JP6647142B2 - セグメントの継手構造 - Google Patents

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Description

本発明は、セグメントの継手構造に関する。
シールド工法やTBM工法等では、地山の掘削に伴い、筒状のセグメントリングを地中に連設することでトンネルの覆工を形成している。セグメントリングは、複数のセグメントの端面(継手板)同士を連結することにより形成される。
このようなセグメントには、例えば、特許文献1に示すように、鋼殻とコンクリートとを一体化したコンクリート一体型鋼製セグメント(合成セグメント)がある。合成セグメントは、高剛性を確保することができるため、鋼製セグメントや鉄筋コンクリート製セグメント等に比べて覆工厚を薄くすることができる。
セグメント同士の接合は、例えば特許文献2に示すように、一方のセグメントの継手板に突設された挿入金具を、他方のセグメントの継手板に設けられた受け金具に嵌め込むことにより行う場合がある。
近年、土被りが小さい軟弱地盤において大断面トンネルの施工が計画されている。低土被りトンネルでは、鉛直荷重よりも大きな側方荷重がトンネルに作用するので、セグメントリングが縦長に潰れた状態となる。このような状態のトンネルに対して地震力が作用すると、セグメント間継手の継手金物に対して大きな引張力が作用する。そのため、低土被りトンネルでは、セグメント間継手の継手金物に対して、高い引張耐力を有した部材を採用する必要がある。
低土被りのトンネルのセグメント間継手において、継手金物が十分な耐力を備えている場合であっても、セグメントの端部(セグメント間継手部)に形成されるタイドアーチにおいて、ひび割れなどの破損が生じる場合がある。これは、両端が固定されたタイドアーチの中央部に継手金物を介してせん断力が作用することによる。そのため、低土被りトンネルでは、セグメント間継手部に対して、コンクリートの強度をおよび継手板の仕様を大きくすることにより、セグメント間継手における破損を防止する必要がある。
ここで、タイドアーチとは、継手板から継手金物の基端までの幅を梁高として、継手金物を巻き込むように、継手板、主桁およびスキンプレートに囲まれた空間に打設されたコンクリートにより形成された仮想梁部材である。
特開2011−012495号公報 特開2010−242416号公報
セグメントリングに作用する応力分布に応じて、セグメント毎に継手板の仕様やコンクリートの強度を変更することは、セグメント製造時の効率悪化を招くおそれがある。
一方、全てのセグメントに対してコンクリート強度や継手板の仕様を高めることは、トンネル全体の工事費の高騰化を招いてしまう。
このような観点から、本発明は、比較的簡易な構成によりセグメント間継手の強度を高め、ひいては、製造の手間および費用の低減化を図ることを可能としたセグメントの継手構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明のセグメントの継手構造は、トンネル軸方向の両端に設けられた一対の主桁と、前記一対の主桁の端部に設けられた継手板と、前記一対の主桁および前記継手板の地山側に設けられたスキンプレートと、前記継手板に設けられた継手金物と、前記主桁、前記継手板および前記スキンプレートに囲まれた空間内に充填されたコンクリート部とを備えるセグメントの継手構造であって、前記継手金物の基端と前記継手板との間において前記継手金物の少なくとも内空側を横断するように配設された受材と、一端が前記受材に固定されていて、他端が前記継手金物の基端よりも前記継手板から離れた位置に延設されたアンカー材とを備えている
第一発明のセグメントの継手構造は、前記継手金物の基端に定着部材が形成されている。
第二発明のセグメントの継手構造は、前記受材が、前記継手金物を挿通可能な開口を有した枠状部材である。
第三発明のセグメントの継手構造は、前記アンカー材が、前記一対の主桁に横架された補剛リブに連結されている。
かかるセグメントの継手構造によれば、継手金物に作用した引張力よってコンクリートに支圧応力が発生したときに、支圧応力を受材およびアンカー材によって受けるので、継手金物の引き抜き耐力を向上させ、その結果、継手性能を向上させることができる。すなわち、継手金物に作用する引張力を、継手金物の背後(継手部から離れた位置)に伝達することで、継手部への負担を軽減することを可能としている。また、アンカー材が接合された受材を設置するのみで、補強が完了するため、コンクリートの補強鉄筋の配筋と同じタイミングで設置することができる
本発明のセグメントの継手構造によれば、比較的簡易な構成によりセグメント間継手の強度を高め、ひいては、施工の手間および費用の低減化を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係るセグメントを示す斜視図である。 (a)は図1のY−Y矢視図、(b)は同X−X矢視図である。 (a)は第一の実施形態にかかる継手部の横断図、(b)は同継手部を内空側から望む平面図、(c)は受材の正面図である。 (a)〜(c)は継手部の他の形態を示す横断図である。 (a)は第二の実施形態にかかる継手部の横断図、(b)は同継手部を内空側から望む平面図である。 第二の実施形態に係る補強部材であって(a)は継手板側から望む正面図、(b)は内空側から望む平面図である。 第三の実施形態に係る継手部であって、(a)は横断図、(b)は内空側から望む平面図である。
<第一の実施形態>
本発明の実施形態では、図1に示すように、鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
セグメント1は、円弧状に湾曲した版状に形成されており、周方向に複数接続することで、セグメントリング(図示せず)が形成される。このセグメントリングを軸方向に順次接合すると、トンネルの覆工が形成される。
鋼殻2は、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8(図2(a)参照)と、複数の形状保持材9,9,…とを備えて構成されている。
一対の主桁4,4は、セグメント1のトンネル軸方向の両端に設けられている。
主桁4は、図2(a)に示すように、トンネルの断面形状に応じて円弧状に形成された鋼製部材からなる。
本実施形態の主桁4は、図2(b)に示すように、ウェブ41と、ウェブ41の地山側端部およびトンネル内空側端部にそれぞれ設けられたフランジ42,42とを備えている。すなわち、本実施形態の主桁4は、ウェブ41と一対のフランジ42,42により、断面視コ字状を呈している。なお、主桁4の構成は限定されるものではなく、必ずしも断面視コ字状である必要はない。
図1に示すように、主桁4には、複数のリング間ジョイント11,11,…が形成されている。リング間ジョイント11は、セグメントリング同士を連結するものである。なお、リング間ジョイント11の構成、配置および数は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
一対の継手板5,5は、図1および図2(a)に示すように、セグメント1のトンネル周方向の両端に設けられている。継手板5は、矩形状の鋼板からなり、一対の主桁4,4の端部に横架されている。
継手板5には、継手金物7を設置するための二つの貫通孔51,51が形成されている。貫通孔51,51は、継手板5のトンネル軸方向中心線からの距離が等間隔になるように形成されている。なお、貫通孔51の形状、数および配置は、継手金物7の位置や形式に応じて適宜設定すればよい。
スキンプレート6は、地山に面する部材であり、図2(a)および(b)に示すように、セグメント1の地山側の端面を覆っている。
スキンプレート6は、枠状に組み付けられた主桁4,4および継手板5,5の開口部の外周面側(地山側)を塞ぐように配置された鋼板である。
継手金物7,7は、セグメント1同士を連結するための部材であり、継手板5に設けられている。本実施形態では、受け金物71と挿入金物72とが並設されている。なお、継手板5には、受け金物71または挿入金物72のいずれか一方のみが設けられていてもよい。セグメント1同士の連結は、一方のセグメント1の端面に突設された挿入金物72を、他方のセグメント1の端面に形成された受け金物71に係止させることにより行う。
受け金物71は、セグメント1の端面において開口して、挿入金物72を挿入することが可能な受け部71aと、受け部71aの背面側(継手板5と反対側)に形成された角柱状の定着部71bと、定着部71bの基端部(継手板5と反対側の端部)に形成された定着板71cとにより構成されている。定着板71cの断面形状は、定着部71bの断面形状よりも大きい。受け金物71は、鋼殻2内においてコンクリート部3に埋設されている。
挿入金物72は、継手板5から他方のセグメント1側に突出する挿入部72aと、鋼殻2内に配設された定着部72bと、定着部72bの基端部(継手板5と反対側の端部)に形成された定着板72cとにより構成されている。定着板72cの断面形状は、定着部72bの断面形状よりも大きい。定着部72bおよび定着板72cは、鋼殻2内においてコンクリート部3に埋設されている。
受け金物71と挿入金物72は、セグメント1のトンネル軸方向中央から同一の間隔をあけた位置に配設されている。また、本実施形態の継手金物7は、図1に示すように、鋼殻2の厚さ方向中央付近に形成されているが、継手金物7の形成箇所は限定されるものではない。また、継手金物7は、複数段形成されていてもよい。また、定着部71b,72bによって十分な定着力を確保できる場合には、定着板71c,72cは省略してもよい。さらに、セグメント1同士を接合するための継手構造(継手金物7の構成)は限定されるものではない。
補強部材8は、図3(a)および(b)に示すように、受材81とアンカー材82とを備えている。
受材81は、継手金物7(定着部71b,72b)の基端(定着板71c,72c)と継手板5との間において継手金物7と交差するように配設されている。本実施形態の受材81は、継手金物7の定着部71b,72bを挿通可能な開口を有した枠状材からなる。本実施形態の受材81は矩形状を呈しているが、受材81の形状は限定されるものではない。また、受材81は、継手金物7に引張力が作用することによりタイドアーチ(コンクリート部3)に発生する支圧応力を受けることが可能となるように、定着板71c,72cよりも大きな面積を有している。
本実施形態の受材81は、一対の板材81a,81aを組み合わせることにより枠状に形成されている。板材81aには、図3(c)に示すように、定着部71b,72bを挿入可能な凹部81bが形成されている。受材81は、一対の板材81a,81aの凹部81bが形成された側の辺同士を突き合わせることにより形成されている。一対の板材81a,81aは、定着部71b,72bを上下から挟んだ状態で配設されている。定着部71b,72bは、図3(a)および(b)に示すように、一対の板材81a,81aの凹部81b,81bにより形成された開口を貫通した状態となる。本実施形態の受材81の開口は、定着部71b,72bの断面形状と同形状に形成されていて、凹部81bの内面が定着部71b,72bの外面に当接している。なお、受材81の開口の形状は定着部71b,72bを挿通可能であれば限定されるものではなく、例えば、受材定着板71c,72cよりも大きな形状を有していて、凹部81b(開口)と継手金物7との間に隙間が形成されていてもよい。また、受材81は、図4(a)に示すように、定着板71c,72cに係止されていてもよい。受材81は、必ずしも一対(2枚)の板材81a,81aを組み合わせることにより形成する必要はない。例えば、1枚の枠状の板材であってもよいし、継手金物7の内空側(スキンプレートの反対側)に配設された1枚の板材であってもよい。また、アンカー材82の位置に対応して、継手金物7を囲うように配設された4枚の板材であってもよい。
また、板材81aには、アンカー材82を挿通可能な貫通孔81cが形成されている。なお、板材81aに形成される貫通孔81cの数は限定されるものではないが、本実施形態では2箇所形成されている。
アンカー材82の一端は、受材81に固定されている。アンカー材82の他端は、継手金物7の基端よりも継手板5から離れた位置に配設されている。本実施形態のアンカー材82は、鉄筋により構成されている。なお、アンカー材82を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、鋼より線や板材等であってもよい。アンカー材82は、板材81aの貫通孔81cを挿通した頭部にナットを螺合することにより受材81に固定されている。なお、アンカー材82の固定方法は限定されるものではなく、例えば、溶接してもよい。また、アンカー材82の他端には、必要に応じて定着部材(定着板等)を形成してもよい。また、アンカー材82同士は、定着板を介して連結してもよい。本実施形態では、継手金物7の周囲に4本のアンカー材82,82,…が配設されているが、アンカー材82の本数や配置は限定されるものではない。また、図4(b)に示すように、アンカー材82としてU字状に加工された鉄筋を上下の板材81a,81aに跨って配設してもよい。
形状保持材(補剛リブ)9,9,…は、図2(a)および(b)に示すように、枠状に組み付けられた主桁4,4および継手板5,5の内空部分に間隔をあけて配置されている。形状保持材9は、スキンプレート6に対して垂直になるように、主桁4同士の間に横架されている。
形状保持材9は鋼板からなり、地山側端面がスキンプレート6に当接しているとともに、トンネル軸方向両端がそれぞれ主桁4,4の板面に当接している。形状保持材9は、スキンプレート6との当接箇所において溶接されているとともに、端部がウェブ41とフランジ42に溶接されている。なお、形状保持材9の固定方法は限定されない。
継手金物7と交差する位置に配設された形状保持材9には、継手金物7の位置に対応して切欠きが形成されている。また、アンカー材82と交差する位置に配設された形状保持材9には、図3(a)および(b)に示すように、アンカー材82を挿通可能な貫通孔が形成されている。なお、アンカー材82と交差する位置に配設された形状保持材9には、貫通孔に代えてアンカー材の位置に対応して切欠きが形成されていてもよい。また、図4(c)に示すように、形状保持材9の貫通孔を挿通させたアンカー材82の後端を形状保持材9に固定(連結)してもよい。
コンクリート部3は、一対の主桁4,4、一対の継手板5,5およびスキンプレート6に囲まれた空間内に充填されたコンクリートの硬化体である。コンクリート部3は、図1に示すように、セグメント1の内面側に所定の厚みを有して形成された耐火代コンクリート31と、鋼殻2の内部に形成された内部コンクリート32とを備えている。なお、コンクリート部3を構成するコンクリート(フレッシュコンクリート)の配合は、適宜設定すればよい。
耐火代コンクリート31には、補強材として、格子状鉄筋33が埋設されている。本実施形態では、格子状鉄筋33として、複数の鉄筋が予め格子状に組み付けられた鉄筋網を採用するが、格子状鉄筋33は必ずしも網である必要はなく、縦筋および横筋を適宜配筋してもよい。また、内部コンクリート32(鋼殻2内)にも鉄筋を配筋してもよい。また、補強材として、耐火代コンクリート31の格子状鉄筋33と、内部コンクリート32の鉄筋とを組み合わせた鉄筋籠を採用してもよい。
本実施形態のセグメント1の継手構造によれば、継手金物7に作用した引張力によってコンクリートに支圧応力が発生したときに、支圧応力を受材81およびアンカー材82によって受けるので、継手金物7の引き抜き耐力を向上させ、その結果、継手性能を向上させることができる。すなわち、継手金物7に作用する引張力を、継手金物7の背後(継手部から離れた位置)に伝達することで、継手部への負担を軽減することを可能としている。また、アンカー材82が接合された受材81を設置するのみで、補強が完了するため、コンクリートの補強鉄筋の配筋と同じタイミングで設置することができる。
補強部材8を設置することによりセグメント1の補強が完了するため、高耐力なセグメントを簡易に製造することができる。また、補強が必要な部分に設けられるセグメント1にのみに対して継手部の補強を簡易に行うことができる。そのため、予め特殊なセグメントを製造する場合に比べて、製造コストを抑えることができる。
<第二の実施形態>
第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8と、複数の形状保持材9,9,…とを備える鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
なお、第二の実施形態のコンクリート部3、主桁4、継手板5、スキンプレート6、継手金物7および形状保持材の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
補強部材8は、図5(a)および(b)に示すように、受材81とアンカー材82とを備えている。
受材81は、継手金物7(定着部71b,72b)の基端(定着板71c,72c)と継手板5との間において継手金物7と交差するように配設されている。本実施形態の受材81は、定着部71b,72bを上下から挟持する一対の板材81c,81cにより構成されている。本実施形態の板材81cは、図6(a)および(b)に示すように、矩形状を呈している。板材81cにはボルト孔81dが形成されている。図5(a)に示すように、一対の板材81c,81cは、ボルト孔81dを挿通したボルトにナットを螺合することにより互いに連結されている。また、板材81cは、継手金物7の継手板71c,72cの継手板5側面に係止されている。なお、板材81cは、必ずしも継手板71cに係止する必要はない。また、板材81c同士は、必ずしもボルトを介して連結する必要はない。
図6(b)に示すように、板材81cには、アンカー材82が固定されている。
アンカー材82は、図5(a)および(b)に示すように、一端が受材81に固定されていて、他端が継手金物7の基端よりも継手板5から離れた位置に延設されている。本実施形態のアンカー材82は、鉄筋により構成されている。なお、アンカー材82を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、鋼より線や板材等であってもよい。また、アンカー材82は、板材81cに溶接されている。なお、アンカー材82の固定方法は限定されるものではなく、例えば、治具を介して固定してもよい。また、アンカー材82の他端には、必要に応じて定着部材(定着板等)を形成してもよい。本実施形態では、継手金物7の周囲に4本のアンカー材82,82,…が配設されているが、アンカー材82の本数や配置は限定されるものではない。
本実施形態のセグメント1の継手構造によれば、第一の実施形態のセグメント1の継手構造と同様の作用効果を得ることができる。
<第三の実施形態>
第三の実施形態では、第一の実施形態と同様に、一対の主桁4,4と、一対の継手板5,5と、スキンプレート6と、継手金物7,7と、補強部材8と、複数の形状保持材9,9,…とを備える鋼殻2と、鋼殻2内に打設されたコンクリート部3とにより構成されたコンクリート一体型鋼製セグメント(以下、端に「セグメント1」という)の継手構造について説明する。
なお、第二の実施形態のコンクリート部3、主桁4、継手板5、スキンプレート6、継手金物7および形状保持材の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
補強部材8は、図7(a)および(b)に示すように、受材81、アンカー材82、横板83および拘束部材84を備えている。
受材81は、継手金物7(定着部71b,72b)の基端(定着板71c,72c)と継手板5との間において継手金物7と交差するように配設されている。なお、受材81の詳細は、第一の実施形態で示した受材81と同様なため詳細な説明は省略する。
アンカー材82は、一端が受材81に固定されていて、他端が継手金物7の基端よりも継手板5から離れた位置に延設されている。なお、アンカー材82の詳細は、第一の実施形態で示したアンカー材82と同様なため詳細な説明は省略する。
横板83は、継手金物7よりも内空側において一対の主桁4,4と一方の継手板5とを連結する部材である。本実施形態の横板83は、スキンプレート6と平行な矩形状の平鋼板からなり、3辺が一対の主桁4,4および継手板5に固定されている。横板83の固定方法は限定されるものではないが、例えば、溶接すればよい。横板83の幅(トンネル周方向の長さ)は、鋼殻2内の継手金物7の長さと同程度であり、継手金物7の基端(定着板71c,72c)から継手板5までの範囲において、継手金物7の内空側を覆っている。なお、横板83を構成する材料は鋼板に限定されるものではない。また、横板83は、平板に限定されるものではなく、例えば有孔板や格子状板等であってもよい。
横板83には、図7(b)に示すように、継手板5側の両角部と、中央部にそれぞれ開口83a,83a,83bが形成されている。横板83の角部に形成された開口83a,83aは矩形状であり、コンクリート打設時のバイブレータの挿入が可能な大きさを有している。なお、開口83aの形状は矩形に限定されるものではなく、例えば円形であってもよい。中央部に形成された開口83bは矩形状である。なお、開口83bの形状は限定されるものではなく、例えば、円形であってもよい。開口83a,83bは、平面視で継手金物7,7と重ならない位置に形成されている。開口83a,83bは、必要に応じて形成すればよく、また、開口83a,83bの配置や数等は適宜決定すればよい。なお、横板83の構成は限定されるものではなく、例えば、各主桁4の端部と継手板5とを連結するように配設されていてもよい。また、補強部材8は、必要に応じて継手板5と、スキンプレート6と、横板83とを連結する縦板を備えていてもよい。
拘束部材84は、継手金物7の軸方向に沿って間隔をあけて並設された複数のフープ筋84a,84a,…により構成されている。本実施形態のフープ筋84aは、一対のコ字状の鉄筋を組み合わせることにより矩形枠状に形成されている。フープ筋84aは、定着板71c,72cに対して十分に大きな形状を有していて、継手金物7と拘束部材84との間にコンクリートが充填されるように構成されている。なお、フープ筋84aは1本の鉄筋を加工することにより形成してもよい。また、フープ筋84aは円形であってもよく、その形状は限定されるものではない。また、フープ筋84a同士の間隔は限定されるものではなく適宜設定すればよい。さらに、拘束部材84は、複数のフープ筋84aを連設したものに限定されるものではなく、一本の鉄筋をらせん状に加工することにより形成されたスパイラル筋であってもよい。さらに、拘束部材84は、継手金物7の定着部71b,72bに周設された筒状部材であってもよい。
本実施形態のセグメント1の継手構造によれば、横板83を介して継手板5を主桁4に連結しているので、継手板5の変形を抑制することができる。すなわち、継手金物7,7を介して継手板5に作用した引張力を、横板83を介して主桁4,4に伝達することで、継手板5の変形を抑制する。
横板83は、継手金物7,7の基端から継手板5までの範囲を覆っているため、コンクリート部3が内空側にはらみ出すことを抑制し、よりセグメント間継手の耐力を向上させることができる。セグメント1端部の継手部に形成されるタイドアーチには、継手金物7,7を介して作用する引張力によってタイドアーチ内にせん断力が生じるが、横板83によって継手部が補強されているため、タイドアーチにおいてコンクリート部3が破損することが防止されている。
また、継手金物7が拘束部材84により囲まれているため、継手金物7の周囲のコンクリートが拘束部材84によって拘束されている。そのため継手金物7に大きな引張力が作用した場合であっても、継手金物7の周囲のコンクリートに亀裂が生じることが防止されている。拘束部材84は、継手金物7に作用する引張力により生じることが予想される継手金物周辺のひびわれ(せん断面)を横断するように配設されているため、継手金物7の引き抜き耐力を向上させることができる。
この他の第三の実施形態のセグメント1の継手構造の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。なお、セグメント1の継手構造は、必ずしも横板83および拘束部材84を備えている必要はなく、横板83および拘束部材84のうちのいずれか一方を備えたものであってもよい
以上、本発明に係る実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
セグメント1の用途は限定されるものではなく、例えば、シールドトンネルやTBMの施工に使用すればよい。
1 セグメント
2 鋼殻
3 コンクリート部
31 耐火コンクリート
32 内部コンクリート
33 格子状鉄筋
4 主桁
5 継手板
6 スキンプレート
7 継手金物
8 補強部材
81 受材
82 アンカー材
9 形状保持材(補剛リブ)

Claims (3)

  1. トンネル軸方向の両端に設けられた一対の主桁と、
    前記一対の主桁の端部に設けられた継手板と、
    前記一対の主桁および前記継手板の地山側に設けられたスキンプレートと、
    前記継手板に設けられた継手金物と、
    前記主桁、前記継手板および前記スキンプレートに囲まれた空間内に充填されたコンクリート部と、を備えるセグメントの継手構造であって、
    前記継手金物の基端と前記継手板との間において前記継手金物と交差するように配設された受材と、
    一端が前記受材に固定されていて、他端が前記継手金物の基端よりも前記継手板から離れた位置に延設されたアンカー材と、を備えており、
    前記継手金物の基端に定着部材が形成されていることを特徴とする、セグメントの継手構造。
  2. トンネル軸方向の両端に設けられた一対の主桁と、
    前記一対の主桁の端部に設けられた継手板と、
    前記一対の主桁および前記継手板の地山側に設けられたスキンプレートと、
    前記継手板に設けられた継手金物と、
    前記主桁、前記継手板および前記スキンプレートに囲まれた空間内に充填されたコンクリート部と、を備えるセグメントの継手構造であって、
    前記継手金物の基端と前記継手板との間において前記継手金物と交差するように配設された受材と、
    一端が前記受材に固定されていて、他端が前記継手金物の基端よりも前記継手板から離れた位置に延設されたアンカー材と、を備えており、
    前記受材が、前記継手金物を挿通可能な開口を有した枠状材であることを特徴とする、セグメントの継手構造。
  3. トンネル軸方向の両端に設けられた一対の主桁と、
    前記一対の主桁の端部に設けられた継手板と、
    前記一対の主桁および前記継手板の地山側に設けられたスキンプレートと、
    前記継手板に設けられた継手金物と、
    前記主桁、前記継手板および前記スキンプレートに囲まれた空間内に充填されたコンクリート部と、を備えるセグメントの継手構造であって、
    前記継手金物の基端と前記継手板との間において前記継手金物と交差するように配設された受材と、
    一端が前記受材に固定されていて、他端が前記継手金物の基端よりも前記継手板から離れた位置に延設されたアンカー材と、
    前記一対の主桁に横架された補剛リブと、を備えており、
    前記アンカー材が、前記補剛リブに連結されていることを特徴とする、セグメントの継手構造。
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