JP6639498B2 - 外部磁場を感知するためのmluセル、及びmluセルから成る磁気センサ装置 - Google Patents

外部磁場を感知するためのmluセル、及びmluセルから成る磁気センサ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6639498B2
JP6639498B2 JP2017526931A JP2017526931A JP6639498B2 JP 6639498 B2 JP6639498 B2 JP 6639498B2 JP 2017526931 A JP2017526931 A JP 2017526931A JP 2017526931 A JP2017526931 A JP 2017526931A JP 6639498 B2 JP6639498 B2 JP 6639498B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
bias
magnetization direction
magnetic
sense
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017526931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018501645A (ja
Inventor
バンディエラ・セバスチャン
Original Assignee
クロッカス・テクノロジー・ソシエテ・アノニム
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クロッカス・テクノロジー・ソシエテ・アノニム filed Critical クロッカス・テクノロジー・ソシエテ・アノニム
Publication of JP2018501645A publication Critical patent/JP2018501645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6639498B2 publication Critical patent/JP6639498B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0017Means for compensating offset magnetic fields or the magnetic flux to be measured; Means for generating calibration magnetic fields
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/098Magnetoresistive devices comprising tunnel junctions, e.g. tunnel magnetoresistance sensors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

本発明は、外部磁場を感知するためのMLUセル、及びMLUセルから成る磁気センサ装置に関する。当該MLUセルの磁気センサ装置は、外部磁場を測定するときに線形信号を生成する。
マグネティック・ロジック・ユニット(MLU)セルは、磁気センサ又はコンパスで磁場を感知するために使用され得る。1つのMLUセルは、固定された基準磁化方向を呈する1つの基準層と、自由なセンス磁化方向を呈する1つのセンス層と、この基準層とこのセンス層との間の1つのトンネル障壁層とを有する1つの磁気トンネル接合から成り得る。当該センス磁化方向は、外部磁場の存在中に配向可能である一方で、当該基準磁化方向は、外部磁場によって妨害されないままである。したがって、外部磁場が、当該外部磁場によって配向された当該センス磁化方向と当該固定された基準磁化方向との相対配向に依存する磁気トンネル接合の抵抗を測定することによって感知され得る。
外部磁場の小さい変化の測定を容易にするため、理想的には、センス層は、外部磁場によって配向されるときに線形で且つ非ヒステリシスな挙動を呈する。このことは、約0.5オルステッド(Oe)の平均値を呈する地球の磁気を感知するときに意義がある。
このような線形で且つ非ヒステリシスな挙動は、センス磁化方向が基準磁化方向に対してほぼ直角に配向される磁気トンネル接合を提供することによって達成され得る。多くの場合、このことは、基準磁化方向をセンス層の異方性軸に対して直角にピン止めすることによって達成される。当該センス層の異方性軸の配向は、スパッタリング条件によって設定され得、例えば、磁気トンネル接合の製造中に磁場を印加することによって設定され得る。
上記のMLUセルの欠点は、センス層が単一の強磁性層から成るときに、ただ1つの異方性方向が、そのスパッタ条件によって複数のMRAMセルを有する1つのウェハ上に設定され得るにすぎないことにある。
図1は、1つの電流線3に直列に電気接続された複数のMLUセルを有する従来のMLUに基づく装置100を示す。多くの場合、1つの磁気センサは、少なくとも2つの感知方向を必要とする。図3は、センス磁化方向210を呈する1つのセンス層21と、基準磁化方向230を呈する1つの基準層23と、この基準磁化方向230を低閾値温度でピン止めし、この基準磁化方向230を高閾値温度で解放する1つの基準反強磁性層24と、1つのトンネル障壁層22とを有する1つの磁気トンネル接合2から成る従来の1つのMLUセルを示す。センス磁化方向210と基準磁化方向230との相対配向によって決定される磁気トンネル接合2の抵抗が変更されるように、このセンス磁化方向210が、外部磁場方向に配向可能に設定される。
図1に戻って参照すると、複数のMLUセルが、ドットパターン101,102,103によって示されている。1つのフィールド線4が、入力(フィールド電流)に基づく磁場を生成するために形成されている。特に、複数のMLUセルが、枝101,102,103内に形成されている。それぞれの枝101,102,103が、複数のMLUセルから成る1つのサブセットを構成している。これらの枝は、軸xに対して約0°の角度と約45°の角度と約90°の角度とを成して配向されている。当該フィールド線が、複数の部分401,402,403を有する。それぞれの部分401,402,403は、当該複数のMLUセルから成る複数の枝101,102,103のうちの対応する1つの枝ごとに隣接して配置されている。それぞれの部分401,402,403に通電する電流フロー41の方向が、その電流フロー41に対応する枝101,102,103の角度方向に対応する角度方向を有するように、フィールド線部401,402,403が形成されている。その結果、(図1の点線矢印42によって示された)プログラミング磁場が、それぞれのフィールド線部401,402,403に対して直角の方向に配向され、基準磁化方向をその同じ方向(破線矢印230)に整合させる。(図1の実線矢印210によって示された)センス磁化方向が、スパッタ条件によって設定される異方性軸にしたがって配向される。図1では、当該センス磁化方向は、約0°を成す枝101内では基準磁化方向230に対してほぼ直角に配向されていて、約45°を成すサブセット102内では約45°の角度を成して配向されていて、約90°を成すサブセット103内では基準磁化方向230に対してほぼ平行に配向されている。
図2a〜2cは、第1枝101(図2a)と第2枝102(図2b)と第3枝103(図2c)とに対応するヒステリシスループを示す。第1枝101では、センス磁化210の異方性軸を中心とした当該センス磁化210の方向の変化が、基準磁化方向230の方向に対して直角であるので、抵抗Rが、磁場Hの変化と一緒に線形に変化する。第2枝102及び第3枝103では、抵抗Rは、磁場Hの変化と一緒に線形に変化しない。
米国特許第2006202244号明細書は、2つのメモリセルを有するMRAMを開示する。それぞれのメモリセルが、関連する1つのバイアス層を有する。それぞれのバイアス層が、そのバイアス層に関連するセルの自由層の磁化方向の磁化困難軸に沿ってバイアス磁場を印加することによって、そのバイアス層に関連するセルの切り替え磁場を減少させる。それぞれのスタックの2つのセル内の当該自由層が、互いに平行に整合された磁化方向の、これらの自由層の一致する磁化容易軸を有する。
米国特許出願公開第2010020447号明細書は、1つのセンス層と1つの第1ピン止め層と1つの第1中間層とを有するシステムを記す。この第1中間層は、このセンス層とこの第1ピン止め層とを結合するように形成されていて、固定された磁化方向と90°を成す磁化方向をこのセンス層に提供する。このセンス層内の磁化方向は、外部磁場に応答して回転する。
米国特許出願公開第2006238925号明細書は、自由層とピン止め層との間の直角の磁化整合を誘導するために捩れ結合を使用する磁気抵抗構造に関する。
米国特許出願公開第2006044707号明細書は、インスタックバイアス構造を有する磁気抵抗センサに関する。センサが、自由層の磁気モーメントをバイアス層の磁気モーメントに直交する方向にバイアスすることを可能にする1つのバイアススペーサを有する。
米国特許出願公開第2003184918号明細書は、第1SVスタックと第2SVスタックとの間に差し込まれた縦方向バイアススタックを有するデュアルスピンバルブ型センサを開示する。この第1SVスタックとこの第2SVスタックとは、当該バイアススタックのAFM材料よりも高いブロッキング温度を呈するAFM材料から製作されたAFM層によってピン止めされた、逆平行に(AP)ピン止めされた複数の層を有する。当該ブロッキング温度は、当該APピン止めされた複数の層が横方向にピン止めされ、当該バイアススタックが縦方向にピン止めされることを可能にする。当該2つのAPピン止め層の消磁場が、互いに相殺し、当該バイアススタックが、第1SVスタックのセンス層と第2SVスタックのセンス層とに対して閉磁束路を提供する。
米国特許第6275363号明細書は、逆平行(AP)に結合された1つの自由層を有するデュアルトンネル接合センサに関する。この自由層は、伝導電子の面内散乱を最適化し、信号磁場に応答する。当該センサは、複数の強磁性層を有する。これらの強磁性層は、伝導電子の面内散乱に起因する当該それぞれの自由層構造側の抵抗変化を加えるために、AP結合された自由層構造と当該それぞれの自由層構造側のピン止め層構造との間の複数の磁気モーメントが一致することを保証する。
米国特許出願公開第2006202244号明細書 米国特許出願公開第2010020447号明細書 米国特許出願公開第2006238925号明細書 米国特許出願公開第2006044707号明細書 米国特許出願公開第2003184918号明細書 米国特許出願公開第6275363号明細書
本開示は、外部磁場を感知するための、1つの磁気トンネル接合から成るMLUセルに関する。この磁気トンネル接合は、前記外部磁場によって配向されるように適合されたセンス磁化方向を呈する1つのセンス層と、基準磁化方向を呈する1つの基準層と、1つのトンネル障壁層とを有し、
1つのバイアス層が、バイアス磁化方向を呈し、1つのバイアス反強磁性層が、このバイアス磁化方向を低閾値温度でピン止めし、このバイアス磁化方向を高閾値温度で解放し、
当該ピン止めされたバイアス磁化方向が、当該ピン止めされた基準磁化方向に対してほぼ平行に配向され、
1つのバイアス結合層が、前記センス層と前記バイアス層との間に設けられていて、このバイアス結合層は、反強磁性型の磁気材料から成り、前記センス磁化方向が、当該ピン止めされたバイアス磁化方向と、当該ピン止めされた基準磁化方向とに対してほぼ直角に配向されるように、前記バイアス層と前記センス層とを磁気結合させるために構成されている。
前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス結合層との間に1つの非磁性スペーサ層をさらに有し、この非磁性スペーサ層は、Ta、Mg、Al、Ru、Cu、Pt、Pd、Hf、Cr、Nb、Zn又は任意の合金又はこれらの元素のうちの任意の元素を含む酸化物を含み、この結合層28の磁気結合の強さを調整するために構成されている。
さらに、本開示は、外部磁場を感知するための、複数の枝を有する磁気センサ装置に関する。それぞれの枝が、複数のMLUセルの1つのサブセットから成る。
また、本開示は、磁気センサ装置をプログラミングするための方法に関する。
本発明の課題は、請求項1に記載のMLUセルによって解決される。
本発明は、例示され且つ図示された1つの実施の形態を説明することによってより良好に理解される。
複数のMLUセルから成る第1枝と第2枝と第3枝とを有する従来のMLUに基づく磁場方向測定装置を示す。 第1枝(図2a)と第2枝(図2b)と第3枝(図2c)とに対応するヒステリシスループを示す。 従来の1つのMLUセルを示す。 1つの実施の形態による、外部磁場を感知するための1つのMLUセルを示す。 別の実施の形態による、外部磁場を感知するための1つのMLUセルを示す。 1つの実施の形態による、MLUに基づく磁場方向測定装置を示す。 横方向磁場によって1つのMLUセル上で測定されたヒステリシスループを示す。 縦方向磁場によって1つのMLUセル上で測定されたヒステリシスループを示す。 印加された横方向磁場に対するセンス磁化方向とバイアス磁化方向とを呈する磁気トンネル接合の上面図である。 印加された縦方向磁場に対するセンス磁化方向とバイアス磁化方向とを呈する磁気トンネル接合の上面図である。 1つの実施の形態による、加熱電流の通電シーケンスを示す磁気センサ装置のプログラミングに相当するタイムチャートである。 1つの実施の形態による、プログラミング磁場の印加シーケンスを示す磁気センサ装置のプログラミングに相当するタイムチャートである。
図4歯、1つの実施の形態による、外部磁場を感知するための1つのMLUセルを示す。このMLUセル1は、外部磁場によって配向されるように適合されたセンス磁化方向210を呈する1つのセンス層21と、基準磁化方向230を呈する1つの基準層23と、このセンス層21とこの基準層23との間の1つのトンネル障壁層22とを有する1つの磁気トンネル接合2から構成されている。
センス層21は、軟磁性材料、すなわち比較的低い保持力を呈する材料を含む一方で、基準層23は、硬磁性材料、すなわち比較的高い保持力を呈する材料を含む。適切な強磁性材料は、典型元素を伴って又は伴わずに、遷移金属、希土類元素及びこれらの合金を含む。例えば、適切な強磁性材料は、鉄(「Fe」)、コバルト(「Co」)、ニッケル(「Ni」)、並びにパーマロイ(又はNi80Fe20);Ni、Fe及びホウ素(「B」)に基づく合金;Co90Fe10;Co、Fe及びBに基づく合金のようなこれらの合金を含む。センス層21及び基準層23のそれぞれの厚さは、約0.4nm〜約20nm又は約1nm〜約10nmのような、nmの範囲内でもよい。センス層21及び記憶層23その他の実装も考えられる。例えば、センス層21若しくは記憶層23又はセンス層21及び記憶層23は、いわゆる合成反強磁性層の複数の副層と同様な複数の副層を含んでもよい。
トンネル障壁層22が、絶縁材料を含んでもよく、又は絶縁材料から形成されてもよい。適切な絶縁材料は、酸化アルミニウム(例えば、Al)及び酸化マグネシウム(例えば、MgO)のような酸化物を含む。当該トンネル障壁層22の厚さは、約0.5nm〜約10nmのような、nmの範囲内でもよい。
図4を参照すると、MLUセル1は、1つの基準ピン止め層24又はピン止め層も有する。当該基準ピン止め層24又はピン止め層は、基準層23に隣接して配置されていて、当該基準ピン止め層24内の又はその近くの温度が低閾値温度Tにあるときに、交換バイアスによって基準磁化方向230を特定の方向に沿って固定又はピン止めする。当該低閾値温度Tは、ブロッキング温度、ネール温度又はその他の閾値温度よりも低い温度に相当し得る。当該温度が、高閾値温度T、すなわち当該ブロッキング温度の上にあるときに、当該基準ピン止め層24が、当該基準磁化方向230をピン止め解除又は解放する。その結果、当該基準磁化方向230が、別の方向に切り替え可能になる。
1つの実施の形態では、このようなピン止め層24は、センス層21に隣接して省略されている。その結果、交換バイアスが、ほぼ存在しないので、このセンス層21は、ピン止め解除されているセンス磁化方向210を呈し、容易に変更される。
基準ピン止め層24は、磁気材料、特に反強磁性型の磁気材料を含むか又は当該磁気材料から形成されている。適切な反強磁性材料は、遷移金属及びそれらの合金を含む。例えば、適切な反強磁性材料は、イリジウム(「Ir」)とMn(例えば、IrMn)とに基づく合金のようなマンガン(「Mn」)に基づく合金、FeとMnとに基づく合金(例えば、FeMn)、白金(「Pt」)とMnとに基づく合金(例えば、PtMn)、及びNiとMnとに基づく合金(例えば、NiMn)を含む。幾つかの例では、IrとMnとに基づく(又はFeとMnとに基づく)合金のブロッキング温度は、約90℃〜約350℃又は約150℃〜約200℃の範囲内に存在し得るし、約200℃〜約400℃の範囲内にあり得るPtとMnとに基づく(又はNiとMnとに基づく)合金のブロッキング温度よりも低くし得る。
MLUセル1は、バイアス磁化方向270を呈する1つのバイアス層27をさらに有する。このバイアス層27は、CoFe,NiFe又はCoFeBのようなCo、Ni又はFeに基づく強磁性材料を含むか又は当該強磁性材料から形成されている。
MLUセル1は、1つのバイアスピン止め層26をさらに有する。このバイアスピン止め層26は、バイアス層27に隣接して配置されていて、当該バイアスピン止め層26内の又はその近くの温度が低閾値温度TLPにあるときに、交換バイアスによってバイアス磁化方向270を特定の方向に沿って固定又はピン止めする。当該温度が、当該バイアスピン止め層26の高閾値温度THPの上にあるときに、当該バイアスピン止め層26が、当該バイアス磁化方向270をピン止め解除又は解放する。その結果、当該バイアス磁化方向270が、別の方向に切り替え可能になる。
バイアスピン止め層26は、イリジウム(「Ir」)とMn(例えば、IrMn)とに基づく合金のようなマンガン(「Mn」)に基づく合金、FeとMnとに基づく合金(例えば、FeMn)、白金(「Pt」)とMnとに基づく合金(例えば、PtMn)、及びNiとMnとに基づく合金(例えば、NiMn)を含む、磁気材料、特に反強磁性型の磁気材料を含むか又は当該磁気材料から形成されている。好適な1つの実施の形態では、当該バイアスピン止め層26は、基準ピン止め層24に含まれているか又はこの基準ピン止め層24を形成しているのと同じ反強磁性材料を含むか又は当該反強磁性材料から形成されている。後者の構成では、当該バイアスピン止め層26の低閾値温度TLP及び高閾値温度THPは、基準ピン止め層24の低閾値温度T及び高閾値温度Tにほぼ等しい。
MLUセル1は、センス層21とバイアス層27との間の1つのバイアス結合層28をさらに有する。センス磁化方向210が、バイアス磁化方向270に対してほぼ直角に配向されるように、当該バイアス結合層28は、このバイアス層27とこのセンス層21とを磁気結合させるように構成されている。
バイアス結合層28は、イリジウム(「Ir」)とMn(例えば、IrMn)とに基づく合金のようなマンガン(「Mn」)に基づく合金、FeとMnとに基づく合金(例えば、FeMn)、白金(「Pt」)とMnとに基づく合金(例えば、PtMn)、並びにNiO若しくはCoOのようなNi及び/又はCoに基づく合金、又はCoFeO、NiFeOのようなOに基づく反強磁性材料、又は任意のCo、Fe、Ni若しくはMnに基づく反強磁性材料を含む、磁気材料、特に反強磁性型の磁気材料を含むか又は当該磁気材料から形成されている。
基準磁化方向230とセンス磁化方向210とバイアス磁化方向270とはそれぞれ、基準層23とセンス層21とバイアス層27との平面内で配向可能である。
図5に示された別の実施の形態では、バイアス層27が、第1バイアス磁化方向270′を呈する第1バイアス強磁性層271と、第2バイアス磁化方向270″を呈する第2バイアス強磁性層272とから成る1つの合成強磁性層である。1つのバイアススペーサ層273が、第1バイアス強磁性層271と第2バイアス強磁性層272とを(例えば、RKKY相互作用を介して)反強磁性結合させる。図5に示されているように、センス層21も、第1基準磁化方向230′を呈する第1基準強磁性層231と、第2基準磁化方向230″を呈する第2基準強磁性層232とから成る1つの合成強磁性層にし得る。1つの基準スペーサ層233が、第1基準強磁性層231と第2基準強磁性層232とを(例えば、RKKY相互作用を介して)反強磁性結合させる。当該基準スペーサ層233及び/又は当該バイアススペーサ層273は、Ruから製作され得る。
1つの実施の形態では、MLUセル1は、センス層21と結合層28との間に1つの非磁性スペーサ層29をさらに有する。当該バイアス結合層28の近くに堆積された非磁性スペーサ層29は、この結合層28の磁気結合の強さを調整するために使用され得る。この調整は、この非磁性スペーサ層29の厚さを調整することによって可能である。この非磁性スペーサ層29は、Ta、Mg、Al、Ru、Cu、Pt、Pd、Hf、Cr、Nb、Zn又は任意の合金又はこれらの元素のうちの任意の元素を含む酸化物を含むか又はこれらから形成されていて、約2nm以下である厚さを有する。
ピン止めされたバイアス磁化方向270は、ピン止めされた基準磁化方向230に対してほぼ平行に配向されている。
図6は、1つの実施の形態による、磁場方向を測定するための1つの磁気センサ装置100の一例を示す。この磁気センサ装置100は、複数のMLUセル1を有する。図6の磁気センサ装置100の構成は、図1に示された構成に似ている。この磁気センサ装置100は、複数の枝101,102,103を有する。この場合、それぞれの枝が、電流線3の通電部301,302,303に直列にそれぞれ電気接続された、複数のMLUセル1から成る1つのサブセットを有する。この磁気センサ装置100は、プログラミング磁場42を誘導するプログラミングフィールド電流41を通電するために構成された1つのプログラミング線4をさらに有する。このプログラミング線は、複数のプログラミング線部401,402,403を有する。それぞれのプログラミング線部が、対応する1つの枝101,102,103をそれぞれアドレス指定する。
特に、それぞれの枝101,102,103は、複数の電流線301,302,303のうちの1つの電流線に直列に電気接続された、複数のMLUセル1から成る1つ以上の行及び/又は列を成すアレイを有する。例えば、それぞれの枝101,102,103は、複数のMLUセル1から成る1つの行を有してもよく、又は複数のMLUセル1から成る隣接した2つ以上の行を有してもよい。プログラミングフィールド電流41が、それぞれのプログラミング線部401,402,403に個々に通電されてもよい。この代わりに、プログラミングフィールド電流41が、これらのプログラミング線部401,402,403に同時に通電されるように、これらのプログラミング線部401,402,403が、直列に電気接続され得る。
図6の装置では、この磁気センサ装置100は、軸xに対して約0°の角度を成して配向された第1枝101と、約45°の角度を成して配向された第2枝102と、軸xに対して約90°の角度を成して配向された第3枝103とを有して示されている。第1枝101、第2枝102及び第3枝103内に構成された複数のMLUセルがそれぞれ、第1プログラミング線部401、第2プログラミング線部402及び第3プログラミング線部403によってアドレス指定される。プログラミング電流41が通電する単一のプログラミング線4を形成するように、当該第1プログラミング線部401、当該第2プログラミング線部402及び当該第3プログラミング線部403は、直列に電気接続されている。
任意のプログラミング線部401,402,403に通電するプログラミングフィールド電流41が、(白い矢印42によって示された)プログラミング磁場を、プログラミング線部401,402,403と枝101,102,103とに対してほぼ直角を成す方向に誘導するように、当該第1プログラミング線部401、当該第2プログラミング線部402及び当該第3プログラミング線部403は構成されている。
磁気センサ装置100のその他の構成も考えられ得る。例えば、複数のセル1の平均の記憶磁化方向230が、約360°を「n」で除算した角度によってほぼ均等に離間されるように、この磁気センサ装置100は、複数の枝を有してもよい。この場合、「n」は、8又は約45°でもよい。
1つの実施の形態によれば、磁気センサ装置100のプログラミング動作が:
対応するサブセット101,102,103内の複数のMLUセル1を高閾値温度Tで加熱し、前記複数のMLUセル1の基準磁化方向230とバイアス磁化方向270とをピン止め解除するように、加熱電流31を電流線301,302,303に通電するステップと、
前記複数のMRAMセル1の前記基準磁化方向230と前記バイアス磁化方向270とをプログラムされた方向に整合させるために、プログラミング磁場42をフィールド線401,402,403に印加するステップと、
前記プログラムされた方向への前記基準磁化方向230と前記バイアス磁化方向270との切り替えをピン止めするように、前記対応するサブセット101,102,103内に構成された前記複数のMLUセル1を低閾値温度Tに冷却するステップとを有する。
プログラミング磁場42は、前記プログラミング動作中に前記複数のMLUセル1の基準磁化方向230とバイアス磁化方向270との双方を、プログラミング線部401,402,403に対してほぼ直角のプログラムされた方向に整合させる。図6には、枝101,102,103内に構成された複数のMLUセル1に対してプログラムされている複数の基準磁化方向230の平均矢印と複数のバイアス磁化方向270の平均矢印とが、矢印230と点線矢印270とによってそれぞれ示されている。
結合層28によってバイアス層27とセンス層21との間に発生する磁気結合が、磁化方向210を、バイアス磁化方向270のプログラムされた方向に対してほぼ直角の方向に整合させる。当該プログラミング動作後に、全ての枝101,102,103内に構成された複数のMLUセルがプログラミングされると、当該枝101,102,103の形状に関係なく、センス磁化方向210が、基準磁化方向230に対してほぼ直角に整合される。図6の例では、破線矢印によって示されたセンス磁化方向210の平均方向が、約0°を成す枝101内では基準磁化方向230に対してほぼ直角に配向されていて、約45°を成す枝102内では約45°の角度を成して配向されていて、約90°を成す枝103内では基準磁化方向230に対してほぼ平行に配向されている。
本発明の複数のMLUセル1から成る磁気センサ装置100は、枝101,102,103の配向、及び基準磁化方向230のピン止め方向の配向のような、磁気センサ装置100の形状の配向に関係なく、基準磁化方向230の方向に対してほぼ直角に整合されるセンス磁化方向210によってプログラミングされ得る。
図7a及び7bは、「IrMn8/CoFe1/NiFe1/IrMn1/NiFe2/Ta0.2/CoFeB2」を含有する1つの磁気トンネル接合2から成るMLUセル1上の振動試料型磁力計によって測定されたヒステリシスループを示す。この場合、数字は、nm単位の層厚に相当し、「CoFe1/NiFe1」は、バイアス層27に相当し、「NiFe2/Ta0.2/CoFeB2」は、センス層21に相当する。図7aのヒステリシスループは、プログラミング磁場42又はアニーリング磁場に対して直角の磁場H(横方向磁場)を使用して測定された。図7bのヒステリシスループは、プログラミング磁場42又はアニーリング磁場に対して平行の磁場H(縦方向磁場)を使用して測定された。ヒステリシスループの線形部分上のインサートズーミングによって図7bに見られるように、縦方向に測定されるときに、センス磁化方向210は、線形挙動を示す。反対に、ヒステリシスループのヒステリシス部分上のインサートズーミングによって図7aに見られるように、横方向に測定されるときに、センス磁化方向210は、ヒステリシス挙動を示す。
図8a及び8bは、磁気トンネル接合2の上面図である。この場合、センス磁化方向210は、破線矢印によって示されていて、バイアス磁化方向は、実線矢印によって示されていて、プログラミング磁場42は、白矢印によって示されていて、印加された磁場Hは、黒矢印60によって示されている。図8aは、図7a上で測定されたような横方向磁場に相当し、図8bは、図7b上で測定されたような縦方向磁場に相当する。
1つの実施の形態では、枝101,102,103が、連続してプログラミングされるように、加熱電流31を通電するステップと、プログラミング磁場42を印加するステップと、複数のMLUセル1を冷却するステップとが実行される。
別の実施の形態では、それぞれの枝101,102,103が同時にプログラミングされるように、加熱電流31を通電するステップと、プログラミング磁場42を印加するステップと、複数のMLUセル1を冷却するステップとが実行される。
好ましくは、サブセット内の複数のMLUセル1が、少なくとも低閾値温度Tに冷却されるまで、プログラミング磁場42が印加される。
図9a及び9bは、第1枝101、第2枝102及び第3枝103から成る磁気センサ装置100のプログラミングに相当するタイムチャートである。図9aには、(図9aの符号iによって示された)加熱電流31を電流線301,302,303に通電するシーケンスが、3つの枝101,102,103に連続してそれぞれ通電される3つの電流パルスi101,i102,i103によって示されている。図9bには、(図9bの符号Hによって示された)プログラミング磁場42をプログラミング線部401,402,403に印加するシーケンスが、枝101,102,103をアドレス指定する3つのプログラミング線部401,402,403に連続してそれぞれ透過される3つのプログラミング磁場パルスH401,H402,H403によって示されている。図9a及び9bに示されたように、サブセット内の複数のMLUセル1が、低閾値温度Tに冷却されるまで、プログラミング磁場42が印加されるように、プログラミング磁場パルスH401,H402,H403は、電流パルスi101,i102,i103よりも長い。
1つの実施の形態によれば、磁気センサ装置100の感知動作が、平均抵抗Rを測定するために、センス電流32を通電枝301,302,303に通電することを有する。ここでは、この平均抵抗Rは、1つの枝101,102,103内に構成された複数のMLUセルに対して直列に測定される抵抗に相当する。それぞれのMLUセルの抵抗が、基準磁化方向230に対するセンス磁化方向210の相対配向によって決定される。センス磁化方向210が、センス磁場44を生成するために、センスフィールド電流43をプログラミング線部401,402,403に通電することによって変更され得る。センス磁場44と平均抵抗Rとをセンスフィールド電流43の極性に応じて変調するため、このセンスフィールド電流43が反転され得る。センス磁化方向210は、最初は基準磁化方向230に対してほぼ直角であるので、その応答は、線形になる。
磁気センサ装置100が、地球の磁界のような外部磁場60を検知することに対して使用されるときに、当該外部磁場60のそれぞれの配向と、当該外部磁場60の方向に対する枝101,102,103のそれぞれの配向とに応じて、センス磁化方向210が、当該外部磁場60に整合される。センス電流32を通電枝301,302,303に通電することによって平均抵抗Rを測定するように、当該外部磁場60が、センス電流32を当該通電枝301,302,303に通電することによって測定され得る。
ここに開示されたMLUに基づく磁気センサ装置100は、例えば、磁力計及び/又はコンパスに内蔵されてもよい。
1つの実施の形態では、磁気センサ装置100は、地球の磁場のような外部磁場の方向を二次元で測定するために、例えば、二次元平面内で外部磁場の成分を測定するために使用され得る。磁気センサ装置100の設計原理を具体化する装置は、垂直軸方向に感知するホール効果を利用する磁気センサ装置100を使用することによって、外部磁場の方向を三次元で測定してもよい。当該ホール効果は、導電体を横切り、当該導電体中の電流と当該電流と直交する磁場とを横切る電圧差(ホール電圧)を引き起こす。三次元内の外部磁場の成分が、このホール効果に基づいて測定されてもよい。
1 MLUセル
100 磁気センサ装置
101 第1サブセット、第1枝
102 第2サブセット、第2枝
103 第3サブセット、第3枝
2 磁気トンネル接合
21 センス層
210 センス磁化方向
22 トンネル障壁層
23 基準層
230 基準磁化方向
231 第1基準強磁性層
232 第2基準強磁性層
233 基準スペーサ層
24 基準ピン止め層
26 バイアスピン止め層
27 バイアス層
270 バイアス磁化方向
271 第1バイアス強磁性層
272 第2バイアス強磁性層
273 バイアススペーサ層
28 バイアス結合層
29 非磁性スペーサ層
3 電流線
301 第1通電枝
302 第2通電枝
303 第3通電枝
31 加熱電流
32 センス電流
4 プログラミング線
401 プログラミング線部
402 プログラミング線部
403 プログラミング線部
41 プログラミングフィールド電流
42 プログラミング磁場
43 センスフィールド電流
44 センス磁場
60 外部磁場
601 外部磁場の第1成分
602 外部磁場の第2成分
603 外部磁場の第3成分

R 平均抵抗
高閾値温度
低閾値温度
HP ピン止め層の高閾値温度
LP ピン止め層の低閾値温度

Claims (9)

  1. 外部磁場を感知するための、複数の枝を有する磁気センサ装置において、それぞれの枝が、複数のMLUセルを備える1つのサブセットを備え、各MLUセルは磁気トンネル接合を備え、この磁気トンネル接合は、前記外部磁場によって配向されるように適合されたセンス磁化方向を呈する1つのセンス層と、基準磁化方向を呈する1つの基準層と、この基準磁化方向を低閾値温度でピン止めし、この基準磁化方向を高閾値温度で解放する1つの基準反強磁性層と、前記センス層と前記基準層との間の1つのトンネル障壁層とを有し、
    前記磁気トンネル接合は、バイアス磁化方向を呈する1つのバイアス層と、このバイアス磁化方向を低閾値温度でピン止めし、このバイアス磁化方向を高閾値温度で解放する1つのバイアス反強磁性層とを有し、
    当該ピン止めされたバイアス磁化方向が、当該ピン止めされた基準磁化方向に対してほぼ平行に配向され、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス層との間の1つのバイアス結合層を有し、このバイアス結合層は、反強磁性型の磁気材料から成り、前記センス磁化方向が、当該ピン止めされたバイアス磁化方向と、当該ピン止めされた基準磁化方向とに対してほぼ直角に配向されるように、前記バイアス層と前記センス層とを磁気結合させるために構成されている当該MLUセルにおいて、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス結合層との間に1つの非磁性スペーサ層をさらに有し、この非磁性スペーサ層は、Ta、Mg、Al、Ru、Cu、Pt、Pd、Hf、Cr、Nb、Zn又は任意の合金又はこれらの元素のうちの任意の元素を含む酸化物を含み、この結合層の磁気結合の強さを調整するために構成されていて、
    基準磁化方向とバイアス磁化方向とを解放するように、それぞれのサブセットは、そのサブセット内の複数のMLUセルを高閾値温度の上で加熱するために適合されたプログラミング電流を通電するために形成された1つの電流線によって直列に電気接続されていて、
    それぞれの前記枝は、前記複数のMLUセルが前記高閾値温度で加熱されるときに、そのサブセット内に構成された前記複数のMLUセルの前記基準磁化方向と前記バイアス磁化方向とをプログラムされた1つの方向に整合させるために生成されたプログラミング磁場を印加するための手段をさらに有する
    ことを特徴とする磁気センサ装置
  2. 前記反強磁性材料は、FeMn、IrMn、PtMn、NiO、CoO、又はCoFeO、NiFeOのようなMn若しくはOに基づく反強磁性体、又はCo、Fe、Ni若しくはMnに基づく反強磁性体、の組み合わせのうちの任意の1つの組み合わせから成る請求項に記載の磁気センサ装置
  3. それぞれのサブセットが、前記プログラミング磁場を誘導するフィールド電流を通電するために配置された1つのフィールド線と協働し、プログラミング磁場を印加するための前記手段は、前記フィールド電流を前記フィールド線に通電することから成る請求項に記載の磁気センサ装置。
  4. 前記複数の枝は、前記外部磁場の第1成分を感知するために第1サブセットを電気接続する1つの第1枝と、前記外部磁場の第2成分を感知するために第2サブセットを電気接続する1つの第2枝と、前記外部磁場の第3成分を感知するために第3サブセットを電気接続する1つの第3枝とを有する請求項に記載の磁気センサ装置。
  5. 前記第2枝は、前記第1枝に対して約45°を成して配向されていて、前記第3枝は、前記第1枝に対してほぼ直角に配向されている請求項に記載の磁気センサ装置。
  6. 複数の枝を有する磁気センサ装置をプログラミングするための方法であって、それぞれの枝が、複数のMLUセルから成る1つのサブセットを構成し、
    それぞれのMLUセルが、1つの磁気トンネル接合から成り、この磁気トンネル接合は、外部磁場によって配向されるように適合されたセンス磁化方向を呈する1つのセンス層と、基準磁化方向を呈する1つの基準層と、この基準磁化方向を低閾値温度でピン止めし、この基準磁化方向を高閾値温度で解放する1つの基準反強磁性層と、前記センス層と前記基準層との間の1つのトンネル障壁層とを有し、
    前記磁気トンネル接合は、バイアス磁化方向を呈する1つのバイアス層と、このバイアス磁化方向を低閾値温度でピン止めし、このバイアス磁化方向を高閾値温度で解放する1つのバイアス反強磁性層とを有し、
    当該ピン止めされたバイアス磁化方向が、当該ピン止めされた基準磁化方向に対してほぼ平行に配向され、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス層との間の1つのバイアス結合層を有し、このバイアス結合層は、反強磁性型の磁気材料から成り、前記センス磁化方向が、当該ピン止めされたバイアス磁化方向と、当該ピン止めされた基準磁化方向とに対してほぼ直角に配向されるように、前記バイアス層と前記センス層とを磁気結合させるために構成されている当該MLUセルにおいて、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス結合層との間に1つの非磁性スペーサ層をさらに有し、この非磁性スペーサ層は、Ta、Mg、Al、Ru、Cu、Pt、Pd、Hf、Cr、Nb、Zn又は任意の合金又はこれらの元素のうちの任意の元素を含む酸化物を含み、この結合層の磁気結合の強さを調整するために構成されていて、
    基準磁化方向とバイアス磁化方向とを解放するように、それぞれのサブセットは、そのサブセット内の複数のMLUセルを高閾値温度の上で加熱するために適合されたプログラミング電流を通電するために形成された1つの電流線によって直列に電気接続されていて、
    それぞれの前記枝は、前記複数のMLUセルが前記高閾値温度で加熱されるときに、そのサブセット内に構成された前記複数のMLUセルの前記基準磁化方向と前記バイアス磁化方向とをプログラムされた1つの方向に整合させるために生成されたプログラミング磁場を印加するための手段をさらに有し、
    当該方法は、
    対応するサブセット内に構成された複数のMLUセルを高閾値温度で加熱し、基準磁化方向とバイアス磁化方向とをピン止め解除するように、加熱電流を電流線に通電することと、
    前記サブセット内に構成された前記複数のMLUセルが前記高閾値温度で加熱されると、前記サブセット内に構成された前記複数のMLUセルの前記基準磁化方向と前記バイアス磁化方向とをプログラムされた1つの方向に整合させるために、プログラミング磁場を印加することと、
    前記基準磁化方向と前記バイアス磁化方向とをプログラムされた方向に切り替えることをピン止めし、センス磁化方向が、前記プログラムされた方向に対してほぼ直角に整合されるように、前記サブセット内に構成された前記複数のMLUセルを低閾値温度に冷却することから成る当該方法。
  7. それぞれの枝が、連続して又は同時にプログラミングされるように、前記加熱電流を通電するステップと、前記基準磁化方向及び前記バイアス磁化方向を切り替えるステップと、前記複数のMLUセルを冷却するステップとが実行される請求項に記載の方法。
  8. それぞれのサブセットが、前記プログラミング磁場を誘導するフィールド電流を通電するために配置された1つのフィールド線と協働し、プログラミング磁場を印加することは、フィールド電流を前記フィールド線に通電することから成る請求項に記載の方法。
  9. 複数の通電枝を有する磁気センサ装置を使用することによって外部磁場を感知するための方法であって、それぞれの枝が、複数のMLUセルから成る1つのサブセットを構成する当該方法において、
    それぞれのMLUセルが、1つの磁気トンネル接合から成り、この磁気トンネル接合は、前記外部磁場によって配向されるように適合されたセンス磁化方向を呈する1つのセンス層と、基準磁化方向を呈する1つの基準層と、この基準磁化方向を低閾値温度でピン止めし、この基準磁化方向を高閾値温度で解放する1つの基準反強磁性層と、前記センス層と前記基準層との間の1つのトンネル障壁層とを有し、
    前記磁気トンネル接合は、バイアス磁化方向を呈する1つのバイアス層と、このバイアス磁化方向を低閾値温度でピン止めし、このバイアス磁化方向を高閾値温度で解放する1つのバイアス反強磁性層とを有し、
    当該ピン止めされたバイアス磁化方向が、当該ピン止めされた基準磁化方向に対してほぼ平行に配向され、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス層との間の1つのバイアス結合層を有し、このバイアス結合層は、反強磁性型の磁気材料から成り、前記センス磁化方向が、当該ピン止めされたバイアス磁化方向と、当該ピン止めされた基準磁化方向とに対してほぼ直角に配向されるように、前記バイアス層と前記センス層とを磁気結合させるために構成されている当該MLUセルにおいて、
    前記磁気トンネル接合は、前記センス層と前記バイアス結合層との間に1つの非磁性スペーサ層をさらに有し、この非磁性スペーサ層は、Ta、Mg、Al、Ru、Cu、Pt、Pd、Hf、Cr、Nb、Zn又は任意の合金又はこれらの元素のうちの任意の元素を含む酸化物を含み、この結合層の磁気結合の強さを調整するために構成されていて、
    基準磁化方向とバイアス磁化方向とを解放するように、それぞれのサブセットは、そのサブセット内の複数のMLUセルを高閾値温度の上で加熱するために適合されたプログラミング電流を通電するために形成された1つの電流線によって直列に電気接続されていて、
    それぞれの前記枝は、前記複数のMLUセルが前記高閾値温度で加熱されるときに、そのサブセット内に構成された前記複数のMLUセルの前記基準磁化方向と前記バイアス磁化方向とをプログラムされた1つの方向に整合させるために生成されたプログラミング磁場を印加するための手段をさらに有し、
    センス電流を複数の通電枝に通電することから成る当該方法。
JP2017526931A 2014-11-19 2015-11-18 外部磁場を感知するためのmluセル、及びmluセルから成る磁気センサ装置 Active JP6639498B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14290351.7 2014-11-19
EP14290351.7A EP3023803B1 (en) 2014-11-19 2014-11-19 MLU cell for sensing an external magnetic field and a magnetic sensor device comprising the MLU cell
PCT/EP2015/077004 WO2016079201A1 (en) 2014-11-19 2015-11-18 Mlu cell for sensing an external magnetic field and a magnetic sensor device comprising the mlu cell

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018501645A JP2018501645A (ja) 2018-01-18
JP6639498B2 true JP6639498B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=52016537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017526931A Active JP6639498B2 (ja) 2014-11-19 2015-11-18 外部磁場を感知するためのmluセル、及びmluセルから成る磁気センサ装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10712399B2 (ja)
EP (1) EP3023803B1 (ja)
JP (1) JP6639498B2 (ja)
CN (1) CN107076810B (ja)
WO (1) WO2016079201A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3544014B1 (en) * 2018-03-20 2020-07-15 Crocus Technology S.A. Mlu-based magnetic device having an authentication and physical unclonable function and authentication method using said mlu device
JP7496089B2 (ja) * 2021-03-04 2024-06-06 株式会社東芝 磁気センサ及び検査装置

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6275363B1 (en) * 1999-07-23 2001-08-14 International Business Machines Corporation Read head with dual tunnel junction sensor
JP4469482B2 (ja) * 1999-09-24 2010-05-26 株式会社東芝 磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果ヘッド、磁気再生装置、及び磁性積層体
KR100373473B1 (ko) * 1999-09-24 2003-02-25 가부시끼가이샤 도시바 자기 저항 효과 소자, 자기 저항 효과 헤드, 자기 재생장치 및 자성 적층체
US6603678B2 (en) * 2001-01-11 2003-08-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Thermally-assisted switching of magnetic memory elements
US6704175B2 (en) * 2001-03-28 2004-03-09 Tdk Corporation Current perpendicular-to-the-plane magnetoresistance read head
US7161771B2 (en) * 2002-04-02 2007-01-09 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Dual spin valve sensor with a longitudinal bias stack
CA2507819C (en) * 2002-11-29 2010-09-14 Yamaha Corporation Magnetic sensor, and method of compensating temperature-dependent characteristic of magnetic sensor
US7598555B1 (en) * 2003-08-22 2009-10-06 International Business Machines Corporation MgO tunnel barriers and method of formation
EP1548702A1 (en) * 2003-12-24 2005-06-29 Interuniversitair Microelektronica Centrum Vzw Method for ultra-fast controlling of a magnetic cell and related devices
US7357995B2 (en) * 2004-07-02 2008-04-15 International Business Machines Corporation Magnetic tunnel barriers and associated magnetic tunnel junctions with high tunneling magnetoresistance
US7446986B2 (en) * 2004-08-31 2008-11-04 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic tunnel junction with in stack biasing layer providing orthogonal exchange coupling
US7350284B2 (en) * 2004-10-29 2008-04-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Methods of making a current-perpendicular-to-the-planes (CPP) type sensor by ion milling to the spacer layer using a mask without undercuts
US7351483B2 (en) * 2004-11-10 2008-04-01 International Business Machines Corporation Magnetic tunnel junctions using amorphous materials as reference and free layers
US7285836B2 (en) * 2005-03-09 2007-10-23 Maglabs, Inc. Magnetic random access memory with stacked memory cells having oppositely-directed hard-axis biasing
US7443638B2 (en) * 2005-04-22 2008-10-28 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Ltd. Magnetoresistive structures and fabrication methods
JP5046189B2 (ja) * 2005-10-03 2012-10-10 日本電気株式会社 磁気ランダムアクセスメモリ
US7635974B2 (en) * 2007-05-02 2009-12-22 Magic Technologies, Inc. Magnetic tunnel junction (MTJ) based magnetic field angle sensor
US7974048B2 (en) * 2007-11-28 2011-07-05 Tdk Corporation Magneto-resistive effect device of CPP type having shield layers coupled with ferromagnetic layers
US8093892B2 (en) * 2008-07-24 2012-01-10 Infineon Technologies Ag System with 90 degree sense layer magnetic orientation
JP5582037B2 (ja) * 2009-01-27 2014-09-03 日本電気株式会社 不揮発ロジック回路
US9028910B2 (en) * 2010-12-10 2015-05-12 Avalanche Technology, Inc. MTJ manufacturing method utilizing in-situ annealing and etch back
US8339843B2 (en) * 2010-12-17 2012-12-25 Honeywell International Inc. Generating a temperature-compensated write current for a magnetic memory cell
US8742518B2 (en) * 2011-03-31 2014-06-03 Seagate Technology Llc Magnetic tunnel junction with free layer having exchange coupled magnetic elements
EP2597692A1 (en) * 2011-11-22 2013-05-29 Crocus Technology S.A. Self-referenced MRAM cell with optimized reliability
JP5969109B2 (ja) * 2012-03-29 2016-08-10 インテル コーポレイション 磁気状態素子及び回路
FR2989211B1 (fr) * 2012-04-10 2014-09-26 Commissariat Energie Atomique Dispositif magnetique a ecriture assistee thermiquement
US9230626B2 (en) * 2012-08-06 2016-01-05 Cornell University Electrically gated three-terminal circuits and devices based on spin hall torque effects in magnetic nanostructures apparatus, methods and applications
EP2712079B1 (en) * 2012-09-25 2015-06-03 Crocus Technology S.A. Magnetic logic unit (MLU) cell and amplifier having a linear magnetic signal
EP2712078B1 (en) * 2012-09-25 2015-06-03 Crocus Technology S.A. Magnetic logic unit (MLU) cell and amplifier having a linear magnetic signal
US8970991B2 (en) * 2013-03-12 2015-03-03 Seagate Technology Llc Coupling feature in a magnetoresistive trilayer lamination

Also Published As

Publication number Publication date
CN107076810A (zh) 2017-08-18
CN107076810B (zh) 2020-03-31
US10712399B2 (en) 2020-07-14
US20170322263A1 (en) 2017-11-09
JP2018501645A (ja) 2018-01-18
WO2016079201A1 (en) 2016-05-26
EP3023803A1 (en) 2016-05-25
EP3023803B1 (en) 2020-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107923956B (zh) 磁阻传感器
CN103035280B (zh) 磁随机存取存储器单元、用于对其进行读取和写入的方法
EP2725580B1 (en) Thermally assisted MRAM cell and method for writing a plurality of bits in the MRAM cell
CN103311432B (zh) 自参考mram单元以及用于写入该单元的方法
JP5879198B2 (ja) 合成記憶層を有するマルチビットセル
US9905283B2 (en) Self-referenced MRAM cell and magnetic field sensor comprising the self-referenced MRAM cell
JP6639498B2 (ja) 外部磁場を感知するためのmluセル、及びmluセルから成る磁気センサ装置
US9679624B2 (en) Magnetic random access memory (MRAM) cell with low power consumption
US9305628B2 (en) Self-referenced magnetic random access memory (MRAM) and method for writing to the MRAM cell with increased reliability and reduced power consumption
JP6639509B2 (ja) 改善されたプログラミング性及び低い読取り消費電力で磁場を検出するマグネティック・ロジック・ユニット(mlu)セル
JP7359696B2 (ja) 一次元及び二次元磁場を測定するための磁気センサセル及びその磁気センサセルを使用して磁場を測定する方法
US10663537B2 (en) Magnetic sensor cell for measuring one- and two-dimensional magnetic fields and method for measuring said magnetic fields using the magnetic sensor cell
EP3385741B1 (en) Magnetic sensor cell for measuring one- and two-dimensional magnetic fields and method for measuring said magnetic fields using the magnetic sensor cell
JP2023518156A (ja) 高磁場での誤差が小さな、2次元磁場を感知する磁気抵抗センサ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170719

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190626

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6639498

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350