JP6691125B2 - Glp−1誘導体及びその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)の類似体(アナログ)の誘導体、より詳細には分岐アシル化を伴うGLP-1誘導体、並びにそれらの医薬的使用に関する。
配列表の参照による組込み
「配列表」と題した配列表は、4175バイトであり、2015年11月2日に作成されたものであり、参照により本明細書に組み込まれる。
WO 2005/027978 A2には、C12又はC14脂肪酸の分岐アシル化を伴うものを複数含む、多数のGLP-1誘導体について開示されている。
2014年6月19日に出願され、最初の優先日2013年6月20日(WO 2014/202727 A1、公開日2014年12月24日)を主張する、特許出願番号第PCT/EP2014/062952号には、分岐アシル化を伴う多数のGLP-1誘導体が開示されている。
WO 2005/027978 A2 WO 2014/202727 A1 WO 2006/097537 A2
セマグルチドは、週1回投与用のGLP-1誘導体であり、Novo Nordisk A/Sによって開発中である。この化合物は、WO 2006/097537 A2の実施例4に開示されている。
本発明は、月1回投与の可能性を有する新規GLP-1誘導体に関する。
一態様において、本発明は、全く同一の分岐リンカーを介して、2つのアシル鎖によってヒト天然GLP-1(7-37)の34、35、36、37、38、又は39位に対応するLys残基においてアシル化されているGLP-1類似体の誘導体に関する。分岐リンカーは、リジン等の、末端アミノ基を伴うC1-C5アルキル側鎖を有するアミノ酸のトリラジカル(tri-radical)である。アシル鎖の各々は、2つの長い脂肪二酸で形成されており、これらは、いわゆるポストリンカー(Post-linker)を介して、分岐リンカー(Branched linker)に接続されている。分岐リンカーは、いわゆるプレリンカー(Pre-linker)を介して、GLP-1類似体のLys34、Lys35、Lys36、Lys37、Lys38、又はLys39残基に接続されている。プレリンカー及び2つのポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む。これらは、例えば、本願に開示する多数のリンカー要素を1つ以上含んでもよい。
本発明の第2の態様は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較した場合に以下の変化:(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 39K)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G, 39K)、又は(8Aib, 22E, 26R, 34R, 35K)を含む、新規なGLP-1類似体、例えば配列番号3の類似体に関する。また、配列番号5、配列番号6、及び配列番号9は、本発明の新規なGLP-1類似体である。これらの類似体は、本発明のGLP-1誘導体の新規なペプチド中間体である。
第3の態様において、本発明は、本発明のGLP-1誘導体に関係する新規な側鎖中間体生成物に関する。これらの化合物は、式II:
Figure 0006691125
[式中、qは0〜5の範囲の整数であり、wは0〜5の範囲の整数であり、但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数であり;R1は-OH又は適切な活性化基であり;R2は-COOH又は-COOHの適切な保護基であり;並びにプレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む]によって定義される。R1基は、例えば-OPfp、又はプレリンカーの-CO基と共に活性なエステルを形成する類似の脱離基であってよい。R2基は、例えば-COOtBu、又は-COOH基の類似の保護基であってよい。
第4の態様において、本発明は、そのような誘導体又は類似体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物、並びにその医学的使用に関する。
天然のヒトGLP-1(7-37)のアミノ酸配列は、配列番号1として配列表に含まれている。配列番号2〜3及び5〜9は、本発明のGLP-1誘導体の特定のGLP-1類似体であり、配列番号4は、2つの比較化合物に組み込まれるGLP-1類似体である。
本発明の誘導体は、非常に長い半減期を有し、それにも関わらず非常に良好な効力を有する。
本発明の誘導体の構造は、図面においてより詳細に説明される。
図1は、分子の様々な部分について本願明細書において使用される専門用語を示すボックス及び線が加えられた、実施例11の誘導体の構造を示す。
以下において、ギリシャ文字は、それらの記号又は対応する表記名、例えば、α=アルファ;β=ベータ;ε=イプシロン;γ=ガンマ;δ=デルタ;ω=オメガ等によって表され得る。更に、μのギリシャ文字は、例えば、μl=ul又はμM=uMのように、「u」によって表され得る。
化学式におけるアスタリスク(*)又は波線は、i)結合点、ii)ラジカル、及び/又はiii)非共有電子を示している。
その第1の態様において、本発明は、一般式I:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
[式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、(S)-2-ヒドロキシ-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロピオン酸、D-ヒスチジン、デアミノ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、Nα-ホルミル-ヒスチジン、Nα-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;Xaa8は、Ala、Gly、Ser、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロブチル)カルボン酸であり;Xaa12は、Phe又はLeuであり;Xaa16は、Val又はLeuであり;Xaa18は、Ser、Val、Arg、又はLeuであり;Xaa19は、Tyr又はGlnであり;Xaa20は、Leu又はMetであり;Xaa22は、Gly又はGluであり;Xaa23は、Gln、Glu、又はArgであり;Xaa25は、Ala又はValであり;Xaa26は、Argであり;Xaa27は、Glu又はLeuであり;Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;Xaa31は、Trp又はHisであり;Xaa33は、Valであり;Xaa34は、Lys、Arg、His、Asn、又はGlnであり;Xaa35は、Lys、Gly又はAlaであり;Xaa36は、Lys、Arg又はGlyであり;Xaa37は、Gly、Pro、又はLysであり;Xaa38は、Lys若しくはGlyであるか、又は存在せず;Xaa39は、Lysであるか、又は存在しない]
のGLP-1類似体の誘導体であって、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、及びXaa39の少なくとも1つはLysであり、誘導体は、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、該側鎖は、(i) Chem. 11:
Figure 0006691125
[式中、qは0〜5の範囲の整数であり、wは0〜5の範囲の整数であり、但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数である]の分岐リンカー;及び(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
前記分岐リンカーは、a) その-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及びb) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、接続されており;プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、-CO基及び-NH基を含む;
誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステルに関する。
本発明の第2の態様において、本発明は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、以下の変化:(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 39K)、又は(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G, 39K)、又は(8Aib, 22E, 26R, 34R, 35K)を含む新規GLP-1類似体;又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステルに関する。
その第3の態様において、本発明は、式II:
Figure 0006691125
[式中、qは0〜5の範囲の整数であり、wは0〜5の範囲の整数であり、但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数であり;R1は-OH又は適切な活性化基であり;R2は-COOH又は-COOHの適切な保護基であり;並びにプレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む]
の化合物に関する。また、本発明は、この化合物の製造、及び生物学的に活性なペプチド又はタンパク質への付加のためのその使用にも関する。
その第4の態様において、本発明は、本発明の類似体の誘導体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物、並びに特に、(i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/又はβ-細胞量の増加、並びに/或いはβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDL(small, dense LDL)の低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全(heart insufficiency)、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全(heart failure)、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、又はクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置において使用される、医薬としての本発明の誘導体又は類似体の使用に関する。
また、本発明は、本願明細書に開示されるGLP-1誘導体、GLP-1類似体、側鎖中間体生成物、並びに医薬組成物及び使用にも関し、これらの発明を規定するために用いられる「含む」及び「含んでいる」のような制限のない(open-ended)用語は、例えば「から成る」、「から成っている」等の閉鎖的な(closed)用語と置き換えられる。
[GLP1受容体アゴニスト]
受容体アゴニストは、受容体に結合して天然のリガンドに特有の応答を誘発する類似体として定義することができる。完全(full)アゴニストは、天然のリガンドと同じ大きさの応答を誘発するものとして定義することができる(例えば、「Principles of Biochemistry」、AL Lehninger、DL Nelson、MM Cox、第2版、Worth Publishers、1993、763頁を参照されたい)。
したがって、例えば、「GLP-1受容体アゴニスト」は、GLP-1受容体に結合することができ、それらを活性化することができる化合物として定義することができる。また、「完全」GLP-1受容体アゴニストは、天然のGLP-1と同様の大きさのGLP-1受容体応答を誘発することができるGLP-1受容体アゴニストとして定義することができる。
「構造的特徴」
[GLP-1類似体]
用語「GLP-1類似体」は、本明細書において使用される場合、ヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7-37))の類似体(又はバリアント)を意味し、その配列は、配列番号1として配列表に含まれている。また、配列番号1の配列を有するペプチドは、「天然の」GLP-1を示していてもよい。
本発明のGLP-1誘導体に包含されるGLP-1類似体は、以下の式I:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
[式中、Xaa7は、L-ヒスチジン、(S)-2-ヒドロキシ-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロピオン酸、D-ヒスチジン、デアミノ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、Nα-ホルミル-ヒスチジン、Nα-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;Xaa8は、Ala、Gly、Ser、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロブチル)カルボン酸であり;Xaa12は、Phe又はLeuであり;Xaa16は、Val又はLeuであり;Xaa18は、Ser、Val、Arg、又はLeuであり;Xaa19は、Tyr又はGlnであり;Xaa20は、Leu又はMetであり;Xaa22は、Gly又はGluであり;Xaa23は、Gln、Glu、又はArgであり;Xaa25は、Ala又はValであり;Xaa26は、Argであり;Xaa27は、Glu又はLeuであり;Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;Xaa31は、Trp又はHisであり;Xaa33は、Valであり;Xaa34は、Lys、Arg、His、Asn、又はGlnであり;Xaa35は、Lys、Gly又はAlaであり;Xaa36は、Lys、Arg又はGlyであり;Xaa37は、Gly、Pro、又はLysであり;Xaa38は、Lys若しくはGlyであるか、又は存在せず;Xaa39は、Lysであるか、又は存在せず;Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、及びXaa39の少なくとも1つはLysである]によって定義することができる。
この式において、アミノ酸残基の付番は、天然のGLP-1に対して当技術分野における確立された慣習に従っており、すなわち、最初の(N末端)アミノ酸残基は、7番の位置に付番されるか又は一致し、続くアミノ酸残基は、C末端に向かって下流に、8、9、10等のように最後の(C末端)アミノ酸残基(天然のGLP-1では37番のGlyである)まで付番される。天然のGLP-1では、C末端アミノ酸はGlyであり、37番である。しかし、上式から見てとれるように、式Iのペプチドにおいて、C末端アミノ酸は、Xaa37、Xaa38、又はXaa39、すなわち37番、38番、又は39番をそれぞれ有していてもよい。C末端アミノ酸にXaa38が存在する、本発明のGLP-1類似体は、天然GLP-1と比較して、追加(又は延長)の1個のアミノ酸を含んでいると言うことができる。同様に、C末端アミノ酸がXaa39であるGLP-1類似体は、天然GLP-1と比較して、追加(又は延長)の2個のアミノ酸(すなわちXaa38及びXaa39)を含んでいると言うことができる。
付番は、配列表において異なって為され、ここで、配列番号1の最初のアミノ酸残基(His)は、1番が割り当てられ、最後(Gly)は31番が割り当てられる。ただし、本明細書において、本発明者らは、上記において説明されるように、当技術分野における確立された付番の慣習に従う。
本発明の誘導体のGLP-1類似体の各々は、i)変更されたアミノ酸残基に対応する天然のGLP-1(7-37)でのアミノ酸残基の番号(すなわち、天然のGLP-1での対応する位置)、及びii)実際の変更、を参照することにより、説明され得る。
換言すれば、本発明のGLP-1類似体は、天然のGLP-1(7-37)ペプチドを参照することによって、すなわち、天然のGLP-1(7-37)(配列番号1)と比較した場合、複数のアミノ酸残基が変更されているそのバリアントとして、説明することができる。これらの変更は、独立して、1つ以上のアミノ酸の置換、付加、及び/又は欠失を表し得る。
以下は、適切な類似体命名法の非限定的な例である。
実施例1の誘導体に組み込まれたGLP-1類似体は、本明細書において、(8Aib、22E、26R、34R、37K)GLP-1(7-37)と呼ばれ得る。この実施例1の類似体を天然のGLP-1とアライメントすると、天然のGLP-1の8位に(アライメントによれば)対応する類似体での位置のアミノ酸はAibであり、天然のGLP-1の22位に対応する類似体での位置のアミノ酸はEであり、天然のGLP-1の26位に対応する類似体での位置のアミノ酸はRであり、天然のGLP-1の34位に対応する類似体での位置のアミノ酸はRであり、天然のGLP-1の37位に対応する類似体での位置のアミノ酸はKである。この類似体における他の全てのアミノ酸は、天然のGLP-1における対応するアミノ酸と同一である。
別の例として、実施例7の誘導体に組み込まれたGLP-1類似体は、本明細書において、(7Imp、8Aib、22E、26R、34R、38G、39K)GLP-1(7-37)と呼ばれ得る。この実施例10の類似体を天然GLP-1とアライメントすると、天然のGLP-1の7位に(アライメントによれば)対応する類似体での位置のアミノ酸はデアミノ-Hisであり、天然のGLP-1の8位に対応する類似体での位置のアミノ酸はAibであり、天然のGLP-1の22位に対応する類似体での位置のアミノ酸はEであり、天然のGLP-1の26位に対応する類似体での位置のアミノ酸はRであり、天然のGLP-1の34位に対応する類似体での位置のアミノ酸はRであり、そして実施例7の類似体は、ジペプチドG-KというC末端追加(又は延長)を含み、これは、本目的のために、天然GLP-1の38〜39位にそれぞれ対応しているという。この類似体における他のアミノ酸の各々は、天然のGLP-1における対応するアミノ酸と同一である。
一般式Iは、同様に理解されるべきである。
ある特定の変更を「含む」類似体は、配列番号1と比較した場合、更なる変更を含んでいてもよい。特定の実施態様において、類似体は、特定の変更を「有する」か、又は特定の類似体「である」が、この場合は、配列番号1と比較して更なる変更は無い。
上記から明らかなように、アミノ酸残基は、それらの完全名、それらの1文字コード、及び/又はそれらの3文字コードによって識別することができる。これら3つの方法は、完全に同等である。
表現「と同等な位置」又は「対応する位置」は、天然のGLP-1(7-37)(配列番号1)等の参照配列を参照することによってバリアントGLP-1(7-37)配列における変更の部位を特徴付けるために使用され得る。同等な位置又は対応する位置、並びに変更の数は、例えば単純な手書き及び視認(目視検査)によって容易に推測され;並びに/或いは、タンパク質若しくはペプチドの標準的なアライメントプログラム、例えば、ニードルマン・ブンシュ(Needleman-Wunsch)アルゴリズムに基づく「align」を使用してもよい。このアルゴリズムは、Needleman, S.B.及びWunsch, C.D.、(1970)、Journal of Molecular Biology、48:443〜453頁において、並びに「Optimal Alignments in Linear Space」CABIOS (computer applications in the biosciences) (1988) 4:11〜17頁においてMyers及びW. Millerによるアラインプログラムに記載されている。アライメントのために、デフォルトのスコアリングマトリックスBLOSUM62及びデフォルトの同一性マトリックスを使用することができ、ギャップにおける最初の残基に対するペナルティは、-12、好ましくは-10に設定され得、ギャップにおける追加の残基に対するペナルティは、-2、好ましくは-0.5に設定され得る。
そのようなアライメントの例が、以下に記載されており、ここで、配列の「1」番は配列番号1の天然のGLP-1であり、配列の「2」番はその類似体(7Imp、8Aib、22E、26R、34R、38G、39K)(配列番号3)である。
Figure 0006691125
このアライメントに示された位置番号に(例えば、配列1の「1」及び「31」並びに配列2の「1」及び「32」に)6を加えると、本明細書において使用される位置付番が得られる。例えば、配列1(配列番号1と同一)において、N末端アミノ酸(H)は位置番号7を有し、C末端アミノ酸(G)は番号37を有する。配列2に関して、N末端アミノ酸(Imp)は番号7を有し、C末端アミノ酸(K)は番号39を有する。
1文字コドンを持たない特定のアミノ酸残基等(Imp及びAib等)が配列に含まれる場合、これらは、アライメント目的のために、上記のアライメントに示されているように、例えばXで置き換えることができる。所望であれば、Xは、後で手動により修正することができる。
以下は、上記のアライメントから推定することができるものの非限定的な例である。
一例として、配列2は、配列1と比較して(すなわち、ピリオド(「.」)、コロン(「:」)、又は水平ハイフン(「-」)がアライメントに示されている全ての位置において)、7のアミノ酸変化を有すると推定することができる。
別の例として、例えば、配列の2番は、アライメントにより、参照配列(配列1、配列番号1)の位置39に対応する位置にKを有するので、配列の2番は39Kを含むと推定することができる。
そして同様に、配列1と比較したときの配列2における全ての他の変更は、アライメントから推測することができる。
以下において、光学異性体について述べられていない本発明のGLP-1類似体の全てのアミノ酸は、(特に明記されない限り)L-異性体を意味すると理解されるべきである。
本発明の、及び本発明のGLP-1誘導体への包含のための好ましいGLP-1類似体は、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
[GLP-1誘導体]
用語「誘導体」は、GLP-1類似体との関連において本明細書において使用される場合、1つ以上の置換基が類似体に共有結合しているような、化学的に修飾されたGLP-1類似体を意味する。置換基は、側鎖とも呼ばれ得る。特定の実施態様において、本発明の誘導体の側鎖は、2つの足を有する分岐した構造を有する。
本発明のGLP-1誘導体は、「GLP-1類似体」という見出しの上記のセクションに定義される、式IのGLP-1類似体の誘導体である。
本発明のGLP-1誘導体は、GLP-1類似体の34位、35位、36位、37位、38位、又は39位のLys残基に(すなわち、式IのXaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39に)付加されている、側鎖の形態の置換を含む。
側鎖は、アルブミンと共に非共有結合性の複合体を形成することができ、それにより、血流による誘導体の循環を促進し、更に、GLP-1誘導体とアルブミンとの複合体が徐々にしか崩壊せず医薬品有効成分を放出しないという事実により、誘導体の作用期間を延長する効果も有する。
側鎖は、
Figure 0006691125
[式中、qは、0〜5の範囲の整数であり、wは、0〜5の範囲の整数であり、ただし、wが0の場合、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合、wは1〜5の範囲の整数である]
の分岐リンカーを含む。
qが4かつwが0である、特定の実施態様において、分岐リンカーを、Chem. 11a:
Figure 0006691125
のeps-Lys(Bis)のトリラジカルと称してもよい。
また、qが0かつwが4である、別の特定の実施態様においても、分岐リンカーは、Chem. 11aのeps-Lys(Bis)のトリラジカルである。
また、側鎖は、C20二酸:
Figure 0006691125
と称してもよい、Chem. 12の第一の及び第二のプロトラクターも含む。
分岐リンカーは、トリラジカルであり、したがって、二本脚構造を有する側鎖を提供する働きをする。分岐リンカーの-CO端は、GLP-1類似体の34位、35位、36位、37位、38位、又は39位のLys残基に、いわゆるプレリンカーを介して共有結合している。分岐リンカーは、その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二の、いわゆるポストリンカーをそれぞれ介して、接続されている。
プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む。
いくつかの実施態様において、プレリンカーの-NH基は、分岐リンカーの-CO基に接続されており、プレリンカーの-CO基は、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して接続されている。
いくつかの実施態様において、第一のポストリンカーの-CO基は、分岐リンカーの第一の-NH基に接続されており、第一のポストリンカーの-NH基は、第一のプロトラクターの-CO基に接続されている。
いくつかの実施態様において、第二のポストリンカーの-CO基は、分岐リンカーの第二の-NH基に接続されており、第二のポストリンカーの-NH基は、第二のプロトラクターの-CO基に接続されている。
これらのリンカーは、例えば、以下のリンカー要素:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
の1つ以上を含んでいてもよい。
リンカー要素1は、プレリンカー、第一のポストリンカー、及び/又は 第二のポストリンカーの一部を形成してもよい。
例えば、プレリンカーにおいて、多数のt個のリンカー要素1構造を、並置(一列になって、互いに接続)してもよく、ここで、tは1〜8の範囲である。
特定の実施態様において、リンカー要素1は、以下の構造を表す: 8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、略称Ado(k=1及びn=1の場合)、dPEG6 (k=5及びn=2の場合)、dPEG12 (k=11及びn=2の場合)、又はdPEG20 (k=19及びn=2の場合)。
多数の追加のリンカー要素を本発明の誘導体に(可能ならばより多いコピー数で)包含することができ、例えばリンカー要素2 (Chem. 2b、特定の実施態様においてChem. 2cであり、また、イプシロンLysと称してもよい、略称eps-Lys)、リンカー要素3 (Chem. 3、ガンマGluとも称される、略称gGlu)、及び/又はリンカー要素4 (Chem. 4、トラネキサム酸とも称される、略称Trx):
Figure 0006691125
[式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数である];
Figure 0006691125
一つの特定の実施態様において、第一の及び第二のポストリンカーのいずれも、上に規定するリンカー要素1を含まない。
他の好ましいGLP-1誘導体、例えば、様々なリンカー部分(プレリンカー、第一の及び第二のポストリンカー)において特定の組合せのリンカー要素を有するものは、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
特定の実施態様において、様々なリンカー要素、GLP-1類似体、第一の及び第二のプロトラクター、及び分岐リンカーの間の全ての接続は、アミド結合である。
実施例1〜22の特定のGLP-1誘導体の各々は、これらの医薬的に許容される塩、アミド、又はエステルと併せて、本発明の特に好ましいGLP-1誘導体である。
上記において説明されるように、本発明のGLP-1誘導体の側鎖及び式IIの化合物(側鎖中間体)は、2つの脚に分岐していると称され得る。
特定の実施態様において、脚は、類似であり、好ましくは実質的に同一であり、最も好ましくは同一である。
別の特定の実施態様において、第一の及び第二のプロトラクターは、類似であり、好ましくは実質的に同一であり、最も好ましくは同一である。
またさらなる特定の実施態様において、第一の及び第二のポストリンカーは、類似であり、好ましくは実質的に同一であり、最も好ましくは同一である。
用語「実質的に同一」は、1つ以上のエステル及び/又はアミドの形成に;好ましくは、1つ以上のメチルエステル、及び単一のアミドの形成に;より好ましくは、2つ以下のメチルエステル及び/又は単一のアミドの形成に;最も好ましくは1つ以下のメチルエステル及び/又は単一のアミドの形成に起因する同一性からの差異を含む。
プロトラクター及びポストリンカー等の化合物との関連において、類似性及び/又は同一性は、当技術分野において公知の任意の適切なコンピュータプログラム及び/又はアルゴリズムを使用して決定することができる。
例えば、2つのプロトラクター、2つのポストリンカー、又は2つの(プロトラクター及びポストリンカーから成る)分岐又は脚全体の類似性は、化学構造を表す数学的方法を指す、分子フィンガープリントを使用して適切に決定することができる(例えば、Chemoinformatics: A textbook、Johann Gasteiger及びThomas Engel(編)、Wiley-VCH Verlag、2003を参照されたい)。
適切なフィンガープリントの例としては、これらに限定されるわけではないが、UNITYフィンガープリント、MDLフィンガープリント、及び/又はECFPフィンガープリント、例えば、ECFP_6フィンガープリント(ECFPは、拡張連結性フィンガープリント(extended-connectivity fingerprints)を表す)が挙げられる。
特定の実施態様において、2つの延長部分、2つのリンカー、及び/又は2つの側鎖全体は、a)ECFP_6フィンガープリント;b)UNITYフィンガープリント;及び/又はc)MDLフィンガープリントとして表される。
a)、b)、又はc)が使用されているか否かにかかわらず、2つのフィンガープリントの類似性を計算するために、好ましくはTanimoto係数が使用される。
特定の実施態様において、a)、b)、又はc)が使用されているか否かにかかわらず、2つの延長部分、2つのリンカー、及び/又は2つの側鎖全体は、それぞれ、少なくとも0.5(50%);好ましくは少なくとも0.6(60%);より好ましくは少なくとも0.7(70%)、又は少なくとも0.8(80%);更により好ましくは少なくとも0.9(90%);最も好ましくは少なくとも0.99(99%)の類似性、例えば、1.0(100%)の類似性、を有する。
UNITYフィンガープリントは、プログラムSYBYL(Tripos社、1699 South Hanley Road、St. Louis、MO 63144-2319 USAから入手可能)を使用して計算することができる。ECFP_6及びMDLフィンガープリントは、プログラムPipeline Pilot(Accelrys Inc.社、10188 Telesis Court、Suite 100、San Diego、CA 92121、USAから入手可能)を使用して計算することができる。
より詳細については、例えば、J. Chem. Inf. Model. 2008、48、542〜549頁; J. Chem. Inf. Comput. Sci. 2004、44、170〜178頁; J. Med. Chem. 2004、47、2743〜2749頁; J. Chem. Inf. Model. 2010、50、742〜754頁;及びSciTegic Pipeline Pilot Chemistry Collection: Basic Chemistry User Guide、March 2008、SciTegic Pipeline Pilot Data Modeling Collection、2008(どちらも、Accelrys Software Inc.社、San Diego、USから)、並びにガイドhttp://www.tripos.com/tripos_resources/fileroot/pdfs/Unity_111408.pdf及びhttp://www.tripos.com/data/SYBYL/SYBYL_072505.pdfを参照されたい。
類似性の計算の例が以下に示されており、公知のGLP-1誘導体の公知の側鎖全体が、そのメチルエステルと比較された。
Figure 0006691125
a)ECFP_6フィンガープリントを使用した場合、類似性は0.798であり、b)UNITYフィンガープリントを使用した場合、類似性は0.957であり、MDLフィンガープリントを使用した場合、類似性は0.905である。
2つの同一な側鎖(アルブミン結合部分)の場合、誘導体は、対称と示してもよい。
特定の実施態様において、類似性係数は、少なくとも0.80、好ましくは少なくとも0.85、より好ましくは少なくとも0.90、更により好ましくは少なくとも0.95、最も好ましくは少なくとも0.99である。
本発明の誘導体及び式IIの化合物(側鎖中間体)は、同じ分子式及び結合原子の配列を有するが空間におけるそれらの原子の三次元配向においてのみ異なる、異なる立体異性形態において存在し得る。例示される本発明の誘導体及び式IIの化合物の立体異性は、名前並びに構造において、標準的な命名法を用いて、実施例のセクションに示される。特に明記されない限り、本発明は、特許請求される誘導体/式IIの化合物の全ての立体異性形態に関する。
本発明のGLP-1誘導体の血漿中濃度は、任意の適切な方法を用いて決定することができる。例えば、LC-MS(液体クロマトグラフィー質量分析)、又はイムノアッセイ、例えば、RIA(放射性免疫測定法)、ELISA(酵素結合免疫測定法)、及びLOCI(発光酸素チャネリングイムノアッセイ)等を用いることができる。適切なRIA及びELISAアッセイのための一般的なプロトコルは、例えば、WO2009/030738の116〜118頁に見出される。好ましいアッセイは、LOCIアッセイであり、ここで、LOCIは、発光酸素チャネリングイムノアッセイを意味し、これは、一般的に、インスリンの定量について、Poulsen及びJensenによってJournal of Biomolecular Screening 2007、12巻、240〜247頁に記載されている。ドナービーズをストレプトアビジンでコーティングし、その一方で、アクセプタービーズを、ペプチドの中間/C末端エピトープを認識するモノクローナル抗体とコンジュゲートさせた。N末端に対して特異的な別のモノクローナル抗体をビオチン化した。3つの反応剤を検体と組み合わせて、2つ部位のある免疫複合体を形成させた。複合体への照射により、ドナービーズから一重項酸素原子が放出され、これがアクセプタービーズ中へと向けられ、化学発光を引き起こし、この発光をEnvisionプレートリーダーにおいて測定した。光の量は、化合物の濃度に比例した。
本発明のGLP-1誘導体及び類似体は、GLP-1活性を有する。この用語は、GLP-1受容体に結合してシグナル伝達経路を開始し、結果としてインスリン分泌性作用又は当技術分野において公知の他の生理的効果を生じる能力を意味する。例えば、本発明の類似体及び誘導体は、本明細書の実施例23、24、26、及び/又は27において説明されるアッセイを用いて、GLP-1活性について試験することができる。
[側鎖中間体生成物]
また、本発明は、式II:
Figure 0006691125
[式中、qは0〜5の範囲の整数であり、wは0〜5の範囲の整数であり、但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数であり;R1は-OH又は適切な活性化基であり;R2は-COOH又は-COOHの適切な保護基であり;並びにプレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む]
の化合物、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステルにも関する。
式IIの化合物は、その構造中に、Chem. 11の分岐リンカー、並びに、第一の及び第二のプロトラクターにそれぞれ対応する、Chem. 12の、第一の及び第二の-CO-(CH2)18-R2基を含む。
いくつかの実施態様において、プレリンカーの-NH基は、分岐リンカーの-CO基に接続されており、プレリンカーの-COは、R1に接続されている。
いくつかの実施態様において、第一のポストリンカーの-CO基は、分岐リンカーの第一の-NH基に接続されており、第一のポストリンカーの-NH基は、第一の-CO-(CH2)18-R2基の-CO基に接続されている。
いくつかの実施態様において、第二のポストリンカーの-CO基は、分岐リンカーの第二の-NH基に接続されており、第二のポストリンカーの-NH基は、第二の-CO-(CH2)18-R2基の-CO基に接続されている。
この化合物は、本発明のGLP-1誘導体の非ペプチド部分(又は側鎖部分)を構成するという意味で、中間体生成物である。
本発明のGLP-1誘導体の側鎖部分は、実施例部で説明するとおり、ペプチド合成中に、段階的に(stepwise)、固体支持体上に直接、調製してそのペプチド部分に付加することができる。
代替的に、側鎖部分を、固体支持体上に直接調製し、続いて、適切な活性化基及び保護基を用いて、ペプチド部分に付加することができる。
非限定的な例として、実施例14 (Chem. 34)の誘導体のChem. 54の側鎖部分を、2-クロロトリチル樹脂上に、ジクロロメタン/N-メチルピロリドン(1:1)中のFmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸(2当量)のカップリングにより、ジイソプロピルエチルアミン(6当量)を最初の残基として用いて、調製することができる。樹脂を、続いてジクロロメタン/メタノール/ジイソプロピルエチルアミン(85:10:5)2回、ジクロロメタン、N-メチルピロリドンで洗浄する。次に、N-メチルピロリジン中20%ピペリジンで処理することにより、Fmoc基を取り除く(2回の処理、各4分間)。続いて、樹脂をNMP、DCMで各3回洗浄し、ジイソプロピルカルボジイミド、コリジン、及びOxymaPure(登録商標) (各8当量)を用いて、N-メチルピロリドン中Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸(8当量)をさらにカップリングさせる。続いて、樹脂をNMP、DCMで各3回洗浄し、上述のようにFmoc基を取り除く。その後、以下のビルディングブロックを、カップリング、洗浄、Fmoc除去、及び洗浄の反復サイクルを用いて、カップリングさせることができる: Fmoc-Lys(Fmoc)-OH、Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、Fmoc-Glu-OtBu、Fmoc-トラネキサム酸、及びイコサン二酸モノ-tert-ブチルエステエル。粗側鎖部分を、続いてトリフルオロエタノール/ジクロロメタン(20:80)を用いて樹脂から遊離させ、真空中で濃縮乾固させることができる。所望の場合、側鎖部分を、当該技術分野で周知のように、フラッシュクロマトグラフィーを用いて精製することができる。tert-ブチル保護された側鎖部分(1.25当量)を、その後、目的の実施例14の化合物のペプチド部分(1.0当量)へのカップリングのために、側鎖部分をジメチルホルムアミド:テトラヒドロフラン(1:1)中に溶解させることにより、活性化することができる。その後、O-(N-スクシンイミジル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩(1.4当量)、続いてジイソプロピルエチルアミド(2.5当量)を加えて、1時間攪拌する。ペプチド部分(1.0当量)を、200 mM Na2CO3(aq)/テトラヒドロフラン(5:2) pH 10.6中に溶解させる。上で調製した側鎖部分のOSucエステルを、滴下により(dropwise)、溶解させたペプチドに、攪拌下で、pHを1N NaOHで10.6〜10.8に維持しながら、加える。1時間放置して反応させる。pHを、ペプチド-側鎖コンジュゲートの等電点まで低下させ、沈殿物を遠心分離で沈降させる。乾燥させた沈殿物を、トリフルオロ酢酸/水(95:5)で30分間処理し、ジエチルエーテルに注ぐ。完成した生成物を、遠心分離により単離する。
代替的に、側鎖部分を、液相化学(solution phase chemistry)により調製し、続いて、下記に説明するもの等の適切な活性化基及び保護基を用いて、ペプチド部分に付加することができる。
代替的に、側鎖部分を、適切な保護基を用いて、複数の工程で付加することができる。非限定的な例として、アミド結合及び適切な保護基により結合している、Chem. 11の分岐リンカー及びプレリンカーを、ペプチド部分のリジンイプシロンアミノ基に、活性エステル等の適切な活性化基を用いて、アミド結合を形成することにより、付加することができる。続いて、アミド結合及び適切な保護基により結合している、第一の及び第二のポストリンカー及びChem. 12の第一の及び第二のプロトラクターを、Chem. 11の分岐リンカーの末端アミノ基に付加することができる。
R1官能基の非限定的な例は、-OH及び他の適切な活性化基であり、例えば、限定するものではないが、適切な脱離基の形態の活性化基、例えば、限定するものではないが、プレリンカーのカルボニル基(例えば隣接したカルボニル基)と共に活性エステルを形成する適切な保護基、例えば、限定するものではないが:
-OPfp (2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-OPnp (4-ニトロフェノキシ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
及び-OSuc ((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
等である。他の適切な活性化基は、例えば、限定するものではないが、M. Bodanszky, "Principles of Peptide Synthesis", 2nd ed., Springer Verlag, 1993の教示に従って選択してもよい。
R2官能基の非限定的な例は、-COOH及び他の適切なカルボン酸保護基であり、例えば、限定するものではないが、適切な非反応性エステル、例えば、限定するものではないが:
-COOtBu (tert-ブトキシカルボニル)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-COOBz (ベンジルオキシカルボニル)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-COOMe (メトキシカルボニル)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-COSC(CH3)3 (tert-ブチルスルファニルカルボニル)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-COCH2CCl3 (2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)と表記してもよい、
Figure 0006691125
等である。他の適切な非反応性エステル及び他のカルボン酸保護基は、例えば、限定するものではないが、P. G. M. Wuts, T. W. Greene, "Greene's Protective Groups in Organic Synthesis", 4th ed., John Wiley & Sons, Inc, 2007の教示に従って選択してもよい。
本発明の側鎖中間体化合物のいくつかの実施態様において、第一の及び第二のポストリンカーは、各々、Chem. 1のリンカー要素1をz回含み、zは0であるか又は1〜4の範囲の整数であり、Chem. 3のリンカー要素3及びChem. 4のリンカー要素4から選択されるさらなるリンカー要素を少なくとも一つ含み、Chem. 3において、遊離酸基(-COOH)はR3で置換されており、R3は、-COOH又はカルボン酸の適切な保護基である。
本発明の側鎖中間体化合物のいくつかの実施態様において、そのプレリンカー部分は、少なくとも1つのChem. 1のリンカー要素1又は少なくとも1つのChem. 2bのリンカー要素2を含み、Chem. 2bにおいて、遊離アミノ基(-NH2)はR5で置換されており、R5は、-NH2又はアミノ基の適切な保護基である。
R3官能基の非限定的な例は、-COOH及び他の適切なカルボン酸保護基であり、例えば、限定するものではないが、適切なエステル基、例えば、限定するものではないが、-COOtBu (Chem. 84)、-COOBz (Chem. 85)、-COOMe (Chem. 86)、-COSC(CH3)3 (Chem. 87)、及び-COCH2CCl3 (Chem. 88)等である。他の適切なエステル及びカルボン酸基の保護基は、例えば、限定するものではないが、P. G. M. Wuts, T. W. Greene, "Greene's Protective Groups in Organic Synthesis", 4th ed., John Wiley & Sons, Inc, 2007の教示に従って選択してもよい。
R5官能基の非限定的な例は、-NH2及びアミノ基の適切な保護基であり、例えば、限定するものではないが、適切なカルバメート、例えば、限定するものではないが:
-NHFmoc (9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-NHBoc (tert-ブトキシカルボニルアミノ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
-NHCbz (ベンジルオキシカルボニルアミノ)と表記してもよい、
Figure 0006691125
等である。他の適切なカルバメート及びアミノ基の保護基は、例えば、限定するものではないが、P. G. M. Wuts, T. W. Greene, "Greene's Protective Groups in Organic Synthesis", 4th ed., John Wiley & Sons, Inc, 2007の教示に従って選択してもよい。
多数の本発明の特定の側鎖中間体化合物が、「特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
特に関心が高いのは、以下の表Aに列挙する、Chem. 50〜Chem. 64の側鎖中間体化合物である。表Aは、第一のポストリンカー、第二のポストリンカー、及びプレリンカーの構造の定義について、さらに下の表Bを参照していることに留意されたい。また、表Aは、本発明の特定の側鎖中間体化合物を包含する、本発明の特定のGLP-1誘導体のChem.番号も示す。
Figure 0006691125
Figure 0006691125
Figure 0006691125
また、本発明は、中間体側鎖化合物の調製、及びその誘導体の形成下での生物学的に活性なペプチド又はタンパク質への付加のためのその使用にも関する。さらなる特定の実施態様は、「特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
いくつかの実施態様において、本発明の中間体側鎖化合物は、アルブミンと非共有結合的な複合体を形成することができる。いくつかの実施態様において、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質に付加される場合、この効果は最終ペプチド又はタンパク質誘導体に持ち越され、したがって、最終ペプチド又はタンパク質誘導体は、インビボで延長された作用の持続を呈する。
[医薬的に許容される塩、アミド、又はエステル]
本発明の誘導体、類似体、及び側鎖中間体生成物は、医薬的に許容される塩、アミド、又はエステルの形態であってもよい。
塩は、例えば、塩基と酸との間の化学反応、例えば:2NH3+H2SO4→(NH4)2SO4によって形成される。
塩は、塩基性塩、酸性塩であってもよく、又はそれは、どちらでもなくてもよい(すなわち、中性塩)。塩基性塩は、水中において水酸化物イオンを生じ、酸性塩はヒドロニウムイオンを生じる。
本発明の誘導体の塩は、加えられたカチオン又はアニオンと、それぞれ、アニオン性基又はカチオン性基との間で形成されてもよい。これらの基は、ペプチド部分及び/又は本発明の誘導体の側鎖に位置されてもよい。
本発明の誘導体のアニオン性基の非限定的な例としては、側鎖における遊離カルボン酸基、並びに存在するのであればペプチド部分における遊離カルボン酸基が挙げられる。ペプチド部分は、多くの場合、C末端に遊離カルボン酸基を含み、また、内部酸性アミノ酸残基、例えば、Asp及びGlu、において遊離カルボン酸基も含む。
ペプチド部分のカチオン性基の非限定的な例としては、N末端の遊離アミノ基、並びに存在するのであれば内部塩基性アミノ酸残基、例えば、His、Arg、及びLysの任意の遊離アミノ基が挙げられる。
本発明の誘導体のエステルは、例えば、アルコキシ基又はアリールオキシ基による少なくとも1つのヒドロキシル基の置き換えをもたらす、遊離カルボン酸基とアルコール又はフェノールとの反応によって形成され得る。
エステルの形成には、ペプチドのC末端における遊離カルボン酸基、及び/又は側鎖中の任意の遊離カルボン酸基が関与し得る。
本発明の誘導体のアミドは、例えば、遊離カルボン酸基とアミン若しくは置換されたアミンとによる反応によって、又は遊離アミノ基若しくは置換されたアミノ基とカルボン酸とによる反応によって形成され得る。
アミドの形成には、ペプチドのC末端における遊離カルボン酸基、側鎖中の任意の遊離カルボン酸基、ペプチドのN末端における遊離アミノ基、並びに/或いはペプチド及び/又は側鎖中のペプチドの任意の遊離アミノ基若しくは置換されたアミノ基が関与し得る。
特定の実施態様において、ペプチド又は誘導体は、医薬的に許容される塩の形態である。別の特定の実施態様において、誘導体は、医薬的に許容されるアミドの形態、好ましくはペプチドのC末端にアミド基を有する、医薬的に許容されるアミドの形態である。更に他の特定の実施態様において、ペプチド又は誘導体は、医薬的に許容されるエステルの形態である。
[機能特性]
特定の実施態様において、本発明の誘導体は、非常に長い半減期と、同時にインビトロ及びインビボでの非常に良好な効力とを有し、このため、誘導体は月1回の投与に適している可能性がある。
したがって、第1の機能的態様において、本発明の誘導体は、良好な効力を有する。更に又は或いは、第2の態様において、それらは、例えば高濃度のアルブミン下で、非常に良好にGLP-1受容体に結合する。好ましくは、それらは、GLP-1受容体を活性化する能力と組み合わされた、GLP-1受容体に強く結合するそれらの能力によって反映されるように、完全GLP-1受容体アゴニストである。更に又は或いは、第3の機能的態様において、それらは、改善された薬物動態特性を有する。
[生物学的活性-インビトロでの効力]
本発明の誘導体のGLP-1類似体は、生物学的に活性なタンパク質の非限定的な一例である。
第1の機能的態様によれば、本発明の誘導体並びにそのようなものとしての構成要素GLP-1類似体は、生物学的に活性であるか、又は効力がある(potent)。
特定の実施態様において、効力及び/又は活性は、インビトロでの効力、すなわち、機能性GLP-1受容体アッセイにおける性能、より詳細には、ヒトGLP-1受容体を活性化する能力、を意味する。
インビトロでの効力は、例えば、ヒトGLP-1受容体を発現する膜を含有する媒質において、及び/又はヒトGLP-1受容体を発現する全細胞を用いたアッセイにおいて、決定することができる。
例えば、ヒトGLP-1受容体の応答は、例えば、ヒトGLP-1受容体を発現し、プロモーターにカップリングしたcAMP応答エレメント(CRE)のDNAとホタルルシフェラーゼ(CREルシフェラーゼ)の遺伝子とを含有する、安定して形質移入されたBHK細胞株における、レポーター遺伝子アッセイにおいて測定することができる。cAMPがGLP-1受容体の活性化の結果として産生される場合、このcAMPにより、結果としてルシフェラーゼの発現が生じる。ルシフェラーゼは、ルシフェリンを加えることによって判定することができ、ルシフェリンは、この酵素によって、オキシルシフェリンに転化されて生物発光を生じ、この生物発光が測定され、この生物発光はインビトロ効力の尺度である。そのようなアッセイの非限定的な一例を、実施例23において説明する。
半数効果濃度(EC50)なる用語は、一般的に、用量応答曲線を参考にした、ベースラインと最大値との間の中間の応答を誘起する濃度を意味する。EC50は、化合物の効力の尺度として使用され、化合物の最大効果の50%が観察される濃度を表している。
本発明の誘導体のインビトロでの効力は、上記において説明したように決定することができ、関心対象の誘導体のEC50も決定することができる。EC50値が低いほど、効力は良好である。
特定の実施態様において、本発明の誘導体は、非常に長い半減期を有するという事実にもかかわらず、非常に強力である。特定の実施態様において、本発明の誘導体は、300pM以下のEC50に相当する、実施例23の方法を使用して決定されたインビトロでの効力を有する。
追加の特定の実施態様は、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
[生物学的活性-インビボでの薬理学]
別の特定の実施態様において、本発明の誘導体並びにそのようなものとしての構成要素GLP-1類似体は、インビボにおいて強力であり、これは、任意の適切な動物モデルにおいて、並びに臨床試験において、当技術分野において公知のように決定することができる。
Sprague Dawleyラットは、適切な動物モデルの一例であり、食物摂取量及び/又は体重に対する急性効果を、そのようなラットにおいてインビボで、例えば実施例26で説明するように決定してもよい。特定の実施態様において、本発明の誘導体の食物摂取量及び体重に対する急性効果は、投与後48時間で観察される。
肥満の糖尿病マウス(db/dbマウス)は、適切な動物モデルの別の例であり、食物摂取量及び/又は体重に対する急性効果を、そのようなラットにおいてインビボで、例えば実施例27で説明するように決定してもよい。特定の実施態様において、本発明の誘導体の食物摂取量及び体重に対する急性効果は、投与後48時間で観察される。
追加の特定の実施態様は、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
[生物学的活性-インビトロでの受容体結合]
第2の機能的態様によれば、本発明の誘導体並びにそのようなものとしての構成要素GLP-1類似体は、例えば、高濃度のアルブミン下で、GLP-1受容体に非常によく結合する。これは、実施例24において説明されるようにして決定することができる。
概して、低アルブミン濃度でのGLP-1受容体への結合は、可能な限り良好であるべきであり、それは、低いIC50値に対応する。
高アルブミン濃度でのIC50値は、GLP-1受容体への誘導体の結合に対する血清アルブミンの影響を反映する。公知のように、GLP-1誘導体は、血清アルブミンに結合することができ、そのような場合、高血清アルブミンでのIC50値は、低アルブミンでのIC50値より高い。高血清アルブミンでのIC50値の増加は、GLP-1受容体への結合と競合する血清アルブミン結合に起因したGLP-1受容体への結合の減少を表している。
特定の実施態様において、本発明の誘導体は、低アルブミン濃度においてGLP-1受容体に非常に良好に結合するが、それらは、高アルブミン濃度においても非常に良好に結合する。
一例として、特定の実施態様において、2.0%のHSA(高アルブミン)の存在下での本発明の誘導体のGLP-1受容体結合親和性(IC50)は、400nM以下である。
追加の特定の実施態様は、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
[薬物動態プロファイル]
第3の機能的態様により、本発明の誘導体は、終末相半減期の増加及び/又はクリアランスの減少等の改善された薬物動態特性を有する。
終末相半減期の増加及び/又はクリアランスの減少は、関心対象の化合物が身体からゆっくりと排除されることを意味する。本発明の誘導体の場合、これは、薬理効果の持続期間の延長を伴う。
本発明の誘導体の薬物動態特性は、適切には、薬物動態(PK)試験により、インビボにおいて特定される。そのような試験は、時間経過において、医薬化合物が身体においてどのように吸収され、分配され、及び排除されるか、並びにこれらのプロセスが身体において化合物の濃度にどのように影響するか、を評価するために行われる。
医薬品開発の発見及び臨床前段階において、マウス、ラット、サル、イヌ、又はブタ等の動物モデルを使用して、この特性評価を行ってもよい。これらのモデルのいずれも、本発明の誘導体の薬物動態特性を試験するために使用することができる。
そのような試験において、動物は、典型的には、関連製剤において、静脈内(i.v.)、皮下(s.c.)、又は経口(p.o.)のいずれかにより、薬物の単回用量が投与される。血液試料を、投薬後の事前に定義された時点において採取し、試料を、関連する定量アッセイにより薬物の濃度について分析する。これらの測定に基づいて、試験対象の化合物の時間-血漿濃度プロファイルをプロットし、いわゆる、データのノンコンパートメント薬物動態分析を行う。
ほとんどの化合物では、片対数プロットにおいて描かれる場合、血漿-濃度プロファイルの終端部分は、直線になるが、これは、初期吸収及び分配後に薬物が身体から一定の分率において除去されることを反映している。その率(ラムダZ又はλz)は、プロットの終端部分の傾きのマイナスに等しい。この率から、終末相半減期も、t1/2=ln(2)/λzとして計算することができる(例えば、Johan Gabrielsson及びDaniel Weiner: Pharmacokinetics and Pharmacodynamic Data Analysis. Concepts & Applications、第3版、Swedish Pharmaceutical Press、Stockholm (2000)を参照されたい)。
クリアランスは、i.v.投与の後に決定することができ、それは、血漿濃度対時間プロファイルの曲線下面積(AUC)で除された用量(D)として定義される(Rowland, M及びTozer TN: Clinical Pharmacokinetics: Concepts and Applications、第3版、1995 Williams Wilkins)。
終末相半減期及び/又はクリアランスの推定は、新規の薬物化合物の評価において、投薬レジメンの評価に関連し、薬物開発における重要なパラメータである。
[薬物動態プロファイル-ミニブタにおけるインビボでの半減期]
第3の機能的態様によれば、本発明の誘導体は、改善された薬物動態特性を有する。
特定の実施態様において、薬物動態特性は、例えば、本明細書の実施例37において説明されるように、i.v.投与後のミニブタにおいてのインビボでの終末相半減期(T1/2)として決定することができる。
特定の実施態様において、本発明の誘導体は、ミニブタにおいて優れた終末相半減期を有し、このため、誘導体は月1回の投与に適している。特定の実施態様において、i.v.投与後のミニブタにおける本発明の誘導体の終末相半減期は、少なくとも100時間である。
本発明の誘導体の追加の特定の実施態様は、「特定の実施態様」、「追加の特定の実施態様」、及び「またさらなる特定の実施態様」という見出しのセクションにおいて開示される。
[製造プロセス]
GLP-1(7-37)及びGLP-1類似体のようなペプチドの製造は、当技術分野において周知である。
本発明の誘導体のGLP-1部分(又はそれらの断片)及び本発明のGLP-1類似体は、例えば、古典的ペプチド合成、例えば、t-Boc若しくはFmoc化学、又は他の十分に確立された技術を使用した固相ペプチド合成、によって製造することができ、例えば、Greene及びWuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1999、Florencio Zaragoza Dorwald、「Organic Synthesis on solid Phase」、Wiley-VCH Verlag GmbH、2000、並びに「Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis」、W.C. Chan及びP.D. White編、Oxford University Press、2000を参照されたい。
更に又は或いは、それらは、組換え法によって、すなわち、類似体をコードするDNA配列を含有し、ペプチドを発現することができる宿主細胞を、ペプチドの発現を可能にする条件下において適切な栄養培地中で培養することによって、製造することができる。これらのペプチドの発現にとって適切な宿主細胞の非限定的な例は、大腸菌(Escherichia coli)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、並びに哺乳動物のBHK又はCHO細胞株である。
非天然アミノ酸及び/又は共有結合したN末端モノペプチド若しくはジペプチド模倣体を含む、本発明の誘導体は、例えば、実施例部において説明されるように製造することができる。或いは、例えば、Hodgsonら:「The synthesis of peptides and proteins containing non-natural amino acids」、Chemical Society Reviews、33巻、7号(2004)、422〜430頁;及び「Semi-recombinant preparation of GLP-1類似体s」と題されたWO2009/083549A1を参照されたい。
本発明のいくつかの誘導体を調製する方法の具体例が、実施例部に含まれる。
[医薬組成物]
本発明は更に、本発明の誘導体又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステルと、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物にも関する。そのような組成物は、当技術分野において公知のように調製することができる。
用語「賦形剤」は、治療有効成分以外の任意の成分を広く意味する。賦形剤は、不活性物質、非活性物質、及び/又は医薬活性でない物質であってもよい。
賦形剤は、例えば、担体、ビヒクル、希釈剤、タブレット補助剤として、並びに/又は、活性物質の投与及び/若しくは吸収を改善するため等、様々な目的に役立ち得る。
様々な賦形剤による薬学的有効成分の製剤化は、当技術分野において公知であり、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy(例えば、第19版(1995)、及びその後の任意の版)を参照されたい。
賦形剤の非限定的な例は、溶剤、希釈剤、緩衝剤、保存料、張度調整剤、キレート化剤、及び安定化剤である。
製剤の例としては、液体製剤、すなわち、水を含む水性製剤が挙げられる。液体製剤は、溶液剤又は懸濁剤であり得る。水性製剤は、典型的には、少なくとも50w/w%水、又は少なくとも60w/w%、70w/w%、80w/w%、更に少なくとも90w/w%の水を含む。
或いは、医薬組成物は、固体製剤、例えば、凍結乾燥又はスプレードライされた組成物であってもよく、これらは、そのまま使用することができ、或いは使用の前に医師若しくは患者がこれに溶剤及び/又は希釈剤を加える。
水性製剤のpHは、pH 3〜pH 10の間の任意のpH、例えば、約7.0〜約9.5、又は約3.0〜約7.0、例えば7.0〜9.5、又は3.0〜7.0であり得る。
医薬組成物は、緩衝剤を含み得る。緩衝剤は、例えば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、ビシン、トリシン、リンゴ酸、コハク酸塩、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸、並びにそれらの混合物から選択され得る。
医薬組成物は、保存料を含み得る。保存料は、例えば、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、及びチオメロサール、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロルヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(3p-クロルフェノキシプロパン-1,2-ジオール)、並びにそれらの混合物から選択され得る。保存料は、0.1mg/ml〜20mg/mlの濃度において存在し得る。医薬組成物は、等張化剤を含み得る。等張化剤は、例えば、塩(例えば、塩化ナトリウム)、糖若しくは糖アルコール、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン)、アルジトール(例えば、グリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール)、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400)、及びそれらの混合物から選択され得る。任意の糖(単糖、二糖、若しくは多糖等)又は水溶性グルカン(例えば、フルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、α及びβ-HPCD、可溶性デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、並びにカルボキシメチルセルロース-Naを含む)が使用され得る。糖アルコールは、少なくとも1つの-OH基を有するC4〜C8炭化水素として定義され、例えば、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチトール、ズルシトール、キシリトール、及びアラビトールが挙げられる。一実施態様として、糖アルコール添加剤はマンニトールである。
医薬組成物はキレート化剤を含み得る。キレート化剤は、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、及びアスパラギン酸の塩、並びにそれらの混合物から選択され得る。
医薬組成物は、安定化剤を含み得る。安定化剤は、例えば、1つ以上の酸化阻害剤、凝集阻害剤、界面活性剤、及び/又は1つ以上のプロテアーゼ阻害剤であり得る。これら様々な種類の安定化剤の非限定的な例を、以下に開示する。
用語「凝集体形成」は、オリゴマー(これは、可溶性のままであり得る)又は溶液から沈殿する大きな可視的な凝集体の形成を結果として引き起こす、ポリペプチド分子の間の物理的相互作用を指す。液体医薬組成物の保管の間のポリペプチドによる凝集体形成は、そのポリペプチドの生物活性に悪影響を及ぼし得、結果として、医薬組成物の治療効率の損失を生じる。更に、凝集体形成は、ポリペプチド含有医薬組成物が注入システムを使用して投与される場合、他の問題、例えば、細管、膜、若しくはポンプの閉塞、の原因となり得る。
医薬組成物は、組成物の保管の際のポリペプチドの凝集体形成を減少させるのに十分な量のアミノ酸塩基を含んでいてもよい。用語「アミノ酸塩基」は、1つ以上のアミノ酸(メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン等)、又はそれらの類似体を意味する。いずれのアミノ酸も、その遊離塩基形態又はその塩形態のいずれかにおいて存在していてもよい。アミノ酸塩基のいずれの立体異性体(すなわち、L、D、又はそれらの混合物)も存在していてもよい。
治療剤としての機能を果たすポリペプチドが、メチオニンスルホキシドへのメチオニン残基の酸化に影響を受けやすい少なくとも1つのメチオニン残基を含むポリペプチドの場合、メチオニン(又は他の含硫アミノ酸又はアミノ酸類似体)を加えることによって、そのような酸化を阻害することができる。メチオニンの任意の立体異性体(L若しくはD)又はそれらの組合せを使用することができる。
医薬組成物は、高分子量ポリマー又は低分子化合物から選択される安定化剤を含んでいてもよい。安定化剤は、例えば、ポリエチレングリコール(例えば、PEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ-/ヒドロキシセルロース又はその誘導体(例えば、HPC、HPC-SL、HPC-L、及びHPMC)、シクロデキストリン、硫黄含有物質(モノチオグリセロール、チオグリコール酸、及び2-メチルチオエタノールとして)、並びに様々な塩(例えば、塩化ナトリウム)から選択することができる。医薬組成物は、追加の安定化薬剤、例えば、これらに限定されるわけではないが、メチオニン及びEDTA(これらは、メチオニンの酸化からポリペプチドを保護する)、並びに非イオン性界面活性剤(凍結融解又は機械的剪断に関連する凝集からポリペプチドを保護する)等、を含んでいてもよい。
医薬組成物は、1種以上の界面活性剤を含んでいてもよい。用語「界面活性剤」は、水溶性(親水性)部分と脂溶性(親油性)部分とで構成される任意の分子又はイオンを意味する。界面活性剤は、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び/又は両性イオン性界面活性剤から選択することができる。
医薬組成物は、1種以上のプロテアーゼ阻害剤、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)及び/又はベンズアミジンHCl等を含んでいてもよい。
医薬組成物における追加の任意選択の成分としては、例えば、湿潤化剤、乳化剤、酸化防止剤、充填剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチン)、及び/又は両性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジン、及びヒスチジン等のアミノ酸)が挙げられる。
なお更に、医薬組成物は、例えば、WO2008/145728に記載の製剤の任意の1つ以上を使用して、インスリン分泌性化合物の経口製剤の技術分野において公知のように製剤化することができる。
投与用量は、誘導体の0.1mg〜100mg、誘導体の1〜100mg、又は誘導体の1〜50mgを含有し得る。
誘導体は、医薬組成物の形態において投与され得る。誘導体は、それを必要とする患者に、いくつかの部位において、例えば、皮膚又は粘膜部位等の局所部位において;動脈、静脈、又は心臓等における吸収を迂回する部位において;並びに皮膚、皮下、筋肉、又は腹部等における吸収に関与する部位において、投与され得る。
投与経路は、例えば、舌;舌下;頬側口腔;口腔内;経口;胃内;腸内;経鼻;肺(細気管支、肺胞、又はそれらの組合せ等により);非経口的に、表皮;真皮;経皮;結膜;尿管;膣;直腸;及び/又は眼、であり得る。組成物は、経口組成物であり得、投与経路は経口である。
組成物は、例えば、溶液剤;懸濁剤;乳剤;マイクロエマルション剤;多相乳剤;フォーム剤;塗擦剤;ペースト剤;硬膏剤;軟膏剤;錠剤;被覆錠剤;チューインガム剤;リンス剤;硬質若しくは軟質ゼラチンカプセル等のカプセル剤;坐剤;直腸用カプセル剤;ドロップ剤;ゲル剤;噴霧剤;散剤;エアロゾル剤;吸入剤;点眼剤;眼軟膏剤;眼用リンス剤;膣用ペッサリー剤;膣用リング;膣用軟膏剤;注射液剤;in situ変換溶液剤(in situ transforming solution)(in situゲル化、凝結、沈殿するもの、及びin situ結晶化するもの等);輸液剤;又はインプラント剤として、いくつかの剤形において投与され得る。
組成物は、任意選択で被覆されている錠剤、カプセル剤、又はチューインガム剤であってもよい。
組成物は、更に、例えば、安定性、バイオアベイラビリティ、及び/又は溶解性を向上させるために、薬物担体又は薬物送達システム中に調合してもよい。特定の実施態様において、組成物は、共有結合相互作用、疎水的相互作用、及び/又は静電的相互作用により、そのようなシステムに付随させてもよい。そのような調合の目的は、例えば、有害作用を減少させるため、時間療法を達成するため、及び/又は患者コンプライアンスを高めるためであり得る。
組成物は、制御放出、持続性放出、遅延性放出、遅延放出及び/又は緩徐放出の薬物送達システムの製剤において使用することもできる。
非経口投与は、注射器、任意選択でペン様の注射器を用いて、又は注入ポンプを用いて、皮下注射、筋肉内注射、腹腔内注射、又は静脈内注射により行うことができる。
組成物は、溶液剤、懸濁剤、若しくは散剤の形態において経鼻投与してもよく、又は液体若しくは粉末の噴霧剤の形態において経肺投与してもよい。
経皮投与は、例えばイオン注入性パッチ剤等のパッチ剤からの、又は、例えば口腔による経粘膜経路を介した、針を用いない注入による、更に他の選択肢である。
組成物は、安定化された製剤であり得る。用語「安定化された製剤」は、物理的及び/又は化学的安定性、好ましくはその両方を高めた製剤を指す。一般的に、製剤は、有効期限に達するまで、(推奨される使用条件及び保管条件に従った)使用及び保管の間は、安定でなくてはならない。
用語「物理的安定性」は、熱機械的応力、及び/又は、不安定化している界面及び表面(疎水性表面等)との相互作用への曝露の結果として、ポリペプチドが生物学的に非活性な及び/又は不溶性の凝集体を形成する傾向を指す。水性のポリペプチド製剤の物理的安定性は、様々な温度で様々な期間において機械的/物理的応力(例えば、撹拌)に曝露させた後での目視検査及び/又は濁度測定を用いて評価することができる。或いは、物理的安定性は、ポリペプチドの立体配座状態を分光学的薬剤又はプローブ(例えば、Thioflavin T又は「疎水性パッチ」プローブ等)を用いて評価することができる。
用語「化学的安定性」は、完全なポリペプチドと比較して、潜在的に、生物学的な効力が低下し及び/又は免疫原性効果が改善された化学分解産物の形成を引き起こす、ポリペプチド構造における化学的な(とりわけ共有結合性の)変化を指す。化学的安定性は、例えば、SEC-HPLC及び/又はRP-HPLCにより、様々な環境条件への曝露後の多様な時点で化学分解産物の量を測定することにより評価することができる。
本発明による誘導体を用いた処置は、例えば、抗糖尿病剤、抗肥満剤、食欲調節剤、血圧降下剤、糖尿病が原因の若しくは糖尿病に関連する合併症の処置及び/又は予防のための薬剤、並びに肥満が原因の若しくは肥満に関連する合併症及び障害の処置及び/又は予防のための薬剤から選択される、1種以上の追加の薬理活性物質と組み合わせることもできる。これらの薬理活性物質の例は:インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアゴニスト、グルカゴンアンタゴニスト、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、糖新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース取り込み調節薬、脂質代謝を変更する化合物(例えば、HMG CoA阻害剤(スタチン)のような抗高脂血症剤)、胃抑制ポリペプチド(GIP類似体)、食物摂取量を減少させる化合物、RXRアゴニスト、及びβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、デキストロチロキシン、ナテグリニド、レパグリニド;β-遮断薬(アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、及びメトプロロール等)、ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害剤(ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、アラトリオプリル、キナプリル、及びラミプリル等)、カルシウムチャネル遮断薬(ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム、及びベラパミル等)、並びにα-遮断薬(ドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン、及びテラゾシン等);CART(コカインアンフェタミン調節転写産物)アゴニスト、NPY(ニューロペプチドY)アンタゴニスト、PYYアゴニスト、Y2受容体アゴニスト、Y4受容体アゴニスト、混合型Y2/Y4受容体アゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、オキシントモジュリン及び類似体、MSH
(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン細胞濃縮ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤、混合型のセロトニン及びノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、線維芽細胞成長因子21(FGF-21)、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニスト、UCP2若しくは3(脱共役タンパク質2又は3)調節薬、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン(doprexin))、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、RXR(レチノイドX受容体)調節薬、TR βアゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト、胃抑制ポリペプチドアゴニスト若しくはアンタゴニスト(GIP類似体)、ガストリン及びガストリン類似体である。
本発明による誘導体を用いた処置は、血糖値及び/又は脂質ホメオスタシスに影響する外科手術(胃緊縛(banding)術又は胃バイパス術等)と組み合わせることもできる。
[医薬的適応症]
本発明は、医薬として使用するための本発明の誘導体にも関する。
特定の実施態様において、本発明の誘導体は、以下の医学的処置:
(i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
のために使用することができる。
特定の実施態様において、適応症は、(i)〜(xiv)から成る群より選択され、例えば、適応症(i)〜(viii)、(x)〜(xiii)、及び/又は(xiv)であり、いずれも糖尿病に関連する。
別の特定の実施態様において、適応症は、(i)〜(iii)及び(v)〜(viii)から成る群より選択され、例えば、適応症(i)、(ii)、及び/又は(iii)であり;或いは適応症(v)、適応症(vi)、適応症(vii)、及び/又は適応症(viii)である。
更に他の特定の実施態様において、適応症は(i)である。更なる特定の実施態様において、適応症は(v)である。更に他の特定の実施態様において、適応症は(viii)である。
以下の適応症が特に好ましい:2型糖尿病、及び/又は肥満。
いくつかの実施態様において、本発明は、体重管理のための方法に関する。いくつかの実施態様において、本発明は、食欲の低減のための方法に関する。いくつかの実施態様において、本発明は、食物摂取量の低減のための方法に関する。
一般的に、肥満を患う対照は、過体重も患っていると考えられる。いくつかの実施態様において、本発明は、肥満の治療又は予防ための、本発明の誘導体又は類似体の使用に関する。いくつかの実施態様において、肥満を患う対象は、成人又は小児(乳幼児、児童及び青年を含む)等のヒトである。ボディマス指数(BMI)は、身長及び体重に基づく体脂肪の指標である。計算式は、BMI = 体重(キログラム)/身長(メートル)2である。肥満を患うヒト対象は、≧30のBMIを有しうる;この対象は肥満とも称され得る。いくつかの実施態様において、肥満を患うヒト対象は≧35のBMI又は≧30から<40の範囲のBMIを有し得る。いくつかの実施態様において、肥満は重度の肥満又は病的肥満であり、ヒト対象は≧40のBMIを有し得る。
いくつかの実施態様において、本発明は、場合により少なくとも1つの体重関連合併症の存在下での、過体重の治療又は予防のための方法に関する。いくつかの実施態様において、本発明は、場合により少なくとも1つの体重関連合併症の存在下での、過体重の治療又は予防のための、本発明の誘導体又は類似体の使用に関する。いくつかの実施態様において、過体重を患う対象は、成人又は小児(乳幼児、児童及び青年を含む)等のヒトである。いくつかの実施態様において、過体重を患うヒト対象は、≧25のBMI、例えば≧27のBMIを有する。いくつかの実施態様において、過体重を患うヒト対象は、25から<30の範囲又は27から<30の範囲のBMIを有する。いくつかの実施態様において、体重関連合併症は、高血圧、糖尿病(2型糖尿病等)、脂質異常症、高コレステロール、及び閉塞性睡眠時無呼吸から成る群から選択される。
いくつかの実施態様において、本発明は、体重の低減のための方法に関する。いくつかの実施態様において、本発明は、体重の低減のための本発明の誘導体又は類似体の使用に関する。いくつかの実施態様において、体重の低減の対象となるヒトは、≧25のBMI、例えば≧27のBMI又は≧30のBMIを有し得る。いくつかの実施態様において、本発明による体重の低減の対象となるヒトは、≧35のBMI又は≧40のBMIを有し得る。用語「体重の低減」には、肥満及び/又は過体重の治療又は予防が含まれてもよい。
[特定の実施態様]
以下は、本発明の特定の実施態様である。
1. 一般式I:
式I:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
[式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、(S)-2-ヒドロキシ-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロピオン酸、D-ヒスチジン、デアミノ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、Nα-ホルミル-ヒスチジン、Nα-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Ser、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロブチル)カルボン酸であり;
Xaa12は、Phe又はLeuであり;
Xaa16は、Val又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Val、Arg、又はLeuであり;
Xaa19は、Tyr又はGlnであり;
Xaa20は、Leu又はMetであり;
Xaa22は、Gly又はGluであり;
Xaa23は、Gln、Glu、又はArgであり;
Xaa25は、Ala又はValであり;
Xaa26は、Argであり;
Xaa27は、Glu、又はLeuであり;
Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;
Xaa31は、Trp又はHisであり;
Xaa33は、Valであり;
Xaa34は、Lys、Arg、His、Asn、又はGlnであり;
Xaa35は、Lys、Gly、又はAlaであり;
Xaa36は、Lys、Arg、又はGlyであり;
Xaa37は、Gly、Pro、又はLysであり;
Xaa38は、Lys若しくはGlyであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lysであるか、又は存在しない]
のGLP-1類似体の誘導体であって、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、及びXaa39の少なくとも1つはLysであり;
誘導体は、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、該側鎖は:
(i) Chem. 11
Figure 0006691125
[式中、
qは0〜5の範囲の整数であり、
wは0〜5の範囲の整数であり、
但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数である]の分岐リンカー;及び
(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
前記分岐リンカーは、a) その-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及びb) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、接続されており;プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、-CO基及び-NH基を含む;
誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
2. Xaa38が、存在せず、Xaa39も、存在しない、実施態様1の誘導体。
3. Xaa7が、L-ヒスチジン又はデアミノ-ヒスチジンであり; Xaa8がAibであり; Xaa12がPheであり; Xaa16がValであり; Xaa18がSerであり; Xaa19がTyrであり; Xaa20がLeuであり; Xaa22がGly又はGluであり; Xaa23がGlnであり; Xaa25がAlaであり; Xaa26がArgであり; Xaa27がGluであり; Xaa30がAlaであり; Xaa31がTrpであり; Xaa33がValであり; Xaa34がLys又はArgであり; Xaa35がLys又はGlyであり; Xaa36がLys又はArgであり; Xaa37がGly又はLysであり; Xaa38がLys若しくはGlyであるか、又は存在せず; Xaa39がLysであるか又は存在せず;Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、及びXaa39の少なくとも1つがLysである、実施態様1又は2の誘導体。
4. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で10個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜3のいずれか一つの誘導体。
5. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で9個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜4のいずれか一つの誘導体。
6. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で8個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜5のいずれか一つの誘導体。
7. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で7個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜6のいずれか一つの誘導体。
8. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で6個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜7のいずれか一つの誘導体。
9. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で5個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜8のいずれか一つの誘導体。
10. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で4個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜9のいずれか一つの誘導体。
11. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で3個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜10のいずれか一つの誘導体。
12. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で2個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜11のいずれか一つの誘導体。
13. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で1個の変化を有する、実施態様1〜12のいずれか一つの誘導体。
14. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも1個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜13のいずれか一つの誘導体。
15. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも2個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜14いずれか一項に記載の誘導体。
16. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも3個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜15のいずれか一つの誘導体。
17. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも4個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜16のいずれか一つの誘導体。
18. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも5個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜17のいずれか一つの誘導体。
19. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも6個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜18のいずれか一つの誘導体。
20. GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して少なくとも7個のアミノ酸の変化を有する、実施態様1〜19のいずれか一つの誘導体。
21. GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較したアミノ酸の変更の数が、手書き及び目視検査によって特定される、実施態様1〜20のいずれか一つの誘導体。
22. GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較したアミノ酸の変更の数が、タンパク質又はペプチドの標準的なアライメントプログラムの使用によって特定される、実施態様1〜21のいずれか一つの誘導体。
23. アライメントプログラムが、ニードルマン・ブンシュアライメントである、実施態様22の誘導体。
24. デフォルトのスコアリングマトリックス及びデフォルトの同一性マトリックスが用いられる、実施態様22〜23のいずれか一つの誘導体。
25. スコアリングマトリックスがBLOSUM62である、実施態様22〜24のいずれか一つの誘導体。
26. ギャップにおける最初の残基に対するペナルティが-10(マイナス10)である、実施態様22〜25のいずれか一つの誘導体。
27. ギャップにおける追加の残基に対するペナルティが-0.5(マイナスポイント5)である、実施態様22〜26のいずれか一つの誘導体。
28. Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、及びXaa39の1つがLysである、実施態様1〜27のいずれか一つの誘導体。
29. GLP-1類似体が、配列番号2、配列番号3、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9のペプチドから選択される、実施態様1〜28のいずれか一つの誘導体。
30. 側鎖がXaa34のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
31. 側鎖がXaa35のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
32. 側鎖がXaa36のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
33. 側鎖がXaa37のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
34. 側鎖がXaa38のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
35. 側鎖がXaa39のLys残基に付加されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
36. Chem. 11において、qが4であり、wが0である、実施態様1〜35のいずれか一つの誘導体。
37. Chem. 11において、qが0であり、wが4である、実施態様1〜35のいずれか一つの誘導体。
38. Chem. 11が、Chem. 11a:
Figure 0006691125
によって表される、実施態様1〜37のいずれか一つの誘導体。
39. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、リジンのbis-アミノトリラジカルである、実施態様1〜38のいずれか一つの誘導体。
40. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、eps-Lys(Bis)である、実施態様1〜39のいずれか一つの誘導体。
41. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、L体である、実施態様1〜39のいずれか一つの誘導体。
42. プレリンカーが、少なくとも1つのChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1;又は
少なくとも1つのChem. 2b:
Figure 0006691125
[式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素2
を含む、実施態様1〜41のいずれか一つの誘導体。
43. プレリンカーが、リンカー要素1をt回含む、実施態様1〜42のいずれか一つの誘導体。
44. tが1〜8の範囲の整数である、実施態様43の誘導体。
45. tが1である、実施態様43の誘導体。
46. tが2である、実施態様43の誘導体。
47. tが3である、実施態様43の誘導体。
48. tが4である、実施態様43の誘導体。
49. tが6である、実施態様43の誘導体。
50. tが8である、実施態様43の誘導体。
51. kが1、5、11、又は19である、実施態様42〜50のいずれか一つの誘導体。
52. nが1又は2である、実施態様42〜51のいずれか一つの誘導体。
53. kが1であり、nが1である、実施態様42〜52のいずれか一つの誘導体。
54. kが5であり、nが2である、実施態様42〜52のいずれか一つの誘導体。
55. kが11であり、nが2である、実施態様42〜52のいずれか一つの誘導体。
56. kが19であり、nが2である、実施態様42〜52のいずれか一つの誘導体。
57. tが1以外の場合、リンカー要素1が並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様42〜56のいずれか一つの誘導体。
58. tが1以外の場合、リンカー要素1が、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様42〜57のいずれか一つの誘導体。
59. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
60. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている2回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
61. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている3回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
62. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている4回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
63. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている6回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
64. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている8回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
65. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは5であり、nは2である]をから成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
66. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは11であり、nは2である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
67. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは19であり、nは2である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
68. プレリンカーがリンカー要素2を含む、実施態様1〜42のいずれか一つの誘導体。
69. プレリンカーがリンカー要素2を2回又は4回含む、実施態様1〜42及び68のいずれか一つの誘導体。
70. プレリンカーがリンカー要素2を2回含む、実施態様1〜42及び68〜69のいずれか一つの誘導体。
71. プレリンカーがリンカー要素2を4回含む、実施態様1〜42及び68〜69のいずれか一つの誘導体。
72. mが4であり、sが0である、実施態様42及び68〜71のいずれか一つの誘導体。
73. mが0であり、sが4である、実施態様42及び68〜71のいずれか一つの誘導体。
74. Chem. 2bが、Chem. 2c:
Figure 0006691125
によって表される、実施態様42及び68〜73のいずれか一つの誘導体。
75. Chem. 2b又はChem. 2cの各々が、それぞれ、リジンのジラジカルを表す、実施態様42及び68〜74のいずれか一つの誘導体。
76. Chem. 2b又はChem. 2cが、それぞれ、eps-Lysを表す、実施態様42及び68〜75のいずれか一つの誘導体。
77. Chem. 2b又はChem. 2cが、それぞれ、L体である、実施態様42及び68〜76のいずれか一つの誘導体。
78. 2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様69〜77のいずれか一つの誘導体。
79. 2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様69〜78のいずれか一つの誘導体。
80. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている2回のChem. 2cのリンカー要素2から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜42及び68〜79のいずれか一つの誘導体。
81. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている4回のChem. 2cのリンカー要素2から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続している、実施態様1〜42及び68〜79のいずれか一つの誘導体。
82. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3:
Figure 0006691125
のリンカー要素3、及び/又は
Chem. 4:
Figure 0006691125
のリンカー要素4を含む、実施態様1〜81のいずれか一つの誘導体。
83. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3:
Figure 0006691125
のリンカー要素3を含む、実施態様1〜82のいずれか一つの誘導体。
84. Chem. 3がGluのジラジカルである、実施態様82〜83のいずれか一つの誘導体。
85. Chem. 3がgGluのジラジカルである、実施態様82〜84のいずれか一つの誘導体。
86. Chem. 3がL-gGluのジラジカルである、実施態様82〜85のいずれか一つの誘導体。
87. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 4:
Figure 0006691125
のリンカー要素4を含む、実施態様1〜86のいずれか一つの誘導体。
88. Chem. 4がトラネキサム酸のジラジカルである、実施態様82及び87のいずれかの誘導体。
89. Chem. 4がトランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸のジラジカルである、実施態様82及び87〜88のいずれか一つの誘導体。
90. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、少なくとも1つのChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含む、実施態様1〜89のいずれか一つの誘導体。
91. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を1回、2回、3回、又は4回含む、実施態様90の誘導体。
92. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を1個含む、実施態様90〜91のいずれか一つの誘導体。
93. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を2回含む、実施態様90〜91のいずれか一つの誘導体。
94. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を3回含む、実施態様90〜91のいずれか一つの誘導体。
95. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を4回含む、実施態様90〜91のいずれか一つの誘導体。
96. kが1である、実施態様90〜95のいずれか一つの誘導体。
97. nが1である、実施態様90〜96のいずれか一つの誘導体。
98. kが1であり、nが1である、実施態様90〜97のいずれか一つの誘導体。
99. 誘導体が1個より多いリンカー要素1を含む場合、これらが並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様90〜98のいずれか一つの誘導体。
100. 誘導体が1個より多いリンカー要素1を含む場合、これらが次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様90〜99のいずれか一つの誘導体。
101. 第一のポストリンカー及び第二のポストリンカーのいずれも、Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含まない、実施態様1〜89のいずれか一つの誘導体。
102. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、実施態様90〜100のいずれか一つに規定するリンカー要素1を場合により含む、実施態様1〜89のいずれか一つの誘導体。
103. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、実施態様90〜100のいずれか一つに規定するリンカー要素1をさらに含む、実施態様1〜89のいずれか一つの誘導体。
104. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、厳密に1個のリンカー要素3及び厳密に1個のリンカー要素4を含む、実施態様1〜103のいずれか一つの誘導体。
105. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、ちょうど1個のリンカー要素3及びちょうど1個のリンカー要素4を含む、実施態様1〜104のいずれか一つの誘導体。
106. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4及び1個のリンカー要素3から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体。
107. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び1個のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体。
108. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び2回のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体。
109. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び3回のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体。
110. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び4回のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体。
111. 分岐リンカーが、
a) その-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-N端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
アミド結合を介して接続されている、実施態様1〜110のいずれか一つの誘導体。
112. Xaa37及びXaa39の1つがLysであり;
Xaa37又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、
側鎖が:
(i) Chem. 11a
Figure 0006691125
の分岐リンカー
(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
分岐リンカーが、
a) その-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
接続されており;プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1であり、nは1である]
のリンカー要素1を少なくとも1つ含む;
実施態様1〜111のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
113. Xaa37及びXaa39の1つがLysであり;
Xaa37又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、
側鎖が:
(i) Chem. 11a
Figure 0006691125
の分岐リンカー
(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターから成り、
分岐リンカーが、
a) その-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
接続されており;プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1であり、nは1である]
のリンカー要素1を1回、2回、3回、又は4回含み;
1個より多いリンカー要素1を含む場合、これらがアミド結合を介して互いに接続されている、実施態様1〜112のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
114. GLP-1類似体が、配列番号1と比較して、以下の変化: (8Aib, 22E, 26R, 34R)、及び、加えて(i) 37K又は(ii) (38G及び39K)のいずれか、並びに、場合により加えて(iii) 7Impを有する、実施態様1〜113のいずれか一つの誘導体。
115. GLP-1類似体が、配列番号2又は3のいずれかの配列を有する、実施態様1〜114のいずれか一つの誘導体。
116. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、好ましくはL体の、gGluのジラジカルである、1個のChem. 3のリンカー要素3を含む、実施態様1〜115のいずれか一つの誘導体。
117. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、トラネキサム酸、好ましくはトランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸のジラジカルである、1個のChem. 4のリンカー要素4を含む、実施態様1〜116のいずれか一つの誘導体。
118. Chem. 21、Chem. 22、Chem. 27、Chem. 34、Chem. 35、Chem. 41、及びChem. 42から選択される、実施態様1〜117のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
119. Chem. 21、Chem. 22、Chem. 23、Chem. 24、Chem. 25、Chem. 26、Chem. 27、Chem. 28、Chem. 29、Chem. 30、Chem. 31、Chem. 32、Chem. 33、Chem. 34、Chem. 35、Chem. 36、Chem. 37、Chem. 38、Chem. 39、Chem. 40、Chem. 41、及びChem. 42から選択される、GLP-1誘導体、好ましくは実施態様1〜118のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
120. 実施例1〜22の化合物から選択される、GLP-1誘導体、好ましくは実施態様1〜119のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
121. GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、以下の変化:(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 39K)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G, 39K)、又は(8Aib, 22E, 26R, 34R, 35K)を含む、GLP-1類似体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
122. 配列番号3、配列番号5、配列番号6、及び配列番号9から選択される、実施態様121のGLP-1類似体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
123. 実施態様1〜120のいずれか一つのGLP-1誘導体の中間体である、実施態様121〜122のいずれか一つのGLP-1類似体。
124. 式II:
Figure 0006691125
[式中、
qは0〜5の範囲の整数であり、
wは0〜5の範囲の整数であり、
但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数であり;
R1は-OH又は適切な活性化基であり;
R2は-COOH又は-COOHの適切な保護基であり;並びに
プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々は、-CO基及び-NH基を含む]
の化合物、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
125. qが4であり、wが0である、実施態様124の化合物。
126. qが0であり、wが4である、実施態様124の化合物。
127. 式II’:
Figure 0006691125
を有する、実施態様124〜127のいずれか一つの化合物。
128. 式II’’:
Figure 0006691125
を有する、実施態様124〜127のいずれか一つの化合物。
129. R1が、-OH又は適切な脱離基である、実施態様124〜128のいずれか一つの化合物。
130. R1が-OHである、実施態様124〜129のいずれか一つの化合物。
131. R1が、カルボニル基と一緒に活性エステルを形成する適切な脱離基である、実施態様124〜129のいずれか一つの化合物。
132. R1が、Chem. 81 (-OPfp)、Chem. 82 (OPnp)、及びChem. 83 (OSuc)から選択される、実施態様124〜129及び131のいずれか一つの化合物。
133. R2が-COOHである、実施態様124〜132のいずれか一つの化合物。
134. R2が-COOHの適切な保護基である、実施態様124〜132のいずれか一つの化合物。
135. -COOHの保護基が適切な非反応性エステルである、実施態様124〜132及び134のいずれか一つの化合物。
136. 非反応性エステルが、Chem. 84 (-COOtBu)、Chem. 85 (-COOBz)、Chem. 86 (-COOMe)、Chem. 87 (-COCH2CCl3)、及びChem. 88 (-COCH2CCl3)から選択される、実施態様135の化合物。
137. プレリンカーが、
少なくとも1個のChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1;又は
少なくとも1個のChem. 2b:
Figure 0006691125
[式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数であり、遊離アミノ基(-NH2)がR5で置換されており、R5は、-NH2又はアミノ基の適切な保護基である]
のリンカー要素2を含む、実施態様124〜136のいずれか一つの化合物。
138. プレリンカーが、リンカー要素1をt回含む、実施態様124〜137のいずれか一つの化合物。
139. tが1〜8の範囲の整数である、実施態様138の化合物。
140. tが1である、実施態様138の化合物。
141. tが2である、実施態様138の化合物。
142. tが3である、実施態様138の化合物。
143. tが4である、実施態様138の化合物。
144. tが6である、実施態様138の化合物。
145. tが8である、実施態様138の化合物。
146. kが1、5、11、又は19である、実施態様137〜145のいずれか一つの化合物。
147. nが1又は2である、実施態様137〜146のいずれか一つの化合物。
148. kが1であり、nが1である、実施態様137〜147のいずれか一つの化合物。
149. kが5であり、nが2である、実施態様137〜147のいずれか一つの化合物。
150. kが11であり、nが2である、実施態様137〜147のいずれか一つの化合物。
151. kが19であり、nが2である、実施態様137〜147のいずれか一つの化合物。
152. tが1以外の場合、t回のリンカー要素1が並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様137〜151のいずれか一つの化合物。
153. tが1以外の場合、t回のリンカー要素1が、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様137〜152のいずれか一つの化合物。
154. プレリンカーが、1個のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
155. プレリンカーが、2回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
156. プレリンカーが、3回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
157. プレリンカーが、4回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
158. プレリンカーが、6回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
159. プレリンカーが、8回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
160. プレリンカーが、1個のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは5であり、nは2である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
161. プレリンカーが、1個のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは11であり、nは2である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
162. プレリンカーが、1個のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは19であり、nは2である]から成る、実施態様124〜153のいずれか一つの化合物。
163. プレリンカーが、実施態様137に規定するリンカー要素2を含む、実施態様137の化合物。
164. プレリンカーが、実施態様137に規定するリンカー要素2を2回又は4回含む、実施態様163の化合物。
165. プレリンカーが、実施態様137に規定するリンカー要素2を2回含む、実施態様163〜164のいずれか一つの化合物。
166. プレリンカーが、実施態様137に規定するリンカー要素2を4回含む、実施態様163〜164のいずれか一つの化合物。
167. mが4であり、sが0である、実施態様137及び163〜166のいずれか一つの化合物。
168. mが0であり、sが4である、実施態様137及び163〜166のいずれか一つの化合物。
169. Chem. 2bが、Chem. 2c:
Figure 0006691125
[式中、遊離アミノ基(-NH2)がR5で置換されており、R5は、-NH2又はアミノ基の適切な保護基である]
によって表される、実施態様137及び163〜168のいずれか一つの化合物。
170. R5が-NH2である、実施態様137及び163〜169のいずれか一つの化合物。
171. R5がアミノ基の適切な保護基である、実施態様137及び163〜169のいずれか一つの化合物。
172. R5が適切なカルバメートである、実施態様137、163〜169、及び171のいずれか一つの化合物。
173. R5が、Chem. 89 (-NHFmoc)、Chem. 90 (-NHBoc)、及びChem. 91 (-NHCbz)から選択される、実施態様137、163〜169、及び171〜172のいずれか一つの化合物。
174. Chem. 2b又はChem. 2cの各々が、それぞれ、リジンのジラジカルを表す、実施態様137及び163〜173のいずれか一つの化合物。
175. Chem. 2b又はChem. 2cの各々が、それぞれ、eps-Lysを表す、実施態様137及び163〜174のいずれか一つの化合物。
176. Chem. 2b又はChem. 2cの各々が、それぞれ、L体である、実施態様137及び163〜175のいずれか一つの化合物。
177. 実施態様137及び163〜176のいずれか一つの化合物であって、これらの実施態様のいずれかに規定する2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、化合物。
178. 実施態様137及び163〜177のいずれか一つの化合物であって、これらの実施態様のいずれかに規定する2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、化合物。
179. 実施態様137及び163〜178のいずれか一つの化合物であって、プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている、これらの実施態様のいずれかに規定する2回のChem. 2cのリンカー要素2から成る、化合物。
180. 実施態様137及び163〜178のいずれか一つの化合物であって、プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている、これらの実施態様のいずれかに規定する4回のChem. 2cのリンカー要素2から成る、化合物。
181. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3のリンカー要素3、及び/又はChem. 4のリンカー要素4を含み;Chem. 3において、遊離酸基(-COOH)がR3で置換されており、R3が、-COOH又はカルボン酸の適切な保護基である、実施態様124〜180のいずれか一つの化合物。
182. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3のリンカー要素3を含み、遊離酸基がR3で置換されており、R3が、-COOH又はカルボン酸の適切な保護基である、実施態様124〜181のいずれか一つの化合物。
183. R3が-COOHである、実施態様181〜182のいずれか一つの化合物。
184. R3がカルボン酸の適切な保護基である、実施態様181〜182のいずれか一つの化合物。
185. R3が適切なエステル基である、実施態様181〜182及び184のいずれか一つの化合物。
186. R3が、-COOtBu (Chem. 84)、-COOBz (Chem. 85)、-COOMe (Chem. 86)、-COSC(CH3)3 (Chem. 87)、及び-COCH2CCl3 (Chem. 88)から選択される、実施態様181〜182及び184〜185のいずれか一つの化合物。
187. 実施態様181〜186のいずれか一つの化合物であって、これらの実施態様のいずれかに規定するリンカー要素3が、L体である、化合物。
188. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 4のリンカー要素4を含む、実施態様124〜187のいずれか一つの化合物。
189. リンカー要素4が、トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸のジラジカルである、実施態様188の化合物。
190. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、少なくとも1つのChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含む、実施態様124〜189のいずれか一つの化合物。
191. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を1回、2回、3回、又は4回含む、実施態様190の化合物。
192. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を1個含む、実施態様190〜191のいずれか一つの化合物。
193. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を2回含む、実施態様190〜191のいずれか一つの化合物。
194. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を3回含む、実施態様190〜191のいずれか一つの化合物。
195. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を4回含む、実施態様190〜191のいずれか一つの化合物。
196. kが1である、実施態様190〜195のいずれか一つの化合物。
197. nが1である、実施態様190〜196のいずれか一つの化合物。
198. kが1であり、nが1である、実施態様190〜197のいずれか一つの化合物。
199. 化合物が1個より多いリンカー要素1を含む場合、これらが並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様190〜198のいずれか一つの化合物。
200. 化合物が1個より多いリンカー要素1を含む場合、これらが次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様190〜199のいずれか一つの化合物。
201. 第一のポストリンカー及び第二のポストリンカーのいずれも、Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含まない、実施態様124〜189のいずれか一つの化合物。
202. 実施態様190〜201のいずれかに規定するリンカー要素1を場合により含む、実施態様124〜201のいずれか一つの化合物。
203. 実施態様190〜201のいずれかに規定されるリンカー要素1をさらに含む、実施態様124〜202のいずれか一つの化合物。
204. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、厳密に1個のリンカー要素4及び厳密に1個のChem. 3のリンカー要素3を含み、遊離酸基(-COOH)はR3で置換されており、R3は実施態様181〜187のいずれかに規定されている、実施態様124〜203のいずれか一つの化合物。
205. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、ちょうど1個のリンカー要素4及びちょうど1個のChem. 3のリンカー要素3を含み、遊離酸基(-COOH)はR3で置換されており、R3は実施態様181〜187のいずれかに規定されている、実施態様124〜204のいずれか一つの化合物。
206. Chem. 50、Chem. 51、Chem. 52、Chem. 53、Chem. 54、Chem. 55、Chem. 56、Chem. 57、Chem. 58、Chem. 59、Chem. 60、Chem. 61、Chem. 62、Chem. 63、及びChem. 64から選択される化合物、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル.
207. 様々な化合物番号が明細書の表A及びBに規定されている、実施態様206の化合物。
208. 実施態様124〜205のいずれか一つの化合物である、実施態様206及び207のいずれか一つの化合物。
209. 実施態様1〜120のいずれか一つのGLP-1誘導体の中間体である、実施態様124〜208のいずれか一つの化合物。
210. その誘導体の形成下での生物学的に活性なペプチド又はタンパク質への付加のための、実施態様124〜209のいずれか一つの化合物の使用。
211. 関係する任意の動物モデルにおいて、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質のものと比較して、インビボで誘導体の作用の持続時間を延長させる及び/又は薬物動態特性を改善する効果を有する、実施態様210の使用。
212. 化合物が、Lys残基のイプシロンアミノ基と、プレリンカーの-CO基との間のアミド結合の形成下で、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質のLys残基に付加される、実施態様210〜211のいずれか一つの使用。
213. 生物学的に活性なペプチド又はタンパク質が、GLP-1(7-37)(配列番号1)又はその類似体、好ましくは実施態様1〜29のいずれかに規定する類似体である、実施態様210〜212のいずれか一つの使用。
214. 実施態様124〜209のいずれかに規定する化合物を、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質に付加する工程を含む、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質の誘導体を調製する方法。
215. 化合物を、例えば固体支持体上で又は液相化学により合成する工程を含む、実施態様214の方法。
216. 化合物を、例えば適切な活性化基及び保護基を用いて、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質に付加する工程を含む、実施態様214〜215のいずれか一つの方法。
217. 誘導体が、関係する任意の動物モデルにおいて、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質のものと比較して、インビボで改善された作用の持続時間及び/又は改善された薬物動態特性を有する、実施態様214〜216のいずれか一つの方法。
218. 化合物が、Lys残基のイプシロンアミノ基と、プレリンカーの-CO基との間のアミド結合の形成下で、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質のLys残基に付加される、実施態様214〜217のいずれか一つの方法。
219. 生物学的に活性なペプチド又はタンパク質が、GLP-1(7-37)(配列番号1)又はその類似体、好ましくは実施態様1〜29のいずれかに規定する類似体である、実施態様214〜218のいずれか一つの方法。
220. 固体支持体上で又は液相化学により行われる、実施態様124〜209のいずれかに記載の化合物を調製するための方法。
221. 固体支持体上で行われる、実施態様220の方法。
222. 適切な活性化基及び保護基が用いられる、実施態様220〜221のいずれか一つの方法。
223. 化合物が適切な樹脂上で調製される、実施態様220〜222のいずれか一つの方法。
224. 適切な溶媒に溶解された、適切に保護された試薬が、樹脂にカップリングされる、実施態様220〜223のいずれか一つの方法。
225. 保護が適切な処理により除去され、1つ以上の続いての対応するカップリング工程及び脱保護工程が行われ、その間に樹脂洗浄工程が伴う、実施態様220〜224のいずれか一つの方法。
226. カップリング、洗浄、保護除去、及び洗浄の反復サイクルが行われる、実施態様220〜225のいずれか一つの方法。
227. 実施態様124〜209のいずれか一つの粗化合物が生じる、実施態様220〜226のいずれか一つの方法。
228. 化合物を、適切な試薬を用いて、樹脂から遊離する、実施態様220〜227のいずれか一つの方法。
229. 化合物を濃縮する、例えば真空中で濃縮乾固する、実施態様220〜228のいずれか一つの方法。
230. 化合物を、例えばフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製する、実施態様220〜229のいずれか一つの方法。
231. 化合物を、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質へのカップリングのために活性化させる、実施態様220〜230のいずれか一つの方法。
232. 活性化された化合物を、適切な溶媒中に溶解させる、実施態様220〜231のいずれか一つの方法。
233. 生物学的に活性なペプチド又はタンパク質を、適切な溶媒中に溶解させる、実施態様220〜232のいずれか一つの方法。
234. 活性化した化合物を、溶解させたペプチド又はタンパク質に、滴下により、攪拌下、適切なpHで、適切な時間加え、反応が起こるのに適切な時間、放置する、実施態様220〜233のいずれか一つの方法。
235. 付加反応の後、pHを、生じる誘導体(ペプチド-側鎖コンジュゲート)の等電点まで変化させ、沈殿した誘導体を例えば遠心分離により単離する、実施態様220〜234のいずれか一つの方法。
236. 沈殿物を、1つ以上の追加の工程において、適切な洗浄媒体で洗浄し、その後例えば遠心分離により単離する、実施態様220〜235のいずれか一つの方法。
237. 化合物を液相化学により調製する、実施態様124〜209のいずれか一つに記載の化合物を調製する方法。
238. 化合物を、適切な活性化基及び保護基を用いて、生物学的に活性なペプチド又はタンパク質に付加する、実施態様237の方法。
239. そのようにして調製した化合物の、ペプチド又はタンパク質への付加のために、実施態様228〜236のいずれか一つの1つ以上の工程を適用する、実施態様237〜238のいずれか一つの方法。
240. GLP-1受容体アゴニストである、実施態様1〜123のいずれか一つの誘導体又は類似体。
241. 完全GLP-1受容体アゴニストである、実施態様1〜123及び240のいずれか一つの誘導体又は類似体。
242. インビトロで生物学的に活性である、実施態様1〜123及び240〜241のいずれか一つの誘導体又は類似体。
243. インビトロで効力がある、実施態様1〜123及び240〜242のいずれか一つの誘導体又は類似体。
244. ヒトGLP-1受容体を活性化することができる、実施態様1〜123及び240〜243のいずれか一つの誘導体又は類似体。
245. ヒトGLP-1受容体を発現する全細胞を用いたアッセイにおいてヒトGLP-1受容体を活性化することができ、アッセイが、HSAの非存在下において(0%のHSA)行われる、実施態様1〜123及び240〜244のいずれか一つの誘導体又は類似体。
246. ヒトGLP-1受容体の応答が、実施例23のアッセイ等のレポーター遺伝子アッセイにおいて測定される、実施態様1〜123及び240〜245のいずれか一つの誘導体又は類似体。
247. GLP-1受容体アゴニズム、インビトロ生物活性、インビトロ効力、又はヒトGLP-1受容体を活性化する能力が、それぞれ、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様240〜246のいずれか一つの誘導体又は類似体。
248. 300 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜247のいずれか一つの誘導体又は類似体。
249. 200 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜248のいずれか一つの誘導体又は類似体。
250. 150 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜249のいずれか一つの誘導体又は類似体。
251. 125 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜250のいずれか一つの誘導体又は類似体。
252. 100 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜251のいずれか一つの誘導体又は類似体。
253. 75 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜252のいずれか一つの誘導体又は類似体。
254. 50 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜253のいずれか一つの誘導体又は類似体。
255. 25 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜254のいずれか一つの誘導体又は類似体。
256. 20 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜123及び240〜255のいずれか一つの誘導体又は類似体。
257. EC50が、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様248〜256のいずれか一つの誘導体又は類似体。
258. セマグルチドのEC50の30倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜257のいずれか一つの誘導体又は類似体。
259. セマグルチドのEC50の25倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜258のいずれか一つの誘導体又は類似体。
260. セマグルチドのEC50の20倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜259のいずれか一つの誘導体又は類似体。
261. セマグルチドのEC50の15倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜260のいずれか一つの誘導体又は類似体。
262. セマグルチドのEC50の10倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜261のいずれか一つの誘導体又は類似体。
263. セマグルチドのEC50の5倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜262のいずれか一つの誘導体又は類似体。
264. セマグルチドのEC50の3倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜263のいずれか一つの誘導体又は類似体。
265. EC50が、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様258〜264のいずれか一つの誘導体又は類似体。
266. GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜265のいずれか一つの誘導体又は類似体。
267. 低濃度のHSA(最大0.001%の最終アッセイ濃度)において、GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜266のいずれか一つの誘導体又は類似体。
268. 高濃度のHSA(2.0%の最終アッセイ濃度)において、GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜267のいずれか一つの誘導体又は類似体。
269. ヒトGLP-1受容体への結合が、実施例24のアッセイ等の競合結合アッセイにおいて測定される、実施態様266〜268のいずれか一つの誘導体又は類似体。
270. インビトロでのヒトGLP-1受容体への結合が、本質的に実施例24に説明されるように決定される、実施態様266〜269のいずれか一つの誘導体又は類似体。
271. 低濃度のHSAにおいて、20.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜270のいずれか一つの誘導体又は類似体。
272. 低濃度のHSAにおいて、5.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜271のいずれか一つの誘導体又は類似体。
273. 低濃度のHSAにおいて、3.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜272のいずれか一つの誘導体又は類似体。
274. 低濃度のHSAにおいて、2.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜273のいずれか一つの誘導体又は類似体。
275. 低濃度のHSAにおいて、1.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜274のいずれか一つの誘導体又は類似体。
276. 低濃度のHSAにおいて、0.50 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜275のいずれか一つの誘導体又は類似体。
277. 低濃度のHSAにおいて、0.30 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜276のいずれか一つの誘導体又は類似体。
278. IC50が、最大0.001%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様271〜277のいずれか一つの誘導体又は類似体。
279. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の35倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜278のいずれか一つの誘導体又は類似体。
280. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の20倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜279のいずれか一つの誘導体又は類似体。
281. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の8倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜280のいずれか一つの誘導体又は類似体。
282. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の4倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜281のいずれか一つの誘導体又は類似体。
283. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の3倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜282のいずれか一つの誘導体又は類似体。
284. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の2倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜283のいずれか一つの誘導体又は類似体。
285. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜284のいずれか一つの誘導体又は類似体。
286. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の0.50倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜285のいずれか一つの誘導体又は類似体。
287. IC50が、最大0.001%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様279〜286のいずれか一つの誘導体又は類似体。
288. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、400 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜287のいずれか一つの誘導体又は類似体。
289. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、150 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜288のいずれか一つの誘導体又は類似体。
290. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、100 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜289のいずれか一つの誘導体又は類似体。
291. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、75 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜290のいずれか一つの誘導体又は類似体。
292. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、40 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜291のいずれか一つの誘導体又は類似体。
293. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、20 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜123及び240〜292のいずれか一つの誘導体又は類似体。
294. IC50が、2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様288〜293のいずれか一つの誘導体又は類似体。
295. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜294のいずれか一つの誘導体又は類似体。
296. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.5倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜295のいずれか一つの誘導体又は類似体。
297. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.25倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜296のいずれか一つの誘導体又は類似体。
298. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.10倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜297のいずれか一つの誘導体又は類似体。
299. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.050倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123及び240〜298のいずれか一つの誘導体又は類似体。
300. IC50が、2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様295〜299のいずれか一つの誘導体又は類似体。
301. 改善された薬物動態特性を有する、実施態様1〜123及び240〜300のいずれか一つの誘導体。
302. 増加した半減期及び/又は減少したクリアランスを有する、実施態様1〜123及び240〜301のいずれか一つの誘導体。
303. 月1回の投与に適している、実施態様1〜123及び240〜302のいずれか一つの誘導体。
304. s.c.投与のための、実施態様1〜123及び240〜303のいずれか一つの誘導体。
305. 薬物動態(PK)試験においてインビボで試験される、実施態様1〜123及び240〜304のいずれか一つの誘導体。
306. マウス、ラット、サル、イヌ、又はブタ等の任意の適切な動物モデルにおいて試験される、実施態様1〜123及び240〜305のいずれか一つの誘導体。
307. セマグルチドと比較される、実施態様1〜123及び240〜306のいずれか一つの誘導体。
308. セマグルチドと比較したときに、ミニブタにおいて、i.v.投与後に改善されたインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜307のいずれか一つの誘導体。
309. 終末相半減期が、実施例25において説明されるもの等の任意の適切な試験プロトコルを使用して、ミニブタにおいてi.v.投与後にインビボで決定される、実施態様308の誘導体。
310. 終末相半減期が、本質的に実施例25に説明されるように、ミニブタにおいてi.v.投与後にインビボで決定される、実施態様308〜309のいずれか一つの誘導体。
311. 少なくとも100時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜310のいずれか一つの誘導体。
312. 少なくとも115時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜311のいずれか一つの誘導体。
313. 少なくとも130時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜312のいずれか一つの誘導体。
314. 少なくとも145時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜313のいずれか一つの誘導体。
315. 少なくとも155時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜314のいずれか一つの誘導体。
316. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.0倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜315のいずれか一つの誘導体。
317. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.5倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜316のいずれか一つの誘導体。
318. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.8倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜123及び240〜317のいずれか一つの誘導体。
319. 終末相半減期(T1/2)が、本質的に実施例25に説明されるように決定される、実施態様311〜318のいずれか一つの誘導体。
320. インビボで効力がある、実施態様1〜123及び240〜319のいずれか一つの誘導体。
321. マウス、ラット、又はブタ等の任意の適切な動物モデルにおいて決定されたときに、インビボで効力がある、実施態様1〜123及び240〜320のいずれか一つの誘導体。
322. 動物モデルがSprague Dawleyラットである、実施態様321の誘導体。
323. 食物摂取量への急性効果が決定され、急性とは、好ましくは、対象の誘導体の、50 nmol/kg又は100 nmol/kg等の適切な濃度の単回s.c.注射を指す、実施態様1〜123及び240〜322のいずれか一つの誘導体。
324. 体重への急性効果が決定され、急性とは、好ましくは、対象の誘導体の、50 nmol/kg又は100 nmol/kgの単回s.c.注射を指す、実施態様1〜123及び240〜323のいずれか一つの誘導体。
325. 食物摂取量及び/又は体重への急性効果が、任意の適切な試験プロトコル及び方法論を使用して、例えば実施例26において説明されるように、Sprague Dawleyラットにおいてインビボで決定される、実施態様1〜123及び240〜324のいずれか一つの誘導体。
326. 食物摂取量及び/又は体重への急性効果が、本質的に実施例26に説明されるように、Sprague Dawleyラットにおいてインビボで決定される、実施態様1〜123及び240〜325のいずれか一つの誘導体。
327. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-10%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜326のいずれか一つの誘導体。
328. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-25%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜327のいずれか一つの誘導体。
329. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-50%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜328のいずれか一つの誘導体。
330. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-74%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜329のいずれか一つの誘導体。
331. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-1%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜330のいずれか一つの誘導体。
332. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-5%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜331のいずれか一つの誘導体。
333. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-8%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜332のいずれか一つの誘導体。
334. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-10%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様323〜333のいずれか一つの誘導体。
335. 動物モデルがdb/dbマウスである、実施態様321の誘導体。
336. 血糖低減効果が決定される、実施態様335の誘導体。
337. 体重低減効果が決定される、実施態様335〜336のいずれか一つの誘導体。
338. 血糖低減効果及び/又は体重低減効果が、対象のGLP-1誘導体の適切な濃度の単回s.c.注射後に決定される、実施態様1〜123及び240〜337のいずれか一つの誘導体。
339. 適切な濃度が、3 nmol/kg、10 nmol/kg、又は30 nmol/kgである、実施態様1〜123及び240〜338のいずれか一つの誘導体。
340. 血糖低減効果及び/又は体重低減効果が、任意の適切な試験プロトコル及び方法論を使用して、例えば実施例27において説明されるように、db/dbマウスにおいてインビボで決定される、実施態様335〜339のいずれか一つの誘導体。
341. 血糖低減効果及び/又は体重低減効果が、本質的に実施例27に説明されるように、db/dbマウスにおいてインビボで決定される、実施態様335〜340のいずれか一つの誘導体。
342. db/dbマウスモデルでの単回投与試験において決定された、48時間後に血糖を減少させるというインビボでの効果を有する、実施態様335〜341のいずれか一つの誘導体。
343. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも2%減少する、実施態様335〜342のいずれか一つの誘導体。
344. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも10%減少する、実施態様335〜343のいずれか一つの誘導体。
345. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも20%減少する、実施態様335〜344のいずれか一つの誘導体。
346. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも30%減少する、実施態様335〜345のいずれか一つの誘導体。
347. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも40%減少する、実施態様335〜346のいずれか一つの誘導体。
348. db/dbマウスモデルでの単回投与試験において決定される、48時間後に体重を減少させるというインビボでの効果を有する、実施態様335〜347のいずれか一つの誘導体。
349. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも1.0%減少する、実施態様335〜348のいずれか一つの誘導体。
350. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも2.0%減少する、実施態様335〜349のいずれか一つの誘導体。
351. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも3.0%減少する、実施態様335〜350のいずれか一つの誘導体。
352. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも4.0%減少する、実施態様335〜351のいずれか一つの誘導体。
353. 実施態様1〜123及び240〜352のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
354. 医薬として使用するための、実施態様1〜123及び240〜352のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体。
355. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
における使用のための、実施態様1〜123及び240〜352のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体。
356. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
のための医薬の製造における、実施態様1〜123及び240〜352のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体の使用。
357. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
のための方法であって、医薬的に活性な量の実施態様1〜123及び240〜352のいずれか1つに記載の誘導体又は類似体が投与される、方法。
「追加の特定の実施態様」
以下は、本発明の追加の特定の実施態様である。
1. 一般式I:
式I:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
[式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、(S)-2-ヒドロキシ-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロピオン酸、D-ヒスチジン、デアミノ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、Nα-ホルミル-ヒスチジン、Nα-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Ser、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロブチル)カルボン酸であり;
Xaa12は、Phe又はLeuであり;
Xaa16は、Val又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Val、Arg、又はLeuであり;
Xaa19は、Tyr又はGlnであり;
Xaa20は、Leu又はMetであり;
Xaa22は、Gly又はGluであり;
Xaa23は、Gln、Glu、又はArgであり;
Xaa25は、Ala又はValであり;
Xaa26は、Argであり;
Xaa27は、Glu又はLeuであり;
Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;
Xaa31は、Trp又はHisであり;
Xaa33は、Valであり;
Xaa34は、Arg、His、Asn、又はGlnであり;
Xaa35は、Gly又はAlaであり;
Xaa36は、Arg又はGlyであり;
Xaa37は、Gly、Pro、又はLysであり;
Xaa38は、Glyであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lysであるか、又は存在しない]
のGLP-1類似体の誘導体であって、Xaa37及びXaa39の少なくとも1つはLysであり;
誘導体は、Xaa37又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、該側鎖は:
(i) 式Chem. 11
Figure 0006691125
[式中、
qは0〜5の範囲の整数であり、
wは0〜5の範囲の整数であり、
但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数である]の分岐リンカー;及び
(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
前記分岐リンカーは、
a) その-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
接続されており;
プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、-CO基及び-NH基を含む;
誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
2. Xaa38が、存在せず、Xaa39も、存在しない、実施態様1の誘導体。
3. Xaa7が、L-ヒスチジン又はデアミノ-ヒスチジンであり; Xaa8がAibであり; Xaa12がPheであり; Xaa16がValであり; Xaa18がSerであり; Xaa19がTyrであり; Xaa20がLeuであり; Xaa22がGluであり; Xaa23がGlnであり; Xaa25がAlaであり; Xaa26がArgであり; Xaa27がGluであり; Xaa30がAlaであり; Xaa31がTrpであり; Xaa33がValであり; Xaa34がArgであり; Xaa35がGlyであり; Xaa36がArgであり; Xaa37がGly又はLysであり; Xaa38がGlyであるか、又は存在せず; Xaa39がLysであるか、又は存在せず;Xaa37及びXaa39の少なくとも1つがLysである、実施態様1又は2の誘導体。
4. Xaa37及びXaa39の1つがLysである、実施態様1〜3のいずれか一つの誘導体。
5. GLP-1類似体が、配列番号2及び配列番号3のペプチドから選択される、実施態様1〜4のいずれか一つの誘導体。
6. 側鎖がXaa37のLys残基に付加されている、実施態様1〜5のいずれか一つの誘導体。
7. 側鎖がXaa39のLys残基に付加されている、実施態様1〜5のいずれか一つの誘導体。
8. Chem. 11において、qが4であり、wが0である、実施態様1〜7のいずれか一つの誘導体。
9. Chem. 11において、qが0であり、wが4である、実施態様1〜7のいずれか一つの誘導。
10. Chem. 11が、Chem. 11a:
Figure 0006691125
によって表される、実施態様1〜9のいずれか一つの誘導体。
11. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、リジンのbis-アミノトリラジカルである、実施態様1〜10のいずれか一つの誘導体。
12. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、eps-Lys(Bis)である、実施態様1〜11のいずれか一つの誘導体。
13. Chem. 11又はChem. 11aが、それぞれ、L体である、実施態様1〜11のいずれか一つの誘導体。
14. プレリンカーが、少なくとも1つのChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1;又は
少なくとも1つのChem. 2:
Chem. 2:
*-NH-(CH2)m-CH[(CH2)s-NH2]-CO-*、例えば
Figure 0006691125
[式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素2を含む、実施態様1〜13のいずれか一つの誘導体。
15. プレリンカーが、リンカー要素1をt回含む、実施態様1〜14のいずれか一つの誘導体。
16. tが1〜8の範囲の整数である、実施態様15の誘導体。
17. tが1である、実施態様16の誘導体。
18. tが2である、実施態様16の誘導体。
19. tが4である、実施態様16の誘導体。
20. tが6である、実施態様16の誘導体。
21. tが8である、実施態様16の誘導体。
22. kが1、5、11、又は19である、実施態様14〜21のいずれか一つの誘導体。
23. nが1又は2である、実施態様14〜22のいずれか一つの誘導体, wherein n is 1 or 2.
24. kが1であり、nが1である、実施態様14〜23のいずれか一つの誘導体。
25. kが5であり、nが2である、実施態様14〜23のいずれか一つの誘導体。
26. kが11であり、nが2である、実施態様14〜23のいずれか一つの誘導体。
27. kが19であり、nが2である、実施態様14〜23のいずれか一つの誘導体。
28. tが1以外の場合、リンカー要素1が並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様14〜27のいずれか一つの誘導体。
29. tが1以外の場合、リンカー要素1が、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様14〜28のいずれか一つの誘導体。
30. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
31. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている2回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
32. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている4回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
33. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている6回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
34. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている8回のChem. 1のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
35. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは5であり、nは2である]をから成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
36. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは11であり、nは2である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
37. プレリンカーが、1つのChem. 1のリンカー要素1[式中、kは19であり、nは2である]から成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜29のいずれか一つの誘導体。
38. プレリンカーがChem. 2又はChem. 2bのリンカー要素2を2回又は4回含む、実施態様1〜14のいずれか一つの誘導体。
39. プレリンカーがリンカー要素2を2回含む、実施態様38の誘導体。
40. プレリンカーがリンカー要素2を4回含む、実施態様38の誘導体。
41. mが4であり、sが0である、実施態様14及び38〜40のいずれか一つの誘導体。
42. mが0であり、sが4である、実施態様14及び38〜40のいずれか一つの誘導体。
43. Chem. 2がChem. 2a又はChem. 2c:
Chem. 2a:
*-NH-(CH2)4-CH(NH2)-CO-*、例えば
Figure 0006691125
によって表される、実施態様14及び38〜42のいずれか一つの誘導体。
44. Chem. 2、Chem. 2a、Chem. 2b、又はChem. 2cが、それぞれ、リジンのジラジカルである、実施態様14及び38〜43のいずれか一つの誘導体。
45. Chem. 2、Chem. 2a、Chem. 2b、又はChem. 2cが、それぞれ、eps-Lysである、実施態様14及び38〜44のいずれか一つの誘導体。
46. Chem. 2、Chem. 2a、Chem. 2b、又はChem. 2cが、それぞれ、L体である、実施態様14及び38〜45のいずれか一つの誘導体。
47. 2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様38〜46のいずれか一つの誘導体。
48. 2回又は4回のリンカー要素2が、それぞれ、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様38〜47のいずれか一つの誘導体。
49. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている2回のChem. 2a/2c又はChem. 2/2b [式中、mは4であり、sは0である、又はmは0であり、sは4である]のリンカー要素2からそれぞれ成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続されている、実施態様1〜14及び38〜48のいずれか一つの誘導体。
50. プレリンカーが、アミド結合を介して相互接続されている4回のChem. 2a/2c又はChem. 2/2b [式中、mは4であり、sは0である、又はmは0であり、sは4である]のリンカー要素2からそれぞれ成り、プレリンカーが、その-NH端において、分岐リンカーの-CO端に、及びその-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に接続している、実施態様1〜14及び38〜48のいずれか一つの誘導体。
51. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3:
Chem. 3:
*-NH-CH(COOH)-(CH2)2-CO-*,
のリンカー要素3、及び/又は
Chem. 4:
Figure 0006691125
のリンカー要素4を含む、実施態様1〜50のいずれか一つの誘導体。
52. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、式Chem. 3:
Chem. 3:
*-NH-CH(COOH)-(CH2)2-CO-*.
のリンカー要素3を含む、実施態様1〜51のいずれか一つの誘導体。
53. Chem. 3がGluのジラジカルである、実施態様51〜52のいずれか一つの誘導体。
54. Chem. 3がgGluのジラジカルである、実施態様51〜53のいずれか一つの誘導体。
55. Chem. 3がL-gGluのジラジカルである、実施態様51〜54のいずれか一つの誘導体。
56. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、式Chem. 4:
Figure 0006691125
のリンカー要素4を含む、実施態様1〜55のいずれか一つの誘導体。
57. Chem. 4がトラネキサム酸のジラジカルである、実施態様51及び56〜57のいずれか一つの誘導体。
58. Chem. 4がトランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸のジラジカルである、実施態様51及び56〜58のいずれか一つの誘導体。
59. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、少なくとも1つの式Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含む、実施態様1〜57のいずれか一つの誘導体。
60. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を2回又は4回含む、実施態様59の誘導体。
61. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を2回含む、実施態様59〜60のいずれか一つの誘導体。
62. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を4回含む、実施態様59〜60のいずれか一つの誘導体。
63. kが1である、実施態様59〜62のいずれか一つの誘導体。
64. nが1である、実施態様59〜63のいずれか一つの誘導体。
65. kが1であり、nが1である、実施態様59〜64のいずれか一つの誘導体。
66. 2回又は4回のリンカー要素1が、それぞれ並置されており、ここで、並置されているとは、アミド結合を介して互いに接続されていることを意味する、実施態様60〜65のいずれか一つの誘導体。
67. 2回又は4回のリンカー要素1が、次々と、アミド結合を介して互いに接続して一列に配置されている、実施態様60〜66のいずれか一つの誘導体。
68. 第一のポストリンカー及び第二のポストリンカーのいずれも、Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を含まない、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
69. 実施態様59〜67のいずれかに規定するリンカー要素1を場合により含む、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
70. 実施態様59〜67のいずれかに規定するリンカー要素1をさらに含む、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
71. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、厳密に1個のリンカー要素3及び厳密に1個のリンカー要素4を含む、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
72. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、ちょうど1個のリンカー要素3及びちょうど1個のリンカー要素4を含む、実施態様1〜58のいずれか一つの誘導体。
73. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4及び1個のリンカー要素3から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜58、68、及び71〜72のいずれか一つの誘導体。
74. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び2回のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜61及び63〜70のいずれか一つの誘導体。
75. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して、表示した順番で相互接続されている、1個のリンカー要素4、1個のリンカー要素3、及び4回のリンカー要素1[式中、kは1であり、nは1である]から成り、第一の及び第二のポストリンカーの各々が、その-NH端において、第一の及び第二のプロトラクターの-CO端に、それぞれ接続されており、その-CO端において、分岐リンカーの-NH端の各々に接続されている、実施態様1〜60及び62〜70のいずれか一つの誘導体。
76. 分岐リンカーが、
a) その-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-N端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
アミド結合を介して接続されている、実施態様1〜75のいずれか一つの誘導体。
77. Chem. 21、Chem. 22、Chem. 23、Chem. 24、Chem. 25、Chem. 26、Chem. 27、Chem. 28、Chem. 29、Chem. 30、Chem. 31、Chem. 32、Chem. 33、Chem. 34、及びChem. 35から選択される、GLP-1誘導体、好ましくは実施態様1〜76のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
78. 実施例1〜15の化合物から選択される、GLP-1誘導体、好ましくは実施態様1〜77のいずれか一つの誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
79. GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、以下の変化:(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G)、(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 39K)、又は(7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G, 39K)を含む、GLP-1類似体。
80. GLP-1(7-37)(配列番号1)の以下の類似体: (7Imp, 8Aib, 22E, 26R, 34R, 38G, 39K)である、実施態様79のGLP-1類似体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
81. 配列番号3のペプチドである、実施態様79〜80のいずれか一つのGLP-1類似体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
82. GLP-1受容体アゴニストである、実施態様1〜81のいずれか一つの誘導体又は類似体。
83. 完全GLP-1受容体アゴニストである、実施態様1〜82のいずれか一つの誘導体又は類似体。
84. インビトロで生物学的に活性である、実施態様1〜83のいずれか一つの誘導体又は類似体。
85. インビトロで効力がある、実施態様1〜84のいずれか一つの誘導体又は類似体。
86. ヒトGLP-1受容体を活性化することができる、実施態様1〜85のいずれか一つの誘導体又は類似体。
87. ヒトGLP-1受容体を発現する全細胞を用いたアッセイにおいてヒトGLP-1受容体を活性化することができ、アッセイが、HSAの非存在下において(0%のHSA)行われる、実施態様1〜86のいずれか一つの誘導体又は類似体。
88. ヒトGLP-1受容体の応答が、実施例23のアッセイ等のレポーター遺伝子アッセイにおいて測定される、実施態様1〜88のいずれか一つの誘導体又は類似体。
89. GLP-1受容体アゴニズム、インビトロ生物活性、インビトロ効力、又はヒトGLP-1受容体を活性化する能力が、それぞれ、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様82〜88のいずれか一つの誘導体又は類似体。
90. 300 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜89のいずれか一つの誘導体又は類似体。
91. 200 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜90のいずれか一つの誘導体又は類似体。
92. 150 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜91のいずれか一つの誘導体又は類似体。
93. 125 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜92のいずれか一つの誘導体又は類似体。
94. 100 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜93のいずれか一つの誘導体又は類似体。
95. 75 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜94のいずれか一つの誘導体又は類似体。
96. 50 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜95のいずれか一つの誘導体又は類似体。
97. 25 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜96のいずれか一つの誘導体又は類似体。
98. 20 pM以下のEC50に相当するインビトロ効力を有する、実施態様1〜97のいずれか一つの誘導体又は類似体。
99. EC50が、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様90〜98のいずれか一つの誘導体又は類似体。
100. セマグルチドのEC50の30倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜99のいずれか一つの誘導体又は類似体。
101. セマグルチドのEC50の25倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜100のいずれか一つの誘導体又は類似体。
102. セマグルチドのEC50の20倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜101のいずれか一つの誘導体又は類似体。
103. セマグルチドのEC50の15倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜102のいずれか一つの誘導体又は類似体。
104. セマグルチドのEC50の10倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜103のいずれか一つの誘導体又は類似体。
105. セマグルチドのEC50の5倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜104のいずれか一つの誘導体又は類似体。
106. セマグルチドのEC50の3倍未満のEC50に相当するインビトロ効力を有し、セマグルチドのEC50が、誘導体のEC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜105のいずれか一つの誘導体又は類似体。
107. EC50が、本質的に実施例23において説明されるように決定される、実施態様100〜106のいずれか一つの誘導体又は類似体。
108. GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜107のいずれか一つの誘導体又は類似体。
109. 低濃度のHSA(最大0.001%の最終アッセイ濃度)において、GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜108のいずれか一つの誘導体又は類似体。
110. 高濃度のHSA(2.0%の最終アッセイ濃度)において、GLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜109のいずれか一つの誘導体又は類似体。
111. ヒトGLP-1受容体への結合が、実施例24のアッセイ等の競合結合アッセイにおいて測定される、実施態様108〜110のいずれか一つの誘導体又は類似体。
112. インビトロでのヒトGLP-1受容体への結合が、本質的に実施例24に説明されるように決定される、実施態様108〜111のいずれか一つの誘導体又は類似体。
113. 低濃度のHSAにおいて、20.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜112のいずれか一つの誘導体又は類似体。
114. 低濃度のHSAにおいて、5.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜113のいずれか一つの誘導体又は類似体。
115. 低濃度のHSAにおいて、3.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜114のいずれか一つの誘導体又は類似体。
116. 低濃度のHSAにおいて、2.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜115のいずれか一つの誘導体又は類似体。
117. 低濃度のHSAにおいて、1.0 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜116のいずれか一つの誘導体又は類似体。
118. 低濃度のHSAにおいて、0.50 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜117のいずれか一つの誘導体又は類似体。
119. 低濃度のHSAにおいて、0.30 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜118のいずれか一つの誘導体又は類似体。
120. IC50が、最大0.001%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様113〜119のいずれか一つの誘導体又は類似体。
121. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の20倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜120のいずれか一つの誘導体又は類似体。
122. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の8倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜121のいずれか一つの誘導体又は類似体。
123. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の4倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜122のいずれか一つの誘導体又は類似体。
124. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の3倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜123のいずれか一つの誘導体又は類似体。
125. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の2倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜124のいずれか一つの誘導体又は類似体。
126. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜125のいずれか一つの誘導体又は類似体。
127. 低濃度のHSAにおいて、セマグルチドのIC50の0.50倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜126のいずれか一つの誘導体又は類似体。
128. IC50が、最大0.001%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様121〜127のいずれか一つの誘導体又は類似体。
129. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、400 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜128のいずれか一つの誘導体又は類似体。
130. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、150 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜129のいずれか一つの誘導体又は類似体。
131. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、100 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜130のいずれか一つの誘導体又は類似体。
132. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、75 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜131のいずれか一つの誘導体又は類似体。
133. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、40 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜132のいずれか一つの誘導体又は類似体。
134. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、20 nM以下のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができる、実施態様1〜133のいずれか一つの誘導体又は類似体。
135. IC50が、2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様129〜134のいずれか一つの誘導体又は類似体。
136. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜135のいずれか一つの誘導体又は類似体。
137. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.5倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜136のいずれか一つの誘導体又は類似体。
138. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.25倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜137のいずれか一つの誘導体又は類似体。
139. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.10倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜138のいずれか一つの誘導体又は類似体。
140. 2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)において、セマグルチドのIC50の0.050倍未満のIC50でヒトGLP-1受容体に結合することができ、セマグルチドのIC50が、誘導体のIC50と同じ方法で決定される、実施態様1〜139のいずれか一つの誘導体又は類似体。
141. IC50が、2.0%のHSA(最終アッセイ濃度)での反応において、本質的に実施例24において説明されるようにして決定される、実施態様136〜140のいずれか一つの誘導体又は類似体。
142. 改善された薬物動態特性を有する、実施態様1〜141のいずれか一つの誘導体。
43. 増加した半減期及び/又は減少したクリアランスを有する、実施態様1〜142のいずれか一つの誘導体。
144. 月1回の投与に適している、実施態様1〜143のいずれか一つの誘導体。
145. s.c.投与のための、実施態様1〜144のいずれか一つの誘導体。
146. 薬物動態(PK)試験においてインビボで試験される、実施態様1〜145のいずれか一つの誘導体。
147. マウス、ラット、サル、イヌ、又はブタ等の任意の適切な動物モデルにおいて試験される、実施態様1〜146のいずれか一つの誘導体。
148. セマグルチドと比較される、実施態様1〜147のいずれか一つの誘導体。
149. セマグルチドと比較したときに、ミニブタにおいて、i.v.投与後に改善されたインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜148のいずれか一つの誘導体。
150. 終末相半減期が、実施例25において説明されるもの等の任意の適切な試験プロトコルを使用して、ミニブタにおいてi.v.投与後にインビボで決定される、実施態様149の誘導体。
151. 終末相半減期が、本質的に実施例25に説明されるように、ミニブタにおいてi.v.投与後にインビボで決定される、実施態様149〜150のいずれか一つの誘導体。
152. 少なくとも100時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜151のいずれか一つの誘導体。
153. 少なくとも115時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜152のいずれか一つの誘導体。
154. 少なくとも130時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜153のいずれか一つの誘導体。
155. 少なくとも145時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜154のいずれか一つの誘導体。
156. 少なくとも155時間の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜155のいずれか一つの誘導体。
157. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.0倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜156のいずれか一つの誘導体。
158. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.5倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜157のいずれか一つの誘導体。
159. 同じ方法において決定された、セマグルチドの終末相半減期の少なくとも2.8倍の、ミニブタにおけるi.v.投与後のインビボでの終末相半減期(T1/2)を有する、実施態様1〜158のいずれか一つの誘導体。
160. 終末相半減期(T1/2)が、本質的に実施例25に説明されるように決定される、実施態様152〜159のいずれか一つの誘導体。
161. インビボで効力がある、実施態様1〜160のいずれか一つの誘導体。
162. マウス、ラット、又はブタ等の任意の適切な動物モデルにおいて決定されたときに、インビボで効力がある、実施態様1〜161のいずれか一つの誘導体。
163. 動物モデルがSprague Dawleyラットである、実施態様162の誘導体。
164. 食物摂取量への急性効果が決定され、急性とは、好ましくは、対象の誘導体の、100 nmol/kgの単回s.c.注射を指す、実施態様1〜163のいずれか一つの誘導体。
165. 体重への急性効果が決定され、急性とは、好ましくは、対象の誘導体の、100 nmol/kgの単回s.c.注射を指す、実施態様1〜164のいずれか一つの誘導体。
166. 食物摂取量及び/又は体重への急性効果が、任意の適切な試験プロトコル及び方法論を使用して、例えば実施例26において説明されるように、Sprague Dawleyラットにおいてインビボで決定される、実施態様1〜165のいずれか一つの誘導体。
167. 食物摂取量及び/又は体重への急性効果が、本質的に実施例26に説明されるように、Sprague Dawleyラットにおいてインビボで決定される、実施態様1〜166のいずれか一つの誘導体。
168. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-25%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜167のいずれか一つの誘導体。
169. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-50%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜168のいずれか一つの誘導体。
170. 急性効果が、[[(48時間での食物摂取量) - (ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]x100%]として計算される、48時間での食物摂取量の少なくとも-74%の変化であり、ベースライン食物摂取量は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜169のいずれか一つの誘導体。
171. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-5%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜170のいずれか一つの誘導体。
172. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-8%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜171のいずれか一つの誘導体。
173. 急性効果が、[[(48時間での体重) - (ベースライン体重)]/(ベースライン体重)]x100%]として計算される、48時間での体重の少なくとも-10%の変化であり、ベースライン体重は、あらゆる処置の投与前のレベルを指す、実施態様164〜172のいずれか一つの誘導体。
174. 動物モデルがdb/dbマウスである、実施態様162の誘導体。
175. 血糖低減効果が決定される、実施態様174の誘導体。
176. 体重低減効果が決定される、実施態様174〜175のいずれか一つの誘導体。
177. 血糖低減効果及び/又は体重低減効果が、任意の適切な試験プロトコル及び方法論を使用して、例えば実施例27において説明されるように、db/dbマウスにおいてインビボで決定される、実施態様174〜176のいずれか一つの誘導体。
178. 血糖低減効果及び/又は体重低減効果が、本質的に実施例27に説明されるように、db/dbマウスにおいてインビボで決定される、実施態様174〜177のいずれか一つの誘導体。
179. db/dbマウスモデルでの単回投与試験において決定された、48時間後に血糖を減少させるというインビボでの効果を有する、実施態様174〜178のいずれか一つの誘導体。
180. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも2%減少する、実施態様174〜179のいずれか一つの誘導体。
181. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも10%減少する、実施態様174〜180のいずれか一つの誘導体。
182. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも20%減少する、実施態様174〜181のいずれか一つの誘導体。
183. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも30%減少する、実施態様174〜182のいずれか一つの誘導体。
184. その投与の前の血糖値と比較して、血糖が少なくとも40%減少する、実施態様174〜183のいずれか一つの誘導体。
185. db/dbマウスモデルでの単回投与試験において決定される、48時間後に体重を減少させるというインビボでの効果を有する、実施態様174〜184のいずれか一つの誘導体。
186. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも1.0%減少する、実施態様174〜185のいずれか一つの誘導体。
187. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも2.0%減少する、実施態様174〜186のいずれか一つの誘導体。
188. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも3.0%減少する、実施態様174〜187のいずれか一つの誘導体。
189. その投与の前の体重と比較して、体重が少なくとも4.0%減少する、実施態様174〜188のいずれか一つの誘導体。
190. 実施態様1〜189のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
191. 医薬として使用するための、実施態様1〜189のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体。
192. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
における使用のための、実施態様1〜189のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体。
193. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
のための医薬の製造における、実施態様1〜189のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体の使用。
194. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
のための方法であって、医薬的に活性な量の実施態様1〜189のいずれか一つに記載の誘導体又は類似体が投与される、方法。
[またさらなる特定の実施態様]
以下は、本発明のまたさらなる特定の実施態様である:
1. 一般式I:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
[式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、(S)-2-ヒドロキシ-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロピオン酸、D-ヒスチジン、デアミノ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、Nα-ホルミル-ヒスチジン、Nα-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Ser、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロブチル)カルボン酸であり;
Xaa12は、Phe又はLeuであり;
Xaa16は、Val又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Val、Arg、又はLeuであり;
Xaa19は、Tyr又はGlnであり;
Xaa20は、Leu又はMetであり;
Xaa22は、Gly又はGluであり;
Xaa23は、Gln、Glu、又はArgであり;
Xaa25は、Ala又はValであり;
Xaa26は、Argであり;
Xaa27は、Glu又はLeuであり;
Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;
Xaa31は、Trp又はHisであり;
Xaa33は、Valであり;
Xaa34は、Arg、His、Asn、又はGlnであり;
Xaa35は、Gly又はAlaであり;
Xaa36は、Arg又はGlyであり;
Xaa37は、Gly、Pro、又はLysであり;
Xaa38は、Glyであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lysであるか、又は存在しない]
のGLP-1類似体の誘導体であって、Xaa37及びXaa39の少なくとも1つはLysであり;
誘導体は、Xaa37又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、該側鎖は:
(i) Chem. 11:
Figure 0006691125
[式中、
qは0〜5の範囲の整数であり、
wは0〜5の範囲の整数であり、
但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数である]の分岐リンカー;及び
(ii) Chem. 12:
Figure 0006691125
の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
前記分岐リンカーは、
a) その-CO端において、Xaa37又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
b) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
接続されており;プレリンカー、第一のポストリンカー、及び第二のポストリンカーの各々が、-CO基及び-NH基を含む;
誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
2. Chem. 11において、qが4であり、wが0である、実施態様1の誘導体。
3. プレリンカーが、少なくとも1つのChem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1;又は
少なくとも1つのChem. 2:
Chem. 2:
*-NH-(CH2)m-CH[(CH2)s-NH2]-CO-*、
[式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素2を含む、実施態様1〜2のいずれか一つの誘導体。
4. プレリンカーが、Chem. 1[式中、kは、5、11、19、又は好ましくは1であり、nは2、又は好ましくは1である]のリンカー要素1をt回含み、tが1〜8の範囲の整数である、実施態様3の誘導体。
5. プレリンカーが、Chem. 2[式中、mは4であり、sは0である]のリンカー要素2を2回又は4回含む、実施態様3の誘導体。
6. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、それぞれ式Chem. 3及びChem. 4:
Chem. 3:
*-NH-CH(COOH)-(CH2)2-CO-*
Figure 0006691125
であるリンカー要素3及び/又はリンカー要素4を含む、実施態様1〜5のいずれか一つの誘導体。
7. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、式Chem. 1:
Figure 0006691125
[式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
のリンカー要素1を場合により含む、実施態様6の誘導体
8. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、リンカー要素1を含む、実施態様7の誘導体。
9. Chem. 1において、kが1であり、nが1である、実施態様7〜8のいずれか一つの誘導体。
10. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、アミド結合を介して互いに接続されている2回又は4回のChem. 1のリンカー要素1を含む、実施態様7〜9のいずれか一つの誘導体。
11. 第一の及び第二のポストリンカーの各々が、それぞれChem. 3及びChem. 4である、1個のリンカー要素3及び1個のリンカー要素4から成る、実施態様6の誘導体。
12. Chem. 21、Chem. 22、Chem. 23、Chem. 24、Chem. 25、Chem. 26、Chem. 27、Chem. 28、Chem. 29、Chem. 30、Chem. 31、Chem. 32、Chem. 33、Chem. 34、及びChem. 35から選択される、GLP-1誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
13. 実施態様1〜12のいずれか一つに記載の誘導体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
14. 医薬として使用するための、実施態様1〜12のいずれか一つに記載の誘導体。
15. (i)全ての形態の糖尿病、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低減;
(ii)糖尿病疾患の進行、例えば、2型糖尿病の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延;
(iii)β-細胞機能の向上、例えば、β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復;
(iv)認知障害及び/又は神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び/又は多発性硬化症の予防及び/又は処置;
(v)例えば、食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、肥満等の摂食障害の予防及び/若しくは処置;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の処置若しくは予防;胃運動性の減少;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症、例えば、骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは処置;
(vi)糖尿病性合併症、例えば、血管障害;末梢神経障害を含む神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は処置;
(vii)脂質パラメータの改善、例えば、脂質異常症の予防及び/又は処置、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害;
(viii)心臓血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは処置;並びに/又は血圧の低下、例えば、収縮期血圧の低下;
(ix)胃腸疾患、例えば、炎症性腸疾患、短小腸症候群、若しくはクローン病若しくは大腸炎;消化不良、及び/若しくは胃潰瘍;並びに/又は炎症、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、及び/若しくは全身性エリテマトーデスの予防及び/若しくは処置;
(x)重症疾患の予防及び/若しくは処置、例えば、重症患者、重症疾患ポリ腎症(CIPNP)患者、及び/若しくは潜在的CIPNP患者の処置;重症疾患若しくはCIPNPの発症の予防;患者における全身性炎症応答症候群(SIRS)の予防、処置、及び/若しくは治療;患者が入院中に菌血症、敗血症、及び/若しくは敗血症性ショックに罹患する可能性の予防若しくは軽減;並びに/又は集中治療室の急性疾患患者における血糖、インスリンバランス、及び任意選択で代謝の安定化;
(xi)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置;
(xii)脳疾患、例えば、脳虚血、脳出血、及び/又は脳外傷の予防及び/又は処置;
(xiii)睡眠時無呼吸の予防及び/又は処置;並びに/或いは
(xiv)乱用、例えば、アルコール乱用及び/又は薬物乱用の予防及び/又は処置
における使用のための、実施態様1〜12のいずれか一つに記載の誘導体。
いくつかの実施態様において、本発明のGLP-1誘導体は、Chem. 21、Chem. 22、Chem. 23、Chem. 24、Chem. 25、Chem. 26、Chem. 27、Chem. 28、Chem. 29、Chem. 30、Chem. 31、Chem. 32、Chem. 33、Chem. 34、Chem. 35、Chem. 36、Chem. 37、Chem. 38、Chem. 39、Chem. 40、Chem. 41、及びChem. 42からは選択されず、また、その医薬的に許容される塩、アミド、又はエステルでもない。
いくつかの実施態様において、本発明のGLP-1誘導体は、配列番号3、配列番号5、配列番号6、及び配列番号9からは選択されず、また、その医薬的に許容される塩、アミド、又はエステルでもない。
いくつかの実施態様において、本発明の中間体生成物は、Chem. 50、Chem. 51、Chem. 52、Chem. 53、Chem. 54、Chem. 55、Chem. 56、Chem. 57、Chem. 58、Chem. 59、Chem. 60、Chem. 61、Chem. 62、Chem. 63、Chem. 64からは選択されず、また、その医薬的に許容される塩、アミド、又はエステルでもない。
この実施例部は、略語の一覧から始まり、本発明の類似体及び誘導体を合成し特性評価するための一般的方法を含むセクションが後続する。次いで、特定のGLP-1誘導体の調製に関連する複数の実施例が後続し、その終わりに、これらの類似体及び誘導体の活性及び特性に関連する複数の実施例が含まれる(薬理学的方法の見出しのセクション)。
実施例は、本発明を例示する役割を果たす。
[略語の一覧]
Aib:α-アミノイソ酪酸(2-アミノイソ酪酸)
AcOH:酢酸
Ado:8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸
API:医薬品有効成分
AUC:曲線下面積
BG:血糖
BHK:ベビーハムスター腎臓
BW:体重
Boc:t-ブチルオキシカルボニル
Bom:ベンジルオキシメチル
BSA:ウシ血清アルブミン
BW:体重
Bz:ベンジル
C20二酸:イコサン二酸
CAS:化学情報検索サービス機関
Clt:2-クロロトリチル
コリジン:2,4,6-トリメチルピリジン
COOBz:ベンジルオキシカルボニル
COOMe:メトキシカルボニル
COOtBu:tert-ブトキシカルボニル
DCM:ジクロロメタン
Dde:1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル
DIC:ジイソプロピルカルボジイミド
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMEM:ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)
dPEG:離散型(discrete)ポリエチレングリコール
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
EGTA:エチレングリコール四酢酸
FCS:ウシ胎仔血清
Fmoc:9-フルオレニルメチルオキシカルボニル
h:時間
HATU:(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)
HBTU:(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸
HFIP:1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール又はヘキサフルオロイソプロパノール
HOAt:1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
HSA:ヒト血清アルブミン
IBMX:3-イソブチル-1-メチルキサンチン
Imp:イミダゾプロピオン酸(3-(イミダゾール-5-イル)プロパン酸)(デアミノヒスチジン又はデアミノHisとも呼ばれる)
Inp:イソニペコチン酸
i.v.:静脈内
ivDde:1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)-3-メチルブチル
IVGTT:静脈内耐糖能試験
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析法
LYD:ランドレース-ヨークシャー-デュロック
MALDI-MS:MALDI-TOF MSを参照のこと
MALDI-TOF MS:マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析法
MeOH:メタノール
Mmt:4-メトキシトリチル
Mtt:4-メチルトリチル
NHBoc:tert-ブトキシカルボニルアミノ
NHCbz:ベンジルオキシカルボニルアミノ
NHFmoc:9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ
NMP:N-メチルピロリドン
OBz:ベンジルオキシ
OPfp:2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシ
OPnp:4-ニトロフェノキシ
OSuc:(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ
OtBu:tert-ブチルエステル
Oxyma Pure(登録商標):シアノ-ヒドロキシイミノ-酢酸エチルエステル
Pbf:2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル
PBS:リン酸緩衝生理食塩水
PD:薬力学的
PEG:ポリエチレングリコール
Pen/Strep:ペニシリン/ストレプトマイシン
PK:薬物動態学的
PyBOP:ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート
RP:逆相
RP-HPLC:逆相高速液体クロマトグラフィー
RT:室温
Rt:保持時間
s.c.:皮下
SD:標準偏差
SEC-HPLC:サイズ排除高速液体クロマトグラフィー
SEM:標準誤差
SPA:シンチレーション近接分析
SPPS:固相ペプチド合成
tBu:tert.ブチル
TFA:トリフルオロ酢酸
TIS:トリイソプロピルシラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
Tos:トシレート(又はパラ-トルエンスルホニル)
トリス:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又は2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-プロパン-1,3-ジオール
Trt:トリフェニルメチル(トリチル)
Trx:トラネキサム酸 (トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)
UPLC:超高速液体クロマトグラフィー
[材料及び方法]
イコサン二酸 モノ-tert-ブチルエステル
Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸
17-(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル-アミノ)-9-アザ-3,6,12,15-テトラオキサ-10-オン-ヘプタデカノイル酸
1-(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)アミノ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘンイコサン-21-酸
1-(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36-ドデカオキサノナトリアコンタン-39-酸
アルファ-Fmoc-アミノ-20(エチレングリコール)-オメガ-カルボン酸
Fmoc-トラネキサム酸
Boc-Lys(Fmoc)-OH
Fmoc-Lys(Fmoc)-OH
Fmoc-Glu-OtBu
Fmoc-Lys(Mtt)-Wang樹脂
[化学的な方法]
このセクションは、次の2つ:(調製(A1);並びに検出及び特性評価(A2)の)一般的方法に関するセクションAと、複数の特定の実施例化合物の調製及び特性評価について説明するセクションBとに分けられる。
[A.一般的方法]
[A1.調製方法]
このセクションは、固相ペプチド合成の方法(SPPS法、これは、アミノ酸の脱保護の方法、樹脂からペプチドを切断する方法、及びそれを精製する方法を含む)、並びに、その結果として得られるペプチドを検出し特性評価する方法(LCMS法、MALDI法、及びUPLC法)に関する。ペプチドの固相合成は、いくつかの場合において、酸性条件下で切断することができる基(これらに限定されるわけではないが、2-Fmoc-オキシ-4-メトキシベンジル又は2,4,6-トリメトキシベンジル等)によるジペプチドアミド結合において保護されているジペプチドを使用することによって改良され得る。セリン又はトレオニンがペプチド中に存在する場合、シュードプロリンジペプチドを使用してもよい(例えば、Novabiochem社から入手可能、W.R. Sampson (1999)、J. Pep. Sci. 5、403も参照されたい)。使用したFmoc-保護アミノ酸誘導体は、推薦される標準物質:例えば、Anaspec社、Bachem社、Iris Biotech社、又はNovabiochem社から供給される、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Asn(Trt)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Cys(Trt)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-His(Trt)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Met-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、又はFmoc-Val-OH等であった。特に指定されない場合、アミノ酸の天然のL体が使用される。N末端アミノ酸を、αアミノ基においてBoc保護した(例えば、N末端にHisを有するペプチドの場合、Boc-His(Boc)-OH又はBoc-His(Trt)-OH)。SPPSを使用したモジュール側鎖又はアルブミン結合部分の結合の場合、以下の適切に保護されたビルディングブロック(building block)(これらに限定されるわけではないが、Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸、Fmoc-トラネキサム酸、Fmoc-Glu-OtBu、及びイコサン二酸モノ-tert-ブチルエステル等)を使用した。以下に述べる全ての操作は、250 μmolの合成スケールにおいて行った。
[1.樹脂固定保護ペプチド骨格の合成]
方法:SPPS_P
樹脂充填に対して6倍過剰なFmoc-アミノ酸(300 mMのHOAt又はOxyma Pure(登録商標)を含むNMP中、300 mM)、例えば、低充填Fmoc-Lys(Mtt)-Wang(0.35mmol/g)、を使用して、Protein Technologies社(Tucson、AZ 85714、U.S.A.)のPrelude Solid Phase Peptide Synthesizerにおいて、250 μmolスケールにてSPPS_Pを行った。Fmoc-脱保護は、NMP中20%ピペリジンを使用して行った。カップリングは、NMP中における3:3:3:4のアミノ酸/(HOAt又はOxyma Pure(登録商標))/DIC/コリジンを使用して行った。脱保護工程とカップリング工程との間に、NMP及びDCMのトップ洗浄(7 ml、0.5分、それぞれ2×2)を行った。カップリング時間は、ほとんどの場合、60分間であった。これらに限定されるわけではないが、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Aib-OH、又はBoc-His(Trt)-OHを含むいくつかのアミノ酸を、「二重カップリング」させたが、これは、最初のカップリング後(例えば、60分間)、樹脂をドレイン処理し、更なる試薬(アミノ酸、(HOAt又はOxyma Pure(登録商標))、DIC、及びコリジン)を加え、混合物を再び反応させる(例えば、60分間)ことを意味する。
方法:SPPS_L
CEM Corp.社(Matthews、NC28106、U.S.A.)のマイクロ波ベースのLibertyペプチド合成機において、樹脂充填に対して6倍過剰なFmoc-アミノ酸(300 mMのHOAt又はOxyma Pure(登録商標)を含むNMP中、300 mM)、例えば、低充填Fmoc-Lys(Mtt)-Wang ? (0.35mmol/g)を使用して、250 μmol又は100 μmolスケールにてSPPS_Lを行った。NMP中5%ピペリジンを使用して、最高75℃で30秒間、Fmoc脱保護を行ったが、この場合、樹脂をドレイン処理してNMPで洗浄した後、Fmoc脱保護を今度は75℃で2分間繰り返した。NMP中、1:1:1のアミノ酸/(HOAt又はOxyma Pure(登録商標))/DICを使用して、カップリングを行った。カップリング時間及び温度は、ほとんどの場合、最高75℃で5分間であった。より大きいスケールの反応については、より長いカップリング時間、例えば10分間を用いた。ヒスチジンアミノ酸は、50℃で二重カップリングさせ、又は前のアミノ酸が立体障害されている場合(例えばAib)は四重カップリングさせた。アルギニンアミノ酸は室温で25分間カップリングさせ、次いで、75℃に5分間加熱した。これらに限定されるわけではないがAib等のいくつかのアミノ酸を「二重カップリング」させたが、これは、最初のカップリング(例えば、75℃で5分間)の後に樹脂をドレイン処理し、更なる試薬(アミノ酸、(HOAt又はOxyma Pure(登録商標))及びDIC)を加え、混合物を再び加熱する(例えば、75℃で5分間)ことを意味する。脱保護工程とカップリング工程との間に、NMP洗浄(5×10 ml)を行った。
[2.アルブミンバインダー(側鎖)の合成]
イコサン二酸モノ-tert-ブチルエステルは、当技術分野において公知のように調製することができる。方法については、WO2010102886A1を参照されたい。
[3.樹脂固定保護されたペプチド骨格への側鎖の結合]
アシル化がリジン側鎖上に存在する場合、アシル化されるべきリジンのεアミノ基を、延長部分及びリンカーの結合のための経路に応じて、Mtt、Mmt、Dde、ivDde、又はBocのいずれかで保護した。Dde-脱保護又はivDde-脱保護は、NMP中、2%ヒドラジンにより行い(2×20 ml、各10分間)、次いでNMP洗浄を行った(4×20 ml)。Mtt-脱保護又はMmt-脱保護は、DCM中、2% TFA及び2〜3% TIS(5×20 ml、各10分間)、続いてDCM(2×20 ml)、DCM中、10% MeOH及び5% DIPEA(2×20 ml)、並びにNMP洗浄(4×20 ml)によって、又はヘキサフルオロイソプロパノール/DCMによる処理(75:25、5×20 ml、各10分間)と、それに続く上記のような洗浄とによって、行った。場合によっては、Mtt基を、Libertyペプチド合成機の自動化工程によって除去した。ヘキサフルオロイソプロパノール又はヘキサフルオロイソプロパノール/DCM(75:25)によって室温で30分間、続いてDCMによる洗浄(7 ml×5)、続いてNMP洗浄(7m1×5)によって、Mtt脱保護を行った。延長部分及び/又はリンカーは、樹脂固定ペプチドのアシル化によって、又は保護されていないペプチドの溶液中でのアシル化によって、ペプチドに結合させることができる。保護されたペプチジル樹脂に延長部分及び/又はリンカーを結合する場合、結合は、SPPSを使用したモジュール及び適切に保護されたビルディングブロックであり得る。
方法:SC_P
N-ε-リジン保護基を、上記において説明したように除去し、上記において説明したような適切に保護されたビルディングブロックを使用してPreludeペプチド合成機における1つ以上の自動化工程によってリジンの化学修飾を行った。二重カップリングを、SPPS_Pにおいて説明したように、カップリング毎に3時間行った。
方法:SC_L
N-ε-リジン保護基を、上記において説明したように除去し、上記において説明したような適切に保護されたビルディングブロックを使用したLibertyペプチド合成機における1つ以上の自動化工程によって、リジンの化学修飾を行った。二重カップリングを、SPPS_Lにおいて説明したように行った。
方法:SC_M_1
N-ε-リジン保護基を、上記において説明したように除去し、上記において説明したような適切に保護されたビルディングブロックを使用した1つ以上の手動工程によって、リジンの化学修飾を行った。樹脂充填に対して4倍又は6倍過剰量のFmoc-アミノ酸(300 mMのHOAt、Oxyma Pure(登録商標)を含むNMP中、300 mM)を使用して、500-μmolスケールでSC_M_1を行った。Fmoc-脱保護は、NMP中20%ピペリジンを使用して、5分間、室温で行い、その後、樹脂をドレイン処理し、NMPで洗浄し、Fmoc-脱保護を、今度は15分間、室温で繰り返した。NMP中、1:1:1のアミノ酸/Oxyma Pure(登録商標)/DICを使用して、カップリングを行った。カップリング時間及び温度は、ほとんどの場合、室温で60分間であった。いくつかのビルディングブロックは二重カップリングさせたが、これは、最初のカップリング(例えば、60分間)後に、樹脂をドレイン処理し、更なる試薬(アミノ酸、(HOAt又はOxyma Pure(登録商標))、DIC及びコリジン)を加え、混合物を再び反応させる(例えば、60分間)ことを意味する。
方法:SC_M_2
樹脂充填に対して2倍又は4倍過剰量の上記酸溶解DMFを使用した、250 μmol又は500 μmolスケールでのFmoc-Lシステイン酸のカップリング、溶液を、NMP中に溶解させたPyBoPと5分間混合した。(NMP中300 mMのPyBOPを含むDMF中、300 mM)。溶液を樹脂に加え、続いてDIPEA (酸/PyBOP/DIPEA (1:1:4))を加えた。樹脂を2時間振盪した。二重カップリングさせた。
方法:SC_M_3
16-スルホ-ヘキサデカン酸のカップリングを、沸騰したDMFに溶解させた3倍又は4倍過剰量の酸を使用して、250 μmol又は500 μmolスケールで行い、続いて50℃まで徐々に冷却し、DMFに溶解させたPyBoP (300 mM PyBOPを含むDMF中、40 mM)を加え、その後溶液を樹脂に加えた。DIPEA (酸/PyBOP/DIPEA (1:1:4))を徐々に添加。樹脂を2時間振盪した。二重又は三重カップリングさせた。
[4.結合した側鎖を有するか又は有さない樹脂固定ペプチドの切断及び精製]
方法:CP_M1
合成後、樹脂をDCMで洗浄し、ペプチドを、TFA/TIS/水(95/2.5/2.5又は92.5/5/2.5)による2〜3時間の処理と、続くジエチルエーテルによる沈殿とによって、樹脂から切断した。ペプチドを、適切な溶媒(例えば、30%酢酸等)に溶解させ、アセトニトリル/水/TFAを使用して、C18、5 μmのカラムでの標準的なRP-HPLCにより精製した。画分を、UPLC、MALDI、及びLCMS法の組合せによって分析し、適切な画分をプールし、凍結乾燥した。
所望の場合、ペプチドの対イオンを、当技術分野において公知の方法を使用して、ナトリウムと交換することができる。一例として、およそ2 gのペプチドを250 mlのアセトニトリル/水(50/50)に溶解させ、分取RP-HPLCシステムにおいてWaters X-Bridge C8、5 μM、50×250mmのカラムにロードした。ロードした後、カラムを水で60 ml/分の流量で8分間洗浄し、0.01N NaOH(pH 11)で60 ml/分の流量で2×8分間洗浄した。ペプチドのナトリウム塩を、水のアイソクラティック(単一組成)流を用いて60 ml/分、10分間、その後5%〜85%のアセトニトリルの直線勾配を用いて30分間、溶離させた。
[A2.検出及び特性評価のための一般的方法]
[1.LC-MS法]
方法:LCMS01
Waters Acquity UPLCシステム、及びMicromass社のLCT Premier XE質量分析計から成る装置において、LCMS01を行った。溶離液:A:水中、0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中、0.1%ギ酸。分析は、室温において、適切な体積の試料(好ましくは2〜10 μl)をカラムに注入することによって行い、これをA及びBの勾配で溶離させた。UPLC条件、検出器の設定、及び質量分析計の設定は、以下のとおりであった。カラム:Waters Acquity UPLC BEH、C-18、1.7 μm、2.1mm×50mm。勾配:0.4 ml/分、4.0分(或いは8.0分)間での直線的な5%〜95%アセトニトリル。検出:214nm(TUV(チューナブルUV検出器)からのアナログ出力)、MSイオン化モード:API-ES。スキャン:100〜2000amu(或いは、500〜2000amu)、ステップ:0.1amu。
方法:LCMS27
Agilent 1290 infinity series UPLCシステム、及びAgilent Technologies LC/MSD TOF 6230 (G6230A)から成る装置において、LCMS27を行った。溶離液: A: 99.90% H2O、0.02% TFA; B: 99.90% CH3CN、0.02% TFA。分析は、RTにおいて、適切な体積の試料をEclipse C18+ 2.1x50 mm 1.8uカラムに注入することによって行い、これを5%〜95%のBの直線勾配を用いて、6分間: 0-4.5分 5-95% B、4.5-5.0分 95% B、5.0-5.5分 95-5% B、5.5-6.0分 5% Bのランタイム、0.40 ml/分の流速、及び40℃のカラム温度で、溶離させた。イオン化方法は、Agilent Jet Stream源であった。スキャン範囲は、以下のとおりであった: m/z 最小 100、m/z 最大 3200。リニアリフレクター(Linear reflector)モードを使用した。ポジティブモードを使用した。見出された質量は、化合物のm/zである。
[2.UPLC法]
方法:UPLC02
デュアルバンド検出器を取り付けたWaters UPLCシステムを使用してRP-分析を行った。ACQUITY UPLC BEH130、C18、130Å、1.7um、2.1mm×150mmカラムを用いて、40℃で、214nm及び254nmでのUV検出値を収集した。UPLCシステムを、A:99.95%のH2O、0.05%のTFA;B:99.95%のCH3CN、0.05%のTFAを含有する2つの溶離液リザーバーに接続した。以下の直線勾配を使用した:A 95%、B 5%からA 95%、B 5%、流速0.40 ml/分、16分間。
[3.MALDI-MS法]
方法:MALDI01
マトリックス支援レーザー脱離及びイオン化飛行時間型質量分析を使用して分子量を特定し、Microflex又はAutoflex(Bruker社)において記録した。α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸のマトリックスを使用した。
[B.本発明の化合物の合成]
(実施例1)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.2分
MALDI01: m/z = 5607.5
(実施例2)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.3分
LCMS01: RT = 3.2分, m/z: 1918 [M+3H]3+, 1439 [M+4H]4+
(実施例3)
N{イプシロン-37}-3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロパノイル-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.6分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1710 [M+3H]3+, 1305 [M+4H]4+, 1044 [M+5H]5+
(実施例4)
N{イプシロン-37}-3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロパノイル-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.6分
LCMS01: RT = 3.1分, m/z: 1372 [M+4H]4+, 1097 [M+5H]5+
(実施例5)
N{イプシロン-37}-3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロパノイル-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.9分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1460 [M+4H]4+, 1168 [M+5H]5+
(実施例6)
[Imp7,Aib8,Glu22,Arg26,Arg34]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Gly-N{イプシロン}[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]Lys
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号3を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.1分
LCMS01: RT = 4.2分, m/z: 1392 [M+4H]4+, 1114 [M+5H]5+
(実施例7)
[Imp7,Aib8,Glu22,Arg26,Arg34]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Gly-N{イプシロン}[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]Lys
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号3を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.6分
LCMS01: RT = 4.2分, m/z: 1462 [M+4H]4+, 1171 [M+5H]5+
(実施例8)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.5分
LCMS01: RT = 3.1分, m/z: 1367 [M+4H]4+, 1094 [M+5H]5+
(実施例9)
N{イプシロン-37}-[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.4分
LCMS01: RT = 2.7分, m/z: 1286 [M+4H]4+, 1029 [M+5H]5+
(実施例10)
N{イプシロン-37}-[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2-アミノ-6-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]ヘキサノイル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.1分
LCMS01: RT = 2.5分, m/z: 1350 [M+4H]4+, 1080 [M+5H]5+
(実施例11)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.7分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1294 [M+4H]4+, 1036 [M+5H]5+
(実施例12)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.0分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1439 [M+4H]4+, 1152 [M+5H]5+
(実施例13)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.0分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1512 [M+4H]4+, 1210 [M+5H]5+
(実施例14)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 10.9分
LCMS01: RT = 2.9分, m/z: 1585 [M+4H]4+, 1268 [M+5H]5+
(実施例15)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.3分
LCMS01: RT = 3.0分, m/z: 1512 [M+4H]4+, 1210 [M+5H]5+
(実施例16)
N{イプシロン-34}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号5を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.9分
LCMS27: RT = 3.2分, m/z: 2828 [M+2H]2+, 1885 [M+3H]3+, 1414 [M+4H]4+, 1131 [M+5H]5+
(実施例17)
N{イプシロン-35}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys35]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号6を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.1分
LCMS27: RT = 3.0分, m/z: 1918 [M+3H]3+, 1439 [M+4H]4+, 1151 [M+5H]5+
(実施例18)
N{イプシロン-36}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号7を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.2分
LCMS27: RT = 3.2分, m/z: 1885 [M+3H]3+, 1414 [M+4H]4+, 1131 [M+5H]5+
(実施例19)
N{アルファ}([Aib8,Glu22,Arg26,Arg34]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル)-N{イプシロン}[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]Lys
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号8を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.2分
LCMS27: RT = 3.1分, m/z: 1937 [M+3H]3+, 1453 [M+4H]4+, 1163 [M+5H]5+
(実施例20)
N{イプシロン-34}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Arg26]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号9を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.4分
LCMS27: RT = 3.3分, m/z: 2792 [M+2H]2+, 1861 [M+3H]3+, 1396 [M+4H]4+, 1117 [M+5H]5+
(実施例21)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 12.2分
LCMS01: RT = 2.5分, m/z: 1440 [M+4H]4+, 1152 [M+5H]5+
(実施例22)
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(2S)-2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4R)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]-6-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号2を有する
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: RT = 11.7分
LCMS01: RT = 2.5分, m/z: 1548 [M+4H]4+, 1239 [M+5H]5+
(比較例1):
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-(ドデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Aib22,Aib35,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチドアミド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号4を有する
これは、WO2005/027978A2の実施例8の化合物である。
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: Rt = 11.4分
LCMS01: Rt = 2.7; m/4 = 1107; m/5 = 886
(比較例2):
N{イプシロン-37}-[2-[2-[2-[[(2S)-2,6-ビス[[2-[2-[2-(テトラデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Aib22,Aib35,Lys37]-GLP-1-(7-37)-ペプチドアミド
Figure 0006691125
当該ペプチドは配列番号4を有する
これは、WO2005/027978A2の実施例9の化合物である。
合成方法: SPPS_P; SC_P; CP_M1
UPLC02: Rt = 12.9分
LCMS01: Rt = 2.9; m/3 = 1494; m/4 = 1121
[薬理学的方法]
(実施例23:インビトロでの効力)
この実施例の目的は、GLP-1誘導体のインビトロでの活性又は効力を試験することである。インビトロでの効力は、全細胞アッセイにおけるヒトGLP-1受容体活性化の尺度である。
実施例1〜22並びに比較例1及び2のGLP-1誘導体の効力を、下記において説明するように特定した。また、比較のためにセマグルチドも含めた。
[原理]
インビトロでの効力は、レポーター遺伝子アッセイでのヒトGLP-1受容体の応答を測定することによって特定した。アッセイは、ヒトGLP-1受容体を発現し、プロモーターにカップリングしたcAMP応答エレメント(CRE)のDNAと、ホタルルシフェラーゼ(CREルシフェラーゼ)の遺伝子とを含有する、安定的にトランスフェクトされたBHK細胞株において行った。ヒトGLP-1受容体が活性化されると、それにより、結果としてcAMPの産生が生じ、これにより、結果としてルシフェラーゼタンパク質の発現が引き起こされる。アッセイインキュベーション完了時に、ルシフェラーゼ基質(ルシフェリン)を添加し、酵素がルシフェリンをオキシルシフェリンに変換させ、それにより生物発光が生じる。アッセイの計測値として、発光を測定する。
[細胞培養及び調製]
このアッセイにおいて使用する細胞(クローンFCW467-12A/KZ10-1)は、BHKTS13が親細胞株であるBHK細胞であった。細胞は、ヒトGLP-1受容体を発現するクローン(FCW467-12A)に由来しており、現在のクローンを得るために、CREルシフェラーゼによる更なるトランスフェクションによって確立された。
細胞を、細胞培養培地において5%のCO2で培養した。これらを分注し、液体窒素中で貯蔵した。各アッセイの前に一定分量を取り出し、PBSにおいて2回洗浄し、その後、所望の濃度でアッセイに特異的な緩衝液に懸濁させた。96ウェルプレートに対して、懸濁液を作製して5×103細胞/ウェルの最終濃度を得た。
[材料]
下記の化学物質:Pluronic F-68(10%)(Gibco 2404)、ヒト血清アルブミン(HSA)(Sigma A9511)、オボアルブミン(Sigma A5503)、DMEM w/oフェノールレッド(Gibco 11880-028)、1M Hepes(Gibco 15630)、Glutamax 100×(Gibco 35050)、及びsteadylite plus(PerkinElmer 6016757)を、アッセイにおいて使用した。
[緩衝液]
細胞培養培地は、10% FBS(ウシ胎仔血清;Invitrogen 16140-071)、1mg/ml G418(Invitrogen 15140-122)、240nM MTX(メトトレキサート;Sigma M9929)、及び1%のpen/strep(ペニシリン/ストレプトマイシン;Invitrogen 15140-122)を含むDMEM培地から構成された。
アッセイ培地は、DMEM w/oフェノールレッド、10 mM Hepes、及び1×Glutamaxから構成された。アッセイ緩衝液は、アッセイ培地中、2%オボアルブミン及び0.2% Pluronic F-68から構成された。
[手順]
1)細胞ストックを、37℃の水浴で解凍した。
2)細胞をPBSで3回洗浄した。
3)細胞をカウントし、アッセイ培地中5×103細胞/50 μl(1×105細胞/ml)に調節した。50 μlの分注細胞を、アッセイプレートの各ウェルに移した。
4)試験化合物のストックと参照化合物とを、アッセイ緩衝液中0.2 μMの濃度に希釈した。化合物を、以下の濃度を得るために10倍に希釈した:2×10-7M、2×10-8M;2×10-9M、2×10-10M、2×10-11M、2×10-12M、2×10-13M、及び2×10-14M。
5)50 μlの分注化合物又はブランクを、希釈プレートからアッセイプレートに移した。化合物は、以下の最終濃度で試験した:1×10-7M、1×10-8M;1×10-9M、1×10-10M、1×10-11M、1×10-12M、1×10-13M、及び1×10-14M。
6)アッセイプレートを5%のCO2のインキュベーター中で37℃、3時間インキュベートした。
7)アッセイプレートをインキュベーターから取り出し、室温で15分間静置した。
8)100 μlの分注のsteadylite plus試薬を、アッセイプレートの各ウェルに添加した。
9)各アッセイプレートを光から保護するためにアルミ箔で覆い、室温で30分間振盪した。
10)各アッセイプレートをBioTek Synergy 2 Multi-Mode Readerで読み取った。
[計算及び結果]
BioTek Synergy 2 Multi-Mode Readerwereからのデータを、GraphPad Prismソフトウェアに移した。ソフトウェアは、非線形回帰(log(アゴニスト)対応答(3つの母数(パラメーター)))を実行する。ソフトウェアによって計算され、pM単位で報告されたEC50値を下記の表1に示す。
各試料について、最低2回の反復を測定した。報告するEC50値は、各化合物についての全ての測定値の平均である。
Figure 0006691125
全ての化合物は、それらがGLP-1受容体アゴニストであることを確認する効力データを有している。
(実施例24:GLP-1受容体結合性)
この実施例の目的は、インビトロでのGLP-1誘導体の受容体結合性を試験することである。受容体結合性は、ヒトGLP-1受容体に対する誘導体の親和性の尺度である。
[原理]
ヒトGLP-1受容体に対する実施例1〜22及び比較例1〜2のGLP-1誘導体の受容体結合性を、競合結合アッセイにおいて測定した。このタイプのアッセイでは、標識されたリガンド(この場合は125I-GLP-1)を受容体に結合させる。ヒトGLP-1受容体を含有する単離された膜に、一連の濃度において各誘導体を添加し、標識されたリガンドの置き換えをモニターする。受容体結合性は、標識されたリガンドの半分が受容体から置き換えられる濃度として報告される(IC50値)。比較化合物としてセマグルチドを含めた。アルブミンへの誘導体の結合性を試験するために、低濃度のヒト血清アルブミン(HSA)(最大0.001%の最終アッセイ濃度)において、並びに相当に高い濃度のHSA(2.0%最終アッセイ濃度)の存在下において、アッセイを行った。HSAの存在下でのIC50値の増加は、血清アルブミンに対する親和性を示しており、動物モデルにおける試験物質の延長された薬物動態プロファイルを予測する方法を表す。比較のためにセマグルチドを含めた。
[材料]
以下の化学物質をアッセイにおいて使用した:ヒト血清アルブミン(HSA)(Sigma A1653)、DMEM w/oフェノールレッド(Gibco 11880-028)、Pen/strep(Invitrogen 15140-122)、G418(Invitrogen 10131-027)、1M Hepes(Gibco 15630)、EDTA(Invitrogen 15575-038)、PBS(Invitrogen 14190-094)、ウシ胎仔血清(Invitrogen 16140-071)、EGTA、MgCl2(Merck 1.05832.1000)、Tween 20(Amresco 0850C335)、SPA粒子(小麦胚芽凝集素(WGA)SPAビーズ、Perkin Elmer RPNQ0001)、[125I]-GLP-1]-(7-36)NH2(社内製造)、OptiPlate(商標)-96(Packard 6005290)。
緩衝液1は、20 mM Na-HEPES+10 mM EDTAからなり、pHは7.4に調節した。緩衝液2は、20 mM Na-HEPES+0.1 mM EDTAからなり、pHは7.4に調節した。アッセイ緩衝液は、5 mM EGTAを添加した50 mM HEPES、5 mM MgCl2、0.005% Tween 20からなり、pHは7.4に調節した。8%アルブミンストックは、アッセイ緩衝液に8%(w/v)で溶解させたHSAから構成された。0.02%アルブミンストックは、アッセイ緩衝液に0.02%(w/v)で溶解させたHSAから構成された。
[細胞培養及び膜調製]
このアッセイにおいて使用した細胞(クローンFCW467-12A)は、BHKTS13が親細胞株であるBHK細胞であった。細胞は、ヒトGLP-1受容体を発現する。
細胞を、DMEM、10% ウシ胎仔血清、1% Pen/Strep(ペニシリン/ストレプトマイシン)、及び1.0mg/mlの選択マーカーG418中、5% CO2で増殖させた。
膜調製を行うために、細胞をおよそ80%コンフルエンスまで増殖させた。細胞をリン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄し、回収した。短時間の遠心分離を用いて細胞をペレット化し、細胞ペレットを氷上に維持した。細胞ペレットを、適切な量の緩衝液1(例えば、10 ml)中で、ULTRA-THURRAX(商標)分散機器によって20〜30秒間ホモジナイズした。ホモジネートを、15分間遠心分離した。ペレットを、10 mlの緩衝液2に再懸濁させ(ホモジナイズし)、遠心分離した。この工程を、もう1回繰り返した。結果として得られたペレットを緩衝液2に再懸濁させ、タンパク質濃度を特定した。膜を分注してマイナス80℃で貯蔵した。
[手順]
1.受容体結合性アッセイのために、低HSA(0.005%)の存在下で、50 μlのアッセイ緩衝液をアッセイプレートの各ウェルに加えた。アッセイを工程3により続けた。
2.受容体結合性アッセイのために、高HSA(2%)の存在下において、50 μlの8%アルブミンストックを、アッセイプレートの各ウェルに加えた。アッセイを工程3により続けた。
3.試験化合物を以下の濃度を得るために順次希釈した:8×10-7M、8×10-8M、8×10-9M、8×10-10M、8×10-11M、8×10-12M、及び8×10-13M。25 μlを、アッセイプレートの適切なウェルに添加した。
4.細胞膜分注液を解凍し、それらの使用濃度に希釈した。50 μlをアッセイプレートの各ウェルに添加した。
5.WGA SPAビーズを、20mg/mlにおいてアッセイ緩衝液に懸濁させた。アッセイプレートに添加する直前に、懸濁液をアッセイ緩衝液で10mg/mlに希釈した。50 μlをアッセイプレートの各ウェルに添加した。
6.480pM [125I]-GLP-1]-(7-36)NH2溶液25 μlをアッセイプレートの各ウェルに添加することによってインキュベーションを開始した。総数/ウェルを測定するために、25 μlの分注液を確保した。
7.アッセイプレートを30℃で2時間インキュベートした。
8.アッセイプレートを10分間遠心分離した。
9.アッセイプレートを、Packard TopCount NXT機器で読み取った。
[計算]
TopCount機器からのデータを、GraphPad Prismソフトウェアに移した。個々の反復試験を、非線形回帰を用いて解析した。IC50値を、ソフトウェアによって計算し、nMの単位で報告した。報告する値は、各化合物についての全ての測定値の平均である。
[結果]
以下の結果を得た。
Figure 0006691125
全ての化合物は、アルブミンの非存在下において、GLP-1受容体への非常に良好な結合性を示す。
(実施例25:ミニブタでの薬物動態試験)
この試験の目的は、ミニブタへのi.v.投与の後のGLP-1誘導体のインビボでの延長、すなわち、それらが身体中にある時間の延長、それによるこれらの作用時間の延長を決定することである。これは、薬物動態(PK)試験において為され、関心対象の誘導体の終末相半減期が特定される。終末相半減期とは、終末消失相においてある特定の血漿濃度を半減させるために要する時間を意味する。
実施例7、8、及び13並びに比較例1及び2の誘導体を、5 nmol/kgで投与した。実施例12、14、及び15の誘導体を、2 nmol/kgで投与した。実施例1及び2の誘導体を、15 nmol/kgで投与した。比較のためにセマグルチドを含めた(1.5 nmol/kg投与)。
雄のGottingenミニブタを、Ellegaard Gottingen Minipigs社(ダルモーセ、デンマーク)から入手し、およそ7〜14カ月齢及びおよそ16〜35kgの体重のものを試験に使用した。ミニブタを個別に(永久型カテーテルを備えたブタ)又は群において収容し、それぞれ、SDSミニブタ餌(Special Diets Services社、エセックス、UK)を1日1回若しくは2回に制限して給餌した。
少なくとも2週間の馴化の後、2つの永久型中心静脈カテーテルを、各動物の下大静脈又は上大静脈にインプラントした。動物を、手術の後に1週間回復させ、次いで、連続的なGLP-1誘導体の投薬の間に適切なウォッシュアウト期間を伴う反復薬物動態試験に使用した。
実施例1、2、7、8、12、及び14のGLP-1誘導体は、50 mMリン酸ナトリウム、70 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 7.4に溶解させた。実施例13及び15のGLP-1誘導体は、50 mMリン酸ナトリウム、70 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 8.0に溶解させた。実施例2の誘導体は、50 mMリン酸ナトリウム、145 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 7.4に溶解させた。比較例1及び2のGLP-1誘導体は、2 mM酢酸ナトリウム、250 mMグリセロール、及び0.025%ポリソルベート20、pH 4.0に溶解させた。160 nmol/mlの濃度に製剤化した実施例2の化合物を除いて、全てを、ほとんどの場合、対象のGLP-1誘導体の20〜60 nmol/mlの濃度にした。セマグルチドを、50 mMリン酸ナトリウム、145 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート20、pH 7.4中に溶解させて15 nmol/mlにした。
化合物の静脈内注入(例えば、0.050〜0.125 ml/kgに相当する体積)を、一方のカテーテル又はvenflonを通して投与し、投薬後25日まで、事前に定めた時点において血液を採取した(好ましくは、もう一方のカテーテルによって又は静脈穿刺によって)。血液試料(例えば、0.8 ml)をEDTA緩衝液(8 mM)中に回収し、次いで、4℃、1942Gで10分間遠心分離した。
血漿をピペットでドライアイス上のMicronicチューブに取り、LOCIを使用してそれぞれのGLP-1化合物の血漿濃度を分析するまで-20℃で維持した。個々の血漿濃度-時間プロファイルを、Phoenix v.6.3(Pharsight Inc.社、マウンテンビュー、CA、USA)又はPK分析用の他の関連するソフトウェアにおいてノンコンパートメント薬物動態学的方法によって分析し、結果として得られる終末相半減期(調和平均)を特定した。
[結果]
Figure 0006691125
試験した本発明の誘導体は、非常に長い終末相半減期(セマグルチドの少なくとも2倍、及び比較例の化合物の少なくとも35倍)を有する。
(実施例26:ラットでの薬力学試験)
本試験の目的は、痩せた(リーンな)齧歯動物における、食物摂取量 (FI)及び体重(BW)に対するGLP-1誘導体の急性効果を検証することである。
実施例7〜8、12〜19、及び21のGLP-1誘導体を、以下において説明されるように、痩せたSprague Dawley雄ラットでの単回投与試験において試験した。誘導体を、50 nmol/kg(実施例7〜8、15〜19、及び21)又は100 nmol/kg(実施例12〜14)の用量で試験した。
出産から餌NIH31(Taconic Farms, Inc.社、USから市販のNIH31M 齧歯動物用餌、www.taconic.comを参照されたい)を給餌した、試験する化合物あたり6頭の痩せた雄のSprague Dawleyラット(〜300 g)(Taconic社、デンマーク)を、試験のためにおよそ10週齢において登録した。到着時に、ラットは、HM2自動食物摂取システム(Ellegaard systems A/S、デンマーク)での登録に用いるために、背側頸部領域にチップが挿入されていた。ラットには、標準的餌(例えば、Altromin 1324、Brogaarden社、デンマーク)及び水道水を自由に摂取させ、およそ22℃に維持した。ラットをケージあたり3頭飼育し、1〜2週間の馴化後、BWに応じて投薬した。投薬後、FI及びBWを144時間の期間、毎日記録した。試験の後、ラットを安楽死させた。
動物を、以下のようなs.c.処置を受ける群に分けた:ビヒクル又はGLP-1誘導体、ここで、ビヒクルは、50 mMリン酸ナトリウム、70 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 7.4(実施例7〜8、12、14〜15)又は50 mMリン酸塩、70 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 8.0(実施例13)であった。
GLP-1誘導体をビヒクルに溶解させて、50 nmol/ml (実施例7〜8、15〜19、及び21)又は100 nmol/ml (実施例12〜14)の投与濃度にした。試験の開始時に、1 ml/kg (すなわち、300 gのラットあたり300 μl)の投与液量をs.c.で動物に1回投薬した。
投薬の前日、FI及びBWを全群で記録し、ベースラインとして使用した。投薬の日、GLP-1誘導体を、およそ午前10時に投与した(0時間)。続く何日かにおいて、自動の餌及び水の記録システム(HM2、上記参照)を使用して、FIを連続的に記録し、BWを毎日1回決定した。ラットは、デジタル計量器(正確度0.1 g)で、個別に体重を測定した。
データを、48時間の時点で測定されたFI又はBWの変化率(パーセント)として提示する。例えば、各個体における48時間でのFIの変化率は以下のように計算される:{[(48時間での食物摂取量)-(ベースライン食物摂取量)]/(ベースライン食物摂取量)]×100(%)}、ここで、ベースラインFIは、あらゆる処置を行う前のレベルを指し、BW変化についても同様である。負の値は、減少%を指す。
下記の結果が得られた(それぞれの処置に対応する、全ての個体の測定値の平均)。
Figure 0006691125
結果から、50 nmol/kg又は100 nmol/kgのいずれかの単回s.c.注射の後、試験した誘導体が、食物摂取量(実施例17の化合物を除いて)及び体重(実施例7、16、17、及び18の化合物を除いて)を減少させるので、インビボで生物学的に活性であることが示される。実施例7、16、17、及び18の化合物は、比較的低用量で試験されたということに留意する。追加の留意点として、本試験は単回投与なので、食物摂取量は、体重よりもはるかに直接的な生物活性の指標である。
(実施例27: db/dbマウスでの薬力学試験)
本試験の目的は、糖尿病設定において血糖(BG)及び体重(BW)に対するGLP-1誘導体の急性効果を検証することである。
実施例2〜4及び6〜10のGLP-1誘導体を、以下において説明されるように、肥満体の糖尿病マウスモデル(db/dbマウス)での単回投与試験において試験した。誘導体を、3 nmol/kg(実施例1)、10 nmol/kg(実施例3〜4及び6〜10)、又は30 nmol/kg(実施例2、12、及び14)の用量において試験した。
出産から餌NIH31(Taconic Farms, Inc.社、USから市販のNIH31M齧歯動物用餌、www.taconic.comを参照されたい)を給餌した、試験する化合物あたり6頭のdb/dbマウス(Taconic社、デンマーク)を、試験のためにおよそ10週齢において登録した。動物施設への到着時、マウスには、標準的餌(例えば、Altromin 1324、Brogaarden社、デンマーク)及び水道水を自由に摂取させ、24℃に維持した。1〜2週間の馴化後、基礎血糖を2日間連続(すなわち、午前9時)で2回評価した。マウスを、血糖レベル及び体重のマッチングに基づいた処置群に割り当てた。マウスを、96時間(実施例1、3〜4、及び6〜10)又は最大240時間(実施例2、12、及び14)の期間の試験に使用し、2回まで再使用した。最後の試験の後、マウスは安楽死させた。
動物を、以下のような処置を受ける群に分けた:ビヒクル(s.c.)又はGLP-1誘導体(s.c.)。ビヒクルは、50 mMリン酸ナトリウム、70 mM塩化ナトリウム、0.05%ポリソルベート80、pH 7.4(実施例1〜4、6〜9、12、及び14)又は2 mM酢酸ナトリウム、250 mMグリセロール、0.025%ポリソルベート20、pH 4.0(実施例10)のいずれかであった。GLP-1誘導体を、それぞれの用量に応じてビヒクルに溶解させ、0.5〜5 nmol/ml投薬濃度にした。試験の開始時に、6 ml/kg(すなわち、マウスの体重50 gあたり300 μl)の投薬量をs.c.で動物に1回投薬した。
投薬の日に、1/2時間前(午前8:30)に血糖を評価し、その後にマウスの体重を測定した。GLP-1誘導体を、およそ午前9時に投薬した(0時間)。投薬の日は、投薬後に1、2、4、及び8時間(午前10時、午前11時、午後1時、及び午後5時)の時点で血糖を評価した。
続く数日間に、24時間、48時間、72時間、及び96時間の時点で血糖を評価し(全ての実施例化合物)、かつ実施例2、12、及び14のGLP-1誘導体については、投与後240時間まで毎日、血糖をさらに評価した。各日、血糖サンプリングの後にマウスの体重を測定した。
マウスは、デジタル計量器において、個別に体重を測定した。
血糖の測定のための試料は、意識のあるマウスの尾端毛細管から得た。血液10 μlを、ヘパリン化毛細管中に回収し、500 μlのグルコース緩衝液(EKF system solution社、エッペンドルフ、ドイツ)に移した。グルコース濃度は、グルコースオキシダーゼ法(グルコース分析装置Biosen 5040、EKF Diagnostic, GmbH、ドイツ)を用いて測定した。分析まで、試料を最大1時間、室温に維持した。分析を延期しなければならない場合、試料を、最大24時間まで4℃に維持した。
データを、48時間の時点で測定された血糖又は体重の変化率(パーセント)として提示する。例えば、各個体における48時間での血糖レベルの変化率は以下のように計算される:{[(48時間での血糖レベル)-(基礎血糖レベル)]/(基礎血糖レベル)]×100(%)}、ここで、基礎血糖レベルは、あらゆる処置を行う前のレベルを指し、体重変化についても同様である。負の値は、減少%を指す。
下記の結果が得られた(それぞれの処置に対応する、全ての個体の測定値の平均)。
Figure 0006691125
結果は、試験した全ての誘導体が、3 nmol/kg、10 nmol/kg、又は30 nmol/kgのいずれかのs.c.注射の48時間後にBG及びBWを減少させることにより、インビボでの効果を有することを示す。実施例1及び10の化合物のBGに対する効果はそれほど顕著ではないが、これらの化合物も、それぞれ3 nmol/kg及び10 nmol/kgという低用量で、試験した。
本発明のある特定の特徴について、本明細書において例示及び説明してきたが、当業者は、多くの修正、置換、変更、及び同等物を思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲により、本発明の真の趣旨内に含まれるそのような修正及び変更の全てを網羅することを意図することが理解されるべきである。

Claims (13)

  1. 一般式I:
    式I:
    Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Xaa12-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19-Xaa20-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39
    [式中、
    Xaa7は、L-ヒスチジン又はデアミノ-ヒスチジンであり;
    Xaa8、Aibであり;
    Xaa12は、Pheであり;
    Xaa16は、Valであり;
    Xaa18は、Serであり;
    Xaa19は、Tyrであり;
    Xaa20は、Leuであり;
    Xaa22は、Gly又はGluであり;
    Xaa23は、Glnであり;
    Xaa25は、Alaであり;
    Xaa26は、Argであり;
    Xaa27は、Gluであり;
    Xaa30は、Alaであり;
    Xaa31は、Trpであり;
    Xaa33は、Valであり;
    Xaa34は、Lys又はArgであり;
    Xaa35は、Lys又はGlyであり;
    Xaa36は、Lys又はArgであり;
    Xaa37は、Gly又はLysであり;
    Xaa38は、Lys若しくはGlyであるか、又は存在せず;
    Xaa39は、Lysであるか、又は存在しない]
    のGLP-1類似体の誘導体であって、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38及びXaa39 のうちの1つはLysであり;
    前記誘導体は、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基に付加されている側鎖を含み、該側鎖は:
    (i) Chem. 11:
    Figure 0006691125
    [式中、qは0〜5の範囲の整数であり、wは0〜5の範囲の整数であり、
    但し、wが0の場合は、qは1〜5の範囲の整数であり、qが0の場合は、wは1〜5の範囲の整数である]
    の分岐リンカー;及び
    (ii) Chem. 12:
    Figure 0006691125
    の第一の及び第二のプロトラクターを含み、
    前記分岐リンカーは、
    a) その-CO端において、Xaa34、Xaa35、Xaa36、Xaa37、Xaa38、又はXaa39のLys残基のイプシロンアミノ基に、プレリンカーを介して、及び
    b) その2つの-NH端の各々において、第一の及び第二のプロトラクターの各々の-CO端に、それぞれ、第一の及び第二のポストリンカーをそれぞれ介して、
    接続されており;
    前記プレリンカーが、少なくとも1つのChem. 1:
    Figure 0006691125
    [式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
    のリンカー要素1;及び/又は
    少なくとも1つのChem. 2b:
    Figure 0006691125
    [式中、mは0〜5の範囲の整数であり、sは0〜5の範囲の整数であり、但し、mが0の場合は、sは1〜5の範囲の整数であり、sが0の場合は、mは1〜5の範囲の整数である]
    のリンカー要素2を含み;
    前記第一の及び第二のポストリンカーの各々が、Chem. 3:
    Figure 0006691125
    のリンカー要素3、及び/又は
    Chem. 4:
    Figure 0006691125
    のリンカー要素4を含む;
    誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
  2. 前記GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)の配列と比較して最大で6個のアミノ酸の変化を有する、請求項1に記載の誘導体。
  3. 前記第一の及び第二のポストリンカーの各々が、少なくとも1つのChem. 1:
    Figure 0006691125
    [式中、kは1〜19の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である]
    のリンカー要素1を場合により含む、請求項1又は2に記載の誘導体。
  4. Chem. 2bが、Chem. 2c:
    Figure 0006691125
    によって表される、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体。
  5. Chem. 21:
    Figure 0006691125
    Chem. 22:
    Figure 0006691125
    Chem. 23:
    Figure 0006691125
    Chem. 24:
    Figure 0006691125
    Chem. 25:
    Figure 0006691125
    Chem. 26:
    Figure 0006691125
    Chem. 27:
    Figure 0006691125
    Chem. 28:
    Figure 0006691125
    Chem. 29:
    Figure 0006691125
    Chem. 30:
    Figure 0006691125
    Chem. 31:
    Figure 0006691125
    Chem. 32:
    Figure 0006691125
    Chem. 33:
    Figure 0006691125
    Chem. 34:
    Figure 0006691125
    Chem. 35:
    Figure 0006691125
    Chem. 36:
    Figure 0006691125
    Chem. 37:
    Figure 0006691125
    Chem. 38:
    Figure 0006691125
    Chem. 39:
    Figure 0006691125
    Chem. 40:
    Figure 0006691125
    Chem. 41:
    Figure 0006691125
    、及びChem. 42:
    Figure 0006691125
    から選択される、GLP-1誘導体、又はその医薬的に許容される塩、アミド、若しくはエステル。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  7. 医薬として使用するための、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体。
  8. (i)全ての形態の糖尿病の予防及び/若しくは治療、並びに/又はHbA1Cの低減、
    (ii)糖尿病疾患の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、
    (iii)β-細胞機能の向上
    (iv)摂食障害の予防及び/若しくは治療;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の治療若しくは予防;胃運動性の低減;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症の予防及び/若しくは治療;
    (v)糖尿病性合併症の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質パラメータの改善、並びに/或いは
    (vii)心臓血管疾患の予防及び/若しくは治療;並びに/又は血圧の低下
    おける使用のための、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体。
  9. (i)高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/又は治療、
    (ii)2型糖尿病の進行の遅延又は予防、
    (iii)β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復
    (iv)食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、摂食障害の予防及び/若しくは治療;肥満の予防及び/若しくは治療;並びに/又は骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは治療、
    (v)血管障害;神経障害、末梢神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質異常症の予防及び/又は治療、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害、並びに/或いは
    (vii)X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは治療;並びに/又は収縮期血圧の低
    おける使用のための、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体。
  10. (i)全ての形態の糖尿病の予防及び/若しくは治療、並びに/又はHbA1Cの低減、
    (ii)糖尿病疾患の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、
    (iii)β-細胞機能の向上
    (iv)摂食障害の予防及び/若しくは治療;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の治療若しくは予防;胃運動性の低減;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症の予防及び/若しくは治療、
    (v)糖尿病性合併症の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質パラメータの改善、並びに/或いは
    (vii)心臓血管疾患の予防及び/若しくは治療;並びに/又は血圧の低
    ための医薬の製造における、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体の使用。
  11. (i)高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/又は治療、
    (ii)2型糖尿病の進行の遅延又は予防、
    (iii)β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復,
    (iv)食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、摂食障害の予防及び/若しくは治療;肥満の予防及び/若しくは治療;並びに/又は骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは治療、
    (v)血管障害;神経障害、末梢神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質異常症の予防及び/又は治療、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害、並びに/或いは
    (vii)X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは治療;並びに/又は収縮期血圧の低下、
    ための医薬の製造における、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導体の使用。
  12. (i)全ての形態の糖尿病の予防及び/若しくは治療、並びに/又はHbA1Cの低減、
    (ii)糖尿病疾患の進行の遅延若しくは予防、耐糖能障害(IGT)からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、インスリン耐性の遅延若しくは予防、及び/又はインスリン非要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行の遅延、
    (iii)β-細胞機能の向上
    (iv)摂食障害の予防及び/若しくは治療;むちゃ食い障害、神経性大食症、及び/若しくは抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発された肥満の治療若しくは予防;胃運動性の低減;胃排出の遅延;身体的運動性の増加;並びに/又は肥満に対する併存症の予防及び/若しくは治療、
    (v)糖尿病性合併症の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質パラメータの改善、並びに/或いは
    (vii)心臓血管疾患の予防及び/若しくは治療;並びに/又は血圧の低
    ための、請求項に記載の医薬組成物。
  13. (i)高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/又は治療、
    (ii)2型糖尿病の進行の遅延又は予防、
    (iii)β-細胞アポトーシスの減少、β-細胞機能及び/若しくはβ-細胞量の増加、並びに/又はβ-細胞に対するグルコース感受性の回復
    (iv)食物摂取量を減らすこと、体重を減らすこと、食欲を抑制すること、満腹感を誘起することによる、摂食障害の予防及び/若しくは治療;肥満の予防及び/若しくは治療;並びに/又は骨関節炎及び/若しくは尿失禁の予防及び/若しくは治療、
    (v)血管障害;神経障害、末梢神経障害;腎障害;及び/又は網膜障害の予防及び/又は治療、
    (vi)脂質異常症の予防及び/又は治療、総血清脂質の低下;HDLの増加;小粒子高密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿濃度の低下;インビトロ及び/又はインビボでのアポリポタンパク質a(apo(a))の発生の阻害、並びに/或いは
    (vii)X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠状動脈心疾患、再潅流損傷、卒中、脳虚血、早期心臓疾患若しくは早期心臓血管疾患、左室肥大、冠状動脈疾患、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、心筋障害、心不全、運動不耐性、急性及び/若しくは慢性心不全、不整脈、心律動異常、失神、狭心症、心臓バイパス及び/若しくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)、拡張機能障害、及び/若しくは収縮機能障害の予防及び/若しくは治療;並びに/又は収縮期血圧の低
    ための、請求項に記載の医薬組成物。
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