JP6678701B2 - 配線部材 - Google Patents

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Description

本発明は、配線部材に関する。
電気機器、及び電子機器等が備える導電経路として、配線部材が幅広い産業分野で利用されている。一般的に配線部材は、アルミニウム、及び銅等の金属材料で構成されており、通電により金属固有の電気抵抗に起因して発熱する。配線部材に流れる電流が少ないとき、発熱量は少ないが、大量の電流が流れるときに、発熱量が多くなり、配線部材の温度は高温となる。かかる発熱は、電気機器等の誤作動、及び故障等の原因となる。そのため、一般的な電気機器等は、配線部材で発生する熱を冷却、及び放熱するための冷却機構を備えている(特許文献1〜3)。
特許文献1は、複数の突出放熱部を備える冷却装置を開示している。特許文献1に記載の冷却装置は、突出放熱部の内部に揮発性の液体を含んだ綿状体が充填されている。かかる冷却装置は、綿状体が充填された突出部を複数有することにより、揮発性の液体の気化熱による冷却効果を高めている。
特許文献2は、バルク状の銅の上に線状のコイルが設けられているヒートシンクを開示している。かかるヒートシンクは、電子機器のチップ等で発生する熱をバルク状の銅に伝熱させ、放熱部である線状のコイルから放熱している。
特許文献3は、プラズマ処理装置の給電棒に用いられる配線部材を開示している。特許文献3に記載の給電棒は、導電性の配線部材と、空気等の冷媒を流すための中空部と、を備えている。特許文献3の給電棒は、中空部に複数の突起物を放熱部として設けることにより、冷媒による冷却効果を高め、配線部材の過熱を防止している。
特開平7−335797号公報 特開2004−311711号公報 特許第4183059号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の冷却機構は、単に放熱部の表面積を拡大することによって冷却効率を高めているため、充分な冷却効果を得ることができない。
特許文献1に記載の冷却装置は、突出部を備えているため、相当の厚みを必要とし、省スペース化に適さない。同様に、特許文献2に記載のヒートシンクは、線状のコイルを備えているため、省スペース化に適さない。また、特許文献2に記載のヒートシンクは、バルク状の銅を備えているため重く、軽量化に適さない。小型化、及び薄型化等の省スペース化が求められている電気機器等にあっては、相当の厚みを必要とする特許文献1〜3の冷却機構を採用しにくい。
以上より特許文献1〜3の冷却機構は、冷却効果が不充分であることに加え、小型化、及び薄型化に適していない。
また、電気機器等に使用される配線部材等においては、例えば配線部材の中心部分が相対的に高温となりやすい。高温となった中心部分が効率的に冷却されるためには、相対的に温度が高い中心部分を狙って局所的に冷却されるようにすることが効果的である。
ところが、特許文献1〜3に記載の冷却機構は、単に、配線部材等の発熱体を全体的に覆うようにして取り付けられるので、局所的な冷却を実現できるとは言い難い。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、冷却効果に優れ、小型化、及び薄型化しやすく、局所的な冷却を可能とする配線部材を提供することを課題とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 銅繊維、及びアルミニウム繊維の少なくとも一方を含む金属繊維シートと、前記金属繊維シートを冷却する冷却機構と、を有し、前記金属繊維シートに含まれている繊維同士が、少なくとも一部で結着されている配線部材。
[2] 前記冷却機構が、前記金属繊維シートを収容する収容体と、前記収容体内に冷媒を導入する冷媒導入手段と、を備える[1]に記載の配線部材。
[3] 前記収容体が、銅板、アルミニウム板、銅箔、及びアルミニウム箔からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成されている[2]に記載の配線部材。
[4] 前記冷却機構が、前記金属繊維シートを支持する支持体を備え、前記支持体の内部に冷媒の流路となる中空部が設けられている[1]に記載の配線部材。
[5] 前記支持体に、前記冷媒が前記中空部から前記金属繊維シートに向かって導出される貫通穴が設けられている[4]に記載の配線部材。
[6] 前記金属繊維シート、及び前記冷却機構の少なくとも一方を被覆する絶縁体が設けられている[1]〜[5]のいずれか1項に記載の配線部材。
[7] 前記繊維同士が、焼結により結着されている[1]〜[6]のいずれか1項に記載の配線部材。
本発明によれば、冷却効果に優れ、小型化、及び薄型化しやすく、局所的な冷却を可能とする配線部材を提供できる。
第1実施形態の配線部材の一例を示す斜視図である。 図1の配線部材のII−II断面図である。 第2実施形態の配線部材の一例を示す斜視図である。 図3の配線部材の冷却機構を示す上面図である。 図3の配線部材のV−V断面図である。 図3の配線部材を示す上面図である。 第2実施形態の配線部材に係る冷却機構を製造する方法の一例を示す図である。 図7に示す各冷却機構のVIII−VIII断面図である。 第3実施形態の配線部材の一例を示す斜視図である。 図9の配線部材のX−X断面図である。 図9の配線部材の支持体を示す上面図である。 第4実施形態の配線部材の一例を示す斜視図である 図12の配線部材のXIII−XIII断面図である。 第5実施形態の配線部材の一例を示す斜視図である。 図14の配線部材のXV−XV断面図である。 第6実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図16の配線部材のXVII−XVII断面図である。 図16の配線部材の側面図である。 第7実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図19の配線部材のXX−XX断面図である。 図19の配線部材の側面図である。 第8実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図22の配線部材のXXIII−XXIII断面図である。 図22の配線部材の側面図である。 第9実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図25の配線部材のXXVI−XXVI断面図である。 図25の配線部材の側面図である。 第10実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図28の配線部材のXXIX−XXIX断面図である。 図28の配線部材を製造する方法の一例について説明するための図である。 図30のXXXI−XXXI断面図である。 第11実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図32の配線部材のXXXIII−XXXIII断面図である。 図32の配線部材の側面図である。 第12実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図35の配線部材のXXXVI−XXXVI断面図である。 図35の配線部材の側面図である。 第13実施形態の配線部材の一例を示す上面図である。 図38の配線部材のXXXIX−XXXIX断面図である。 図38の配線部材のXXXX−XXXX断面図である。
以下の用語の定義は、本明細書、及び特許請求の範囲にわたって適用される。
「銅繊維」とは、主成分が銅である繊維を意味する。主成分が銅であるとは、不可避的不純物を含め、本発明の効果を妨げない限り、その他の成分を一定量含んでいてもよい状態を意味する。同様に、「アルミニウム繊維」とは、主成分がアルミニウムである繊維を意味する。主成分がアルミニウムであるとは、不可避的不純物を含め、本発明の効果を妨げない限り、その他の成分を一定量含んでいてもよい状態を意味する。なお、「金属繊維」とは、金属を主成分とする繊維を意味する。
「伝送減衰率(単位:%)」は、繊維シートをグラウンド側に接続したマイクロストリップ基板の伝送損失量で、ネットワークアナライザ(アジレント・テクノロジー社製「PNA−L N5230C」)により測定される、反射係数|S11|、及び透過係数|S21|から以下の式により算出される値である。
(伝送減衰率(%))=1−(|S11+|S21)×100
「熱伝導率(単位:W/m・K)」は、レーザーフラッシュ法(アルバック理工株式会社製、レーザーフラッシュ熱定数測定装置「TC7000型」)により測定される値である。
「熱伝導率(単位:W/m・K)」は、レーザーフラッシュ法(アルバック理工株式会社製、レーザーフラッシュ熱定数測定装置「TC7000型」)により測定される値である。
「平均繊維径」とは、顕微鏡で撮像された金属繊維シートの任意の複数の箇所における垂直断面に基づいて、銅繊維の長手方向に垂直な断面積を公知の計算手法で算出し、当該断面積と同一面積を有する真円の直径を算出することにより導かれた面積径の相加平均値である。上記複数の箇所は、例えば、20箇所とすることができる。
「平均繊維長」とは、顕微鏡でランダムに選択した複数本の繊維について繊維の長手方向の長さを測定した値の相加平均値である。繊維が直線状でない場合には、繊維に沿った曲線の長さとする。上記複数本は、例えば、20本とすることができる。
「占積率」とは、繊維シートの体積に対して繊維が存在する部分の割合で、繊維シートの坪量、厚み、及び繊維の真密度から以下の式により算出される。繊維シートが複数の種類の繊維を含む場合には、各繊維の組成比率を反映した真密度値を採用することで占積率を算出することができる。
(占積率(%))=(繊維シートの坪量)/((繊維シートの厚み)×(真密度))×100
「シートの厚み」とは、空気による端子落下方式の膜厚計(例えば、ミツトヨ社製「デジマチックインジケータID−C112X」等)で、例えば、金属繊維シートの任意の数測定点を測定した場合の相加平均値である。
「均質性」とは、繊維で構成されるシートの電気特性、物理特性、及び透気特性等のシートが有する特性のシート内におけるバラツキが少ないことを意味する。均質性の指標として、例えば、1cm当たりのJIS Z8101に規定する坪量の変動係数(CV値)を採用することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を適用した第1実施形態の配線部材について図面を用いて詳細に説明するが、本発明の配線部材は、下記の記載に限定されない。なお、以下の説明で用いる図面において、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は第1実施形態の配線部材1を示す斜視図である。図1に示すように、第1実施形態の配線部材1は、金属繊維シート6と、冷却機構7とを有している。
第1実施形態の配線部材1は、使用の目的等に応じて公知の配線部材で採用されている任意の立体的形状とすることができる。かかる立体的形状は、例えば、円柱状、楕円柱状、及び多角柱状等のいずれの形状であってもよい。以下、多角柱状の配線部材について、本発明の実施形態の一例として説明するが、本発明の配線部材の形状は、多角柱状のものに限定されない。
(金属繊維シート)
金属繊維シート6は、銅繊維、及びアルミニウム繊維の少なくとも一方を含む。金属繊維シート6が銅繊維、及びアルミニウム繊維の少なくとも一方を含むことにより、金属繊維シート6が後述する冷媒によって効率的に冷却される。金属繊維シート6は、銅繊維のみを含んでいてもよく、アルミニウム繊維のみを含んでいてもよく、銅繊維とアルミニウム繊維とを含んでいてもよい。また、金属繊維シート6は、導電性を損なわない範囲で、銅繊維、及びアルミニウム繊維以外の金属繊維、並びに金属繊維以外の繊維をさらに含んでいてもよい。
銅繊維、又はアルミニウム繊維は、剛直性と塑性変形性とのバランスに優れるので、第1実施形態の配線部材1に安定かつ充分な導電性を付与することができる。銅、及びアルミニウム以外の金属としては、ステンレス、鉄、ニッケル、及びクロム等が挙げられるが特に制限されない。銅以外の金属としては、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、及びオスミウム等の貴金属であってもよい。
金属以外の成分としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル樹脂、アラミド樹脂、ナイロン、及びアクリル樹脂、並びにこれらの繊維状物等の結着性、担持性を有する有機物等が挙げられる。これらの有機物は、例えば金属繊維シート作製時の形態維持性を補助・向上させるため等に用いてもよい。なお、繊維同士の結着部に有機物を用いる場合においては、耐熱性を考慮して有機物を選択することが好ましい。
金属繊維シート6は、金属繊維シート6に含まれている繊維同士が、少なくとも一部で結着されている。金属繊維シート6に含まれている繊維同士が結着されているとは、例えば、本実施形態の金属繊維が銅繊維と、アルミニウム繊維とを含む場合においては、銅繊維同士、アルミニウム繊維同士、又は銅繊維とアルミニウム繊維とが物理的に固定され、結着部を形成していることを意味する。
金属繊維シート6は、金属繊維シート6に含まれている繊維同士が結着部で直接的に固定されていてもよい。また、金属繊維シート6は、金属繊維シート6に含まれている繊維同士が銅成分、若しくはアルミニウム成分、又は銅、及びアルミニウム以外の金属成分を介して間接的に固定されていてもよい。
金属繊維シート6に含まれている繊維同士が少なくとも一部で結着されていることにより、第1実施形態の配線部材1は、導電性を有することができる。金属繊維シート6の伝送減衰率は、同素材のソリッド材との伝送減衰率差が±5%以内であることが好ましい。金属繊維シート6の伝送減衰率差が、±5%以内であれば、第1実施形態の配線部材1は従来の配線部材と同等の導電性を具備することができる。
金属繊維シート6に含まれている繊維同士が少なくとも一部で結着されていることにより、金属繊維シート6は、シート内に銅繊維、又はアルミニウム繊維で形成される空隙を備えることができる。かかる空隙は、例えば銅繊維、又はアルミニウム繊維が交絡することにより形成されてもよい。金属繊維シート6が当該空隙を備えることにより、後述する冷媒が金属繊維シート6の内部に導入され、金属繊維シート6を構成する繊維から熱を奪い取りやすくなり、金属繊維シート6の冷却効率が優れやすくなる。
金属繊維シート6の熱伝導率は、10W/m・K以上であることが好ましく、50W/m・K以上であることがより好ましい。金属繊維シート6の熱伝導率が、10W/m・K以上であれば、第1実施形態の配線部材1の冷却効率が優れやすくなる。
金属繊維シート6は、金属繊維シート6に含まれている繊維同士が、焼結により結着されていることが好ましい。当該繊維同士が、焼結により結着されていることにより、金属繊維シート6の導電性、熱伝導性、及び均質性が安定しやすくなる。
金属繊維シート6の構造は、シート状であれば特に制限されず、任意のシート構造をとることができる。例えば、金属繊維シート6のシート構造は、銅繊維、又はアルミニウム繊維がランダムに交絡している不織布であってもよく、規則性を有する織布、又はメッシュ材であってもよい。また、金属繊維シート6の表面は、平らであってもよく、コルゲート加工等が施され、凹凸を有していてもよく、特に制限されない。
図2は、図1の配線部材のII−II断面図である。図2中に示す、金属繊維シート6の鉛直方向の厚みDは、100μm〜5mmの範囲であることが好ましい。金属繊維シート6の厚みDが100μm以上であれば、配線部材1の冷却効果が優れやすい。金属繊維シート6の厚みDが5mm以下であれば、配線部材1を薄型化しやすくなる。金属繊維シート6の厚みDは、後述するプレス工程で適宜調整することができる。
金属繊維シート6の坪量は、10g/m〜1000g/mの範囲であることが好ましい。金属繊維シート6の坪量が10g/m以上であれば、冷却効果を充分に発揮しやすい。金属繊維シート6の坪量が1000g/m以下であれば、金属繊維シート6を軽量化、及び薄型化しやすくなるので、配線部材1を軽量化、及び薄型化しやすい。
銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維径は、本発明の効果を損なわない範囲で任意に設定することができる。銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維径は、1μm〜30μmであることが好ましく、2μm〜20μmであることが好ましい。銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維径が1μm未満であると、銅繊維、又はアルミニウム繊維の剛直性が低下して、金属繊維シート6を製造する際に所謂ダマが生じやすくなる。ダマが生じることにより、金属繊維シート6の導電性、熱伝導性、及び均質性が安定しにくくなる。銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維径が30μmを超えると、銅繊維、又はアルミニウム繊維の剛直性が繊維交絡の妨げになる恐れがある。
銅繊維、又はアルミニウム繊維の長手方向に垂直な断面の形状は、任意の形状とすることができる。かかる断面の形状は、例えば、円形、楕円形、略四角形、及び不定形等のいずれの形状であってもよい。
銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維長は、本発明の効果を損なわない範囲で任意に設定することができる。銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維長は、1mm〜10mmの範囲であることが好ましく、3mm〜5mmの範囲であることがさらに好ましい。銅繊維、又はアルミニウム繊維の平均繊維長が1mm〜10mmの範囲であれば、配線部材1の導電性、熱伝導性、及び均質性が安定しやすい。
銅繊維、又はアルミニウム繊維のアスペクト比は、33〜10000であることが好ましい。アスペクト比が33未満である場合には、銅繊維、又はアルミニウム繊維の交絡が生じにくく、配線部材1の強度が低下する恐れがある。アスペクト比が10000を超えると、金属繊維シート6の均質性が低下し、配線部材1の導電性が安定しにくくなる恐れがある。
金属繊維シート6の占積率の下限値は、2%以上が好ましく、4%以上がより好ましく、5%以上がさらに好ましい。金属繊維シート6の占積率の上限値は、65%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。占積率が2%未満であると冷媒導入時の圧力損失が抑えられる一方で、繊維量不足により冷却効果が低下する恐れがある。また、占積率が65%を越えると冷媒導入時の圧力損失が増大する恐れがある。
金属繊維シート6の1cm当たりのJIS Z8101に規定する坪量の変動係数(CV値)は、10%以下であることが好ましい。坪量は、単位体積当たりの重量を示す指標であるから、坪量の変動係数が一定の値以下であることは、金属繊維シート6の導電性、熱伝導性、及び占積率についても安定した値であるといえる。すなわち、金属繊維シート6の坪量の変動係数が10%以下であれば、金属繊維シート6に極端なサイズのダマ、及び空隙が存在しにくく、金属繊維シート6の均質性が優れ、配線部材1の伝送減衰率が上昇しにくく、かつ、熱伝導率の値が安定しやすい。
金属繊維シート6を製造する方法としては、圧縮成形する乾式法、及び湿式抄造法で抄紙する方法等が挙げられる。湿式抄造法により金属繊維シート6を製造する場合には、湿式抄造を実施した後に、銅繊維、又はアルミニウム繊維等を互いに交絡させる繊維交絡処理工程を実施してもよい。また、金属繊維シート6を焼結させる場合には、真空中又は非酸化雰囲気中で銅繊維、又はアルミニウム繊維の各融点以下の温度で焼結してもよい。これらの他にも、金属繊維シート6の製造工程においては、適宜加圧等のプレス工程を実施することで、繊維間に形成されている空隙を減らし、均質性を高めてもよい。プレス工程により、金属繊維シート6の厚みDを適宜調整するには、プレス時の圧力を適宜調整すればよい。
(第1実施形態の冷却機構)
第1実施形態の冷却機構7は、金属繊維シート6を冷却する。冷却機構7は、収容体10と、収容体内に冷媒を導入する冷媒導入手段(図示略)とを備えている。
収容体10は、金属繊維シート6を収容している。収容体10の形状としては、特に制限されず、任意の構造、及び形状とすることができる。収容体10は、公知の金属材料、公知のセラミック材料、及び公知の樹脂材料等で構成することができる。金属材料としては、特に制限されず、銅、アルミニウム、並びに銅、及びアルミニウム以外の金属材料を用いることができる。銅、及びアルミニウム以外の金属としては、上述した「金属繊維シート6を構成することができる銅以外の金属」と同様の金属を挙げることができる。セラミック材料としては、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、炭化珪素、窒化珪素、及び窒化アルミニウム等を用いることができる。これらの中でも、収容体10の材料は、導電性、及び熱伝導性の観点から金属材料で構成することが好ましい。例えば、第1実施形態の配線部材1では、収容体10は、銅板、アルミニウム板、銅箔、及びアルミニウム箔等の導電性の材料で構成することができる。すなわち、収容体10は、銅板、アルミニウム板、銅箔、及びアルミニウム箔からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成することができる。収容体10がこれらの導電性材料で構成されている場合には、収容体10に導電性を付与することができる。なお、収容体10は、導電性の材料以外の材料で構成されてもよく、特に限定されない。すなわち、配線部材1においては、収容体10に通電することができてもよいが、特に限定されない。
第1実施形態の配線部材1においては、冷却機構7が、収容体10内に冷媒を導入する冷媒導入手段(図示略)を備えている。これにより、収容体10内に冷媒が導入され得る。冷媒としては、特に限定されず、電気機器、及び電子機器等の産業分野で使用されている公知の冷媒を挙げることができる。冷媒の一例として、空気、フッ素系不活性液体、及び絶縁性オイル等を挙げることができる。また、冷媒導入手段としては、特に限定されず、コンプレッサー、及び液体ポンプ等の公知の冷媒導入手段を挙げることができる。
冷媒が収容体10内に導入されることにより、収容体10が収容している金属繊維シート6を冷却することができる。金属繊維シート6は銅繊維、又はアルミニウム繊維で構成されているので、冷媒によって効率的に冷却される。
収容体10の構造は、冷媒を収容体10の内部に導入可能な構造である。第1実施形態の配線部材1では、収容体10は、両端が開口端とされている。すなわち、収容体10は、第1の開口端部11と、第2の開口端部12とを備えて構成されている。
第1の開口端部11から収容体10内に導入された冷媒は、配線部材1を内部から冷却し、第2の開口端部12から導出される。第1の開口端部11と、第2の開口端部12を備えることにより、冷媒を収容体10の第1の端部から収容体10の内部に導入し、第2の開口端部12から導出することができる。
このように、第1実施形態の配線部材1においては、収容体10に導入された冷媒は、金属繊維シート6を冷却し、収容体10から導出される構造である。第1実施形態の配線部材1の金属繊維シート6が発熱した場合、収容体10の内部に継続的に冷媒を導入することにより、金属繊維シート6を冷却することができる。また、収容体10の内部に導入された冷媒は、金属繊維シート6を冷却することにより、導入前より温度が上昇する。第1実施形態の配線部材1においては、温度が上昇した冷媒は、第2の開口端部12より導出されるので、効率的に金属繊維シート6を冷却することができる。
第1実施形態の配線部材1においては、第1、及び第2の開口端部11,12の断面の形状、及び開口面の面積を任意に選択することができる。第1、及び第2の開口端部11,12の開口面の面積を適宜選択することにより、配線部材1の冷却効果を調節することができる。例えば、配線部材1の冷却効果をより高めたいときには、第1の開口端部11の開口面の面積を広くすることで、冷媒の導入効率を高めればよい。
第1の開口端部11の開口面の面積が小さく、冷媒の導入が困難であるとき、又は冷却効率を向上させたいときは、収容体10内に冷媒を導入する冷媒導入手段として、公知の加圧手段を使用することができる。かかる加圧手段としては、特に制限されず、コンプレッサー、及び加圧ポンプ等の公知の加圧手段が挙げられる。
なお、第1実施形態の配線部材1の収容体10は、両端が開口端部とされているが、第1実施形態の配線部材はこれに限定されず、いずれか一方の端部のみが開口端部とされていてもよい。
収容体10が金属である場合には、金属繊維シート6と収容体10とは、結着していることが好ましい。金属繊維シート6と収容体10を結着させる方法としては、例えば、図1のような態様で金属繊維シート6に収容体10を配置し、焼結させることができる。
(その他の構成)
第1実施形態の配線部材1は、上述した金属繊維シート6、及び収容体10の他に、公知の配線部材が有している公知の構成をその他の構成として有することができる。例えば配線部材1は、その他の構成の一例として、冷却機構7を被覆する絶縁体を有することができる。かかる絶縁体は、収容体10の外面を覆うことができる。配線部材1が、絶縁体を有することにより、絶縁性が求められる種々の用途に適用しやすくなる。絶縁材としては、特に制限されず、樹脂等の公知の絶縁材が挙げられる。上述した絶縁体の他にも、配線部材1は、その他の構成の一例として通電用の端子等の公知の配線部材が備える構成を有することができる。
なお、第1実施形態の配線部材1では、金属繊維シート6の全領域が、収容体10に収容されているが、金属繊維シート6の一部の領域が収容体10に収容されていてもよい。この場合、収容体10に冷媒を導入することにより、収容体10に収容されている一部の領域の金属繊維シート6を局所的に冷却しやすくすることができる。
また、上述した第1実施形態の配線部材1では、収容体10の両端が開口端とされているが、両端が閉塞端とされていてもよい。この場合、収容体10内に冷媒を導入する冷媒導入口を収容体10の任意の箇所に設けなければならない。なお、かかる冷媒導入口を収容体10に設けた場合においては、収容体10の内部から冷媒が導出される冷媒導出口をさらに、収容体10の任意の箇所に設けてもよい。
(第1実施形態の作用効果)
以上説明した第1実施形態の配線部材1は、第1実施形態の配線部材1は、金属繊維シート6が銅繊維、又はアルミニウム繊維で構成されているので、配線部材1の内部も含めて冷媒によって効率的に冷却される。かかる配線部材1の収容体10内に冷媒が導入されることにより、配線部材1は、金属繊維シート6の内部で冷媒を継続的に保持することができる。また、配線部材1は、金属繊維シート6が、収容体10に収容されているので、金属繊維シート6は冷媒によって強制的に全面が冷却される。以上より、配線部材1は、ソリッド材で導体部分が構成されている従来の配線部材と比べて、冷却効果が飛躍的に向上する。
また、第1実施形態の配線部材1は、薄型化、及び軽量化の用途に適している金属繊維シート6を有することにより、薄型化、及び軽量化を図ることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明を適用した第2実施形態の配線部材2について説明する。なお、図3,5,6に示す第2実施形態の配線部材2において、第1実施形態の配線部材1と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図3は第2実施形態の配線部材2を示す斜視図である。図3に示すように、第2実施形態の配線部材2は、金属繊維シート6と、冷却機構8とを有している。第2実施形態の冷却機構8は、金属繊維シート6を冷却する。
(第2実施形態の冷却機構)
図3に示すように、第2実施形態の冷却機構8は、支持体20を備えている。支持体20は、金属繊維シート6を支持している。
支持体20の内部には冷媒の流路となる中空部23が設けられている。中空部23に冷媒が流れることより、支持体20も冷却される。第2実施形態の冷却機構8は、主として冷却機構8に導入される冷媒によって金属繊維シート6を冷却することができる。
支持体20は、公知の金属材料、公知のセラミック材料、及び公知の樹脂材料等で構成することができる。金属材料としては、ステンレス、銅、及びアルミニウム等を挙げることができる。セラミック材料としては、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、炭化珪素、窒化珪素、及び窒化アルミニウム等を挙げることができる。樹脂材料としては、ポリメタクリル酸、及びポリシアノアクリル酸(ポリシアノアクリレート)等のポリアクリル酸樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂;ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリイミド樹脂;アラミドを含むポリアミド樹脂;ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂等を挙げることができる。冷却効率の観点から、支持体20の材料としては、熱伝導性が高い金属材料が好ましい。
図4は、図3の冷却機構8を示す上面図である。図4に示すように、支持体20の上面には、支持体20の上面から支持体20内部の中空部23に貫通する貫通穴25が、複数設けられている。貫通穴25が支持体20の上面に設けられていることにより、中空部23を流れる冷媒が、貫通穴25から金属繊維シート6に向かって導出される。貫通穴25の穴径は特に制限されず、任意に設定することができる。貫通穴25の数は特に制限されず、任意に設定することができる。なお、図4に示す冷却機構8においては、貫通穴25同士の間隔は規則的であるが、貫通穴25は不規則的な間隔で支持体20の上面に設けられてもよい。
図4中の矢印は、支持体20が有する開口端部21から中空部23に導入される冷媒の流れの向きの一例を示す。第2実施形態の冷却機構8においては、支持体20の開口端部21から中空部23に冷媒を導入することができる。よって第2実施形態の冷却機構8は、主として金属繊維シート6と接する部分に開口された貫通穴25から金属繊維シート6に向かって導出される冷媒によって金属繊維シート6を冷却することができる。
支持体20の形状、及び構造としては、支持体20内部の中空部23に冷媒を導入することができれば、特に制限されない。開口端部21の開口面の面積が小さく、冷媒の導入が困難なときは、又は冷却効率を向上させたいときは、冷媒を中空部23に導入する冷媒導入手段を使用することができる。かかる冷媒導入手段としては、特に制限されず、加圧ポンプ等の公知の加圧手段が挙げられる。
図5は、図3の配線部材2のV−V断面図である。図5中の矢印は、貫通穴25から導出される冷媒の流れの向きの一例を示す。中空部23に冷媒が導入されると、冷媒は中空部23を流れる。中空部23を流れる冷媒は、貫通穴25から金属繊維シート6に向かって導出される。貫通穴25から導出された冷媒は、金属繊維シート6を冷却する。金属繊維シート6は、金属繊維シート6に含まれている繊維同士が少なくとも一部で結着されているので、冷媒が金属繊維シートの空隙に入り込み、空隙に継続的に保持され、金属繊維シートが効率的に冷却される。
貫通穴25が支持体20に設けられていることにより、冷媒が中空部23から金属繊維シート6に直接到達することができる。そのため、第2実施形態の冷却機構8は、貫通穴25から冷媒が導出されることにより、金属繊維シート6を充分に冷却することができる。また、貫通穴25の穴径を調整することで冷媒の流量を制御することができるため、特に冷却を必要とする任意の箇所の冷却効果を高めることもできる。
なお、金属繊維シート6を冷却した冷媒は、金属繊維シート6から導出されるが、金属繊維シート6から冷媒が導出される部分は、特に限定されず、金属繊維シート6の上面、又は金属繊維シート6の側面から導出されてもよい。
図5に示すように、支持体20の内部には、仕切部26が設けられている。支持体20の内部に仕切部26を設けることにより、冷媒の流路となる複数の中空部23が支持体20の内部に形成される。
図4に示すように、貫通穴25は、仕切部26の向きに沿って支持体20の上面に設けられている。そのため、中空部23を流れる冷媒は、仕切部26によって流れる向きが誘導され、貫通穴25から効率的に導出される。また、第2実施形態の配線部材2においては、仕切部26の大きさを調整することにより、流路に流される冷媒の流量を任意に制御することもできる。これにより、特に冷却を必要とする任意の箇所の冷却効果を高めることもできる。
図6は、図3の配線部材2を示す上面図である。図6に示すように、第2実施形態の配線部材2は、端子30を有することができる。端子30は、金属繊維シート6に通電するために設けられており、公知の配線部材で採用されている端子であってよい。
図6中、点線の枠で囲まれている4つの領域は、貫通穴25の穴径がφである領域1と、貫通穴25の穴径がφである領域2と、貫通穴25の穴径がφである領域3と、貫通穴25の穴径がφである領域4とを示している。例えば、φを0.1mmとし、φを0.2mmとし、φを0.3mmとし、φを0.5mmとしたときには、冷媒の導入により、領域4の温度が最も低下しやすく、ついで領域3、領域2、領域1の順に温度が低下しやすくすることができる。このように、第2実施形態の配線部材2においては、貫通穴25の穴径を調節することにより、金属繊維シート6の内部の冷却したい箇所を局所的に冷却することができる。同様に、第2実施形態の配線部材2においては、図6に示す領域1〜4の各領域における貫通穴25の数を調節することにより、金属繊維シート6中の冷却したい箇所を局所的に冷却することができる。
第2実施形態の配線部材2に係る冷却機構を製造する方法としては、特に制限されない。金属材料、樹脂材料等を切削加工等して製造してもよいし、金型等を利用してもよいし、注型物を利用した下記の方法で製造してもよい。
図7は、第2実施形態の配線部材2に係る冷却機構の製造方法の一例をステップS1からステップS6の順に示す図である。図8は、図7に示す各冷却機構のVIII−VIII断面図である。
ステップS1では、第1の基板41上に粘着性を有する有機型枠層27を粘着させる。
第1の基板41の材料としては、後述する注型物によって溶解等の変化を生じなければ、特に制限されない。第1の基板41の材料の具体例として、ステンレス、銅、アルミニウム、及びアルミナ等の金属材料;ポリメタクリル酸、及びポリシアノアクリル酸(ポリシアノアクリレート)等のポリアクリル酸樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂;ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリイミド樹脂;アラミドを含むポリアミド樹脂;ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂等を挙げることができる。
有機型枠層27は、有機層状物から形成される。有機層状物の材料としては、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂;ポリメタクリル酸、及びポリシアノアクリル酸(ポリシアノアクリレート)等のポリアクリル酸樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂;ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリイミド樹脂;アラミドを含むポリアミド樹脂;ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂;デンプン;マンナン;パルプ系材料;非パルプ系材料;セルロース等が挙げられる。
ステップS2では、第1の基板41上に注型材料を注入するための貫通パターン28を有機型枠層27に形成する。貫通パターン28は、有機型枠層27にレーザーを照射することにより形成することができる。レーザーの他にも、打ち抜き型、ナイフ、ハサミ、超音波カッター、カッター、及びウォータージェット等を用いることができる。なお、貫通パターン28の形状は任意に設定することができる。
ステップS3では、ステップS2で形成した貫通パターン28に注型材料29を注入し、硬化させる。図8に示すように、貫通パターン28に注型材料29を注入することで、貫通パターン28の形状に合わせて、注型材料29を第1の基板41上で硬化させることができる。貫通パターン28に注入された注入材料29は、硬化することで、注型物261となる。
注型材料としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、及びABS樹脂等を挙げることができる。注型材料を型枠に充填する方法としては特に制限されず、例えばブレードによる充填方法が挙げられる。
ステップS4では、第1の基板41から有機型枠層27を除去する。図8に示すように、有機型枠層27を第1の基板41から除去すると、第1の基板41上に注型物261が形成される。有機型枠層27の除去方法としては特に制限されないが、有機型枠層27が水解性を有している場合には、水洗により除去することができる。
ステップS5では、別途、上述のステップS1〜S4を繰り返し、注型物262が設けられている第2の基板42を準備する。ステップS5では、第2の基板42に貫通穴25を設ける。第2の基板42上に貫通穴25を設ける方法としては、特に制限されず、レーザー、打ち抜き型、ナイフ、ハサミ、及びカッター等が挙げられる。
ステップS6では、第1の基板41と、第2の基板42とを、注型物同士で貼りあわせる。貼り合わせる際には、密着性を向上させることを目的として、注型物の貼合面にプライマー処理、及びコロナ処理等の表面改質を施すことができる。
図8に示すように、第1の基板41と、第2の基板42とを、注型物同士で貼りあわせることにより、内部に中空部が設けられている板状の支持体を製造することができる。このとき、注型物261と注型物262とが張り合わされることで、仕切部26が形成される。以上説明した注型物を利用する方法で製造することにより、金型等を使用せずとも小型化、薄型化、及び省スペース化に適した冷却機構を得ることができる。
図8のステップS6で示す仕切部26の高さHは、0.5mm〜5mmとすることが好ましい。仕切部26の高さHが前記下限値以上であれば、冷媒を導入しやすくなる。仕切部26の高さHが前記上限値以下であれば、配線部材2を薄型化しやすい。仕切部26の高さHは、有機型枠層27の厚み等を調節することにより、任意の高さに設定することができる。
第2実施形態の配線部材2は、上述した金属繊維シート6、及び支持体20の他に、公知の配線部材が有している公知の構成をその他の構成として有することができる。例えばその他の構成の一例として、金属繊維シート6を被覆する絶縁体を有することができる。絶縁材としては、特に制限されず、樹脂等の公知の絶縁材が挙げられる。
なお、図3,5,6に示す配線部材2においては、金属繊維シート6の下面が支持体20に覆われており、金属繊維シート6の側面と上面は、開放面とされている。しかし、第2実施形態の配線部材は、金属繊維シート6の側面、及び上面が開放面とされている形態に限定されず、金属繊維シート6の側面や上面が開放面とされていない形態であってもよい。金属繊維シート6の側面や上面が開放面とされていない形態においては、金属繊維シート6の閉塞面から冷媒が導出されないため、金属繊維シート6の開放面へ効率的に導出される。
例えば、図3に示す配線部材2においては、金属繊維シート6の代わりに、「[第1実施形態]」の項で述べた第1実施形態の配線部材1が積層されていてもよい。この場合においては、配線部材1が有する収容体10の下側の面に貫通孔を設けることにより、中空部23から導入される冷媒が、貫通穴25と、収容体10の下側の面に設けた貫通孔とを経由して流れ、収容体10の内部に収容される金属繊維シートを冷却できるようにしてもよい。
(第2実施形態の作用効果)
以上説明した第2実施形態の配線部材2は、中空部23に冷媒が流れることにより支持体20、及び金属繊維シート6等が冷却される。また、第2実施形態の配線部材2は、仕切部26を有しているので、中空部23に導入された冷媒が仕切部26によって形成された流路に誘導されやすい。そのため、中空部23を流れる冷媒が貫通穴25から効率的に導出され、金属繊維シート6を効率的に冷却することができる。よって、配線部材2は、冷却効果に優れている。
また、第2実施形態の配線部材2においては、貫通穴25の穴径を調整することにより冷媒の流量を制御することができるため、特に冷却を必要とする任意の箇所の冷却効果を高めることもできる。よって配線部材2は、局所冷却性にも優れ、局所的に冷却され得る。
また、第2実施形態の配線部材2は、第1実施形態の配線部材1と同様に、薄型化、及び軽量化の用途に適している金属繊維シート6を有することにより、薄型化、及び軽量化を図ることができる。
[第3実施形態]
以下、本発明を適用した第3実施形態の配線部材3について説明する。なお、図9〜11に示す第3実施形態の配線部材3において、第1実施形態の配線部材1、及び第2実施形態の配線部材2と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図9は第3実施形態の配線部材3を示す斜視図である。図9に示すように、第3実施形態の配線部材3は、金属繊維シート6と、冷却機構9とを有している。第3実施形態の冷却機構9は、金属繊維シート6を冷却する。第3実施形態の配線部材3においては、冷却機構9に導入される冷媒が、金属繊維シート6を冷却することができる。
(第3実施形態の冷却機構)
図9に示すように、第3実施形態の冷却機構9は、支持体20と蓋体24とを備えている。第3実施形態の配線部材3においては、蓋体24は金属繊維シート6の上面を覆っている。
蓋体24の形状としては、図9に示すような板状に制限されず、任意の構造、及び形状とすることができる。蓋体24は、公知の金属材料、公知のセラミック材料、及び公知の樹脂材料等で構成することができる。かかる金属材料、セラミック材料、及び樹脂材料としては、第2実施形態の支持体20について説明した内容と同様の材料を挙げることができる。蓋体24の材料としては、冷却効率の観点においては、熱伝導性が高い金属材料が好ましい。また、蓋体24の材料としては、絶縁性の観点では、樹脂材料が好ましい。例えば、金属材料としては、銅板又は銅箔等で構成することができ、樹脂材料としては、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、及びフッ素系樹脂等で構成することができる。
図10は、図9の配線部材3のX−X断面図である。図10中の上向きの矢印は、貫通穴251から導出される冷媒の流れの向きの一例を示す。配線部材3の開口端部21から中空部231に冷媒が導入されると、冷媒は中空部231を流れる。中空部231を流れる冷媒は、貫通穴251から導出される。貫通穴251から導出された冷媒は、金属繊維シート6を冷却することができる。
ここで、第3実施形態の配線部材3においては、金属繊維シート6の上面を蓋体24が覆っているので、金属繊維シート6の空隙に入り込んだ冷媒は、金属繊維シート6の上面から配線部材3の外部に導出されない。そのため、第3実施形態の配線部材3は、第2実施形態の配線部材2と比較して、冷媒の流動方向を制御しやすいため、冷却効果を飛躍的に高めることができる。
図10中の下向きの矢印は、貫通穴252から中空部232に導入される冷媒の流れの向きの一例を示す。金属繊維シート6を冷却した冷媒は、貫通穴251の近傍に設けられている貫通穴252を介して、中空部232に導入される。
図11は、図9の支持体20を示す上面図である。図11に示すように、支持体20の上面には、貫通穴251,252がそれぞれ複数設けられている。貫通穴251が支持体20の上面に設けられていることにより、中空部231を流れる冷媒が貫通穴251より導出される。貫通穴251,252の穴径は特に制限されず、任意に設定することができる。貫通穴251,252の数は特に制限されず、任意に設定することができる。なお、図11に示す支持体20においては、貫通穴251,252同士の間隔は規則的であるが、貫通穴251,252は不規則的な間隔で支持体20の上面に設けられてもよい。
図11中の矢印は、支持体20が有する開口端部から中空部231に導入される冷媒の流れの向きの一例と、中空部232から導出される冷媒の流れの向きの一例とを示す。第3実施形態の冷却機構9においては、開口端部21から中空部231に冷媒が導入され、貫通穴251から金属繊維シート6に向かって冷媒が導出され得る。その後、金属繊維シート6を冷却した冷媒は、貫通穴252から中空部232に導入され、中空部232から導出され得る。
開口端部21の開口面の面積が小さく、冷媒の導出が困難なとき、又は冷却効率を向上させたいときは、冷媒を中空部232から導出する冷媒導出手段を使用することができる。かかる冷媒導出手段としては、特に制限されず、減圧ポンプ等の公知の減圧手段が挙げられる。
第3実施形態の配線部材3は、上述した金属繊維シート6、支持体20、及び蓋体24の他に、公知の配線部材が有している公知の構成をその他の構成として有することができる。例えばその他の構成の一例として、金属繊維シート6を被覆する絶縁体を有することができる。絶縁材としては、特に制限されず、樹脂等の公知の絶縁材が挙げられる。
なお、図9,10に示す配線部材3においては、金属繊維シート6の側面は、開放面とされている。しかし、第3実施形態の配線部材は、金属繊維シート6の側面が開放面とされている形態に限定されず、金属繊維シート6の側面が開放面とされていない形態であってもよい。金属繊維シート6の側面が開放面とされていない形態においては、冷媒が中空部232から効率的に導出される。
(第3実施形態の作用効果)
以上説明した第3実施形態の配線部材3は、蓋体24を有しているので、冷媒の流動方向を制御しやすい。このため、配線部材3は、局所的な冷却を可能としながら、金属繊維シート6の内部も含めて効率的に冷却することができる。従って、金属繊維シート6の冷却効率が飛躍的に上昇し、配線部材3の冷却効果が優れやすい。また、配線部材3は、第2実施形態の配線部材2と同様に、小型化、及び薄型化しやすく、局所的に冷却され得る。
[第4実施形態]
以下、本発明を適用した第4実施形態の配線部材4について説明する。なお、図12,13に示す第4実施形態の配線部材4において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、及び第3実施形態の配線部材3と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図12は第4実施形態の配線部材4を示す斜視図である。図12に示すように、第4実施形態の配線部材4は、金属繊維シート6と、冷却機構8,8とを有している。図12の配線部材4においては、金属繊維シート6の上面と、下面のそれぞれに冷却機構8が配置されている。そのため、配線部材4においては、金属繊維シート6が2つの冷却機構8,8に挟まれている。
第4実施形態の冷却機構8,8は、金属繊維シート6を冷却する。第4実施形態の配線部材4においては、各冷却機構8,8に導入される冷媒が、金属繊維シート6を冷却することができる。第4実施形態の配線部材4においては、各冷却機構8,8の開口端部21,21のそれぞれから冷媒が導入される。なお、配線部材4において、冷却機構8は、第2実施形態の配線部材2で説明した冷却機構8と同一の構成を備えている。
図13は、図12の配線部材4のXIII−XIII断面図である。図13中の矢印は、貫通穴25から導出され、金属繊維シート6に導入される冷媒の流れの向きの一例を示す。図13に示すように、金属繊維シート6の上面と下面でそれぞれ冷却機構8に挟まれている配線部材4においては、上面と下面に配置された各冷却機構から金属繊維シート6に冷媒が導入される。金属繊維シート6を冷却した冷媒は、金属繊維シート6の側面から導出される。
(第4実施形態の作用効果)
第4実施形態の配線部材4は、上面と下面に配置された各冷却機構から金属繊維シート6に冷媒が導入されるので、第2実施形態の配線部材2に比べて、より効果的に金属繊維シート6を冷却することができる。
[第5実施形態]
以下、本発明を適用した第5実施形態の配線部材5について説明する。なお、図14,15に示す第5実施形態の配線部材5において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、及び第4実施形態の配線部材4と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図14は第5実施形態の配線部材5を示す斜視図である。図14に示すように、第5実施形態の配線部材5は、金属繊維シート6と、冷却機構8,8とを有している。図14の配線部材5においては、図12の配線部材4と同様に、金属繊維シート6の上面と、下面のそれぞれに冷却機構8が配置されている。なお、配線部材5において、冷却機構8は、第2実施形態の配線部材2で説明した冷却機構8と同一の構成を備えている。
第5実施形態の配線部材5においては、金属繊維シート6の上面と、下面とにそれぞれ配置されている2つの冷却機構8,8のうち、いずれか一方の冷却機構8から、冷媒が金属繊維シート6に導入される。金属繊維シート6を冷却した冷媒は、他のいずれかの冷却機構8が備える支持体20の内部に設けられた中空部23から導出される。
図15は、図14の配線部材5のXV−XV断面図である。図15中の矢印は、配線部材5の内部における冷媒の流れの向きの一例を示す。図15に示すように、配線部材5においては、金属繊維シート6の下面に配置されている冷却機構8から冷媒が金属繊維シート6に導入されている。金属繊維シート6に導入された冷媒は、金属繊維シート6の上面に配置されている冷却機構8に導出され、冷却機構8を介して配線部材5から導出される。なお、配線部材5においては、金属繊維シート6の上面に配置されている冷却機構8から金属繊維シート6に冷媒を導入し、金属繊維シート6の下面に配置されている冷却機構8から冷媒を導出してもよい。
(第5実施形態の作用効果)
第5実施形態の配線部材5は、上面と下面に配置された各冷却機構のうち、いずれかの冷却機構8から金属繊維シート6に冷媒が導入され、他のいずれかの冷却機構8から冷媒が導出される。そのため、金属繊維シート6を冷却した冷媒が、効率的に配線部材5から導出され、熱を帯びた冷媒が金属繊維シート6の内部にこもりにくい。
[第6実施形態]
以下、本発明を適用した第6実施形態の配線部材50について説明する。なお、図16〜18に示す第6実施形態の配線部材50において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、及び第5実施形態の配線部材5と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図16は、第6実施形態の配線部材50の上面図である。図17は、第6実施形態の配線部材50のXVII−XVII断面図である。図18は、第6実施形態の配線部材50の側面図である。
図17,18に示すように、第6実施形態の配線部材50は、金属繊維シート6と、冷却機構53とを有している。
冷却機構53は、第1の金属層51と第2の金属層52と図示略の冷媒導入手段とを有している。
図17に示すように、第1の金属層51は、金属繊維シート6の第1の面Aと接する層である。配線部材50においては、第1の面Aは、金属繊維シート6の上面である。第2の金属層52は、金属繊維シート6の第2の面Bと接する層である。配線部材50においては、第2の面Bは、金属繊維シート6の下面であり、第1の面Aと対向する平行な面である。このように、金属繊維シート6は第1の金属層51と第2の金属層52との間に挟まれている。
第1の金属層51及び第2の金属層52は、金属板でも金属箔でもよい。金属板又は金属箔の材料の種類としては、特に限定されない。金属板又は金属箔の材料の詳細及び好ましい態様は、金属繊維シート6の材料について説明した内容と同様である。
第1の金属層51の材料と第2の金属層52の材料は、互いに異なってもよく、同一でもよい。
第1の金属層51及び第2の金属層52の厚さは、特に限定されない。配線部材50の柔軟性の点から、第1の金属層51の厚さは18〜500μmが好ましく、第2の金属層52の厚さは100〜5000μmが好ましい。
第1の金属層51及び第2の金属層52のそれぞれの厚みが前記各下限値以上であると、配線部材50の耐久性が向上する。第1の金属層51及び第2の金属層52のそれぞれの厚みが前記各上限値以下であると、配線部材50が柔軟性に優れる。
第1の金属層51の厚さと第2の金属層52の厚さは、互いに異なってもよく、同一でもよい。
配線部材50においては、第1の金属層51が金属箔であり、第2の金属層52が金属板である。この場合、金属箔(第1の金属層51)としては銅箔又はアルミニウム箔が好ましく、銅箔がより好ましい。そして金属板(第2の金属層52)としては、銅板又はアルミニウム板が好ましく、銅板がより好ましい。
配線部材50においては、第1の金属層51(金属箔)の厚みは、第2の金属層52(金属板)の厚みより厚い。この場合、配線部材50の耐久性、柔軟性及び加工のしやすさを考慮すると、第1の金属層51(金属箔)の厚みは、18〜500μmが好ましい。そして、第2の金属層52(金属板)の厚みは、100〜500μmが好ましい。
このように、第1の金属層51は金属箔であり、第2の金属層は金属板であると、配線部材50は柔軟性にさらに優れ、配線部材50の加工がさらに容易となる。
配線部材50においては、第1の金属層51と第2の金属層52とは互いに平行であるが、本発明は第1の金属層51と第2の金属層52とが互いに平行である形態に限定されない。
図示略の冷媒導入手段は、金属繊維シート6に直接冷媒を導入できる形態であれば特に限定されない。かかる冷媒導入手段の具体例としては、第1実施形態で説明した冷媒導入手段と同様のものが挙げられる。
このように、冷却機構53は第1の金属層51と第2の金属層52と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を冷却できる。
以上説明したように配線部材50においては、金属繊維シート6が第1の金属層51と第2の金属層52との間に挟まれている。そのため、配線部材50は、金属繊維シート6と第1の金属層51と第2の金属層52とを有する積層体であるともいえる。金属繊維シート6はシート状の柔軟な材料であるため、かかる積層体は加工性に優れる。よって、相対的にサイズが大きい配線部材50(積層体)をあらかじめ準備することで、配線部材50は、任意の形状の配線部材及び任意のサイズの配線部材の前駆体(母材料)として使用できる。すなわち、配線部材50は、相対的にサイズが大きい場合には、ベース材料として使用できる。
かかるベース材料は、例えば、後述の第7実施形態で説明するように、加工により金属層の表面に複数の溝部を形成し、金属層の表面を任意に変形して使用してもよく、後述の第11実施形態のように、相対的に細分化された配線部材の製造に使用してもよい。すなわち、かかるベース材料は、任意の形状及びサイズの配線部材の製造用の積層体として使用可能である。
(第6実施形態の作用効果)
第6実施形態の配線部材50は金属繊維シート6と冷却機構53とを有するため、冷却効果に優れる。第6実施形態の配線部材50は、任意の形状の配線部材及び任意のサイズの配線部材の前駆体として使用可能である。
[第7実施形態]
以下、本発明を適用した第7実施形態の配線部材54について説明する。なお、図19〜21に示す第7実施形態の配線部材54において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、及び第6実施形態の配線部材50と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図19は、第7実施形態の配線部材54の上面図である。図20は、第7実施形態の配線部材54のXX−XX断面図である。図21は、第7実施形態の配線部材54の側面図である。
図20に示すように、第7実施形態の配線部材54は、金属繊維シート6と、冷却機構55とを有している。
冷却機構55は、第1の金属層56と第2の金属層52と図示略の冷媒導入手段とを有している。配線部材54においては、第1の金属層56の表面には複数の溝部57が形成されている。溝部57の形状は特に限定されない。また、溝部の数は1つでもよく複数でもよい。そして、溝部57が形成される第1の金属層56の表面上の位置は、特に限定されず、例えば、所望する冷媒の流路の位置に合わせて形成できる。
図20に示すように、配線部材54においては、金属繊維シート6が複数の溝部57によって、領域C1,C2,C3に区切られている。複数に区切られている金属繊維シート6の領域C1,C2,C3は、それぞれ冷媒の流路として機能する。
冷却機構55は第1の金属層56と第2の金属層52と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の各領域C1,C2,C3の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。なお、領域C1,C2,C3の各流路は、完全に遮断されていてもよいし、溝部57により流路が狭められている程度でもよい。
配線部材54は、例えば、図16の配線部材50の上面の第1の金属層51の表面を加圧して任意の形状に溝部57を1以上形成することで製造できる。
溝部57を形成する際には、配線部材50の上面の第1の金属層51の表面に外力を与えることで、第1の金属層56と金属繊維シート6と第2の金属層52とをこの順で固着して接合してもよい。第1の金属層51の表面に外力を与える方法としては、加圧でもよく、打ち込みでもよく、任意の成型方法を適用できる。
溝部57を形成する前に、配線部材50を所望の大きさに切断し、サイズを調整した後に溝部57を形成してもよい。
(第7実施形態の作用効果)
領域C1,C2,C3間の金属繊維シート6は結着されているため、相対的に空隙の数が少なく、空隙の大きさも小さくなる。そのため、金属繊維シート6の各領域C1,C2,C3に導入される冷媒が、溝部57で固着されている部分の金属繊維シート6を通過しにくくなる。その結果、配線部材54によれば、第6実施形態の配線部材50と比較して、各領域C1,C2,C3の金属繊維シート6の冷却効果がさらに高くなる。さらに、金属繊維シート6の各領域C1,C2,C3の空隙に冷媒を導入することで、金属繊維シート6の各領域C1,C2,C3を局所的に冷却できる。
このように、配線部材54によれば、金属繊維シート6の各領域C1,C2,C3と接する部分の第1の金属層56及び第2の金属層52を局所的に冷却できる。例えば、複数の領域C1,C2,C3のうち、すべての各領域に同時に冷媒を導入してもよく、複数の領域C1,C2,C3のうちいずれか少なくとも1つに選択的に冷媒を導入してもよい。
溝部57が形成される位置は適宜変更可能である。そして溝部57が形成される位置を変更することで、局所的に冷却される金属繊維シート6、第1の金属層56及び第2の金属層52の位置を変更できる。このように、配線部材54は設計の自由度が高いことも特徴の一つである。
[第8実施形態]
以下、本発明を適用した第8実施形態の配線部材58について説明する。なお、図22〜24に示す第8実施形態の配線部材58において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、及び第7実施形態の配線部材54と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図22は、第8実施形態の配線部材58の上面図である。図23は、第8実施形態の配線部材58のXXIII−XXIII断面図である。図24は、第8実施形態の配線部材58の側面図である。
図23に示すように、第8実施形態の配線部材58は、金属繊維シート6と、冷却機構59とを有している。
冷却機構59は、第1の金属層60と第2の金属層61と図示略の冷媒導入手段とを有している。図22,23に示すように、配線部材58は、両端に固定部62を有している。固定部62では第1の金属層60と金属繊維シート6と第2の金属層61とが固定されている。
配線部材58においては、第1の金属層60と金属繊維シート6と第2の金属層61とがこの順に巻かれて折りたたまれるようにして固定部62が形成されている。両端の固定部62によって区切られている部分の金属繊維シート6は、冷媒の流路として機能する。
冷却機構59は第1の金属層60と第2の金属層61と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の両端の固定部62によって区切られている部分の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。
配線部材58は、例えば、図16の配線部材50の両端に固定部62を形成することで製造できる。固定部62を形成する際には、図16の配線部材50の両端の第1の金属層56と金属繊維シート6と第2の金属層52とを一体的にまとめて端部から内側に巻き込み、折りたたむようにして端部を止めてもよい。このように、図16の配線部材50の両端をかしめることで固定部62を形成できる。
固定部62を形成する前に、配線部材50を所望の大きさに切断し、サイズを調整した後に固定部62を形成してもよい。
(第8実施形態の作用効果)
配線部材58においては、金属繊維シート6の両端の固定部62によって、配線部材58の側面が閉塞面とされているため、配線部材58の側面から冷媒が導出されにくくなる。よって、第6実施形態の配線部材50と比較して、金属繊維シート6の冷却効果がさらに高くなり、配線部材58の冷却効果がさらに高くなる。
[第9実施形態]
以下、本発明を適用した第9実施形態の配線部材63について説明する。なお、図25〜27に示す第9実施形態の配線部材63において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、第7実施形態の配線部材54、及び第8実施形態の配線部材58と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図25は、第9実施形態の配線部材63の上面図である。図26は、第9実施形態の配線部材63のXXVI−XXVI断面図である。図27は、第9実施形態の配線部材63の側面図である。
図26に示すように、第9実施形態の配線部材63は、金属繊維シート6と、冷却機構64とを有している。
図26に示すように、冷却機構64は、第1の金属層65と第2の金属層66と図示略の冷媒導入手段とを有している。そして配線部材63は、両端に圧着部67を有している。圧着部67では第1の金属層65と金属繊維シート6と第2の金属層66とが一体的に圧着されて固定されている。
配線部材63においては、第1の金属層65と金属繊維シート6と第2の金属層66とがこの順に巻かれて折りたたまれ、さらに、これらが折りたたまれた状態で固定されるようにして圧着部67が形成されている。配線部材63においては、両端の圧着部67によって区切られている部分の金属繊維シート6が、冷媒の流路として機能する。
冷却機構64は第1の金属層65と第2の金属層66と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の両端の圧着部67によって区切られている部分の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。
配線部材63は、例えば、図16の配線部材50の両端に圧着部67を形成することで製造できる。圧着部67を形成する際には、まず、図16の配線部材50の両端の第1の金属層56と金属繊維シート6と第2の金属層52とを一体的にまとめて端部から内側に巻き込み折りたたむ。次いで、折りたたむことで重ね合わされた第1の金属層56と金属繊維シート6と第2の金属層52を、一体的に押しつぶすようにして圧着する。このように、図16の配線部材50の両端をかしめた後に、圧着することで圧着部67を形成してもよい。
圧着部67を形成する前に、配線部材50を所望の大きさに切断し、サイズを調整した後に圧着部67を形成してもよい。
(第9実施形態の作用効果)
配線部材63においては、金属繊維シート6の両端の圧着部67によって、配線部材63の側面が閉塞面とされているため、配線部材63の側面から冷媒が導出されにくくなる。よって、第6実施形態の配線部材50と比較して、金属繊維シート6の冷却効果がさらに高くなり、配線部材63の冷却効果がさらに高くなる。
[第10実施形態]
以下、本発明を適用した第10実施形態の配線部材68について説明する。なお、図28,29に示す第10実施形態の配線部材68において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、第7実施形態の配線部材54、第8実施形態の配線部材58、及び第9実施形態の配線部材63と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図28は、第10実施形態の配線部材68の上面図である。図29は、第10実施形態の配線部材68のXXIX−XXIX断面図である。
図29に示すように、第10実施形態の配線部材68は、金属繊維シート6と、冷却機構69とを有している。
冷却機構69は、第1の金属層65と第2の金属層66と複数の区画部70と図示略の冷媒導入手段とを有している。図28,29に示すように、配線部材68は、両端に圧着部67を有し、複数の区画部70によって、金属繊維シート6及び第1の金属層65が複数に分割されている。
具体例には、金属繊維シート6は複数の区画部70によって複数の領域C4,C5,C6,C7に分割されている。複数に分割されている金属繊維シート6の領域C4,C5,C6,C7は、それぞれ冷媒の流路として機能する。
冷却機構69は、第1の金属層65と第2の金属層66と複数の区画部70と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の各領域C4,C5,C6,C7の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。
複数に分割されている金属繊維シート6の領域C4,C5,C6,C7のそれぞれは、金属繊維の集合体である金属繊維体であるともいえる。金属繊維体を構成する金属繊維は、金属繊維シート6を構成する金属繊維と同様である。そして、金属繊維体の物性値等の物理的特性及び化学的特性は、金属繊維シート6の物理的特性及び化学的特性と同一である。このように、配線部材68において、冷媒の流路として機能する構成は、必ずしもシート状の形態に限定されない。
複数の区画部70は、第2の金属層66に設けられている。区画部70は、金属繊維シート6を複数に分割できる形態であれば特に限定されない。区画部70は、例えば、樹脂材料で構成できる。樹脂材料の具体例としては、上述の注型材料の樹脂の具体例と同様のものが挙げられる。区画部70の形状及び数は、特に限定されない。
配線部材68の製造方法の一例について説明する。図30は、配線部材68を製造する方法の一例について説明するための図である。図31は、図30のXXXI−XXXI断面図である。配線部材68は、例えば、下記の方法で製造できる。
まず、図25に示す配線部材63の両端の圧着部67の間に挟まれている部分の第1の金属層65及び金属繊維シート6を切断し、貫通パターン71を第2の金属層66の上側に形成する(図30及び図31を参照。)。次いで、貫通パターン71に樹脂等を注入し、硬化させることで、区画部70を第2の金属層66に設ける。
(第10実施形態の作用効果)
配線部材68においては、C4,C5,C6,C7間が複数の区画部70によって区切られ、それぞれの間に閉塞面が形成されている。そのため、各領域C4,C5,C6,C7の空隙に冷媒を導入した際に、各領域の側面から冷媒が導出されにくくなる。その結果、第6実施形態の配線部材50と比較して、各領域C4,C5,C6,C7の金属繊維シート6の冷却効果がさらに高くなり、配線部材68の冷却効果がさらに高くなる。
さらに、領域C4,C5,C6,C7間が複数の区画部70によって区切られている。そのため、配線部材68においては、金属繊維シート6の各領域C4,C5,C6,C7の空隙に冷媒を導入することで、金属繊維シート6の各領域C4,C5,C6,C7を局所的に冷却できる。
このように配線部材68によれば、金属繊維シート6の各領域C4,C5,C6,C7と接する部分の第1の金属層65及び第2の金属層66を局所的に冷却できる。例えば、複数の領域C4,C5,C6,C7のうち、すべての各領域に同時に冷媒を導入してもよく、複数の領域C4,C5,C6,C7のうちいずれか少なくとも1つ以上に選択的に冷媒を導入してもよい。
第2の金属層66に区画部70が設けられる位置は、適宜変更可能である。区画部70が設けられる位置を変更することで、局所的に冷却される金属繊維シート6、第1の金属層65及び第2の金属層66の位置を変更できる。
[第11実施形態]
以下、本発明を適用した第11実施形態の配線部材72について説明する。なお、図32〜34に示す第11実施形態の配線部材72において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、第7実施形態の配線部材54、第8実施形態の配線部材58、第9実施形態の配線部材63、及び第10実施形態の配線部材68と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図32は、第11実施形態の配線部材72の上面図である。図33は、第11実施形態の配線部材72のXXXIII−XXXIII断面図である。図34は、第11実施形態の配線部材72の側面図である。
図33に示すように、第11実施形態の配線部材72は、金属繊維シート6と、冷却機構73とを有している。
冷却機構73は、第1の金属層74と第2の金属層75と図示略の冷媒導入手段とを有している。図32,33に示すように、配線部材72は両端に接合部76を有している。
配線部材72においては、第1の金属層74と第2の金属層75とが、両端の接合部76で接するように積層され、重ね合わされている。配線部材72においては、両端の接合部76によって区切られている部分の金属繊維シート6が、冷媒の流路として機能する。
冷却機構73は第1の金属層74と第2の金属層75と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の両端の接合部76によって区切られている部分の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。なお、配線部材72においても、冷媒の流路として機能する構成は、必ずしもシート状の形態に限定されない。すなわち、配線部材72において、冷媒の流路として機能する構成は、角柱状の金属繊維体の形態でもよい。
第1の金属層74の厚みは、18〜500μmが好ましく、30〜400μmがより好ましく、50〜200μmがさらに好ましい。第1の金属層74の厚みが前記下限値以上であると、配線部材72の製造が容易である。第1の金属層74の厚みが前記上限値以下であると、配線部材72の柔軟性がさらに優れる。
第2の金属層75の幅Wは、2〜20mmが好ましく、3〜12mmがより好ましく、5〜10mmがさらに好ましい。幅Wが前記下限値以上であると、配線部材72を組み合わせて任意の形状の配線を形成しやすくなる。幅Wが前記上限値以下であると、電気機器及び電子機器の小型化及び薄型化がさらに容易となる。
第2の金属層75の厚みは特に限定されない。例えば、100〜5000μmとすることができる。
配線部材72は、例えば、第1の金属層74及び第2の金属層75のそれぞれの母材料を所望の大きさに切断し、金属繊維シート6を所望の大きさに切断し、第1の金属層74及び第2の金属層75の間に金属繊維シート6を配置した状態で、第1の金属層74及び第2の金属層75を両端で接合することで製造できる。
配線部材72においては、第10実施形態の配線部材68と同様に、金属繊維シート6を複数の領域に区切る区画部を第2の金属層75に設けてもよい。
(第11実施形態の作用効果)
配線部材72においては、第9実施形態の配線部材63と比較して幅の長さが相対的に短いため、小型化及び薄型化が求められる電気機器及び電子機器に好適に適用できる。配線部材72を複数用いることにより、冷却したい部分を局所的に冷却することもできる。
特に、金属繊維シート6は柔軟な材料であるため、配線部材72は柔軟性に優れる。よって、配線部材72は、曲面、凹凸面等の平面以外の面にも適用しやすい。
[第12実施形態]
以下、本発明を適用した第12実施形態の配線部材77について説明する。なお、図35〜37に示す第12実施形態の配線部材77において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、第7実施形態の配線部材54、第8実施形態の配線部材58、第9実施形態の配線部材63、第10実施形態の配線部材68、及び第11実施形態の配線部材72と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図35は、第12実施形態の配線部材77の上面図である。図36は、第12実施形態の配線部材77のXXXVI−XXXVI断面図である。図37は、第12実施形態の配線部材77の側面図である。
図36に示すように、第12実施形態の配線部材77は、金属繊維シート6と、冷却機構78とを有している。
冷却機構78は、樹脂層79と金属層80と図示略の冷媒導入手段とを有している。
樹脂層79は金属繊維シート6の上面を覆うように、金属繊維シート6と接して金属繊維シート6の上面に設けられている。金属層80は、金属繊維シート6の下面と接して金属繊維シート6の下面に設けられている。
樹脂層79の材料は、柔軟性が確保されるものであれば特に限定されない。樹脂層79の厚みは、柔軟性の点から、0.5〜5mmが好ましく、0.8〜4mmがより好ましく、1〜3mmがさらに好ましい。樹脂層79の厚みが前記下限値以上であると、配線部材77の製造が容易である。樹脂層79の厚みが前記上限値以下であると、配線部材77の柔軟性がさらに優れる。
樹脂層79の幅は、上述の第2の金属層75の幅Wと同様であり、その好ましい態様も同様である。
配線部材77の両端においては、樹脂層79と金属層80とが接合されている。配線部材77においては、樹脂層79と金属層80と間の部分の金属繊維シート6が、冷媒の流路として機能する。
冷却機構78は樹脂層79と金属層80と図示略の冷媒導入手段とを有するため、金属繊維シート6の空隙に冷媒を導入することで金属繊維シート6を効果的に冷却できる。なお、配線部材77においても、冷媒の流路として機能する構成は、必ずしもシート状の形態に限定されない。すなわち、配線部材77において、冷媒の流路として機能する構成は、角柱状の金属繊維体の形態でもよい。
配線部材77は、例えば、樹脂層79及び金属層80のそれぞれの母材料を所望の大きさに切断し、金属繊維シート6を所望の大きさに切断し、金属層80上に金属繊維シート6を配置した状態で、金属繊維シート6の上面に樹脂層79をかぶせるように設けることで製造できる。
(第12実施形態の作用効果)
配線部材77においては、第9実施形態の配線部材63と比較して幅の長さが相対的に短いため、小型化及び薄型化が求められる電気機器及び電子機器に好適に適用できる。
そして、金属繊維シート6及び樹脂層79は柔軟な材料であるため、配線部材77は配線部材72と比較して柔軟性にさらに優れる。よって、配線部材77は配線部材72よりも曲面、凹凸面等の平面以外の面に適用しやすい。
[第13実施形態]
以下、本発明を適用した第13実施形態の配線部材81について説明する。なお、図38〜40に示す第13実施形態の配線部材81において、第1実施形態の配線部材1、第2実施形態の配線部材2、第3実施形態の配線部材3、第4実施形態の配線部材4、第5実施形態の配線部材5、第6実施形態の配線部材50、第7実施形態の配線部材54、第8実施形態の配線部材58、第9実施形態の配線部材63、第10実施形態の配線部材68、第11実施形態の配線部材72、及び第12実施形態の配線部材77と同一の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図38は、第13実施形態の配線部材81の上面図である。図39は、第13実施形態の配線部材81のXXXIX−XXXIX断面図である。図40は、第13実施形態の配線部材81のXXXX−XXXX断面図である。
図39,40に示すように、第13実施形態の配線部材81は、金属繊維シート6と、冷却機構82とを有している。
冷却機構82は、第1の金属層74と第2の金属層75とポート部83と図示略の冷媒導入手段とを有している。図38,40に示すように、配線部材81は、両端に接合部76を有している。配線部材81においては、第1の金属層74と第2の金属層75と間の部分の金属繊維シート6は、冷媒の流路として機能する。配線部材81においても、冷媒の流路として機能する構成は、必ずしもシート状の形態に限定されない。すなわち、配線部材81において、冷媒の流路として機能する構成は、角柱状の金属繊維体の形態でもよい。
図39に示すように、ポート部83は固定部84と導入管85とを有している。固定部84は、金属繊維シート6の一端面Eと導入管85の一端の開口面Fとが接するように固定するための部材である。導入管85は金属繊維シート6の空隙に冷媒を導入するための部材である。固定部84及び導入管85の材料は、特に限定されない。配線部材81を連結して用いる場合には、接続部材も含めて、金属等の導電部材を用いてもよい。
配線部材81においては、導入管85の開口面Gから冷媒を導入することで、金属繊維シート6の空隙に冷媒を導入できる。導入管の開口面G側にホース等を接続して、冷媒を導入してもよい。
(第13実施形態の作用効果)
配線部材81においては、冷却機構82がポート部83を有するため、金属繊維シート6の空隙に冷媒を容易にかつ効果的に導入できる。
複数の配線部材81を使用する場合、複数の配線部材81の導入管85同士を金属等の導電部材で接続すれば、任意の形状の配線部材を提供でき、設計の自由度が向上する。
以上、本発明の配線部材のいくつかの実施形態を説明したが、これは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の実施形態の配線部材は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の置換、及び変更等を行うことができる。
1,2,3,4,5,50,54,58,63,68,72,77,81 配線部材
6 金属繊維シート
7,8,9,53,55,59,64,69,73,78,82 冷却機構
10 収容体
11,12 開口端部
20 支持体
21 開口端部
23 中空部
24 蓋体
25 貫通穴
26 仕切部
261,262 注型物
27 有機型枠層
28 貫通パターン
29 注型材料
30 端子
41,42 基板
D 金属繊維シートの厚み
H 仕切部の高さ

Claims (8)

  1. 銅繊維、及びアルミニウム繊維の少なくとも一方を含む金属繊維シートと、
    前記金属繊維シートを冷却する冷却機構と、
    を有し、
    前記金属繊維シートに含まれている繊維同士が、少なくとも一部で結着されており、
    前記銅繊維、及び前記アルミニウム繊維の少なくとも一方に電流が流れることで温度が高くなる前記金属シートを、前記冷却機構が冷却する配線部材。
  2. 前記冷却機構が、前記金属繊維シートを収容する収容体と、
    前記収容体内に冷媒を導入する冷媒導入手段と、
    を備える請求項1に記載の配線部材。
  3. 前記収容体が、銅板、アルミニウム板、銅箔、及びアルミニウム箔からなる群より選ばれる少なくとも一つで構成されている請求項2に記載の配線部材。
  4. 前記冷却機構が、前記金属繊維シートを支持する支持体を備え、
    前記支持体の内部に冷媒の流路となる中空部が設けられている請求項1に記載の配線部材。
  5. 前記冷却機構が、前記金属繊維シートを収容する収容体と、前記収容体内に冷媒を導入する冷媒導入手段と、前記収容体を支持する支持体とを備え、
    前記支持体の内部に冷媒の流路となる中空部が設けられている請求項1に記載の配線部材。
  6. 銅繊維、及びアルミニウム繊維の少なくとも一方を含む金属繊維シートと、
    前記金属繊維シートを冷却する冷却機構と、
    を有し、
    前記金属繊維シートに含まれている繊維同士が、少なくとも一部で結着されており、
    前記冷却機構が、前記金属繊維シートを支持する支持体を備え、
    前記支持体の内部に冷媒の流路となる中空部が設けられており、
    前記支持体に、前記冷媒が前記中空部から前記金属繊維シートに向かって導出される貫通穴が設けられてい配線部材。
  7. 前記金属繊維シート、及び前記冷却機構の少なくとも一方を被覆する絶縁体が設けられている請求項1〜のいずれか一項に記載の配線部材。
  8. 前記繊維同士が、焼結により結着されている請求項1〜のいずれか一項に記載の配線
    部材。
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