JP6698200B2 - 燃料電池装置 - Google Patents
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Description
図2に示すように、マニホールド2は、燃料電池セル10にガスを供給するように構成されている。また、マニホールド2は、燃料電池セル10から排出されたガスを回収するように構成されている。マニホールド2は、ガス供給室21とガス回収室22とを有している。ガス供給室21には、燃料処理器70から燃料ガスが供給される。ガス回収室22は、各燃料電池セル10にて使用された燃料ガスを回収する。
図4は、セルスタック装置の断面図を示している。なお、セルスタック装置は、複数の燃料電池セル10とマニホールド2とから構成されている。図4に示すように、燃料電池セル10は、マニホールド2から上方に延びている。燃料電池セル10は、基端部101がマニホールド2に取り付けられている。すなわち、マニホールド2は、各燃料電池セル10の基端部101を支持している。本実施形態では、燃料電池セル10の基端部101は下端部を意味し、燃料電池セル10の先端部102は上端部を意味する。
支持基板4は、マニホールド2から上下方向に延びている。詳細には、支持基板4は、マニホールド2から上方に延びている。支持基板4は、扁平状であり、基端部41と先端部42とを有している。基端部41及び先端部42は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)における両端部である。本実施形態では、支持基板4の基端部41は下端部を意味し、支持基板4の先端部42は上端部を意味する。
複数の発電素子部5が、支持基板4の第1主面45及び第2主面46に支持されている。各発電素子部5は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に配列されている。詳細には、各発電素子部5は、支持基板4上において、基端部41から先端部42に向かって互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、各発電素子部5は、支持基板4の長さ方向(x軸方向)に沿って、間隔をあけて配置されている。なお、各発電素子部5は、後述する電気的接続部9によって、互いに直列に接続されている。
電気的接続部9は、隣り合う発電素子部5を電気的に接続するように構成されている。電気的接続部9は、インターコネクタ91及び空気極集電膜92を有する。インターコネクタ91は、第2凹部612内に配置されている。詳細には、インターコネクタ91は、第2凹部612内に埋設(充填)されている。インターコネクタ91は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される焼成体である。インターコネクタ91は、支持基板4よりも緻密である。例えば、インターコネクタ91の気孔率は、0〜7%程度である。インターコネクタ91は、例えば、LaCrO3(ランタンクロマイト)から構成され得る。或いは、(Sr,La)TiO3(ストロンチウムチタネート)から構成されてもよい。インターコネクタ91の厚さは、例えば、10〜100μmである。
図4に示すように、連通部材3は、支持基板4の先端部42に取り付けられている。そして、連通部材3は、第1ガス流路43と第2ガス流路44とを連通させる連通流路30を有している。詳細には、連通流路30は、各第1ガス流路43と各第2ガス流路44とを連通する。連通流路30は、各第1ガス流路43から各第2ガス流路44まで延びる空間によって構成されている。連通部材3は、支持基板4に接合されていることが好ましい。また、連通部材3は、支持基板4と一体的に形成されていることが好ましい。連通流路30の数は、第1ガス流路43の数よりも少ない。本実施形態では、一本の連通流路30のみによって、複数の第1ガス流路43と複数の第2ガス流路44とが連通されている。
図7及び図8に示すように、燃料処理器70は、マニホールド2のガス供給室21に供給される燃料ガスを生成する。例えば、燃料処理器70は、改質器である。燃料処理器70は、原料ガス(天然ガス、液化石油ガス、灯油など)を改質して燃料ガス(水素含有ガス)を生成する。例えば、下記(1)式及び(2)式に示すように、都市ガスの主成分であるメタン(CH4)及び水蒸気から、燃料ガス(水素含有ガス)を生成する。
CH4+2H2O→4H2+CO2 ・・・(1)
CH4+H2O→3H2+CO ・・・(2)
燃料ガス供給管P1は、燃料処理器70とマニホールド2とを連結する。詳細には、燃料処理器70の上端面と、マニホールド2の底面とを連結する。燃料ガス供給管P1は、燃料処理器70で生成された燃料ガスを、マニホールド2のガス供給室21に供給する。
オフガス供給管P2は、燃料処理器70とマニホールド2とを連結する。オフガス供給管P2は、マニホールド2のガス回収室22からのオフガスを、燃料処理器70に排出する。
図8に示すように、支持部材80は、燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2を固定する。支持部材80と、燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2とは、溶接によって固定されてもよく、接合材を用いて固定されてもよい。
マニホールド2は、燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2を支持するマニホールド部材を含む。マニホールド部材は、燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2を直接支持してもよく、別の部材を介して間接的に支持してもよい。本実施形態では、燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2はマニホールド2の底面に直接支持されている。このため、本実施形態のマニホールド部材は、マニホールド2の底面を構成する底壁である。
上述したように構成された燃料電池装置100では、燃料処理器70によって生成された燃料ガスをマニホールド2のガス供給室21に供給するとともに、燃料電池セル10を空気などの酸素を含むガスに曝す。すると、空気極8において下記(3)式に示す化学反応が起こり、燃料極6において下記(4)式に示す化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O2+2e−→O2− …(3)
H2+O2−→H2O+2e− …(4)
燃料ガス供給管P1の第1部分P11及びオフガス供給管P2の第1部分P21により、マニホールド2と、第1フランジ81とを連結する。燃料ガス供給管P1の第2部分P12及びオフガス供給管P2の第2部分P22により、第2フランジ82と燃料処理器70とを連結する。次に、第1フランジ81と第2フランジ82とを突き合わせて、締結部材83で第1及び第2フランジ81、82を締結する。これにより、第1フランジ81と連結された上側の部品と第2フランジ82と連結された下側の部品とを、一体化することができる。この工程において、支持部材80により、燃料ガス供給管P1とオフガス供給管P2との距離を維持できる。すなわち、支持部材80により、燃料ガス供給管P1とオフガス供給管P2とが互いに近づいたり遠ざかったり、異なる方向に変形することを防止できる。このため、燃料ガス供給管P1、オフガス供給管P2を介してマニホールド2などに荷重が直接加わることを防止できる。燃料電池装置100の組み立て時に生じる応力を緩和できるので、破損を防止して組み立てることができる。
上記実施形態では、支持部材80は、水平方向に延びているが、これに限定されない。支持部材80は、燃料電池セル10が延びる方向と交差する方向(y軸方向又はz軸方向)に延びていてもよい。また、支持部材80の厚みは一定であってもよく、凹部及び凸部が形成されてもよい。
上記実施形態では、支持部材80は、複数のフランジを備えているが、これに限定されない。支持部材80は、1つの部品から構成されてもよい。また、支持部材80は、板状に限定されず、種々の形状が採用される。
上記実施形態では、燃料処理器70は、改質器によって構成されているが、これに限定されない。例えば、燃料処理器70は、改質器に加えて、CO変性器及びCO浄化器などを有していてもよい。CO変性器は、改質器で発生した一酸化炭素および水から二酸化炭素及び水素を生成するように構成されている。また、CO浄化器は、改質器で発生した一酸化炭素に酸素を加えて、二酸化炭素へ変化させるように構成されている。
上記実施形態では、燃料処理器70は、燃料電池セル10が延びる方向に延びているが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、燃料処理器70は、燃料電池セル10が延びる方向と交差する方向(y軸方向又はz軸方向)に延びていてもよい。詳細には、燃料電池セル10が上下方向に延びる場合、燃料処理器70は水平方向に延びていてもよい。図10に示す燃料ガス供給管P1及びオフガス供給管P2は、燃料処理器70の側端面に連結されている。
上記実施形態では、燃料処理器70は、マニホールド2の底面と対向するように配置されているが、燃料処理器70の配置はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、燃料処理器70は、燃料電池セル10の側面および主面の少なくとも一方と対向するように配置されていてもよい。このとき、燃料処理器70の一部が燃料電池セル10の先端面103よりも上方に配置されていてもよい。
上記実施形態では、支持部材80は、燃料電池セル10が延びる方向と交差する方向に延びるが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、支持部材80は、燃料電池セル10が延びる方向に延びてもよい。詳細には、燃料電池セル10が上下方向に延びる場合、支持部材80は上下方向に延びている。また、燃料電池装置は、複数の支持部材を備えていてもよい。例えば、上下方向に延びる支持部材と、水平方向に延びる支持部材とを備えていてもよい。
上記実施形態では、マニホールド本体部23の幅方向(y軸方向)において、燃料処理器70の中心軸がマニホールド2の仕切板24と実質的に一致するように配置されているが、これに限定されない。マニホールド本体部23の幅方向(y軸方向)において、燃料処理器70の中心軸がガス供給室21側に寄っていてもよいし、ガス回収室22側に寄っていてもよい。
上記実施形態のマニホールド2は、ガス供給室21及びガス回収室22を有しているが、これに限定されない。例えば、マニホールドは、複数のマニホールド部を有していてもよい。この場合、第1マニホールド部がガス供給室を有し、第2マニホールド部がガス回収室を有する。また、上記実施形態のマニホールド2は、燃料電池セル10の基端部を支持しているが、これに限定されない。このため、本発明は、いわゆる平板型の燃料電池にも適用可能である。
上記実施形態では、第1ガス流路43と第2ガス流路44とは、連通部材3が有する連通流路30によって連通されていたが、この構成に限定されない。例えば、図12に示すように、支持基板4が、内部に連通流路30を有していてもよい。この場合、燃料電池装置100は、連通部材3を備えていなくてもよい。この支持基板4内に形成された連通流路30によって、第1ガス流路43と第2ガス流路44とが連通されている。
図13に示すように、支持基板4は、第1支持基板4aと第2支持基板4bとに分かれていてもよい。この場合、第1支持基板4aに第1ガス流路43が形成され、第2支持基板4bに第2ガス流路44が形成される。
上記実施形態では、支持基板4は、複数の第1ガス流路43を有しているが、1つの第1ガス流路43のみを有していてもよい。同様に、支持基板4は、複数の第2ガス流路44を有しているが、1つの第2ガス流路44のみを有していてもよい。
上記実施形態では、燃料電池セル10はマニホールド2から上方に延びるように構成されているが、これに限定されない。例えば、燃料電池セル10は、マニホールド2から下方に延びていてもよい。この場合、燃料処理器70は、例えばマニホールド2の上方に配置される。また、マニホールド2の底面は上方を向いている。
上記実施形態のマニホールド2では、1つのマニホールド本体部23を仕切板24で仕切ることによって、ガス供給室21とガス回収室22とを画定しているが、マニホールド2の構成はこれに限定されない。例えば、2つのマニホールド本体部23によってマニホールド2を構成することもできる。この場合、1つのマニホールド本体部23がガス供給室21を有し、別のマニホールド本体部23がガス回収室22を有している。
上記実施形態の燃料電池セル10は、各発電素子部5が支持基板4の長さ方向(x軸方向)に配列されている、いわゆる横縞型の燃料電池セルであるが、燃料電池セル10の構成はこれに限定されない。例えば、燃料電池セル10は、支持基板4の第1主面45に1つの発電素子部5が支持された、いわゆる縦縞型の燃料電池セルであってもよい。この場合、支持基板4の第2主面46に一つの発電素子部5が支持されていてもよいし、支持されていなくてもよい。
21 ガス供給室
22 ガス回収室
10 燃料電池セル
70 燃料処理器
80 支持部材
P1 燃料ガス供給管
P2 オフガス供給管
Claims (7)
- 燃料電池セルと、
ガス供給室及びガス回収室を有し、前記燃料電池セルを支持するマニホールドと、
前記ガス供給室に供給される燃料ガスを生成する燃料処理器と、
前記燃料処理器と前記マニホールドとを連結し、前記燃料ガスを前記ガス供給室に供給する燃料ガス供給管と、
前記燃料処理器と前記マニホールドとを連結し、前記ガス回収室からのオフガスを前記燃料処理器に供給するオフガス供給管と、
前記燃料ガス供給管及び前記オフガス供給管のそれぞれが固定された支持部材と、
を備え、
前記燃料処理器は、互いに一体的に形成される改質部と燃焼部とを有し、
前記燃料ガス供給管は、前記改質部に連結され、
前記オフガス供給管は、前記燃焼部に連結される、
燃料電池装置。
- 前記支持部材は、第1フランジと、前記第1フランジに取り付けられる第2フランジと、を含み、
前記燃料ガス供給管は、
前記第1フランジと前記マニホールドとを連結する第1部分と、
前記第2フランジと前記燃料処理器とを連結する第2部分と、
を含み、
前記オフガス供給管は、
前記第1フランジと前記マニホールドとを連結する第1部分と、
前記第2フランジと前記燃料処理器とを連結する第2部分と、
を含む、
請求項1に記載の燃料電池装置。
- 前記支持部材は、前記第1及び第2フランジを締結する締結部材をさらに含む、
請求項2に記載の燃料電池装置。
- 前記第1フランジは、前記マニホールドの底面と間隔を隔てて配置される、
請求項2または3のいずれかに記載の燃料電池装置。
- 前記燃料処理器は、前記マニホールドの底面と対向するように配置される、
請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池装置。
- 前記燃料ガス供給管の第1部分及び前記オフガス供給管の第1部分の短い方の長さは、4mm以上150mm以下である、
請求項5に記載の燃料電池装置。
- 前記マニホールドは、前記燃料ガス供給管及び前記オフガス供給管を支持するマニホールド部材を含み、
前記支持部材を構成する材料の熱膨張係数は、前記マニホールド部材を構成する材料の熱膨張係数よりも大きく、
前記マニホールド部材は、前記マニホールドの天板部とは反対の面に配置され、
前記支持部材は、前記マニホールド部材と対向する面に配置され、
前記燃料ガス供給管と前記オフガス供給管とは、前記マニホールド部材から前記支持部材までの間で交差することなく、
前記燃料ガス供給管は、前記マニホールド部材と前記支持部材とを連結し、かつ、前記支持部材と前記燃料処理器とを連結し、
前記オフガス供給管は、前記マニホールド部材と前記支持部材とを連結し、かつ、前記支持部材と前記燃料処理器とを連結する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料電池装置。
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