JP6699387B2 - 砥石車及び研削盤 - Google Patents

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Description

本発明は、砥石車及び研削盤に関するものである。
特許文献1には、歯切り工具の研削について記載されている。特許文献1には、第一砥石車によって一方の刃側面を研削し、第二砥石車によって他方の刃側面を研削し、第三砥石車によって刃先面を研削することが記載されている。また、刃先面を研削する第三砥石車によって、刃側面と刃先面とを接続する刃先角部が研削されている。
特開2014−46391号公報
上記研削方法によれば、一方の刃側面、他方の刃側面、刃先面、一方の刃先角部及び他方の刃先角部を研削するために、多数の砥石車を用いている。そのため、多数の砥石車を必要とすることによる高コスト化、及び、複数の研削工程を有することによる製造コストの高騰を招来する。
本発明は、少なくとも両方の刃側面及び両方の刃先角部を研削できる砥石車及び研削盤を提供することを目的とする。
(1.砥石車)
本発明に係る砥石車は、外周面に複数の刃を有する歯切り工具を研削する砥石車である。ここで、前記歯切り工具の刃は、前逃げ角及びねじれ角を有する。そして、前記砥石車は、一方の端面に形成され、前記歯切り工具の第一刃における第一刃側面を研削する第一砥石側部と、前記一方の端面に形成され、前記第一刃における前記第一刃側面と第一刃先面とを接続する第一刃先角部を研削する第一砥石元角部と、他方の端面に形成され、前記第一刃に隣り合う第二刃における第二刃側面を研削する第二砥石側部と、前記他方の端面に形成され、前記第二刃における前記第二刃側面と第二刃先面とを接続する第二刃先角部を研削する第二砥石元角部とを備える。前記第一砥石元角部と前記第二砥石元角部は、前記砥石車の中心軸から異なる径方向位置に形成されている。
つまり、本発明に係る砥石車は、第一砥石側部、第一砥石元角部、第二砥石側部及び第二砥石元角部を有する。砥石車における各部は、第一刃における第一刃側面及び第一刃先角部、並びに、第二刃における第二刃側面及び第二刃先角部を研削する部位となる。
ここで、歯切り工具の刃は、前逃げ角を有する。つまり、刃の一方端面から刃すじ方向に行くに従って、刃先面における歯切り工具の中心軸線からの距離が徐々に小さくなっている。さらに、歯切り工具の刃は、ねじれ角を有する。そのため、砥石車が刃溝に位置する状態において、砥石車の一方の端面側に存在する第一刃の第一刃先面の高さと、砥石車の他方の端面側に存在する第二刃の第二刃先面の高さは、異なる。
そこで、本発明に係る砥石車において、第一砥石元角部と第二砥石元角部は、砥石車の中心軸から異なる径方向位置に形成されている。従って、砥石車が刃溝に位置する状態において、第一砥石元角部は、第一刃先角部に対応する位置に位置し、第二砥石元角部は、第二刃先角部に対応する位置に位置する。つまり、砥石車は、確実に、第一刃側面、第一刃先角部、第二刃側面及び第二刃先角部を研削することができる。結果として、本発明に係る砥石車を用いることにより、多数の砥石車を必要とせずに、且つ、複数の研削工程を必要としないため、低コスト化を図ることができる。
(2.研削盤)
本発明に係る研削盤は、上述した砥石車を備える。本発明に係る研削盤によれば、多数の砥石車を必要とせずに、且つ、複数の研削工程を必要としないため、低コスト化を図ることができる。
歯車の歯切り切削を行う工作機械10を示す図である。 歯切り工具の刃の研削を行う工作機械20を示す図である。 図2AのIIB方向から見た図である。 図2BのIII−III線における歯切り工具2の刃2aの部分的な拡大断面図である。 図2BのIV−IV線における歯切り工具2の刃2a及び砥石車3の部分的な拡大断面図である。 第一実施形態の砥石車の部分的な軸方向拡大断面図である。 歯切り工具の前逃げ角αを変化させた場合における砥石車の形状のシミュレーション結果を示すグラフである。 歯切り工具の前逃げ角αが0degの場合の砥石車の形状を示す図である。 歯切り工具の前逃げ角αが7.5degの場合の砥石車の形状を示す図である。 歯切り工具の前逃げ角αが15degの場合の砥石車の形状を示す図である。 第二実施形態の砥石車の部分的な軸方向拡大断面図である。
<1.第一実施形態>
(1−1.歯車1の歯側面の切削を行う工作機械)
本発明に係る砥石車は、歯車1を切削するための歯切り工具2を研削対象とする。特に、本実施形態においては、歯車1の切削として、スカイビング加工を例に挙げる。
まず、歯切り工具2を説明するために、歯車1の歯側面の切削を行う工作機械10について、図1を参照して説明する。本実施形態においては、工作機械10は、例えば、マシニングセンタを例に挙げる。特に、回転工具を支持する主軸の他に、直交3軸及び回転2軸を有する5軸マシニングセンタが適用される。
工作機械10は、図示しないベッド上において直交3軸方向へ移動可能な主軸ユニット10aと、主軸ユニット10aの先端に取り付けられる歯切り工具2とを備える。従って、歯切り工具2は、歯切り工具2の中心軸X2の周り(θ21)に回転可能となり、ベッドに対して直交3軸方向へ移動可能である。
さらに、工作機械10は、切削対象としての歯車1を支持する回転テーブル10bを備える。回転テーブル10bは、歯車1の中心軸X1の周り(θ1)に歯車1を回転可能に支持する。回転テーブル10bは、ベッドに対して、回転テーブル10bの回転軸とは異なる1軸周りに揺動可能(チルト(傾斜)可能)に設けられる。つまり、回転テーブル10bは、チルト(傾斜)可能なように歯車1を支持する。
そして、主軸ユニット10a及び回転テーブル10bが位置決めされることにより、歯車1の中心軸X1と歯切り工具2の中心軸X2とが交差角を有する状態に位置決めされる。この状態で、歯車1が中心軸X1周り(θ1)に回転される。歯車1の回転に同期して、歯切り工具2が、中心軸X2周り(θ21)に回転されると共に、歯車1の中心軸X1方向(M2)に相対的に移動させる。このようにして、歯車1が形成される。
ここで、切削対象である歯車1は、中心軸X1周りの周面に複数の歯1aを備える。本実施形態においては、歯車1は、外歯車を例に挙げるが、内歯車を適用することもできる。また、図1においては、歯車1は、平歯車を例に挙げるが、はすば歯車など種々の歯車を適用することができる。
また、歯車1を切削するための歯切り工具2は、中心軸X2周りの外周面に複数の刃2aを備える。ここで、本実施形態においては、歯切り工具2は、スカイビング加工に用いる工具を例に挙げる。ただし、歯切り工具2は、スカイビング加工の他に、ギヤシェーパに用いる工具とすることもできる。
歯切り工具2は、軸方向の端面にすくい面2bを備える。すくい面2bは、歯切り工具2の中心軸X2を中心としたテーパ状としてもよいし、1つの刃2a毎に異なる方向を向く面状に形成してもよい。
また、歯切り工具2の複数の刃2aの外接円は、円錐台形状に形成されている。つまり、複数の刃2aの刃先面は、すくい面2bに対して、前逃げ角αを有する前逃げ面となる。従って、刃2aの一方端面から刃すじ方向(刃溝方向に等しい)に行くに従って、刃先面における歯切り工具2の中心軸線X2からの距離が徐々に小さくなっている。
また、複数の刃2aの刃側面は、すくい面2bに対して、側逃げ角を有する側逃げ面となる。さらに、複数の刃2aは、中心軸X2に対してねじれ角βを有している。ただし、歯車1の歯1aのねじれ角(図示せず)と、切削加工における歯車1と歯切り工具2との交差角に応じて、刃2aのねじれ角βは適宜異なる。
(1−2.歯切り工具2の刃側面の研削を行う工作機械)
次に、歯切り工具2の刃側面の研削を行う工作機械(研削盤)20について、図2A及び図2Bを参照して説明する。本実施形態においては、工作機械20は、工具研削盤やアンギュラ研削盤などである。
工作機械20は、図示しないベッド上において、研削対象である歯切り工具2を、歯切り工具2の中心軸X2周り(θ22)に回転可能に支持する主軸ユニット20aを備える。さらに、工作機械20は、円盤状の砥石車3を、砥石車3の中心軸X3周り(θ3)に回転可能に支持する砥石台20bを備える。砥石台20bは、主軸ユニット20aに対して交差角を調整可能であると共に、主軸ユニット20aに対して直交2軸方向に相対移動可能である。砥石台20bと主軸ユニット20aとの交差角は、歯切り工具2のねじれ角βに合わせて調整される。なお、主軸ユニット20aと砥石台20bとは、相対移動すればよく、主軸ユニット20aが移動可能な構成としてもよい。
そして、主軸ユニット20a及び砥石台20bが位置決めされることにより、歯切り工具2の中心軸X2と砥石車3の中心軸X3とが交差角を有する状態に位置決めされる。このとき、砥石車3は、歯切り工具2の隣り合う刃2aの間、すなわち刃溝に位置決めされる。
この状態で、歯切り工具2が中心軸X2周り(θ22)に回転される。また、砥石車3は、中心軸X3周り(θ3)に回転される。さらに、砥石車3は、歯切り工具2の回転に同期して、歯切り工具2の中心軸X2方向(M31)、歯切り工具2の径方向(M32)、及び、歯切り工具2の回転接線方向(並進方向)(M33)に相対移動する。このようにして、歯切り工具2の刃2aの刃側面が研削される。
砥石車3は、歯切り工具2の刃溝に沿って回転しながら往復移動してもよいし、一方向のみに移動してもよい。また、砥石車3は、歯切り工具2の刃溝の両側を同時に研削するが、刃溝の片側を研削してもよいし、歯切り工具2の回転方向が変わっても歯切り工具2の回転方向に合わせて歯切り工具2の刃溝を研削できるように追従してもよい。
(1−3.歯切り工具2の刃2aの詳細形状)
次に、歯切り工具2の刃2aの詳細形状について、図3及び図4を参照して説明する。まず、図3を参照して、歯切り工具2の中心軸X2に直交する平面における、歯切り工具2の刃2aの断面形状について説明する。ここで、図3において、円弧状の二点鎖線は、歯切り工具2の中心軸X2を中心とする円弧である。
図3に示すように、歯切り工具2は、隣り合う2つの刃2aとして、第一刃21、及び、第一刃21に隣り合う第二刃22を備える。さらに、歯切り工具2は、第一刃21と第二刃22との間には、刃底面23を備える。刃底面23は、図3の小径の二点鎖線の円弧にて示すように、歯切り工具2の中心軸X2を中心とする円弧に沿った形状である。
第一刃21は、第一刃側面21a、第一刃先面21b、第一刃先角部21c、第一刃元角部21dを備える。また、第二刃22は、第二刃側面22a、第二刃先面22b、第二刃先角部22c、第二刃元角部22dを備える。第一刃側面21aと第二刃側面22aとは、向かい合う面である。第一刃側面21a及び第二刃側面22aは、湾曲凸状に形成されている。第一刃先面21b及び第二刃先面22bは、図3の大径の二点鎖線の円弧にて示すように、歯切り工具2の中心軸X2を中心とする円弧に沿った形状である。
第一刃先角部21cは、第一刃側面21aと第一刃先面21bとを接続する部位である。第二刃先角部22cは、第二刃側面22aと第二刃先面22bとを接続する部位である。また、本実施形態においては、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、湾曲凸状に形成されている。なお、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、湾曲凸状に限られず、平面状の面取り形状としてもよい。
また、本実施形態においては、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、第一刃側面21a及び第二刃側面22aとの境界に共通する接線を有するように形成されている。つまり、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、第一刃側面21a及び第二刃側面22aとの間に段差又は尖り部を有することのないように、滑らかに接続されている。
さらに、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、第一刃先面21b及び第二刃先面22bとの境界に共通する接線を有するように形成されている。つまり、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、第一刃先面21b及び第二刃先面22bとの間に段差又は尖り部を有することのないように、滑らかに接続されている。
第一刃元角部21dは、第一刃側面21aと刃底面23とを接続する部位である。第二刃元角部22dは、第二刃側面22aと刃底面23とを接続する部位である。第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dは、湾曲凹状に形成されている。
第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dは、第一刃側面21a及び第二刃側面22aとの境界に共通する接線を有するように形成されている。つまり、第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dは、第一刃側面21a及び第二刃側面22aとの間に段差又は尖り部を有することのないように、滑らかに接続されている。さらに、第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dは、刃底面23との境界に共通する接線を有するように形成されている。つまり、第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dは、刃底面23との間に段差又は尖り部を有することのないように、滑らかに接続されている。
次に、図4を参照して、砥石車3の中心軸X3に直交する平面における、歯切り工具2の刃2aの断面形状について説明する。ここで、図4において、楕円弧状の二点鎖線は、歯切り工具2の中心軸X2を中心とする円弧を、IV−IV線上に投影した線である。
歯切り工具2の刃2aは、上述したように、ねじれ角βを有する。そして、砥石車3は、刃2aの刃溝に沿って位置決めされる。そのため、砥石車3の中心軸X3は、歯切り工具2の中心軸X2に対してねじれている(立体交差している)。さらに、歯切り工具2の刃2aは、前逃げ角αを有する。そのため、刃2aの外径は、すくい面2bから遠ざかるに従って、小さくなる。
これらのことから、砥石車3の中心軸X3を通る平面における、歯切り工具2の第一刃21及び第二刃22の断面形状は、図4に示すようになる。つまり、当該平面(図2BのIV−IV線を通る平面)において、第一刃21は、第二刃22よりも、すくい面2b(図2A及び図2Bに示す)側に位置する。つまり、砥石車3のIV−IV線を通る平面上の第一刃21と第二刃22の加工面は、歯切り工具2の中心軸X2方向で異なる位置になる。そのため、当該平面において、第一刃21は、第二刃22よりも大径となる。
詳細には、当該平面(図4に示す断面)において、第一刃先面21bは、第二刃先面22bより大径となり、刃底面23における第一刃21側は、刃底面23における第二刃22側より大径となる。当然に、当該平面において、第一刃先角部21c及び第一刃元角部21dは、第二刃先角部22c及び第二刃元角部22dより大径となる。なお、ここでいう径とは、当該平面上における歯切り工具2の中心軸X2の点からの距離を意味する。
(1−4.砥石車3の詳細形状)
次に、砥石車3の詳細形状について、図4及び図5を参照して説明する。図5に示すように、砥石車3は、外周側に、最外周面3a、第一砥石側部3b、第一砥石元部3c、第一砥石先角部3d、第一砥石元角部3e、第二砥石側部3f、第二砥石元部3g、第二砥石先角部3h、第二砥石元角部3iを備える。ここで、第一砥石側部3b、第一砥石元部3c、第一砥石先角部3d、第一砥石元角部3eは、第一刃21を研削する部位としての第一砥石群を構成する。一方、第二砥石側部3f、第二砥石元部3g、第二砥石先角部3h、第二砥石元角部3iは、第二刃22を研削する部位としての第二砥石群を構成する。
最外周面3aは、円筒状に形成される。第一砥石側部3bは、砥石車3の一方の端面に形成され、歯切り工具2の第一刃21の第一刃側面21aを研削する。第一砥石元部3cは、砥石車3の一方の端面に形成され、第一刃21の第一刃先面21bを研削する。第一砥石先角部3dは、砥石車3の一方の端面に形成され、第一砥石側部3bと最外周面3aとを接続する部位であり、第一刃21の第一刃元角部21dを研削する。第一砥石元角部3eは、砥石車3の一方の端面に形成され、第一砥石側部3bと第一砥石元部3cとを接続する部位であり、第一刃21の第一刃先角部21cを研削する。
第二砥石側部3fは、砥石車3の他方の端面に形成され、歯切り工具2の第二刃22の第二刃側面22aを研削する。第二砥石元部3gは、砥石車3の他方の端面に形成され、第二刃22の第二刃先面22bを研削する。第二砥石先角部3hは、砥石車3の他方の端面に形成され、第二砥石側部3fと最外周面3aとを接続する部位であり、第二刃22の第二刃元角部22dを研削する。第二砥石元角部3iは、砥石車3の他方の端面に形成され、第二砥石側部3fと第二砥石元部3gとを接続する部位であり、第二刃22の第二刃先角部22cを研削する。
そして、第一砥石先角部3d及び第二砥石先角部3hは、第一砥石側部3b及び第二砥石側部3fとの境界に共通する接線を有するように、且つ、最外周面3aとの境界に共通する接線を有するように形成されている。第一砥石先角部3d及び第二砥石先角部3hは、第一刃元角部21d及び第二刃元角部22dに対応する湾曲凸状に形成されている。
また、第一砥石元角部3e及び第二砥石元角部3iは、第一砥石側部3b及び第二砥石側部3fとの境界に共通する接線を有するように、且つ、第一砥石元部3c及び第二砥石元部3gとの境界に共通する接線を有するように形成されている。第一砥石元角部3e及び第二砥石元角部3iは、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cに対応する湾曲凹状に形成されている。
図5に示すように、最外周面3aの半径は、Raであり、第一砥石元部3cの半径は、Rcであり、第二砥石元部3gの半径は、Rgである。ここで、図5に示すように、砥石車3の中心軸X3を通る平面において、第一刃先面21bが第二刃先面22bより大径となり、且つ、第一刃先角部21cが第二刃先角部22cより大径となる。
そのため、第一砥石元部3cの半径Rcは、第二砥石元部3gの半径Rgより小さくされている。つまり、第一砥石元角部3eにおける砥石車3の中心軸X3からの径方向位置は、第二砥石元角部3iにおける砥石車3の中心軸X3からの径方向位置より、砥石車3の中心軸X3寄りとなる。砥石車3の第一砥石群(3b,3c,3d,3e)と第二砥石群(3f,3g,3h,3i)は、歯切り工具2の中心軸X2に対して直交する方向でなく異なる位置を研削する。
このような関係により、第一砥石元角部3e及び第二砥石元角部3iが、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cを確実に研削することができ、且つ、第一砥石元部3c及び第二砥石元部3gが、第一刃先面21b及び第二刃先面22bを確実に研削することができる。
(1−5.歯切り工具2の前逃げ角αと砥石車3の形状の関係)
上述したように、歯切り工具2が、ねじれ角βを有すると共に前逃げ角αを有するために、砥石車3における一方の端面と他方の端面とが異なる形状となることを説明した。そこで、前逃げ角αを変化させた場合に、砥石車3の形状がどのように変化するかについて、シミュレーションを行った。シミュレーションの条件として、歯切り工具2の条件を、表1に示すように設定した。
Figure 0006699387
この場合は、前逃げ角αと、第一砥石元部3cの半径Rcと第二砥石元部3gの半径Rgの差との関係は、図6に示すようになった。前逃げ角αが0degの場合の砥石車3を図7Aに示し、前逃げ角αが7.5degの場合の砥石車3を図7Bに示し、前逃げ角αが15degの場合の砥石車3を図7Cに示す。つまり、前逃げ角αが大きくなるほど、第一砥石元部3cの半径Rcと第二砥石元部3gの半径Rgの差は、大きくなることが分かった。
<2.第二実施形態>
第一実施形態においては、砥石車3は、歯切り工具2の刃2aの第一刃先面21b及び第二刃先面22bを研削するために、第一砥石元部3c及び第二砥石元部3gを備えることとした。この他に、図8に示すように、砥石車3は、第一砥石元部3c及び第二砥石元部3gを備えない構成としてもよい。
この場合、砥石車3は、外周側に、最外周面3a、第一砥石側部3b、第一砥石先角部3d、第一砥石元角部3e、第二砥石側部3f、第二砥石先角部3h、第二砥石元角部3iを備える。そして、第一実施形態と同様に、第一砥石元角部3eにおける砥石車3の中心軸X3からの径方向位置と、第二砥石元角部3iにおける砥石車3の中心軸X3からの径方向位置とは、異なる。なお、歯切り工具2の刃2aの第一刃先面21b及び第二刃先面22bは、最外周面であるため、円筒研削盤によって研削されることになる。
<3.実施形態の効果>
以下に、第一実施形態及び第二実施形態の砥石車3による効果について説明する。
第一、第二実施形態における工作機械(研削盤)20は、砥石車3を備える。砥石車3は、外周面に複数の刃2aを有する歯切り工具2を研削する砥石車である。ここで、歯切り工具2の刃2aは、前逃げ角α及びねじれ角βを有する。
そして、砥石車3は、一方の端面に形成され、歯切り工具2の第一刃21における第一刃側面21aを研削する第一砥石側部3bと、一方の端面に形成され、第一刃21における第一刃側面21aと第一刃先面21bとを接続する第一刃先角部21cを研削する第一砥石元角部3eとを備える。さらに、砥石車3は、他方の端面に形成され、第一刃21に隣り合う第二刃22における第二刃側面22aを研削する第二砥石側部3fと、他方の端面に形成され、第二刃22における第二刃側面22aと第二刃先面22bとを接続する第二刃先角部22cを研削する第二砥石元角部3iとを備える。そして、第一砥石元角部3eと第二砥石元角部3iは、砥石車3の中心軸X3から異なる径方向位置に形成されている。
つまり、砥石車3は、第一砥石側部3b、第一砥石元角部3e、第二砥石側部3f及び第二砥石元角部3iを有する。砥石車3における各部3b,3e,3f,3iは、第一刃21における第一刃側面21a及び第一刃先角部21c、並びに、第二刃22における第二刃側面22a及び第二刃先角部22cを研削する部位となる。
ここで、歯切り工具2の刃2aは、前逃げ角αを有する。つまり、刃2aの一方端面(すくい面2b側の端面)から刃すじ方向(刃溝方向に等しい)に行くに従って、刃先面における歯切り工具2の中心軸X2からの距離が徐々に小さくなっている。さらに、歯切り工具2の刃2aは、ねじれ角βを有する。そのため、砥石車3が刃溝に位置する状態において、砥石車3の一方の端面側に存在する第一刃21の第一刃先面21bの高さと、砥石車3の他方の端面側に存在する第二刃22の第二刃先面22bの高さは、異なる。
そこで、砥石車3において、第一砥石元角部3eと第二砥石元角部3iは、砥石車3の中心軸X3から異なる径方向位置に形成されている。従って、砥石車3が刃溝に位置する状態において、第一砥石元角部3eは、第一刃先角部21cに対応する位置に位置し、第二砥石元角部3iは、第二刃先角部22cに対応する位置に位置する。つまり、砥石車3は、確実に、第一刃側面21a、第一刃先角部21c、第二刃側面22a及び第二刃先角部22cを研削することができる。結果として、砥石車3を用いることにより、多数の砥石車を必要とせずに、且つ、複数の研削工程を必要としないため、低コスト化を図ることができる。
また、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cは、第一刃側面21a及び第二刃側面22aとの境界に共通する接線を有する湾曲凸状に形成され、第一砥石元角部3e及び第二砥石元角部3iは、上記の湾曲凸状に対応する湾曲凹状に形成される。これにより、第一刃側面21aと第一刃先角部21cとの接続部分を、滑らかに形成できる。第二刃側面22aと第二刃先角部22cとの接続部分も同様である。
また、第一実施形態における砥石車3は、さらに、一方の端面に形成され、第一刃21における第一刃先面21bを研削する第一砥石元部3cと、他方の端面に形成され、第二刃22における第二刃先面22bを研削する第二砥石元部3gとを備える。そして、第一砥石元部3cと第二砥石元部3gは、砥石車3の中心軸X3から異なる径方向位置に形成されている。これにより、砥石車3は、確実に、第一刃先面21b及び第二刃先面22bを研削することができる。
また、第二実施形態における砥石車3は、第一刃先面21b及び第二刃先面22bを研削しないようにしている。このようにしても、砥石車3は、第一刃先角部21c及び第二刃先角部22cを研削することから、十分に効果がある。
また、第一実施形態及び第二実施形態において、歯切り工具2は、スカイビング加工に用いる工具としている。スカイビング加工に用いる歯切り工具2では、刃側面21a,22aの形状が非常に複雑となるため、刃先角部21c,22cを研削することも容易ではない。しかし、上記の砥石車3を適用することにより、スカイビング加工に用いる歯切り工具2の刃2aを高精度に研削することができる。
また、第一実施形態及び第二実施形態における砥石車3は、歯切り工具2を歯切り工具2の中心軸X2周りに回転させる場合に、砥石車3の中心軸X3周りに回転させながら、歯切り工具2の回転接線方向である並進方向(M33)に移動させることにより、歯切り工具2を研削している。このような研削方法を適用することで、当該砥石車3によって、第一刃側面21a、第一刃先角部21c、第二刃側面22a及び第二刃先角部22cを確実に研削可能となる。
1:歯車、 2:工具、 2a:刃、 3:砥石車、 3a:最外周面、 3b:第一砥石側部、 3c:第一砥石元部、 3d:第一砥石先角部、 3e:第一砥石元角部、 3f:第二砥石側部、 3g:第二砥石元部、 3h:第二砥石先角部、 3i:第二砥石元角部、 21:第一刃、 21a:第一刃側面、 21b:第一刃先面、 21c:第一刃先角部、 21d:第一刃元角部、 22:第二刃、 22a:第二刃側面、 22b:第二刃先面、 22c:第二刃先角部、 22d:第二刃元角部、 23:刃底面、 Rc:第一砥石元部の半径、 Rg:第二砥石元部の半径

Claims (7)

  1. 外周面に複数の刃を有する歯切り工具を研削する砥石車であり、
    前記歯切り工具の刃は、前逃げ角及びねじれ角を有し、
    前記砥石車は、
    一方の端面に形成され、前記歯切り工具の第一刃における第一刃側面を研削する第一砥石側部と、
    前記一方の端面に形成され、前記第一刃における前記第一刃側面と第一刃先面とを接続する第一刃先角部を研削する第一砥石元角部と、
    他方の端面に形成され、前記第一刃に隣り合う第二刃における第二刃側面を研削する第二砥石側部と、
    前記他方の端面に形成され、前記第二刃における前記第二刃側面と第二刃先面とを接続する第二刃先角部を研削する第二砥石元角部と、
    を備え、
    前記第一砥石元角部と前記第二砥石元角部は、前記砥石車の中心軸から異なる径方向位置に形成されている、砥石車。
  2. 前記第一刃先角部及び前記第二刃先角部は、前記第一刃側面及び前記第二刃側面との境界に共通する接線を有する湾曲凸状に形成され、
    前記第一砥石元角部及び前記第二砥石元角部は、前記湾曲凸状に対応する湾曲凹状に形成される、請求項1に記載の砥石車。
  3. 前記砥石車は、さらに、
    前記一方の端面に形成され、前記第一刃における前記第一刃先面を研削する第一砥石元部と、
    前記他方の端面に形成され、前記第二刃における前記第二刃先面を研削する第二砥石元部と、
    を備え、
    前記第一砥石元部と前記第二砥石元部は、前記砥石車の中心軸から異なる径方向位置に形成されている、請求項1又は2に記載の砥石車。
  4. 前記砥石車は、前記第一刃先面及び前記第二刃先面を研削しない、請求項1又は2に記載の砥石車。
  5. 前記歯切り工具は、スカイビング加工に用いる工具である、請求項1−4の何れか一項に記載の砥石車。
  6. 前記砥石車は、前記歯切り工具を前記歯切り工具の中心軸周りに回転させる場合に、前記砥石車の中心軸周りに回転させながら、前記歯切り工具の回転接線方向である並進方向に移動させることにより、前記歯切り工具を研削する、請求項1−5の何れか一項に記載の砥石車。
  7. 請求項1−6の何れか一項に記載の前記砥石車を備える、研削盤。
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