JP6644628B2 - レーザー墨出し器 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー墨出し器に関する。
土木、建築工事等に用いられるレーザー墨出し器として、レーザー光源を複数備え、各レーザー光源からそれぞれ異なる方向へレーザー光を射出可能に構成されたものが知られている。
複数のレーザー光源を有するレーザー墨出し器において、それら複数のレーザー光源が全て同時に点灯されるように構成されている場合、搭載されているレーザー光源の数が多いほど、レーザー墨出し器全体の消費電力が増大し、発熱量も増加する。
これに対し、特許文献1には、複数のレーザー光源を有するレーザー墨出し器において、複数のレーザー光源を周期的に点灯させ、且つ同時に点灯させるレーザー光源の最大数を2個までに制限する技術が記載されている。
特開2002−48544号公報
特許文献1に記載の技術では、同時に点灯されるレーザー光源の数が最大でも2個である。そのため、特許文献1に記載の技術では、点灯させたいレーザー光源の数が増えるほど、レーザー光源1つあたりの平均出力が低下して、各レーザー光源から対象物に投射されるレーザー光が見にくくなり、作業効率の低下を招く可能性がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、複数のレーザー光源を有するレーザー墨出し器において、点灯対象のレーザー光源の数が多くても、レーザー墨出し器全体の発熱量及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大を抑制しつつ、各レーザー光源からのレーザー光の視認性を良好に維持できるようにすることを目的とする。
本発明の1つの局面は、対象物に対してレーザー光を投射するレーザー墨出し器であって、レーザーユニットと、点灯モード設定部と、点灯制御部と、を備える。
レーザーユニットは、レーザー光を生成するレーザー光源を有し、そのレーザー光源からのレーザー光を当該レーザー墨出し器の外部へ射出するように構成されている。
点灯モード設定部は、上記少なくとも4つのレーザーユニットが有する各レーザー光源のうちどれを点灯させるかを示す点灯モードを設定するものである。この点灯モード設定部は、点灯モードを、複数の点灯モードのうちの何れかに設定する。設定可能な複数の点灯モードには、特定点灯モードが少なくとも1つ含まれる。特定点灯モードとは、特定個数以上のレーザー光源を点灯対象とする点灯モードである。特定個数は、4以上の所定の個数である。
点灯制御部は、点灯モード設定部により設定されている点灯モードにおける点灯対象のレーザー光源の点灯を個別に制御するものである。この点灯制御部は、少なくとも、設定されている点灯モードが特定点灯モードである場合には、点灯対象の各レーザー光源をその特定点灯モードに対応した特定点灯パターンで点灯させるように構成されている。
特定点灯パターンは、特定点灯モードに対して個別に用意されている。即ち、特定点灯モードが複数ある場合にはそれら複数の特定点灯モード毎に個別に特定点灯パターンが設定されている。また、特定点灯パターンは、その特定点灯パターンに対応した特定点灯モードにおける点灯対象の各レーザー光源の全てが同時に点灯する状態が生じないよう且つ少なくとも3つ以上のレーザー光源は常に同時に点灯した状態となるように、点灯対象の各レーザー光源のうち少なくとも2つであるPWM点灯対象については所定のPWM周期で100%未満のデューティー比に従って点灯させ、且つ上記少なくとも2つのPWM点灯対象のうち少なくとも1つは他のPWM点灯対象とは異なる点灯タイミングで点灯されるように構成されている。
このように構成されたレーザー墨出し器では、点灯モードが特定点灯モードに設定されている場合は、その特定点灯モードにおける点灯対象の複数のレーザー光源は、その特定点灯モードに対応した特定点灯パターンで点灯される。具体的に、点灯対象の各レーザー光源の全てが常時連続的に点灯されるのではなく、点灯対象の各レーザー光源のうち2つ以上のPWM点灯対象はそれぞれPWM駆動され、点灯対象の全てのレーザー光源が同時に点灯する状態は生じない。これにより、点灯対象数が多い特定点灯モードにおいても、レーザー墨出し器全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大が抑制される。
一方、点灯対象の複数のレーザー光源のうち少なくとも3つ以上は常に同時に点灯した状態となる。これにより、点灯対象数が多い特定点灯モードにおいても、点灯対象の各レーザー光源から対象物へ投射されるレーザー光の視認性が良好に維持される。
なお、レーザー光について「点灯」とは、所定の点灯方式にてレーザー光源でレーザー光が生成されることを意味する。レーザー光が連続点灯方式によって連続的に生成されることが「点灯」の一態様であることはもちろんであるが、例えば後述のパルスレーザー光のように、パルス駆動方式によって短周期で間欠的に生成されることも「点灯」の一態様である。
レーザー墨出し器は、点灯対象数が異なる複数の特定点灯モードを有していてもよい。さらに、各特定点灯モードのいずれも、点灯対象の各レーザー光源が全てPWM点灯対象として設定されていてもよい。その場合、各特定点灯モードに対応した各特定点灯パターンの相互間においては、点灯対象数が多いほどデューティー比が小さい値に設定されるようにしてもよい。
このような構成のレーザー墨出し器によれば、特定点灯モードにおいては、点灯対象数が多いほどPWM周期中におけるレーザー光が生成される期間が短くなるため、点灯対象数が多くてもレーザー墨出し器全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大を抑制することが可能となる。
特定点灯パターンは、点灯対象の各レーザー光源の点灯タイミングが、一定の時間間隔で1つずつ順次発生するように構成されていてもよい。
このような構成のレーザー墨出し器によれば、特定点灯モードにおいて、点灯対象の各レーザー光源におけるPWM周期毎のレーザー光の生成タイミングを、適切且つ容易に制御することができる。
特定点灯モードにおいて、点灯対象の各レーザー光源が全てPWM点灯対象であって、点灯対象の各レーザー光源の点灯タイミングが一定の時間間隔で1つずつ順次発生するように構成されている場合は、上記の時間間隔は、PWM周期を当該特定点灯パターンにおける点灯対象数で除算した値であってもよい。このように、PWM周期を点灯対象数で除算して得られる時間間隔をもって点灯タイミングを順次ずらしながら点灯させることで、同時に点灯するレーザー光源の最大数をより低く抑えることができる。
また、特定点灯パターンは、次のように設定されていてもよい。即ち、PWM周期の始点から終点までの期間を時間間隔毎に分割してなる複数の期間をそれぞれ区分期間とする。そして、各区分期間毎の、その区分期間においてどのレーザー光源を点灯させるかを示す区間点灯情報が、特定点灯パターンとして設定されていてもよい。
このような構成のレーザー墨出し器では、特定点灯モードにおいては、時間間隔の経過により区分期間が切り替わる毎に、その切り替わり後の区分期間に対応した区分点灯情報に従って、点灯対象の各レーザー光源の点灯が制御される。このように、区分期間毎に区分点灯情報に基づいて各レーザー光源の点灯を制御することで、所望の特定点灯パターンを容易に実現できる。
特定点灯パターンは、レーザー光源の点灯対象数にかかわらず、同時に点灯するレーザー光源の数が、常に、特定個数より少ない規定同時点灯数となるように設定されていてもよい。
即ち、点灯対象数が特定個数以上の特定点灯モードにおいては、点灯対象の各レーザー光源のうち少なくとも2つがPWM駆動されるが、その際、同時に点灯するレーザー光源の数を、常に、特定個数より少ない(ただし前述の通り3つ以上の)規定同時点灯数に抑えるようにしてもよい。
このような構成のレーザー墨出し器によれば、特定点灯モードにおいては、点灯対象数の大小にかかわらず同時に点灯するレーザー光源の数は同数であり且つ特定個数よりも少ない数である。そのため、特定点灯モードにおける、レーザー墨出し器全体の発熱量及びレーザー光生成に必要なエネルギーを、点灯対象数にかかわらず同等レベルに抑えることができる。
点灯制御部は、点灯モード設定部により設定されている点灯モードが特定点灯モードではない場合は、設定されている点灯モードに対応した点灯対象のレーザー光源を全て連続的に点灯させるように構成されていてもよい。
このような構成のレーザー墨出し器によれば、点灯対象数が特定個数より少ない点灯モードの場合には、点灯対象の全てのレーザー光源が連続的に点灯するため、レーザー墨出し器全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大を抑えつつ、視認性の高いレーザー光の投射が実現される。
また、点灯制御部は、点灯対象のレーザー光源の点灯を、その点灯期間中に一定周期のパルスレーザー光を生成させることにより行うよう構成されていてもよい。そして、PWM周期は、パルスレーザー光の一定周期よりも長い周期であってもよい。
パルスレーザー光とは、前述のように、パルス駆動方式によって一定周期で間欠的に生成されるレーザー光である。レーザー光源がレーザー光としてパルスレーザー光を生成する構成である場合、PWM周期をそのパルス駆動方式における一定周期よりも長い周期とすることで、パルスレーザー光のPWM駆動を適切に行うことができる。
上記少なくとも4つのレーザーユニットのうち、少なくとも1つは、緑色のレーザー光を射出するように構成されていてもよい。
緑色のレーザー光を射出するための具体的構成は種々考えられ、例えばレーザー光源自体は緑色とは異なる色のレーザー光を生成するものを用い、そのレーザー光を光学的に波長変換して緑色のレーザー光に変換する構成であってもよい。また例えば、レーザー光源自体が緑色のレーザー光を生成するように構成されていてもよい。
緑色のレーザー光を射出するように構成されたレーザーユニットは、レーザー光源自体が緑色のレーザー光を生成する構成であるか否かにかかわらず、他の色のレーザー光を射出するレーザーユニットと比べて発熱量や消費エネルギーが大きい。しかし、少なくとも特定点灯モードにおいては、前述のように特定点灯パターンに従って、点灯対象のレーザー光源のうち少なくとも2つはPWM駆動されるため、レーザーユニットが緑色のレーザー光を射出する構成であっても、レーザー墨出し器全体の発熱量及び消費エネルギーの増大を抑制できる。
実施形態のレーザー墨出し器及びリモコン受光器を示す斜視図である。 実施形態のレーザー墨出し器の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態のレーザー墨出し器における、レーザー光源の点灯対象数とデューティー比との関係を示す説明図である。 点灯数が6灯の第6点灯モードの場合に用いられる第6点灯パターンの一例を示す説明図である。 点灯数が8灯の第8点灯モードの場合に用いられる第8点灯パターンの一例を示す説明図である。 点灯数が3灯の第3点灯モードの場合に用いられる第3点灯パターンの一例を示す説明図である。 実施形態の点灯モード切替処理のフローチャートである。 実施形態の点灯制御処理のフローチャートである。 実施形態のタイマ割込Aの処理のフローチャートである。 実施形態のタイマ割込Bの処理のフローチャートである。 レーザー光源の点灯数とデューティー比との関係の他の例を示す説明図である。 特定点灯パターンの他の例を示す説明図。 特定点灯パターンの他の例を示す説明図。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)レーザー墨出し器及びリモコン受光器の概要
図1に示すように、本実施形態のレーザー墨出し器10は、支持本体11と、回転本体12とを備える。支持本体11は、複数の脚部14を介して床面101に載置される。本実施形態では、例えば3つの脚部14を備えている。支持本体11は、3つの脚部14によって、床面101やその他のレーザー墨出し器10の設置場所で支持される。
回転本体12は、支持本体11に対して中心軸L1を中心として回転可能に構成されている。図1は、レーザー墨出し器10が、床面101に対して中心軸L1が垂直な状態で設置されている状態を示している。
回転本体12は、中心軸L1を中心として軸線方向に延びる略円柱形状に形成されている。回転本体12は、外部へレーザー光を射出する8つのレーザーユニット21〜28を備える。
図1は、8つのレーザーユニット21〜28のうち、4つのレーザーユニット21〜24が中心軸L1を中心とする周方向に沿って所定の間隔(例えば90度間隔)で設けられ、他の4つのレーザーユニット25〜28も中心軸L1を中心とする周方向に沿って所定の間隔(例えば90度間隔)で設けられている例を示している。
各レーザーユニット21〜28は、それぞれ、回転本体12の側面から外部へレーザー光を射出可能に設けられている。各レーザーユニット21〜28から射出されたレーザー光は、それぞれ、その射出方向に存在する対象物に投射され、その対象物上で視認可能な状態となる。図1に示す床面101及び壁面102は、レーザー光が投射される対象物の一例である。
各レーザーユニット21〜28は、レーザー光を生成するレーザー光源と、レーザー光源にて生成されたレーザー光を所定の方向に偏光させて外部へ射出させる偏光部とを有する。
本実施形態では、各レーザーユニット21〜28のうち4つのレーザーユニット21〜24は、レーザー光源により生成されたレーザー光が偏光部にて垂直方向に偏光されることにより、垂直方向基準線を示す垂直レーザー光120を外部へ射出するように構成されている。また、各レーザーユニット21〜28のうち他の4つのレーザーユニット25〜28は、レーザー光源により生成されたレーザー光が偏光部にて水平方向に偏光されることにより、水平方向基準線を示す水平レーザー光を外部へ射出するように構成されている。
図1に示した8つのレーザーユニット21〜28の配置はあくまでも一例である。8つのレーザーユニット21〜28がそれぞれ、回転本体12におけるどの部位に設けられるか、即ち回転本体12からどの方向へレーザー光を射出するように設けられるか、については、適宜決めてもよい。また、8つのレーザーユニット21〜28のうちどれが垂直レーザー光を射出するものであってどれが水平レーザー光を射出するものであるかについても、適宜決めてもよい。
図1は、8つのレーザーユニット21〜28のうちの1つのレーザーユニット21から垂直レーザー光120が射出され、その垂直レーザー光120が床面101から壁面102に渡って投射されている状態を示している。また、図1は、床面101に地墨ポイント光130が射出されている状態を示している。
また、レーザー墨出し器10には、図1に示すように、切替モードスイッチ40が設けられている。この切替モードスイッチ40は、レーザー墨出し器10の点灯モードを複数種類の点灯モードの何れかに設定するために使用者により押し操作されるスイッチである。切替モードスイッチ40は、本実施形態ではタクタイルスイッチ、即ち、使用者により押し操作されている間だけオンされる自動復帰型のスイッチである。なお、切替モードスイッチ40がタクタイルスイッチであることはあくまでも一例であり、他の種類のスイッチであってもよい。
本実施形態のレーザー墨出し器10は、第1点灯モードから第8点灯モードまでの8種類の点灯モードを有し、そのうち何れか1つの点灯モードに設定されるように構成されている。本実施形態では、点灯モードは、切替モードスイッチ40が押し操作される度に、第1点灯モード、第2点灯モード、第3点灯モード、・・・第7点灯モード、第8点灯モード、という順で順次切り替わる。なお、この切り替えはいわゆるループバックスイッチ方式により行われるため、第8点灯モードの次は第1点灯モードに切り替わる。各点灯モードの具体的内容については後述する。
レーザー墨出し器10から射出されるレーザー光の射出方向は、例えば回転本体12を回転させることにより行うことができる。回転本体12は、例えば使用者が自ら手操作によって回転させることができるのに加え、リモコン受光器60から無線による遠隔操作によって回転させることもできる。
リモコン受光器60は、レーザー墨出し器10へ遠隔回転信号を無線送信するための送信部(不図示)を備える。なお、レーザー墨出し器10は、リモコン受光器60から無線送信された遠隔回転信号を受信するための受信部(不図示)を備えている。遠隔制回転信号は、本実施形態では、赤外線を伝送媒体とした無線通信により送受信される。
また、リモコン受光器60は、回転本体12を回転させるための不図示の回転スイッチを備えている。使用者がその回転スイッチを操作すると、その操作内容に応じた遠隔回転信号が送信される。レーザー墨出し器10の支持本体11には、回転本体12を回転させるための回転駆動部(不図示)が設けられている。この回転駆動部は、例えば、モータと、モータの回転を回転本体12に伝達することにより回転本体12を回転させる回転伝達機構とを有する。リモコン受光器60から送信された遠隔回転信号がレーザー墨出し器10で受信されると、その遠隔回転信号に従って回転駆動部が動作し、回転本体12が回転する。
また、リモコン受光器60は、レーザー墨出し器10から射出されたレーザー光を受光するための受光部61を備える。リモコン受光器60は、受光部61における所定の中心位置にレーザー光が入射されると、その旨を周囲に報知するように構成されている。この報知は、例えばブザーを鳴動させたり、ランプを点灯させたりすること等によって行ってもよい。
また、本実施形態では、レーザー墨出し器10とリモコン受光器60とによって、自動追尾機能が実現される。自動追尾機能とは、レーザー光がリモコン受光器60の受光部61の中心位置に入射される状態となるようにリモコン受光器60から回転本体12の回転位置を自動調整する機能である。自動追尾機能が実行されると、リモコン受光器60は、レーザー光を受光部61に入射させるために、レーザー墨出し器10へ遠隔回転信号を送信して回転本体12を回転させる。受光部61にレーザー光が入射したら、さらに、そのレーザー光が受光部61の中心位置に入射した状態となるように、遠隔回転信号によって回転本体12を回転させる。そして、レーザー光が受光部61の中心位置に入射した状態となったら、レーザー墨出し器10へ回転停止信号を送信することによって、回転本体12の回転を停止させる。
(2)レーザー墨出し器の電気的構成
レーザー墨出し器10の電気的構成について、図2を用いて説明する。なお、図2は、レーザー墨出し器10が備える各種構成要素のうち、主に点灯モードの切り替えに関わる構成要素を抜粋して示している。
レーザー墨出し器10は、図2に示すように、切替モードスイッチ検出部41と、第1制御部42と、第2制御部43と、電源部44と、電圧生成部45と、前述の8つのレーザーユニット21〜28と、を備える。
8つのレーザーユニット21〜28は、それぞれ、レーザー光を生成するレーザー光源31〜38を備えている。なお、レーザー光とは、周知の通り、指向性、収束性の高いコヒーレントな人工光である。レーザー光を生成する各レーザー光源31〜38は、本実施形態では、例えば半導体レーザーである。ただし、各レーザー光源31〜38が半導体レーザーであることはあくまでも一例であり、例えばガスレーザー、固体レーザーなどの他の方式のレーザー光源であってもよい。
また、各レーザー光源31〜38は、いずれも、緑色のレーザー光を生成するように構成されており、各レーザーユニット21〜28からは緑色のレーザー光が射出される。緑色のレーザー光とは、波長が495nm〜570nmの範囲のレーザー光である。ただし、対象物に投射されるレーザー光の視認性を考慮すると、緑色のレーザー光としては、好ましくは、510nm〜540nmの範囲の波長のレーザー光であるとよい。
本実施形態では、各レーザー光源31〜38により生成されるレーザー光は、パルスレーザー光である。即ち、各レーザー光源31〜38は、パルス駆動方式によりレーザー光を生成するように構成されている。パルス駆動とは、レーザー光を連続的に生成させるのではなく一定周期で間欠的に生成させる駆動方式である。各レーザー光源31〜38のパルス駆動は、第2制御部43によって個別に行われる。パルス駆動の周期は適宜決めることができるが、本実施形態では、例えば約0.003秒、周波数に換算すると300Hzである。
なお、本実施形態においてレーザー光としてパルスレーザー光を生成するようにしている主な理由の1つに、リモコン受光器60に対してレーザー光を安定して認識させることが挙げられる。リモコン受光器60は、受光部61にレーザー光が入射されたか否かの判断を、主に入射された光の周波数に基づいて行う。リモコン受光器60の受光部61には、レーザー墨出し器10からのレーザー光のみが入射されるわけではなく、使用環境に応じて様々な波長の光が入射される。そこで、受光部61に入射された光の中にレーザー墨出し器10からのレーザー光が含まれているかどうかを精度良く判定できるよう、レーザー墨出し器10からは所定周波数(本実施形態では300Hz)のパルスレーザー光を射出するようにしている。そして、リモコン受光器60は、受光部61に入射された光の周波数を分析し、300Hzまたはその近傍の周波数の光が入射されている場合に、レーザー墨出し器10からのレーザー光が入射されたと判定するように構成されている。
電源部44は、レーザー墨出し器10内の各部を動作させるための電源電力を供給する。本実施形態では、電源部44は所定電圧値の直流電圧をレーザー墨出し器10の内部へ供給するように構成されている。電源部44からの直流電圧は、少なくとも電圧生成部45に入力される。
電圧生成部45は、制御電圧生成部46と、駆動電圧生成部47とを有する。制御電圧生成部46は、電源部44から入力された直流電圧を、所定の第1電圧値(例えば3.3V)の制御電圧に変換する。そして、その制御電圧を、少なくとも第1制御部42及び第2制御部43へ供給する。第1制御部42及び第2制御部43は、制御電圧生成部46から供給される制御電圧によって動作する。
駆動電圧生成部47は、電源部44から入力された直流電圧を、第1電圧値よりも高い所定の第2電圧値(例えば8V)の駆動電圧に変換する。そして、その駆動電圧を、8つのレーザーユニット21〜28に供給する。8つのレーザーユニット21〜28が有する各レーザー光源31〜38は、駆動電圧生成部47から供給される駆動電圧を電源として点灯する。
切替モードスイッチ検出部41は、図1に示した切替モードスイッチ40が押し操作された場合に、その押し操作されたことを示す操作信号を第1制御部42へ出力する。
第1制御部42及び第2制御部43は、本実施形態では、CPU、記録媒体、I/O等を有する周知のマイクロコンピュータを備え、そのマイクロコンピュータによって各種の機能が実現されるように構成されている。
即ち、第1制御部42及び第2制御部43においては、各種機能の少なくとも一部又は全てが、CPUが記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。なお、制御部を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。また、制御部においてプログラムに従って実現される機能の一部又は全てを、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
第1制御部42は、切替モードスイッチ検出部41から操作信号が入力される度、即ち切替モードスイッチ40が押し操作される度に、点灯モードを、第1点灯モードから第8点灯モードまでループバックスイッチ方式により順次切り替える。
第1点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた1つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。なお、以下の説明では、第1点灯モードにおける点灯対象の1つのレーザー光源を、「第1ユニット」とも称する。
第2点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた2つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第2点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニットと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第2ユニット」とも称する)である。
第3点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた3つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第3点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニット及び第2ユニットと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第3ユニット」とも称する)である。
第4点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた4つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第4点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニット〜第3ユニットの3つと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第4ユニット」とも称する)である。
第5点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた5つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第5点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニット〜第4ユニットの4つと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第5ユニット」とも称する)である。
第6点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた6つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第6点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニット〜第5ユニットの5つと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第6ユニット」とも称する)である。
第7点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38のうち予め決められた7つのレーザー光源のみを点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第7点灯モードにおける点灯対象は、上記の第1ユニット〜第6ユニットの6つと、他の何れか1つのレーザー光源(以下、「第7ユニット」とも称する)である。
第8点灯モードは、8つのレーザー光源31〜38を点灯させる点灯モードである。本実施形態では、第8点灯モードにおける点灯対象は、第1ユニット〜第8ユニット、即ち8個全てである。
なお、第1点灯モード〜第7点灯モードにおいて、8つのレーザー光源31〜38のうち具体的にどのレーザー光源を点灯対象とするかについては、適宜決めてもよい。
第1制御部42は、点灯数カウンタを備えており、切替モードスイッチ40が押し操作される度に、その点灯数カウンタの値である点灯数カウンタ値Koを1つ増加させる。また、点灯数カウンタ値Koは、記録媒体に保存される。
本実施形態では、点灯数カウンタ値Koと点灯モードとが一対一で対応付けられており、第1点灯モード〜第8点灯モードをまとめて第n点灯モード(nは1〜8の自然数)と表現した場合、「n」は「Ko」と同値となる。つまり、点灯数カウンタ値Koが変化する度に、点灯モードもその変化後のカウンタ値Koに対応した第n(=Ko)点灯モードに設定変更される。
第1制御部42は、切替モードスイッチ40が押し操作される度に、上記のように点灯モードを切り替えて、その切り替え後の点灯モードを第2制御部43へ通知する。
第2制御部43は、第1制御部42から点灯モードが通知されると、その通知された点灯モードにおける点灯対象のレーザー光源を、その点灯モードに対応した点灯パターンに従って個別に点灯させる。
各点灯モードに対しては、その点灯モードにおける点灯対象のレーザー光源を点灯させる際の点灯パターンが決められている。即ち、第n点灯モードに対しては第n点灯パターンが決められている。点灯モード毎の各点灯パターンは、第2制御部43において例えば前述の記録媒体に予め保存されている。
本実施形態では、第1点灯モード〜第5点灯モードまで、即ちレーザー光源の点灯対象数が5個以下の場合は、点灯対象のレーザー光源が全て連続的に点灯される。つまり、第1点灯パターン〜第5点灯パターンは、いずれも、点灯対象のレーザー光源を全て連続的に点灯させるように構成されている。
一方、特定点灯モードの一例である第6点灯モード〜第8点灯モード、即ちレーザー光源の点灯対象数が6個以上の場合は、点灯対象のレーザー光源が全て所定のデューティー比にてPWM駆動される。
具体的に、図3に示すように、点灯対象数が6個である第6点灯モードにおける第6点灯パターンは、点灯対象の各レーザー光源、即ち第1ユニット〜第6ユニットを、いずれも約83%のデューティー比に従って点灯させるように構成されている。つまり、第6点灯パターンにおいては、図4にも例示しているように、点灯対象のレーザー光源の各々が、PWM周期Tp全体における5/6の期間に点灯されて1/6の期間は消灯される。
また、点灯対象数が7個である第7点灯モードにおける第7点灯パターンは、図3に示すように、点灯対象の各レーザー光源、即ち第1ユニット〜第7ユニットを、いずれも約71%のデューティー比に従って点灯させるように構成されている。つまり、第7点灯パターンにおいては、点灯対象のレーザー光源の各々が、PWM周期Tp全体における5/7の期間に点灯されて2/7の期間は消灯される。
また、点灯対象数が8個である第8点灯モードにおける第8点灯パターンは、図3に示すように、点灯対象の各レーザー光源、即ち第1ユニット〜第8ユニットを、いずれも約63%のデューティー比に従って点灯させるように構成されている。つまり、第8点灯パターンにおいては、図5にも例示しているように、点灯対象のレーザー光源の各々が、PWM周期Tp全体における5/8の期間に点灯されて3/8の期間は消灯される。
なお、本実施形態では、第6点灯パターン〜第8点灯パターンのいずれも、PWM周期Tpは同じ値である。具体的には、本実施形態のPWM周期Tpを周波数に換算すると例えば60Hzである。ただし、このように異なる複数の点灯パターンでPWM周期Tpを同じ値にすることは必須ではない。
また、PWM周期Tpは適宜決めてもよい。例えば、レーザー光のパルス駆動周期を考慮して、パルス駆動周期よりも長い周期の範囲内で適宜決めてもよい。ただし、PWM周期Tpが長すぎると、点灯のオン、オフの切り替わり(即ち点灯と消灯の切り替わり)に起因するレーザー光の点滅が使用者に視認されて使用者に不快感を与えるおそれがある。そのため、レーザー光の点滅が使用者に視認されない程度の短い周期(例えば周波数に換算して50Hz以上)にするのが好ましい。因みに、本実施形態では、レーザー光のパルス駆動の周波数が300Hzであるため、PWM駆動の周波数は、300Hzよりも低い周波数(具体的には例えば60Hz)に設定されている。
本実施形態では、点灯対象数が6個以上である第6点灯パターン〜第8点灯パターンについては、点灯対象のレーザー光源を100%未満の所定のデューティー比に従って点灯させるように構成されている。また、点灯対象数が多い点灯パターンほどデューティー比は小さい値に設定されている。
なお、点灯対象数が5個以下である第1点灯パターン〜第5点灯パターンについては、図3に示すように、点灯対象のレーザー光源の全てをデューティー比100%で点灯(即ち前述のように連続点灯)させるように構成されている。
また、第6点灯パターン〜第8点灯パターンについては、点灯対象の各レーザー光源が100%未満のデューティー比で点灯されるのに加え、レーザー光源毎の点灯タイミングも異なっている。
即ち、本実施形態では、点灯対象数が6個以上の点灯モードにおいては、点灯対象の各レーザー光源の全てが同時に点灯する状態が生じないよう、且つ、5つのレーザー光源は常に同時に点灯した状態となるようにするために、点灯対象のレーザー光源の相互間で点灯タイミングが異なっている。
具体的に、本実施形態では、点灯対象数が6個以上の点灯モードにおいては、点灯対象の各レーザー光源の点灯タイミングが、一定の時間間隔で1つずつ順次発生するように構成されている。また、その時間間隔は、本実施形態では、PWM周期Tpを点灯対象数で除算した値である。
例えば第6点灯パターンの場合、図4に例示するように、点灯対象の6個のレーザー光源(第1ユニット〜第6ユニット)が、それぞれPWM周期Tpで、デューティー比約83%で点灯される。そして、第1ユニット〜第6ユニットの順に、点灯タイミングが、一定の時間間隔Taずつずれている。この時間間隔Taは、PWM周期Tpを、点灯対象数である6で除算した値である。
この第6点灯パターンは、より具体的には、PWM周期Tpの始点から終点までの期間を時間間隔Taで分割してなる6つの期間をそれぞれ区分期間として、区分期間毎の区間点灯パターンP1〜P6として設定されている。各区間点灯パターンP1〜P6は、それぞれ、対応する区分期間においてどのレーザー光源を点灯させるかを示す情報である。
点灯モードが第6点灯モードに設定されていてこの第6点灯パターンに従ってレーザー光の点灯が制御される際、点灯開始時には、まず区間点灯パターンP1にて点灯される。即ち、第2ユニット以外の他の5つのユニットが点灯される。その後、時間間隔Taが経過すると、区間点灯パターンP2に切り替わり、これにより第3ユニットが消灯されて第2ユニットが点灯される。その後さらに時間間隔Taが経過すると、区間点灯パターンP3に切り替わり、これにより第4ユニットが消灯されて第3ユニットが点灯される。
このようにして、PWM周期内で区間点灯パターンP1から区間点灯パターンP6まで区間点灯パターンが切り替わり、それに応じて点灯対象のレーザー光源も切り替わる。ただし、区間点灯パターンが切り替わっても、同時に点灯されるレーザー光源の数は一定であり、本実施形態では5つである。なお、区間点灯パターンの切り替えは、本実施形態では、後述するようにタイマ割込によって行われる。図4中の「ti」は、タイマ割込が発生するタイミングを示している。
第8点灯パターンの場合も、第6点灯パターンの場合と同様の要領で点灯制御される。即ち、第8点灯パターンの場合、図5に例示するように、点灯対象の8個のレーザー光源(第1ユニット〜第8ユニット)が、それぞれPWM周期Tpで、デューティー比約63%で点灯される。そして、点灯対象の第1ユニット〜第8ユニットの順に、点灯タイミングが、一定の時間間隔Tbずつずれている。この時間間隔Tbは、PWM周期Tpを、点灯対象数である8で除算した値である。
この第8点灯パターンは、より具体的には、PWM周期Tpの始点から終点までの期間を時間間隔Tbで分割してなる8つの期間をそれぞれ区分期間として、区分期間毎の区間点灯パターンP1〜P8として設定されている。各区間点灯パターンP1〜P8は、それぞれ、対応する区分期間においてどのレーザー光源を点灯させるかを示す情報である。
点灯モードが第8点灯モードに設定されていてこの第8点灯パターンに従ってレーザー光の点灯が制御される際、点灯開始時には、まず区間点灯パターンP1にて点灯される。即ち、第2ユニット〜第4ユニット以外の他の5つのユニットが点灯される。その後、時間間隔Tbが経過すると、区間点灯パターンP2に切り替わり、これにより第5ユニットが消灯されて第2ユニットが点灯される。その後さらに時間間隔Tbが経過すると、区間点灯パターンP3に切り替わり、これにより第6ユニットが消灯されて第3ユニットが点灯される。
このようにして、PWM周期内で区間点灯パターンP1から区間点灯パターンP8まで区間点灯パターンが切り替わり、それに応じて点灯対象のレーザー光源も切り替わる。ただし、区間点灯パターンが切り替わっても、同時に点灯されるレーザー光源の数は一定であり、本実施形態では5つである。
第7点灯パターンについても、図示は省略したが、第6点灯パターンや第8点灯パターンと同じ要領で点灯制御される。即ち、PWM周期内において、区間点灯パターンが、PWM周期Tpを点灯対象数の7で除算した値の時間間隔で、区間点灯パターンP1〜P7まで順次切り替わる。また、区間点灯パターンが切り替わっても、同時に点灯されるレーザー光源の数は一定であり、本実施形態では5つである。
つまり、本実施形態では、特定点灯モードの一例である第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、点灯モードによってデューティー比は異なるものの、常に同じ個数(本実施形態では5個)のレーザー光源が同時に点灯された状態となる。またその個数は、第6点灯モード〜第8点灯モードのいずれも同じ個数である。
一方、点灯対象数が5個以下である第1点灯パターン〜第5点灯パターンについては、前述の通り、点灯対象のレーザー光源が全てデューティー比100%で点灯される。例えば第3点灯パターンの場合、図6に例示するように、点灯対象の3つのレーザー光源(第1ユニット〜第3ユニット)が連続的に点灯される。
なお、第3点灯パターンにおいても、第6点灯パターン〜第8点灯パターンと同じように、区間点灯パターンP1〜P3が設定されている。ただし、第3点灯パターンは3つのレーザー光源を常時点灯させる点灯パターンであるため、本実施形態では、点灯開始時に最初の区間点灯パターンP1に基づいて3つ全てが点灯されるものの、その後は、区間点灯パターンが参照されることなく3つのレーザー光源の点灯が継続される。
(3)第1制御部による点灯モード切替処理
次に、上述した点灯モードの切り替えを実現するために第1制御部42により実行される点灯モード切替処理について、図7を用いて説明する。第1制御部42は、制御電圧が供給されて動作を開始すると、図7の点灯モード切替処理を実行する。
第1制御部42は、図7の点灯モード切替処理を開始すると、S110で、保存されている点灯数カウンタ値Koを読み込む。そして、読み込んだ点灯数カウンタ値Koに従って点灯モードを設定する。具体的に、点灯モードを、第Ko点灯モードに設定する。
S120では、第2制御部43へ、点灯モード信号を出力する。点灯モード信号は、S110で設定した点灯モードを示す信号である。つまり、S120は、第2制御部43へ現在の点灯モードを通知する処理であり、ひいては、その点灯モードに対応した点灯パターンでレーザー光を点灯させるよう第2制御部43へ指示する処理ともいえる。
S130では、切替モードスイッチ40が押し操作されたか否か判断する。切替モードスイッチ40が押し操作されていない場合はS130の判断処理を繰り返す。切替モードスイッチ40が押し操作された場合は、S140で、点灯数カウンタ値Koが8であるか否か判断する。
点灯数カウンタ値Koが8である場合、即ち点灯モードが第8点灯モードに設定されている場合は、S150で、点灯数カウンタ値Koを1に設定することにより点灯モードを第1点灯モードに切り替えて、S170に進む。
S140で、点灯数カウンタ値Koが8ではない場合、即ち点灯モードが第1点灯モード〜第7点灯モードの何れかに設定されている場合は、S160で、現在の点灯数カウンタ値Koに1加算することにより点灯数カウンタ値Koを更新し、その更新後の点灯数カウンタ値Koに対応した点灯モードに切り替えて、S170に進む。
S170では、保存されている点灯数カウンタ値Koを、S150又はS160で更新された点灯数カウンタ値Koに更新する。S170の処理後は、S120に移行する。S170からS120に移行した場合、そのS120では、S170の直前のS150又はS160で切り替えられた新たな点灯モードを示す点灯モード信号を第2制御部43へ送信する。
(4)第2制御部による点灯制御処理
次に、点灯モードに応じた点灯パターンでのレーザー光の点灯を実現するために第2制御部43により実行される点灯制御処理について、図8を用いて説明する。第2制御部43は、制御電圧が供給されて動作を開始すると、図8の点灯制御処理を実行する。
第2制御部43は、図8の点灯制御処理を開始すると、S210で、第1制御部42から点灯モード信号が入力されたか否か判断する。点灯モード信号が入力されるまではS210の判断処理を繰り返す。点灯モード信号が入力された場合は、S220に進む。
S220では、入力された点灯モード信号が示す点灯モード、即ち現在設定されている点灯モードにおける、点灯対象数nに応じた、タイマ割込設定を実行する。なお、このときの点灯モードにおける点灯対象数nは、第1制御部42の点灯数カウンタ値Koと同値である。
S220のタイマ割込設定は、図10に示すタイマ割込Bの処理を実行する割込周期を決定する処理である。図10のタイマ割込Bは、区間点灯パターンを切り替える処理である。そのため、S220のタイマ割込設定は、換言すれば、前述の時間間隔を算出する処理、即ち前述の区間点灯パターンを切り替えるタイミングを決定する処理であるともいえる。
具体的に、S220では、PWM周期Tpを点灯対象数nで除算することにより、タイマ割込Bの割込周期Bを決定する。例えば点灯モードが第8点灯モードに設定されている場合、S220では、PWM周期Tpである1/60を8で除算する演算が行われ、これにより、割込周期Bとして(1/480)秒が算出される。
S230では、区間パターンカウンタのカウンタ値である区間パターンカウンタ値Ksを1にセットする。区間パターンカウンタは、区間点灯パターンを決定づけるためのカウンタである。
S240では、現在の点灯モードに対応した点灯パターンにおける、区間点灯パターンP1にて、レーザー光を点灯させる。例えば点灯モードが第8点灯モードに設定されている場合、S240では、図5に示した区間点灯パターンP1に従い、第2ユニット〜第4ユニットを除く5つのレーザー光源を点灯させる。
そして、S250でタイマ割込Aを開始させ、S260でタイマ割込Bを開始させて、S210に戻る。
タイマ割込Aは、図9に示すように、レーザー光源をパルス駆動させるための処理であり、このタイマ割込Aの割込周期Aとしては前述のパルス駆動周期が予め設定されている。そのため、S250でタイマ割込Aが開始されると、以後、割込周期Aが経過する度に、第2制御部43は、図9のタイマ割込Aの処理を実行する。また、S260でタイマ割込Bが開始されると、以後、割込周期Bが経過する度に、第2制御部43は、図10のタイマ割込Bの処理を実行する。
(5)タイマ割込Aの説明
タイマ割込Aの処理内容について、図9を用いて説明する。第2制御部43は、図9に示すタイマ割込Aの処理を開始すると、S310で、現在の点灯モードにおける点灯対象のレーザー光源が点灯オンされているか否か判断する。点灯オンとは、点灯対象のレーザー光源が実際にレーザー光を生成していることを意味する。逆に、後述する点灯オフとは、点灯対象のレーザー光源が実際にレーザー光を生成していないことを意味する。つまり、パルスレーザー光において周期的に発生する、レーザー光が生成されている期間は、点灯オンされている期間である。逆に、パルスレーザー光において周期的に発生する、レーザー光が生成されない期間は、点灯オフされている期間である。
S310で、点灯対象のレーザー光源が点灯オンされている場合、即ち実際にレーザー光が生成されている場合は、S320で、その点灯対象のレーザー光源を点灯オフにさせる。つまり、点灯対象のレーザー光源に対してレーザー光の生成を停止させる。一方、S310で、点灯対象のレーザー光源が点灯オンされていない場合、即ち点灯オフされていて実際にレーザー光が生成されていない場合は、S330で、その点灯対象のレーザー光源を点灯オンにさせる。つまり、点灯対象のレーザー光源に対してレーザー光を生成させる。
このタイマ割込Aの処理が割込周期Aで周期的に実行されることにより、レーザー光源のパルス駆動が実現される。
(6)タイマ割込Bの説明
タイマ割込Bの処理内容について、図10を用いて説明する。第2制御部43は、図10に示すタイマ割込Bの処理を開始すると、S410で、区間パターンカウンタ値Ksを、現在の値から1加算する。S420では、現在の点灯モードにおける点灯対象数nが5灯以下か否か、即ち現在の点灯モードが第1点灯モード〜第5点灯モードの何れかであるか否かを判断する。点灯対象数nが5灯以下の場合、即ち現在の点灯モードが第1点灯モード〜第5点灯モードの何れかである場合は、S440に進む。
点灯対象数nが6灯以上の場合、即ち現在の点灯モードが第6点灯モード〜第8点灯モードの何れかである場合は、S430に進む。S430では、現在の点灯モードに対応した点灯パターンにおける、区間パターンカウンタ値Ksに対応した区間点灯パターンPKsにて、レーザー光を点灯させる。例えば点灯モードが第8点灯モードに設定されていて、S410の処理で区間パターンカウンタ値Ksが例えば2から3に加算されたとする。この場合、S430では、第8点灯モードに対応した第8点灯パターン(図5参照)における、区間点灯パターンP3に従って、第4ユニット〜第6ユニットを除く他の5つのレーザー光源を点灯させる。S430の処理後はS440に進む。
S440では、区間パターンカウンタ値Ksと点灯数カウンタ値Koが同値か否か判断する。これら両者が同値ではない場合は、タイマ割込Bの処理を終了する。これら両者が同値である場合は、S450で、区間パターンカウンタ値Ksを0にクリアして、タイマ割込Bの処理を終了する。
このタイマ割込Bの処理が割込周期Bで周期的に実行されることにより、点灯パターンに従った点灯対象のレーザー光源の点灯制御、より具体的にはPWM周期内の区分期間毎の区間点灯パターンに従った点灯制御が実現される。
(7)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(a)本実施形態のレーザー墨出し器10では、点灯モードが第6点灯モード〜第8点灯モードの何れかの特定点灯モードに設定されている場合は、その点灯モードにおける点灯対象の複数のレーザー光源は、各々PWM駆動されて且つ点灯タイミングも異なる。そのため、点灯対象のレーザー光源が全て同時に点灯する状態は生じない。これにより、点灯対象数が多い第6点灯モード〜第8点灯モードにおいても、レーザー墨出し器10全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大が抑制される。
また、第6点灯モード〜第8点灯モードでは、前述のように点灯対象のレーザー光源が全て同時に点灯する状態が生じないものの、点灯対象のレーザー光源のうち少なくとも3つ以上は常に同時に点灯した状態となる。これにより、点灯対象数が多い第6点灯モード〜第8点灯モードにおいても、点灯対象の各レーザー光源から対象物へ投射されるレーザー光の視認性が良好に維持される。
(b)本実施形態のレーザー墨出し器10は、一例として、PWM駆動される点灯モードとして、第6点灯モード〜第8点灯モードの3種類が用意されている。そして、これら3種類の点灯モードの相互間では、図3に例示したように、点灯対象数が多いほどデューティー比が小さい値に設定されている。
このような構成により、PWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、点灯対象数が多いほど、PWM周期中におけるレーザー光が生成される期間が短くなるため、点灯対象数が7個、8個と多くなっても、レーザー墨出し器10全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大を抑制することが可能となる。
(c)PWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおける、第6点灯パターン〜第8点灯パターンは、いずれも、図4、図5に例示したように、点灯対象の各レーザー光源の点灯タイミングが、一定の時間間隔(即ち割込周期B)で1つずつ順次発生するように構成されている。そのため、第2制御部43は、PWM周期毎のレーザー光の生成タイミングを適切且つ容易に制御することができる。
(d)また、上記の時間間隔は、PWM周期Tpを点灯対象数で除算した値である。このように、PWM周期Tpを点灯対象数で除算して得られる時間間隔をもって、点灯対象のレーザー光源の点灯タイミングを1つずつ順次ずらしながら点灯させることで、同時に点灯されるレーザー光源の最大数をより低く抑えることができる。
(e)また、PWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードの各点灯パターンは、より具体的には、図4、図5に例示したように、PWM周期内の複数の区分期間毎の複数の区間点灯パターンを有している。第2制御部43は、区分期間毎に、対応する区間点灯パターンに従って、点灯対象の各レーザー光源の点灯を制御する。
さらに、区分期間毎の区間点灯パターンの切り替えは、本実施形態では、タイマ割込Bの処理によって行われる。即ち、PWM周期Tpを点灯対象数で除算して得られる割込周期Bでタイマ割込Bが実行されることで、区間点灯パターンが順次切り替わっていく。
そのため、一定時間間隔ごとの区間点灯パターンの切り替えを容易に実現することができる。
(f)PWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、点灯対象の各レーザー光源のうち、常に5つのレーザー光源が同時に点灯した状態となる。そのため、第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、点灯対象数が多いほど(即ち第6点灯モードよりも第7点灯モード、さらには第7点灯モードよりも第8点灯モードの方が)、点灯対象数に対する同時点灯数の割合が少なくなる。
そのため、第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、レーザー墨出し器10全体の発熱量及びレーザー光生成に必要なエネルギーを、点灯対象数の違いにかかわらず同等レベルに抑えることができる。
(g)本実施形態では、点灯モードが第1点灯モード〜第5点灯モードの場合、即ち点灯対象のレーザー光源が5つ以下の場合は、点灯対象のレーザー光源が全て連続的に点灯される。そのため、点灯対象数が5つ以下の点灯モードにおいては、点灯対象数が比較的少ないこと自体によってレーザー墨出し器10全体の発熱量の増大及びレーザー光生成に必要なエネルギーの増大が抑えられ、且つ、全灯連続点灯により視認性の高いレーザー光の投射が実現される。
(h)本実施形態では、各レーザー光源31〜38は、パルス駆動されてパルスレーザー光が生成される。これに対し、レーザー光源をPWM駆動させる際のPWM周期Tp(例えば60Hz相当の周期)は、パルスレーザー光の周期(例えば300Hz相当の周期)よりも長い周期に設定されている。このように、PWM周期Tpをパルス駆動周期よりも長い周期とすることで、パルスレーザー光のPWM駆動を適切に行うことができる。
(8)特許請求の範囲との対応関係
ここで、本実施形態の文言と特許請求の範囲の文言との対応関係について説明する。第1制御部42は点灯モード設定部の一例に相当する。第2制御部43は点灯制御部の一例に相当する。第6点灯モード〜第8点灯モードの各特定点灯モードの点灯対象数のうち最小の点灯対象数である6個(即ち第6点灯モードにおける点灯対象数)は、特定個数の一例に相当する。また、第6点灯モード〜第8点灯モードにおける、点灯対象のレーザー光源をPWM駆動させるための第6点灯パターン〜第8点灯パターンは、いずれも特定点灯パターンの一例に相当する。第6点灯パターンにおける複数の区間点灯パターンP1〜P6(図4参照)、第7点灯パターンにおける複数の区間点灯パターンP1〜P7(不図示)、及び第8点灯パターンにおける複数の区間点灯パターンP1〜P8は、いずれも区間点灯情報の一例に相当する。第6点灯モード〜第8点灯モードにおいて同時に点灯された状態となるレーザー光源の個数である5個は、規定同時点灯数の一例に相当する。
また、図7の点灯モード切替処理は、点灯モード設定部の処理の一例に相当する。また、図8〜図10の各処理は、点灯制御部の処理の一例に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)図3に示した、第6点灯モード〜第8点灯モードにおける各デューティー比は、あくまでも一例であり、それぞれ他の値であってもよい。また、PWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおいて、点灯対象数が多いほどデューティー比を小さくすることは必須ではない。例えば、点灯対象数にかかわらずデューティー比が同じであってもよいし、何れか2つの点灯モードのデューティー比が同じ値になっていてもよい。
(2)上記実施形態では、100%未満のデューティー比でPWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおいては、常に5つのレーザー光源が同時に点灯されるように構成されていたが、同時に点灯されるレーザー光源の数(即ち規定同時点灯数)が5つであることはあくまでも一例であって他の個数でもよい。
また、同時に点灯されるレーザー光源の数が常に同じであることも一例であって、例えばPWM周期内において時間経過に応じて同時点灯数が変化する構成であってもよい。また、第6点灯パターン〜第8点灯パターンの何れも同時点灯数が同じであることもあくまでも一例であり、点灯パターン毎に同時点灯数が異なっていてもよい。例えば、第6点灯モード及び第7点灯モードでは同時点灯数を5個とし、第8点灯モードでは同時点灯数を6個に増やしてもよい。
(3)タイマ割込Bの実行周期である割込周期Bを、PWM周期Tpを点灯対象数で除算することにより算出することは一例である。例えば、点灯パターン毎に予め割込周期Bが設定されていて、その設定されている割込周期Bに従ってタイマ割込Bを実行するようにしてもよい。
PWM駆動において、点灯させるレーザー光源の切り替えをタイマ割込によって行うことは必須ではない。タイマ割込以外の他の方法によって、点灯させるレーザー光源の切り替えを行うようにしてもよい。
また、点灯モード毎の点灯パターンが、複数の区間点灯パターンを有する構成であることは、あくまでも一例である。
(4)デューティー比100%未満でのPWM駆動を行う特定点灯モードが、点灯対象数が6個以上の点灯モードであることは、あくまでも一例である。例えば、点灯対象数が4個以上の点灯モードを特定点灯モードとしてPWM駆動を行うようにしてもよいし、点灯対象数が5個以上の点灯モードを特定点灯モードとしてPWM駆動を行うようにしてもよいし、点灯対象数が7個以上の点灯モードを特定点灯モードとしてPWM駆動を行うようにしてもよいし、点灯対象数が8個以上の特定個数以上の場合に特定点灯モードとしてPWM駆動を行うようにしてもよい。つまり、PWM駆動が用いられる特定点灯モードが設定される点灯対象数の最小値である特定個数は、4個以上の範囲で適宜決めてもよい。そして、点灯対象数がその特定個数以上の点灯パターンに対し、100%未満のデューティー比でPWM駆動させるための特定点灯パターンを設定するようにしてもよい。
(5)また、100%未満のデューティー比でPWM駆動される第6点灯モード〜第8点灯モードにおいて、点灯対象のレーザー光源の点灯タイミングの時間差は適宜決めてもよい。また、点灯タイミングを一定の時間間隔ずつずらすことや、1つずつ順次ずらすことについても、必須ではない。例えば、点灯対象のレーザー光源のうち何れか複数のレーザー光源の点灯タイミングが同じであってもよい。
つまり、100%未満のデューティー比でPWM駆動させるための特定点灯パターンは、点灯対象の各レーザー光源の全てが同時に点灯する状態が生じないよう、且つ、少なくとも3つのレーザー光源は常に同時に点灯した状態となるようになればよく、それを実現するための具体的な要件(例えばデューティー比、点灯対象の各レーザー光源の点灯タイミングなど)については適宜決めてもよい。
(6)上記実施形態では、特定点灯パターンとして、点灯対象のレーザー光源の全てを100%未満のデューティー比でPWM駆動させる第6点灯パターン〜第8点灯パターンを例示したが、特定点灯パターンとして、点灯対象のレーザー光源の中にデューティー比100%で常時点灯されるレーザー光源が含まれるような点灯パターンを設定してもよい。
その場合も、特定点灯パターンとしての条件、即ち、点灯対象の各レーザー光源の全てが同時に点灯する状態が生じないよう且つ少なくとも3つ以上のレーザー光源は常に同時に点灯した状態となるように、点灯対象のレーザー光源のうち少なくとも2つは100%未満のデューティー比でPWM駆動されるように設定すればよい。
点灯対象のレーザー光源の中に常時点灯されるレーザー光源を含む特定点灯パターンの具体例を、図12及び図13に示す。
図12に示す特定点灯パターンは、第1ユニット〜第8ユニットの全てを点灯対象とする点灯パターンである。具体的に、第1ユニット及び第2ユニットの2つは、デューティー比100%で常時点灯される。そして、第3ユニット〜第8ユニットの6つは、所定のデューティー比(例えば50%)で点灯される。また、デューティー駆動される6つのユニットの点灯タイミングは、一定の時間間隔Taで1つずつ順次ずれている。その時間間隔Taは、PWM周期Tpを、PWM駆動されるユニットの数である6で除算した値である。
図13に示す特定点灯パターンも、第1ユニット〜第8ユニットの全てを点灯対象とする点灯パターンである。具体的に、第1ユニットは、デューティー比100%で常時点灯される。そして、第2ユニット〜第8ユニットの7つは、所定のデューティー比(例えば約57%)で点灯される。また、デューティー駆動される7つのユニットの点灯タイミングは、一定の時間間隔Tcで1つずつ順次ずれている。その時間間隔Tcは、PWM周期Tpを、PWM駆動されるユニットの数である7で除算した値である。
図12及び図13に例示したように、特定点灯パターンとして、点灯対象の全てを100%未満のデューティー比でPWM駆動するのではなく、常時点灯させるレーザー光源を混在させることで、例えば次のような効果が得られる。即ち、注視すべきレーザーラインについてはデューティー比100%で明るく照射させて視認性を向上させる一方、レーザー光が見えれば良い程度のレーザーラインについてはデューティー比100%未満で相対的に暗く照射させることで、使用目的に応じた効率的な照射が可能となる。
なお、デューティー比100%で点灯させるユニットとデューティー比100%未満で点灯させるユニットとが混在する特定点灯パターンとして、図12及び図13に示した各特定点灯パターンはあくまでも一例である。点灯対象のレーザー光源のうちいくつを常時点灯させていくつをPWM駆動させるか、またPWM駆動させる複数のレーザー光源のデューティー比や点灯タイミングなどは、適宜決めてもよい。
(7)点灯モードとして第1点灯モード〜第8点灯モードの8種類を有することはあくまでも一例であり、点灯モードの数は適宜決めてもよい。また、各点灯モードを具体的にどのような内容とするか、つまり搭載されている複数のレーザー光源のうち具体的にどの、いくつのレーザー光源を点灯させるようにするかについても、適宜決めてもよい。
(8)100%未満のデューティー比によるPWM駆動を行わない第1点灯モード〜第5点灯モードについては、上記実施形態では、いずれも点灯対象のレーザー光源が全て連続的に点灯される構成、つまりデューティー比に換算すると全てデューティー比100%で点灯される構成であったが、このような構成は一例である。
例えば、第1点灯モード〜第5点灯モードにおいても、全てデューティー比100%とするのではなく、これら5つの点灯モードのうち少なくとも1つは、点灯対象のレーザー光源を100%未満のデューティー比でPWM駆動させるようにしてもよい。
点灯対象数が1〜5の場合にも100%未満のデューティー比で点灯対象を点灯させる場合のデューティー比の一例を、図11に示す。図11に示す例において、点灯対象数が6〜8の場合については、上記実施形態と同じデューティー比である。一方、点灯対象数が1〜5の場合については、上記実施形態のように常にデューティー比100%ではなく、点灯対象数が増加する毎にデューティー比も少しずつ低下している。
なお、図11に示したデューティー比が一例にすぎないことは言うまでもなく、点灯対象数に対してどの程度のデューティー比を設定するかについては適宜決めてもよい。
(9)上記実施形態では、レーザー光源を8個有するレーザー墨出し器10を例示したが、レーザー光源の数は、4個以上の範囲において適宜決めてもよい。
(10)また、レーザーユニットから緑色のレーザー光を射出させるための具体的構成として、レーザー光源自体が緑色のレーザー光を生成する構成であることはあくまでも一例である。例えば、レーザー光源自体は緑色とは異なる色のレーザー光を生成するものであって、そのレーザー光を光学的に波長変換して緑色のレーザー光に変換して射出する構成であってもよい。つまり、レーザーユニットから緑色のレーザー光を射出して対象物に投射できればよく、レーザーユニット内部における緑色のレーザー光を発生させるための具体的構成は適宜決めてもよい。
また、レーザーユニットから射出されるレーザー光が緑色であることは必須ではなく、緑色以外の他の色のレーザー光がレーザーユニットから射出されて対象物に投射される構成であってもよい。また、緑色のレーザー光を射出するレーザーユニットと、緑色以外の他の色のレーザー光を射出するレーザーユニットとが混在していてもよい。
また、レーザー光の生成をパルス駆動方式により行うことは必須ではない。例えば、駆動信号を連続的に出力する連続駆動方式によってレーザー光を連続的に生成させるようにしてもよい。
(11)その他、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
10…レーザー墨出し器、11…支持本体、12…回転本体、14…脚部、21〜28…レーザーユニット、31〜38…レーザー光源、40…切替モードスイッチ、41…切替モードスイッチ検出部、42…第1制御部、43…第2制御部、44…電源部、45…電圧生成部、46…制御電圧生成部、47…駆動電圧生成部、60…リモコン受光器、61…受光部、101…床面、102…壁面、120…垂直レーザー光、130…地墨ポイント光、L1…中心軸。

Claims (11)

  1. 対象物に対してレーザー光を投射するレーザー墨出し器であって、
    レーザー光を生成するレーザー光源を有し、そのレーザー光源からのレーザー光を当該レーザー墨出し器の外部へ射出するように構成された、少なくとも4つのレーザーユニットと、
    前記少なくとも4つのレーザーユニットが有する各前記レーザー光源のうちどれを点灯させるかを示す点灯モードを設定する点灯モード設定部であって、4以上の所定の特定個数以上の前記レーザー光源を点灯対象とする特定点灯モードを少なくとも1つ含む複数の前記点灯モードのうち何れかに設定する点灯モード設定部と、
    前記点灯モード設定部により設定されている前記点灯モードにおける点灯対象の前記レーザー光源の点灯を個別に制御する点灯制御部であって、少なくとも、設定されている前記点灯モードが前記特定点灯モードである場合には、点灯対象の各前記レーザー光源をその特定点灯モードに対応した特定点灯パターンで点灯させるように構成された、点灯制御部と、
    を備え、
    前記特定点灯パターンは、前記特定点灯モードに対して個別に用意されていて、点灯対象の各前記レーザー光源の全てが同時に点灯する状態が生じないよう且つ少なくとも3つ以上の前記レーザー光源は常に同時に点灯した状態となるように、点灯対象の各前記レーザー光源のうち少なくとも2つであるPWM点灯対象については所定のPWM周期で100%未満のデューティー比に従って点灯させ、且つ前記少なくとも2つのPWM点灯対象のうち少なくとも1つは他の前記PWM点灯対象とは異なる点灯タイミングで点灯されるように構成されている、
    レーザー墨出し器。
  2. 請求項1に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記特定点灯モードは、点灯対象の各前記レーザー光源の全てが前記PWM点灯対象として設定されている、レーザー墨出し器。
  3. 請求項2に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記点灯対象数が異なる複数の前記特定点灯モードを有し、
    各前記特定点灯モードに対応した各前記特定点灯パターンの相互間においては、前記点灯対象数が多いほど前記デューティー比が小さい値に設定される、
    レーザー墨出し器。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記特定点灯パターンは、前記PWM点灯対象の各前記レーザー光源の点灯タイミングが、一定の時間間隔で1つずつ順次発生するように構成されている、レーザー墨出し器。
  5. 請求項2又は請求項3に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記特定点灯パターンは、点灯対象の各前記レーザー光源の点灯タイミングが、一定の時間間隔で1つずつ順次発生するように構成されており、
    前記時間間隔は、前記PWM周期を当該特定点灯パターンにおける前記点灯対象数で除算した値である、レーザー墨出し器。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記PWM周期の始点から終点までの期間を前記時間間隔毎に分割してなる複数の期間をそれぞれ区分期間として、各前記区分期間毎の、その区分期間においてどの前記レーザー光源を点灯させるかを示す区間点灯情報が、前記特定点灯パターンとして設定されている、レーザー墨出し器。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記特定点灯パターンは、前記点灯対象数にかかわらず、同時に点灯する前記レーザー光源の数が常に前記特定個数より少ない規定同時点灯数となるように設定されている、レーザー墨出し器。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記点灯制御部は、前記点灯モード設定部により設定されている前記点灯モードが前記特定点灯モードではない場合は、設定されている前記点灯モードに対応した点灯対象の前記レーザー光源を全て連続的に点灯させるように構成されている、レーザー墨出し器。
  9. 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記点灯制御部は、点灯対象の前記レーザー光源の点灯を、その点灯期間中に一定周期のパルスレーザー光を生成させることにより行うよう構成されており、
    前記PWM周期は、前記パルスレーザー光の前記一定周期よりも長い、
    レーザー墨出し器。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記少なくとも4つのレーザーユニットのうち少なくとも1つは、緑色のレーザー光を射出するように構成されている、レーザー墨出し器。
  11. 請求項10に記載のレーザー墨出し器であって、
    前記緑色のレーザー光を射出するように構成された前記レーザーユニットは、当該レーザーユニットが有する前記レーザー光源が緑色のレーザー光を生成するように構成されている、レーザー墨出し器。
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