JP6634933B2 - ベーン型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ベーン型圧縮機に関する。
従来、ベーン型圧縮機に関し、シリンダブロックの内部空間にロータを回転可能に収容し、ロータの外周面に形成されたベーン溝にベーンが収容されている構成が開示されている(たとえば、特開2014−194177号公報(特許文献1)参照)。特許文献1に記載の圧縮機では、ベーンの底面とベーン溝の底面とにより背圧室が形成され、背圧室には潤滑油が供給されている。
特開2014−194177号公報
背圧室周りの領域、すなわち、ロータの中心側の領域では、背圧室から漏れた潤滑油により、ベーンとベーン溝との間の摺動部の潤滑が行われる。しかしながら、ベーン型圧縮機では、摺動部はベーンとベーン溝との間だけでなく、回転するロータおよびベーンとサイドプレートとの間にも摺動箇所があり、焼き付きが発生するのを防止するために、潤滑性を確保することが必要である。
本発明の目的は、ロータとサイドプレートとの間の潤滑性を確保できる、ベーン型圧縮機を提供することである。
本発明に係るベーン型圧縮機は、ハウジングと、回転軸と、ロータと、ベーンと、圧縮室と、を備えている。ハウジングは、筒状のシリンダ部と、シリンダ部の両端に結合されてシリンダ部とともにシリンダ室を区画する第1区画壁および第2区画壁とを有している。回転軸は、ハウジングに支持されるとともに、シリンダ室に回転可能に設けられている。ロータは、回転軸に固定されている。ロータの外周に、ベーン溝が形成されている。ベーンは、ベーン溝に挿入されている。圧縮室は、シリンダ室内に、シリンダ部の内周面、第1区画壁の端面、第2区画壁の端面、ロータの外周面、およびベーンによって区画される。第1区画壁の端面と第2区画壁の端面との少なくともいずれか一方には、回転軸の周りに、潤滑油が流通可能な凹部が形成されている。凹部内は、段差が形成されて深さが複数段になっている。凹部には、段差によって、最外周側に位置する環状の第1段差部と、第1段差部より内周側に位置し、第1段差部より深い第2段差部とが設けられている。第2段差部は、ベーン溝に対して対向状態と非対向状態とを有するように、間に非連続部分を介して複数の円弧部を備えている。非連続部分は、第1段差部と等しい深さとなっている。凹部の外縁は、ロータの外縁より内周側にある。
上記のベーン型圧縮機において、シリンダ部と第1区画壁とは一体に形成されている。
上記のベーン型圧縮機において、円弧部は、一対の円弧状部分によって形成されている。または円弧部は、一対の扇形形状部分によって形成されている。
本発明によると、ロータとサイドプレートとの間の潤滑性を確保することができる。
実施の形態に従う圧縮機を示す断面図である。 図1におけるII−II線に沿った圧縮機の断面図である。 図1におけるIII−III線に沿った圧縮機の断面図である。 リヤサイドプレートの凹部近傍を拡大して示す断面図である。 底壁部の凹部近傍を拡大して示す断面図である。
実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。図においては、実際の寸法比率では記載しておらず、構造の理解を容易にするために、一部比率を異ならせて記載している。
[圧縮機10の構成]
図1は、実施の形態に従う圧縮機10を示す断面図である。図2は、図1におけるII−II線に沿った圧縮機10の断面図である。図3は、図1におけるIII−III線に沿った圧縮機10の断面図である。圧縮機10は、ベーン型圧縮機である。圧縮機10は、車両に搭載され、車両の空調装置に用いられる。
なお、以下の説明において、図1に示す圧縮機10の図中左方向を前方と称し、図1に示す圧縮機10の図中右方向を後方と称する。以下の説明における軸方向、径方向および周方向とは、回転体である回転軸16およびロータ18の軸方向、径方向および周方向を示している。
図1に示すように、圧縮機10のハウジング11は、有底円筒状のリヤハウジング12(シェル)と、リヤハウジング12の前端面に結合されたフロントハウジング13とから形成されている。リヤハウジング12は、周壁12aを有している(図2,図3も参照)。フロントハウジング13は、筒状のシリンダ部14と、シリンダ部14の内部空間を閉塞する底壁部13pとを有している。フロントハウジング13は、有底円筒状に形成されている。底壁部13pは、第1区画壁を構成する。シリンダ部14は、リヤハウジング12内に収容されている。底壁部13pとシリンダ部14とは、一体に形成されている。リヤハウジング12およびフロントハウジング13の材質は、たとえば金属である。
筒状のシリンダ部14は、底壁部13pから延在している。シリンダ部14は、底壁部13pと反対側に開放された端部である開放端部を有している。シリンダ部14の開放端部に対向して、リヤサイドプレート15が配置されている。リヤサイドプレート15は、シリンダ部14の開放端部に、図示しないボルトを用いて固定されている。リヤサイドプレート15は、第2区画壁を構成する。フロントハウジング13およびリヤサイドプレート15は、回転軸16を回転可能に支持している。回転軸16は、シリンダ部14内を貫通している。回転軸16とフロントハウジング13との間には、リップシール型の軸封装置17aが設けられている。軸封装置17aは、回転軸16の周面に沿った冷媒ガスの洩れを防止している。
底壁部13pは、シリンダ室14dを区画する一方の端面13sを有している。端面13sは、後方を向いている。リヤサイドプレート15は、シリンダ室14dを区画する他方の端面15sを有している。端面15sは、前方を向いている。一方の端面13sと他方の端面15sとは、間隔を空けて平行に設けられ、互いに対向している。
筒状のシリンダ部14、底壁部13pおよびリヤサイドプレート15によって、シリンダ室14dが区画されている。シリンダ室14dには、円筒状の形状を有するロータ18が設けられている。ロータ18は、回転軸16に一体回転可能に取り付けられている。ロータ18の前端面は、底壁部13pの端面13sと対向している。ロータ18の後端面は、リヤサイドプレート15の端面15sに対向している。
図2および図3に示すように、シリンダ部14の内周面14cは、楕円状に形成されている。シリンダ室14dに、ロータ18が設けられている。ロータ18の外周面18cには、複数のベーン溝18aが放射状に延びるように形成されている。複数のベーン溝18aの各々には、ベーン19が出没可能に収容されている。複数のベーン溝18aの各々には、後述する吐出領域35内の潤滑油が供給される。
回転軸16の回転に伴い、ロータ18が回転し、複数のベーン19のうちの幾つかがベーン溝18aの外部に押し出される。ベーン19の先端面がシリンダ部14の内周面14cに接触すると、ロータ18の外周面18cと、シリンダ部14の内周面14cと、隣り合う一対のベーン19と、底壁部13pの端面13s(図1)と、リヤサイドプレート15の端面15s(図1)との間に、複数の圧縮室21が区画される。ロータ18の回転方向に関して、圧縮室21が容積を拡大する行程が吸入行程となり、圧縮室21が容積を減少する行程が圧縮行程となる。
ロータ18の外周面18cは、圧縮室21の内周側の壁面を形成している。シリンダ部14の内周面14cは、圧縮室21の外周側の壁面を形成している。底壁部13pの端面13sは、圧縮室21の前方側の壁面を形成している。リヤサイドプレート15の端面15sは、圧縮室21の後方側の壁面を形成している。圧縮室21は、シリンダ室14dに形成されている。
図1および図2に示すように、リヤハウジング12には、周壁12aを貫通する吸入ポート22が形成されている。吸入ポート22の外周部分には、ジョイント部24が連接されている。ジョイント部24には、吸入配管25が接続されている。吸入配管25を経由して、吸入ポート22内に冷媒ガスが流れ込む。吸入ポート22は、冷媒が通過する冷媒通路を形成している。吸入ポート22内には、冷媒の逆流を防止する図示しない逆止弁が設けられている。
シリンダ部14の外周面には、シリンダ部14の周方向における全周に亘って、凹部14aが形成されている。凹部14aおよびリヤハウジング12の内周面によって、吸入空間20が区画されている。吸入空間20は、吸入ポート22に連通している。シリンダ部14は、リヤハウジング12の内周面と協働し、リヤハウジング12(シェル)内に吸入空間20を区画している。
吸入空間20は、回転軸16の径方向におけるシリンダ部14とリヤハウジング12との間に形成されている。
図2に示すように、吸入空間20は、シリンダ部14とリヤハウジング12との間に環状に形成されており、周方向に延在している。吸入空間20は、圧縮室21の全周を取り囲んで形成されている。
回転軸16の軸方向において、吸入空間20および吸入ポート22は、圧縮室21に重なるように配置されている。シリンダ部14には、吸入空間20に連通する一対の吸入孔23(図2)が形成されている。吸入行程の際、圧縮室21と吸入空間20とは、吸入孔23を介して連通する。吸入孔23は、シリンダ部14を径方向に貫通している。吸入孔23は、シリンダ部14の内周面14cに開口しているとともに、吸入空間20に開口している。
吸入孔23、吸入空間20および吸入ポート22は、圧縮室21に対し径方向外側に形成されている。吸入孔23、吸入空間20および吸入ポート22は、底壁部13pの端面13sとリヤサイドプレート15の端面15sとの間に区画される圧縮室21を径方向に延長して形成される領域内に存在している。
図3に示すように、シリンダ部14の外周面には、一対の凹部14bが凹設されている(図1も参照)。一対の凹部14bは、回転軸16を挟んで互いに反対側に位置している。各凹部14bは、シリンダ部14の外周面から回転軸16に向けて延びる延設面141bと、延設面141bに対して交差し、シリンダ部14の外周面に向けて延びる取付面142bとから形成されている。
延設面141b、取付面142bおよびリヤハウジング12の内周面によって、一対の吐出室30が区画されている。吐出室30は、径方向におけるシリンダ部14とリヤハウジング12との間に位置している(図1も参照)。シリンダ部14には、取付面142bに開口して圧縮室21と吐出室30とを連通する吐出口31が形成されている。吐出口31は、取付面142bに取り付けられた吐出弁32によって開閉する。圧縮室21で圧縮された冷媒ガスは、吐出弁32を押し退け、吐出口31を経由して吐出室30へ吐出される。
吐出室30は、吸入空間20よりも後方側に位置している。吸入空間20と吐出室30とは、軸方向において異なる位置に形成されている。吸入空間20は、吐出室30よりも底壁部13pに近く位置している。吐出室30は、吸入空間20よりもリヤサイドプレート15に近く位置している。
図2,3に示すように、各ベーン溝18aに収容された各ベーン19の底面と、各ベーン溝18aとの底面との間に、背圧室41が形成されている。各ベーン19は、各背圧室41内の圧力変化により、各ベーン溝18aに対して出没可能となっている。図1に示すように、底壁部13pの端面13sには、排油溝13aが形成されている。隣り合う背圧室41は、排油溝13aを介して互いに連通可能に形成されている。
図1に示すように、リヤサイドプレート15の端面15sには、排油溝15aを径方向内周側に含む凹部15bが形成されている。凹部15bは、図3に示すように、回転軸16およびロータ18の回転中心をなす軸心Oを中心として、円形状に形成されて、外縁が環状に形成されている。凹部15bは、段差が形成されることによって、深さが複数段になっている。図4は、リヤサイドプレート15の凹部15b近傍を拡大して示す断面図である。本実施の形態では、図4に示すように、径方向最外周側に、環状の第1段差部151が形成され、第1段差部151より内周側に、第1段差部151より深い第2段差部152が形成されている。第2段差部152が排油溝15aに相当する。凹部15bの外縁は、排油溝15aの外周部の縁よりも径方向外側に位置している。
排油溝15aは、図3に示すように、回転軸16の周りに、軸心Oを中心として、2つの略扇形形状部分15aaと、略扇形形状部分15aaを接続する小径円弧形状部分15abとにより形成されている。小径円弧形状部分15abは、背圧供給孔15eよりも内周側に形成されている。小径円弧形状部分15abの外周側は、略扇形形状部分15aaが連続していない、非連続部分15acとなっている。
ベーン溝18aは、回転軸16の回転に伴って、略扇形形状部分15aaと対向する状態と、略扇形形状部分15aaと対向しない状態とを繰り返す。略扇形形状部分15aaは、ベーン溝18aと対向するときに、ベーン溝18a内から押し出される潤滑油を取り込む一方、ベーン溝18aに潤滑油を供給し、ベーン溝18a内の背圧を調整する機能を有する。略扇形形状部分15aaは、本実施の形態の円弧部を構成する。
小径円弧形状部分15abは、背圧供給孔15eより内周側に形成されている。小径円弧形状部分15abおよび非連続部分15acは、圧縮機10の吐出行程に相当する位置にある。吐出行程では、ベーン溝18a内の背圧を高く維持して圧縮室21を確実に区画する必要があるため、ベーン溝18aと排油溝15a(略扇形形状部分15aa)とが対向しない構成となっている。
隣り合う背圧室41は、排油溝15aを介して互いに連通可能に形成されている。ベーン溝18aの径方向最内側には、溝の幅が拡がった幅広部が形成されている。図2,3に示すように、軸方向に見て、ベーン溝18aの幅広部は略円形状に形成されている。凹部15bの外縁は、ベーン溝18aの幅広部よりも径方向外側に位置している。凹部15bの外縁は、ロータ18の外縁よりも小径に形成されている。
各ベーン溝18aは、底壁部13pの排油溝13aに連通可能に形成されているとともに、リヤサイドプレート15の排油溝15aに連通可能に形成されている。背圧室41の前方端は、底壁部13pの排油溝13aに連通可能である。背圧室41の後方端は、リヤサイドプレート15の排油溝15aに連通可能である。
圧縮行程において、ベーン19は、シリンダ部14の内周面14cから応力を受けて、径方向内側へ移動する。ベーン溝18a内に移動するベーン19の底面から、背圧室41内の潤滑油に圧力が作用する。このとき潤滑油は、背圧室41から流出し、排油溝13a,15aを経由して、圧力の相対的に低い背圧室41へ流入する。このように、排油溝13a,15aを活用して、背圧室41内の圧力の調整が可能になっている。
図1に示すように、底壁部13pの端面13sにはさらに、排油溝13aを径方向内周側に含む凹部13bが形成されている。凹部13bの外縁は環状に形成されている。凹部13bは、段差が形成されることによって、深さが複数段になっている。図5は、底壁部13pの凹部13b近傍を拡大して示す断面図である。図5に示すように、リヤサイドプレート15の端面15sと同様に、環状の第1段差部131と、第1段差部131より内周側に、第1段差部131より深い第2段差部132とが形成されている。第2段差部132が排油溝13aに相当する。
凹部13bは、図2に示すように、回転軸16の周りで、軸心Oを中心とする円形状に形成されている。排油溝13aは、2つの連続しない円弧状部分により形成されている。つまり、2つの円弧状部分の間に、第1段差部131と同じ深さを有する非連続部分13acが存在している。ベーン溝18aは、回転軸16の回転に伴って、円弧状部分に対向する状態と、円弧状部分に対向しない状態とを繰り返す。円弧状部分は、ベーン溝18a内の背圧を調整する機能を有する。円弧状部分が、本実施の形態の円弧部を構成する。
排油溝13aの内周側には、さらに、第2段差部132である排油溝13aよりも浅い第3段差部133が形成されている。第3段差部133の深さは、第1段差部131と等しく設定されている。すなわち、排油溝13aは、凹部13bの底面にさらなる凹部を設けて形成されているといえる。凹部13bの外縁は、排油溝13aの外周側の縁よりも径方向外側に位置している。凹部13bの外縁は、ベーン溝18aの幅広部よりも径方向外側に位置している。凹部13bの外縁は、ロータ18の外縁よりも小径に形成されている。
図1に示すように、リヤハウジング12の周壁12aには、吐出ポート34が形成されている。吐出ポート34には、ジョイント部38が連設されている。ジョイント部38には、圧縮機10の外部(たとえば外部冷媒回路のコンデンサ)に向けて延びる吐出配管39が接続されている。
リヤハウジング12の後側には、リヤサイドプレート15によって、吐出領域35が区画形成されている。吐出領域35内には、油分離器36が配設されている。油分離器36は、冷媒ガス中に含まれる潤滑油を分離するために設けられている。油分離器36は、有底円筒状のケース36aを有している。ケース36aの開口側には、円筒状の油分離筒36bが嵌合されて固定されている。
ケース36aの下部には、油通路36cが形成されている。油通路36cは、ケース36a内と吐出領域35の底部側とを連通している。リヤサイドプレート15およびケース36aには、連通路37が形成されている(図3も参照)。連通路37は、吐出室30とケース36a内とを連通している。リヤサイドプレート15には、油供給通路15dおよび背圧供給孔15eが形成されている。油供給通路15dおよび背圧供給孔15eは、吐出領域35の底部側に貯留された潤滑油をベーン溝18aに導く。
[圧縮機10の動作]
圧縮機10の動作について、以下説明する。回転軸16が回転すると、ロータ18およびベーン19が回転し、圧縮機10の外部(たとえば、外部冷媒回路)から吸入ポート22を経由して吸入空間20に冷媒ガスが吸入される。吸入空間20に吸入された冷媒ガスは、吸入孔23を経由して、吸入行程中の各圧縮室21に吸入される。各圧縮室21に吸入された冷媒ガスは、ロータ18の回転に伴う圧縮室21の容積減少により圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、各圧縮室21から吐出口31を経由して各吐出室30に吐出される。
各吐出室30内の冷媒ガスは、連通路37を介してケース36a内に流出して、油分離筒36bの外周面に吹き付けられるとともに、油分離筒36bの外周面を旋回しながらケース36a内の下方へ導かれる。このとき、遠心分離によって、冷媒ガスから潤滑油が分離される。冷媒ガスから分離された潤滑油はケース36aの底部側へ移動するとともに、油通路36cを介して吐出領域35の底部に貯留される。
吐出領域35の底部に貯留された潤滑油は、油供給通路15dから背圧供給孔15eを介してベーン溝18aに導かれ、排油溝13a,15aにも供給される。ベーン溝18a内の潤滑油の圧力により、ベーン19が外周側に押し出される。外周側に押し出されたベーン19によって、圧縮室21が区画される。ベーン溝18aに導かれた潤滑油によって、ベーン19とベーン溝18aとの摺動部分が潤滑される。排油溝15a内に供給された潤滑油は凹部15b内にも導かれ、この潤滑油によって、ロータ18とリヤサイドプレート15との摺動部分が潤滑される。排油溝13a内に供給された潤滑油は凹部13b内にも導かれ、この潤滑油によって、ロータ18と底壁部13pとの摺動部分が潤滑される。
油分離器36において、潤滑油が分離された冷媒ガスは、油分離筒36bの内部を上方へ移動し、吐出ポート34を介して圧縮機10の外部(たとえば、外部冷媒回路)へ吐出される。
[作用および効果]
次に、上述した実施の形態の圧縮機10の作用および効果について説明する。
本実施の形態の圧縮機10では、図1に示すように、リヤサイドプレート15の端面15sに、排油溝15aを径方向内周側に含む凹部15bが形成されているとともに、底壁部13pの端面13sに、排油溝13aを径方向内周側に含む凹部13bが形成されている。
凹部13b,15bを形成し、凹部13b,15b内に潤滑油を流通可能とすることにより、ロータ18の端面とリヤサイドプレート15の端面15sおよび底壁部13pの端面13sとの間の潤滑性を確保することができる。凹部13b,15b内に貯留される潤滑油により、底壁部13pおよびリヤサイドプレート15に支持される回転軸16の軸受の潤滑を促進することができる。
排油溝13a,15aは、上述した通り、背圧室41内の圧力を調整する機能を有している。排油溝13a,15aに加えて凹部13b,15bを形成することにより、排油溝13a,15aおよび凹部13b,15bの内部に収容可能な潤滑油の量を増大できる。これにより、ベーン19の移動に伴う背圧室41内の潤滑油量の変動への対応が容易になるので、背圧室41内の圧力調整を促進することができる。
排油溝13a,15aは、複数の円弧部を備えている。複数の円弧部は、ベーン溝18aが排油溝13a,15aに対向する状態と排油溝13a,15aに対向しない状態とを有するように、間に非連続部分13ac,15acを介して設けられている。これにより、圧縮機10の吐出行程において、圧縮室21内で高圧に圧縮された冷媒ガスを吐出室30へ吐出させることができ、圧縮機10の性能を確保することができる。
凹部13b,15bの外縁が、ロータ18の外縁よりも大きいと、ベーン19がベーン溝18aから押し出されて径方向外側へ移動するときに、凹部13b,15bと端面13s,15sとの段差にベーン19が引っ掛かり、ベーン19の移動が阻害される。本実施の形態のように凹部13b,15bの外縁をロータ18の外縁よりも小さくすることにより、ベーン溝18aへのベーン19の出没をスムーズに行なうことができる。
凹部13b,15bが排油溝13a,15aを径方向内周側に含まず凹部13b,15bと排油溝13a,15aとが離間していると、凹部13b,15bと排油溝13a,15aとの連通が妨げられるため、潤滑油の排油溝13a,15aへの流入が妨げられる。本実施の形態のように凹部13b,15bが排油溝13a,15aを径方向内周側に含むことにより、凹部13b,15b内に潤滑油を容易に導入できるので、ロータ18とリヤサイドプレート15および底壁部13pとの間の潤滑性を確保することができる。ロータ18の外径よりも小さい範囲で凹部13b,15bの径をできるだけ大きくすることにより、ロータ18とリヤサイドプレート15の端面15sおよび底壁部13pの端面13sとの摺接を抑制することができる。
なお、ロータ18の回転中は、ロータ18とリヤサイドプレート15および底壁部13pとの間に油膜が形成されるので、ロータ18とリヤサイドプレート15および底壁部13pとの摺動は発生しにくい。ロータ18の停止中に、潤滑油の圧力差によってロータ18が軸方向に移動し、底壁部13pとリヤサイドプレート15とのいずれか一方にロータ18が接触する場合がある。そのため、ロータ18の回転開始直後に、摺動が最も発生しやすいことになる。本実施の形態のように、排油溝13a,15aの外縁よりも大きい凹部13b,15bを形成することにより、ロータ18と底壁部13pおよびリヤサイドプレート15の端面13s,15sとが摺動する面積を低減できるとともに、排油溝13a,15aから凹部13b,15bへ導入される潤滑油が径方向外側へ供給されて油膜の形成が容易になるため、摺動を効果的に抑制することができる。
また図1に示すように、シリンダ部14と底壁部13pとは一体に形成されている。底壁部13pの端面13sには、軸心Oを中心とする円形状の形成された凹部13bが形成されている。凹部13bを形成し、凹部13b内に潤滑油を導入することにより、ロータ18と底壁部13pとの間の潤滑性を確保することができる。シリンダ部14と底壁部13pとを鋳造などにより一体に形成した場合でも、底壁部13pに対して相対回転する工具を端面13sに接触させて端面13sを機械加工することにより、円形状の凹部13bを容易に形成することができる。
また図1に示すように、凹部13b,15bの第1段差部131,151が端面13s,15sから窪む深さは、排油溝13a,15aが端面13s,15sから窪む深さよりも浅い。凹部13b,15bが深すぎると、凹部13b,15bから軸受部に抜け出る潤滑油の量が多くなり、凹部13b,15b内に潤滑油を貯留する機能が低下する。ベーン19が径方向に対して斜めの方向に傾き、その結果、騒音が発生する場合がある。本実施の形態のように凹部13b,15bの深さを排油溝13a,15aよりも浅く規定することで、騒音の発生を抑制でき、ベーン19をスムーズに移動させることができる。
なおこれまでの説明においては、底壁部13pとシリンダ部14とが一体に形成されている例について説明した。この例に替えて、底壁部13pをフロントサイドプレートとしてシリンダ部14と別体に形成し、軸方向において間隔を空けて配置されたフロントサイドプレートとリヤサイドプレート15との間にシリンダ部14を配置する構成としてもよい。
排油溝13aを、2つの略扇形形状部分と、2つの略扇形形状部分を接続する小径円弧形状部分とで形成してもよい。排油溝15aを、2つの円弧状部分で形成してもよい。
以上、実施の形態について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 圧縮機、11 ハウジング、12 リヤハウジング、12a 周壁、13 フロントハウジング、13a,15a 排油溝、13ac,15ac 非連続部分、13b,14a,14b,15b 凹部、13p 底壁部、13s,15s 端面、14 シリンダ部、14c 内周面、14d シリンダ室、15 リヤサイドプレート、15aa 略扇形形状部分、15ab 小径円弧形状部分、15d 油供給通路、15e 背圧供給孔、16 回転軸、17a 軸封装置、18 ロータ、18a ベーン溝、18c 外周面、19 ベーン、20 吸入空間、21 圧縮室、22 吸入ポート、23 吸入孔、30 吐出室、31 吐出口、32 吐出弁、34 吐出ポート、41 背圧室、131,151 第1段差部、132,152 第2段差部、133 第3段差部、141b 延設面、142b 取付面、O 軸心。

Claims (4)

  1. 筒状のシリンダ部と、前記シリンダ部の両端に結合されて前記シリンダ部とともにシリンダ室を区画する第1区画壁および第2区画壁とを有する、ハウジングと、
    前記ハウジングに支持されるとともに、前記シリンダ室に回転可能に設けられた回転軸と、
    前記回転軸に固定され、外周にベーン溝が形成されたロータと、
    前記ベーン溝に挿入されたベーンと、
    前記シリンダ室内に、前記シリンダ部の内周面、前記第1区画壁の端面、前記第2区画壁の端面、前記ロータの外周面、および前記ベーンによって区画される圧縮室と、を備え、
    前記第1区画壁の端面と前記第2区画壁の端面との少なくともいずれか一方には、前記回転軸の周りに、潤滑油が流通可能な凹部が形成されており、
    前記凹部内は、段差が形成されて深さが複数段になっており、前記凹部には、前記段差によって、最外周側に位置する環状の第1段差部と、前記第1段差部より内周側に位置し、前記第1段差部より深い第2段差部とが設けられ、前記第2段差部は、前記ベーン溝に対して対向状態と非対向状態とを有するように、間に非連続部分を介して複数の円弧部を備え、非連続部分は、前記第1段差部と等しい深さとなっており、
    前記凹部の外縁は、前記ロータの外縁より内周側にあり、
    前記ベーン溝よりも内周側まで前記凹部の前記非連続部分が形成されている、ベーン型圧縮機。
  2. 前記シリンダ部と前記第1区画壁とは一体に形成されている、請求項1に記載のベーン型圧縮機。
  3. 前記円弧部は、一対の円弧状部分によって形成される、請求項1または2に記載のベーン型圧縮機。
  4. 前記円弧部は、一対の扇形形状部分によって形成される、請求項1または2に記載のベーン型圧縮機。
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