JP6642499B2 - 弾性波装置 - Google Patents

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本発明は、通過帯域が異なる複数の弾性波フィルタを有する、弾性波装置に関する。
従来、弾性波装置が携帯電話機などに広く用いられている。下記の特許文献1に記載の弾性波装置では、圧電基板におけるIDT電極形成面に段差が設けられている。この弾性波装置は、IDT電極形成面において、圧電基板の厚みが厚い部分に設けられたIDT電極と、段差を隔てて厚みが薄い部分に設けられたIDT電極とを有する。これにより、同一のチップ内において、電気機械結合係数が異なる複数の弾性波フィルタが構成されている。ここで、同一のチップ内において構成されているとは、同一の圧電基板において構成されていることをいう。
特開2012−169707号公報
特許文献1に記載の弾性波装置においては、例えば、圧電基板の厚みが厚い部分と、段差を隔てて厚みが薄い部分とに、それぞれ同時にフォトリソグラフィ法によりIDT電極を形成する場合には、上記段差に起因して露光が均質ではなくなる傾向がある。そのため、圧電基板の厚みが厚い部分に設けられたIDT電極と、段差を隔てて厚みが薄い部分に設けられたIDT電極とが、同質の電極にならないことがある。
従って、圧電基板の厚みが厚い部分と、段差を隔てて厚みが薄い部分とに同質のIDT電極を形成するためには、それぞれのIDT電極を、同時ではなく、それぞれ別々の工程で形成する必要があり、製造プロセスが煩雑となっていた。同一のチップ内において、通過帯域が異なる複数の弾性波フィルタを製造する場合においても、特許文献1の弾性波装置と同様に、製造プロセスは煩雑となる。
本発明の目的は、同一のチップ内において、通過帯域が異なる複数の弾性波フィルタを容易に製造することができる、弾性波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置のある広い局面では、支持基板と、直接的または間接的に前記支持基板上に設けられている中間層と、前記中間層上に設けられている圧電薄膜とを有する圧電積層体と、前記圧電積層体における前記圧電薄膜上に設けられており、かつ同一平面上に設けられている第1の励振電極及び第2の励振電極とを備え、前記圧電積層体において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが異なる。
本発明に係る弾性波装置のある特定の局面では、前記圧電積層体における前記圧電薄膜において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが異なる。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記圧電積層体における前記中間層において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが異なる。
本発明に係る弾性波装置の他の広い局面では、支持基板と、直接的または間接的に前記支持基板上に設けられている中間層と、前記中間層上に設けられている圧電薄膜とを有する圧電積層体と、前記圧電積層体における前記圧電薄膜上に設けられており、かつ同一平面上に設けられている第1の励振電極及び第2の励振電極とを備え、前記圧電積層体において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが同じ厚みであり、前記圧電薄膜及び前記中間層において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが、それぞれ異なる。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記中間層が、前記圧電薄膜の前記第1,第2の励振電極側とは反対側の面に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも低速である低音速膜を有し、前記支持基板が、バルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも高速である高音速基板であり、前記支持基板が、前記低音速膜上に設けられている。この場合には、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記中間層が、前記圧電薄膜の前記第1,第2の励振電極側とは反対側の面に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも低速である低音速膜と、前記低音速膜上に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも高速である高音速膜とを有する。この場合には、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記中間層が、相対的に音響インピーダンスが低い、少なくとも1層の低音響インピーダンス層と、相対的に音響インピーダンスが高い、少なくとも1層の高音響インピーダンス層とを有する、音響反射層である。この場合には、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記音響反射層の積層数が2層以上である。この場合には、音響反射層の反射性能が良好となるため、圧電積層体の厚みを変化させるだけで、弾性波の特性を変化させることが可能となる。すなわち、弾性波装置の特性を容易に調整することができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記支持基板上に設けられており、前記支持基板と前記中間層との間に設けられた部分を有する、支持層がさらに備えられている。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記支持層が、平面視において前記圧電薄膜を囲んでいる。この場合には、製造工程におけるダイシングに際し、圧電薄膜の割れなどが生じ難く、かつ圧電薄膜と中間層との剥離が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記第1,第2の励振電極が、第1,第2のIDT電極である。
本発明によれば、同一のチップ内において、通過帯域が異なる複数の弾性波フィルタを容易に製造することができる、弾性波装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る弾性波装置の正面断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタ及び音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタのインピーダンス特性を示す図である。 音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタ及び音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタのS11リターンロスを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 (a)〜(d)は、第3の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。 (a)〜(c)は、第3の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置10は、互いに通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bを有する。第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bは、同一のチップ内において構成されている。なお、本明細書では、同一のチップ内において構成されているとは、同一の圧電薄膜において構成されていることをいう。
より具体的には、弾性波装置10は、支持基板6を有する。支持基板6は、特に限定されないが、例えば、ケイ素などからなる。支持基板6上には、支持層5が設けられている。支持層5上には、圧電積層体4が設けられている。このように、弾性波装置10においては、間接的に支持基板6上に圧電積層体4が設けられている。
圧電積層体4は、支持層5上に設けられている中間層と、中間層上に設けられている圧電薄膜2とを有する。詳細は後述するが、本実施形態では、中間層は第1〜第3の音響反射層3A〜3Cである。
圧電薄膜2は、第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側に位置する主面2aを有する。ここで、図1における上下方向を、弾性波装置10の上下方向とする。このとき、圧電薄膜2は、下面側に設けられた第1,第2の凹部2c,2dを有する。本実施形態では、第1の凹部2cの上方における圧電薄膜2の厚みは、第2の凹部2dの上方における圧電薄膜2の厚みよりも薄い。圧電薄膜2は、LiNbOやLiTaOなどの圧電単結晶からなる。なお、圧電薄膜2の材料は、特に限定されない。圧電薄膜2は、例えば、圧電セラミックスなどからなっていてもよい。
第1,第2の凹部2c,2dの上方における圧電薄膜2の厚みは、100nm以上、2000nm以下である。なお、圧電薄膜2の厚みは特に限定されない。
圧電薄膜2の主面2a上には、第1,第2の励振電極としての、第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている。第1,第2のIDT電極7A,7Bに電圧を印加することにより、弾性波が励振される。第1のIDT電極7Aが、第1の弾性波フィルタ1Aの通過帯域を構成するIDT電極である。第2のIDT電極7Bが、第2の弾性波フィルタ1Bの通過帯域を構成するIDT電極である。
ここで、弾性波装置10においては、各種弾性波を用いることができる。各種弾性波としては、例えば、板波やバルク波などが挙げられる。板波とは、励振される板波の波長を1λとした場合に、厚み1λ以下の圧電薄膜2に励振される種々の波を総称したものである。また、板波とは、エネルギーが圧電薄膜2や圧電薄膜2の近傍に集中している波である。
従って、本実施形態においては、後述するように、圧電薄膜2の直下に板波を反射させる中間層を有するので、板波を励振することが可能となる。
図1に示す第1のIDT電極7Aは、平面視において、第1の凹部2cに重なる部分に設けられている。第2のIDT電極7Bは、平面視において、第2の凹部2dに重なる部分に設けられている。よって、圧電薄膜2において、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとは異なる。
圧電薄膜2の主面2a上には、第1のIDT電極7Aに電気的に接続されている配線8Aa,8Abが設けられている。主面2a上には、第2のIDT電極7Bに電気的に接続されている配線8Ba,8Bbも設けられている。第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbは、同一平面上に設けられている。なお、本明細書において、同一平面上とは、弾性波装置の特性に影響を与えない程度に実質的に同一の平面上であることを示す。
第1,第2のIDT電極7A,7Bは、Ti層と、Al99重量%及びCu1重量%により構成されているAlCu層とが積層された積層金属膜からなる。圧電薄膜2の主面2a上にTi層が積層されており、Ti層上にAlCu層が積層されている。なお、第1,第2のIDT電極7A,7Bは、単層からなっていてもよく、積層金属膜であってもよい。第1,第2のIDT電極7A,7Bの材料は、特に限定されない。
配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbは、Ti層とAl層とが積層された積層金属膜からなる。圧電薄膜2の主面2a上にTi層が積層されており、Ti層上にAl層が積層されている。なお、配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbは、単層からなっていてもよく、積層金属膜であってもよい。配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbの材料は、特に限定されない。
本実施形態の第1,第2のIDT電極7A,7Bの厚みは、10nm以上、1000nm以下である。配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbの厚みは、100nm以上、1000nm以下である。なお、第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbの厚みは、特に限定されない。
圧電薄膜2の主面2aとは反対側には、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cが設けられている。なお、第3の音響反射層3Cは複数設けられている。より具体的には、第1の音響反射層3Aは、圧電薄膜2の第1の凹部2c内に設けられている。第2の音響反射層3Bは第2の凹部2d内に設けられている。複数の第3の音響反射層3Cは、第1,第2の凹部2c,2d以外の部分にそれぞれ設けられている。なお、第1,第2の音響反射層3A,3Bは、第1,第2の凹部2c,2dの外側に至っていてもよく、第3の音響反射層3Cに連なっていてもよい。本実施形態では、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cの厚みは同じ厚みである。なお、本明細書において、同じ厚みとは、弾性波装置の特性に影響を与えない程度に実質的に同じ厚みであることをいう。
上述したように、圧電薄膜2の厚みは、第1のIDT電極7Aが設けられている部分と、第2のIDT電極7Bが設けられている部分とにおいて異なる。そのため、圧電薄膜2及び第1〜第3の音響反射層3A〜3Cからなる圧電積層体4の厚みも、第1のIDT電極7Aが設けられている部分と、第2のIDT電極7Bが設けられている部分とにおいて異なる。
図1に示すように、第1の音響反射層3Aは、低音響インピーダンス層3A1,3A3及び高音響インピーダンス層3A2,3A4を有する積層膜である。低音響インピーダンス層3A1,3A3と高音響インピーダンス層3A2,3A4とは交互に積層されており、低音響インピーダンス層3A1が、最も圧電薄膜2側に位置している。低音響インピーダンス層3A1,3A3は、相対的に音響インピーダンスが低い。高音響インピーダンス層3A2,3A4は、相対的に音響インピーダンスが高い。
第1の音響反射層3Aは、圧電薄膜2から伝搬してきた弾性波を圧電薄膜2側に反射する。それによって、弾性波のエネルギーを圧電薄膜2側に閉じ込めることができ、エネルギー効率を高めることができる。
低音響インピーダンス層3A1,3A3は、例えば、音響インピーダンスが相対的に低い酸化ケイ素からなる。あるいは、低音響インピーダンス層3A1,3A3は、酸化ケイ素を主たる成分とする材料からなっていてもよく、酸化ケイ素以外の誘電体材料や金属材料からなっていてもよい。高音響インピーダンス層3A2,3A4は、例えば、音響インピーダンスが相対的に高いPtや他の誘電体材料、金属材料からなる。高音響インピーダンス層3A2,3A4はPt以外の、例えば、MoやTa、Wなどの金属からなっていてもよい。あるいは、高音響インピーダンス層3A2,3A4は金属層ではなく、例えば、AlNやSiNなどのセラミックス、またはLiNbOやLiTaOなどの圧電単結晶からなる層であってもよい。低音響インピーダンス層3A1,3A3及び高音響インピーダンス層3A2,3A4の材料は特に限定されず、音響インピーダンスが互いに異なる適宜の材料からなっていればよい。
本実施形態では、第1の音響反射層3Aの積層数は、特に限定されないが、4層である。第2,第3の音響反射層3B,3Cも、第1の音響反射層3Aと同様に構成されている。なお、第3の音響反射層3Cは設けられていなくともよい。
本実施形態では、低音響インピーダンス層3A1,3A3及び高音響インピーダンス層3A2,3A4のそれぞれの厚みは、100nm以上、1000nm以下である。なお、低音響インピーダンス層3A1,3A3及び高音響インピーダンス層3A2,3A4のそれぞれの厚みは、上記に限定されない。
上記支持層5は、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cの圧電薄膜2側とは反対側に配置されている。支持層5における第1〜第3の音響反射層3A〜3C側の面は、凹凸形状となっている。該凹凸形状は、圧電薄膜2の第1〜第3の音響反射層3A〜3C側の面における凹凸形状に対応した形状である。他方、支持層5における第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側の面は、平坦な形状である。すなわち、支持層5は、第1のIDT電極7Aに対応する圧電薄膜2の厚みと、第2のIDT電極7Bに対応する圧電薄膜2の厚みとの差を調整している。一方、中間層はフィルタ特性などに影響を与えるため、第1のIDT電極7Aに対応する圧電薄膜2の厚みと、第2のIDT電極7Bに対応する圧電薄膜2の厚みとの差を中間層で調整しようとすると、フィルタ特性などが悪化してしまう場合がある。しかしながら、本実施の形態では圧電薄膜2における厚みの差を支持層5で調整しているため、共振子特性やフィルタ特性が悪化してしまうことを防止することができる。
なお、支持層5は、特に限定されないが、酸化ケイ素などからなる。
ここで、本実施形態の特徴は、以下の構成にある。1)圧電積層体4において、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとが異なる。2)第1,第2のIDT電極7A,7Bが同一平面上に設けられている。それによって、同一の圧電積層体4における、第1のIDT電極7Aが設けられている部分において伝搬する弾性波の音速と、第2のIDT電極7Bが設けられている部分において伝搬する弾性波の音速とを容易に異ならせることができる。よって、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bを容易に製造することができる。この詳細を、以下において、本実施形態に係る弾性波装置10の製造方法と共に説明する。
図2(a)〜(d)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。図3(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。
図2(a)に示すように、圧電体からなるマザー基板2Aを用意する。次に、マザー基板2Aの一方の主面に、反応性イオンエッチング法などにより、図2(b)に示すように、第1,第2の凹部2Ac,2Adを形成する。このとき、第1の凹部2Acが第2の凹部2Adよりも深くなるように、第1,第2の凹部2Ac,2Adを形成する。ここで、図2(b)における上下方向を、マザー基板2Aの上下方向とする。上記のように第1,第2の凹部2Ac,2Adを形成することにより、第1の凹部2Acの上方におけるマザー基板2Aの厚みを、第2の凹部2Adの上方におけるマザー基板2Aの厚みよりも薄くする。
次に、図2(c)に示すように、マザー基板2Aの第1,第2の凹部2Ac,2Adが設けられている側に、低音響インピーダンス層を形成する。このとき、第1の凹部2Ac内に低音響インピーダンス層3A1を形成する。第2の凹部2Ad内及び第1,第2の凹部2Ac,2Adが設けられていない部分にも、低音響インピーダンス層を形成する。次に、低音響インピーダンス層上に高音響インピーダンス層を積層する。同様に、低音響インピーダンス層及び高音響インピーダンス層を交互に積層することにより、中間層としての第1〜第3の音響反射層3A〜3Cを形成する。低音響インピーダンス層及び高音響インピーダンス層は、例えば、スパッタリング法や蒸着法などにより形成することができる。
次に、図2(d)に示すように、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cのマザー基板2A側とは反対側に、スパッタリング法などにより、支持層5Aを積層する。次に、図3(a)に示すように、支持層5Aの第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側の面を、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法などにより平坦化する。
次に、支持層5Aの第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側の面に、支持基板6Aを接合する。支持層5Aと支持基板6Aとの接合には、樹脂接着剤を用いることができる。もっとも、支持層5Aと支持基板6Aとの接合の方法は特に限定されず、例えば、表面活性化接合、原子拡散接合や金属接合などを用いてもよい。
次に、図3(b)に示すように、マザー基板2Aの薄板化を行う。これにより、マザー基板2Aの厚みを、弾性波を効率的に励振し得る厚みとする。薄板化は、例えば、マザー基板2Aの第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側の面を研磨することにより行うことができる。あるいは、薄板化においては、マザー基板2Aにイオンを注入して剥離するスマートカット法などを用いてもよい。これにより、マザー基板2Aの第1〜第3の音響反射層3A〜3C側とは反対側に、平坦な主面2Aaを形成する。
次に、図3(c)に示すように、マザー基板2Aの主面2Aa上に、第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbを形成する。第1のIDT電極7Aは、平面視において、第1の音響反射層3Aが設けられている領域に形成する。第2のIDT電極7Bは、平面視において、第2の音響反射層3Bが設けられている領域に形成する。第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbは、例えば、スパッタリング法や蒸着法などにより形成することができる。これにより、第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bが製造される。
本実施形態では、同一平面上に第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbを形成することができる。よって、マザー基板2Aの厚みが第1,第2の凹部2Ac,2Adにおいて異なるにも関わらず、煩雑な工程を要しない。このように、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bを容易に製造することができる。
さらに、本実施形態では、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cの積層数が同じであるため、第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bをより一層容易に製造することができる。
次に、図3(c)中のダイシングラインI−I,II−IIに沿ってダイシングする。それによって、図1に示す、個々の弾性波装置10を得ることができる。
なお、本実施形態では、圧電薄膜2の第1,第2の凹部2c,2d以外の部分の厚みを厚くしても、励振効率などに大きい影響は生じ難い。また、例えば、ダイシングラインI−I,II−IIに位置する部分に第3の音響反射層3Cを形成せず、支持層5Aがマザー基板2Aに接触している構造としてもよい。それによって、ダイシングラインI−I,II−IIに位置する薄膜の界面の数を低減することができ、ダイシングによる剥離などを生じ難くすることができる。
図1に戻り、第1〜第3の音響反射層3A〜3Cは、積層数を2層以上とすることが好ましい。この場合には、音響反射層の反射性能が良好となるため、圧電積層体4の厚みを変化させるだけで、弾性波の特性を変化させることが可能となる。すなわち、弾性波装置10の特性を容易に調整することができる。
圧電薄膜2には、第1,第2の凹部2c,2dが設けられている。なお、第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている部分において、圧電薄膜2の厚みが異なっていればよく、第1,第2の凹部2c,2dは必ずしも設けられていなくともよい。
弾性波装置10は、支持基板6により補強されているため、弾性波装置10の強度を高めることができる。なお、支持基板6は設けられていなくともよい。
図4は、第1の実施形態の変形例に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置60においては、第1の音響反射層3Aの厚みと第2の音響反射層63Bの厚みとが異なり、かつ圧電薄膜2において、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとが異なる。これにより、圧電積層体64において、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとが同じ厚みとされている。弾性波装置60は、上記の点以外においては、第1の実施形態の弾性波装置10と同様の構成を有する。
第1の音響反射層3Aの厚みは第2の音響反射層63Bの厚みよりも厚い。例えば、層数を異ならせることにより、第1の音響反射層3Aと第2の音響反射層63Bとの厚みを異ならせてもよい。本実施形態では、第1の音響反射層3Aの積層数は4層であり、第2の音響反射層63Bの積層数は2層である。
図4に示す変形例においては、圧電薄膜2における第1のIDT電極7Aが構成されている部分及び第2のIDT電極7Bが構成されている部分において、最適な第1,第2の音響反射層3A,63Bの積層数及び厚みとすることができる。従って、第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bのフィルタ特性を効果的に改善することができる。
さらに、第1の実施形態と同様に、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ1A,1Bを容易に製造することができる。
図5は、第2の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置20は、圧電薄膜22における第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとが同じ厚みである点で、第1の実施形態と異なる。弾性波装置20は、第1の音響反射層3Aの厚みと第2の音響反射層23Bの厚みとが異なる点でも、第1の実施形態と異なる。上記の点以外においては、弾性波装置20は、第1の実施形態の弾性波装置10と同様の構成を有する。
第2の音響反射層23Bの厚みは第1の音響反射層3Aの厚みよりも厚い。図4に示した第1の実施形態の変形例と同様に、例えば、層数を異ならせることにより、第1の音響反射層3Aと第2の音響反射層23Bとの厚みを異ならせてもよい。本実施形態では、第1の音響反射層3Aの積層数は4層であり、第2の音響反射層23Bの積層数は6層である。このように、中間層としての第1,第2の音響反射層3A,23Bの厚みを異ならせることにより、圧電積層体24における第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている部分の厚みを異ならせてもよい。
ここで、音響反射層の積層数を異ならせ、音響反射層の厚みを異ならせた以外においては、同様の構成を有する複数の弾性波フィルタを作製し、インピーダンス特性及びリターンロスを比較した。なお、音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタと、音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタとを比較した。
図6は、音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタ及び音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタのインピーダンス特性を示す図である。図7は、音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタ及び音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタのS11リターンロスを示す図である。図6及び図7において、実線は音響反射層の積層数が6層の弾性波フィルタの結果を示し、破線は音響反射層の積層数が4層の弾性波フィルタの結果を示す。
図6及び図7に示すように、圧電薄膜の厚みが同じであっても、音響反射層の厚みを異ならせることにより、インピーダンス特性及びリターンロスを異ならせ得ることがわかる。ここで、用いる弾性波の波長をλとする。例えば、圧電薄膜の厚みが1λであり、通過帯域における特定の周波数が1GHzである場合、圧電薄膜の厚みを0.5λとすることにより、通過帯域における特定の周波数を2GHzとし得る。これに対して、圧電薄膜の厚みを異ならせず、1λとした場合においても、上記のように音響反射の厚みを異ならせることによって、通過帯域おける特定の周波数を1GHzからずれた値とし得る。
図5に示す本実施形態においても、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ21A,22Bを容易に製造することができる。
さらに、上述したように、圧電薄膜22においては、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bが設けられている部分の厚みとが同じ厚みである。よって、圧電薄膜22を容易に作製することができる。
図8は、第3の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置30は、圧電薄膜32及び支持層35の構成及び第3の音響反射層を有しない点で、第1の実施形態と異なる。上記の点以外においては、弾性波装置30は、第1の実施形態の弾性波装置10と同様の構成を有する。
より具体的には、支持層35は、中間層としての第1,第2の音響反射層3A,3B及び圧電薄膜32と支持基板6との間に設けられた部分を有し、かつ平面視において圧電薄膜32を囲んでいる部分を有する
圧電薄膜32は、第1の凹部32cを有するが、第2の凹部を有しない。なお、圧電薄膜32の、第1のIDT電極7Aが設けられている部分の厚みと、第2のIDT電極7Bとが設けられている部分の厚みとは異なる。第1,第2のIDT電極7A,7Bは同一平面上に設けられている。よって、第1の実施形態と同様に、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ31A,31Bを容易に製造することができる。
配線8Aa,8Bbのように、配線は、支持層35上に設けられた部分を有していてもよい。
第1の音響反射層3Aは、平面視において第1のIDT電極7Aに重なっていればよく、第1の凹部32c内の一部に設けられていてもよい。本実施形態のように、第2の音響反射層3Bは、圧電薄膜32の凹部以外の部分に配置されていてもよい。
弾性波装置30においては、製造工程におけるダイシングに際し、圧電薄膜32の割れなどが生じ難く、かつ圧電薄膜32と第1,第2の音響反射層3A,3Bとの剥離が生じ難い。これを、以下において、弾性波装置30の製造方法と共に説明する。
図9(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。図10(a)〜(c)は、第3の実施形態に係る弾性波装置の製造方法の一例を説明するための正面断面図である。
図9(a)に示すように、圧電体からなるマザー基板32Aを用意する。次に、マザー基板32Aの一方の主面に、反応性イオンエッチング法などにより、図9(b)に示すように、第1,第3の凹部32Ac,32Aeを形成する。このとき、マザー基板32Aにおける第3の凹部32Aeが位置する部分の厚みが、第1の凹部32Acが位置する部分の厚みよりも薄くなるように、第1,第3の凹部32Ac,32Aeを形成する。
次に、図9(c)に示すように、マザー基板32Aの第1,第3の凹部32Ac,32Aeが設けられている側に、中間層としての第1,第2の音響反射層3A,3Bを形成する。第1の凹部32Ac内に第1の音響反射層3Aを形成する。第1,第3の凹部32Ac,32Ae以外の部分に第2の音響反射層3Bを形成する。
次に、第1の実施形態の弾性波装置10の製造方法と同様に、図9(d)及び図10(a)に示すように、支持層35A及び支持基板6Aを設ける。
次に、マザー基板32Aの薄板化を行う。このとき、マザー基板32Aの第1,第2の音響反射層3A,3B側とは反対側の面の研磨などを行い、図10(b)に示すように、支持層35Aを露出させる。これにより、圧電薄膜32を得る。
次に、図10(c)に示すように、圧電薄膜32の主面32a上に、第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Ab,8Baを形成する。主面32a上及び支持層35A上に配線8Aaを形成し、支持層35A上に配線8Bbを形成する。
本実施形態においても、同一平面上に第1,第2のIDT電極7A,7B及び配線8Aa,8Ab,8Ba,8Bbを形成することができる。よって、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ31A,31Bを容易に製造することができる。
次に、図10(c)中のダイシングラインI−I,II−IIに沿ってダイシングする。このとき、ダイシングラインI−I,II−II上には、圧電薄膜32及び第1,第2の音響反射層3A,3Bが位置していない。よって、支持層35Aにおいて、圧電薄膜32と第1,第2の音響反射層3A,3Bとの界面並びに、第1,第2の音響反射層3A,3Bにおける各層間の界面が位置しない部分をダイシングすることができる。従って、圧電薄膜32の割れなどが生じ難く、かつ圧電薄膜32と第1,第2の音響反射層3A,3Bとの剥離及び第1,第2の音響反射層3A,3Bの各層間の剥離が生じ難い。
図11は、第4の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置40は、中間層が低音速膜45及び高音速膜46を有する点、支持層を有しない点、並びに圧電薄膜42が第2の凹部を有しない点で、第1の実施形態と異なる。上記の点以外においては、弾性波装置40は、第1の実施形態の弾性波装置10と同様の構成を有する。なお、弾性波装置40においては、直接的に支持基板6上に圧電積層体44が設けられている。
圧電薄膜42においては、第1の凹部42cが設けられているため、第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている部分の厚みが異なる。本実施形態では、圧電積層体44の厚みは、第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている部分において同じ厚みである。なお、圧電積層体44の厚みは、第1,第2のIDT電極7A,7Bが設けられている部分において異なっていてもよい。
低音速膜45は、圧電薄膜42の第1,第2のIDT電極7A,7B側とは反対側の面に設けられている。低音速膜45上に高音速膜46が設けられている。高音速膜46上に支持基板6が設けられている。なお、高音速膜46と支持基板6との間に、支持層が設けられていてもよい。この場合には、中間層としての低音速膜45及び高音速膜46と、支持基板6との密着強度を好適に高めることができる。
ここで、低音速膜45は、バルク波が伝搬する音速が圧電薄膜42を伝搬する弾性波の音速よりも低速な膜である。低音速膜45は、相対的に低音速な材料であればよく、例えば、ガラス、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化タンタルまたは酸化ケイ素にフッ素、炭素やホウ素を加えた化合物を主成分とする材料などからなる。
高音速膜46は、バルク波が伝搬する音速が圧電薄膜42を伝搬する弾性波の音速よりも高速な膜である。高音速膜46は、相対的に高音速な材料であればよく、例えば、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、DLC膜またはダイヤモンドを主成分とする材料などからなる。
弾性波装置40は、圧電薄膜42、低音速膜45及び高音速膜46を含む圧電積層体44を有するため、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ41A,41Bを容易に製造することができる。さらに、1層以上の低音響インピーダンス層及び1層以上の高音響インピーダンス層からなる音響反射を設ける必要がないため、第1,第2の弾性波フィルタ41A,41Bを容易に製造することができる。
図12は、第5の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。
弾性波装置50は、中間層が低音速膜45からなり、支持基板が高音速基板56である点で、第4の実施形態と異なる。上記の点以外においては、弾性波装置50は、第4の実施形態の弾性波装置40と同様の構成を有する。
高音速基板56は、低音速膜45上に設けられている。高音速基板56は、バルク波が伝搬する音速が圧電薄膜42を伝搬する弾性波の音速よりも高速な基板である。高音速基板56には、第4の実施形態における高音速膜46と同様の材料を用いることができる。
本実施形態においても、第4の実施形態と同様に、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。加えて、同一のチップ内において、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタ51A,51Bを容易に製造することができる。さらに、圧電積層体54は圧電薄膜42及び低音速膜45からなるため、積層数を少なくすることができる。よって、第1,第2の弾性波フィルタ51A,51Bをより一層容易に製造することができる。
加えて、圧電積層体54においては、薄膜の界面を少なくすることができる。従って、製造工程に際し、ダイシングによる剥離が生じ難い。
第1〜第5の実施形態では、2つの弾性波フィルタを有する弾性波装置の例を示したが、本発明は、互いに通過帯域が異なる3つ以上の弾性波フィルタを有する弾性波装置にも好適に適用することができる。
他方、第1〜第5の実施形態では、励振電極がIDT電極である例を示したが、本発明は、バルク波を利用する複数の弾性波フィルタを有する弾性境界波装置にも、好適に適用することができる。
1A,1B…第1,第2の弾性波フィルタ
2…圧電薄膜
2a…主面
2c,2d…第1,第2の凹部
2A…マザー基板
2Aa…主面
2Ac,2Ad…第1,第2の凹部
3A…第1の音響反射層
3A1,3A3…低音響インピーダンス層
3A2,3A4…高音響インピーダンス層
3B,3C…第2,第3の音響反射層
4…圧電積層体
5,5A…支持層
6,6A…支持基板
7A,7B…第1,第2のIDT電極
8Aa,8Ab,8Ba,8Bb…配線
10…弾性波装置
20…弾性波装置
21A,21B…第1,第2の弾性波フィルタ
22…圧電薄膜
22c,22d…第1,第2の凹部
23B…第2の音響反射層
24…圧電積層体
30…弾性波装置
31A,31B…第1,第2の弾性波フィルタ
32…圧電薄膜
32a…主面
32c…第1の凹部
32A…マザー基板
32Ac,32Ae…第1,第3の凹部
35,35A…支持層
40…弾性波装置
41A,41B…第1,第2の弾性波フィルタ
42…圧電薄膜
42c…第1の凹部
44…圧電積層体
45…低音速膜
46…高音速膜
50…弾性波装置
51A,51B…第1,第2の弾性波フィルタ
54…圧電積層体
56…高音速基板
60…弾性波装置
63B…第2の音響反射層
64…圧電積層体

Claims (10)

  1. 支持基板と、
    直接的または間接的に前記支持基板上に設けられている中間層と、前記中間層上に設けられている圧電薄膜と、を有する圧電積層体と、
    前記圧電積層体における前記圧電薄膜上に設けられており、かつ同一平面上に設けられている第1の励振電極及び第2の励振電極と、
    を備え、
    前記第1の励振電極及び前記第2の励振電極が互いに通過帯域が異なる弾性波フィルタの一部を構成しており、前記第1の励振電極が板波を励振する第1のIDT電極であり、前記第2の励振電極が板波を励振する第2のIDT電極であり、
    前記圧電積層体において、前記第1の励振電極が設けられている部分の前記圧電積層体の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の前記圧電積層体の厚みとが異なる、弾性波装置。
  2. 前記圧電積層体における前記圧電薄膜において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが異なる、請求項1に記載の弾性波装置。
  3. 前記圧電積層体における前記中間層において、前記第1の励振電極が設けられている部分の厚みと、前記第2の励振電極が設けられている部分の厚みとが異なる、請求項1に記載の弾性波装置。
  4. 支持基板と、
    直接的または間接的に前記支持基板上に設けられている中間層と、前記中間層上に設けられている圧電薄膜と、を有する圧電積層体と、
    前記圧電積層体における前記圧電薄膜上に設けられており、かつ同一平面上に設けられている第1の励振電極及び第2の励振電極と、
    を備え、
    前記第1の励振電極及び前記第2の励振電極が互いに通過帯域が異なる弾性波フィルタの一部を構成しており、前記第1の励振電極が板波を励振する第1のIDT電極であり、前記第2の励振電極が板波を励振する第2のIDT電極であり、
    前記中間層が第1の音響反射層及び第2の音響反射層であり、
    平面視において、前記第1のIDT電極及び前記第1の音響反射層が重なっており、前記第2のIDT電極及び前記第2のIDT電極が重なっており、
    前記圧電積層体において、前記第1のIDT電極が設けられている部分の厚みと、前記第2のIDT電極が設けられている部分の厚みとが同じ厚みであり、
    前記圧電薄膜において、前記第1のIDT電極が設けられている部分の厚みと、前記第2のIDT電極が設けられている部分の厚みとが異なり、かつ前記第1の音響反射層の厚みと、前記第2の音響反射層の厚みとが異なり、
    前記第1の音響反射及び前記第2の音響反射が、それぞれ、相対的に音響インピーダンスが低い、少なくとも1層の低音響インピーダンス層と、相対的に音響インピーダンスが高い、少なくとも1層の高音響インピーダンス層と、を有する、弾性波装置。
  5. 前記中間層が、前記圧電薄膜の前記第1,第2の励振電極側とは反対側の面に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも低速である低音速膜を有し、
    前記支持基板が、バルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも高速である高音速基板であり、
    前記支持基板が、前記低音速膜上に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  6. 前記中間層が、前記圧電薄膜の前記第1,第2の励振電極側とは反対側の面に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも低速である低音速膜と、前記低音速膜上に設けられており、かつバルク波が伝搬する音速が前記圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも高速である高音速膜と、を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  7. 前記中間層が、相対的に音響インピーダンスが低い、少なくとも1層の低音響インピーダンス層と、相対的に音響インピーダンスが高い、少なくとも1層の高音響インピーダンス層と、を有する、音響反射層である、請求項1〜4のいずれかの1項に記載の弾性波装置。
  8. 前記音響反射層の積層数が2層以上である、請求項7に記載の弾性波装置。
  9. 前記支持基板上に設けられており、前記支持基板と前記中間層との間に設けられた部分を有する、支持層をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  10. 前記支持層が、平面視において前記圧電薄膜を囲んでいる部分を有する、請求項9に記載の弾性波装置。
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