JP6702076B2 - ケーブル封止構造およびケーブルユニット - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブル封止構造およびケーブルユニットに関する。
例えば、自動車等の車両に搭載されるワイヤーハーネスにおいては、そのワイヤーハーネスを構成するケーブルを通じて浸水が発生するのを防止すべく、ケーブルの段剥きによって形成された段差部や端子の接続箇所等が、内側にホットメルト接着剤が塗布された熱収縮チューブによって覆われて止水される(例えば特許文献1参照)。
特開2016−115579号公報
段剥きによって形成された段差部が熱収縮チューブで覆われたケーブルでは、例えばケーブルの信頼性を評価する試験にて熱収縮チューブ内のホットメルト接着剤が溶融するような高温に加熱すると、溶融したホットメルト接着剤の流動性および熱収縮チューブが収縮しようとする力の作用によって、熱収縮チューブが段差部の太径側から細径側に向けて移動する位置ずれが生じてしまうおそれがある。このような位置ずれは、段差部からの浸水を招きケーブルの信頼性低下の要因となり得るため、その発生を未然に防止すべきである。
そこで、本発明は、高温環境下で用いられる場合であっても、段剥きによって形成された段差部を覆う収縮チューブの位置ずれ発生を抑制することができるケーブル封止構造およびケーブルユニットを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
芯線と前記芯線の外周を覆う保護被覆とを有して構成され、前記保護被覆の段剥きによって前記芯線が露出する部分を有するとともに前記保護被覆の外周面と前記芯線の露出面との間に段差部が形成されるケーブルと、
前記保護被覆の外周面上に取り付けられ、または前記芯線の露出面上で前記段差部と接しない位置に取り付けられ、前記ケーブルの径方向に厚さを有する部材からなる係止部材と、
前記段差部を挟んで前記保護被覆の外周面および前記芯線の露出面の双方を覆うように延びるとともに、前記係止部材の各端縁のうち少なくとも前記段差部の太径方向側の端縁を覆うように配される収縮チューブと、
を備えるケーブル封止構造が提供される。
本発明によれば、高温環境下で用いられる場合であっても、段剥きによって形成された段差部を覆う収縮チューブの位置ずれ発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るケーブルユニットの概略構成例を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るケーブル封止構造の具体的な構成例を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る係止部材の取り付け態様の具体例を模式的に示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係るケーブル封止構造の具体的な構成例を模式的に示す断面図である。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係るケーブル封止構造およびケーブルユニットについて、図面を参照しながら説明する。
(1)ケーブルユニットの概略構成
先ず、本実施形態に係るケーブルユニットの概略構成について説明する。
本実施形態では、ケーブルユニットとして、自動車等の車両において用いられるABS(Antilock Brake System)センサ用ケーブルユニットを例に挙げる。
図1は、ABSセンサ用ケーブルユニットの概略構成例を模式的に示す説明図である。
ABSセンサ用ケーブルユニット1は、その一端側に取り付けられたABSセンサのセンサ部(センサヘッド)10を備えている。ABSセンサのセンサヘッド10は、車両における車輪の回転速度を測定するために、その車輪の近傍(例えば車輪の裏側)に配置されて用いられるもので、本発明における「電子部品」の一具体例に相当するものである。なお、ABSセンサのセンサヘッド10の詳細については、公知であるため、ここではその説明を省略する。
また、ABSセンサ用ケーブルユニット1は、センサヘッド10から延びるケーブル20を備えている。ケーブル20は、ABSセンサで検出した信号を伝達するためのもので、信号線となる2本の芯線21と、これらの芯線21の外周を覆う保護被覆(シース)22と、を有して構成されたものである。各芯線21は、例えば、銅または銅合金からなる導体の周囲を架橋ポリエチレン(XLPE)からなる絶縁体で被覆して形成されている。シース22は、例えば、ウレタン等の熱可塑性樹脂によって形成されている。なお、ここでは、2本の芯線21がシース22で覆われたものを例に挙げているが、これに限らず、信号伝達を行い得るものであれば、他の構成のものをケーブル20としてもよい。
さらに、ABSセンサ用ケーブルユニット1は、その他端(センサヘッド10の取り付け端とは反対側の一端)側に取り付けられたコネクタ部30を備えている。コネクタ部30は、ケーブル20が伝達する信号を車両の車体側に設けられる制御装置(電子制御ユニット)へ伝えるために、車体側のワイヤーハーネスに接続されるものである。
ところで、ABSセンサ用ケーブルユニット1は、雨水や泥水等の影響を受ける箇所に配置されるため、ABSセンサのセンサヘッド10のみならず、コネクタ部30やケーブル20等についても防水性が必要である。このことから、コネクタ部30は、防水コネクタとして構成されている。なお、防水コネクタの詳細については、公知であるため、ここではその説明を省略する。
コネクタ部30が防水コネクタである場合、そのコネクタ部30に接続されるケーブル20は、防水性を確保する都合上、シース22を剥いて各芯線21を離間させる必要がある。そのため、ケーブル20は、コネクタ部30の側のシース22が段剥きされている。これにより、ケーブル20は、コネクタ部30から所定長さにわたって各芯線21が露出する部分を有するとともに、シース22の外周面と各芯線21の露出面との間に段差部23が形成されることになる。
段差部23では、シース22と各芯線21との隙間が露わになるため、そのままの状態であると隙間から浸水して電気的短絡等を生じさせるおそれがある。そのため、ABSセンサ用ケーブルユニット1は、段差部23を挟んでシース22の外周面および各芯線21の露出面の双方を覆うように延びる収縮チューブ40を備えている。
収縮チューブ40は、例えばポリオレフィンやポリ塩化ビニル等の樹脂材料からなり、加熱することにより径方向に収縮する熱収縮チューブとして形成されたものである。また、収縮チューブ40の内側には、例えばエチレン酢酸ビニル(EVA)等の熱可塑性プラスチックからなるホットメルト接着剤(ただし図1においては不図示)が塗布されている。
つまり、ABSセンサ用ケーブルユニット1は、段剥きによって形成された段差部23におけるシース22と各芯線21との隙間を埋めるべく、内側にホットメルト接着剤が塗布された収縮チューブ40によって段差部23が覆われており、これにより段差部23が止水されるというケーブル封止構造を備えている。
本実施形態で説明するケーブル封止構造は、詳細を後述する係止部材50を備えている点に大きな特徴がある。
(2)ケーブル封止構造の詳細構成
次に、ABSセンサ用ケーブルユニット1におけるケーブル封止構造、すなわち本実施形態に係るケーブル封止構造について、さらに詳しく説明する。
(ケーブル封止構造の概要)
図2は、本実施形態に係るケーブル封止構造の具体的な構成例を模式的に示す断面図である。
図例のように、本実施形態で説明するケーブル封止構造では、段剥きによって形成された段差部23が、内側にホットメルト接着剤41が塗布された収縮チューブ40によって覆われている。
ところで、段剥きによって段差部23が形成されたケーブル20は、その段差部23を境にして、シース22によって被覆されている太径側の部分と、各芯線21が露出している細径側の部分とで、それぞれの外径が異なる。そのため、段差部23を覆うように収縮チューブ40を配してケーブル封止構造を構成した後に、例えば収縮チューブ40内のホットメルト接着剤41が溶融する程度の高温になると、ケーブル20の太径側の部分を覆う収縮チューブ40がさらに収縮しようとし、溶融したホットメルト接着剤41の流動性および収縮チューブ40が収縮しようとする力の作用によって、収縮チューブ40が段差部23の太径側から細径側に向けて移動しようとするおそれがある。このような移動による収縮チューブ40の位置ずれは、段差部23からの浸水を招き得るため、その発生を未然に防止すべきである。
このことから、本実施形態で説明するケーブル封止構造においては、シース22の外周面上に係止部材50が取り付けられている。係止部材50は、ケーブル20の径方向に厚さを有する部材からなり、シース22の外周面から外方側に突出する端縁を有するように構成されたものである。そして、係止部材50は、収縮チューブ40によって完全に覆われる位置に配されている。これにより、収縮チューブ40は、ケーブル20の周方向に延びる係止部材50の両端縁、特に当該両端縁のうち段差部23の太径方向側(センサヘッド10の側)に位置する端縁(以下、この端縁を「係止端縁」ともいう。)51を覆うことになる。
このような係止部材50を備えることで、本実施形態のケーブル封止構造では、高温時にホットメルト接着剤41が溶融して収縮チューブ40が段差部23の細径方向側に移動しようとしても、係止部材50の係止端縁51が抵抗となるので、収縮チューブ40が移動してしまうのを抑制することができる。一度収縮した収縮チューブ40は、さらに収縮することはあっても、径が広がる方向には変形し難い。そのため、係止端縁51が抵抗となれば、その抵抗により収縮チューブ40が動き難くなる。したがって、溶融したホットメルト接着剤41の流動性および収縮チューブ40が収縮しようとする力の作用が働く場合であっても、収縮チューブ40の移動を抑制できるのである。
(係止部材の詳細)
続いて、係止部材50の詳細について、具体例を挙げて説明する。
本実施形態では、係止部材50として、例えば、シース22の外周面上に貼付されるテープ状部材を用いる。テープ状部材は、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)からなるテープ状(長尺帯状)の基材の少なくとも一方の面に、ゴム系粘着剤が配されてなるものである。このようなテープ状部材を用いれば、ゴム系粘着剤を利用した貼付を行うことで、係止端縁51を有した係止部材50を容易に形成することができる。また、シース22の外周面上に貼付するので、テープ状部材自体の取り付け位置がずれてしまうこともない。
(テープ貼付態様)
テープ状部材の貼付態様は、係止端縁51が形成できれば、特に限定されるものではないが、具体的には以下に述べるようなものが考えられる。
図3は、本実施形態に係る係止部材の取り付け態様の具体例を模式的に示す説明図である。
例えば、係止部材(テープ状部材)50は、図3(a)に示すように、シース22の周方向の全周にわたって連続して配される。このような配置であれば、シース22の周方向の全周にわたって係止端縁51が形成されるので、収縮チューブ40の移動抑制にあたり、シース22の全周にわたって均等に抵抗力が発生することになる。
テープ状部材50をシース22の周方向に連続配置する場合には、図3(b)に示すように、テープ状部材50を複数周に及ぶように券回するようにしてもよい。
この場合には、テープ状部材50の巻き数が少なくなるように調整することで、係止端縁51による段差を最小限のものとすることが可能となり、これによりテープ状部材50を配しても外観上目立たないようにすることができる。
その一方で、テープ状部材50の巻き数が多くなるように調整することで、係止端縁51による段差が増大し、これにより収縮チューブ40に対する抵抗力が増すことになるので、収縮チューブ40の移動抑制の確実化が図れるようになる。
また、テープ状部材50を複数周券回する場合には、テープ状部材50の長手方向の一端縁52が表面に露出するように配しておけば、収縮チューブ40がシース22の周方向に移動してしまうのを抑制し得るようにもなる。
テープ状部材50を券回する場合には、図3(c)に示すように、各周が重畳した状態で重なり合うように、テープ状部材50を券回することが考えられる。このような配置であれば、係止端縁51の段差高を十分に確保しつつ、シース22の外周面上におけるテープ状部材50の貼付面積が増大してしまうのを抑制することができる。
ただし、必ずしもこのような券回態様に限定されることはなく、図3(d)に示すように、一部分のみが重なり合うような螺旋巻きによって、テープ状部材50を券回することも考えられる。このような配置であれば、係止端縁51の段差面積を確保しつつ、テープ状部材50の外周径が増大してしまうのを抑制することができる。
また、テープ状部材50は、例えば、図3(e)または(f)に示すように、シース22の周方向において不連続に配されていてもよい。具体的には、図3(e)に示すように、テープ状部材50がシース22の周方向の一部範囲のみに貼付されていてもよいし、図3(f)に示すように、テープ状部材50がシース22の周方向の複数箇所に分割して貼付されていてもよい。このような配置であれば、ケーブル軸方向のみならず、ケーブル周方向についても、収縮チューブ40が移動してしまうのを抑制し得るようになる。
(テープ表面状態)
シース22の外周面上に貼付されるテープ状部材50は、外周側の面(すなわち、貼付面とは反対側の面)の少なくとも一部に、接着面、粘着面または高摩擦面のいずれかを有していることが好ましい。接着面、粘着面または高摩擦面(以下、単に「接着面等」という。)を有していれば、その接着面等に未収縮(収縮前)の収縮チューブ40を仮固定させることができ、これにより収縮時における収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制することができる。
具体的には、収縮チューブ40の装着にあたって、テープ状部材50が貼付されたケーブル20に未収縮の収縮チューブ40を挿通し、そのテープ状部材50の貼付位置に合わせて収縮チューブ40を位置決めする。そして、所定の加熱装置等を用いて収縮チューブ40を加熱することで、その収縮チューブ40を径方向に収縮させるとともに、収縮チューブ40の内側に塗布されたホットメルト接着剤41を溶融させて、段差部23の封止を行う。このとき、テープ状部材50が接着面等を有していれば、未収縮の収縮チューブ40を位置決めした箇所に仮固定することができる。さらに、未収縮の収縮チューブ40を仮固定することで、収縮時における収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制することができる。したがって、テープ状部材50が接着面等を有していれば、段差部23の封止を容易かつ確実に行えるようになる。
テープ状部材50における接着面等の形成は、以下のように行うことが考えられる。
例えば、テープ状部材50として、両面に接着面を有する両面テープ材を用いる。その場合には、一方の接着面によりシース22の外周面上への貼付を行うとともに、他方の接着面により収縮チューブ40の仮固定を行うことになる。つまり、両面テープ材を用いることで、シース22への貼付と収縮チューブ40の仮固定との両方を、非常に簡便に行うことができる。
また、これとは別に、例えば、テープ状部材50として、片面に接着面を有する片面テープ材を用いつつ、その片面テープ材の一部を折り返した状態で配するようにしてもよい。その場合には、折り返して外周側に露出した接着面の部分が、収縮チューブ40を仮固定するために用いられることになる。このように、片面テープ材を折り返して用いることで、シース22への貼付と収縮チューブ40の仮固定との両方を合わせて行うことができ、テープ状部材50の接着面等を形成するための部品コストを抑えられる。
(テープ色)
シース22の外周面上に貼付されるテープ状部材50は、そのテープ状部材50の被取り付け面(すなわち、シース22の外周面)の色とは異なる色が付されていることが好ましい。テープ状部材50の存在を容易に視認し得るようにするためである。
具体的には、テープ状部材50とシース22のそれぞれに異なる色が付されていれば、例えば、収縮チューブ40を挿通前においては、シース22にテープ状部材50が貼付されているか否か、すなわちテープ状部材50の入れ忘れがあるか否かを、容易に確認し得るようになる。また、例えば、収縮チューブ40の挿通後においては、その収縮チューブ40によってテープ状部材50が完全に覆われて見えなくなっているか否か、すなわち収縮チューブ40が正しい位置に装着されているか否かを、容易に確認し得るようになる。
このように、テープ状部材50の色がシース22の色と異なっていれば、そのテープ状部材50は、収縮チューブ40の位置ずれ発生を防止する機能に加えて、その収縮チューブ40の装着位置の目印としての機能も併せ持つことになる。したがって、これらの機能を合わせ持つことで、ABSセンサ用ケーブルユニット1について製品不良の発生を抑止できるとともに、万一製品不良が発生してもその発見を容易に行えるようになる。
(3)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態においては、シース22の外周面上に係止部材(テープ状部材)50が取り付けられているとともに、その係止部材50の係止端縁51を覆うように収縮チューブ40が配されている。そのため、高温時にホットメルト接着剤41が溶融して収縮チューブ40が段差部23の細径方向側に移動しようとしても、係止部材50の係止端縁51が抵抗となるので、収縮チューブ40が移動してしまうのを抑制することができる。
つまり、本実施形態によれば、高温環境下で用いられる場合であっても、段剥きによって形成された段差部23を覆う収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制することができる。したがって、収縮チューブ40の位置ずれ発生に起因する段差部23からの浸水等を未然に防止することが可能となり、ABSセンサ用ケーブルユニット1を構成した場合におけるケーブル信頼性を十分に高く保つことができる。
(b)本実施形態においては、テープ状部材の貼付によって係止部材50を構成しているので、その係止部材50および係止端縁51の構成を非常に容易かつ簡便に行うことができ、これに伴ってケーブル製造コストの抑制効果も期待できる。
(c)また、テープ状部材50を用いた場合には、その貼付態様(特に、巻き数や巻き方等)を適宜調整することで、テープ状部材50を配しても外観上目立たないようにしたり、あるいは収縮チューブ40に対する抵抗力が増すようにしたり、ケーブル周方向についても収縮チューブ40の移動を抑制する、といったことが実現可能となるので、様々なケーブル構成に柔軟に対応することができる。
(d)本実施形態においては、テープ状部材50の外周側の面の少なくとも一部に接着面等を有しているので、その接着面等に未収縮(収縮前)の収縮チューブ40を仮固定することができ、収縮時における収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制することが可能となり、収縮チューブ40による段差部23の封止を容易かつ確実に行えるようになる。
(e)本実施形態においては、テープ状部材50の被取り付け面となるシース22の外周面の色とは異なる色がテープ状部材50に付されている。したがって、テープ状部材50は、収縮チューブ40の位置ずれ発生を防止する機能に加えて、その収縮チューブ40の装着位置の目印としての機能も併せ持つことになるので、ABSセンサ用ケーブルユニット1について製品不良の発生を抑止できるとともに、万一製品不良が発生してもその発見を容易に行えるようになる。
(f)本実施形態においては、収縮チューブ40の内側にホットメルト接着剤41が塗布されているので、段差部23の封止を確実に行うことができる。また、ホットメルト接着剤41が介在している場合には、そのホットメルト接着剤41が溶融してしまう高温環境下にて収縮チューブ40の位置ずれが発生し易くなるが、その場合であっても係止部材(テープ状部材)50の係止端縁51が抵抗となるので、収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制することができる。
<本発明の他の実施形態>
以上に、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
(テープ貼付位置の他の例)
上述した実施形態では、係止部材(テープ状部材)50がシース22の外周面上に取り付けられている場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、係止部材(テープ状部材)50は、係止端縁51が抵抗となって収縮チューブ40の位置ずれ発生を抑制できれば、他の位置に取り付けられてもよい。
図4は、他の実施形態に係るケーブル封止構造の具体的な構成例を模式的に示す断面図である。
図例のケーブル封止構造では、係止部材(テープ状部材)50が芯線21の露出面上に取り付けられている。ただし、そのテープ状部材50は、芯線21の露出面上における段差部23と接しない位置、すなわち段差部23から細径方向側(コネクタ部30の側)に向けて露出面が露出する間隔を確保した位置に、取り付けられているものとする。このような位置であれば、テープ状部材50のケーブル周方向に延びる両端縁のうち、段差部23の太径方向側(センサヘッド10の側)に位置する係止端縁51について、段差部23と当接してしまうことがない。
そして、段差部23を覆う収縮チューブ40は、少なくともテープ状部材50における係止端縁51を覆うように配されている。なお、図例では、係止端縁51に加えて、これと対向する端縁についても、収縮チューブ40が覆う場合を示しているが、必ずしもこれに限定されることはなく、少なくとも係止端縁51を覆っていればよい。
以上のような構成のケーブル封止構造においても、高温時にホットメルト接着剤41が溶融して収縮チューブ40が段差部23の細径方向側に移動しようとしても、芯線21の露出面上に取り付けられた係止部材(テープ状部材)50の係止端縁51が抵抗となるので、収縮チューブ40が移動してしまうのを抑制することができる。
(係止部材の他の例)
また、上述した実施形態では、テープ状部材の貼付によって係止部材50を構成した場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、係止部材50は、シース22の外周面上または芯線21の露出面上に取り付けられ、収縮チューブ40の移動の抵抗となる係止端縁51を形成し得るものであれば、例えば弾性材料からなるリング状部材のような他の材質または形状の部材によって構成されたものであってもよい。
(電子部品の他の例)
また、上述した実施形態では、ABSセンサのセンサヘッド10を備えたABSセンサ用ケーブルユニット1に本発明を適用した場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、本発明は、収縮チューブ40を利用して防水性や防塵性等を確保するように構成されたケーブルユニットであれば、他の物理量を測定するセンサや、その他の公知の電子部品が接続されたものであっても、全く同様に適用することが可能であり、ケーブルユニットの用途が特に限定されるものではない。
1…ABSセンサ用ケーブルユニット、10…センサヘッド(電子部品)、20…ケーブル、21…芯線、22…シース(保護被覆)、23…段差部、30…コネクタ部、40…収縮チューブ、41…ホットメルト接着剤、50…係止部材(テープ状部材)、51…係止端縁

Claims (10)

  1. 芯線と前記芯線の外周を覆う保護被覆とを有して構成され、前記保護被覆の段剥きによって前記芯線が露出する部分を有するとともに前記保護被覆の外周面と前記芯線の露出面との間に段差部が形成されるケーブルと、
    前記保護被覆の外周面上に取り付けられ、または前記芯線の露出面上で前記段差部と接しない位置に取り付けられ、前記ケーブルの径方向に厚さを有する部材からなる係止部材と、
    前記段差部を挟んで前記保護被覆の外周面および前記芯線の露出面の双方を覆うように延びるとともに、前記係止部材の各端縁のうち少なくとも前記段差部の太径方向側の端縁を覆うように配される収縮チューブと、
    を備えるケーブル封止構造。
  2. 前記係止部材は、前記外周面上または前記露出面上に貼付されるテープ状部材からなる
    請求項1に記載のケーブル封止構造。
  3. 前記係止部材は、前記保護被覆または前記芯線の周方向の全周にわたって連続して配されている
    請求項2に記載のケーブル封止構造。
  4. 前記係止部材は、前記保護被覆または前記芯線の周方向において不連続に配されている
    請求項2に記載のケーブル封止構造。
  5. 前記係止部材は、外周側の面の少なくとも一部に、接着面、粘着面または高摩擦面のいずれかを有する
    請求項2から4のいずれか1項に記載のケーブル封止構造。
  6. 前記係止部材は、両面に接着面を有する両面テープ材からなる
    請求項5に記載のケーブル封止構造。
  7. 前記係止部材は、片面に接着面を有する片面テープ材を折り返して配されたものである
    請求項5に記載のケーブル封止構造。
  8. 前記係止部材は、被取り付け面の色とは異なる色が付されている
    請求項1から7のいずれか1項に記載のケーブル封止構造。
  9. 前記収縮チューブの内側にホットメルト接着剤が塗布されている
    請求項1から8のいずれか1項に記載のケーブル封止構造。
  10. 芯線と前記芯線の外周を覆う保護被覆とを有して構成され、前記保護被覆の段剥きによって前記芯線が露出する部分を有するとともに前記保護被覆の外周面と前記芯線の露出面との間に段差部が形成されるケーブルと、
    前記保護被覆の外周面上に取り付けられ、または前記芯線の露出面上で前記段差部と接しない位置に取り付けられ、前記ケーブルの径方向に厚さを有する部材からなる係止部材と、
    前記段差部を挟んで前記保護被覆の外周面および前記芯線の露出面の双方を覆うように延びるとともに、前記係止部材の各端縁のうち少なくとも前記段差部の大径方向側の端縁を覆うように配される収縮チューブと、
    前記ケーブルの前記保護被覆で覆われた側に接続される電子部品と、
    前記ケーブルの前記芯線が露出する側に接続されるコネクタ部と、
    を備えるケーブルユニット。
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