JP6681617B2 - 波源位置推定装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

波源位置推定装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

この発明は、波源位置推定装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
周波数の2次利用は、1次利用者への影響が無い範囲で利用が可能である。そこで、周波数の利用効率を高めるために、周波数の2次利用の検討が進められている。
周波数の2次利用の可否を判定するために、周波数の1次利用の有無を検出する必要がある。そして、周波数の1次利用の有無を検出するためには、波源位置を推定する必要がある。
従来、波源位置を推定する方法として、非特許文献1に記載の方法が知られている。非特許文献1に記載の方法では、TDoA(Time Differential of Arrival)を用いて波源位置を推定する。
より具体的には、長距離センサーと呼ばれる高精度なセンサーを用いて波源からの電波を受信し、複数のセンサーへの電波の到来時間差から波源を推定する。
即ち、電波が波源から2つのセンサーS,Sへ到来するときの到来時間差|t−t|を算出する。そして、到来時間差|t−t|を用いて、電波が波源からセンサーS,Sへ到来するときの伝搬距離差|L−L|を算出する。
同様にして、電波が波源からセンサーS,Sへ到来するときの伝搬距離差|L−L|と、電波が波源からセンサーS,Sへ到来するときの伝搬距離差|L−L|とを算出する。
そうすると、3つの双曲線|L−L|,|L−L|,|L−L|を描画し、3つの双曲線の交点を波源位置として推定する。
堀端 研志、菅野 一生、古川 玲、長谷川 晃朗、武内 良男,"異種センサーによる局所的ホワイトスペース推定に関する要素技術の一検討,"2014年 電子情報通信学会総合大会,通信講演論文集1,B−17−28,p607.
しかし、非特許文献1に記載の推定方法では、センサー間の同期を取る必要であり、高機能なシステムが必要となる問題がある。また、波源位置推定のために計算量が大きくなるという問題がある。
モニターするエリアおよび周波数範囲が広くなると、上記の問題は、より顕著になる。
そこで、この発明の実施の形態によれば、計算量を抑制して簡単に波源位置を推定可能な波源位置推定装置を提供する。
また、この発明の実施の形態によれば、計算量を抑制して波源位置の簡単な推定をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、計算量を抑制して波源位置の簡単な推定をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
この発明の実施の形態によれば、波源位置推定装置は、受信手段と、算出手段と、推定手段とを備える。受信手段は、移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と端末装置における受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する。算出手段は、複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する。推定手段は、算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、複数の位置情報と複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、算出された分散が第1のしきい値よりも小さいとき、複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または2つの位置を内分する内分点を求める処理を複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を波源位置として推定する。
この発明の実施の形態によれば、波源位置推定装置は、受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心、2つの端末装置の2つの位置を内分した内分点の平均値または2つの位置を外分した外分点の平均値を波源位置として推定する。その結果、波源位置推定装置は、四則演算を用いて波源位置を推定できる。
従って、計算量を抑制して簡単に波源位置を推定できる。
また、波源位置推定装置は、内分点の平均値または外分点の平均値を波源位置として推定するので、端末装置の位置が偏った場合でも、波源位置を精度良く推定できる。
また、この発明の実施の形態によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、波源位置の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、受信手段が、移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と端末装置における受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する第1のステップと、算出手段が、複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する第2のステップと、推定手段が、算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、複数の位置情報と複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、算出された分散が第1のしきい値よりも小さいとき、複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または2つの位置を内分する内分点を求める処理を複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を波源位置として推定する第3のステップとをコンピュータに実行させる。
プログラムを実行させることにより、受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心、2つの端末装置の2つの位置を内分した内分点の平均値または2つの位置を外分した外分点の平均値が波源位置として推定される。その結果、四則演算を用いて波源位置を推定できる。
従って、計算量を抑制して簡単に波源位置を推定できる。
更に、この発明の実施の形態によれば、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項6から請求項10のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
計算量を抑制して簡単に波源位置を推定できる。
この発明の実施の形態における無線通信システムを示す図である。 図1に示す波源位置推定装置の概略図である。 受信電力と波源からの距離との関係を示す図である。 重心(x,y)を波源位置とする推定法における計算結果を示す図である。 重心(x,y)を波源位置とする推定法の問題点を説明するための図である。 重心(x,y)を波源位置とする推定法の問題点を説明するための別の図である。 波源位置が端末装置2の分布領域に対して一方側に偏っている場合における波源位置の推定方法を説明するための図である。 外分点および内分点のいずれを利用するかの判別方法を説明するための図である。 図1に示す波源位置推定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示す波源位置推定装置の別の動作を説明するためのフローチャートである。 図1の示す波源位置推定装置の他の構成を示す概略図である。 時間よる受信電力の変動を示す概念図である。 誤差の種別と、要求する信頼率との関係を示す図である。 標本の大きさnと誤差範囲eとの関係を示す図である。 受信電力が正しいデータであるか否かを判定する場合の標本を示す図である。 図11に示す波源位置推定装置の動作を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態における無線通信システムを示す図である。
図1を参照して、無線通信システム10は、波源位置推定装置1と、複数の端末装置2とを備える。
波源位置推定装置1および複数の端末装置2は、無線通信空間に配置される。複数の端末装置2および波源Sは、観測エリアREG内に配置される。観測エリアREGは、波源Sを中心とした円形形状を有する。
複数の端末装置2の各々は、移動端末または静止端末からなる。そして、複数の端末装置2の各々は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって自己の位置を検出する。
また、複数の端末装置2の各々は、波源Sから電波を受信し、電波を受信したときの受信電力P(i=1,2,3,・・・)を検出する。
更に、複数の端末装置2の各々は、受信電力Pを検出したときの時刻を検出する。
そして、複数の端末装置2の各々は、自己の位置を示す位置情報(x,y)と、受信電力Pと、受信電力Pを検出したときの時刻を示す時間情報とを含む端末情報を生成し、その生成した端末情報を無線通信によって波源位置推定装置1へ送信する。
波源位置推定装置1は、複数の端末装置2から複数の端末情報を受信し、その受信した複数の端末情報に基づいて、後述する方法によって、波源Sの位置である波源位置を推定する。
図2は、図1に示す波源位置推定装置1の概略図である。図2を参照して、波源位置推定装置1は、アンテナ11と、受信手段12と、記憶手段13と、算出手段14と、推定手段15とを備える。
受信手段12は、アンテナ11を介して複数の端末装置2から複数の端末情報を受信し、その受信した複数の端末情報を記憶手段13に記憶する。
記憶手段13は、受信手段12から受けた複数の端末情報を記憶する。
算出手段14は、複数の端末情報を記憶手段13から読み出し、その読み出した複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて複数の端末装置2の位置の分布における分散Varを算出する。そして、算出手段14は、その算出した分散Varを推定手段15へ出力する。
推定手段15は、分散Varを算出手段14から受け、複数の端末情報を記憶手段13から読み出す。そして、推定手段15は、分散Varをしきい値Var_thと比較し、その比較結果に応じて、複数の端末情報に含まれる複数の位置情報(x,y)および複数の受信電力Pに基づいて波源位置を推定する。
波源位置の推定方法について説明する。
推定手段15は、次式によって、複数の端末装置2の重心(x,y)を算出する。
Figure 0006681617
式(1)において、wは、i番目の端末装置2のウェイトを表し、i番目の端末装置2における受信電力Pからなる。
そして、推定手段15は、式(1)によって算出した重心(x,y)を波源位置として推定する。即ち、推定手段15は、受信電力Pによって重み付けされた複数の端末装置2の重心(x,y)を波源位置として推定する。
図3は、受信電力と波源からの距離との関係を示す図である。図3において、縦軸は、受信電力を表し、横軸は、波源Sからの距離を表す。
図3を参照して、受信電力Pは、波源Sからの距離に反比例して減衰する。その結果、受信電力Pは、波源Sに近づくほど大きくなるので、波源Sの近傍の方が受信電力Pによる重み付けの効果が大きい。従って、重心(x,y)を波源位置とする推定法によって推定された推定値は、波源近傍に近づく。
図4は、重心(x,y)を波源位置とする推定法における計算結果を示す図である。
波源Sは、x−y座標において(300,300)の位置に配置された。端末装置2の台数は、50台である。図4の白丸は、端末装置2を表す。観測エリアの半径は、1000mである。
式(1)を用いて計算した重心(x,y)の位置は、(295,306)であった。
従って、式(1)を用いて計算した重心(x,y)を波源位置とすることにより、推定値は、波源Sの近傍に位置することが分かった。
図5は、重心(x,y)を波源位置とする推定法の問題点を説明するための図である。
図5において、丸は、重心位置を表し、四角は、波源位置を表す。
図5の(a)を参照して、端末装置2の分布が一様である場合、重心位置は、波源位置の近傍に精度良く位置する。
一方、端末装置2の分布に偏りがある場合、重心位置は、波源位置と大きく異なる。式(1)を用いて算出された重心(x,y)は、端末装置2が分布している領域のほど中央部に位置するので、複数の端末装置2の分布領域が波源位置に対して一方側に偏っている場合、重心位置は、波源位置の近傍に位置しない。
図6は、重心(x,y)を波源位置とする推定法の問題点を説明するための別の図である。
図6においては、x軸方向において、端末装置2の位置、波源位置および重心位置を示すとともに、x軸方向における受信電力の変化を示す。
図6の(a)は、波源位置が2つの端末装置間に存在する場合を示し、図6の(b)は、波源位置が2つの端末装置2の一方側に存在する場合を示す。
図6の(a)および(b)において、受信電力は、波源位置からの距離に反比例して減衰する。
波源位置が2つの端末装置間に存在する場合、重心位置は、波源位置の近傍に存在する。
一方、波源位置が2つの端末装置2の一方側に存在する場合、重心位置は、2つの端末装置間に存在し、波源位置から大きくずれる。
このように、1次元においても、波源位置が端末装置の一方側に偏っている場合、重心位置は、波源位置から大きくずれる。
図7は、波源位置が端末装置2の分布領域に対して一方側に偏っている場合における波源位置の推定方法を説明するための図である。
端末装置2−1と端末装置2−2との位置が近接している場合、端末装置2−1の位置(x,y)と端末装置2−2の位置(x,y)とをw:wに外分する点(x,y)を波源位置と推定する。
この場合、x,yは、次式によって表される。
Figure 0006681617
受信電力の距離による分布を参照すれば、波源は、図7の紙面上、端末装置2−1,2−2よりも右側に偏っているので、端末装置2−2の受信電力は、端末装置2−1の受信電力よりも大きい。
従って、端末装置2−1,2−2の受信電力のうち、大きい受信電力を有する端末装置2−2側に端末装置2−1の位置(x,y)と端末装置2−2の位置(x,y)とをw:wに外分して外分点(x,y)を求める。
,yが負値になると、単純な総和で計算されないため、複数の端末装置から任意の2つの端末装置を抽出し、その抽出した2つの端末装置の2つの位置を外分して外分点を求める処理を全ての2つの端末装置について実行し、その求めた複数の外分点の平均値を波源位置として推定する。
端末装置2の総数をNとすると、外分点の平均値xE_ave,yE_aveは、次式によって決定される。
Figure 0006681617
なお、式(3)において、wは、i番目の端末装置2の受信電力Pからなり、wは、j番目の端末装置2の受信電力Pからなる。
図8は、外分点および内分点のいずれを利用するかの判別方法を説明するための図である。
図8を参照して、観測エリアREGの直径をDとし、2つの端末装置2間の距離をdとした場合、dが観測エリアの半径(=D/2)以上であるとき、波源Sは、2つの端末装置2の間に存在する。上述したように、観測エリアREGは、波源Sを中心とした円形形状を有するからである。
一方、dが半径(=D/2)よりも小さいとき、波源Sは、2つの端末装置2の一方側に偏った位置に存在する。
従って、2つの端末装置2間の距離dが観測エリアREGの半径(=D/2)以上であるとき、2つの端末装置の位置を内分した内分点を波源位置と推定し、2つの端末装置2間の距離dが観測エリアREGの半径(=D/2)よりも小さいとき、2つの端末装置の位置を外分した外分点を波源位置と推定する。
即ち、次式によって波源位置を推定する。
Figure 0006681617
式(4)のxEst,yEstが波源位置の推定値を示す。また、式(4)に示すxthは、観測エリアREGのx軸方向の半径であり、ythは、観測エリアREGのy軸方向の半径である。
図9は、図1に示す波源位置推定装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
図9を参照して、波源位置推定装置1の動作が開始されると、算出手段14は、複数の端末装置2の分布の分散Varを算出し(ステップS1)、その算出した分散Varを推定手段15へ出力する。
そして、推定手段15は、分散Varを算出手段14から受け、その受けた分散Varがしきい値Var_th以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2において、分散Varがしきい値Var_th以上であると判定されたとき、推定手段15は、記憶手段13から読み出した全ての位置情報(x,y)および全ての受信電力Pに基づいて、式(1)を用いて、受信電力Pによって重み付けられた複数の端末装置2の重心(x,y)を算出し(ステップS3)、その算出した重心(x,y)を波源位置と推定する(ステップS4)。
一方、ステップS2において、分散Varがしきい値Var_th以上でないと判定されたとき、推定手段15は、記憶手段13から読み出した全ての位置情報(x,y)のうち、任意の2点を抽出して2点間の距離を算出する(ステップS5)。
そして、推定手段15は、2点間の距離がしきい値(=観測エリアの半径)以上であるか否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6において、2点間の距離がしきい値(=観測エリアの半径)以上でないと判定されたとき、推定手段15は、2点の外分点を算出する(ステップS7)。
一方、ステップS6において、2点間の距離がしきい値(=観測エリアの半径)以上であると判定されたとき、推定手段15は、2点の内分点を算出する(ステップS8)。
そして、ステップS7またはステップS8の後、推定手段15は、全ての測定点の評価を終了したか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9において、全ての測定点の評価を終了していないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS5へ戻り、ステップS9において、全ての測定点の評価を終了したと判定されるまで、上述したステップS5〜ステップS9が繰り返し実行される。
そして、ステップS9において、全ての測定点の評価を終了したと判定されると、推定手段15は、式(4)を用いて内分点および外分点の平均値を算出し(ステップS10)、その算出した平均値を波源位置と推定する(ステップS11)。
そして、ステップS4またはステップS11の後、波源位置を推定する動作が終了する。
このように、この発明の実施の形態においては、複数の端末装置の位置情報および受信電力に基づいて、受信電力によって重み付けられた複数の端末装置の重心または2つの端末装置の2つの位置の内分点または外分点の平均値を波源位置として推定するので、四則演算を用いて波源位置を推定できる。従って、計算量を抑制して簡単に波源位置を推定できる。
また、図9に示すフローチャートにおいては、内分点および外分点を使い分けるので、端末装置の位置が偏った場合でも、波源位置を精度良く推定できる。
なお、図9のステップS10においては、内分点または外分点を単純平均して平均値を求めると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、内分点または外分点を求めるために用いた2つの端末装置の2つの受信電力の平均電力によって重み付けして内分点または外分点の平均値を求めてもよい。
即ち、次式(5)によって内分点の平均値を求め、式(6)によって外分点の平均値を求めてもよい。
Figure 0006681617
Figure 0006681617
図10は、図1に示す波源位置推定装置1の別の動作を説明するためのフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、図9に示すフローチャートのステップS5〜ステップS8をステップS21〜ステップS28に代えたものであり、その他は、図9に示すフローチャートと同じである。
波源位置推定装置1の動作が開始されると、上述したステップS1〜ステップS4が順次実行される。
そして、ステップS2において、分散Varがしきい値Var_thよりも小さいと判定されたとき、推定手段15は、記憶手段13から読み出した全ての位置情報(x,y)のうち、任意の2点を抽出し、x軸方向の2点間の距離Lxとy軸方向の2点間の距離Lyとを算出する(ステップS21)。
そして、推定手段15は、x軸方向の距離Lxがしきい値L_th_x以上であるか否かを判定する(ステップS22)。なお、しきい値L_th_xは、観測エリアREGのx軸方向の半径に設定される。
ステップS22において、距離Lxがしきい値L_th_x以上でないと判定されたとき、推定手段15は、y軸方向の距離Lyがしきい値L_th_y以上であるか否かを更に判定する(ステップS23)。なお、しきい値L_th_yは、観測エリアREGのy軸方向の半径に設定される。
一方、ステップS22において、距離Lxがしきい値L_th_x以上であると判定されたとき、推定手段15は、y軸方向の距離Lyがしきい値L_th_y以上であるか否かを更に判定する(ステップS24)。
ステップS23において、距離Lyがしきい値L_th_y以上でないと判定されたとき、推定手段15は、x軸方向およびy軸方向の両方において、2点間の外分点を算出する(ステップS25)。
一方、ステップS23において、距離Lyがしきい値L_th_y以上であると判定されたとき、推定手段15は、x軸方向において、2点間の外分点を算出し、y軸方向において、2点間の内分点を算出する(ステップS26)。
また、ステップS24において、距離Lyがしきい値L_th_y以上でないと判定されたとき、推定手段15は、x軸方向において、2点間の内分点を算出し、y軸方向において、2点間の外分点を算出する(ステップS27)。
一方、ステップS24において、距離Lyがしきい値L_th_y以上であると判定されたとき、推定手段15は、x軸方向およびy軸方向の両方において、2点間の内分点を算出する(ステップS28)。
そして、ステップS25〜ステップS28のいずれかの後、ステップS9へ移行し、ステップS9において、全ての測定点の評価を終了したと判定されるまで、上述したステップS21〜S28,S9が繰り返し実行される。
そして、ステップS9において、全ての測定点の評価を終了したと判定されると、上述したステップS10,S11が順次実行される。この場合、ステップS10において、推定手段15は、x軸方向およびy軸方向についてそれぞれ内分点および外分点の平均値を算出する。
このように、図10に示すフローチャートによれば、x軸方向およびy軸方向について、別々に内分点および外分点のいずれかを用いるので(ステップS22〜ステップS28参照)、ステップS10において算出された平均値は、より波源位置に近いものになる。
従って、より正確に波源位置を推定できる。
また、図10に示すフローチャートにおいても、内分点および外分点を使い分けるので、端末装置の位置が偏った場合でも、波源位置を精度良く推定できる。
図11は、図1の示す波源位置推定装置1の他の構成を示す概略図である。この発明の実施の形態においては、波源位置推定装置1は、図11に示す波源位置推定装置1Aであってもよい。
図11を参照して、波源位置推定装置1Aは、図1に示す波源位置推定装置1に推定手段16および検出手段17を追加したものであり、その他は、波源位置推定装置1と同じである。
推定手段16は、複数の端末情報を記憶手段13から読み出し、その読み出した複数の端末情報に含まれる複数の受信電力Pおよび複数の時間情報に基づいて時間による受信電力Pの変動を記録する。そして、推定手段16は、時間による受信電力Pの変動に基づいて、受信電力Pが雑音およびフェージング等のいずれの誤差要因によって変動しているかを推定し、その推定した誤差要因を検出手段17へ出力する。
検出手段17は、記憶手段13から複数の受信電力Pを読み出し、誤差要因を推定手段16から受ける。そして、検出手段17は、後述する方法によって、複数の受信電力Pから、要求する信頼率を満たす受信電力Pi_CFDを検出し、その検出した受信電力Pi_CFDを推定手段15へ出力する。
なお、波源位置推定装置1Aにおいては、推定手段15は、検出手段17から受けた受信電力Pi_CFDに基づいて、上述した方法によって波源位置を推定する。
図12は、時間よる受信電力Pの変動を示す概念図である。図12を参照して、フェージングの影響を受ける伝搬環境においては、受信電力Pは、時間によって曲線k1のように変動する。
また、伝搬環境が雑音の影響を受ける伝搬環境である場合、受信電力Pは、時間によって曲線k1と異なるように変動する。
推定手段16は、時間による受信電力Pの変動を、雑音およびフェージング等の誤差要因に対応付けた変動特性を保持している。そして、推定手段16は、記憶手段13から読み出した受信電力Pの時間による変動が、どの変動特性に一致または近似するかを判定し、一致または近似する変動特性に対応する誤差要因を検出することによって、受信電力Pが時間によって変動する誤差要因を推定する。
雑音およびフェージング等の誤差の分布は、正規分布、ライス分布およびレイリー分布のいずれかになる。正規分布は、誤差要因が雑音である場合の誤差の分布であり、ライス分布およびレイリー分布は、誤差要因がフェージングである場合の誤差の分布である。そして、レイリー分布は、散乱が激しい場合の誤差の分布である。
そこで、この発明の実施の形態においては、電波の伝搬環境を推定し、その推定した伝搬環境に応じて、誤差要因の分布を正規分布、ライス分布およびレイリー分布のいずれかの分布に決定し、その決定した誤差要因の分布に対応する信頼率を満たす受信電力Pi_CFDを検出する。
推定手段16は、固定端末からの端末情報、または移動速度が最も遅い移動端末からの端末情報に基づいて、受信電力の時間による変動を検出し、その検出した受信電力の時間による変動に基づいて、フェージングのある伝搬環境、または雑音のある伝搬環境等の伝搬環境を推定する。
そして、推定手段16は、その推定した伝搬環境に応じて、誤差要因の分布を正規分布、ライス分布およびレイリー分布のいずれかの分布に決定し、その決定した誤差要因の分布を検出手段17へ出力する。
図13は、誤差の種別と、要求する信頼率との関係を示す図である。図13を参照して、誤差の種別が正規分布である場合、要求する信頼率は、例えば、0.95であり、分布点αは、0.95の信頼率になる正規分布点である。誤差の種別がライス分布である場合、要求する信頼率は、例えば、0.90であり、分布点βは、0.90の信頼率になるライス分布点である。誤差の種別がレイリー分布である場合、要求する信頼率は、例えば、0.80であり、分布点γは、0.80の信頼率になるレイリー分布点である。
検出手段17は、図13に示す誤差の種別と要求する信頼率との対応関係を示す対応表TBLを保持している。そして、検出手段17は、誤差要因の分布を推定手段16から受けると、対応表TBLを参照して、その受けた誤差要因の分布に対応する信頼率を検出する。
その後、検出手段17は、複数の端末情報を読み出し、その読み出した複数の端末情報に基づいて、要求する信頼率を満たす受信電力Pi_CFDを検出する。
より具体的には、検出手段17は、次の方法によって、受信電力Pi_CFDを検出する。検出手段17は、1つの端末装置2から受信した受信電力のうち、時間が異なる複数の受信電力を抽出する。例えば、検出手段17は、時間が異なる10個の受信電力を抽出する。そして、検出手段17は、時間が異なる10個の受信電力を用いて、次式によってZを算出する。
Figure 0006681617
式(7)において、nは、標本数の大きさであり、eは、許容誤差範囲であり、Zは、信頼率αとなる分布点である。Pは、母集団のうち、波源位置の推定に用いる受信電力の割合である。例えば、100個の受信電力のうち、10個の受信電力を用いて波源位置を推定する場合、P=0.1である。Nは、母集団である。
図14は、標本の大きさnと誤差範囲eとの関係を示す図である。図14においては、平均受信電力が−100dBmであり、信頼率αが0.95である場合における標本の大きさnと誤差範囲eとの関係を示す。
図14を参照して、標本の大きさnは、例えば、10,20,50,100のいずれかからなる。誤差範囲eは、標本の大きさnが10である場合、例えば、10%に設定され、標本の大きさnが20である場合、例えば、7%に設定され、標本の大きさnが50である場合、例えば、5%に設定され、標本の大きさnが100である場合、例えば、3%に設定される。このように、誤差範囲eは、標本の大きさnが大きくなるに従って小さくなるように設定される。
標本の大きさnが10である場合、95%の確率(信頼率α=0.95)で−110〜−90dBmの範囲に真値がある。また、標本の大きさnが100である場合、95%の確率(信頼率α=0.95)で−103〜−97dBmの範囲に真値がある。
誤差範囲eは、標本の大きさnが大きくなるに従って小さくなるように設定されるため、標本の大きさnが大きくなれば、誤差範囲eが小さくなり、精度が向上する。
また、信頼率αの分布点および許容誤差範囲eは、要求精度に応じて設定される。なお、標本の大きさnが大きくならない場合、信頼率αまたは誤差範囲eの制約を軽減する。標本の大きさnが大きくならない場合、信頼率αを高く設定したり、誤差範囲eを狭く設定すると、信頼率αまたは誤差範囲eを満たす受信電力が無くなり、波源位置を推定できなくなるからである。
Nは、受信電力Pの総数であり、nは、時間が異なる10個の受信電力(受信電力の総数Pのうちの一部の受信電力の個数)であり、eは、図14に示すように設定されるので、既知であり、Pも、既知であるので、検出手段17は、式(7)によってZを算出できる。
そして、検出手段17は、その算出したZが信頼率を満たすか否かを判定する。より具体的には、検出手段17は、Zが信頼率を満たすとき、その受信電力を正しいデータと判定し、Zが信頼率を満たさないとき、その受信電力を正しくないデータと判定する。
ここで、Zが信頼率を満たすか否かは、誤差の分布が正規分布に従う場合、正規分布において偏差が±0.05である範囲にZが入るか否かによって判定される。そして、正規分布において偏差が±0.05である範囲にZが入るとき、Zが信頼率を満たすと判定され、正規分布において偏差が±0.05である範囲にZが入らないとき、Zが信頼率を満たさないと判定される。
検出手段17は、受信電力が正しくないデータであると判定したとき、別の受信電力について、上述した方法によって、受信電力が正しいデータであるか否かを判定する。
誤差の分布がライス分布またはレイリー分布である場合も、検出手段17は、誤差の分布が正規分布である場合と同様にして、受信電力が正しいデータであるか否かを判定する。
また、検出手段17は、異なる端末装置から受信した複数の受信電力のうち、時間情報が同じである複数の受信電力を抽出し、その抽出した複数の受信電力の各々について、上述した方法によって、受信電力が正しいか否かを判定してもよい。
図15は、受信電力が正しいデータであるか否かを判定する場合の標本を示す図である。
図15の(a)を参照して、n(nは、2≦n<iを満たす整数)個の受信電力P〜Pは、位置(x,y)において時間情報が異なる受信電力である。
図15の(b)を参照して、n個の受信電力P’〜P’は、時間情報tにおいて位置情報が異なる受信電力である。
n個の受信電力P〜Pを用いて受信電力が正しいデータであるか否かを判定する場合、検出手段17は、n個の受信電力P〜Pの分布が正規分布、ライス分布およびレイリー分布のいずれに該当するかを判定する。そして、検出手段17は、正規分布に該当すると判定したとき、対応表TBLを参照して正規分布に対応する0.95の信頼率を検出する。
その後、検出手段17は、式(7)を用いてZを算出し、その算出したZが信頼率を満たすか否かを上述した方法によって判定する。
n個の受信電力P〜Pの分布がライス分布またはレイリー分布である場合も、検出手段17は、同様にして、算出したZが信頼率を満たすか否かを上述した方法によって判定する。
そして、検出手段17は、Zが信頼率を満たすと判定したとき、即ち、n個の受信電力P〜Pが正しいデータであると判定したとき、位置(x,y)における受信電力を波源位置推定用のデータとして検出する。
上述したように、推定手段15は、異なる位置で検出された複数の受信電力を用いて波源位置を推定するので、同じ位置(x,y)で検出されたn個の受信電力P〜Pを波源位置推定用の受信電力として用いることができないからである。
n個の受信電力P’〜P’を用いて受信電力が正しいデータであるか否かを判定する場合、検出手段17は、n個の受信電力P’〜P’の分布が正規分布、ライス分布およびレイリー分布のいずれに該当するかを判定する。そして、検出手段17は、正規分布に該当すると判定したとき、対応表TBLを参照して正規分布に対応する0.95の信頼率を検出する。
その後、検出手段17は、式(7)を用いてZを算出し、その算出したZが信頼率を満たすか否かを上述した方法によって判定する。
n個の受信電力P’〜P’の分布がライス分布またはレイリー分布である場合も、検出手段17は、同様にして、算出したZが信頼率を満たすか否かを上述した方法によって判定する。
そして、検出手段17は、Zが信頼率を満たすと判定したとき、即ち、n個の受信電力P’〜P’が正しいデータであると判定したとき、n個の受信電力P’〜P’を波源位置推定用のデータとして検出する。
n個の受信電力P’〜P’は、異なる位置で検出された受信電力であるので、信頼率を満たせば、推定手段15における波源位置推定用のデータとして使用できるからである。
従って、検出手段17は、n個の受信電力P’〜P’を正しい1組のデータとして検出する。
一方、検出手段17は、n個の受信電力P’〜P’が正しいデータでないと判定したとき、n個の受信電力P’〜P’のうちの少なくとも1つが異なる別のn個の受信電力を抽出し、その抽出した別のn個の受信電力が正しいデータであるか否かを上述した方法によって判定する。
上述した方法によって、要求される信頼率を満たす受信電力を検出することは、電波の伝搬環境に応じて、要求される信頼率を満たす受信電力を検出することに相当する。推定手段16は、電波の伝搬環境を推定し、その推定した伝搬環境に応じて、誤差要因の分布を決定し、検出手段17は、その決定した誤差要因の分布に対応する信頼率(要求される信頼率)を満たす受信電力を検出するからである。
図16は、図11に示す波源位置推定装置1Aの動作を説明するためのフローチャートである。
図16を参照して、波源位置推定装置1Aの動作が開始されると、推定手段16は、上述した方法によって、誤差の分布を推定し(ステップS31)、その推定した誤差の分布を検出手段17へ出力する。
検出手段17は、誤差の分布を推定手段16から受け、複数の端末情報を記憶手段13から読み出す。即ち、検出手段17は、端末装置から端末情報を取得する(ステップS32)。そして、検出手段17は、端末情報に基づいて、上述した方法によってZを算出し、その算出したZが信頼率を満たすか否かを判定する(ステップS33)。
ステップS33において、Zが信頼率を満たさないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS32へ戻り、ステップS33において、Zが信頼率を満たすと判定されるまで、ステップS32,S33を繰り返し実行する。
そして、ステップS33において、Zが信頼率を満たすと判定されると、検出手段17は、Zが信頼率を満たす受信電力を推定手段15へ出力する。
推定手段15は、Zが信頼率を満たす受信電力を検出手段17から受け、その受けたZが信頼率を満たす受信電力に基づいて、図9または図10に示すフローチャートに従って波源位置を推定する(ステップS34)。これによって、波源位置推定装置1Aの動作が終了する。
このように、波源位置推定装置1Aは、端末装置2から受信した受信電力のうち、要求する信頼率を満たす受信電力を用いて波源位置を推定するので、雑音およびフェージング等の誤差要因が存在する環境下でも、波源位置を精度良く推定できる。
なお、波源位置推定装置1,1Aにおける波源位置の推定は、ソフトウェアによって実行されてもよい。
この場合、波源位置推定装置1,1Aの各々は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。
ROMは、図9に示すプローチャートからなるプログラムProg_A、図10に示すフローチャートからなるプログラムProg_B、図9,15に示すフローチャートからなるプログラムProg_C、および図10,15に示すフローチャートからなるプログラムProg_Dのいずれかを格納する。
そして、CPUは、プログラムProg_A〜Prog_DのいずれかをROMから読み出し、その読み出したプログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を実行して波源位置を推定する。
この場合、RAMは、端末装置2から受信した端末情報の記憶に用いられるとともに各種の演算に用いられる。
また、プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれかは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて流通してもよい。この場合、CPUは、装着された記録媒体からプログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を読み出して実行し、波源位置を推定する。従って、プログラム(プログラムProg_A〜Prog_Dのいずれか)を記録したCD,DVD等の記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
上記においては、波源位置推定装置1,1Aについて説明した。即ち、端末装置2から受信した受信電力をそのまま用いて波源位置を推定する場合と、端末装置2から受信した受信電力のうち、要求する信頼率を満たす受信電力を用いて波源位置を推定する場合とについて説明した。
従って、この発明の実施の形態による波源位置推定装置は、移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と端末装置における受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する受信手段と、複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する算出手段と、算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、複数の位置情報と複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、算出された分散が第1のしきい値よりも小さいとき、複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または2つの位置を内分する内分点を求める処理を複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を波源位置として推定する推定手段とを備えていればよい。
また、この発明の実施の形態によるコンピュータに実行させるためのプログラムは、波源位置の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、受信手段が、移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と端末装置における受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する第1のステップと、算出手段が、複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する第2のステップと、推定手段が、算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、複数の位置情報と複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて受信電力によって重み付けされた複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、算出された分散が第1のしきい値よりも小さいとき、複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または2つの位置を内分する内分点を求める処理を複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を波源位置として推定する第3のステップとをコンピュータに実行させるものであればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、波源位置推定装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に適用される。
1,1A 波源位置推定装置、2 端末装置、10 無線通信システム、11 アンテナ、12 受信手段、13 記憶手段、14 算出手段、15,16 推定手段、17 検出手段。

Claims (11)

  1. 移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と前記端末装置が波源から電波を受信したときの受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する受信手段と、
    前記複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて前記複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する算出手段と、
    前記算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、前記複数の位置情報と前記複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて前記受信電力によって重み付けされた前記複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さいとき、前記複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または前記2つの位置を内分する内分点を求める処理を前記複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定する推定手段とを備える波源位置推定装置。
  2. 前記推定手段は、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さく、かつ、前記2つの位置間の距離が第2のしきい値以上であるとき、前記内分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定し、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さく、かつ、前記2つの位置間の距離が第2のしきい値よりも小さいとき、前記外分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項1に記載の波源位置推定装置。
  3. 前記推定手段は、前記外分点または前記内分点を単純平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項2に記載の波源位置推定装置。
  4. 前記推定手段は、前記外分点または前記内分点を前記2つの端末装置の2つの受信電力の平均電力によって重み付け平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項2に記載の波源位置推定装置。
  5. 前記複数の受信電力のうち、電波の伝搬環境に応じて要求される信頼率を満たす受信電力を検出する検出手段を更に備え、
    前記推定手段は、前記検出手段によって検出された受信電力を用いて前記波源位置を推定する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の波源位置推定装置。
  6. 波源位置の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    受信手段が、移動端末または静止端末からなる端末装置の位置情報と前記端末装置が波源から電波を受信したときの受信電力とを含む端末情報を複数の端末装置から受信する第1のステップと、
    算出手段が、前記複数の端末装置の複数の端末情報に含まれる複数の位置情報に基づいて前記複数の端末装置の位置の分布における分散を算出する第2のステップと、
    推定手段が、前記算出された分散が第1のしきい値以上であるとき、前記複数の位置情報と前記複数の端末情報に含まれる複数の受信電力とに基づいて前記受信電力によって重み付けされた前記複数の端末装置の重心を波源位置として推定し、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さいとき、前記複数の端末装置のうちの2つの端末装置の位置情報によって示される2つの位置を外分する外分点または前記2つの位置を内分する内分点を求める処理を前記複数の端末装置のうちの全ての2つの端末装置について実行し、得られた外分点または内分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定する第3のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 前記第3のステップにおいて、前記推定手段は、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さく、かつ、前記2つの位置間の距離が第2のしきい値以上であるとき、前記内分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定し、前記算出された分散が前記第1のしきい値よりも小さく、かつ、前記2つの位置間の距離が第2のしきい値よりも小さいとき、前記外分点を平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項6に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  8. 前記第3のステップにおいて、前記推定手段は、前記外分点または前記内分点を単純平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項7に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 前記第3のステップにおいて、前記推定手段は、前記外分点または前記内分点を前記2つの端末装置の2つの受信電力の平均電力によって重み付け平均して得られた位置を前記波源位置として推定する、請求項7に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 検出手段が、前記複数の受信電力のうち、電波の伝搬環境に応じて要求される信頼率を満たす受信電力を検出する第4のステップを更にコンピュータに実行させ、
    前記第3のステップにおいて、前記推定手段は、前記第4のステップにおいて検出された受信電力を用いて前記波源位置を推定する、請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 請求項6から請求項10のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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