JP6646833B2 - 踏板 - Google Patents

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Description

本発明は、階段の踏面を構成する踏板に関する。
従来より、階段の段板として配され、踏面を構成する踏板が知られている。このような踏板としては、昇る際における手前側となる上面側角部への接触時の衝撃を緩和するために、該角部に緩衝材を設けた構成とされたものが知られている。このような緩衝材を、踏板本体に設けた凹所に露出するように設けた構成とすれば、緩衝材が目立ち易くなるという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、踏板本体の段鼻に、緩衝ブロックを埋設し、この緩衝ブロックを含めた踏板本体の踏面及び蹴込面を樹脂含浸化粧板で被覆した踏板が開示されている。
実開平1−86628号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された踏板では、段鼻に荷重が掛けられた際に、踏板本体に比して緩衝ブロックが大きく変形するため、踏板本体と緩衝ブロックとの境界部に形成される段差によって樹脂含浸化粧板が破損し易くなることが考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、踏面となる厚さ方向一方面側の角部に緩衝部材を設けた構成としながらも、緩衝部材を目立ち難くし得、かつ表面化粧シートの破損を抑制し得る踏板を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る踏板は、踏板本体の厚さ方向一方面と奥行方向一端面との角部に厚さ方向一方側及び奥行方向一方側に向けて開口するように設けられた凹所に緩衝部材が設けられた踏板であって、前記緩衝部材は、当該踏板における前記角部を構成するように配される軟質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板奥行方向一方側に向く側面部と前記軟質樹脂部の踏板奥行方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第1硬質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板厚さ方向一方側に向く底面部と前記軟質樹脂部の踏板厚さ方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第2硬質樹脂部と、が一体成形された構成とされており、前記踏板本体の奥行方向一端面と前記第2硬質樹脂部との境界部には、踏板奥行方向一方側に向けて開口する細溝が設けられており、前記軟質樹脂部の表面を含んで前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部の表面を一連状に覆い、かつ前記踏板本体の厚さ方向一方面及び奥行方向一端面を覆うように表面化粧シートが貼着されていることを特徴とする。
本発明に係る踏板は、上述のような構成としたことで、踏面となる厚さ方向一方面側の角部に緩衝部材を設けた構成としながらも、緩衝部材を目立ち難くすることができ、また、表面化粧シートの破損を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る踏板の一例を模式的に示す一部破断概略縦断面図である。 同踏板の踏板本体の一例を模式的に示す一部破断概略平面図である。 同踏板の一部を省略した一部破断概略分解縦断面図である。 同踏板の一部破断概略分解縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係る踏板の一例を模式的に示す一部破断概略縦断面図である。 同踏板の一部を省略した一部破断概略分解縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、設置された踏板に対して階下側から対面した状態を基準として、手前側を前方、その逆側を後方とし、この前後方向を踏板の奥行方向とし、また、その状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1〜図4は、第1実施形態に係る踏板の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る踏板1は、図1〜図3に示すように、踏板本体10の厚さ方向一方面(上面)11と奥行方向一端面(前端面)13との角部に厚さ方向一方側(上方側)及び奥行方向一方側(前方側)に向けて開口するように凹所14を設けた構成とされている。また、踏板1は、この凹所14に緩衝部材20を設けた構成とされている。このような構成とすれば、当該踏板1の踏面となる厚さ方向一方面(上面)の奥行方向一端面(前端面)側の角部に緩衝性を付与することができ、この角部に接触した際における衝撃を緩和することができる。
また、緩衝部材20は、当該踏板1における角部を構成するように配される軟質樹脂部21と、この軟質樹脂部21と凹所14の内面15,16との間に位置するように配され軟質樹脂部21よりも硬質の硬質樹脂部24と、が一体成形された構成とされている。また、本実施形態では、踏板本体10の凹所14の内面15,16に、係合溝15aを設けた構成とし、硬質樹脂部24に、係合溝15aに嵌め入れられる係合突起29を設けた構成としている。このような構成とすれば、緩衝部材20を軟質樹脂のみによって構成して踏板本体10に固定したものと比べて、硬質樹脂からなる係合突起29によって踏板本体10に緩衝部材20を強固に固定することができる。また、緩衝部材20と踏板本体10とを接着剤によって固定した場合にも、荷重が掛けられた際における踏板本体10に対する硬質樹脂部24の変形量を小さくすることができるので、これらの界面強度を向上させることもできる。
また、本実施形態では、硬質樹脂部24に、踏板本体10の凹所14の踏板奥行方向一方側(前方側)に向く側面部16と軟質樹脂部21の踏板奥行方向他方側(後方側)との間に位置するように配される第1硬質樹脂部25を設けた構成としている。このような構成とすれば、軟質樹脂部21と第1硬質樹脂部25とが一体成形されているので、荷重が掛けられた際にも、これらの境界部において段差が形成され難くなる。また、第1硬質樹脂部25が硬質であるため、荷重が掛けられた際にも、踏板本体10との境界部において形成される段差を小さくすることができる。これにより、軟質樹脂部21によって角部における緩衝性を確保しながらも、踏んだ際における違和感を生じ難くすることができる。また、この第1硬質樹脂部25を、係合突起29が設けられた部位と連なるように一体成形された構成としているので、荷重が掛けられた際にも、係合溝15aに嵌め入れられた係合突起29によって第1硬質樹脂部25の変形をより効果的に小さくすることができる。
また、緩衝部材20の表面21a,21b,25a,28aを一連状に覆い、かつ踏板本体10の上面11及び前端面13を覆うように表面化粧シート30を貼着した構成としている。このような構成とすれば、緩衝部材20を目立ち難くすることができ、見栄えを向上させることができる。
また、硬質樹脂部24に、踏板本体10の凹所14の踏板厚さ方向一方側(上方側)に向く底面部15と軟質樹脂部21の踏板厚さ方向他方側(下方側)との間に位置するように配される第2硬質樹脂部28を設けた構成としている。つまり、緩衝部材20を、軟質樹脂部21と、凹所14の側面部16と軟質樹脂部21との間に位置するように配される第1硬質樹脂部25と、凹所14の底面部15と軟質樹脂部21との間に位置するように配される第2硬質樹脂部28と、が一体成形された構成としている。また、軟質樹脂部21の表面21a,21bを含んで第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28の表面25a,28aを一連状に覆い、かつ踏板本体10の上面11及び前端面13を覆うように表面化粧シート30を貼着した構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28が硬質であるため、荷重が掛けられた際にも、踏板本体10との境界部において形成される段差を小さくすることができる。これにより、荷重が掛けられた際における表面化粧シート30の破損を抑制することができる。また、緩衝部材20と踏板本体10とを接着剤によって固定した場合にも、荷重が掛けられた際における踏板本体10に対する第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28の変形量を小さくすることができるので、これらの界面強度をより向上させることができる。
また、本実施形態では、踏板1を、軟質樹脂部21よりも後方側において上方側に向けて開口するように設けられた取付溝17に取り付けられた標示部材32を備えた構成としている。このような構成とすれば、標示部材32によって踏板1の上面側の前端角部の視認性を向上させたり、滑り止め性を向上させたりすることができる。
また、本実施形態では、標示部材32を、取付溝17の開口両縁部の表面化粧シート30の端部31,31を押えるように取付溝17に取り付けた構成としている。このような構成とすれば、上面11側に貼着された表面化粧シート30が標示部材32によって分断されることとなり、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。また、取付溝17の開口両縁部の表面化粧シート30の端部31,31を標示部材32によって押えることができるので、表面化粧シート30の分断された部位における剥離を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記した取付溝17を第1取付溝17とし、この第1取付溝17よりも後方側において上方側に向けて開口するように設けられた第2取付溝18に、第2標示部材32を取り付けた構成としている。このような構成とすれば、上記した標示部材(第1標示部材)32と第2標示部材32とによって踏板1の上面側の前端角部の視認性をより向上させることができる。また、上記同様、第2標示部材32を、第2取付溝18の開口両縁部の表面化粧シート30の端部31,31を押えるように第2取付溝18に取り付けた構成としている。このような構成とすれば、上記同様、表面化粧シート30の分断された部位における剥離を抑制することができる。
また、本実施形態では、踏板本体10の前端面13と緩衝部材20との境界部に、前方側に向けて開口する細溝19を設けた構成としている。このような構成とすれば、踏板本体10の前端面13と緩衝部材20との境界部が細溝19の溝底側に形成されることとなる。これにより、踏板本体10の前端面13と緩衝部材20との境界部位を平坦面状で面一状としたものと比べて、荷重が掛けられた際に境界部において生じる変形量を小さくすることができる。この結果、当該部位における踏板本体10と緩衝部材20との接着界面の強度を効果的に向上させることができる。また、当該部位における表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。また、表面化粧シート30を細溝19の内面に一連状に貼着した構成とすれば、当該細溝19が化粧溝状にも機能し、裏写りによって踏板本体10と緩衝部材20との境界部が目立つようなことを抑制することができる。また、本実施形態では、踏板本体10の前端面13とによって細溝19を形成する部位を、第2硬質樹脂部28としているので、荷重が掛けられた際に境界部において生じる変形量をより効果的に小さくすることができる。
この踏板1は、踏板本体10の上面11側が階段の踏面を構成するように、厚さ方向を上下方向に沿わせて階段の段板として配される。また、この踏板1の平面視した形状は、当該踏板1が設けられる階段構造に応じて適宜の形状とされたものとしてもよい。例えば、直階段(ストレート階段)に配される場合には、階段を構成する複数枚の踏板1の全てを階段幅方向に長尺な略矩形平板状としてもよく、また、回り階段に配される場合には、回り部に配される踏板1を平面視して略三角形状等としてもよい。また、この踏板1は、階段幅方向両側端部が側桁等に固定されて配設されるものとしてもよい。また、この踏板1は、蹴込板のないいわゆるオープン階段(ストリップ階段)として施工されるものでもよく、前端部に段鼻部を形成するように前端部の下方側に蹴込板が接合されるものでもよい。この場合は、踏板1の前端部の下面側に蹴込板の上端部を受け入れる凹溝等を設けた構成としてもよい。
また、この踏板1の階段幅方向に沿う寸法は、上記のような種々の階段構造や設置される箇所の階段幅寸法に応じて適宜、設定されたものとしてもよい。この踏板1の階段幅方向に沿う寸法を、設置された状態における階段幅寸法(内法寸法)が600mm以上となるような寸法としてもよく、好ましくは、上記階段幅寸法(内法寸法)が750mm以上となるような寸法としてもよい。また、この踏板1の奥行寸法は、設置される箇所や階段昇降時の歩行安定性等の観点から適宜、設定されたものとしてもよい。この踏板1の奥行寸法を、例えば、150mm以上としてもよく、好ましくは、210mm以上としてもよい。また、踏板1の厚さ寸法は、踏板1の支持構造等に応じて、また、踏板1の強度上の観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。この踏板1の厚さ寸法を、20mm以上としてもよく、好ましくは、35mm以上としてもよい。
踏板本体10は、略平板状とされている。また、この踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に見た形状は、全体に亘って略一様な形状とされている。なお、図2では、踏板本体10を、平面視して階段幅方向に沿う方向に長尺な略矩形状とした例を示しているが、上述のように当該踏板1が配される階段構造等に応じて、平面視して略正方形状や略台形状、略三角形状、略菱形状、略扇形状等、種々の形状としてもよい。
この踏板本体10の上面11と厚さ方向他方面としての下面12とは、略平行状とされ、踏板本体10の前端面13は、これら上面11及び下面12に対して略直交状とされている。図例では、下面12と前端面13との角部に、R面取り形状の面取り部を設けた例を示している。
凹所14は、図2及び図3に示すように、踏板本体10の上面11と前端面13との角部を切り欠くように、かつ階段幅方向に沿う方向の全体に亘って設けられている。この凹所14は、上方側に向く底面部15と前方側に向く側面部16とによって区画されている。これら底面部15と側面部16とは、互いに略直交するように形成されており、底面部15は、踏板本体10の上面11と略平行状とされ、側面部16は、踏板本体10の前端面13と略平行状とされている。
また、踏板本体10の前端面13と凹所14の底面部15との角部に、細溝19(図1参照)を構成する凹状段部13aを設けた構成としている。この凹状段部13aは、前方側及び上方側に向けて開口するように、かつ踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って切欠状に設けられている。本実施形態では、この凹状段部13aの内面を、凹湾曲面形状としている。
係合溝15aは、凹所14の内面15,16において開口するように、かつ階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って設けられている。本実施形態では、この係合溝15aを、上方側に向けて開口するように底面部15に設けた構成としている。また、係合溝15aを、底面部15の前後方向途中部位において開口するように設けた構成としている。図例では、係合溝15aを、底面部15の前後方向中央よりも後方側部位において開口するように設けた例を示している。また、係合溝15aを、階段幅方向に沿う方向(溝長手方向)に見て略矩形状の略矩形溝状とした例を示している。
この係合溝15aの踏板厚さ方向に沿う溝深さ寸法や踏板奥行方向に沿う溝幅寸法は、後記する緩衝部材20の係合突起29の嵌め入れが可能なように適宜の寸法とされている。
また、図例では、底面部15を、底面部15における係合溝15aの後方側部位が係合溝15aの前方側部位よりも上方側に位置するように段上がり状の段差形状としている。
第1取付溝17は、階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って設けられている。本実施形態では、第1取付溝17を、図1及び図4に示すように、凹所14の側面部16と緩衝部材20の第1硬質樹脂部25との隙間によって構成している。つまり、第1取付溝17は、凹所14の側面部16と第1硬質樹脂部25との間に上方側に向けて開口するように設けられている。このような構成とすれば、例えば、緩衝部材20の軟質樹脂部21と第1硬質樹脂部25との境界部に取付溝を設けたようなものと比べて、第1標示部材32を踏板本体10と第1硬質樹脂部25とによって安定的に支持することができる。また、例えば、踏板1に表面化粧シート30を貼着しない場合にも、踏板本体10と緩衝部材20との踏面側の境界部を第1標示部材32によって見切状に納めることができ、見栄えを向上させることができる。
つまりは、凹所14の側面部16が第1取付溝17の溝幅方向一方側の溝内側面を構成し、第1硬質樹脂部25が第1取付溝17の溝幅方向他方側の溝内側面を構成する。また、後記する緩衝部材20の止具止着片部26が第1取付溝17の溝底を構成する。
また、本実施形態では、この第1取付溝17の開口両縁部のうち後方側縁部を構成する、踏板本体10の上面11と側面部16との角部に、後記する第1標示部材32の頭部33の鍔状部33aを受け入れる凹状段部11aを設けた構成としている。この凹状段部11aは、第1取付溝17の溝幅方向中心側及び上方側に向けて開口するように、かつ踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って切欠状に設けられている。図例では、この凹状段部11aを、上方側に向く底面と、上面11から底面に向かうに従い下るように傾斜する傾斜側面と、によって区画した例を示している。
また、本実施形態では、凹所14の側面部16に、後記する緩衝部材20の止具止着片部26の先端部を受け入れる受入凹所16aを設けた構成としている。この受入凹所16aは、前方側に向けて開口するように、かつ踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って切欠状に設けられている。図例では、受入凹所16aを、側面部16の下端部位において開口するように設けた例を示している。また、受入凹所16aを、階段幅方向に沿う方向(溝長手方向)に見て略矩形状の略矩形溝状とした例を示している。また、受入凹所16aの溝幅方向一方側となる上方側に向く溝内側面を、底面部15の後方側部位に一連状に設けた例を示している。また、この受入凹所16aの溝幅方向他方側となる下方側に向く内側面と側面部16との角部に、C面取り形状の面取り部を設けた例を示している。
第2取付溝18は、階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って設けられている。この第2取付溝18は、第1取付溝17に平行状となるように、かつ第1取付溝17から後方側に間隔を空けた箇所における踏板本体10の上面11において上方側に向けて開口するように設けられている。これら第1取付溝17から第2取付溝18までの前後方向の間隔は、これらに取り付けられる標示部材32,32の視認性や滑り止め性を向上させる観点等から適宜の間隔としてもよく、例えば、5mm〜30mm程度としてもよい。
また、図例では、この第2取付溝18を、階段幅方向に沿う方向(溝長手方向)に見て略矩形状の略矩形溝状とした例を示している。
また、この第2取付溝18の開口両縁部のそれぞれに、上記同様の凹状段部11a,11aを設けた構成としている。
これら取付溝17,18の踏板厚さ方向に沿う溝深さ寸法や踏板奥行方向に沿う溝幅寸法は、後記する標示部材32,32の係合突起34,34の嵌め入れが可能なように適宜の寸法とされている。
なお、踏板本体10は、木質系材料や、合成樹脂系材料、金属系材料等から形成されたものでもよい。木質系材料としては、例えば、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板や、パーティクルボード等の木質ボード、インシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)、ハードボード等の木質繊維板等が挙げられる。また、木質系材料としては、木粉や合成樹脂系材料、無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)でもよい。また、踏板本体10を、これら種々の材料からなる板材を積層した複層構造とされたものとしてもよく、例えば、合板等の基材の表裏両面側に、MDF等を積層した構造とされたものとしてもよい。また、上記した係合溝15aや受入凹所16a等を含む凹所14や、第2取付溝18は、成形時に形成されたものでもよく、切削加工等によって形成されたものでもよい。
緩衝部材20は、図1及び図3に示すように、踏板本体10の凹所14を塞ぐように踏板本体10に取り付けられている。この緩衝部材20は、踏板本体10の階段幅方向に沿う方向の全体に亘って設けられており、階段幅方向に沿う方向に長尺状とされている。また、この緩衝部材20の長手方向に見た形状は、全長に亘って略一様な形状とされている。
本実施形態では、この緩衝部材20を、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが連なるように一体成形された構成としている。つまり、軟質樹脂部21の後方側及び下方側に位置するように、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが連なるように一体成形された構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが凹所14の側面部16と底面部15とに沿うように一連状に設けられることとなる。これにより、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが分断されているようなものと比べて、荷重が掛けられた際における各硬質樹脂部25,28の変形を小さくすることができる。この結果、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができ、また、踏板本体10と緩衝部材20との接着界面の強度を効果的に向上させることもできる。
この緩衝部材20は、合成樹脂系材料から形成されており、軟質樹脂部21と硬質樹脂部(第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28)24とが異材質成形(異材質同時複合成形)等によって一体的に形成された押出成形品や射出成形品等の樹脂成形品としてもよい。また、本実施形態では、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とを、同一材料(同一樹脂組成物)から形成されたものとしている。
これら軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24の硬度は、緩衝機能を確保する観点や、軟質樹脂部21と硬質樹脂部24との境界部や硬質樹脂部24と踏板本体10との境界部において荷重が掛けられた際に生じる段差を小さくする観点等から適宜、設定されたものでもよい。例えば、軟質樹脂部21を、ショアA硬度が40〜80程度の軟質樹脂組成物から形成されたものとし、硬質樹脂部24を、ショアA硬度が60〜100程度の硬質樹脂組成物から形成されたものとしてもよい。
本実施形態では、軟質樹脂部21を、ショアA硬度が50以上、70未満の軟質樹脂組成物から形成されたものとしている。また、硬質樹脂部(第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28)24を、ショアA硬度が70以上、90未満の硬質樹脂組成物から形成されたものとしている。また、軟質樹脂組成物と硬質樹脂組成物とのショアA硬度の差を10以上としている。
軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物のショアA硬度を低くし過ぎれば、変形し易くなることから底突き状となり、衝撃の緩和がなされ難くなる傾向がある一方、高くし過ぎれば、変形し難くなる傾向がある。また、硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物のショアA硬度を低くし過ぎれば、踏板本体10との硬度差が大きくなる傾向がある一方、高くし過ぎれば、軟質樹脂部21との硬度差が大きくなる傾向があり、硬質樹脂部24とこれらに隣接する部位との境界部に形成される段差が大きくなる傾向がある。また、軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物と硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物とのショアA硬度の差が小さ過ぎれば、軟質樹脂部21における緩衝機能が小さくなる傾向がある。上記のような構成とすれば、軟質樹脂部21によって適度な緩衝機能を確保しながらも、隣接する部位同士の硬度差が大きくなり過ぎるようなことがなく、踏んだ際における違和感をより生じ難くすることができる。また、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。
上記した軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物及び硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物のショアA硬度は、JIS K7215に準拠し、タイプAデュロメータを用いて測定された硬度である。また、ショアA硬度は、軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24をそれぞれに構成する樹脂組成物からなる試験片を作製し、各試験片に対して測定されたものでもよい。また、硬化後に上記のようなショアA硬度となる軟質樹脂組成物及び硬質樹脂組成物を用いて軟質樹脂部21と硬質樹脂部24とが一体成形されたものでもよい。
また、本実施形態では、軟質樹脂部21と硬質樹脂部(第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28)24とを、樹脂主成分が同一とされ、かつ軟質樹脂部21の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率を硬質樹脂部24よりも大とした構成としている。このような構成とすれば、これらの境界部が互いの親和性によって混和するように形成され、荷重が掛けられた際にも、軟質樹脂部21と硬質樹脂部24とが境界部において互いに剥離するようなことを抑制することができる。また、軟質樹脂部21の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率を、硬質樹脂部24よりも大とすることで、軟質樹脂部21を硬質樹脂部24よりも軟質にすることができる。
これら軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24をそれぞれに構成する樹脂組成物の樹脂主成分としては、可塑剤の含有率を異ならせることで、硬度を異ならせることが可能なものであればよいが、本実施形態では、ポリ塩化ビニル樹脂としている。
また、ポリ塩化ビニル樹脂としては、重合度が1000〜3000程度とされたものとしてもよい。このポリ塩化ビニル樹脂の重合度を低くし過ぎれば、結晶性や、弾性(変形後の復元性)、寸法安定性が低くなる傾向がある一方、重合度を高くし過ぎれば、成形の際の流動性が低下する傾向がある。このような観点からポリ塩化ビニル樹脂の重合度を、上記程度としてもよい。また、軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物の樹脂主成分としてのポリ塩化ビニル樹脂の重合度と、硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物の樹脂主成分としてのポリ塩化ビニル樹脂の重合度と、を同一としてもよく、異ならせるようにしてもよい。上記のような観点から、例えば、硬質樹脂組成物を構成するポリ塩化ビニル樹脂の重合度を、軟質樹脂組成物を構成するポリ塩化ビニル樹脂の重合度よりも低くするようにしてもよい。
また、上記樹脂主成分に添加される可塑剤としては、フタル酸エステル系やポリエステル系、その他、種々の可塑剤を採用するようにしてもよい。フタル酸エステル系としては、DIDP(フタル酸ジイソデシル)や、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DBP(フタル酸ジブチル)等が挙げられる。このような可塑剤としては、低移行性の観点等から、好ましくは、DIDPまたはポリエステル系の可塑剤を採用するようにしてもよい。
また、軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24をそれぞれに構成する樹脂組成物の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率は、緩衝機能を確保する観点や、上記のように隣接する部位同士の硬度差を小さくする観点等から適宜、設定するようにしてもよい。例えば、軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物を、樹脂主成分100部(質量部)に対して、80〜140部(質量部)の可塑剤が添加されたものとしてもよい。また、硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物を、樹脂主成分100部(質量部)に対して、60〜100部(質量部)の可塑剤が添加されたものとしてもよい。
軟質樹脂部21は、当該踏板1の上面側の前端角部を構成するように配されている。この軟質樹脂部21は、上方側に向く表面を構成する上面21aが踏板本体10の上面11と略同一平面状となり、かつ前方側に向く表面を構成する前面21bが踏板本体10の前端面13と略同一平面状となるように設けられている。本実施形態では、この軟質樹脂部21の上面21aと前面21bとの角部に、踏板本体10の下面12側の前端角部と同様のR面取り形状の面取り部を設けた構成としている。
また、この軟質樹脂部21を、階段幅方向に沿う方向に見て略方形状としている。図例では、軟質樹脂部21の後方側に向く面と第1硬質樹脂部25の前方側に向く面とを平面状に示し、軟質樹脂部21の下方側に向く面と第2硬質樹脂部28の上方側に向く面とを平面状に示しているが、これらの境界部では、混和したような状態となる場合もある。
また、本実施形態では、この軟質樹脂部21を、階段幅方向に沿う方向に見て、前後方向に沿う寸法よりも上下方向に沿う寸法が大とされた略矩形状としている。この軟質樹脂部21の前後方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法は、緩衝機能を確保する観点や踏んだ際における歩行安定性の観点、踏板本体10の強度上の観点から、また、踏板本体10の厚さに応じて、適宜、設定されたものとしてもよい。この軟質樹脂部21の前後方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法を、例えば、4mm〜20mm程度としてもく、好ましくは、7mm〜15mm程度としてもよい。また、この軟質樹脂部21の前後方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法を、踏板本体10の厚さ寸法の1/2以下としてもよく、好ましくは、踏板本体10の厚さ寸法の1/3以下としてもよい。図例では、この軟質樹脂部21の前後方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法を、踏板本体10の厚さ寸法の2/7程度の寸法とした例を示している。
また、本実施形態では、この軟質樹脂部21に、中空部22を設けた構成としている。この中空部22は、軟質樹脂部21の全長に亘って貫通するように設けられたものとしてもよい。この中空部22を設ける個数や位置、中空部22の長手方向に見た状態における形状や面積は、緩衝機能を確保する観点や踏んだ際における歩行安定性の観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。図例では、単一の中空部22を、軟質樹脂部21の上下方向で下方側部位に位置するように設けた例を示している。また、図例では、長手方向に見て円形状とされた単一の中空部22を、第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28のそれぞれから等間隔を空けた位置となるように設けた例を示している。また、この中空部22を、長手方向に見て、直径が軟質樹脂部21の前後方向に沿う寸法の1/3程度とされた円形状とした例を示している。なお、軟質樹脂部21に設けられる中空部22としては、このような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
第1硬質樹脂部25は、軟質樹脂部21の後方側と踏板本体10の凹所14の側面部16との間に位置するように設けられている。
この第1硬質樹脂部25は、上方側に向く表面を構成する上面25aが踏板本体10の上面11と略同一平面状となり、かつ軟質樹脂部21の上面21aに連なるように面一状に設けられている。
本実施形態では、この第1硬質樹脂部25の踏板厚さ方向一方側端部となる上端部の前方側角部に、前方側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面部25dを設けた構成としている。また、上記した軟質樹脂部21の上面21a側の後端角部に、この傾斜面部25dを覆うように後方側に向けて突出する突片部23を設けた構成としている。このような構成とすれば、荷重が掛けられた際にも、第1硬質樹脂部25と軟質樹脂部21との境界部において形成される段差をより効果的に小さくすることができる。この結果、踏んだ際における違和感をより生じ難くすることができ、また、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1取付溝17の開口両縁部のうちの前方側縁部を構成する、第1硬質樹脂部25の上端部の後方側角部に、後記する第1標示部材32の頭部33の鍔状部33aを受け入れる凹状段部25bを設けた構成としている。この凹状段部25bは、上記した踏板本体10の凹状段部11aと概ね同様、第1取付溝17の溝幅方向中心側及び上方側に向けて開口するように、かつ第1硬質樹脂部25の階段幅方向に沿う方向(長手方向)に延びるように全長に亘って設けられている。
また、本実施形態では、第1取付溝17の溝幅方向他方側の溝内側面を構成する、第1硬質樹脂部25の後方側に向く面に、複数の係止溝25cを設けた構成としている。これら係止溝25cは、第1硬質樹脂部25の全長に亘って延びるように、かつ上下に間隔を空けて並列状に設けられている。また、図例では、これら係止溝25cを、第1硬質樹脂部25の上端部から後記する止具止着片部26までに亘って並列状に設けた例を示している。
また、本実施形態では、第1硬質樹脂部25に、第1取付溝17の溝底を構成するように配される止具止着片部26を設けた構成としている。つまり、第1硬質樹脂部25における第1取付溝17の溝底を構成する部位を、止具止着箇所としている。このような構成とすれば、止具止着片部26が第1標示部材32に覆われることとなるので、釘やステイプル、ねじ等の止具を目立たせることなく、緩衝部材20を止具によって踏板本体10に対して強固に固定することができる。
この止具止着片部26は、第1硬質樹脂部25の下端側部位から後方側に向けて突出するように、かつ第1硬質樹脂部25の全長に亘って設けられている。また、この止具止着片部26は、突出方向先端部となる後端部が上記した踏板本体10の凹所14の側面部16に設けられた受入凹所16aに差し入れられる構成とされている。このような構成とすれば、第1取付溝17の溝幅寸法が比較的に小さいような場合にも、止具止着片部26の前後方向に沿う寸法を大きくすることができ、止具が止具止着片部26の先端等に止着されるようないわゆる打ち損じを抑制することができる。これにより、止具止着片部26を止具によって効果的に踏板本体10に対して止着することができる。
また、本実施形態では、緩衝部材20(第2硬質樹脂部28)の下面を凹所14の底面部15に当接させ、止具止着片部26に止具を止着していない状態で、止具止着片部26の下面とこの下面が当接される底面部15との間に隙間が形成される構成とされている。つまり、止具止着片部26は、変形(弾性変形)を伴い、止具によって押え付けられるように底面部15に当接されて止着される構成とされている。このような構成とすれば、止具止着片部26に止具を止着し、止具止着片部26を底面部15に当接させた状態では、止具止着片部26の復元力(弾性復元力)が緩衝部材20(第2硬質樹脂部28)の下面を凹所14の底面部15に押し付けるように作用する。これにより、当該緩衝部材20を踏板本体10により強固に固定することができる。図例では、止具止着片部26を、段上がり状とされた底面部15の後方側部位及びこれに連なる受入凹所16aの上方側に向く溝内側面に当接させ、緩衝部材20(第2硬質樹脂部28)の下面を、底面部15の前方側部位に当接させた例を示している。
この止具止着片部26の突出寸法となる前後方向に沿う寸法や上下方向に沿う寸法は、止具の止着性やコンパクト化を図る観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。この止具止着片部26の前後方向に沿う寸法を、第1取付溝17の溝幅寸法よりも大としてもよく、例えば、3mm〜10mm程度としてもよい。また、止具止着片部26の上下方向に沿う寸法を、止具止着片部26の前後方向に沿う寸法よりも小としてもよく、例えば、1.5mm〜5mm程度としてもよい。
また、図例では、止具止着片部26の突出方向先端部の下面側角部に、R面取り形状の面取り部を設けた構成としている。また、図例では、止具止着片部26の突出方向基端部を薄くして変形を容易とすべく、止具止着片部26の突出方向基端部の下面側入隅部に長手方向に延びるように凹部を全長に亘って設けた例を示している。
第1硬質樹脂部25の前後方向に沿う寸法(第1取付溝17の溝幅方向他方側の溝内側面を構成する後方側に向く面から前方側に向く面までの前後方向に沿う寸法)は、荷重が掛けられた際に生じる境界部における段差を小さくする観点やコンパクト化を図る観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。この第1硬質樹脂部25の前後方向に沿う寸法を、1mm〜10mm程度としてもよく、好ましくは、2mm〜5mm程度としてもよい。
また、本実施形態では、この第1硬質樹脂部25の下方側に連なるように、かつ下方側に向けて突出するように係合突起29を設けた構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25の直下に係合突起29が位置することとなり、係合突起29を踏板本体10の係合溝15aに嵌め入れる際に、第1硬質樹脂部25を押圧することで円滑に嵌め入れることができる。
つまり、本実施形態では、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28との角部から下方側に向けて突出させるように係合突起29を設けた構成としている。この係合突起29は、緩衝部材20の全長に亘って設けられている。また、この係合突起29は、前後方向に厚さ方向を沿わせて配される略平板状とされている。
また、本実施形態では、この係合突起29の厚さ方向両面側に、係合溝15aの両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部29a,29aを設けた構成としている。また、係合突起29の厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、3つ)の抜止片部29a,29aを設けた構成としている。これら抜止片部29a,29aは、ヒレ状(フィン状)とされており、自然状態で、基端側から先端側に向かうに従い上方側に傾斜するように傾斜状に設けられている。また、これら抜止片部29a,29aは、緩衝部材20の全長に亘って設けられたものとしてもよい。
この係合突起29を係合溝15aに嵌め入れる前の状態(抜止片部29a,29aが自然状態)における前後方向に沿う寸法(一方側の抜止片部29aの先端から他方側の抜止片部29aの先端までの前後方向に沿う寸法)は、係合溝15aの溝幅寸法よりも大とされている。この係合突起29の前後方向に沿う寸法は、係合溝15aに嵌め入れた状態で、抜け難いよう適宜、設定されたものとしてもよい。
また、この係合突起29の第2硬質樹脂部28の下面からの突出寸法となる上下方向に沿う寸法は、係合溝15aに嵌め入れ可能なように、係合溝15aの溝深さ寸法以下としてもよい。図例では、係合突起29の上下方向に沿う寸法を、係合突起29を係合溝15aに嵌め入れた状態で、係合突起29の先端と係合溝15aの溝底との間に僅かな隙間が形成されるように係合溝15aの溝深さ寸法よりも小とした例を示している。
また、係合突起29の基端側となる第1硬質樹脂部25の止具止着片部26の下方側の後方側に向く面が、段差状に形成された底面部15の前方側に向く段壁面に当接される構成としている。
なお、係合突起29の厚さ方向両面側に、係合溝15aの両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部29a,29aを設けた態様に代えて、係合溝15aの両溝内側面を変形させる係止突条等を設けた態様としてもよい。
第2硬質樹脂部28は、軟質樹脂部21の下方側と踏板本体10の凹所14の底面部15との間に位置するように設けられている。
この第2硬質樹脂部28は、前方側に向く表面を構成する前面28aが踏板本体10の前端面13と略同一平面状となり、かつ軟質樹脂部21の前面21bに連なるように面一状に設けられている。
本実施形態では、この第2硬質樹脂部28の前端部の下方側角部に、細溝19(図1参照)を構成する凹状段部28bを設けた構成としている。この凹状段部28bは、前方側及び下方側に向けて開口するように、かつ第2硬質樹脂部28の階段幅方向に沿う方向(長手方向)に延びるように全長に亘って設けられている。本実施形態では、この凹状段部28bの内面を、上記した踏板本体10に設けられた凹状段部13aと同様、凹湾曲面形状としている。
緩衝部材20を踏板本体10の凹所14に取り付けた状態では、この第2硬質樹脂部28の凹状段部28bと踏板本体10の凹状段部13aとによって、前方側に向けて開口する細溝19が階段幅方向の全体に亘って設けられる。本実施形態では、踏板本体10の凹状段部13a及び緩衝部材20(第2硬質樹脂部28)の凹状段部28bのそれぞれが細溝19の溝幅方向半部を構成するように、これら凹状段部13a,28bを設けた構成としている。
また、本実施形態では、この細溝19が溝長手方向に見て、溝底から開口側に向かうに従い拡開するテーパ溝状となるように、これら凹状段部13a,28bを設けた構成としている。このような構成とすれば、細溝19を矩形溝状とした場合と比べて、細溝19の内面に貼着された表面化粧シート30の剥離等を抑制することができる。また、本実施形態では、細溝19の溝底側を、溝幅方向両面に連なるように形成された凹湾曲面形状としている。このような構成とすれば、細溝19の内面に貼着された表面化粧シート30の剥離等をより効果的に抑制することができる。
また、図例では、細溝19の開口両縁部に、R面取り状の面取り部を設けた例を示している。
また、図例では、細溝19を、溝長手方向に見て略半円溝状とした例を示しているが、このような態様に限られず、略U字溝状、略V字溝状、略台形溝状等としてもよく、更には、略矩形溝状等としてもよい。
なお、この細溝19の溝幅寸法や溝深さ寸法は、第2硬質樹脂部28の上下方向に沿う寸法に応じて、また、見栄え上の観点等から適宜、設定されたものとしてもよく、例えば、0.5mm〜3mm程度等としてもよい。
また、第2硬質樹脂部28の下面は、平坦面とされ、凹所14の底面部15に当接される。この第2硬質樹脂部28の上下方向に沿う寸法は、荷重が掛けられた際に生じる境界部における段差を小さくする観点やコンパクト化を図る観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。本実施形態では、この第2硬質樹脂部28の上下方向に沿う寸法を、上記した第1硬質樹脂部25の前後方向に沿う寸法よりも小としている。この第2硬質樹脂部28の上下方向に沿う寸法を、例えば、0.5mm〜10mm程度としてもよく、好ましくは、1mm〜3mm程度としてもよい。
上記構成とされた緩衝部材20は、図3に示すように、係合突起29を踏板本体10の係合溝15aに嵌め入れ、図4に示すように、止具止着片部26に止具を止着して取り付けられたものとしてもよい。また、接着剤を併用して緩衝部材20が踏板本体10の凹所14に取り付けられたものとしてもよい。例えば、第2硬質樹脂部28の下面と凹所14の底面部15とが接着剤を介して固定されたものとしてもよい。また、第1硬質樹脂部25の止具止着片部26の下方側の後方側に向く面と底面部15の前方側に向く段壁面とが接着剤を介して固定されたものとしてもよい。また、止具止着片部26の下面と凹所14の底面部15とが接着剤を介して固定されたものとしてもよい。また、係合突起29の厚さ方向両側と係合溝15aの両溝内側面とが接着剤を介して固定されたものとしてもよい。
表面化粧シート30は、薄シート状(フィルム状)とされており、例えば、合成樹脂製シートや天然木材(銘木)からなる突板等としてもよい。この表面化粧シート30は、図4に示すように、第1硬質樹脂部25の上面25a、軟質樹脂部21の上面21a及び前面21b、第2硬質樹脂部28の前面28a並びに踏板本体10の前端面13に一連状に貼着されている。また、本実施形態では、第2硬質樹脂部28と踏板本体10の前端面13との境界部に形成された細溝19の内面にも一連状に表面化粧シート30を貼着した構成としている。また、踏板本体10の上面11を覆うように表面化粧シート30を貼着した構成としている。
踏板本体10の上面11側の表面化粧シート30は、上記した各取付溝17,18が設けられた部位を除くように貼着されたものでもよい。または、踏板本体10の上面11及び緩衝部材20の上面25a,21aに一連状に表面化粧シート30を貼着した後に、各取付溝17,18を覆うように配された部位を切除等して踏板本体10の上面11側に貼着されたものとしてもよい。
このように踏板本体10の上面11側に貼着された表面化粧シート30は、各取付溝17,18の開口両縁部の凹状段部25b,11a,11a,11aに貼着された部位が各取付溝17,18の開口両縁部側の端部31,31,31,31となる。
また、踏板本体10の前端面13から下面12にも一連状に表面化粧シート30を貼着した構成としている。なお、踏板本体10の奥行方向他端面としての後端面にも表面化粧シート30を貼着した構成としてもよい。また、踏板本体10の階段幅方向両端面の両方または一方にも表面化粧シート30や適宜のエッジシート等を貼着した構成としてもよい。
第1標示部材32及び第2標示部材32は、図1及び図4に示すように、上記のように貼着された表面化粧シート30の端部31,31を押えるように各取付溝17,18に取り付けられた構成とされている。本実施形態では、これら第1標示部材32と第2標示部材32とを、同寸同形状、つまり、同一部品としている。これら標示部材32,32は、当該踏板1の階段幅方向の全体に亘って設けられている。
また、本実施形態では、これら標示部材32,32を、踏板1の上面側において露出する頭部33,33と、各取付溝17,18に嵌め入れられる係合突起34,34と、を備えた構成としている。
頭部33,33は、前後方向に沿う寸法が取付溝17,18の溝幅寸法よりも大とされ、前後方向両端部が表面化粧シート30の端部31,31を押える鍔状部33a,33a,33a,33aとされている。本実施形態では、各頭部33,33の前後方向両側の鍔状部33a,33a,33a,33aの上面を、各鍔状部33a,33a,33a,33aの先端に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面としている。また、各標示部材32,32が各取付溝17,18に取り付けられた状態で、各頭部33,33の前後方向中央側部位の上面が踏板本体10の上面11に貼着された表面化粧シート30の上面と略同一平面状となる構成としている。また、各標示部材32,32を各取付溝17,18に取り付けた状態で、各頭部33,33の前後方向両側に、上記した凹状段部25b,11a,11a,11aとによって階段幅方向に沿う方向に見て、略V字溝状の細溝が形成される構成としている。このような構成とすれば、当該部位における滑り止め性を向上させることができる。
係合突起34,34は、各標示部材32,32の全長に亘って設けられている。これら係合突起34,34は、前後方向に厚さ方向を沿わせて配される略平板状とされている。
また、本実施形態では、これら係合突起34,34の厚さ方向両面側に、緩衝部材20の係合突起29と概ね同様、各取付溝17,18の両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部34a,34aを設けた構成としている。また、各係合突起34,34の厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、3つ)の抜止片部34a,34aを設けた構成としている。これら抜止片部34a,34aは、上記同様、自然状態で、基端側から先端側に向かうに従い上方側に傾斜するように傾斜状に設けられている。また、これら抜止片部34a,34aは、各標示部材32,32の全長に亘って設けられたものとしてもよい。また、第1標示部材32の係合突起34の前方側に設けられた抜止片部34aは、上記した第1硬質樹脂部25の各係止溝25cに係止される構成とされている。
これら係合突起34,34を各取付溝17,18に嵌め入れる前の状態における前後方向に沿う寸法(一方側の抜止片部34aの先端から他方側の抜止片部34aの先端までの前後方向に沿う寸法)は、上記同様、各取付溝17,18の溝幅寸法よりも大とされている。これら係合突起34,34の前後方向に沿う寸法は、各取付溝17,18に嵌め入れた状態で、抜け難いよう適宜、設定されたものとしてもよい。
また、これら係合突起34,34の頭部33,33からの突出寸法となる上下方向に沿う寸法は、各取付溝17,18に嵌め入れ可能なように、各取付溝17,18の溝深さ寸法以下としてもよい。図例では、上記同様、各係合突起34,34を各取付溝17,18に嵌め入れた状態で、各係合突起34,34の先端と各取付溝17,18の溝底との間に僅かな隙間が形成される構成とした例を示している。
なお、各標示部材32,32は、各取付溝17,18に各係合突起34を嵌め入れて取り付けられるものとしてもよい。また、上記同様、各標示部材32,32を各取付溝17,18に接着剤を介して取り付けた構成としてもよい。また、上記のように各取付溝17,18を覆うように貼着された表面化粧シート30を、これら標示部材32,32によって破断するようにまたは押し退けるようにしてこれら標示部材32,32が取り付けられたものとしてもよい。
また、各標示部材32,32は、硬質の合成樹脂系材料から形成されたものでもよく、また、緩衝部材20の硬質樹脂部24と同程度の硬度を有したものでもよい。例えば、緩衝部材20の硬質樹脂部24と同一樹脂組成物から形成されたものでもよい。また、各標示部材32,32の少なくとも頭部33,33の上面側部位を、蓄光性を有したものとしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態に係る踏板の一例について、図面を参照しながら説明する。
図5及び図6は、第2実施形態に係る踏板の一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る踏板1Aは、図5及び図6に示すように、緩衝部材20A及び標示部材32A並びに踏板本体10Aの凹所14Aの構成が上記第1実施形態とは主に異なる。
本実施形態では、緩衝部材20Aの軟質樹脂部21Aを、階段幅方向に沿う方向に見て、上下方向に沿う寸法よりも前後方向に沿う寸法が大とされた略矩形状としている。また、軟質樹脂部21Aに、上記のような中空部22や突片部23を設けていない態様としている。また、硬質樹脂部24Aの第1硬質樹脂部25Aの上端部に、上記のような傾斜面部25dを設けていない態様としている。
また、本実施形態では、取付溝(第1取付溝)17Aを、第1硬質樹脂部25Aに設けた構成としている。このような構成とすれば、軟質樹脂部21と第1硬質樹脂部25Aとの境界部に取付溝を設けたようなものと比べて、標示部材(第1標示部材)32Aを第1硬質樹脂部25Aによって安定的に支持することができる。また、上記第1実施形態のようなものと比べて、第1取付溝17Aを精度良く設けることができ、第1標示部材32Aをより安定的に支持することができる。
つまり、第1取付溝17Aの両溝内側面及び溝底を、第1硬質樹脂部25Aによって一連状に構成している。また、第1取付溝17Aの開口両縁部に、上記同様の凹状段部25Ab,25Abを設けた構成としている。また、図例では、第1取付溝17Aの両溝内側面を、平坦面状とした例を示しているが、第1取付溝17Aの両溝内側面の両方または一方に上記同様の係止溝25cを設けた構成としてもよい。
この第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの後方側に向く溝内側面を区画する部位、つまり、軟質樹脂部21A側の部位の前後方向に沿う寸法は、上記第1実施形態と同様の寸法としてもよい。また、図例では、この第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの前方側に向く溝内側面を区画する部位の前後方向に沿う寸法を、第1硬質樹脂部25Aにおける軟質樹脂部21A側の部位の前後方向に沿う寸法と略同寸法とした例を示している。
また、この第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの溝底を構成する部位としての溝底部位26Aを、上記第1実施形態と概ね同様、止具止着箇所とした構成としている。この第1硬質樹脂部25Aの溝底部位26Aの上下方向に沿う寸法は、上記した止具止着片部26と同程度の寸法としてもよい。
また、本実施形態では、第1硬質樹脂部25Aの溝底部位26Aを含み、第1硬質樹脂部25Aの下面を、凹所14Aの底面部15Aに当接される平坦面状としている。また、第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの前方側に向く溝内側面を区画する部位の後方側に向く面を、凹所14Aの側面部16Aに当接される平坦面状としている。
また、本実施形態では、第1硬質樹脂部25Aにおける踏板厚さ方向一方側となる上端側部位から踏板奥行方向他方側となる後方側に向けて延びるように、かつ踏板本体10Aの厚さ方向一方面側となる上面11A側に沿うように延出片部27を設けた構成としている。このような構成とすれば、このような延出片部27を設けていないものと比べて、緩衝部材20Aの凹所14Aに配される部位との境界部における段差をより効果的に小さくすることができる。これにより、踏んだ際における違和感をより生じ難くすることができ、また、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。また、この延出片部27によって踏板本体10Aの凹所14Aの側面部16A側の縁部を覆うことができ、踏板本体10Aの凹所14Aの縁部を保護することができ、また、接着面積を大きくすることができ、固定強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、この延出片部27の上面が踏板本体10Aの上面11Aと略同一平面状となるように、延出片部27を受け入れる凹段部11Abを凹所14Aの後方側に連なるように設けた構成としている。この凹段部11Abは、踏板本体10Aの上面11Aから段下がり状となるように、かつ踏板本体10Aの階段幅方向に沿う方向の全体に亘って設けられている。図例では、この凹段部11Abを、第2取付溝18Aの前方側に連なるように設けた例を示している。つまり、第2取付溝18Aと凹所14Aとの間に、踏板本体10Aの上面11Aよりも下方側に位置するように凹段部となる上方側に向く受面部11Abを設けた構成としている。なお、このような凹段部となる受面部11Abを設け、この受面部11Abに延出片部27を当接させた構成に代えて、踏板本体10Aの上面11Aに延出片部27を当接させた構成としてもよい。
また、本実施形態では、この延出片部27の先端部が第2取付溝18Aの開口両縁部のうちの前方側の凹状段部の一部となる構成としている。図例では、延出片部27の先端部の上面を、先端に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面とし、この傾斜面と受面部11Abの第2取付溝18A側縁部とによって凹状段部を構成した例を示している。
この延出片部27の上下方向に沿う寸法は、当該部位の強度や、荷重が掛けられた際に生じる境界部における段差を小さくする観点、コンパクト化を図る観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。この延出片部27の上下方向に沿う寸法を、例えば、第2硬質樹脂部28Aの上下方向に沿う寸法と同程度としてもよい。
なお、上記のように第2取付溝18Aを設けた態様に代えて、延出片部27と踏板本体10Aとの境界部に跨るように一連状に表面化粧シート30を貼着したような態様としてもよい。このような態様とした場合にも、凹所14Aに配される部位よりも延出片部27の変形量が小さくなることから、当該境界部における表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。
各取付溝17A,18Aに取り付けられた各標示部材32A,32Aは、頭部33A,33Aの上面が踏板本体10A及び緩衝部材20Aの上面11A,21a,25Aaに貼着された表面化粧シート30の上面よりも僅かに低くなるように取り付けられている。つまり、頭部33A,33Aの上下方向に沿う寸法を、上記第1実施形態よりも小としている。また、各鍔状部33Aa,33Aaの上面を傾斜面とした態様に代えて、各鍔状部33Aa,33Aaの先端部をR面形状としている。
また、各標示部材32A,32Aの係合突起34A,34Aの厚さ方向両面側の抜止片部34Aa,34Aaを、各取付溝17A,18Aの両溝内側面に食い込むように係止する係止爪状としている。また、各係合突起34A,34Aの厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、2つ)の抜止片部34Aa,34Aaを設けた構成としている。
また、本実施形態では、緩衝部材20Aの係合突起29Aを、第1硬質樹脂部25Aよりも踏板奥行方向一方側となる前方側に位置するように設けた構成としている。このような構成とすれば、係合溝15Aaの溝底と係合突起29Aの先端との間に加工誤差等によって隙間があるような場合にも、第1硬質樹脂部25Aの変形を効果的に小さくすることができる。
つまり、本実施形態では、係合突起29Aを、第2硬質樹脂部28Aの前後方向途中部位における下面から下方側に向けて突出させるように設けた構成としている。図例では、第2硬質樹脂部28Aの後端側部位における下面に係合突起29Aを設けた例を示している。また、本実施形態では、この係合突起29Aの厚さ方向両面側を、抜止片部が設けられていない平坦面状としている。なお、係合突起29Aの厚さ方向両面側の先端部に、誘いとなる面取り部等を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、第2硬質樹脂部28Aと踏板本体10Aの前端面13Aとの境界部に、上記のような細溝19を設けていない態様としている。つまり、平坦面状とされた踏板本体10Aの前端面13Aと第2硬質樹脂部28Aの前面28Aaとを略面一状としている。また、この第2硬質樹脂部28Aの下面と第1硬質樹脂部25Aの下面とを略同一平面状としている。
また、踏板本体10Aの凹所14Aは、上記した緩衝部材20Aに対応させた形状とされている。つまり、底面部15Aにおける係合溝15Aaの前方側部位と後方側部位とを略同一平面状としている。また、側面部16Aに、上記のような受入凹所16aを設けていない態様としている。
なお、本実施形態においても、緩衝部材20Aの係合突起29Aを踏板本体10Aの係合溝15Aaに嵌め入れ、止具止着箇所(溝底部位26A)に止具を止着して緩衝部材20Aが踏板本体10Aに取り付けられたものとしてもよい。また、上記同様、接着剤を併用して緩衝部材20Aが踏板本体10Aの凹所14Aに取り付けられたものとしてもよい。この場合、延出片部27の下面や第1硬質樹脂部25Aの後方側に向く面及び下面等をも接着剤を介してこれらが当接される部位に固定されたものとしてもよい。
また、本実施形態に係る踏板1Aによっても、上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。
なお、上記した各実施形態に係る踏板1,1Aにおける互いに異なる構成を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1標示部材32,32Aと第2標示部材32,32Aとを同一部品とした例を示しているが、異なるものとしてもよい。この場合は、各取付溝17,17A,18,18Aを必要に応じて適宜、変形するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1取付溝17,17A及び第1標示部材32,32Aと、第2取付溝18,18A及び第2標示部材32,32Aと、を設けた例を示しているが、これらのうちの一方または両方を設けないようにしてもよい。例えば、上記のような第1取付溝17,17A及び第1標示部材32,32Aを設けずに、延出片部27を設けたような態様等としてもよい。
また、上記各実施形態では、緩衝部材20,20Aの第1硬質樹脂部25,25Aと第2硬質樹脂部28,28Aとを連なるように一体成形されたものとした例を示しているが、これらが軟質樹脂部21,21Aを介して分断されたようなものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、緩衝部材20,20Aに下方側に向けて突出させるように係合突起29,29Aを設け、踏板本体10,10Aの底面部15,15Aに係合溝15a,15Aaを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。緩衝部材20,20Aに後方側に向けて突出させるように係合突起29,29Aを設け、踏板本体10,10Aの側面部16,16Aに係合溝を設けた構成としてもよい。この場合は、係合突起29,29Aが取付溝の溝底を構成したり、止具止着片部を構成するものとしてもよい。
さらには、このような係合突起29,29Aや係合溝15a,15Aaを、緩衝部材20,20A及び踏板本体10,10Aに設けないようにしてもよい。この場合は、止具及び接着剤によって緩衝部材20,20Aを踏板本体10,10Aに取り付けた態様としてもよい。上記各実施形態に係る踏板1,1Aとしては、その他、種々の変形が可能である。
1,1A 踏板
10,10A 踏板本体
11,11A 上面(厚さ方向一方面)
13,13A 前端面(奥行方向一端面)
14,14A 凹所
15,15A 底面部
16,16A 側面部
17,17A 第1取付溝(取付溝)
18,18A 第2取付溝(取付溝)
19 細溝
20,20A 緩衝部材
21,21A 軟質樹脂部
21a 上面(表面)
21b 前面(表面)
25,25A 第1硬質樹脂部
25a,25Aa 上面(表面)
26 止具止着片部
27 延出片部
28,28A 第2硬質樹脂部
28a,28Aa 前面(表面)
30 表面化粧シート
31 端部
32,32A 第1標示部材、第2標示部材(標示部材)

Claims (9)

  1. 踏板本体の厚さ方向一方面と奥行方向一端面との角部に厚さ方向一方側及び奥行方向一方側に向けて開口するように設けられた凹所に緩衝部材が設けられた踏板であって、
    前記緩衝部材は、当該踏板における前記角部を構成するように配される軟質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板奥行方向一方側に向く側面部と前記軟質樹脂部の踏板奥行方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第1硬質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板厚さ方向一方側に向く底面部と前記軟質樹脂部の踏板厚さ方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第2硬質樹脂部と、が一体成形された構成とされており、
    前記踏板本体の奥行方向一端面と前記第2硬質樹脂部との境界部には、踏板奥行方向一方側に向けて開口する細溝が設けられており、
    前記軟質樹脂部の表面を含んで前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部の表面を一連状に覆い、かつ前記踏板本体の厚さ方向一方面及び奥行方向一端面を覆うように表面化粧シートが貼着されていることを特徴とする踏板。
  2. 請求項1において、
    前記緩衝部材は、前記第1硬質樹脂部と前記第2硬質樹脂部とが連なるように一体成形された構成とされていることを特徴とする踏板。
  3. 請求項1または2において、
    前記軟質樹脂部よりも踏板奥行方向他方側において踏板厚さ方向一方側に向けて開口するように取付溝が設けられており、
    前記取付溝の開口両縁部の前記表面化粧シートの端部を押えるように該取付溝に取り付けられた標示部材を備えていることを特徴とする踏板。
  4. 請求項3において、
    前記取付溝は、前記踏板本体の凹所の側面部と前記第1硬質樹脂部との隙間によって構成されており、
    前記第1硬質樹脂部には、前記取付溝の溝底を構成するように配される止具止着片部が設けられていることを特徴とする踏板。
  5. 請求項3において、
    前記取付溝は、前記第1硬質樹脂部に設けられていることを特徴とする踏板。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項において、
    前記取付溝よりも踏板奥行方向他方側において踏板厚さ方向一方側に向けて開口するように第2取付溝が設けられており、
    前記第2取付溝の開口両縁部の前記表面化粧シートの端部を押えるように該第2取付溝に取り付けられた第2標示部材を備えていることを特徴とする踏板。
  7. 請求項1乃至3、5のいずれか1項において、
    前記第1硬質樹脂部における踏板厚さ方向一方側部位から踏板奥行方向他方側に向けて延びるように、かつ前記踏板本体の厚さ方向一方面側に沿うように延出片部が設けられていることを特徴とする踏板。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項において、
    前記軟質樹脂部は、ショアA硬度が50以上、70未満の軟質樹脂組成物から形成され、前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部は、ショアA硬度が70以上、90未満の硬質樹脂組成物から形成されており、かつ前記軟質樹脂組成物と前記硬質樹脂組成物とのショアA硬度の差が10以上であることを特徴とする踏板。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項において、
    前記軟質樹脂部と前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部とは、樹脂主成分が同一とされ、かつ前記軟質樹脂部の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率が前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部よりも大とされていることを特徴とする踏板。
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