JP6678587B2 - 圧着端子、接続構造体、圧着端子の製造方法及びレーザ溶接方法 - Google Patents
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Description
このような問題を解消するべく、金属製キャップを電線の導体先端に被せた後に圧着することで、アルミニウム導体を密閉状態にする技術や、圧着端子と金属製キャップを別部品とせず、端子条の一部で電線を覆って密閉状態にする技術等が提案されている(例えば、特許文献2、3、4参照)。
[第1の実施形態]
<圧着端子>
図1、図2に示すように、圧着端子10は、導電性と強度を確保するため、金属材料(銅、アルミニウム、鋼、又はこれらを主成分とする合金等)の基材で形成されている。なお、圧着端子10に要求される種々の特性を担保するために、例えば、圧着端子10の一部又は全部にスズめっきや銀めっき等が施されていてもよい。
圧着端子10は、コネクタ部11と、圧着部12と、重ね合わせ部13とを備えている。コネクタ部11、圧着部12及び重ね合わせ部13は、一つの基材で一体に形成されている。
コネクタ部11は、基材が折り曲げられてボックス状に形成されている。ここで、図1のコネクタ部11は、雄型端子等の挿入タブ(図示省略)が挿入される雌型端子の例を示しているが、コネクタ部11の細部の形状は特に限定されるものではない。すなわち、他の態様として、雌型のコネクタ部11に代えて、例えば、雄型端子の挿入タブを設けて形成することも可能である。
圧着部12は、被覆電線の端部が圧着接合される部位である。圧着部12は、打ち抜いた板状の基材を曲げて基材の端部同士を突き合わせ、この突き合わせ部12aをレーザの掃引により溶接することにより円筒状に形成されている。圧着部12は、長手方向の一端(図1の右奥側)に電線(図示略)の先端を挿入するための開口部12b(挿入口)を有し、長手方向の他端(図1の左手前側)は重ね合わせ部13に接続されて閉塞されている。
ここで、圧着部12は、圧着端子10の金属基材(銅、アルミニウム、鋼など)とアルミニウム電線との接点に水分が付着すると、両金属の起電力の差からいずれかの金属(合金)が腐食してしまうので、外部より水分等が侵入しないように筒状に形成されている。なお、圧着端子10と電線の芯線とがアルミニウム同士であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食を生じることがある。圧着端子10の圧着部12は、筒状であれば腐食に対して一定の効果を得られる為、図1に示したように、必ずしも長手方向に対して円筒状である必要はなく、場合によっては楕円や矩形の筒状であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化していても良い。
圧着部12では、圧着部12を構成する金属基材とアルミニウム(アルミニウム合金)電線とが機械的に圧着接合されることにより、同時に電気的な接合を確保する。圧着接合は、基材や電線(芯線)の塑性変形によって接合が行われる(かしめ接合)。従って、圧着部12は、かしめ接合をすることができるように肉厚が設計される必要があるが、人力加工や機械加工等で接合を自由に行うことができるので、特に限定されるものではない。
重ね合わせ部13は、コネクタ部11と圧着部12との間に設けられており、押し潰されて平坦に形成されている。重ね合わせ部13は、打ち抜いた板状の基材を曲げて基材の端部同士を突き合わせ、この突き合わせ部を押し潰すことによって形成されている。すなわち、重ね合わせ部13は、基材の端部側がそれぞれ内側に折り返されて基材の幅方向中央部分の表面に密着し、基材が重なりあった部分となっている。
重ね合わせ部13は、圧着部12の開口部12bとは反対側の端部近傍において、圧着端子10の長手方向に直交する方向に沿って封止されている。具体的には、基材が曲げられて押し潰された重ね合わせ部13がレーザ溶接によって接合されることにより封止され、コネクタ部11内の空間と圧着部12内の空間が完全に分断される。コネクタ部11内の空間と圧着部12内の空間を分断している溶接された領域が封止部14となる。よって、圧着接合された電線の先端部分は、圧着部12内で密閉されることになる。
封止部14は、2回の溶接工程によって形成されており、2つの溶接軌跡14a,14bを有している。
封止部14は、第1の溶接軌跡14aを形成するように溶接が行われた後、第2の溶接軌跡14bを形成するように溶接が行われて、両溶接軌跡14a,14bの直線部分が接続されることで完成する。
ワイヤーハーネス(接続構造体)は、アルミニウム素線を束ねたアルミニウム芯線を絶縁樹脂で被覆した被覆電線に対して、芯線部分を絶縁樹脂から露出させ、圧着端子10を圧着接続して用いるものである。被覆電線は、圧着端子10の圧着部12で圧着されることにより圧着端子10と接続される。
ここで、アルミニウム電線の芯線としては、例えば鉄(Fe)を約0.2質量%、銅(Cu)を約0.2質量%、マグネシウム(Mg)を約0.1質量%、シリコン(Si)を約0.04質量%、残部がアルミニウム(Al)および不可避不純物からなるアルミニウム芯線を用いることができる。他の合金組成として、Feを約1.05質量%、Mgを約0.15質量%、Siを約0.04質量%、残部がAlおよび不可避不純物のもの、あるいは、Feを約1.0質量%、Siを約0.04質量%、残部がAlおよび不可避不純物のもの、Feを約0.2質量%、Mgを約0.7質量%、Siを約0.7質量%、残部がAlおよび不可避不純物のものなどを用いることができる。これらは、さらにTi、Zr、Sn、Mn等の合金元素を含んでいてもよい。このようなアルミニウム芯線を用い、例えば0.5〜2.5sq(mm2)、7〜19本撚りの芯線にして用いることができる。芯線の被覆材としては、例えばPE、PPなどのポリオレフィンを主成分としたものやPVCを主成分としたもの等を用いることができる。
なお、電線にアルミニウムを使った場合を記載したが、これに限定されず、電線に銅を使っても良い。
次に、圧着端子10の製造方法について説明する。
図3に示すように、圧着端子10は、ロールから巻き出された板条CS(図3(a)参照)から形成される。すなわち、図3(a)に示す板条CSから、一次プレスとして、打ち抜き加工を施すことによって、図3(b)に示す連鎖端子T1が形成される。この連鎖端子T1は、図示しないプレス機内において、連鎖端子T1を送り方向に搬送するためのキャリア部C1,C2が形成されており、このキャリア部C2には、搬送時に位置決めを行うためピンを挿入する送り穴Hが所定ピッチLで複数(ここでは個片の圧着端子10の位置に合わせて一つずつ)設けられている。キャリア部C1,C2の間には、後工程において個片の圧着端子10の筒状の圧着部12を成す部分と、他の端子との接続部分となるボックス状のコネクタ部11とが形成されている。
この突き合わせ部12aを、レーザ溶接により接合して圧着部12を密閉構造にする。具体的には、図4に示すように、圧着端子10における筒状に曲げ加工された圧着部12の上端部において、軸方向に向かって形成される突き合わせ部12aを、レーザ照射装置Mから照射されるレーザLの掃引によって溶接する。
さらに、コネクタ部11との接続部分を押し潰して重ね合わせ部13を形成し、図5に示すように、重ね合わせ部13にも導体部分への水の侵入を抑制するために、レーザ照射装置Mから照射されるレーザLの掃引によって溶接し、封止部14(溶接対象領域)を形成する。ここで、封止部14の溶接軌跡は、圧着部12の溶接軌跡に対して直交する方向に延びるように形成される。
次いで、レーザ照射装置Mによるレーザの照射位置を重ね合わせ部13の他端部まで移動させる。この間はレーザを照射していないため、レーザの出力は0である。そして、溶接の開始から時間t3の経過後に、重ね合わせ部13の他端部から一端部に向けてレーザ照射装置Mから照射されるレーザLを掃引して溶接し、重ね合わせ部13の幅方向中央付近で第1の溶接軌跡14aに重ねる。このとき、レーザの出力はW2であり、溶接の開始から時間t4の経過後に、溶接軌跡が重ね合わせ部13の幅方向中央部に到達する。その後、レーザの出力をW1に下げて、封止部14から圧着部12とは反対側に外れた位置に向けて連続してレーザを掃引し、溶接の開始から時間t5の経過後に、溶接を終わらせる。これにより、第2の溶接軌跡14bが形成される。
なお、レーザの出力をW2からW1まで下げる際の方法については自由に決定することができるが、急激に出力を下げるよりも徐々に出力を下げる方が好ましい。
ファイバレーザはビーム品質に優れ、集光性が高いため、従来のレーザよりも加工領域におけるエネルギー密度の高いレーザ溶接を実現することができる。このため、高速で材料を加工することが可能であり、熱影響が少なく、アスペクト比の高い深溶け込み溶接が可能であるから溶接個所の強度低下や変形を抑制しつつ、封止部14を適切に封止することができる。
ファイバレーザは、連続発振、パルス発振、QCW発振、又はパルス制御された連続発振によって照射されてもよい。ファイバレーザはシングルモードまたはマルチモードファイバレーザでも構わない。
なお、本発明では、ファイバレーザ溶接に代えて、YAGレーザ、半導体レーザ、ディスクレーザ等のレーザビーム、又は電子ビームを用いてもよい。
なお、ここでは、圧着端子10の曲げ加工した部分に突き合わせた例を用いているが、本発明では、曲げ加工した部分がオーバーラップしている場合においても、レーザ溶接して接合することが可能である。
以上のように、圧着端子10を製造する際に、重ね合わせ部13の幅方向一端部からレーザの掃引により溶接して第1の溶接軌跡14aを形成し、その後、重ね合わせ部13の幅方向他端部からレーザの掃引により溶接して第2の溶接軌跡14bを形成し、2つの溶接軌跡14a,14bを重ね合わせ部13の両端部以外の位置で重ねることにより、重ね合わせ部13の一端部から他端部まで連続して封止された封止部14が形成される。
ここで、第1の溶接軌跡14a及び第2の溶接軌跡14bの終端を、封止される封止部14から圧着部12とは反対側、すなわち、コネクタ部11側に外れた位置で終わらせることにより、第1の溶接軌跡14a及び第2の溶接軌跡14bの終端にキーホール形成痕が形成されても封止部14に影響を及ぼすことがない。また、第1の溶接軌跡14a及び第2の溶接軌跡14bの終端にキーホール形成痕が形成されても、2つの溶接軌跡14a,14bによって一端部から他端部まで既に封止されているので、封止性能に悪影響を与えることはない。
さらに、溶接を第1、第2の溶接軌跡14a,14bで実現させることにより、重ね合わせ部13の一端から他端に向けてレーザを掃引する場合と比較して、重ね合わせ部13の端部において、溶接による熱だまりがしにくくなり、溶接幅が均一になり、圧着端子10の品質を安定させることができる。
よって、上記のような溶接方法を採用することで、重ね合わせ部13の封止部14の両端部の溶接幅が大きくなることを防止して圧着端子の品質を低下させることがなく、重ね合わせ部13の溶接を的確に行うことができる。
次に、本発明にかかる圧着端子の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる部分は、重ね合わせ部の溶接方法、すなわち、封止部の形成方法であるため、以下では重ね合わせ部について詳細に説明し、第1の実施形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。ここで、第2の実施形態は、第1の実施形態よりも溶接の作業効率を追求したものである。
重ね合わせ部13は、圧着部12の開口部12bとは反対側の端部近傍において、圧着端子10の長手方向に直交する方向に沿って封止されている。具体的には、基材が曲げられて押し潰された重ね合わせ部13がレーザ溶接によって溶接されることにより封止され、コネクタ部11内の空間と圧着部12内の空間が完全に分断される。この溶接された領域が封止部14となる。よって、圧着接合された電線の先端部分は、圧着部12内で密閉されることになる。
封止部14は、2回の溶接工程によって形成されており、2つの溶接軌跡14c,14dを有している。
第1の溶接軌跡14cは、始端が重ね合わせ部13の幅方向一端部であり、終端が重ね合わせ部13の幅方向中央部(一端部と他端部の間の位置)であり、始端から終端まで連続して直線状に形成されている。
第2の溶接軌跡14dは、始端が重ね合わせ部13の幅方向他端部であり、第1の溶接軌跡14cの終端まで直線状に形成されている。第2の溶接軌跡14dは、第1の溶接軌跡14cの終端に重なった後、直線状に形成されている封止部14に対して圧着部12とは反対側に外れた位置に延び、終端(一方の端部)も封止部14を形成する直線状の溶接軌跡に対して圧着部12とは反対側のコネクタ部11側に外れた位置にある。すなわち、封止部14は、直線状に延びる2つの溶接軌跡14c,14dによって形成されているが、少なくとも第2の溶接軌跡14dの終端だけ当該溶接軌跡14dから外れてコネクタ部11側に逸れている。なお、第1の溶接軌跡14cの終端は、第2の溶接軌跡14dで重ねて溶接させるため、溶接が完全となる。
封止部14は、第1の溶接軌跡14cを形成するように溶接が行われた後、第2の溶接軌跡14dを形成するように溶接が行われる。
次いで、重ね合わせ部13の他端部から一端部に向けてレーザ照射装置Mから照射されるレーザLを掃引して溶接し、中央付近で第1の溶接軌跡14cに重ねた後、封止部14から圧着部12とは反対側に外れた位置に向けてレーザを掃引し、やがて溶接を終わらせる。ここで、第1の実施形態と同様に、第2の溶接軌跡14dの形成において、封止部14から圧着部12とは反対側に外れた位置に向けてレーザを掃引する際に、レーザの出力を下げて、溶接軌跡のビード幅を小さくする。これにより、第2の溶接軌跡14dが形成される。
よって、封止部14の止水性を確保しながらも、第1の実施形態に比べて第1の溶接軌跡14cの溶接にかかる時間を短縮することができる。
次に、本発明にかかる圧着端子の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態が第1の実施形態と異なる部分は、重ね合わせ部の溶接方法、すなわち、封止部の形成方法であるため、以下では重ね合わせ部について詳細に説明し、第1の実施形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。ここで、第3の実施形態は、第1の実施形態よりも溶接の作業効率を追求したものである。
重ね合わせ部13は、圧着部12の開口部12bとは反対側の端部近傍において、圧着端子10の長手方向に直交する方向に沿って封止されている。具体的には、基材が曲げられて押し潰された重ね合わせ部13がレーザ溶接によって溶接されることにより封止され、コネクタ部11内の空間と圧着部12内の空間が完全に分断される。この溶接された領域が封止部14となる。よって、圧着接合された電線の先端部分は、圧着部12内で密閉されることになる。
封止部14は、1つの溶接軌跡14eを有している。
溶接軌跡14eは、始端が重ね合わせ部13の幅方向一端部であり、重ね合わせ部13の幅方向他端部まで直線状に形成されている。溶接軌跡14eは、重ね合わせ部の他端部に到達した後、当該他端部から連続して一端部側に折り返されている。このとき、溶接軌跡14eは、その終端近傍が直線状に形成されている封止部14に対して圧着部12とは反対側に外れた位置に延び、終端(一方の端部)も封止部14を形成する直線状の溶接軌跡に対して圧着部12とは反対側のコネクタ部11側に外れた位置にある。溶接軌跡14eは、折り返された後、少しだけ溶接して終了し、この位置が終端となる。すなわち、封止部14は、直線状に延びる溶接軌跡14eによって形成されているが、終端は溶接軌跡14eに対してコネクタ部11側に逸れている。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内で自由に変更可能である。
例えば、図9(a)に示すように、圧着端子10の重ね合わせ部13における封止部(溶接軌跡)15を、2本の円弧状の曲線の溶接軌跡15a,15bにより形成する。この場合、圧着端子10の軸方向に対して左右端部(圧着端子10の軸方向に直交する幅方向両端部)から開口部12b側、すなわち、圧着部12側に膨らむように円弧状に2本の溶接軌跡15a,15bで封止部15が形成される。ここで、1本の溶接軌跡15bの終端(一方の端部)は、円弧状の溶接軌跡に対してコネクタ部11側に外れた位置となっている。
各溶接軌跡18a,18bの終端(一方の端部)は、当該溶接軌跡18a,18bにより形成される封止部18に対してコネクタ部11側に逸れている。
このように、封止部(溶接軌跡)18を、2本の円弧状の曲線の溶接軌跡18a,18bにより形成することで、レーザを円弧状に掃引するだけでよく、図2に示すように、溶接の途中でレーザの掃引方向を変える際に、レーザの掃引が瞬間的に停止することがないため、キーホール形成痕が形成されにくくなり、溶接品質の低下が起こりにくい。
各溶接軌跡19a,19bの終端(一方の端部)は、当該溶接軌跡19a,19bにより形成される封止部19に対してコネクタ部11側に逸れている。
この場合においても、図10(a)の封止部18と同様の効果を奏することができる。
各溶接軌跡20a,20bの終端(一方の端部)は、当該溶接軌跡20a,20bにより形成される封止部20に対してコネクタ部11側に逸れている。
この場合においても、図10(a)の封止部18と同様の効果を奏することができる。
ここで、各溶接軌跡23a,23bの始端は、重ね合わせ部13の一端部及び他端部から圧着端子10を形成する基材の板厚未満の距離をあけた位置にあり、各溶接軌跡23a,23bの終端(一方の端部)は、当該溶接軌跡23a,23bにより形成される直線状の溶接軌跡(封止部23)に対してコネクタ部11側に逸れている。
このように、封止部23の溶接を重ね合わせ部13の幅方向の一端部及び他端部から開始するのではなく、圧着端子10の板厚未満の距離をあけた位置から開始することにより、溶接されていない基材のままの金属部分(未溶接部分)が重ね合わせ部13の幅方向の両端部に残るので、この未溶接部分がフレームとして機能し、一端部から他端部まで連続して溶接する場合に比べて重ね合わせ部13の強度を高めることができる。また、溶接しなくても問題のない箇所の溶接を省くことができ、溶接工程にかかる時間を短縮することができる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、第1の溶接軌跡14a,14cの形成後に第2の溶接軌跡14b,14dを形成しているが、2台のレーザ照射装置を用いて、2つの溶接軌跡14a,14b,14c,14dを並行して形成するように溶接してもよい。
11 コネクタ部
12 圧着部
12a 突き合わせ部
12b 開口部
13 重ね合わせ部
14,15,16,17,18,19,20,21,22,23 封止部
14a,14b,14c,14d,14e,15a,15b,16a,16b,17a,17b,18a,18b,19a,19b,20a,20b,21a,21b,22a,22b,23a,23b 溶接軌跡
L レーザ
Claims (17)
- 導電性の基材によって筒状に形成され、電線と圧着接合する圧着部と、
前記圧着部の一端に形成され、前記圧着部に圧着接合される電線に対して封止する封止部と、を備え、
前記封止部は、前記基材が曲げられて重ね合わせられており、この重ね合わせ部の一端部から他端部にわたって連続して接合されており、
接合軌跡の一方の端部が、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあることを特徴とする圧着端子。 - 前記封止部は、2つの接合軌跡を有しており、
第1の接合軌跡は、前記重ね合わせ部の一端部から当該一端部と他端部の間の位置まで連続して形成され、一方の端部が前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあり、
第2の接合軌跡は、前記重ね合わせ部の他端部から連続して前記第1の接合軌跡に重ねられ、一方の端部が前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあることを特徴とする請求項1に記載の圧着端子。 - 前記封止部は、2つの接合軌跡を有しており、
第1の接合軌跡は、前記重ね合わせ部の一端部から当該一端部と他端部の間の位置まで連続して形成され、
第2の接合軌跡は、前記重ね合わせ部の他端部から連続して前記第1の接合軌跡に重ねられ、一方の端部が前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあることを特徴とする請求項1に記載の圧着端子。 - 前記接合軌跡は、一方の端部が前記重ね合わせ部の他端部から連続して前記一端部側に折り返された位置にあることを特徴とする請求項1に記載の圧着端子。
- 導電性の基材によって筒状に形成され、電線と圧着接合する圧着部と、
前記圧着部の一端に形成され、前記圧着部に圧着接合される電線に対して封止する封止部と、を備え、
前記封止部は、前記基材が曲げられて重ね合わされた重ね合わせ部が接合されており、
接合軌跡は、前記重ね合わせ部の一端部及び他端部から前記基材の板厚未満の距離をあけて形成されており、
接合軌跡の一方の端部が、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあることを特徴とする圧着端子。 - 前記接合軌跡の一方の端部の接合幅が、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡の接合幅よりも小さいことを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載の圧着端子。
- 前記接合軌跡のうち、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置にある部分の接合幅が、当該接合軌跡の他の部分の接合幅よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の圧着端子。
- 請求項1から7までのいずれか一項に記載の圧着端子における圧着部において、前記圧着端子と前記電線とが接続されていることを特徴とする接続構造体。
- 圧着端子の形状に合わせて導電性の基材を打ち抜くステップと、
打ち抜いた基材を曲げて基材の端部同士を突き合わせ、この突き合わせ部を接合し、電線と圧着接合する筒状の圧着部を形成するステップと、
打ち抜いた基材を曲げて重ね合わせ、この重ね合わせ部の一端部から他端部にわたって連続して接合し、前記圧着部に圧着接合される電線に対して封止する封止部を形成するステップと、を有し、
前記重ね合わせ部の接合を、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側で終わらせることを特徴とする圧着端子の製造方法。 - 前記重ね合わせ部の一端部から当該一端部と他端部の間の位置まで連続して接合し、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側で終わらせて第1の接合軌跡を形成するステップと、
前記重ね合わせ部の他端部から連続して接合して前記第1の接合軌跡に重ねると共に、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側で終わらせて第2の接合軌跡を形成するステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載の圧着端子の製造方法。 - 前記重ね合わせ部の一端部から当該一端部と他端部の間の位置まで連続して接合し、第1の接合軌跡を形成するステップと、
前記重ね合わせ部の他端部から連続して接合して前記第1の接合軌跡に重ねると共に、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側で終わらせて第2の接合軌跡を形成するステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載の圧着端子の製造方法。 - 前記重ね合わせ部の一端部から他端部まで連続して接合するステップと、
前記重ね合わせ部の他端部に連続して接合して前記一端部側に折り返した位置で終わらせるステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載の圧着端子の製造方法。 - 圧着端子の形状に合わせて導電性の基材を打ち抜くステップと、
打ち抜いた基材を曲げて基材の端部同士を突き合わせ、この突き合わせ部を接合し、電線と圧着接合する筒状の圧着部を形成するステップと、
打ち抜いた基材を曲げて重ね合わせ、この重ね合わせ部の一端部及び他端部から前記基材の板厚未満の距離をあけて前記重ね合わせ部を接合し、前記圧着部に圧着接合される電線に対して封止する封止部を形成するステップと、を有し、
前記重ね合わせ部の接合を、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側で終わらせることを特徴とする圧着端子の製造方法。 - 前記重ね合わせ部の接合をレーザ溶接によって行い、
前記接合軌跡の一方の端部を溶接する際のレーザ出力を、前記封止部の一端部から他端部を溶接する際のレーザ出力よりも下げることを特徴とする請求項9から13までのいずれか一項に記載の圧着端子の製造方法。 - 前記接合軌跡における前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡に対して前記圧着部とは反対側に外れた位置にある部分を溶接する際のレーザ出力を、前記接合軌跡の他の部分を溶接する際のレーザ出力よりも下げることを特徴とする請求項14に記載の圧着端子の製造方法。
- 前記突き合わせ部の接合軌跡の延在方向と、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された前記接合軌跡の延在方向とを交差させることを特徴とする請求項9から15までのいずれか一項に記載の圧着端子の製造方法。
- 導電性の基材によって筒状に形成され、電線と圧着接合する圧着部と、
前記圧着部の一端に形成され、前記圧着部に圧着接合される電線に対して封止する封止部と、を備え、
前記封止部は、前記基材が曲げられて重ね合わせられており、この重ね合わせ部の一端部から他端部にわたって連続してレーザにより溶接されており、
レーザによる溶接軌跡の終端が、前記封止部の一端部から他端部へ連続的に形成された接合軌跡から前記圧着部とは反対側に外れた位置、且つ前記重ね合わせ部の一端部及び他端部よりも前記重ね合わせ部の幅方向中央部側にあることを特徴とする圧着端子。
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