JP6666786B2 - 電動グリッパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークを把持する一対の爪を有する電動グリッパ装置に関する。
従来、例えば多関節ロボットでワークを把持するにあたっては、ワークを挟む一対の爪を有するハンドが用いられている。このハンドは、大きさや形状が異なるワークを把持する場合、ワークと対応したものと交換される。ハンドの交換は、いわゆるツールチェンジャと呼称されるツール交換機構を使用して行われることが多い。ハンドを交換するにあたっては、ハンドに接続された電源の停止、ハンドのパラメータの変更、原点復帰等の工程が必要になり、交換作業に要する作業時間が長く必要であった。
このようなハンド交換に伴う作業時間の無駄を省くためには、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているように、複数種類のハンドを装備して使い分けることが考えられる。
特許文献1には、三つのハンドを有するロボットハンドが開示されている。これらのハンドは、ワークを挟む一対の爪と、これらの爪を駆動するためのエアシリンダとをそれぞれ備えており、個別に動作可能なものである。
特許文献2には、二つのハンドを有する電動グリッパ装置が開示されている。これらのハンドは、それぞれ電動グリッパによって構成されている。
これらの特許文献1や特許文献2に記載の構成を採ることにより、ハンドの交換作業を行うことなく、ワークに適合したハンドを選択して使用することが可能になる。
特開2014−140910号公報 特開2009−184027号公報
特許文献1や特許文献2に開示された複数のハンドは、いずれも個別の駆動源を有している。このため、特許文献1や特許文献2に記載された構成を採ると、ハンドの数だけアクチュエータや、制御用ケーブル等が必要になるために、次の二つの問題が生じる。第1の問題は、ロボット先端の質量が増加するという問題である。第2の問題は、制御用ケーブルの設置作業や、ハンドの制御が煩雑になるという問題である。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、複数のハンドを装備しているにもかかわらず、軽量かつコンパクトで、しかも制御用ケーブルを簡単に設置できるとともに一つのコントローラで制御を簡単に行うことができる電動グリッパ装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る電動グリッパ装置は、ロボットのツール取付座に取付けられる筐体と、ワークを挟んで把持するための第1の爪を有し、前記筐体の外面にワーク把持・解放方向へ往復移動自在に支持された第1のスライダと、前記第1の爪と協働してワークを挟む第2の爪を有し、前記筐体の外面であって前記第1のスライダとは隣り合う位置に前記ワーク把持・解放方向へ往復移動自在に支持されて前記第1のスライダと協働してハンドを構成する第2のスライダと、前記第1および第2のスライダを互いに逆方向へ駆動する駆動装置とを備え、前記駆動装置は、前記ワーク把持・解放方向に延びる状態で前記筐体に回転自在に支持された駆動軸と、軸線が前記ワーク把持・解放方向を指向するように構成されて前記駆動軸を駆動するモータと、前記駆動軸の回転を前記ワーク把持・解放方向への平行移動に変換して前記第1のスライダと前記第2のスライダとに伝達するスライダ用伝動機構とを有し、前記ハンドは、前記駆動軸の軸線方向から見て前記駆動軸と隣り合う複数の位置にそれぞれ設けられ、前記駆動軸は、ボールねじ軸によって構成され、かつボールねじ軸用伝動機構を介して前記モータに接続され、前記モータは、前記筐体における前記ツール取付座に取付けられる取付部と、前記ボールねじ軸との間に配置され、前記ボールねじ軸は、ねじの方向が互いに逆になる第1のねじ部と第2のねじ部とを有し、前記スライダ用伝動機構は、前記第1のねじ部に螺合した第1のボールねじナットと、前記第2のねじ部に螺合した第2のボールねじナットと、前記第1のボールねじナットと全ての前記第1のスライダとを接続する第1の移動部材と、前記第2のボールねじナットと全ての前記第2のスライダとを接続する第2の移動部材とを有し、前記筐体は、前記ワーク把持・解放方向に延びる四つの側面を有する直方体状に形成され、前記筐体における前記ツール取付座に取付けられる取付部は、前記四つの側面のうちの一つの側面を有する前記筐体の一側部に設けられ、前記第1および第2のスライダは、前記四つの側面のうちの他の三つの側面と対応する三つの側部にそれぞれ設けられ、前記第1の移動部材は、前記筐体内に設けられ、前記筐体を貫通するピンを介して全ての前記第1のスライダに接続され、前記第2の移動部材は、前記筐体内に設けられ、前記筐体を貫通するピンを介して全ての前記第2のスライダに接続されているものである。
本発明は、前記電動グリッパ装置において、アルキメデスのうず巻線に沿う形状の複数のカム溝が同芯状に形成され、前記筐体における前記ワーク把持・解放方向の一端側に位置する側部に、ワーク把持・解放方向を軸線方向として回転自在に支持されたカム部材と、前記カム溝に移動自在に挿入されたカムフォロアを有し、前記筐体に前記カム部材の軸線に対して接離する方向へ移動自在に支持された複数の爪部材と、前記駆動装置から動力を前記カム部材に伝達するカム部材用伝動機構とを備えてもよい。
本発明においては、第1のスライダと第2のスライダとからなるハンドが筐体の複数の位置に設けられる。このため、筐体の位置をロボットにより変えることによって、ワークに適合するハンドを選択することができる。これらのハンドの爪は、駆動軸が回転することにより、ワーク把持・解放方向に移動する。このため、一つの駆動装置で複数のハンドを駆動することが可能になる。
この電動グリッパ装置は、ハンド毎にアクチュエータを備えている従来の装置と較べると、コントローラを含めて駆動装置および制御用ケーブルが1台分でよいから軽量で、しかも、それらの設置スペースが狭くてよいからコンパクトなものとなる。また、駆動装置および制御用ケーブルの設置作業も簡単に行うことができるし、駆動装置の制御も簡単に行うことができる。
したがって、本発明によれば、複数のハンドを装備しているにもかかわらず、軽量かつコンパクトで、しかも制御用ケーブルの設置や制御を簡単に行うことが可能な電動グリッパ装置を提供することができる。この電動グリッパ装置が装備されたロボットハンドの先端部は、小型、軽量となる。
第1の実施の形態による電動グリッパ装置を装備した多関節ロボットの斜視図である。 電動グリッパ装置の斜視図である。 電動グリッパ装置の斜視図である。 電動グリッパ装置の右方向から見た断面図である。 電動グリッパ装置のワーク把持・解放方向から見た断面図である。図5の破断位置は、図4中にV-V線によって示す位置である。 電動グリッパ装置の要部を示す斜視図である。 筐体の構成を示す分解斜視図である。 第2の実施の形態による電動グリッパ装置の斜視図である。 第2の実施の形態による電動グリッパ装置の要部を示す斜視図である。 カム部材の平面図である。 参考例による伝動グリッパ装置の断面図である。 第1のハンドの正面図である。 図11におけるXIII-XIII線断面図である。 第2および第3のハンドの正面図である。 図11におけるXV-XV線断面図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る電動グリッパ装置の一実施の形態を図1〜図7によって詳細に説明する。
図1に示す電動グリッパ装置1は、図1〜図3に示すように、多関節ロボット2のロボットハンドを構成するもので、第1〜第3のハンド3〜5を備えている。この電動グリッパ装置1は、以下に記載する工程、市場でワークの把持に使用するものである。この電動グリッパ装置1を使用可能な工程は、FA組立工程、自動車部品組立工程、半導体部品組立工程、光学機器アライメント自動化工程、食品トッピング工程などである。また、この電動グリッパ装置1は、医療用、創薬市場でも使用可能である。
多関節ロボット2は、図1に示すように、基台6と、この基台6に支持された第1〜第5のアーム7〜11などによって構成されている。基台6の上には、第1のアーム7が第1の軸線C1を回動中心として回動可能に設けられている。第1のアーム7には、第2のアーム8が第2の軸線C2を揺動中心として揺動可能に設けられている。第2のアーム8には、第3のアーム9が第3の軸線C3を揺動中心として揺動可能に設けられている。
第3のアーム9には、第4のアーム10が第4の軸線C4を回動中心として回動可能に設けられている。第4のアーム10には、第5のアーム11が第5の軸線C5を揺動中心として揺動可能に設けられている。第5のアーム11には、ツール取付座12が第6の軸線C6を回動中心として回動可能に設けられている。ツール取付座12は、この実施の形態による、電動グリッパ装置1やその他のツール(図示せず)を取付けるためのものである。
電動グリッパ装置1の第1〜第3のハンド3〜5は、それぞれワークWを挟むための第1の爪3a,4a,5aおよび第2の爪3b,4b,5bを有している。全ての第1の爪3a,4a,5aは、詳細は後述するが、同一方向に移動する。全ての第2の爪3b,4b,5bは、第1の爪3a,4a,5aと協働してワークWを挟んで把持したりワークWを解放するために、第1の爪3a,4a,5aとは逆方向に移動する。第1の爪3a,4a,5aと第2の爪3b,4b,5bとの間にワークWが位置している状態で第1の爪3a,4a,5aと第2の爪3b,4b,5bとが互いに接近することにより、これらの第1および第2の爪によってワークWが挟まれて把持される。以下においては、第1および第2の爪がワークWを挟むときに移動する方向を単にワーク把持・解放方向という。
このワーク把持・解放方向は、第6の軸線C6とは直交する方向である。この実施の形態においては、便宜上、図1に示すように、第6の軸線C6と平行な方向を単に上下方向といい、この上下方向とワーク把持・解放方向の両方と直交する方向を単に左右方向という。また、以下においては、電動グリッパ装置1における第5のアーム11に近接する位置を上として説明する。
この実施の形態による電動グリッパ装置1は、上述したツール取付座12に取付けられる筐体21に、第1〜第3のハンド3〜5と、これらのハンド3〜5を駆動する駆動装置22(図4および図5参照)などを組付けて構成されている。
筐体21は、図1〜図3に示すように、直方体状に形成されている。この実施の形態による筐体21は、図7に示すように、複数の部品を組み合わせて中空の直方体状に形成されている。複数の部品とは、断面コ字状に形成された第1の側板23と、この第1の側板23と協働して角筒を構成する第2の側板24と、この角筒の一方の開口部分を閉塞する第1の蓋体25と、この角筒の他方の開口部に隔壁26を介して取付けられた第2の蓋体27などである。
隔壁26と第2の蓋体27は、上述した角筒の他方の開口部を閉塞している。なお、以下においては、断面コ字状を呈する第1の側板23の開放部分が指向する方向(図7においては右斜め下を指向する方向)を右方向として説明する。
この筐体21を構成する直方体は、上述したワーク把持・開放方向に延びる四つの側面を有している。これらの側面とは、図5に示すように、上面21aと、底面21bと、左側面21cと、右側面21dである。
四つの側面のうち、図5において最も上に位置する上面21aを有する上壁31には、図6および図7に示すように、上述したツール取付座12に取付けられる取付部32が設けられている。この実施の形態においては、上壁31が請求項4記載の発明でいう「筐体の一側部」に相当する。
第1〜第3のハンド3〜5は、図5に示すように、上述した四つの側面のうち、上面21aを除く他の三つの側面と対応する、底壁33、左側壁34および右側壁35に設けられている。この実施の形態においては、これらの底壁33、左側壁34および右側壁35が本発明でいう「三つの側部」に相当する。
第1のハンド3は、底壁33に設けられている。第2のハンド4は、左側壁34に設けられている。第3のハンド5は、右側壁35に設けられている。第1〜第3のハンド3〜5は、同等の構成が採られている。このため、ここでは第1のハンド3について詳細に説明する。第2および第3のハンド4,5については、第1のハンド3と異なる構成のみについて説明し、その他の構成は、第1のハンド3と同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第1のハンド3は、図4および図5に示すように、筐体21の底壁33に沿う第1のスライダ36と第2のスライダ37とを有している。これらの第1および第2のスライダ36,37は、底壁33にワーク把持・解放方向へ延びる状態で固定された1本のレール38に往復移動自在に支持されている。第1および第2のスライダ36,37は、後述する駆動装置22により駆動されることによって、レール38に沿って移動し、互いに接近したり離間する。このため、第1および第2のスライダ36,37は、筐体21の外面にワーク把持・解放方向へ往復移動自在に支持されることになる。
第1および第2のスライダ36,37とレール38は、いわゆるリニアガイドを構成するものである。レール38は、筐体21におけるワーク把持・解放方向の一端から他端まで延びる形状に形成されており、第1および第2のスライダ36,37が挿入される溝39を有している。この溝39の互いに対向する内側壁39a,39bと第1および第2のスライダ36,37との間には、それぞれボール40が介在されている。このボール40は、第1および第2のスライダ36,37に保持された状態でレール38のボール溝41に回転可能に挿入されている。なお、第1および第2のスライダ36,37は、ボール40が第1および第2のスライダ36,37内の循環路(図示せず)を通って循環する、いわゆる循環ボール式のものを用いることができる。
第1のスライダ36には、図2および図3に示すように、第1の爪3aが取付けられている。第2のスライダ37には、第2の爪3bが取付けられている。この実施の形態による爪3a,3bは、円板状のワークWを挟んで把持するものであり、左右方向の一方(図2においては下方)に向けて開放される凹部42を有している。ワークWは、この凹部42内に外周部の一部が挿入された状態で第1および第2の爪3a,3bによって挟まれて把持される。すなわち、第1のハンド3は、第1の爪3aが取付けられた第1のスライダ36と、第2の爪3bが取付けられた第2のスライダ37とによって構成されている。なお、図2および図3は、構成を理解し易いように、第1〜第3のハンド3〜5がそれぞれワークWを把持した状態で描いてある。しかし、この電動グリッパ装置1は、第1〜第3のハンド3〜5のうち一つのハンドのみを使用してワークWを把持するものである。
第1のハンド3の第1および第2の爪3a,3bは、比較的小さいワークWを把持するものであり、第1のスライダ36と第2のスライダ37の互いに近接する端部の近傍に位置付けられている。
第2および第3のハンド4,5の第1の爪4a,5aと第2の爪4b,5bは、比較的大きいワークWを把持するものであり、第1のスライダ36と第2のスライダ37の互いに離間する端部の近傍に位置付けられている。なお、第1の爪と第2の爪との間隔(第1のスライダ36が第2のスライダ37に最も接近したときの間隔)は、ハンド毎に異なる間隔に設定することができる。また、図示してはいないが、ハンド毎に第1の爪と第2の爪の形状を変えることができる。この構成を採ることにより、形状の異なるワーク(四角、丸等)も把持することが可能になる。
第1および第2のスライダ36,37には、図4および図5に示すように、後述する駆動装置22から動力を伝えるために、それぞれピン43が設けられている。ピン43は、第1および第2のスライダ36,37に固定されており、第1および第2のスライダ36,37からレール38の貫通穴44と底壁33の貫通穴45とに通されて筐体21の内部に延びている。貫通穴44,45は、ピン43のワーク把持・解放方向への移動を許容するために、ワーク把持・解放方向に長く形成されている。
第1のスライダ36に設けられたピン43の先端部は、筐体21内に設けられた第1の移動部材51に固定されている。第2のスライダ37に設けられたピン43の先端部は、筐体21内に設けられた第2の移動部材52に固定されている。このため、第1のスライダ36は、ピン43を介して第1の移動部材51に連結され、第2のスライダ37は、ピン43を介して第2の移動部材52に連結されている。
第1の移動部材51と第2の移動部材52は、図5および図6に示すように、それぞれ上下方向に延びる本体部51a,52aと、この本体部51a,52aの上端部から左側に延びる左側アーム部51b,52bと、本体部51a,52aの上端部から右側に延びる右側アーム部51c,52cとを有している。上述した第1のハンド3の第1および第2のスライダ36,37と第1および第2の移動部材51,52とを連結するピン43は、本体部51a,52aの下端部であって左右方向の中央部に接続されている。
本体部51a,52aの上下方向の中央部には、後述するボールねじ軸53と、このボールねじ軸53に螺合する第1および第2のボールねじナット54,55とが貫通している。第1のボールねじナット54は、第1の移動部材51を貫通している。第2のボールねじナット55は、第2の移動部材52を貫通している。第1の移動部材51と第2の移動部材52は、ボールねじ軸53に第1および第2のボールねじナット54,55を介して支持されている。
第1および第2の移動部材51,52の左側アーム部51b,52bの先端部は、筐体21の左側壁34に形成された貫通穴56の中に収容される形状に形成されている。この先端部には、第2のハンド4のピン43が接続されている。このピン43は、左側アーム部51bの先端部に、ここを左右方向に貫通する状態で固定されている。
第1および第2の移動部材51,52の右側アーム部51c,52cの先端部は、筐体21の右側壁35に形成された貫通穴57の中に収容される形状に形成されている。この先端部には、第3のハンド5のピン43が接続されている。このピン43は、右側アーム部51c,52cの先端部に、ここを左右方向に貫通する状態で固定されている。
このため、全ての第1のスライダ36が第1の移動部材51に連結されるとともに、全ての第2のスライダ37が第2の移動部材52に連結されることになる。
第1の移動部材51と第2の移動部材52とを支持するボールねじ軸53は、図4に示すように、ワーク把持・解放方向(図4においては左右方向)に延びる状態で筐体21内の下部に配置されており、筐体21の第1の蓋体25と隔壁26とにそれぞれ軸受58,59によって回転自在に支持されている。軸受58は、蓋体25と軸受58との間に設けられた波ワッシャ65によって隔壁26に向けて付勢されている。この波ワッシャ65の押圧力が軸受58に加えられることにより、この押圧力が軸受58からボールねじ軸53を介して軸受59に伝達され、軸受59が隔壁26に押し付けられる。このため、ボールねじ軸53と軸受58,59は、ワーク把持・解放方向においてガタが無い状態で筐体21に支持されている。この実施の形態においては、このボールねじ軸53が本発明でいう「駆動軸」に相当する。
上述した第1のハンド3の第1および第2のスライダ36,37は、図5に示すように、ボールねじ軸53の下方近傍に配置されている。第2のハンド4の第1および第2のスライダ36,37は、ボールねじ軸53の左方近傍に配置されている。第3のハンド5の第1および第2のスライダ36,37は、ボールねじ軸53の右方近傍に配置されている。すなわち、この実施の形態による第1〜第3のハンド3〜5の第1および第2のスライダ36,37は、図5に示すように、ワーク把持・解放方向から見てボールねじ軸53と隣り合う複数の位置にそれぞれ設けられている。
ボールねじ軸53の軸線方向の一端側には第1のねじ部53aが形成され、他端側には第2のねじ部53bが形成されている。これらの第1のねじ部53aと第2のねじ部53bとは、ねじの方向が互いに逆になるように形成されている。
第1のねじ部53aには、第1のボールねじナット54が螺合する状態で支持されている。この第1のボールねじナット54の回転は、第1の移動部材51と、3本のピン43と、第1のスライダ36およびレール38などの部材を介して接続された筐体21によって規制される。
第2のねじ部53bには、第2のボールねじナット55が螺合する状態で支持されている。この第2のボールねじナット55の回転は、第2の移動部材52と、3本のピン43と、第2のスライダ37およびレール38などの部材を介して接続された筐体21によって規制される。
このため、第1の移動部材51と第2の移動部材52は、ボールねじ軸53が例えば正転することにより互いに接近する方向に移動し、ボールねじ軸53が逆転することにより互いに離間する方向に移動する。
駆動装置22は、このように第1の移動部材51と第2の移動部材52とを1本のボールねじ軸53で互いに逆方向へ駆動するものである。この実施の形態による駆動装置22は、上述したボールねじ軸53と、第1および第2のボールねじナット54,55と、筐体21内の上部に配置されたモータ61と、このモータ61とボールねじ軸53とを接続するボールねじ軸用伝動機構62とを備えている。
モータ61は、エンコーダ63を有するサーボモータで、筐体21におけるロボット2のツール取付座12に取付けられる取付部32(上壁31)と、ボールねじ軸53との間に配置されている。また、このモータ61は、図4に示すように、軸線がワーク把持・解放方向を指向し、回転軸61aが隔壁26から筐体21の外に向けて突出する状態で隔壁26に固定されている。このモータ61は、図示してはいないが、ケーブルを介して制御装置に接続されている。ケーブルは、筐体21内から上壁31の貫通孔64と、ロボット2の第1〜第5のアーム部7〜11の中とを通されて基台6の中に延びている。モータ61の動作は、制御装置によって制御される。
伝動機構62は、モータ61の回転軸61aに取付けられた駆動側プーリ62aと、ボールねじ軸53の軸端部に取付けられた従動側プーリ62bと、これらの両プーリ62a,62bの間に架け渡されたベルト62cとによって構成されている。この伝動機構62は、モータ61の回転を駆動側プーリ62aと、ベルト62cと、従動側プーリ62bとを介してボールねじ軸53に伝達する。このため、モータ61の回転に伴ってボールねじ軸53が回転し、第1および第2の移動部材51,52が駆動される。この実施の形態においては、この伝動機構62が本発明でいう「ボールねじ軸用伝動機構」に相当する。
第1および第2の移動部材51,52が互いに接近する方向に移動することにより、これらの移動部材51,52にピン43を介して連結された第1〜第3のハンド3〜5の第1および第2のスライダ36,37が互いに接近し、これに伴って第1〜第3のハンド3〜5の第1の爪3a,4a,5aと第2の爪3b,4b,5bとの間隔が狭くなる。一方、第1および第2の移動部材51,52が互いに離間する方向に移動することにより、第1〜第3のハンド3〜5の第1および第2のスライダ36,37が互いに離間し、これに伴って第1〜第3のハンド3〜5の第1の爪3a,4a,5aと第2の爪3b,4b,5bとの間隔が拡がる。この実施の形態においては、第1および第2のボールねじナット54,55と、第1、第2の移動部材51,52と、各スライダのピン43などの部材によって、本発明でいう「回転軸の回転をワーク把持・解放方向への平行移動に変換して第1のスライダと第2のスライダとに伝達するスライダ用伝動機構」が構成されている。また、第1、第2の移動部材51,52および各スライダのピン43は、ボールねじ軸53から第1〜第3のハンド3〜5の全ての第1および第2のスライダ36,37にそれぞれ動力を伝達する「伝動部材」を構成している。
このように構成された電動グリッパ装置1においては、筐体21の複数の位置、すなわち3箇所にハンド(第1〜第3のハンド3〜5)が設けられている。このため、筐体21の位置をロボット2の軸線C5や軸線C6等を回転させて変えることによって、第1〜第3のハンド3〜5のうち、ワークWに適合するハンドを選択することができる。これらの第1〜第3のハンド3〜5の第1および第2の爪は、ボールねじ軸53が回転することにより、ワーク把持・解放方向に移動する。このため、一つの駆動装置22で複数のハンドを駆動することが可能になる。この電動グリッパ装置1は、ハンド毎にアクチュエータを備えている従来の装置と較べると、駆動装置22およびケーブルが1台分でよいから、軽量で、しかも、それらの設置スペースが狭くてよいから、コンパクトなものとなる。また、駆動装置22およびケーブルの設置作業も簡単に行うことができるし、駆動装置22の制御も簡単に行うことができる。
したがって、この実施の形態によれば、複数のハンドを装備しているにもかかわらず、軽量かつコンパクトで、しかも制御用ケーブルの設置や制御を簡単に行うことが可能な電動グリッパ装置を提供することができる。この電動グリッパ装置が装備されたロボットハンドの先端部は、小型、軽量となる。
この実施の形態による駆動装置22は、ボールねじ軸53に伝動機構62を介して接続されたモータ61を備えている。このモータ61は、筐体21におけるツール取付座12に取付けられる取付部32と、ボールねじ軸53との間に配置されている。
このため、モータ61が第1および第2の移動部材51,52の動作を遮ることがない位置に配置されるから、コンパクトな電動グリッパ装置を提供することができる。
特にこの実施の形態によれば、図5に示すように、左側アーム部51a,52a先端部が筐体21の左側壁34の貫通孔56に収容され、右側アーム部51c,52cの先端部が筐体21の右側壁35の貫通孔56に収容されている。このため、左側アーム部51b,52bおよび右側アーム部51c,52cとモータ61との干渉を避けながらモータ61を低い位置に配置することができるから、筐体21を上下方向により一層コンパクトに形成することができる。
この実施の形態による筐体21は、ワーク把持・解放方向に延びる四つの側面を有する直方体状に形成されている。この筐体21におけるツール取付座12に取付けられる取付部32は、四つの側面のうちの一つの側面を有する筐体21の上壁31に設けられている。第1および第2のスライダ36,37は、筐体21の四つの側面のうちの他の三つの側面と対応する底壁33、左側壁34および右側壁35にそれぞれ設けられている。すなわち、これらのハンドは、筐体21の3箇所に設けられている。
このため、この実施の形態によれば、三つのハンドを有する電動グリッパ装置を簡単に実現することができる。
(第2の実施の形態)
本発明に係る電動グリッパ装置は、図8〜図10に示すように構成することができる。これらの図において、図1〜図7によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図8に示す電動グリッパ装置71は、第1の実施の形態で示した電動グリッパ装置1の筐体21に第4のハンド72を追加したものである。
第4のハンド72は、筐体21の第2の蓋体27に板状の支持部材73を介して取付けられたレール台74と、このレール台74に設けられた三つのフィンガブロック75とを備えている。これらのフィンガブロック75は、ワークW(図示せず)を第1の実施の形態でいう「ワーク把持・解放方向」とは直交する3方向から挟んで把持するもので、レール台74に設けられた3本のレール76に移動自在に支持されている。
三つのフィンガブロック75は、上述したワーク把持・解放方向から見て、フィンガブロック75どうしの相対角度が120度となるように配置されている。この実施の形態においては、これらのフィンガブロック75が請求項2記載の発明でいう「爪部材」に相当する。
レール台74の内部には、図9に示すように、円板状のカム部材81が設けられている。このカム部材81は、支持部材73に軸受82を介して回転自在に支持されている。すなわち、カム部材81は、筐体21におけるワーク把持・解放方向の一端側に位置する側部に、ワーク把持・解放方向を軸線方向として回転自在に支持されている。
上述した三つのフィンガブロック75は、ワーク把持・解放方向から見て、支持部材73の軸線を中心として放射状に並んでおり、この軸線に対して接離する方向に移動自在である。
また、このカム部材81には、図10に示すように、三つの渦巻き状のカム溝83が同芯状に形成されている。これらのカム溝83は、いわゆるアルキメデスのうず巻線に沿う形状に形成されている。これらのカム溝83には、ピン状のカムフォロア84の一端部が移動自在に嵌合している。これらのカムフォロア84の他端側は、レール台74のガイド孔85(図8参照)を貫通し、フィンガブロック75に固定されている。ガイド孔85は、カムフォロア84が嵌合する開口幅でレール76と平行に延びる形状に形成されている。
この実施の形態によるカム部材81は、外周部に歯86を有する歯車を構成している。この歯86には、図9に示すように、ピニオン87が噛合している。このピニオン87は、モータ61の回転軸61aと同一軸線上に位置する状態で支持部材73に軸受88によって回転自在に支持されている。また、このピニオン87は、モータ61の回転軸61aにカップリング89を介して連結されている。この実施の形態において、駆動装置22(図示せず)の動力は、モータ61の回転軸61aからカップリング89と、ピニオン87と、カム部材81の外周部に設けられた歯86とからなるカム部材用伝動機構90を介してカム部材81に伝達される。
この実施の形態による第4のハンド72は、モータ61と一体にピニオン87が回転することにより、カム部材81が回転し、カム溝83によって回転運動が直線運動に変換されてカムフォロア84とフィンガブロック75とがカム部材81の径方向に移動する。この結果、三つのフィンガブロック75どうしの間隔が変わり、これらのフィンガブロック75によってワークWを把持、あるいは解放することが可能になる。
また、この実施の形態によれば、三つのフィンガブロック75を有する第4のハンド72が上述した第1〜第3のハンド3〜5の他に筐体21に設けられる。この四つ目の第4のハンド72は、第1〜第3のハンド3〜5と共通の駆動装置22によって駆動される。
したがって、この実施の形態によれば一つの駆動装置22で四つのハンドを駆動できる電動グリッパ装置を提供できる。
この実施の形態によれば、モータ61の回転角と、三つのフィンガブロック75の移動量(ハンドの開閉ストローク)が線形な関係となっているため、第1〜第3のハンド3〜5と第4のハンド72とを同一の制御方法で制御することが可能である。
なお、この実施の形態においては、3個のフィンガブロック75を使用する例を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、カム部材81に設けられているカム溝83の条数を変えることにより、フィンガブロック75の個数を2個あるいは4個などに変えることができる。
(参考となる技術)
電動グリッパ装置は、図11〜図15に示すように構成することができる。これらの図において、図1〜図10によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
この参考例による電動グリッパ装置101は、図1〜図10によって説明した電動グリッパ装置1,71とは駆動装置102の構成が異なるだけで、その他の構成は同等のものである。
この参考例による電動グリッパ装置101の筐体21は、図11の上下方向に長い中空の立方体状に形成されている。なお、図11に示す筐体21は、構造を理解し易いように、部品数を減らした状態で描いてあり、実際の筐体21は、複数の部材をボルトで組み合わせて構成されている。この筐体21の長手方向の一端部(図11においては上側の端部)には、多関節ロボット2のツール取付座12に取付けられる取付部32が設けられている。以下においては、便宜上、図11の上下方向を電動グリッパ装置101の上下方向とし、図11の左右方向を電動グリッパ装置101の左右方向として説明する。
筐体21における取付部32を有する上面と対向する下面には第1のハンド3が設けられている。また、筐体21における上下方向に延びる四つの側面のうち、互いに対向する左側面と右側面には、第2および第3のハンド4,5が設けられている。なお、図11は、ワークを把持する爪を省略して描いてある。これらの第1〜第3のハンド3〜5のうち、第1のハンド3は、第2および第3のハンド4,5とは構成が異なっている。
この参考例による第1のハンド3は、図8に示した第4のハンド72と同等の構造で、図12に示すように、3個のフィンガブロック75を有している。これらのフィンガブロック75は、レール76に移動自在に支持されており、ピン84を介して円板状のカム部材81に接続されている。レール76は、筐体21に取付けられたレール台74に固定されている。このため、これらのフィンガブロック75は、筐体21にレール76とレール台74とを介して後述するカム部材81の軸線C7(図11参照)に対して接離する方向へ移動自在に支持されている。
この参考例によるカム部材81は、図10に示したものとは駆動系の構成が異なっている。このカム部材81の駆動は、軸心部に設けられた第1の従動軸103を介して行われる。第1の従動軸103は、カム部材81の軸心部にカム部材81と同一軸線上に位置する状態に固定されている。この第1の従動軸103は、軸受104によって筐体21に回転自在に支持されている。
第1の従動軸103の軸線方向は、図11の上下方向と平行な方向であって、取付部32の面とは直交する方向である。この第1の従動軸103の先端部(図11においては上端部)は、カップリング105を介して後述する駆動装置102の駆動軸106に連結されている。すなわち、カム部材81は、駆動軸106の先端部に一体に回転する状態に設けられている。カム部材81には、図13に示すように、渦巻き状の三つのカム溝83が同芯状に形成されている。各フィンガブロック75のピン84は、このカム溝83に移動自在に嵌合している。このため、カム部材81が回動することにより、三つのフィンガーブロック75が同時にカム部材81の軸線C7に対して接離する。
第2および第3のハンド4,5は、互いに同一の構成が採られている。これらの第2および第3のハンド4,5は、筐体21にレール台111を介して取付けられたレール38と、このレール38に移動自在に支持された第1および第2のスライダ36,37(図14参照)などを有している。レール38と第1および第2のスライダ36,37との間にはボール40が介在している。第1および第2のスライダ36,37が移動する方向(ワーク把持・解放方向)は、図11の紙面と直交する方向である。言い換えれば、第1および第2のスライダ36,37は、上述した第1の従動軸103の軸線C7と直交する方向であって、かつ第2のハンド4と第3のハンド5とが並ぶ方向(図11において左右方向)と直交する方向である。
第1および第2のスライダ36,37は、筐体21内に向けて延びるピン43をそれぞれ備えている。このピン43は、レール38の貫通穴44に挿入されてレール台111の中に延びており、レール台111の内部に収容された円板状のカム部材112に接続されている。
カム部材112には、図15に示すように、渦巻き状の二つのカム溝113が同芯状に形成されている。第1のスライダ36のピン43と、第2のスライダ37のピン43は、それぞれカム溝113に移動自在に嵌合している。これらのカム溝113は、図10および図13に示したカム溝83と同様に、いわゆるアルキメデスのうず巻線に沿う形状に形成されている。このため、カム部材112が正転あるいは逆転することにより、第1および第2のスライダ36,37が同時にワーク把持方向あるいはワーク解放方向に移動する。
第2のハンド4のカム部材112の軸心部には、第2の従動軸114が同一軸線上に位置する状態に設けられている。第3のハンド5のカム部材112の軸心部には、第3の従動軸115が同一軸線上に位置する状態に設けられている。これらの第2および第3の従動軸114,115は、それぞれカム部材112から筐体21の内部に向けて延びており、筐体21に軸受116によって回転自在に支持されている。
第2の従動軸114の先端部には第2のハンド用の従動側傘歯車121が取付けられている。第3の従動軸115の先端部には第3のハンド用の従動側傘歯車122が取付けられている。すなわち、これらの第2および第3の従動軸114,115は、従動側傘歯車121,122が一端部に取付けられるとともに他端部にカム部112を有し、このカム部材112が第2のハンド4あるいは第3のハンド5の近傍に位置するように筐体21に回転自在に支持されている。従動側傘歯車121,122は、後述する駆動装置102の駆動側傘歯車123に噛合している。
この参考例による駆動装置102は、筐体21における第1のハンド3とは反対側の端部に設けられたモータ124を動力源として第1〜第3のハンド3〜5を同時に駆動する。モータ124は、筐体21の長手方向を軸線方向として筐体21に支持されている。第1のハンド3の第1の従動軸103に接続された駆動軸106は、このモータ124の回転軸によって構成されている。すなわち、駆動軸106は、筐体21に回転自在に支持されることになる。駆動軸106は、筐体21の中央部であって、第2のハンド4と第3のハンド5の間に配置されている。このため、第2のハンド4と第3のハンド5は、駆動軸106の軸線方向から見て駆動軸106と隣り合う複数の位置に設けられている。
この参考例による駆動装置102は、上述したモータ124および駆動軸106と、この駆動軸106の中間部に固定された駆動側傘歯車123を含むスライダ用伝動機構125などを備えている。スライダ用伝動機構125は、後述する伝動部材によって駆動軸106から全ての第1および第2のスライダ36,37にそれぞれ動力を伝達する機能を有している。この伝動部材とは、駆動側傘歯車123と、この駆動側傘歯車123に噛合した二つの従動側傘歯車121,122と、これらの従動側傘歯車121,122と一体に回転する第2および第3の従動軸114,115と、これらの第2および第3の従動軸114,115にそれぞれ設けられた二つのカム部材112,112と、これらのカム部材112に接続された第1および第2のスライダ36,37毎のピン43,43などである。このため、スライダ用伝動機構125は、駆動軸106の回転をワーク把持・解放方向への平行移動に変換して第1のスライダと第2のスライダとに伝達する。
したがって、この参考例においても、一つの駆動装置102で複数のハンド(第2および第3のハンド4,5)を駆動することが可能になるから、第1および第2の実施の形態を採るときと同等の効果が得られる。
また、駆動軸106の回転は、第1の従動軸103とカム部材81とピン84とによってワーク把持・解放方向への平行移動に変換されて第1のハンド3の三つのフィンガブロック75に伝達される。このため、この参考例によれば、3個のハンド(第1〜第3のハンド3〜5)が同時に駆動される電動グリッパ装置101を第1の実施の形態を採る場合と較べて安価に提供することができる。安価である理由は、1本の駆動軸106の回転を往復運動に変換して第1〜第3のハンド3〜5に伝達するにあたって、単純な部品である軸(第1〜第3の従動軸103,114,115)、傘歯車(駆動側傘歯車123、従動側傘歯車121,122)、カム部材(カム部材81,112)およびピン(ピン84,43)などが用いられており、これらの部材はボールねじ機構と較べると低価格だからである。
上述した参考例においては、筐体21における取付部32を有する側面とは直交する四つの側面のうち、左側面に第2のハンド4を設け、右側面に第3のハンド5を設ける例を示した。しかし、このような限定にとらわれることはなく、四つの側面のうち残りの二つの側面にもそれぞれハンドを設けることができる。
1,71,101…電動グリッパ装置101、2…多関節ロボット、3…第1のハンド3、4…第2のハンド4、5…第3のハンド5、3a,4a,5a…第1の爪、3b,4b,5b…第2の爪、12…ツール取付座、21…筐体21、21a,21b,21c,21d…側面、22…駆動装置102、27…第2の蓋体(側部)、31…上壁(一側部)、32…取付部、33…底壁(側部)、34…左側壁(側部)、35…右側壁(側部)、36…第1のスライダ、37…第2のスライダ、43,84…ピン、51…第1の移動部材、52…第2の移動部材、53…ボールねじ軸、61,124…モータ、62…伝動機構(ボールねじ軸用伝動機構)、72…第4のハンド、75…フィンガブロック75(爪部材)、81,112…カム部材、83,113…カム溝、84…カムフォロア、90…カム部材用伝動機構、103…第1の従動軸、106…駆動軸、114…第2の従動軸、115…第3の従動軸、121,122…従動側傘歯車、123…駆動側傘歯車、125…スライダ用伝動機構、W…ワーク。

Claims (2)

  1. ロボットのツール取付座に取付けられる筐体と、
    ワークを挟んで把持するための第1の爪を有し、前記筐体の外面にワーク把持・解放方向へ往復移動自在に支持された第1のスライダと、
    前記第1の爪と協働してワークを挟む第2の爪を有し、前記筐体の外面であって前記第1のスライダとは隣り合う位置に前記ワーク把持・解放方向へ往復移動自在に支持されて前記第1のスライダと協働してハンドを構成する第2のスライダと、
    前記第1および第2のスライダを互いに逆方向へ駆動する駆動装置とを備え、
    前記駆動装置は、
    前記ワーク把持・解放方向に延びる状態で前記筐体に回転自在に支持された駆動軸と、
    軸線が前記ワーク把持・解放方向を指向するように構成されて前記駆動軸を駆動するモータと、
    前記駆動軸の回転を前記ワーク把持・解放方向への平行移動に変換して前記第1のスライダと前記第2のスライダとに伝達するスライダ用伝動機構とを有し、
    前記ハンドは、前記駆動軸の軸線方向から見て前記駆動軸と隣り合う複数の位置にそれぞれ設けられ、
    前記駆動軸は、ボールねじ軸によって構成され、かつボールねじ軸用伝動機構を介して前記モータに接続され、
    前記モータは、前記筐体における前記ツール取付座に取付けられる取付部と、前記ボールねじ軸との間に配置され、
    前記ボールねじ軸は、ねじの方向が互いに逆になる第1のねじ部と第2のねじ部とを有し、
    前記スライダ用伝動機構は、
    前記第1のねじ部に螺合した第1のボールねじナットと、
    前記第2のねじ部に螺合した第2のボールねじナットと、
    前記第1のボールねじナットと全ての前記第1のスライダとを接続する第1の移動部材と、
    前記第2のボールねじナットと全ての前記第2のスライダとを接続する第2の移動部材とを有し、
    前記筐体は、前記ワーク把持・解放方向に延びる四つの側面を有する直方体状に形成され、
    前記筐体における前記ツール取付座に取付けられる取付部は、前記四つの側面のうちの一つの側面を有する前記筐体の一側部に設けられ、
    前記第1および第2のスライダは、前記四つの側面のうちの他の三つの側面と対応する三つの側部にそれぞれ設けられ、
    前記第1の移動部材は、前記筐体内に設けられ、前記筐体を貫通するピンを介して全ての前記第1のスライダに接続され、
    前記第2の移動部材は、前記筐体内に設けられ、前記筐体を貫通するピンを介して全ての前記第2のスライダに接続されていることを特徴とする電動グリッパ装置。
  2. 請求項1記載の電動グリッパ装置において、
    アルキメデスのうず巻線に沿う形状の複数のカム溝が同芯状に形成され、前記筐体における前記ワーク把持・解放方向の一端側に位置する側部に、ワーク把持・解放方向を軸線方向として回転自在に支持されたカム部材と、
    前記カム溝に移動自在に挿入されたカムフォロアを有し、前記筐体に前記カム部材の軸線に対して接離する方向へ移動自在に支持された複数の爪部材と、
    前記駆動装置から動力を前記カム部材に伝達するカム部材用伝動機構とを備えたことを特徴とする電動グリッパ装置。
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