JP6649323B2 - 歩行解析システム及び方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の方法は、被験者がシート式圧力センサの上を歩行することで検出される圧力分布画像を解析することで、歩行パラメータとして、左右の歩行角度、歩行周期、両脚支持期時間及び歩幅を算出し、これらの歩行パラメータを用いて歩行年齢を評価する方法である。
また、主観的な評価基準である美姿勢評価値を評価する方法としては、例えば、特許文献2に記載の方法が提案されている。
特許文献2に記載の方法は、歩行者の足圧分布を動作状態として計測し、足圧分布を足底の各部位に分類して、分類した足底部位毎の荷重値を時空間歩行特徴量として算出し、この時空間歩行特徴量から歩行の美しさを定量的に解析する方法である。
上記の好ましい構成によれば、第2回帰式は、最も寄与度の高い歩行リズムの左右差を独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い歩行角の左右差も独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、第2回帰式は、最も寄与度の高い歩行リズムの左右差を独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い腿の上がりの左右差も独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、第2回帰式は、最も寄与度の高い歩行リズムの左右差を独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い肩水平角も独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、第3回帰式は、最も寄与度の高い腰の曲がりを独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い歩行角も独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、第3回帰式は、最も寄与度の高い腰の曲がりを独立変数にすると共に、寄与度の比較的高いつま先の上がりも独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、第3回帰式は、最も寄与度の高い腰の曲がりを独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い肘の振りも独立変数とする重回帰式とされるため、歩行能力により一層合致した歩行年齢を算出可能である。
上記の好ましい構成によれば、解析装置が、若年層用速度年齢補正式及び高年層用速度年齢補正式のうち、入力された被験者の実年齢に応じた何れか一方の補正式を選択し、被験者の実年齢を選択した補正式に代入して得られる補正項を、算出した被験者の速度年齢に加算することで、被験者の速度年齢を補正する。被験者のバランス年齢及び姿勢年齢についても同様である。このため、若年層及び高年層の双方について、複数の人間の平均的な速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢の各年齢が実年齢に近づくように補正することが可能となる結果、補正後の速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢によって算出される被験者の歩行年齢は、歩行能力により一層合致したものとなる。
すなわち、本発明は、被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定装置と、前記身体特徴点の3次元座標を用いて、前記被験者の複数の歩行パラメータを算出する解析装置とを備え、前記解析装置には、前記複数の歩行パラメータの優劣を示す指標であるスコアを算出するためのスコア算出用基準式及びスコア算出用偏差が歩行パラメータ毎に予め記憶されており、前記解析装置は、入力された前記被験者の実年齢を前記スコア算出用基準式に代入することで歩行パラメータ基準値を算出し、前記被験者の身体特徴点の3次元座標を用いて算出した前記被験者の歩行パラメータと前記歩行パラメータ基準値との差を、前記スコア算出用偏差と比較し、その大小に応じて予め設定されたスコアを前記被験者の歩行パラメータのスコアとして算出する、ことを特徴とする歩行解析システムとしても提供される。
前記重回帰式は、従属変数を複数の人間について第三者が判定した見た目年齢とし、独立変数を該複数の人間について算出された各歩行パラメータとして回帰分析することにより算出することが可能である。
上記の好ましい構成によれば、重回帰式は、寄与度の高い歩行速度、腰の曲がり及び腰の回転を独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い歩行角の左右差、頭の前後方向の揺れ、歩行角及び頭の横方向の揺れのうち少なくとも何れか1つをも独立変数とする重回帰式とされるため、歩行姿勢により一層合致した見た目年齢を算出可能である。
前記重回帰式は、従属変数を複数の人間について第三者が判定した美姿勢評価値とし、独立変数を該複数の人間について算出された各歩行パラメータとして回帰分析することにより算出することが可能である。
上記の好ましい構成によれば、重回帰式は、寄与度の高い前傾姿勢、歩行速度及び肘の振りを独立変数にすると共に、寄与度の比較的高い歩行角の左右差、歩行角、歩行リズムの左右差、頭の横方向の揺れ、腰の回転、頭の横方向の傾き、すねの倒れ、腿の上がり、つま先の上がり、歩隔及び肩前額面角のうち少なくとも何れか1つをも独立変数とする重回帰式とされるため、歩行姿勢により一層合致した美姿勢評価値を算出可能である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る歩行解析システムについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る歩行解析システムの概略構成を示す図である。図1(a)は概略構成を示す図であり、図1(b)は第1実施形態に係る歩行解析システムで用いる座標系を説明する図であり、図1(c)は第1実施形態に係る歩行解析システムで測定する身体特徴点の例を説明する図である。
図1(a)に示すように、第1実施形態に係る歩行解析システム100は、3次元測定装置1と、解析装置2とを備える。まず、歩行解析システム100の概略構成について説明する。
3次元測定装置1は、赤外線照射部やカメラ等を具備する光学系11と、該光学系で得られた信号を処理するプログラム(解析装置2にインストールされたプログラム)とから構成され、被験者Hの予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を被験者Hの歩行に伴って逐次測定する装置である。3次元測定装置1としては、上記の光学系11を用いた三角測量やTime of flightを測定原理として、マーカレスで身体特徴点の3次元座標を測定する光学式の3次元測定装置や、身体特徴点にマーカを付けて、マーカの3次元座標を測定することで身体特徴点の3次元座標を算出する光学式の3次元測定装置など、種々の市販装置を適用可能である。マーカレスで3次元座標を測定可能であるため、測定が容易であるという利点を有する点で、3次元測定装置1として、市販装置の一つである米国マイクロソフト社製Kinect(登録商標)を用いることが好ましい。
なお、3次元座標を算出する具体的な手順については、種々の公知の手順を適用可能であるため、本明細書ではその具体的な内容の記述は省略する。また、第1実施形態では、身体特徴点の3次元座標を算出するためのプログラムを解析装置2にインストールした形態を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限るものではなく、3次元座標を算出するためのプログラムをインストールする装置(パーソナルコンピュータ等)と、解析装置2とを別体とすることも可能である。
以下、図2〜図4も適宜参照しつつ、上記の概略構成を有する歩行解析システム100の動作(歩行解析方法)について説明する。
図2は、第1実施形態に係る歩行解析システム100の概略動作を示すフロー図である。
図2に示すように、被験者Hの歩行解析を行うに際しては、まず被験者Hの実年齢等の情報を解析装置2に入力する(図2のS1)。入力された被験者Hの情報は解析装置2に搭載された半導体メモリやハードディスクドライブといった記憶装置に記憶される。あるいは、クラウドストレージサービスなどを利用して解析装置2とは別の場所に被験者Hの情報を保存するようにしてもよい。
「1歩行周期」は、一の身体特徴点の鉛直方向変位の1つ目の極小値から3つ目の極小値までの時間間隔を意味する。この一の身体特徴点を胸腰とする場合、1歩行周期は、胸腰の鉛直方向変位の1つ目の極小値から3つ目の極小値までの時間間隔となる。「前方」は、例えば、3次元測定装置1に向って被験者Hが歩行すべき向きを予め一意に決定し、この決定した向きとすればよい(図1(b)参照)。なお、上記の例では、歩行速度を算出するための一の身体特徴点の前方変位を胸腰の前方変位としたが、本発明はこれに限るものではなく、骨盤の中央の前方変位や、足の中央(図1(c)では、「右足」及び「左足」と記述)の前方変位とすることも可能である。また、上記の例では、1歩行周期を算出するための一の身体特徴点の鉛直方向変位の極小値を胸腰の鉛直方向変位の極小値としたが、本発明はこれに限るものではなく、足の中央の鉛直方向変位の極小値、足首の鉛直方向変位の極小値、骨盤の中央の鉛直方向変位の極小値、かかとの鉛直方向変位の極小値などにすることも可能である。なお、胸腰、骨盤の中央、足の中央、足首の3次元座標は、Kinect(登録商標)を用いてマーカレスで測定可能である。また、かかとの3次元座標は、3次元測定装置1としてマーカを利用する光学式モーションキャプチャシステム(例えば、VICON社製Vicon(登録商標))などを用い、マーカをかかとに付け、このマーカの3次元座標を測定することで測定可能である。
例えば、歩行速度を算出するには、被験者Hが予め定めた距離を所定の向きに歩行するのに要した時間を、ストップウォッチで手動計測したり、歩行開始点・終了点に設置された光電スイッチを横切るタイミングに基づき自動計測すればよい。この手動計測又は自動計測した時間を解析装置2に入力し、解析装置2が前記予め定めた距離を入力された時間で除することで歩行速度を算出することも可能である。
また、例えば、スマートフォンなどの携帯情報端末を被験者Hに携帯させ、携帯情報端末で起動したGPS追跡アプリを利用して計測した被験者Hの移動距離及び移動時間を解析装置2に入力し、解析装置2が入力された移動距離を移動時間で除することで歩行速度を算出することも可能である。
さらに、例えば、モーションセンサなどの加速度を計測可能なセンサを被験者Hに携帯させ又は取り付け、センサで計測した加速度を解析装置2に入力し、解析装置2が入力された加速度を積分することで歩行速度を算出することも可能である。
歩行角膝の左右差は、歩行中の膝の向きの左右差を意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の骨盤と左の膝とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の骨盤と右の膝とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との差の絶対値(ただし、各角度は、前後軸に対して膝側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の骨盤及び左右の膝の3次元座標を用いて算出可能である。水平面は、図1(b)に示すように、前後軸を含み、鉛直軸に直交する平面を意味する。なお、左右の骨盤及び左右の膝の3次元座標は、Kinect(登録商標)を用いてマーカレスで測定可能である。
歩行角すねの左右差は、歩行中のすねの向きの左右差を意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の膝と左の足首とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の膝と右の足首とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との差の絶対値(ただし、各角度は、前後軸に対して足首側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の膝及び左右の足首の3次元座標を用いて算出可能である。
歩行角つま先の左右差は、歩行中の足のつま先の向きの左右差を意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の足首と左のつま先とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の足首と右のつま先とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との差の絶対値(ただし、各角度は、前後軸に対してつま先側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の足首及び左右のつま先の3次元座標を用いて算出可能である。なお、左右のつま先の3次元座標は、Kinect(登録商標)を用いてマーカレスで測定可能である。
歩行角膝は、歩行中の膝の向きを意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の骨盤と左の膝とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の骨盤と右の膝とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との平均値(ただし、各角度は、前後軸に対して膝側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の骨盤及び左右の膝の3次元座標を用いて算出可能である。
歩行角すねは、歩行中のすねの向きを意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の膝と左の足首とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の膝と右の足首とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との平均値(ただし、各角度は、前後軸に対して足首側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の膝及び左右の足首の3次元座標を用いて算出可能である。
歩行角つま先は、歩行中の足のつま先の向きを意味し、例えば、1歩行周期における、左足接地時の水平面に投影した左の足首と左のつま先とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度と、右足接地時の水平面に投影した右の足首と右のつま先とを結ぶ直線と前後軸とが成す角度との平均値(ただし、各角度は、前後軸に対してつま先側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の足首及び左右のつま先の3次元座標を用いて算出可能である。
肘矢状面角は、例えば、1歩行周期における、矢状面に投影した左の肘と左の手首とを結ぶ直線と鉛直軸とが成す角度の振れ幅(最大値と最小値との差)と、矢状面に投影した右の肘と右の手首とを結ぶ直線と鉛直軸とが成す角度の振れ幅(最大値と最小値との差)との平均値(ただし、各角度は、肘と手首とを結ぶ直線の手首側が前方に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の肘及び左右の手首の3次元座標を用いて算出可能である。
肘前額面角は、例えば、1歩行周期における、前額面に投影した左の肘と左の手首とを結ぶ直線と鉛直軸とが成す角度の振れ幅(最大値と最小値との差)と、前額面に投影した右の肘と右の手首とを結ぶ直線と鉛直軸とが成す角度の振れ幅(最大値と最小値との差)との平均値(ただし、各角度は、肘と手首とを結ぶ直線の手首側が外側に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、左右の肘及び左右の手首の3次元座標を用いて算出可能である。
なお、左右の肘及び左右の手首の3次元座標は、Kinect(登録商標)を用いてマーカレスで測定可能である。
ここで、「第1対応関係」とは、複数の歩行パラメータと、速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢との対応関係のことである。「速度年齢」とは、歩行時の速度を評価した際に、何歳に相当するのかを表す歩行能力の一つの評価指標である。「バランス年齢」とは、歩行時の左右のバランスを評価した際に、何歳に相当するのかを表す歩行能力の一つの評価指標である。「姿勢年齢」とは、歩行時の姿勢を評価した際に、何歳に相当するのかを表す歩行能力の一つの評価指標である。
第1対応関係には、歩行速度を独立変数とし、速度年齢を従属変数とする第1回帰式と、少なくとも歩行リズムの左右差を独立変数とし、バランス年齢を従属変数とする第2回帰式と、少なくとも腰の曲がりを独立変数とし、姿勢年齢を従属変数とする第3回帰式とが含まれる。そして、解析装置2は、歩行速度と第1回帰式とを用いて速度年齢を算出し、少なくとも歩行リズムの左右差と第2回帰式とを用いてバランス年齢を算出し、少なくとも腰の曲がりと第3回帰式とを用いて姿勢年齢を算出する。
なお、第1実施形態では、第1回帰式を1次回帰式としたが、本発明はこれに限るものではなく、2次回帰式や3次回帰式などの多次回帰式を採用することも可能である。
なお、第1実施形態では、第2回帰式を1次回帰式としたが、本発明はこれに限るものではなく、2次回帰式や3次回帰式などの多次回帰式を採用することも可能である。
なお、第1実施形態では、第3回帰式を1次回帰式としたが、本発明はこれに限るものではなく、2次回帰式や3次回帰式などの多次回帰式を採用することも可能である。
図3を用いて、それらの補正式の導出について説明する。図3(a)は、実年齢と、補正前の速度年齢との対応関係の一例を示す図である。図3(b)は、実年齢と、補正後の速度年齢との対応関係の一例を示す図である。図3(c)は、実年齢と、補正後の速度年齢、補正後のバランス年齢及び補正後の姿勢年齢を用いて算出した歩行年齢との対応関係の一例を示す図である。
図3(a)に示すように、所定の年齢を基準として、複数の人間の実年齢を若年層(図3において「〇」でプロットしたデータに相当)と該若年層よりも年齢の高い高年層(図3において「△」でプロットしたデータに相当)とに区分する。若年層に属する人間の実年齢(X)を独立変数とし、若年層に属する人間について算出された速度年齢(Y)を従属変数として回帰分析することにより算出された回帰直線をY=a1X+b1(a1及びb1は所定の定数)とする。そして、若年層に属する人間の実年齢(Y=X)と上記の回帰直線(Y=a1X+b1)の差によって、実年齢(X)を変数として補正項を算出するための若年層用速度年齢補正式(ΔY1(X)=X−(a1X+b1))を求める。一方、高年層に属する人間の実年齢(X)を独立変数とし、高年層に属する人間について算出された速度年齢(Y)を従属変数として回帰分析することにより算出された回帰直線をY=a2X+b2(a2及びb2は所定の定数)とする。そして、高年層に属する人間の実年齢(Y=X)と上記の回帰直線(Y=a2X+b2)の差によって、実年齢(X)を変数として補正項を算出するための高年層用速度年齢補正式(ΔY2(X)=X−(a2X+b2))を求める。速度年齢補正式は、上記の若年層用速度年齢補正式と、高年層用速度年齢補正式とから構成され、解析装置2に予め記憶される。
第1実施形態の第2対応関係は、歩行年齢を速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢の線形和で表わす関係とされている。すなわち、速度年齢をY1、バランス年齢をY2、姿勢年齢をY3、歩行年齢をZとすると、第2対応関係は、Z=n1X1+n2X2+n3X3+n4(n1〜n4は所定の定数)で表わされる。ただし、本発明は、これに限るものではなく、歩行年齢を速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢の2次式の和で表わしたり、3次式の和で表わすなど、各年齢の非線形和で表わす関係とすることも可能である。
図4は、歩行パラメータの一つである歩行速度のスコア算出手順を説明するための説明図である。図4に示すように、スコア算出用基準式は、独立変数を複数の人間の実年齢とし、従属変数を該複数の人間について算出された歩行パラメータ(図4に示す例では歩行速度)として回帰分析することにより算出された、実年齢Xを変数として歩行パラメータ基準値Eを算出するための回帰式である。第1実施形態のスコア算出用基準式は、実年齢Xの2次回帰式とされている。すなわち、スコア算出用基準式は、E=m1X2+m2X+m3(m1〜m3は所定の定数)で表わされる。ただし、本発明はこれに限るものではなく、1次回帰式や3次回帰式など、他の回帰式を用いることも可能である。スコア算出用偏差は、複数の人間について算出された歩行パラメータ(図4に示す例では歩行速度)の標準偏差SDに所定の係数を乗算した値である。第1実施形態では、所定の係数として2種類(l1、l2)使用しており、スコア算出用偏差は、l1SD及びl2SD(l1及びl2は、l1<l2、0<l1、0<l2を満足する所定の定数)となる。
図4に示す例では、歩行パラメータとして歩行速度を例に挙げて説明したが、第1実施形態の解析装置2は、他の歩行パラメータについても同様に、被験者Hのスコアを算出可能である。なお、歩行速度の場合は、その値が大きい方が高スコアの判定になるように設定しているが、例えば、腰の曲がりの場合は、その値が小さい方が高スコアの判定(「4」又は「5」)になるように設定するなど、各歩行パラメータの特性に応じて、その値が大きい方と小さい方のどちらの方を高スコアとするかが予め設定されている。
以下、本発明の第2実施形態に係る歩行解析システムについて説明する。
第2実施形態に係る歩行解析システムも、図1に示す第1実施形態に係る歩行解析システム100と同じ概略構成を有し、図2に示す第1実施形態に係る歩行解析システム100と同様の概略動作を実行する。このため、第2実施形態に係る歩行解析システムについても、図1、図2を適宜参照し、第1実施形態と同じ構成要素や同様の工程については、第1実施形態で用いたものと同じ符号を用いて説明する。以下、第2実施形態に係る歩行解析システムについて、主として第1実施形態と異なる点を説明し、同様の点については説明を省略する。
歩行速度及び腰の曲がりについては、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
腰の回転は、歩行中の腰の回転具合を意味し、例えば、1歩行周期における、水平面に投影した左右の骨盤を結ぶ直線と左右軸とが成す角度の振れ幅(最大値と最小値との差。ただし、角度は、左右の骨盤を結ぶ直線の右腰側が左右軸に対して前方に傾斜している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰及び左右の骨盤の3次元座標を用いて算出可能である。
歩行角の左右差及び歩行角については、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
第2実施形態の解析装置2に予め記憶された対応関係は、歩行速度、腰の曲がり及び腰の回転と、歩行角の左右差(歩行角膝の左右差)、頭の前後方向の揺れ、歩行角(歩行角つま先)及び頭の横方向の揺れのうち少なくとも何れか1つ(第2実施形態では全て)とを独立変数とし、見た目年齢を従属変数とする1次重回帰式で表されている。すなわち、独立変数である歩行速度、腰の曲がり、腰の回転、歩行角の左右差(歩行角膝の左右差)、頭の前後方向の揺れ、歩行角(歩行角つま先)及び頭の横方向の揺れをそれぞれX1、X2、X3、X4、X5、X6及びX7とし、従属変数である見た目年齢をYとすると、対応関係は、Y=a1X1+a2X2+a3X3+a4X4+a5X5+a6X6+a7X7+b(a1〜a7、bは所定の定数)で表わされる。定数a1〜a7及びbは、従属変数を複数の人間について第三者が判定した見た目年齢とし、独立変数を該複数の人間について算出された各歩行パラメータX1〜X7として回帰分析することにより算出可能である。なお、対応関係を表わす重回帰式は1次に限るものではなく、2次重回帰式や3次重回帰式などの多次重回帰式を採用することも可能である。
図5に示す結果から分かるように、第2実施形態に係る歩行解析システムによれば、第三者が観察して判定した結果に良く近似した見た目年齢を算出可能である。
以下、本発明の第3実施形態に係る歩行解析システムについて説明する。
第3実施形態に係る歩行解析システムも、図1に示す第1実施形態に係る歩行解析システム100と同じ概略構成を有し、図2に示す第1実施形態に係る歩行解析システム100と同様の概略動作を実行する。このため、第3実施形態に係る歩行解析システムについても、図1、図2を適宜参照し、第1実施形態と同じ構成要素や同様の工程については、第1実施形態で用いたものと同じ符号を用いて説明する。以下、第3実施形態に係る歩行解析システムについて、主として第1実施形態及び第2実施形態と異なる点を説明し、同様の点については説明を省略する。
歩行速度及び肘の振りについては、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
腰の曲がりは、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
頭の前後方向の傾きは、歩行中の頭の前後方向の傾き具合を意味し、例えば、1歩行周期における、頭が骨盤中央から前後にずれる位置の平均値(ただし、値は、頭が骨盤中央に対して後方に位置している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、骨盤の中央及び頭の3次元座標を用いて算出可能である。
肩の前後方向の傾きは、歩行中の肩の前後方向の傾き具合を意味し、例えば、1歩行周期における、肩が骨盤中央から前後にずれる位置の平均値(ただし、値は、肩が骨盤中央に対して後方に位置している場合が正の値)で定義し、3次元測定装置1で測定した胸腰、骨盤の中央及び頭の3次元座標を用いて算出可能である。
歩行角の左右差及びつま先の上がりについては、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。また、頭の横方向の揺れ及び腰の回転については、第2実施形態と同じであるため、説明を省略する。
第3実施形態の解析装置2に予め記憶された対応関係は、前傾姿勢(頭の前後方向の傾き)、歩行速度、肘の振り(肘矢状面角及び肘前額面角)と、歩行角の左右差(歩行角膝の左右差及び歩行角つま先の左右差)、歩行角、歩行リズムの左右差、頭の横方向の揺れ、腰の回転、頭の横方向の傾き、すねの倒れ、腿の上がり、つま先の上がり、歩隔及び肩前額面角のうち少なくとも何れか1つ(第3実施形態では歩行角及び歩行リズムの左右差を除く全て)とを独立変数とし、美姿勢評価値を従属変数とする1次重回帰式で表されている。すなわち、独立変数である前傾姿勢(頭の前後方向の傾き)、歩行速度、肘の振りのうち肘矢状面角、肘の振りのうち肘前額面角、歩行角の左右差(歩行角膝の左右差)、歩行角の左右差(歩行角つま先の左右差)、頭の横方向の揺れ、腰の回転、頭の横方向の傾き、すねの倒れ、腿の上がり、つま先の上がり、歩隔及び肩前額面角をそれぞれX1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12、X13、X14とし、従属変数である美姿勢評価値をYとすると、対応関係は、Y=a1X1+a2X2+a3X3+a4X4+a5X5+a6X6+a7X7+a8X8+a9X9+a10X10+a11X11+a12X12+a13X13+a14X14+b(a1〜a14、bは所定の定数)で表わされる。定数a1〜a14及びbは、従属変数を複数の人間について第三者が判定した美姿勢評価値とし、独立変数を該複数の人間について算出された各歩行パラメータX1〜X14として回帰分析することにより算出可能である。なお、対応関係を表わす重回帰式は1次に限るものではなく、2次重回帰式や3次重回帰式などの多次重回帰式を採用することも可能である。
図6に示す結果から分かるように、第3実施形態に係る歩行解析システムによれば、第三者が観察して判定した結果に良く近似した美姿勢評価値を算出可能である。
2・・・解析装置
100・・・歩行解析システム
H・・・被験者
Claims (22)
- 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定装置と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢との第1対応関係と、前記速度年齢、前記バランス年齢及び前記姿勢年齢と歩行年齢との第2対応関係とが予め記憶され、前記3次元測定装置によって測定された前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶された第1対応関係とを用いて前記被験者の速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢を算出し、該算出した前記被験者の速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢と、前記予め記憶された第2対応関係とを用いて、前記被験者の歩行年齢を算出する解析装置とを備え、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、歩行速度と、歩行の接地タイミングの左右差を意味する歩行リズムの左右差と、腰の曲がりとが含まれ、
前記第1対応関係には、前記歩行速度を独立変数とし、前記速度年齢を従属変数とする第1回帰式と、少なくとも前記歩行リズムの左右差を独立変数とし、前記バランス年齢を従属変数とする第2回帰式と、少なくとも前記腰の曲がりを独立変数とし、前記姿勢年齢を従属変数とする第3回帰式とが含まれる、
ことを特徴とする歩行解析システム。 - 前記第1回帰式、前記第2回帰式及び前記第3回帰式のそれぞれは、従属変数を複数の人間の実年齢とし、独立変数を該複数の人間について算出された各歩行パラメータとして回帰分析することにより算出されたものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の歩行解析システム。 - 前記第2対応関係は、前記歩行年齢を前記速度年齢、前記バランス年齢及び前記姿勢年齢の線形和で表わす関係である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、少なくとも、胸腰と、骨盤の中央とが含まれ、
前記歩行速度は、前記胸腰の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出され、
前記歩行リズムの左右差は、前記胸腰の3次元座標を用いて算出され、
前記腰の曲がりは、前記胸腰及び前記骨盤の中央の3次元座標を用いて算出される、
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の骨盤及び左右の膝が更に含まれるか、左右の膝及び左右の足首が更に含まれるか、又は、左右の足首及び左右のつま先が更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出されるか、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記左右の足首及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出される歩行角の左右差が更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第2回帰式は、少なくとも、前記歩行リズムの左右差と、前記歩行角の左右差とを独立変数とし、前記バランス年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の骨盤と、左右の膝とが更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出される腿の上がりの左右差が更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第2回帰式は、少なくとも、前記歩行リズムの左右差と、前記腿の上がりの左右差とを独立変数とし、前記バランス年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の肩が更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰及び前記左右の肩の3次元座標を用いて算出される肩水平角が更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第2回帰式は、少なくとも、前記歩行リズムの左右差と、前記肩水平角とを独立変数とし、前記バランス年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の骨盤及び左右の膝が更に含まれるか、左右の膝及び左右の足首が更に含まれるか、又は、左右の足首及び左右のつま先が更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出されるか、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記左右の足首及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出される歩行角が更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第3回帰式は、少なくとも、前記腰の曲がりと、前記歩行角とを独立変数とし、前記姿勢年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右のつま先が更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出されるつま先の上がりが更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第3回帰式は、少なくとも、前記腰の曲がりと、前記つま先の上がりとを独立変数とし、前記姿勢年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の肘と、左右の手首とが更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、前記胸腰、前記左右の肘及び前記左右の手首の3次元座標を用いて算出される肘の振りが更に含まれ、
前記第1対応関係に含まれる前記第3回帰式は、少なくとも、前記腰の曲がりと、前記肘の振りとを独立変数とし、前記姿勢年齢を従属変数とする重回帰式である、
ことを特徴とする請求項4に記載の歩行解析システム。 - 前記解析装置には、前記速度年齢を補正するための速度年齢補正式と、前記バランス年齢を補正するためのバランス年齢補正式と、前記姿勢年齢を補正するための姿勢年齢補正式とが予め記憶されており、
前記速度年齢補正式は、複数の人間の実年齢を若年層と該若年層よりも年齢の高い高年層とに区分し、前記若年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記若年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記若年層に属する人間について算出された速度年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための若年層用速度年齢補正式と、前記高年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記高年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記高年層に属する人間について算出された速度年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための高年層用速度年齢補正式とから構成され、
前記バランス年齢補正式は、複数の人間の実年齢を若年層と該若年層よりも年齢の高い高年層とに区分し、前記若年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記若年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記若年層に属する人間について算出されたバランス年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための若年層用バランス年齢補正式と、前記高年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記高年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記高年層に属する人間について算出されたバランス年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための高年層用バランス年齢補正式とから構成され、
前記姿勢年齢補正式は、複数の人間の実年齢を若年層と該若年層よりも年齢の高い高年層とに区分し、前記若年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記若年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記若年層に属する人間について算出された姿勢年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための若年層用姿勢年齢補正式と、前記高年層に属する人間の実年齢と、独立変数を前記高年層に属する人間の実年齢とし、従属変数を前記高年層に属する人間について算出された姿勢年齢として回帰分析することにより算出された回帰直線との差によって求められた、実年齢を変数として補正項を算出するための高年層用姿勢年齢補正式とから構成され、
前記解析装置は、
前記若年層用速度年齢補正式及び前記高年層用速度年齢補正式のうち、入力された前記被験者の実年齢に応じた何れか一方の補正式を選択し、前記被験者の実年齢を前記選択した補正式に代入して得られる補正項を前記算出した前記被験者の速度年齢に加算することで、前記被験者の速度年齢を補正し、
前記若年層用バランス年齢補正式及び前記高年層用バランス年齢補正式のうち、入力された前記被験者の実年齢に応じた何れか一方の補正式を選択し、前記被験者の実年齢を前記選択した補正式に代入して得られる補正項を前記算出した前記被験者のバランス年齢に加算することで、前記被験者のバランス年齢を補正し、
前記若年層用姿勢年齢補正式及び前記高年層用姿勢年齢補正式のうち、入力された前記被験者の実年齢に応じた何れか一方の補正式を選択し、前記被験者の実年齢を前記選択した補正式に代入して得られる補正項を前記算出した前記被験者の姿勢年齢に加算することで、前記被験者の姿勢年齢を補正し、
前記補正後の前記被験者の速度年齢、前記補正後の前記被験者のバランス年齢及び前記補正後の前記被験者の姿勢年齢と、前記予め記憶された第2対応関係とを用いて、前記被験者の歩行年齢を算出する、
ことを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の歩行解析システム。 - 前記解析装置には、前記複数の歩行パラメータの優劣を示す指標であるスコアを算出するためのスコア算出用基準式及びスコア算出用偏差が歩行パラメータ毎に予め記憶されており、
前記スコア算出用基準式は、独立変数を複数の人間の実年齢とし、従属変数を該複数の人間について算出された歩行パラメータとして回帰分析することにより算出された、実年齢を変数として歩行パラメータ基準値を算出するための回帰式であり、
前記スコア算出用偏差は、前記複数の人間について算出された歩行パラメータの標準偏差に所定の係数を乗算した値であり、
前記解析装置は、入力された前記被験者の実年齢を前記スコア算出用基準式に代入することで歩行パラメータ基準値を算出し、前記被験者の身体特徴点の3次元座標を用いて算出した前記被験者の歩行パラメータと前記歩行パラメータ基準値との差を、前記スコア算出用偏差と比較し、その大小に応じて予め設定されたスコアを前記被験者の歩行パラメータのスコアとして算出する、
ことを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の歩行解析システム。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定装置と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて、前記被験者の複数の歩行パラメータを算出する解析装置とを備え、
前記解析装置には、前記複数の歩行パラメータの優劣を示す指標であるスコアを算出するためのスコア算出用基準式及びスコア算出用偏差が歩行パラメータ毎に予め記憶されており、
前記解析装置は、入力された前記被験者の実年齢を前記スコア算出用基準式に代入することで歩行パラメータ基準値を算出し、前記被験者の身体特徴点の3次元座標を用いて算出した前記被験者の歩行パラメータと前記歩行パラメータ基準値との差を、前記スコア算出用偏差と比較し、その大小に応じて予め設定されたスコアを前記被験者の歩行パラメータのスコアとして算出する、
ことを特徴とする歩行解析システム。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定工程と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢との第1対応関係と、前記速度年齢、前記バランス年齢及び前記姿勢年齢と歩行年齢との第2対応関係とを予め記憶しておき、前記3次元測定工程によって測定した前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶した第1対応関係とを用いて前記被験者の速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢を算出し、該算出した前記被験者の速度年齢、バランス年齢及び姿勢年齢と、前記予め記憶した第2対応関係とを用いて、前記被験者の歩行年齢を算出する解析工程とを含み、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、歩行速度と、歩行の接地タイミングの左右差を意味する歩行リズムの左右差と、腰の曲がりとが含まれ、
前記第1対応関係には、前記歩行速度を独立変数とし、前記速度年齢を従属変数とする第1回帰式と、少なくとも前記歩行リズムの左右差を独立変数とし、前記バランス年齢を従属変数とする第2回帰式と、少なくとも前記腰の曲がりを独立変数とし、前記姿勢年齢を従属変数とする第3回帰式とが含まれる、
ことを特徴とする歩行解析方法。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定装置と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと見た目年齢との対応関係が予め記憶され、前記3次元測定装置によって測定された前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶された対応関係とを用いて前記被験者の見た目年齢を算出する解析装置とを備え、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、歩行速度と、腰の曲がりと、腰の回転とが含まれ、
前記対応関係は、少なくとも、前記歩行速度と、前記腰の曲がりと、前記腰の回転とを独立変数とし、前記見た目年齢を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、少なくとも、胸腰と、骨盤の中央と、左右の骨盤とが含まれ、
前記歩行速度は、前記胸腰の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出され、
前記腰の曲がりは、前記胸腰及び前記骨盤の中央の3次元座標を用いて算出され、
前記腰の回転は、前記胸腰及び前記左右の骨盤の3次元座標を用いて算出される、
ことを特徴とする請求項15に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の膝と、左右の足首と、左右のつま先と、頭とが更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、歩行角の左右差と、頭の前後方向の揺れと、歩行角と、頭の横方向の揺れとのうち、少なくとも何れか1つが更に含まれ、
前記歩行角の左右差は、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出されるか、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記左右の足首及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出され、
前記頭の前後方向の揺れは、前記胸腰、前記骨盤の中央及び前記頭の3次元座標を用いて算出され、
前記歩行角は、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出されるか、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記左右の足首及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出され、
前記頭の横方向の揺れは、前記胸腰、前記骨盤の中央及び前記頭の3次元座標を用いて算出され、
前記対応関係は、前記歩行速度、前記腰の曲がり及び前記腰の回転と、前記歩行角の左右差、前記頭の前後方向の揺れ、前記歩行角及び前記頭の横方向の揺れのうち少なくとも何れか1つとを独立変数とし、前記見た目年齢を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする請求項16に記載の歩行解析システム。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定工程と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと見た目年齢との対応関係を予め記憶しておき、前記3次元測定工程によって測定した前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶した対応関係とを用いて前記被験者の見た目年齢を算出する解析工程とを含み、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、歩行速度と、腰の曲がりと、腰の回転とが含まれ、
前記対応関係は、少なくとも、前記歩行速度と、前記腰の曲がりと、前記腰の回転とを独立変数とし、前記見た目年齢を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする歩行解析方法。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定装置と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと、歩行姿勢の美しさを表す指標である美姿勢評価値との対応関係が予め記憶され、前記3次元測定装置によって測定された前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶された対応関係とを用いて前記被験者の美姿勢評価値を算出する解析装置とを備え、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、前傾姿勢と、歩行速度と、肘の振りとが含まれ、
前記対応関係は、少なくとも、前記前傾姿勢と、前記歩行速度と、前記肘の振りとを独立変数とし、前記美姿勢評価値を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、少なくとも、胸腰と、骨盤の中央と、頭と、左右の肘と、左右の手首とが含まれ、
前記前傾姿勢は、前記胸腰及び前記骨盤の中央の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記骨盤の中央及び前記頭の3次元座標を用いて算出され、
前記歩行速度は、前記胸腰の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出され、
前記肘の振りは、前記胸腰、前記左右の肘及び前記左右の手首の3次元座標を用いて算出される、
ことを特徴とする請求項19に記載の歩行解析システム。 - 前記複数の身体特徴点には、左右の骨盤と、左右の膝と、左右の足首と、左右のつま先と、左右の肩とが更に含まれ、
前記複数の歩行パラメータには、歩行角の左右差と、歩行角と、歩行リズムの左右差と、頭の横方向の揺れと、腰の回転と、頭の横方向の傾きと、すねの倒れと、腿の上がりと、つま先の上がりと、歩隔と、肩前額面角とのうち、少なくとも何れか1つが更に含まれ、
前記歩行角の左右差及び前記歩行角は、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出されるか、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出されるか、又は、前記胸腰、前記左右の足首及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出され、
前記歩行リズムの左右差は、前記胸腰の3次元座標を用いて算出され、
前記頭の横方向の揺れは、前記胸腰、前記骨盤の中央及び前記頭の3次元座標を用いて算出され、
前記腰の回転は、前記胸腰及び前記左右の骨盤の3次元座標を用いて算出され、
前記頭の横方向の傾きは、前記胸腰、前記骨盤の中央及び前記頭の3次元座標を用いて算出され、
前記すねの倒れは、前記胸腰、前記左右の膝及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出され、
前記腿の上がりは、前記胸腰、前記左右の骨盤及び前記左右の膝の3次元座標を用いて算出され、
前記つま先の上がりは、前記胸腰及び前記左右のつま先の3次元座標を用いて算出され、
前記歩隔は、前記胸腰及び前記左右の足首の3次元座標を用いて算出され、
前記肩前額面角は、前記胸腰、前記左右の肩及び前記左右の肘の3次元座標を用いて算出され、
前記対応関係は、前記前傾姿勢、前記歩行速度及び前記肘の振りと、前記歩行角の左右差、前記歩行角、前記歩行リズムの左右差、前記頭の横方向の揺れ、前記腰の回転、前記頭の横方向の傾き、前記すねの倒れ、前記腿の上がり、前記つま先の上がり、前記歩隔及び前記肩前額面角のうち少なくとも何れか1つとを独立変数とし、前記美姿勢評価値を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする請求項20に記載の歩行解析システム。 - 被験者の予め定めた複数の身体特徴点の3次元座標を該被験者の歩行に伴って逐次測定する3次元測定工程と、
前記身体特徴点の3次元座標を用いて算出されるか又は他の手法を用いて算出される複数の歩行パラメータと、歩行姿勢の美しさを表す指標である美姿勢評価値との対応関係を予め記憶しておき、前記3次元測定工程によって測定した前記被験者の複数の身体特徴点の3次元座標を用いて算出された又は他の手法を用いて算出された前記被験者の複数の歩行パラメータと、前記予め記憶した対応関係とを用いて前記被験者の美姿勢評価値を算出する解析工程とを含み、
前記複数の歩行パラメータには、少なくとも、前傾姿勢と、歩行速度と、肘の振りとが含まれ、
前記対応関係は、少なくとも、前記前傾姿勢と、前記歩行速度と、前記肘の振りとを独立変数とし、前記美姿勢評価値を従属変数とする重回帰式で表される、
ことを特徴とする歩行解析方法。
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