JP6652948B2 - マイクロリソグラフィ投影露光装置の照明システム - Google Patents
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Description
投影露光装置は、典型的には照明システムを含み、照明システムは、例えば長方形または湾曲スリットの形状を有することがあるマスク上の領域を照明する。さらに、装置は、マスクを位置合わせするためのマスクステージと、マスク上の照明領域をフォトレジスト上に像形成する投影対物レンズ(時として「レンズ」とも呼ぶ)と、フォトレジストで被覆されたウェハを位置合わせするためのウェハ位置合わせステージとを備える。
この狙いを実現するために、これまでに様々な手法が探求されている。1つの手法は、マスクの照明を改良するものである。理想的には、投影露光装置の照明システムは、マスク上の照明領域の各点を、よく定義された空間および角度放射照度分布を有する投影光で照明する。用語「角度放射照度分布」は、光束を構成する光線の様々な方向で、マスク上の特定の点に向かって収束する光束の全光エネルギーが分散される様子を表す。
マスクに衝突する投影光の角度放射照度分布は通常、フォトレジスト上に像形成すべきパターンの種類に適合される。例えば、比較的大きいサイズのフィーチャは、小さいサイズのフィーチャとは異なる角度放射照度分布を必要とすることがある。最も一般的に使用されている角度放射照度分布は、従来型、環状、二重極、および四重極照明環境と呼ばれる。これらの用語は、照明システムの瞳面内の放射照度分布を表す。環状照明環境では、例えば、瞳面内で環状領域のみが照明される。したがって、投影光の角度放射照度分布には小さな角度範囲しか存在せず、全ての光線が同様の角度で斜めにマスク上に衝突する。
欧州特許出願公開第1 262 836号では、ミラーアレイは、1000個を超える微小ミラーを備えるマイクロ電気機械システム(MEMS)として実現される。各ミラーは、2つの直交する傾斜軸の周りで傾斜させることができる。したがって、そのようなミラーデバイスに入射する放射は、半球のほぼ任意の望ましい方向に反射させることができる。ミラーアレイと瞳面との間に配置された集光器レンズが、ミラーによって生成された反射角度を瞳面内の位置に変える。この照明システムは、複数のスポットで瞳面を照明することを可能にし、ここで、各スポットは、1つの特定のミラーに関連付けられ、このミラーを傾斜させることによって瞳面を横切って自由に動くことができる。
ミラーアレイ、またはマイクロレンズアレイ(これは、隣接するミラーの間に形成された隙間で光が失われないことを保証するようにアレイのミラー上に個々の光ビームを向けるために使用される)は、投影光によって均一に、または若干の放射照度勾配しか有さずに照明すべきである。また、照明システムの光源によって生成される投影光ビームの過渡的な変動が、照明システムの性能に何ら影響を及ぼさないことも重要である。例えば、光源としてしばしば使用されるエキシマレーザを用いる場合、レーザポインティングまたはレーザジッタと呼ばれる効果が観察される。これらの効果は、光源から出る投影光ビームの方向の小さな変動として現れる。
入射発散が特定の限度を超えない場合に光積分器によって生成される発散の増加は、第2の光学ラスタプレートのレンズが小さい屈折率を有する(これは、レンズの大きな焦点距離を示唆する)場合には小さく保つことができる。しかし、大きな焦点距離は、光学ラスタプレートの間、およびまた光積分器と集光器との間の大きな距離を必要とする。この問題は、折り返しミラーの使用によって解決することができる。しかし、投影光の発散が小さい場合、回折光によって生成される光積分器の隣接するチャネル間の光クロストークが問題となる。発散を大幅に増加させるように設計された従来の光積分器では、光学ラスタプレート間の距離は、レンズの規則的な配置によって回折される光を光積分器のそれぞれのチャネル内に閉じ込められたままにするには小さすぎる。しかし、発散が小さく、光学ラスタプレート間の距離が大きくなる場合、回折光は、隣接するチャネルに入り、光クロストークに関与することがある。
本発明者は、光積分器が発散をわずかにしか増加させず、かつ入射発散が小さい場合でさえ、光クロストークを完全にはなくすことができないことを認識している。しかし、回折光によって引き起こされる光クロストークの主な悪影響、すなわち、入射する光の角度光分布の過渡的な変動に対する光積分器の感受性をなくすことが可能である。第1のレンズが第2のレンズの前側焦点面内に配置されず、そこからさらに若干離れている場合、この感受性をかなり減少させる、またはさらには完全になくすことができることが判明している。発散をわずかにしか増加させない光積分器の場合には、第2の焦点距離f2が典型的には数百ミリメートルの範囲内にあるので、わずか1%の距離の増加が、光学ラスタプレート間の距離が少なくとも数ミリメートル、しばしば数センチメートル増加されることを示唆する。
特定の用途で選択すべき比d/f2は、主に、光学ラスタプレートの幾何学的パラメータ、特に、第1および第2のレンズのピッチ、投影光の波長、およびその発散に応じて決まる。いくつかの用途では、dは、1.02・f2、またはさらには1.05・f2を超えることがある。一般に、比d/f2は、光積分器によって生成される発散が小さければ小さいほど増加する。
kが40、20、またはさらには10未満の状況は、光積分器が光源と空間光変調器との間に配置され、空間光変調器が照明システムの瞳面内の空間放射照度分布を変えるように構成される場合に生じる。しかしまた、発散をわずかしか増加させない光積分器が必要とされる照明システムにおける他の用途もあり得る。
本発明は、第1のレンズの焦点距離f1が第2のレンズの焦点距離f2に等しい対称光積分器にも、f1≠f2である非対称光積分器にも同様に適用可能である。
いくつかの実施形態では、照明システムは、第2の光学ラスタプレートが配置される前側焦点面を有する集光器を備える。しかし、光積分器は、後続の集光器なしで使用されてもよい。
用語「光」は、任意の電磁放射、特に可視光、UV、DUV、およびVUV光を表す。
用語「光線」は、本明細書では、その伝播経路を線によって表すことができる光を表すために使用される。
用語「光束」は、本明細書では、視野面内に共通の原点を有する複数の光線を表すために使用される。
用語「光ビーム」は、本明細書では、特定のレンズまたは別の光学素子を通過する光を表すために使用される。
用語「光積分器」は、本明細書では、積NA・aを増加させる光学システムを表すために使用され、ここで、NAは開口数であり、aは、照明領域の面積である。
用語「集光器」は、本明細書では、2つの平面、例えば視野面と瞳面の間のフーリエ関係を(少なくとも近似的に)確立する光学素子または光学システムを表すために使用される。
用語「空間放射照度分布」は、本明細書では、光が衝突する現実の表面または仮想の表面の上で全放射照度が変化する様子を表すために使用される。通常、空間放射照度分布は、関数Is(x,y)によって記述することができ、x、yは、表面内の点の空間座標である。視野面に適用される場合、空間放射照度分布は、必然的に、複数の光束によって生成される放射照度を積分する。
用語「表面」は、本明細書では、3次元空間内での任意の平坦面または湾曲面を表すために使用される。表面は、物体の一部でよく、または、視野面または瞳面の場合に通常そうであるように物体から完全に離れていてもよい。
用語「屈折力」は、光学素子が有する光に対する発散または収束効果を表すために使用される。したがって、正の屈折力は収束効果を有し、負の屈折力は光学的な発散効果を有する。
用語「収束効果」は、入射する光が発散しているか、平行であるか、または既に収束しているかに関わらず、収束が増加されることを意味する。入射する光が発散している場合、光学素子から出る光ビームが少なくともわずかに収束している程度まで収束が増加されなければならない。
図1は、本発明による投影露光装置10の非常に簡略化した斜視図である。装置10は、照明システム12を備え、照明システム12は、投影光ビームを生成する。投影光ビームは、微細フィーチャ19のパターン18を含むマスク16上の領域14を照明する。この実施形態では、照明領域14は、リングセグメントの形状を有する。しかし、照明領域14の他の形状、例えば長方形も企図される。
光軸OAを有し、複数のレンズ21を含む投影対物レンズ20が、照明領域14内のパターン18を、基板24によって支持された感光層22、例えばフォトレジスト上に像形成する。シリコンウェハによって形成されることがある基板24は、感光層22の上面が投影対物レンズ20の像面内に正確に位置されるようにウェハステージ(図示せず)上に配置される。マスク16は、マスクステージ(図示せず)によって投影対物レンズ20の対物面内に位置決めされる。投影対物レンズ20は、倍率β(|β|<1)を有するので、照明領域14内のパターン18の縮小された像18’が、感光層22上に投影される。
投影中、マスク16と基板24は、図1に示されるY方向に対応するスキャン方向に沿って移動する。次いで、照明領域14は、マスク16の上をスキャンし、それにより、照明領域14よりも大きいパターン形成領域を連続的に像形成することができる。基板24とマスク16の速度の比は、投影対物レンズ20の倍率βに等しい。投影対物レンズ20が像を倒立させる場合(β<0)、マスク16と基板24は、図1に矢印A1とA2によって示されるように逆方向に移動する。しかし、本発明はステッパツールで使用することもでき、この場合、マスク16と基板24は、マスクの投影中に移動しない。
図2は、図1に示される照明システム12を通る子午断面図である。分かりやすくするために、図2の例は、かなり簡略化されており、正確な縮尺ではない。これは特に、様々な光学ユニットが、1つまたは非常に少数の光学素子のみによって表されていることを示唆する。現実には、これらのユニットは、かなり多くのレンズおよび他の光学素子を備えていてよい。
照明システム12は、ハウジング29と、光源30とを含み、光源30は、図示される実施形態ではエキシマレーザとして実現される。光源30は、約193nmの波長を有する投影光のビーム31を放出する。他のタイプの光源30、および他の波長、例えば248nmまたは157nmも企図される。
次いで、光ビーム31は、ビーム均質化ユニット34に入り、ビーム均質化ユニット34は、光ビーム31を均質化して、マスクレベルでの投影光の角度分布を安定化させる。ビーム均質化ユニット34のレイアウトおよび機能については、セクションIIIで以下により詳細に説明する。
次いで、収束する光ビームLB1、LB2は、空間光変調器38を通って伝播し、空間光変調器38は、後続の瞳面内で様々な空間放射照度分布を生成するために使用される。この実施形態では、空間光変調器38は、マイクロミラー42のアレイ40を備え、マイクロミラー42は、アクチュエータを用いて、2つの直交軸の周りで個別に傾斜させることができる。アクチュエータは、制御ユニット43によって制御され、制御ユニット43は、システム制御装置45全体に接続される。
それにより、光ビームLB1、LB2の方向、したがってプリズム46の出射面49から出る光の角度放射照度分布は、アレイ40のマイクロミラー42を個別に傾斜させることによって変えることができる。空間光変調器40に関するさらなる詳細は、例えば、米国特許出願公開第2009/0115990号で知ることができる。
領域画定光積分器52の前の空間放射照度分布は、瞳面56内の空間放射照度分布、したがって視野絞り面60およびマスク面66内の角度放射照度分布を決定する。したがって、制御ユニット43を用いてミラーアレイ40のマイクロミラー42の傾斜角を注意深く設定することによって、マスク面66内にほぼ任意の角度放射照度分布を迅速に生成することが可能である。これはさらに、マスク面66内の角度放射照度分布を、マスク16に含まれるパターン18に迅速に適合させることを可能にする。特にパターン18に合わせて調整される角度放射照度分布を使用して、パターン18を感光層22上により正確に像形成することができる。
図4は、図2に示されるビーム均質化ユニット34を通る子午断面図である。ビーム均質化ユニット34は、均質化光積分器70と、集光器72とを備える。均質化光積分器70は、第1の光学ラスタプレート74と、第2の光学ラスタプレート76とを含み、これらの光学ラスタプレート74、76は、ビーム均質化ユニット34の光軸77に沿って離隔されている。
図5の上面図で見ることができるように、第1の光学ラスタプレート74は、複数の第1のレンズ78を備え、レンズ78は、XおよびY方向に沿って等しいピッチpを有する規則的な回折格子状アレイとして配置される。図5にVI−VI線に沿って示される第1の光学ラスタプレート74を通る断面図である図6は、第1のレンズ78が正の屈折率を有し、図示される実施形態では、平面−凸面マイクロレンズとして実現されることを示す。第1のレンズ78はそれぞれ湾曲面80を有し、湾曲面80は、正方形の縁部82によって境界を画される(図5参照)。それぞれXおよびY方向に沿って異なるピッチpx、pyを有する、または異なる形状の境界線82を有する、および/またはXおよびY方向に沿って異なる屈折率を有する構成も企図される。
図7は、光学ラスタプレート174、176を備える均質化光積分器170の代替実施形態を示す。各光学ラスタプレート174、176は、それぞれ平行な円柱レンズ178a、178bおよび184a、184bの2つのアレイを備え、光学ラスタプレート174、176の両側にある円柱レンズ178a、178bおよび184a、184bは、直交する方向YおよびXに沿って延びる。2つの直交する円柱レンズ178a、178bまたは184a、184bによって囲われる体積90は、図5および図6に示される光積分器70の単一のレンズ78または84に対応する。
他の実施形態では、集光器72は、複数のレンズまたは他の光学素子から組み立てられ、その結果、後側焦点距離とは異なる前側焦点距離を有することがある。
以下では、まず、光積分器と集光器を備える従来のビームホモジナイザが機能する様子を図8を参照して簡単に説明する。そのような従来のビームホモジナイザの一例は、図2に示される領域画定光積分器52と第2の集光器58の組合せである。
従来の光積分器の特徴は、第1のレンズ78’が第2のレンズ84’の前側焦点面内に配置されることである。第2のレンズ84’が集光器72’の前側焦点面内に配置されるので、第1のレンズ78’上の空間放射照度分布が、集光器72’の後側焦点面90’上に像形成される。これは、図8の上部に3つの対物点O1、O2、O3に関して示され、対物点O1、O2、O3は、それぞれ像点I1、I2、およびI3上に第2のレンズ84’および集光器72’によって像形成される。
像形成関係で典型的であるように、対物面内、例えば対物点O1、O2、O3での角度光分布は、像面内、すなわち集光器72’の後側焦点面90’内の空間放射照度分布に何ら影響を及ぼさない。これは、第1のレンズ78’に衝突する投影光の入射角の変動が後側焦点面90’内の空間放射照度分布を変化させないことを保証するので、ビームホモジナイザの重要な特性である。入射角のそのような変動は、例えば、光源30によって生成される投影光ビーム31が完全には安定しておらず、中期的または長期的にはその方向がわずかに変わる場合に生じることがある。時としてレーザポインティングと呼ばれるそのような変動は、容易には抑制することができない。しかし、図8に示されるビームホモジナイザを用いれば、回折が無視される場合には、集光器72’の後側焦点面90’内の空間放射照度分布の均一性に対するレーザポインティングの影響を好適に減少させることができる。
図9は、本発明によるビーム均質化ユニット34の均質化光積分器70を通る子午断面図である。第1の光学ラスタプレート74の第1のレンズ78は、少なくともX方向に沿って焦点距離f1を有し、焦点距離f1は、この実施形態では、ビーム均質化ユニット34の光軸77に平行なZ方向に沿って第1のレンズ78の頂点100と第2のレンズ84の頂点102とが離隔されている距離dよりも小さい。光軸77は、集光器72の回転対称軸と一致する。したがって、第1のレンズ76によって生成される焦点を含む焦点面95は、第2の光学ラスタ要素76の外側に配置され、それにより、高い光強度によって引き起こされる損傷の危険を無視することができる。
それにも関わらず、以下では、均質化光積分器70に衝突する投影光の方向が変動する場合に集光器72の後側焦点面90内の空間放射照度分布が変化するのを、第1の光学ラスタプレート74の焦点外れ配置がどのように防止するかについて、より分かりやすく説明することを試みる。
図10は、3つの隣接する光チャネル92、93、94を備える均質化光積分器70(正確な縮尺ではない)の一部を左側に示す。以下では、中央の光チャネル93に衝突する投影光のみを考察する。隣接する光チャネル92、94は吸収プレート102によって遮蔽されていると仮定する。
中央光チャネル93に衝突する参照番号104で示される投影光は、第1の光学ラスタプレート74の第1のレンズ78で回折される。投影光104の大部分は、中央光チャネル93の内部のみで伝播し、最終的に、後続の第2の光学ラスタプレート76の関連の第2のレンズ84から出る。
しかし、第1のレンズ78の縁部82の規則的な配置が、遠視野での回折パターン(フラウンホーファー回折)を生み出す回折格子を形成し、これは、複数のスリットに関して考えられている概念を使用して説明することができる。図10で、複数の隣接する回折次数106が、破線によって示されている。回折次数106の間の角度距離は、比λ/pに等しく、ここで、λは、投影光の波長であり、pは、レンズ78のピッチである。図10で、かなりの数の回折次数106が、中央光チャネル93に閉じ込められず、隣接する光チャネル92、94に入り、したがって光クロストークに関与すると仮定される。
ビーム均質化ユニット34に含まれる均質化光積分器70の発散が小さい場合、レンズ78、84のピッチpは小さいはずであり、第2のレンズ84の焦点距離f2は大きいはずである。これにより、第1の光学ラスタプレート74と第2の光学ラスタプレート76の間に大きな距離dが生じる。この距離dは、ビーム均質化ユニット34の全体の寸法を減少させるために2つの光学ラスタプレート74、76の間にビーム折り返しミラーを配置するのに有用な大きさであることがある。
k=p2/(λ・f2) (1)
ここで、kは、均質化光積分器70によって生成される発散中に「含まれる」ように光チャネル内に残る回折次数106の数に等しい。この数kは、p/f2によって与えられる合計の発散と、λ/pによって与えられる隣接する回折次数間の距離との比に等しい。数kが小さければ小さいほど、均質化光積分器70によって生成される発散中に含まれない、したがって光クロストークに関与する回折次数の数が多くなる。
領域画定光積分器52において、パラメータkは、方向XまたはYに応じて、数百〜数千の間の範囲内である。しかし、ビーム均質化ユニット34の均質化光積分器70において、パラメータkは通常、40よりも小さく、しばしば20よりも小さく、またはさらには10よりも小さい。
例示のために、図10に示され、中央チャネル93と2つの隣接するチャネル92、94とを備える第2の光学ラスタプレート76の部分は、概念上、3つの光チャネル92、93、94全てにわたって広がる単一のより大きなレンズ108と、2つの楔形部分112、114を含むプリズム110とに分割される。楔形部分112、114は、第2のレンズ84の縁部82での傾きの2倍の傾きを有する。
これについて、以下に、図11の概略図を参照して説明する。第2の光学ラスタプレート76の中央チャネル93に点Aで衝突する投影光104は、後側焦点面90で生成される空間放射照度分布109内でどこかの点A’での放射照度に寄与する。点Bに衝突する投影光は、空間放射照度分布109の縁部B’上の点B’に寄与する。プリズム110が存在しない場合、光チャネルから去って、レンズ108に位置Cで衝突する光は、空間放射照度分布109内の点C’での放射照度に寄与する。
しかし、プリズム110の楔形部分112、114の影響を正しく考察すると、楔角度が第2のレンズ84の縁部角度の2倍であるので、光チャネルから去る光は、空間放射照度分布の幅wに等しい距離だけ楔形部分112、114によって偏向されることが分かる。したがって、光クロストークに寄与し、位置Dで第2のレンズ84に衝突する回折光は、距離wだけ上方向にシフトされた位置D’での放射照度を増加させる。
図13は、ピッチpと第2の焦点距離f2との様々な組合せに関して、上述した補償を得るために使用すべき比d/f2を示すグラフである。ここで、波長λは193nmであり、均質化光積分器は対称的であり、すなわちf1=f2であると仮定する。曲線の波形は、回折次数の周期性を反映する。
図14は、式(1)によって定義される数kに応じて比d/f2が示される計算の結果を示す。パラメータkが小さければ小さいほど、第1の光学ラスタプレート74の焦点外れd/f2が大きくなるはずであることが分かる。
Claims (9)
- マイクロリソグラフィ投影露光装置の照明システムであって、光積分器(70)を備え、前記光積分器が、
a)基準方向(X)に沿って第1の焦点距離f1を有する第1の集光光学素子(78)のアレイを備える第1の光学ラスタプレート(74)と、
b)前記基準方向(X)に沿って第2の焦点距離f2を有する第2の集光光学素子(84)のアレイを備える第2の光学ラスタプレート(76)とを備え、
前記第1のレンズの頂点と前記第2のレンズの頂点が、前記焦点距離f1及び前記第2の焦点距離f2のいずれよりも大きい距離dだけ離隔され、
前記照明システムは、波長λを有する投影光を生成するように構成された光源(30)を備え、
前記第2の集光光学素子(84)が、前記基準方向(X)に沿ってピッチpを有し、ここで、
p2/(λ・f2)<kであり、k=40である
照明システム。 - k=20である請求項1に記載の照明システム。
- k=10である請求項2に記載の照明システム。
- 前記光積分器(70)が、前記光源(30)と空間光変調器(38)との間に配置され、前記空間光変調器(38)が、前記照明システム(12)の瞳面(56)内の空間放射照度分布を変えるように構成される請求項1から3のいずれか1項に記載の照明システム。
- 前記空間光変調器が、反射性または透過性ビーム偏向素子(42)のビーム偏向アレイ(40)を備え、各ビーム偏向素子(42)が、前記ビーム偏向素子(42)に印加される制御信号に応じて変化可能な偏向角度だけ光ビームを偏向するように構成される請求項4に記載の照明システム。
- 前記ビーム偏向素子(42)が傾斜可能なミラーである請求項5に記載の照明システム。
- マイクロリソグラフィ投影露光装置の照明システムであって、光積分器(70)を備え、前記光積分器が、
a)基準方向(X)に沿って第1の焦点距離f1を有する第1の集光光学素子(78)のアレイを備える第1の光学ラスタプレート(74)と、
b)前記基準方向(X)に沿って第2の焦点距離f2を有する第2の集光光学素子(84)のアレイを備える第2の光学ラスタプレート(76)とを備え、
前記第1のレンズの頂点と前記第2のレンズの頂点が、前記焦点距離f1及び前記第2の焦点距離f2のいずれよりも大きい距離dだけ離隔され、
前記照明システムは、前記第2の光学ラスタプレート(76)が配置される前側焦点面(88)を有する集光器(72)を備え、
d>1.02・f 2 である
照明システム。 - d>1.05・f2である請求項7に記載の照明システム。
- f1≠f2である請求項1から8のいずれか1項に記載の照明システム。
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