JP6668825B2 - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイスの形成には、フォトリソグラフィーによるレジストパターン形成方法が用いられている。このレジストパターン形成方法には、例えば基板上にレジストパターンを形成させる感放射線性樹脂組成物等が用いられる。上記感放射線性樹脂組成物は、ArFエキシマレーザー光等の遠紫外線、極端紫外線(Extreme Ultraviolet:EUV)等の電磁波、電子線等の荷電粒子線などの放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸の触媒作用により露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度に差を生じさせ、基板上にレジストパターンを形成させる。
かかる感放射線性樹脂組成物には、形成されるレジストパターンの解像性が高く、断面形状の矩形性等に優れるだけでなく、Line Width Roughness(LWR)性能、現像欠陥抑制性等に優れると共に、焦点深度に優れ、高精度なパターンを高い歩留まりで得られることが求められる。この要求に対しては、感放射線性樹脂組成物に含有される重合体の構造が種々検討されており、ブチロラクトン構造、ノルボルナンラクトン構造等のラクトン構造を有することで、レジストパターンの基板への密着性を高めると共に、これらの性能を向上できることが知られている(特開平11−212265号公報、特開2003−5375号公報及び特開2008−83370号公報参照)。
しかし、レジストパターンが線幅45nm以下のレベルまで微細化している現在にあっては、上記性能の要求レベルはさらに高まり、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、これらの要求を満足させることはできていない。また、最近では、上述のLWR性能等をさらに高めるために、露光後加熱(Post Exposure Bake:PEB)時の膜収縮抑制性に優れることも求められている。さらに、レジストパターンに対して、MEEF(Mask Error Enhancement Factor)性能等の性能が高いことも求められる。
特開平11−212265号公報 特開2003−5375号公報 特開2008−83370号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性(以下、「リソグラフィー性能」ともいう)に優れる感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る感放射線性樹脂組成物(以下、「感放射線性樹脂組成物(I)」ともいう)は、下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有する第1重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)及び溶媒(以下、「[C]溶媒」ともいう)を含有する。
Figure 0006668825
(式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Lは、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子若しくは窒素原子を含む基である。)
上記課題を解決するためになされた本発明の別の一態様に係るレジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程を備え、上記レジスト膜を感放射線性樹脂組成物(I)により形成する。
上記課題を解決するためになされた本発明の別の一態様に係るレジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する工程を備え、上記レジスト膜を、感放射線性樹脂組成物(以下、「感放射線性樹脂組成物(II)」ともいう)により形成するレジストパターン形成方法であって、感放射線性樹脂組成物(II)が下記式(1’)で表される構造単位(以下、構造単位(I’)ともいう)を有する重合体(以下、「[A’]重合体」ともいう)、感放射線性酸発生体、及び溶媒を含有する。
Figure 0006668825
(式(1’)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。L’は、炭素数2〜8のアルキレン鎖、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子、窒素原子若しくは酸素原子を含む基である。)
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。「環員数」とは、芳香環構造、芳香族複素環構造、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、当該感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。
<感放射線性樹脂組成物(I)>
本発明の一態様に係る感放射線性樹脂組成物(I)は、[A]重合体、[B]酸発生体及び[C]溶媒を含有する。感放射線性樹脂組成物(I)は、好適成分として[D]酸拡散制御体、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体(以下、「[E]重合体」ともいう)、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が小さく、かつ酸解離性基を有する第2重合体(以下、「[F]重合体」ともいう)及び[G]偏在化促進剤を含有してもよく、本発明の効果を損なわない範囲においてその他の任意成分を含有してもいてもよい。
感放射線性樹脂組成物(I)は、重合体成分として、ベース重合体のみを含有していてもよく、当該ベース重合体以外に撥水性重合体添加剤を含有することもできる。「ベース重合体」とは、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジスト膜の主成分となる重合体をいい、好ましくは、レジスト膜を構成する全重合体に対して50質量%以上を占める重合体をいう。「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいう。また、「撥水性重合体添加剤」とは、感放射線性樹脂組成物(I)に含有させることで、形成されるレジスト膜の表層に偏在化する傾向を有する重合体である。ベース重合体となる重合体より疎水性が高い重合体は、レジスト膜表層に偏在化する傾向があり、撥水性重合体添加剤として機能させることができる。
感放射線性樹脂組成物(I)は、撥水性重合体添加剤を含有することで、レジスト膜からの酸発生体等の溶出を抑制できると共に、形成されたレジスト膜表面が高い動的接触角を示すので、レジスト膜表面は優れた水切れ特性を発揮することができる。これにより液浸露光プロセスにおいて、レジスト膜表面と液浸媒体を遮断するための上層膜を別途形成することを要することなく、高速スキャン露光を可能にすることができる。
感放射線性樹脂組成物(I)が撥水性重合体添加剤を含有する場合、撥水性重合体添加剤の含有量の下限としては、ベース重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.3質量部がより好ましく、0.5質量部がさらに好ましい。上記撥水性重合体添加剤の含有量の上限としては、20質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。感放射線性樹脂組成物(I)におけるベース重合体の含有量の下限としては、感放射線性樹脂組成物(I)中の全固形分に対して、70質量%が好ましく、80質量%がより好ましい。
撥水性重合体添加剤としては、フッ素原子を有する重合体であることが好ましく、また、そのフッ素原子含有率が、ベース重合体のフッ素原子含有率より大きいことがより好ましい。撥水性重合体添加剤のフッ素原子含有率がベース重合体のフッ素原子含有率よりも大きいと、形成されたレジスト膜において、撥水性重合体添加剤がその表層に偏在化する傾向がより高まるため、レジスト膜表面の高い水切れ性等の撥水性重合体添加剤の疎水性に起因する特性が、より効果的に発揮される。
撥水性重合体添加剤を構成する重合体のフッ素原子含有率の下限としては、3質量%が好ましく、6質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましく、15質量%が特に好ましい。なお、このフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRの測定により求めた重合体の構造から算出することができる。
感放射線性樹脂組成物(I)における重合体成分の態様としては、(1)ベース重合体としての[A]重合体を含有する場合、(2)ベース重合体としての[A]重合体及び撥水性重合体添加剤としての別の[A]重合体を含有する場合、(3)ベース重合体としての[A]重合体及び撥水性重合体添加剤としての[E]重合体を含有する場合、(4)ベース重合体としての[F]重合体及び撥水性重合体添加剤としての[A]重合体を含有する場合等が挙げられる。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、構造単位(I)を有する重合体である。感放射線性樹脂組成物(I)は、[A]重合体が構造単位(I)を有することで、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。感放射線性樹脂組成物(I)が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、Lのアルキレン鎖(以下、「基(L)」ともいう)は、上記式(1)のように、置換基を有することにより嵩高いものとなり、[A]重合体の主鎖は、剛直性が高いものとなる。また、Lのアルキレン鎖が、塩基性が適度に高い硫黄原子又は窒素原子を含むことにより、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸と[A]重合体との間の相互作用が適度に大きくなる。これらの結果、[A]重合体は、[B]酸発生体から生じる酸の拡散長を適度に短くすることができ、また、現像液への溶解性等が向上する。そのため、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能を向上させることができると考えられる。
感放射線性樹脂組成物(I)におけるベース重合体としての[A]重合体(以下、「[A1]重合体」ともいう)は、構造単位(I)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(II)及び極性基を含む構造単位(III)を有することが好ましく、上記構造単位(I)〜(III)以外の他の構造単位を有してもよい。
感放射線性樹脂組成物(I)における撥水性重合体添加剤としての[A]重合体(以下、「[A2]重合体」ともいう)は、構造単位(I)以外にも、上記構造単位(II)を有することが好ましく、上記構造単位(III)及び構造単位(I)以外の構造単位であってフッ素原子を含む構造単位(IV)を有してもよく、上記構造単位(I)〜(IV)以外の他の構造単位を有してもよい。
[A]重合体は、上記各構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、下記式(1)で表される構造単位である。
Figure 0006668825
上記式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Lは、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子若しくは窒素原子を含む基である。
上記R、R、R及びRとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(a)、上記炭化水素基及び基(a)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基等のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、ビシクロ[2.2.2]オクタニル基、テトラシクロドデシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、ビシクロ[2.2.2]オクテニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記2価のヘテロ原子含有基としては、例えば−O−、−CO−、−S−、−CS−、−SO−、−NR’−、これらのうちの2つ以上を組み合わせた基等が挙げられる。R’は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
上記1価のヘテロ原子含有基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、アミノ基、スルファニル基(−SH)等が挙げられる。
上記R及びRで表される1価の有機基としては、例えば酸解離性基も挙げられる。酸解離性基とは、露光によって[B]酸発生体から発生した酸により解離して、カルボキシル基等の極性基を生じる基である。R及びRのうち少なくとも一方が酸解離性基であることが好ましい。上記R及びRの少なくとも一方を酸解離性基とすると、[A]重合体の溶解性をより適度に調節することができ、その結果、感放射線性樹脂組成物(I)の焦点深度、LWR性能等をより高めることができる。
上記酸解離性基としては、例えば下記式(a−1)で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(a−1)中、RA2は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。RA3及びRA4は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造を表す。
上記RA2で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などの鎖状炭化水素基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基等のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、ビシクロ[2.2.2]オクタニル基、テトラシクロドデシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、ビシクロ[2.2.2]オクテニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基等の脂環式炭化水素基;
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などの芳香族炭化水素基などが挙げられる。
上記RA2としては、アルキル基、シクロアルキル基、多環の脂環式飽和炭化水素基及びフェニル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基及びアダマンチル基がさらに好ましい。
上記RA3及びRA4で表される炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば上記RA2の1価の炭化水素基として例示した鎖状炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
上記RA3及びRA4で表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば上記RA2の1価の炭化水素基として例示した脂環式炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
上記RA3及びRA4の基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造等シクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環の脂環式飽和炭化水素構造などが挙げられる。
上記RA3及びRA4としては、アルキル基が好ましく、メチル基及びエチル基がより好ましい。また、上記RA3及びRA4としては、RA3及びRA4が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される脂環構造が好ましく、このような脂環構造としては、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造及びアダマンタン構造が好ましい。
上記式(a−1)で表される基としては、具体的には下記式(a−1−a)〜(a−1−d)で表される基(以下、「基(I−1−a)〜(I−1−d)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(a−1−a)〜(a−1−d)中、RA2〜RA4は、上記式(a−1)と同義である。nは、1〜4の整数である。
上記nとしては、1、2及び4が好ましく、1がより好ましい。
上記基(I−1−a)〜(I−1−d)」としては、具体的には下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
上記式中、それぞれの*は結合手である。
また、上記R及びRで表される1価の有機基としては、R及びRのうち少なくとも一方が極性基を含む基であることも好ましい。上記R及びRの少なくとも一方を極性基を含む基とすると、[A]重合体の溶解性をより適度に調節することができ、その結果、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能をより高めることができる。
上記極性基を含む基における極性基としては、ラクトン構造含有基、環状カーボネート構造含有基、スルトン構造含有基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基、これらの組み合わせ等が挙げられる。
上記ラクトン構造含有基としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
上記式中、それぞれの*は結合手である。
上記環状カーボネート構造含有基としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式中、それぞれの*は結合手である。
上記スルトン構造含有基としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式中、それぞれの*は結合手である。
上記フェノール性水酸基を含む基としては、例えば下記式(f−1)〜(f−5)で表される基等(以下、「基(III−1)〜(III−5)」ともいう。)が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(f−1)〜(f−5)中、それぞれの*は結合手である。
これらの中で、基(III−1)及び(III−2)が好ましく、基(III−1)がより好ましい。
上記アルコール性水酸基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基を含む基としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式中、それぞれの*は結合手である。
(基(L))
基(L)は、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子若しくは窒素原子を含む基である。
上記Lで表されるアルキレン鎖が有する水素原子を置換する置換基としては、例えばアルキレン鎖が有する水素原子の1つを置換する置換基としてフッ素原子、ニトロ基、炭素数1〜10の1価の有機基等が挙げられ、アルキレン鎖が有する水素原子の2つを1つの基で置換する置換基として炭素数1〜10の2価の有機基等が挙げられる。
上記炭素数1〜10の有機基としては、上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基として例示した基のうち炭素数1〜10の有機基、上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基として例示した基から1個の水素原子を除いた基のうち炭素数1〜10の2価の有機基等が挙げられる。上記置換基が炭素数1〜10の2価の有機基の場合、アルキレン鎖が有する水素原子の1つを2価の有機基の一方の結合手が置換し、アルキレン鎖が有する水素原子の他の1つを他方の結合手が置換する。
上記Lで表されるアルキレン鎖が有する水素原子を置換する置換基としては、[B]酸発生体から生じる酸と[A]重合体との間の相互作用をより適度に調整して焦点深度及びLWR性能等を向上させる観点から、フッ素原子、ニトロ基、1価の鎖状炭化水素基、鎖状炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む1価の基、脂環式炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む1価の基、2価の鎖状炭化水素基及び鎖状炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む2価の基が好ましく、アルキル基、アルキル基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に−CO−、−SO−、−SOO−を含む基、脂環式炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に−COO−を含む基及びアルキレン基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に−O−、−CO−、−COO−を含む基がより好ましく、フッ素原子、ニトロ基、アルキル基、アルキル基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に−SO−を含む基及びアルキレン基の炭素−炭素間又は結合手側の末端にO−を含む基がさらに好ましい。
上記Lで表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる硫黄原子としては、例えば−S−の硫黄原子、−SO−、−SO−、−SONH−等に含まれる硫黄原子などが挙げられる。
上記Lで表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる硫黄原子としては、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸と[A]重合体との間の相互作用をより適度に調整し、リソグラフィー性能を向上させる観点から、−S−の硫黄原子、−SO−及び−SO−に含まれる硫黄原子が好ましい。
上記Lで表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる窒素原子としては、例えば−NR−、−NO−、−NHCO−、−SONH−、−N−等に含まれる窒素原子などが挙げられる。上記Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基である。上記R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を構成していてもよい。
上記R及びRで表される炭素数1〜10の1価の有機基としては、例えば上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基として例示した基のうち炭素数1〜10の有機基等が挙げられる。
上記R及びRが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造としては、例えば
アザシクロプロパン構造、アザシクロブタン構造、アザシクロペンタン構造(ピロリジン構造)、アザシクロヘキサン構造(ピペリジン構造)、アザシクロヘプタン構造、アザシクロオクタン構造、アザシクロデカン構造等の単環のアザシクロアルカン構造;
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造、アザビシクロ[2.2.2]オクタン構造、アザビシクロ[4.4.0]デカン構造、アザトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン構造等の多環のアザシクロアルカン構造;
アザオキサシクロプロパン構造、アザオキサシクロヘキサン構造(モルホリン構造を含む)、アザオキサシクロオクタン構造等のアザオキサシクロアルカン構造;
アザシクロプロペン構造、アザシクロブテン構造、アザシクロペンテン構造、アザシクロヘキセン構造、アザシクロヘプテン構造、アザシクロオクテン構造、アザシクロデセン構造等の単環のアザシクロアルケン構造;
アザビシクロ[2.2.1]ヘプテン構造、アザビシクロ[2.2.2]オクテン構造、アザビシクロ[4.4.0]デセン構造等の多環のアザシクロアルケン構造などが挙げられる。
基(L)の鎖長としては、構造単位(I)を与える単量体の重合性の観点から、2〜5の整数が好ましく、2〜4の整数がより好ましい。
上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子又は窒素原子を含む基としては、例えば下記式(L)で表される基が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(L)中、Xは、硫黄原子又は−(CH−及び−(CH−の少なくとも一方と連結する硫黄原子若しくは窒素原子を含む2価の連結基である。但し、Xはアルキレン鎖を含まない。m及びnは、それぞれ独立して1〜8の整数である。但し、m及びnは、2≦m+n≦8を満たす。
上記Xで表される硫黄原子を含む2価の連結基としては、例えば−S−、上記Lで表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる硫黄原子を構成する基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
これらの中で、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸と[A]重合体との間の相互作用をより適度に調整し、リソグラフィー性能を向上させる観点から、−S−、−SO−及び−SO−が好ましい。
上記Xで表される窒素原子を含む2価の連結基としては、例えば上記Lで表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる窒素原子を構成する基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
これらの中で、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸と[A]重合体との間の相互作用をより適度に調整し、リソグラフィー性能を向上させる観点から、−NR−及び−N−が好ましい。
上記m及びnは、1〜3の整数であって2≦m+n≦4を満たすことが好ましく、1又は2であって2≦m+n≦3を満たすことがより好ましい。
構造単位(I)としては、例えば下記式(A−1)〜(A−36)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1)〜(I−36)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
構造単位(I)としては、構造単位(I−1)〜(I−12)、(I−15)〜(I−17)、(I−20)〜(I−23)、(I−25)〜(I−32)及び(I−34)〜(I−36)が好ましい。
[A1]重合体の構造単位(I)の含有割合の下限としては、[A1]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、3モル%がより好ましく、8モル%がさらに好ましく、20モル%が特に好ましい。上記構造単位(I)の含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。[A2]重合体の構造単位(I)の含有割合の下限としては、[A2]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましく、50モル%が特に好ましい。上記構造単位(I)の含有割合の上限としては、95モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、85モル%がさらに好ましく、80モル%が特に好ましい。[A]重合体の構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能を向上させることができる。
[A1]重合体の構造単位(I)の含有割合としては、[A1]重合体を構成する全構造単位に対して、100モル%であってもよい。[A1]重合体の構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、[A1]重合体を均一なものとすることができ、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能をより向上させることができる。
構造単位(I)を与える単量体としては、例えば下記式(i)で表される化合物(以下、「化合物(i)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(i)中、R、R、R、R、R、R及びLは、上記式(1)と同義である。
上記化合物(i)は、例えばRがR、RがR、RがR、Lが−CHC(CN)CH−である下記式(i’)で表される化合物(以下、「化合物(i’)」ともいう)の場合、下記スキームに従い、簡便かつ収率よく合成することができる。
Figure 0006668825
上記スキーム中、R、R、R及びLは、上記式(1)と同義である。
上記式(i’−a)で表される化合物と、上記式(i’−b)で表される化合物とを、炭酸カルシウム等の塩基存在下、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させることにより、上記化合物(i’)が生成する。この生成物を、溶媒洗浄、カラムクロマトグラフィ、再結晶、蒸留等により精製することにより単離することができる。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は酸解離性基を含む(但し、構造単位(I)に該当するものを除く)。構造単位(II)としては、例えば下記式(a−1)及び(a−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1)及び(II−2)」ともいう)が好ましい。下記式(a−1)及び(a−2)中、−CRA2A3A4及び−CRA6A7A8で表される基は酸解離性基である。
Figure 0006668825
上記式(a−1)中、RA1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RA2は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。RA3及びRA4は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。
式(a−2)中、RA5は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RA6は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基である。RA7及びRA8は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基である。Lは、単結合、−O−、−COO−又は−CONH−である。
ここで、「環員数」とは、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の脂環構造及び多環の脂肪族複素環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
上記RA2、RA3、RA4、RA6、RA7及びRA8で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば上記Rで表される1価の炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
上記RA2としては、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基及びフェニル基がさらに好ましい。
上記RA3及びRA4の基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造等のシクロアルカン構造;
シクロペンテン構造、シクロペンタジエン構造等の脂環式不飽和炭化水素構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環の脂環式炭化水素構造等の脂環構造;
これらの脂環構造の環を形成する炭素原子が有する水素原子の2つを置換する基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に芳香族炭化水素基を形成している環構造などが挙げられる。
上記RA3及びRA4としては、アルキル基、これらの基が互いに合わせられ構成されるシクロアルカン構造、ノルボルナン構造及びアダマンタン構造が好ましく、メチル基、エチル基、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造及びアダマンタン構造がより好ましい。
上記RA6、RA7及びRA8で表される炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基としては、例えば上記RA2、RA6、RA7及びRA8の炭素数1〜20の1価の炭化水素基として例示したものの炭素−炭素間に酸素原子を含むもの等が挙げられる。
A6、RA7及びRA8としては、鎖状炭化水素基及び酸素原子を含む脂環式炭化水素基が好ましい。
上記Lとしては、単結合及び−COO−が好ましく、単結合がより好ましい。
上記RA1としては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記RA5としては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子及びメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
構造単位(II)としては、例えば下記式(a−1−a)〜(a−1−d)、(a−2−a)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1−a)〜(II−1−d)又は(II−2−a)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(a−1−a)〜(a−1−d)中、RA1〜RA4は、上記式(a−1)と同義である。nは、1〜4の整数である。上記式(a−2−a)中、RA5〜RA8は、上記式(a−2)と同義である。
としては、1、2及び4が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(II)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
上記式中、RA1は、上記式(a−1)と同義である。
構造単位(II−2)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式中、RA5は上記式(a−2)と同義である。
構造単位(II)としては、構造単位(II−1−b)及び(II−1−d)が好ましい。
[A1]重合体が構造単位(II)を有する場合、[A1]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(II)の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、25モル%がさらに好ましく、30モル%が特に好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、80モル%が好ましく、75モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。[A2]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(II)の含有割合の下限としては、5モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、25モル%が特に好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、95モル%が好ましく、92モル%がより好ましく、86モル%がさらに好ましく、80モル%が特に好ましい。[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の露光部と未露光部の現像液への溶解コントラストを十分に確保することができ、結果として、リソグラフィー性能をより向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、極性基を含む構造単位である(但し、構造単位(I)に該当するものを除く)。[A]重合体は、構造単位(III)をさらに有することで、極性が適度なものとなる。その結果、感放射線性樹脂組成物(I)は、より断面形状の矩形性に優れたパターンを形成することができる。
構造単位(III)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、極性基を含む基である。上記極性基を含む基としては、R及びRで例示した極性基を含む基と同様の基等が挙げられる。
上記RL1としては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
構造単位(III)としては、これらの中で、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、オキサノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、γ−ブチロラクトン構造を含む構造単位、エチレンカーボネート構造を含む構造単位、ノルボルナンスルトン構造を含む構造単位、ヒドロキシアダマンタン構造を含む構造単位及びフェノール基を含む構造単位が好ましく、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、オキサノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、シアノ置換ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、エチレンカーボネート−イルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ノルボルナンスルトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位に由来する構造単位及びビニルフェノールに由来する構造単位がより好ましい。
[A]重合体が構造単位(III)を有する場合、[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(III)の含有割合の下限としては、1モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、25モル%が特に好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、75モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、65モル%がさらに好ましく、60モル%が特に好ましい。上記含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジストパターンの基板への密着性をより向上させることができる。上記含有割合が上記下限未満だと、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されるレジストパターンの基板への密着性が低下する場合がある。上記含有割合が上記上限を超えると、感放射線性樹脂組成物(I)のパターン形成性が低下する場合がある。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、上記構造単位(I)以外の構造単位であってフッ素原子を含む構造単位である。[A]重合体は、構造単位(I)に加え、構造単位(IV)をさらに有することで、フッ素原子含有率を調整することができ、その結果、感放射線性樹脂組成物(I)物から形成されるレジスト膜表面の動的接触角を向上させることができる。
上記構造単位(IV)としては、下記式(ff1)で表される構造単位(以下、「構造単位(IVa)」ともいう)、下記式(ff2)で表される構造単位(以下、「構造単位(IVb)」ともいう)及びこれらの組み合わせが好ましい。構造単位(IV)は、構造単位(IVa)及び構造単位(IVb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(IVa)]
構造単位(IVa)は、下記式(ff1)で表される構造単位である。[A]重合体は構造単位(IVa)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 0006668825
上記式(ff1)中、RF1は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。LF1は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。RF2は、炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基である。
上記RF1としては、構造単位(IVa)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記LF1としては、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−及び−O−CO−NH−が好ましく、−CO−O−がより好ましい。
上記RF2で表される炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えばトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記RF2で表される炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基としては、例えばモノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記RF2としては、これらの中で、フッ素化鎖状炭化水素基が好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がより好ましい。
[A2]重合体が構造単位(IVa)を含有する場合、[A2]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(IVa)の含有割合の下限としては、3モル%がより好ましく、5モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましい。[A]重合体は、構造単位(IVa)の含有割合を上記範囲とすることで、液浸露光時においてレジスト膜表面のより高い動的接触角を発現させることができる。
[構造単位(IVb)]
構造単位(IVb)は、下記式(ff2)で表される構造単位である。[A]重合体は構造単位(IVb)を有することで、フッ素原子含有率を調整すると共に、アルカリ現像前後における撥水性及び親水性を変化させることができる。
Figure 0006668825
上記式(ff2)中、RF3は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RF4は、単結合、炭素数1〜20の(u+1)価の炭化水素基又はこの炭化水素基のRF5側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NRFF1−、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合された構造のものである。RFF1は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。RF5は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。LF2は、単結合又は炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基である。LF3は、酸素原子、−NRFF2−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。RFF2は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。*は、RF6に結合する部位を示す。RF6は、水素原子又は炭素数1〜30の1価の有機基である。uは、1〜3の整数である。但し、uが1の場合、RF4は単結合であってもよい。uが2又は3の場合、複数のRF5、LF2、LF3及びRF6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。LF2が単結合の場合、RF6は、フッ素原子を含む基である。
上記RF3としては、構造単位(IVb)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記RF4で表される炭素数1〜20の(u+1)価の炭化水素基としては、例えば上記式(a−1)におけるRA2として例示した1価の炭化水素基からu個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記uとしては、1及び2が好ましく、1がより好ましい。
上記RF4としては、uが1の場合、単結合及び2価の炭化水素基が好ましく、単結合及びアルカンジイル基がより好ましく、単結合及び炭素数1〜4のアルカンジイル基がさらに好ましく、単結合、メタンジイル基及びプロパンジイル基が特に好ましい。
上記RF5で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記式(a−1)におけるRA2として例示した炭素数1〜20の1価の有機基から、1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記RF5としては、単結合及びラクトン構造を有する基が好ましく、単結合及び多環のラクトン構造を有する基がより好ましく、単結合及びノルボルナンラクトン構造を有する基がより好ましい。
上記LF2で表される炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば
フルオロメタンジイル基、ジフルオロメタンジイル基、フルオロエタンジイル基、ジフルオロエタンジイル基、テトラフルオロエタンジイル基、ヘキサフルオロプロパンジイル基、オクタフルオロブタンジイル基等のフッ素化アルカンジイル基;
フルオロエテンジイル基、ジフルオロエテンジイル基等のフッ素化アルケンジイル基などが挙げられる。これらの中で、フッ素化アルカンジイル基が好ましく、ジフルオロメタンジイル基がより好ましい。
上記LF3としては、酸素原子、−CO−O−*及び−SO−O−*が好ましく、−CO−O−*がより好ましい。
上記R22で表される1価の有機基としては、例えば酸解離性基、アルカリ解離性基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基等が挙げられる。
上記構造単位(IVb)としては、例えば下記式(ff2−1)〜(ff2−3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(ff2−1)〜(ff2b−3)中、RF4’は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。RF3、LF2、RF6及びuは、上記式(ff2)と同義である。uが2又は3である場合、複数のLF2及びRF6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
[A2]重合体が構造単位(IVb)を含有する場合、[A2]重合体を構成する全構造単位に対する上記構造単位(IVb)の含有割合の下限としては、5モル%が好ましい。上記構造単位(IVb)の含有割合の上限としては、80モル%が好ましく、60モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましい。[A]重合体は構造単位(IVb)の含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)から形成されたレジスト膜表面は、アルカリ現像において動的接触角の低下度をより向上させることができる。
[他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)〜(IV)以外の他の構造単位を有していてもよい。上記その他の構造単位としては、例えば非解離性の脂環式炭化水素基を含む構造単位等が挙げられる。上記他の構造単位の含有割合の上限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して20モル%が好ましく、10モル%がより好ましい。
感放射線性樹脂組成物(I)は[A]重合体を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤などが挙げられる。
これらの中で、AIBN及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等の脂環式炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;
アミド系溶媒としては、例えば
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド類、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の環状アミド類等のアミド類などが挙げられる。
これらの中で、ケトン類、アルコール系溶媒及びエーテル類が好ましい。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度の下限としては、通常40℃であり、50℃が好ましい。上記反応温度の上限としては、通常150℃であり、120℃が好ましい。反応時間の下限としては、通常1時間である。上記反応時間の上限としては、通常48時間であり、24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限は、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、2,500がさらに好ましく、3,000が特に好ましい。上記Mwの上限は、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限は、通常1であり、1.1が好ましい。上記Mw/Mnの上限は、通常5であり、3が好ましく、2.5がよりに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、放射線照射により酸を発生する物質である。その酸の作用により[A]重合体の酸解離性基が解離してカルボキシ基等の極性基が生じ、その結果、[A]重合体のエッチングレートが変化する。[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、ヨードニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[B]酸発生剤の具体例としては、例えば特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[B]酸発生体は下記式(b)で表される化合物を含むことが好ましい。[B]酸発生体が下記構造を有する化合物を含むことで、パターンの断面形状の矩形性をより向上させることができる。
Figure 0006668825
上記式(b)中、RB1は環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。RB2は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Xは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
上記RB1で表される環員数6以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えば
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基;
シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基等のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
上記RB1で表される環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えば
ノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造含有基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造含有基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環構造含有基;
アザシクロヘキシル基、アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環構造含有基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環構造含有基などが挙げられる。
B1で表される基の環員数の下限としては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から8が好ましく、9がより好ましく、10がさらに好ましい。一方、上記環員数の上限としては、15が好ましく、13がより好ましい。
B1としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基及び環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基、アダマンタン−1−イルオキシカルボニル基、ノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニル基及びピペリジン−1−イルスルホニル基がより好ましい。
上記RB2で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えばメタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基、1,1,2−トリフルオロブタンジイル基及び1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンジイル基がさらに好ましい。
上記Xで表される1価の感放射線性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この感放射線性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Xで表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、例えばS、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む感放射線性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えばスルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、ヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、下記式(b−a)で表されるスルホニウムカチオン、下記式(b−b)で表されるテトラヒドロチオフェニウムカチオン及び下記式(b−c)で表されるヨードニウムカチオンが好ましい。
Figure 0006668825
上記式(b−a)中、RB3、RB4及びRB5は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−RBB1若しくは−SO−RBB2であるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。RBB1及びRBB2は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。b1、b2及びb3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。RB3〜RB5並びにRBB1及びRBB2がそれぞれ複数の場合、複数のRB3〜RB5並びにRBB1及びRBB2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(b−b)中、RB6は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。b4は0〜7の整数である。RB6が複数の場合、複数のRB6は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRB6は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。RB7は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。b5は、0〜6の整数である。RB7が複数の場合、複数のRB7は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRB7は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。nは、0〜3の整数である。
上記式(b−c)中、RB8及びRB9は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−RBB3若しくは−SO−RBB4であるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。RBB3及びRBB4は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。b6及びb7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。RB8、RB9、RBB3及びRBB4がそれぞれ複数の場合、複数のRB8、RB9、RBB3及びRBB4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記RB3〜RB9で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記RB3〜RB9で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えばi−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記RB3〜RB5、RB8及びRB9で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記RB6及びRB7で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。これらの中でハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記RB3〜RB9としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基及び−OSO−RBB5、−SO−RBB5が好ましく、フッ素化アルキル基及び非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。RBB5は、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(b−a)におけるb1、b2及びb3としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(b−b)におけるb4としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、1がさらに好ましい。b5としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。nとしては、1〜3の整数が好ましく、2及び3がより好ましく、2がさらに好ましい。
上記式(b−c)におけるb6及びb7としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Xとしては、上記式(b−a)で表されるカチオンが好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオンがより好ましい。
上記式(b)で表される酸発生剤としては、例えば、下記式(b−1)〜(b−16)で表される化合物(以下、「化合物(b−1)〜(b−16)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩及びテトラヒドロチオフェニウム塩がより好ましく、化合物(b−1)、化合物(b−12)、化合物(b−13)及び化合物(b−14)がさらに好ましい。
[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、形成されるプレパターンのパターン形状を良好なものとする観点から、[A]重合体100質量部に対する[B]酸発生剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましく、3質量部が特に好ましい。一方、[B]酸発生剤の含有量の上限としては、40質量部が好ましく、35質量部がより好ましく、30質量部がさらに好ましく、25質量部が特に好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで上記プレパターンの矩形性が向上する。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]溶媒>
感放射線性樹脂組成物(I)は、[C]溶媒を含有する。[C]溶媒は[A]重合体及び[B]酸発生体、並びに必要に応じて含有される[D]酸拡散制御体、[E]重合体及びその他の任意成分を溶解又は分散することができるものであれば特に限定されない。[C]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数3〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジ脂肪族エーテル系溶媒;
アニソール、ジフェニルエーテル等の含芳香環エーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、アセトフェノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等のアルコール系溶媒及びケトン系溶媒;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のジケトン系溶媒などが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒;
N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の環状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
これらの中で、アルコール系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒及び環状ケトン系溶媒がより好ましい。[C]溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<[D]酸拡散制御体>
感放射線性樹脂組成物(I)は、必要に応じて[D]酸拡散制御体を含有してもよい。[D]酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏する。その結果、得られる感放射線性樹脂組成物(I)の貯蔵安定性がさらに向上する。また、レジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物(I)が得られる。[D]酸拡散制御体の感放射線性樹脂組成物(I)における含有形態としては、後述するような低分子化合物である酸拡散制御剤の形態(以下、適宜「酸拡散制御剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸拡散制御基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
上記[D]酸拡散制御剤としては、例えば下記式(c−1)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(c−1)中、RC1、RC2及びRC3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えばn−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類などが挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体などが挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類、ピラジン、ピラゾールなどが挙げられる。
また、上記酸拡散制御剤として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する酸拡散制御剤としては、例えばN―(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N―(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、酸拡散制御体として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(c−2)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(c−3)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(c−2)及び式(c−3)中、RC4〜RC8は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、RCC1−COO、RCC1−SO 又は下記式(c−4)で表されるアニオンである。但し、RCC1は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 0006668825
上記式(c−4)中、RC9は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。nは0〜2の整数である。nが2の場合、複数のRC9はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
感放射線性樹脂組成物(I)が[D]酸拡散制御剤を含有する場合、[A]重合体100質量部に対する[D]酸拡散制御剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.3質量部がより好ましい。一方、上記含有量の上限としては、10質量部が好ましく、8質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましい。
<[E]重合体>
[E]重合体は、[A]重合体以外のフッ素原子含有重合体であり、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体であって、撥水性重合体添加剤である。当該感放射線性組成物が、[E]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の[E]重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[E]重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように感放射線性樹脂組成物(I)が[E]重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト膜を形成することができる。
感放射線性樹脂組成物(I)が[E]重合体を有する場合、[E]重合体のフッ素原子含有率の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましく、5質量%が特に好ましい。一方、上記含有率の上限としては、60質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。[E]重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[E]重合体におけるフッ素原子の含有形態は特に限定されず、主鎖、側鎖及び末端のいずれに結合するものでもよいが、フッ素原子を含む構造単位を有することが好ましい。
[E1]重合体としては、フッ素原子を含む構造単位として、[A]重合体における構造単位(IVa)、構造単位(IVb)及びこれらの組み合わせを有することが好ましい。[E1]重合体は、構造単位(IVa)及び構造単位(IVb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
上記構造単位(IVa)及び構造単位(IVb)の含有割合の下限としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましい。一方、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、85モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましい。
また、[E]重合体としては、酸解離性基を含む構造単位を有することが好ましい。酸解離性基を含む構造単位としては、[A]重合体における構造単位(II)等が挙げられる。
感放射線性樹脂組成物(I)が[E]重合体を含有する場合、[A]重合体100質量部に対する[E]重合体の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.2質量部がより好ましく、0.5質量部がさらに好ましく、1質量部が特に好ましい。一方、上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましく、10質量部が特に好ましい。
[E]重合体は、上述した[A]重合体と同様の方法で合成することができる。
[E]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、その下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、2,500がさらに好ましく、3,000が特に好ましい。一方、上記重量平均分子量の上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[E]重合体のMwを上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[E]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[E]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[E]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限としては、1が好ましい。一方、上記比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。
感放射線性樹脂組成物(I)における[E]重合体の含有量の下限としては、[A2]重合体のレジスト膜表層への偏在化を促進し、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能を向上させる観点から、[A2]重合体100質量部に対して、500質量部が好ましく、700質量部がより好ましく、1,000質量部がさらに好ましい。一方、上記含有量の上限としては、100,000質量部が好ましく、20,000質量部がより好ましく、10,000質量部がさらに好ましい。感放射線性樹脂組成物(I)は、[F]重合体を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[F]重合体>
[F]重合体は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が小さく、酸解離性基を含む構造単位を有する重合体である。感放射線性樹脂組成物(I)は、例えば[A]重合体が撥水性重合体添加剤として用いられている場合([A2]重合体)に、ベース重合体として[F]重合体を含有することが好ましい。[F]重合体としては、[A]重合体における構造単位(II)及び構造単位(III)を有するものが好ましく、その他の構造単位を有していてもよい。
上記構造単位(II)の含有割合の下限としては、[F]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましい。上記含有割合の上限としては、70モル%が好ましく、60モル%がより好ましい。
上記構造単位(III)の含有割合の下限としては、[F]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましい。上記含有割合の上限としては、70モル%が好ましく、60モル%がより好ましい。
[F]重合体がその他の構造単位を含有する場合、その他の構造単位の下限としてはそれぞれ、[F]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましい。上記含有割合の上限としては、40モル%が好ましく、30モル%がより好ましい。
[F]重合体のMwの下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、3,000がさらに好ましく、5,000が特に好ましい。一方、[F]重合体のMwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。
[F]重合体のMw/Mnの下限としては、通常1である。一方、上記Mw/Mnの上限としては、通常5であり、3が好ましく、2がさらに好ましい。
感放射線性樹脂組成物(I)における[F]重合体の含有量の下限としては、[A2]重合体のレジスト膜表層への偏在化を促進し、感放射線性樹脂組成物(I)のリソグラフィー性能を向上させる観点から、[A2]重合体100質量部に対して、500質量部が好ましく、700質量部がより好ましく、1,000質量部がさらに好ましい。一方、上記含有量の上限としては、100,000質量部が好ましく、20,000質量部がより好ましく、10,000質量部がさらに好ましい。感放射線性樹脂組成物(I)は、[F]重合体を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[G]偏在化促進剤>
感放射線性樹脂組成物(I)は、必要に応じて[G]偏在化促進剤を含有してもよい。[G]偏在化促進剤は、感放射線性樹脂組成物(I)が[E]重合体等の撥水性重合体添加剤を含有する場合等に、この撥水性重合体添加剤をより効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するものである。感放射線性樹脂組成物(I)にこの偏在化促進剤を含有させることで、上記撥水性重合体添加剤の添加量を従来よりも少なくすることができる。従って、リソグラフィー性能を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制し、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような偏在化促進剤として用いることができるものとしては、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えばスクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えばグリセリン等が挙げられる。
感放射線性樹脂組成物(I)が[G]偏在化促進剤を含有する場合、[G]偏在化促進剤の含有量の下限としては、感放射線性樹脂組成物(I)における重合体の総量100質量部に対して、10質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、20質量部がさらに好ましく、25質量部が特に好ましい。上記含有量の上限としては、500質量部が好ましく、300質量部がより好ましく、200質量部がさらに好ましく、100質量部が特に好ましい。
<その他の任意成分>
感放射線性樹脂組成物(I)は、上記[A]〜[G]成分以外にも、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、KP341(信越化学工業社)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社)、メガファックF171、同F173(以上、DIC社)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業社)等が挙げられる。感放射線性樹脂組成物(I)における界面活性剤の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部である。
(脂環式骨格含有化合物)
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。感放射線性樹脂組成物(I)における脂環式骨格含有化合物の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して通常5質量部である。
(増感剤)
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、感放射線性樹脂組成物(I)の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。感放射線性樹脂組成物(I)における増感剤の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部である。
<感放射線性樹脂組成物(I)の調製方法>
感放射線性樹脂組成物(I)は、例えば[A]重合体、[B]酸発生体、[C]溶媒、必要に応じて含有される任意成分及び[D]酸拡散制御体を所定の割合で混合することにより調製できる。この場合、上記各成分の混合後に、例えば孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することが好ましい。感放射線性樹脂組成物(I)の固形分濃度の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましく、1.5質量%が特に好ましい。上記固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましく、10質量%が特に好ましい。
<レジストパターン形成方法>
本発明の別の一態様に係るレジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程(以下「レジスト膜形成工程」ともいう)、上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)を備える。上記レジスト膜を上述した感放射線性樹脂組成物(I)により形成する。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述の感放射線性樹脂組成物(I)を用いているので、優れた焦点深度及びMEEF性能を発揮し、LWRが小さく、かつ欠陥の少ない解像度、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。以下、レジストパターン形成方法の各工程について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、感放射線性樹脂組成物(I)によりレジスト膜を形成する。このレジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハ、二酸化シリコン、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知のもの等が挙げられる。また、例えば特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。塗布方法としては、例えば回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。塗布した後に、必要に応じて、塗膜中の溶媒を揮発させるため、プレベーク(PB)を行ってもよい。PB温度の下限としては、通常60℃であり、80℃が好ましい。一方、PB温度の上限としては、通常140℃であり、120℃が好ましい。PB時間の下限としては、通常5秒であり、10秒が好ましい。一方、PB時間の下限としては、通常600秒であり、300秒が好ましい。形成されるレジスト膜の平均厚さの下限としては、10nmが好ましい。上記平均厚さの上限としては、1,000nmが好ましく、500nmがより好ましい。
[露光工程]
本工程では、レジスト膜形成工程で形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介するなどして(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)放射線を照射し、露光する。放射線としては、目的とするパターンの線幅に応じて、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらの中でも、遠紫外線、EUV、電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、EUV、電子線がより好ましく、ArFエキシマレーザー光、EUV、電子線がさらに好ましい。
露光を液浸露光により行う場合、用いる液浸液としては、例えば水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生体から発生した酸による[A]重合体等が有する酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性により差が生じる。PEB温度の下限としては、通常50℃であり、80℃が好ましい。一方、PEB温度の上限としては、通常180℃であり、130℃が好ましい。PEB時間の下限としては、通常5秒であり、10秒が好ましい。一方、PEB時間の上限としては、通常600秒であり、300秒が好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。現像工程における現像方法としては、アルカリ現像でも有機溶媒現像よい。
上記現像に用いる現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物(I)の[B]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましく、99質量%が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
本発明の別の一態様に係るレジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程ともいう)、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を有機溶媒を主成分とする現像液で現像する工程を備える。上記レジスト膜を感放射線性樹脂組成物(II)により形成する。
当該レジストパターン形成方法によれば、感放射線性樹脂組成物(II)を用いているので、優れた焦点深度及びMEEF性能を発揮し、LWRが小さく、かつ欠陥の少ない解像度、断面形状の矩形性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。以下、レジストパターン形成方法の各工程について説明する。
レジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程については、上記レジスト膜形成工程及び上記露光工程とそれぞれ同様である。以下、上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する工程について説明する。
[上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する工程]
本工程では、上記レジスト膜を露光する工程で露光されたレジスト膜を、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。現像液としては、例えば有機溶媒の含有量が50質量%以上であることが好ましい。
有機溶媒としては、上記露光工程において例示したものと同様のものを用いることができる。好ましいもの、現像液中の有機溶媒の含有量についても上記現像工程における場合と同様である。現像方法についても、上記現像工程において例示した方法と同様の方法で行うことができる。
<感放射線性樹脂組成物(II)>
感放射線性樹脂組成物(II)は、[A’]重合体、感放射線性酸発生体、及び溶媒を含有する。感放射線性樹脂組成物(II)は、好適成分として、[D]酸拡散制御体、[E]重合体、[F]重合体及び[G]偏在化促進剤を含有してもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有してもいてもよい。
感放射線性樹脂組成物(II)は、重合体成分として、ベース重合体のみを含有していてもよく、当該ベース重合体以外に撥水性重合体添加剤を含有することもできる。放射線性樹脂組成物(II)は、撥水性重合体添加剤を含有することで、レジスト膜からの酸発生体等の溶出を抑制できると共に、形成されたレジスト膜表面が高い動的接触角を示すので、レジスト膜表面は優れた水切れ特性を発揮することができる。これにより液浸露光プロセスにおいて、レジスト膜表面と液浸媒体を遮断するための上層膜を別途形成することを要することなく、高速スキャン露光を可能にすることができる。
感放射線性樹脂組成物(II)が撥水性重合体添加剤を含有する場合の撥水性重合体添加剤としては、感放射線性樹脂組成物(I)の成分として記載したものと同様のものを使用することができ、撥水性重合体添加剤の含有量、感放射線性樹脂組成物(II)における重合体成分の態様としては、感放射線性樹脂組成物(I)の場合と同様である。
感放射線性樹脂組成物(II)の感放射線性酸発生体、溶媒、[D]酸拡散制御体、[E]重合体、[F]重合体、[G]偏在化促進剤及びその他の任意成分としては、上記感放射線性樹脂組成物(I)のそれぞれの成分として記載したものと同様のものを使用することができる。また、それぞれの成分として好ましいもの、含有割合等についても、上記感放射線性樹脂組成物(I)の場合と同様である。以下、[A’]重合体について説明する。
<[A’]重合体>
[A’]重合体は、構造単位(I’)を有する重合体である。感放射線性樹脂組成物(II)は、[A’]重合体が構造単位(I’)を有することで、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。感放射線性樹脂組成物(II)が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、[A’]重合体は、Lのアルキレン鎖(以下、「基(L’)」ともいう)を含む環状骨格を有することで主鎖が剛直性の高いものとなる。この結果、[A’]重合体は、感放射線性酸発生体から生じる酸の拡散長を適度に短くすることができ、また、[A’]重合体は、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する際に体積変化等による膜収縮を抑制することができる。そのため、感放射線性樹脂組成物(II)のリソグラフィー性能を向上させることができると考えられる。
感放射線性樹脂組成物(II)におけるベース重合体としての[A]重合体(以下、「[A1’]重合体」ともいう)は、構造単位(I’)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(II)及び極性基を含む構造単位(III)を有することが好ましく、上記構造単位(I’)〜(III)以外の他の構造単位を有してもよい。
感放射線性樹脂組成物(I)における撥水性重合体添加剤としての[A’]重合体(以下、「[A2’]重合体」ともいう)は、構造単位(I’)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(II)を有することが好ましく、極性基を含む構造単位(III)及び構造単位(I’)以外の構造単位であってフッ素原子を含む構造単位(IV)を有してもよく、上記構造単位(I’)〜(IV)以外の他の構造単位を有してもよい。
[A’]重合体は、上記各構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。[A’]重合体の酸解離性基を含む構造単位(II)、極性基を含む構造単位(III)、構造単位(I’)以外の構造単位であってフッ素原子を含む構造単位(IV)及び上記構造単位(I’)〜(III)以外の他の構造単位としては、上記[A]重合体のそれぞれの構造単位として記載したものと同様のものを使用することができる。また、それぞれの構造単位として好ましいものについても、上記[A]重合体の場合と同様である。以下、構造単位(I’)について説明する。
[構造単位(I’)]
構造単位(I’)は、下記式(1’)で表される構造単位である。
Figure 0006668825
(式(1’)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。L’は、炭素数2〜8のアルキレン鎖、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子、窒素原子若しくは酸素原子を含む基である。)
[A’]重合体のR、R、R、R、R及びRについては、上記[A]重合体のそれぞれとして例示したものと同様のものを使用することができる。また、それぞれの成分として好ましいものについても、上記[A]重合体の場合と同様である。以下、基(L’)について説明する。
(基(L’))
基(L’)は、炭素数2〜8のアルキレン鎖、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子、窒素原子若しくは酸素原子を含む基である。
上記L’で表されるアルキレン鎖が有する水素原子を置換する置換基としては、上記基(L)の置換基として記載したものと同様のものを使用することができる。また、上記置換基として好ましいものにつても、上記基(L)の場合と同様である。上記L’で表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる硫黄原子及び上記L’で表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる窒素原子としては、上記基(L)のそれぞれの原子として記載したものと同様のものを使用することができる。また、それぞれの原子として好ましいものにつても、上記基(L)の場合と同様である。
上記L’で表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる酸素原子としては、例えば−O−の酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−等に含まれる酸素原子などが挙げられる。
基(L’)の鎖長としては、構造単位(I’)を与える単量体の重合性の観点から、2〜5の整数が好ましく、2〜4の整数がより好ましい。
上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に酸素原子を含む基としては、例えば下記式(L’)で表される基が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(L’)中、X’は、酸素原子又は−(CH−及び−(CH−の少なくとも一方と連結する酸素原子を含む2価の連結基である。但し、X’はアルキレン鎖を含まない。m及びnは、上記式(L)と同義である。
上記X’で表される酸素原子を含む2価の連結基としては、例えば−O−、上記L’で表されるアルキレン鎖の炭素−炭素間に含まれる酸素原子を構成する基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
これらの中で、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸と[A’]重合体との間の相互作用をより適度に調整し、リソグラフィー性能を向上させる観点から、−O−が好ましい。
構造単位(I’)としては、例えば上記構造単位(I)として例示した構造単位、下記式(A’−1)〜(A’−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(I’−1)〜(I’−4)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
構造単位(I’)としては、構造単位(I−1)〜(I−12)、(I−15)〜(I−17)、(I−20)〜(I−23)、(I−25)〜(I−32)、(I−34)〜(I−36)、(I’−1)及び(I’−2)が好ましい。
[A1’]重合体の構造単位(I’)の含有割合の下限としては、[A1’]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、3モル%がより好ましく、8モル%がさらに好ましく、20モル%が特に好ましい。上記構造単位(I’)の含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。[A2’]重合体の構造単位(I)の含有割合の下限としては、[A2’]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましく、50モル%が特に好ましい。上記構造単位(I’)の含有割合の上限としては、95モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、85モル%がさらに好ましく、80モル%が特に好ましい。[A’]重合体の構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I’)のリソグラフィー性能を向上させることができる。
[A1’]重合体の構造単位(I’)の含有割合としては、[A1’]重合体を構成する全構造単位に対して、100モル%であってもよい。[A1’]重合体の構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、[A1’]重合体を均一なものとすることができ、感放射線性樹脂組成物(I’)のリソグラフィー性能をより向上させることができる。
構造単位(I’)を与える単量体としては、例えば下記式(i’)で表される化合物(以下、「化合物(i’)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006668825
上記式(i’)中、R、R、R、R、R、R及びL’は、上記式(1’)と同義である。
上記化合物(i’)は例えば上記化合物(i)と同様の方法で合成することができる。
<[A’]重合体の合成方法>
[A’]重合体は例えば上述した[A]重合体と同様の方法で合成することができる。
[A’]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限は、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、2,500がさらに好ましく、3,000が特に好ましい。上記Mwの上限は、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[A’]重合体のMwを上記範囲とすることで、感放射線性樹脂組成物(I)の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A’]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。
[A’]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限は、通常1であり、1.1が好ましい。上記Mw/Mnの上限は、通常5であり、3が好ましく、2.5がよりに好ましい。
以下、本発明の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における各測定は、下記の方法により行った。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
GPCカラム(東ソー社の「G2000HXL」:2本、「G3000HXL」:1本、「G4000HXL」:1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、試料濃度:1.0質量%、試料注入量:100μL、カラム温度:40℃、検出器:示差屈折計の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
13C−NMR分析]
日本電子社の「JNM−ECX400」を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して、各重合体における各構造単位の含有割合(モル%)を求める分析を行った。
<化合物の合成>
[合成例1](化合物(M−1)の合成)
500mLの丸底フラスコに炭酸カリウム22.1g(160mmol)、下記式(m−1)で表される化合物30g(155mmol)、テトラヒドロフラン80mLを加えて撹拌を開始した。そこへ、マロノニトリル5.2g(80.0mmol)をテトラヒドロフラン40mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、室温で1時間撹拌した。その後、50℃に昇温し6時間加熱撹拌した。ろ過で無機塩を除去した後、溶媒を留去し酢酸エチルを加えた。水洗を3回した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィで精製することで下記式(M−1)で表される化合物を21.9g(収率97%)得た。
Figure 0006668825
[合成例2〜30](化合物(M−2)〜(M−30)の合成)
前駆体を適宜選択し、合成例1と同様の操作を行うことによって、下記式(M−2)〜(M−30)で表される化合物を合成した。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
<[A]重合体、[E]重合体及び[F]重合体の合成>
上記合成した化合物(M−1)〜(M−30)以外の[A]重合体、[E]重合体及び[F]重合体の合成で用いた単量体を以下に示す。
Figure 0006668825
[合成例31](重合体(A1−1)の合成)
上記式(M’−2)で表される化合物9.08g(50モル%)、上記式(M’−1)で表される化合物8.23g(40モル%)、上記式(M−1)で表される化合物2.69g(10モル%)を2−ブタノン40gに溶解し、開始剤としてAIBN0.76g(全単量体に対して5モル%)を添加して単量体溶液を調製した。次いで20gの2−ブタノンを入れた100mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。400gのメタノール中に冷却した重合溶液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を80gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A1−1)を合成した(14.8g、収率74%)。重合体(A1−1)のMwは7,200であり、Mw/Mnは1.53であった。13C−NMR分析の結果、上記式(M’−2)で表される化合物、上記式(M’−1)で表される化合物及び上記式(M−1)で表される化合物に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ50.1モル%、40.2モル%、9.7モル%であった。
[合成例69](重合体(A1−39)の合成)
上記式(M’−3)で表される化合物42.99g(50モル%)、上記式(M’−2)で表される化合物41.62g(40モル%)、上記式(M−1)で表される化合物15.39g(10モル%)、開始剤としてAIBN4.35g(全単量体に対して5モル%)及びt−ドデシルメルカプタン1、14gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A1−39)を得た(62.1g、収率70%)。重合体(A1−39)のMwは7000であり、Mw/Mnは1.87であった。13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン、上記式(M’−2)で表される化合物及び上記式(M−1)で表される化合物に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ50.2モル%、40.1モル%、9.7モル%であった。
[合成例32〜68並びに71及び72](重合体(A1−2)〜(A1−38)、(F−1)及び(F−2)の合成)
下記表1、表2又は表3に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は合成例31と同様の操作を行うことによって、重合体(A1−2)〜(A1−38)並びに(F−1)及び(F−2)を合成した。
[合成例70](重合体(A1−40)の合成)
下記表3に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は合成例69と同様の操作を行うことによって、重合体(A1−40)を合成した。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
[合成例73](重合体(E−1)の合成)
上記式(M’−12)で表される化合物71.67g(70モル%)及び上記式(M’−13)で表される化合物28.33g(30モル%)を、100gの2−ブタノンに溶解し、開始剤としてジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート6.47g(全単量体に対して5モル%)を溶解させて単量体溶液を調製した。次いで100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。反応溶液を2L分液漏斗に移液した後、150gのn−ヘキサンで上記重合溶液を均一に希釈し、600gのメタノールを投入して混合した。次いで30gの蒸留水を投入し、さらに攪拌して30分静置した。その後、下層を回収し、固形分である重合体(E−1)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(収率60%)。重合体(E−1)のMwは7,200であり、Mw/Mnは2.00であった。13C−NMR分析の結果、上記式(M’−12)で表される化合物及び上記式(M’−13)で表される化合物に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ71.1モル%及び28.9モル%であった。
[合成例74〜76](重合体(A2−1)〜(A2−3)の合成)
下記表4に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は合成例73と同様の操作を行うことによって、重合体(A2−1)〜(A2−3)を合成した。
Figure 0006668825
<感放射線性樹脂組成物(J)の調製>
下記実施例1〜45、比較例1及び2の感放射線性樹脂組成物(J)の調製に用いた[B]酸発生体、[C]溶媒、[D]酸拡散制御剤及び[G]偏在化促進剤を以下に示す。
[[B]酸発生体]
各構造式を以下に示す。
B−1:トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン−1−スルホネート
B−2:トリフェニルスルホニウムノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
B−3:トリフェニルスルホニウム3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1−スルホネート
B−4:トリフェニルスルホニウムアダマンタン−1−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
Figure 0006668825
[[C]溶媒]
C−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
C−2:シクロヘキサノン
[[D]酸拡散制御剤]
各構造式を以下に示す。
D−1:トリフェニルスルホニウムサリチレート
D−2:トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
D−3:N−(n−ウンデカン−1−イルカルボニルオキシエチル)モルホリン
D−4:2,6−ジi−プロピルアニリン
D−5:トリn−ペンチルアミン
Figure 0006668825
[[G]偏在化促進剤]
G−1:γ−ブチロラクトン
[実施例1]
[A]重合体としての(A1−1)100質量部、[B]酸発生体としての(B−1)8.5質量部、[C]溶媒としての(C−1)2,240質量部及び(C−2)960質量部、[D]酸拡散制御剤としての(D−1)2.3質量部、[E]重合体としての(E−1)3質量部並びに[G]偏在化促進剤としての(G−1)30質量部を配合し、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過することにより感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例2〜45、比較例1及び2]
下記表5、表6又は表7に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例1と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
Figure 0006668825
<レジストパターンの形成(1)>
12インチのシリコンウエハー表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」))を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより平均厚さ105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚さ90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、NA=1.3、ダイポール(シグマ0.977/0.782)の光学条件にて、40nmラインアンドスペース(1L1S)マスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いてアルカリ現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmの1対1ラインアンドスペースのマスクを介して形成した線幅が、線幅40nmの1対1ラインアンドスペースに形成される露光量を最適露光量とした。
<レジストパターンの形成(2)>
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成したレジストパターンについて、下記方法に従って測定することにより、各感放射線性樹脂組成物を評価した。評価結果を下記表8及び表9に示す。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「CG−4100」)を用いた。
[LWR性能]
レジストパターンを、上記走査型電子顕微鏡を用い、パターン上部から観察した。線幅を任意のポイントで計50点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能(nm)とした。LWR性能は、その値が小さいほど良いことを示す。
[解像性]
上記最適露光量において解像される最小のレジストパターンの寸法を測定し、この測定結果は解像性(nm)とした。測定値が小さいほど解像性は良いことを示す。
[断面形状]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンの断面形状を観察し、レジストパターンの中間での線幅Lb及び膜の上部での線幅Laを測定した。このとき、0.90≦La/Lb≦1.10である場合、断面形状は「良好」と、上記範囲外である場合、「不良」と評価できる。
[焦点深度]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンにおいて、深さ方向にフォーカスを変化させた際の寸法を観測し、ブリッジや残渣が無いままパターン寸法が基準の90%〜110%に入る深さ方向の余裕度を測定し、この測定結果を焦点深度(nm)とした。測定値が大きいほど焦点深度は良いことを示す。
[MEEF]
上記最適露光量において、5種類のマスクサイズ(38.0nmLine/80nmPitch、39.0nmLine/80nmPitch、40.0nmLine/80nmPitch、41.0nmLine/80nmPitch、42.0nmLine/80nmPitch)で解像されるレジストパターンの線幅を測定した。横軸をマスクサイズ、縦軸を各マスクサイズで形成された線幅として、得られた測定値をプロットし、最小二乗法により算出した近似直線の傾きを求め、この傾きをMEEF性能とした。測定値が小さいほどMEEFは良いことを示す。
[現像欠陥抑制性]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンにおいて、欠陥数を、欠陥検査装置(KLA−Tencor社の「KLA2810」)を用いて測定した。そして、上記測定された欠陥をレジスト膜由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類し、レジスト膜由来と判断されるものの数を算出し、現像欠陥抑制性(cm)とした。現像欠陥抑制性は、このレジスト膜由来と判断される欠陥の数が少ないほど良好である。
Figure 0006668825
Figure 0006668825
[膜収縮抑制性]
12インチのシリコンウエハー表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより平均厚さ105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚さ90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、70mJで全面露光を行った後に膜厚測定を実施し平均厚さAを求めた。続いて、90℃で60秒間のPEBを実施した後に、再度膜厚測定を実施し平均厚さBを求めた。このとき、100×(A−B)/A(%)を求め、これを膜収縮抑制性(%)とした。結果を下記表10に示す。測定値が小さいほど膜収縮抑制性は良いことを示す。
Figure 0006668825
[電子線露光用感放射線性樹脂組成物の調製]
[実施例46]
[A]重合体としての(A1−1)100質量部、[B]酸発生体としての(B−1)20質量部、[C]溶媒としての(C−1)4280質量部、[D]酸拡散制御体としての(D−1)3.6質量部及び(C−2)1830質量部を配合し、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過することにより感放射線性樹脂組成物(J−46)を調製した。
[実施例47〜50、比較例3及び4]
下記表11に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例46と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 0006668825
<レジストパターンの形成(3)>
8インチのシリコンウエハー表面にスピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT8」)を使用して、表11に記載の各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、平均厚さ50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、簡易型の電子線描画装置(日立製作所社の「型式「HL800D」、出力:50KeV、電流密度:5.0A/cm)を用いて電子線を照射した。照射後、120℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いて23℃で30秒間現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。
<レジストパターンの形成(4)>
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記各感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジストパターンについて、実施例1〜45と同様の評価を実施した。評価結果を下記表12に示す。
Figure 0006668825
表8、表9、表10及び表12の結果からわかるように、実施例の感放射線性樹脂組成物によれば、ArF露光及び電子線露光のいずれにおいても、また、アルカリ現像及び有機現像のいずれにおいてもLWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性に優れる。なお、電子線露光とEUV露光とでは、得られるレジストパターンの性能に相関があることが知られている。従って、実施例の感放射線性樹脂組成は、EUV露光においても優れたリソグラフィー性能を発揮すると推測される。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度、MEEF性能、現像欠陥抑制性及び膜収縮抑制性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、当該感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される構造単位を有する第1重合体、
    感放射線性酸発生体、及び
    溶媒
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006668825
    (式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Lは、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、下記(i)、(ii)又は(iii)を満たす基である。
    (i)上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基であり、上記置換基が、フッ素原子、ニトロ基又は炭素数1〜10の有機基である。
    (ii)上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子を含む基であり、上記硫黄原子が、−S−の硫黄原子又は−SO−若しくは−SO −に含まれる硫黄原子である。
    (iii)上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に窒素原子を含む基であり、上記窒素原子が、−NR −又は−N −に含まれる窒素原子であり、上記R が、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基であり、上記R 及びR が、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。
  2. 上記式(1)におけるR及びRの少なくとも一方が酸解離性基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記式(1)におけるR及びRの少なくとも一方が極性基を含む基である請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 下記式(1)で表される構造単位を有する第1重合体、
    感放射線性酸発生体、及び
    溶媒
    を含有し、
    上記第1重合体がフッ素原子を有する重合体であり、
    上記第1重合体よりもフッ素原子の質量含有率が小さく、かつ酸解離性基を有する第2重合体をさらに含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006668825
    (式(1)中、R 、R 、R 及びR は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R 及びR は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Lは、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基又は上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子若しくは窒素原子を含む基である。)
  5. レジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を備え、
    上記レジスト膜を請求項1から請求項のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法。
  6. レジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を、有機溶媒を主成分とする現像液で現像する工程
    を備え、
    上記レジスト膜を、感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法であって、
    上記感放射線性樹脂組成物が下記式(1’)で表される構造単位を有する重合体、
    感放射線性酸発生体、及び
    溶媒
    を含有するレジストパターン形成方法。
    Figure 0006668825
    (式(1’)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。L’は、炭素数2〜8のアルキレン鎖であって、下記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)を満たす基である。
    (i)上記アルキレン鎖が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基であり、上記置換基が、フッ素原子、ニトロ基又は炭素数1〜10の有機基である。
    (ii)上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に硫黄原子を含む基であり、上記硫黄原子が、−S−の硫黄原子又は−SO−若しくは−SO −に含まれる硫黄原子である。
    (iii)上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に窒素原子を含む基であり、上記窒素原子が、−NR −又は−N −に含まれる窒素原子であり、上記R が、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基であり、上記R 及びR が、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。
    (iv)上記アルキレン鎖の炭素−炭素間に酸素原子を含む基であり、上記酸素原子が、−O−の酸素原子又は−CO−、−COO−若しくは−OCO−に含まれる酸素原子である。)
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