JP6674698B2 - シュープレス用ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、シュープレス用ベルトに関し、特にシュープレス用ベルトの少なくとも外周面を構成するポリウレタンに関する。
近年、抄紙工程のプレスパートにおいて、湿紙の脱水効果を高めるために、高速で走行するフェルトに載置された湿紙の一方の面をプレスロールで押さえ、他方の面をエンドレスベルトを介して加圧シューで加圧して湿紙の脱水を行なう工法(いわゆるシュープレス)が普及している。シュープレスでは、補強基材と熱硬化性ポリウレタンとを一体化し、エンドレスに形成したベルト(以下では「弾性ベルト」と記すことがある)が従来から使用されている。プレスパート用弾性ベルトでは、通常、外周面に、周方向に沿って多数の排水溝が形成されている。また、近年、紙の表面を平滑化し、光沢を付与するカレンダー工程でも、シュープレスおよび弾性ベルトの使用が検討されている。さらには、特に高速で抄紙する場合、紙切れを防止し且つ安定して湿紙を搬送するためのシートトランスファー用弾性ベルトもシュープレスでニップされる場合がある。
シュープレスにおいては、プレスロールと加圧シューとの間でベルトに対し過酷な屈曲および加圧が繰り返される。このような弾性ベルトの交換理由としては、亀裂の発生と排水溝の容積すなわちVV(void volume)の減少とが挙げられていた。特許文献1または2などにおいて亀裂の発生を防止する方法が提案されている。特許文献1には、外周面を構成するポリウレタンが、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとジメチルチオトルエンジアミンを含有する硬化剤とを含む組成物から形成されたシュープレス用ベルトが開示されている。特許文献2には、シュープレス用ベルトにおいて、加圧シューの幅方向両端部に対応し且つクラックが発生しやすい領域のベルト厚みを中央領域のベルト厚みよりも小さくすることが開示されている。このような方法を用いることによって、短期間の使用による亀裂の発生を防止することができるようになった。そのため、排水溝のVVの減少度合いを目安に、弾性ベルトを計画的に交換できるようになっている。
特開2002−146694号公報 特開2005−97806号公報
近年、高速且つ高ニップ圧でシュープレスを実施可能な装置が提案されている。このような装置で弾性ベルトを使用すると、単位時間当たりの弾性ベルトの圧縮回数が多くなり、また、弾性ベルトへの負荷が大きくなるので、短時間でランドの潰れ又はランドの欠損が発生することが分かった。「ランド」とは、弾性ベルトの外周面側において隣り合う排水溝の間に位置し、排水溝が形成されていない部分を意味する。ランドの潰れ又はランドの欠損が顕著となると、搾水の不安定または紙へのマークの発生などを引き起こすため、弾性ベルトの交換が必要となる。つまり、高速且つ高ニップ圧でシュープレスを実施可能な装置に用いるベルトには、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止する必要がある。ランドの潰れおよびランドの欠損を防止するためには、圧縮後における熱硬化性ポリウレタンの復元性が高いことが好ましく、つまり、弾性ベルトの外周面を構成する熱硬化性ポリウレタンの圧縮永久歪みが小さいことが好ましい。
また、弾性ベルトの外周面は、長時間に亘って、種々の薬品等を含んだ溶液に晒され、圧縮による負荷を受けている。そのため、弾性ベルトの外周面側ほど劣化し易く、加水分解され易い。よって、弾性ベルトの外周面の劣化を防止する必要がある。即ち、弾性ベルトの外周面を構成する熱硬化性ポリウレタンの耐加水分解性を高める必要がある。
上記2つの要求(即ち耐圧縮永久歪みと耐加水分解性とを高めること)を満足できる熱硬化性ポリウレタンとして、ポリオール成分としての脂肪族ポリカーボネートジオール(PCD(polycarbonatediol))と芳香族ジイソシアネートとの反応により得られたウレタンプレポリマーを硬化剤としての1,4−ブタンジオールで硬化させることにより得られた熱硬化性ポリウレタンが挙げられる。そのため、かかる熱硬化性ポリウレタンにより弾性ベルトの外周面が構成されることがあった。この場合、PCDとしては、C6系のPCDが用いられていた。ここで、C6系のPCDとは、典型的には、1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させることによって得られたもの(C6ホモタイプのPCD)である。しかし、C6系のPCDには、C6ホモタイプのPCD以外に、1,6−ヘキサンジオールとC6タイプのポリエーテルジオールと炭酸エステルとを反応させて共重合させたもの(C6共重合タイプのPCD)も含まれる。
PCDと芳香族ジイソシアネートとの反応により得られたウレタンプレポリマーを1,4−ブタンジオールで硬化させることにより得られた熱硬化性ポリウレタンで外周面を構成した弾性ベルト(従来の弾性ベルト)を高速且つ高ニップ圧のシュープレス装置に使用したところ、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止することはできた。しかしながら、上記弾性ベルトの外周面に対し何らかの理由で傷が入ると、その傷を起点として亀裂が発生し、その亀裂が短時間で非常に長い亀裂へ進展することが分かった。以上より、従来の弾性ベルトでは、ランドの潰れおよびランドの欠損の防止と亀裂の発生および亀裂の進展の防止との両立が非常に困難であることが分かった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止し、且つ、亀裂の発生および亀裂の進展を防止することである。
本発明のシュープレス用ベルトは、ポリウレタンに補強基材が埋設され、ポリウレタンと補強基材とが一体化されて構成されている。シュープレス用ベルトの少なくとも外周面を構成するポリウレタンは、ウレタンプレポリマーを硬化剤で硬化させることにより得られた熱硬化性ポリウレタンである。ウレタンプレポリマーは、下記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールを含有するポリオール成分と芳香族ジイソシアネートとの反応により得られた第1ウレタンプレポリマー(A)を含む。
Figure 0006674698
上記化学式(1)において、mは、2以上12以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せであり、好ましくは2以上6以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せであり、より好ましくは5および6の組合せである。nは、数平均重合度を意味し、3以上33以下である。
ここで、「mは、2以上12以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せである」とは、上記化学式(1)のポリマー部分が、mが互いに異なる2種類以上の構成単位(−(CH2−O−COO−)を含むことを意味する。上記化学式(1)において、右端のmは、ポリマー部分の何れかのmと同じ整数をとる。「mは、2以上6以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せである」および「mは、5および6の組合せである」についても同様のことが言える。例えば「mは、5および6の組合せである」は、上記化学式(1)のポリマー部分が、mが5である構成単位(−(CH25−O−COO−)とmが6である構成単位(−(CH26−O−COO−)とを含むことを意味する。
つまり、本発明の熱硬化性ポリウレタンは、ウレタンプレポリマーに由来する構成単位と硬化剤に由来する構成単位とを有する。ウレタンプレポリマーに由来する構成単位は、上記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールに由来する構成単位と、芳香族ジイソシアネートに由来する構成単位とを含む。なお、「ウレタンプレポリマーに由来する構成単位」とは、本発明のウレタンプレポリマーと本発明の硬化剤との反応後の当該ウレタンプレポリマーの化学構造を意味する。「硬化剤に由来する構成単位」についても同様である。また、「上記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールに由来する構成単位」とは、上記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールと芳香族ジイソシアネートとの反応後の当該脂肪族ポリカーボネートジオールの化学構造を意味する。「芳香族ジイソシアネートに由来する構成単位」についても同様である。
脂肪族ポリカーボネートジオールは、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたものであることが好ましい。脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、1000以上3000以下であることが好ましい。
芳香族ジイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)および1,4−フェニレンジイソシアネート(PPDI)のうちの少なくとも1つであることが好ましい。この場合、硬化剤は、1,4−ブタンジオールであることが好ましい。
ウレタンプレポリマーは、組成が互いに異なる2種類以上のウレタンプレポリマーの混合物であっても良く、その場合には第1ウレタンプレポリマー(A)を50質量%以上含むことが好ましい。
本発明のシュープレス用ベルトが抄紙工程のプレスパートで使用される場合には、本発明のシュープレス用ベルトの外周面には排水溝が形成されていることが好ましい。
本発明では、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止でき、且つ、亀裂の発生および亀裂の進展を防止できる。
シュープレス装置を示す説明図である。 本発明のシュープレス用ベルトの一例を示す部分断面図である。
以下、本発明について図面を用いて説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
[シュープレス装置]
図1に、抄紙工程のプレスパートに使用されるシュープレス装置の一例を示す。図1において、プレスロール1の下方には、可撓性のある円筒状のシュープレス用ベルト2が設けられている。シュープレス用ベルト2とプレスロール1との間には、フェルト3および湿紙4が通されている。シュープレス用ベルト2の外周面とフェルト3とは直接接触している。シュープレス用ベルト2の内周面には、プレスロール1側に向けて加圧シュー5が押し付けられている。加圧シュー5とシュープレス用ベルト2との間には、シュープレス用ベルト2を滑らかに走行させるために潤滑油が供給されている。シュープレス用ベルト2は、フェルト3との摩擦によって加圧シュー5の上を滑りながら走行する。加圧シュー5の表面は、プレスロール1の表面に対応した凹状となっている。プレスロール1と加圧シュー5との間には、広い幅の加圧脱水部Pが形成されている。この加圧脱水部Pで、湿紙4が脱水される。
[シュープレス用ベルト]
図2に、シュープレス用ベルト2の一例を示す。図2に示したシュープレス用ベルト2は、多重織された織布からなる基布21(補強基材の一例)と、基布21の両面から含浸および被覆された内側ポリウレタン層23および中間ポリウレタン層25と、中間ポリウレタン層25よりもさらに外側に設けられ、シュープレス用ベルト2の外周面を構成するポリウレタン層(以下では「最外周ポリウレタン層」と記す)27とを有する。
内側ポリウレタン層23および中間ポリウレタン層25が基布21の両面から含浸および被覆されるので、内側ポリウレタン層23と中間ポリウレタン層25との接着面は基布21の内部に位置し、よって、基布21と内側ポリウレタン層23および中間ポリウレタン層25とが一体化されることとなる。
最外周ポリウレタン層27は、中間ポリウレタン層25を被覆しており、これにより、中間ポリウレタン層25に一体化されるので、中間ポリウレタン層25を介して基布21に一体化されることとなる。最外周ポリウレタン層27の表面には、走行方向に沿って多数の排水溝29が形成されており、これにより、脱水効率を高めることができる。
本発明のシュープレス用ベルトの構成は図2に示すシュープレス用ベルト2に限定されない。例えば、中間ポリウレタン層25と最外周ポリウレタン層27との間には、さらに1層以上のポリウレタン層が設けられていても良い。また、中間ポリウレタン層25と最外周ポリウレタン層27との界面の位置は、図2では基布21の表面と一致しているが、基布21の表面よりも内側ポリウレタン層23側または最外周ポリウレタン層27側のいずれかにずれていても良い。
また、本発明のシュープレス用ベルトは、基布21が単一層からなるポリウレタン層によって含浸および被覆されて構成されていても良いし、基布21が2層のポリウレタン層によって含浸および被覆されて構成されていても良い。いずれの場合であっても、基布21とポリウレタン層とが一体化されてシュープレス用ベルトが構成されている。
また、シュープレス用ベルト2の補強基材としては、基布21に限定されず、基布、補強糸、網状物、または、それらの組み合わせであっても良い。補強基材の構成および素材については、従来のシュープレス用ベルトに補強基材として含まれている部材の構成および素材を特に限定されることなく使用できる。このようなシュープレス用ベルト2の少なくとも外周面を構成するポリウレタンは、以下に示す熱硬化性ポリウレタンを含む組成物で構成されている。
[熱硬化性ポリウレタン]
本発明の熱硬化性ポリウレタンは、ウレタンプレポリマーを硬化剤で硬化させることにより得られたものである。かかるウレタンプレポリマーは、下記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールを含有するポリオール成分と芳香族ジイソシアネートとの反応により得られた第1ウレタンプレポリマー(A)を含む。
Figure 0006674698
上記化学式(1)において、mは2以上12以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せである。nは、数平均重合度を意味し、3以上33以下である。
本発明の熱硬化性ポリウレタンでは、耐圧縮永久歪みを高めることができる。そのため、本発明の熱硬化性ポリウレタンを含む組成物でシュープレス用ベルトの少なくとも外周面を構成すれば、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止できる。それだけでなく、本発明の熱硬化性ポリウレタンを含む組成物で構成された外周面に対し何らかの理由で傷が入っても、その傷を起点とする亀裂が発生し難いので、亀裂の発生および亀裂の進展を防止できる。これらの効果は、本発明の熱硬化性ポリウレタンを含む組成物で少なくとも外周面が構成されたシュープレス用ベルトを、高速且つ高ニップ圧でシュープレスを実施可能な装置で使用した場合にも、言える。
また、本発明では、ウレタンプレポリマーを硬化剤で硬化させることにより熱硬化性ポリウレタンを合成している。これにより、ワンショット法により本発明の熱硬化性ポリウレタンを合成した場合に比べ、シュープレス用ベルトのような大型な樹脂成型品を安定して製造できる。
本発明の熱硬化性ポリウレタンの合成方法としてはウレタンプレポリマーを硬化剤で硬化させることにより熱硬化性ポリウレタンを合成する方法として従来公知の方法を特に限定されることなく使用できる。
本発明の熱硬化性ポリウレタンは、好ましくは91以上97以下のショアA硬度を有する。ショアA硬度の下限値は、より好ましくは93であり、ショアA硬度の上限値は、より好ましくは95である。本発明の熱硬化性ポリウレタンのショアA硬度が90以下である場合には、耐圧縮永久歪みが悪化する可能性がある。また、本発明の熱硬化性ポリウレタンのショアA硬度が98以上である場合には、耐クラック性の悪化が懸念される。本発明の熱硬化性ポリウレタンのショアA硬度が91以上(より好ましくは93以上)であれば、耐圧縮永久歪みに優れ、且つ、排水溝のVVの保持率を十分に確保できる。本発明の熱硬化性ポリウレタンのショアA硬度が97以下(より好ましくは95以下)であれば、亀裂の発生および亀裂の進展を防止する性能が特に良好となる。本明細書では、ショアA硬度はJIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定された硬度を意味する。
<ウレタンプレポリマー>
本発明のウレタンプレポリマーは、上記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールを含有するポリオール成分と芳香族ジイソシアネートとの反応により得られた第1ウレタンプレポリマー(A)を含む。本発明のウレタンプレポリマーは、第1ウレタンプレポリマー(A)のみからなっても良い。また、本発明のウレタンプレポリマーは、組成が互いに異なる2種類以上のウレタンプレポリマーの混合物であっても良く、その場合には第1ウレタンプレポリマー(A)を50質量%以上含むことが好ましい。本発明のウレタンプレポリマーの合成方法としては、ウレタンプレポリマーの合成方法として従来公知の方法を特に限定されることなく使用できる。
(脂肪族ポリカーボネートジオール)
上記化学式(1)においては、mは2以上12以下の整数の中から選択される2種類以上の整数の組合せである。言い換えれば、本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールは、mが1つの整数であるホモタイプのPCDではなく、所謂ヘテロタイプの共重合系PCDである。これにより、本発明のシュープレス用ベルトでは上記効果(ランドの潰れおよびランドの欠損を防止でき、さらに亀裂の発生および亀裂の進展を防止できる)が得られると本発明者は考えている。その理由として、本発明者は、断定できないが、次のように考えている。
ポリオール成分としてPCDを用いたポリウレタンは、耐加水分解性に優れるが高い結晶性を示すということが知られている。そのため、ポリオール成分としてPCDを用いたポリウレタンで外周面を構成したシュープレス用ベルトは、ランドの潰れおよびランドの欠損を防止できるが、耐クラック性に劣るという欠点を有する、と考えられる。
しかし、ポリオール成分としてヘテロタイプの共重合系PCDを用いれば、脂肪族ポリカーボネートジオールの主鎖に不規則性が生じる。そのため、ポリオール成分としてヘテロタイプの共重合系PCDを用いたポリウレタンでは、結晶性が緩和されるので、化学的な観点での柔軟性が得られる。よって、このようなポリウレタンでシュープレス用ベルトの外周面を構成すれば、耐クラック性が向上する。したがって、ポリオール成分としてヘテロタイプの共重合系PCDを用いたポリウレタンでシュープレス用ベルトの外周面を構成すれば、耐加水分解性を高く維持しつつ、耐クラック性を改善できる。このように、本発明者は考えている。
本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、好ましくは1000以上3000以下であり、より好ましくは1000以上2000以下である。本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量が1000以上2000以下であれば、本発明の熱硬化性ポリウレタンの耐圧縮永久歪みをさらに高めることができるのでランドの潰れおよびランドの欠損を顕著に防止でき、さらに、亀裂の発生および亀裂の進展を顕著に防止できる。
なお、本発明では、数平均分子量が互いに異なる脂肪族ポリカーボネートジオールの混合物を用いても良い。本明細書では、脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ(Gel Permeation Chromatography)法にしたがって測定された数平均分子量を意味する。
本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールは、炭素数が2以上12以下であり且つ炭素数が互いに異なる2種類以上の炭化水素ジオールの混合物と炭酸エステルとをエステル化反応させて得ることができる。本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールの合成方法としては、脂肪族ポリカーボネートジオールの合成方法として従来公知の方法を特に限定されることなく使用できる。例えば、特開平2−289616号公報には、脂肪族コポリカーボネートジオールの合成方法の一例が開示されている。
炭素数が互いに異なる2種類以上の炭化水素ジオールの混合物は、好ましくは炭素数が2以上12以下の鎖式炭化水素ジオールのうちの2種類以上の鎖式炭化水素ジオールを含み、より好ましくは炭素数が2以上6以下の鎖式炭化水素ジオールのうちの2種類以上の鎖式炭化水素ジオールを含み、さらに好ましくは炭素数が5および6の鎖式炭化水素ジオールを含む。例えば、炭素数が互いに異なる2種類以上の炭化水素ジオールの混合物は1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物であることが好ましい。炭素数が互いに異なる2種類以上の炭化水素ジオールの混合物として1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物を用いた場合には、C5/C6共重合系PCDが得られることとなる。
炭素数が互いに異なる2種類以上の炭化水素ジオールの混合物における各炭化水素ジオールの配合比率は特に限定されない。炭素数が互いに異なる2種類の炭化水素ジオールの混合物では、炭化水素ジオールは、モル比で1:9〜9:1の範囲で配合されることが好ましく、モル比で4:6〜6:4の範囲で配合されることがより好ましい。最も好ましいのは、炭化水素ジオールが1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物であり、その配合比率がモル比で4:6〜6:4である。
本発明の炭酸エステルは、分子内にエステル結合を有するのであれば特に限定されないが、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートまたはジフェニルカーボネートなどであることが好ましい。
(芳香族ジイソシアネート)
本発明の芳香族ジイソシアネートは、分子内に芳香環と2つのNCO基とを有するのであれば限定されないが、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI(methylene diphenyl diisocyanate))、1,4−フェニレンジイソシアネート(PPDI(p-phenylene diisocyanate))またはトルエンジイソシアネート(TDI(toluene diisocyanate))などであることが好ましい。
<硬化剤>
本発明の硬化剤は、本発明のウレタンプレポリマーに含まれるNCO基と反応可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、短鎖ジオール類、ポリオール類、芳香族ジオール類および芳香族ジアミン類の何れであっても構わない。硬化剤は、1種類であっても良いし、複数種類の硬化剤を併用しても構わない。特に、芳香族ジイソシアネートがMDIまたはPPDIである場合には、硬化剤は1,4−ブタンジオール(1,4−BD(butanediol))であることが好ましい。芳香族ジイソシアネートがTDIである場合には、硬化剤は、4,4’−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)(MOCA)、ジメチルチオトルエンジアミン(DMTDA(dimethyl thio-toluene diamine))またはジエチルトルエンジアミン(DETDA(diethyl toluene diamine))などであることが好ましい。ウレタンプレポリマーとして第1ウレタンプレポリマー(A)と第1ウレタンプレポリマー(A)とは組成が異なる1種類以上のウレタンプレポリマーとの混合物を用いる場合には、硬化剤としては、短鎖ジオール類、ポリオール類、芳香族ジオール類および芳香族ジアミン類のうちの少なくとも1つを用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に限定されない。
表1に、実施例1〜3で用いた第1〜第4ウレタンプレポリマーを示す。
Figure 0006674698
表1において、脂肪族ポリカーボネートジオールは、いずれも、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物と炭酸エステルとの反応により得られたヘテロタイプの共重合系PCDであり、「C5/C6共重合系PCD(1)」または「C5/C6共重合系PCD(2)」と表されている。いずれの脂肪族ポリカーボネートジオールにおいても、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとのモル比は1:1である。
第1ウレタンプレポリマーには、数平均分子量(表1および表2では「Mn」と表している)が1000の脂肪族ポリカーボネートジオールが用いられており、第2〜第4ウレタンプレポリマーには、数平均分子量が2000の脂肪族ポリカーボネートジオールが用いられている。
いずれのウレタンプレポリマーにおいても、芳香族ジイソシアネートとしてはMDIが用いられている。また、いずれのウレタンプレポリマーにおいても、脂肪族ポリカーボネートジオールに対するMDIの配合割合を調整することにより、表1に示すNCO%を示している。
表2に、各実施例および各比較例において最外周ポリウレタン層となる材料の組成を示す。
Figure 0006674698
<実施例1>
(最外周ポリウレタン層となる材料の調製)
(第1ウレタンプレポリマー):(第2ウレタンプレポリマー)=70:30(質量比)となるように、第1ウレタンプレポリマーと第2ウレタンプレポリマーとを80℃で混合した。得られた混合物100質量部に対し、硬化剤として1,4−BD(三菱化学株式会社製の商品名「1,4−ブタンジオール」、液温30℃)9.4質量部を混合した(OH基/NCO基(α値)=1.00)。このようにして、最外周ポリウレタン層となる材料が調製された。
(シュープレス用ベルトの製造)
まず、縦4重横2重織りの織布からなる厚さ2.5mmの基布を準備した。
次に、内側ポリウレタン層を作製した。具体的には、商品名「ハイプレンL−100」(三井化学株式会社製:NCO%=4.2)と商品名「ハイプレンL−167」(三井化学株式会社製:NCO%=6.4)とを30:70の質量比で混合してウレタンプレポリマーを準備した。なお、「ハイプレンL−100」および「ハイプレンL−167」は、いずれも、ポリオール成分としてポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)を含み、芳香族イソシアネートとしてTDIを含んでいた。このウレタンプレポリマー(NCO%=5.77)100質量部と硬化剤としてのDMTDA(アルベマール社製の商品名「ETHACURE 300」)15.9質量部とを個別に脱泡した後、混合した。このようにして、内側ポリウレタン層となる材料が調製された。調製された材料(内側ポリウレタン層となる材料)を基布の表面にコーティングし、120℃の温度条件下で8時間の加熱を行なった。これにより、ポリウレタンが基布にコーティングされ、そのポリウレタンは基布の厚さの50%まで含浸していた。
続いて、基布にコーティングされたポリウレタンに対し、切削と研磨とを行った。これにより、基布の表面からのポリウレタンの厚さ(内側ポリウレタン層の厚さに相当)が1.0mmとなった。ポリウレタンがコーティングされた面が内側となるように基布の表裏を反転させた。
続いて、中間ポリウレタン層として、内側ポリウレタン層となる材料と同一の材料を、基布の裏面(基布の表面とは反対側に位置する面)から内側ポリウレタン層の含浸面まで含浸させながら、基布の裏面にコーティングした。その後、ドクターブレードを用いて、基布の裏面にコーティングされたポリウレタンの表面が基布の裏面の位置とほぼ一致するようにポリウレタンの当該表面を平滑にした。
続いて、中間ポリウレタン層の上に最外周ポリウレタン層となる材料(上述の調製方法により調製された材料)をコーティングし、125℃の温度条件下にて16時間の加熱を行った。これにより、内側ポリウレタン層(厚さ:1.0mm、ショアA硬度:93)、中間ポリウレタン層(厚さ:2.5mm、ショアA硬度:93)、最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:95)および基布が互いに接着されて一体化された。
続いて、最外周ポリウレタン層の厚さが2.5mmとなるように最外周ポリウレタン層の表面を切削し、最外周ポリウレタン層の表面を研磨した。その後、最外周ポリウレタン層の表面に、走行方向に沿って多数の排水溝(幅:0.9mm、深さ:1.0mm、ピッチ:2.54mm)を形成した。このようにしてシュープレス用ベルトが得られた。
<実施例2>
(第3ウレタンプレポリマー):(第4ウレタンプレポリマー)=60:40(質量比)となるように、第3ウレタンプレポリマーと第4ウレタンプレポリマーとを80℃で混合した。得られた混合物100質量部に対し、硬化剤として実施例1で用いた1,4−BD9.8質量部を混合した(上記α値=1.00)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:95)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<実施例3>
第3ウレタンプレポリマー(液温80℃)100質量部に対し、硬化剤として実施例1で用いた1,4−BD9.0質量部を混合した(上記α値=1.00)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:93)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<比較例1>
ウレタンプレポリマー(上記「ハイプレンL−167」、液温70℃)100質量部に対し、硬化剤としてのDMTDA(上記「ETHACURE 300」、液温50℃)17.6質量部を混合した(NH2基/NCO基(α値)=1.08)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:95)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<比較例2>
1,6−ヘキサンジオールとC6タイプのポリエーテルジオールとをベースとするC6共重合系PCDとMDIとからなるウレタンプレポリマー(バイエル株式会社製の商品名「PU0356」、液温80℃)100質量部に対し、硬化剤として実施例1で用いた1,4−BD10.7質量部を混合した(OH基/NCO基(α値)=1.00)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:95)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<比較例3>
実施例1で用いた内側ポリウレタン層となる材料の調製方法と同様の方法にしたがって、最外周ポリウレタン層となる材料を得た。具体的には、上記商品名「ハイプレンL−100」と上記商品名「ハイプレンL−167」とが30:70(質量比)となるようにこれらを70℃で混合し、ウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマー100質量部に対し、硬化剤としての上記DMTDA(液温50℃)15.9質量部を混合した(NH2基/NCO基(α値)=1.08)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:93)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<比較例4>
1,6−ヘキサンジオールをベースとするC6ホモタイプのPCDとTDIとからなるウレタンプレポリマー(液温80℃)100質量部に対し、硬化剤としての上記DMTDA(液温50℃)22.1質量部を混合した(NH2基/NCO基(α値)=1.00)。このようにして調製された材料を用いて最外周ポリウレタン層(ショアA硬度:97)を形成した。それ以外の点に関しては実施例1に記載の方法にしたがってシュープレス用ベルトを製造した。
<耐加水分解性の評価:引張試験>
実施例1〜3および比較例1〜4のシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンの耐加水分解性を評価した。
外周面に排水溝が形成されていないシュープレス用ベルトから、最外周ポリウレタン層のみを残して他の層を削り落とした。その後、JIS K 6251-2010(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方)に記載のダンベル状試験片(3号形ダンベル打ち抜き片(厚さ:1mm))を複数個、作製した。JIS K 6251-2010に記載の方法に準拠して、ダンベル状試験片の引張強度(処理時間:0時間)を測定した。
次に、複数個のダンベル状試験片のうちの数個を飽和型超加速寿命試験装置(株式会社平山製作所製の商品名「PC−305III」)に入れ、飽和蒸気温度105℃で4時間、放置した。ダンベル状試験片を、飽和型超加速寿命試験装置から取り出した後、室内で7日間、自然乾燥させた。その後、上述の方法にしたがってダンベル状試験片の引張強度(処理時間:4時間)を測定し、下記式にしたがって破断強度の保持率(処理時間:4時間)を算出した。
[破断強度の保持率(処理時間:4時間)](%)=[引張強度(処理時間:4時間)]÷[引張強度(処理時間:0時間)]×100。
複数個のダンベル状試験片のうちの残りの数個を上記飽和型超加速寿命試験装置に入れ、飽和蒸気温度105℃で24時間、放置した。その後、上述の方法にしたがってダンベル状試験片の引張強度(処理時間:24時間)を測定し、下記式にしたがって破断強度の保持率(処理時間:24時間)を算出した。
[破断強度の保持率(処理時間:24時間)](%)=[引張強度(処理時間:24時間)]÷[引張強度(処理時間:0時間)]×100。
結果を表3に示す。破断強度の保持率(処理時間:4時間)と破断強度の保持率(処理時間:24時間)とで大差がなく、且つ、破断強度の保持率(処理時間:24時間)が90%以上であれば、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンは耐加水分解性に優れると言える。
Figure 0006674698
<耐加水分解性の評価:摩耗試験>
実施例1〜3および比較例1〜3のシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンに対し摩耗試験を行った。
外周面に排水溝が形成されていないシュープレス用ベルトから、打ち抜きポンチを用いて第1試験片(直径:16mm、厚さ:6.0mm)を複数個、作製した。株式会社東洋精機製作所製のDIN摩耗試験器を用いて、第1試験片の摩耗量(処理時間:0時間)を測定した(試験荷重:10N、走行距離:40m)。
次に、複数個の第1試験片のうちの数個を上記飽和型超加速寿命試験装置に入れ、飽和蒸気温度105℃で4時間、放置した。第1試験片を、飽和型超加速寿命試験装置から取り出した後、室内で7日間、自然乾燥させた。その後、上述の方法にしたがって、第1試験片の摩耗量(処理時間:4時間)を測定した。
複数個の第1試験片のうちの残りの数個を上記飽和型超加速寿命試験装置に入れ、飽和蒸気温度105℃で24時間、放置した。その後、上述の方法にしたがって、第1試験片の摩耗量(処理時間:24時間)を測定した。
結果を表3に示す。摩耗量(処理時間:0時間)に比べ摩耗量(処理時間:4時間)または摩耗量(処理時間:24時間)が大きく増えていなければ、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンは湿熱劣化し難く耐加水分解性に優れると言える。
<圧縮永久歪みの評価>
実施例1〜3および比較例1〜3のシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンの圧縮永久歪みを評価した。
外周面に排水溝が形成されたシュープレス用ベルトから、打ち抜きポンチを用いて第2試験片(直径:35mm、厚さ:6.0mm、排水溝(10山/吋、幅:0.9mm、深さ:1.0mm)を作製した。その後、第2試験片の溝のVV(圧縮前)を求めた。
圧縮万能引張試験機(株式会社島津製作所製の商品名「オートグラフAG−50kNI」)に加熱圧縮治具を取り付け、70℃で17時間に亘って6.0MPaの負荷を第2試験片に与えた。その後、室内で静置し、7日目に第2試験片の溝のVV(圧縮後)を求めた。下記式にしたがって溝のVVの保持率を算出した。
[溝のVVの保持率](%)=[溝のVV(圧縮後)]÷[溝のVV(圧縮前)]×100。
結果を表3に示す。溝のVVの保持率が高い方が、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンは圧縮永久歪みが小さく、よって、ランドの潰れおよびランドの欠損が防止されると言える。
<亀裂発生の評価>
実施例1〜3および比較例1〜4のシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層の亀裂発生の有無を評価した。
外周面に排水溝が形成されていないシュープレス用ベルトをカットし、短冊状の第3試験片(長さ:150mm、幅:20mm、厚さ:6.0mm)を作製した。その後、JIS K 6260-2010(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐屈曲き裂性及び耐屈曲き裂成長性の求め方(デマチャ式)に記載されたデマチャ式屈曲試験機を用いて、次の条件で亀裂の発生を評価した。往復運動は、最大距離80.5mm、最小距離38.5mm、運動距離42.0mmとした。この条件で、第3試験片の表面に亀裂が発生するまで屈曲試験を行った(最大500万回)。
結果を表3に示す。表3において、「>500」とは、第3試験片を500万回、屈曲させても第3試験片に亀裂が発生しなかったことを意味する。そのため、屈曲回数(万回)>500であれば、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層には亀裂が発生しにくいと言える。
<亀裂進展の評価>
実施例1〜3および比較例1〜4のシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層の亀裂進展を評価した。
外周面に排水溝が形成されていないシュープレス用ベルトを短冊状にカットし、第4試験片(長さ:150mm、幅:20mm、厚さ:6.0mm)を作製した。上記デマッチャ式屈曲試験機を用いて、次の条件で亀裂の進展を評価した。往復運動は、最大距離80.5mm、最小距離38.5mm、運動距離42.0mmとした。切り込みは、第4試験片の長さ方向中央であって第4試験片の幅方向一端部外面に、長さ3.5mm、深さ2.0mmとして入れた。この条件で、亀裂の先端が第4試験片の幅方向中央付近に達するまで第4試験片を屈曲させた後、亀裂の大きさおよび屈曲回数を測定した。測定された亀裂の大きさを屈曲回数(1000回)で除して亀裂進展速度を求めた。
結果を表3に示す。亀裂進展速度が遅い方が、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層において亀裂の進展が防止されていると言える。
<考察>
比較例1では、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンは耐加水分解性に劣り、溝のVVの保持率は低かった。そのため、ランドの潰れまたはランドの欠損が発生し易いと言える。また、屈曲回数(万回)≦500においてシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層に亀裂が発生した。さらに、亀裂進展速度が速かった。屈曲回数(万回)≦500においてシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層に亀裂が発生しなかったことを除いては比較例3でも同様の結果が得られた。
比較例2および4では、実施例1〜3に比べ、非常に早いタイミングで亀裂が発生し、また、亀裂進展速度が著しく速かった。
一方、実施例1〜3では、シュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層を構成する熱硬化性ポリウレタンは耐加水分解性に優れ、溝のVVの保持率は高かった。よって、ランドの潰れおよびランドの欠損が発生し難いと言える。また、屈曲回数(万回)≦500においてシュープレス用ベルトの最外周ポリウレタン層に亀裂が発生しなかった。さらに、亀裂進展速度が非常に遅かった。
脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量が2000である実施例2〜3では、実施例1に比べ、亀裂進展速度がさらに遅かった。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 プレスロール、2 シュープレス用ベルト、3 フェルト、4 湿紙、5 加圧シュー、21 基布、23 内側ポリウレタン層、25 中間ポリウレタン層、27 最外周ポリウレタン層、29 排水溝。

Claims (4)

  1. ポリウレタンに補強基材が埋設され、前記ポリウレタンと前記補強基材とが一体化されて構成されたシュープレス用ベルトであって、
    前記シュープレス用ベルトの少なくとも外周面を構成するポリウレタンは、ウレタンプレポリマーを硬化剤で硬化させることにより得られた熱硬化性ポリウレタンであり、
    前記ウレタンプレポリマーは、下記化学式(1)で表される脂肪族ポリカーボネートジオールを含有するポリオール成分と芳香族ジイソシアネートとの反応により得られた第1ウレタンプレポリマー(A)を含み、
    前記芳香族ジイソシアネートは、MDIおよびPPDIのうちの少なくとも1つであり、
    前記硬化剤は、1,4−ブタンジオールを含み、
    前記外周面に排水溝が形成されている、シュープレス用ベルト。
    Figure 0006674698

    上記化学式(1)において、mは5および6の組合せである。nは3以上33以下である。
  2. 前記脂肪族ポリカーボネートジオールは、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたものである請求項1に記載のシュープレス用ベルト。
  3. 前記脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、1000以上3000以下である請求項1または2に記載のシュープレス用ベルト。
  4. 前記ウレタンプレポリマーは、組成が互いに異なる2種類以上のウレタンプレポリマーの混合物であり、前記第1ウレタンプレポリマー(A)を50質量%以上含む請求項1〜3のいずれかに記載のシュープレス用ベルト。
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