JP6665443B2 - 自熔製錬炉の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自熔製錬炉の操業方法に関する。さらに詳しくは、自熔製錬炉で銅精鉱を燃焼させて熔体とし、熔体をカラミとカワとに比重分離するにあたり、熔体にフォーミングが発生することを抑制できる自熔製錬炉の操業方法に関する。
銅製錬に用いられる自熔精錬炉では、銅精鉱およびフラックスからなる原料と、反応用空気とを反応塔内に吹き込み、銅精鉱中の硫黄を燃焼させることで原料を熔融させる。そして、セトラーで熔体をカラミとカワとに比重分離する。
反応塔内で燃焼反応が完了しなかった場合、セトラーでも燃焼反応が継続する。そうすると、二酸化硫黄(SO2)などの製錬ガスが発生する。製錬ガスがセトラー内の熔体で発生すると、熔体が発泡して、ポーラス状で嵩比重が低いカラミが熔体表層に表れる。このように熔体が発泡する現象はフォーミングと称される(特許文献1)。
フォーミングが過剰に発生すると、セトラー内の熔体表面の高さが上昇し、セトラーに備えられている保温用のバーナー孔から熔体が漏れ出したり、自熔精錬炉内を負圧に維持できなくなるという問題がある。
セトラー内の熔体表面の高さを低くするために、原料の装入量を低減することが考えられる。しかし、原料の装入量を低減すると、自熔製錬炉の操業効率が低下するという問題がある。
特開2006−188738号公報
本発明は上記事情に鑑み、フォーミングの発生を抑制できる自熔製錬炉の操業方法を提供することを目的とする。
第1発明の自熔製錬炉の操業方法は、原料として少なくとも銅精鉱と珪砂とを装入する自熔製錬炉の操業方法であって、セトラー内の熔体のフォーミング層の厚みが閾値を超えた場合に、原料中の珪砂の割合を低減することを特徴とする
発明によれば、原料中の珪砂の割合を低減することで、珪砂由来の二酸化ケイ素が減少し、セトラー内のカラミの粘性を低減できる。その結果、フォーミングの発生を抑制できる。
原料中の珪砂の重量割合に対するフォーミング層の厚みの関係を示すグラフである。 原料中の珪砂の重量割合とフォーミング層の厚みの時系列変化を示すグラフである。 自熔製錬炉FFの説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(自熔精錬炉)
まず、銅製錬に用いられる自熔精錬炉を説明する。
図3に示すように、自熔製錬炉FFは、セトラーSと、セトラーSの上面に立設した反応塔Rおよび排煙道Uと、反応塔Rの上端に設けられた精鉱バーナーBとから構成されている。セトラーSにはカワ抜き口P1およびカラミ抜き口P2が形成されている。
自熔製錬炉FFを用いた銅製錬は以下のように行なわれる。
精鉱バーナーBから粉状の原料と、反応用空気(酸素富化空気)とが反応塔R内に吹き込まれる。原料には少なくとも銅精鉱と珪砂とが含まれており、必要に応じて冷材などが含まれている。珪砂は良質のカラミを製造するためのフラックスとして用いられる。
反応塔R内に吹きこまれた原料は、補助バーナーの熱、反応塔Rの炉壁内の輻射熱などにより昇温され、銅精鉱中の硫黄が燃焼して熔体となる。熔体はセトラーS内に溜められる。熔体は、セトラーS内において、比重差によりカラミとカワとに別けられる。そして、カワはカワ抜き口P1から排出され、カラミはカラミ抜き口P2から排出される。反応塔R内で発生する高温排ガスは、セトラーSおよび排煙道Uを通って自熔製錬炉FFから排出される。
(フォーミング)
反応塔R内で原料の燃焼反応が完了しなかった場合、セトラーSでも燃焼反応が継続する。そうすると、二酸化硫黄(SO2)などの製錬ガスが発生する。製錬ガスがセトラーS内の熔体で発生すると、熔体が発泡して、ポーラス状で嵩比重が低いカラミが熔体表層に表れる。この現象がいわゆるフォーミングである。
自熔製錬炉FFの操業状況を監視するため、セトラーS内の熔体の各層の厚みが測定される。その過程で、フォーミング層の厚みも測定される。
セトラーS内の熔体の各層の厚みの測定は、例えば以下のように行われる。
セトラーSの天井から検尺棒(長尺の鉄棒)を挿入する。検尺棒の先端がセトラーSの底に達したら、検尺棒を抜き出す。検尺棒がセトラーSに挿入された長さから、セトラーSの底の高さが分かる。また、検尺棒に付着した熔体の長さから、熔体の厚みが分かる。さらに、検尺棒に付着した熔体の性状からカラミとカワとの境界を判別して、カラミとカワの各層の厚みを求める。カラミ層のうち、フォーミング層は泡が含まれておりポーラス状であるのに対して、フォーミングの無いカラミ層は緻密な組成である。この性状の違いからフォーミング層を判別して、フォーミング層の厚みを求める。
検尺棒による各層の厚みの測定には、測定誤差が含まれる。そのため、セトラーSの数十箇所で同様の測定を行い、1日に測定した測定値の平均値を求める。求めた平均値に基づいて、操業状況を判断することが一般的である。
例えば、フォーミング層の厚みが1日の平均値で180mm以上になると、フォーミングが過剰に発生していると判断される。この場合には、セトラーS内の熔体表面の高さの上昇に起因して、セトラーSに備えられている保温用のバーナー孔から熔体が漏れ出したり、自熔精錬炉内を負圧に維持できなくなる恐れがある。
本願発明者は、フォーミングが発生する理由が以下の通りであることを見出した。
すなわち、熔体の粘性が高いと、熔体の内部で発生した製錬ガスが熔体から抜けきらず、熔体内で気泡として残留する。これがフォーミングの原因となる。
本願発明者は、自熔製錬炉FFから、フォーミングの有るカラミとフォーミングの無いカラミとをサンプリングして、それぞれの組成を測定した。その結果、フォーミングの有るカラミは、フォーミングの無いカラミに比べてFe/SiO2比が低い傾向が見られた。ここで、「Fe/SiO2比」とは、カラミに含まれる二酸化ケイ素(SiO2)に対する鉄(Fe)の重量比を意味する。
Fe/SiO2比は、カラミの塩基度を示し、自熔製錬炉FFの操業においてカラミの性状を監視するのに用いられるパラメータとして知られている。一般に塩基度が低い酸化物は粘性が高いことから、自熔製錬炉FFのカラミも塩基度が低いと粘性が高くなると考えられる。このことから、カラミのFe/SiO2比が低くなると、カラミの粘性が高くなり、フォーミングが発生しやすくなると考えられる。
自熔製錬炉FFに装入される原料は、Fe/SiO2比がある一定の値を維持するように調整される。具体的には、銅精鉱のSiO2品位が高ければ珪砂の装入量を低減し、銅精鉱のSiO2品位が低ければ珪砂の装入量を増加させる。
銅精鉱の粒径は10〜300μmであるのに対して、珪砂の粒径は50〜2,000μmである。すなわち、珪砂は銅精鉱に比べて粒径が大きい。珪砂は粒径が大きいため、反応塔Rにおいて完全に熔融しない場合がある。未熔融の珪砂はセトラーSにおいて熔融することになる。しかし、珪砂の主成分であるSiO2がカラミ全体に拡散するのには時間がかかるため、熔体の表層はSiO2が多くなり、Fe/SiO2比が低くなる。その結果、カラミの表層の粘性が高くなる。以上の理由から、原料中の珪砂の割合が高いほど、フォーミングが発生しやすくなる。
図1に、原料中の珪砂の重量割合に対するフォーミング層の厚みの1日平均値の関係を示す。ここで、原料中の珪砂の重量割合とは、銅精鉱、珪砂、冷材などを含む全ての原料の装入量に対する珪砂の装入量の重量比を意味する。フォーミング層の厚みの1日平均値は、前述のごとく検尺棒で測定されたフォーミング層の厚みの1日の平均値である。
図1より、原料中の珪砂の重量割合が高くなるほど、フォーミング層が厚くなることが分かる。これより、原料中の珪砂の割合が高いほど、フォーミングが発生しやすくなることが確認された。また、原料中の珪砂の重量割合を6%以下とすれば、フォーミング層の厚みの1日平均値を180mm以下に抑えられることが分かる。
(操業方法)
そこで、以下のように自熔製錬炉FFを操業することで、フォーミングの発生を抑制できる。
まず、セトラーS内の熔体のフォーミング層の厚みを測定する。測定方法は特に限定されないが、例えば前述のごとく検尺棒を用いた測定方法が挙げられる。
フォーミング層の厚みの測定は、定期または不定期で継続的に行う。そして、フォーミング層の厚みが予め定めた閾値を超えた場合に、原料中の珪砂の割合を低減する。ここで、閾値として、フォーミング層の厚みの上限値(例えば180mm)を設定してもよいし、上限値までの余裕を設けて、上限値よりも低い値を設定してもよい。
なお、原料全体のFe/SiO2比は、所望の値を維持する方が、良質のカラミが得られる点で好ましい。そのため、珪砂の装入量を低減する場合には、原料としてSiO2品位の高い銅精鉱を選択する。こうすることで、原料のFe/SiO2比を所望の値に調整できる。
上記の様に、フォーミング層の厚みの測定結果に基づいて原料中の珪砂の割合を調整する方法に代えて、予め、原料中の珪砂の重量割合を所定値以下になるように調整してもよい。原料中の珪砂の重量割合を6%以下とすれば、フォーミング層の厚みを180mm以下とすることができる。
この場合にも、原料全体のFe/SiO2比を所望の値に維持するために、SiO2品位の高い銅精鉱を選択することが好ましい。
以上の操業方法によれば、原料中の珪砂の割合を低減することで、珪砂由来の二酸化ケイ素が減少し、セトラーS内のカラミの粘性を低減できる。その結果、フォーミングの発生を抑制できる。また、原料の装入量を低減する必要がないので、自熔製錬炉FFの操業効率を高い状態で維持できる。
つぎに実施例を説明する。
自熔製錬炉FFで銅製錬の操業を行った。自熔製錬炉FFへの銅精鉱の装入量を4,000ton/日とした。操業期間のうち、前半は原料中の珪砂の重量割合を6%以上に調整し、後半は原料中の珪砂の重量割合を6%以下に調整した。また、操業期間中、フォーミング層の厚みを検尺棒を用いて測定した。
その結果を図2に示す。図2から分かるように、原料中の珪砂の重量割合を6%以上に調整した前半は、フォーミング層の厚みが180mmを超えた。これに対して、原料中の珪砂の重量割合を6%以下に調整した後半は、フォーミング層の厚みが180mm未満であった。
以上より、原料中の珪砂の重量割合を6%以下の調整することで、フォーミング層の厚みを180mm以下に抑えられることが確認できた。
FF 自熔製錬炉
S セトラー
R 反応塔
U 排煙道
B 精鉱バーナー

Claims (1)

  1. 原料として少なくとも銅精鉱と珪砂とを装入する自熔製錬炉の操業方法であって、
    セトラー内の熔体のフォーミング層の厚みが閾値を超えた場合に、原料中の珪砂の割合を低減する
    ことを特徴とする自熔製錬炉の操業方法。
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