JP6646833B2 - 踏板 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、踏板本体の段鼻に、緩衝ブロックを埋設し、この緩衝ブロックを含めた踏板本体の踏面及び蹴込面を樹脂含浸化粧板で被覆した踏板が開示されている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、設置された踏板に対して階下側から対面した状態を基準として、手前側を前方、その逆側を後方とし、この前後方向を踏板の奥行方向とし、また、その状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る踏板1は、図1〜図3に示すように、踏板本体10の厚さ方向一方面(上面)11と奥行方向一端面(前端面)13との角部に厚さ方向一方側(上方側)及び奥行方向一方側(前方側)に向けて開口するように凹所14を設けた構成とされている。また、踏板1は、この凹所14に緩衝部材20を設けた構成とされている。このような構成とすれば、当該踏板1の踏面となる厚さ方向一方面(上面)の奥行方向一端面(前端面)側の角部に緩衝性を付与することができ、この角部に接触した際における衝撃を緩和することができる。
また、硬質樹脂部24に、踏板本体10の凹所14の踏板厚さ方向一方側(上方側)に向く底面部15と軟質樹脂部21の踏板厚さ方向他方側(下方側)との間に位置するように配される第2硬質樹脂部28を設けた構成としている。つまり、緩衝部材20を、軟質樹脂部21と、凹所14の側面部16と軟質樹脂部21との間に位置するように配される第1硬質樹脂部25と、凹所14の底面部15と軟質樹脂部21との間に位置するように配される第2硬質樹脂部28と、が一体成形された構成としている。また、軟質樹脂部21の表面21a,21bを含んで第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28の表面25a,28aを一連状に覆い、かつ踏板本体10の上面11及び前端面13を覆うように表面化粧シート30を貼着した構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28が硬質であるため、荷重が掛けられた際にも、踏板本体10との境界部において形成される段差を小さくすることができる。これにより、荷重が掛けられた際における表面化粧シート30の破損を抑制することができる。また、緩衝部材20と踏板本体10とを接着剤によって固定した場合にも、荷重が掛けられた際における踏板本体10に対する第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28の変形量を小さくすることができるので、これらの界面強度をより向上させることができる。
また、本実施形態では、標示部材32を、取付溝17の開口両縁部の表面化粧シート30の端部31,31を押えるように取付溝17に取り付けた構成としている。このような構成とすれば、上面11側に貼着された表面化粧シート30が標示部材32によって分断されることとなり、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。また、取付溝17の開口両縁部の表面化粧シート30の端部31,31を標示部材32によって押えることができるので、表面化粧シート30の分断された部位における剥離を抑制することができる。
この踏板本体10の上面11と厚さ方向他方面としての下面12とは、略平行状とされ、踏板本体10の前端面13は、これら上面11及び下面12に対して略直交状とされている。図例では、下面12と前端面13との角部に、R面取り形状の面取り部を設けた例を示している。
また、踏板本体10の前端面13と凹所14の底面部15との角部に、細溝19(図1参照)を構成する凹状段部13aを設けた構成としている。この凹状段部13aは、前方側及び上方側に向けて開口するように、かつ踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って切欠状に設けられている。本実施形態では、この凹状段部13aの内面を、凹湾曲面形状としている。
この係合溝15aの踏板厚さ方向に沿う溝深さ寸法や踏板奥行方向に沿う溝幅寸法は、後記する緩衝部材20の係合突起29の嵌め入れが可能なように適宜の寸法とされている。
また、図例では、底面部15を、底面部15における係合溝15aの後方側部位が係合溝15aの前方側部位よりも上方側に位置するように段上がり状の段差形状としている。
また、本実施形態では、この第1取付溝17の開口両縁部のうち後方側縁部を構成する、踏板本体10の上面11と側面部16との角部に、後記する第1標示部材32の頭部33の鍔状部33aを受け入れる凹状段部11aを設けた構成としている。この凹状段部11aは、第1取付溝17の溝幅方向中心側及び上方側に向けて開口するように、かつ踏板本体10の階段幅方向に沿う方向に延びるように全体に亘って切欠状に設けられている。図例では、この凹状段部11aを、上方側に向く底面と、上面11から底面に向かうに従い下るように傾斜する傾斜側面と、によって区画した例を示している。
また、図例では、この第2取付溝18を、階段幅方向に沿う方向(溝長手方向)に見て略矩形状の略矩形溝状とした例を示している。
また、この第2取付溝18の開口両縁部のそれぞれに、上記同様の凹状段部11a,11aを設けた構成としている。
これら取付溝17,18の踏板厚さ方向に沿う溝深さ寸法や踏板奥行方向に沿う溝幅寸法は、後記する標示部材32,32の係合突起34,34の嵌め入れが可能なように適宜の寸法とされている。
本実施形態では、この緩衝部材20を、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが連なるように一体成形された構成としている。つまり、軟質樹脂部21の後方側及び下方側に位置するように、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが連なるように一体成形された構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが凹所14の側面部16と底面部15とに沿うように一連状に設けられることとなる。これにより、第1硬質樹脂部25と第2硬質樹脂部28とが分断されているようなものと比べて、荷重が掛けられた際における各硬質樹脂部25,28の変形を小さくすることができる。この結果、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができ、また、踏板本体10と緩衝部材20との接着界面の強度を効果的に向上させることもできる。
これら軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24の硬度は、緩衝機能を確保する観点や、軟質樹脂部21と硬質樹脂部24との境界部や硬質樹脂部24と踏板本体10との境界部において荷重が掛けられた際に生じる段差を小さくする観点等から適宜、設定されたものでもよい。例えば、軟質樹脂部21を、ショアA硬度が40〜80程度の軟質樹脂組成物から形成されたものとし、硬質樹脂部24を、ショアA硬度が60〜100程度の硬質樹脂組成物から形成されたものとしてもよい。
本実施形態では、軟質樹脂部21を、ショアA硬度が50以上、70未満の軟質樹脂組成物から形成されたものとしている。また、硬質樹脂部(第1硬質樹脂部25及び第2硬質樹脂部28)24を、ショアA硬度が70以上、90未満の硬質樹脂組成物から形成されたものとしている。また、軟質樹脂組成物と硬質樹脂組成物とのショアA硬度の差を10以上としている。
これら軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24をそれぞれに構成する樹脂組成物の樹脂主成分としては、可塑剤の含有率を異ならせることで、硬度を異ならせることが可能なものであればよいが、本実施形態では、ポリ塩化ビニル樹脂としている。
また、軟質樹脂部21及び硬質樹脂部24をそれぞれに構成する樹脂組成物の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率は、緩衝機能を確保する観点や、上記のように隣接する部位同士の硬度差を小さくする観点等から適宜、設定するようにしてもよい。例えば、軟質樹脂部21を構成する軟質樹脂組成物を、樹脂主成分100部(質量部)に対して、80〜140部(質量部)の可塑剤が添加されたものとしてもよい。また、硬質樹脂部24を構成する硬質樹脂組成物を、樹脂主成分100部(質量部)に対して、60〜100部(質量部)の可塑剤が添加されたものとしてもよい。
また、この軟質樹脂部21を、階段幅方向に沿う方向に見て略方形状としている。図例では、軟質樹脂部21の後方側に向く面と第1硬質樹脂部25の前方側に向く面とを平面状に示し、軟質樹脂部21の下方側に向く面と第2硬質樹脂部28の上方側に向く面とを平面状に示しているが、これらの境界部では、混和したような状態となる場合もある。
この第1硬質樹脂部25は、上方側に向く表面を構成する上面25aが踏板本体10の上面11と略同一平面状となり、かつ軟質樹脂部21の上面21aに連なるように面一状に設けられている。
本実施形態では、この第1硬質樹脂部25の踏板厚さ方向一方側端部となる上端部の前方側角部に、前方側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面部25dを設けた構成としている。また、上記した軟質樹脂部21の上面21a側の後端角部に、この傾斜面部25dを覆うように後方側に向けて突出する突片部23を設けた構成としている。このような構成とすれば、荷重が掛けられた際にも、第1硬質樹脂部25と軟質樹脂部21との境界部において形成される段差をより効果的に小さくすることができる。この結果、踏んだ際における違和感をより生じ難くすることができ、また、表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1取付溝17の溝幅方向他方側の溝内側面を構成する、第1硬質樹脂部25の後方側に向く面に、複数の係止溝25cを設けた構成としている。これら係止溝25cは、第1硬質樹脂部25の全長に亘って延びるように、かつ上下に間隔を空けて並列状に設けられている。また、図例では、これら係止溝25cを、第1硬質樹脂部25の上端部から後記する止具止着片部26までに亘って並列状に設けた例を示している。
この止具止着片部26は、第1硬質樹脂部25の下端側部位から後方側に向けて突出するように、かつ第1硬質樹脂部25の全長に亘って設けられている。また、この止具止着片部26は、突出方向先端部となる後端部が上記した踏板本体10の凹所14の側面部16に設けられた受入凹所16aに差し入れられる構成とされている。このような構成とすれば、第1取付溝17の溝幅寸法が比較的に小さいような場合にも、止具止着片部26の前後方向に沿う寸法を大きくすることができ、止具が止具止着片部26の先端等に止着されるようないわゆる打ち損じを抑制することができる。これにより、止具止着片部26を止具によって効果的に踏板本体10に対して止着することができる。
また、図例では、止具止着片部26の突出方向先端部の下面側角部に、R面取り形状の面取り部を設けた構成としている。また、図例では、止具止着片部26の突出方向基端部を薄くして変形を容易とすべく、止具止着片部26の突出方向基端部の下面側入隅部に長手方向に延びるように凹部を全長に亘って設けた例を示している。
また、本実施形態では、この第1硬質樹脂部25の下方側に連なるように、かつ下方側に向けて突出するように係合突起29を設けた構成としている。このような構成とすれば、第1硬質樹脂部25の直下に係合突起29が位置することとなり、係合突起29を踏板本体10の係合溝15aに嵌め入れる際に、第1硬質樹脂部25を押圧することで円滑に嵌め入れることができる。
また、本実施形態では、この係合突起29の厚さ方向両面側に、係合溝15aの両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部29a,29aを設けた構成としている。また、係合突起29の厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、3つ)の抜止片部29a,29aを設けた構成としている。これら抜止片部29a,29aは、ヒレ状(フィン状)とされており、自然状態で、基端側から先端側に向かうに従い上方側に傾斜するように傾斜状に設けられている。また、これら抜止片部29a,29aは、緩衝部材20の全長に亘って設けられたものとしてもよい。
また、この係合突起29の第2硬質樹脂部28の下面からの突出寸法となる上下方向に沿う寸法は、係合溝15aに嵌め入れ可能なように、係合溝15aの溝深さ寸法以下としてもよい。図例では、係合突起29の上下方向に沿う寸法を、係合突起29を係合溝15aに嵌め入れた状態で、係合突起29の先端と係合溝15aの溝底との間に僅かな隙間が形成されるように係合溝15aの溝深さ寸法よりも小とした例を示している。
なお、係合突起29の厚さ方向両面側に、係合溝15aの両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部29a,29aを設けた態様に代えて、係合溝15aの両溝内側面を変形させる係止突条等を設けた態様としてもよい。
この第2硬質樹脂部28は、前方側に向く表面を構成する前面28aが踏板本体10の前端面13と略同一平面状となり、かつ軟質樹脂部21の前面21bに連なるように面一状に設けられている。
本実施形態では、この第2硬質樹脂部28の前端部の下方側角部に、細溝19(図1参照)を構成する凹状段部28bを設けた構成としている。この凹状段部28bは、前方側及び下方側に向けて開口するように、かつ第2硬質樹脂部28の階段幅方向に沿う方向(長手方向)に延びるように全長に亘って設けられている。本実施形態では、この凹状段部28bの内面を、上記した踏板本体10に設けられた凹状段部13aと同様、凹湾曲面形状としている。
また、本実施形態では、この細溝19が溝長手方向に見て、溝底から開口側に向かうに従い拡開するテーパ溝状となるように、これら凹状段部13a,28bを設けた構成としている。このような構成とすれば、細溝19を矩形溝状とした場合と比べて、細溝19の内面に貼着された表面化粧シート30の剥離等を抑制することができる。また、本実施形態では、細溝19の溝底側を、溝幅方向両面に連なるように形成された凹湾曲面形状としている。このような構成とすれば、細溝19の内面に貼着された表面化粧シート30の剥離等をより効果的に抑制することができる。
また、図例では、細溝19を、溝長手方向に見て略半円溝状とした例を示しているが、このような態様に限られず、略U字溝状、略V字溝状、略台形溝状等としてもよく、更には、略矩形溝状等としてもよい。
なお、この細溝19の溝幅寸法や溝深さ寸法は、第2硬質樹脂部28の上下方向に沿う寸法に応じて、また、見栄え上の観点等から適宜、設定されたものとしてもよく、例えば、0.5mm〜3mm程度等としてもよい。
このように踏板本体10の上面11側に貼着された表面化粧シート30は、各取付溝17,18の開口両縁部の凹状段部25b,11a,11a,11aに貼着された部位が各取付溝17,18の開口両縁部側の端部31,31,31,31となる。
また、踏板本体10の前端面13から下面12にも一連状に表面化粧シート30を貼着した構成としている。なお、踏板本体10の奥行方向他端面としての後端面にも表面化粧シート30を貼着した構成としてもよい。また、踏板本体10の階段幅方向両端面の両方または一方にも表面化粧シート30や適宜のエッジシート等を貼着した構成としてもよい。
また、本実施形態では、これら標示部材32,32を、踏板1の上面側において露出する頭部33,33と、各取付溝17,18に嵌め入れられる係合突起34,34と、を備えた構成としている。
また、本実施形態では、これら係合突起34,34の厚さ方向両面側に、緩衝部材20の係合突起29と概ね同様、各取付溝17,18の両溝内側面に変形を伴って当接される抜止片部34a,34aを設けた構成としている。また、各係合突起34,34の厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、3つ)の抜止片部34a,34aを設けた構成としている。これら抜止片部34a,34aは、上記同様、自然状態で、基端側から先端側に向かうに従い上方側に傾斜するように傾斜状に設けられている。また、これら抜止片部34a,34aは、各標示部材32,32の全長に亘って設けられたものとしてもよい。また、第1標示部材32の係合突起34の前方側に設けられた抜止片部34aは、上記した第1硬質樹脂部25の各係止溝25cに係止される構成とされている。
また、これら係合突起34,34の頭部33,33からの突出寸法となる上下方向に沿う寸法は、各取付溝17,18に嵌め入れ可能なように、各取付溝17,18の溝深さ寸法以下としてもよい。図例では、上記同様、各係合突起34,34を各取付溝17,18に嵌め入れた状態で、各係合突起34,34の先端と各取付溝17,18の溝底との間に僅かな隙間が形成される構成とした例を示している。
また、各標示部材32,32は、硬質の合成樹脂系材料から形成されたものでもよく、また、緩衝部材20の硬質樹脂部24と同程度の硬度を有したものでもよい。例えば、緩衝部材20の硬質樹脂部24と同一樹脂組成物から形成されたものでもよい。また、各標示部材32,32の少なくとも頭部33,33の上面側部位を、蓄光性を有したものとしてもよい。
図5及び図6は、第2実施形態に係る踏板の一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、緩衝部材20Aの軟質樹脂部21Aを、階段幅方向に沿う方向に見て、上下方向に沿う寸法よりも前後方向に沿う寸法が大とされた略矩形状としている。また、軟質樹脂部21Aに、上記のような中空部22や突片部23を設けていない態様としている。また、硬質樹脂部24Aの第1硬質樹脂部25Aの上端部に、上記のような傾斜面部25dを設けていない態様としている。
また、本実施形態では、取付溝(第1取付溝)17Aを、第1硬質樹脂部25Aに設けた構成としている。このような構成とすれば、軟質樹脂部21と第1硬質樹脂部25Aとの境界部に取付溝を設けたようなものと比べて、標示部材(第1標示部材)32Aを第1硬質樹脂部25Aによって安定的に支持することができる。また、上記第1実施形態のようなものと比べて、第1取付溝17Aを精度良く設けることができ、第1標示部材32Aをより安定的に支持することができる。
この第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの後方側に向く溝内側面を区画する部位、つまり、軟質樹脂部21A側の部位の前後方向に沿う寸法は、上記第1実施形態と同様の寸法としてもよい。また、図例では、この第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの前方側に向く溝内側面を区画する部位の前後方向に沿う寸法を、第1硬質樹脂部25Aにおける軟質樹脂部21A側の部位の前後方向に沿う寸法と略同寸法とした例を示している。
また、本実施形態では、第1硬質樹脂部25Aの溝底部位26Aを含み、第1硬質樹脂部25Aの下面を、凹所14Aの底面部15Aに当接される平坦面状としている。また、第1硬質樹脂部25Aにおける第1取付溝17Aの前方側に向く溝内側面を区画する部位の後方側に向く面を、凹所14Aの側面部16Aに当接される平坦面状としている。
この延出片部27の上下方向に沿う寸法は、当該部位の強度や、荷重が掛けられた際に生じる境界部における段差を小さくする観点、コンパクト化を図る観点等から適宜、設定されたものとしてもよい。この延出片部27の上下方向に沿う寸法を、例えば、第2硬質樹脂部28Aの上下方向に沿う寸法と同程度としてもよい。
なお、上記のように第2取付溝18Aを設けた態様に代えて、延出片部27と踏板本体10Aとの境界部に跨るように一連状に表面化粧シート30を貼着したような態様としてもよい。このような態様とした場合にも、凹所14Aに配される部位よりも延出片部27の変形量が小さくなることから、当該境界部における表面化粧シート30の破損をより効果的に抑制することができる。
また、各標示部材32A,32Aの係合突起34A,34Aの厚さ方向両面側の抜止片部34Aa,34Aaを、各取付溝17A,18Aの両溝内側面に食い込むように係止する係止爪状としている。また、各係合突起34A,34Aの厚さ方向両面側のそれぞれに、上下方向に間隔を空けて複数(図例では、2つ)の抜止片部34Aa,34Aaを設けた構成としている。
つまり、本実施形態では、係合突起29Aを、第2硬質樹脂部28Aの前後方向途中部位における下面から下方側に向けて突出させるように設けた構成としている。図例では、第2硬質樹脂部28Aの後端側部位における下面に係合突起29Aを設けた例を示している。また、本実施形態では、この係合突起29Aの厚さ方向両面側を、抜止片部が設けられていない平坦面状としている。なお、係合突起29Aの厚さ方向両面側の先端部に、誘いとなる面取り部等を設けた構成としてもよい。
また、踏板本体10Aの凹所14Aは、上記した緩衝部材20Aに対応させた形状とされている。つまり、底面部15Aにおける係合溝15Aaの前方側部位と後方側部位とを略同一平面状としている。また、側面部16Aに、上記のような受入凹所16aを設けていない態様としている。
また、本実施形態に係る踏板1Aによっても、上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。
また、上記各実施形態では、第1標示部材32,32Aと第2標示部材32,32Aとを同一部品とした例を示しているが、異なるものとしてもよい。この場合は、各取付溝17,17A,18,18Aを必要に応じて適宜、変形するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1取付溝17,17A及び第1標示部材32,32Aと、第2取付溝18,18A及び第2標示部材32,32Aと、を設けた例を示しているが、これらのうちの一方または両方を設けないようにしてもよい。例えば、上記のような第1取付溝17,17A及び第1標示部材32,32Aを設けずに、延出片部27を設けたような態様等としてもよい。
また、上記各実施形態では、緩衝部材20,20Aの第1硬質樹脂部25,25Aと第2硬質樹脂部28,28Aとを連なるように一体成形されたものとした例を示しているが、これらが軟質樹脂部21,21Aを介して分断されたようなものとしてもよい。
さらには、このような係合突起29,29Aや係合溝15a,15Aaを、緩衝部材20,20A及び踏板本体10,10Aに設けないようにしてもよい。この場合は、止具及び接着剤によって緩衝部材20,20Aを踏板本体10,10Aに取り付けた態様としてもよい。上記各実施形態に係る踏板1,1Aとしては、その他、種々の変形が可能である。
10,10A 踏板本体
11,11A 上面(厚さ方向一方面)
13,13A 前端面(奥行方向一端面)
14,14A 凹所
15,15A 底面部
16,16A 側面部
17,17A 第1取付溝(取付溝)
18,18A 第2取付溝(取付溝)
19 細溝
20,20A 緩衝部材
21,21A 軟質樹脂部
21a 上面(表面)
21b 前面(表面)
25,25A 第1硬質樹脂部
25a,25Aa 上面(表面)
26 止具止着片部
27 延出片部
28,28A 第2硬質樹脂部
28a,28Aa 前面(表面)
30 表面化粧シート
31 端部
32,32A 第1標示部材、第2標示部材(標示部材)
Claims (9)
- 踏板本体の厚さ方向一方面と奥行方向一端面との角部に厚さ方向一方側及び奥行方向一方側に向けて開口するように設けられた凹所に緩衝部材が設けられた踏板であって、
前記緩衝部材は、当該踏板における前記角部を構成するように配される軟質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板奥行方向一方側に向く側面部と前記軟質樹脂部の踏板奥行方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第1硬質樹脂部と、前記踏板本体の凹所の踏板厚さ方向一方側に向く底面部と前記軟質樹脂部の踏板厚さ方向他方側との間に位置するように配され前記軟質樹脂部よりも硬質の第2硬質樹脂部と、が一体成形された構成とされており、
前記踏板本体の奥行方向一端面と前記第2硬質樹脂部との境界部には、踏板奥行方向一方側に向けて開口する細溝が設けられており、
前記軟質樹脂部の表面を含んで前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部の表面を一連状に覆い、かつ前記踏板本体の厚さ方向一方面及び奥行方向一端面を覆うように表面化粧シートが貼着されていることを特徴とする踏板。 - 請求項1において、
前記緩衝部材は、前記第1硬質樹脂部と前記第2硬質樹脂部とが連なるように一体成形された構成とされていることを特徴とする踏板。 - 請求項1または2において、
前記軟質樹脂部よりも踏板奥行方向他方側において踏板厚さ方向一方側に向けて開口するように取付溝が設けられており、
前記取付溝の開口両縁部の前記表面化粧シートの端部を押えるように該取付溝に取り付けられた標示部材を備えていることを特徴とする踏板。 - 請求項3において、
前記取付溝は、前記踏板本体の凹所の側面部と前記第1硬質樹脂部との隙間によって構成されており、
前記第1硬質樹脂部には、前記取付溝の溝底を構成するように配される止具止着片部が設けられていることを特徴とする踏板。 - 請求項3において、
前記取付溝は、前記第1硬質樹脂部に設けられていることを特徴とする踏板。 - 請求項3乃至5のいずれか1項において、
前記取付溝よりも踏板奥行方向他方側において踏板厚さ方向一方側に向けて開口するように第2取付溝が設けられており、
前記第2取付溝の開口両縁部の前記表面化粧シートの端部を押えるように該第2取付溝に取り付けられた第2標示部材を備えていることを特徴とする踏板。 - 請求項1乃至3、5のいずれか1項において、
前記第1硬質樹脂部における踏板厚さ方向一方側部位から踏板奥行方向他方側に向けて延びるように、かつ前記踏板本体の厚さ方向一方面側に沿うように延出片部が設けられていることを特徴とする踏板。 - 請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記軟質樹脂部は、ショアA硬度が50以上、70未満の軟質樹脂組成物から形成され、前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部は、ショアA硬度が70以上、90未満の硬質樹脂組成物から形成されており、かつ前記軟質樹脂組成物と前記硬質樹脂組成物とのショアA硬度の差が10以上であることを特徴とする踏板。 - 請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記軟質樹脂部と前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部とは、樹脂主成分が同一とされ、かつ前記軟質樹脂部の樹脂主成分に対する可塑剤の含有率が前記第1硬質樹脂部及び前記第2硬質樹脂部よりも大とされていることを特徴とする踏板。
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