JP6663140B2 - マスク - Google Patents

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Description

本発明は、着用者の顔に装着されるマスクに係り、特に、抗菌作用を有するマスクに関する。
マスクは、病菌や埃等が呼吸に伴って体内に入るのを防止し、また口や鼻からの分泌物などを周囲に撒き散らさないようにするものとして広く用いられている。また、近年では花粉症予防にも有効であることから、数多くの製品が提案されている。例えば、不織布等の伸縮性シートを使用して、口もとを覆う覆い部と、この覆い部から後方へ延びる耳掛け部とを一体的に形成したマスク(例えば、特許文献1参照)や、長方形状のマスク本体部の長辺に平行に沿って折りたたんで設けられた折り目を設けることにより、呼吸する空間をマスク本体部と顔面との間に確保するようにしたマスク(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
特開平09−149945号公報 特開平11−099216号公報
しかしながら、このようなマスクは、長時間使用したり繰り返し使用したりすると、マスクに付着した菌がその間に増殖する虞があり、かえって不衛生になるという問題があった。
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、菌の増殖を抑制することができるマスクを提供することを目的とする。
本発明のマスクは、少なくとも口を覆う本体部を備えたものであって、本体部は、抗菌剤を含有する抗菌部材と、この抗菌部材の表面に形成され、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜、又は、抗菌部材を間に挟むように配設され、少なくとも一部に、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜が形成された被覆部材とを有するものである。
Figure 0006663140
(式1において、R、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基である。また、nは2〜10である。)
本発明によれば、抗菌部材の表面に、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜を形成するようにするか、又は、抗菌部材を間に挟むように、少なくとも一部に式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜が形成された被覆部材を配設するようにしたので、コート膜により抗菌剤成分の拡散を抑制しつつ、コート膜が有する細孔を介して抗菌剤成分を外側に拡散させることができる。よって、抗菌作用により菌の増殖を抑制することができると共に、抗菌作用を長期間にわたって保持することができる。また、コート膜により撥水性、耐水性、強度、及び、防汚性を向上させることができるので、劣化を抑制することができ、長期間の使用、または、繰り返して使用することができる。
特に、抗菌剤が、藍,藍の抽出物,トリプタンスリン,イグサ,イグサの抽出物,クロロゲン酸,熊笹,熊笹の抽出物,ジエチルエーテル,ヨモギ,ヨモギの抽出物,シオネール,紫蘇,紫蘇の抽出物,ぺリルアルデヒド,ルテオリン,薄荷,薄荷の抽出物,オリーブの葉、オリーブの葉の抽出物,オレウロペイン,クロモジ,クロモジの抽出物,リナロール,ゲラニオール,ヒノキ,ヒノキの抽出物,ヒノキチオール,ヒバ,ヒバの抽出物,杉,杉の抽出物,もみ,もみの抽出物,竹,竹の抽出物,山椒,山椒の抽出物,桑,桑の抽出物,オレガノ,オレガノの抽出物,カルバクロール,ティーツリー,ティーツリーの抽出物,テルピネン4−オール,シナモン,シナモンの抽出物,シナモンアルデヒド,シナモンリーフ,シナモンリーフの抽出物,クローブ,クローブの抽出物,オイゲノール,ローズマリー,ローズマリーの抽出物,ロスマリン酸,ユーカリ,ユーカリの抽出物,シネオール,ミント,ミントの抽出物,メントール,ラベンダー,ラベンダーの抽出物,エキナセア,エキナセアの抽出物,レモングラス,レモングラスの抽出物,シトラール,タイム,タイムの抽出物,ペパーミント,ペパーミントの抽出物,レモンマートル,レモンマートルの抽出物,ラベンサラ,ラベンサラの抽出物,セージ,セージの抽出物,ウィンターセイボリー、及び、ウィンターセイボリーの抽出物からなる群のうちの少なくとも1種を含むように構成すれば、より高い効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るマスクの構成を表す図である。 図1に示したマスクの本体部の断面構造を表すものである。 図2に示したコート膜のカチオン透過特性を表す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係るマスクの構成を表す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るマスク10の構成を表すものである。このマスク10は、例えば、少なくとも口を覆う本体部11と、本体部11の左右両側に設けられた耳掛け部12とを備えている。本体部11は、例えば、外側に向かって膨らむことが可能なプリーツ構造を有している。耳掛け部12は、例えば、伸縮性を有する紐状部材により構成されている。
図2は本体部11の断面構成を表すものである。本体部11は、抗菌剤を含有する抗菌部材11Aと、この抗菌部材11Aの表面に形成され、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜11Bとを有している。
Figure 0006663140
(式1において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基である。また、nは2〜10である。)
抗菌部材11Aは、例えば、繊維素材よりなる基材に抗菌剤を含有させたものが好ましい。基材としては、例えば、不織布や布(例えば、ガーゼ)等の布素材、又は、和紙や洋紙等の紙素材が代表的に挙げられる。
抗菌剤としては、例えば、藍,藍の抽出物,トリプタンスリン,イグサ,イグサの抽出物,クロロゲン酸,熊笹,熊笹の抽出物,ジエチルエーテル,ヨモギ,ヨモギの抽出物,シオネール,紫蘇,紫蘇の抽出物,ぺリルアルデヒド,ルテオリン,薄荷,薄荷の抽出物,オリーブの葉、オリーブの葉の抽出物,オレウロペイン,クロモジ,クロモジの抽出物,リナロール,ゲラニオール,ヒノキ,ヒノキの抽出物,ヒノキチオール,ヒバ,ヒバの抽出物,杉,杉の抽出物,もみ,もみの抽出物,竹,竹の抽出物,山椒,山椒の抽出物,桑,桑の抽出物,オレガノ,オレガノの抽出物,カルバクロール,ティーツリー,ティーツリーの抽出物,テルピネン4−オール,シナモン,シナモンの抽出物,シナモンアルデヒド,シナモンリーフ,シナモンリーフの抽出物,クローブ,クローブの抽出物,オイゲノール,ローズマリー,ローズマリーの抽出物,ロスマリン酸,ユーカリ,ユーカリの抽出物,シネオール,ミント,ミントの抽出物,メントール,ラベンダー,ラベンダーの抽出物,エキナセア,エキナセアの抽出物,レモングラス,レモングラスの抽出物,シトラール,タイム,タイムの抽出物,ペパーミント,ペパーミントの抽出物,レモンマートル,レモンマートルの抽出物,ラベンサラ,ラベンサラの抽出物,セージ,セージの抽出物,ウィンターセイボリー、及び、ウィンターセイボリーの抽出物からなる群のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。これらは抗菌性を有し、かつ、植物由来の物質であるので安全性が高いからである。また、芳香性を有するものもあり、気持ちよく使用することができるからである。
抗菌剤は、例えば、藍,イグサ,熊笹,ヨモギ,紫蘇,薄荷,オリーブの葉、クロモジ,ヒノキ,ヒバ,杉,もみ,竹,山椒,桑,オレガノ,ティーツリー,シナモン,シナモンリーフ,クローブ,ローズマリー,ユーカリ,ミント,ラベンダー,エキナセア,レモングラス,タイム,ペパーミント,レモンマートル,ラベンサラ,セージ、又は、ウィンターセイボリーを粉末状にして基材に含有させてもよく、また、これらの抽出物、例えば、これらの精油やエキスを基材に含有させてもよい。更に、これらに含まれる成分、例えば、藍に含まれる成分であるトリプタンスリン,イグサに含まれる成分であるクロロゲン酸,熊笹に含まれる成分であるジエチルエーテル,ヨモギに含まれる成分であるシオネール,紫蘇に含まれる成分であるぺリルアルデヒドあるいはルテオリン,薄荷あるいはミントに含まれる成分であるメントール,オリーブの葉に含まれる成分であるオレウロペイン,クロモジに含まれる成分であるリナロールあるいはゲラニオール,ヒノキあるいはヒバに含まれる成分であるヒノキチオール,オレガノに含まれる成分であるカルバクロール,ティーツリーに含まれる成分であるテルピネン4−オール,シナモンに含まれる成分であるシナモンアルデヒド,クローブに含まれる成分であるオイゲノール,ローズマリーに含まれる成分であるロスマリン酸,ユーカリあるいはラベンダーに含まれる成分であるシネオール、又は、レモングラスに含まれる成分であるシトラールを基材に含有させてもよい。
コート膜11Bは、例えば、抗菌部材11Aを構成する繊維間の空間を保持しながら繊維をコートするように形成されている。すなわち、コート膜11Bは図示しない細孔を有しており、この細孔を介して抗菌部材11Aに含有される抗菌剤の成分が外部に拡散するようになっている。また、コート膜11Bにより、抗菌部材11Aに含有される抗菌剤の成分が拡散することを抑制し、抗菌作用を長期間にわたって保持できるようになっている。更に、コート膜11Bを形成することにより、撥水性、耐水性、強度、及び、防汚性を向上させることができるようになっている。なお、コート膜11Bは、抗菌部材11Aの片面のみに形成されていてもよいが、両面に形成されていることが好ましい。より高い効果を得ることができるからである。
コート膜11Bを形成する式1に示した化合物は、単量体(例えば、メチルトリメトキシシラン)を縮合することにより得ることができる。主鎖の繰り返しがn=2〜10であるのは、n=1、即ち単量体を用いると、ポリマー化に時間がかかり、短時間で十分な強度を持ったコート膜11Bを製造することが困難となるからである。しかしながら、nが11以上となると、逆に、繊維素材に塗布した時に、繊維素材上でのポリマー化のためのアルコキシ基等の数が不足して、十分な強度を持ったコート膜11Bを製造することが困難になる。したがって、nは2〜10、中でもn=2〜8の縮合体である。
なお、一般に単量体から式1のような縮合体を合成する場合、その重合度を正確に制御することは、技術的にいって、事実上不可能である。したがって、n=2〜10、好ましくはn=2〜8のものを使用するとの意味は、重合度の分布から見て、主としてnが2〜10、好ましくは主として2〜8のものが含まれているようなシラン系コート液を使用することに他ならず、例えばnが11以上である化合物が含まれていたとしても、差し支えない。
式1で示される化合物としては、具体的に、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン等の縮合体を例示できる。なお、式1の化合物は、かかる単量体の1種類のみを混合したものであっても、また上記例示した単量体の2種類以上を混合したものであっても良い。
なお、式1の化合物における加水分解不可能な置換基(R)の第一義的な役割は、コート膜11Bに柔軟性を与えることにあるが、同時にコート膜11Bに撥水性を付与するのであれば、Rはアルキル基が好ましい。一般に有機性置換基は、炭素数が増える程、有機性すなわち撥水性が増加するが、炭素数があまり大きくなると、立体障害によりコート膜11B内に歪が生じて膜の強度低下の原因となる。したがって、アルキル基の炭素数や式1の化合物(縮合体)を構成する各単量体の種類・量は、目的に応じて適宜決定することが好ましい。もっとも、コート膜11Bへの撥水性の付与は、後述する式2又は式3の化合物を添加することによっても達成可能であるため、式1の化合物におけるRをアルキル基とすることが必須というわけではない。
式1で示される化合物を硬化・固化させる触媒としては、一般に用いられている触媒が特別の制限なしに使用可能である。例えば酸触媒であれば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ぎ酸又は酢酸等を例示できる。塩基触媒であれば、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化2―ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等が例示できる。これら通常の触媒を用いる場合は、式1の化合物を硬化・固化させるため、反応水を共存させる。
このシラン系コート液は、このように、式1の化合物、触媒及び反応水を含むものである。通常使用する場合には特に問題は生じないが、これを長期保存する場合、反応水によってシラン系コート液がゲル化し易い、という課題を生じる。これを解決するためには、上記したような通常の触媒ではなく、触媒として加水分解可能な有機金属化合物を用いると良い。加水分解可能な有機金属化合物を使用すれば、反応水を共存させる必要はなくなり、長期保存安定性のため好ましくなる。
有機金属化合物を式1の化合物と混合してシラン系コート液とし、これを繊維素材に塗布すると、繊維素材上の水分又は空気中の水分(湿気)を吸い、有機金属化合物が自ら加水分解するが、この時、式1の化合物とネットワークを形成し、式1の化合物を硬化・固化する。好ましく用いられる有機金属化合物としては、例えばチタン、ジルコン、アルミ又はスズを含むものを例示できる。より具体的には、テトラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート、テトラプロポキシジルコネート、テトラブトキシジルコネート、トリプロポキシアルミネート、アルミニウムアセチルアセトナート、ジブチルスズジアセテート又はジブチルスズジラウレート等を例示できる。
また、このシラン系コート液には、式1の化合物、触媒、そして場合により必要となる反応水を均一に混合させるため、有機溶剤を添加することができる。この目的で使用される有機溶剤としては、アルコール類を例示できる。より具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール又はヘキサノール等を例示できる。また、その添加量を制御することによって、シラン系コート液の粘度や乾燥速度の調整も可能である。
このような調整の目的では、特に、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類、メトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール又はブトキシプロパノール等のセルソルブ類等の粘度や沸点の高い有機溶剤を単独又は二種以上混合して使用することが好ましい。むろん、上記粘度や沸点の高い有機溶媒の1種以上と共に、上記アルコール類を同時に添加しても良い。なおシラン系コート液の粘度や乾燥速度の調整を目的とする場合は、前記有機溶媒のみならず、界面活性剤によっても同様の効果を達成することができる。
例えば、前記したグリコール類やセルソルブ類は、その分子内に水酸基を有しているため、式1の化合物の縮合反応によって形成されるシロキサン結合のネットワーク内に導入される事がある。グリコール類やセルソルブ類は有機性を有しているため、これが導入される事により、得られるコート膜11Bの有機性が増す、即ち抗菌部材11Aの有機性が増すことになる。
この本体部11の製造方法では、まず、任意の繊維素材よりなる基材に抗菌剤を含有させて抗菌部材11Aを形成する。例えば、基材に抗菌剤あるいは抗菌剤を含む溶液を塗布したり、吹き付けたり、又は、抗菌剤あるいは抗菌剤を含む溶液に基材を浸漬する。基材としては、例えば、不織布、布類、紙等を用いることができる。
次いで、この抗菌部材11Aに、前記したシラン系コート液を塗布する。具体的な塗布の方法は、特に制限されないが、例えば、シラン系コート液に抗菌部材11Aを浸漬したり、シラン系コート液を抗菌部材11Aに塗りつけたり、或いはシラン系コート液を抗菌部材11Aに吹き付けたりすることにより行い得る。シラン系コート液を塗布すると、式1の化合物が加水分解し、下記反応式1の(1)〜(3)に示した反応を経て、シロキサン結合(Si-O-Si)が生成する。
反応式1;
(1)Si−OR+HO → Si−OH+ROH
(2)Si−OH+HO−Si → Si−O−Si+H
(3)Si−OH+RO−Si → Si−O−Si+ROH
このようにして生成したシロキサン結合(Si-O-Si)内のSi-Oの結合エネルギーは106kcal/molである。一方、有機化合物の典型的な結合であるC-C結合の結合エネルギーは82.6kcal/molである。したがって、式1の化合物が加水分解することによって生成する、シロキサン結合を有するガラス質のコート膜は、有機化合物に比べ、はるかに熱的安定な結合を有していることが分かる。この熱的安定な結合により、コート膜11Bは撥水性・防汚性・耐熱性・耐摩耗性に優れたものとなり、その結果、撥水性・防汚性・耐熱性・耐摩耗性に優れた本体部11の製造が可能となる。
また、このシラン系コート液が、触媒として前記した有機金属化合物(例えばテトラブトキシチタニウム等)を含む場合は、シラン系コート液中に反応水が含まれなくとも、上記の反応式1における(1)〜(3)の反応が進行するのであるが、この場合の反応は、詳しくは下記反応式2における(4)及び(5)のようになる。
反応式2;
(4)Ti−OR+HO → Ti−OH+ROH
(5)Ti−OH+RO−Si → Ti−O−Si
上記のように、Ti-O結合がコート膜内に導入されることにより、シロキサン結合のみのコート膜11Bに比べ、更に撥水性・防汚性・耐熱性及び耐摩耗性を向上することができる。このように、触媒として有機金属化合物を使用すると、反応水を共存させる必要が無いばかりでなく、コート膜11Bの撥水性・防汚性・耐熱性・耐摩耗性を更に向上させ、そして結果的には本体部11の撥水性・防汚性・耐熱性・耐摩耗性をよりいっそう強いものとできるのである。
また、このコート膜11Bでは、式1の化合物に加え、式2の化合物を含むシラン系コート液を使用することにより、これを使用せずに製造したコート膜11Bに比べて、式2の化合物が有する有機性等の性質を新たに付与したり、又は、有機性等の性質を増加することが可能である。かかる目的で加えられる式2の化合物は、4個の置換基のうち、3個が加水分解可能な置換基であり、残り1個が加水分解不可能な置換基から成り立つ化合物である。
Figure 0006663140
式2において、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なっていても良く、水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基からなるモノマーであり、RO、R0及びROとSiとの結合はシロキサン結合からなるオリゴマーであり、Rは、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。
式2で示される化合物としては、具体的に、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、β-(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ-(メタクリロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン等や、これらの2〜10分子程度の縮合体を例示できる。
なお、式2の化合物は、かかる単量体の2種以上であっても良い。式2の化合物として、2分子以上の縮合体を使用する場合には、かかる単量体の2種以上を縮合したものであっても良い。
更に、このコート膜11Bでは、式1の化合物を含むシラン系コート液に加え、又は、式1の化合物及び式2の化合物の両方を含むシラン系コート液に加え、更に式3の化合物を添加したシラン系コート液を使用することによって、これを使用せずに製造したコート膜11Bに比べて、式3の化合物が有する有機性等の性質を新たに付与したり、又は、有機性等の性質を増加することが可能である。
Figure 0006663140
式3の化合物は、4個の置換基のうち、2個が加水分解可能な置換基であり、他の2個が加水分解不可能な置換基から成り立つ化合物である。式3において、R及びR11は、それぞれ同一又は異なっていても良く、水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基からなるモノマーであり、RO及びR11OとSiとの結合はシロキサン結合からなるオリゴマーであり、R10及びR12は、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。
式3で示される化合物としては、具体的に、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等や、これらの2〜10分子程度の縮合体を例示できる。なお、式3の化合物は、かかる単量体の2種以上であっても良く、また更に2分子以上の縮合体を使用する場合にも、かかる単量体の2種以上の縮合体であっても良い。
上記したような、式2の化合物又は式3の化合物のいずれかをシラン系コート液に添加することで、コート膜11Bの有機性を増加できるが、式2及び式3の化合物の両者をシラン系コート液に添加すれば、コート膜11Bの有機性を更に向上させ、結果的に本体部11の撥水性等を更に向上できる。
式2の化合物及び式3の化合物は、式1で示される化合物に対し、一般的には合計総量が50%を超えない範囲にてシラン系コート液に添加することが好ましい。両者の合計添加量がこの範囲を越えると、シラン系コート液を抗菌部材11Aに塗布した時に、主成分である式1の化合物との間でうまく結合せず、コート膜11Bの強度が不十分となる可能性があるからである。したがって、式2の化合物又は式3の化合物を添加する場合には、添加量に依存してコート膜11Bの強度が低下することを想定し、目的を達成し得る添加量の範囲を明らかにしたうえで、添加を最小限に抑えるようにすることが好ましい。
なお、式2の化合物及び式3の化合物における加水分解不可能な置換基(R、R10、R12)の第一義的な役割は、コート膜11Bに柔軟性を与えることにあるが、これらはアルキル基等の有機性置換であるため、同時にコート膜11Bに撥水性を付与する役割をも果たす。一般に有機性置換基は、炭素数が増える程、有機性すなわち撥水性が増加するが、炭素数があまり大きくなると、立体障害によりコート膜11B内に歪が生じて膜の強度低下の原因となる。したがって、有機性置換基の炭素数や式2又は式3の化合物(縮合体)を構成する各単量体の種類・量は、目的に応じて適宜決定することが好ましい。
耐熱性・耐摩耗性の強いシロキサン結合は、一方でいわゆる「硬い」結合でもある。この「硬さ」のため、布等の繊維素材に塗布すると、該素材に耐摩耗性を付与できるわけである。しかし、布等の繊維素材は柔軟性を有することが特徴であり、本体部11には、時としてその素材である布等と同様な柔軟性が求められる。
従来から一般に用いられているゾル・ゲルコート液は、出発原料にテトラアルコキシシラン(Si(OR))やそのオリゴマー体が用いられる。このものを完全に加水分解反応(前記反応式1における(1)〜(3))させてコート膜11Bを形成させると、ケイ素原子の4個の結合全てが硬いシロキサン結合のネットワークを形成し、セラミックと同様に硬いが、しかし、柔軟性に欠けた脆い膜となってしまうため、布等の柔軟性を生かした本体部11を製造することは事実上不可能であった。
しかしながら、このコート膜11Bでは、ケイ素原子の4個の置換基のうち、1個が加水分解されない式1の化合物をシラン系コート液の主成分に用いることで、この課題を解決したものである。また、加水分解されない置換基をそれぞれ1個又は2個有する式2の化合物と式3の化合物をシラン系コート液に添加することにより、更に柔軟性等を増すことが可能となる。
このように本実施の形態によれば、抗菌部材11Aの表面に、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜11Bを形成するようにしたので、コート膜11Bにより抗菌剤成分の拡散を抑制しつつ、コート膜11Bが有する細孔を介して抗菌剤成分を外側に拡散させることができる。よって、抗菌作用により菌の増殖を抑制することができると共に、抗菌作用を長期間にわたって保持することができる。また、コート膜11Bにより撥水性、耐水性、強度、及び、防汚性を向上させることができるので、劣化を抑制することができ、長期間の使用、または、繰り返して使用することができる。
特に、抗菌剤が、藍,藍の抽出物,トリプタンスリン,イグサ,イグサの抽出物,クロロゲン酸,熊笹,熊笹の抽出物,ジエチルエーテル,ヨモギ,ヨモギの抽出物,シオネール,紫蘇,紫蘇の抽出物,ぺリルアルデヒド,ルテオリン,薄荷,薄荷の抽出物,オリーブの葉、オリーブの葉の抽出物,オレウロペイン,クロモジ,クロモジの抽出物,リナロール,ゲラニオール,ヒノキ,ヒノキの抽出物,ヒノキチオール,ヒバ,ヒバの抽出物,杉,杉の抽出物,もみ,もみの抽出物,竹,竹の抽出物,山椒,山椒の抽出物,桑,桑の抽出物,オレガノ,オレガノの抽出物,カルバクロール,ティーツリー,ティーツリーの抽出物,テルピネン4−オール,シナモン,シナモンの抽出物,シナモンアルデヒド,シナモンリーフ,シナモンリーフの抽出物,クローブ,クローブの抽出物,オイゲノール,ローズマリー,ローズマリーの抽出物,ロスマリン酸,ユーカリ,ユーカリの抽出物,シネオール,ミント,ミントの抽出物,メントール,ラベンダー,ラベンダーの抽出物,エキナセア,エキナセアの抽出物,レモングラス,レモングラスの抽出物,シトラール,タイム,タイムの抽出物,ペパーミント,ペパーミントの抽出物,レモンマートル,レモンマートルの抽出物,ラベンサラ,ラベンサラの抽出物,セージ,セージの抽出物,ウィンターセイボリー、及び、ウィンターセイボリーの抽出物からなる群のうちの少なくとも1種を含むように構成すれば、より高い効果を得ることができる。
なお、図3に、コート膜11Bのカチオン透過実験の結果を示す。図3に示した透過実験では、紙に式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜11Bを形成したものを用い、これを2つのガラス容器で挟みこむように配置して、片方のガラス容器に試料溶液を入れ、もう片方のガラス容器に純水を入れて、所定の時間後に両方のガラス容器から溶液を採取し、溶質物質の濃度変化(溶質物質がどれだけ透過したか)をFAB−MS(高速電子衝撃法)により測定した。試料溶液には塩化リチウム溶液、塩化ナトリウム溶液、塩化カリウム溶液、又は、塩化アンモニウム溶液を用い、試料溶液の初期濃度はいずれも0.2mol/Lとした。図3に示したように、カチオンの透過性が確認された。すなわち、コート膜11Bを形成することにより、抗菌剤成分の拡散を抑制しつつ、細孔を介して抗菌剤成分を外側に拡散させることができることが分かる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るマスク20の断面構成を表すものである。このマスク20は、第1の実施の形態のマスク10とは、本体部21の構成が異なるものである。よって、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本体部21は、抗菌剤を含有する抗菌部材21Aと、この抗菌部材21Aを間に挟むように配設された被覆部材21Bとを有している。本体部21は、第1の実施の形態と同様に、外側に向かって膨らむことが可能なプリーツ構造とされていてもよい。抗菌部材21Aは、第1の実施の形態の抗菌部材11Aと同様の構成を有している。被覆部材21Bは、例えば、繊維素材よりなる基材21Cの少なくとも一部に、式1で示される化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜21Dが形成されている。このように構成しても、第1の実施の形態と同様に、コート膜21Dにより抗菌剤成分の拡散を抑制しつつ、コート膜21Dが有する細孔を介して抗菌剤成分を外側に拡散させることができる。
Figure 0006663140
(式1において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基である。また、nは2〜10である。)
基材21Cとしては、例えば、第1の実施の形態の基材と同様に、不織布や布(例えば、ガーゼ)等の布素材、又は、和紙や洋紙等の紙素材が代表的に挙げられる。コート膜21Dは、第1の実施の形態のコート膜11Bと同様の構成を有している。コート膜21Dは、基材21Cの片面のみに形成されていてもよいが、両面に形成されていてもよい。なお、抗菌部材21Aは被覆部材21Bの全面に対して挿入されていてもよいが、例えば、口の周りに対応する中央部分にのみ挿入されていてもよい。また、抗菌部材21Aは、入れ替え可能とされていてもよい。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、マスク10の構成について具体的に説明したが、本願発明は、少なくとも口を覆う本体部を備えたマスクについて広く適用することができる。例えば、耳掛け部12は備えていなくてもよく、形状や構造についても限定されない。また、本体部11についても、他の形状や構造を有していてもよい。更に、本体部11及び耳掛け部12以外の他の構成要素を備えていてもよい。
マスクに用いることができる。
10,20…マスク、11,21…本体部、11A,21A…抗菌部材、11B,21D…コート膜、12…耳掛け部、21B…被覆部材、21C…基材

Claims (1)

  1. 少なくとも口を覆う本体部を備えたマスクであって、前記本体部は、抗菌剤を含有する抗菌部材と、式1と式2と式3の化合物を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させたコート膜を有する被部材で構成されるマスクにおいて、前記抗菌部材を間に挟むように配設され、基材の両面に前記コート膜が形成された被部材を有することを特徴とするマスク。
    Figure 0006663140
    (式1において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基である。また、nは2〜10である。)
    Figure 0006663140
    Figure 0006663140
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