JP6642036B2 - センサ装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、拡散層で構成された温度ゲージを備えるセンサ装置およびその製造方法に関するものである。
従来、測定媒体を導入する導入孔が形成されたハウジングと、導入孔から導入された測定媒体の圧力により歪むダイヤフラムと、ダイヤフラムに形成された抵抗体とを備え、抵抗体の抵抗値の変化を用いて測定媒体の圧力を測定する圧力センサが提案されている。
測定媒体の圧力と同時に温度を測定したい場合、このような圧力センサと温度センサとを集積化して形成することにより、圧力センサおよび温度センサの製造コストを低減することができる。
例えば特許文献1では、圧力センサを構成する抵抗素子を温度センサとして用いる圧力式流量制御装置が提案されている。
特開2010−218571号公報
しかしながら、特許文献1では、抵抗素子が形成された基板の一面側とダイヤフラムとの間に圧力伝達媒体が置かれており、他面側には空間部(真空室)が形成されている。このような構成では、熱伝導の経路が狭いため、測定媒体の熱が抵抗素子に伝わりにくく、応答性が低下するという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、温度測定の応答性を向上できるセンサ装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シリコン単結晶で構成された第1基板(61)と、第1基板の表面に形成された拡散層で構成された温度ゲージ(64e)と、シリコン単結晶で構成され、第1基板のうち温度ゲージが形成された側に、温度ゲージと熱接触した状態で配置された第2基板(68)と、を備え、第1基板と第2基板とが測定媒体の中に置かれたとき、第1基板と、第2基板のうち温度ゲージと熱接触している部分とが、該測定媒体から温度ゲージへの熱伝導の経路となり、温度ゲージの抵抗値の変化を用いて測定媒体の温度を測定し、さらに、第1基板に形成された拡散層で構成され、温度ゲージと離されて配置された圧力ゲージ(64a、64b、64c、64d)と、第1基板のうち圧力ゲージに対応する部分に形成されたダイヤフラム(77)と、を備え、第2基板のうち圧力ゲージに対向する部分に凹部(69)が形成されており、ダイヤフラムの変形による圧力ゲージの抵抗値の変化を用いて測定媒体の圧力を測定する
これによれば、熱伝導の良いシリコン単結晶が温度ゲージの両側に配置され、温度ゲージと熱接触した状態とされているため、測定媒体の熱が温度ゲージに伝わりやすくなり、センサ装置の応答性を向上させることができる。
また、請求項に記載の発明では、温度ゲージ(64e)の抵抗値の変化を用いて測定媒体の温度を測定するセンサ装置の製造方法であって、シリコン単結晶で構成された第1基板(61)の表面に不純物を拡散させることにより温度ゲージを形成する工程と、第1基板のうち温度ゲージが形成された側に、シリコン単結晶で構成された第2基板(68)を配置する工程と、を備え、第2基板を配置する工程では、第2基板を温度ゲージと熱接触した状態で配置することにより、第1基板と第2基板とが測定媒体の中に置かれたとき、第1基板と、第2基板のうち温度ゲージと熱接触している部分とが、該測定媒体から温度ゲージへの熱伝導の経路となるようにし、温度ゲージを形成する工程は、第1基板の表面に不純物を拡散させることにより、温度ゲージと、圧力ゲージ(64a、64b、64c、64d)とを互いに離された状態で同時に形成する工程であり、さらに、第2基板のうち圧力ゲージに対向する部分に凹部(69)を形成する工程と、第1基板のうち圧力ゲージに対応する部分にダイヤフラム(77)を形成する工程と、を備える
このように、熱伝導の良いシリコン単結晶を温度ゲージの両側に配置し、温度ゲージと熱接触した状態とすることで、測定媒体の熱が温度ゲージに伝わりやすく、応答性が向上されたセンサ装置を製造することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるセンサ装置の断面図である。 図1とは別断面の図である。 センサ部の断面図である。 センサ部のパターン図である。 センサ部のパターン図である。 センサ部の製造方法を示す断面図である。 センサ部の製造方法を示す断面図である。 センサ部の製造方法を示す断面図である。 センサ装置を被取付部材に取り付けた断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態のセンサ装置は、エンジンオイル等の温度を測定するのに用いられると好適である。
図1および図2に示されるように、センサ装置にはコネクタケース10が備えられており、本実施形態のコネクタケース10は、モールド部材20と主ケース30とが一体化されて構成されている。
まず、モールド部材20の構成について説明する。モールド部材20は、回路部21と、センサ部22と、リードフレーム23と、これらを封止するモールド樹脂24とを有している。
回路部21は、センサ部22と電気的に接続されてセンサ部22の駆動制御やセンサ部22から出力されるセンサ信号に対して所定の処理等を行うものである。本実施形態では、回路部21として、シリコン基板等に半導体集積回路が形成されたICチップが用いられる。
センサ部22は、シリコン基板等を用いて構成された平面矩形状の板状部材とされている。センサ部22の詳細については後述する。
リードフレーム23は、図1および図2に示されるように、図示しない接着剤を介して回路部21を搭載し、接着剤25(図3参照)を介してセンサ部22を搭載するアイランド部23aと、外部との電気的接続を行う端子としてのリード部23bとを備えている。なお、このリードフレーム23は、Cu(銅)や42アロイ等の導電性に優れた金属にて構成され、エッチング加工やプレス加工等によって所定形状に加工されている。
そして、回路部21の一端部(図1および図2中紙面下側)とセンサ部22の他端部(図1および図2中紙面上側)に形成された電極66および配線74(図3参照)とがボンディングワイヤ26を介して電気的に接続されていると共に、回路部21とリード部23bの一端部とがボンディングワイヤ27を介して電気的に接続されている。なお、これらボンディングワイヤ26、27は、金やアルミニウム等で構成されている。
そして、これら回路部21、センサ部22、リードフレーム23、ボンディングワイヤ26、27がモールド樹脂24により封止されて一体化されている。具体的には、センサ部22のうち、後述する拡散ゲージ64が形成されている一端部側が露出すると共に、リード部23bのうちの一端部(回路部21とボンディングワイヤ27を介して接続される側)と反対側の他端部が露出するように、モールド樹脂24によって一体化されている。なお、モールド樹脂24は、例えばエポキシ樹脂等で構成されるものであり、金型を用いたトランスファーモールド法等によって成形される。
また、センサ部22は、上記のように平面矩形状とされた板状部材であり、一端部が露出するようにモールド樹脂24に封止されているが、図1に示されるように、センサ部22の一端部側では、側面の周囲に隙間部を介してモールド樹脂24が配置されている。これにより、モールド樹脂24が緩衝材となり、センサ部22の側面が搬送時や組み着け時等において他の部材と衝突して欠けたりすることを抑制できる。また、センサ部22の側面に隙間部を介してモールド樹脂24が配置されているため、モールド樹脂24からの応力がセンサ部22に伝達されることを抑制できる。
なお、センサ部22の一端部側では、センサ部22における側面と直交する一面および当該一面と反対側の他面上にはモールド樹脂24は配置されていない。また、センサ部22の側面とモールド樹脂24との間の隙間部は、例えば、センサ部22の側面が封止されるようにモールド樹脂24を形成した後、レーザ加工等をすることによって形成される。以上がモールド部材20の構成である。
主ケース30は、図1および図2に示されるように、円柱状のボディ部30aと、ボディ部30aから上方に延びると共にボディ部30aとの連結部分においてボディ部30aよりも径が小さくされた円柱状のコネクタ部30bとを有している。主ケース30は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより作られる。
コネクタ部30bには、ボディ部30aとの連結側の部分の外周側面に凹部31(図2参照)が形成されていると共に、ボディ部30a側と反対側の端部に開口部32が形成されている。そして、ボディ部30aには、コネクタ部30b側と反対側の端部から当該凹部31内の空間と連通する貫通孔33が形成されている。
また、主ケース30には、センサ部22と外部回路等とを電気的に接続するための金属棒状のターミナル34が複数本備えられている。これら各ターミナル34は、インサート成形により主ケース30と一体に成形されることによって主ケース30内に保持されている。
具体的には、各ターミナル34は、一端部が主ケース30における凹部31内にて露出し、他端部が主ケース30における開口部32内に突出するように、主ケース30に保持されている。なお、開口部32内に突出しているターミナル34の他端部は、図示しないワイヤハーネス等の外部配線部材を介して外部回路等と電気的に接続される。以上が主ケース30の構成である。
そして、コネクタケース10は、主ケース30に形成された貫通孔33にモールド部材20が圧入されることで構成されている。具体的には、リード部23bの他端部が凹部31内にて露出すると共に、センサ部22の一端部がボディ部30aを挟んで主ケース30側と反対側に突出するように、主ケース30に形成された貫通孔33にモールド部材20が圧入されている。
凹部31内では、ターミナル34の一端部とリード部23bの他端部とが溶接等によって電気的に接続されている。これにより、センサ部22が回路部21、リード部23bを介してターミナル34と電気的に接続され、センサ部22と外部回路との接続が図られる。また、凹部31には、ターミナル34の一端部とリード部23bの他端部との溶接箇所を保護するポッティング材35が配置されている(図2参照)。
さらに、主ケース30には、ボディ部30aにおけるコネクタ部30b側と反対側の端部に貫通孔33を囲むように環状の溝部36が形成されており、この溝部36にOリング37が配置されている。
また、モールド部材20と主ケース30との間には、モールド部材20と主ケース30との間の隙間を封止するように、ポッティング材38が配置されている。以上が主ケース30の構成である。
そして、このようなコネクタケース10にハウジング40が組みつけられることによってケーシング50が構成されると共に、ケーシング50内にセンサ部22が配置されたセンサ装置が構成される。
具体的には、ハウジング40は、例えば、ステンレス、SUS、アルミニウム等の金属材料が切削や冷間鍛造等されて構成され、収容凹部41と、当該収容凹部41と連通する導入孔42が形成された延設部43とを有している。
そして、導入孔42内にセンサ部22が位置するように収容凹部41内にコネクタケース10のボディ部30aが挿入され、ハウジング40における収容凹部41の開口端部44がボディ部30aにかしめられることでコネクタケース10とハウジング40とが組みつけられて一体化されている。
主ケース30における溝部36に配置されたOリング37は、コネクタケース10とハウジング40とのかしめによるかしめ圧で押し潰される。これにより、導入孔42内に導入された測定媒体がコネクタケース10とハウジング40との間の隙間から漏れることが防止される。
延設部43は、突出方向の先端部(コネクタケース10側と反対側の先端部)に蓋部43aを有する有底円筒状とされている。そして、延設部43の外周側面には、ハウジング40(センサ装置)を後述する被取付部材81に固定するためのネジ部45が形成されている。また、延設部43のうち、ネジ部45に対してコネクタケース10側と反対側に位置する突出部46には、開口部47が形成されている。
センサ部22の詳細について説明する。センサ部22は、図3に示されるように、活性層61、BOX層62、支持層63が順に積層されたSOI(Silicon on Insulator)ウェハと、バルクSiウェハである基板68とが貼り合わされて構成されている。活性層61および基板68はシリコン単結晶で構成されており、BOX層62は例えばSiO等で構成されており、支持層63は例えばSi等で構成されている。活性層61、基板68は、それぞれ、第1基板、第2基板に相当する。
センサ部22は、長手方向の一方の端部において、接着剤25を介してアイランド部23aと接続されており、ボンディングワイヤ26を介して回路部21に接続されている。具体的には、支持層63が接着剤25を介してアイランド部23aに接続されており、基板68に形成された配線74がボンディングワイヤ26を介して回路部21に接続されている。そして、センサ部22のうち、接着剤25およびボンディングワイヤ26と接続された側の端部は、モールド樹脂24により封止されている。
活性層61のうちBOX層62とは反対側の表面には、拡散ゲージ64、リード部65(図4、図5参照)、電極66、電極67が形成されている。図3に示されるように、活性層61の長手方向の両端部のうち、モールド樹脂24で封止された側の端部に電極66、電極67が形成されており、モールド樹脂24で封止された側と反対側の端部に拡散ゲージ64が形成されている。
拡散ゲージ64、リード部65、電極66は、活性層61にp型不純物を拡散させることにより形成されたp型の拡散層で構成されている。電極67は、活性層61にn型不純物を拡散させることにより形成されたn型の拡散層で構成されている。電極67は、拡散ゲージ64、リード部65、電極66から電流がリークすることを抑制するために、高い電位、例えば5Vに固定されている。
本実施形態では、拡散ゲージ64は5つ形成されている。5つの拡散ゲージ64のうちの4つは、圧力を測定するために用いられ、残りの1つは、温度を測定するために用いられる。圧力測定用の4つの拡散ゲージ64をそれぞれ圧力ゲージ64a、64b、64c、64dとし、温度測定用の拡散ゲージ64を温度ゲージ64eとする。
図4に示されるように、4つの圧力ゲージは、ブリッジ回路を構成している。具体的には、圧力ゲージ64aの一端は圧力ゲージ64bに接続されており、他端は圧力ゲージ64cに接続されている。そして、圧力ゲージ64dの一端は圧力ゲージ64bに接続されており、他端は圧力ゲージ64cに接続されている。
測定媒体がセンサ装置に導入されると、測定媒体の圧力により後述するダイヤフラム77が変形して、圧力ゲージ64a〜64dの抵抗値が変化する。この抵抗値の変化を読み取ることにより、測定媒体の圧力を測定することができる。
本実施形態では、圧力ゲージ64a、64dの抵抗値の変化量と64b、64cの抵抗値の変化量との差を大きくして、圧力の測定精度を向上させるために、測定媒体の圧力により応力が生じやすい位置を考慮して、圧力ゲージ64a〜64dを図4に示すように配置している。
具体的には、活性層61のうちダイヤフラム77に対応する部分の中心に対し、活性層61の表面における一方向の両側に圧力ゲージ64b、64cを配置し、活性層61の表面における一方向に垂直な他方向の両側に圧力ゲージ64a、64dを配置している。そして、圧力ゲージ64a〜64dは一方向に蛇行して延設されている。
図5に示されるように、本実施形態では、電極66は5つ形成されている。5つの電極66を、それぞれ、66a、66b、66c、66d、66eとする。また、リード部65のうち、拡散ゲージ64と電極66a、66b、66c、66d、66eとを接続する部分をそれぞれリード部65a、65b、65c、65d、65eとする。
図4,図5に示されるように、圧力ゲージ64a、64bの接続点は、リード部65aを介して電極66aに接続されており、電極66aは、ボンディングワイヤ26等を介して回路部21に接続されている。また、圧力ゲージ64c、64dの接続点は、リード部65bを介して電極66bに接続されており、電極66bは、回路部21のグランド端子に接続されている。圧力ゲージ64a〜64dが構成するブリッジ回路には、電極66a、66bを通して、回路部21から定電流が供給される。
圧力ゲージ64a、64cの接続点、圧力ゲージ64b、64dの接続点は、それぞれ、リード部65c、65dを介して電極66c、66dに接続されており、電極66c、66dは、それぞれ、ボンディングワイヤ26等を介して、回路部21に接続されている。
本実施形態では、温度ゲージ64eは、活性層61の表面において、圧力ゲージ64a〜64dの延設方向に対し45度傾斜した方向に蛇行して延設されている。
温度ゲージ64eは、リード部65b、65eを通して外部の回路に接続されている。具体的には、温度ゲージ64eの一端はリード部65eを介して電極66eに接続されており、電極66eは、ボンディングワイヤ26等を介して回路部21に接続されている。また、温度ゲージ64eの他端は、リード部65bを介して、圧力ゲージ64c、64dの接続点、および、電極66bに接続されている。温度ゲージ64eおよびリード部65b、65eには、電極66b、66eを通して、回路部21から定電流が供給される。
本実施形態では、活性層61の表面において、リード部65b、65eは温度ゲージ64eに比べて電流経路の幅が大きくされており、これにより、リード部65b、65eの抵抗値が温度ゲージ64eの抵抗値に比べて小さくなっている。具体的には、活性層61の表面において、リード部65b、65eの電流経路の幅が温度ゲージ64eの電流経路の幅の10倍以上とされており、温度ゲージ64eの抵抗値は、リード部65bの抵抗値にリード部65eの抵抗値を加算した値の10倍以上とされている。
基板68のうち活性層61側の表面には、凹部69が形成されており、基板68および凹部69の表面には、酸化膜70が形成されている。酸化膜70は、SiO等で構成されている。
凹部69は、圧力ゲージ64a〜64dに対応する部分に形成されており。凹部69に形成された酸化膜70と、活性層61のうち圧力ゲージ64a〜64dが形成された部分との間には、真空室71が形成されている。
活性層61のうち温度ゲージ64eが形成された部分は、酸化膜70に接しており、温度ゲージ64eは、基板68と熱接触した状態とされている。具体的には、センサ部22のうち、活性層61の表面に投影したときに温度ゲージ64eの基板68側の一面上に位置する領域において、基板68と温度ゲージ64eとの間で熱の交換が可能な状態とされている。
支持層63のうち圧力ゲージ64a〜64dに対応する部分は除去されており、これにより、活性層61およびBOX層62のうち圧力ゲージ64a〜64dに対応する部分にダイヤフラム77が形成されている。
センサ部22には、電極66、電極67に対応して基板68および酸化膜70を貫通するビア72が形成されている。基板68のうち活性層61とは反対側の表面と、ビア72の内部には、酸化膜73が形成されている。
酸化膜73の表面のうち、ビア72の底部からビア72の外側に至る部分には、配線74が形成されている。ビア72の底部においては酸化膜73が除去されており、配線74は、ビア72の底部において、電極66、電極67に接続されている。配線74は、例えばアルミニウム等で構成される。
酸化膜73および配線74の表面を覆うように、保護膜75が形成されている。保護膜75は、図示しない酸化膜と窒化膜が積層されて構成されている。保護膜75には、ビア72の外側に形成された配線74の一部が露出するように、開口部76が形成されている。配線74は、開口部76においてボンディングワイヤ26と接続されている。
センサ装置のうちセンサ部22の製造方法について説明する。本実施形態のセンサ部22は、ボディ側の基板とキャップ側の基板とを貼り合わせた後、ビア72等を形成することにより製造される。
ボディ側の基板の製造では、まず、図6(a)に示されるような、活性層61、BOX層62、支持層63が順に積層された構成のSOIウェハを用意する。そして、図6(b)に示されるように、活性層61にp型不純物、n型不純物を拡散させることにより、拡散ゲージ64、電極66、67を形成する。また、図6ではリード部65の図示を省略しているが、温度ゲージ64eおよび圧力ゲージ64a〜64dを形成する工程では、p型不純物の拡散により、リード部65も形成する。
キャップ側の基板の製造では、まず、バルクSiウェハである基板68を用意し、図7(a)に示されるように、図示しないマスクを用いたエッチングにより、圧力ゲージ64a〜64dに対応する位置に凹部69を形成する。そして、図7(b)に示されるように、基板68の表面と、凹部69の表面とを熱酸化することにより、活性層61と基板68とを貼り合わせるための酸化膜70を形成する。
このように製造されたボディ側の基板とキャップ側の基板とを貼り合わせると、図8(a)に示されるように、凹部69の表面に形成された酸化膜70と、活性層61のうち圧力ゲージ64a〜64dが形成された部分との間に、真空室71が形成される。
図8(b)に示す工程では、図示しないマスクを用いたエッチングにより、基板68と酸化膜70とを貫通するビア72を形成する。これにより、電極66、67が露出する。そして、基板68、ビア72、電極66、67の表面に、熱酸化により酸化膜73を形成する。
図8(c)に示す工程では、図示しないマスクを用いたエッチングにより、酸化膜73のうちビア72の底部に位置する部分を除去し、電極66、67を露出させる。そして、電極66、67の表面から、酸化膜73のうちビア72の表面に形成された部分、および、酸化膜73のうち基板68の表面に形成された部分に至るように、配線74を形成する。その後、酸化膜73および配線74の表面を覆うように、図示しない酸化膜と窒化膜をデポジションすることにより、保護膜75を形成する。
図8(d)に示す工程では、配線74のうち基板68の上部に形成された部分の一部が露出するように、保護膜75にエッチングにより開口部76を形成する。これにより、配線74とボンディングワイヤ26とを接続することが可能となる。また、支持層63のうち圧力ゲージ64a〜64dおよび真空室71に対応する部分をエッチングにより除去し、ダイヤフラム77を形成する。これによりセンサ部22が形成される。
このようなセンサ装置は、図9に示されるように、通路80を有する被取付部材81に取り付けられる。具体的には、延設部43における突出部46が通路80内に位置するように、被取付部材81のネジ部82と、ハウジング40に形成されたネジ部45とがネジ結合されることによって被取付部材81に取り付けられる。
このようにセンサ装置を被取付部材81に取り付けると、通路80を流れる測定媒体は、開口部47を介して導入孔42内に導入される。そして、壁面42aに衝突することによって流れ方向がセンサ部22に向かう方向となる。
本実施形態のセンサ装置では、このように導入された測定媒体の圧力に応じて圧力ゲージ64a〜64dの抵抗値が変化する。圧力ゲージ64a〜64dが構成するブリッジ回路には、電極66a、66bを通して定電流が供給されており、圧力ゲージ64a〜64dの抵抗値の変化を電極66c、66dを通して読み取ることにより、測定媒体の圧力を測定することができる。
また、本実施形態のセンサ装置では、活性層61と基板68とが測定媒体の中に置かれたとき、活性層61と、基板68のうち温度ゲージ64eと熱接触している部分とが、測定媒体から温度ゲージ64eへの熱伝導の経路となり、導入された測定媒体の温度に応じて温度ゲージ64eの抵抗値が変化する。温度ゲージ64eには、電極66b、66eを通して定電流が供給されており、温度ゲージ64eの抵抗値の変化を電極66b、66eを通して読み取ることにより、測定媒体の温度を測定することができる。
このとき、特許文献1に記載されているように、圧力ゲージを温度ゲージとして使用すると、温度応答性が低下する。温度ゲージとして使用される圧力ゲージは一面側において真空室71に接しているため、測定媒体からの熱伝導の経路が狭く、測定媒体の熱が伝わりにくいからである。
これに対して、本実施形態では、温度ゲージ64eが圧力ゲージ64a〜64dと離されて配置されている。また、これにより、温度ゲージ64eを基板68に熱接触した状態とすることができる。
具体的には、温度ゲージ64eが活性層61に形成され、基板68が活性層61のうち温度ゲージ64eが形成された側に配置されている。基板68と温度ゲージ64eとの間には酸化膜70が挟まれており、基板68は温度ゲージ64eと熱接触した状態とされている。つまり、熱伝導の良いシリコン単結晶が温度ゲージ64eの両側に配置され、温度ゲージ64eと熱接触した状態とされている。そのため、測定媒体の熱が温度ゲージ64eに伝わりやすくなり、センサ装置の温度応答性を向上させることができる。
また、本実施形態では、温度ゲージ64eと圧力ゲージ64a〜64dとを、活性層61の表面に形成された拡散層で構成しているので、温度ゲージ64eと圧力ゲージ64a〜dとを同じ工程で形成することができる。これにより、圧力センサと温度センサが集積化された高精度のセンサ装置を安価に製造することができる。
また、本実施形態では、温度ゲージ64eの両側に配置される活性層61および基板68を熱膨張係数が互いに等しい材料で構成している。具体的には、活性層61および基板68の両方をシリコン単結晶で構成している。そのため、活性層61、基板68の温度変化による変形量に差が生じにくい。これにより、温度ゲージ64eに熱応力が発生しにくくなり、温度ゲージ64eの抵抗値がピエゾ抵抗効果により変化することを抑制し、温度の測定結果に誤差が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、温度ゲージ64eを圧力ゲージ64a〜64dの延設方向に対し45度傾斜した方向に蛇行して延設している。温度ゲージ64eをこのように配置すると、熱応力が発生しても、ピエゾ抵抗効果による温度ゲージ64eの抵抗値の変化が小さくなる。したがって、温度の測定結果に誤差が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、温度ゲージ64eとリード部65b、65eとを合わせた部分の抵抗値を用いて温度を測定している。
これらのうち温度ゲージ64eには、前述したように、測定媒体の熱が伝わりやすくされている。また、本実施形態では、温度ゲージ64eを活性層61の長手方向における一方の端部に配置し、活性層61のうち温度ゲージ64eが形成された部分をモールド樹脂24で封止していないため、温度ゲージ64eには測定媒体の熱がさらに伝わりやすくされている。
一方、リード部65b、65eの一部はモールド樹脂24により封止されており、温度ゲージ64eに比べて測定媒体の熱が伝わりにくい。
したがって、温度ゲージ64eの抵抗値を大きくして、温度ゲージ64eとリード部65b、65eとを合わせた部分の抵抗値のうち温度ゲージ64eの抵抗値が占める割合を大きくすることにより、温度応答性をさらに向上させることができる。
本実施形態では、温度ゲージ64eの抵抗値を、リード部65b、65eの抵抗値に比べて大きくしている。具体的には、前述したように、温度ゲージ64eの抵抗値を、リード部65bの抵抗値にリード部65eの抵抗値を加算した値の10倍以上としている。温度ゲージ64eとリード部65b、65eの全体が均一の温度になったときを100%応答とすると、温度ゲージ64eとリード部65b、65eを上記のような構成とすることにより、90%の応答性が得られる。つまり、時刻tにおいて測定媒体および温度ゲージ64eの温度がTであり、時刻tからt+Δtの間に測定媒体の温度がTからT+ΔTへ変化したとき、時刻t+Δtにおける温度ゲージ64eの温度は、T+0.9ΔTとなる。
なお、本実施形態では、活性層61の表面においてリード部65b、65eの電流経路の幅を温度ゲージ64eの電流経路の幅に比べて大きくすることにより、リード部65b、65eの抵抗値を温度ゲージ64eの抵抗値に比べて小さくしているが、他の方法でリード部65b、65eの抵抗値を小さくしてもよい。例えば、リード部65b、65eを構成する拡散層の不純物濃度を、温度ゲージ64eを構成する拡散層の不純物濃度よりも高くすることにより、リード部65b、65eの抵抗値を小さくしてもよい。また、リード部65b、65eを構成する拡散層の深さを、温度ゲージ64eを構成する拡散層の深さよりも大きくすることにより、リード部65b、65eの抵抗値を小さくしてもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態において、センサ部22は、温度のみを測定するものであってもよい。また、上記第1実施形態において、回路部21とセンサ部22は、1チップ化されていてもよい。
61 活性層
64a〜d 圧力ゲージ
64e 温度ゲージ
68 基板
69 凹部
77 ダイヤフラム

Claims (8)

  1. シリコン単結晶で構成された第1基板(61)と、
    前記第1基板の表面に形成された拡散層で構成された温度ゲージ(64e)と、
    シリコン単結晶で構成され、前記第1基板のうち前記温度ゲージが形成された側に、前記温度ゲージと熱接触した状態で配置された第2基板(68)と、を備え、
    前記第1基板と前記第2基板とが測定媒体の中に置かれたとき、前記第1基板と、前記第2基板のうち前記温度ゲージと熱接触している部分とが、該測定媒体から前記温度ゲージへの熱伝導の経路となり、
    前記温度ゲージの抵抗値の変化を用いて測定媒体の温度を測定し、
    さらに、前記第1基板に形成された拡散層で構成され、前記温度ゲージと離されて配置された圧力ゲージ(64a、64b、64c、64d)と、
    前記第1基板のうち前記圧力ゲージに対応する部分に形成されたダイヤフラム(77)と、を備え、
    前記第2基板のうち前記圧力ゲージに対向する部分に凹部(69)が形成されており、
    前記ダイヤフラムの変形による前記圧力ゲージの抵抗値の変化を用いて測定媒体の圧力を測定するセンサ装置。
  2. 前記圧力ゲージは、前記第1基板の表面における一方向に蛇行して延設されており、
    前記温度ゲージは、前記第1基板の表面において、前記一方向に対して45度傾斜した方向に蛇行して延設されている請求項に記載のセンサ装置。
  3. 前記第1基板に形成された拡散層で構成され、前記温度ゲージを外部の回路に接続するリード部(65b、65e)を備える請求項1または2に記載のセンサ装置。
  4. 前記リード部は、前記温度ゲージよりも抵抗値が小さい請求項に記載のセンサ装置。
  5. 前記リード部を構成する拡散層は、前記温度ゲージを構成する拡散層よりも不純物濃度が高い請求項に記載のセンサ装置。
  6. 前記リード部を構成する拡散層は、前記温度ゲージを構成する拡散層よりも深さが大きい請求項またはに記載のセンサ装置。
  7. 温度ゲージ(64e)の抵抗値の変化を用いて測定媒体の温度を測定するセンサ装置の製造方法であって、
    シリコン単結晶で構成された第1基板(61)の表面に不純物を拡散させることにより前記温度ゲージを形成する工程と、
    前記第1基板のうち前記温度ゲージが形成された側に、シリコン単結晶で構成された第2基板(68)を配置する工程と、を備え、
    前記第2基板を配置する工程では、前記第2基板を前記温度ゲージと熱接触した状態で配置することにより、前記第1基板と前記第2基板とが測定媒体の中に置かれたとき、前記第1基板と、前記第2基板のうち前記温度ゲージと熱接触している部分とが、該測定媒体から前記温度ゲージへの熱伝導の経路となるようにし、
    前記温度ゲージを形成する工程は、前記第1基板の表面に不純物を拡散させることにより、前記温度ゲージと、圧力ゲージ(64a、64b、64c、64d)とを互いに離された状態で同時に形成する工程であり、
    さらに、前記第2基板のうち前記圧力ゲージに対向する部分に凹部(69)を形成する工程と、
    前記第1基板のうち前記圧力ゲージに対応する部分にダイヤフラム(77)を形成する工程と、を備えるセンサ装置の製造方法。
  8. 前記温度ゲージを形成する工程では、前記第1基板の表面に不純物を拡散させることにより、前記温度ゲージと、前記温度ゲージを外部の回路と接続するリード部(65b、65e)とを同時に形成する請求項に記載のセンサ装置の製造方法。
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