JP6650257B2 - 山留め構造およびその構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、山留壁を支持するために用いる山留支持ユニットと、この山留支持ユニットを使用した山留め構造およびその構築方法に関する。
従来より、山留壁を支持する山留め支保工が提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1の山留め支保工では、異なる高さの山留壁を支持している。具体的には、高い山留壁に対向する位置に、掘削空間の床付面に複数の控え杭を打ち込み、高い山留壁と控え杭とを梁材で連結している。特許文献1では、連結部材に水平力が作用すると、控え杭に水平せん断力および回転モーメントが作用するので、控え杭だけではこの水平力に抵抗できない場合があった。
また、山留壁を支持する梁材は、第一控え杭と第二控え杭とをつなぎ梁で連絡した門型ラーメン構造で支持されている。よって、門型ラーメン構造を形成するために、第一控え杭および第二控え杭をある程度の間隔を空けて打ち込む必要があり、この門型のラーメン構造が大型化する。
特許文献2の山留め支保工は、建物と、この建物を支持する杭と、建物を囲んで構築された山留壁と、を有する。山留壁と建物とはアンカー部材で接合されており、山留壁を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分は、本設構造となっている。よって、特許文献2では、建物を構築するまでの期間、山留壁をどのように支持するのかが問題となっていた。
また、掘削深さに高低差があり、山留壁の背面の地盤中に地盤アンカーを設けることができない場合には、対向する山留壁の間に長スパンに亘って切梁を架設する必要があった。そのため、棚杭や切梁材を多数使用することになり、支保工が大型化あるいは複雑化する。
特開2012−162848号 特許第4621546号
本発明は、山留壁を確実に支持でき、かつ、簡単に施工できる山留支持ユニットを提供することを課題とする。また、山留支持ユニットを用いることで、対向する山留壁間の間隔が長い場合や、掘削深さが左右で異なる場合など、切梁を対向する山留壁間に水平に架設することが困難な場合であっても、山留壁を確実に支持できる、山留支持ユニット、山留め構造およびその構築方法を提供することを課題とする。
第一の発明の山留支持ユニット(例えば、後述の山留支持ユニット53)は、山留壁(例えば、後述の山留壁31)に架設された切梁(例えば、後述の切梁62)を固定するための山留支持ユニットであって、鉛直方向に延びる垂直材(例えば、後述の垂直材71)と、当該垂直材に接合されて水平方向に延びる水平材(例えば、後述の水平材70)と、当該水平材と前記垂直材とを連結する斜め材(例えば、後述の斜梁72)と、を含むトラス構造であることを特徴とする。
第一の発明によれば、水平材、垂直材、および斜め材を用いてトラス構造の山留支持ユニットを形成した。したがって、山留支持ユニットを小型化しつつ、優れたせん断抵抗性能を確保できる。その結果、切梁を介して山留支持ユニットに水平力が作用しても、この水平力に対して抵抗して、山留壁を確実に支持できる。また、この山留支持ユニットはユニット化されているので、掘削現場での組立作業が不要であり、簡単に施工でき、短工期にて山留壁を構築できる。
第二の発明の山留め構造(例えば、後述の山留め構造1)は、所定深さの掘削空間(例えば、後述の第1掘削空間10)に設けられる山留めの構造であって、前記掘削空間の外周壁面(例えば、後述の壁面21)に構築された山留壁(例えば、後述の山留壁31)と、前記掘削空間の底面(例えば、後述の底面12)に打ち込まれた受杭(例えば、後述の受杭52)と、前記掘削空間の底面上に設けられて前記受杭に連結された請求項1に記載の山留支持ユニット(例えば、後述の山留支持ユニット53)と、前記掘削空間の山留壁と前記山留支持ユニットとの間に架設された切梁(例えば、後述の切梁62)と、を備えることを特徴とする。
第二の発明によれば、山留支持ユニットを掘削空間の底面上に受杭によって固定し、切梁を掘削空間の山留壁と山留支持ユニットとの間に架設した。これにより、対向する山留壁の間に長スパンに亘って切梁を架設する必要する必要はなく、支保工が大型化したり複雑化したりすることなく、少ない部材数にて山留壁を支持できる。
第三の発明の山留め構造(例えば、後述の山留め構造1)は、所定深さの第1掘削空間(例えば、後述の第1掘削空間10)と、当該第1掘削空間に連続しかつ当該第1掘削空間よりも深い第2掘削空間(例えば、後述の第2掘削空間20)と、に設けられる山留めの構造であって、前記第2掘削空間の外周壁面(例えば、後述の壁面21)に構築された山留壁(例えば、後述の山留壁31)と、前記第1掘削空間の底面(例えば、後述の底面12)に打ち込まれた受杭(例えば、後述の受杭52)と、前記第1掘削空間の底面上に設けられて前記受杭に連結された上述の山留支持ユニット(例えば、後述の山留支持ユニット53)と、前記第2掘削空間の山留壁と前記受杭または前記山留支持ユニットとの間に架設された切梁(例えば、後述の切梁62)と、を備えることを特徴とする。
具体的には、第2掘削空間の山留壁と山留支持ユニットとの間に切梁を架設して、この山留支持ユニットに受杭を連結して一体化してもよいし、第2掘削空間の山留壁と受杭との間に切梁を架設して、この受杭に山留支持ユニットを連結して一体化してもよい。
第三の発明によれば、山留支持ユニットを受杭に連結するとともに、切梁を第2掘削空間の山留壁と受杭またはこの受杭に連結された山留支持ユニットとの間に架設した。これにより、切梁に作用する水平力に対して、地盤面に打ち込んだ受杭の水平断面がせん断抵抗するとともに、山留支持ユニットと地盤面との間に生じる水平方向の地盤反力(摩擦力)とで抵抗できる。さらに、山留支持ユニットの回転変形に対して、鉛直方向の地盤反力で抵抗できる。よって、掘削深さが深い第2掘削空間の壁面に構築された山留壁を確実に支持できる。
また、山留支持ユニットを設けたことで、切梁に作用する水平力を受杭単独で抵抗する必要がなくなるので、受杭の杭径を小さくしたり、受杭の本数を削減したりできる。
また、山留壁と反対側に位置する切梁の端部は、直接、受杭と、この受杭に連結された山留支持ユニットと、で支持されるので、切梁に作用する水平力に対して、受杭と山留支持ユニットとで強固に抵抗できる。
また、敷地条件として地盤アンカーの施工が不可能であり、かつ、互いに対向する山留壁同士の距離が長い場合、これら山留壁同士の間に切梁支保工を架設しようとすると、切梁長さが長くなって、工期が長期化するうえに、棚杭の本数や支保工の数量が増大して、コストがかかるという問題があった。
また、2つの掘削空間で掘削深さが異なるにもかかわらず、これら2つの掘削空間に跨がって切梁を架設した場合、深い方の掘削空間に地下躯体が構築されるまで、切梁を解体できず、浅い方の掘削空間に地下躯体を構築できない、という問題があった。
そこで、この発明によれば、互いに対向する山留壁同士の距離が長い場合であっても、これら山留壁同士の間に切梁を架設するのではなく、浅い方の掘削空間の底面に受杭および山留支持ユニットを設け、この受杭および山留支持ユニットと深い方の掘削空間の山留壁との間に切梁を架設した。よって、支保工を大型化または複雑化することなく、切梁長さを短くできるから、工期を短縮できるうえに、コストを低減できる。
また、掘削深さが異なる2つの掘削空間のそれぞれについて、独立して切梁を架設できるから、深い方の掘削空間に架設した切梁を解体しなくても、浅い方の掘削空間に地下躯体を構築でき、施工工程の自由度を向上できる。
第四の発明の山留め構造は、前記山留支持ユニットは、前記第2掘削空間の山留壁に対向配置された前記第1掘削空間の底面に設けられることを特徴とする。
第四の発明によれば、山留支持ユニットを、第2掘削空間の山留壁に対向配置された第1掘削空間の底面に設けたので、切梁を介して山留支持ユニットに水平力が作用しても、この水平力に対して確実に抵抗できる。
本発明の山留め構造は、前記山留支持ユニットは、一対に設けられ、当該一対の山留支持ユニットは、連結材を介して前記受杭に連結されていてもよい。
この構成によれば、山留支持ユニットを一対に設けて、この一対の山留支持ユニットを受杭に連結したので、切梁に作用する水平力に対して、受杭および複数の山留支持ユニットでせん断抵抗することができるから、山留壁を強固に支持できる。
本発明の山留め構造は、前記山留支持ユニット(例えば、後述の山留支持ユニット53B)は、プレキャストコンクリートブロック造であり、当該山留支持ユニットには、前記受杭が挿通する挿通孔(例えば、後述の挿通孔80)が形成され、当該山留支持ユニットの一側面には、前記切梁が嵌合される凹部(例えば、後述の凹部82)が形成されてもよい。
この構成によれば、山留支持ユニットはプレキャストコンクリートブロック造で比較的に重量は重く、山留支持ユニットと地盤面との間に生じる水平方向の地盤反力(摩擦力)を大きくすることが可能であり、切梁を介して山留支持ユニットに作用する水平力に対して、確実に抵抗できる。
また、挿通孔の内壁面にビニールシートなどの非付着材を貼り付けた後、挿通孔の内部に受杭の杭頭部を挿入し、この状態で、挿通孔にコンクリートやモルタルなどの充填材を充填してもよい。このようにすれば、充填材がプレキャストコンクリートブロック体と一体化されないので、山留支持ユニットを解体する際、山留支持ユニットを容易に移動できる。
第六の発明の山留め構造の構築方法は、所定深さの第1掘削空間と、当該第1掘削空間に連続しかつ当該第1掘削空間よりも深い第2掘削空間と、に設けられる山留め構造の構築方法であって、地表面(例えば、後述の地表面2)から前記第2掘削空間の外周壁面となる部分に山留壁を構築する工程(例えば、後述のステップS1)と、地表面から前記第1掘削空間の底面となる部分に受杭を打ち込む工程(例えば、後述のステップS2)と、前記第1掘削空間および前記第2掘削空間を所定深さまで掘削する工程(例えば、後述のステップS3)と、前記第1掘削空間の底面上に上述の山留支持ユニットを設置して、当該山留支持ユニットを前記受杭に連結する工程(例えば、後述のステップS4)と、前記山留壁と前記受杭または前記山留支持ユニットとの間に切梁を架設する工程(例えば、後述のステップS5)と、を備えることを特徴とする。
第六の発明によれば、対向する山留壁同士を、長スパンに亘って同一の切梁で支持させる必要がなく、第1掘削空間および第2掘削空間のそれぞれの壁面に沿って山留壁を設けることが可能となるので、低コストで地下躯体を効率的に構築できる。
本発明によれば、山留壁を確実に支持でき、かつ、簡単に施工できる山留支持ユニットを提供できる。また、対向する山留壁の間に長スパンに亘って切梁を架設するのではなく、浅い方の掘削空間の底面上に、簡易な構造でかつ耐震性能に優れた山留支持ユニットを設けることで、掘削深さが異なる掘削空間であっても、山留壁を確実に支持できる山留め構造およびその施工方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る山留め構造の側面図である。 第1実施形態に係る山留め構造の支持架構の側面図である。 第1実施形態に係る支持架構の平面図である。 第1実施形態に係る支持架構の山留支持ユニットの斜視図である。 本発明の山留め構造の構築方法のフローチャートである。 第1実施形態に係る山留め構造を構築する手順の説明図(その1〜3)である。 本発明の第1参考例に係る支持架構の側面図である。 第1参考例に係る支持架構の平面図である。 本発明の第2参考例に係る支持架構の側面図である。 第2参考例に係る支持架構の斜視図である。
本発明者らは、掘削深さに高低差がある建設敷地と、掘削深さに高低差のない一様な掘削底面を有する建設敷地を対象として、山留壁の背面の地盤中に地盤アンカーを打設できない場合の山留め構造として、浅い方の掘削空間の床付面または敷地内の地盤に受杭を打ち込むとともに、この受杭の近傍に山留支持ユニットを設けて、深い方の掘削空間の山留壁と受杭あるいは山留支持ユニットとの間に切梁を架設した山留め構造の発明に至った。言い換えると、山留壁で囲まれた掘削空間内に新設建物を建設する場合、新設建物の底面高さ位置が異なる場合には、浅い掘削空間と深い掘削空間が隣接した段差掘空間を構築する必要があり、本発明は、その段差堀空間に設ける山留め壁構造である。本発明の特徴は、対向する山留壁同士の間に長スパンの切梁を架設することなく、それぞれの山留壁を支持できることに着眼し、山留壁の掘削領域側への傾斜、またはせり出しを防止する点である。
具体的に、掘削深さに高低差がある建設敷地では、浅い方の掘削空間の底面上に設けた山留支持ユニットおよび受杭の構成として、第1実施形態では、山留支持ユニットは水平材、垂直材、および斜梁で構成されたトラス構造であり、一対の山留支持ユニットが一対の受杭に連結されている。また、第1参考例では、第1実施形態の構造の1つの山留支持ユニットが1本の受杭に連結されている。また、第2参考例では、山留支持ユニットをプレキャストコンクリートブロック体とし、その挿通孔に受杭が挿入されている。
また、掘削深さに高低差のない一様な掘削底面を有する建設敷地では、実施形態4の山留め構造として、深い掘削空間はなく、所定深さの掘削空間の底面に山留支持ユニットを固定し、山留壁と山留支持ユニット間に切梁が架設されている。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る山留め構造1の側面図である。
山留め構造1は、所定深さの第1掘削空間10と、当該第1掘削空間10に連続しかつ当該第1掘削空間よりも深い略直方体状の第2掘削空間20と、に設けられるものである。
第1掘削空間10は、略直方体状の空間である。以下、第1掘削空間10の外周壁面を壁面11とし、第1掘削空間10の底面(床付面)を底面12とする。
ここで、地表面2から第1掘削空間10の底面12までの深さは、dとなっている。
また、第2掘削空間20は、略直方体状の空間である。以下、第2掘削空間20の外周壁面を壁面21とし、第1掘削空間10と第2掘削空間20との間の壁面を壁面22とし、第2掘削空間20の底面(床付面)を底面23とする。
ここで、第2掘削空間20の地表面2から底面23までの深さは、dよりも大きいdとなっている。
山留め構造1は、掘削空間10、20の壁面11、21、22に構築された山留壁30、31、32と、第1掘削空間10の底面12に設けられた支持架構50および控え杭51と、山留壁30〜32および支持架構50に上下3段に設けられた腹起し40、41、42と、下段および中段の腹起し40、41同士の間に架設された切梁60、61と、上段の腹起し42同士の間に架設された切梁62と、腹起し42と控え杭51との間に架設された斜め切梁63と、を備える。
具体的には、第1掘削空間10の壁面11には、山留壁30が構築されており、この山留壁30の内壁面には、略水平に延びる腹起し42が設けられている。
また、第2掘削空間20の壁面21には、山留壁31が構築されており、この山留壁31の内壁面には、略水平に延びる腹起し40〜42が設けられている。
また、第2掘削空間20の壁面22には、山留壁32が構築されており、この山留壁32には、腹起し40、41が設けられている。
下段の切梁60は、山留壁31の腹起し40と山留壁32の腹起し40との間に架設されている。中段の切梁61は、山留壁31の腹起し41と山留壁32の腹起し41との間に架設されている。上段の切梁62は、山留壁31の腹起し42と支持架構50の腹起し42との間に架設されている。
斜め切梁63は、山留壁32の腹起し42と控え杭51との間に架設されている。
図2および図3は、支持架構50の側面図および平面図である。
支持架構50は、山留壁31に対向配置された第1掘削空間10の底面12に打ち込まれた一対の受杭52と、この一対の受杭52の内側に設置された一対の山留支持ユニット53と、一対の受杭52と一対の山留支持ユニット53とを連結する連結材54と、を備える。
山留支持ユニット53は、第1掘削空間10の底面12に設けられて水平方向に延びる水平材70と、この水平材70の一端側(ここでは山留壁31側)に立設されて鉛直方向に延びる垂直材71と、水平材70の他端側と垂直材71の上端側とを連結する斜め材としての斜梁72と、を含むトラス構造である。
第1掘削空間10の底面12には、捨てコンクリート73が打設されており、水平材70は、この捨てコンクリート73の上に設置されている。これにより、山留支持ユニット53は、第2掘削空間20の山留壁31に対向配置された第1掘削空間10の底面12に設けられている。
第1掘削空間10の底面12上で、垂直材71の下端部と山留壁32との間には、前面繋ぎ材74が設けられており、この前面繋ぎ材74を介して、垂直材71と山留壁32とが連結されている。
連結材54は、山留支持ユニット53の水平材70の上面に接合されており、これにより、山留支持ユニット53は、受杭52に連結されている。
また、腹起し40は、垂直材71の上端側に設けられており、これにより、切梁62は、山留壁31と山留支持ユニット53との間に架設されている。
なお、図4に示すように、山留支持ユニット53の水平材70に上下に貫通する貫通孔75を設けて、この貫通孔75に受杭52を挿通することで、直接、山留支持ユニット53を受杭52に連結してもよい。このとき、貫通孔75の開口面積を大きくしてくことで、種々のサイズの受杭に対応可能である。
以上の支持架構50によれば、図2に示すように、切梁62に作用する水平力Pに対して、第1掘削空間10の底面12に打ち込んだ受杭52によるせん断抵抗Pと、山留支持ユニット53の第1掘削空間10の底面12に対する水平方向の地盤反力(摩擦力)Pと、鉛直方向の地盤反力Pvと、で抵抗する。また、切梁62に水平力Pが作用すると、受杭に回転モーメントMが生じるが、この回転モーメントMに対してトラス構造の山留支持ユニット53で抵抗する。
以上の山留め構造1の構築方法について、図5のフローチャートおよび図6(a)〜(c)の掘削手順の説明図を参照しながら説明する。
ステップS1では、図6(a)に示すように、掘削前の状態で、地表面2から、掘削空間10、20の壁面11、21、22となる部分に、山留壁30〜32を構築する。
ステップS2では、図6(a)に示すように、地表面2から、第1掘削空間10の底面12となる部分に、控え杭51および受杭52を打ち込む。
ステップS3では、図6(b)に示すように、第1掘削空間10および第2掘削空間20を深さdまで掘削する。つまり、第2掘削空間20についても、先ず第1掘削空間10の深さdまで掘削する。これにより、第1掘削空間10の底面12が露出する。
ステップS4では、図6(b)に示すように、第1掘削空間10の底面12上に山留支持ユニット53を設置し、この山留支持ユニット53を受杭52に連結する。また、前面繋ぎ材74を介して、山留支持ユニット53を山留壁32に連結する。
ステップS5では、山留壁30、31および山留支持ユニット53に腹起し42を取り付けて、山留壁31と山留支持ユニット53との間に切梁62を架設するとともに、山留壁30と控え杭51との間に斜め切梁63を架設する。
ステップS6では、図6(c)に示すように、山留壁31、32に腹起し40、41を取り付けて切梁60、61を架設しながら、第2掘削空間20を深さdまで掘削する。すると、図1の状態となる。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)切梁62に作用する水平力に対して、地盤面に打ち込んだ受杭52によるせん断抵抗と、山留支持ユニット53と地盤面との間に生じる水平方向の摩擦力と、鉛直方向の地盤反力と、で抵抗するので、山留壁を確実に支持できる。また、受杭52単独ではなく、山留支持ユニット53を設けたことにより、受杭52の杭径を小さくしたり、受杭52の本数を削減したりできる。
(2)互いに対向する山留壁30、31の距離が長い場合であっても、これら山留壁30、31の間に切梁を架設するのではなく、第1掘削空間10の底面12に受杭52および山留支持ユニット53を設け、受杭52または山留支持ユニット53と山留壁31との間に切梁62を架設したので、切梁62の長さを短くできるから、工期を短縮できるうえに、コストを低減できる。
また、掘削深さが異なる2つの掘削空間10、20のそれぞれについて、独立して切梁60〜63を架設できるから、掘削深さが深い第2掘削空間20に架設した切梁60〜62を解体しなくても、掘削深さが浅い第1掘削空間10の地下躯体を構築でき、施工工程の自由度を向上できる。
(3)水平材70、垂直材71、および斜梁72を用いてトラス構造の山留支持ユニット53を構成したので、簡易な構造でかつ優れたせん断抵抗性能を確保でき、切梁62を介して山留支持ユニット53に水平力が作用しても、この水平力に対して抵抗できる。
(4)山留支持ユニット53は、前面繋ぎ材74を介して山留壁32に連結されるとともに、受杭52を介して第1掘削空間10の底面12上に支持されており、山留壁31を強固に支持することができる。
第1参考例
図7および図8は、本発明の第1参考例に係る支持架構50Aの側面図および平面図である。
参考例では、支持架構50Aは、第1掘削空間10の底面12に打ち込まれた1本の受杭52と、この受杭52に沿って山留壁30とは反対側に設けられた1つの山留支持ユニット53と、を備える。
この支持架構50Aでは、腹起し40は、受杭52の上端側に設けられている。これにより、切梁62は、山留壁31と受杭52との間に架設されている。
参考例によれば、上述の(1)〜(4)の効果に加えて、以下の効果がある。
(5)1本の切梁62に対して一対の受杭52と一対の山留支持ユニット53とで形成された支持架構50は、少ない部材点数で構成されるため、山留壁の構築段階または解体段階において、短工期化と低コストを実現できる。また、支持架構50は、設置スペースが狭隘であっても設置可能である。
第2参考例
図9および図10は、本発明の第2参考例に係る支持架構50Bの側面図および斜視図である。
支持架構50Bは、第1掘削空間10の底面12に打ち込まれた1本の受杭52と、この受杭52が挿通される筒状の山留支持ユニット53Bと、を備える。
山留支持ユニット53Bは、鉄筋コンクリート造の四角柱状であり、上下に延びる挿通孔80が形成されている。この挿通孔80には、受杭52が挿通され、この状態で、挿通孔80の内部にコンクリート81が充填されている。
また、山留支持ユニット53Bの側面には、凹部82が形成されている。この支持架構50Bでは、腹起しが設けられておらず、切梁62は、この凹部82に直接嵌め込まれている。これにより、切梁62は、山留壁30と山留支持ユニット53Bとの間に架設されている。
参考例によれば、上述の(1)〜(4)の効果に加えて、以下のような効果がある。
(6)山留支持ユニット53Bはプレキャストコンクリートブロック造であるので、山留支持ユニット53Bを容易に多様な形状とすることができるうえに、比較的に高重量であるため、地盤面との摩擦抵抗力を大きく確保でき、切梁62を介して山留支持ユニット53Bに作用する水平力に対して、確実に抵抗できる。
〔第実施形態〕
本発明の第実施形態に係る山留め構造1の側面図は、図6(b)に示す第1実施形態の山留め構造の構築手順の説明図(その2)が相当する。具体的には、図6(b)に示す山留壁32は設置されておらず、掘削空間に高低差はなく一様である。本実施形態の山留め構造は、山留支持ユニット53と受杭52と切梁62で構成されており、実施形態1と略同様の構成であるが、図6(b)に示す第1実施形態の壁面21、22、底面23、切梁60、61は設けられていない。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(4)の効果に加えて、以下の効果がある。
(7)掘削空間の外周壁の高さが場所によって異なっていても、掘削底面12に山留支持ユニット53を固定し、異なる高さの山留壁と山留支持ユニット53の間に切梁62を介して支持させることができる。よって、異なる高さの山留壁であっても、同一種類の山留支持ユニット53を使用して、切梁62を架設することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の第1実施形態では、受杭52を一対に設け、これら一対の受杭52の内側に一対の山留支持ユニット53を配置したが、これに限らず、受杭を1本とし、この受杭を挟んで一対の山留支持ユニット53を配置してもよい。
また、第1実施形態および第1参考例では、山留壁30〜32で囲まれた掘削空間10、20内に段差堀空間を構築する際、掘削深さの浅い方の第1掘削空間10の底面12に受杭52と山留支持ユニット53とを設け、掘削深さの深い方の山留壁31を、切梁62を介して支持したが、これに限らない。例えば、本発明は、建設敷地内に高低差があり、山留壁上端の高さ位置が低い方の山留壁の背面地盤上に、受杭と山留支持ユニットとを設けて、対向する山留壁を支持してもよい。
1…山留め構造 2…地表面
10…第1掘削空間 11…壁面 12…底面
20…第2掘削空間 21、22…壁面 23…底面
30、31、32…山留壁
40、41、42…腹起し
50、50A、50B…支持架構
51…控え杭 52…受杭 53、53B…山留支持ユニット 54…連結材
60、61、62…切梁 63…斜め切梁
70…水平材 71…垂直材 72…斜梁(斜め材) 73…捨てコンクリート 74…前面繋ぎ材 75…貫通孔
80…挿通孔 81…コンクリート(充填材) 82…凹部

Claims (3)

  1. 所定深さの掘削空間に設けられる山留めの構造であって、
    前記掘削空間の外周壁面に構築された山留壁と、
    前記掘削空間の底面に打ち込まれた一対の受杭と、
    前記一対の受杭同士の間に設けられた一対の山留支持ユニットと、
    前記一対の受杭と前記一対の山留支持ユニットとを連結する連結材と、
    前記掘削空間の山留壁と前記山留支持ユニットとの間に架設された切梁と、を備え、
    前記山留支持ユニットは、前記掘削空間の底面上に設けられて前記連結材に接合されて水平方向に延びる水平材と、当該水平材の前記山留壁側の一端側から鉛直方向に延びる垂直材と、当該垂直材と前記水平材の他端側とを連結する斜め材と、を含むトラス構造であることを特徴とする山留め構造。
  2. 所定深さの第1掘削空間と、当該第1掘削空間に連続しかつ当該第1掘削空間よりも深い第2掘削空間と、に設けられる山留めの構造であって、
    前記第2掘削空間の外周壁面に構築された外側山留壁と、
    前記第2掘削空間の前記第1掘削空間側の壁面に構築された内側山留壁と、
    前記第1掘削空間の底面に打ち込まれた受杭と、
    前記第1掘削空間の底面上に設けられた山留支持ユニットと、
    前記第2掘削空間の外側山留壁と前記山留支持ユニットとの間に架設された切梁と、を備え、
    前記山留支持ユニットは、前記第1掘削空間の底面上に設けられて前記受杭に連結されて水平方向に延びる水平材と、当該水平材の前記内側山留壁側の一端側から鉛直方向に延びて前記内側山留壁に連結された垂直材と、当該垂直材と前記水平材の他端側とを連結する斜め材と、を含むトラス構造であることを特徴とする山留め構造。
  3. 所定深さの第1掘削空間と、当該第1掘削空間に連続しかつ当該第1掘削空間よりも深い第2掘削空間と、に設けられる山留め構造の構築方法であって、
    地表面から前記第2掘削空間の外周壁面となる部分に外側山留壁を構築するとともに、前記第2掘削空間の前記第1掘削空間側の壁面となる部分に内側山留壁を構築する工程と、
    地表面から前記第1掘削空間の底面となる部分に受杭を打ち込む工程と、
    前記第1掘削空間および前記第2掘削空間を所定深さまで掘削する工程と、
    前記第1掘削空間の底面上に山留支持ユニットを設置して、当該山留支持ユニットを前記受杭および前記内側山留壁に連結する工程と、
    前記外側山留壁と前記山留支持ユニットとの間に切梁を架設する工程と、を備え
    前記山留支持ユニットは、前記第1掘削空間の底面上に設けられて前記受杭に連結されて水平方向に延びる水平材と、当該水平材の前記内側山留壁側の一端側から鉛直方向に延びて前記内側山留壁に連結された垂直材と、当該垂直材と前記水平材の他端側とを連結する斜め材と、を含むトラス構造であることを特徴とする山留め構造の構築方法。
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