JP6648592B2 - モータ制御装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、電流指令値に基づく電流フィードバックでモータを駆動し、電流指令値にモータ実電流を追従させて制御するモータ制御装置及びそれを搭載し、少なくとも操舵トルクに基づいて演算された電流指令値により、車両の操舵系にモータによるアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置に関する。特にノイズに対する感度を変化させずに、モータ駆動時の逆起電圧の相殺を行う共に、ノイズ補償及びLPFの補償を行う補償誤差相殺用の誤差補償フィルタをフィードフォワード経路に介挿したモータ制御装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置に関する。
モータ制御装置を搭載した電動パワーステアリング装置(EPS)は、車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力(アシスト力)を付与するものであり、インバータで制御されるモータの駆動力を、ギア等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与する。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、操舵補助力のトルクを正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデューティの調整で行っている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクThを検出するトルクセンサ10及び操舵角θを検出する舵角センサ14が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vsとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値Vrefによって、EPS用モータ20に供給する電流を制御する。
なお、舵角センサ14からは操舵角θが検出され、モータ20に連結されたレゾルバ等の回転センサから操舵角を取得することも可能である。
コントロールユニット30には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)40が接続されており、車速VsはCAN40から受信することも可能である。また、コントロールユニット30には、CAN40以外の通信、アナログ/ディジタル信号、電波等を授受する非CAN41も接続可能である。
コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCU等も含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図2のようになる。
図2を参照してコントロールユニット30を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTh及び車速センサ12で検出された(若しくはCAN40からの)車速Vsは、電流指令値Iref1を演算する電流指令値演算部31に入力される。電流指令値演算部31は、入力された操舵トルクTh及び車速Vsに基づいてアシストマップ等を用いて、モータ20に供給する電流の制御目標値である電流指令値Iref1を演算する。電流指令値Iref1は加算部32Aを経て電流制限部33に入力され、最大電流を制限された電流指令値Irefmが減算部32Bに入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差ΔI(=Irefm−Im)が演算され、その偏差ΔIが操舵動作の特性改善のためのPI制御部34に入力される。PI制御部34で特性改善された電圧制御指令値VrefがPWM制御部35に入力され、更にインバータ36を介してモータ20がPWM駆動される。モータ20の電流値Imはモータ電流検出器37で検出され、減算部32Bにフィードバックされる。インバータ36は、半導体スイッチング素子としてのFETのブリッジ回路で構成されている。
モータ20にはレゾルバ等の回転センサ21が連結されており、回転センサ21からモータ回転角度θが出力され、更にモータ速度ωがモータ速度演算部22で演算される。
また、加算部32Aには補償信号生成部38からの補償信号CMが加算されており、補償信号CMの加算によって操舵システム系の特性補償を行い、収れん性や慣性特性等を改善するようになっている。補償信号生成部38は、セルフアライニングトルク(SAT)38−1と慣性38−2を加算部38−4で加算し、その加算結果に更に収れん性38−3を加算部38−5で加算し、加算部38−5の加算結果を補償信号CMとしている。
このような電動パワーステアリング装置では、モータ駆動時にモータ20が逆起電圧を発生するため、モータ逆起電圧を抑制若しくは減衰するための補償が必要である。その理由を以下に説明する。
電流指令値Irefからモータ20が駆動される系を伝達関数で示すと、図3のようになる。電流指令値Irefは制御フィルタ(GFF)101を経て減算部104に入力され、実モータ電流Imとの偏差eが算出される。偏差eは制御フィルタ(GFB)を経て減算部105に入力され、減算部105でモータ20の逆起電圧EMFが減算され、その差分eがモータ20の電気系特性部110(1/(L・s+R))を経て、更にトルク定数Kt[Nm/A]を経て機械系特性部120(1/(J・s+D))に入力される。逆起電圧EMFは、機械特性部120の出力であるモータ角速度(モータ回転数)ωmに逆起電圧定数Ke[V/(rad/s)]を乗算して得られる。電気系特性部110からのモータ電流Imは検出されてフィードバックされるが、実際には電流検出ノイズNiが混入し、実モータ電流Imnとしてフィードバックされる。
電気系特性部110のLはモータインダクタンス[H]、Rはモータ抵抗[Ω]であり、機械系特性部120のJはモータ慣性モーメント[Kg・m2]、Dはモータ粘性係数[Nm/(rad/s)]である。
電流指令値Irefからモータ電流Imまでの系を、図4に示すように周波数帯域を制御し易い1次フィルタ(1/(T・s+1))とするため、T〜Tを時定数として、制御フィルタ(GFF)101の伝達関数は下記数1で設定され、制御フィルタ(GFB)102の伝達関数は下記数2で設定されている。
即ち、電流指令値Irefからモータ電流Imまでの系を“1/(T・s+1)”(数3)とし、時定数Tの設定で電流指令値Irefからモータ電流Imまでの特性である電流制御帯域を決定(1次フィルタ)するために、制御フィルタ(GFF)101及び制御フィルタ(GFB)102の特性を決定する。
そして、制御フィルタ(GFB)102を含む電流制御のフィードバック閉ループの系では、逆起電圧EMFを0として、数4及び図5に示すように、外乱の電流検出ノイズ(Ni)除去用の2次フィルタ(時定数T,T)と1次位相進みフィルタ(T)となる構成を採る。1次位相進みフィルタ(T)の項がないと、制御フィルタ(GFF)101の分子の微分項が2次になってしまい、非常に不安定になるからである。要するに、制御フィルタ(GFF)101は、電流指令値Irefからモータ電流Imまでの特性を決めるフィルタであり、制御フィルタ(GFB)102は、電流検出ノイズNiを除去するフィルタを含めた、電流指令値Irefからモータ電流Imまでの特性を決めるフィルタと言える。
上記数1及び数4をGFBについて解くと、制御フィルタ(GFB)102は上記数2となる。
このように、制御フィルタ(GFF)101及び制御フィルタ(GFB)102の設定では、モータ逆起電圧EMFの混入を考慮していない。しかしながら、モータ逆起電圧EMFの発生は、電流指令値に影響を与えるため、モータ出力を正確に制御する上で大きな問題となる。このような対策として、モータ逆起電圧の補償が考えられ、例えば特開2013−219870号公報(特許文献1)では、電圧指令値及び電流検出値に基づいてモータの逆起電圧を推定し、逆起電圧推定値を電流指令値に加算するようにしている。また、特開2012−236472号公報(特許文献2)では、回転角速度に基づいて逆起電圧を推定し、この推定逆起電圧に補償係数を乗じて逆起電圧補償制御値を算出し、逆起電圧補償制御値を基本電圧に加算して電圧指令値としている。
特開2013−72199870号公報 特開2012−236472号公報
上述のような逆起電圧補償はいずれも、位置や回転速度の検出ノイズが混入しないことを前提にして補償しているが、実際にはノイズが混入するため、電流指令値に対して正確にモータ出力を追従させることができない課題がある。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、ノイズに対する感度を変化させずに、広範囲にわたって遅れなく、逆起電圧及び逆起電圧補償経路の特性をフィードフォワード経路で補償し、実電流を電流指令値に確実に追従させるモータ制御装置を提供すると共に、操舵フィーリングを向上した電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、電流指令値に基づく電流フィードバック制御でモータを駆動制御すると共に、モータ角度若しくはモータ角速度に基づく逆起電圧補償信号によりモータ逆起電圧の補償を行うモータ制御装置に関し、本発明の上記目的は、前記モータ逆起電圧を補償する経路にノイズ除去用のLPFが設けられると共に、前記モータ制御のフィードフォワード経路に、前記モータ逆起電圧と前記逆起電圧補償信号との差である逆起電圧補償誤差を相殺する誤差補償フィルタが設けられていることにより達成される。
本発明の上記目的は、前記モータの制御がdq軸ベクトル制御であることにより、或いは前記電流指令値がdq軸電流指令値であり、前記制御部が2相フィードバック式ベクトル制御系であることにより、或いは前記電流指令値がdq軸電流指令値であり、前記制御部が3相フィードバック式ベクトル制御系であることにより、より効果的に達成され、いずれかのモータ制御装置を電動パワーステアリング装置に搭載することにより、操舵感の良い電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明に係るモータ制御装置によれば、モータ駆動時のモータ逆起電圧の補償機能を有するモータ制御装置において、フィードフォワード経路に、モータ逆起電圧と逆起電圧補償信号との差である逆起電圧補償誤差を相殺する誤差補償フィルタを介挿しているので、ノイズに対する感度を変化させずに、遅れなくモータの追従特性を向上することができる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 電動パワーステアリング装置のコントロールユニット(ECU)の構成例を示すブロック図である。 モータ制御装置(伝達関数)における逆起電圧の発生の経路を示すブロック線図である。 制御フィルタの特性を説明するための周波数応答図である。 制御フィルタの特性を説明するための周波数応答図である。 本発明を適用可能なベクトル制御系(3相FB)の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用可能なベクトル制御系(2相FB)の構成例を示すブロック図である。 モータ制御装置(伝達関数)における逆起電圧補償の構成例を示すブロック線図である。 LPFを逆起電圧補償に用いた場合のゲイン/位相の周波数特性と本発明の効果を示す周波数特性図である。 図7の詳細を示す周波数特性図である。 本発明の実施形態の一例を示すブロック構成図である。 本発明による補償前の特性を示す周波数特性図である。 本発明による補償の特性を示す周波数特性図である。
本発明のモータ制御装置は、ノイズに対する感度を変化させずに、モータ駆動時の逆起電圧発生の補償を行う共に、ノイズ補償及びLPFの補償を行う補償誤差相殺用の誤差補償フィルタをフィードフォワード経路に介挿している。これにより、ノイズに対する感度を変化させずに遅れなく、正確に実モータ電流を電流指令値に追従させることができる
本発明は、ブラシレスモータを駆動制御するベクトル制御系についても適用できるので、先ずベクトル制御系について説明する。
図6のベクトル制御系では、d軸電流指令値i及びq軸電流指令値iを演算して補正する電流指令値演算部220が設けられており、電流指令値演算部220には操舵トルクTh、車速Vs、モータ100に連結された回転センサ100Aからモータ角度(回転角度)θ、角速度演算部226で演算されたモータ角速度ωが入力されている。電流指令値演算部220で演算されたd軸電流指令値i及びq軸電流指令値iは2相/3相変換部221に入力され、モータ角度θに同期して3相の電流指令値Iuref,Ivref,Iwrefに変換される。3相の電流指令値Iuref,Ivref,Iwrefは減算部222(222u,222v,222w)に入力され、電流検出回路225Aで検出されたモータ電流Imu,Imv,Imwとの偏差ΔIu,ΔIv,ΔIwが算出される。算出された偏差ΔIu,ΔIv,ΔIwはPI制御部223に入力され、電流制御された3相の電圧制御指令値Vuref,Vvref,VwrefがPWM制御部224に入力され、PWM制御部224で演算された各相dutyに基づいてインバータ225を介してモータ100が駆動される。
なお、図6では、電流検出回路225Aはインバータ225内に設けられているが、モータ100への供給線等でも検出可能である。
また、図7のベクトル制御系では、電流検出回路225Aで検出された3相のモータ電流Imu,Imv,Imwをモータ角度θに同期して2相に変換する3相/2相変換部227が設けられている。電流指令値演算部220で演算され補正されたd軸電流指令値i及びq軸電流指令値iは減算部222(222d、222q)に入力され、減算部222で3相/2相変換部227からの2相の電流Imd,Imqとの偏差Δi,Δiが算出される。偏差Δi,Δiは2相/3相変換部221に入力され、変換された3相の電流指令値Iuref,Ivref,IwrefがPI制御部223に入力され、以降は図6の場合と同様な動作が実行される。
図6の制御系は、3相のモータ電流Imu,Imv,Imwがフィードバックされる3相フィードバック式ベクトル制御系であり、図7の制御系は、3相のモータ電流Imu,Imv,Imwが2相電流Imd,Imqに変換されてフィードバックされる2相フィードバック式ベクトル制御系である。本発明は、上記3相フィードバック式ベクトル制御系及び2相フィードバック式ベクトル制御系のいずれにも適用できる。
図8は、回転センサ(例えばレゾルバ)で検出されるモータ角度θmに基づいて、逆起電圧EMFを補償する場合の構成例を、図3に対応させて示している。モータ角度θmは微分部130で微分されるが、実際には回転センサ(例えばレゾルバ)にはノイズNrが含まれており、加算部133でノイズNrが加算(混入)されたモータ角度θmrが微分部130に入力される。微分部130で微分されたモータ角速度ωnは、伝達関数が数5で表されるノイズ除去用のローパスフィルタ(LPF)131に入力され、LPF131でノイズNrを除去されたモータ角速度ωn’は、逆起電圧補償定数部132で逆起電圧補償定数Ke’を乗算され、逆起電圧補償信号EMFcとして加算部106に入力される。
なお、LPF131のωは、カットオフ周波数f(例えば40Hz)に対してω=2πfの関係を有している。
この逆起電圧補償はモータ角度θm(モータ角速度ωm)に依存しており、ノイズNrの混入がなければLPF131は不要である。しかし、実際には回転センサから混入するノイズNrの影響があり、その影響を除去若しくは低減するLPF131を具備している。フィルタ処理を行わないと、電動パワーステアリング装置では操舵感が悪化してしまうからである。
このLPF131のフィルタ処理により、モータ回転数の周波数が上がると、モータ逆起電圧EMFに対して位相が遅れ、完全にモータ逆起電圧EMFを相殺できない可能性がある。この相殺誤差が外乱として電流制御系内に混入して、フィードバック制御の役割である実モータ電流Imを電流指令値Irefに追従させることができなくなる。逆起電圧補償が完全であれば、下記数6の関係となるべきである。
(数6)
EMFc−EMF=0
しかしながら、ノイズNrの混入により、上記数6は成立しない。そもそも、電流フィードバック制御の主な役割は電流指令値通りに、遅れなく実電流を流すことである。フィルタ処理による制御では、制御帯域が高いほど追従性を改善することができるが、ノイズに対しても感度が上がってしまい、電動パワーステアリング装置では操舵感が悪化する。
図9及び図10はLPFを用いて逆起電圧補償を行う場合の周波数特性を示しており、図9(A)及び図10(A)はゲインの周波数特性であり、本発明による対策前は、周波数10〜100Hzの領域でゲインが凹状に低下している。また、図9(B)及び図10(B)は位相の周波数特性であり、本発明による対策前は逆起電圧EMFを完全に補償することができず、補償相殺誤差が外乱として制御ループに混入し、これが要因で検出電流は電流指令値に追従できない状況となっている。
その対策のため、本発明では追従特性が狙いとするLPF特性(=1/(T・s+1))となるような誤差補償フィルタ(GEC)200を、フィードフォワード経路に介挿する。図11はその構成を図8に対応させて示している。
制御フィルタ(GFF)101の伝達関数は数1であり、制御フィルタ(GFB)102の伝達関数は数2である。
ここで、電流指令値Irefから電気系特性部110で出力されるモータ電流Imまでを伝達関数で表わすと、下記数7となる。
上記数7に上記数1のGFF及び上記数2のGFBを代入して、変形すると数8となる。
ここで、誤差補償フィルタGECを数9のように設計することにより、上記数7は下記数10となる。
よって、数10の時定数Tの調整により所望の特性を得ることができる。
図9及び図10は、操舵時に、検出電流が電流指令値に追従しない問題におけるメカニズムをボード線図で比較しており、対策前では逆起電圧補償ロジックにはLPFがあり、逆起電圧を完全に補償できない。この相殺誤差が外乱として制御ループに混入し、これが要因となって検出電流が電流指令値に追従できない。しかし、上述したモータ逆起電圧と逆起電圧補償信号との差である逆起電圧補償誤差を相殺する誤差補償フィルタ200(GEC)をフィードフォワード経路に設けることにより、対策前の特性が改善されていることが分かる。即ち、ゲイン特性も位相特性も目標とする特性となっている。
図12は、誤差補償フィルタ200が介挿されていない状態の周波数特性であり、この特性と逆の特性を有する図13で示す誤差補償フィルタ200をフィードフォワード経路に介挿することにより、図9及び図10の対策後の特性を得ることができる。
1 ハンドル
2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20、100 モータ
30 コントロールユニット(ECU)
31、220 電流指令値演算部
34、223 PI制御部
35、224 PWM制御部
36、225 インバータ
101,102 制御フィルタ
110 電気系特性部
120 機械系特性部
131 ローパスフィルタ(LPF)
200 誤差補償フィルタ
221 2相/3相変換部
227 3相/2相変換部

Claims (5)

  1. 電流指令値に基づく電流フィードバック制御でモータを駆動制御すると共に、モータ角度若しくはモータ角速度に基づく逆起電圧補償信号によりモータ逆起電圧の補償を行うモータ制御装置において、
    前記モータの逆起電圧の補償する経路にノイズ除去用のLPFが設けられると共に、前記モータ制御のフィードフォワード経路に、前記モータ逆起電圧と前記逆起電圧補償信号との差である逆起電圧補償誤差を相殺する誤差補償フィルタが設けられていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記モータの制御がdq軸ベクトル制御である請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記電流指令値がdq軸電流指令値であり、前記制御部が2相フィードバック式ベクトル制御系である請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記電流指令値がdq軸電流指令値であり、前記制御部が3相フィードバック式ベクトル制御系である請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のモータ制御装置を搭載した電動パワーステアリング装置。
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