JP6632331B2 - 反射光学素子及び露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネルの如き表示素子の製造に用いられる露光装置のミラー投影光学系に適している反射光学素子、及び、反射光学素子を備えている露光装置に関する。
テレビ、パーソナルコンピューター、携帯電話の表示素子として液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)が使用され、最近ではディスプレイの大画面化と高精細化への要求が高くなっている。LCDは、フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いてガラス基板上に透明薄膜電極を形成して製造する。LCDを製造する液晶露光装置は、投影光学系を有し、露光光がマスクを照射してマスク上のパターンをガラス基板上に投影して、透明な薄膜電極のパターンを形成する。
近年の液晶露光装置では、ディスプレイの大画面化(即ち、ガラス基板の大型化)に伴って、露光光の照射領域の拡大が進んでいる。しかし、露光光の照射領域を拡大すると、照度低下を招き、スループットが向上しなくなってしまう。そこで、ミラー(反射光学素子)で構成された投影光学系(ミラー投影光学系)を使用する液晶露光装置が提案されている。ミラー投影光学系は、原理的に色収差を発生しないため、光源に水銀ランプを使用する場合、水銀ランプの輝線スペクトルの全てを同時に露光エネルギーとして使うことができる。従って、露光光の波長帯域を広げることで、高い照度を得ることができている。
露光装置に用いられる反射ミラーは、マスクとガラス基板との位置合わせ(アライメント)に使用するアライメント光の反射率が高く、アライメント光が光学系を往復する間に偏光状態が直交する位相差を得ることができる必要がある。更に、アライメント光に複数の波長を用いる場合には、全てのアライメント波長で上記光学特性が必要となる。
これまで、露光光である紫外線とアライメント光である可視光の両波長域において高反射率を有し、可視光域でPS偏光の位相差を制御した反射ミラーが提案されている。特許文献1は、ガラス基板の表面にアルミニウム(Al)による高い反射率を有する金属膜を成膜し、その金属膜の上に、反射率と位相差を制御する誘電体膜を更に成膜した多層膜ミラーを記載している。
また、特許文献2は、ガラス基板の表面に高屈折率膜と低屈折率膜の交互層による全誘電体ミラーを記載している。
特開2006−220903号公報 特開2008−242332号公報
ディスプレイの高精細化の要求に対しては、露光光の短波長化によって露光装置の解像力を向上することが可能である。例えば、現在、水銀ランプのi線、g線及びh線を露光光に使用している液晶露光装置が主流であるが、今後は、より短波長側にシフトした波長300nm以下の深紫外線からi線までを露光エネルギーとして使う露光装置の要求が高まると予想される。
しかしながら、特許文献1に記載の金属と誘電体で構成される反射ミラーは、波長300nm以下の露光光を用いる場合、誘電体の膜層数が9層以上と多いので、高反射率の波長領域は誘電体膜の干渉効果によって狭くなる。また、高反射率の波長領域以外の波長領域では反射リップルが発生する。したがって、特許文献1に記載の反射ミラーは、深紫外線と可視光の両波長域において高反射率を有し、可視光域で位相差を制御することが困難である。
また、特許文献2に記載の全層誘電体材料で形成されている反射ミラー(以下、「全誘電体ミラー」と称す。)は、波長300nm以下の露光光を用いる場合、深紫外光領域および可視光の反射率を高くすると、膜層数が大幅に増加する。膜層数が増加すると、波長に対する反射位相変化が速くなるので位相差の制御が困難である。
本発明は、ミラー投影光学系を用いる露光装置で使用される、深紫外線の広い波長帯域で高反射率を有し、可視光でアライメントに必要なS偏光反射成分とP偏光反射成分の位相差を制御している反射光学素子を提供することを目的とする。
源と、前記光源から、少なくとも波長300nm以上330nm以下の範囲の光を含む露光光でレチクルを照明する照明光学系と、波長510nm以上760nm以下の範囲を含むアライメント光を用いて、前記レチクルと被処理体との位置を合わせるアライメント機構とを有し、反射光学素子を有し、前記反射光学素子を用いて、前記露光光および前記アライメント光を前記被処理体に投影する投影光学系と、を有する露光装置であって、前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層されている積層群を少なくとも3群以上有し、前記金属膜の面に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、大気側に隣接する第3の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、前記第1の積層群は、2ペア以上4ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が161nm以上191nm以下であり、前記第3の積層群は、5ペア以上10ペア以下の交互層で形成されており第2の積層群は、前記第1の積層群と前記第3の積層群の間にあり、前記第2の積層群は、3ペア以上6ペア以下の交互層で形成されている、ことを特徴とする露光装置に関する。
長300nm以上330nm以下の光及び波長510nm以上760nmの光を反射する反射光学素子であって、前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層された積層群を少なくとも3群以上有し、前記金属膜の面に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、大気側に隣接する第3の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、前記第1の積層群は、2ペア以上4ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が161nm以上191nm以下であり、前記第3の積層群は、5ペア以上10ペア以下の交互層で形成されており第2の積層群は、前記第1の積層群と前記第3の積層群の間にあり、前記第2の積層群は、3ペア以上6ペア以下の交互層で形成されている、ことを特徴とする反射光学素子に関する。
本発明の反射光学素子は、波長300nm以上330nm以下の範囲の光及び波長510から760nmの光の反射率が高く、PS偏光の位相差を制御することができる。
本発明に係る実施の形態による反射ミラーの断面の概略を示す構成図である。 実施例1の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性及び(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 比較例1による反射ミラーの断面の概略を示す構成図である。 比較例1の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 比較例2による反射ミラーの断面の概略を示す構成図である。 比較例2の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 実施形態の反射ミラーの積層群のペア数を変数とした場合の、a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性である。 実施形態の反射ミラーの積層群のペアの光学長を変数とした場合の、a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性である。 実施例2の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 実施例3の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 実施例4の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 実施例5の反射ミラーに入射角度45度の光を入射させた場合の(a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を示すグラフである。 実施形態の反射ミラーの積層群のペア数を変数とした場合の、a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性である。 実施形態の反射ミラーの積層群のペアの光学長を変数とした場合の、a)分光反射率特性および(b)S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性である。 実施例6の露光装置100の構成を示す概略断面図である。
以下、本実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1を用いて、本実施形態の反射光学素子を説明する。
(反射光学素子)
図1は、本実施形態の反射光学素子(反射ミラー)10の構成を示す概略的断面図である。本実施形態では、波長300nm以上330nm以下の光を含む露光光と、波長510nm以上760nm以下の範囲の光をアライメント光に用いる露光装置に使用することができる反射ミラーについて説明する。
射光学素子(反射ミラー)10は、図1に示すように、精密な形状に研磨された基材11に70nm以上の膜厚を有するアルミニウム金属を主成分とする金属膜層12と、金属膜層12の上に成膜される誘電体膜層13を有する。
実施形態の反射光学素子は、金属膜層12で波長510nm以上760nm以下のアライメント光を反射する。また、金属膜層12の上には、波長300nm以上330nm以下の範囲の光を含む露光光を吸収する第1の積層群14を有する。第1の積層群14は、アライメント光のS偏光反射成分とP偏光反射成分の位相差を制御する役割を有する。また、誘電体層13の中で、第1積層群14よりも上に設けられた第2の積層群15、第3の積層群16は、露光光を反射するとともに、金属膜層12で反射したアライメント光のS偏光反射成分とP偏光反射成分の位相差を制御する役割を有する。第1群の積層体14および第2群の積層体15の材料や膜厚を制御した本実施形態の反射光学素子は、露光光の反射率が高く、アライメント光のS偏光反射成分とP偏光反射成分の位相差を制御することができる。
実施形態の反射光学素子の誘電体膜層13は、少なくとも第1の積層群14と第2の積層群15を有することが必要であり、露光光の反射率をより高めるためには、第3の積層群15を設けることが好ましい。また、誘電体膜層13は、更に積層群を設けることにより、3群以上有する構成にしても良い。
誘電体膜層13は、屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層で形成されている第1の積層群14と、第2の積層群15と、を有する少なくとも2群以上有している。誘電体層膜13は、第3の積層群16を有することが好ましい。第1の積層群14は、低屈折率層a1と高屈折率層b1の交互層を有している。第2の積層群は、低屈折率層a2と高屈折率層b2の交互層を有している。第3の積層群は、低屈折率層a3と高屈折率層b3の交互層を有している。
金属膜層の面に隣接する第1の積層群14は、紫外光が金属膜層に入射しないように紫外線を吸収するとともに、アライメント光のPS偏光の位相差を誘電体膜層の膜厚を調整することにより制御する。第1の積層群14を構成する高屈折率層b1は、紫外光領域で誘電体膜と金属膜の干渉効果によるリップルを抑制し広い反射帯域を得るために、波長320nm以上400nm以下の吸収端波長をもつ膜材料で形成されていることが好ましい。
第2の積層群15は、紫外線を反射するとともに、アライメント光のPS偏光の位相差を制御する。第2の積層群15を構成する高屈折率層b2の吸収端波長は、第1の積層群14を透過する光を妨げないように、第1の積層群14を構成する高屈折率層b1の吸収端波長以下とすることが好ましい。
大気側に隣接する第3の積層群16は、紫外線を反射するとともに、アライメント光のPS偏光の位相差を制御する。第3の積層群16を構成する高屈折率層b3は、吸収端波長が240nm未満の膜材料で形成されていることが好ましい。
なお、本明細書で吸収端波長とは、透過波長の吸収係数が10cm−1以下となる短波長側の境界波長とする。
また、誘電体膜層13は、紫外線を反射する誘電体ミラーを形成するため、各層は、紫外線波長の約4分の1であるである60nmから100nmの膜厚が好ましい。或いは、高屈折率層と低屈折率層とを1ペアとした場合、紫外線波長の約2分の1であるである120nmから200nmのペア長となっていてもよい。
基材11は、石英ガラス、ホウケイ酸クラウンガラス、ZERODUR(登録商標)ガラスセラミックの如きガラスを用いることができる。
低屈折率層a1、a2、a3は、1.35乃至1.55の屈折率を有することが好ましい。低屈折率層a1、a2、a3は、例えば、石英(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)及びフッ化アルミニウム(AlF)の一つ又はそれらの混合物を用いることが好ましい。
高屈折率層b1、b2、b3は、1.85乃至2.6の屈折率を有することが好ましい。吸収端波長が320nm以上400nm以下の高屈折率層b1は、五酸化タンタル(Ta)、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)及び酸化亜鉛(ZnO)の一つ又はそれらの混合物を用いることが好ましい。
高屈折率層b2は、五酸化タンタル(Ta)、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ハフニウム(HfO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)の一つ又はそれらの混合物を用いることが好ましい。ただし、吸収端波長が、高屈折率層b1とb3の間の材料であることが好ましい。
吸収端波長240nm未満の高屈折率層b3は、酸化ハフニウム(HfO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)の一つ又はそれらの混合物を用いることが好ましい。
金属膜層12、誘電体膜層13は、公知の成膜技術である真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法によって基板11上に形成され、各層の膜厚を最適化することで、後述するように、同様の光学特性を得ることが可能である。
射光学素子(反射ミラー)10の具体的な材料及び数値について、実施例を用いて説明する。
なお、数値の計算は、光学薄膜設計ソフトウェア(Film Wizard、SCI)によって行った。
光装置の具体的な構成については、実施例を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1の反射光学素子(反射ミラー)10は、表1に示す材料で積層群を3群有する構成とした。低屈折率物質層a1、a2、a3は、二酸化ケイ素層(屈折率:1.45)を用いた。高屈折率層b1は、二酸化チタン層(屈折率:2.47、消衰係数:2.33×10−3)を用いた。高屈折率層b2は五酸化タンタル層(屈折率:2.15、消衰係数:2.50×10−5)を用いた。高屈折率層b3は、酸化ハフニウム層(屈折率:2.01、消衰係数:3.46×10−6)を用いた。
また、実施例1の反射ミラー10は、設計中心波長λを400nmとし、基材11にガラスセラミック複合素材〔ZERODUR(登録商標)、ショット社〕を用いた。各膜材料の屈折率、消衰係数は、波長400nmの値である。
実施例1の反射ミラー10のそれぞれの層における膜材料と光学的厚膜を示した設計値を表1に示す。周期長は、高屈折率と低屈折率層で形成されている交互層を1つのペアとした時の、1ペアの光学膜厚である。各層は、真空蒸着法のより形成した。
Figure 0006632331
実施例1の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図2(a)に示す。図2(a)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、実施例1の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射した場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図2(b)に示す。図2(b)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
図2(a)を参照するに、実施例1の反射ミラー10は、波長240nm以上400nm以下の広い波長範囲において、85%以上の高い反射率を得ていることが分かる。図2(a)及び図2(b)を参照すると、実施例1の反射ミラー10は、波長510nm以上760nm以下の広い波長範囲において70%以上の高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性が形成されていることが分かる。
(比較例1)
次に、光学特性を比較するため、比較例1として、金属膜の上に、透明な誘電体膜を成膜した多層膜ミラー(特許文献1に記載のミラー)の分光反射率とSP偏光の反射位相差特性を計算した。計算は、光学薄膜設計ソフトウェア(Film Wizard、SCI)を用いた。
図3は、比較例1の反射光学素子(反射ミラー)20である。基材ZERODUR(登録商標)21に70nm以上の膜厚を有するアルミニウムを主成分とする金属膜層22と、金属膜層22上にHfOで形成された高屈折率層23とSiOで形成された低屈折率層24の交互層を9層積層して構成される。
波長240nm乃至400nmにおいて高い反射率と、波長510nm以上760nm以下の範囲においても、高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性を制御する膜構成を特許文献1の記載に基づいて計算した。
比較例1の反射ミラー20に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図4(a)に示す。図4(a)は、横軸は反射ミラー20に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]をしめす。また、比較例1の反射ミラー20に入射角度45度の光を入射させた場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図4(b)に示す。図4(b)において、横軸は反射ミラー20に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
比較例1は、波長510nm以上760nm以下の範囲において、高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°と位相差特性を制御している。しかしながら、比較例1は、波長360nm付近において、反射率が約73%と大きく落ち込んでおり、所望の光学特性を得ることが困難である。
(比較例2)
異なる膜構成と光学特性を比較する為、比較例2として、高屈折率物質と低屈折率物質との交互層による誘電体ミラー(特許文献2に記載のミラー)の分光反射率とSP反射位相差特性を計算した。
図5は、比較例2としての反射ミラー30である。基板31上にHfOで形成された高屈折率層32とSiOで形成された低屈折率層33との交互層からなる積層群35と交互層のペア長の異なる積層群34を含む総積層数89層から構成される。
特許文献2に記載の範囲で、波長240nm乃至400nmにおいて高い反射率と、波長510nm以上760nm以下の範囲においても、高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性を制御する膜構成を計算した。
比較例2の反射ミラー30に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図6(a)に示す。図6(a)において、横軸は反射ミラー30に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、比較例2の反射ミラー30に入射角度45度の光を入射させた場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図6(b)に示す。図6(b)において、横軸は反射ミラー30に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
比較例2は、波長240nm乃至400nmと波長510nm以上760nm以下の範囲において、高い反射率を有している。しかしながら、比較例2は、S偏光反射成分とP偏光反射成分との位相差特性において、膜層数が増えたことで位相速度が速くなり、位相差が0度を下回ってしまう。位相差が0度を下回ると、アライメント光の偏光状態が逆に進むので所望の光学特性を得ることが困難である。
(評価)
以上のように、比較例1は、波長240nm乃至400nmの反射率特性が、所望の値を満たすことが困難であり、比較例2は、波長510nm以上760nm以下の範囲の位相差特性が所望の値を満たすことが困難である。これに対し、実施例1は、反射率と位相差特性を両立することが可能である。これより、実施例1のミラーは、ミラー投影光学系を用いる露光装置で使用された場合、深紫外線の広い波長帯域で高反射率を有する。また、実施例1のミラーは、可視光でレクチル(マスク)、被処理体(ウェハー)面の観察、アライメントに必要なS偏光反射成分とP偏光反射成分の位相差を制御した反射ミラーである。
(膜の層数と膜厚)
の層数と膜厚の範囲について説明する。
反射ミラー10の第1の積層群14、第2の積層群15、第3の積層群16について、屈折率の異なる高屈折率層と低屈折率層を1ペア(a1・b1)、(a2・b2)、(a3・b3)とした時、そのペア数とペアの光学膜厚を検討した。ペアの高屈折率層と低屈折率層を1nmごとに変化させて、ペア数と光学膜厚の異なる反射型光学素子をシミュレーションで評価した。第1条件:波長240nm乃至400nmの反射率が85%以上であること。第2条件:波長510nm以上760nm以下範囲の反射率が70%以上であること。第3条件:波長510nm以上760nm以下の反射に伴うS偏光反射成分とP偏光反射成分との位相差が5°以上70°以下であること。以上の3条件を満たす境界の数値を光学薄膜設計ソフトウェア(Film Wizard、SCI)で計算した。
上記の光学特性の3条件を満す境界条件は、第1の積層群14が2ペア以上4ペア以下であり、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚(周期長)が161nm以上191nm以下であった。第2の積層群15は、3ペア以上6ペア以下であり、1ペアの平均光学膜厚(周期長)が147nm以上175nm以下であった。第3の積層群16は、5ペア以上10ペア以下であり、平均光学膜厚(周期長)が127nm以上139nm以下であった。
図7(a)は、1の積層群14が1ペア、5ペア、第2の積層群15が2ペア、7ペア、第3の積層群16が4ペア、11ペアの時の分光反射率特性を示し、図7(b)は、反射に伴うSP偏光の分光位相差特性を示す。
図8(a)は、学的な周期長に関して第1の積層群14が160nm、192nm、第2の積層群15が146nm、176nm、第3の積層群16が126nm、140nmの時の分光反射率特性を示す。図8(b)は、反射に伴うSP偏光の分光位相差特性を示す。
(実施例2)
実施例2の反射光学素子(反射ミラー)10は、表2に示す材料で積層群を構成した。設計中心波長λを400nmとした。成膜に用いる膜材料については、実施例1と同様に、低屈折率層a1、a2、a3は、二酸化ケイ素層用いた。高屈折率層b1は、二酸化チタン層を用いた。高屈折率層b2はTaを用いた。高屈折率層b3は酸化ハフニウム層を用いた。
実施例2の反射ミラー10のそれぞれの層における膜材料と光学的膜厚膜を示した設計値を表2に示す。
Figure 0006632331
実施例1は、高低屈折率材料がλ/4交互層であったが、λ/4交互層であってもよい。また、積層群の1ペアの平均光学膜厚(周期長)は、さを含めた完全な周期構造で無くてもよい。
実施例2の反射光学素子(反射ミラー)10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図9(a)に示す。図9(a)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、実施例2の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図9(b)に示す。図9(b)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸にSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
図9(a)を参照するに、実施例2の反射ミラー10は、240nm乃至400nmの広い波長範囲において、85%以上の高い反射率を得ていることが分かる。図9(a)及び図9(b)を参照すると、実施例2の反射ミラー10は、波長510nm以上760nm以下の広い波長範囲において0%以上の高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性が形成されていることが分かる。
(実施例3)
実施例3の反射光学素子(反射ミラー)10は、設計中心波長λを400nmとし、成膜に用いる膜材料の低屈折率物a1、a2、a3は、SiOを用いた。高屈折率層b1は二酸化チタン層を用いた。高屈折率層b2は、五酸化タンタル層を用いた。高屈折率層b3は、酸化ハフニウム層を用いた。
実施例3の反射ミラー10のそれぞれの層における膜材料と光学的膜厚膜を示した設計値を表3に示す。
Figure 0006632331
実施例3では、第2の積層群15と第3の積層群16との間に、1ペアの平均光学膜厚(周期長)の異なる新たな第4の積層群を追加し4つの積層群から構成されているが、4つ以上の積層群から構成されてもよい。なお、隣接する積層群は、基板側の積層群を構成する高屈折率層の吸収端波長以下とする必要がある。表3より各群のペア数と1ペアの平均光学膜厚(周期長)が所定の範囲内であることが確認できる。
実施例3の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図10(a)に示す。図10(a)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、実施例3の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光S偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図10(b)に示す。図10(b)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
図10(a)を参照するに、実施例3の反射ミラー10は、240nm乃至400nmの広い波長範囲において、85%以上の高い反射率を得ていることが分かる。図10(a)及び図10(b)を参照するに、実施例3の反射ミラー10は、波長510nm以上760nm以下の広い波長範囲において70%以上の高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性が形成されていることが分かる。
(実施例4)
実施例4の反射光学素子(反射ミラー)10は、設計中心波長λを400nmとした。成膜に用いる膜材料について、実施例1と同様に、低屈折率層a1、a2、a3は、は二酸化ケイ素層を、高屈折率層b1に二酸化チタン層、高屈折率層b2に五酸化タンタル層を、高屈折率層b3に酸化ハフニウム層を用いた。
実施例4の反射ミラー10のそれぞれの層における膜材料と光学的膜厚膜を示した設計値を表4に示す。
Figure 0006632331
実施例4は、各層の膜厚がランダムであり膜厚としての周期構造はない表4より、各群のペア数と平均周期長が所定の範囲内であることが確認できる。
実施例4の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図11(a)に示す。図11(a)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、実施例4の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図11(b)に示す。図11(b)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
図11(a)を参照すると、実施例4の反射ミラー10は、240nm乃至400nmの広い波長範囲において、85%以上の高い反射率を得ていることが分かる。図11(a)及び図11(b)を参照すると、実施例4の反射ミラー10は、波長510nm以上760nm以下の広い波長範囲において70%以上の高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性が形成されていることが分かる。
(実施例5)
実施例5の反射光学素子(反射ミラー)10は、表5に示す材料で積層群を2群有する構成とした。低屈折率物質層a1、a2は、二酸化ケイ素層(屈折率:1.45)を用いた。高屈折率層b1は、五酸化タンタル層(屈折率:2.15、消衰係数:2.50×10−5)を用いた。高屈折率層b2は、酸化ハフニウム層(屈折率:2.01、消衰係数:3.46×10−6)を用いた。
また、実施例5の反射ミラー10は、設計中心波長λを400nmとし、基材11にガラスセラミック複合素材〔ZERODUR(登録商標)、ショット社〕を用いた。各膜材料の屈折率、消衰係数は、波長400nmの値である。
実施例5の反射ミラー10のそれぞれの層における膜材料と光学的厚膜を示した設計値を表5に示す。周期長は、高屈折率と低屈折率層で形成されている交互層を1つのペアとした時の、1ペアの光学膜厚である。各層は、真空蒸着法のより形成した。
Figure 0006632331
実施例5の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射させた場合の分光反射率特性を図12(a)に示す。図12(a)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸は反射率[%]を示す。また、実施例5の反射ミラー10に入射角度45度の光を入射した場合のS偏光反射成分とP偏光反射成分との分光位相差特性を図12(b)に示す。図12(b)において、横軸は反射ミラー10に入射する光の波長[nm]を示し、縦軸はSP偏光の反射位相差[deg.]を示す。
図12(a)を参照するに、実施例5の反射ミラー10は、波長240nm以上400nm以下の広い波長範囲において、85%以上の高い反射率を得ていることが分かる。図12(a)及び図12(b)を参照すると、実施例5の反射ミラー10は、波長510nm以上760nm以下の広い波長範囲において70%以上の高い反射率を有し、S偏光反射成分とP偏光反射成分との間に5°から70°で位相差特性が形成されていることが分かった。
(膜の層数と膜厚)
の層数と膜厚の範囲について説明する。
反射ミラー10の第1の積層群14、第2の積層群15について、屈折率の異なる高屈折率層と低屈折率層を1ペア(a1・b1)、(a2・b2)とした時、そのペア数とペアの光学膜厚を検討した。ペアの高屈折率層と低屈折率層を1nmごとに変化させて、ペア数と光学膜厚の異なる反射型光学素子をシミュレーションで評価した。第1条件:波長240nm乃至400nmの反射率が85%以上であること。第2条件:波長510nm以上760nm以下範囲の反射率が70%以上であること。第3条件:波長510nm以上760nm以下の反射に伴うS偏光反射成分とP偏光反射成分との位相差が5°以上70°以下であること。以上の3条件を満たす境界の数値を光学薄膜設計ソフトウェア(Film Wizard、SCI)で計算した。
上記の光学特性の3条件を満す境界条件は、第1の積層群14が2ペア以上9ペア以下であり、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚(周期長)が152nm以上180nm以下であった。第2の積層群15は、7ペア以上12ペア以下であり、1ペアの平均光学膜厚(周期長)が136nm以上146nm以下であった。
図13(a)は、1の積層群14が1ペア、10ペア、第2の積層群15が6ペア、13ペアの時の分光反射率特性を示し、図13(b)は、反射に伴うSP偏光の分光位相差特性を示す。
図14(a)は、学的な周期長に関して第1の積層群が151nm、181nm、第2の積層群15が135nm、147nmの時の分光反射率特性を示し、図14(b)は、反射に伴うSP偏光の分光位相差特性を示す。
(実施例6)
次に、射ミラーを搭載している露光装置の一例を実施例6として説明する。
以下、図15を参照して、射ミラー10を備えた露光装置100について説明する。ここで、図15は、光装置100の構成を示す概略的断面図である。
露光装置100は、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式で、レチクルRTに形成された回路パターンを、フォトレジストPRが塗布された被処理体GSに露光する投影露光装置である。露光装置100は、例えば、液晶ディスプレイの製造に好適である。被処理体GSは、ガラス基板である。また、露光装置100は、レチクルRTや被処理体GSを観察する観察機能も有している。
図15に示すように、露光装置100は、照明装置110と、投影光学系120と、補正光学系130と、アライメント機構140とを有する。
照明装置110は、転写用のパターンが形成されたレチクルRTを照明し、光源部112と、照明光学系114とを有する。本実施例では、光源部112は、水銀ランプを使用する。したがって、光源部112は、波長300nm以下の深紫外光を含む紫外線(波長240nmから400nm)を射出する。なお、光源の個数は限定されない。照明光学系114は、レチクルRTを照明する光学系である。照明光学系114は、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞りを含む。例えば、コンデンサーレンズ、オプティカルインテグレーター、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列している。オプティカルインテグレーターは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーターを含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。
投影光学系120は、レチクルRTのパターンを被処理体GSに投影する光学系である。投影光学系120は、本実施形態では、平面ミラー122と、凹面ミラー124と、凸面ミラー126とを有する。投影光学系120を構成する全てのミラーに射ミラー10を使用することができる。上述したように、反射ミラーは、露光光波長域で高い反射率を有するので、高い照度を得ることができ高スループットを実現することが可能である。
補正光学系130は、投影光学系120の収差を補正する光学系である。補正光学系130は、一以上の光学素子を含む。補正光学系130は、本実施例では、透過型光学素子の補正ガラスで構成され、レチクルRTと投影光学系120との間に配置される。
アライメント機構140は、レチクルRTと被処理体GSとのアライメント(位置合わせ)を行う機能を有し、アライメント光源141と、偏光板145と、ハーフミラー142と、ミラー143と、偏光板146と、検出器144を有する。アライメント光源141は、アライメント用の可視光域(波長510nm以上760nm以下)の照明光源である。アライメント機構140は、レチクルRT上のアライメントマークAM1に対する被処理体GS上のアライメントマークAM2との位置合わせに用いる。
アライメント光源141からの光束は、偏光板145によって直線偏光となり、ハーフミラー142及びミラー143を介してアライメントマークAM1を照明する。レチクルRTの裏面で反射された反射光は、ミラー143及びハーフミラー142を通り、偏光板146に入射するが、かかる反射光を検出器144に入射させないように偏光板146を回転させ遮断する。
一方、アライメントマークAM1を透過した光は、投影光学系120に入射する。なお、本実施例では、平面ミラー122、凹面ミラー124、凸面ミラー126を5回反射して被処理体GS上のアライメントマークAM2に到達するまでに90度の位相差が生じるように設定されており、到達した時には円偏光になっている。
被処理体GS上のアライメントマークAM2で反射した光は、再度、投影光学系120を通過してレチクルRTに戻る。この時、光束は、再度位相差を与えられるため、レチクルRTに到達する光は直線偏光となっている。かかる光束の偏光面は、レチクルRTに入射する照明光束の偏光面と直行している。被処理体GSからの反射光は、レチクルRTを照明し、ハーフミラー142及び偏光板146を通過し、検出器144に入射する。これにより、検出器144は、レチクルRTと被処理体GSとを検出することができる。レチクルRTと被処理体GSは光学的に共役関係にあるため、レチクルRTの裏面で反射される直線偏光の光を除去することによって、レチクルRTからの直線の反射光に起因するフレアを防止できる。これにより、検出器144は、コントラストに優れたレチクルRT及び非処理体GSの像を同時に検出することができ、レチクルRTと被処理体GSとの高精度なアライメントが可能になる。
光装置100において、照明装置110から発せられた光束は、レチクルRTを、例えば、ケーラー照明する。レチクルRTを通過しレチクルパターンを反映する光は、投影光学系120により被処理体GSに結像される。本実施例では、投影光学系120は、射ミラー10が用いられている。これにより、露光光及びアライメント光の光量の損失を抑え、高いスループットで経済性よく高解像で露光すると共に、高精度なアライメントが可能となる。
10 反射光学素子(反射ミラー)
11 基材
12 金属膜層
13 誘電体膜層
14 第1の積層群
15 第2の積層群
16 第3の積層群
a1、a2、a3 低屈折率層
b1、b2、b3 高屈折率層
100 露光装置
110 照明装置
112 光源部
114 照明光学系
120 投影光学系
122 平面ミラー
124 凹面ミラー
126 凸面ミラー
130 補正光学系
140 アライメント機構
141 アライメント光源
RT レチクル

Claims (20)

  1. 光源から、少なくとも波長300nm以上330nm以下の範囲の光を含む露光光でレチクルを照明する照明光学系と、
    波長510nm以上760nm以下の範囲を含むアライメント光を用いて、前記レチクルと被処理体との位置を合わせるアライメント機構とを有し、
    反射光学素子を有し、前記反射光学素子を用いて、前記露光光および前記アライメント光を前記被処理体に投影する影光学系と、
    を有する露光装置であって、
    前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層されている積層群を少なくとも3群以上有し、
    前記金属膜に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、
    大気側に隣接する第3の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、
    前記第1の積層群は、2ペア以上4ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が161nm以上191nm以下であり、
    前記第3の積層群は、5ペア以上10ペア以下の交互層で形成されており、
    第2の積層群は、前記第1の積層群と前記第3の積層群の間にあり、
    前記第2の積層群は、3ペア以上6ペア以下の交互層で形成されている、
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記反射光学素子は、反射ミラーであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記反射光学素子は、前記積層群を3群有し、
    前記第1の積層群は、二酸化ケイ素層と二酸化チタン層との交互層を有し、
    前記第2の積層群は、二酸化ケイ素層と五酸化タンタル層との交互層を有し、
    前記第3の積層群は、二酸化ケイ素層と酸化ハフニウム層との交互層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記金属膜は、アルミニウム金属から形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記第3の積層群は、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が127nm以上139nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記第2の積層群は、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が147nm以上175nm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 波長300nm以上330nm以下の範囲の光及び波長510nm以上760nmの光を反射する反射光学素子であって、
    前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層されている積層群を少なくとも3群以上有し、
    前記金属膜の面に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、
    大気側に隣接する第3の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、
    前記第1の積層群は、2ペア以上4ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が161nm以上191nm以下であり、
    前記第3の積層群は、5ペア以上10ペア以下の交互層で形成されており、
    第2の積層群は、前記第1の積層群と前記第3の積層群の間にあり、
    前記第2の積層群は、3ペア以上6ペア以下の交互層で形成されている、
    ことを特徴とする反射光学素子。
  8. 前記反射光学素子は、反射ミラーであることを特徴とする請求項7に記載の反射光学素子。
  9. 前記反射光学素子は、前記積層群を3群有し、
    前記第1の積層群は、二酸化ケイ素層と二酸化チタン層との交互層を有し、
    前記第2の積層群は、二酸化ケイ素層と五酸化タンタル層との交互層を有し、
    前記第3の積層群は、二酸化ケイ素層と酸化ハフニウム層との交互層を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の反射光学素子。
  10. 前記金属膜が、アルミニウム金属から形成されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の反射光学素子。
  11. 前記第3の積層群は、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が127nm以上139nm以下であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の反射光学素子。
  12. 前記第2の積層群は、波長400nmの1ペアの平均光学膜厚が147nm以上175nm以下であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載の反射光学素子。
  13. 光源から、少なくとも波長300nm以上330nm以下の範囲の光を含む露光光でレチクルを照明する照明光学系と、
    波長510nm以上760nm以下の範囲を含むアライメント光を用いて、前記レチクルと被処理体との位置を合わせるアライメント機構とを有し、
    反射光学素子を有し、前記反射光学素子を用いて、前記露光光および前記アライメント光を前記被処理体に投影する影光学系と、
    を有する露光装置であって、
    前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層されている積層群を少なくとも2群有し、
    前記金属膜の面に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、
    大気側に隣接する第2の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、
    前記第1の積層群は、2ペア以上9ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が152nm以上180nm以下であり、
    前記第2の積層群は、7ペア以上12ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が136nm以上146nm以下である、
    ことを特徴とする露光装置。
  14. 前記反射光学素子は、反射ミラーであることを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記第1の積層群は、二酸化ケイ素層と五酸化タンタル層との交互層を有し、
    前記第2の積層群は、二酸化ケイ素層と酸化ハフニウム層との交互層を有することを特徴とする請求項13又は14に記載の露光装置。
  16. 前記金属膜が、アルミニウム金属から形成されていることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載の露光装置。
  17. 波長300nm以上330nm以下の範囲の光及び波長510nm以上760nmの光を反射する反射光学素子であって、
    前記反射光学素子は、基材と、前記基材の上に金属膜と、前記金属膜の上に屈折率の異なる2層を1ペアとする交互層が積層されている積層群を少なくとも2群有し、
    前記金属膜の面に隣接する第1の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は、320nm以上400nm以下であり、
    大気側に隣接する第2の積層群を構成する交互層のうち屈折率が高い方の層の吸収端波長は240nm未満であり、
    前記第1の積層群は、2ペア以上9ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が152nm以上180nm以下であり、
    前記第2の積層群は、7ペア以上12ペア以下の交互層で形成されており、波長400nmの平均の光学膜厚が136nm以上146nm以下である、
    ことを特徴とする反射光学素子。
  18. 前記反射光学素子は、反射ミラーであることを特徴とする請求項17に記載の反射光学素子。
  19. 前記第1の積層群は、二酸化ケイ素層と五酸化タンタル層との交互層を有し、
    前記第2の積層群は、二酸化ケイ素層と酸化ハフニウム層との交互層を有することを特徴とする請求項17又は18に記載の反射光学素子。
  20. 前記金属膜が、アルミニウム金属から形成されていることを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載の反射光学素子。
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