JP6695436B2 - 炭化ケイ素複合焼結体及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素複合焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化ケイ素複合焼結体及びその製造方法に関する。特に、本発明は、ギガヘルツ(GHz)領域の高周波を吸収する電磁波吸収体として有用な炭化ケイ素複合焼結体及びその製造方法に関する。
電気信号の高速化及び高周波数化に起因して、デジタル電子機器、自動車、船舶航空機等から発生するノイズもGHz帯域へと高周波数化している。このようなノイズによって、電子機器の誤作動、情報の漏洩、電波障害等の問題がある。
そこで、従来から、電磁波吸収体を用いて高周波ノイズが除去されている。電磁波吸収体は、様々な装置、移動体、建物等に設置するため、耐候性、耐熱性、耐衝撃性、耐摩耗性等を有する必要がある。
電磁波吸収体としては、導電性電磁波吸収材料であるカーボンが知られている。特許文献1では、樹脂及び黒鉛を含む電磁波吸収体を開示している。このような電磁波吸収体は、硬度及び耐熱性が十分ではない場合がある。
硬度及び耐熱性を有する電磁波吸収体としては、炭化ケイ素が知られている。例えば、特許文献2では、炭化ケイ素粉末を焼結させて得られた炭化ケイ素焼結体である電磁波吸収体を開示している。特許文献2に記載の発明では、出発材料として炭化ケイ素を使用しており、大面積の電磁波吸収体を作製するにはコストが高くなる。
特許文献3は、樹脂マトリクス中に炭化ケイ素粉末が分散している電磁波吸収体を開示している。この電磁波吸収体では、硬度及び耐熱性が十分ではない場合がある。
炭化ケイ素焼結体の製造方法に関して、特許文献4は、シリカ及びカーボンからなる粒子をアチソン炉で加熱して炭化ケイ素粉末を得る工程と、炭化ケイ素粉末を焼結する工程とを含む炭化ケイ素焼結体の製造方法を開示している。
また、炭化ケイ素を形成する方法として、特許文献5は、シリコン粉末と炭素粉末とを直接反応させる方法を開示している。
特開2005−11878号公報 特開昭61−65499号公報 特開2005−57093号公報 特開2013−107783号公報 特開2001−247381号公報
本発明は、電磁波吸収体として有用な新規な炭化ケイ素複合焼結体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下の態様を有する本発明が上記の課題を解決することを見出した:
《態様1》
第1の炭素系材料である炭素繊維を含む、炭化ケイ素複合焼結体。
《態様2》
前記第1の炭素系材料が、分散した短繊維の形態であるか、又は織布若しくは不織布の形態である、態様1に記載の炭化ケイ素複合焼結体。
《態様3》
1GHz以上150GHz以下の周波数領域における少なくとも一つの周波数において、複素比誘電率の実部が5以上、200以下であり、複素比誘電率の虚部が1以上、150以下である、態様1又は2に記載の炭化ケイ素複合焼結体。
《態様4》
前記第1の炭素系材料の体積抵抗率が、1×10−6Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下である、態様1〜3のいずれか一項に記載の炭化ケイ素複合焼結体。
《態様5》
態様1〜4のいずれか一項に記載の炭化ケイ素複合焼結体を含んで成る、電磁波吸収体。
《態様6》
第1の炭素系材料である炭素繊維と、シリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物とを焼結することを含む、態様1〜4のいずれか一項に記載の炭化ケイ素複合焼結体の製造方法。
《態様7》
前記焼結を、前記焼結用組成物と前記第1の炭素系材料とを加圧成形しながら行う、態様6に記載の製造方法。
《態様8》
前記焼結を、1400℃以上で行う、態様6又は7に記載の製造方法。
《態様9》
前記シリコンナノ粒子の平均粒径が、200nm未満である、態様6〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
《態様10》
前記第2の炭素系材料が、直径100nm以上900nm以下のカーボンナノファイバーである、態様6〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
《態様11》
前記1の炭素系材料が、短繊維の形態の炭素繊維であるか、又は織布若しくは不織布の形態の炭素繊維である、態様6〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
図1(a)は、実施例1の複合焼結体についての高周波の反射特性及び透過特性を示し、図1(b)は反射伝送減衰を示す。 図2(a)は、比較例1の複合焼結体についての高周波の反射特性及び透過特性を示し、図2(b)は反射伝送減衰を示す。
《炭化ケイ素複合焼結体》
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、第1の炭素系材料である炭素繊維を含む。例えば、本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、炭素繊維が層状に存在した炭素繊維層を含んでいてもよい。また、炭素繊維が焼結体全体に分散されていてもよく、この場合、炭素繊維は短繊維の形態であってもよい。炭素繊維が層状に存在した炭素繊維層を含む場合、炭素繊維層は、炭化ケイ素にサンドイッチされていてもよく、炭素繊維層中の繊維間に炭化ケイ素が入り込んでいる形態で存在していてもよい。この場合、炭素繊維が、炭化ケイ素中に分散して存在しているのではなく、炭素繊維が織布又は不織布の形態で存在していることが好ましい。また、炭素繊維が焼結体全体に分散されている場合、炭素繊維の存在比が異なる複数の層が存在していてもよく、焼結体の中で炭素繊維の比率が、焼結体中の位置によって異なっていてもよい。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、比較的容易な製造方法によって得ることができ、電磁波吸収体として非常に有用である。本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、高い電磁波吸収特性を有することができ、また耐候性、耐熱性、耐衝撃性、耐摩耗性等を有することもできる。したがって、本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、電磁波吸収体として有用である。よって、本発明は、このような炭化ケイ素焼結体の電磁波吸収体での使用又は使用方法にも関する。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、特に高周波数領域において高い複素比誘電率を有することができる。高い複素誘電率の実部を有することによって、薄型で軽量な電磁波吸収体を設計することができる。また、高い複素誘電率の虚部を有することで、高い誘電損失に起因して、炭化ケイ素複合焼結体に対して高い電磁波吸収特性を付与することができる。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体が、高周波領域において好ましい電磁波吸収特性を有するために、高周波領域において、複素比誘電率の実部が、5以上、10以上、又は15以上であってもよく、200以下、150以下、100以下、80以下、60以下、50以下、又は40以下であってもよく、複素比誘電率の虚部が、1以上、1.5以上、2以上、又は3以上であってもよく、150以下、100以下、80以下、50以下、40以下、30以下、又は10以下であってもよい。
また、本発明の炭化ケイ素複合焼結体が上記の比誘電率を満たす高周波数領域としては、1GHz以上、3GHz以上、5GHz以上、又は10GHz以上であってもよく、150GHz以下、120GHz以下、100GHz以下、90GHz以下、80GHz以下、50GHz以下、30GHz以下、20GHz以下、10GHz以下、又は5GHz以下であってもよい。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体の誘電正接(tanδ)は、0.01以上、0.02以上、0.05以上、0.1以上、又は0.2以上であってもよく、10以下、5以下、1以下、又は0.5以下であってもよい。
複素比誘電率は、本発明においては同軸管法により測定する。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体の室温での熱伝導率は高い熱伝導率を有することができ、例えば、20W/(m・K)以上、30W/(m・K)以上、50W/(m・K)以上、80W/(m・K)以上、100W/(m・K)以上、200W/(m・K)以上、又は300W/(m・K)以上であってもよく、1000W/(m・K)以下、500W/(m・K)以下、300W/(m・K)以下、200W/(m・K)以下、又は100W/(m・K)以下であってもよい。
また、本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、特に高周波数領域において高い電磁波吸収特性を有することができる。そのような高周波数領域としては、1GHz以上、3GHz以上、5GHz以上、又は10GHz以上であってもよく、100GHz以下、90GHz以下、80GHz以下、50GHz以下、30GHz以下、又は20GHz以下であってもよい。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、上述した周波数領域で少なくとも1点で電磁波吸収率が10dB以上である。電磁波吸収率は本発明においては、マイクロストリップライン法より測定する。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、1つ又は2つ以上の異なる結晶構造の炭化ケイ素含むことができる。そのような結晶構造の例としては、例えば、α型炭化ケイ素(2H、4H、6H、16H等)又はβ型(3C)炭化ケイ素であってもよい。また、炭化ケイ素複合焼結体に含まれる炭化ケイ素は、単一の結晶構造で構成されていてもよく、複数の異なる結晶構造によって構成されていてもよい。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、多孔質であってもよく、緻密質であってもよい。炭化ケイ素複合焼結体が多孔質の場合、十分な強度を有していながら、軽量でかつ加工性の良好な電磁波吸収体を提供することができる。炭化ケイ素複合焼結体が緻密質の場合、強度が高く、熱伝導率の高い電磁波吸収体を提供することができる。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体の空隙率は、1%以下、3%以下、5%%以下、10%以下、30%以下、50%以下、又は70%以下であってもよく、0%以上、1%以上、3%以上、5%以上、10%以上、20%以上、又は30%以上であってもよい。この場合、空隙率は、「(1−実際の密度/完全に緻密な場合の理論密度)×100(%)」という式に基づいて計算される。
第1の炭素系材料である炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を窒素雰囲気下で高温に加熱して炭化処理することで得られるポリアクリロニトリル系炭素繊維と、ピッチ系炭素繊維とを挙げることができる。この中でも特に、ピッチ系炭素繊維を用いることが好ましい。第1の炭素系材料である炭素繊維は、単一の炭素繊維を用いてもよいし、複数の異なる炭素繊維を組み合わせて用いてもよい。
その炭素繊維の直径は、1μm以上、2μm以上、3μm以上、5μm以上、又は10μm以上であってもよく、30μm以下、20μm以下、10μm以下、5μm以下、又は3μm以下であってもよい。
その炭素繊維の長さは、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、又は50μm以上であってもよく、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、50mm以下、又は10mm以下であってもよい。
その炭素繊維の体積抵抗率は、1×10−9Ω・cm以上、1×10−7Ω・cm以上、又は1×10−6Ω・cm以上であってもよく、1×10Ω・cm以下、1Ω・cm以下、0.1Ω・cm以下、又は0.01Ω・cm以下であってもよい。
その炭素繊維の室温での熱伝導率は、例えば、50W/(m・K)以上、80W/(m・K)以上、100W/(m・K)以上、又は200W/(m・K)以上であってもよく、1000W/(m・K)以下、500W/(m・K)以下、300W/(m・K)以下、200W/(m・K)以下、又は100W/(m・K)以下であってもよい。
第1の炭素系材料が織布又は不織布の形態の炭素繊維である場合、その厚さは、0.05mm以上、0.10mm以上、又は0.20m以上であってもよく、3.0mm以下、1.0mm以下、又は0.50mm以下であってもよい。また、第1の炭素系材料が織布又は不織布の形態の炭素繊維である場合、織布又は不織布は1枚のみ又は複数枚用いてもよい。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、電磁波吸収体として単独で使用されてもよいし、複数の異なる複素比誘電率を有する炭化ケイ素複合焼結体が積層された形態で使用されてもよい。複数の異なる複素比誘電率を有する層が積層された形態で使用することによって、炭化ケイ素複合焼結体が、広高周波数帯域の電磁波、広範囲の入射角の電磁波、及び/又は幅広い偏波特性の電磁波に対して、高い電磁波吸収性能を有することができる。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、導電性を有する基材と共に使用することによって、電磁波吸収性のみならず、電磁波遮蔽性をも併せ持つ電波遮蔽構造体として使用されてもよい。導電性を有する基材としては、特に限定されないが、金属基材、導電性ポリマー基材、カーボン等の導電材を有する基材等を挙げることができる。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、電磁波の入射面側に、空気の特性インピーダンスとの整合を目的として、平面以外の形状を有していてもよい。そのような形状としては、特に限定されないが、くさび型、ピラミッド型、うねり型、ハニカム型、多層コア型構造等を挙げることができる。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体は、電磁波の入射面側に、空気の特性インピーダンスとの整合を目的とした整合層を併せ持つ積層体として使用されてもよい。整合層の材質としては、整合層の複素比誘電率が、電磁波吸収を目的とする周波数帯領域において、本発明の炭化ケイ素複合焼結体と比較して、実部及び/又は虚部が小さい値を有する材質を好ましく用いることができる。そのような整合層の材質としては、特に限定されないが、導電性素材を含有する樹脂、又は発泡樹脂、炭化ケイ素複合焼結体、多孔質炭化ケイ素複合焼結体等を挙げることができる。
整合層の空気との界面の形状は、空気の特性インピーダンスとの整合を目的として、平面以外の形状を有していてもよい。そのような形状としては、特に限定されないが、くさび型、ピラミッド型、うねり型、ハニカム型、多層コア型等を挙げることができる。
《炭化ケイ素複合焼結体の製造方法》
本発明の炭化ケイ素複合焼結体の製造方法は、1つの態様において、第1の炭素系材料である炭素繊維と、平均粒径が200nm未満であるシリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料である炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物とを焼結することによって、炭化ケイ素複合焼結体を得る。
本発明の炭化ケイ素複合焼結体の製造方法は、平均粒径が200nm未満であるシリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料である炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物を調製すること、及びその焼結用組成物と第1の炭素系材料である炭素繊維とを焼結することによって、上記のような炭化ケイ素複合焼結体を得てもよい。この場合、第1の炭素系材料及び第2の炭素系材料は、共に炭素繊維であってもよく;第1の炭素系材料が炭素繊維で、第2の炭素系材料は使用されなくてもよく;第2の炭素系材料は炭素繊維以外の炭素系材料であってもよい。これらの場合において、第1の炭素系材料の炭素繊維は短繊維の形態であってもよい。
〈焼結工程〉
本発明の製造方法は、焼結用組成物と第1の炭素系材料とを焼結することを含む。この焼結工程では、焼結用組成物及び第1の炭素系材料以外の第3の成分を一緒に焼結してもよい。
焼結される際に、第1の炭素系材料である炭素繊維は、短繊維等の形態で焼結用組成物に予め分散されていてもよいし;焼結用組成物が層状の第1の炭素系材料、例えば織布又は不織布の炭素繊維に含浸され、第1の炭素系材料間に焼結用組成物が存在している状態でもよいし;焼結用組成物の層間に第1の炭素系材料がサンドイッチされた成型体の状態でもよいし;第1の炭素系材料上に焼結用組成物がペースト又は粉体上で存在してもよい。また、上記の複数の形態を含んだ形態で存在してもよい。
α型炭化ケイ素を得るために、焼結温度としては、1900℃以上、2000℃以上、2100℃以上又は2200℃以上であってもよく、2500℃以下、2300℃以下、又は2100℃以下であってもよい。また、β型炭化ケイ素を得るために、焼結温度としては、1300℃以上、1350℃以上、1400℃以上、又は1500℃以上であってもよく、1800℃以下、1600℃以下、1500℃以下、又は1400℃以下であってもよい。
焼結雰囲気は、原料のシリコンナノ粒子と第2の炭素系材料とを十分に反応させるために、例えばアルゴンガス、窒素ガス等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。窒化物等の生成を防止するために、この中でも特にアルゴンガス雰囲気下で焼結することが好ましい。焼結時間は、原料のシリコンナノ粒子と炭素系材料とが十分に反応するまでの時間であることが好ましく、例えば10分以上、30分以上、1時間以上、又は2時間以上であってもよく、1日以下、12時間以下、6時間以下、3時間以下、2時間以下、又は1時間以下であってもよい。
〈加圧成形工程〉
本発明の製造方法は、焼結用組成物と第1の炭素系材料とを所定の形状に加圧成形する工程をさらに含んでいてもよい。加圧成形手段としては、焼結用組成物及び第1の炭素系材料を金型に投入し、これを加圧成形する一軸加圧成形法、ホットプレス法、冷間等圧加圧法(CIP法)等を挙げられる。
成形温度は、成形手段に応じて適宜選択することができるが、室温での成形を行ってもよく、加熱しながらでもよく、下記の焼結工程と同時に実施してもよい。
成形圧力は、例えば、10MPa以上、30MPa以上、50MPa以上、100MPa以上、又は200MPa以上であってもよく、900MPa以下、800MPa以下、600MPa以下、400MPa以下、又は200MPa以下であってもよい。また、成形する形状としては、特に制限はなく、得られる炭化ケイ素複合焼結体が適用される用途に応じて、任意の形状に加工することができる。
より緻密な炭化ケイ素複合焼結体を得るためには、加圧条件下で焼結工程を行うことが好ましい。例えば、焼結用組成物と第1の炭素系材料を含む成形体を作製した後に、CIP法による加圧成形を行い、その後、熱間静水圧プレス成型法(HIP法)等によって、200MPa以下での加圧条件で焼成を行うことが好ましい。また、焼結用組成物と第1の炭素系材料を型に添加し、ホットプレス法にて加圧条件下で焼成を行うことも好ましい。
〈焼結用組成物〉
焼結用組成物は、シリコンナノ粒子と第2の炭素系材料とを少なくとも含有する。この焼結用組成物は、シリコンナノ粒子と第2の炭炭素系材料との粉体状であってもよく、ペースト状であってもよく、分散液の状態であってもよい。
したがって、この組成物は、溶媒を含んでいてもよく、溶媒としては、シリコンナノ粒子と炭素系材料とを分散できれば、特にその種類は限定されない。例えば、溶媒としては、水性溶媒又は有機溶媒を挙げることができる。さらに水性溶媒としては、水又はアルコール系溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等を挙げることができ、有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、例えばトルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メシチレン、テトラリン等;エステル系溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等;ケトン系溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。さらに、アミン系溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル‐2−ピロリドン等、アセテート系、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等、他に極性溶媒として、ジメチルスルホキシド等も挙げることができる。
この組成物は、シリコンナノ粒子及び第2の炭炭素系材料以外の第3の成分を含んでもよい。
この組成物中に含有されるシリコンのモル数に対する第2の炭素系材料の炭素のモル数の比(炭素/シリコン)は、約1.0であってもよく、これにより焼結後に第1の炭素系材料を実質的に残存させながら炭化ケイ素を得てもよい。第1の炭素系材料が残存できる範囲で、このモル比は、0.10以上、0.30以上、0.50以上、0.80以上、1.0以上、1.5以上、又は2.0以上であってもよく、10.0以下、5.0以下、3.0以下、2.0以下、1.5以下、1.0以下、0.80以下、又は0.50以下であってもよい。
〈シリコンナノ粒子〉
シリコンナノ粒子を用いることで、比較的低い焼結温度で炭化ケイ素焼結体を得ることができる。理論に限定されないが、低い焼結温度で炭化ケイ素が得られる理由は、平均粒径が小さなシリコンナノ粒子を用いる、第2の炭素系材料との反応サイトが増大し、それにより反応が進行しやすいためと考えられる。
本発明で用いられるシリコンナノ粒子の平均粒径は、200nm未満、150nm以下、100nm以下、50nm以下、20nm以下、又は5nm以下にすることができる。また、本発明で用いられる半導体粒子の平均一次粒径は1nm以上、3nm以上、5nm以上、又は10nm以上であってもよい。
ここで、本明細書においては、粒子の平均粒径及び繊維の平均径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等による観察によって、撮影した画像を元に直接に投影面積円相当径を計測し、集合数100以上からなる一次粒子群を解析することで、数平均の一次粒径として求めることができる。
シリコンナノ粒子としては、好ましくはレーザー熱分解法によって得られるシリコンナノ粒子を挙げることができる。このようなシリコンナノ粒子としては、例えば特表2010−514585号公報に記載の粒子を用いることができる。この文献は、参照により本明細書に取り込まれる。
レーザー熱分解法によって得られるシリコンナノ粒子の特徴として、一次粒子の円形度の高さが挙げられる。具体的には、円形度は、0.80以上、0.90以上、0.93以上、0.95以上、0.97以上、0.98以上、又は0.99以上であってもよい。円形度は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等による観察によって撮影した画像から、粒子の投影面積(S)及び粒子の周囲長(l)を画像処理ソフト等によって計測して、(4πS)/l2 を計算して求めることができる。この場合、100以上の粒子群の平均値として、円形度を求めることができる。
本発明においては、円形度が0.80以上、0.90以上、0.93以上、0.95以上、0.97以上、0.98以上、又は0.99以上のシリコンナノ粒子を好ましくは用いることができる。円形度が高いシリコンナノ粒子を用いることで、炭素系材料との反応がさらに進行しやすくなると考えられる。
また、レーザー熱分解法によって得られるシリコンナノ粒子の特徴として、粒子内部が結晶状態で、粒子表面部が非結晶状態であるという点を挙げることができる。これにより、シリコンナノ粒子が用いられる様々な物品に対して特異な物理的性質を与えることができる。
本発明で用いられるシリコンナノ粒子は、ホウ素によって予めドーピングされていることが好ましい。本発明者らは、シリコンナノ粒子がホウ素でドーピングされていることで、得られる炭化ケイ素の結晶粒径が大きくなることを見出した。理論に限定されないが、これは、ホウ素が焼結助剤として機能し、結晶成長を促進しているためであると考えられる。
ドーパントの濃度としては、シリコンナノ粒子中で、1017atom/cm以上、1018atom/cm以上、1019atom/cm以上、又は1×1020atom/cm以上であってもよく、1×1022atom/cm以下、1×1021atom/cm以下、1×1020atom/cm以下、又は1×1019atom/cm以下であってもよい。
特に、シリコンナノ粒子の不純物、例えばアルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、ナトリウム、チタンは、それぞれ又は総量で、100ppm以下、50ppm以下又は10ppm以下であることが好ましい。このような不純物は、焼結体の熱伝導率などの特性に影響することがある。
〈第2の炭素系材料〉
焼結用組成物は、焼結工程においてシリコンナノ粒子に由来するシリコンと反応して炭化ケイ素を生成させることを目的として、第2の炭素系材料を含む。第2の炭素系材料としては、焼結されることでシリコンと反応して炭化ケイ素を生成する材料であれば特に限定されない。そのような第2の炭素系材料としては、例えば有機系ポリマー、カーボンブラック、グラフェン、活性炭、黒鉛、アセチレンブラック、炭素繊維等を挙げることができる。また、この中でも特に、炭素繊維、カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーを挙げることができる。カーボンナノファイバーとしては、特開2010−013742号公報に記載の繊維を挙げることができる。この文献は、参照により本明細書に取り込まれる。
カーボンナノファイバーの直径は、10nm以上、20nm以上、30nm以上、50nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、又は500nm以上であってもよく、30μm以下、20μm以下、10μm以下、5μm以下、又は1μm以下であってもよい。例えば、直径900nm超30μm以下のカーボンナノファイバーは有用であり、直径100nm以上900nm以下のカーボンナノファイバーも特に有用である。また、第2の炭素系材料として、直径1μm以上30μm以下の炭素繊維を用いてもよい。この場合、その炭素繊維は、短繊維の形態であることが好ましく、また上記の第1の炭素繊維と同じものであってもよい。
第2の炭素系材料が繊維状である場合、その長さとしては、特に限定されないが、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、又は50μm以上であってもよく、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、50mm以下、又は10mm以下であってもよい。その長さが適切な場合、シリコンナノ粒子との混合及び焼結等が容易となる。
第2の炭素系材料の不純物、例えばアルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、ナトリウム、チタンは、それぞれ又は総量で、100ppm以下、50ppm以下又は10ppm以下であることが好ましい。このような不純物は、焼結体の熱伝導率などの特性に影響することがある。
焼結用組成物で用いられる第2の炭素系材料は、単一の炭素系材料を用いてもよいし、複数の異なる炭素系材料を用いてもよい。
焼結用組成物と共に焼結される第1の炭素系材料である炭素繊維の特徴としては、上記の炭化ケイ素複合焼結体に関して述べた第1の炭素系材料である炭素繊維の特徴を参照することができる。
本発明において、シリコンナノ粒子と第2の炭素系材料とからなる焼結用組成物と、第1の炭素系材料である短繊維の形態の炭素繊維との混合物に含まれる固形分量に占める、第1の炭素系材料である短繊維の形態の炭素繊維の重量比は、0.1重量%以上、0.2重量%以上、0.5重量%以上、1重量%以上、2重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、又は50重量%以上とすることができ、95重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、又は30重量%以下とすることができる。
また、シリコンナノ粒子と第2の炭素系材料とからなる焼結用組成物の固形分100質量部に対して、第1の炭素系材料である短繊維の形態の炭素繊維は、0.1質量部以上、0.2重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上、2重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、又は50重量部以上とすることができ、95重量部以下、90重量部以下、80重量部以下、70重量部以下、60重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、又は15重量部以下とすることができる。
〈第3の成分〉
焼結用組成物は、本発明の炭化ケイ素複合焼結体に所望の物性を付与することを目的として第1の炭素系材料以外の第3の成分を含むことができる。第3の成分は、単一の材料を選択して用いてもよいし、2つ以上の複数の材料を選択し用いてもよい。この組成物に含まれる第3の成分としては、本発明の炭化ケイ素複合焼結体に所望の物性を付与することを目的とした材質を選択することができる。したがって、第3の成分としては、例えば、導電性材料、絶縁性材料、結着剤等が挙げられる。
本発明において、焼結用組成物に含まれる固形分量に占める第3の成分の重量比は、特に制限されない。本発明の炭化ケイ素複合焼結体に所望の物性を付与するために、任意の重量比で、焼結用分散体に第3の成分を添加することができる。
焼結用組成物に含まれる固形分量に占める第3の成分の重量比は、0.1重量%以上、0.2重量%以上、0.5重量%以上、1重量%以上、2重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、又は50重量%以上とすることができ、95重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、又は30重量%以下とすることができる。
第3の成分の形態は、焼結体用分散体中において良好な分散性を確保する観点から、粒子、繊維、長繊維、短繊維、鱗片等の形態の材料を好ましく用いることができる。また、第3の成分は、シリコンナノ粒子との混合を容易にするために、予め溶媒等へ分散されたインク及びスラリー等の形態であってもよい。このような形態であることのより、シリコンナノ粒子との混合及び焼結等が容易となる。
焼結用組成物に含まれる第3の成分としては、炭化ケイ素複合焼結体の複素比誘電率の調節のため、導電性材料を用いることができる。そのような導電性材料の例としては、シリコン、炭化ケイ素、金属等が挙げられる。
焼結用組成物に含まれる第3の成分として、導電性材料用いられる導電性材料の体積抵抗率は、1×10−9Ω・cm以上、1×10−6Ω・cm以上、1×10−5Ω・cm以上、又は1×10−4Ω・cm以上であってもよく、1×10Ω・cm以下、1Ω・cm以下、0.1Ω・cm以下、又は0.01Ω・cm以下であってもよい。
焼結用組成物に含まれる第3の成分として用いられる導電性材料は、400℃、600℃、800℃、1000℃以上、1200℃以上、1400℃以上、1600℃以上、1800℃以上、2000℃以上、又は2200℃以上の融点を持つ、又は大気圧下において融点を持たない材質を選択することができる。融点がこの範囲にあること又は大気圧下において融点を持たないこと材料を用いることにより、導電性材料である第3の成分は本発明の炭化ケイ素複合焼結体の焼結工程において、安定に炭化ケイ素複合焼結体中に存在することができ、本発明の炭化ケイ素複合焼結体に所望の物性を付与することができる。
この導電性材料として半導体材料を用いる場合、半導体材料は、所望の抵抗値を得ることを目的として、予め任意のドーパントでドーピングがなされていてもよい。そのようなドーピング濃度としては、半導体材料の中で、1017atom/cm以上、1018atom/cm以上、1019atom/cm以上、又は1×1020atom/cm以上であってもよく、1×1022atom/cm以下、1×1021atom/cm以下、1×1020atom/cm以下、又は1×1019atom/cm以下であってもよい。
焼結用組成物に含まれる第3の成分としては、炭化ケイ素複合焼結体の絶縁性の向上、及び/又は複素比誘電率の調節のため、絶縁性材料を用いることができる。そのような絶縁性材料としては、例えば、アルミナ、窒化ケイ素、マイカ、シリカ等が挙げられる。
焼結用組成物に含まれる第3の成分としては、炭化ケイ素複合焼結体の複素比誘電率の調節のため、誘電性材料を用いることができる。そのような絶縁性材料としては、アルミナ、窒化ケイ素、マイカ、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素等が挙げられる。
以下、本発明の好ましい実施形態を実施例に基づいて説明するが、本発明は、下記実施例により限定されるものではない。
A.炭化ケイ素複合焼結体の複素比誘電率についての実験
《製造例》
〈実施例1〉
Nanogram(商標)のホウ素ドープSiナノ粒子含有ペースト(ホウ素ドーパント、平均粒径20nm、品番:nSol−3202)10g(0.0427mol)に、第2の炭素系材料であるカーボンナノファイバー(CNF、平均直径250nm)を、Si:C=50:50(モル比)となるように添加し、第1の混合物を得た。
ここで用いたカーボンナノファイバーは、特開2010−013742号公報に記載の方法に準じて製造し、200〜500nmの繊維径を有しており、繊維が融着した繊維集合体がほとんどなく、非常に分散性に優れていた。
上記の第1の混合物を、プラネタリーミキサー(あわとり練太郎、株式会社シンキ―)で、2000rpmで20分撹拌、2200rpmで5分脱泡し、Si/CNF混合ペーストを得た。Si/CNF混合ペースト中の溶媒を留去し、Si/CNF粉末からなる焼結用組成物を得た。
上記のSi/CNF粉末をホットプレス機(HP−10X10−CC−23型、ネムス株式会社)のモールド内に充填し、その上に第1の炭素系材料である炭素繊維の不織布(東邦テナックス製、ペーパーBP−1030A−ES、厚さ1mm、炭素繊維の体積抵抗率1.6×10−3Ω・cm、直径7μm)をのせ、さらにその上にSi/CNF粉末を充填し、40MPa、2000度で1h保持し、炭素繊維不織布が実質的に残存している炭化ケイ素複合焼結体を得た。
〈比較例1〉
第1の炭素系材料である炭素繊維の不織布を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、炭化ケイ素複合焼結体を得た。
〈実施例2〉
第2の炭素系材料であるカーボンナノファイバーを、炭素繊維(東邦テナックス製、繊維長6mm、体積抵抗率1.6×10−3Ω・cm、直径7μm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例3〉
実施例1の第1の混合物に、さらにα-SiC粒子(屋久島電工株式会社製、OY−12)を添加し、焼結用組成物の固形分量のうちα-SiC粒子が占める割合を80重量%となるように、第2の混合物を得た。実施例1と同様の手法で、撹拌、脱泡、及び溶媒の留去を実施して焼結用組成物を調製し、そしてこれを焼結することによって、実施例3の炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例4〉
実施例1の第1の混合物の固形分100質量部に対して、11.1質量部の短繊維の形態の炭素繊維(東邦テナックス製、繊維長6mm)を第1の炭素系材料の一部として添加し、第2の混合物を得た。実施例1と同様の手法で、撹拌、脱泡、及び溶媒の留去を実施して焼結用組成物を調製し、そしてこれを焼結することによって、実施例4の炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例5〉
炭素繊維不織布を使用しなかったこと、すなわち第1の炭素系材料として短繊維の形態の炭素繊維のみを使用したこと以外は、実施例4と同様にして炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例6〉
第2の炭素系材料であるカーボンナノファイバーを、炭素繊維(日本グラファイトファイバー株式会社製、XN100−2M、繊維長250μm、熱伝導率900W/(m・K)、体積抵抗率1.5×10−6Ω・cm、直径10μm)に変更したこと以外は、実施例5と同様にして炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例7〉
実施例1の第1の混合物に、α-SiC粒子(屋久島電工株式会社製、OY−12)を添加し、焼結用組成物の固形分量のうちα-SiC粒子が占める割合が80重量%となるように焼結用組成物を得た。さらに、実施例1の第1の混合物の固形分100質量部に対して11.1質量部の短繊維の形態の炭素繊維(日本グラファイトファイバー株式会社製、XN100−2M、繊維長200μm)を第1の炭素系材料として添加し、第2の混合物を得た。実施例1と同様の手法で、撹拌、脱泡、及び溶媒の留去を実施して焼結用組成物を調製し、そしてこれを焼結することによって、実施例7の炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例8〉
実施例1の第1の混合物の固形分100質量部に対して第1の炭素系材料として25.0質量部の炭素繊維を添加したこと以外は、実施例7と同様にして、実施例8の炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
〈実施例9〉
実施例1の第1の混合物の固形分100質量部に対して第1の炭素系材料として42.9質量部の炭素繊維を添加したこと以外は、実施例7と同様にして、実施例9の炭化ケイ素の複合焼結体を得た。
《評価》
実施例1〜9並びに比較例1及び2で得た炭化ケイ素複合焼結体の複素誘電率を、同軸管法によって測定したSパラメータを用いて、ニコルソンロス法により算出した。Sパラメータの評価では、ネットワークアナライザ(E8363B、アジレントテクノロジー社製)により、0.5GHz−18GHzの周波数帯域の測定を行った。
《結果》
実施例1〜9の炭化ケイ素複合焼結体は、複素比誘電率の実部と虚部の値が比較的高い一方、比較例1及び2の炭化ケイ素複合焼結体は複素比誘電率の実部と虚部の値が比較的低いことから、炭化ケイ素複合焼結体が、炭素繊維を含むことにより、高周波数領域における電磁波吸収体として好適に用いることができることが理解できる。
実施例5、8及び9の比較からは、第1の炭素系材料としての炭素繊維の固形分量が増加すると、高い複素比誘電率が得られることが理解できる。すなわち、添加する炭素繊維の固形分量比によって、炭化ケイ素複合焼結体の複素比誘電率が制御できることが理解できる。
実施例1及び2からは、SiCを形成するための炭素源として、CNFを用いた場合及び炭素繊維を用いた場合のいずれの場合においても、電磁波吸収体として好適に使用できる炭化ケイ素複合焼結体が得られることが理解できる。
実施例1及び2並びに実施例5及び6の結果からは、SiCを形成するための炭素源として、CNFを用いた場合及び炭素繊維を用いた場合のいずれの場合においても、電磁波吸収体として好適な複素比誘電率を有する、炭化ケイ素複合焼結体が得られることが理解できる。
実施例5及び7の結果からは、α−SiC粒子を用いた場合には、好適な複素比誘電率を有する、炭化ケイ素複合焼結体が得られることが理解できる。
実施例1〜4と実施例5〜9とを比較すると、第1の炭素系材料としての炭素繊維を層状で含む実施例1〜4の場合には、複素比誘電率の虚部が大きくなり、誘電損失を大きくできることが分かる。
《結果》
実施例1〜9の複合焼結体は、複素比誘電率の実部と虚部の値が比較的高く、高周波数領域における電磁波吸収体として好適に用いることができることが理解できる。
B.炭化ケイ素複合焼結体の電磁波吸収特性についての実験
《評価》
実施例1及び実施例2で得た炭化ケイ素複合焼結体の伝送減衰率をネットワークアナライザ(E8363B、アジレントテクノロジー社製)より、マイクロストリップライン上で測定周波数帯域は10MHz−6GHzで測定した。
《結果》
実施例1及び実施例2の複合焼結体は、少なくとも2.5GHzから6GHzにわたって、10dB以上の伝送減衰を示し、高い電磁波吸収特性を有することが確認できた。一方で、比較例1では、2.5GHzから6GHzの領域において、あまり伝送減衰率を示さず、高周波の電磁波吸収特性を有するが、実施例1及び2に比べて低くなった。
図1(a)は、実施例1の複合焼結体についての高周波の反射特性及び透過特性を示し、図1(b)は反射伝送減衰を示す。また、図2(a)は、比較例1の複合焼結体についての高周波の反射特性及び透過特性を示し、図2(b)は反射伝送減衰を示す。この図からも分かるように、実施例1では反射率を抑えられ、伝送減衰が見られているため、炭化ケイ素複合焼結体では高い電磁波吸収特性を示している。一方で、比較例1では反射率が周波数によって大きく変化し、反射率が低い周波数でも透過率が下がっている。10dB以下の伝送減衰が見られているため、電磁波吸収は得られているが、実施例1に劣る。
C.様々なシリコン粒子及び炭素系材料を用いた場合の参考的実験
《製造例》
〈参考例1〉
この例では、シリコン(Si)ナノ粒子とカーボンブラック(CB)を用いてSiCを製造した。Siナノ粒子としては、Nanogram(商標)Siナノ粒子(ドーパントなし、平均粒径20nm、品番:nSol−3002)含有インクを用いた。このSiナノ粒子含有インクに、Siと炭素とのモル比が50:50となるように、カーボンブラック(電気化学工業製、デンカブラック 75%プレス品)を添加して、Si/CB混合インクを得た。熱重量測定−示差熱分析装置(TG−DTA、NETZSCH製 仕様:STA 449F1 Jupiter)用のアルミナ坩堝に、このSi/CB混合インクを添加し、溶媒を乾燥させてSi/CB粉末を得た。
このSi/CB粉末をTG−DTA測定装置に供して、Ar雰囲気下、20℃/minにて1550℃まで昇温して、炭化ケイ素(SiC)を得た。
〈比較参考例1〉
Siナノ粒子の代わりに、粉砕法によって得られたミクロンオーダーのSi粒子(日新化成製 粒径0.3〜3.0μm)を用いたこと以外は、参考例1と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例2〉
Nanogram(商標) ホウ素ドープSiナノ粒子含有ペースト(ホウ素ドーパント、平均粒径20nm、品番:nSol−3202)10g(0.0427mol)に、カーボンナノファイバー(CNF、平均粒径250nm)を、Si:C=50:50(モル比)となるように添加し、混合物を得た。
ここで用いたカーボンナノファイバーは、特開2010−013742号公報に記載の方法に準じて製造し、200〜500nmの繊維径を有しており、繊維が融着した繊維集合体がほとんどなく、非常に分散性に優れていた。
上記の混合物を、プラネタリーミキサー(あわとり練太郎、株式会社シンキ―)で、2000rpmで20分撹拌、2200rpmで3分脱泡し、Si/CNF混合ペーストを得た。Si/CNF混合ペースト中の溶媒を留去し、Si/CNF粉末を得た。上記粉末を0.4g秤量し、乳鉢ですり潰した後、成形用治具に粉末を装填し、約700MPaで2時間、真空下で一軸加圧成形を行い、Φ13mm、厚み2.2mmのSi/CNF成形体を得た。さらに、得られた成形体を、Ar気流下にて1500℃1時間で焼結した。
〈参考例3〉
Si:Cのモル比を、75:25に変更したこと以外は、参考例2と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例4〉
Si:Cのモル比を、25:75に変更したこと以外は、参考例2と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例5〉
カーボンナノファイバーを、カーボンブラック(電気化学工業製、デンカブラック 75%プレス品)に変更したこと以外は、参考例2と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例6〉
カーボンナノファイバーを、カーボンブラック(電気化学工業製、デンカブラック 75%プレス品)に変更したこと以外は、参考例3と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例7〉
カーボンナノファイバーを、カーボンブラック(電気化学工業製、デンカブラック 75%プレス品)に変更したこと以外は、参考例4と同様にしてβ−SiCを得た。
〈参考例8〉
Nanogram(商標) ホウ素ドープSiナノ粒子含有ペーストを、Nanogram(商標)Siナノ粒子(ドーパントなし、平均粒径20nm、品番:nSol−3002)含有インクに変更したこと以外は、参考例2と同様にしてβ−SiCを得た。
《評価》
参考例1及び比較参考例1については、DTA曲線で吸熱ピークが観測される温度、すなわちSiナノ粒子とCBとが反応する温度を確認した。
また、上記の全ての例について、粉末X線回折測定(XRD、リガク製 試料水平強力X線回析装置;RINT TTR III)によって、β−SiCに由来する2θ=35.6°付近のピークの強度を測定し、Sherrerの式よりそれらの結晶サイズを算出した。
《結果》
上記の評価結果を、表1に示す。
参考例1及び比較参考例1を比較すると、Siナノ粒子を用いた場合には、ミクロンオーダーのSi粒子を用いた場合よりも、低温でSiCを得られることが分かった。
なお、Siの融解ピークは1415℃付近に通常見られるが、これは確認されなかったため、Siの全量がCBと反応してSiCになっていることが示唆された。
参考例2と参考例8とを比較すると、ホウ素ドープが有ることによって、SiCの結晶サイズが大きくなることが分かった。また、参考例2〜4と参考例5〜7とを比較すると、カーボンナノファイバーを用いた場合には、カーボンブラックを用いた場合よりも、SiCの結晶サイズが大きくなることが分かった。
Figure 0006695436
Figure 0006695436

Claims (11)

  1. 第1の炭素系材料である炭素繊維を含む炭化ケイ素複合焼結体を含んで成る、電磁波吸収体。
  2. 前記第1の炭素系材料が、分散した短繊維の形態であるか、又は織布若しくは不織布の形態である、請求項に記載の電磁波吸収体。
  3. 1GHz以上150GHz以下の周波数領域における少なくとも一つの周波数において、複素比誘電率の実部が5以上、200以下であり、複素比誘電率の虚部が1以上、150以下である、請求項又はに記載の電磁波吸収体。
  4. 前記第1の炭素系材料の体積抵抗率が、1×10−6Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下である、請求項のいずれか一項に記載の電磁波吸収体。
  5. 第1の炭素系材料である炭素繊維と、シリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物とを焼結して炭化ケイ素複合焼結体を製造することを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の電磁波吸収体の製造方法。
  6. 前記焼結を、前記焼結用組成物と前記第1の炭素系材料とを加圧成形しながら行う、請求項に記載の製造方法。
  7. 第1の炭素系材料である炭素繊維と、シリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物とを焼結して炭化ケイ素複合焼結体を製造することを含み、前記焼結を、前記焼結用組成物と前記第1の炭素系材料とを加圧成形しながら行う、電磁波吸収体の製造方法。
  8. 第1の炭素系材料である炭素繊維と、シリコンナノ粒子及び第2の炭素系材料を少なくとも含有する焼結用組成物とを焼結して炭化ケイ素複合焼結体を製造することを含み、前記第1の炭素系材料が、短繊維の形態の炭素繊維であるか、又は織布若しくは不織布の形態の炭素繊維である、電磁波吸収体の製造方法。
  9. 前記焼結を、1400℃以上で行う、請求項のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記シリコンナノ粒子の平均粒径が、200nm未満である、請求項のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 前記第2の炭素系材料が、直径100nm以上900nm以下のカーボンナノファイバーである、請求項10のいずれか一項に記載の製造方法。
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