JP6657721B2 - 細胞の分析方法、細胞分析用チップ、細胞分析用試薬、細胞分析用キット及び細胞分析用装置 - Google Patents
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Description
しかし、複数のレーザーを用いることで、マルチカラー検出が可能だが、蛍光色素間の漏れ込み補正が複雑(蛍光波長のオーバーラップ)等により、同時測定可能なカラー数は11カラーまでしか報告されていなかった。また複数レーザーの搭載により装置が高額になるという問題もあった。
しかし、この手法を用いることで、35種の細胞表面抗原を測定可能だが、測定時に細胞を破壊してしまう。そのため、その細胞に対して中身情報(DNA、RNAなど)を得ることはできなかった。また培養等の他の工程に回すことはできなかった。
しかし、この手法においては、表面抗原を網羅的に測定してはいるが、細胞の中身情報を得ることはできていなかった。また、表面抗原と結合した蛍光バーコード標識抗体を光分解性リンカーで分離後、それを別なプレートに移して測定する必要があり、多数の細胞の測定には向いていなかった。
(A)細胞と結合可能な第一の分子で細胞を捕捉する工程、
(B)細胞の細胞表面分子に、該細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子を結合させる工程、
(C)第二の分子の結合部と、識別部及び標識部とを切り離す工程、
(D)切り離された識別部及び標識部のうち、識別部を、識別部認識分子に特異的に結合させる工程、及び
(E)識別部認識分子に結合した識別部及び標識部のうち、標識部を検出する工程
を含む、細胞の分析方法を提供する。
また、本技術は、
(F)前記工程(E)で得られた標識部の検出結果から、第二の分子と特異的に結合した細胞表面分子を特定及び/又は定量する工程
を含むことができる。
また、本技術は、更に以下の工程:
(G)細胞からの細胞分泌物を特定及び/若しくは定量する工程、並びに/又は
(H)細胞から核酸を取得して解析する工程
を含めることができる。
前記第一の分子は、オレイル基、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子とすることができる。
また、前記第二の分子は、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子とすることができる。
更に、前記第一の分子及び/又は前記第二の分子は、刺激分解性リンカーを介してウェルに固定化することができる。
前記刺激分解性リンカーには、光分解性リンカーを用いることができる。
また、前記識別部は、核酸断片を含むようにすることができる。
また、前記識別部認識分子は、前記識別部に含まれる核酸断片と相補的な核酸断片を含めることができる。
前記識別部認識分子は、ウェルに固定化され、ウェルに固定化されている位置と対応付けられた情報を有することができる。
前記細胞と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子と特異的に結合可能な分子が固定化された第二の領域と、
前記標識部を検出可能な検出領域と、
を含む、細胞分析用チップを提供することができる。
また、本技術の細胞分析用チップは、前記第一の領域、第二の領域及び検出領域からなる群から選択される領域を含むウェルと、
前記ウェル間を連結する流路と、
前記流路に設置されているバルブと、
を含むことができる。
更に、前記識別部認識分子及び/又は細胞分泌物認識分子は、複数の種類の分子を含めてもよい。
前記複数の種類の分子は、前記領域に固定化されている位置と対応付けられた情報を有することができる。
前記細胞と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子と特異的に結合可能な分子が固定化された第二の領域と、
前記標識部を検出可能な検出領域と、
を含む細胞分析用チップと、
細胞表面分子、細胞内分子及び細胞分泌物からなる群から選択される分子に特異的に結合可能な結合部と標識部とを含む分子を含有する試薬、前記標識部を検出する試薬、並びに細胞分泌を刺激する物質を含有する試薬からなる群から選択される試薬と
を含む、細胞分析用キットを提供する。
前記細胞分析用チップの流体の移動を制御する流体制御部と、
前記細胞分析用チップの第一の領域に光を照射する光照射部と、
前記細胞分析用チップの検出領域で標識部を検出する検出部と、
を含む、細胞分析装置を提供する。
また、細胞における細胞表面分子、細胞内分子、細胞分泌物等の測定結果を、統合して分析することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
1.細胞の分析方法
(1)工程(A)
(2)工程(B)
(3)工程(C)
(4)工程(D)
(5)工程(E)
(6)工程(F)
(7)工程(G)
(8)工程(H)
(9)細胞から得られたデータの統合
2.細胞分析用チップ
3.細胞分析用試薬
4.細胞分析用キット
5.細胞分析用装置
6.実施態様
(1)実施態様1
(2)実施態様2
(3)実施態様3
(4)実施態様4
(5)実施態様5
(6)実施態様6
(7)実施態様7
(8)実施態様8
本技術は、以下の工程:
(A)細胞と結合可能な第一の分子で細胞を捕捉する工程、
(B)細胞の細胞表面分子に、該細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子を結合させる工程、
(C)第二の分子の結合部と、識別部及び標識部とを切り離す工程、
(D)切り離された識別部及び標識部のうち、識別部を、識別部認識分子に特異的に結合させる工程、及び
(E)識別部認識分子に結合した識別部及び標識部のうち、標識部を検出する工程、
を含む。
また、工程(F)として、前記工程(E)で得られた標識部の検出結果から、第二の分子と特異的に結合した細胞表面分子を特定及び/又は定量する工程
を含めてもよい。
更に、本技術は、以下の工程:
(G)細胞からの細胞分泌物を特定及び/若しくは定量する工程、並びに/又は
(H)細胞から核酸を取得して解析する工程
を含めてもよい。
上記工程を行う順番は、工程(A)〜(H)の順に限定されることなく、変更することができる。例えば、細胞表面分子に第二の分子を結合した後、細胞を捕捉することもできる。この場合、工程(B)、工程(A)の順で行えばよい。
あるいは、細胞分泌物を測定してから細胞表面分子を測定する場合、工程(A)、工程(G)、工程(B)の順で行えばよい。
工程(A)では、細胞と結合可能な第一の分子で細胞を捕捉することを行う。
捕捉する細胞の種類は特に限定されず、動物細胞、植物細胞、菌類等、あらゆる細胞が対象となる。例えば、動物細胞の場合、血液中の細胞、生体組織から採取した細胞、培養細胞等が挙げられる。また、接着性細胞、非接着性細胞のいずれでもよい。
本技術では、例えば、1個の細胞が1個のウェル内に捕捉される、いわゆるシングルセルトラップを行う。従って、細胞が細胞塊を形成している場合は、既知の細胞分散法、例えばトリプシン処理等で細胞を単一細胞に分散させ、細胞浮遊液にすることが好ましい。
あるいは、同一種類の複数個の細胞を同時に捕捉してもよい。
1個のウェル内に1個の細胞を捕捉する場合、前記第一の分子を、捕捉する1個の細胞と同等かそれ以下の直径サイズになるように、ウェルに固定化することが好ましい。細胞のサイズによらず、細胞を1個ずつ捕捉することができる。
また、ウェルの大きさや、後述の流路の幅を調整し、細胞がフローサイトメトリーのように1個ずつ流れ、ウェルに1個ずつ捕捉されるようにすることもできる。フローサイトメトリーで用いられるシース液を用いずに、例えばバッファーや洗浄液等で細胞を流すことができる。
あるいは、ウェルの凹部に、セルソーターで細胞1個を投入することもできる。
抗体の場合、捕捉したい細胞に存在する細胞表面分子を抗原とする抗体を用いることができる。抗体は、ウェルに共有結合的に固定化することができる。
アプタマーの場合、捕捉したい細胞に存在する表面分子と特異的に結合する核酸分子やペプチドを用いることができる。
分子認識ポリマーの場合、目的の細胞表面分子に似た物理化学特性を持つ化合物の存在下でも、高い選択性で目的の細胞表面分子を捕捉することができる。
リンカーを介しておくと、細胞表面分子や細胞分泌物等の各種測定後に細胞を回収したい場合、効率よく回収することができる。回収後は、細胞が生きたままであるので、培養することや、細胞を破壊して細胞内分子の測定・分析等を行うことができる。
本技術で用いる刺激分解性リンカーは特に限定されないが、細胞の破壊や影響を与えないようにする点で、光分解性リンカーを用いることが好ましい。
例えば、光分解性リンカーに用いられるメトキシノトロベンジル基の場合、図1に示す実線(before irradiation)のような吸収パターンを示す。346nmでの吸収を1とすると、364nmでは0.89、406nmでは0.15、487nmでは0.007の吸収を示す。すなわち、365nmの光源を用いれば、光分解性リンカーの分解効率がよく、488nmの光源ではほぼ分解されないという性質を有する。
UVによる細胞毒性に関しては、細胞の種類にもよるが、500J/cm^2でDNAにダメージが生じて細胞成長を阻害すると言われている(Callegari, A. J. & Kelly, T. J. Shedding light on the DNA damage checkpoint. Cell Cycle 6, 660-6 (2007))。また、42J/cm^2では細胞毒性が生じない、という報告もある(Masato T, et al, Optical cell separation from three-dimensional environment in photodegradable hydrogels for pure culture techniques, Scientific Reports 4, Article number. 4793(2014))。
工程(B)では、細胞の細胞表面分子に、該細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子を結合させることを行う。
細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部には、例えば抗体全体、抗体の可変領域部分や、アプタマー、分子認識ポリマーを用いることができる。
細胞表面分子と第二の分子との結合反応や、前記工程(A)の第一の分子への結合反応等は、特に限定されないが、ウェル全体を、例えば4℃に冷却してもよいし、動物の体温に近い約37℃に加温して、一定時間反応を行うことができる。
DNA断片であれば、核酸のA、T、G、Cの組み合わせ次第で、多種の配列を作成することができるので好ましい。
細胞表面分子(抗原)と結合する抗体は350種程度あると言われており、オリゴレベルの長さ(約20塩基以下)のDNA配列で標識を作製すれば、そのすべての抗体に対するDNA配列が作製可能である。
標識部に蛍光分子を用いた場合、1色でよいが、2色以上でもよい。金属を用いた場合は、TOF-MSで検出可能である。
更に、horseradish peroxidase(HRP)やルシフェラーゼを識別部に結合して、化学発光基質(ルミノール、ルシゲニン、アダマンチルジオキタセン誘導体等)や生物発光基質(ルシフェリン、バクテリアルルシフェラーゼ、セレンテラジン等)を添加し、その発光強度を検出することも可能である。
電気化学発光、化学発光、生物発光はシグナルを増幅できるので高感度な検出が可能となる。
また、SYBR Green Iなどのインターカレーターを用いて検出しても良い。
また、光分解性リンカーの種類が異なれば光分解に適した波長が異なることを利用してもよい。例えば、異なる細胞表面分子に結合する第二の分子には、異なる波長で分解されるリンカーを用いておく。そして、その光分解性リンカーに適した波長の光を照射すれば、標的の細胞表面分子に結合した第二の分子から、リンカーから所望の種類の識別部及び標識部を有する部分を遊離することができる。
工程(C)では、第二の分子の結合部と、識別部及び標識部とを切り離すことを行う。
切り離しは、前記刺激分解性リンカーを刺激して行う。光分解性リンカーの場合、光の照射範囲に第二の分子の光分解性リンカーが含まれるよう、捕捉された細胞のウェルを照射すればよい。
光照射で分解された第二の分子は、結合部と、識別部及び標識部とに分離する。結合部は捕捉された細胞の細胞表面分子に結合したままである。一方、切り離されて遊離した識別部及び標識部は、溶液ごと流すか、バッファー液等で流して、次のウェル(第二の空間等)に移動させることができる。
工程(D)では、遊離した識別部及び標識部のうち、識別部を、識別部認識分子に特異的に結合させることを行う。
識別部認識分子は、第二の分子に用いた識別部に対応する認識分子を含める。例えば、第二の分子の識別部がタンパク質、ペプチドの場合、識別部認識分子に抗体が用いられる。また、第二の分子の識別部が核酸断片の場合、その核酸断片に相補的な核酸配列を有する断片が用いられる。
例えば、識別部が核酸断片の場合、その核酸断片に相補的な配列を有する識別部認識分子(DNA鎖等)が固定化されているスポットに結合する。
識別部がタンパク質、ペプチドの場合、そのタンパク質、ペプチドを抗原として認識する識別部認識分子(抗体)が固定化されているスポットに結合する。
工程(E)では、工程(D)で識別部認識分子に特異的に結合した識別部及び標識部のうち、標識部を検出することを行う。
標識部は、上述のように、蛍光分子、RI標識、ハプテン、アフィニティータグ、酵素又は金属等の標識分子を含む。標識部の検出は、用いられている標識分子に対応した検出方法で検出される。例えば、標識部に蛍光分子を用いている場合、励起波長の光を蛍光分子に照射すればよい。
標識部が、RI標識、ハプテン、アフィニティータグ又は酵素、金属であれば、それぞれ、放射線、検出用抗体、TOF-MS等で定性及び/又は定量すればよい。
本技術では、例えば、識別部として核酸断片、標識部として蛍光分子を好ましく組み合わせることができる。
工程(F)では、前記工程(E)で得られた標識部の検出結果から、第二の分子と特異的に結合した細胞表面分子を特定及び/又は定量することを行う。
前述したように、認識部に例えば核酸断片を用いた場合、A、T、G、Cを組み合わせれば、現在存在すると言われている細胞表面分子約350種類を優に超える種類の核酸断片を用意できる。
前述したように、350種類超の核酸断片と相補的な核酸断片が、種類ごとに、異なるウェルのスポットに固定化されていれば、核酸断片の種類とスポットの位置とが結びつけられ、位置情報として把握される。
そして、どのスポットがどの程度の蛍光を発しているかで、細胞表面分子の種類と発現量がわかる。位置情報に展開することで、350種超の細胞表面分子の網羅的な測定が可能である。
工程(G)では、細胞からの細胞分泌物を特定及び/又は定量することを行う。
捕捉された細胞は、工程(A)〜(F)を経ても生きている。よって、捕捉されたまま、細胞分泌物がウェル中で分泌され得る。あるいは、捕捉された細胞を解放して、別の容器に入れ、細胞分泌物を分泌させてもよい。
細胞分泌物は、本技術において特に限定されず、あらゆる細胞分泌物が対象となり得る。細胞分泌物として、例えば、インシュリン、セクレチン等の各種ホルモン、ペプシノゲン等の各種酵素、サイトカインやケモカイン、パーフォリンやグランザイム、エクソソーム等が挙げられる。
例えば、細胞に細胞分泌刺激物質を適用すればよい。細胞分泌刺激物質は、細胞の種類や分泌物の種類等によって異なるが、例えば、糖、アミノ酸、脂肪、酸・アルカリ(pH調整剤)が挙げられる。
工程(H)では、細胞から核酸を取得して解析することを行う。
細胞は、工程(A)〜(G)を経てもなお生きているので、該細胞を破壊して核酸を取得し解析することができる。
核酸の取得及び解析は、一般的に用いられる方法で行うことができる。例えば、核酸を抽出、精製、増幅(PCR法等)し、核酸配列を決定する方法で行うことができる。
また、抽出後に予備増幅までを行い、それらを回収して、次世代シーケンサー等で核酸配列を決定することができる。
前記工程(F)では、細胞に存在する細胞表面分子の特定及び/又は定量のデータが得られる。該データと、当該細胞に関する他のデータを統合すれば、同じ生細胞での分析が可能となる。
本技術の細胞分析用チップによれば、細胞浮遊液から細胞を捕捉して各種測定まで、チップ内ですべて実現できる。
第一の領域には、細胞と結合可能な第一の分子が固定化されている。
第二の領域には、細胞と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子と特異的に結合可能な分子が固定化されている。
検出領域には、前記標識部が検出可能なように、例えば、前記識別部を特異的に結合する分子が固定化されている。
ウェル間は流路で連結され、該流路にはバルブが設置されていてもよい。
また、第一の分子は、好ましくは刺激分解性リンカーを介してウェルに固定化される。
第一の空間に属するウェルと第二の空間に属するウェルとが平行に二列に並んで配置された場合、第一の空間に属するウェルと、その隣に配置された第二の空間に属するウェルとを流路で連結することができる。該流路には、バルブを設置することができる。
また、第二の空間のウェルには、例えば、前述の識別部認識分子を固定化しておくことができる。
次に、遊離した識別部及び標識部を、第二の空間のウェルに移動させるため、第一の空間のウェルと第二の空間のウェルとの間の流路のバルブを開く。第一の空間のウェルにある、識別部及び標識部を含む液が、第二の空間のウェルに流れ込む。液が流れ込んだ後、バルブを閉じる。
第二の空間のウェルでは、第二の分子から遊離した識別部及び標識部の識別部分と、第二の空間のウェルに固定化された識別部認識分子との反応を行う。
ここで、図5に、第一、第二、第三の空間に属するウェルの断面図を示す。図5において、左側が第三の空間、中央が第一の空間、右側が第二の空間とする。また、図5の(a)は、細胞を第一の空間に属するウェルに流入させ(図5の(a)の(1))、単一細胞が捕捉されてかつ単一細胞の細胞表面分子に第二の分子が結合したところを示す。このとき、第一の空間に属するウェルから第二の空間に属するウェルを連結する流路のバルブは閉じている。第一の空間に属するウェルから第三の空間に属するウェルを連結する流路のバルブも閉じている。
また、細胞を溶解しなければ、in situ hybridization、in situ PCR、in situ Sequencing等を行ってもよい。細胞膜透過処理後、細胞内分子を染色して観察してもよい。
例えば、細胞表面分子と細胞内分子の情報を測定したい場合は、前述の図3に示したように、第二の空間に属するウェルに、細胞表面分子と結合した核酸断片と相補的な配列を有する核酸断片を固定化し、第三の空間に属するウェルに、細胞内分子と特異的に結合する分子または相補的に結合する分子を固定化しておけばよい。
例えば、第一の空間のウェル1つにおいて、第一の領域と第二の領域とに分け、第一の領域には、表面分子と結合可能な第一の分子が固定化され、第二の領域には、細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子並びに/又は細胞からの細胞分泌物と特異的に結合可能な分子が固定化される。
図6の(a)は、第一の空間に属するウェルに第一の分子が固定化されたところを示す。第一の分子には、光分解性リンカーが含まれる。図6の(b)は、第一の空間に属するウェルに細胞を流入させ、細胞が第一の分子に捕捉され、第二の分子が細胞表面分子と特異的に結合したところを示す。図6の(c)は、第一の空間に属するウェルの下から光61を照射した部分について、光分解性リンカーが分解されて捕捉されていた細胞が解放されたところを示す。光照射は、例えば、1J/cm2(100mW/cm2の場合、10s)で行えばよい。
光照射のタイミングを変えれば、第一の分子、第二の分子の光分解性リンカーを、時間差を持って分解できるので、解放もまた時間差を付けることができる。
なお、同一種の複数細胞には、同じcell lineからの培養細胞や、フローサイトメトリーにより同一とみなされた細胞集団(フローサイトメトリーにより同じゲート領域に表示される細胞群)等が該当する。
本技術の試薬は、前記細胞の分析方法に用いられる試薬であって、細胞表面分子、細胞内分子及び細胞分泌物からなる群から選択される分子に特異的に結合可能な結合部と標識部とを含む分子を含有する。例えば、前記第二の分子を含有する試薬、細胞分泌物と特異的に結合し標識された分子を含有する試薬、細胞内分子と特異的に結合し標識された分子を含有する試薬等が挙げられる。試薬に含有される分子は、1試薬中、1種類含有してもよいし、複数種類含有してもよい。
本技術の細胞分析用キットは、前記細胞分析用チップと、前記細胞分析用試薬、標識部を検出する試薬及び細胞分泌を刺激する物質を含有する試薬からなる群から選択される試薬を少なくとも1つあるいは任意に組み合わせて、含めることができる。
図8に、本技術で用いられる細胞分析用装置の一例を示す。
該装置には、挿入部84、流体制御部81、光照射部83、検出部85、記憶部86、処理部82を含む。
挿入部84は、前記細胞分析用チップを細胞分析用装置に挿入し、セットする機能を有する。
流体制御部81は、細胞を含む液、細胞分泌物を含む液、試薬、洗浄液等をウェル導入する機能、これらの液を、流路を介して他のウェルに送流する機能、不要な液を排出する機能等を有する。
光照射部83は、前述の細胞分析用チップのウェルに固定化された第一の分子や、第二の分子に含まれる光分解性リンカーを分解するのに適切な波長の光を、ウェルに照射する光源を含む。
検出部85は、前記細胞分析用チップに導入され捕捉された細胞や、細胞分泌物、細胞表面分子等を、標識の測定等により、検出及び/又は定量する機能を有する。
記憶部86には、前記挿入部84、流体制御部81、光照射部83、検出部85の動作が記憶され、更に、検出部等で得られたデータを記憶させることができる。
処理部82は、前記記憶部86の記憶に基づき、各部と相互にシークエンス処理を行い、挿入部84、流体制御部81、光照射部83、検出部85の動作を実行する。
まず、本技術に用いられる装置に、前記細胞分析用チップが挿入部84により搭載される。次に、処理部82により流体制御部81が作動し、第一の空間の端のウェルに細胞を含む液を導入する。次に、流体制御部81は、ウェル間の流路に設置されたバルブを開き、細胞を含む液を送流する。各ウェルに固定化された第一の分子により細胞1個を捕捉させ、捕捉されなかった細胞を、洗浄液等を送流することで除去する。
検出方法は、標識が蛍光標識であれば、標識に適した波長の光を照射して検出する等、公知の方法を用いることができる。この時の光照射も光照射部83が行うようにすることができる。
以下、本技術の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(1)実施態様1
第一の空間のみを用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができ、細胞の状態を知ることができる。
図9において、ウェルW1〜W4が縦に4つ並んでいる。各ウェルには、特定の細胞表面分子と結合する抗体が光分解性リンカーを介して固定化されている(第一の分子の固定化)。また、その他の細胞表面分子と結合する抗体及び細胞分泌物と結合する抗体が各ウェルに固定化されている。各ウェルは流路16で連結され、かつバルブ3〜5が各ウェル間に設置されている。
なお、ウェルW1は、細胞や洗浄液等の投入口としてもよく、捕捉された細胞を測定用コントロール等としてもよい。
まず、細胞の細胞表面分子に、該細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子を結合して、細胞表面を標識する(S971)。第二の分子には、光分解性リンカーが含まれる。種々の細胞表面分子に各々対応する標識を結合させることで、後に、その標識の有無と強度を測定することによって、細胞表面分子の種類とその存在量等を明らかにすることができる。
第一及び第二の空間を用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができる。第二の空間では、細胞外に分泌された細胞分泌物及び細胞表面分子標識の測定を行うことができる。
また、細胞分泌刺激等による環境制御も可能であり、細胞の状態変動を測定することもできる。
第一の空間11に、ウェルW1〜W4が縦に4つ並ぶ。ウェルW1〜W4には、細胞表面分子と結合する抗体が光分解性リンカーを介して固定化されている。
第一の空間11の右側の第二の空間12に、ウェルW5〜W8が縦に4つ並ぶ。ウェルW5〜W8には、細胞分泌物と結合する抗体及び識別部認識分子が固定化されている。
ウェルW1〜4とウェルW5〜W8は、それぞれ縦の流路で連結されている。また、第一の空間と第二の空間のウェルも上端のウェルW1とW5を除いて流路16で横に連結されている。流路にはそれぞれバルブ1、3、4、5が設置されている。
まず、記憶部86に基づく記憶に基づいて、処理部82により流体制御部81を作動させて、バルブ1を閉じ、バルブ3〜5を開け、第一の空間11の上端のウェルW1に細胞を含む液を投入して、ウェルW1からウェルW4に流す。流れる間に、細胞と結合可能な前記固定化された第一の分子で細胞1個を各ウェルに捕捉する(S1272)。
未結合の細胞は、ウェルW4方向の下流に流して除去する(S1273)。細胞を流すために、洗浄液等を用いてもよい。
細胞分泌物は第二の空間のウェルの底面に固定化された抗体等で捕獲され、検出部85で測定を行う(S1276)。測定により、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたかを明らかにすることができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
次に、全てのバルブを閉じたまま、ウェルW1〜W4に光照射部83から光を照射して、第二の分子の光分解性リンカーを分解し、識別部及び標識部を切り離して分離する(S1278)。
実施態様2とは異なる、第一及び第二の空間を用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができる。
例えば、第一の空間のウェルでは細胞分泌物を測定し、第二の空間のウェルでは細胞表面分子の標識測定を行うことができる。
また、細胞分泌刺激等による環境制御も可能であり、細胞の状態変動を測定することもできる。
以下、図14及び図12、図8を参照して説明する。
細胞外に分泌された細胞分泌物は、第一の空間のウェル底面に固定化された抗体等で捕獲し、検出部85で測定する(S1384)。これにより、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたか、特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
このとき、流体制御部81を作動させ、バルブ1は閉じ、バルブ3〜5を開いて、ウェルW1からウェルW4方向に第二の分子を含む液を流してもよいし、全てのバルブを閉じて、ウェルW1〜W4のそれぞれに第二の分子を含む液を添加してもよい。
第二の空間のウェルの底面には、前述のように識別部認識分子が固定化されており、分離した識別部及び標識部を捕獲し、検出部85で測定を行う(S1379)。測定により、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
実施態様2及び3とは異なる、第一及び第二の空間を用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができる。
例えば、第二の空間のウェルでは細胞分泌物及び細胞表面分子標識の測定を行い、第一の空間のウェルで細胞内分子のDNA、mRNAの測定を行うことができる。
また、細胞分泌刺激等による環境制御も可能であり、細胞の状態変動を測定することもできる。
未結合の細胞は、洗浄液等を流して除去する(S1573)。
バルブ3〜5を閉じ、バルブ1を開けて、細胞外に分泌された細胞分泌物を、第二の空間のウェルに移動させる(S1575)。その後、全てのバルブを閉じる。
第二の空間12のウェル底面には、前述のように、細胞分泌物と特異的に結合する抗体が固定化されており、移動した細胞分泌物を捕獲し、検出部85で測定を行う(S1576)。測定により、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
このとき、流体制御部81を作動させ、バルブ1は閉じ、バルブ3〜5を開いて、ウェルW1からウェルW4方向に第二の分子を含む液を流してもよいし、全てのバルブを閉じて、ウェルW1〜W4のそれぞれに第二の分子を含む液を添加してもよい。
バルブ1を開き、分離した識別部及び標識部を第二の空間のウェルに移動させる(S1579)。その後バルブ1を閉じる。
移動した識別部及び標識部は、第二の空間のウェル底面に固定化された識別部認識部位で捕獲し、検出部85で測定を行う(S1579)。測定により、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
実施態様2〜4とは異なる、第一及び第二の空間を用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができる。
例えば、第二の空間のウェルでは細胞分泌物及び細胞表面分子標識の測定を行い、第一の空間のウェルで細胞内分子のタンパク質等の測定を行うことができる。
また、細胞分泌刺激等による環境制御も可能であり、細胞の状態変動を測定することもできる。
未結合の細胞は、洗浄液を流す等により除去する(S1773)。
次に、捕捉された細胞の環境を制御する(S1774)。例えば、細胞分泌を刺激する細胞分泌刺激物質の投与を流体制御部81により行う。刺激物質により細胞分泌を活発にすることができる。このとき、バルブ3〜5を開いて同じ刺激物質を投与してもよいし、バルブ3〜5を閉じてウェル毎に別の刺激物質を投与してもよい。
第二の空間12のウェル底面には、前述のように、細胞分泌物と特異的に結合する抗体が固定化されており、移動した細胞分泌物を捕獲し、検出部85で測定を行う(S1776)。測定により、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたか特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
全てのバルブを閉じ、ウェルW1〜W4に光照射部83から光を照射し、第二の分子の識別部及び標識部を切り離して分離する(S1778)。
移動した識別部及び標識部は、第二の空間のウェル底面に固定化された識別部認識部位で捕獲され、検出部85で測定を行う(S1779)。これにより、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
第一、第二及び第三の空間を用いる場合を説明する。この場合では、例えば、細胞分泌物の測定、細胞表面分子の測定、細胞内mRNAの予備増幅又は細胞回収を行うことができる。第一の空間では、細胞分泌物の測定を行い、第二の空間では、細胞表面分子標識の測定を行い、第三の空間では、細胞外に分泌された細胞分泌物及び細胞表面分子標識の測定を行うことができる。
また、細胞分泌刺激等による環境制御も可能であり、細胞の状態変動を測定することもできる。
中央に第一の空間11のウェルW1〜W4が縦に4つ並び、右側に第二の空間12のウェルW5〜W8、左側に第三の空間13のウェルW9〜W12が縦に4つ並ぶ。各空間の各ウェルは、流路16で縦に連結されている。また、第一の空間と第二の空間のウェル、第一の空間と第三の空間のウェルも、上端のウェル(W1、W5、W9)を除いて流路16で横に連結される。流路16には、バルブ1、2、3、4、5が設置されている。
ウェルW1〜W4には第一の分子及び細胞分泌物に対する抗体が固定化され、ウェルW5〜W8には識別部認識分子が固定化されている。
なお、ウェルW1、W5、W9は、細胞や洗浄液、試薬等の投入口としてもよいし、捕捉された細胞や固定化された抗体等の測定用コントロール等としてもよい。
まず、記憶部86に基づく記憶に基づいて、処理部82により流体制御部81を作動し、バルブ1及び2を閉じ、バルブ3〜5を開いて、第一の空間のウェルW1に細胞を含む液を投入し、ウェルW1からウェルW4の方向へ流す。流す間に、ウェルW1〜W4の各ウェルで細胞1個を第一の分子で捕捉する(S1972)。これにより、解析対象の細胞をウェルに保持することができる。
未結合の細胞は、洗浄液を流す等により除去する(S1973)。
全てのバルブを閉じ、ウェルW1〜W4に光照射部83により光を照射し、第二の分子の光分解性リンカーを分解して、識別部及び標識部を切り離して分離する(S1978)。
移動した識別部及び標識部は、第二の空間12のウェル底面に固定化された識別部認識分子と識別部とが結合して捕獲され、検出部85で測定を行う(S1987)。測定により、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
バルブ2のみ開き、遊離した細胞を、第三の空間13の各ウェルW8〜W12に移動させる(S1989)。その後バルブ2を閉じる。
第三の空間13のウェルで、細胞を溶解する(S1989)。溶解は、溶液の添加や超音波破砕等で行うことができる。
ここで、全てのバルブを閉じたまま、必要であれば、Multi Displacement Amplification法等でDNA、mRNA等を予備増幅する。
増幅されたDNA、mRNAを含む溶液を回収し(S1990)、PCRやNGS(次世代シーケンサー)等で解析する。
実施態様6とは異なる、第一、第二及び第三の空間を用いる場合を説明する。図21に、細胞分析用チップの概略を示す。
ウェルW2〜W4には細胞表面分子と結合する第一の分子が固定化され、ウェルW5〜W8には識別部認識分子が固定化され、ウェルW9〜W12には細胞分泌物に特異的に結合する抗体が固定化されている。
なお、ウェルW5、W9は、洗浄液、試薬等の投入口としてもよいし、試薬や固定化された抗体等の測定用コントロール等としてもよい。
そこに、抗体と光分解性リンカーと標識された核酸断片とで構成される第二の分子を投入し、細胞の細胞表面分子と結合させる。これにより、第一分子、細胞、第二分子のサンドイッチが形成される。
次に、ウェルW2〜W4に光照射部83により光照射し、第二の分子の標識された核酸断片(識別部及び標識部)を分離する。
未結合の標識された核酸断片は、バルブ3、4、5を開いて洗浄液等で流して除去した後、シグナル増幅し、検出部85で測定を行う。測定により、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
細胞分泌物が分泌されたら、バルブ2のみ開き、分泌物を第三の空間13のウェルW10〜W12に移動させ、ウェルに固定化された細胞分泌物に特異的に結合する抗体と結合させる。未結合の分泌物を、バルブ3、4、5を開いて除去する。
全てのバルブを閉じ、シグナル増幅して、検出部85で測定を行う。測定により、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
実施態様6、7とは異なる、第一、第二及び第三の空間を用いる場合を説明する。各空間のウェルの配置、流路、バルブは、実施態様6で用いるチップ(図19)と同様である。第一の空間11のウェルには第一の分子、第二の空間12のウェルには識別部認識分子、第三の空間13のウェルには細胞分泌物と特異的に結合する抗体が固定化されている。
そこに、抗体と光分解性リンカーと標識された核酸断片とで構成される第二の分子を流体制御部81により投入し、細胞の細胞表面分子と結合させる。これにより、第一の分子、細胞、第二の分子のサンドイッチが形成される。
未結合の第二の分子は、洗浄液等で流して除去する。
バルブ1を閉じ、移動した標識された核酸断片は、第二の空間12のウェルに固定化された相補的核酸断片と特異的結合させる。これにより、二重鎖の核酸断片が形成される。その後、バルブ3〜5を開いて、未結合の標識された核酸断片を洗浄液等で流して除去する。
全てのバルブを閉じて、シグナル増幅した後、第二の空間12の各ウェルの測定を検出部85で行う。測定により、どのような細胞表面分子がどの程度、1個の細胞に存在するかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
次に、バルブ1及び3〜5を閉じ、バルブ2を開いて、細胞外へ分泌された細胞分泌物を第三の空間13のウェルW10〜W12に移動させる。そして、第三の空間のウェルに固定化されている細胞分泌物と特異的に結合する抗体と結合させる。未結合の細胞分泌物は、バルブ1、2を閉じ、バルブ3〜5を開いて洗浄液等を流して除去する。その後、全てのバルブを閉じ、シグナル増幅して検出部85で測定を行う。測定により、どのような細胞分泌物がどの程度、1個の細胞から分泌されたかを特定及び/又は定量することができる。測定結果は、記憶部86にデータとして蓄積することができる。
次にMulti Displacement Amplification法等で予備増幅し、その液を回収してPCRやNGS等で解析を行う。
[1]以下の工程:
(A)細胞と結合可能な第一の分子で細胞を捕捉する工程、
(B)細胞の細胞表面分子に、該細胞表面分子と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子を結合させる工程、
(C)第二の分子の結合部と、識別部及び標識部とを切り離す工程、
(D)切り離された識別部及び標識部のうち、識別部を、識別部認識分子に特異的に結合させる工程、及び
(E)識別部認識分子に結合した識別部及び標識部のうち、標識部を検出する工程、
を含む、細胞の分析方法。
[2]以下の工程:
(F)前記工程(E)で得られた標識部の検出結果から、第二の分子と特異的に結合した細胞表面分子を特定及び/又は定量する工程
を含む、[1]に記載の細胞の分析方法。
[3]更に以下の工程:
(G)細胞からの細胞分泌物を特定及び/若しくは定量する工程、並びに/又は
(H)細胞から核酸を取得して解析する工程
を含む、[1]又は[2]に記載の単一細胞の分析方法。
[4]前記工程(A)において捕捉される細胞が、単一細胞又は同一種類の複数細胞である、[1]〜[3]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[5]前記第一の分子は、オレイル基、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子である、請求項[1]〜[4]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[6]前記第二の分子は、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子である、[1]〜[5]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[7]前記第一の分子及び/又は前記第二の分子は、刺激分解性リンカーを介してウェルに固定化されている、[1]〜[6]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[8]前記刺激分解性リンカーは光分解性リンカーである、[7]に記載の細胞の分析方法。
[9]前記識別部は核酸断片を含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[10]前記識別部認識分子は、前記識別部に含まれる核酸断片と相補的な核酸断片を含む、[9]に記載の細胞の分析方法。
[11]前記識別部認識分子はウェルに固定化されている、[1]〜[10]のいずれかに記載の細胞の分析方法。
[12]前記識別部認識分子は、ウェルに固定化されている位置と対応付けられた情報を有する、[11]に記載の細胞の分析方法。
[13]細胞と結合可能な第一の分子が固定化された第一の領域と、
前記細胞と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子と特異的に結合可能な分子が固定化された第二の領域と、
前記標識部を検出可能な検出領域と、
を含む細胞分析用チップ。
[14]前記第一の領域、第二の領域及び検出領域からなる群から選択される領域を含むウェルと、
前記ウェル間を連結する流路と、
前記流路に設置されているバルブと、
を含む、[13]に記載の細胞分析用チップ。
[15]前記第一の領域、第二の領域及び検出領域からなる群から選択される領域を含むウェルに、識別部認識分子及び/又は細胞分泌物認識分子が固定化されている、[14]に記載の細胞分析用チップ。
[16]前記識別部認識分子及び/又は細胞分泌物認識分子は、複数の種類の分子を含む、[15]に記載の細胞分析用チップ。
[17]前記複数の種類の分子は、前記領域に固定化されている位置と対応付けられた情報を有する、[16]に記載の細胞分析用チップ。
[18]細胞表面分子、細胞内分子及び細胞分泌物からなる群から選択される分子に特異的に結合可能な結合部と標識部とを含む分子を含有する細胞分析用試薬。
[19]細胞と結合可能な第一の分子が固定化された第一の領域と、
前記細胞と特異的に結合可能な結合部、識別部及び標識部が連結された第二の分子と特異的に結合可能な分子が固定化された第二の領域と、
前記標識部を検出可能な検出領域と、
を含む細胞分析用チップと、
細胞表面分子、細胞内分子及び細胞分泌物からなる群から選択される分子に特異的に結合可能な結合部と標識部とを含む分子を含有する試薬、前記標識部を検出する試薬、並びに細胞分泌を刺激する物質を含有する試薬からなる群から選択される試薬と
を含む、細胞分析用キット。
[20]前記[13]に記載の細胞分析用チップを挿入する挿入部と、
前記細胞分析用チップの流体の移動を制御する流体制御部と、
前記細胞分析用チップの第一の領域に光を照射する光照射部と、
前記細胞分析用チップの検出領域で標識部を検出する検出部と、
を含む、細胞分析用装置。
11 第一の空間
12 第二の空間
13 第三の空間
16 流路
21 第一の分子
22 細胞
23 細胞表面分子
24 第二の分子
25 刺激分解性リンカー
26、31 ウェル
27 金属
28 核酸断片
29 蛍光標識物
32 細胞表面分子測定用の識別部認識分子
33 細胞内分子測定用の識別部認識分子
34 スポット
61 光
81 流体制御部
82 処理部
83 光照射部
84 挿入部
85 検出部
86 記憶部
87 細胞用分析装置
Claims (10)
- 細胞と結合可能な第一の分子が刺激分解性リンカーを介して固定化された第一の領域と、
前記細胞と特異的に結合可能な結合部並びに識別部及び標識部が刺激分解性リンカーを介して連結された第二の分子と、特異的に結合可能な分子が固定化された第二の領域と、
前記標識部を検出可能な検出領域と、を含む細胞分析用チップを用いる細胞の分析方法であり、
以下の工程:
(A)細胞と結合可能でありかつ刺激分解性リンカーを介してウェルに固定化されている第一の分子で、細胞を捕捉する工程、
(B)細胞の細胞表面分子に、該細胞と特異的に結合可能な結合部並びに核酸断片を含む識別部及び標識部が刺激分解性リンカーを介して連結された第二の分子を、結合させる工程、
(C)第二の分子の結合部と、前記識別部及び標識部とを切り離す工程、
(D)切り離された識別部及び標識部のうち、前記核酸断片を含む識別部を、ウェルに固定化されている識別部認識分子に特異的に結合させる工程、
(E)前記識別部認識分子に結合した前記識別部及び標識部のうち、前記核酸断片を含む標識部を検出する工程、及び
(F)前記工程(E)で得られた標識部の検出結果から、第二の分子と特異的に結合した細胞表面分子を特定及び/又は定量する工程、
を含む、細胞の分析方法。 - 更に以下の工程:
(G)細胞からの細胞分泌物を特定及び/若しくは定量する工程、並びに/又は
(H)細胞から核酸を取得して解析する工程
を含む、請求項1に記載の細胞の分析方法。 - 前記工程(A)において捕捉される細胞が、単一細胞又は同一種類の複数細胞である、請求項1又は2に記載の細胞の分析方法。
- 前記第一の分子は、オレイル基、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子である、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。
- 前記第二の分子は、抗体、アプタマー又は分子認識ポリマーを含む分子である、請求項1から4のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。
- 前記刺激分解性リンカーは光分解性リンカーである、請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。
- 更に、以下の工程:
(I)前記細胞を回収する工程を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。 - 前記第一の分子及び/又は前記第二の分子は、刺激分解性リンカーを介してウェルに固定化されており、
前記回収工程では、前記刺激分解性リンカーを分解して前記細胞を回収する、請求項7に記載の細胞の分析方法。 - 前記識別部認識分子は、前記識別部に含まれる核酸断片と相補的な核酸断片を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。
- 前記識別部認識分子は、ウェルに固定化されている位置と対応付けられた情報を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の細胞の分析方法。
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