JP6699528B2 - 車両用表示制御装置及び車両用表示システム - Google Patents

車両用表示制御装置及び車両用表示システム Download PDF

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Description

本発明は、車両用表示制御装置及びそれを含んで構成される車両用表示システムに、関する。
従来、前景を透過する投影部材へ表示画像を投影するヘッドアップディスプレイ(Head-up Display:以下、HUDという)を搭載した車両において、当該投影による表示画像の虚像表示を制御する技術は、広く知られている。
例えば、車両での虚像表示を制御する特許文献1の開示技術では、表示画像として車両の走行速度を表す車速画像の虚像表示位置を、当該制御の対象としている。具体的に特許文献1の開示技術では、走行速度が低速、中速及び高速と段階的に上昇するほど、車速画像の虚像表示位置が上方へと変位することで、車両の乗員に走行速度の上昇を注意喚起することが可能となっている。
特開2008−209724号公報
しかし、特許文献1の開示技術では、低速、中速及び高速の範囲が固定されているため、走行速度が制限速度より低下していたとしても、車速画像の虚像表示位置を上昇させる場合が想定される。この場合に乗員は、走行速度を意識しているにも拘わらず前景の視認が阻害されることによる運転ストレスを、与えられてしまうおそれがあった。
以上より本発明の目的は、車両において運転ストレスを軽減しつつ、走行速度への注意喚起を図る車両用表示制御装置、及びそうした車両用表示制御装置を含んで構成される車両用表示システムを、提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度を減速する運転行動が車両に与えられると、車速画像の虚像表示位置を通常表示位置に復帰制御し、
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度が制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇している間は、通常表示位置への復帰制御を禁止する。
また、上述の課題を解決するために開示された第二発明は、
前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度が設定時間(Ts)以上に継続されると、車速画像の虚像表示位置を通常表示位置に復帰制御する。
また、上述の課題を解決するために開示された第三発明は、
前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、注意速度域での走行速度が制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、車速画像の虚像表示位置を上下にスイング制御する。
また、上述の課題を解決するために開示された第発明は、
車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)と、
HUDから投影部材への投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
車両用表示制御装置は、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度を減速する運転行動が車両に与えられると、車速画像の虚像表示位置を通常表示位置に復帰制御し、
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度が制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇している間は、通常表示位置への復帰制御を禁止する。
また、上述の課題を解決するために開示された第五発明は、
車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)と、
HUDから投影部材への投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
車両用表示制御装置は、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、注意速度域にて走行速度が設定時間(Ts)以上に継続されると、車速画像の虚像表示位置を通常表示位置に復帰制御する。
また、上述の課題を解決するために開示された第六発明は、
車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するHUD(50)と、
HUDから投影部材への投影による表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
車両用表示制御装置は、
走行路上の車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から制限速度までの通常速度域(ωVn)に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置を、通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、注意速度域での走行速度が制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、車速画像の虚像表示位置を上下にスイング制御する。
これら第一〜第六発明によると、零速度から走行路における制限速度までの通常速度域に車両の走行速度が収まっている場合、表示画像として走行速度を表す車速画像の虚像表示位置が、下方の通常表示位置に保持制御される。故に、走行速度が通常速度域まで低下している間は、通常表示位置からの車速画像の変位が下方にて規制されるので、走行速度を意識しているにも拘わらず前景の視認が阻害されることによって生じる運転ストレスを、車両の乗員には与え難い。また一方で第一〜第六発明によると、制限速度よりも高い注意速度域に走行速度が達している場合、車速画像の虚像表示位置が、通常表示位置よりも上方の注意表示位置へと変位制御される。故に、走行速度が注意速度域まで上昇すると、視線が上方変位する傾向の乗員には、同様に上方変位した車速画像の表す走行速度が注視され易くなる。
以上によれば、通常表示位置と注意表示位置との間にて車速画像の虚像表示位置を、走行速度と制限速度との高低関係に応じた適時に切り替え得る。したがって、通常表示位置では運転ストレスを軽減しつつ、注意表示位置では走行速度への注意喚起を図ることが可能となる。
第一実施形態による車両用表示システムを搭載した車両の車室内を示す内観図である。 第一実施形態による車両用表示システムを示すブロック図である。 第一実施形態によるHUDの構成例を示す模式図である。 第一実施形態によるHUDの別の構成例を示す模式図である。 第一実施形態による車速画像の虚像表示状態を示す正面図である。 第一実施形態による車速画像の虚像表示状態を示す正面図である。 第一実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による車速画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第二実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第二実施形態による車速画像の虚像表示状態を示す正面図である。 第二実施形態による車速画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第三実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第三実施形態による車速画像の虚像表示状態を示す正面図である。 第三実施形態による車速画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第四実施形態による車速画像及び標識画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第四実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第四実施形態による車速画像の虚像表示状態を示す正面図である。 第五実施形態による車速画像及び速度超過画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第五実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第六実施形態による車速画像及び速度超過画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第七実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第七実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第七実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第八実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第八実施形態による車速画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第九実施形態による車速画像及び優先画像の虚像表示状態の変化を示す正面図である。 第九実施形態による表示制御フローを示すフローチャートである。 第十実施形態によるHUDの構成例を示す模式図である。 第十実施形態によるHUDの別の構成例を示す模式図である。 図20の変形例を示す正面図である。 図22の変形例を示すフローチャートである。 図22の変形例を示すフローチャートである。 図22の変形例を示すフローチャートである。 図23の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による車両用表示システム1は、図1に示すように車両2に搭載され、車両2の車室2a内から乗員により視認される表示画像56の虚像表示を制御する。尚、以下では、車両2の走行する速度を走行速度といい、車両2の走行する道路を走行路といい、走行路上の車両2に対して管轄当局により法的に制限されている走行速度の上限値を制限速度Vlという。また以下では、水平面上の車両2における上下を、車両用表示システム1の上下として説明する。
図2に示すように車両用表示システム1は、周辺監視系3、車両制御系4及び表示系5を含んで構成されている。これらの各系3,4,5は、例えばLAN(Local Area Network)等の車内ネットワーク6を介して互いに接続されている。
周辺監視系3は、外界センサ30及び周辺監視ECU(Electronic Control Unit)31を備えている。外界センサ30は、例えば車両2の外界に存在する速度標識及び各種警告標識といった交通標識、並びに車両2の外界において衝突の可能性がある他車両、人工構造物、人間及び動物といった障害物等を、検知する。外界センサ30は、例えばソナー、レーダ、LIDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)及びカメラ等のうち、一種類又は複数種類である。
周辺監視ECU31は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを主体として構成され、外界センサ30と車内ネットワーク6とに接続されている。周辺監視ECU31は、例えば交通標識情報及び障害物情報等を、外界センサ30の出力信号に基づき取得する。
車両制御系4は、車両関連センサ40、乗員関連センサ41及び車両制御ECU42を備えている。車両関連センサ40は、車内ネットワーク6に接続されている。車両関連センサ40は、例えば車両2の運転状態情報、交通標識情報、ナビゲーション情報、走行環境情報及び障害物情報等を取得する。車両関連センサ40は、例えば車速センサ40a、回転数センサ、舵角センサ、燃料センサ、水温センサ及び通信機等のうち、車速センサ40aを少なくとも含んだ一種類又は複数種類である。ここで車速センサ40aは、例えば車両2における車軸の回転数等に基づき、車両2の走行速度を検知する。
乗員関連センサ41は、車内ネットワーク6に接続されている。乗員関連センサ41は、車両2の車室2a内に搭乗した乗員の状態又は操作を検知する。乗員関連センサ41は、例えばパワースイッチ41a、表示設定スイッチ、乗員状態モニタ、ターンスイッチ及び自動制御スイッチ等のうち、パワースイッチ41aを少なくとも含んだ一種類又は複数種類である。ここでパワースイッチ41aは、車両2の内燃機関又はモータジェネレータを始動させるために車室2a内外にて乗員により操作されることで、当該操作を検知する。例えばパワースイッチ41aとしては、乗員による回転操作式及びプッシュ操作式、並びに電子キーによる遠隔操作式等のうち、一種類又は複数種類が採用される。
車両制御ECU42は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを主体として構成され、車内ネットワーク6に接続されている。車両制御ECU42は、エンジン制御ECU、モータ制御ECU、ブレーキ制御ECU、ステアリング制御ECU及び統合制御ECU等のうち、一種類又は複数種類である。
図1〜4に示すように表示系5は、情報を視覚提示するために車両2に搭載されている。表示系5は、HUD50及びHCU(HMI(Human Machine Interface) Control Unit)54を備えている。
図1,3,4に示すようにHUD50は、車室2a内にてインストルメントパネル22に設置されている。HUD50は、例えば液晶式又は走査式等のプロジェクタ50aにより、所定情報を表す表示画像56を形成する。こうして形成される表示画像56をHUD50は、例えば凹面鏡等の光学系50bを通じて、「投影部材」としてのフロントウインドシールド21へと投影する。
ここでフロントウインドシールド21は、透光性ガラスにより形成されることで、車両2の外界にて車室2aの前方に存在する前景8を、図1の如く透過させる。このとき、フロントウインドシールド21で反射した表示画像56の光束と、同シールド21を透過した前景8からの光束とは、車室2a内にて運転席20上の乗員により図3,4の如く知覚される。その結果、フロントウインドシールド21の前方にて結像される表示画像56の虚像は、図1,5,6の如く前景8の一部に重畳して表示されることで、運転席20上の乗員により視認可能となる。尚、インストルメントパネル22に配置されてフロントウインドシールド21と共同して前景8を透過させる透光性コンバイナを用いて、当該コンバイナに表示画像56を投影することによっても、虚像表示は実現可能となる。
このようにして表示画像56を虚像表示する表示領域には、図1,3,4に示すように、二種類の領域A1,A2が設定されている。具体的に第一表示領域A1は、フロントウインドシールド21を透過して乗員により視認される前景8の視認範囲Reのうち、体格の異なる複数乗員の視線よりも下方となるように、設定される。一方で第二表示領域A2は、前景8の視認範囲Reのうち、体格の異なる複数乗員の視線上又は視線付近となり且つ第一表示領域A1よりも上方となるように、設定される。但し、第一実施形態の表示領域A1,A2はいずれも、外界にて車両2から前方へ例えば乗員の視点から2.5m程度離れた位置に表示画像56を結像させるように、調整される。
こうした表示領域A1,A2のいずれかにて虚像表示される表示画像56としては、図5,6に示すように、車速画像560が用意されている。車速画像560は、車両2の運転状態情報のうち車速センサ40aからの出力信号に基づく車速情報として、走行速度の値を数字により表す。ここで第一実施形態の車速画像560は、図5,6の如く表示領域A1,A2のいずれにて表示される場合にも、同一の虚像表示サイズと、例えば白色等といった同一の虚像表示色とを、プロジェクタ50aでの階調値調整によって与えられるようになっている。
尚、表示画像56としては、例えば車速情報以外の運転状態情報、速度標識情報といった交通標識情報、経路案内情報及び渋滞情報といったナビゲーション情報、並びに天候情報及び路面情報といった走行環境情報等、車両2の関連情報を表す画像が、車速画像560に加えて採用されてもよい。また表示画像56としては、これらの情報以外にも、例えば車室2a内に提供される音楽情報、映像情報及びモバイル通信情報等を表す画像が、車速画像560に加えて採用されてもよい。
以上の如き構成のHUD50には、さらにフロントウインドシールド21に対する表示画像56の投影位置を調整する位置調整機構50cが、図3の如く設けられていてもよいし、図4の如く設けられていなくてもよい。ここで、図3のHUD50における位置調整機構50cは、フロントウインドシールド21に対する表示画像56の投影位置を調整することで、表示画像56の虚像表示される虚像表示位置を表示領域A1,A2内及び表示領域A1,A2間にて可変制御する。一方、位置調整機構50cのない図4のHUD50では、プロジェクタ50aにおける表示画像56の形成位置が調整されることで、表示画像56の虚像表示位置が表示領域A1,A2内及び表示領域A1,A2間にて可変制御される。
図3に示すようにHCU54は、プロセッサ54a及びメモリ54bを有するマイクロコンピュータを主体として構成され、HUD50と車内ネットワーク6とに接続されている。HCU54は、HUD50による表示画像56の虚像表示を制御する。このときHCU54は、例えばECU31,42及びセンサ40,41により取得又は検知の情報、並びにメモリ54bの記憶情報等に基づき、表示制御を実行する。尚、HCU54のメモリ54b及び他の各種ECUのメモリは、例えば半導体メモリ、磁気媒体若しくは光学媒体等といった記憶媒体を、一つ又は複数利用してそれぞれ構成される。
ここで本実施形態のHCU54は、予めメモリ54bに記憶された表示画像56を読み出してHUD50に虚像表示させるように、「車両用表示制御装置」として機能する。具体的にHCU54は、予めメモリ54bに記憶された表示制御プログラムをプロセッサ54aにより実行することで、図7に示す表示制御フローの各ステップを機能的に実現する。
尚、表示制御フローは、パワースイッチ41aのオン操作に応じて開始され、同スイッチ41aのオフ操作に応じて終了する。また、表示制御フロー中の「S」とは、各ステップを意味する。さらにまた、表示制御フローにて虚像表示制御される表示画像56は、HUD50若しくは表示系5の他の表示要素に内蔵されたメモリ、又は当該内蔵メモリとメモリ54bとの共同により、実現されていてもよい。
表示制御フローのS101では、車速センサ40aからの出力信号に基づき、車両2の現在の走行速度を取得する。次にS102では、S101にて取得した現在の走行速度が通常速度域ωVn及び注意速度域ωVcのいずれの速度であるかを、判定する。
具体的に通常速度域ωVnは、零速度から制限速度Vlまでとなる走行速度の範囲に、設定される。即ち通常速度域ωVnは、零速度以上且つ制限速度Vl以下となることで注意喚起の必要性が低下する範囲に、設定される。ここで制限速度Vlは、車両2の現在の走行路に応じて変化する。そこで通常速度域ωVnは、ECU31及びセンサ40の少なくとも一方により取得される交通標識情報のうち速度標識情報が示す制限速度Vlに基づき、可変設定される。一方で注意速度域ωVcは、制限速度Vlよりも高くなる走行速度の範囲に、設定される。即ち通常速度域ωVnは、制限速度Vlを超過することで注意喚起が必要となる範囲に、設定される。ここで注意速度域ωVcについても、現在の走行路に応じた制限速度Vlに基づき、可変設定される。
こうした速度域ωVn,ωVcを判定基準とするS102にて、現在の走行速度が通常速度域ωVnに収まっていると判定された場合には、S103へ移行する。S103では、図5に示すように車速画像560の虚像表示位置を、下方の第一表示領域A1内となる通常表示位置Pn(図3,4も参照)に制御する。このS103では、例えば表示制御フローのサイクル時間等に応じた制御期間だけ、通常表示位置Pnへの制御を継続した後、S101へと戻る。これにより、走行速度が通常速度域ωVnに収まっている間は、下方の通常表示位置Pnに車速画像560の虚像表示位置が保持制御される。したがって、HCU54のうちS103を実行する機能部分が、「通常表示ブロック」に相当する。
以上のS103に対し、速度域ωVn,ωVcを判定基準とするS102にて、現在の走行速度が注意速度域ωVcに達していると判定された場合には、図7に示すようにS104へ移行する。S104では、図6,8に示すように車速画像560の虚像表示位置を、通常表示位置Pnよりも上方の第二表示領域A2内となる注意表示位置Pc(図3,4も参照)に制御する。特に第一実施形態のS104では、図8の如く注意速度域ωVcでの走行速度が上昇するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて上方へと変位させる。逆に、図8の如く注意速度域ωVcでの走行速度が低下するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて下方へと変位させる。但し、第一実施形態のS104では、注意速度域ωVcにて走行速度が設定速度(例えば10km/h等)ずつ変化する毎に、注意表示位置Pcを段階的(即ちステップ状)に変化させることで、当該変化を乗員に認識させ易くしている。
このようなS104では、例えば表示制御フローのサイクル時間等に応じた制御期間だけ、注意表示位置Pcへの制御を継続した後、S101へと戻る。これにより、走行速度が通常速度域ωVnから注意速度域ωVcに達した場合は、下方の通常表示位置Pnから上方の注意表示位置Pcへと車速画像560の虚像表示位置が変位制御されることで、乗員には注意喚起が与えられる。したがって、HCU54のうちS104を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第一実施形態によると、零速度から走行路における制限速度Vlまでの通常速度域ωVnに車両2の走行速度が収まっている場合、表示画像56として走行速度を表す車速画像560の虚像表示位置が、下方の通常表示位置Pnに保持制御される。故に、走行速度が通常速度域ωVnまで低下している間は、通常表示位置Pnからの車速画像560の変位が下方にて規制されるので、走行速度を意識しているにも拘わらず前景8の視認が阻害されることによって生じる運転ストレスを、車両2の乗員には与え難い。また一方で第一実施形態によると、制限速度Vlよりも高い注意速度域ωVcに走行速度が達している場合、車速画像560の虚像表示位置が、通常表示位置Pnよりも上方の注意表示位置Pcへと変位制御される。故に、走行速度が注意速度域ωVcまで上昇すると、視線が上方変位する傾向の乗員には、同様に上方変位した車速画像560の表す走行速度が注視され易くなる。
以上によれば、通常表示位置Pnと注意表示位置Pcとの間にて車速画像560の虚像表示位置を、走行速度と制限速度Vlとの高低関係に応じた適時に切り替え得る。したがって、通常表示位置Pnでは運転ストレスを軽減しつつ、注意表示位置Pcでは走行速度への注意喚起を図ることが可能となる。
さらに第一実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が上昇するほど、車速画像560の注意表示位置Pcが上方変位する。これによれば、走行速度の上昇に追従して視線が上方変位する傾向の乗員に対しては、車速画像560を同様に上方変位させていくことで、当該車速画像560への注視性を高め得る。故に、上昇した走行速度ほど必要な注意喚起効果を、保証することが可能となる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図9に示すように第二実施形態の表示制御フローでは、第一実施形態のS103に代わるS2103と、第一実施形態のS104に代わるS2104とが実行される。
具体的にS2103では、図10に示すように、車速画像560の虚像表示位置をS103と同様な通常表示位置Pnに制御すると共に、同画像560の虚像表示サイズを所定の通常表示サイズSZnに制御する。これにより、走行速度が通常速度域ωVnに収まっている間は、下方の通常表示位置Pnにて車速画像560の虚像表示サイズが通常表示サイズSZnに保持制御される。したがって、HCU54のうちS2103を実行する機能部分が、「通常表示ブロック」に相当する。
一方でS2104では、図11に示すように、車速画像560の虚像表示位置をS104と同様な注意表示位置Pcに制御すると共に、同画像560の虚像表示サイズを通常表示サイズSZnよりも大サイズの注意表示サイズSZcに制御する。ここで特に第二実施形態のS2104では、図11の如く注意速度域ωVcでの走行速度が上昇するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて上方へ変位させつつ、注意表示サイズSZcを拡大させる。逆に、図11の如く注意速度域ωVcでの走行速度が低下するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて下方へ変位させつつ、注意表示サイズSZcを縮小させる。但し、第二実施形態のS2104では、注意速度域ωVcにて走行速度が設定速度ずつ変化する毎に、注意表示位置Pc及び注意表示サイズSZcを段階的(即ちステップ状)に変位させることで、当該変化を乗員に認識させ易くしている。
以上より、走行速度が通常速度域ωVnから注意速度域ωVcに達した場合には、車速画像560の虚像表示位置が上方の注意表示位置Pcへ変位制御されるだけでなく、同画像560の虚像表示サイズが注意表示サイズSZcへ拡大制御される。したがって、HCU54のうちS2104を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第二実施形態によると、通常速度域ωVnに走行速度が収まっている場合、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560の虚像表示サイズが、所定の通常表示サイズSZnに保持制御される。これによれば、走行速度が通常速度域ωVnまで低下している間は、下方の通常表示位置Pnにて前景8の視認を阻害し難い通常表示サイズSZnの車速画像560を虚像表示させ得るので、乗員に対する運転ストレスの軽減効果を高めることが可能となる。また一方、注意速度域ωVcに走行速度が達している場合、注意表示位置Pcに変位制御された車速画像560の虚像表示サイズが、通常表示サイズSZnよりも大サイズの注意表示サイズSZcに拡大制御される。これによれば、走行速度が注意速度域ωVcまで上昇すると、上方の注意表示位置Pcにて乗員により注視され易い大きな注意表示サイズSZcの車速画像560を虚像表示させ得るので、走行速度への注意喚起効果を高めることが可能となる。
さらに第二実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が上昇するほど、車速画像560の注意表示サイズSZcが拡大する。これによれば、走行速度の上昇に追従して視線が上方変位する傾向の乗員に対しては、同様に上方変位した車速画像560の注意表示サイズSZcを拡大させていくことで、当該車速画像560への注視性を高め得る。故に、上昇した走行速度ほど必要な注意喚起効果を、確実に保証することが可能となる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図12に示すように第三実施形態の表示制御フローでは、第一実施形態のS103に代わるS3103と、第一実施形態のS104に代わるS3104とが実行される。
具体的にS3103では、図13に示すように、車速画像560の虚像表示位置をS103と同様な通常表示位置Pnに制御すると共に、同画像560の虚像表示色を所定の通常表示色Cnとなる白色に制御する。これにより、走行速度が通常速度域ωVnに収まっている間は、下方の通常表示位置Pnにて車速画像560の虚像表示色が通常表示色Cnに保持制御される。したがって、HCU54のうちS3103を実行する機能部分が、「通常表示ブロック」に相当する。
一方でS3104では、図14に示すように、車速画像560の虚像表示位置をS104と同様な注意表示位置Pcに制御すると共に、同画像560の虚像表示色を通常表示色Cnよりも警告性の高い注意表示色Ccに制御する。ここで特に第三実施形態のS3104では、図14の如く注意速度域ωVcでの走行速度が上昇するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて上方へ変位させつつ、注意表示色Ccをその警告性が高まるように、黄色(図14では斜め右上がりハッチングを付して示す)から赤色(図14ではクロスハッチングを付して示す)へと変色させる。逆に、図14の如く注意速度域ωVcでの走行速度が低下するほど、注意表示位置Pcを第二表示領域A2内となる限りにて下方へと変位させつつ、注意表示色Ccをその警告性が下がるように、赤色から黄色へと変色させる。
第三実施形態のS3104でも、注意速度域ωVcにて走行速度が設定速度ずつ変化する毎に、注意表示位置Pcを段階的(即ちステップ状)に変位させることで、当該変化を乗員に認識させ易くしている。但しこのとき、注意速度域ωVcのうち低警告速度域ωVclでは、走行速度が設定速度ずつ変化するのに伴って、注意表示色Ccを黄色及び赤色の間で変色させて警告性を上下させる。一方、注意速度域ωVcのうち高警告速度域ωVchまで走行速度が上昇すると、直前の低警告速度域ωVclにて最高警告性の赤色となった注意表示色Ccを保持しつつ、車速画像560を一定周期又は可変周期で点滅させて警告度合いを最大にする。尚、こうして高警告速度域ωVchでは点滅する車速画像560について、図14(c1)では表示された状態を実線で示し、また図14(c2)では消えた状態を二点鎖線で示している。
そこでS3104では、注意速度域ωVcのうち制限速度Vlよりも高い所定の高警告速度Vwを基準として、低警告速度域ωVclは当該高警告速度Vw未満の範囲に、また高警告速度域ωVchは当該高警告速度Vw以上の範囲に、それぞれ設定される。ここで高警告速度Vwは、違反により法的処分の厳しくなる走行速度(例えば30km/h等)に、設定される。
以上より、走行速度が通常速度域ωVnから注意速度域ωVcに達した場合には、車速画像560の虚像表示位置が上方の注意表示位置Pcへ変位制御されるだけでなく、同画像560の虚像表示色が高警告性の注意表示色Ccへ変色制御される。したがって、HCU54のうちS3104を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第三実施形態によると、通常速度域ωVnに走行速度が収まっている場合、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560の虚像表示色が、所定の通常表示色Cnに保持制御される。これによれば、走行速度が通常速度域ωVnまで低下している間は、下方の通常表示位置Pnにて乗員による前景8の視認を阻害し難い通常表示色Cnの車速画像560を虚像表示させ得るので、乗員に対する運転ストレスの軽減効果を高めることが可能となる。また一方、注意速度域ωVcに車両2の走行速度が達している場合、注意表示位置Pcに変位制御された車速画像560の虚像表示色が、通常表示色Cnよりも警告性の高い注意表示色Ccに変色制御される。これによれば、走行速度が注意速度域ωVcまで上昇すると、上方の注意表示位置Pcにて乗員により注視され易い高警告性注意表示色Ccの車速画像560を虚像表示させ得るので、走行速度への注意喚起効果を高めることが可能となる。
さらに第三実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が上昇するほど、警告性を高めるように車速画像560の注意表示色Ccが変色される。これによれば、走行速度の上昇に追従して視線が上方変位する傾向の乗員に対しては、同様に上方変位した車速画像560の注意表示色Ccにより警告性を高めていくことで、当該車速画像560への注視性を高め得る。故に、上昇した走行速度ほど必要な注意喚起効果を、確実に保証することが可能となる。
またさらに第三実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が上昇すると、車速画像560が点滅する。これによれば、走行速度の上昇に追従して視線が上方変位する傾向の乗員に対しては、同様に上方変位して警告性の高められた注意表示色Ccの車速画像560を断続的に虚像表示させていくことで、当該車速画像560への注視性を高め得る。故に、上昇した走行速度ほど必要な注意喚起効果を高めて、その効果を確実に保証することが可能となる。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図15に示すように第四実施形態の表示画像56としては、車速画像560に加えて、標識画像4561が採用される。この標識画像4561は、ECU31及びセンサ40の少なくとも一方により取得される交通標識情報のうち、制限速度Vlを示した速度標識情報を表すように、第二表示領域A2内の注意表示位置Pcにて虚像表示される。尚、標識画像4561の虚像表示サイズ及び虚像表示色は、プロジェクタ50aでの階調値調整によって固定制御又は可変制御される。
このような第四実施形態の表示制御フローでは、図16に示すように、第一実施形態のS103に代わるS4103と、第一実施形態のS104に代わるS4104とが実行される。
具体的にS4103では、図17に示すように、虚像表示位置をS103と同様な通常表示位置Pnに制御した車速画像560に対して、標識画像4561の虚像表示を中止する。これにより、走行速度が通常速度域ωVnに収まっている間は、下方の通常表示位置Pnにて車速画像560が単独で保持制御される。したがって、HCU54のうちS4103を実行する機能部分が、「通常表示ブロック」に相当する。尚、尚、こうして通常速度域ωVnでは中止される標識画像4561について、図17では消えた状態を二点鎖線で示している。
一方でS4104では、図15に示すように、車速画像560の虚像表示位置をS104と同様な注意表示位置Pcに制御すると共に、標識画像4561の虚像表示位置を同画像560の上方に隣接した注意表示位置Pcに制御する。ここで特に第四実施形態のS4104では、図15の如く画像560,4561の上下関係を第二表示領域A2内にて維持したまま、注意速度域ωVcでの走行速度が上昇又は低下するほど、それら画像560,4561の注意表示位置Pcを上方又は下方へ変位させる。このとき第四実施形態のS4104でも、注意速度域ωVcにて走行速度が設定速度ずつ変化する毎に、画像560,4561の注意表示位置Pcを段階的(即ちステップ状)に変化させることで、当該変化を乗員に認識させ易くする。
以上より、走行速度が通常速度域ωVnから注意速度域ωVcに達した場合には、上方の注意表示位置Pcへ変位制御された車速画像560に対し、その上方に隣接して標識画像4561が虚像表示される。したがって、HCU54のうちS4104を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第四実施形態によると、制限速度Vlを表す表示画像56としての標識画像4561が、注意表示位置Pcに変位制御された車速画像560の上方に隣接して虚像表示される。これによれば、走行速度が制限速度Vlを超過すると、上方の注意表示位置Pcにて乗員により注視され易い車速画像560が表す走行速度を、さらに上方に隣接した標識画像4561の表す制限速度Vlと対比させて、注意喚起効果を高めることが可能となる。また一方で、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560に対しては、標識画像4561の虚像表示が中止される。これによれば、走行速度が制限速度Vl以下にまで低下している間は、下方の通常表示位置Pnに表示規制された車速画像560により前景8の視認阻害を抑制し得るのみならず、必要性の低下した標識画像4561による当該視認阻害を回避し得る。したがって、乗員に対する運転ストレスの軽減効果を、追加の標識画像4561によっては邪魔をしないで保障することが可能となる。
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。
図18に示すように第五実施形態の表示画像56としては、車速画像560に加えて、第四実施形態の標識画像4561とは異なる種類の速度超過画像5562が、採用される。この速度超過画像5562は、注意速度域ωVcでの走行速度と制限速度Vlとの速度差を表すように、第二表示領域A2内の注意表示位置Pcにて虚像表示される。ここで特に第五実施形態の速度超過画像5562は、走行速度の値及び単位をそれぞれ数字及び文字により表していると共に、走行速度が制限速度Vl超過していることを文字により表している。尚、速度超過画像5562の虚像表示サイズ及び虚像表示色は、プロジェクタ50aでの階調値調整によって固定制御又は可変制御される。
このような第五実施形態の表示制御フローでは、図19に示すように、第四実施形態のS4103,S4104にて「標識画像4561」を「速度超過画像5562」と実質読み替えた処理が、S5103,S5104にて実行される。したがって、HCU54のうちS5103を実行する機能部分が、「通常表示ブロック」に相当し、HCU54のうちS5104を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第五実施形態によると、注意速度域ωVcでの走行速度と制限速度Vlとの速度差を表す表示画像56としての速度超過画像5562が、注意表示位置Pcに変位制御された車速画像560の上方に隣接して虚像表示される。これによれば、走行速度が制限速度Vlを超過すると、上方の注意表示位置Pcにて乗員により注視され易い車速画像560が表す走行速度を、さらに上方に隣接した速度超過画像5562の表す速度差(即ち、速度超過分)と対比させて注意喚起効果を高めることが可能となる。また一方で、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560に対しては、第四実施形態の標識画像4561に準じて、速度超過画像5562の虚像表示が中止されることとなる。これによれば、走行速度が制限速度Vl以下にまで低下している間は、下方の通常表示位置Pnに表示規制された車速画像560により前景8の視認阻害を抑制し得るのみならず、不要となった速度超過画像5562による当該視認阻害を回避し得る。したがって、乗員に対する運転ストレスの軽減効果を、追加の速度超過画像5562によっては邪魔をしないで保障することが可能となる。
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態は、第三及び第五実施形態の変形例である。
図20に示すように第六実施形態の表示画像56としては、車速画像560に加えて、第五実施形態とは異なる形態の速度超過画像6562が、採用される。この速度超過画像6562は、注意速度域ωVcでの走行速度と制限速度Vlとの速度差をアンビエント図形の変色によって表すように、第二表示領域A2内の注意表示位置Pcにて虚像表示される。ここで、例えば図20の如きアーチ形等のアンビエント図形からなる速度超過画像6562は、第五実施形態と同様な表示制御フローのS5104にて注意表示色Ccを第三実施形態による車速画像560に準じて変色させるように、虚像表示される。但し、第三実施形態による車速画像560の如き点滅は、S5104での速度超過画像6562には適用されない。また、第五実施形態と同様に表示制御フローのS5103では、速度超過画像6562の虚像表示が中止されることとなる。
ここまで説明した第六実施形態によると、第三実施形態及び第六実施形態と同様な作用効果を奏することが可能となる。
(第七実施形態)
本発明の第七実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図21〜23に示すように第七実施形態の表示制御フローでは、第一実施形態のS104に代わるS7104〜S7114が実行される。
具体的に図21のS7104では、現在における車速画像560の虚像表示位置が注意表示位置Pcであるか否かを、判定する。その結果、肯定判定が下された場合には、図22のS7105へ移行する。S7105では、注意速度域ωVcにて走行速度を減速する運転行動が乗員により車両2へと与えられたか否かを、判定する。ここで判定対象となる運転行動は、車室2a内にて運転席20上の乗員による車両2の減速操作、例えばブレーキペダルの踏み込み操作及びアクセルペダルの緩め操作等のうち、一種類又は複数種類である。
S7105にて否定判定が下された場合は、S7106へ移行する。S7106では、注意速度域ωVcでの走行速度が設定時間Ts以上に継続しているか否かを、判定する。即ちS7106での判定は、通常速度域ωVnの走行速度が注意速度域ωVcに達してから通常速度域ωVnには継続して戻っていない時間について、設定時間Ts以上が経過した否かの判定となる。ここで判定基準となる設定時間Tsは、注意速度域ωVcでの走行速度が乗員により意識された速度であると擬制可能な時間(例えば約10秒)に、設定される。
こうしたS7105,S7106のいずれかにて肯定判定が下された場合は、S7107へ移行する。S7107では、注意速度域ωVcでの走行速度が制限速度Vlよりも高い高警告速度Vw以上に上昇しているか否かを、判定する。ここで高警告速度Vwは、第三実施形態と同様に設定される。
S7107にて否定判定が下された場合は、S7108へ移行する。S7108では、走行速度が注意速度域ωVcに達していても、第一実施形態のS103に準じた処理により、車速画像560の虚像表示位置を通常表示位置Pnに復帰制御する。一方、否定判定されたS7105に続くS7106でも否定判定が下れた場合と、肯定判定されたS7105又はS7106に続くS7107でも肯定判定が下された場合には、いずれもS7109へ移行する。S7109では、第一実施形態のS104に準じた処理により、車速画像560の虚像表示位置を注意表示位置Pcに継続制御することで、通常表示位置Pnへの復帰制御を禁止する。
以上、図21のS7104にて肯定判定が下された場合の後続ステップに対し、S7104にて否定判定が下された場合には、図23のS7110へ移行する。S7110では、現在における車速画像560の虚像表示位置が復帰制御後の注意速度域ωVcにて通常表示位置Pnにあるか否かを、判定する。
S7110にて肯定判定が下された場合は、S7111へ移行する。S7111では、復帰制御後の注意速度域ωVcにて走行速度が再開速度差δV以上に加速したか否かを、判定する。即ちS7111での判定は、復帰制御後における注意速度域ωVcでの走行速度について、復帰制御開始時の走行速度からの速度差(即ち、速度超過分)が再開速度差δV以上となったか否かの判定となる。ここで再開速度差δVは、走行速度の上昇により復帰制御から注意表示位置Pcへの変位制御へと戻す必要性が生じる速度差(例えば5km/h等)に、設定される。
肯定判定されたS7110に続くS7111でも肯定判定が下された場合には、S7112へ移行する。S7112では、第一実施形態のS104に準じた処理により、車速画像560の注意表示位置Pcへの変位制御を再開する。一方、肯定判定されたS7110に続くS7111では否定判定が下された場合には、S7113へ移行する。S7113では、第一実施形態のS103に準じた処理により、車速画像560の虚像表示位置を通常表示位置Pnのままに継続制御する。尚、S7110にて否定判定が下された場合にはS7114へと移行することで、第一実施形態のS104に準じた処理により、車速画像560の注意表示位置Pcへの変位制御を開始する。
このような第七実施形態の表示制御フローでは、図21〜23に示すように、S7108,S7109,S7112,S7113,S7114での制御を、例えば表示制御フローのサイクル時間等に応じた制御期間だけ継続した後、S101へ戻る。以上より、HCU54のうちS7104〜S7114を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第七実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度を減速する運転行動が車両2に与えられると、車速画像560の虚像表示位置が通常表示位置Pnに復帰制御される。これによれば、乗員の運動行動から減速意思が確認されると、車速画像560が注意表示位置Pcから通常表示位置Pnへと下方変位することで、当該減速意思に拘わらず前景8の視認が阻害されて運転ストレスが与えられるのを抑制し得る。故に、高い走行速度でも注意喚起が不要な状況となれば、運転ストレスの軽減を即座に図ることが可能となる。
また一方で第七実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が設定時間Ts以上に継続されても、車速画像560の虚像表示位置が通常表示位置Pnに復帰制御される。これによれば、注意速度域ωVcでの走行速度がその継続時間から乗員により意識された速度であると確認されると、車速画像560が注意表示位置Pcから通常表示位置Pnへと下方変位することで、当該意識に拘わらず前景8の視認が阻害されて運転ストレスが与えられるのを抑制し得る。故に、高い走行速度でも注意喚起が不要な状況となれば、運転ストレスの軽減を即座に図ることが可能となる。
さらに第七実施形態によると、通常表示位置Pnへの復帰制御後の注意速度域ωVcにて走行速度が加速されると、注意表示位置Pcへの変位制御が再開される。これによれば、一旦は注意喚起が不要な状況となっても、走行速度の加速が確認されると、車速画像560が通常表示位置Pnから注意表示位置Pcへと再び上方変位することで、乗員による車速画像560への注視性が確保され得る。故に注意表示位置Pcでは、必要時を狙った走行速度への注意喚起を図ることが可能となる。
またさらに第七実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が制限速度Vlよりも高い高警告速度Vw以上に上昇している間は、通常表示位置Pnへの復帰制御が禁止される。これによれば、高警告速度Vw以上の走行速度にて車両2を走行させる乗員には、上方の注意表示位置Pcに留めた車速画像560を視認させて、運転ストレスの抑制よりも注視性の確保を優先させ得る。故に注意表示位置Pcでは、必要時に確実に走行速度への注意喚起を図ることが可能となる。
(第八実施形態)
本発明の第八実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図24に示すように第八実施形態の表示制御フローでは、第一実施形態のS104に代わるS8104〜S8106が実行される。
具体的にS8104では、注意速度域ωVcでの走行速度が制限速度Vlよりも高い高警告速度Vw以上に上昇しているか否かを、判定する。ここで高警告速度Vwは、第三実施形態と同様に設定される。
S8104にて肯定判定が下された場合は、S8105へ移行する。S8105では、図25に示すように、車速画像560の虚像表示位置を上下にスイング制御する。特に第八実施形態のS8105では、第二表示領域A2のうち上端及び下端の間にて虚像表示位置を、一定速度又は可変速度で上下に交互に変位させる。これによりS8105では、第一表示領域A1内の通常表示位置Pnよりも上方の第二表示領域A2内にて、注意表示位置Pcが上下にスイングする。一方、図24のS8104にて否定判定が下された場合は、S8106へ移行する。S8106では、第一実施形態のS104に準じた処理により、車速画像560の注意表示位置Pcへの変位制御を実行することで、同位置Pcのスイングを中止する。
このような第八実施形態の表示制御フローでは、S8105,S8106での制御を、例えば表示制御フローのサイクル時間等に応じた制御期間だけ継続した後、S101へ戻る。以上より、HCU54のうちS8104〜S8106を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第八実施形態によると、注意速度域ωVcにて走行速度が制限速度Vlよりも高い高警告速度Vw以上に上昇すると、車速画像560の虚像表示位置が上下にスイング制御される。これによれば、高警告速度Vw以上の走行速度にて車両2を走行させる乗員に対しては、上下スイングにより視線を車速画像560に誘導させて、当該車速画像560への注視性を高め得る。故に、高警告速度Vw以上の走行速度に対しては注意喚起効果を特に高めて、その効果を確実に保証することが可能となる。
(第九実施形態)
本発明の第九実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図26に示すように第九実施形態の表示画像56としては、車速画像560に加えて、優先画像9563が採用される。この優先画像9563は、走行速度よりも優先度の高い情報として第九実施形態では、両2と衝突するリスクの生じた障害物の存在を表すように、第二表示領域A2内の注意表示位置Pcにて虚像表示される。尚、優先画像9563の虚像表示サイズ及び虚像表示色は、プロジェクタ50aでの階調値調整によって固定制御又は可変制御される。
図27に示すように第九実施形態の表示制御フローでは、第一実施形態のS104に代わるS9104〜S9106が実行される。
具体的にS9104では、走行速度よりも優先度の高い情報伝達を必要とする必要条件Qが成立したか否かを、判定する。ここで判定基準となる必要条件Qは、第九実施形態では車両2と衝突するリスクのある障害物が存在していることに、設定される。
S9104にて肯定判定が下された場合は、S9105へ移行する。S9105では、図26(c)に示すように、車速画像560の虚像表示を中止すると共に、優先画像9563の虚像表示位置を第二表示領域A2内の固定又は可変の注意表示位置Pcに制御する。即ちS9105では、車速画像560に代えて優先画像9563を注意表示位置Pcに虚像表示する。一方、図27のS9104にて否定判定が下された場合は、S9106へ移行する。S9106では、第一実施形態のS104に準じた処理により、図26(a),(b)の如く車速画像560の注意表示位置Pcへの変位制御を実行することで、優先画像9563の虚像表示を中止する。
このような第九実施形態の表示制御フローでは、S9105,S9106での制御を、例えば表示制御フローのサイクル時間等に応じた制御期間だけ継続した後、S101へ戻る。以上より、HCU54のうちS9104〜S9106を実行する機能部分が、「注意表示ブロック」に相当する。
ここまで説明した第九実施形態によると、表示画像56として走行速度よりも優先度の高い情報を表す優先画像9563の虚像表示が必要になると、車速画像560に代えて当該優先画像9563が注意表示位置Pcに虚像表示される。これによれば、走行速度の上昇に追従して視線が上方変位する傾向の乗員に対しては、車速画像560に代えて上方に虚像表示される優先画像9563への注視性を高めることで、高優先度情報の確実な伝達を図り得る。故に、走行速度よりも優先されるべき情報の伝達が車速画像560により阻害されるのを回避して、当該情報伝達による注意喚起効果を保障することが可能となる。
(第十実施形態)
本発明の第十実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図28,29に示すようにHUD10050を構成するプロジェクタ50a及び光学系50bは、各表示領域A1,A2毎に個別に設けられている。これにより通常表示位置Pnは、外界にて車両2から前方へ例えば2m程度離れた近方位置に表示画像56を結像させて、下方に虚像表示する第一表示領域A1内となるように、調整される。また一方で注意表示位置Pcは、外界にて車両2から前方へ例えば15m程度離れた遠方位置に表示画像56を結像させて、第一表示領域A1内の通常表示位置Pnよりも上方に虚像表示する第二表示領域A2内となるように、調整される。
HUD10050には、図28の如く各表示領域A1,A2毎に個別に位置調整機構50cが設けられていてもよいし、図29の如く設けられていなくてもよい。ここで、図28のHUD10050において各表示領域A1,A2毎の位置調整機構50cは、互いに共同することで、表示画像56の虚像表示位置を表示領域A1,A2内及び表示領域A1,A2間にて可変制御する。尚、位置調整機構50cのない図29のHUD10050では、各表示領域A1,A2毎のプロジェクタ50aにおける表示画像56の形成位置が調整されることで、表示画像56の虚像表示位置が表示領域A1,A2内及び表示領域A1,A2間にて可変制御される。
このような第十実施形態では、第一実施形態と実質同じ表示制御フローが実行される。これにより第十実施形態の車速画像560は、「近方表示領域」としての第一表示領域A1内における通常表示位置Pnと、「遠方表示領域」としての第二表示領域A2内における注意表示位置Pcとのうち、走行速度に応じたいずれかに虚像表示される。尚、車速画像560の虚像表示サイズ及び虚像表示色は、各表示領域A1,A2毎のプロジェクタ50aにおける階調値調整によって固定制御又は可変制御される。
ここまで説明した第十実施形態において車速画像560の通常表示位置Pnは、表示画像56を近方位置に結像させて下方に虚像表示するための第一表示領域A1内にて、保持制御されることとなる。故に、走行速度が通常速度域ωVnまで低下している間は、近方位置に結像されて下方変位した車速画像560が乗員による前景8の視認を阻害し難くなるので、運転ストレスの軽減効果を高めることが可能である。また一方、第十実施形態において車速画像560の注意表示位置Pcは、表示画像56を遠方位置に結像させて第一表示領域A1よりも上方に虚像表示するための第二表示領域A2内へと、変位制御されることとなる。故に、走行速度が注意速度域ωVcまで上昇すると、遠方位置へと向かって視線が上方変位する傾向の乗員は、当該遠方位置に結像されて上方変位した車速画像560を注視し易くなるので、注意喚起効果を高めることが可能である。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、第一〜第十実施形態に関する変形例1としては、S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7109,S7112,S7114,S8106,S9106にて車速画像560の注意表示位置Pcを、一位置に固定制御してもよい。第一〜第十実施形態に関する変形例2としては、S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7109,S7112,S7114,S8106,S9106にて車速画像560の注意表示位置Pcを、注意速度域ωVcでの走行速度の上昇に追従して連続的に漸次上方変位させてもよい。
第二実施形態に関する変形例3としては、S2104にて車速画像560の注意表示サイズSZcを、一サイズに固定制御してもよい。第二実施形態に関する変形例4としては、S2104にて車速画像560の注意表示サイズSZcを、注意速度域ωVcでの走行速度の上昇に追従して連続的に漸次拡大させてもよい。変形例5としては、第二実施形態及びその変形例のいずれかを、第三〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第三実施形態に関する変形例6としては、S3104にて車速画像560の注意表示色Ccを、警告性のある一色に固定制御してもよい。第三実施形態に関する変形例7としては、S3104にて車速画像560を点滅させなくてもよい。変形例8としては、第三実施形態及びその変形例のいずれかを、第四〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第四実施形態に関する変形例9としては、S4104にて標識画像4561の虚像表示位置を、車速画像560の下方又は側方に隣接した注意表示位置Pcに制御してもよい。第四実施形態に関する変形例10としては、S4103にて標識画像4561を、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560に隣接させて、通常表示位置Pn又は注意表示位置Pcに制御してもよい。変形例11としては、第四実施形態及びその変形例のいずれかを、第五〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第五及び第六実施形態に関する変形例12としては、S5104にて速度超過画像5562,6562の虚像表示位置を、車速画像560の下方又は側方に隣接した注意表示位置Pcに制御してもよい。第五及び第六実施形態に関する変形例13としては、S5103にて速度超過画像5562,6562の虚像表示位置を、通常表示位置Pnに保持制御された車速画像560に隣接させて、通常表示位置Pn又は注意表示位置Pcに制御してもよい。第六実施形態に関する変形例14としては、S5104にて速度超過画像6562の虚像表示色に代えて又は加えて、例えば図30に示すように速度超過画像6562の全体形状及び数等を変化させることで、注意速度域ωVcでの走行速度と制限速度Vlとの速度差を表してもよい。変形例15としては、第五〜第六実施形態及びそれらの変形例のいずれかを、第七〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第七実施形態に関する変形例16としては、図31に示すようにS7105を実行しないことで、減速する運転行動が車両2に与えられても、車速画像560の虚像表示位置を通常表示位置Pnへは復帰制御させなくてもよい。第七実施形態に関する変形例17としては、図32に示すようにS7106を実行しないことで、注意速度域ωVcでの走行速度が設定時間Ts以上に継続しても、車速画像560の虚像表示位置を通常表示位置Pnへは復帰制御させなくてもよい。
第七実施形態に関する変形例18としては、図33に示すようにS7107を実行しないことで、注意速度域ωVcでの走行速度が高警告速度Vw以上に上昇しても、S7105又はS7106にて肯定判定が下されていれば、車速画像560の虚像表示位置を通常表示位置Pnへ復帰制御させてもよい。第七実施形態に関する変形例19としては、図34に示すようにS7111,S7112を実行しないことで、復帰制御後の注意速度域ωVcにて走行速度が再開速度差δV以上に加速しても、注意表示位置Pcへの変位制御を再開しなくてもよい。
第七実施形態に関する変形例20としては、変形例16,17の一方を、変形例18,19の少なくとも一方と組み合わせてもよい。第七実施形態に関する変形例21としては、変形例18を変形例19と組み合わせてもよい。変形例22としては、第七実施形態及びその変形例のいずれかを、第八〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第八実施形態に関する変形例23としては、車速画像560の虚像表示位置を、第二表示領域A2内の注意表示位置Pcと第一表示領域A1内の通常表示位置Pnとの間にて、上下にスイング制御してもよい。変形例24としては、第八実施形態及びその変形例のいずれかを、第九〜第十実施形態及びそれらの変形例の少なくとも一つと組み合わせてもよい。
第九実施形態に関する変形例25として、優先度の高い情報を表す優先画像9563には、障害物の存在情報ではなく、例えば車両2の内燃機関でのオーバーヒート情報等を表す画像を、採用してもよい。変形例26としては、第九実施形態及びその変形例のいずれかを、第十実施形態と組み合わせてもよい。
第一〜第十実施形態に関する変形例27としては、表示制御フローの少なくとも一部のステップを、HCU54により機能的に構築する代わりに、一つ又は複数のIC等によりハードウェア的に実現してもよい。第一〜十実施形態に関する変形例28としては、HCU54に加えて又は代えて、表示系5の他の表示要素を制御するECUと、ECU31,42とのうち一種類又は複数種類により、「車両用表示制御装置」の機能を果たしてもよい。第一〜第十実施形態に関する変形例29としては、S101の判定基準となる通常速度域ωVn及び注意速度域ωVcの境界速度を、制限速度Vlではなく、例えば制限速度Vl以外よりも低い走行速度等の所定値に設定してもよい。
1 車両用表示システム、2 車両、5 表示系、8 前景、21 フロントウインドシールド、40a 車速センサ、50 HUD、54 HCU、56 表示画像、560 車速画像、4561 標識画像、5562 速度超過画像、6562 速度超過画像、9563 優先画像、A1 第一表示領域、A2 第二表示領域、Cc 注意表示色、Cn 通常表示色、Pc 注意表示位置、Pn 通常表示位置、SZc 注意表示サイズ、SZn 通常表示サイズ、Ts 設定時間、Vl 制限速度、Vw 高警告速度、δV 再開速度差、ωVc 注意速度域、ωVn 通常速度域

Claims (24)

  1. 前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度を減速する運転行動が前記車両に与えられると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御し、
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇している間は、前記通常表示位置への復帰制御を禁止する車両用表示制御装置。
  2. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、復帰制御後の前記注意速度域にて前記走行速度が加速されると、前記注意表示位置への変位制御を再開する請求項1に記載の車両用表示制御装置。
  3. 前記注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、前記注意速度域での前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、前記車速画像の前記虚像表示位置を上下にスイング制御する請求項1又は2に記載の車両用表示制御装置。
  4. 前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度が設定時間(Ts)以上に継続されると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御する車両用表示制御装置。
  5. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度を減速する運転行動が前記車両に与えられると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御する請求項4に記載の車両用表示制御装置。
  6. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、復帰制御後の前記注意速度域にて前記走行速度が加速されると、前記注意表示位置への変位制御を再開する請求項4又は5に記載の車両用表示制御装置。
  7. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇している間は、前記通常表示位置への復帰制御を禁止する請求項4〜6のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  8. 前記注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、前記注意速度域での前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、前記車速画像の前記虚像表示位置を上下にスイング制御する請求項4〜7のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  9. 前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)を搭載した車両(2)において、当該投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)であって、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
    前記注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、前記注意速度域での前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、前記車速画像の前記虚像表示位置を上下にスイング制御する車両用表示制御装置。
  10. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度を減速する運転行動が前記車両に与えられると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御する請求項9に記載の車両用表示制御装置。
  11. 前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、復帰制御後の前記注意速度域にて前記走行速度が加速されると、前記注意表示位置への変位制御を再開する請求項10に記載の車両用表示制御装置。
  12. 前記表示画像を近方位置に結像させて下方に虚像表示する近方表示領域(A1)と、前記表示画像を遠方位置に結像させて前記近方表示領域よりも上方に虚像表示する遠方表示領域(A2)とが、前記ヘッドアップディスプレイにより設定されており、
    前記通常表示ブロック(S103)は、前記車速画像の前記通常表示位置を、前記近方表示領域内にて保持制御し、
    前記注意表示ブロック(S104)は、前記車速画像の前記注意表示位置を、前記遠方表示領域内へ変位制御する請求項1〜11のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  13. 前記注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)は、前記注意速度域での前記走行速度が上昇するほど、前記注意表示位置を上方変位させる請求項1〜12のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  14. 前記通常表示ブロック(S2103)は、前記通常表示位置に保持制御された前記車速画像の虚像表示サイズを、所定の通常表示サイズ(SZn)に保持制御し、
    前記注意表示ブロック(S2104)は、前記注意表示位置へ変位制御された前記車速画像の前記虚像表示サイズを、前記通常表示サイズよりも大サイズにて注意喚起する注意表示サイズ(SZc)へ拡大制御する請求項1〜13のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  15. 前記注意表示ブロック(S2104)は、前記注意速度域にて前記走行速度が上昇するほど、前記注意表示サイズを拡大させる請求項14に記載の車両用表示制御装置。
  16. 前記通常表示ブロック(S3103)は、前記通常表示位置に保持制御された前記車速画像の虚像表示色を、所定の通常表示色(Cn)に保持制御し、
    前記注意表示ブロック(S3104)は、前記注意表示位置へ変位制御された前記車速画像の前記虚像表示色を、前記通常表示色よりも高い警告性にて注意喚起する注意表示色(Cc)へ変色制御する請求項1〜15のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  17. 前記注意表示ブロック(S3104)は、前記注意速度域にて前記走行速度が上昇するほど、警告性を高めるように前記注意表示色を変色させる請求項16に記載の車両用表示制御装置。
  18. 前記注意表示ブロック(S3104)は、前記注意速度域にて前記走行速度が上昇すると、前記車速画像を点滅させる請求項16又は17に記載の車両用表示制御装置。
  19. 前記注意表示ブロック(S4104)は、前記表示画像として前記制限速度を表す標識画像(4561)を、前記注意表示位置に変位制御された前記車速画像の上方に隣接して虚像表示し、
    前記通常表示ブロック(S4103)は、前記通常表示位置に保持制御された前記車速画像に対して、前記標識画像の虚像表示を中止する請求項1〜18のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  20. 前記注意表示ブロック(S5104)は、前記表示画像として、前記注意速度域での前記走行速度と前記制限速度との速度差を表す速度超過画像(5562,6562)を、前記注意表示位置に変位制御された前記車速画像の上方に隣接して虚像表示し、
    前記通常表示ブロック(S5103)は、前記通常表示位置に保持制御された前記車速画像に対して、前記速度超過画像の虚像表示を中止する請求項1〜19のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  21. 前記注意表示ブロック(S9104〜S9106)は、前記表示画像として前記走行速度よりも優先度の高い情報を表す優先画像(9563)の虚像表示が必要になると、前記車速画像に代えて当該優先画像を前記注意表示位置に虚像表示する請求項1〜20のいずれか一項に記載の車両用表示制御装置。
  22. 車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)と、
    前記ヘッドアップディスプレイから前記投影部材への投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
    前記車両用表示制御装置は、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度を減速する運転行動が前記車両に与えられると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御し、
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇している間は、前記通常表示位置への復帰制御を禁止する車両用表示システム。
  23. 車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)と、
    前記ヘッドアップディスプレイから前記投影部材への投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
    前記車両用表示制御装置は、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
    前記注意表示ブロック(S7104〜S7114)は、前記注意速度域にて前記走行速度が設定時間(Ts)以上に継続されると、前記車速画像の前記虚像表示位置を前記通常表示位置に復帰制御する車両用表示システム。
  24. 車両(2)において前景(8)を透過する投影部材(21)へ表示画像(56,560,4561,5562,6562,9563)を投影するヘッドアップディスプレイ(50)と、
    前記ヘッドアップディスプレイから前記投影部材への投影による前記表示画像の虚像表示を制御する車両用表示制御装置(54)とを、含んで構成される車両用表示システム(1)であって、
    前記車両用表示制御装置は、
    走行路上の前記車両に対して制限されている走行速度の上限値を制限速度(Vl)として、零速度から前記制限速度までの通常速度域(ωVn)に前記車両の前記走行速度が収まっている場合、前記表示画像として前記走行速度を表す車速画像(560)の虚像表示位置を、下方の通常表示位置(Pn)に保持制御する通常表示ブロック(S103,S2103,S3103,S4103,S5103)と、
    前記制限速度よりも高い注意速度域(ωVc)に前記走行速度が達している場合、前記車速画像の前記虚像表示位置を、前記通常表示位置よりも上方にて注意喚起する注意表示位置(Pc)へ変位制御する注意表示ブロック(S104,S2104,S3104,S4104,S5104,S7104〜S7114,S8104〜S8106,S9104〜S9106)とを、備え、
    前記注意表示ブロック(S8104〜S8106)は、前記注意速度域での前記走行速度が前記制限速度よりも高い高警告速度(Vw)以上に上昇すると、前記車速画像の前記虚像表示位置を上下にスイング制御する車両用表示システム。
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