JP6659835B2 - 多軸共振加速度計 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に共振加速度計に関し、より具体的には、加速度下の静電ギャップ変化による、1つ以上の静電駆動型共振器質量体の共振周波数変化の検出に基づいた多軸共振加速度計に関する。
加速度計は、加速力を電子信号に変換するトランスデューサの一種である。加速度計は、多種多様なデバイスにおいて、また多種多様な用途において使用されている。例えば、加速度計は、多くの場合、エアバッグ展開用及び転倒検出用などの種々の自動車システムに組み込まれている。また、加速度計は、多くの場合、モーションベースセンシング(例えば、落下検出)用及び制御(例えば、ゲーム用モーションベースコントロール)用などの数多くのコンピュータデバイスの中にも組み込まれている。
一般的に言えば、通常、MEMS(Micro Electro Mechanical System)加速度計は、とりわけ、プルーフマス、ならびに外部の加速度により誘起されるプルーフマスの位置の移動または変化を検知するための1つ以上のセンサを含む。加速度計は、1つ、2つ、または3つの加速度の軸を検知するように構成されることができる。通常、プルーフマスは、所定のデバイス平面内に構成され、感度軸は、概してこのデバイス平面を基準として言及される。例えば、デバイス平面に平行な軸に沿って検知される加速度は、通常、XまたはY軸加速度と呼ばれ、これに対して、デバイス平面に垂直な軸に沿って検知される加速度は、通常、Z軸加速度と呼ばれる。単一軸加速度計は、まさにXもしくはY軸加速度、またはまさにZ軸加速度を検出するように構成されてもよい。二軸加速度計は、X及びY軸加速度を検出するように構成されてもよく、またはX及びZ軸加速度を検出するように構成されてもよい。三軸加速度計は、X、Y、及びZ軸加速度を検出するように構成されてよい。
ある特定の実施形態では、多軸共振加速度計が提供され、デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を含む共振器と、当該デバイス平面内の当該少なくとも1つの共振器質量体のx軸運動を駆動するために構成されたx軸駆動電極のセットと、当該デバイス平面内の当該少なくとも1つの共振器質量体のy軸運動を駆動するために構成されたy軸駆動電極のセットと、x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、当該少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知するために構成されたx軸検知電極のセットと、y軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、当該少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知するために構成されたy軸検知電極のセットと、を備える。
ある特定の他の実施形態では、デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を備える共振器を有する多軸共振加速度計を動作させる方法が提供される。この方法は、デバイス平面内のx軸運動及びy軸運動の両方と一緒に共振する少なくとも1つの共振器質量体を駆動すること、x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知すること、及びy軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知すること、を含む。
ある特定の他の実施形態では、多軸共振加速度計が提供され、デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を含む共振器と、デバイス平面内のx軸運動及びy軸運動の両方と一緒に共振するように少なくとも1つの共振器質量体を駆動するための手段と、x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知するための手段と、y軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知するための手段と、を含む。
種々の別の実施形態では、少なくとも1つの共振器質量体は、単一共振体として動作するように結合された複数の共振器質量体を含むことができ、各セットの検知電極は、共振周波数変化をシングルエンド検知するために構成されることができる。別の選択肢として、少なくとも1つの共振器質量体は、複数の共振器質量体を含むことができ、各セットの駆動電極は、共振器質量体の第1のサブセットを、共振器質量体の第2のサブセットと逆相で駆動するために構成されることができ、各セットの検知電極は、共振周波数変化の差動検知のために構成されることができる。x軸運動及びy軸運動は、同じ共振周波数で駆動されることができ、または異なった共振周波数で駆動されることができる。所与の軸に対する共振周波数における変化は、その所与の軸と関連付けられた駆動電極と、その所与の軸と関連付けられた検知電極との間の電圧の差に基づくことができる。
種々の別の実施形態は、Z軸検知を追加的に含むことができ、その結果、その共振器は、デバイス平面に垂直のz軸運動と一緒に共振するように構成された少なくとも1つのz軸センサ要素をさらに備え、各z軸センサ要素は、別の共振器質量体の一部である。少なくとも1つのz軸センサのZ軸運動は、例えばz軸駆動電極のセットを介して、駆動される。少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸共振周波数における変化は、z軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、例えば構成されたz軸検知電極のセットを介して、検知される。各z軸センサ要素は、シーソーセンサ要素を含むことができる。
追加の実施形態は、開示され、特許請求の範囲の中で主張されることができる。
前述した実施形態の特徴は、以降の詳細な説明を参照してより容易に理解され、以下の添付図面を参照しながら獲得される。
本発明の典型的な一実施形態に基づく、共振器質量体の弱い結合または非結合を伴う差動X/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。 典型的な一実施形態に基づく、差動検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。 典型的な一実施形態に基づく、差動検知の場合の単一軸に対する加速度計制御回路の概略ブロック図である。 本発明の典型的な一実施形態に基づく、逆相駆動、及び共振器質量体の強い結合を伴うシングルエンドX/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。 図4の典型的な実施形態に基づく、シングルエンド検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。 典型的な一実施形態に基づく、シングルエンド検知の単一軸に対する加速度計制御回路800の概略ブロック図である。 本発明の典型的な一実施形態に基づく、同相駆動、及び共振器質量体の強い結合を伴うシングルエンドX/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。 図7の典型的な実施形態に基づく、シングルエンド検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。 本発明の別の典型的な実施形態に基づく、3軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。 図9の実施形態に基づく、シーソー要素の詳細を示す図である。 典型的な一実施形態に基づく、シーソー要素の下に横たわる駆動及び検知電極の相対的な変位を示す概略図である。
本明細書中に示された上記の図及び要素は、必ずしも一貫した尺度で、または任意の尺度で描かれてはいないことに注意されたい。文脈上特段の要求条件がある場合を除き、同じ要素は、同じ数字により示されている。
多軸共振加速度計(RXL)は、加速度下の静電ギャップの変化により、1つ以上の静電駆動された共振器質量体の共振周波数変化の検出に基づく。具体的には、1つ以上の共振器質量体が、1つ以上の感度軸(例えば、X、Y、及び/またはZ軸)と関連付けられた異なった方向に同時に共振するように構成されている。各共振器質量体の運動は、1つ以上の静電結合された検知電極を通じてモニタリングされている。特定の感度軸に沿った加速度が、共振器質量体の反対方向の変位を引き起こし、その変位は、質量と、その特定の感度軸と関連付けられた対応する駆動/検知電極との間の静電ギャップを実質的に変化させ、次に、共振器質量体の静電ばね剛性を実質的に変化させ、次に、共振器質量体の共振周波数を実質的に変化させる。そのような共振周波数における変化(時には、本明細書中で「周波数引き込み」または「静電ばね調整」と呼ばれる)は、検知されることができ、共振周波数における変化量に基づいて、出力信号を発生させることができる。共振周波数は、(例えば、モード注入及びロッキング問題の軽減に役立つように)各感度軸に対して実質的に異なってもよいが、共通の共振周波数が使用されてもよい。
以降の説明及び添付の特許請求の範囲において、「セット」とは、1つ以上の部材を含み、共振体の「モード」とは、共振時における共振体の運動の形状であり、2つの共振体の共振モード(すなわち、変位)に関する用語「逆相」とは、共振体が同じモード形状を伴って、ただし180度の位相ずれを伴って共振することを意味し、共振モードに関する用語「平面内」とは、共振器構造の平面内での優勢的な共振を意味し、共振モードに関する用語「平面外」とは、共振器構造の面に垂直な方向での優勢的な共振を意味し、「電極」とは、電気的または電気機械的効果が、その電極を通じて加えられ、及び/または検知される構造体である。典型的な実施形態では、設計された周波数でそれら実施形態のターゲットモード形状に共振器を駆動し、かつ/または(例えば、共振器質量体と1つ以上の隣接構造体との間の)容量性結合を通じて電気的または電気機械的効果を検知するため、種々の電極が使用されるが、(例えば、圧電性の)他の種類の電極及び結合を使用することができることに注意されたい。このため、典型的な実施形態では、電極は、共振器質量体、ならびにその共振器質量体の移動を駆動し、かつ/または検知するための1つ以上の構造体を含むことができる。
種々の典型的な実施形態が、4つの質量体を有するX−Y軸共振加速度計を参照しながら、以下に説明されるが、本発明は、そのような構成に限定されない。2つの異なった典型的な動作モードが説明される。第1の典型的な動作モードは、弱い結合または非結合の共振器質量体を伴う差動X/Y軸検知を使用する。第2の典型的な動作モードは、強い結合の共振器質量体を伴うシングルエンドX/Y軸検知を使用する。
弱い結合または非結合を伴う差動X/Y軸検知
図1は、本発明の典型的な一実施形態に基づく、共振器質量体の弱い結合または非結合を伴う差動X/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。この典型的な実施形態では、4つの共振器質量体101、102、103、104が、下部に横たわる基板(便宜上、示さず)の上方に支持され、その下部に横たわる基板により直接的または間接的に固定して支持された面内駆動電極のセット(x軸運動を駆動するための駆動電極DX1、DX2、DX3、DX4、y軸運動を駆動するための駆動電極DY1、DY2、DY3、DY4)によって、その下部に横たわる基板に平行なx軸方向及びy軸方向に同時に共振するように駆動される。この下部に横たわる基板に平行な共振器質量体の面内運動は、下部に横たわる基板により直接的または間接的に固定して支持された面内検知電極のセット(x軸運動を検知するための検知電極SX1、SX2、SX3、SX4、y軸運動を検知するための検知電極SY1、SY2、SY3、SY4)によって、検知される。このx軸及びy軸は、基準を目的として図1に示されており、その共振加速度計の一部ではない。
この典型的な実施形態では、各電極は、対応する共振器質量体から延在するフィンガー構造体に静電的に結合された(すなわち、微小ギャップを介して)単一の細長いフィンガー構造体として示されているが、他の電極配列が、種々の別の実施形態で使用されることができることに注意されたい。例えば、ある特定の別の実施形態では、各電極は、対応する共振器質量体から延在する1つ以上のフィンガー構造体と互いにかみ合わされた複数の細長いフィンガー構造体を含むことができる。
この典型的動作モードでは、共振器質量体は、弱い機械的結合を有するか、または機械的結合を全く有さない。反対の共振器質量体対は、互いに逆相で共振するように駆動され、差動検知が使用されて、外部加速度の存在下で周波数引き込み現象により引き起こされた共振周波数変化に基づいて、各感度軸に対する加速度計出力を生成し、そのような外部加速の存在下では、一方の共振器質量体対は、共振周波数の上昇を受け、同時に、その反対の共振器質量体対は、共振周波数の低下を受ける。共振周波数における変化、したがって外部加速の大きさは、2つの共振器質量体対同士間の共振周波数の差によって判定されることができる。一般的に言えば、そのような差動検知は、感度を上げ、また温度、湿気、機械的歪み、及び駆動による周波数ドリフトなどの共通のモード誤差、すなわち検知回路安定性誤差を打ち消す。
典型的な一実施形態におけるx軸運動の場合、共振器質量体101及び104は、駆動電極DX1及びDX4により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりするのに対して、共振器質量体102及び103は、駆動電極DX2及びDX3により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりするが、共振器質量体101及び104とは逆相となる。このため、これらのx軸運動の場合、共振器質量体101及び104は、単体とみなされ、また共振器質量体102及び103は、単体とみなされることができる。この例では、共振器質量体101/104及び共振器質量体102/103の運動は、駆動電極DX1、DX2、DX3、及びDX4を互いに同相で、すなわちこれらのすべての駆動電極に同じ駆動信号を印加して駆動することによって達成されることができる。x軸運動の単相の間、共振器質量体101及び104は、右側に向かって(すなわち、「x」方向に)移動し、同時に共振器質量体102及び103は、左側に向かって(すなわち、「−x」方向に)移動し、また、x軸運動の逆相の間、共振器質量体101及び104は、左側に向かって(すなわち、「−x」方向に)移動し、同時に共振器質量体102及び103は、右側に向かって(すなわち、「x」方向に)移動する。
典型的な一実施形態のy軸運動の場合、共振器質量体101及び102は、駆動電極DY1及びDY2により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりするのに対して、共振器質量体103及び104は、駆動電極DY3及びDY4により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりするが、共振器質量体101及び102とは逆相となる。このため、これらのy軸運動の場合、共振器質量体101及び102は、単体とみなされ、また共振器質量体103及び104は、単体とみなされることができる。この例では、共振器質量体101/102及び共振器質量体103/104の運動は、駆動電極DY1、DY2、DY3、及びDY4を互いに同相で、すなわちこれらのすべての駆動電極に同じ駆動信号を印加して駆動することによって達成されることができる。y軸運動の単相の間、共振器質量体101及び102は、上部に向かって(すなわち、「y」方向に)移動し、同時に共振器質量体103及び104は、下部に向かって(すなわち、「−y」方向に)移動し、また、y軸運動の逆相の間、共振器質量体101及び102は、下部に向かって(すなわち、「−y」方向に)移動し、同時に共振器質量体103及び104は、上部に向かって(すなわち、「y」方向に)移動する。
上述されたように、それらの共振器質量体は、共振するように構成されることができ、その結果、x軸共振周波数及びy軸共振周波数は、例えばモード注入及びロッキング問題の軽減に役立つように、実質的に別々となる。次いで、各共振器質量体にかかる力は、(例えば、2つの軸に対する異なった駆動周波数により)等しくないx軸及びy軸成分を含むため、その共振器質量体の駆動された運動は、一般に非線形となり、したがって各共振器質量体は、それが共振して後退及び前進するときに、一般にわずかな回転量を受けることになる。
特定の方向の加速度は、4つのすべての共振器質量体上に作用し、その4つの質量体と、その特定の感度軸に関連付けられた駆動/検知電極との間の静電ギャップを実質的に変化させ、次に、共振器質量体の静電ばね剛性を実質的に変化させ、次に、共振器質量体の共振周波数を実質的に変化させる。具体的には、一方の共振器質量体対の共振周波数は、上昇するのに対し、その反対の質量体対の共振周波数は、低下する。便宜上、共振器質量体の各対は、本明細書中では「共振器」と呼ばれてもよく、その結果、加速度計は、各感度軸に対して2つの共振器を有するものと考えられることができる(すなわち、X軸の場合、共振器質量体101及び104は、一方の共振器を構成するのと同時に、共振器質量体102及び103は、他方の共振器を構成し、Y軸の場合、共振器質量体101及び102は、一方の共振器を構成するのと同時に、共振器質量体103及び104は、他方の共振器を構成する)。
共振器の共振周波数は、以下の式により特性化されることができ、機械的ばね定数Kmechanical及び静電的ばね定数Kelectrostaticの両方により影響を受ける。
Figure 0006659835
各共振器の共振周波数は、検知されることができ、共振周波数の差に基づいて出力信号を発生させることができる。一般的に言えば、入力加速度と共振周波数の変化との間の関係は、Hz/Gで表される(例えば、特定の加速度計は、約50Hz/Gまたは100Hz/Gの倍率で動作するように設計される場合がある)。このため、(Gの力に換算した)入力加速度は、その倍率に基づいて共振周波数(Hz単位)の変化によって算出されることができる。異なった感度軸は、同じ倍率を有してもよく、または異なった倍率を有してもよい。
この典型的な実施形態で共振加速度計を動作させるため、共振器質量体、駆動電極、及び検知電極は、異なった電位に置かれる必要がある。例えば、共振器質量体は、非ゼロ電圧または接地とすることができる(本明細書ではVDC_bodyと称する)固定電位に置かれてもよい。特定の感度軸と関連付けられた駆動電極は、DCバイアス電圧(本明細書では、x軸に対してはVDC_driveX、及びy軸に対してはVDC_driveYと称する)プラス小幅なAC電圧(x軸に対してはVAC_driveX、及びy軸に対してはVAC_driveYと称する)でバイアスされることができ、すなわち、駆動電極DX1、DX2、DX3、及びDX4は、VDC_driveX+VAC_driveXでバイアスされ、共振器質量体101〜104のx軸移動を励起し、また、駆動電極DY1、DY2、DY3、及びDY4は、VDC_driveY+VAC_driveYでバイアスされ、共振器質量体101〜104のy軸移動を励起する。特定の感度軸と関連付けられた検知電極は、異なったDCバイアス電圧(本明細書では、x軸に対してはVDC_senseX、及びy軸に対してはVDC_senseYと称する)プラス、感度軸に対応した小幅なAC電圧(x軸に対してはVAC_senseX、及びy軸に対してはVAC_senseYと称する)でバイアスされることができ、すなわち、検知電極SX1、SX2、SX3、及びSX4は、VDC_senseX+VAC_senseXでバイアスされ、また、検知電極SY1、SY2、SY3、及びSY4は、VDC_senseY+VAC_senseYでバイアスされる。重要なことに、VDC_driveX及びVDC_senseXは、互いに等しくなく、かつVDC_bodyともまた等しくなく、VDC_driveY及びVDC_senseYは、互いに等しくなく、かつVDC_bodyともまた等しくないことである。種々の別の実施形態では、VDC_driveXは、VDC_driveYと等しくまたは等しくなくてもよく、VDC_senseXは、VDC_senseYと等しくまたは等しくなくてもよく、またVAC_driveXは、VAC_driveYと等しくまたは等しくなくてもよい。この典型的な実施形態では、VAC_driveX及びVAC_senseXは、互いに180度の位相ずれがあり、VAC_driveY及びVAC_senseYは、互いに180度の位相ずれがある。単純にするため、VAC_driveX及びVAC_senseXは、互いに同じ大きさを有してもよく、またVAC_driveY及びVAC_senseYは、互いに同じ大きさを有してもよいが、それらの大きさは、別の実施形態における大きさと異なることができる。
共振器質量体101〜104のX軸運動は、各共振器質量体101〜104とその対応する検知電極SX1〜SX4との間で変化する静電容量を通じて検知される。その変化する静電容量が、それに応じて検知電極上で変化する電流を引き起こす。検知された電流は、共振器質量体のX軸運動を駆動するための帰還信号として(例えば、位相ロックループを介して)、及び共振器質量体の共振周波数を検知するための両方に使用されることができる。駆動電極DX1、DX2、DX3、及びDX4は、この典型的な実施形態では、すべて同相で駆動されるという理由から、静電力は、プルーフマス101及び104をX方向に同相で共振させるが、プルーフマス102及び103をX方向に、プルーフマス101及び104からずれた位相(180位相シフト)で共振させることになる。
同様に、共振器質量体101〜104のY軸運動は、各共振器質量体101〜104とその対応する検知電極SY1〜SY4との間で変化する静電容量を通じて検知される。その変化する静電容量が、それに応じて検知電極上で変化する電流を引き起こす。検知された電流は、共振器質量体のY軸運動を駆動するための帰還信号(例えば、位相ロックループを介して)として、及び共振器質量体の共振周波数を検知するための両方に使用されることができる。駆動電極DY1、DY2、DY3、及びDY4は、この典型的な実施形態では、すべて同相で駆動されるという理由から、静電力は、プルーフマス101及び102をY方向に同相で共振させるが、プルーフマス103及び104をY方向に、プルーフマス101及び102からずれた位相(180位相シフト)で共振させることになる。
所与の感度軸に対する外部加速度下では、4つのすべての共振器質量体は、その感度軸に対して反対の方向に移動する。周波数引き込み現象のため、その感度軸に対して、一方の共振器質量体対は、共振周波数の上昇を受け、同時に反対の共振器質量体対は、共振周波数の低下を受ける。各共振器質量体対の共振周波数は、その対応する検知電極を介して検知され、出力信号が、その2つの共振器質量体対の間の共振周波数の差に基づいて生成されることができる。
このため、例えば、−X方向の外部X軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+X方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。プルーフマス101と駆動電極DX1との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DX4との間のギャップは、ますます小さくなる。プルーフマス101及び104のKelectrostaticは、1/gap^3に比例するため、Kelectrostaticは、そのギャップがより小さくなるとき、上昇する。式(1)によれば、プルーフマス101及び104の共振周波数Fxは、両方とも低下する。この共振周波数変化は、それぞれ検知電極SX1及びSX4を介して検知される。同じ条件下では、プルーフマス102と駆動電極DX2との間のギャップ、及びプルーフマス103と駆動電極DX3との間のギャップは、ますます大きくなる。プルーフマス102及び103のKelectrostaticは、1/gap^3に比例するため、Kelectrostaticは、そのギャップがより大きくなるとき、低下する。式(1)によれば、プルーフマス102及び103の共振周波数Fxは、両方とも上昇する。この共振周波数変化は、それぞれ検知電極SX2及びSX3によって検知される。
その逆のことが、+X方向の外部X軸加速度下で生じ、すなわち、プルーフマス101と駆動電極DX1との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DX4との間のギャップは、より大きくなり、このため、プルーフマス101及び104の共振周波数Fxは、両方とも上昇し、それぞれSX1及びSX4によって検知され、同時に、プルーフマス102と駆動電極DX2との間のギャップ、及びプルーフマス103と駆動電極DX3との間のギャップは、より小さくなり、このため、プルーフマス102及び103の共振周波数Fxは、両方とも低下し、それぞれSX2及びSX3によって検知される。
同様に、−Y方向の外部Y軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+Y方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。プルーフマス101と駆動電極DY1との間のギャップ、及びプルーフマス102と駆動電極DY2との間のギャップは、より小さくなる。プルーフマス101及び104のKelectrostaticは、1/gap^3に比例するため、そのKelectrostaticは、そのギャップがより小さくなるとき、上昇する。式(1)によれば、プルーフマス101及び102の共振周波数Fyは、両方とも低下する。この共振周波数変化は、それぞれSY1及びSY2によって検知される。同じ条件下では、プルーフマス103と駆動電極DY3との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DY4との間のギャップは、より大きくなる。プルーフマス102及び103のKelectrostaticは、1/gap^3に比例するため、Kelectrostaticは、そのギャップがより大きくなるとき、低下する。式(1)によれば、プルーフマス103及び104の共振周波数Fyは、両方とも低下する。この共振周波数変化は、それぞれSY3及びSY4によって検知される。
その逆のことが、+Y方向の外部Y軸加速度下で生じ、すなわち、プルーフマス101と駆動電極DY1との間のギャップ、及びプルーフマス102と駆動電極DY2との間のギャップは、より大きくなり、このため、プルーフマス101及び102の共振周波数Fyは、両方とも上昇し、それぞれ検知電極SY1及びSY2によって検知され、同時に、プルーフマス103と駆動電極DY3との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DY4との間のギャップは、より小さくなり、このため、プルーフマス103及び104の共振周波数Fyは、両方とも低下し、それぞれ検知電極SY3及びSY4によって検知される。
その結果、その特定の感度軸に対して、一方の質量体対の共振周波数は、上昇するのと同時に、その他方の質量体対の共振周波数は、低下する。特定の感度軸における共振周波数の相対的な変化は、それ自体、その特定の感度軸に対する組み合わされた差動出力における変動分として端的に現れ、その加速度を表す加速度計出力信号を提供するために検知されることができる。
図2は、典型的な一実施形態に基づく、差動検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。この例では、その周波数引き込み現象は、X軸の一方の半分の場合(すなわち、電極DX1、SX1、DX2、及びSX2に対する共振器質量体101及び102の場合)について説明されているが、同じ現象が、X軸の他方の半分(すなわち、電極DX3、SX3、DX4、及びSX4に対する共振器質量体103及び104)に適用し、また同様な現象がY軸に適用する。共振器質量体101及び102は、弱い結合または非結合を伴う理由から、それらの共振器質量体が、わずかに異なった共振周波数を有することが可能である。したがって、共振器質量体101は、共振周波数fr101を有し、同時に共振器質量体102は、共振周波数fr102を有する。
所与の共振器質量体と、対応する電極との間の初期の静電容量は、次式のように表される。
Figure 0006659835
ここで、dは、電極と、その対応する共振器質量体から延在するその対応するフィンガー構造体との間のほんのわずかなギャップである。
共振器質量体がxの距離(例えば、数ナノメートル)だけ移動するときの静電容量の変化率は、次式のように表される。
Figure 0006659835
dC/dxにより、対応する駆動電極から所与の共振器質量体上にかかる力は、次式のように表される。
Fd=(1/2)(dC/dx)(VDC_drive−VDC_body)
dC/dxにより、対応する検知電極から所与の共振器質量体上にかかる力は、次式によって表される。
Fs=(1/2)(dC/dx)(VDC_sense−VDC_body)
dC/dxによる静電剛性は、次式のように表される。
Figure 0006659835
ここで、Vrは、所与の電極上に設定された電圧であり、Vはその共振器質量体上に設定された電位である。
xのギャップ変化における共振器質量体の全剛性は、(Keq−Ke)のように表され、ここで、Keqは、初期の機械的剛性である。
この剛性の変化による周波数シフトは、次式のように表される。
Figure 0006659835
図2に示されているように、−X軸方向(すなわち、−Ax)の加速度が、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす。電極DX2及びSX1と関連付けられたギャップが増加すると(すなわち、d+xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは減少し、これに対して、電極SX2及びDX1と関連付けられたギャップが減少すると(すなわち、d−xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは増加する。この結果、共振器質量体101のX軸共振周波数fr101は低下し、同時に共振器質量体102のX軸共振周波数fr102は上昇する。
SX1及びDX1電極に対する共振器質量体101の共振周波数は、次式によって表される。
Figure 0006659835
ここで、Geeは、入力加速度(単位は、メートル毎秒毎秒)であり、f0は共振器質量体の公称共振周波数であり、Vresは共振器電圧であり、VsはSX電圧であり、VdはDX電圧である。
SX2及びDX2電極に対する共振器質量体102の共振周波数は、次式によって表される。
Figure 0006659835
ここで、Geeは、入力加速度(単位は、メートル毎秒毎秒)であり、f0は共振器質量体の公称共振周波数であり、Vresは共振器電圧であり、VsはSX電圧であり、VdはDX電圧である。
SX4及びDX4電極に対する共振器質量体104の共振周波数は、共振器質量体101のそれらと同じか、またはその同じ値に近いはずである。
SX3及びDX3電極に対する共振器質量体103の共振周波数は、共振器質量体102のそれらと同じか、またはその同じ値に近いはずである。
共振器質量体101の周波数シフトは、次式によって表される。
Figure 0006659835
共振器質量体102の周波数シフトは、次式によって表される。
Figure 0006659835
共振器質量体104の周波数シフトは、共振器101の周波数シフト同じか、またはその同じ値に近いはずであり、次式によって表される。
Figure 0006659835
共振器質量体103の周波数シフトは、共振器102の周波数シフト同じか、またはその同じ値に近いはずであり、次式によって表される。
Figure 0006659835
DX電極及びSX電極の両方とも、共振周波数変化に寄与すること、ならびにDXとSX電極との間の電圧差が大きいほど、共振周波数変化も大きくなることに注目されたい。
図3は、典型的な一実施形態に基づく、差動検知の場合の単一軸に対する加速度計制御回路300の概略ブロック図である。とりわけ、この加速度計制御回路300は、第1の駆動回路302、第1の測定回路306、第1の励起帰還回路308、第2の駆動回路312、第2の測定回路316、第2の励起帰還回路318、及び差動周波数回路320を含む。一般的に言えば、第1及び第2の駆動回路302及び312は、それぞれ、第1及び第2の共振器304及び314の共振器質量体を駆動する。その励起帰還回路308及び318は、所望の共振周波数において第1及び第2の共振器304及び314の共振を維持するため、第1及び第2の共振器304及び314と関連付けられた検知電極を介して、第1及び第2の測定回路306及び316により検知された信号に基づいて、それぞれ、第1及び第2の駆動回路302及び312に制御信号を提供する。第1及び第2の測定回路306及び316は、第1及び第2の共振器304及び314の共振周波数F及びFをそれぞれ測定し、上述されたように、これらの共振器は、この典型的な実施形態では、外部加速度の存在下で反対方向に変化する。差動周波数回路320は、第1及び第2の測定回路306及び316からの、測定された第1及び第2の共振器304及び314の共振周波数の間の差に基づいて(すなわち、F−Fに基づいて)、出力信号330を提供する。例えば、出力信号330は、共振周波数の差(すなわち、F−F)とすることができ、または共振周波数の差及び特定の感度軸に対する倍率から計算された加速度(例えば、特定のジャイロスコープのその倍率が100Hz/Gであり、かつ周波数変化が50Hzである場合、出力信号330は、0.5Gとなる)とすることができる。
例えば、X軸加速度計の場合、第1の共振器304は、共振器質量体101及び104を含み、同時に第2の共振器314は、共振器質量体102及び103を含む。第1の駆動回路302は、駆動電極DX1及びDX4に駆動信号を提供し、同時に第2の駆動回路312は、駆動電極DX2及びDX3に駆動信号を提供する。第1の測定回路306は、検知電極SX1及びSX4を介して第1の共振器304の共振器質量体101及び104の共振周波数を測定し、同時に第2の測定回路316は、検知電極SX2及びSX3を介して第2の共振器314の共振器質量体102及び103の共振周波数を測定する。差動周波数回路320は、第1及び第2の測定回路306及び316からの、測定された第1及び第2の共振器304及び314の共振周波数の間の差に基づいて、出力信号330を提供する。
同様に、Y軸加速度計の場合、第1の共振器304は、共振器質量体101及び102を含み、同時に第2の共振器314は、共振器質量体103及び104を含む。第1の駆動回路302は、駆動電極DY1及びDY2に駆動信号を提供し、同時に第2の駆動回路312は、駆動電極DY3及びDY4に駆動信号を提供する。第1の測定回路306は、検知電極SY1及びSY2を介して第1の共振器304の共振器質量体101及び102の共振周波数を測定し、同時に第2の測定回路316は、検知電極SY3及びSY4を介して第2の共振器314の共振器質量体103及び104の共振周波数を測定する。差動周波数回路320は、第1及び第2の測定回路306及び316からの、測定された第1及び第2の共振器304及び314の共振周波数の間の差に基づいて、出力信号330を提供する。
このため、典型的な実施形態は、通常、各感度軸に対して別個の加速度計制御回路300を含む。
典型的な実施形態では、各共振器質量体は、各質量が、x軸及びy軸方向の両方に移動することができるように構成されたいくつかの折り返しばね型屈曲部により支持されることができる。例えば、単相動作の間、共振器質量体101は上方右側へ移動し、共振器質量体102は上方左側へ移動し、共振器質量体103は下方左側へ移動し、共振器質量体104は下方右側へ移動し(すなわち、すべての質量体は、x軸及びy軸の両方向に中心から離れるように移動している)、これに対して、別の位相動作の間、共振器質量体101は下方左側へ移動し、共振器質量体102は下方右側へ移動し、共振器質量体103は上方右側へ移動し、共振器質量体104は上方左側へ移動する(すなわち、すべての質量体は、x軸及びy軸の両方向に中心に向かって移動している)。この屈曲部は、共振器質量体101及び104が、x軸方向に互いに同期して移動し、共振器質量体102及び103が、x軸方向に互いに同期して移動し、共振器質量体101及び102が、y軸方向に互いに同期して移動し、共振器質量体103及び104が、y軸方向に互いに同期して移動するように、構成されることができる。
典型的な実施形態では、各駆動/検知電極は、対応する共振器質量体から延在する対応するフィンガー構造体と互いにかみ合う細長いフィンガー構造体のセットを含むことができる。そのような互いにかみ合わされた静電トランスデューサは、当技術分野では周知の技術である。
強い結合を伴うシングルエンドX/Y軸検知
図4は、本発明の典型的な一実施形態に基づく、逆相駆動、及び共振器質量体の強い結合を伴うシングルエンドX/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。この典型的な動作モードでは、共振器質量体及び電極は、図1に実質的に示されているが、ただし(隣接する各共振器質量体対同士の間に「*」とラベル付けされた1つ以上のつなぎ部によって)共振器質量体の強い機械的な結合を伴った構成であり、その結果、その4つの共振器質量体が、感度軸毎に1つの共振周波数、例えば単一のx軸共振周波数及び単一のy軸共振周波数を有する単体として効果的に動作する。シングルエンド検知は、外部加速度の存在下で周波数引き込み現象により引き起こされた共振周波数変化に基づいて、各感度軸に対する加速度計出力を生成するのに使用され、そこでは加速度計全体が、そのような外部加速度の存在下で共振周波数の変化を受ける。その共振周波数の変化、したがって外部加速度の大きさは、加速度計全体の共振周波数を基準周波数と比較することによって算出されることができる。
典型的な一実施形態のx軸運動の場合、共振器質量体101〜104は、駆動電極DX1/DX4、及びDX2/DX3により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりする。x軸運動の単相の間、共振器質量体101〜104は、右側に向かって(すなわち、「x」方向に)移動し、x軸運動の逆相の間、共振器質量体101〜104は、左側に向かって(すなわち、「−x」方向に)移動する。
典型的な一実施形態のy軸運動の場合、共振器質量体101〜104は、駆動電極DY1/DY2、及びDY3/DY4により交互に駆動され、位相上互いに後退したり前進したりする。y軸運動の単相の間、共振器質量体101〜104は、上部に向かって(すなわち、「y」方向に)移動し、y軸運動の逆相の間、共振器質量体101〜104は、下部に向かって(すなわち、「−y」方向に)移動する。
上述されたように、それらの共振器質量体は、共振するように構成されることができ、その結果、x軸共振周波数及びy軸共振周波数は、例えばモード注入及びロッキング問題の軽減に役立つように、実質的に別々となる。
特定の方向の加速度は、4つのすべての共振器質量体上に作用し、その4つの質量体と、その特定の感度軸に関連付けられた駆動/検知電極との間の静電ギャップを実質的に変化させ、次に、共振器質量体の静電ばね剛性を実質的に変化させ、次に、共振器質量体の共振周波数を実質的に変化させる。便宜上、その4つの結合された共振器質量体は、本明細書中では「共振器」と呼ばれてもよく、その結果、この加速度計は、各感度軸に対して1つの共振器を有するものと考えられることができる。
その単一共振器の共振周波数は、検知されることができ、その検知された共振周波数と基準周波数との間の差に基づいて出力信号を発生させることができる。一般的に言えば、入力加速度と共振周波数の変化との間の関係は、Hz/Gで表される(例えば、特定の加速度計は、約50Hz/Gまたは100Hz/Gの倍率で動作するように設計される場合がある)。このため、(Gの力に換算した)入力加速度は、その倍率に基づいて共振周波数(Hz単位)の変化によって算出されることができる。異なった感度軸は、同じ倍率を有してもよく、または異なった倍率を有してもよい。
この典型的な実施形態で共振加速度計を動作させるため、共振器質量体、駆動電極、及び検知電極は、異なった電位に置かれる必要がある。例えば、共振器質量体は、非ゼロ電圧または接地とすることができる(本明細書ではVDC_bodyと称する)固定電位に置かれてもよい。特定の感度軸と関連付けられた駆動電極は、高いDCバイアス電圧(本明細書では、x軸に対してはVDC_driveX、及びy軸に対してはVDC_driveYと称する)プラス小幅なAC電圧(x軸に対してはVAC_driveX、及びy軸に対してはVAC_driveYと称する)でバイアスされることができ、すなわち、駆動電極DX1、DX2、DX3、及びDX4は、VDC_driveX+VAC_driveXでバイアスされ、共振器質量体101〜104のx軸移動を励起し、また、駆動電極DY1、DY2、DY3、及びDY4は、VDC_driveY+VAC_driveYでバイアスされ、共振器質量体101〜104のy軸移動を励起する。特定の感度軸と関連付けられた検知電極は、異なったDCバイアス電圧(本明細書では、x軸に対してはVDC_senseX、及びy軸に対してはVDC_senseYと称する)プラス、感度軸に対応した小幅なAC電圧(x軸に対してはVAC_senseX、及びy軸に対してはVAC_senseYと称する)でバイアスされることができ、すなわち、検知電極SX1、SX2、SX3、及びSX4は、VDC_senseX+VAC_senseXでバイアスされ、また、検知電極SY1、SY2、SY3、及びSY4は、VDC_senseY+VAC_senseYでバイアスされる。重要なことに、VDC_driveX及びVDC_senseXは、互いに等しくなく、かつVDC_bodyともまた等しくなく、VDC_driveY及びVDC_senseYは、互いに等しくなく、かつVDC_bodyともまた等しくないことである。種々の別の実施形態では、VDC_driveXは、VDC_driveYと等しくまたは等しくなくてもよく、VDC_senseXは、VDC_senseYと等しくまたは等しくなくてもよく、またVAC_driveXは、VAC_driveYと等しくまたは等しくなくてもよい。この典型的な実施形態では、VAC_driveX及びVAC_senseXは、互いに180度の位相ずれがあり、VAC_driveY及びVAC_senseYは、互いに180度の位相ずれがある。単純にするため、VAC_driveX及びVAC_senseXは、互いに同じ大きさを有してもよく、またVAC_driveY及びVAC_senseYは、互いに同じ大きさを有してもよいが、それらの大きさは、別の実施形態における大きさと異なることができる。
共振器質量体101〜104のX軸運動は、各共振器質量体101〜104とその対応する検知電極SX1〜SX4との間で変化する静電容量を通じて検知される。その変化する静電容量が、それに応じて検知電極上で変化する電流を引き起こす。検知された電流は、共振器質量体のX軸運動を駆動するための帰還信号として(例えば、位相ロックループを介して)、及び共振体の共振周波数を検知するための両方に使用されることができる。
同様に、共振器質量体101〜104のY軸運動は、各共振器質量体101〜104とその対応する検知電極SY1〜SY4との間で変化する静電容量を通じて検知される。その変化する静電容量が、それに応じて検知電極上で変化する電流を引き起こす。検知された電流は、共振器質量体のY軸運動を駆動するための帰還信号として(例えば、位相ロックループを介して)、及び共振体の共振周波数を検知するための両方に使用されることができる。
所与の感度軸に対する外部加速度下では、4つのすべての共振器質量体は、その感度軸に対して反対の方向に移動する。周波数引き込み現象のため、共振体は、共振周波数の変化を受ける。共振体の共振周波数は、検知電極を介して検知されることができ、その検知された共振周波数と基準周波数との間の差に基づいて出力信号を生成させることができる。
このため、例えば、−X方向の外部X軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+X方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。プルーフマス101と駆動電極DX1との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DX4との間のギャップは、より小さくなる。同じ条件下では、プルーフマス102と駆動電極DX2との間のギャップ、及びプルーフマス103と駆動電極DX3との間のギャップは、より大きくなる。
その逆のことが、+X方向の外部X軸加速度下で生じ、すなわち、プルーフマス101と駆動電極DX1との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DX4との間のギャップは、より大きくなり、同時に、プルーフマス102と駆動電極DX2との間のギャップ、及びプルーフマス103と駆動電極DX3との間のギャップは、より小さくなる。
同様に、−Y方向の外部Y軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+Y方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。プルーフマス101と駆動電極DY1との間のギャップ、及びプルーフマス102と駆動電極DY2との間のギャップは、より小さくなる。同じ条件下では、プルーフマス103と駆動電極DY3との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DY4との間のギャップは、より大きくなる。
その逆のことが、+Y方向の外部Y軸加速度下で生じ、すなわち、プルーフマス101と駆動電極DY1との間のギャップ、及びプルーフマス102と駆動電極DY2との間のギャップは、より大きくなり、同時に、プルーフマス103と駆動電極DY3との間のギャップ、及びプルーフマス104と駆動電極DY4との間のギャップは、より小さくなる。
その結果、共振体の共振周波数は、変化する。
図5は、典型的な一実施形態に基づく、シングルエンド検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。この例では、その周波数引き込み現象は、X軸の一方の半分の場合(すなわち、電極DX1、SX1、DX2、及びSX2に対する共振器質量体101及び102の場合)について説明されているが、同じ現象が、X軸の他方の半分(すなわち、電極DX3、SX3、DX4、及びSX4に対する共振器質量体103及び104)に適用し、また同様な現象がY軸に適用する。共振器質量体101〜104は、この典型的な実施形態では強い結合を有する理由から、各共振器質量体は、同じ共振周波数を有する(図5に「fr」として示されている)。
所与の共振器質量体と、対応する電極との間の初期の静電容量は、次式のように表される。
Figure 0006659835
ここで、dは、電極と、その対応する共振器質量体から延在するその対応するフィンガー構造体との間のほんのわずかなギャップである。
共振器質量体がxの距離(例えば、数ナノメートル)だけ移動するときの静電容量の変化率は、次式のように表される。
Figure 0006659835
dC/dxにより、対応する駆動電極から所与の共振器質量体上にかかる力は、次式のように表される。
Fd=(1/2)(dC/dx)(VDC_drive−VDC_body)
dC/dxにより、対応する検知電極から所与の共振器質量体上にかかる力は、次式によって表される。
Fs=(1/2)(dC/dx)(VDC_sense−VDC_body)
dC/dxによる静電剛性は、次式のように表される。
Figure 0006659835
ここで、Vrは、所与の電極上に設定された電圧であり、Vはその共振器質量体上に設定された電位である。
xのギャップ変化における共振器質量体の全剛性は、(Keq−Ke)のように表され、ここで、Keqは、初期の機械的剛性である。
この剛性の変化による周波数シフトは、次式のように表される。
Figure 0006659835
図5に示されているように、−X軸方向(すなわち、−Ax)の加速度が、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす。電極DX2及びSX1と関連付けられたギャップが増加すると(すなわち、d+xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは減少し、これに対して、電極SX2及びDX1と関連付けられたギャップが減少すると(すなわち、d−xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは増加する。この結果、共振器質量体101のX軸共振周波数frは低下し、共振器質量体102のX軸共振周波数frもまた、低下する。
SX1及びSX2電極に対する共振周波数frは、次式によって表される。
Figure 0006659835
ここで、Geeは、入力加速度(単位は、メートル毎秒毎秒)であり、f0は共振器質量体の公称共振周波数であり、Vresは共振器電圧であり、VsはSX電圧である。
DX1及びDX2電極に対する共振周波数frは、次式によって表される。
Figure 0006659835
ここで、Geeは、入力加速度(単位は、メートル毎秒毎秒)であり、f0は共振器質量体の公称共振周波数であり、Vresは共振器電圧であり、VdはDX電圧である。
SX4及びDX4電極に対する共振周波数frは、SX1及びDX1電極のそれらと同じか、またはその同じ値に近いはずである。
SX3及びDX3電極に対する共振周波数frは、SX2及びDX2電極のそれらと同じか、またはその同じ値に近いはずである。
SX電極の周波数シフト寄与は、次式によって表される。
Figure 0006659835
DX電極の周波数シフト寄与は、次式によって表される。
Figure 0006659835
Geeの入力加速度における全体のX軸周波数シフトは、次式によって表される。
dfrX(Gee):=dfrDX(Gee)+dfrSX(Gee)
DX電極及びSX電極の両方とも、共振周波数変化に寄与すること、ならびにDXとSX電極との間の電圧差が大きいほど、共振周波数変化も大きくなることに注目されたい。
図6は、典型的な一実施形態に基づく、シングルエンド検知の単一軸に対する加速度計制御回路800の概略ブロック図である。とりわけ、この加速度計制御回路800は、駆動回路802、測定回路806、励起帰還回路808、基準周波数回路818、及び差動周波数回路820を含む。一般的に言えば、駆動回路802は、共振器804の共振器質量体を駆動する。励起帰還回路808は、所望の共振周波数において共振器質量体の共振を維持するため、検知電極を介して測定回路806により検知された信号に基づいて駆動回路802に制御信号を提供する。測定回路806は、共振器804の共振周波数Fを測定し、上述されたように、この共振周波数は、外部加速度の存在下で変化する。差動周波数回路820は、測定回路806からの共振器の測定された共振周波数と、基準周波数回路818により提供される基準周波数との間の差に基づいて(すなわち、F−Fに基づいて)、出力信号830を提供する。例えば、出力信号330は、共振周波数の差(すなわち、F−F)とすることができ、または共振周波数の差及び特定の感度軸に対する倍率から計算された加速度(例えば、特定のジャイロスコープのその倍率が100Hz/Gであり、かつ周波数変化が50Hzである場合、出力信号330は、0.5Gとなる)とすることができる。
典型的な実施形態は、通常、各感度軸に対して別個の加速度計制御回路800を含む。
図7は、本発明の典型的な一実施形態に基づく、同相駆動、及び共振器質量体の強い結合を伴うシングルエンドX/Y軸検知を使った、X−Y軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。図4〜6を参照して上述された典型的な実施形態と同様に、共振器質量体は、(例えば、隣接する各共振器質量体対同士の間に「*」とラベル付けされた1つ以上のつなぎ部によって)強い機械的な結合を有し、その結果、その4つの共振器質量体は、感度軸毎に1つの共振周波数、例えば単一のx軸共振周波数及び単一のy軸共振周波数、を有する単体として効果的に動作する。シングルエンド検知は、外部加速度の存在下で周波数引き込み現象により引き起こされた共振周波数変化に基づいて、各感度軸に対する加速度計出力を生成するのに使用され、そこでは加速度計全体が、そのような外部加速度の存在下で共振周波数の変化を受ける。その共振周波数の変化、したがって外部加速度の大きさは、加速度計全体の共振周波数を基準周波数と比較することによって算出されることができる。
典型的な一実施形態のx軸運動の場合、共振器質量体101〜104は、駆動電極DX1〜DX4により駆動され、位相上互いに後退したり前進したりする。この例では、共振器質量体101〜104の移動は、駆動電極DX1、DX2、DX3、及びDX4を互いに同相で、すなわちこれらのすべての駆動電極に同じ駆動信号を印加して、駆動することによって達成されることができる。x軸運動の一方の位相の間、共振器質量体101〜104は、右側に向かって(すなわち、「x」方向に)移動し、x軸運動の逆相の間、共振器質量体101〜104は、左側に向かって(すなわち、「−x」方向に)移動する。
典型的な一実施形態のy軸運動の場合、共振器質量体101〜104は、駆動電極DY1〜DY4により駆動され、位相上互いに後退したり前進したりする。この例では、共振器質量体101〜104の移動は、駆動電極DY1、DY2、DY3、及びDY4を互いに同相で、すなわちこれらのすべての駆動電極に同じ駆動信号を印加して、駆動することによって達成されることができる。y軸運動の一方の位相の間、共振器質量体101〜104は、上部に向かって(すなわち、「y」方向に)移動し、y軸運動の逆相の間、共振器質量体101〜104は、下部に向かって(すなわち、「−y」方向に)移動する。
上述されたように、それらの共振器質量体は、x軸共振周波数及びy軸共振周波数が、例えばモード注入及びロッキング問題の軽減に役立たせるため、実質的に別々となるよう共振するように構成されることができる。
所与の感度軸に対する外部加速度下では、4つのすべての共振器質量体は、その感度軸に対して反対の方向に移動する。周波数引き込み現象のため、共振体は、共振周波数の変化を受ける。共振体の共振周波数は、検知電極を介して検知されることができ、その検知された共振周波数と基準周波数との間の差に基づいて出力信号を生成させることができる。
このため、例えば、−X方向の外部X軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+X方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。各プルーフマスとその対応するX軸駆動電極との間のギャップは、より小さくなり、同時に各プルーフマスとその対応するX軸検知電極との間のギャップは、より大きくなる。
その逆のことが、+X方向の外部X軸加速度下で生じ、すなわち、各プルーフマスとその対応するX軸駆動電極との間のギャップは、より大きくなり、同時に各プルーフマスとその対応するX軸検知電極との間のギャップは、より小さくなる。
同様に、−Y方向の外部Y軸加速度下では、4つのすべてのプルーフマスは、+Y方向に静的に移動し、同時に依然として共振へ駆動されている。各プルーフマスとその対応するY軸駆動電極との間のギャップは、より小さくなり、同時に各プルーフマスとその対応するY軸検知電極との間のギャップは、より大きくなる。
その逆のことが、+Y方向の外部Y軸加速度下で生じ、すなわち、各プルーフマスとその対応するY軸駆動電極との間のギャップは、より大きくなり、同時に各プルーフマスとその対応するY軸検知電極との間のギャップは、より小さくなる。
その結果、共振体の共振周波数は、変化する。
図8は、図7の典型的な実施形態に基づく、シングルエンド検知の場合の、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす、−X方向(すなわち、−Ax)の加速度に対する周波数引き込み現象を示す概略図である。この例では、その周波数引き込み現象は、X軸の一方の半分の場合(すなわち、電極DX1、SX1、DX2、及びSX2に対する共振器質量体101及び102の場合)について説明されているが、同じ現象が、X軸の他方の半分(すなわち、電極DX3、SX3、DX4、及びSX4に対する共振器質量体103及び104)に適用し、また同様な現象がY軸に当てはまる。共振器質量体101〜104は、この典型的な実施形態では強い結合を有する理由から、各共振器質量体は、同じ共振周波数を有する(図8に「fr」として示されている)。
図8に示されているように、−X軸方向(すなわち、−Ax)の加速度が、+X方向の共振器質量体の対応する変位を引き起こす。電極SX1及びSX2と関連付けられたギャップが増加すると(すなわち、d+xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは減少し、これに対して、電極DX1及びDX2と関連付けられたギャップが減少すると(すなわち、d−xに)、これらの電極と関連付けられたdC/dxは増加する。この結果、共振器質量体101のX軸共振周波数frは低下し、共振器質量体102のX軸共振周波数frもまた、低下する。
同相駆動を使ったこの例では、すべての駆動電極DX1〜DX4に対する共振周波数は、同じであり、すべての検知電極SX1〜SX4に対する共振周波数は、同じであるはずである。その共振周波数変化は、図4〜6を参照して上述されたように、差動的に、実質的に算出されることができる。
Z軸検知
種々の典型的な実施形態では、多軸共振加速度計は、またZ軸検知も含む。そのようなZ軸検知の場合、多軸共振加速度計は、少なくとも1つのZ軸センサ要素を含み、そこでは各Z軸センサ要素は、別の共振器質量体の一部であり、X軸及びY軸方向に残りの共振器質量体と一緒に移動するだけでなく、Z軸センサ要素の下に及び/または上に横たわる駆動電極のセットにより駆動されるとき、Z軸(すなわち、平面外)の上下方向に共振するように構成されている。Z軸センサ要素の平面外運動は、Z軸センサ要素の下に及び/または上に横たわる検知電極のセットを使って検知されている。Z軸検知電極からの信号が組み合わされて、加速度計のZ軸出力信号を生成する。上述されたX軸及びY軸センサと同様に、Z軸センサは、差動検知またはシングルエンド検知を使って動作されることができる。
ある特定の典型的な実施形態では、Z軸センサ要素は、「シーソー遊具」の「シーソー」運動と共に共振するように構成されているが、別の実施形態は、共振器質量体全体がZ軸方向に共振する構成を含む他のZ軸センサ要素構成を使用してもよい。ある特定の典型的な実施形態では、シーソー要素は大きく、x軸及びy軸運動に対する共振器質量体のほとんどの移動質量を構成している。
図9は、典型的な一実施形態に基づく、3軸共振加速度計のデバイス層構造体の概略上面図である。この典型的な実施形態では、4つの共振器質量体501、502、503、504が、下部に横たわる基板(便宜上示されていない)の上方に支持され、その下部に横たわる基板に対してX軸、Y軸、及びZ軸方向に同時に共振するように駆動されている。
X軸及びY軸に対するこの共振加速度計の動作は、図1〜3を参照して実質的に上述されたように、すなわち、それらの共振器質量体は、下部に横たわる基板により直接的にまたは間接的に固定して支持されている平面内駆動電極のセットによって、下部に横たわる基板に対してX軸及びY軸方向に同時に共振するように駆動されている。下部に横たわる基板に対する共振器質量体の平面内運動は、下部に横たわる基板により直接的にまたは間接的に固定して支持されている平面内検知電極のセットによって、検知されている。このX軸及びY軸センサは、差動検知またはシングルエンド検知を使って動作されることができる。
図10は、図9の実施形態に基づくシーソー要素の詳細を示す図である(これは、図9に示された共振器質量体502のシーソー要素の詳細を具体的に示しているけれども、他のシーソー要素は同じであるが、ただしそれらの構造体の対称性により異なった方向に向いている)。具体的には、各シーソー要素は、中央旋回屈曲部606により支持された2つのローブ602及び604を含み、その中央旋回屈曲部により、ローブ602及び604が、「a」とラベル付けされた軸を中心とする「シーソー」または「シーソー」運動を伴って互いに逆相でz軸方向に移動することができる(すなわち、ローブ604が下方に移動しているときにローブ602は上方に移動し、ローブ604が上方に移動しているときにローブ602は下方に移動する)。
図11は、典型的な一実施形態に基づく、シーソー要素の下に横たわる駆動「D」及び検知「S」電極の相対的な変位を示す概略図である。この例では、シーソー要素毎に、1つのZ軸駆動電極及び1つのZ軸検知電極がある。この例では、共振器質量体501及び503のシーソー要素は、互いに同相で駆動され、同時に、共振器質量体502及び504のシーソー要素は、互いに同相で駆動され、かつ共振器質量体501及び503のシーソー要素に対しては逆相で駆動され、その結果、駆動電極D1及びD3の上部に横たわる共振器質量体501及び503のシーソー要素のローブが、下部に横たわる基板に向かって下方に移動しているときには、検知電極S2及びS4の上部に横たわる共振器質量体502及び504のシーソー要素のローブは、下部に横たわる基板から離れるように上方に移動しており、駆動電極D1及びD3の上部に横たわる共振器質量体501及び503のシーソー要素のローブが、下部に横たわる基板から離れるように上方に移動しているときには、検知電極S2及びS4の上部に横たわる共振器質量体502及び504のシーソー要素のローブは、下部に横たわる基板に向かって下方に移動している。この例では、この動作は、駆動電極D1、D2、D3、及びD4を互いに同相で駆動することによって達成されている。
式(1)に基づいて、駆動電極D1及びD3の上部に横たわる共振器質量体501及び503のシーソー要素のローブが、下部に横たわる基板に向かって下方に移動しているとき、Kelectrostaticは増加し、プルーフマス501及び503の共振周波数は、低下する。この共振周波数変化は、それぞれ、検知電極S1及びS3を使って検知されている。同じ時間の間に、駆動電極D2及びD4の上部に横たわる共振器質量体502及び504のシーソー要素のローブが、下部に横たわる基板から上方に移動していると、Kelectrostaticは減少し、プルーフマス502及び504の共振周波数は、上昇する。この共振周波数変化は、それぞれ、検知電極S2及びS4を使って検知されている。X及びY軸と同様に、Z軸加速度計出力信号は、共振周波数の変化に基づいて生成されることができる。
具体的で典型的な一実施形態では、図9に示された種類の3軸共振加速度計は、x軸共振周波数39KHz、y軸共振周波数42KHz、及びz軸共振周波数43KHzで動作されているが、これらの軸は、同じかまたは互いに異なった別々の共振周波数で動作されることができる。
X軸及びY軸加速度と同様に、Z軸加速度は、4つのすべてのシーソー要素上で動作し、ローブとその対応するZ軸駆動/検知電極との間のギャップを効果的に変化させ、次にそのギャップは、ローブを支持する中央旋回屈曲部606のばね定数を効果的に変化させる。その結果、一対のローブの共振周波数が上昇し、同時に他の対のローブの共振周波数が低下する。この共振周波数の相対的な変化は、Z軸検知電極を使って差動的に検出されることができる。
例えば、動作の一方の位相の間、4つのすべての質量体を下方に引っ張るZ軸加速度は、下方に移動しているローブの共振周波数を効果的に低下させ、同時に上方移動の共振周波数を効果的に上昇させる。共振周波数の相対的な変化は、Z軸検知電極からの組み合わされた差動出力における変動分として端的に現れており、この変動分は、検知されることができ、その結果、その加速度を表す加速度計出力信号を提供し、同時にまた、共振周波数における実質的な差に基づいて、他の軸からのいかなる相互結合もフィルタリング除去することができる。
Z軸センサ要素は、通常、同じ公称Z軸共振周波数において共振することを保証するように機械的に相互接続されていないという理由から、ある特定の実施形態は、1つ以上のZ軸センサ要素の共振周波数を調整するための追加の電極及び回路を含むことができ、その結果、そのZ軸センサ要素は、互いに同期して共振することができる。
本明細書中で説明された種類の加速度計の実施形態は、例えばセンサの大きさを約1mmx1mmと極めてコンパクトにすることができることに注意されたい。そのような加速度計は、そのコンパクトサイズにより、パッケージング歪み、また差動検知を使用する実施形態における差動検知からの補正ずれを最小限に抑えるように期待されている。重要なことに、そのような加速度計は、(例えば、密封された)真空下または極低圧下で動作することができ、したがって、ジャイロスコープと一体化し、例えば1個の密封の下で6軸慣性センサを実現することができる。
本発明は、本発明の真の領域から逸脱することなく、他の具体的な形式に具現化されることができ、多くの変形や修正は、本明細書中の教示に基づけば、当業者にとって明らかであろう。当該「発明」に対するいかなる参照も、本発明の典型的な実施形態に言及することを意図されており、他の特段の要求条件がない限り、本発明のすべての実施形態に言及していると解釈してはならない。説明された実施形態は、あらゆる観点において、単に例示的かつ非限定的なものとして考慮されるべきである。
101、102、103、104 共振器質量体
DX1、DX2、DX3、DX4 x軸運動を駆動するための駆動電極
DY1、DY2、DY3、DY4 y軸運動を駆動するための駆動電極
SX1、SX2、SX3、SX4 x軸運動を検知するための検知電極
SY1、SY2、SY3、SY4 y軸運動を検知するための検知電極

Claims (18)

  1. 多軸共振加速度計であって、
    デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を含む共振器と、
    前記デバイス平面内の前記少なくとも1つの共振器質量体のx軸運動を駆動するために構成されたx軸駆動電極のセットと、
    前記デバイス平面内の前記少なくとも1つの共振器質量体のy軸運動を駆動するために構成されたy軸駆動電極のセットと、
    x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知するために構成されたx軸検知電極のセットと、
    y軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知するために構成されたy軸検知電極のセットと、を備え
    前記少なくとも1つの共振器質量体は、複数の共振器質量体を含み、駆動電極の各セットが、前記共振器質量体の第1のサブセットを、前記共振器質量体の第2のサブセットと逆相で駆動するために構成され、検知電極の各セットが、共振周波数変化の差動検知のために構成されている、多軸共振加速度計。
  2. 前記少なくとも1つの共振器質量体は、単一共振体として動作するように結合された複数の共振器質量体を含み、検知電極の各セットが、共振周波数変化のシングルエンド検知のために構成されている、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  3. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、同じ共振周波数で駆動される、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  4. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、異なった共振周波数で駆動される、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  5. 所与の軸に対する共振周波数における前記変化は、前記所与の軸と関連付けられた駆動電極と、前記所与の軸と関連付けられた検知電極との間の電圧の差に基づいている、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  6. 前記共振器は、前記デバイス平面に垂直のz軸運動と一緒に共振するように構成された少なくとも1つのz軸センサ要素をさらに備え、各z軸センサ要素は、別の共振器質量体の一部であり、前記多軸共振加速度計は、
    前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸運動を駆動するために構成されたz軸駆動電極のセットと、
    z軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸共振周波数における変化を検知するために構成されたz軸検知電極のセットと、をさらに備える、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  7. 各z軸センサ要素は、シーソーセンサ要素である、請求項に記載の多軸共振加速度計。
  8. デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を含む共振器を有する多軸共振加速度計を動作させる方法であって、
    前記デバイス平面内のx軸運動及びy軸運動の両方と一緒に共振するように、前記少なくとも1つの共振器質量体を駆動することと、
    x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知することと、
    y軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知することと、を含み、
    前記少なくとも1つの共振器質量体は、複数の共振器質量体を含み、
    前記共振器質量体の第1のサブセットを、x軸において前記共振器質量体の第2のサブセットと逆相で共振させるように駆動し、検知電極の各セットが、共振周波数変化の差動検知のために構成されている、方法。
  9. 前記少なくとも1つの共振器質量体は、単一共振体として動作するように結合された複数の共振器質量体を含み、所与の軸における前記少なくとも1つの共振器質量体の共振周波数における変化を検知することは、共振周波数変化をシングルエンド検知することを含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、同じ共振周波数で駆動される、請求項に記載の方法。
  11. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、異なった共振周波数で駆動される、請求項に記載の方法。
  12. 所与の軸に対する共振周波数における前記変化は、前記所与の軸と関連付けられた駆動電極と、前記所与の軸と関連付けられた検知電極との間の電圧の差に基づいている、請求項に記載の方法。
  13. 前記共振器は、前記デバイス平面に垂直のz軸運動と一緒に共振するように構成された少なくとも1つのz軸センサ要素をさらに備え、各z軸センサ要素は、別の共振器質量体の一部であり、前記方法は、
    前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸運動を駆動することと、
    z軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸共振周波数における変化を検知することと、をさらに含む、請求項に記載の方法。
  14. 多軸共振加速度計であって、
    デバイス平面内に配列された少なくとも1つの共振器質量体を含む共振器と、
    前記デバイス平面内のx軸運動及びy軸運動の両方と一緒に共振するように、少なくとも1つの共振器質量体を駆動するための手段と、
    x軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のx軸共振周波数における変化を検知するための手段と、
    y軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つの共振器質量体のy軸共振周波数における変化を検知するための手段と、を備え
    前記少なくとも1つの共振器質量体は、複数の共振器質量体を含み、
    前記共振器質量体の第1のサブセットを、x軸において前記共振器質量体の第2のサブセットと逆相で共振させるように駆動し、検知電極の各セットが、共振周波数変化の差動検知のために構成されている、多軸共振加速度計。
  15. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、同じ共振周波数で駆動される、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  16. 前記x軸運動及び前記y軸運動は、異なった共振周波数で駆動される、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  17. 所与の軸に対する共振周波数における前記変化は、前記所与の軸と関連付けられた駆動電極と、前記所与の軸と関連付けられた検知電極との間の電圧の差に基づいている、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
  18. 前記共振器は、前記デバイス平面に垂直のz軸運動と一緒に共振するように構成された少なくとも1つのz軸センサ要素をさらに備え、各z軸センサ要素は、別の共振器質量体の一部であり、前記多軸共振加速度計は、
    前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸運動を駆動するための手段と、
    z軸加速度の存在下での静電ばね調整に基づいて、前記少なくとも1つのz軸センサ要素のz軸共振周波数における変化を検知するための手段と、をさらに備える、請求項1に記載の多軸共振加速度計。
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