JP6632981B2 - 複合型バット構造 - Google Patents

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Description

本発明は、金属円筒体からなる胴部とFRPからなるグリップ部とを異種の部材を接続してなる複合型バットの改良に関する。特に、金属円筒体からなる胴部とFRPからなるグリップ部とを接続して胴部の重心を打撃中心に近づけ最大の打撃エネルギーを伝達をする一方、ボトムグリップのグリップ形態をパームグリップとしてロックし、最大のバットスウィング角速度を得るように工夫された複合型バット構造に関する。
金属からなる胴部と金属からなるグリップとを胴部及びグリップ部より小さい弾性係数を有している高分子粘着剤(エラストマー)で接合し、中心を外れた打撃により生ずる衝撃をプレイヤーの腕に伝達されるのを緩和する複合型バット構造が提案されている(特許文献1)。しかしながら、接合部分に胴部からグリップ部への衝撃を緩和する接合部材を介在させるとグリップから打撃胴部へのエネルギー伝達に障害が生ずる。そのため、打撃用の胴体部とグリップ部間を堅固に相互連結したバット構造が提案されている(特許文献2)。したがって、打撃中心を有する金属胴部と、打撃回転エネルギーを与えるグリップ部とを接合する形式として、胴部からグリップ部への振動伝達とグリップ部から金属胴部への打撃エネルギー伝達とが関係して接続部材として振動緩衝材を使用する振動減衰形式(特許文献1)と接続部形態としてエネルギーの全移動を図る剛体接続形式(特許文献2)とが対立する。
他方、近年バットグリップ構造はバット角速度を最大にする形態としての重要度が認識され(非特許文献1)、種々のグリップ構造が提案されるに至っている(特許文献3及び4)。Giant特許(特許文献3)においては実質円形断面のグリップ部とノブ状のグリップエンドとの間に傾斜角度を持たせ、グリップエンドの下縁にボトムグリップの短掌筋及び小指外転筋を支持する緩やかに湾曲する支持面を形成し、スウィング時のグリップ強度を向上させるグリップ構造が提案される。他方、Bruse特許(特許文献4)ではボトムハンドのグリップ部を非円形断面とするとともに、非円形断面のグリップ部の上部に非対称なフレアー形状部をグリップ部に形成することにより、ボトムハンドにパームグリップを行わせようとするものである。
ところが、新たなグリップ構造は断面円形でなく、非円形断面をなし、しかも、グリップエンドが異型をなすなど異形のグリップであるため、胴体部と一体的にグリップ部を一本物として製造することは困難であり、打撃用胴部とグリップ部を接合することも提案されている(特許文献5)。
かかる現状において、金属バットはスイートスポットが木製より広く、また、グリップ側にあるため、初心者の打撃習得に都合がよく、しかも木製に比して耐久性が得られるため、中等および高等野球では金属バットが推奨されている。これを考慮すると、打撃効率から、打撃部分の胴部を反発係数の高い金属製とするのがよい。他方、グリップ部はFRP等で軽量化して、全体としてバット重心を金属バットの場合よりバットの打撃中心に近づけるのが、重心に働く打撃エネルギーを打撃中心に付与させやすいので得策である。そこで、金属からなる打撃用胴部と、FRPからなるグリップ部とを異種接続し、複合型バットとすることが提案される。
(ボトムハンドのパームグリップの必要性)
他方、野球におけるバットのグリップは正しいバットスウィングを誘導する大切な握りである。通常、右打ちの選手の場合は右手の指の第二関節が左手の指の第二関節と指の付け根の間にくるように握る。これが最もオーソドックスな握り方で、両手の甲は平行になる正しい握り方である。この握りによって、テイクバックの「トップ」において、ボトムハンドの肩から腕、バットにかけてのラインを球に向かうスウィングプレーンに一致させるスウィング、すなわち、両腕とバットとの間に3つの直角の関係を作り出し、ボトムハンドのラインに沿って、「内からバットを出す」スウィングが実現するものである(非特許文献1)。このようなバットの握りに強さとコントロール性能の両方を持たせるにはバットのグリップ部下部領域をボトムハンドでパームグリップに握らせる一方、トップハンドを指の第二関節がボトムハンドの指の第二関節と指の付け根の間にくるようにしてトップハンドにフィンガーグリップで握らせることが推奨される。他方、ダウンスウィングを教えるためにはボトムハンドにパームグリップさせるだけでなく、トップハンドにも好ましくは中指、薬指及び小指の領域の手のひらにもパームグリップさせる必要がある。特にソフトボールの打撃は野球のダウンスウィングに似て、ボトムハンドだけでなく、トップハンドの少なくとも中指、薬指及び小指の領域の手のひらにパームグリップさせる方が強くヒッティングすることができるという感触が得られるからである。そこで、バッティング時テイクバックの「トップ」において、ボトムハンドの肩から腕、バットにかけてのラインを球に向かうスウィングプレーンに一致させるために、バットグリップは、両腕の間、各両腕とバットとの間に3つの直角の関係を作り、その3つの直角の関係によってボトムハンドのラインに沿って、「内からバットを出す」スウィングを実現するために、第1に、ボトムハンドにパームグリップで握らせ、ボトムハンドの前腕とバット軸線とを直角関係に維持するグリップ構造を提供する必要があるが、このグリップ構造を容易に実施するためには、バットグリップにおいて、少なくともグリップエンドからグリップ中心に至るボトムグリップがバット軸線に対し直交する断面が大略楕円形をなすとともに、該楕円形グリップ部をボトムハンドでパームグリップに把持したときボトムハンドを手首部を中心に親指側に押圧旋回するロック構造をグリップエンドをバットグリップの軸線に対して傾斜させて製造し、しかもそのロック機能を維持するために、ボトムグリップの小指先端及び/又は小指第三関節下方の掌端がグリップエンドから外れないようにグリップエンドが少なくとも一方の側面が外方に、好ましくは両側面が外方に膨出した、お多福形状とするグリップ構造が提案される。
特許第3529966号公報 特許第4294982号公報 米国特許第7744497号明細書 米国特許第7878930号明細書 実用新案登録第31177460号
ベースボールマガジン社発行前田健著「バッティングメカニズムブック」(理論編)
発明の解決しようとする課題
このような現状に鑑み、グリップ部をFRP製とし、最大の角速度を得やすいグリップ部の製造を容易とする一方、打撃効率の優れた打撃中心を有する胴部を金属とすることが望まれるが、材質の異なるグリップ部と金属胴部とを接合するに当たり、金属胴部と金属グリップ部の接合形式の衝撃減衰接合とするか(特許文献1)又は完全エネルギー移転剛体接合とするか(特許文献2)は両者一長一短がある。第1に金属胴部の角速度を向上させるには後者が優れ、第2にボトムグリップをパームグリップとしてスウィングするためには打撃衝撃の少ない前者が望ましい。そこで、本発明者は鋭意研究の結果、金属製胴部とFRP製グリップ部との異質材質を接合するに当たっては両者の中間物性を有する材料として高強度高弾性材料を用いると、グリップ形状でバットスウィングに最大の角速度を付与するに損傷がない一方、打撃用胴部のグリップ部への衝撃伝達が緩和されることを見出し、かかる知見に基づき、胴部からの打撃振動を一旦高強度、高弾性を有する接続パーツを介してグリップ部に接続し、優れた打撃効率が得やすいバット構造を提供することを課題とする。
本発明は、打撃中心を形成する胴部と、胴部先端に取り付けられるキャップ部と、胴部後端からグリップ部に至るスロート部と、後端にグリップエンドを有するグリップ部と、からなり、前記胴部とグリップ部をスロート部を形成する接続部材で接続する3ピース複合型バットであって;上記胴部は、グリップ部より比重の高い中空の金属円筒体からなり、その先端開口をキャップ部で閉鎖し、好ましくは所定の重量を付して胴部下部にある重心を先端方向に移行させる一方、グリップ部を胴部より比重の軽いFRP製とし、ボトムハンドをロックする機能を形成するとともに、グリップ部先端は延長してスロート部と一体化させ、グリップ部より振動減衰率が小さく、胴部より振動減衰率が大きい振動減衰接続パーツを介して胴部後端とグリップ部の先端とを接続させることを特徴とする複合型バット構造にあり、この形式では、中空の胴部は、金属円筒体からなり、グリップ部はFRPからなり、グリップ部とグリップエンドとを別体とし、グリップエンドをグリップ部に被せ、グリップ部を把持するボトムハンドをロックする機能を形成するとともに、グリップ部先端は延長してスロート部と一体化させ、グリップ部より振動減衰率が小さく、胴部金属より振動減衰率が大きい振動減衰接続パーツを介して胴部後端とグリップ部の先端とを接続させる3PC形式が好ましい。
本発明においては、衝撃減衰形態であるが、接続パーツをパラ系アラミド樹脂(ケプラー)、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、PBO樹脂、及び炭素樹脂からなる高強度高弾性樹脂から選ばれる樹脂から選択するので、FRP製グリップ部に対する減衰は急激でなく、胴部とグリップ部の間を接続するスロープ部として適した物性を有するものが提供される。そして、前記胴部後端のスロート部は接続パーツ下部外周の嵌合凹部に係合し、グリップ部先端のスロート部は接続パーツの上部内周嵌合凹部に外側嵌合凸部を介して嵌合し、接続するのが好ましい。胴部を形成する金属は主として、アルミ又はアルミ合金で、グリップ部を形成するFRPは主としてガラス繊維またはカーボン繊維形のFRPであるので、衝撃減衰係数は金属胴部、ケプラー接続パーツ、FRPグリップの順となるように選択される。
上記構成によって、金属円筒体からなる胴部とFRPから製造される複合型バット構造は高強度高弾性樹脂からなる接続パーツで過激な傾動を抑制しつつ胴部の打撃振動を減衰させてグリップ部に伝達することができるので、オフセンター打撃による不快感を和らげるだけでなく、金属円筒体の胴部を採用して重心を打撃中心に近づけ、打撃効率を高めることができる。
また、本発明では、グリップ部とグリップエンドとを別体で形成し、これを繋いでグリップ部とグリップエンドを一体化することができる。これによりグリップ部のボトムハンドにパームグリップを行わせる異形グリップの形成が容易となる。そこで、本発明の第1及び第2の変形例ではボトムハンドにしっかりとパームグリップさせると同時に、トップハンドにフィンガーグリップを教示するが、上記ロック構造ではボトムハンドの手のひら小指先端側、小指第3関節下方の掌周縁がグリップエンドから抜けを防止することができる。そこで、ボトムハンドの小指先端部及び/又は小指第3関節近傍の掌部と係り合う補強部を備え、スウィング時のボトムハンドの小指又は掌部のグリップエンドからの外れを防止する。さらに、本発明の第3変形例では、グリップエンドパーツのエンドからグリップ中心に至るボトムグリップがバット軸線に対し直交する断面が大略楕円形をなすとともに、アッパーグリップのグリップ中心からバット軸線上方に少なくとも中指から小指に至る3本指でのグリップ部分をバット軸線に対し直交する断面が楕円形をなし、該グリップ部が楕円形からバットスロート部断面円形に変化するグリップエンドパーツにより、ダウンスウィングを教えるためにはボトムハンドにパームグリップさせるだけでなく、トップハンドにも操作性に優れるパームグリップを招来させる。
本発明はバッティング時テイクバックの「トップ」において、ボトムハンドの肩から腕、バットにかけてのラインを球に向かうスウィングプレーンに一致させるため、バットグリップは、両腕の間、各両腕とバットとの間に3つの直角の関係を作り、その3つの直角の関係によってボトムハンドのラインに沿って、「内からバットを出す」スウィングを実現することができる結果、ボトムハンドの握りを前腕とバットの軸線との間に直角関係を維持させ、「内からバットを出す」正しいスウィングを実現させる結果、「バットをグリップをぶつけるように振る」という動作を誘導し、バットスウィングの角速度を向上させる結果を招来させる。
グリップ部端に上記ロック機構を形成するだけでなく、ボトムハンドの手のひらで包み込まれる少なくともその中央部およびその近傍にグリップの摩擦係数を増大させる領域部を形成するのがよい。他方、グリップ中心からスロート部に至るグリップ部の上部領域においては、トップハンドでグリップ部を握った時トップハンドの第二関節を中心としてその近傍にグリップ摩擦係数増大部を形成し、ボトムハンドにパームグリップでグリップ下部を握らせるとともに、トップハンドにフィンガーグリップでグリップ上部を握らせ易くしてもよい。
この動作をバッティングに関して力学的に考察すると、図10に示すように、バットには先端のヘッドHから最も太い均一径の胴部Bがあって、胴部Bから徐々に径が縮小するスロート部Tを介してバットを握る範囲であるグリップ部Gがあり、バットはグリップエンドEで終わるのが一般的である(バットの科学(http://www.mitsuwa-tiger.com/batmuseum)。そして、バット打撃は弾性衝突であることを考慮すると、バットをグリップ部Gで握り、振り出し、最大の角速度ωでもってスウィングし、握りの中心Qから距離a離れた重心Gに慣性モーメントIと角速度ωの積で表される運動エネルギーF=Iωを与え、この最大の角速度で与えられる運動エネルギーFをバットの打撃中心Pの近傍にあるスイートポイントで打撃してボールに伝達するというのがバッティングの命題である。上記スイートポイントでは最大の反発係数として、V2(反発するために振られるバットの速さ)−V0(あたった直後のボールの速さ)/V1(ピッチャーの投げたボールの速さ)-V2(反発するために振られるバットの速さ)で示される反発係数が得られる。そこで、本発明の第1から第3のグリップ構造を用い、上記打撃命題に基づき、プレイヤーの持てる最大の角速度ωでもってバットスウィングが行いやすく、そしてバット重心Cに最大の慣性モーメントIを与えつつバットのスイートポイントで打撃することができる複合型バット構造を提供するものでもある。
即ち、第1に最大の角速度ωでのバットスウィングを実現するためには「内からバットを出す」グリップ構造を使用することにより、「バットをグリップをぶつけるように振る」スウィングを達成する。この「バットをグリップをぶつけるように振る」ためには、右打者ならスウィング時は左手甲を上に向けてグリップを握ってロックするグリップ構造が必要であり、かかるグリップの下に腰の回転に伴ってバットを押し出すという動作をすることで完成する(図3B)。そして、第2に、最大の角速度のバットスウィングは重心を中心にして慣性モーメントを与え、この慣性モーメントIとバットスウィング角速度ωとの積が運動エネルギーFとなってボールに対して与えられ、ボールの打撃エネルギーとなるが、スイートスポットにおいてこのボールとの弾性衝突を行わせる。ここで、スイートスポットとはバットの固有振動の一次モードの節と打撃中心の間の点であって、大きな反発係数が得られる点であり(図10)、打撃中心とはバットにボールが当たったときのバットの重心の並進運動と重心周りの回転運動との2つが打ち消しあって、動かない点をいうが、ボールに対して打撃エネルギーを与える重心と打撃中心とを近づけると、大きな反発係数が得られるスイートスポットでの打撃に対し最も有効な打撃エネルギーが得られる結果、第1の最大の角速度で、第2の最大の打撃エネルギーで打撃する結果、最大の打撃効果が得られるということになる。
本発明によれば、金属胴部とFRPグリップ部の組み合わせにより、更にバットヘッドキャップHへの付加重量ΔMにより金属バットの胴部Bにあるバット重心Cを原位置からバット打撃中心P方向に移動させることができ、打撃中心近傍にあるスイートスポットにおける打球に与える運動エネルギーFを最大のものとすることができる。それとともに、グリップエンドEからグリップGにかけて形成されるロック構造Rにより利き腕と反対側の手のグリップした甲をロックし、上に向けて打撃インパクトを迎えるように誘導し、「バットをグリップをぶつけるように振る」バットスウィングに最大の角速度を与えるスウィングを実現する。上記重心移動とグリップロックの相乗効果によって、最大の打撃効率をえることができる。バットヘッドへの付加重量ΔMはバットの総重量にもよるが、10〜100gの範囲であるのが好ましい。
本発明のグリップ部はFRPで製造されるのが好ましく、PAN系繊維FRP,ピッチ系繊維FRP,ガラス繊維系FRP,アラミド繊維系FRP,炭化ケイ素繊維系FRPなどが挙げられる。グリップ部Gはスロート部から次第に円筒径を縮小するグリップパーツGPとそれに被せるグリップエンドパーツEPとを組み合わせてグリップ部Cを形成するのが好ましく、図16はFRP系グリップパーツGPの下端をグリップエンドパーツE−1の一方に寄せて組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化したもので、図17はFRP系グリップパーツGPの下端をグリップエンドパーツE−1の中心に差し込んで組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化したもので、図18はFRP系円筒グリップパーツGPの下端上面にボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指で把持する部分の半円筒形の補助グリップパーツG−1とアッパーハンドの人さし指と親指を開放する傾斜パーツG−2は傾斜したエンドパーツE−2と組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化して構成したものである。
ボトムハンドのパームグリップは摩擦係数を増大させることによっても援助することができ、その部分は、握り部の下半分全域の半周を囲むことが好ましいが、少なくとも握り部の中心部およびその近傍をグリップ中心からグリップエンドにかけて形成するのがよい。
グリップ部の摩擦係数を増大させる部分の長さは、米国メジャーリーグ野球委員会のルールブックに説明されている松ヤニを塗布できる長さに関するルールに一致させる。
本発明に係るバットのグリップ構造の斜視図で、グリップ部Gにはグリップ中心から下方に大略楕円形断面を有し、ボトムバンドの掌が接する周面にはバンド等を巻きつけ、摩擦係数大なる形状とするとともに、グリップエンドでは傾斜させ、上部から両側面が外方に膨出し、外方小指先端及び小指第三関節下方の掌がグリップエンドから抜けるのを防止する形状を示している。 図1のグリップ部の把持状態を示す斜視図で、ボトムハンドはロックされ、その掌内面は摩擦係数大の面の双方でパームグリップが維持される状態を示している。 トップにおける3つの直角がある基本形を斜め後ろから示す図。 トップにおける3つの直角がある基本形を後ろから示す図。 図3の状態からバットと肩先との距離、ボトムハンドとバットとの直角の関係が変わらずにバットが引き出されることを示す連続説明図。 本発明のグリップ構造の第1変形例で、グリップエンドが小指先端側が外側に膨出している状態を示す。 本発明のグリップ構造の第2変形例で、グリップエンドが小指先端側及び小指第三関節下の掌端側が外側に膨出している状態を示す。 本発明のグリップ構造の第3変形例で、グリップエンドが小指先端側及び小指第三関節下の掌端側が外側に膨出するとともに、グリップ部断面形状が下4分の3に至るバットグリップ全体を示し、グリップエンドにはロック機構が形成される。A-A線、B-B線及びC-C線のグリップ部の下4分の3は楕円形断面を形成し、パームグリップ用のグリップをなし、そこからスロープ部に向かっては縦長楕円形が断面円形(D-D線)に変形するスリーブをなす。 本発明の第3変形例のグリップ部のボトムハンドとトップハンドでのグリップ状態を示す斜視図で、ボトムハンドはパームグリップとなるが、トップハンドは親指と人差し指を除いてパームグリップとなり、ダウンスウィングおよび女子ソフトボール向きの力強いグリップを実現させる。 本発明の第3変形例のグリップのみの斜視図で、グリップエンドは下端部が外形にほぼ一致し、そこからバット軸線に対し直角を成す垂直面に対し20、25及び30度傾斜し、上端及び左右両端はグリップエンドがグリップ部外周よりやや膨出している状態を示す。これによりグリップ上端はボトムハンドのロック構造を形成し、グリップエンドの左右両端はボトムハンドの小指先端及び小指第三関節下掌に係合するロック維持構造を形成する。 従来のバット機能説明図。 本発明に係るバット構造の斜視図。 図11の長手方向軸線に沿った断面図。 図1のグリップ部の把持状態を示す斜視図。 図13AのB−B線断面図。 図13Aのグリップによる右打者の内角(1)、真ん中(2)、外角(3)のインパクト時の身体角度と左手グリップの状態を示す。 本発明でのバットヘッドの付加重量による重心移動、グリップ中心のGからG1への移動による打撃中心PのP1への移動を示す説明図で、グリップ中心から重心Cまでの距離aと重心から打撃中心までの距離bの積a×bはグリップ中心が移動するとa×b=a1×b1の関係で移動することを示す。 金属円筒体胴部BとFRPグリップ部Gとを高弾性高強度樹脂からなる振動減衰式接合パーツJを介して接合した状態を示す斜視図(A)、接合パーツJの拡大斜視図(B)、金属円筒体胴部BとFRPグリップ部Gとの接合部の断面図(C)及び図15Cの一部拡大断面図(D)である。 ボトムハンドをロックするロック部Rを有する第1実施例のグリップ部Gの構成を示す断面図(A)、ボトムハンドをロックするロック部Rを有する第1実施例のグリップ部Gの側面図(B)及びボトムハンドをロックするロック部Rを有する第1実施例のグリップ部Gの平面図(C)である。 ボトムハンドをロックするロック部を有する第2実施例のグリップ部Gの構成を示す斜視図(A)、ボトムハンドをロックするロック部Fを有する第2実施例のグリップ部Gの側面図(B)及びボトムハンドをロックするロック部Fを有する第2実施例のグリップ部Gの平面図(C)である。 ボトムハンドをロックするロック部Fとボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指までをパームグリップさせる第3実施例のグリップ部Gの構成を示す断面図(A)、ボトムハンドをロックするグリップ部とボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指までをパームグリップさせる第3実施例のグリップエンドEの平面図(B)及びボトムハンドをロックするグリップ部Gと第3実施例のグリップエンドの軸線に垂直な線に対する種々の傾斜(20、25、30°)を示す側面図(C)である。
(好ましい実施形態1)
以下、添付図面に基づいて説明する。
図1はバット全体の側面図で、バットヘッドHと、バット胴部Bと、バットスロート部Tと、バットグリップ部Gと、グリップエンドEとからなる。
バット全体は金属円筒体からなる胴部Bと、楕円形又は卵形の非円形断面をなすグリップ部Gと、グリップエンドは楕円形断面の上方、両側が外方に膨出したお多福形状をなし、接合部Jで胴部Bとグリップ部Gとを接続している。図2はそのII−II線断面図である。
胴部が金属円筒体からなり、グリップ部がFRPで軽量化して製造されると所定の重量ΔMが付加されると、図14に示されるように、バット胴部Bにあるバット重心Cは原位置からバット打撃中心P方向にΔaだけ移動するので、重心に付与される運動エネルギーFは増加することになる。
他方、胴部Bはスロート部Tをなす接合パーツJを介してグリップ部Gに至り、グリップエンドEにかけて断面非円形の、例えば楕円形をなし、グリップエンドは長手方向に延びる中心軸線に対して外側のグリップ部には傾斜角αが形成され、この非円形断面のロック部Rは右打者の左手グリップ(ボトムハンド)を小指側から親指側に傾斜させる結果、図12矢印のように左手手首を右回りに押圧してロックし、ボトムハンドの前腕とバットとの直角関係を維持し、バットスウィング時の左手甲の返りを抑制するとともに、インパクト時の左手肘の屈曲を抑制する。しかも、ボトムハンドの手のひらで包み込まれグリップ半周部がバットの長手方向に延びる軸に対し直交する断面楕円形の一方の第1断面半楕円形である一方、トップハンドの手のひらで包み込まれるグリップ半周部断面が楕円形から円形に移行すると、ボトムハンドの手のひらで包み込まれるグリップ部の半周部でグリップ摩擦係数を増大させる(図1)。他方、グリップ中心からスロート部に至るグリップ部の上部領域において、上記ボトムハンドの指の第二関節と指の付け根の間にトップハンドの指の第二関節がくるようにその領域の摩擦係数を増大すれば、トップハンドでバットグリップ部をフィンガーグリップで握り(図2参照)、ボトムハンドの手の甲とトップハンドの手の甲とが平行になるように誘導する。これがバッティング時テイクバックの「トップ」において、二つ目のボトムハンドの前腕とトップハンドの前腕との直角関係を肩から腕、バットにかけてのラインを球に向かうスウィングプレーンに一致させるため、バットグリップは、両腕の間、各両腕とバットとの間に3つの直角の関係を作り、その3つの直角の関係によってボトムハンドのラインに沿って、「内からバットを出す」スウィングを実現するものである。
ここで、3つの直角とは、一つ目はボトムハンドの前腕とバットとの直角であり(図3A)、二つ目はボトムハンドの前腕とトップハンドの前腕との直角であって(図3A)、三つ目はトップハンドの前腕とバットとの直角である(図3B)。特に、トップの時点でのボトムハンドの前腕とバットの角度がほぼ直角というのはスウィングにおいて非常に重要な意味があり、図4AからDに示すようにバットはトップハンドの肩先(肩峰)に近いところから肩峰との距離が一切変わらずに、そのほぼ直角のグリップが保たれたまま、ほとんど状態の回転動作だけで引き出されることになるからである。これにより「バットを内から出す」ということが実現される。これに対し、「トップ」においてボトムハンドとバットとの角度が鈍角になると、すなわち「トップ」でボトムハンドの前腕とバットとが鈍角であれば、振り出しからインパクトまでのスウィング時間は短時間となっても最初からヘッドが捕手側に開いているので、インパクトまでの加速距離が充分にとれず、インパクト時のヘッドスピードが上がらなくなり、しかもヘッドが最初から開いているため、外角球ではヘッドが早く返り、引っ掛けスウィングの原因となる。したがって、トップの時点でのボトムハンドの前腕とバットの角度がほぼ直角という関係を維持するために、まず、ボトムハンドでパームグリップでグリップ下方領域を握ることが重要であることがわかる。
次に、ボトムハンドの前腕とトップハンドの前腕との直角はバッティング動作での上体の回転と連動する両腕の動きを支配するもので、両腕は腕で動くのでなく、肩甲骨の動きによる上体の回転動作で動くものである。したがって、前腕どうしが終始直角に交わって動くと、ボトムハンドのラインに沿って、肩峰のところから肩峰との近い距離を変えない状態の回転動作でバットを引き出すスウィング始動時の上半身の動きとなり(図4BおよびC)、「内からバットを出す」動作を作り出す。このボトムハンドの前腕とトップハンドの前腕との直角はボトムハンドにパームグリップを実現させた上で、ボトムハンドの指の第二関節と指の付け根の間にトップハンドの指の第二関節がくるようにトップハンドでバットグリップ部をフィンガーグリップで握ると、ボトムハンドの手の甲とトップハンドの手の甲とが平行になり、ボトムハンドの肩から腕、バットにかけてのラインを球に向かうスウィングプレーンに一致させる、「内からバットを出す」動作を作り出すことになる。
上記バットのグリップ構造は、好ましい種々のグリップ構造が採用されてよい。これによって、ボトムハンドの小指側及び小指はグリップエンドから抜け落ちずしっかりとパワーグリップでグリップでき、ボトムハンドの前腕はバットの軸線に対し直角に維持されることになる。
図6は図5に示す変形例の改良であって、パワーグリップされたボトムハンドの掌側のグリップエンドからの抜け又は外れを防止し、しっかりとボトムハンドのパワーグリップを維持することを目的とする。すなわち、第2変形例ではグリップエンド近傍には上部だけでなく、中腹部周縁に掌端に沿う湾曲部を膨出させ、傾斜部を形成することによりボトムハンドの手のひら端はグリップエンドから抜け落ちにくくなるだけでなく、小指側のグリップエンドからの抜けを防止し、更にグリップ力を向上させるようになる。図6はこのグリップ構造を示す。図6Aはグリップエンド端面図で、ボトムハンド側半周の上部周縁から中腹部周縁はエンドからグリップに傾斜によりロック構造部が形成されている。その状態は図6Bの側面図と、図6のA-A線断面図からB−B線断面図に示される。すなわち、図6CのA-A線断面図、次のB-B線断面図とから明らかにボトムハンド側半周(断面図右半周)に示されるようにボトムハンドの第2関節部がかかる上部周縁にロック構造部が形成され、手首を右回りにややコックさせてロックし、上部周縁から中腹部周縁にもエンドからグリップに向けて第2の傾斜部が形成され、ボトムハンドの手の甲は小指側から親指側に右回りにやや持ち上げてロックしている。これによって、ボトムハンドの掌側はグリップエンドから抜け落ちずしっかりとパワーグリップでグリップでき、ボトムハンドの前腕はバットの軸線に対し直角に維持されることになる。
以上、図3A、Bと図4A〜Dとで説明したところから理解できるように、ボトムグリップにパームグリップでトップの時点でのボトムハンドの前腕とバットの角度がほぼ直角になるように握らせることが第1に必要な課題で、第2にボトムハンドの前腕とトップハンドの前腕とが直角になるようにボトムハンドのパームグリップに対し指の第二関節と指の付け根の間にトップハンドの指の第二関節がくるようにトップハンドでバットグリップ部をフィンガーグリップで握ることが重要であることがわかる。本発明はこのような異型グリップを容易に実現させるFRPグリップ構造を提供するもので、第1はボトムグリップのパームグリップを実現する摩擦係数を増大する領域部であり、第2にボトムグリップとバットとを直角の関係でロックして握らせるグリップ構造である。
図7ないし図9で示すグリップ構造は、バットグリップにおいて、少なくともグリップエンドからグリップ中心に至るボトムグリップがバット軸線に対し直交する断面が大略楕円形をなすとともに、トップグリップのグリップ中心からバット上方に少なくとも中指から小指に至る3本指でのグリップ部分をバット軸線に対し直交する断面が非円形をなし、そこからスロート部に移行する領域は楕円形断面からスロート部の円形断面に移行する傾斜領域を有する。これはボトムハンドとトップハンドの双方にパームグリップを行わせるバットグリップ構造にある。ボトムハンド及びトップハンドをパームグリップで握ることにより、ダウンスウィングが実現しやすく、女子のソフトボールに適するグリップを実現することができる。
この実施例におけるロック構造はグリップエンドの上端が指腹に沿うように湾曲してロック構造を形成し、そのグリップエンドの上端から左右両端が、ボトムハンドの小指先端がグリップエンドにかかるようにグリップエンドの小指先端側をやや膨出させるか、ボトムハンドの小指先端及び小指下方の掌端がグリップエンドにかかるようにグリップエンドの小指先端側及び小指下方の掌周端をやや膨出させる。そのため、グリップエンドはお多福形状に両側が膨出形をなし、各隅部はグリップエンドから内方に湾曲して傾斜し、ボトムハンドの第二関節を中心に、小指先端側、掌端側がグリップエンドから外れないように補強される。なお、グリップエンドの下端はバットの外形に沿って流れ、膨出させる必要はないが、エンドグリップは垂直線に対し、20度、25度、30度と角度を持たせることにより、グリップのロック強度を向上させることができる。
そして、また、ボトムハンドの手のひらで包み込まれるボトムグリップ部の半周部の少なくとも中央部およびその近傍にグリップの摩擦係数を増大させる領域部を形成し、ボトムハンドにパームグリップでグリップ下方領域(ボトム)を握らせ易くする。トップハンドについて中指、薬指及び小指に相当する手のひらで包み込まれるアッパーグリップの半周部の少なくとも中央部およびその近傍にグリップの摩擦係数を増大させる領域部を形成し、トップハンドにもパームグリップでグリップ上方領域(ボトム)を握らせ易くする。
(好ましい実施形態2)
図11はバット全体の側面図で、バットヘッドHと、バット胴部Bと、バットスロート部Tと、バットグリップ部Gと、グリップエンドEとからなる。
バットヘッドHには標準重量のヘッドに付加重量が10〜100gの範囲で変化するおよそ10種類の調節重しのキャップ型ヘッドMが取り付けられる。バットヘッドの端面は円形であるが、グリップは楕円形断面をなし、グリップエンドは上部から両側に膨出するお多福形状をなす。
バットヘッドHへは所定の重量ΔMが付加される。これによりバット胴部Bにあるバット重心Cは原位置からバット打撃中心P方向にΔaだけ移動する(図14参照)。これに対して打撃中心Pはほとんど動かないので、重心Cから打撃中心寄りに位置するスイートスポットもほどんど動かない。よって、重心Cに付与される運動エネルギーFはI(慣性モーメント)が重心移動の分だけ握りの中心Qからの距離Δaだけ増えるので、角速度ωが変わらないとしても、運動エネルギーはΔa×ω分増加することになる。しかも重心Cが打撃中心Pに近づく結果、重心Cに働く運動エネルギーはスイートスポットにより影響を与えやすく、スイートスポットにおいてボールに付与される運動エネルギーは確実に増加することが力学的に証明される。
他方、胴部Bはスロート部Tを介してグリップ部Gに至り、グリップエンドEにかけて断面楕円形で、長手方向に延びる中心軸線に対して外側のグリップ表面には傾斜角αが形成され、ロック部Rは右打者の左手グリップを図13Aに示すように小指側から親指側に傾斜させる結果、左手手首を右回りに押圧してロックし、バットスウィング時の左手甲の返りを抑制するとともに、インパクト時の左手肘の屈曲を抑制する。これが「バットをグリップをぶつけるように振る」という動作を誘導し、バットのスウィングの角速度を向上させる結果を招来させる。ロック部Rの中心線に対する傾斜角αをバットヘッドの増加重量ΔMに応じてΔα増加させるのが好ましい。なぜなら、重心がバット先端に移動するほど、バットスウィングにおける左手甲が返りやすくなる慣性力が働くからである。
このように、右打者の左手甲を返すことなく体の回転に伴ってバットスウィングを行い、左手肘をしっかりと伸ばしてインパクトすると、「バットをグリップをぶつけるように振る」という動作が実現でき、スウィングにおける打者のもつ最大の角速度を得ることができる。また、従来では、インコースを打つために早い段階でスウィングを開始し、投手寄りでボールを打ち、アウトコースを打つためにスウィング始動を遅らせボールを呼び込んで打つことが提言されるがバッティング始動タイミングが同じでないので難しい。本発明の構造のバットを用いると、「バットをグリップをぶつけるように振る」という動作が実現できる結果、インパクトポイントを内角、真ん中、外角のいずれにおいても一列にして(図13C参照)スウィングをシンプルにすることができる。
上記バットのグリップ部は、グリップエンドからグリップ中心に向けて楕円形から円形に徐々に変形するようになっており、グリップエンドが楕円形の場合、上部周縁は傾斜部を形成しているが、グリップエンドの上部周縁から下部にかけては平坦となっているため、ボトムハンドの小指側はエンドが盛り上がっていないので滑りやすい。そこで、好ましい実施形態2においては好ましい実施形態1で示す種々のグリップ構造を採用するのがよい。
(好ましい実施例3)
本発明においては、金属円筒体からなる胴部BとFRPからなるグリップ部Gを高弾性高強度樹脂(ケプラー)からなる接合パーツJPを用いて接合部Jを形成する。図15はその接合方式を示す。金属胴部Bは素管加工し、スピニング加工してある程度バットの形にする。その後、シェジング加工を施す。即ち金型に素管を入れて強打し、バットの形を完成させる。その後、ヘッド加工し、熱処理加工して、硬度と粘りを付与する。そこに、接合パーツJPを嵌入し、金属胴部Bの端部を接合パーツJPの凹部に接着剤を介して接合する。その後、グリップパーツGPを上部から金属胴部Bに挿入し、グリップパーツGPの上端外周に形成した環状突条を接合パーツJPの上端内周に形成した環状凹溝に嵌入させ(図15D)、接着剤で固定する。これに胴部の打撃時の衝撃は接合パーツJPを介してやや減衰してグリップ部Gに伝達されるので、オフセンター打撃のときでもスティング(衝撃)は緩和されることになる。他方、グリップ部Gはボトムハンドのパームグリップが確保され、高弾性高強度樹脂(ケプラー)からなる接合パーツJPを介して金属胴部Bは打撃エネルギーが付与されるので、ねじれによるエネルギー減少はほとんど発生しない。しかも金属胴部とFRPグリップ部Gとの重量バランスによりバットの最大エネルギー伝達点は木製の場合よりグリップ側に近く、しかも手元の方に長く伸びることになる。さらに重心は打撃中心に近づく結果、打撃エネルギーは増加することになる。その結果、バットスウィングでのスイートスポットでの運動エネルギーFを向上させるとともに、バットスウイングに最大の角速度を与えるようにスウィングを矯正するので、その相乗効果により最大の打撃効率を達成できることになる。
(好ましい実施例4)
本発明のグリップ部はFRPで製造されるのが好ましく、PAN系繊維FRP,ピッチ系繊維FRP,ガラス繊維系FRP,アラミド繊維系FRP,炭化ケイ素繊維系FRPなどが挙げられる。グリップ部Gは少なくともボトムハンドにパームグリップを行わせる必要上グリップエンドからグリップ部中心に向けて傾斜するロック部を形成する必要があり、スロート部から次第に円筒径を縮小するグリップパーツGPとそれに被せるグリップエンドパーツEPとを組み合わせてグリップ部Gを形成するのが好ましい。図16はFRP系グリップパーツGPの下端をグリップエンドパーツE−1の一方に寄せて組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化したもので、図16Aはボトムハンドをロックするロック部Rを有する第1実施例のグリップ部Gの構成を示す断面図で、図16Bはボトムハンドをロックするロック部Rを有する第1実施例のグリップ部Gの側面図、図16Cはボトムハンドをロックするロック部Rを有する第2実施例のグリップ部Gの平面図を示す。
図17はFRP系グリップパーツGPの下端をグリップエンドパーツE−1の中心に差し込み組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化したもので、図17Aはボトムハンドをロックするロック部Fを有する第3実施例のグリップ部Gの構成を示す断面図で、図17Bはボトムハンドをロックするロック部Rを有する第3実施例のグリップ部Gの側面図で、図17Cはボトムハンドをロックするロック部Fを有する第3実施例のグリップ部Gの平面図である。
図18はFRP系円筒グリップパーツGPの下端上面にボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指で把持する二段グリップ部分の半円筒形の補助グリップパーツG−1とアッパーハンドの人さし指と親指を開放する傾斜パーツG−2は傾斜したエンドパーツEと寄せて組み合わせ、発泡樹脂等を充填して一体化して構成することができる。すなわち、図18Aはボトムハンドをロックするロック部Fとボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指までをパームグリップさせる第4実施例のグリップ部Gの構成を示す断面図で、図18Bはボトムハンドをロックするロック部とボトムハンドとアッパーハンドの小指から中指までをパームグリップさせる二段グリップの第4実施例のグリップエンドEの平面図で、図18Cはボトムハンドをロックするロック部Fを有する第3実施例のグリップエンドの軸線に垂直な線に対する種々の傾斜(20、25、30°)を示す。
このように、グリップ部をFRPから構成することにより、グリップパーツとグリップエンドパーツにより形成することにより種々のロック機能を持つグリップを容易に製造することができる。
B 金属胴部
G グリップ部
J 接合部

Claims (4)

  1. 打撃中心を形成する胴部と、胴部先端に取り付けられるキャップ部と、胴部後端からグリップ部に至るスロート部と、後端にグリップエンドを有するグリップ部と、からなり、前記胴部とグリップ部をスロート部を形成する接続部材で接続する3ピース複合型バットであって;
    上記胴部は、グリップ部より比重の高い中空の金属円筒体からなり、その先端開口を重量可変のキャップ部で閉鎖する一方、グリップ部を胴部より比重の軽いFRP製とし、上記胴部下部にある重心を先端方向に移行させる一方、上記接続部材をグリップ部より振動減衰率が小さく、胴部より振動減衰率が大きい振動減衰接続パーツとし、該接続部材にグリップ部先端は内挿する一方、金属胴部下端を外挿して一体化させ、金属胴部下端と接続部材とグリップ部先端からなる三層スロート部を形成してなる、胴部後端とグリップ部の先端とを接続させる複合型バット構造において、
    打撃中心を形成する金属胴部がアルミ又はアルミ合金からなり、スロート部の接続部材が金属胴部より振動減衰率の大きいパラ系アラミド樹脂(ケプラー)、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、PBO樹脂、及び炭素樹脂からなる高強度高弾性樹脂から選ばれる樹脂からなり、FRP製グリップ部がスロート部の接続部材より振動減衰率の大きいPAN系繊維FRP,ピッチ系繊維FRP,ガラス繊維系FRP,アラミド繊維系FRP,炭化ケイ素繊維系FRPからなる群から選ばれるFRPからなり、前記胴部後端のスロート部は接続パーツ下部外周の嵌合凹部に係合し、グリップ部先端のスロート部は接続パーツの上部内周嵌合凹部に外側嵌合凸部を介して嵌合し、接続していることを特徴とする複合型バット構造。
  2. FRP製グリップ部がグリップ部を内挿する孔と傾斜の付いたロック部Rとグリップ部
    軸に対し四方に膨出する膨出部を有するグリップエンドパーツを備え、上記グリップエンドパーツのボトムハンドの小指先端部及び/又は小指第三関節近傍の掌部と係り合う補強部を形成し、スウィング時のボトムハンドの小指又は掌部のグリップエンドからの外れを防止する請求項1記載の複合型バット構造。
  3. グリップエンドパーツのエンドからグリップ中心に至るボトムグリップがバット軸線に
    対し直交する断面が大略楕円形をなすとともに、アッパーグリップのグリップ中心からバット上方に少なくとも中指から小指に至る3本指でのグリップ部分をバット軸線に対し直交する断面が大略楕円形から断面円形に変化する縮小傾斜部をなし、該グリップ部楕円形断面からバットスロート部断面円形に変化する二段グリップを有し、ボトムハンドをパームグリップ、アッパーハンドを小指と親指を開放させる半パームグリップとするか、グリップ中心をグリップ上方移動させ、ボトムハンドをパームグリップに維持しつつ、アッパーハンドをフ縮小傾斜部でィンガーグリップとすることが選択可能で、打撃中心を調製可能である請求項1記載の複合型バット構造。
  4. FRP製グリップ部が円筒グリップパーツGPとこれと組み合わせて楕円形を形成する
    半円筒形の補助グリップパーツG−1とアパ−ハンドの人差し指と親指を開放する傾斜部を形成する傾斜パーツG−2とグリップ部軸に対し傾斜の付いた四方に膨出する膨出部を有するグリップエンドパーツEを備える請求項7記載の複合型バット構造。
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