JP6657734B2 - 非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法および原子力発電所 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電所における非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法、および左記方法を実施するのに適した原子力発電所に関する。
沸騰水型原子力発電所(BWR)においては、冷却材が炉心から喪失した場合に、冷却材を炉心に注入して冷却する非常用炉心冷却系(ECCS:Emergency Core Cooling System)が設けられている。非常用炉心冷却系の原子炉注水設備としては、高圧系と低圧系がある(例えば特許文献1)。
高圧系とは、定格運転時の原子炉圧力(約7MPa)以上の高圧でも炉心に注入できる系統である。高圧系には、高圧注水系(HPCF:High Pressure Core Flooder system)、原子炉隔離時冷却系(RCIC:Reactor Core Isolation Cooling System)などが含まれる。
低圧系とは、減圧系によって減圧された後に炉心注水を確保するための系統である。低圧系には、低圧炉心スプレイ系(LPCS:Low Pressure Core Spray system)、残留熱除去系(RHR:Residual Heat Removal System)などが含まれる。残留熱除去系は複数の運転モードを有しているが、その中に格納容器スプレイモードや、原子炉停止時冷却モード(崩壊熱除去)、サプレッションチェンバ冷却モードなどを有している。
さらに上記の非常用炉心冷却系でも原子炉の冷却が不足する場合に備えて、代替冷却注水系がある(例えば特許文献2)。代替冷却注水系には、復水補給水系(MUWC:Make Up Water Condensate)、消火水系(FP:Fire Protection System)、消防車等による注水がある。復水補給水系とは、本来は各建屋の機器等に復水貯蔵槽の復水を供給する系統であるが、非常時には復水を炉心に供給することができる。なお復水とは、タービンを回した蒸気を復水器で冷やして凝縮した冷却材(水)である。
特許文献1では、非常用炉心冷却系が非常用電源によって運転されるとき、高圧系のポンプと低圧系のポンプとを異なる電源区分に分担して同時運転することが提案されている。これにより、非常用ディ−ゼル発電機の容量を低減させることができると述べている。特許文献2では、非常用炉心冷却設備の水源として、復水貯蔵槽の代わりに気水分離器貯蔵プールを用いることが提案されている。これにより、復水貯蔵槽の容量低減及び品質管理クラス、耐震クラスを常用設備並に低減できると述べている。
特開平08−114699号公報 特開平08−285983号公報
上記のように、原子力発電所には非常用炉心冷却系としていくつもの冷却装置が備えられていている。そしてさらに、非常用炉心冷却系が正常に動作しないときのアクシデントマネジメント(AM:Accident Management)として、代替冷却注水系が備えられている。
しかしながら、従来の復水補給水系や消火水系などの代替冷却注水系では、格納容器外の水を使用するため格納容器内の水量が増加する一方である。復水等を注入し続けてサプレッションチェンバ(ウェットウェル)の水位がウェットウェルベントラインを超えると、ウェットウェルベントの機能が喪失してしまう。そのため、ウェットウェルベントラインを超えないように格納容器外からの注水を制限し、その結果、格納容器圧力が上昇した場合は格納容器ベントを実施することになる。ここでウェットウェルベントとは、格納容器内の気体をサプレッションチェンバの水(サプレッションプール水)を通してから外部に放出する処理である。本来、格納容器内に閉じ込めておくべき放射性物質を外部に放出することになるため、可能な限り避けたい処理である。
また、ウェットウェルベントラインを超えて注水した場合、格納容器ベントはドライウェルベントを実施することになる。ドライウェルベントとは、原子炉格納容器内の気体を直接外気に放出する処理である。サプレッションプール水を通さないために外部への影響が大きくなる。すなわち、代替冷却注水系による処理が長期化すると、格納容器ベントにより放射性物質を外部に放出することになり、更にサプレッションチェンバの水位を制限しないと外部への影響が大きいドライウェルベントを実施することになる。
そこで本発明は、非常用炉心冷却系が正常に動作しない場合であっても格納容器の圧力上昇及び温度上昇を抑制し、格納容器ベントに至らないこと、および万が一格納容器ベントに至ったとしてもドライウェルベントを抑制することが可能な非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法および原子力発電所を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法の代表的な構成は、原子炉が停止した際に燃料の崩壊熱を除去するための残留熱除去系(RHR)と、復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する復水補給水系(MUWC)とを備えた原子力発電所において、残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側に連結し、サプレッションチェンバの水を残留熱除去系(RHR)の熱交換器によって冷却し、復水移送ポンプによって原子炉注水または格納容器スプレイを行うことを特徴とする。
上記構成によれば、残留熱除去系を含む非常用炉心冷却系(ECCS)が正常に動作しない場合であっても、サプレッションチェンバの水を冷却しながら炉心に循環させて、原子炉格納容器の温度上昇および圧力上昇を抑制することができる。このため、圧力上昇によるベントを抑制し、または実施時期を大幅に遅らせることができる。特に、炉心を冷却するに際して原子炉格納容器内の水量が増加しないため、サプレッションチェンバの水位が上昇してベントラインを超えることを抑制することができる。したがって仮にベントに至るとしてもウェットウェルベントの実施を確保することができ、ドライウェルベントの実施を回避することができる。
上記方法において、原子力発電所は復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する高圧炉心注水系(HPCF)を備え、残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側までは、高圧炉心注水系(HPCF)の配管を用いて連結してもよい。これにより、配管を新設することなく、残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側と復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側とを連結することができる。
本発明にかかる原子力発電所の代表的な構成は、原子炉が停止した際に燃料の崩壊熱を除去するための残留熱除去系(RHR)と、復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する復水補給水系(MUWC)とを備えた原子力発電所において、残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側に連結するバイパスラインが設けられていて、サプレッションチェンバの水を残留熱除去系(RHR)の熱交換器によって冷却し、復水移送ポンプによって原子炉注水または格納容器スプレイを行うことができることを特徴とする。
上記構成によれば、残留熱除去系を含む非常用炉心冷却系が動作しない状態であっても、サプレッションチェンバの水を冷却しながら炉心に循環させることができる。特に、残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側と復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側とをバイパスラインによって連結することにより、高圧炉心注水系のライン上に配置されたポンプや逆止弁を経由することがなくなる。これにより逆止弁が閉じてしまうおそれがなく、また高圧炉心注水ポンプにおける圧力損失もなくなるため、安定して確実に水を循環させることができる。
本発明にかかる非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法および原子力発電所によれば、非常用炉心冷却系が正常に動作しない場合であってもサプレッションチェンバの温度上昇を抑制して、ドライウェルベントを抑制することできる。
従来の原子力発電所および残留熱除去系、高圧炉心注水系の本発明に関連する部分を説明する図である。 復水補給水系を説明する図である。 実施例1を説明する図である。 実施例2を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示または説明を省略する。
図1は従来の原子力発電所および残留熱除去系、高圧炉心注水系の本発明に関連する部分を説明する図である。原子炉格納容器100は鉄筋コンクリート製の設備であり、内部空間に原子炉圧力容器110を収容している。原子炉圧力容器110は鉄鋼製の設備であり、燃料を反応させて高温高圧の蒸気を発生させる。原子炉圧力容器110の内部は炉心と呼ばれている。沸騰水型軽水炉(BWR)および改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)の原子力発電所では、炉心で発生させた蒸気をタービンに直接導いて発電を行う。蒸気を導く主蒸気配管やタービンは図1では省略している。
非常用炉心冷却系の原子炉注水設備としては、高圧系と低圧系がある。高圧系とは、定格運転時の原子炉圧力(約7MPa)以上の高圧でも炉心に注入できる系統である。低圧系とは、減圧系によって減圧された後に炉心注水を確保するための系統である。
高圧系の1つである高圧炉心注水系(HPCF)は、HPCFポンプ210(高圧炉心注水ポンプ)によって、Dで示すラインから原子炉圧力容器110に注水する。高圧炉心注水系の水源は、復水貯蔵槽250であり、サプレッションチェンバ120のサプレッションプールを使用することもできる。
低圧系の1つである残留熱除去系(RHR)は、定期点検時および非常時に、原子炉を停止した後に冷却材を冷却して崩壊熱を除去する系統である。また非常時には炉心にサプレッションプール水を注入して原子炉水位を維持するなど、非常用炉心冷却系(ECCS)のひとつとしての役割も有している。残留熱除去系(RHR)は、RHRポンプ200およびRHR熱交換器202を備えている。RHRポンプ200、RHR熱交換器202共に能力が高く、原子炉を冷温停止に移行するだけの能力を有している。
残留熱除去系は複数のモードを有している。格納容器スプレイモードでは、サプレッションチェンバ120のサプレッションプール水をRHRポンプ200によって引き、RHR熱交換器202を通過させて冷却した後に、Aで示すラインを通して原子炉格納容器100内のスプレイノズル130から噴射する。これにより原子炉格納容器100内を冷却して圧力を維持することができる。低圧注水モードでは、スプレイノズル130に送る代わりに、Bで示す原子炉給水ラインを通して原子炉圧力容器110に注水する(原子炉注水)。これにより原子炉水位を適切に維持し、燃料の過熱を防止する。
サプレッションチェンバ冷却モードでは、RHR熱交換器202を通過させたサプレッションプール水をCで示すラインを通してサプレッションチェンバ120に戻す。サプレッションプール水の温度上昇の主な原因は、原子炉隔離時の逃し安全弁の作動による排出蒸気、原子炉隔離時冷却系(RCIC)の作動による排出蒸気がある。なお原子炉隔離時とは、主蒸気隔離弁等が閉鎖して原子炉が外部と隔離されたときである。
事故時に非常用炉心冷却系(ECCS)による原子炉への注水が十分でなく、原子炉の水位が低下し、炉心が大きく損傷するおそれのある緊急時には、代替冷却注水系(AM設備)が使用される。
図2は復水補給水系を説明する図である。代替冷却注水系の1つである復水補給水系(MUWC)は、本来は非常用ではなく、各建屋の機器等に日常的な運転を行うために復水を供給する系統である。水源は復水貯蔵槽250の水であり、復水移送ポンプ220を用いて供給する。事故時には、復水貯蔵槽250の水をスプレイノズル130または原子炉圧力容器110に供給することができる。事故時において復水貯蔵槽250の水がなくなった場合には、消防車などを用いて外部接続口252から水を供給することができる。
しかし、既に上記したように、従来の復水補給水系や消火水系などの代替冷却注水系では、格納容器内の水量が増加する一方である。そして代替冷却注水系による処理が長期化すると、格納容器ベントを行わざるを得なくなる。
発明者らが検討したところ、注水によって原子炉格納容器100内を冷却するばかりでなく、既に原子炉格納容器100内にあるサプレッションプール水を冷却する必要があると考えた。むろん残留熱除去系が稼働していれば原子炉注水とサプレッションプール水の冷却をすることができるが、ここでは電源喪失や故障、水没などにより残留熱除去系が稼働できない状況を想定している。したがって、RHRポンプ200が稼働しないのはもちろん、原子炉補機冷却海水系230(RSW:Reactor building cooling sea Water System)が稼働していないためRHR熱交換器202も冷却能力を失っている状況である。
しかしながら、サプレッションプール水を冷却するためには、配管および能力の観点から、やはりRHR熱交換器202を利用することが好ましい。
そして発明者らは、RHR熱交換器202の熱交換は、移動車両などによる代替熱交換器232によって実施可能であることに着目した。そして冷却した水を原子炉圧力容器110に供給するためには復水移送ポンプ220が利用可能であることに着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明においては、残留熱除去系(RHR)のRHR熱交換器202の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプ220の上流側に連結する。そして、サプレッションチェンバ120の水をRHR熱交換器202によって冷却し、復水移送ポンプ220によって原子炉注水または格納容器スプレイを行う。
特に本発明においては、事故による原子炉格納容器100の圧力上昇を利用して、サプレッションチェンバ120を水源とした循環を可能としている。しかし、サプレッションチェンバ120は原子炉建屋の地下にある設備であり、復水移送ポンプ220の本来の水源である復水貯蔵槽250よりも低い位置にある。このため単にサプレッションチェンバ120から水を引こうとしても復水移送ポンプ220の吸込能力が不足してしまう。しかしながら事故時には原子炉格納容器100の圧力が高くなっていてサプレッションプールの水を押し出すため、復水移送ポンプ220の吸込必要揚程を確保することができる。このようにして、事故時限定の新たな代替循環冷却系を成立させることが可能となる。
上記構成によれば、残留熱除去系を含む非常用炉心冷却系(ECCS)が正常に動作しない場合であっても、サプレッションチェンバの水を冷却しながら炉心に循環させて、原子炉格納容器100の温度上昇および圧力上昇を抑制することができる。このため、圧力上昇による格納容器ベントを抑制し、または実施時期を大幅に遅らせることができる。特に、炉心を冷却するに際して原子炉格納容器100内の水量が増加しないため、サプレッションチェンバ120の水位が上昇してベントラインを超えることを抑制することができる。したがって仮にベントに至るとしてもウェットウェルベントの実施を確保することができ、ドライウェルベントの実施を回避することができる。
[実施例1]
図3は実施例1を説明する図である。図3の例では、RHR熱交換器202の下流側から復水移送ポンプ220の上流側までは、高圧炉心注水系(HPCF)の配管を用いて連結している。
高圧炉心注水系も復水補給水系も復水貯蔵槽250を水源としていて、復水貯蔵槽250に直結する配管が共通になっている。具体的には、復水貯蔵槽250からHPCFポンプ210に至る配管の途中に、復水移送ポンプ220につながる配管が連結されている。すなわち復水移送ポンプ220の上流側とHPCFポンプ210との間には、通常とは流れる方向が逆になるが、配管が存在している。
高圧炉心注水系は、HPCFポンプ210の動作テスト用としてサプレッションチェンバ120に循環するための配管(HPCFテストライン214)を備えている。すなわち高圧炉心注水系も残留熱除去系もサプレッションチェンバ120に循環する機能(モード)を有している。これらの機能のための配管のうち、サプレッションチェンバ120に直結する配管は共通になっている。具体的には、HPCFテストライン214は、残留熱除去系のサプレッションチェンバ冷却モードのための配管(S/Cクーリングライン204)の途中に連結されている。すなわちRHR熱交換器202の下流側とHPCFポンプ210との間には配管が存在している。
このように、RHR熱交換器202の下流側から、S/Cクーリングライン204、HPCFテストライン214、高圧炉心注水系のラインを介して、復水移送ポンプ220の上流側に連結することができる。配管を新設することなく、バルブの開閉制御だけで連結することができるため、追加の工事または設備投資をすることなく発明を実施することができる。
[実施例2]
図4は実施例2を説明する図である。図4の例では、RHR熱交換器202の下流側から復水移送ポンプ220の上流側に連結するバイパスライン222を設けている。
図3に示した構成では、高圧炉心注水系のライン上にHPCFポンプ210および逆止弁212が存在している。HPCFポンプ210は流れの抵抗となり、流量が低下してしまうおそれがある。逆止弁212は水が逆流することになる。逆止弁212は電動制御または手動制御によって開状態に固定できるものの、大量の水を逆流させ続けると、逆止弁が閉じてしまう可能性がある。当該箇所は事故時には放射線濃度の上昇が予想される箇所であり、一度閉になってしまった逆止弁を現地で状況確認し、開操作することは困難である。
そこで図4に示すように、RHR熱交換器202の下流側と復水移送ポンプ220の上流側とをバイパスライン222によって連結することにより、高圧炉心注水系のライン上に配置されたHPCFポンプ210や逆止弁212を経由することがなくなる。これにより逆止弁212が閉じてしまうおそれがなく、またHPCFポンプ210における圧力損失もなくなるため、安定して確実に水を循環させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、原子力発電所における非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法、および左記方法を実施するのに適した原子力発電所として利用することができる。
100…原子炉格納容器、110…原子炉圧力容器、120…サプレッションチェンバ、130…スプレイノズル、200…RHRポンプ、202…RHR熱交換器、204…S/Cクーリングライン、210…HPCFポンプ、212…逆止弁、214…HPCFテストライン、220…復水移送ポンプ、222…バイパスライン、230…原子炉補機冷却海水系、232…代替熱交換器、250…復水貯蔵槽

Claims (3)

  1. 原子炉が停止した際に燃料の崩壊熱を除去するための残留熱除去系(RHR)と、復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する復水補給水系(MUWC)とを備えた原子力発電所において、
    残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側に連結し、
    サプレッションチェンバの水を残留熱除去系(RHR)の熱交換器によって冷却し、復水移送ポンプによって原子炉注水または格納容器スプレイを行うことを特徴とする非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法。
  2. 前記原子力発電所は復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する高圧炉心注水系(HPCF)を備え、
    前記残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、前記復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側までは、前記高圧炉心注水系(HPCF)の配管を用いて連結することを特徴とする請求項1に記載の非常用炉心冷却系の代替循環冷却方法。
  3. 原子炉が停止した際に燃料の崩壊熱を除去するための残留熱除去系(RHR)と、復水貯蔵槽の水を原子炉に供給する復水補給水系(MUWC)とを備えた原子力発電所において、
    残留熱除去系(RHR)の熱交換器の下流側から、復水補給水系(MUWC)の復水移送ポンプの上流側に連結するバイパスラインが設けられていて、
    サプレッションチェンバの水を残留熱除去系(RHR)の熱交換器によって冷却し、復水移送ポンプによって原子炉注水または格納容器スプレイを行うことができることを特徴とする原子力発電所。
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