JP6632898B2 - 吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収容するとともに口部に外気導入孔を備えた二重容器からなる容器本体と、内容物の吐出口及び吸気孔を備えた吐出キャップと、外気導入孔から吸気孔への空気の流出を阻止できる一方、吸気孔から外気導入孔への空気の流入を許容する外気用逆止弁と有する吐出容器に関し、特に、外気用逆止弁の成形条件の範囲を広げられ、外気用逆止弁の成形後に発生する変形に対する許容度も向上できる吐出容器に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載されるように、内容物を収容するとともに口部に外気導入孔(貫通開口)を備えた二重容器からなる容器本体と、内容物の流出孔(注出開口)を備えた中栓と、内容物の吐出口及び吸気孔(外気導入孔)を備えた吐出キャップと、中栓と吐出キャップとの間に装着され、流出孔から吐出口に達する流路を区画形成する筒状の区画壁と、流出孔から吐出口に達する流路を開閉する逆止弁と、区画壁の外周面に一体に設けられたフランジ状を成す外気用逆止弁と、を有する吐出容器が知られている。
このような構成の吐出容器では、容器本体の胴部を押圧(スクイズ)して内容物を吐出させた後、胴部の押圧を解除すると、逆止弁が閉じられて吐出口から容器本体に向けた内容物や外気の流入が阻止されるとともに、外気用逆止弁が開いて吐出キャップに設けた吸気孔から口部に設けた外気導入孔を通じて外層体と内層体との相互間に外気を導入して内層体を減容変形させたまま外層体を元の形状に復元させることができる。したがって、内容物を外気と置換させることなく吐出させ、これにより容器本体の内部に残った内容物を空気と触れづらくしてその劣化や変質を抑制することができる。
特開2015−227175号公報
前記のような吐出容器では、区画壁と一体に設けられる外気用逆止弁は、内容物吐出後の空気の圧力で作動し易くするために軟材質で薄肉に形成されている。このため、外気用逆止弁の成形条件の範囲は非常に狭く、また、外気用逆止弁の成形から組付けまでの取扱い時などに塑性変形が発生し易い状況にある。さらに、内容物の充填工程において内容物を高温で充填する場合には、その温度の影響も加わって塑性変形がより発生し易くなる。
このような変形によって外気用逆止弁の外周縁部が垂れ下がり、本来の弁機能が損なわれた場合には、使用時に胴部を押圧しても空気の流出を阻止できず、胴部への押圧力の一部が内層体を押し潰す力とならずに内容物の吐出不良を生じてしまうことになる。
また、このような変形が生じても弁機能を維持できるように弁の締め代(弁の外周縁部を上方に押しつけておくための寸法差)を大きく設定した場合には、内容物の吐出後の外層体の復元時に空気が外気用逆止弁を通過する際の抵抗が増加し、外層体の復元が遅くなったり、空気の通過音が生じたりすることになる。
本発明は、このような問題を解決するために開発されたもので、外気用逆止弁の成形条件の範囲を広げられ、外気用逆止弁の成形後に発生する変形に対する許容度も向上できる吐出容器を提供することを目的とする。
本発明の吐出容器は、筒状の口部と該口部に連なる胴部とを備える容器本体と、内容物の流出孔を備え、前記口部の開口端に装着されて該口部の開口を覆う中栓と、前記流出孔に連なる吐出口を頂壁部に備え、前記口部に装着されて前記中栓を覆う吐出キャップと、前記中栓と前記吐出キャップの頂壁部との間に装着され、前記流出孔から前記吐出口に達する流路を区画形成する筒状の区画壁と、前記流出孔から前記吐出口に達する流路を開閉する逆止弁と、を有し、前記容器本体は、内容物を収容する減容変形可能な内層体と、該内層体を内側に収容するとともに前記口部に対応する部分に設けた外気導入孔から前記内層体との相互間に空気を導入する外層体とを備える二重容器であり、前記外気導入孔は、前記吐出キャップの頂壁部に設けられた吸気孔を介して前記吐出キャップの外部に連通可能であり、前記区画壁の外周面に、フランジ状を成すとともに弾性変形によってその外周縁部を上下動可能な外気用逆止弁が一体に設けられており、前記外気用逆止弁の外周縁部は、空気圧によって弾性変形する前の定常時において、前記吐出キャップの頂壁部に着座することで前記外気導入孔から前記吸気孔への空気の流出を阻止する上端位置と、前記中栓に設けられた弁受け部に当接することで下方への移動が阻止される下端位置との間に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の吐出容器は、前記外気用逆止弁の外周縁部が、前記定常時において前記下端位置に配置されており、前記弁受け部は、フランジ状を成す前記外気用逆止弁と同軸に設けられた環状の面であり、前記環状の面と前記外気用逆止弁の外周縁部との少なくとも一方は、前記外気用逆止弁の外周縁部が前記下端位置にあるときに前記外気導入孔と前記吸気孔とを連通させる隙間を前記環状の面と前記外気用逆止弁の外周縁部との間に形成する少なくとも1つの凹部又は凸部を備えるのが好ましい。
本発明によれば、外気用逆止弁の外周縁部が、空気圧によって弾性変形する前の定常時において、吐出キャップの頂壁部に着座することで空気の流出を阻止する上端位置と、中栓に設けられた弁受け部に当接することで下方への移動が阻止される下端位置との間に配置されているので、外気用逆止弁の可動範囲を吐出キャップの頂壁部と中栓の弁受け部との間の狭い範囲に限定することができる。このため、本発明によれば、外気用逆止弁に多少の成形不良や変形の発生があったとしても、胴部の押圧時に、外気導入孔から吸気孔に向かう空気の圧力によって外気用逆止弁の外周縁部を吐出キャップの頂壁部に着座させて空気の流出を阻止し、内容物の良好な吐出を可能にすることができる。
したがって、本発明によれば、外気用逆止弁の成形条件の範囲を広げられ、外気用逆止弁の成形後に発生する変形に対する許容度も向上できる吐出容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態である吐出容器の要部の側面視での断面図である。 図1の部分拡大図である。 図1の吐出容器について内容物の吐出時の状態を示す断面図である。 図1の吐出容器の変形例を示す側面視での断面図である。 図1の吐出容器の他の変形例を示す側面視での断面図である。 図1の吐出容器の更なる他の変形例を示す側面視での断面図である。 図1の吐出容器の更なる他の変形例を示す側面視での断面図である。 本発明の他の実施の形態である吐出容器の要部の側面視での断面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。なお、本明細書において、「上」とは、吐出容器を水平面上に載置した際に容器本体に対して吐出キャップが位置する側であり、「下」とは、その反対側である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態である吐出容器1は、容器本体10、吐出キャップ20、中栓30、区画壁40、逆止弁50及び外気用逆止弁60を備えている。この吐出容器1は、種々の内容物を収容することができるが、特に、例えば練り状のものなど比較的粘度の高い内容物を収容する用途に適している。
詳細は図示しないが、容器本体10は口部11と胴部12とを有するボトル形状となっている。
口部11は円筒状に形成されており、その外周面には吐出キャップ20を装着するための雄ねじ11aが一体に設けられている。また、口部11の根元側部分には、口部11よりも大径の円筒状の密封用段部11bが一体に設けられている。
胴部12は密封用段部11bを介して口部11の下端に連なり、その内部は内容物の収容室12aとなっている。
本実施の形態においては、容器本体10は、外層体13と外層体13の内側に収容された内層体14とを備える二重容器(デラミ容器、積層剥離容器ともいう)に構成されている。
内層体14は、例えば合成樹脂材料により減容変形可能な薄肉の袋状に形成され、外層体13の内面に剥離可能に積層配置されている。内層体14は、容器本体10の口部11の開口端にまで回り込んで当該開口端において開口しており、その内側は上記した収容室12aとなっている。
外層体13は、例えば合成樹脂材料により所定の剛性を有するボトル形状に形成されて容器本体10の外郭を構成している。外層体13の胴部12に対応する部分は押圧(スクイズ)可能であるとともに元の形状への復元性を有している。また、外層体13の口部11に対応する部分には、当該外層体13を径方向に貫通して内層体14と外層体13との間に連通する外気導入孔15が設けられている。図示する場合では、外層体13の口部11に対応する部分には、その軸線を挟んだ対向配置で2つの外気導入孔15が設けられているが、少なくとも1つの外気導入孔15が設けられていればよい。
なお、容器本体10は、外層体13と内層体14との間に、それぞれ口部11から胴部12の底部分に向けて縦方向に延びて内層体14を外層体13に対して部分的に接着する複数本の接着層(不図示)を備えた構成とすることもできる。この場合、それぞれの接着層の間の部分において内層体14と外層体13との間に連通する複数の外気導入孔15を外層体13の口部11に対応する部分に設けるのが好ましい。また、容器本体10は、例えば酸素や水蒸気に対するバリア性を有するバリア層が積層配置された構成や、各種コーティングによりバリア性が高められた構成とすることもできる。
吐出キャップ20は容器本体10の口部11に装着されている。吐出キャップ20は、合成樹脂材料により、口部11の開口を覆う頂壁部21と口部11の外周を覆う円筒状の筒壁部22とを備えた有頂筒状に形成されている。筒壁部22の内周面には雌ねじ22aが設けられており、この雌ねじ22aが口部11の外周面に設けられた雄ねじ11aにねじ結合することにより、吐出キャップ20は容器本体10の口部11に装着されるようになっている。
頂壁部21には、当該頂壁部21から上方に向けて突出する吐出筒21aが一体に設けられている。吐出筒21aは、略円形の頂壁部21の軸心からずれて配置され、その内側は内容物の吐出口23となっている。
中栓30は吐出キャップ20の内側に装着されるとともに口部11の開口端に装着され、口部11の開口を覆っている。この中栓30は合成樹脂製となっており、吐出キャップ20の内側に頂壁部21に対して軸方向に間隔を空けて配置される本体壁部31と、本体壁部31の外周縁から頂壁部21の側に向けて延びる支持筒部32とを備えている。支持筒部32は、その上端が頂壁部21の下面に当接するとともに外周部において筒壁部22の内面に嵌合し、これにより中栓30は吐出キャップ20の内部に固定保持されている。本体壁部31の下面には環状のシール筒33が一体に設けられ、このシール筒33が口部11の内周面に嵌合することにより、中栓30はその本体壁部31において口部11の開口端に装着されて口部11の開口を覆っている。なお、中栓30は吐出キャップ20により覆われている。
中栓30の本体壁部31の中央部には、本体壁部31の軸心からずれて内容物の流出孔31aが設けられている。この流出孔31aは中栓30の本体壁部31を表裏に貫通し、吐出キャップ20の頂壁部21に設けられた吐出口23に連なることができるようになっている。収容室12aに収容された内容物は、この流出孔31aを介して吐出口23に向けて流出することができる。
また、中栓30の本体壁部31の中央部には、流出孔31aに隣接して筒状壁34が設けられている。筒状壁34は中栓30の本体壁部31を表裏に貫通する開口をその内周面によって区画形成するとともに収容室12aに向けて延在している。また筒状壁34には、下方に向かうにつれて内径を狭める縮径部34aが設けられている。筒状壁34内には、筒状壁34の内周面に沿って移動可能な移動弁35が設けられている。移動弁35は、図1に示すように吐出容器1を起立姿勢にする際、縮径部34aに着座して、収容室12aを閉鎖するようにしている。中栓30の本体壁部31の上面には、支持筒部32の径方向内側において流出孔31aと筒状壁34とを取り囲む環状溝31bが設けられている。
吐出キャップ20の頂壁部21と中栓30の本体壁部31との間には区画壁40が装着されている。この区画壁40は、例えば低密度ポリエチレン(軟質ポリエチレン)により円筒状に形成されており、その一端が頂壁部21の下面に設けられた環状溝21bに嵌合し、他端が中栓30の本体壁部31の上面に設けられた環状溝31bに嵌合して頂壁部21と本体壁部31との間に固定保持されている。吐出キャップ20の頂壁部21と中栓30の本体壁部31との間の空間には、この区画壁40によって本体壁部31に設けられた流出孔31aから頂壁部21に設けられた吐出口23に達する流路(区画壁40の内側部分)41が区画形成されている。
逆止弁50は、吐出キャップ20の頂壁部21と中栓30の本体壁部31との間に、区画壁40の径方向内側つまり流路41の内部に位置して設けられている。図示する場合では、逆止弁50は区画壁40と同一の材料により区画壁40と一体に形成されている。この逆止弁50は、中栓30の本体壁部31に設けられた流出孔31aと筒状壁34の開口の大部分とを開閉可能な円形の板状に形成された弁本体50aと、この弁本体50aを区画壁40の内周面に一体に連結する3本の弾性アーム50bとを備えている。なお、本実施形態では逆止弁50は、弁本体50aを3本の弾性アーム50bで支持する所謂3点弁の形態をなしているが、弁本体50aを1つのヒンジで支持する所謂1点弁等、従前の他の形態の逆止弁を用いることができる。
吐出キャップ20と口部11との間には、口部11に設けられた外気導入孔15に連通するとともに中栓30に設けられた通気孔36と頂壁部21に設けられた吸気孔24とを介して吐出キャップ20の外部に連通可能な空気流路Rが区画形成されている。なお、吐出キャップ20の筒壁部22の下端は密封用段部11bに全周に亘って気密に当接して空気流路Rを密封している。また、雄ねじ11aには縦方向に延びるスリットが形成され、雄ねじ11aおよび雌ねじ22aが設けられた部分においては、このスリットにより空気流路Rの一部が構成されている。なお、雄ねじ11aにスリットを設けることなく、雄ねじ11aと雌ねじ22aとに沿って空気を流通させるようにしてもよい。
図2に示すように、区画壁40の外周面には、薄肉の円形フランジ状を成す外気用逆止弁60が区画壁40と同一の材料により一体に設けられている。外気用逆止弁60は、弾性変形によってその外周縁部61を上下動可能に構成されている。外気用逆止弁60の外周縁部61は、本実施形態では、空気圧によって弾性変形する前の定常時において、中栓30に設けられた弁受け部37に当接することで下方への移動が阻止される下端位置(図2の実線参照)に配置されている。
そして、外気用逆止弁60の外周縁部61は、胴部12の押圧により外層体13と内層体14との間の圧力が高まると、弁受け部37から離隔して頂壁部21に着座し、それにより外気導入孔15から吸気孔24への空気流路Rを通じた空気の流出を阻止する上端位置(図2の二点鎖線参照)へと移動するようになっている。なお、外気用逆止弁60の外周縁部61は、必ずしも定常時において下端位置に配置される必要はなく、定常時において上端位置と下端位置との間に配置されていればよい。
また、弁受け部37は、本実施形態では、支持筒部32の内周面に設けた環状の段差部の上面によって形成されている。このように、弁受け部37は、フランジ状を成す外気用逆止弁60と同軸に設けられた環状の面で構成されている。また、弁受け部37は、外気用逆止弁60の外周縁部61が下端位置にあるときに外気導入孔15と吸気孔24とを連通させる隙間を前記環状の面と外気用逆止弁60の外周縁部61との間に形成する少なくとも1つの凸部(本例ではリブ)37aを備えている。弁受け部37は、このような少なくとも1つの凸部37aに代えて、外気用逆止弁60の外周縁部61が下端位置にあるときに外気導入孔15と吸気孔24とを連通させる隙間を前記環状の面と外気用逆止弁60の外周縁部61との間に形成する少なくとも1つの凹部(例えば溝)を備えていてもよい。或いは、弁受け部37に代えて外気用逆止弁60の外周縁部61に、前記した少なくとも1つの凸部(本例ではリブ)37a又は凹部を設けるようにしてもよい。
図1に示すように、吐出キャップ20は蓋体70を備えた構成とすることもできる。図示する場合では、オーバーキャップとも呼ばれる蓋体70は、吐出キャップ20とほぼ同径の有頂筒状に形成されており、ヒンジ71により吐出キャップ20の頂壁部21に回動自在に連結されて頂壁部21とともに吐出筒21aを覆うことができるようになっている。蓋体70の内面には円筒状のシール壁72が一体に設けられており、蓋体70が閉じられるとシール壁72が吐出筒21aの内側に嵌合して吐出口23を閉塞するようになっている。蓋体70のヒンジ71に対向する側には蓋体70を開操作する際の指掛かりとなる摘み部73が設けられている。
なお、蓋体70はヒンジ71により吐出キャップ20に一体連結される構成に限らず、吐出キャップ20とは別体に形成されて吐出キャップ20にねじ込みやアンダーカット等により装着される構成としてもよい。
このような構成の吐出容器1では、蓋体70を開いた状態で吐出筒21aが下方を向くように容器本体10を傾けつつ胴部12をスクイズすることで、図3に示すように逆止弁50を開いて、収容室12aの内部の内容物を流出孔31aから吐出口23に向けて流出させ、当該吐出口23から外部に向けて吐出させることができる。このとき、吸気孔24は上端位置に移動した外気用逆止弁60によって閉じられるので、外層体13と内層体14との相互間に存在する空気が外部に漏れ出すことがなく、よって外層体13の胴部12をスクイズすることで内層体14を押圧して内容物を流出孔31aに向けて押し出すことができる。なお、この状態において、筒状壁34内の移動弁35は、自重や筒状壁34の下方側の開口から流入する内容液によって、吐出口23側に移動している。
一方、内容物の吐出後に胴部12のスクイズを解除したときには、図1に示したように流出孔31aが逆止弁50で閉塞されるとともに、外層体13が元の形状に復元する際に生じる負圧によって外気用逆止弁60が下端位置(図1の実線参照)に向けて移動して吸気孔24から空気流路Rと外気導入孔15とを介して内層体14と外層体13との間に外気が導入される。これにより、内層体14を減容変形させたまま外層体13を元の形状に復元させて内層体14の内部つまり収容室12aに外気が導入されるのを抑制して、容器本体10に収容される内容物の空気との接触を減らして内容物の変質や劣化を抑制することができる。
またこのとき、流出孔31aが逆止弁50で閉塞されると、吐出筒21a内には内容物が残留したままになっているものの、移動弁35は、吐出容器1を元の起立姿勢に戻す際におけるそれ自身の自重や収容室12a内の圧力低下によって下方に移動する。これによって筒状壁34の上方には、移動弁35が移動した分のスペースが形成されることになるため、このスペース分に相当する分の内容物を吐出筒21aから引き戻すことができ(サックバック機能)、液だれを有効に防止することができる。なお、下方に移動した移動弁35は、筒状壁34の縮径部34aに着座するので、収容室12a内を閉鎖した状態に保つことができる。
ここで、本発明の吐出容器1では、区画壁40の外周面にフランジ状を成す外気用逆止弁60を一体に設け、外気用逆止弁60の外周縁部61を、定常時において、吐出キャップ20の頂壁部21に着座することで外気導入孔15から吸気孔24への空気の流出を阻止する上端位置と、弁受け部37に当接することで下方への移動が阻止される下端位置との間に配置するようにに構成したので、外気用逆止弁60の外周縁部61の可動範囲を吐出キャップ20の頂壁部21と中栓30の弁受け部37との間の狭い範囲に限定することができる。
このため、本発明の吐出容器1では、外気用逆止弁60に多少の成形不良や変形の発生があったとしても、胴部12の押圧時に、外気導入孔15から吸気孔24に向かう空気の圧力によって外気用逆止弁60の外周縁部61を吐出キャップ20の頂壁部21に着座させて空気の流出を阻止し、内容物の良好な吐出を可能にすることができる。特に、本発明の吐出容器1は、例えば練り状のものなど比較的粘度の高い内容物を収容する用途に用いた場合でも、外気用逆止弁60の成形不良や変形の発生にかかわらず、内容物のスムーズな吐出を実現することができる。
また、本発明の吐出容器1では、外気用逆止弁60の外周縁部61を、定常時において下端位置に配置し、弁受け部37を、フランジ状を成す外気用逆止弁60と同軸に設けられた環状の面で構成し、前記環状の面と外気用逆止弁60の外周縁部61との少なくとも一方に、外気用逆止弁60の外周縁部61が下端位置にあるときに外気導入孔15と吸気孔24とを連通させる隙間を前記環状の面と外気用逆止弁60の外周縁部61との間に形成する少なくとも1つの凹部又は凸部37aを設けるようにしている。
このため、本発明の吐出容器1では、定常時における外気用逆止弁60の外周縁部61の位置を安定させることができるとともに、前記の凹部又は凸部37aで形成される隙間によって外気導入孔15を外界と連通させて内層体14と外層体13との間の空間の空気を確実に外界に逃がすことができる。したがって、定常時に温度変化等によって内層体14と外層体13との間の空間の内圧が高まった場合でも、空気を外界に逃がしておくことができるため、蓋体70を開けた時に吐出口23から内容物の噴出が生じることを防止することができる。
なお、前述した実施の形態では、薄肉の円形フランジ状を成す外気用逆止弁60は、外気用逆止弁60の軸線を通る断面での断面形状が上向きに湾曲するアーチ形状を成すものとしたが、例えば、図4に符号60Aで示すようなストレート形状のものや、図5に符号60Bで示すようなストレート形状をベースとした波線形状のものとしてもよく、或いは、図6に符号60Cで示すような下向きに湾曲するアーチ形状のものや、図7に符号60Dで示すような下向きに湾曲するアーチ形状をベースとした波線形状のものとしてもよい。
また、前述した実施の形態では、外気用逆止弁60の外周縁部61が定常時に下端位置に配置される構成としたが、図8に示すように、定常時に上端位置に配置されるようにしてもよい。図8は、本発明の他の実施の形態である吐出容器101の要部の側面視での断面図である。なお、図8においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
本実施の形態では、外気用逆止弁160は、外気用逆止弁160の軸線を通る断面での断面形状が下向きに湾曲するアーチ形状を成し、定常時に上端位置に配置されるように構成されている。また、弁受け部137は、フランジ状を成す外気用逆止弁160と同軸に設けられた環状の面で構成され、前記環状の面には、外気用逆止弁160が下端位置にあるときに吸気孔24から外気導入孔15に向かう空気を通過させる隙間を形成する少なくとも1つの凹部137aが設けられている。
なお、本実施の形態では、中栓30の本体壁部31には、筒状壁34及び移動弁35は設けられておらず、その代わりに流出孔31a’が本体壁部31と同心に拡大して設けられている。また、逆止弁50’は、1点弁に構成されている。なお、蓋体70のシール壁72’は吐出筒21a’の外側に嵌合して吐出口23’を閉塞するようになっている。
本実施の形態によれば、外気用逆止弁160が定常時に上端位置に配置されているため、胴部12の押圧時にその押圧力を直ちに内容物を押出す力とすることができる。したがって、本実施の形態によれば、特に粘度の高い内容物を収容した場合でも内容物のスムーズな吐出を実現することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、容器本体10は、内層体14を外層体13の内面に剥離可能に積層配置した積層剥離容器とされているが、これに限らず、内層体14を外層体13の内部に組み込んだ組込みタイプの二重容器としてもよい。
また、前記実施の形態においては、吐出キャップ20を頂壁部21と筒壁部22とが一体に形成されたものとし、中栓30を吐出キャップ20とは別体に形成されたものとしているが、これに限らず、吐出キャップ20を互いに別体に形成された頂壁部21と筒壁部22とを組み合わせて形成されるものとし、中栓30を吐出キャップ20の筒壁部22と一体に形成されたものとしてもよい。
1 吐出容器
10 容器本体
11 口部
11a 雄ねじ
11b 密封用段部
12 胴部
12a 収容室
13 外層体
14 内層体
15 外気導入孔
20 吐出キャップ
21 頂壁部
21a,21a’ 吐出筒
21b 環状溝
22 筒壁部
22a 雌ねじ
23,23’ 吐出口
24 吸気孔
30 中栓
31 本体壁部
31a,31a’ 流出孔
31b 環状溝
32,32’ 支持筒部
33 シール筒
34 筒状壁
34a 縮径部
35 移動弁
36 通気孔
37 弁受け部
37a 凸部
40 区画壁
41 流路
50,50’ 逆止弁
50a 弁本体
50b 弾性アーム
60,60A,60B,60C,60D 外気用逆止弁
61 外気用逆止弁の外周縁部
70 蓋体
71 ヒンジ
72,72’ シール壁
73 摘み部
101 吐出容器
137 弁受け部
137a 凹部
160 外気用逆止弁
R 空気流路

Claims (2)

  1. 筒状の口部と該口部に連なる胴部とを備える容器本体と、
    内容物の流出孔を備え、前記口部の開口端に装着されて該口部の開口を覆う中栓と、
    前記流出孔に連なる吐出口を頂壁部に備え、前記口部に装着されて前記中栓を覆う吐出キャップと、
    前記中栓と前記吐出キャップの頂壁部との間に装着され、前記流出孔から前記吐出口に達する流路を区画形成する筒状の区画壁と、
    前記流出孔から前記吐出口に達する流路を開閉する逆止弁と、を有し、
    前記容器本体は、内容物を収容する減容変形可能な内層体と、該内層体を内側に収容するとともに前記口部に対応する部分に設けた外気導入孔から前記内層体との相互間に空気を導入する外層体とを備える二重容器であり、
    前記外気導入孔は、前記吐出キャップの頂壁部に設けられた吸気孔を介して前記吐出キャップの外部に連通可能であり、
    前記区画壁の外周面に、フランジ状を成すとともに弾性変形によってその外周縁部を上下動可能な外気用逆止弁が一体に設けられており、
    前記外気用逆止弁の外周縁部は、空気圧によって弾性変形する前の定常時において、前記吐出キャップの頂壁部に着座することで前記外気導入孔から前記吸気孔への空気の流出を阻止する上端位置と、前記中栓に設けられた弁受け部に当接することで下方への移動が阻止される下端位置との間に配置されていることを特徴とする吐出容器。
  2. 前記外気用逆止弁の外周縁部は、前記定常時において前記下端位置に配置されており、
    前記弁受け部は、フランジ状を成す前記外気用逆止弁と同軸に設けられた環状の面であり、
    前記環状の面と前記外気用逆止弁の外周縁部との少なくとも一方は、前記外気用逆止弁の外周縁部が前記下端位置にあるときに前記外気導入孔と前記吸気孔とを連通させる隙間を前記環状の面と前記外気用逆止弁の外周縁部との間に形成する少なくとも1つの凹部又は凸部を備える、請求項1に記載の吐出容器。
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