乗距離やユークリッド距離は、2つの特徴量ベクトル(特徴量ベクトルにより特徴付けられる2つの顔画像)間の類似度を示す指標となる。なお、2つの特徴量ベクトルの類似度を示す指標は上記のユークリッド距離やカイ二乗距離に限定されない。2つの特徴量ベクトルの相関値(Correlation)等の指標であってもよい。
認証部305は、算出した類似度に対し閾値処理を施すことで、所定の値よりも高い類似度の有無を判定する。認証部305は、所定の値よりも高い類似度が特定できた場合には、ATM20の面前の人物を認証する。また、認証部305は、特定した類似度に対応する顔画像から、ATM20に設定された取引情報を特定する。その後、認証部305は、面前の人物の認証に成功した旨と当該人物が事前に入力した取引情報を取引処理部304に通知する。当該通知が、上述の「認証成功通知」である。
一方、認証部305は、閾値処理の結果、所定の値よりも高い類似度を特定(発見)できない場合には、ATM20の面前の人物を認証しない。その場合、認証部305は、特段の処理を行わない。
上記説明したように、認証部305は、勘定システム30に対して問い合わせた取引情報が正当である場合に、ATM20の前方に存在する人物の認証を行う。また、人感センサ25によりATM20の前方に人物が存在すると判定された場合に、認証部305による生体認証が行われる。
面前の人物の認証と取引情報の特定までの動作に関し、図面を参照しつつ具体的に説明する。例えば、図9に示すように、ATM20−1に対し、A〜C氏の3人が事前に取引情報を設定しているものとする。3人の取引情報が事前に設定されることで、ATM20−1の記憶部303には、A〜C氏それぞれの顔画像が取引情報と関連付けられて記憶されている。
このような状況の下、A氏がATM20−1の面前に到達すると、認証部305は、A氏の顔画像から識別用特徴量ベクトルFV(Feature Vector)_A1を生成する。その後、認証部305は、所定のタイミングにて生成されたA〜C氏それぞれの照合用特徴量ベクトルFV_A〜FV_Cと、識別用特徴量ベクトルFV_A1との間で類似度を算出する。その後、認証部305は、算出した類似度に対し閾値処理を実行する。
閾値処理の結果、識別用特徴量ベクトルFV_A1と照合用特徴量ベクトルFV_A間の類似度が高いと判定され、認証部305は、ATM20−1の面前に居る人物を認証すると共に、照合用特徴量ベクトルFV_Aを手がかりに当該人物はA氏であると特定する。認証部305は、面前の人物(A氏)の認証に成功した旨の情報とA氏が事前に入力した取引情報を含む「認証成功通知」を取引処理部304に通知する。
[データベース]
次に、勘定システム30に含まれるデータベース31に関して説明する。データベース31は、預金者の口座に関する元帳の役割を担うデータベースである。データベース31により、預金者の口座番号、残高等が管理される。第1の実施形態に係るデータベース31は、既存の元帳にて管理される情報に加え、各預金者の顔画像が登録される(図10参照)。
なお、第1の実施形態に係る銀行システムを利用する預金者は、当該システムによるサービスを受ける前に、取引のある銀行に赴き自身の口座に顔画像を登録することを銀行に依頼する。銀行は、依頼者の身元を確認した上で、依頼者の顔画像をデジタルデータとして登録する(顔画像ファイルを登録する)。
勘定システム30は、ATM20からの依頼に応じ、指定された口座に関連付けられた顔画像(顔画像ファイル)をATM20に応答する。また、ATM20からの取引の処理依頼(例えば、入出金に係る依頼)を受けると、勘定システム30は、データベース31における該当する口座の残高等を更新する。
[銀行システムの動作]
次に、図11を参照しつつ、第1の実施形態に係る銀行システムの動作を説明する。
上述のように、第1の実施形態に係る銀行システムによるサービスを享受しようとする預金者は、予め取引のある銀行に自身の顔画像を登録しておく。あるいは、当該預金者は、端末10を用いて顔画像を銀行に登録(データベース31に登録)するようにしてもよい。即ち、端末10がスマートフォン等である場合には、顔画像登録用のアプリケーションをインストールし、当該アプリケーションがデータベース31に顔画像の登録を行うようにしてもよい。
また、預金者は、銀行システムの利用に先立ち、端末10に事前に取引情報を入力するためのアプリケーションや顔認証を実行するためのアプリケーションをインストールしておく。即ち、図7に示す取引処理部304や認証部305が利用可能(動作可能)な状態にしておく。
端末10は、預金者(ユーザ)による取引情報を入力する(ステップS101)。
その後、端末10は、自装置がATM20との間で近距離無線通信が可能となった範囲に移動すると、ステップS101にて入力した取引情報をATM20に向けて送信し、当該情報の設定を行う(ステップS102)。具体的には、端末10は、ATM20からBluetooth規格によるビーコン信号を受信すると、事前に入力された取引情報をATM20に設定する。
取引情報を取得したATM20は、当該取引情報の正当性(暗証番号の正当性)を勘定システム30に問い合わせる(ステップS103)。なお、銀行システムが暗証番号(所謂、パスワード)による本人認証以外の方式を採用している場合には、勘定システム30は、その方式に適合した内容の検証を行う。例えば、事前に入力された取引情報に記載された銀行が、ネットワーク認証としてセキュリティ性の高いFIDO(Fast IDentity Online)やリキッド等に対応している場合には、当該方式による本人認証が勘定システム30にて実施される。
図11では、取引情報は正当であると判定されたものとする。その後、ATM20は、正当性が確認された取引情報に記載された口座と対応付けられた顔画像を、勘定システム30のデータベース31から取得する(ステップS104)。取得した顔画像は、事前に設定された取引情報と関連付けられて記憶部303に格納される。
その後、ステップS101にて取引情報を入力した人物が、ATM20の面前に移動する。人物がATM20の面前に移動すると、ATM20は、当該人物の顔認証を行う。
顔認証の結果、当該人物が認証されると(ステップS105、Yes分岐)、ステップS106以降の処理が実行される。
認証の結果、当該人物の認証に失敗すると(ステップS105、No分岐)、ATM20は処理を終了する。但し、より正確には、ATM20は、ステップS101以降の処理や面前の人物の顔認証(ステップS105)に係る処理を繰り返す。
あるいは、ATM20は、顔認証に失敗した場合には、事前に入力された情報に誤りがある旨を端末10に送信してもよい。この場合、端末10のユーザは、事前に入力した情報(例えば、口座番号や暗証番号)を修正した上で、再びATM20に情報を設定してもよい。この場合、ステップS101以降の処理が繰り返される。あるいは、ATM20を直接操作して、取引情報を修正してもよい。この場合、ステップS103以降の処理が繰り返される。さらに、面前の人物が入力する取引情報に誤りがあり、複数回に渡り誤った取引情報が入力された場合には、ATM20は、当該人物との取引を終了してもよい。
顔認証に成功すると、ATM20は、取引情報に記載された取引種別(入金、出金、振り込み等)を実行する(ステップS106)。例えば、取引種別が出金であれば、ATM20からの現金受け取りが可能となる。なお、実際にATM20から現金が取り出し可能となる前に、面前の人物に最終確認に係る操作を要求してもよい。具体的には、ATM20は、入出金に係る金額等を表示し、当該表示された内容に間違いが無いことを面前の人物に確認して貰い、間違いが無ければ所定のボタンを押下すること等を要求してもよい。
また、ATM20は、上記取引の処理を勘定システム30に依頼し(ステップS107)、電子レシートを端末10に向けて送信する(ステップS108)。
また、ATM20は、面前の人物との取引が正常に終了した場合には、記憶部303に格納されている顔画像と取引情報のうち、取引が正常終了した人物に関する情報を削除するのが好ましい。
以上のように、第1の実施形態に係る銀行システムでは、ATMにて行われる操作によって入力される情報の一部又は全部を事前にATM20に入力している。そして、取引情報を事前に設定した人物がATM20の面前に現れると当該人物の認証(生体認証;例えば、顔認証)が行われる。その結果、ATM20の利用者が、ATM20にて行う操作が大幅に削減される。また、第1の実施形態に係る銀行システムでは、利用者がATM20の面前に居ることを確認した後に取引が実行(例えば、現金を出金)される。即ち、暗証番号等を使った本来の本人認証に加え、他の認証方式を組み合わせることで、ATM20における取引の信頼性向上を実現している。
また、第1の実施形態に係る銀行システムでは、暗証番号等を使った勘定システム30による第1認証と、ATM20による生体認証(第2認証)と、という2段階の本人認証が行われる。第1認証に関しては、預金者が事前に入力した暗証番号により当該預金者の本人認証が実行されるため、預金者がATM20の画面を視認しながら操作することが大幅に減少する(又は完全になくなる)。また、第2認証に関しては、預金者はATM20の面前に移動するだけであり、特段の操作は必要ない。このように、預金者は必要な情報を事前入力し、ATM20の面前に移動すると、当該預金者が何らかの行動を取らなくとも自動的に認証(顔認証)がなされ、取引(例えば、出金)が完了する。なお、端末10からATM20に取引情報が設定された時点(端末10がATM20の所定範囲に到達した時点)で、取引を実行することも1つの対応として考えられる。しかし、このような対応では、預金者(端末10)とATM20の間の距離が相当程度離れていても(具体的には、5m程度離れていても)、ATM20から現金が取り出し可能となる事態が想定され、セキュリティ上の問題が生じうる。
さらに、第1の実施形態に係るATM20では、実際に人がATM20の面前に居なければ、取引を実行することが無い。その結果、実際に人が居ないにも関わらず、現金を取り出し可能な状態にしてしまうこともない。
また、ATMにて暗証番号を入力することに関し、当該情報の入力が第3者により盗み見られているのではないかと懸念するユーザが少なからず存在する。しかし、第1の実施形態に係る銀行システムでは、暗証番号等の入力を他人が居ない場所(例えば、自宅等)で行うことも可能であり、上記のような懸念(第3者による盗み見)を払拭することができる。また、端末10とATM20間の通信は暗号化されているため、この点からも情報漏洩に対する対策もなされている。
第1の実施形態にて想定している近距離無線通信は、BluetoothやWi-Fi等、数多くの端末に搭載されている手段である。そのため、市販されている端末にアプリケーションをインストールすることにより、多くの人が、図2に示す銀行システムが提供するサービスを享受できる。この点、例えば、Bluetooth等に替えて、NFC(Near Field Communication)を通信手段に使用することも考えられるが、NFCに対応していない端末も数多く存在し、図2に示す銀行システムが提供するサービスの享受できる端末が限られてしまう。即ち、システムの汎用性が低下してしまう。また、NFCを使用する場合、ユーザが端末をATMにかざすという動作が必要となり、ATMの操作時間が浪費されてしまう。
また、第1の実施形態に係る銀行システムでは、ATM20での顔認証における照合側の顔画像は、ATM20に事前に設定された取引情報に対応する顔画像に限定される。つまり、データベース31に登録されている全ての顔画像が照合側の顔画像となるのではなく、取引情報により特定された顔画像が対象となる。そのため、ATM20における認証処理のコストを抑制できる。また、取引情報により限定された顔画像が照合対象となるため、本人画像の類似度と他人画像の類似度の間には大きな開きがあることが予想され、類似度判定における閾値を高く設定しなくとも、十分に良好な認証精度(低い本人拒否率、他人受け入れ率)が期待できる。
上記説明したように、第1の実施形態に係る銀行システムでは、ATM操作の省略により、1人当たりのATM利用時間が削減できる。また、ユーザがATM20にて操作することがなくなり(又は、大幅に減少し)、ユーザの利便性が向上する。さらに、ATM利用時間が削減されることにより、銀行等での取引機会損の削減が見込まれる。
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した銀行システムの構成は例示であって、システムの構成を限定する趣旨ではない。例えば、ATM20の取引処理部304や認証部305の全部又は一部の機能が勘定システム30に組み込まれていてもよい。
上記実施形態では、端末10からATM20に直接取引情報を設定する場合を説明したが、サーバ等を介して取引情報をATM20に設定してもよい。例えば、預金者は、端末10に取引情報を入力する際に、取引を行いたいATM20を指定する情報(ATM20の位置情報等)も端末10に入力する。その後、端末10は、管理サーバに向けて当該取引情報を送信する。管理サーバは、取引情報に含まれるATM20の情報(ATM20の位置情報)に基づき、取引情報をATM20に設定してもよい。
上記実施形態では、ATM20同士は離れていることを前提としている。しかし、複数のATM20が同一の店舗等に設置される等により近接している場合も考えられる。このような場合には、複数のATM20が連携して動作してもよい。例えば、あるATM20が取引情報を取得すると、近接するATM20に当該取引情報を送信し、同一店舗内での取引情報の共有を確実なものとしても良い。このような対応により、多くのATM20が存在し、且つ、長い行列ができている場合に、特定のATM20には取引情報が設定されているが、他のATM20には取引情報が設定されていないという状況を回避できる。このような状況が生じると、当該他のATM20では、勘定システム30に対する問い合わせ(取引情報の正当性確認と顔画像の取得)に関する処理と、面前の人物に対する認証処理の間隔が短くなり、スムーズな取引に支障がでる可能性がある。
また、複数のATM20による連携動作としては、預金者との間の取引が正常に終了した場合に、その旨を他のATM20に通知することが考えられる。この場合、当該他のATM20では、記憶部303に格納された取引情報及び顔画像を安全に削除することができる。その結果、ATM20のリソースが有効活用される。
同一の店舗等に複数のATM20が設置される場合には、当該複数のATM20を統括するサーバ等を配置してもよい。具体的には、当該サーバが、取引情報の処理や認証作業を担うことで、各ATM20の処理を低減させてもよい。この場合、各ATM20には、カメラや人感センサを取り付ければよく、既存のATMを有効活用することができる。
上記実施形態では、ATM20は、取引情報の正当性を勘定システム30に依頼し、勘定システム30では、口座番号と暗証番号の正当性を検証することを説明した。しかし、勘定システム30による検証は上記内容に限定されず、例えば、取引情報に記載された取引種別が真に実行可能か検証してもよい。例えば、取引種別が「出金」である場合に、当該口座の残高も同時に確認し、残高が不足する場合には、当該取引情報の正当性が否定されてもよい。
上記実施形態では、ATM20が行う生体認証として顔認証を主に説明したが、他の認証方式でもよい。例えば、指紋、声紋、静脈、瞳の虹彩等を利用した生体認証であってもよい。また、ATM20により行われる生体認証は、単一の認証に限らず複数の認証による組み合わせであってもよい。例えば、顔認証と指紋認証を組み合わせたものであってもよい。
また、取引種別によって認証方式を変更してもよいし、認証の判定に利用する類似度判定の閾値(基準)を変更してもよい。例えば、出金に係る取引種別の場合には、顔認証と指紋認証の2つを要求し、入金に係る取引種別の場合には、いずれか一方を要求するといった対応が考えられる。類似度判定に関しても同様に、出金時の判定は厳しく行い、入金時の判定は緩くする等の対応が考えられる。
上記実施形態では、近距離無線通信としてBluetoothの利用を主に説明したが、当該無線通信はWiFi等であってもよい。また、ATM20は、複数の近距離無線通信に対応していてもよい。例えば、ATM20が、Bluetooth及びWiFiに対応していれば、端末10はいずれかの通信方式を選択して取引情報を設定すればよい。
上記実施形態では、データベース31に顔画像ファイルを登録することを説明したが、顔画像ファイルに替えて特徴量ベクトル(照合用特徴量ベクトル)がデータベース31に登録されていてもよい。この場合、データベース31の構築に必要な容量の削減が期待できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
上述の第1の視点に係るシステムのとおりである。
[付記2]
前記端末と前記現金自動預け払い機は、近距離無線通信により相互通信が可能であり、
前記端末は、
前記入力操作による取引情報を内部に記憶すると共に、前記現金自動預け払い機と相互通信が可能となった際に、前記内部に記憶した取引情報を前記現金自動預け払い機に設定する、付記1のシステム。
[付記3]
前記現金自動預け払い機は、
前記端末から前記取引情報が設定されると、金融機関の口座に関する取引を処理する勘定システムに対し、前記設定された取引情報の正当性を問い合わせ、
前記問い合わせた取引情報が正当である場合に、自装置の前方に存在する人物の認証を行う、付記2のシステム。
[付記4]
前記現金自動預け払い機は、
生体認証により自装置の前方に存在する人物の認証を行う、付記3のシステム。
[付記5]
前記現金自動預け払い機は、
前記端末から前記取引情報が設定された際に、前記勘定システムから前記生体認証に用いる情報を取得する、付記4のシステム。
[付記6]
前記現金自動預け払い機は人感センサを備え、
前記人感センサにより自装置の前方に人物が存在すると判定された場合に、自装置の前方に存在する人物の生体認証を行う、付記4又は5のシステム。
[付記7]
前記生体認証は、顔認証である付記4乃至6のいずれか一に記載のシステム。
[付記8]
前記近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)又はWiFi(Wireless Fidelity)である、付記2乃至7のいずれか一に記載のシステム。
[付記9]
上述の第2の視点に係る現金預け払い方法のとおりである。
[付記10]
上述の第3の視点に係るプログラムのとおりである。
なお、付記9の形態及び付記10の形態は、付記1の形態と同様に、付記2の形態〜付記8の形態に展開することが可能である。
なお、引用した上記の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
10、10−1〜10−n、100 端末
11、21 CPU(Central Processing Unit)
12、22 メモリ
13、23 入出力モジュール
14、24 無線モジュール
20、20−1〜20−m ATM(Automatic Teller Machine)
25 人感センサ
26 カメラモジュール
27 入出金機構
28 NIC(Network Interface Card)
30 勘定システム
31 データベース
101 現金自動預け払い機
201、302 無線通信制御部
202、303 記憶部
203 取引情報処理部
301 通信制御部
304 取引処理部
305 認証部

Claims (10)

  1. 端末と、
    現金自動預け払い機と、
    取引実行する際に、第一認証と第二認証を行う勘定システムと、
    を含み、
    前記端末は、取引に関する第一認証データを有しており、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、前記第一認証データを含む前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定し、
    前記現金自動預け払い機は、前記設定された第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ、前記取引情報が正当であると判断された場合、自装置の前方に存在する人物が前記設定された取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ前記第二認証が正当である場合に、前記設定された取引情報に応じた処理を行う、システム。
  2. 前記端末と前記現金自動預け払い機は、近距離無線通信により相互通信が可能であり、
    前記端末は、
    前記入力操作による取引情報を内部に記憶すると共に、前記現金自動預け払い機と相互通信が可能となった際に、前記内部に記憶した取引情報を前記現金自動預け払い機に設定する、請求項1のシステム。
  3. 前記現金自動預け払い機は、
    前記端末から前記取引情報が設定されると、金融機関の口座に関する取引を処理する勘定システムに対し、前記設定された取引情報の正当性を問い合わせ、
    前記問い合わせた取引情報が正当である場合に、自装置の前方に存在する人物の認証を行う、請求項2のシステム。
  4. 前記現金自動預け払い機は、
    生体認証により自装置の前方に存在する人物の認証を行う、請求項3のシステム。
  5. 前記現金自動預け払い機は、
    前記端末から前記取引情報が設定された際に、前記勘定システムから前記生体認証に用いる情報を取得する、請求項4のシステム。
  6. 前記現金自動預け払い機は人感センサを備え、
    前記人感センサにより自装置の前方に人物が存在すると判定された場合に、自装置の前方に存在する人物の生体認証を行う、請求項4又は5のシステム。
  7. 前記生体認証は、顔認証である請求項4乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)又はWiFi(Wireless Fidelity)である、請求項2乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 端末と、
    取引実行する際に、第一認証と第二認証を行う勘定システムと、
    現金自動預け払い機と、
    を含むシステムにおいて、
    前記端末が、前記端末内に有する取引に関する第一認証データを用いて、金融機関の口座に関する取引情報の入力操作を受け付け、前記第一認証データを含む前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定するステップと、
    前記現金自動預け払い機が、前記設定された第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ、前記取引情報が正当であると判断された場合、自装置の前方に存在する人物が前記設定された取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ、前記第二認証が正当である場合に、前記設定された取引情報に応じた処理を行うステップと、
    を含む、現金預け払い方法。
  10. 端末と、現金自動預け払い機と、取引実行する際に第一認証と第二認証を行う勘定システムとを含むシステムにおいて使用される、現金自動預け払い機を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記端末に設定された、前記端末内に有する取引に関する第一認証データとともに、金融機関の口座に関する取引情報の入力データの送信を受け付ける処理と
    受信した前記第一認証データを含む前記取引情報が正当であるかどうかを勘定システムに問い合わせ前記取引情報が正当であると判断された場合、さらに、自装置の前方に存在する人物が前記取引情報の口座を利用できる人物であるかどうかに関する第二認証を勘定システムに問い合わせ、前記第二認証が正当である場合に、前記取引情報を前記現金自動預け払い機に設定する処理を実行させるプログラム。
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