JP6684842B2 - タービン動翼及び回転機械 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載の蒸気タービンでは、蒸気タービン段落の動翼シュラウドに動翼の動翼間通路と動翼チップシールフィンの入口側の動翼チップ間隙とを連通し、かつ前記動翼チップ間隙へ、動翼の回転方向と反対方向に蒸気が流出するような角度をもった小孔を穿設している。
ケーシング内で軸線周りに回転するロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる複数の翼本体であって、前記ロータ本体の周方向において間隔をあけて設けられた複数の翼本体と、
前記複数の翼本体の各々の先端部を接続する環状のチップシュラウドと、を備えるタービン動翼であって、
前記チップシュラウドは、少なくとも1つの第1貫通孔を有し、
前記少なくとも1つの第1貫通孔は、
前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第1シールフィンであって、前記第1シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第1シールフィン、及び、前記第1シールフィンとは前記軸線方向に離間した位置において、前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第2シールフィンであって、前記第2シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第2シールフィン、の間に画定される第1キャビティと、
前記ロータ本体の周方向において隣接する一対の前記翼本体の間に形成される翼間流路と、
を連通するように前記チップシュラウドを前記径方向に貫通する。
キャビティ内に周方向に不均一な圧力分布が形成されると、シールフィン間のキャビティ内で圧力の高いところでは、キャビティ内の圧力によってロータを径方向内側へ押圧する力が増加するが、シールフィン間のキャビティ内で圧力の低いところでは、キャビティ内の圧力によってロータを径方向内側へ押圧する力が減少する。
しかし、例えばロータの軸線を挟んで対向する一方からの押圧力の方が他方からの押圧力よりも大きくなると、双方の押圧力の差分の力でロータが一方から他方に向かって押圧される。したがって、ロータの軸線を挟んで対向する一方からの押圧力と他方からの押圧力との差が大きくなると、ロータの自励振動を誘発することとなる。
前記第1貫通孔は、前記第1キャビティ側に開口する第1開口と、前記翼間流路側に開口する第2開口とを有し、
前記第1開口は、前記第1シールフィンと前記第2シールフィンとの中間位置に形成され、
前記第2開口は、前記翼間流路に面する位置であって、前記第1開口に面する位置の静圧と同じ静圧となる位置に形成される。
その点、上記(2)の構成によれば、第1開口が第1シールフィンと第2シールフィンとの中間位置に形成されるので、第1開口が第1シールフィンと第2シールフィンとの中間位置から何れかのシールフィンの方へ近づいた位置に形成された場合と比べて、シールフィンの先端部とチップシュラウドとの軸線方向の相対位置が変化することで、第1開口が第1キャビティから逸脱する可能性を低減できる。
また、上記(2)の構成によれば、第2開口が翼間流路に面する位置であって、第1開口に面する位置の静圧と同じ静圧となる位置に形成されるので、回転機械における自励振動の原因となり得る、上述したようなキャビティ内における周方向に不均一な圧力分布が形成されなければ、第1キャビティと翼間流路との間で作動流体が流通しない。これにより、翼間流路を流れる作動流体が第1キャビティに流れるなどしてタービン効率が低下することを抑制できる。
前記第1貫通孔は、前記第1キャビティ側に開口する第1開口と、前記第1開口に連なる第1キャビティ側流路部分とを有し、
前記第1キャビティ側流路部分は、前記第1キャビティにおける前記ロータ本体の回転方向の上流側を指向する。
その点、上記(3)の構成によれば、第1キャビティ側流路部分が第1キャビティにおけるロータ本体の回転方向の上流側を指向するので、翼間流路を流れる作動流体が第1キャビティに流出する際に第1開口から第1キャビティにおけるロータ本体の回転方向の上流側に向かって、すなわち、第1キャビティ内を周方向に向かって流れる作動流体の流れに逆らうように流出する。これにより、第1キャビティ内を周方向に向かって流れる作動流体の流れの速度を抑制することで自励振動の発生を抑制することに資する。
前記第1貫通孔は、前記翼間流路側に開口する第2開口と、前記第2開口に連なる翼間側流路部分とを有し、
前記翼間側流路部分は、前記翼間流路の下流側を指向する。
前記少なくとも1つの第1貫通孔は、同径の孔を有する複数の第1貫通孔を有し、
前記複数の第1貫通孔は、環状の前記チップシュラウドの全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成されている。
前記チップシュラウドは、少なくとも1つの第2貫通孔を有し、
前記少なくとも1つの第2貫通孔は、
前記第2シールフィン、及び、前記第2シールフィンとは前記第1シールフィンから前記第2シールフィンに向かう前記軸線方向に離間した位置において、前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第3シールフィンであって、前記第3シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第3シールフィン、の間に画定される第2キャビティと、
前記翼間流路と、
を連通するように前記チップシュラウドを前記径方向に貫通する。
前記ケーシングと、
前記ロータ本体と、
上記構成(1)乃至(6)の何れかのタービン動翼と
を備える。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1に示すように、蒸気タービンプラント100は、軸線Oを中心に回転するロータ本体11と、ロータ本体11に接続されるロータ3と、作動流体としての蒸気Sを蒸気供給源(不図示)から蒸気タービン1に供給する蒸気供給管12と、蒸気タービン1の下流側に接続されて蒸気を排出する蒸気排出管13とを備えている。
複数の翼本体31は、それぞれケーシング2内で軸線O周りに回転するロータ本体11から径方向に延びるように取り付けられ、ロータ本体11の周方向において間隔をあけて設けられている。複数の翼本体31は、それぞれ径方向から見て翼型の断面を有する部材である。
チップシュラウド34は、複数の翼本体31の各々の先端部(径方向外側の端部)を接続する環状のチップシュラウドである。
さらに、ケーシング2の内周面25とチップシュラウド34との間には空間が形成されており、この空間をキャビティ50と称する。
幾つかの実施形態に係る蒸気タービンプラント100では、蒸気供給源からの蒸気Sが蒸気供給管12を介して蒸気タービン1に供給される。
蒸気タービン1に供給された蒸気Sは、主流路20に到達する。主流路20を到達した蒸気Sは、主流路20を流通するにともなって膨張と流れの転向を繰り返しながら、下流側に向かって流通する。翼本体31は翼型断面を有するため、翼本体31に蒸気Sが衝突したり、周方向に沿って隣接する翼本体31同士の間に形成される翼間流路36の内部でも蒸気が膨張する際の反力を受けたりすることで、ロータ3が回転する。これにより、蒸気Sの有するエネルギーは、蒸気タービン1の回転動力として取り出される。
漏洩蒸気流SLは、チップシュラウド34とケーシング2との間を介してキャビティ50に流入する。ここで、蒸気Sは、静翼21を通過した後にスワール成分(周方向速度成分)が増大した状態になり、この蒸気Sの一部が分離して漏洩蒸気流SLとしてキャビティ50に流入する。したがって、漏洩蒸気流SLも蒸気Sと同様にスワール成分を含んでいる。
キャビティ50内に周方向に不均一な圧力分布が形成されると、シールフィン40間のキャビティ50内で圧力の高いところでは、キャビティ50内の圧力によってロータ3を径方向内側へ押圧する力が増加するが、シールフィン40間のキャビティ50内で圧力の低いところでは、キャビティ50内の圧力によってロータ3を径方向内側へ押圧する力が減少する。
しかし、例えばロータ3の軸線Oを挟んで対向する一方からの押圧力の方が他方からの押圧力よりも大きくなると、双方の押圧力の差分の力でロータ3が一方から他方に向かって押圧される。したがって、ロータ3の軸線Oを挟んで対向する一方からの押圧力と他方からの押圧力との差が大きくなると、ロータ3の自励振動を誘発することとなる。
これにより、隣接する1対のシールフィン40間のキャビティ50の静圧を翼間流路36の静圧に近づけることができる。発明者らが鋭意検討した結果、翼間流路36の静圧の周方向のばらつきは、隣接する1対のシールフィン40間のキャビティ50の静圧の周方向変動幅に比べると小さいことが分かっている。したがって、隣接する1対のシールフィン40間のキャビティ50と翼間流路36とを貫通孔60で連通することで、隣接する1対のシールフィン40間のキャビティ50の静圧の変動を抑制でき、隣接する1対のシールフィン40間のキャビティ50内で周方向に不均一な圧力分布が形成されることを抑制できる。これにより、ケーシング2と、ロータ本体11と、図2〜図6に示す幾つかの実施形態に係るタービン動翼30とを備える蒸気タービン1において、ロータ3における自励振動の発生を抑制することができる。
(第1貫通孔61)
図2〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、チップシュラウド34は、少なくとも1つの第1貫通孔61を有する。この少なくとも1つの第1貫通孔61は、第1シールフィン41及び第2シールフィン42の間に画定される第1キャビティ51と、ロータ本体11の周方向において隣接する一対の翼本体31の間に形成される翼間流路36とを連通するようにチップシュラウド34を径方向に貫通する。
したがって、第1キャビティ51内の静圧を翼間流路36の静圧に近づけることができ、第1キャビティ51内で周方向に不均一な圧力分布が形成されることを抑制できる。これにより、図2〜図8に示す実施形態のタービン動翼30を用いた蒸気タービン1において、自励振動の発生を抑制することができる。
図2〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、チップシュラウド34は、少なくとも1つの第2貫通孔62を有する。この少なくとも1つの第2貫通孔62は、第2シールフィン42及び第3シールフィン43の間に画定される第2キャビティ52と、翼間流路36とを連通するようにチップシュラウド34を径方向に貫通する。
図2〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61は、第1キャビティ51側に開口する第1開口60aと、翼間流路36側に開口する第2開口60bとを有する。図2〜図5に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61の第1開口60aは、第1シールフィン41と第2シールフィン42との中間位置に形成される。
なお、第1シールフィン41と第2シールフィン42との上述した中間位置は、第1シールフィン41と第2シールフィン42との厳密な中間位置だけでなく、例えば、第1シールフィン41の軸線O方向の位置を0%、第2シールフィン42の軸線O方向の位置を100%としたときに、例えば40%以上60%以下の範囲であってもよい。後述する、第2シールフィン42と第3シールフィン43との中間位置についても同様である。
図3〜図5に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61の第2開口60bは、例えば図3に示すように、翼間流路36に面する位置であって、第1貫通孔61の第1開口60aに面する位置の静圧と同じ静圧となる位置に形成される。具体的には、次のとおりである。
なお、キャビティ50における平均静圧Psc、及び、翼間流路36における平均静圧Pspは、例えば蒸気タービン1のある運転条件における定常状態での時間平均値である。
同様に、第2シールフィン42の形成位置x3と、第3シールフィン43の形成位置x5との間の区間では、上流側の区間において、翼間流路36における平均静圧Pspはキャビティ50における平均静圧Pscよりも高く、下流側の区間において、翼間流路36における平均静圧Pspはキャビティ50における平均静圧Pscよりも低い。したがって、第2シールフィン42の形成位置x3と、第3シールフィン43の形成位置x5との間の位置x4において、翼間流路36における平均静圧Pspとキャビティ50における平均静圧Pscとは等しくなる。
そのため、蒸気タービン1における自励振動の原因となり得る、上述したようなキャビティ50内における周方向に不均一な圧力分布が形成されなければ、第1キャビティ51と翼間流路36との間で蒸気Sが流通しない。これにより、翼間流路36を流れる主蒸気流SMが第1キャビティ51に流れるなどしてタービン効率が低下することを抑制できる。
例えば、第1貫通孔61の第1開口60aに面する位置の静圧と同じ静圧となる位置x2は、第1貫通孔61の第2開口60bに面する位置における翼間流路36の平均静圧Pspが第1貫通孔61の第1開口60aに面する位置における第1キャビティ51の平均静圧Pscに対して、例えば第1シールフィン41の前後の差圧のマイナス10%以上プラス10%以下の範囲内の圧力となる位置であってもよい。
位置x4についても同様である。
なお、第1貫通孔61の第2開口60bを位置x2に形成し、第2貫通孔62の第2開口60bを位置x4に形成するにあたり、図3及び図5に示すように、第1貫通孔61や第2貫通孔62を直線状に形成してもよい。また、第1貫通孔61の第2開口60bを位置x2に形成し、第2貫通孔62の第2開口60bを位置x4に形成するにあたり、例えば図4に示す実施形態のように、第1貫通孔61や第2貫通孔62が後述するように延在方向が異なる第1キャビティ側流路部分611,621と翼間側流路部分612,622を含むようにしてもよい。
図4、図6〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61は、第1開口60aに連なる第1キャビティ側流路部分611と第2開口60bに連なる翼間側流路部分612とを有する。また、図4、図6〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、第2貫通孔62は、第1開口60aに連なる第2キャビティ側流路部分621と第2開口60bに連なる翼間側流路部分622とを有する。すなわち、図4、図6〜図8に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61は、延在方向が異なる第1キャビティ側流路部分611と翼間側流路部分612を含む。また、第2貫通孔62は、延在方向が異なる第2キャビティ側流路部分621と翼間側流路部分622を含む。
タービン動翼30を径方向外側から見たときの、図7及び図8に示す第1貫通孔61の延在方向は、例えば、翼間流路36を流れる主蒸気流SMの主流の方向と必ずしも一致していなくてよく、例えば翼間流路36を流れる主蒸気流SMの主流の方向とのずれが、例えば45度以内であればよい。
これにより、第1キャビティ51を流れる漏洩蒸気流SLが翼間流路36に流出する際に、翼間流路36における主蒸気流SMの流れに沿って流出する。これにより、翼間流路36における主蒸気流SMの流れと第1貫通孔61から翼間流路36に流れる漏洩蒸気流SLとの合流に伴う損失を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
図6に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61の第1キャビティ側流路部分611は、第1キャビティ51におけるロータ本体11の回転方向Rの上流側を指向する。
その点、図6に示す実施形態のタービン動翼30では、第1貫通孔61の第1キャビティ側流路部分611が第1キャビティ51におけるロータ本体11の回転方向Rの上流側を指向するので、翼間流路36を流れる主蒸気流SMが第1キャビティ51に流出する際に第1開口60aから第1キャビティ51におけるロータ本体11の回転方向Rの上流側に向かって、すなわち、第1キャビティ51内を周方向に向かって流れる漏洩蒸気流SLの流れに逆らうように流出する。これにより、第1キャビティ51内を周方向に向かって流れる漏洩蒸気流SLの流れの速度を抑制することで自励振動の発生を抑制することに資する。
例えば図6に示すように、幾つかの実施形態のタービン動翼30では、同径の孔を有する複数の第1貫通孔61を有する。これら複数の第1貫通孔61は、環状のチップシュラウド34の全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成されている。
これにより、ロータ3の回転バランスがアンバランスになることを抑制できる。
また、例えば図6に示すように、幾つかの実施形態のタービン動翼30において、同径の孔を有する複数の第2貫通孔62を環状のチップシュラウド34の全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成することで、上述した作用効果と同様の作用効果を奏する。
また、例えば図6に示すように、例えば径の異なる2種類の第1貫通孔61Aと第1貫通孔61Bとについて、一方の径の第1貫通孔61Aを周方向に沿って並んでいる複数の翼間流路36に対して、例えば1つおきに対応するように形成してもよい。そして、例えば他方の径の第1貫通孔61Bを周方向に沿って並んでいる複数の翼間流路36のうち、一方の径の第1貫通孔61Aが連通していない翼間流路36に対応するように形成してもよい。このような場合であっても、一方の径の第1貫通孔61Aは、環状のチップシュラウド34の全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成され、他方の径の第1貫通孔61Bは、環状のチップシュラウド34の全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成されていることとなる。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、第1貫通孔61及び第2貫通孔62の穴径について特に言及していないが、第1開口60aから第2開口60bにかけて穴径が一定であってもよく、途中で変化していてもよい。また、第1貫通孔61及び第2貫通孔62の断面形状は円形であってもよく、楕円形であってもよく、多角形等、円形や楕円形以外の形状であってもよい。
また、上述した幾つかの実施形態では、回転機械の一例として蒸気タービン1を挙げて説明したが、ガスタービン等、他の回転機械であってもよい。
2 ケーシング
3 ロータ
11 ロータ本体
30 タービン動翼
31 翼本体
34 チップシュラウド
36 翼間流路
40 シールフィン(シール構造)
41 第1シールフィン
42 第2シールフィン
43 第3シールフィン
50 キャビティ
51 第1キャビティ
52 第2キャビティ
60 貫通孔
60a 第1開口
60b 第2開口
61 第1貫通孔
62 第2貫通孔
611 第1キャビティ側流路部分
621 第2キャビティ側流路部分
Claims (6)
- ケーシング内で軸線周りに回転するロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる複数の翼本体であって、前記ロータ本体の周方向において間隔をあけて設けられた複数の翼本体と、
前記複数の翼本体の各々の先端部を接続する環状のチップシュラウドと、を備えるタービン動翼であって、
前記チップシュラウドは、少なくとも1つの第1貫通孔を有し、
前記少なくとも1つの第1貫通孔は、
前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第1シールフィンであって、前記第1シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第1シールフィン、及び、前記第1シールフィンとは前記軸線方向に離間した位置において、前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第2シールフィンであって、前記第2シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第2シールフィン、の間に画定される第1キャビティと、
前記ロータ本体の周方向において隣接する一対の前記翼本体の間に形成される翼間流路と、
を連通するように前記チップシュラウドを前記径方向に貫通し、
前記第1キャビティ側に開口する第1開口と、前記翼間流路側に開口する第2開口とを有し、
前記第1開口は、前記第1シールフィンと前記第2シールフィンとの中間位置に形成され、
前記第2開口は、前記翼間流路に面する位置であって、前記第1開口に面する位置の静圧と同じ静圧となる位置に形成される
タービン動翼。 - 前記第1貫通孔は、前記第1キャビティ側に開口する第1開口と、前記第1開口に連なる第1キャビティ側流路部分とを有し、
前記第1キャビティ側流路部分は、前記第1キャビティにおける前記ロータ本体の回転方向の上流側を指向する、請求項1に記載のタービン動翼。 - 前記第1貫通孔は、前記翼間流路側に開口する第2開口と、前記第2開口に連なる翼間側流路部分とを有し、
前記翼間側流路部分は、前記翼間流路の下流側を指向する、請求項1又は2に記載のタービン動翼。 - 前記少なくとも1つの第1貫通孔は、同径の孔を有する複数の第1貫通孔を有し、
前記複数の第1貫通孔は、環状の前記チップシュラウドの全周に亘って周方向に沿って等間隔に形成されている、請求項1乃至3の何れか一項に記載のタービン動翼。 - 前記チップシュラウドは、少なくとも1つの第2貫通孔を有し、
前記少なくとも1つの第2貫通孔は、
前記第2シールフィン、及び、前記第2シールフィンとは前記第1シールフィンから前記第2シールフィンに向かう前記軸線方向に離間した位置において、前記チップシュラウドの外周面及び前記ケーシングの内周面の何れか一方から他方へ向かって前記径方向に延在する第3シールフィンであって、前記第3シールフィンの先端部が該他方との間で間隙を形成する第3シールフィン、の間に画定される第2キャビティと、
前記翼間流路と、
を連通するように前記チップシュラウドを前記径方向に貫通する
請求項1乃至4の何れか一項に記載のタービン動翼。 - 前記ケーシングと、
前記ロータ本体と、
請求項1乃至5の何れか一項に記載のタービン動翼と
を備える回転機械。
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