JP6693058B2 - 直下型バックライト及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バックライト及び液晶表示装置に関する。
液晶ディスプレイバックライト及び照明装置等の高発光効率化、高演色化に向けた開発が進んでいる。近年、このような発光装置を実現するため、一次光を生じる光源(青色光を放出する青色LED等)と、半導体微粒子からなる量子ドット蛍光体(以下、「量子ドット」と称す)とを組み合わせた発光装置の開発が行われている。
量子ドットは、例えば、CdSeであるコアとCdSであるシェルにより構成される半導体微粒子と、シェルの周辺を覆うリガンドにより構成されるナノサイズの化合物半導体微粒子である。量子ドットは、その粒子径が化合物半導体の励起子のボーア半径よりも小さいため、量子閉じ込め効果が現れる。そのため、量子ドットの発光効率は、従来用いられている希土類イオンを賦活剤とする蛍光体(希土類蛍光体)よりも高く、90%以上の高発光効率を実現することができる。また、量子ドットの発光波長は、このように量子化された化合物半導体微粒子のバンドギャップエネルギーにより決まるため、量子ドットの粒径を変化させることで任意の発光波長、すなわち任意の発光スペクトルを得ることができる。これらの量子ドットを青色LEDと組み合わせることで、高発光効率で高演色性のバックライトを実現することが可能とされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
量子ドットをバックライトに組み込む方式としては、光源中に量子ドットを組み込むオンチップ方式、量子ドットを収容した透明チューブを光源と導光板との間に配置するオンエッジ方式、及び導光板の出光側や光源上に量子ドットを含むシート(量子ドットシート)を配置するオンサーフェス方式が知られている。
しかしながら、オンチップ方式においては、光源中に量子ドットを組み込むので、量子ドットが高温に晒されてしまい、量子ドットの変換効率が劣る。また、オンエッジ方式においては、量子ドットを収容した透明チューブを光源と導光板との間に配置するので、サイズが大きくなってしまう。特に、モバイル機器においては、小型化が要求されるので、オンエッジ方式では対応することが難しい。
一方、オンサーフェス方式においては、上記の問題がなく、また従来から用いられてきたバックライト装置を利用することも可能である。このようなことから、現在、オンサーフェス方式で量子ドットをバックライトに組み込むことが検討されているが、オンサーフェス方式においては、発光時に、バックライトの発光領域の周縁部において、光源から発せられた光の色味が発光領域の中央部よりも強く現れてしまうという問題がある。この現象は、量子ドットのようにサイズが小さい(nmサイズ)発光物質を用いた場合により顕著に表れる。例えば、光源として青色光を発する光源を用いた場合には、バックライトの発光領域の周縁部は発光領域の中央部よりも青味が強く現れてしまう(以下、「ブルーイング」と称す)。
国際公開第2012/132239号 特開2015−18131号公報 特開2015−28139号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、発光時において発光領域の周縁部の色味が発光領域の中央部の色味に比べて際立つことを抑制できるバックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、上記課題の原因が、量子ドットから放出される二次光が指向性を有さない一方で、一次光が指向性を有することにあることを見出した。
具体的には、量子ドットから放出される二次光は360度に均等に拡散する。一方、青色の一次光は指向性を有し拡散方向が均一ではない。また、青色の一次光のうち、第1量子ドット及び第2量子ドットに吸収されずに透過するものも、指向性を有し拡散方向が均一ではない。
したがって、量子ドット含有層を単純に形成してなる量子ドットシートに青色の一次光を入射した場合、透過する光のうち、緑及び赤に相当する二次光は均等拡散である一方、青色の一次光は指向性を有することになる。そして、均等拡散である二次光は高角度まで多くの割合の光が拡散し、量子ドットシートのエッジ領域から光が漏れやすい一方で、一次光は高角度の拡散光の割合が少なく、エッジ領域から光が漏れにくい。このため、エッジ領域は一次光の割合が多くなり、一般に中央部よりも一次光の色味(青味)を帯びることになる。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[9]のバックライト及び液晶表示装置を提供する。
[1]一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射側に配置された量子ドットシートとを備えたバックライトにおいて、前記量子ドットシートが前記一次光を吸収して二次光を放出する量子ドットを含む量子ドット含有層を有し、前記量子ドットシートが、前記光学板の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するように配置されたバックライト。
[2]前記光源が青に相当する波長の一次光を発し、前記量子ドットが、前記一次光を吸収して緑に相当する波長の二次光を放出する第1量子ドットと、前記一次光を吸収して赤に相当する波長の二次光を放出する第2量子ドットとを含む[1]に記載のバックライト。
[3]前記量子ドットシートが、前記光学板の有効範囲の全外周を越えて存在するように配置された[1]又は[2]に記載のバックライト。
[4]前記光学板の有効範囲の外周を越えて存在する前記量子ドットシートの領域が、前記光学板の有効範囲の端部から2mm以上である[1]〜[3]のいずれかに記載のバックライト。
[5]前記量子ドットシートにおいて、前記光学板の有効範囲の端部から1.0mm間隔の色度(y)の変化率が102.0%以下である[1]〜[4]のいずれかに記載のバックライト。
[6]前記量子ドットシートの端部が、封止されている[1]〜[5]のいずれかに記載のバックライト。
[7]前記光源は、LED光源である[1]〜[6]のいずれかに記載のバックライト。
[8]バックライトと、液晶パネルとを備えた液晶表示装置において、前記バックライトが[1]〜[7]のいずれかに記載のバックライトである液晶表示装置。
[9]一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射側に配置された量子ドットシートと、液晶パネルとを備えた液晶表示装置において、前記量子ドットシートが前記一次光を吸収して二次光を放出する量子ドットを含む量子ドット含有層と、前記量子ドット含有層の一方の面上又は両面上に設けられた量子ドット用バリアフィルムとを備える量子ドットシートであり、前記量子ドットシートの面積が、前記液晶パネルの有効表示面積より大きい液晶表示装置。
本発明によれば、発光時において発光領域の周縁部の色味が発光領域の中央部の色味に比べて際立つことを抑制できるバックライト及び液晶表示装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示装置の模式的断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバックライトの模式的断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバックライトの模式的上面図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るバックライトの模式的断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示装置の模式的断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るバックライトの模式的断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示装置の模式的断面図である。 実施例における量子ドットシートに用いる積層体の一形態を示す断面図である。 実施例及び参考例におけるバックライトの測定箇所を示す模式的断面図である。 比較例におけるバックライトの測定箇所を示す模式的断面図である。
以下、本発明のバックライト及び液晶表示装置について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の説明に用いる図面において、各要素のサイズ(厚み、幅、高さ等)は説明のために必要に応じて拡大あるいは縮小されたものであって、実際のバックライト及び液晶表示装置の各要素のサイズを反映したものではない。
(第1の実施の形態)
[液晶表示装置]
本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示装置は、図1に示すように、バックライト10aと、液晶パネル20とを備える。バックライト10a及び液晶パネル20は、ホルダ30aに組み込まれて固定される。
[バックライト]
本発明の第1の実施の形態に係るバックライト10aは、図2に示すように、光源1と、光源1に隣接して配置された光学板2と、光学板2の光出射側に配置された量子ドットシート3とを備える。
第1の実施の形態に係るバックライト10aとしては、図2に示すようなエッジライト型のバックライトを採用することができる。エッジライト型のバックライトには、上述した光源1、光学板2及び量子ドットシート3の他に、目的に応じて反射板4、プリズムシート5及び反射型偏光分離シート6等が備えられる。反射板4は、光学板2からの光の放出方向と反対側に配置される。プリズムシート5及び反射型偏光分離シート6は、光学板2からの光の放出方向に配置される。反射板4、プリズムシート5及び反射型偏光分離シート6を備える構成とすることで、正面輝度、視野角のバランスに優れたバックライトとすることができる。
バックライト10aは、均一な拡散光とするために、拡散フィルム又は拡散層を備えることが好ましい。バックライト10aが拡散フィルムを有さない場合では、量子ドットシート3が拡散層を有することが好ましい。バックライト10aの量子ドットシート3が拡散層を有さない場合では、量子ドットシート3上に拡散フィルムを有することが好ましい。
光源1は、一次光を放出する発光体であり、青に相当する波長の一次光を放出する発光体を用いることが好ましい。青に相当する波長の一次光は、ピーク波長が380〜480nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が450nmであることがより好ましい。光源1としては、バックライトを設置する装置が単純化及び小型化できるという観点から、LED光源であることが好ましく、青色単色のLED光源であることがより好ましい。光源1は、少なくとも1つであり、十分な一次光を放出するという観点から、複数個であることが好ましい。
なお、量子ドットシートの量子ドット含有層中に、第1量子ドット及び第2量子ドットの一方のみを含有する場合、青に相当する波長の一次光を放出する発光体からなる一次光源に加えて、補助光源を有することが好ましい。具体的には、量子ドット含有層中に第1量子ドットのみを含有する場合には、緑色に相当する波長の光を放出する発光体を補助光源として用いることが好ましい。また、量子ドット含有層中に第2量子ドットのみを含有する場合には、赤色に相当する波長の光を放出する発光体を補助光源として用いることが好ましい。
光学板2は、光源1で放出された一次光を導光するための光学部材である。図1に示すようなエッジライト型のバックライトに用いられる光学板2は、少なくとも一つの面を光入射面とし、これと略直交する一方の面を光出射面とするように成形された略平板状からなるものである。
光学板2は、主としてポリメチルメタクリレート等の高透明な樹脂から選ばれるマトリックス樹脂からなる。光学板2は、必要に応じてマトリックス樹脂と屈折率の異なる樹脂粒子が添加されていてもよい。光学板2の各面は、一様な平面ではなく複雑な表面形状をしているものであってもよく、ドットパターン等が設けられていてもよい。
量子ドットシート3は、一次光の一部分を吸収して赤に相当する波長の二次光を放出する第1量子ドット及び一次光の一部分を吸収して緑に相当する波長の二次光を放出する第2量子ドットを含む量子ドット含有層(図示せず)を有する。
量子ドットシート3は、量子ドット及びバインダ樹脂を含む量子ドット層と、量子ドット層の入光面及び出光面に形成された一対のバリアフィルムとを備えている。
量子ドット含有層の厚さは、1〜150μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、1〜70μmであることがさらに好ましい。量子ドット層の膜厚がこの範囲であれば、液晶表示装置の軽量化および薄化に適しており、また、量子ドット層の厚みの振れ(製造公差)による色ムラを抑制できる。
量子ドット含有層は、一次光を吸収して二次光を放出する量子ドット及びバインダ樹脂を含むものである。
量子ドットとしては、青に相当する波長の一次光を吸収して赤に相当する波長の二次光を放出する第1量子ドット、及び青に相当する波長の一次光を吸収して緑に相当する波長の二次光を放出する第2量子ドットの少なくとも一種を含むことが好ましく、第1量子ドット及び第2量子ドットの両方を含むことがより好ましい。
青に相当する波長の一次光は、ピーク波長が380〜480nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が450nmであることがより好ましい。また、緑に相当する波長の二次光は、ピーク波長が495〜570nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が528nmであることがより好ましい。赤に相当する波長の二次光は、ピーク波長が620〜750nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が637nmであることがより好ましい。
量子ドット含有層は、光透過性基材間に設けられる。光透過性基材は、特に制限されないが、光透過性、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものであることが好ましい。このような光透過性基材としては、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、アクリル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等のプラスチックフィルムが挙げられる。
上記の中でも、機械的強度や寸法安定性の観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が好ましい。
光透過性基材の厚さは、耐候性、機械的強度及び取り扱い性の観点から、10〜200μmが好ましく、20〜150μmがより好ましく、30〜100μmがさらに好ましい。
光透過性基材の表面には、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理の他、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
量子ドット(第1量子ドット及び第2量子ドット)について、以下に説明する。
量子ドット(Quantum dot)は、半導体のナノメートルサイズの微粒子で、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、特異的な光学的、電気的性質を示し、半導体ナノ粒子とか、半導体ナノ結晶とも呼ばれるものである。
量子ドットは、半導体のナノメートルサイズの微粒子であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる材料であれば特に限定されない。例えば、既に述べたような、自らの粒径によって発光色が規制される半導体微粒子と、ドーパントを有する半導体微粒子がある。本発明における量子ドットとしては、自らの粒径によって発光色が規制される半導体微粒子及びドーパントを有する半導体微粒子のいずれも用いることができ、共に優れた色純度を得ることができる。
量子ドットは、その粒径により発光色を異にするものであり、例えば、CdSeからなるコアのみから構成される量子ドットの場合、粒径が2.3nm、3.0nm、3.8nm、4.6nmの時の蛍光スペクトルのピーク波長は、528nm、570nm、592nm、637nmである。つまり、ピーク波長637nmの二次光を放出する量子ドットの粒径は4.6nmであり、ピーク波長528nmの二次光を放出する量子ドットの粒径は2.3nmである。
なお、量子ドット含有層中に、赤に相当する波長の二次光を放出する量子ドット、及び緑に相当する波長の二次光を放出する量子ドット以外の量子ドットを含有してもよい。
量子ドットの含有量は、量子ドット含有層の厚み、バックライトにおける光のリサイクル率、目的とする色味等に応じて適宜調整する。
量子ドットのコアとなる材料として具体的には、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族半導体化合物、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、TiN、TiP、TiAs及びTiSbのようなIII−V族半導体化合物、Si、Ge及びPbのようなIV族半導体、等の半導体化合物又は半導体を含有する半導体結晶を例示できる。また、InGaPのような3元素以上を含んだ半導体化合物を含む半導体結晶を用いることもできる。
さらに、ドーパントを有する半導体微粒子からなる量子ドットとしては、上記半導体化合物に、Eu3+、Tb3+、Ag、Cuのような希土類金属のカチオン又は遷移金属のカチオンをドープしてなる半導体結晶を用いることもできる。
量子ドットのコアとなる材料としては、作製の容易性、可視域での発光を得られる粒径の制御性、蛍光量子収率の観点から、CdS、CdSe、CdTe、InP、InGaP等の半導体結晶が好適である。
量子ドットは、1種の半導体化合物からなるものであっても、2種以上の半導体化合物からなるものであってもよく、例えば、半導体化合物からなるコアと、該コアと異なる半導体化合物からなるシェルとを有するコアシェル型構造を有していてもよい。
コアシェル型の量子ドットを用いる場合にシェルを構成する半導体としては、励起子がコアに閉じ込められるように、コアを形成する半導体化合物よりもバンドギャップの高い材料を用いることで、量子ドットの発光効率を高めることができる。
このようなバンドギャップの大小関係を有するコアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、Gap/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSe等が挙げられる。
量子ドットのサイズは、所望の波長の光が得られるように、量子ドットを構成する材料によって適宜制御すればよい。量子ドットは粒径が小さくなるに従い、エネルギーバンドギャップが大きくなる。すなわち、結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトする。そのため、量子ドットのサイズを変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長全域にわたって、その発光波長を調節することができる。
一般的には、量子ドットの粒径(直径)は0.5〜20nmの範囲であることが好ましく、特に1〜10nmの範囲であることが好ましい。なお、量子ドットのサイズ分布が狭いほど、より鮮明な発光色を得ることができる。
また、量子ドットの形状は特に限定されず、例えば、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。量子ドットの粒径は、粒子ドットが球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
量子ドットの粒径、形状、分散状態等の情報については、透過型電子顕微鏡(TEM)により得ることができる。また、量子ドットの結晶構造、粒径については、X線結晶回折(XRD)により得ることができる。さらには、紫外−可視(UV−Vis)吸収スペクトルによって、量子ドットの粒径、表面に関する情報を得ることもできる。
量子ドットシートは、例えば、以下のようにして作製することができる。
まず、2枚のバリアフィルムを用意し、バリアフィルムの片面(例えば、バリアフィルムが基材フィルムとバリア層から構成されている場合には、バリア層側の面とは反対側の面)に、光硬化性の光拡散層用組成物を塗布し、乾燥させて、光拡散層用組成物の塗膜を形成する。そして、この塗膜に、紫外線を照射して、塗膜を硬化させて、光拡散層を形成し、これにより、光拡散層付きバリアフィルムを形成する。次いで、一方の光拡散層付きバリアフィルムの光拡散層側の面とは反対側の面に、量子ドット、光重合化合物および溶剤等を含む量子ドット層用組成物を塗布し、乾燥させて、量子ドット層用組成物の塗膜を形成する。次いで、この塗膜に光拡散層付きバリアフィルムの光拡散層側の面とは反対側の面が接するように、この塗膜上に光拡層付きバリアフィルムを配置し、紫外線を照射して、塗膜を硬化させて、量子ドット層を形成して、これにより、量子ドットシートが得られる。
本発明における量子ドットシート3は、図3に示すように、光学板2の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するように配置され、好ましくは、光学板2の有効範囲の全外周を越えて存在するように配置される。ここでいう光学板2の有効範囲とは、光学板2の光を放出する面の領域の範囲をいう。さらに、光学板2の光を放出する面の範囲を詳細に述べると、サイドエッジ型の光学板2の場合には、光源1との接合部における光源光漏れ防止等を目的に遮光された範囲は含まない。ここでいう光学板2の有効範囲の外周は、直線及び曲線からなる。
光学板2の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するような量子ドットシート3の配置とは、量子ドットシート3側の垂直方向から観察した場合に、光学板2の有効範囲の外周の少なくとも一部が見えないように量子ドットシート3が配置されていることをいう。光学板2の有効範囲の全外周を越えて存在するような量子ドットシート3が配置とは、図3に示すように、量子ドットシート3側の垂直方向から観察した場合に、光学板2の有効範囲の全外周が見えないように量子ドットシート3が配置されていることをいう。
光学板2の有効範囲の外周のうち、光学板2の有効範囲の外周を越えて量子ドットシート3が存在する比率は、ブルーイングを解消するという観点から、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
量子ドットシート3を上述の配置とした場合は、光学板2とエッジを揃えて配置した場合及び光学板2がはみ出すように配置された場合において生じる、量子ドットシート3のエッジ領域の色味が青味を帯びてしまい白色にならないという問題(ブルーイング)を解消することができる。
光学板2の有効範囲の外周を越えて存在する量子ドットシート3の領域は、ブルーイングを解消するという観点から、光学板2の有効範囲の端部から2mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。なお、光学板2の有効範囲の外周を越えて存在する量子ドットシート3の少なくとも一部は、光学板2のエッジで折り曲がっていても構わない。
本発明における量子ドットシート3は、光学板2の有効範囲の端部から1.0mm間隔で色度を測定した際に、色度(y)の変化率が102.0%以下であることが好ましく、101.5%以下であることがより好ましい。
量子ドットシート3の外周が四角形及び多角形等の直線によりなる場合の色度(y)の測定は、外周をなす辺の2等分長付近の位置であり、かつ、光学板2の観察面側の有効範囲の端部から、当該外周をなす辺と対向する辺の2等分長付近の位置に向かって、1.0mm間隔で色度を測定する。また、量子ドットシート3の外周が円系及び楕円形等の曲線によりなる場合の色度(y)の測定は、外周をなす辺の一部であり、かつ、光学板2の観察面側の有効範囲の端部から、当該外周をなす辺の一部と対向する位置に向かって、1.0mm間隔で色度を測定する。
色度(y)の変化率の測定方法は、まず、上述したように、光学板2の有効範囲の端部から1.0mm間隔で色度(y)を測定する。次いで、測定した色度(y)のうち、隣接する測定部の色度(y)を選択する。ここで、端部に近い側の測定部での色度(y)の値をyとし、内部側での測定部での色度(y)の値をyとする。そして、選択した色度(y)の値y及びyから、色度(y)の変化率としてのy/yを算出する。
色度(y)の変化率が上記規定値以下であることにより、急激な色味の変化がなく、人間の目では徐々に変化する色味を認識し難いので、量子ドットシート3のエッジ領域で生じる青味の認識を抑制することができる。
量子ドットシート3の端部は、耐酸素性や耐湿性を得るために、封止されていることが好ましい。量子ドットシート3の端部の封止方法としては、量子ドットシート3の端部に耐酸素性や耐湿性を有する樹脂、ガラス及び金属等のバリアフィルムを配置して封止する方法が挙げられる。他の量子ドットシート3の端部の封止方法としては、量子ドット含有層の両側に設けられている光透過性基材同士の端部を溶着させて封止する方法が挙げられる。
(変形例)
本発明の第1の実施の形態の変形例に係るバックライト10bとして、図4に示すような直下型のバックライトを採用することができる。
図4に示すような直下型のバックライトに用いられる光学板2は、光源1のパターンを消すため光拡散機能を有する乳白色の樹脂板、光を放出する面にストライプ状若しくはドット状のレンズ又は光拡散体が形成されている樹脂板を単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。
第1の実施の形態に係るバックライト10a及び第1の実施の形態の変形例に係るバックライト10bによれば、量子ドットシートを光学板の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するように配置することで、量子ドットシートのエッジ領域において、青い帯として観察されるブルーイングの発生を抑制することができ、高発光効率及び高演色性の白色光を発することができる。
[反射型偏光分離シート]
反射型偏光分離シート6としては、3M社から入手可能な「DBEF」(登録商標)を用いることができる。また、反射型偏光分離シート6としては、「DBEF」以外にも、Shinwha Intertek社から入手可能な高輝度偏光シート「WRPS」及び日東電工社から入手可能な「APCF」付き偏光板、或いはワイヤーグリッド偏光子等を用いることができる。
[液晶パネル]
本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネル20は、偏光板及びカラーフィルター等を備える。液晶パネル20は、特に限定されず、一般的に液晶表示装置の液晶パネルとして公知のものを用いることができる。例えば、液晶層の上下をガラス板で挟んだ一般的な構造を有する液晶パネル、具体的には、TN、STN、VA、IPS及びOCB等の表示方式のものを用いることができる。
偏光板は、所望の偏光特性を備えるものであれば特に限定されず、一般的に液晶表示装置の偏光板として公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリビニルアルコールフィルムが延伸されてなり、ヨウ素を含有する偏光板が好適に用いられる。
カラーフィルターとしては、特に限定されず、例えば、一般的に液晶表示装置のカラーフィルターとして公知のものを用いることができる。カラーフィルターは、通常、赤色、緑色及び青色の各色の透明着色パターンから構成され、それら各透明着色パターンは、着色剤が溶解又は分散、好ましくは顔料微粒子が分散された樹脂組成物から構成される。
カラーフィルターの形成方法は、所定の色に着色したインキ組成物を調整して、着色パターン毎に印刷することによって形成する方法や、所定の色の着色剤を含有した塗料タイプの感光性樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法によって形成する方法が挙げられる。
液晶表示装置100の表示画像は、バックライト10aから照射された白色光がカラーフィルターを透過することでカラー表示される。液晶表示装置100は、量子ドットによるバックライトのスペクトルと適合するカラーフィルターを用いることで、明るさと効率に優れ、非常に鮮明な色を生成するディスプレイを実現することができる。
液晶パネル20は、カラーフィルター上に任意の層が単層及び/又は複層形成された構成であってもよい。上記任意の層としては特に限定されず、例えば、タッチパネル用センサー層、ハードコート層、帯電防止層、低屈折率層、高屈折率層、防眩層、防汚層、反射防止層、高誘電体層、電磁波遮蔽層、接着剤層等が挙げられる。
第1の実施の形態に係る液晶表示装置100aによれば、量子ドットシートを光学板の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するように配置することで、量子ドットシートのエッジ領域において、青い帯として観察されるブルーイングの発生を抑制することができ、高発光効率及び高演色性の白色光を発することができるバックライトを用いているので、高発光効率及び高演色性を実現することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示装置100bは、図5に示すように、液晶パネル20の有効表示面積Aである場合に、図6に示すように、量子ドットシート3の面積が、液晶パネル20の有効表示面積Aより大きい点が、第1の実施の形態に係る液晶表示装置100aと異なる。ここで、液晶パネル20の有効表示面積Aとは、液晶パネル20における画像を表示できる領域をいう。
なお、第2の実施の形態に係る液晶表示装置100bは、上述の異なる点以外は、第1の実施の形態に係る液晶表示装置100aと実質的に同様であるので、同様である点については記載を省略する。
第2の実施の形態に係る液晶表示装置100bによれば、量子ドットシート3の面積が、液晶パネル20の有効表示面積Aより大きいことによって、液晶パネル20の有効表示面積Aにおいて、ブルーイングの生じるエッジ発光領域の光を用いることがないので、高発光効率及び高演色性を実現することができる。
つまり、第2の実施の形態に係る液晶表示装置100bによれば、量子ドットシートのエッジ領域から放出する光を用いることがないので、量子ドットシート3の面積が光学板2の有効範囲の面積と略同一であっても構わない。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る液晶表示装置100cは、図7に示すように、ホルダ30bが液晶パネル20の有効表示面積A以外を覆う張出し部31を有する点が異なる点が、第1又は第2の実施の形態に係る液晶表示装置100a、100bと異なる。張出し部31は、量子ドットシート3のエッジ領域から照射された液晶パネル20の該当箇所を覆うことで、量子ドットシート3のエッジ領域からの光の放出を遮り、液晶パネル20の有効表示面積Aに制限する。
なお、第3の実施の形態に係る液晶表示装置100cは、上述の異なる点以外は、第1又は第2の実施の形態に係る液晶表示装置100a、100bと実質的に同様であるので、同様である点については記載を省略する。
ホルダ30bは、液晶パネル20の有効表示面積Aを制限する張出し部31を有する。
張出し部31は、量子ドットシート3のエッジから2mm以上張り出す形状であることが好ましく、5mm以上張り出す形状であることがより好ましい。張出し部31が上記距離以上張り出していることで、量子ドットシート3のブルーイングの生じるエッジ発光領域を覆うことができ、ブルーイングの生じるエッジ発光領域から放出する光を遮ることができる。
第3の実施の形態に係る液晶表示装置100cによれば、張出し部31がブルーイングの生じるエッジ発光領域の光を遮ることによって、液晶パネル20の有効表示面積Aにおいて、ブルーイングの生じるエッジ発光領域の光を用いることがないので、高発光効率及び高演色性を実現することができる。
つまり、第3の実施の形態に係る液晶表示装置100cによれば、量子ドットシートのエッジ領域から放出する光を用いることがないので、量子ドットシート3の面積が光学板2の有効範囲の面積と略同一であっても構わない。
また、第3の実施の形態に係る液晶表示装置100cによれば、バックライト10cの面積が液晶パネル20の有効表示面積と略同一であっても構わない。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
(実施例1,2及び比較例1,2)
<バックライト>
1.量子ドットの作製
技術文献「Journal of American Chemical Society.2007,129,15432−15433」に記載されている方法を参照し、蛍光スペクトルのピーク波長が637nmのInP/ZnSコアシェル型量子ドット(第1量子ドット)、及び蛍光スペクトルのピーク波長が528nmのInP/ZnSコアシェル型量子ドット(第2量子ドット)を作製した。
2.量子ドットシートの作製
厚み12μmの二軸延伸PETフィルム331aの一方の面上に、PVD法にて厚みSiOを蒸着し、膜厚20nmの無機バリア層332aを形成し、バリアフィルム330aを得た。次いで、厚み50μmの二軸延伸PETフィルム341aの一方の面上に、下記処方の光拡散層塗布液a1を乾燥後の厚みが11μmとなるように塗布、乾燥した後、紫外線照射して光拡散層342aを形成し、光拡散フィルム340aを得た。次いで、厚み50μmの二軸延伸PETフィルム321aと、バリアフィルム330aと、光拡散フィルム340aとを、前記の順番で厚み3μmの接着剤層351a、352aを介して積層し、積層体361を得た(図8参照)。バリアフィルム330aと光拡散フィルム340aとは、両者の二軸延伸PETフィルム側の面が対向するようにして貼り合わせた。次いで、上記と同様の作業により積層体362を得た。
次いで、積層体361の二軸延伸PETフィルム側の面に、下記処方の量子ドット含有層塗布液b1を乾燥後の厚みが100μmとなるように塗布、乾燥し、電離放射線未照射の量子ドット含有層310を形成した。
次いで、電離放射線未照射の量子ドット含有層310と、積層体362の二軸延伸PETフィルム側の面とを対向させて貼り合わせ、積層体361の光拡散層側から紫外線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化を進行させ、実施例1,2及び比較例1,2の量子ドットシートを得た。
<光拡散層塗布液a1>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 30部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート 70部
(日本合成化学社製、UV1700B)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・アクリル樹脂系拡散粒子 100部
(平均粒子径3μm)
・希釈溶剤 500部
<量子ドット含有層塗布液b1>
・イソノニルアクリレート 100部
(単官能モノマー、屈折率1.45)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・第1量子ドット 0.2部
・第2量子ドット 0.2部
・希釈溶剤 5部
3.バックライトの作製
光源に青色LEDを用いている市販の液晶表示装置(対角7インチ)を分解し、バックライトを取り出した。バックライトはエッジライト型であり、導光板の下方に反射板、導光板の上方に光拡散フィルム、プリズムシート2枚を有するものであった。なお、2枚のプリズムシートは、下側のものと上側のものとでストライプラインが直交するものであった。
上記バックライトから光拡散フィルムを取り除き、導光板とプリズムシートとの間に、実施例1,2及び比較例1,2の量子ドット含有シートを配置して、実施例1,2及び比較例1,2のバックライトを得た。
実施例1,2、参考例1及び比較例1における光学板2のサイズが縦100mm、横155mmであった。
<実施例1>
実施例1におけるバックライトは、図9に示すように、導光板の一側面が入光面となるように導光板を配置するとともに、導光板(光学板2)の出光面上に、量子ドットシート3、プリズムシート5a、プリズムシート5bをこの順で配置し、また導光板(光学板2)の背面に反射シート4を配置し、バックライト装置を得た。量子ドットシート3のサイズは、縦107mm、横159mmとし、量子ドットシート3は導光板(光学板2)の光源1側の有効範囲より5mm(t)張出し、導光板(光学板2)の光源1逆側の有効範囲から2mm(t)張出して配置して設置した。プリズムシート5a、プリズムシート5bのサイズは量子ドットシート3と同じとしたそれぞれのプリズムシート5a、5bのストライプライン方向は、直行する向きに配置した。プリズムシート5a、5bは量子ドットシート3と同様に張出して配置した。
<実施例2>
実施例2は、実施例1における量子ドットシート3のサイズは、縦104mm、横159mmとし、tを2mmにした以外は実施例1と同様とした。
<参考例1>
参考例1は、実施例1における量子ドットシート3のサイズは、縦103mm、横159mmとし、tを1mmにした以外は実施例1と同様とした。
<比較例1>
比較例1は、図10に示すように、実施例1における量子ドットシート3のサイズは、縦102mm、横159mmとし、tを0mmにした以外は実施例1と同様とした。
<発光領域の色度測定>
実施例1、2、参考例1及び比較例1に係るバックライト装置において、発光時の発光領域の周縁部(光学板2の光源1側の辺の2等分長付近の位置であり、かつ、光学板2の観察面側の端)を、バックライト装置の観察面側の法線方向から、色度を分光放射計(製品名「SR−UL2」、トプコン社製)を用いて測定した。また、バックライト装置の中央部の色度を測定した。評価結果を表1に示す。
<発光領域の目視評価>
暗室において、実施例1、2、参考例1及び比較例1に係るバックライト装置における発光時の発光領域の周縁部(端と端から5mm付近の位置との間の部分)および中央部を目視で観察し、周縁部の色味が中央部の色味に比べて際立っているか観察した。評価基準は以下の通りとした。評価結果を表1に示す。
○:周縁部の色味が中央部の色味と同等または若干異なっていたが実用上問題のないレベルであった。
△:周縁部の色味が中央部の色味と若干異なっていて実使用上の限界となるレベルであった。
×:周縁部の色味が中央部の色味に比べて際立っていた。
上記の結果から、比較例1においては、発光時に発光領域の周縁部の色味が発光領域の中央部に比べて、際立っていた。これに対し、実施例1及び2においては、比較例に比べて、発光時における発光領域の周縁部の色味と中央部の色味の差が低減された。参考例1では比較例に比べて、発光時における発光領域の周縁部の色味と中央部の色味の差が低減されているが、若干の不均一感を認識するレベルであった。したがって、実施例1及び2において、発光時において発光領域の周縁部の色味が発光領域の中央部の色味に比べて際立つことを抑制できたことが確認された。
<色度変化率評価>
色度(y)の変化率は、株式会社トプコン製「分光測定装置SR−UL2」を用いて1.0mm間隔で色度(y)を測定し、それぞれの間隔での変化率を算出した。
実施例1における色度(y)の変化率は、図9に示す測定箇所Aから測定箇所Bへ向かって一定箇所について算出した。
比較例1における色度(y)の変化率は、図9に示す測定箇所A’から測定箇所B’へ向かって一定箇所について算出した。ここで測定箇所A、A’は、実施例1、比較例1におけるバックライト装置で、発光時の発光領域の周縁部(光学板2の光源1側の辺の2等分長付近の位置であり、かつ、光学板2の観察面側の端)である。測定箇所B、B’は測定箇所A、A’と対向する位置関係にある光学板2の観察面側の端である。
結果を表2に示す。
表3より、実施例1の量子ドットシート3は、光学板2の有効範囲の端部から1.0mm間隔で色度を測定した際に、いずれの間隔でも色度(y)の変化率が102%以下であった。一方、比較例1の量子ドットシート3は、光学板2の有効範囲の端部から1.0mm間隔で色度を測定した際に、色度(y)の変化率が102%以上であった。実施例1における量子ドットシートは発光領域の周縁部の色味の変化が抑制されることが確認された。
1…光源
2…光学板
3…量子ドットシート
4…反射板
5…プリズムシート
6…反射型偏光分離シート
10a〜10c…バックライト
20…液晶パネル
30a、30b…ホルダ
31…張出し部
100a〜100c…液晶表示装置
D…光学板の有効範囲
A…液晶パネルの有効表示面積

Claims (9)

  1. 一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、拡散のための光学板(ただし、導光板を除く)と、前記光学板の光出射側に配置された量子ドットシートとを備えた直下型バックライトにおいて、
    前記光源は、前記光学板の光出射側の面と反対側の面側に配置され、
    前記量子ドットシートが前記一次光を吸収して二次光を放出する量子ドットを含む量子ドット含有層を有し、
    前記量子ドットシートが、前記光学板の有効範囲の外周の少なくとも一部を越えて存在するように配置された直下型バックライト。
  2. 前記光源が青に相当する波長の一次光を発し、
    前記量子ドットが、前記一次光を吸収して緑に相当する波長の二次光を放出する第1量子ドットと、前記一次光を吸収して赤に相当する波長の二次光を放出する第2量子ドットとを含む請求項1に記載の直下型バックライト。
  3. 前記量子ドットシートが、前記光学板の有効範囲の全外周を越えて存在するように配置された請求項1又は2に記載の直下型バックライト。
  4. 前記光学板の有効範囲の外周を越えて存在する前記量子ドットシートの領域が、前記光学板の有効範囲の端部から2mm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の直下型バックライト。
  5. 前記量子ドットシートにおいて、前記光学板の有効範囲の端部から1.0mm間隔の色度(y)の変化率が102.0%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の直下型バックライト。
  6. 前記量子ドットシートの端部が、封止されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の直下型バックライト。
  7. 前記光源は、LED光源である請求項1〜6のいずれか1項に記載の直下型バックライト。
  8. バックライトと、液晶パネルとを備えた液晶表示装置において、前記バックライトが請求項1〜7のいずれか1項に記載の直下型バックライトである液晶表示装置。
  9. 一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、拡散のための光学板(ただし、導光板を除く)と、前記光学板の光出射側に配置された量子ドットシートとを含む直下型バックライトと、液晶パネルとを備えた液晶表示装置において、
    前記光源は、前記光学板の光出射側の面と反対側の面側に配置され、
    前記量子ドットシートが前記一次光を吸収して二次光を放出する量子ドットを含む量子ドット含有層と、前記量子ドット含有層の一方の面上又は両面上に設けられた量子ドット用バリアフィルムとを備える量子ドットシートであり、
    前記量子ドットシートの面積が、前記液晶パネルの有効表示面積より大きい液晶表示装置。
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