JP6641908B2 - モータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラム、電動モータ、電動パワーステアリング装置及び車両 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された従来例にあっては、トルクセンサを構成する入力側回転角センサ及び出力側回転角センサの一方の異常が検出された場合に、残りの回転角センサの検出値に基づいて代替アシスト制御を行い、この代替アシスト制御において、モータ回転角センサの検出値の変化が、残りの回転角センサの検出値の変化よりも先行する場合には、アシスト力の付与を低減又は停止する。即ち、モータ回転角センサの検出値の変化が先行する場合は、過アシストによるセルフステアが発生していると判定できるので、その場合に、アシスト力の付与を低減又は停止している。
また、本発明の第5の態様に係る電動パワーステアリング装置は、上記第1の態様に係るモータ制御装置を備える。
さらに、本発明の第6の態様に係る車両は、上記第5の態様に係る電動パワーステアリング装置を備える。
また、以下に示す第1〜第3実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
本発明の第1実施形態に係る車両1は、図1に示すように、左右の転舵輪となる前輪2FR及び2FLと後輪2RR及び2RLとを備えている。前輪2FR及び2FLは、電動パワーステアリング装置3によって転舵される。
各相コイルL2u、L2v及びL2wには、それぞれ2つのコイル部L2ua,L2ub、L2va,L2vb及びL2wa,L2wbが形成されている。これらコイル部L2ua,L2va及びL2waは、時計方向のティースTe4、Te5及びTe6に集中巻きで巻装されている。また、コイル部L1ub,L1vb及びL1wbはティースTe4、Te5及びTe6とはロータ22Rを挟んで対角となる時計方向のティースTe10、Te11及びTe12に集中巻きで巻装されている。
このように第1の3相モータ巻線L1の各相コイルL1u〜L1wのコイル部L1ua,L1ub、L1va,L1vb及びL1wa,L1wbと、第2の3相モータ巻線L2の各相コイルL2u〜L2wのコイル部L2ua,L2ub、L2va,L2vb及びL2wa,L2wbとが互いに異なる12本のティースに巻装されている。すなわち、12本のティースTeに、順次第1系統となる相コイル部L1ua、L1va、L1waを時計方向に順に同一の巻回方向で巻装し、次いで、第2系統となる相コイル部L2ua、L2va及びL2waを時計方向に順に同一の巻回方向で巻装し、さらに第1系統となる相コイル部L1ub、L1vb、L1wbを時計方向に順に同一の巻回方向で巻装し、最後に、第2系統となる相コイル部L2ub、L2vb及びL2wbを時計方向に順に同一の巻回方向で巻装している。このため、第1の3相モータ巻線L1及び第2の3相モータ巻線L2の同相のコイル部がロータ22Rの各磁極の永久磁石PMで形成される同一の磁束に同時に鎖交することがないように巻装されている。したがって、第1の3相モータ巻線L1の各コイル部と第2の3相モータ巻線L2の各コイル部とで互いの磁気的な干渉を最小限に抑制する磁気回路を構成している。
また、第1のモータ制御装置25Aには、直流電流源としてのバッテリー27から直流電流が入力されている。ここで、バッテリー27の負極は接地され、その正極はエンジン始動を行うイグニッションスイッチ28(以下、「IGNスイッチ28」と記載する場合がある)を介して第1のモータ制御装置25Aに接続されると共に、IGNスイッチ28を介さず直接、第1のモータ制御装置25Aに接続されている。
さらに、第1のモータ制御装置25Aは、ノイズフィルタ43と第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bとの間の電源供給ラインに介挿された第1及び第2の電源遮断回路44A及び44Bと、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bの出力側と3相電動モータ22の第1及び第2の3相モータ巻線L1及びL2との間に介挿された第1及び第2のモータ電流遮断回路33A及び33Bとを備えている。
また、モータ電流検出値I1mu、I1mv及びI1mw、並びにI2mu、I2mv及びI2mwを、単に「モータ電流検出値Im」と記載する場合がある。
また、第1の制御演算装置31Aには、図5に示すように、第1及び第2のVR電圧検出回路35A及び35Bから出力される第1及び第2の電解コンデンサCA及びCBの端子電圧の検出値であるVR電圧検出値V1r及びV2rが入力されている。
第1の制御演算装置31Aは、図6に示すように、指令値演算部60と、指令値補償部61と、加算部62と、電流指令値演算部63と、電流制御部64と、第1の過アシスト抑制制御部65と、第1減算部66とを備えている。
指令値補償部61は、例えば、モータ電気角θmを微分してなるモータ角速度ωeに基づいてヨーレートの収斂性を補償する収斂性補償値、モータ角速度ωeを微分してなるモータ角加速度αに基づいて電動モータ12の慣性により発生するトルク相当分を補償して慣性感又は制御応答性の悪化を防止するトルク補償値およびセルフアライニングトルク(SAT)を推定して補償するセルフアライニングトルク補償値を算出し、これらを足し合わせて指令値補償値Icomを算出する。
加算部62は、操舵補助電流指令値I1*及びI2*に指令値補償値Icomを加算することにより、補償後操舵補助電流指令値I1*’及びI2*’を算出し、この補償後操舵補助電流指令値I1*’及びI2*’を電流指令値演算部63に出力する。
電流指令値演算部63は、補償後操舵補助電流指令値I1*’及びI2*’とモータ角速度ωeとに基づいてd−q座標系の目標d軸電流指令値I1d*及びI2d*、並びに目標q軸電流指令値I1q*及びI2q*を算出する。さらに、算出したd軸電流指令値I1d*及びI2d*、並びにq軸電流指令値I1q*及びI2q*をdq相−3相変換してU相電流指令値I1u*、V相電流指令値I1v*及びW相電流指令値I1w*、並びにU相電流指令値I2u*、V相電流指令値I2v*及びW相電流指令値I2w*を算出する。
また、U相電流指令値I1u*、V相電流指令値I1v*及びW相電流指令値I1w*を「電流指令値I1ref」、U相電流指令値I2u*、V相電流指令値I2v*及びW相電流指令値I2w*を「電流指令値I2ref」と記載する場合がある。
そして、電流指令値演算部63は、算出した電流指令値Irefを電流制御部64に出力し、算出したd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を第1の過アシスト抑制制御部65に出力する。
電流制御部64は、電流指令値I1refの各相の値からモータ電流検出値I1mの同じ相の値を減算し、電流指令値I2refの各相の値からモータ電流検出値I2mの同じ相の値を減算して、電流偏差ΔI1u、ΔI1v及びΔI1w、並びにΔI2u、ΔI2v及びΔI2wを算出する。さらに、電流偏差ΔI1u、ΔI1v及びΔI1w、並びにΔI2u、ΔI2v及びΔI2wについて例えばPI制御演算又はPID制御演算を行う。そして、この演算結果とVR電圧検出値V1r及びV2rとに基づき第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bに対する3相の電圧指令値V1u*、V1v*及びV1w*、並びにV2u*、V2v*及びV2w*を算出する。
また、電圧指令値V1*及び電圧指令値V2*を、単に「電圧指令値V*」と記載する場合がある。
また、電流偏差ΔI1u、ΔI1v及びΔI1wを「電流偏差ΔI1」、電流偏差ΔI2u、ΔI2v及びΔI2wを「電流偏差ΔI2」と記載する場合がある。
第1の過アシスト抑制制御部65は、q軸電流指令値I1q*及びI2q*と、モータ電流検出値I1m及びI2mと、モータ角速度ωeと、VR電圧検出値V1r及びV2rとに基づき、過アシスト状態が発生している場合に、過アシスト補正量V1uc、V1vc及びV1wc、並びにV2uc、V2vc及びV2wcを算出する。そして、算出した過アシスト補正量V1uc、V1vc及びV1wc、並びにV2uc、V2vc及びV2wcを第1減算部66に出力する。
以下、過アシスト補正量V1uc、V1vc及びV1wc、並びにV2uc、V2vc及びV2wcを、区別しない場合に「過アシスト補正量Vc」と記載する場合がある。
以下、補正後電圧指令値V1u*’、V1v*’及びV1w*’を「補正後電圧指令値V1*’」、補正後電圧指令値V2u*’、V2v*’及びV2w*’を「補正後電圧指令値V2*’」と記載する場合がある。
そして、第1減算部66は、算出した補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bに出力する。
また、図5に示すように、第1の制御演算装置31Aは、モータ電流検出値I1m及びI2mと自身が算出した電流指令値I1ref及びI2refとを比較して後述する第1及び第2のインバータ回路42A及び42Bを構成するスイッチング素子としての電界効果トランジスタ(FET)Q1〜Q6のオープン故障及びショート故障を検出する異常検出部31aを備えている。
第2のゲート駆動回路41Bは、第1の制御演算装置31Aから電圧指令値V2*’が入力されると、電圧指令値V2*’と三角波のキャリア信号Scとをもとにパルス幅変調(PWM)した6つのゲート信号を形成し、これらゲート信号を第2のインバータ回路42Bに出力する。
また、第1及び第2の電源遮断回路44A及び44Bのそれぞれは、2つの電界効果トランジスタ(FET)QC1,QC2及びQD1,QD2がドレイン同士を接続して寄生ダイオードが逆向きとなる直列回路構成を有する。そして、電界効果トランジスタQC1及びQD1のソースが互いに接続されてノイズフィルタ43の出力側に接続され、電界効果トランジスタQC2及びQD2のソースが第1及び第2のインバータ回路42B及び42Bの各電界効果トランジスタQ1,Q2及びQ3のソースに接続されている。
(第1の過アシスト抑制制御部65)
次に、第1実施形態に係る第1の過アシスト抑制制御部65の具体的な構成を説明する。
さらに、第1の過アシスト補正量算出部656は、図9に示すように、PI制御部657と、dq相3相変換部658と、補正量算出部659とを備えている。
3相dq相変換部651は、第1及び第2の電流検出回路34A及び34Bで検出されたモータ電流検出値I1m及びI2mとモータ角速度ωeとに基づいてd−q座標系のd軸電流検出値I1d及びI2d並びにq軸電流検出値I1q及びI2qを算出する。そして、算出したd軸電流検出値I1d及びI2d並びにq軸電流検出値I1q及びI2qを、第2絶対値演算部652に出力する。
符号判定部653は、まず、第1及び第2の電流検出回路34A及び34Bで検出されたモータ電流検出値I1m及びI2mとモータ角速度ωeとに基づいてd−q座標系のd軸電流検出値I1d及びI2d並びにq軸電流検出値I1q及びI2qを算出する。
第2減算部654は、第2絶対値演算部652からのq軸電流絶対値|I1q|と、第1絶対値演算部650からのq軸電流指令絶対値|I1q*|とに基づき、下式(1)に従って、過アシスト量Iovを算出する。
即ち、上式(1)に従って、q軸電流絶対値|I1q|からq軸電流指令絶対値|I1q*|を減算して第1のモータ駆動回路32Aに対する過アシスト量Iov(以下、「過アシスト量Iov1」と記載する場合がある)を算出し、算出した過アシスト量Iov1を第1乗算部655に出力する。加えて、q軸電流絶対値|I2q|からq軸電流指令絶対値|I2q*|を減算して第2のモータ駆動回路32Bに対する過アシスト量Iov(以下、「過アシスト量Iov2」と記載する場合がある)を算出し、算出した過アシスト量Iov2を第1乗算部655に出力する。以下、過アシスト量Iov1及びIov2を、単に「過アシスト量Iov」と記載する場合がある。
即ち、q軸電流指令値I1q*の符号とq軸電流検出値Iqの符号とがプラスで一致する場合は、過アシスト量IovがそのままPI制御部657に入力され、一方、符号がプラスで一致しない場合は、「0」がPI制御部657に入力される。
ここで、上式(1)で演算される過アシスト量Iovは、過アシスト状態が発生している場合にプラスの値となる。しかし、q軸電流指令値I1q*の符号とq軸電流検出値Iqの符号との組合せは、q軸電流指令値I1q*のプラスとマイナスと、q軸電流検出値Iqのプラスとマイナスとの組合せとなるため全4種類の組合せとなる。
そして、算出した抑制電流指令値I1uc*、I1vc*及びI1wc*、並びにI2uc*、I2vc*及びI2wc*を、補正量算出部659に出力する。
一方、dq相3相変換部658は、PI制御部657から過アシスト補正なしを示す「0」が入力された場合は、「0」を補正量算出部659に出力する。
(第1の過アシスト抑制制御処理)
次に、図10に基づき、第1の過アシスト抑制制御処理の処理手順について説明する。
ステップS100では、第1絶対値演算部650において、電流指令値演算部63で算出されたq軸電流指令値I1q*及びI2q*の絶対値であるq軸電流指令絶対値|I1q*|及び|I2q*|を算出する。そして、算出したq軸電流指令絶対値|I1q*|及び|I2q*|を第2減算部654に出力して、ステップS102に移行する。
ステップS106では、第2減算部654において、q軸電流絶対値|I1q|及び|I2q|からq軸電流指令絶対値|I1q*|及び|I2q*|を減算して過アシスト量Iov1及びIov2を算出し、算出した過アシスト量Iov1及びIov2を第1乗算部655に出力して、ステップS108に移行する。
ステップS112では、PI制御部657において、乗算結果M1・Iov1及びM2・Iov2が「0」よりも大きいか否かを判定する。そして、「0」よりも大きいと判定した場合に、乗算結果M1・Iov1及びM2・Iov2、即ち過アシスト量Iov1及びIov2が「0」となるようにPI制御演算処理を行う。さらに、この演算結果を進角したq軸電流指令値Iq*及びd軸電流指令値Id*(d軸電流指令値Id*=0[A])に乗算して、抑制q軸電流指令値I1qc*及びI2qc*、並びに抑制d軸電流指令値I1dc*及びI2dc*を算出する。さらに、算出した抑制q軸電流指令値I1qc*及びI2qc*、並びに抑制d軸電流指令値I1dc*及びI2dc*をdq相3相変換部658に出力して、ステップS114に移行する。一方、PI制御部657において、乗算結果M1・Iov1及びM2・Iov2が「0」よりも大きくないと判定した場合に、過アシスト補正なしを示す「0」をdq相3相変換部658に出力して、ステップS114に移行する。
ステップS114では、dq相3相変換部658において、PI制御部657から抑制q軸電流指令値Iqc*及び抑制d軸電流指令値Idc*が入力された場合は、これらd軸及びq軸電流指令値Iqc*及びIdc*をdq相−3相変換して、3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*に変換する。そして、変換後の3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*を補正量算出部659に出力して、ステップS116に移行する。一方、dq相3相変換部658において、PI制御部657から過アシスト補正なしを示す「0」が入力された場合は、「0」を補正量算出部659に出力して、ステップS116に移行する。
(動作)
次に、第1実施形態の動作を説明する。
このため、第1の制御演算装置31Aで実行される各種処理は停止されている。この状態では、3相電動モータ22は作動を停止しており、ステアリング機構への操舵アシストトルクの出力を停止している。
ここでは、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bの第1及び第2のゲート駆動回路41A及び41Bに対して論理値"0"(異常なし)の異常検出信号SAa及びSAbが入力されていることとする。
また、3相dq相変換部651において、3相のモータ電流検出値I1m及びI2mとモータ角速度ωeとに基づいてd軸電流検出値I1d及びI2d、並びにq軸電流検出値I1q及びI2qが算出され、算出されたq軸電流検出値I1q及びI2qが第2絶対値演算部652に出力される。
ここで、中途故障の対象部品としては、例えば、AD基準電圧に係る部品(AD変換器等)、VR基準電圧に係る部品(第1及び第2の電解コンデンサCA及びCB、第1及び第2のVR電圧検出回路等)、クロックに係る部品(水晶振動子等)、インバータのACライン抵抗に係る部品(FET等)、モータコイル、バッテリー電圧に係る部品(バッテリー本体、電圧センサ等)などがある。
この場合は、PI制御部657において、乗算結果M・Iovが「0」よりも大きいと判定されるため、過アシスト量Iovが0となるようにPI制御演算が行われる。さらに、この演算結果が進角したq軸電流指令値Iq*及びd軸電流指令値Id*にゲインとして乗算されて、抑制q軸電流指令値I1qc*及びI2qc*、並びに抑制d軸電流指令値I1dc*及びI2dc*が算出される。続いて、dq相3相変換部658において、抑制q軸電流指令値Iqc*及び抑制d軸電流指令値Idc*がdq相−3相変換されて、3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*が算出される。
続いて、第1減算部66において、電圧指令値V1*から相毎に過アシスト補正量V1cが減算され、電圧指令値V2*から相毎に過アシスト補正量V2cが減算されて、補正後電圧指令値V1*’及びV2*’が算出される。そして、算出された補正後電圧指令値V1*’が第1のゲート駆動回路41Aに出力され、補正後電圧指令値V2*’が第2のゲート駆動回路41Bに出力される。
また、第1実施形態において、3相dq相変換部651が実電流検出部に対応し、PI制御部657が過剰アシスト判定部に対応し、第1の過アシスト補正量算出部656が過アシスト補正量算出部に対応し、第1減算部66が指令値補正部に対応する。
また、第1実施形態において、電流指令値演算部63においてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を演算する処理が電流指令値演算ステップに対応し、電流指令値演算部63及び電流制御部64においてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に基づいて第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bを駆動制御する処理が駆動制御ステップに対応する。
また、第1実施形態において、第1減算部66において、電圧指令値V1*及びV2*から過アシスト補正量V1c及びV2cを減算して、補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を算出する処理が指令値補正ステップに対応する。
(1)第1実施形態に係る第1のモータ制御装置25Aは、電流指令値演算部63が、少なくとも、ステアリング機構に伝達される操舵トルクTを検出する操舵トルクセンサ13で検出した操舵トルクTに基づきd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を演算する。第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bが、ステアリングシャフト12に操舵アシストトルクを付与する3相電動モータ22に駆動電流を供給する。電流指令値演算部63及び電流制御部64が、電流指令値演算部63で演算したd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に基づき第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bを駆動制御する。3相dq相変換部651が、3相電動モータ22に流れる実電流(q軸電流検出値Iq)を検出する。PI制御部657が、電流指令値演算部63で演算したq軸電流指令値Iq*と3相dq相変換部651で検出したq軸電流検出値Iqとに基づき、過剰な操舵アシストが発生しているか否かを判定する。第1の過アシスト補正量算出部656が、PI制御部657で過剰な操舵アシストが発生していると判定すると、q軸電流指令値Iq*とq軸電流検出値Iqとに基づき過剰な操舵アシストを抑制するための補正量である過アシスト補正量V1c及びV2cを算出する。第1減算部66が、第1の過アシスト補正量算出部656で算出した過アシスト補正量V1c及びV2cに基づき第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bを駆動制御するための指令値(電圧指令値V1*及びV2*)を補正する。
これによって、例えば、部品単位では検出できない中途故障が発生した場合の過アシスト状態を検出することが可能となり、過アシスト状態が発生している場合に、それを即座に抑制することが可能となる。その結果、過アシストによる操舵感が軽くなりすぎる状態やセルフステアの発生を未然に防ぐことが可能となる。
この構成であれば、過アシスト分の電流値を正確に求めて過アシスト状態が発生しているか否かを適切に判定することが可能になる。加えて、q軸電流検出値Iq及びq軸電流指令値Iq*が負値となる場合を除外することが可能となるので、アシスト不足時の誤判定を回避することが可能となる。
これによって、過アシスト状態を抑制するのに適切な補正量を算出することが可能になると共に、操舵者が違和感を感じない程度の応答性で過アシスト状態を抑制することが可能となる。
この構成であれば、上記(1)〜(3)に記載の第1のモータ制御装置25Aと同等の作用及び効果が得られる。
この構成であれば、上記(1)〜(3)に記載の第1のモータ制御装置25Aと同等の作用及び効果が得られると共に、中途故障による過アシスト状態の発生時も過アシスト状態を抑制することが可能となるので電動パワーステアリング装置3の信頼性を向上することが可能となる。
この構成であれば、上記(1)〜(3)に記載の第1のモータ制御装置25Aと同等の作用及び効果が得られると共に、中途故障による過アシスト状態の発生時も過アシスト状態を抑制することが可能となるので車両1の信頼性を向上することが可能となる。
第2実施形態に係る第2のモータ制御装置25B(図示省略)は、上記第1実施形態の第1のモータ制御装置25Aにおける第1の制御演算装置31Aに代えて第2の制御演算装置31Bを備える点以外は、第1のモータ制御装置25Aと同様の構成となる。
以下、上記第1実施形態と同様の構成部については同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
第2実施形態の第2の制御演算装置31Bは、図11に示すように、上記第1実施形態の第1の制御演算装置31Aにおける第1の過アシスト抑制制御部65に代えて第2の過アシスト抑制制御部67を備える点以外は、第1の制御演算装置31Aと同様の構成となる。
第2の過アシスト抑制制御部67は、図12に示すように、上記第1実施形態の第1の過アシスト補正量算出部656に代えて、第2の過アシスト補正量算出部670を備える点以外は、第1の過アシスト補正量算出部656と同様の構成となる。
第2の過アシスト補正量算出部670は、図12に示すように、P制御部671と、dq相3相変換部658と、補正量算出部659とを備えている。
dq相3相変換部658は、P制御部671からの抑制q軸電流指令値Iqc*及び抑制d軸電流指令値Idc*をdq相−3相変換して、3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*を算出する。そして、算出した抑制電流指令値I1c*及びI2c*を、補正量算出部659に出力する。
一方、dq相3相変換部658は、P制御部671から過アシスト補正なしを示す「0」が入力された場合は、「0」を補正量算出部659に出力する。
次に、図13に基づき、第2の過アシスト抑制制御処理の処理手順について説明する。
第2の制御演算装置31Bにおいて、第2の過アシスト抑制制御処理が開始されると、図13に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ここで、ステップS200〜S210までの処理は、上記第1実施形態のステップS100〜S110までの処理と同様となるので説明を省略する。
ステップS214では、dq相3相変換部658において、P制御部671から抑制q軸電流指令値Iqc*及び抑制d軸電流指令値Idc*が入力された場合は、これらq軸及びd軸電流指令値Iqc*及びIdc*をdq相−3相変換して、3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*に変換する。そして、変換後の3相の抑制電流指令値I1c*及びI2c*を補正量算出部659に出力して、ステップS216に移行する。一方、dq相3相変換部658において、P制御部671から過アシスト補正なしを示す「0」が入力された場合は、「0」を補正量算出部659に出力して、ステップS216に移行する。
また、第2実施形態において、3相dq相変換部651が実電流検出部に対応し、P制御部671が過剰アシスト判定部に対応し、第2の過アシスト補正量算出部670が過アシスト補正量算出部に対応し、第1減算部66が指令値補正部に対応する。
また、第2実施形態において、電流指令値演算部63においてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を演算する処理が電流指令値演算ステップに対応し、電流指令値演算部63及び電流制御部64においてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に基づいて第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bを駆動制御する処理が駆動制御ステップに対応する。
また、第2実施形態において、第1減算部66において、電圧指令値V1*及びV2*から過アシスト補正量V1c及びV2cを減算して、補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を算出する処理が指令値補正ステップに対応する。
第2実施形態は、上記第1実施形態の効果に加えて下記の効果を奏する。
(1)第2実施形態に係る第1のモータ制御装置25Aは、上記第2の過アシスト補正量算出部670が、q軸電流絶対値|I1q|からq軸電流指令絶対値|Iq*|を減算し、この減算結果(過アシスト量Iov)が0となるようにP制御演算を行い、この演算結果に基づき過アシスト補正量V1c及びV2cを算出する。第1減算部66が、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bを駆動制御する指令値(電圧指令値V1*及びV2*)の最終出力段において、この指令値から過アシスト補正量V1c及びV2cを減算することで指令値を補正する。
これによって、過アシスト状態を抑制するのに適切な補正量を算出することが可能になると共に、操舵者が違和感を感じない程度の応答性で過アシスト状態を抑制することが可能となる。
第3実施形態に係る第3のモータ制御装置25C(図示省略)は、上記第1実施形態の第1のモータ制御装置25Aにおける第1の制御演算装置31Aに代えて第3の制御演算装置31Cを備える点以外は、第1のモータ制御装置25Aと同様の構成となる。
以下、上記第1実施形態と同様の構成部については同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
第3実施形態の第3の制御演算装置31Cは、図14に示すように、上記第1実施形態の第1の制御演算装置31Aにおける第1の過アシスト抑制制御部65及び第1減算部66に代えて第3の過アシスト抑制制御部68及び第2乗算部69を備える点以外は、上記第1実施形態の第1の制御演算装置31Aと同様の構成となる。
具体的に、過アシスト状態が発生している場合に、q軸電流指令値I1q*とq軸電流検出値I1qとの比の逆数である「I1q*/I1q」を過アシスト補正量R1rとして算出する。加えて、q軸電流指令値I2q*とq軸電流検出値I2qとの比の逆数である「I2q*/I2q」を過アシスト補正量R2rとして算出する。そして、算出した過アシスト補正量R1r及びR2rを第2乗算部69に出力する。
一方、第3の過アシスト抑制制御部68は、過アシスト状態が発生していない場合は、過アシスト補正量R1r及びR2rとして「1」を第2乗算部69に出力する。
第2乗算部69は、電流制御部64からの電圧指令値V*の各相の値に対して第3の過アシスト抑制制御部68からの過アシスト補正量Rrを乗算して、補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を算出する。
そして、第2乗算部69は、算出した補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bに出力する。
第3実施形態の第3の過アシスト抑制制御部68は、図15に示すように、上記第1実施形態の第1の過アシスト補正量算出部656に代えて、第3の過アシスト補正量算出部680を備える点以外は、上記第1実施形態の第1の過アシスト補正量算出部656と同様の構成となる。
第3の過アシスト補正量算出部680には、図15に示すように、電流指令値演算部63からのd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*と、符号判定部653からのq軸電流検出値Iqが入力されている。即ち、第3実施形態の符号判定部653は、算出したq軸電流検出値Iqを第3の過アシスト補正量算出部680に出力する。
一方、第3の過アシスト補正量算出部680は、乗算結果M・Iovが「0」よりも大きくないと判定すると、過アシスト補正量Rrとして「1」を第2乗算部69に出力する。
次に、図16に基づき、第3実施形態の第3の過アシスト抑制制御処理の処理手順について説明する。
第3の制御演算装置31Cにおいて、第3の過アシスト抑制制御処理が開始されると、図16に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS312では、第3の過アシスト補正量算出部680において、乗算結果M1・Iov1及びM2・Iov2が「0」よりも大きいか否かを判定する。そして、「0」よりも大きいと判定した場合(Yes)は、ステップS314に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS316に移行する。
第3実施形態において、電流指令値演算部63が電流指令値演算部に対応し、操舵トルクセンサ13がトルクセンサに対応し、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bがモータ駆動回路に対応し、電流指令値演算部63及び電流制御部64が駆動制御部に対応する。
また、第3実施形態において、d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*が電流指令値に対応する。
また、第3実施形態において、第2乗算部69において、電圧指令値V1*及びV2*に対して過アシスト補正量R1r及びR2rを乗算して、補正後電圧指令値V1*’及びV2*’を算出する処理が指令値補正ステップに対応する。
第3実施形態は、上記第1及び第2実施形態の効果に加えて下記の効果を奏する。
(1)第3の実施形態に係る第3のモータ制御装置25Cは、第3の過アシスト補正量算出部680が、過アシスト補正量R1r及びR2rとして、q軸電流指令値I1q*及びI2q*とq軸電流検出値I1q及びI2qとの比の逆数「I1q*/I1q」及び「I2q*/I2q」を算出する。第2乗算部69が、q軸電流指令値とq軸電流検出値との比の逆数「I1q*/I1q」及び「I2q*/I2q」を、第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bへの最終出力段の指令値(電圧指令値V1*及びV2*)に乗算することで該指令値を補正する。
これによって、過アシスト状態を抑制するのに適切な補正量をq軸電流指令値とq軸電流検出値との逆比を求めるといった簡易な演算処理で算出することが可能になると共に、操舵者が違和感を感じない程度の応答性で過アシスト状態を抑制することが可能となる。
以下、上記第1〜第3実施形態に係る第1〜第3のモータ制御装置25A〜25Cを用いて、第1〜第3の過アシスト抑制制御処理のシミュレーションを実施した実施例を説明する。
シミュレーションの条件としては、いずれも負荷なしとし、上記2系統の第1及び第2のモータ駆動回路32A及び32Bに対して、q軸電流指令値Iq*を1系統ごとに10[A]とし、モータ回転数信号を1000[rpm]とした。
また、中途故障の模擬として、0.3[s]後にVR電圧検出値V1r及びV2rが両方とも80%(検出誤差−20%)となるようにした。
図17において、横軸は時間[s]、縦軸は電流[A]であり、破線(太)で示す直線P1は過アシスト状態の検出ラインとなるq軸電流指令値Iq*(10[A])を示し、実線(太)で示す特性曲線P2は、過アシスト抑制制御処理を実施しなかった場合のq軸電流検出値Iqの時間変化を示す。
また、図17において、一点鎖線で示す特性曲線P5は第3の過アシスト抑制制御処理(逆電流比)を実施した場合のq軸電流検出値Iqの時間変化を示す。
一方、特性曲線P3に示すように、PI制御を用いた第1の過アシスト抑制制御処理を実施した場合は、中途故障の発生直後は瞬間的に小さな過アシスト状態が発生するが極短時間で略正常値(q軸電流指令値Iq*)へと収束しており、第1〜第3の過アシスト抑制制御処理の中では最良の抑制効果が得られた。
また、特性曲線P5に示すように、逆電流比を用いた第3の過アシスト抑制制御処理を実施した場合は、中途故障の発生直後に、約14.5[A]の過アシスト状態が発生し、その後は、抑制無しの場合よりは低い約14[A]の過アシスト状態で一定となり、3番目に良い抑制効果が得られた。
(1)上記各実施形態においては、第1の制御演算装置31Aの操舵補助制御処理で、操舵補助電流指令値に基づいてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を算出し、これらをdq相−3相変換してU相電流指令値Iu*、V相電流指令値Iv*及びW相電流指令値Iw*を算出し、これらとモータ電流検出値Imとの相毎の電流偏差ΔIu、ΔIv及びΔIwを算出する場合について説明した。しかしながら、本発明は上記構成に限定されるものではなく、モータ電流検出値Imをdq軸変換し、これらとd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*との偏差ΔId及びΔIqを算出し、偏差ΔId及びΔIqをdq相−3相変換するようにしてもよい。
Claims (7)
- 少なくとも、ステアリング機構に伝達されるトルクを検出するトルクセンサで検出した前記トルクに基づき電流指令値を演算する電流指令値演算部と、
ステアリングシャフトに操舵アシストトルクを付与する電動モータに駆動電流を供給するモータ駆動回路と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御する駆動制御部と、
前記電動モータに流れる実電流を検出する実電流検出部と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値と前記実電流検出部で検出した前記実電流の検出値である実電流検出値とに基づき、過剰な操舵アシストが発生しているか否かを判定する過剰アシスト判定部と、
前記過剰アシスト判定部で過剰な操舵アシストが発生していると判定すると、前記電流指令値と前記実電流検出値とに基づき過剰な操舵アシストを抑制するための補正量である過アシスト補正量を算出する過アシスト補正量算出部と、
前記過アシスト補正量算出部で算出した前記過アシスト補正量に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御するための指令値を補正する指令値補正部と、を備え、
前記過アシスト補正量算出部は、前記実電流検出値の絶対値から前記電流指令値の絶対値を減算した減算結果が0となるようにPI(Proportional Integral)制御演算を行い、該PI制御演算結果に基づき前記過アシスト補正量を算出し、
前記指令値補正部は、前記指令値の前記モータ駆動回路への最終出力段において、前記指令値から前記過アシスト補正量を減算することで該指令値を補正するモータ制御装置。 - 少なくとも、ステアリング機構に伝達されるトルクを検出するトルクセンサで検出した前記トルクに基づき電流指令値を演算する電流指令値演算部と、
ステアリングシャフトに操舵アシストトルクを付与する電動モータに駆動電流を供給するモータ駆動回路と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御する駆動制御部と、
前記電動モータに流れる実電流を検出する実電流検出部と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値と前記実電流検出部で検出した前記実電流の検出値である実電流検出値とに基づき、過剰な操舵アシストが発生しているか否かを判定する過剰アシスト判定部と、
前記過剰アシスト判定部で過剰な操舵アシストが発生していると判定すると、前記電流指令値と前記実電流検出値とに基づき過剰な操舵アシストを抑制するための補正量である過アシスト補正量を算出する過アシスト補正量算出部と、
前記過アシスト補正量算出部で算出した前記過アシスト補正量に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御するための指令値を補正する指令値補正部と、を備え、
前記過アシスト補正量算出部は、前記実電流検出値の絶対値から前記電流指令値の絶対値を減算した減算結果が0となるようにP(Proportional)制御演算を行い、該P制御演算結果に基づき前記過アシスト補正量を算出し、
前記指令値補正部は、前記指令値の前記モータ駆動回路への最終出力段において、前記指令値から前記過アシスト補正量を減算することで該指令値を補正するモータ制御装置。 - 少なくとも、ステアリング機構に伝達されるトルクを検出するトルクセンサで検出した前記トルクに基づき電流指令値を演算する電流指令値演算部と、
ステアリングシャフトに操舵アシストトルクを付与する電動モータに駆動電流を供給するモータ駆動回路と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御する駆動制御部と、
前記電動モータに流れる実電流を検出する実電流検出部と、
前記電流指令値演算部で演算した前記電流指令値と前記実電流検出部で検出した前記実電流の検出値である実電流検出値とに基づき、過剰な操舵アシストが発生しているか否かを判定する過剰アシスト判定部と、
前記過剰アシスト判定部で過剰な操舵アシストが発生していると判定すると、前記電流指令値と前記実電流検出値とに基づき過剰な操舵アシストを抑制するための補正量である過アシスト補正量を算出する過アシスト補正量算出部と、
前記過アシスト補正量算出部で算出した前記過アシスト補正量に基づき前記モータ駆動回路を駆動制御するための指令値を補正する指令値補正部と、を備え、
前記過アシスト補正量算出部は、前記過アシスト補正量として、前記電流指令値と前記実電流検出値との比の逆数を算出し、
前記指令値補正部は、前記電流指令値と前記実電流検出値との比の逆数を前記モータ駆動回路への最終出力段の指令値に乗算することで該指令値を補正するモータ制御装置。 - 前記過剰アシスト判定部は、前記実電流検出値の絶対値から前記電流指令値の絶対値を減算した減算結果が正値であり、かつ、前記実電流検出値及び前記電流指令値が同符号であるときに過剰な操舵アシストが発生していると判定する請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置を備えた電動モータ。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置。
- 請求項6に記載の電動パワーステアリング装置を備えた車両。
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