JP6684584B2 - ノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネス - Google Patents

ノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネス Download PDF

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Description

本発明は、ノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスに関する。
従来、車両等において使用されるノイズフィルタがある。特許文献1には、ハウジング内に設けられて一方の端子が接地されたコンデンサと、互いの先端部分の導体を圧着してコンデンサの他方の端子に電気的に接続されるとともにハウジングから同じ方向に向かって併走している2本の電線と、を備えたノイズフィルタにおいて、2本の電線が併走している部分では、2本の電線が非導電性材料で形成された緩衝部材を挟んで固定されているノイズフィルタの技術が開示されている。
上記特許文献1には、引き出し線の長さを変更するとフィルタの減衰極周波数が移動して意図するフィルタ特性が得られなくなること、および特許文献1のノイズフィルタは、引き出し線の持つインダクタンスの影響を減少させること、が記載されている。
特開2012−39201号公報
ノイズフィルタのフィルタ特性を向上することについて、なお改良の余地がある。例えば、ノイズフィルタと、ノイズフィルタにつながる電線とを合わせた全体でのフィルタ特性をより適切なものに調整できることが好ましい。
本発明の目的は、ノイズフィルタおよび電線を含む全体のフィルタ特性を向上できるノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスを提供することである。
本発明のノイズフィルタ用配索構造は、ノイズフィルタの入力側に接続された入力線と、前記ノイズフィルタの出力側に接続されており、かつ一部の区間が前記入力線と並べて配索される出力線と、を備え、前記入力線は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部を有し、前記出力線は、螺旋状に巻かれ、かつ前記入力側螺旋部と隣接して配置された出力側螺旋部を有し、前記入力側螺旋部は、前記出力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置し、前記出力側螺旋部は、前記入力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置していることを特徴とする。
上記ノイズフィルタ用配索構造において、前記入力側螺旋部の巻き方向および前記出力側螺旋部の巻き方向は、前記入力側螺旋部から前記ノイズフィルタおよび前記出力側螺旋部を経由して流れる電流に関して、前記入力側螺旋部と前記出力側螺旋部との間の相互インダクタンスが同相となる巻き方向であることが好ましい。
上記ノイズフィルタ用配索構造において、更に、前記入力側螺旋部と前記出力側螺旋部との相対位置関係を維持する螺旋部保持手段を備えることが好ましい。
本発明のワイヤハーネスは、ノイズフィルタと、前記ノイズフィルタの入力側に接続された入力線と、前記ノイズフィルタの出力側に接続されており、かつ一部の区間が前記入力線と並べて配索される出力線と、を備え、前記入力線は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部を有し、前記出力線は、螺旋状に巻かれ、かつ前記入力側螺旋部と隣接して配置された出力側螺旋部を有し、前記入力側螺旋部は、前記出力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置し、前記出力側螺旋部は、前記入力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置していることを特徴とする。
本発明に係るノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスは、ノイズフィルタの入力側に接続された入力線と、ノイズフィルタの出力側に接続されており、かつ一部の区間が入力線と並べて配索される出力線と、を備える。入力線は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部を有し、出力線は、螺旋状に巻かれ、かつ入力側螺旋部と隣接して配置された出力側螺旋部を有する。入力側螺旋部は、出力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置し、出力側螺旋部は、入力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置している。本発明に係るノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスによれば、入力側螺旋部と出力側螺旋部との間の相互インダクタンスによって、ノイズフィルタおよび電線を含む全体のフィルタ特性を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの概略構成図である。 図2は、第1実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造の斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造の平面図である。 図4は、各併走長さにおける入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図5は、併走長さとノイズフィルタの見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図6は、各リング半径における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図7は、リング半径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図8は、各リング巻き数における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図9は、リング巻き数と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図10は、各電線径における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図11は、電線径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図12は、各リング間距離における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図13は、リング間距離と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図14は、入力側螺旋部および出力側螺旋部のリング歪み率の説明図である。 図15は、各リング歪み率における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。 図16は、リング歪み率と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図17は、第2実施形態に係る入力側螺旋部および出力側螺旋部を示す斜視図である。 図18は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関する併走長さと見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図19は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング半径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図20は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング巻き数と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図21は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関する電線径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図22は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング間距離と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図23は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング歪み率と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。 図24は、各実施形態の第1変形例に係る螺旋部保持手段を示す図である。 図25は、各実施形態の第2変形例に係る螺旋部保持手段を示す側面図である。 図26は、入力側螺旋部および出力側螺旋部の巻き付け方の例を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスにつき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
図1から図16を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、ノイズフィルタ用配索構造およびワイヤハーネスに関する。図1は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの概略構成図、図2は、第1実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造の斜視図、図3は、第1実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造の平面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るワイヤハーネスWHは、ノイズフィルタ用配索構造1およびノイズフィルタ2を有する。ワイヤハーネスWHは、自動車等の車両に搭載されるものであり、車両に搭載される各装置間を接続する。ワイヤハーネスWHは、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを有する。電線Wは、線状の導体が絶縁性の被覆によって覆われたものである。導体は、複数本の素線の集合体であっても、単線であってもよい。各電線Wは、電子部品やバッテリ、電装部品等の各装置と接続される。ワイヤハーネスWHは、電線Wとして、入力線W1および出力線W2を有する。本実施形態の入力線W1および出力線W2は、電装部品に対して直流電力を供給する電力供給線である。入力線W1は、バッテリ等の電源と接続されている。出力線W2は、電装部品、例えばDC/DCコンバータやデフォッガ、ハイマウントストップランプ等と接続されている。ノイズフィルタ2は、入力線W1と出力線W2との間に介在している。
ノイズフィルタ2は、入力端子21およびコンデンサC1を有する。入力線W1および出力線W2は、入力端子21に電気的に接続されている。入力端子21は、コンデンサC1を介して車体に接地されている。ノイズフィルタ2は、入力線W1と出力線W2との間でのノイズの伝搬を抑制する。ノイズフィルタ2は、例えば、AMラジオに影響するノイズを低減する。DC/DCコンバータやデフォッガ等から発生するノイズは、AMラジオの信号品質を劣化させる可能性がある。これらのノイズを発生する機器につながる電線Wにノイズフィルタ2が接続されることで、ノイズレベルが低減され、AMラジオの信号品質の劣化が抑制可能となる。ノイズフィルタ2のフィルタ特性は、AMラジオの帯域(500kHz〜1.6MHz)の周波数のノイズに対して高い減衰性能を示すものである。
入力線W1および出力線W2は、ワイヤハーネスWHの電線Wの束である幹線3から分岐してノイズフィルタ2に接続される。幹線3とノイズフィルタ2との間において、入力線W1と出力線W2とが併走して配索されることがある。例えば、入力線W1と出力線W2とが密着した状態でテープ等によって束ねられて配索される。本実施形態において、入力線W1および出力線W2は、図2に示すように、ノイズフィルタ2との接続部から所定の区間(以下、「併走区間6」と称する。)において並べて配索される。併走区間6では、入力線W1の被覆と出力線W2の被覆とが接触しており、入力線W1および出力線W2が平行に延在している。
入力線W1と出力線W2とが併走した状態であると、互いの電線間で逆相の相互インダクタンスが生じる。これにより、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数が本来の共振周波数よりも低くなってしまう。ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数は、ノイズフィルタ2、入力線W1および出力線W2を含むノイズ低減回路の共振周波数である。入力線W1および出力線W2の逆相の相互インダクタンスにより、見かけの共振周波数は、単体のノイズフィルタ2の共振周波数よりも低くなる。これにより、ノイズフィルタ2が本来のフィルタ性能を発揮することができなくなることがある。例えば、見かけの共振周波数がAMラジオの帯域よりも低い周波数となってしまい、ノイズフィルタ2が本来のフィルタ性能を発揮できなくなることがある。
本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、図2に示すように、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5を有する。入力側螺旋部4は、入力線W1の一部が螺旋状に巻かれて形成されている。入力側螺旋部4は、中心軸線X1を中心として一定の半径の螺旋を構成するように巻かれている。出力側螺旋部5は、出力線W2の一部が螺旋状に巻かれて形成されている。出力側螺旋部5は、中心軸線X2を中心として一定の半径の螺旋を構成するように巻かれている。出力側螺旋部5は、入力側螺旋部4と同軸上でかつ入力側螺旋部4の軸方向の延長線上に位置している。すなわち、入力側螺旋部4の中心軸線X1と出力側螺旋部5の中心軸線X2とは同軸上にある。入力側螺旋部4と出力側螺旋部5とは、例えば、双方の端部同士が接触した状態で配置されている。
以下の説明では、中心軸線X1,X2の方向を「軸方向」と称する。また、併走区間6における入力線W1および出力線W2の延在する方向を「併走方向」と称する。軸方向は、例えば、併走方向と直交している。
入力側螺旋部4の軸方向の端部と、出力側螺旋部5の軸方向の端部とは軸方向において互いに対向している。入力側螺旋部4の巻き方向および出力側螺旋部5の巻き方向は、以下に説明するように、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との間で同相の相互インダクタンスが生じるように設定されている。図3に示す螺旋部4,5について、入力側螺旋部4から出力側螺旋部5へ向かうY1方向に軸方向視した場合を例に、巻き方向について説明する。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き方向は、電流i1,i2の流れに沿って時計回りの螺旋となる巻き方向である。入力側螺旋部4における出力側螺旋部5側の端部は、ノイズフィルタ2の入力端子21に接続される。出力側螺旋部5における入力側螺旋部4側の端部は、ノイズフィルタ2の入力端子21に接続される。入力側螺旋部4は、隣接する入力線W1が互いに接触するように、言い換えると押し縮められたコイルのように密着して、入力線W1が巻かれている。同様に、出力側螺旋部5は、隣接する出力線W2が互いに接触するように、言い換えると押し縮められたコイルのように密着して、出力線W2が巻かれている。
入力電流i1によって入力側螺旋部4の内方に発生する磁束φ1の向きと、出力電流i2によって出力側螺旋部5の内方に発生する磁束φ2の向きとが軸方向に関して同じ向きとなる。つまり、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き方向は、入力側螺旋部4からノイズフィルタ2および出力側螺旋部5を経由して流れる電流(入力電流i1および出力電流i2)に関して、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との間の相互インダクタンスが同相となる巻き方向である。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の間の同相の相互インダクタンスは、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を高める。従って、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、併走区間6において発生する逆相の相互インダクタンスによる影響を軽減し、あるいは打ち消すことができる。
ノイズフィルタ用配索構造1において、ノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性に影響を与える項目には、併走長さ、リング半径、リング巻き数、電線径、リング間距離、およびリング歪み率がある。ここで、ノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性は、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数および見かけの通過特性を含む。「併走長さ」は、併走区間6の長さL(図2参照)である。「リング半径」は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の半径r1(図3参照)であり、各螺旋部4,5を軸方向視した場合の螺旋部4,5がなす円の半径である。本実施形態では、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5のリング半径r1が等しい。「リング巻き数」は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き数である。本実施形態では、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5のリング巻き数が等しい。なお、リング巻き数は整数である必要はなく、例えば1/4周を単位としてもよい。「電線径」は、入力線W1および出力線W2の導体部分の径を表す断面積である。電線径の括弧内には被覆を含む入力線W1および出力線W2の半径の値が記載されている。本実施形態では、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の電線径が等しい。「リング間距離」(図3の符号D参照)は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との軸方向の隙間の大きさである。「リング歪み」は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5を軸方向視した場合の円の歪みである。本実施形態において、リング歪み率cは、各螺旋部4,5における短軸の長さa(図14参照)に対する長軸の長さbの比(=b/a)である。リング歪みがなしの場合、長軸の長さbと短軸の長さaとが等しい。本実施形態では併走長さL=10cm,リング半径r1=12mm、リング巻き数=1回、電線径=3sq(半径2mm)、リング間距離D=0cm、リング歪み率c=1として各特性の説明を行う。尚、数値は一例であり適宜変更が可能である。
まず、併走長さLと、ノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図4は、各併走長さにおける入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図である。図4において、横軸は入力信号の周波数[MHz]であり、縦軸はS21通過特性[dB]である。入力信号とは、入力線W1を介してノイズフィルタ2に入力される信号(ノイズ)である。S21通過特性は、ノイズの透過係数に相当する。ここで、図4にプロットされた通過特性の値は、入力線W1に入力される入力信号のレベルと、ノイズフィルタ2を経由して出力線W2から出力される出力信号のレベルとから算出される透過係数である。言い換えると、図4には、入力線W1と出力線W2との相互インダクタンスによる影響を含むノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性が示されている。図4には、併走長さLの各値について、入力信号の周波数とS21通過特性との関係が示されている。図5は、併走長さとノイズフィルタの見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。
図4および図5から、併走長さLが長くなるに従って、見かけの共振周波数、すなわちS21通過特性の値が極小となる周波数が低下していく傾向がわかる。図5に示すように、併走長さLと共振周波数との関係を示す曲線は、原点に向けて凸となるように湾曲している。ノイズフィルタ2の見かけの通過特性は、併走長さLによらず略一定である。
次に、リング半径r1とノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図6は、各リング半径における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図、図7は、リング半径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。
図6および図7から、15mm以下のリング半径r1の範囲では、リング半径r1が大きくなるに従って見かけの共振周波数が増加することがわかる。15mm以上のリング半径r1の範囲では、リング半径r1が大きくなるに従って共振周波数が低下することがわかる。また、S21通過特性は、リング半径r1が小さくなるに従って小さな値となり、ノイズを通過させにくくなることがわかる。
リング巻き数とノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図8は、各リング巻き数における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図、図9は、リング巻き数と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。
図8および図9から、リング巻き数が2となるまでは、リング巻き数の増加に伴って見かけの共振周波数が増加する。リング巻き数が2を超えると、リング巻き数の増加に伴って見かけの共振周波数が減少する。また、見かけの共振周波数におけるS21通過特性は、リング巻き数が1を超えると、リング巻き数の増加に伴って値が増加する。
入力線W1および出力線W2の径と見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図10は、各電線径における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図、図11は、電線径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。
図10および図11から、電線径が2sq以下の範囲では、見かけの共振周波数が略一定であることが分かる。電線径が2sqを超えると、電線径の増加に伴って見かけの共振周波数が増加する。また、見かけの共振周波数におけるS21通過特性の値は、電線径が0.3sq以上3sq以下の範囲において略一定である。
リング間距離Dと見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図12は、各リング間距離における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図、図13は、リング間距離と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。
図12および図13から、リング間距離Dの増加に伴って見かけの共振周波数が低下することが分かる。また、リング間距離Dが20mmを超えると、見かけの共振周波数が略一定となる。図12から分かるように、リング間距離Dが0〜30[mm]の範囲では、見かけの共振周波数におけるS21通過特性の値が略一定である。
リングの歪みと見かけのフィルタ特性との関係について説明する。図14は、入力側螺旋部および出力側螺旋部のリング歪み率の説明図、図15は、各リング歪み率における入力信号の周波数とS21通過特性との関係を示す図、図16は、リング歪み率と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図14に示すように軸方向視した場合の螺旋部4,5の短軸の長さをa、長軸の長さをbとした場合、リング歪み率cは下記式(1)で算出される。
c = b/a…(1)
図15および図16から、リング歪み率cの減少に伴って見かけの共振周波数が増加することが分かる。また、リング歪み率cが1〜3の範囲では、見かけの共振周波数におけるS21通過特性の値が略一定である。
本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1では、併走長さL、リング半径r1、リング巻き数、電線径、リング間距離D、およびリング歪み率cの少なくとも何れか一つを調整することにより、見かけのフィルタ特性を目標とする値に設定することが可能である。ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を増加させたい場合、図4および図5によれば、併走長さLを短くすることが有効である。また、図6および図7によれば、リング半径r1を15mm以下の範囲で増加させることにより見かけの共振周波数を増加させてもよい。図8および図9によれば、リング巻き数を2回までの間で増加させることにより見かけの共振周波数を増加させてもよい。図10および図11によれば、電線径を増加させることにより見かけの共振周波数を増加させてもよい。また、これらの方法を組み合わせて用いることにより見かけの共振周波数を増加させてもよい。
また、ノイズフィルタ2の見かけの通過特性の値を減少させたい場合、言い換えると減衰率を大きくさせたい場合、図6および図7によれば、リング半径r1を減少させることが有効であると考えられる。
一方、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を減少させたい場合、図4および図5によれば、併走長さLを増加させることが有効である。図6および図7によれば、リング半径r1を減少させることにより見かけの共振周波数を減少させてもよい。図8および図9によれば、リング巻き数を減少させることにより見かけの共振周波数を減少させてもよい。図12および図13によれば、リング間距離Dを増加させることにより見かけの共振周波数を減少させてもよい。図15および図16によれば、リング歪み率cを増加させることにより見かけの共振周波数を減少させてもよい。また、これらの方法を組み合わせて用いることにより見かけの共振周波数を減少させてもよい。
このように、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1では、併走長さL、リング半径r1、リング巻き数、電線径、リング間距離D、およびリング歪み率cを適宜調整することにより、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を増減させること、およびノイズフィルタ2の見かけの通過特性の値を減少させることが可能である。従って、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数や通過特性を狙いの特性に合わせ込むことが可能である。例えば、併走区間6の逆相の相互インダクタンスによってノイズフィルタ2の見かけの共振周波数がノイズフィルタ2の単体の共振周波数よりも低い周波数となる場合に、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の同相の相互インダクタンスによってその低下分を抑え、あるいは打ち消すことが可能である。例えば、AMラジオの帯域におけるノイズフィルタ2の見かけの通過特性の値が、予め定められた通過特性の上限値以下となるようにノイズフィルタ用配索構造1が調整される。
また、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、部品の共用化の点で有利である。例えば、同じ車種であっても、グレードの違いや仕様の違いによって、発生するノイズの周波数帯が異なることが考えられる。こうした場合に、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1によってノイズフィルタ2の見かけの共振周波数をノイズの周波数帯に合わせることができる。このように、本実施形態のワイヤハーネスWHは、共通のノイズフィルタ2を用いながら、ノイズフィルタ2およびノイズフィルタ用配索構造1からなるノイズ低減システムの見かけの共振周波数を調整してノイズを適切に減衰させることが可能となる。つまり、本実施形態のワイヤハーネスWHは、搭載対象の車両のノイズ特性に応じて、ノイズフィルタ用配索構造1によってノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性を適切に調整することができる。
以上説明したように、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、入力線W1と、出力線W2とを有する。入力線W1は、ノイズフィルタ2の入力側に接続されている。出力線W2は、ノイズフィルタ2の出力側に接続されており、かつ一部の区間が入力線W1と並べて配索される。入力線W1は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部4を有する。出力線W2は、螺旋状に巻かれ、かつ入力側螺旋部4と隣接して配置された出力側螺旋部5を有する。図3等に示すように、入力側螺旋部4は、出力側螺旋部5の軸方向の延長線上に位置している。また、出力側螺旋部5は、入力側螺旋部4の軸方向の延長線上に位置している。つまり、入力側螺旋部4の端部と出力側螺旋部5の端部とが軸方向において対向している。
この構成を有するノイズフィルタ用配索構造1は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相互インダクタンスにより、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を増減させることや、ノイズフィルタ2の見かけのS21通過特性の値を増減させることができる。よって、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、ノイズフィルタ2および電線Wを含む全体のフィルタ特性、言い換えると車両に搭載された状態でのノイズフィルタ2のフィルタ特性を向上させることができる。また、ノイズフィルタ用配索構造1とノイズフィルタ2とを有する本実施形態のワイヤハーネスWHは、ノイズフィルタ2および電線Wを含む全体のフィルタ特性を向上させることができる。
本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1において、入力側螺旋部4の巻き方向および出力側螺旋部5の巻き方向は、入力側螺旋部4からノイズフィルタ2および出力側螺旋部5を経由して流れる電流に関して、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との間の相互インダクタンスが同相となる巻き方向である。よって、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、螺旋部4,5が設けられていない場合と比較して、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を増加させることができる。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き方向は、相互インダクタンスが同相となれば、図3で示した巻き方向と逆方向でもよい。
[第2実施形態]
図17から図23を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図17は、第2実施形態に係る入力側螺旋部および出力側螺旋部を示す斜視図である。第2実施形態に係るノイズフィルタ用配索構造1において、上記第1実施形態のノイズフィルタ用配索構造1(図2等参照)と異なる点は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き方向である。第2実施形態では、入力側螺旋部4の巻き方向および出力側螺旋部5の巻き方向は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との間の相互インダクタンスが逆相となる巻き方向である。
図17に示すように、入力電流i1によって入力側螺旋部4の内方に発生する磁束φ3の向きと、出力電流i2によって出力側螺旋部5の内方に発生する磁束φ4の向きとが軸方向に関して逆向きとなる。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の間の逆相の相互インダクタンスは、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数を下げる。従って、本実施形態のノイズフィルタ用配索構造1は、ノイズフィルタ2の見かけの共振周波数をノイズフィルタ2の単体の共振周波数よりも低い周波数とすることができる。
図17に示す螺旋部4,5について、入力側螺旋部4から出力側螺旋部5へ向かうY1方向に軸方向視した場合を例に、巻き方向について説明する。入力側螺旋部4の巻き方向は、入力電流i1の流れに沿って反時計回りの螺旋となる巻き方向である。出力側螺旋部5の巻き方向は、出力電流i2の流れに沿って時計回りの螺旋となる巻き方向である。入力側螺旋部4における出力側螺旋部5側の端部は、ノイズフィルタ2の入力端子21に接続される。出力側螺旋部5における入力側螺旋部4側の端部は、ノイズフィルタ2の入力端子21に接続される。
図18は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関する併走長さと見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。なお、リング半径r1、リング巻き数、電線径、リング間距離D、およびリング歪み率cの基準値は、上記第1実施形態と同じである。図18から、第1実施形態と同様に、併走長さLが短くなるに従ってノイズフィルタ2の見かけの共振周波数が増加することが分かる。
図19は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング半径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図19から、リング半径r1が増加するに従って見かけの共振周波数が減少することが分かる。また、リング半径r1が減少するに従って見かけの共振周波数における通過特性の値が減少する、すなわち減衰率が向上することが分かる。
図20は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング巻き数と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図20から、リング巻き数が増加するに従って見かけの共振周波数が減少することが分かる。また、リング巻き数の増減は、見かけの通過特性にあまり影響しないことが分かる。
図21は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関する電線径と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図21から、電線径が減少するに従って見かけの共振周波数が減少する傾向にあることが分かる。より詳しくは、電線径が0.75sqから2sqの範囲では、電線径によらず見かけの共振周波数が略一定である。電線径が0.75sq以下および2sq以上の範囲では、電線径が減少するに従って見かけの共振周波数が減少すると考えられる。
図22は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング間距離と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図22から、リング間距離Dが減少するに従って見かけの共振周波数が減少することが分かる。なお、リング間距離Dが20mmよりも大きくなると、見かけの共振周波数が略一定となると考えられる。
図23は、第2実施形態のノイズフィルタ用配索構造に関するリング歪み率と見かけのフィルタ特性との関係を示す図である。図23から、リング歪み率cが大きくなるに従って見かけの共振周波数が増加することが分かる。なお、リング歪み率cが2よりも大きくなると、見かけの共振周波数が略一定となると考えられる。
入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の巻き方向は、相互インダクタンスが逆相となれば、図17で示した巻き方向と逆方向であってもよい。
[上記各実施形態の第1変形例]
上記第1実施形態および第2実施形態の第1変形例について説明する。図24は、各実施形態の第1変形例に係る螺旋部保持手段を示す図である。図24に示すように、第1変形例のノイズフィルタ用配索構造1は、螺旋部保持手段7を有する。螺旋部保持手段7は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5をワイヤハーネスWHの幹線3に対して固定する。螺旋部保持手段7は、幹線3およびテープ8を有する。テープ8は、例えば、粘着性のものである。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5は、互いに重ねられた状態でテープ8によって幹線3の側面に対して固定される。入力側螺旋部4と出力側螺旋部5とは、同軸上に、かつ螺旋の端部同士が接触するように重ねられている。入力側螺旋部4および出力側螺旋部5の一端側は幹線3から分岐しており、他端側はノイズフィルタ2に接続されている。
第1変形例の螺旋部保持手段7は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相対位置を維持したままで各螺旋部4,5を保持することができる。また、螺旋部保持手段7によれば、追加の部材や治具を新たに設ける必要が無いため、螺旋部4,5を保持するためのコストの低減が可能である。
以上説明したように、第1変形例のノイズフィルタ用配索構造1は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相対位置関係を維持する螺旋部保持手段7を有する。螺旋部保持手段7は、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相対位置関係を維持することにより、ノイズフィルタ2の見かけのフィルタ特性を安定させることができる。ワイヤハーネスWHが車両に搭載される際に、入力線W1および出力線W2に余長を設けておくことが好ましい。このようにすれば、搭載後にノイズフィルタ2の不具合が発生した場合に、追加部材を設けることなく電線Wのみでフィルタ特性を調整し、不具合に対処することが可能となる。
[上記各実施形態の第2変形例]
上記第1実施形態および第2実施形態の第2変形例について説明する。図25は、各実施形態の第2変形例に係る螺旋部保持手段を示す側面図である。第2変形例の螺旋部保持手段は、入力側螺旋部4および出力側螺旋部5が巻き付けられるボビン30である。
ボビン30は、軸部31、側壁32、仕切り部33、入力側押え部34、および出力側押え部35を有する。ボビン30は、透磁率の小さな材料、例えば合成樹脂によって形成されている。軸部31は、円筒形状の構成部である。側壁32は、円環形状の構成部であり、軸部31の両端にそれぞれ設けられている。側壁32は、軸方向の両側から軸部31を挟み込んでおり、軸部31から径方向の外側に向けて突出している。仕切り部33は、円環形状の構成部であり、軸部31の外周面を入力側巻き付け部31Aと出力側巻き付け部31Bとに仕切っている。入力側螺旋部4は、入力側巻き付け部31Aに巻き付けられる。出力側螺旋部5は、出力側巻き付け部31Bに巻き付けられる。
図25に示すように、入力側押え部34は、一方の側壁32から仕切り部33に向けて軸方向に突出しており、入力側巻き付け部31Aと対向している。出力側押え部35は、他方の側壁32から仕切り部33に向けて軸方向に突出しており、出力側巻き付け部31Bと対向している。
入力側螺旋部4および出力側螺旋部5は、例えば、以下に図26を参照して説明するように巻き付けられる。図26は、入力側螺旋部および出力側螺旋部の巻き付け方の例を示す断面図であり、図25のXXVI−XXVI断面図に相当する。入力側押え部34は、入力側螺旋部4の入力側端部36を保持する。入力側押え部34は、図26に示すように、入力側巻き付け部31Aに対して巻き付けられた入力線W1を径方向の外側から押えて巻き付け形状を保持する。
出力側押え部35は、出力側螺旋部5の出力側端部37を保持する。出力側押え部35は、図26に示すように、出力側巻き付け部31Bに対して巻き付けられた出力線W2を径方向の外側から押えて巻き付け形状を保持する。
ボビン30に巻き付けられた入力側螺旋部4および出力側螺旋部5は、同軸上に位置し、かつ螺旋の端部同士が仕切り部33を挟んで対向する。入力側螺旋部4と出力側螺旋部5とのリング間距離Dは、仕切り部33の厚さによって調節可能である。仕切り部33の厚さは、例えば、目標とする見かけのフィルタ特性に基づいて適宜定められる。
第2変形例に係るボビン30は、上記第1変形例の螺旋部保持手段7と同様に、入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相対位置関係を維持する。ボビン30は、螺旋部4,5が巻き付けられる軸部31を有することで、螺旋部4,5の相対位置関係だけでなく、螺旋形状を適切に維持することができる。ガイドとしての入力側押え部34および出力側押え部35が設けられていることで、螺旋部4,5の巻き方向の間違えが防止可能となる。ボビン30は、例えば、車体や、ワイヤハーネスWHの幹線3等に対して固定される。
ボビン30は、シリコン樹脂のような柔らかな素材によって形成されてもよい。このようにすれば、幹線3に対して巻き付ける際に収まりがよい。なお、専用のボビン30に代えて、ワイヤハーネスWHのグロメットなど、既存の棒状や筒状の部材に対して螺旋部4,5が巻き付けられてもよい。
[上記各実施形態の第3変形例]
上記各実施形態の第3変形例について説明する。上記第1実施形態および第2実施形態では、併走区間6が螺旋部4,5よりもノイズフィルタ2側に設けられていた。併走区間6は、螺旋部4,5よりもノイズフィルタ2側に代えて、あるいはノイズフィルタ2側に加えて、螺旋部4,5よりもノイズフィルタ2側と反対側に設けられてもよい。ノイズフィルタ2は、コンデンサC1に加えてインダクタを有するLCフィルタであってもよい。
入力側螺旋部4と出力側螺旋部5との相対位置関係は、上記第1実施形態では相互インダクタンスが同相となる範囲で、上記第2実施形態では相互インダクタンスが逆相となる範囲で適宜変更可能である。例えば、入力側螺旋部4の中心軸線X1と出力側螺旋部5の中心軸線X2とは同軸上にあることが望ましいが、多少ずれていてもよい。例えば、中心軸線X2は、中心軸線X1と平行であって、かつ中心軸線X1からずれていてもよい。中心軸線X2は、中心軸線X1に対して傾いていてもよい。この場合に、入力側螺旋部4の中心軸線X1が出力側螺旋部5と交差し、出力側螺旋部5の中心軸線X2が入力側螺旋部4と交差することが好ましい。
上記の各実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 ノイズフィルタ用配索構造
2 ノイズフィルタ
3 幹線
4 入力側螺旋部
5 出力側螺旋部
6 併走区間
7 螺旋部保持手段
8 テープ
30 ボビン(螺旋部保持手段)
C1 コンデンサ
WH ワイヤハーネス
W 電線
W1 入力線
W2 出力線
X1,X2 中心軸線
φ1,φ2,φ3,φ4 磁束

Claims (6)

  1. 線状の導体が絶縁性の被覆によって覆われた電線であって、ノイズフィルタの入力側に接続された入力線と、
    線状の導体が絶縁性の被覆によって覆われた電線であって、前記ノイズフィルタの出力側に接続されており、かつ一部の区間が前記入力線と並べて配索される出力線と、
    を備え、
    前記入力線は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部を有し、
    前記出力線は、螺旋状に巻かれ、かつ前記入力側螺旋部と隣接して配置された出力側螺旋部を有し、
    前記入力側螺旋部は、前記出力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置し、前記出力側螺旋部は、前記入力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置しており、
    前記一部の区間は、前記ノイズフィルタと、前記出力側螺旋部との間の区間であり、
    前記一部の区間において、前記入力線および前記出力線は、前記入力線の被覆と前記出力線の被覆とを接触させて配索されており、
    前記入力側螺旋部の巻き方向および前記出力側螺旋部の巻き方向は、前記入力側螺旋部から前記ノイズフィルタおよび前記出力側螺旋部を経由して流れる電流に関して、前記入力側螺旋部と前記出力側螺旋部との間の相互インダクタンスが同相となる巻き方向であり、
    前記一部の区間において発生する逆相の相互インダクタンスによる前記ノイズフィルタの見かけの共振周波数の低下を、前記入力側螺旋部および前記出力側螺旋部の同相の相互インダクタンスによって打ち消す
    ことを特徴とするノイズフィルタ用配索構造。
  2. 更に、前記入力側螺旋部と前記出力側螺旋部との相対位置関係を維持する螺旋部保持手段を備える
    請求項1に記載のノイズフィルタ用配索構造。
  3. 前記螺旋部保持手段は、円筒形状の軸部と、前記軸部の両端にそれぞれ設けられた側壁と、仕切り部と、入力側押え部と、出力側押え部と、を有し、
    前記仕切り部は、前記軸部の外周面を入力側巻き付け部と、出力側巻き付け部と、に仕切り、
    前記入力側押え部は、前記入力側巻き付け部と対向しており、前記入力側巻き付け部に対して巻き付けられた前記入力線を径方向の外側から押さえて巻き付け形状を保持し、
    前記出力側押え部は、前記出力側巻き付け部と対向しており、前記出力側巻き付け部に対して巻き付けられた前記出力線を径方向の外側から押さえて巻き付け形状を保持する
    請求項2に記載のノイズフィルタ用配索構造。
  4. 前記入力側螺旋部は、前記入力線の一部が螺旋状に巻かれて形成されており、
    前記出力側螺旋部は、前記出力線の一部が螺旋状に巻かれて形成されている
    請求項1から3の何れか1項に記載のノイズフィルタ用配索構造。
  5. 前記入力線および前記出力線は、車両において電源から電装品に対して直流電力を供給する電力供給線である
    請求項1から4の何れか1項に記載のノイズフィルタ用配索構造。
  6. ノイズフィルタと、
    線状の導体が絶縁性の被覆によって覆われた電線であって、前記ノイズフィルタの入力側に接続された入力線と、
    線状の導体が絶縁性の被覆によって覆われた電線であって、前記ノイズフィルタの出力側に接続されており、かつ一部の区間が前記入力線と並べて配索される出力線と、
    を備え、
    前記入力線は、螺旋状に巻かれた入力側螺旋部を有し、
    前記出力線は、螺旋状に巻かれ、かつ前記入力側螺旋部と隣接して配置された出力側螺旋部を有し、
    前記入力側螺旋部は、前記出力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置し、前記出力側螺旋部は、前記入力側螺旋部の軸方向の延長線上に位置しており、
    前記一部の区間は、前記ノイズフィルタと、前記出力側螺旋部との間の区間であり、
    前記一部の区間において、前記入力線および前記出力線は、前記入力線の被覆と前記出力線の被覆とを接触させて配索されており、
    前記入力側螺旋部の巻き方向および前記出力側螺旋部の巻き方向は、前記入力側螺旋部から前記ノイズフィルタおよび前記出力側螺旋部を経由して流れる電流に関して、前記入力側螺旋部と前記出力側螺旋部との間の相互インダクタンスが同相となる巻き方向であり、
    前記一部の区間において発生する逆相の相互インダクタンスによる前記ノイズフィルタの見かけの共振周波数の低下を、前記入力側螺旋部および前記出力側螺旋部の同相の相互インダクタンスによって打ち消す
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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