JP6629660B2 - セラミックパッケージおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックパッケージおよびその製造方法に関する。
セラミックパッケージには、金属材料同士を接合するために、ろう付け接合がおこなわれるものがある。例えば、下記の特許文献1では、セラミック基板上に形成されているリード接続部に、端子が銀ろうによってろう付け接合されている。その他にも、セラミックパッケージには、金属製のシールリングがセラミック基板にろう付け接合されるものもある。シールリングは、セラミック基板上に搭載される素子を覆う金属製の蓋部材であるメタルリッドを気密に接合するためのシール部材であり、セラミック基板上に予め形成されたメタライズ層に対してろう付け接合される。
特公平7−63083号公報
本願発明の発明者は、セラミックパッケージの研究を重ねるうちに、高温多湿の環境下では、ろう付け接合されたシール部材の接合部位において、金属成分の一部が溶出してしまう場合があることを見出した。このように、セラミックパッケージにおいて、ろう付け接合された接合部位の劣化を抑制する技術については、依然として改良の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第1形態によれば、セラミックパッケージが提供される。このセラミックパッケージは、セラミック基板と、メタライズ層と、めっき層と、ろう材層と、シール部材と、を備えてよい。前記セラミック基板は、一対の表面を有してよい。前記メタライズ層は、前記セラミック基板の前記表面上における所定の領域の外周に沿って配置されてよい。前記めっき層は、前記メタライズ層の上に配置されていてよい。前記ろう材層は、前記めっき層を挟んで、前記メタライズ層の上に配置されていてよい。前記シール部材は、前記ろう材層を介して、前記メタライズ層の上に接合されていてよい。前記ろう材層の外周縁部または内周縁部の少なくとも一方において、前記ろう材層の端部は、前記シール部材の下方領域の外側の位置であって、前記メタライズ層の端部から、0.02mm以上、前記シール部材側に寄った位置にあってよい。この形態のセラミックパッケージによれば、シール部材の接合部位における金属成分の溶出が抑制される。従って、セラミックパッケージにおける絶縁性の低下など、電気的特性の劣化や、外観上の劣化などが抑制される。
[2]上記形態のセラミックパッケージにおいて、前記めっき層の厚みは、少なくとも、前記メタライズ層と前記ろう材層とに挟まれた部位において、1.5μm以上、かつ、5μm以下であってよい。この形態のセラミックパッケージによれば、シール部材の接合部位からの金属成分の溶出が、さらに抑制される。
[3]上記形態のセラミックパッケージにおいて、前記めっき層は、第1めっき層であり、前記ろう材層の上には、さらに、第2めっき層が形成されており、前記第2めっき層の外周側端部または内周側端部の少なくとも一方は、前記第1めっき層と接しており、前記第2めっき層の厚みは、少なくとも、前記ろう材層の上に位置している部位において、1.5μm以上、かつ、5μm以下であってよい。この形態のセラミックパッケージによれば、シール部材の接合部位からの金属成分の溶出が、さらに抑制される。
[4]上記形態のセラミックパッケージにおいて、前記セラミック基板の前記表面には、前記領域を囲む壁部によって、一方向に開口するキャビティが形成されており、前記メタライズ層は、前記キャビティを囲む前記壁部の上端面に形成されてよい。この形態のセラミックパッケージによれば、キャビティの開口部周縁に設けられているシール部材の接合部位からの金属成分の溶出が抑制される。
[5]上記形態のセラミックパッケージにおいて、前記ろう材層の前記外周縁部および前記内周縁部の少なくとも一方において、前記ろう材層は、前記シール部材の底面と、前記シール部材の側面の下端と、に接していてよい。この形態のセラミックパッケージによれば、ろう材層によるシール部材の接合強度が高められる。
[6]上記形態のセラミックパッケージにおいて、前記ろう材層と前記メタライズ層の積層方向に沿った断面に現れている前記ろう材層の前記外周縁部または前記内周縁部の少なくとも一方の輪郭線は、前記シール部材の側面から下方に向かって延びる下に凸の曲線を構成する端部部位を有してよい。この形態のセラミックパッケージによれば、ろう材層によるシール部材の接合強度が、さらに高められる。
[7]本発明の第2形態によれば、セラミックパッケージの製造方法が提供される。この形態の製造方法は、メタライズ層形成工程と、第1めっき工程と、ろう材層形成工程と、接合工程と、第2めっき工程と、加熱工程と、を備えてよい。前記メタライズ層形成工程は、一対の表面を有するセラミック基板の前記表面上における所定の領域の外周に沿ってメタライズ層が形成される工程であってよい。前記第1めっき工程は、前記メタライズ層の上に第1めっき層が形成される工程であってよい。前記接合工程は、シール部材が、前記ろう材層を介して、前記メタライズ層にろう付け接合される工程であってよい。前記第2めっき工程は、前記接合工程の後に、前記ろう材層の上に、さらに、第2めっき層が形成される工程であってよい。前記加熱工程は、前記第2めっき工程の後に、前記セラミック基板が500℃以上の温度で加熱される工程であってよい。この形態の製造方法によって製造されたセラミックパッケージによれば、シール部材の接合部位からの金属成分の溶出が抑制される。
[8]上記形態の製造方法は、さらに、前記第2めっき工程の前に、前記ろう材層の外周端部または内周端部の少なくとも一方が、前記メタライズ層の外周端部または内周端部から、0.02mm以上、内側の位置になるように、前記ろう材層の端部が加工される端部調整工程を備えてよい。この形態の製造方法によって製造されたセラミックパッケージによれば、シール部材の接合部位からの金属成分の溶出が、さらに抑制される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、セラミックパッケージおよびその製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、シール部材にメタルリッドが接合されたセラミックパッケージや、セラミックパッケージの製造に用いられる装置、セラミック基板への金属部材のろう付け接合の方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態におけるセラミックパッケージの構成を示す概略斜視図。 シールリングの接合部位の構成を示す概略断面図。 メタライズ層およびろう材層の端部近傍の構成を示す概略断面図。 第1実施形態におけるセラミックパッケージの製造工程を示す工程フロー図。 第2実施形態におけるシールリングの接合部位の構成を示す概略断面図。 第2実施形態におけるセラミックパッケージの製造工程を示す工程フロー図。 第3実施形態におけるセラミックパッケージの構成を示す概略斜視図。 実験例1における環境試験の試験結果を示す説明図。 実験例2における環境試験の試験結果を示す説明図。
本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施形態
B.第2実施形態
C.第3実施形態
D.実験例
E.変形例
A.第1実施形態:
[セラミックパッケージの構成]
図1は、本発明の第1実施形態におけるセラミックパッケージ10Aの構成を示す概略斜視図である。図1には、便宜上、セラミックパッケージ10Aに取り付けられるメタルリッド20が図示されている。また、図1には、互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが、セラミックパッケージ10Aを基準として図示されている。矢印Xは、セラミックパッケージ10Aの短辺に沿った方向を示し、矢印Yは長辺に沿った方向を示し、矢印Zは、厚み方向に沿った方向を示している。矢印X,Y,Zは、本明細書において参照される各図においても、適宜、図示されている。
セラミックパッケージ10Aは、水晶振動子や、半導体素子、圧電素子などの電子部品を内部に搭載可能である。セラミックパッケージ10Aは、基板部11と、シールリング15と、を備える。基板部11は、本発明におけるセラミック基板の下位概念に相当する。本実施形態では、基板部11は、一対の表面11a,11bを有する略長方形形状のセラミック板によって構成される。基板部11を構成するセラミックとしては、例えば、アルミナを主成分とする高温焼成セラミックや、ガラスを含む低温焼成セラミックを用いることができる。なお、本明細書において、「主成分」とは、全成分中において50%以上の質量割合を有するものを意味する。
基板部11の第1の表面11aには、セラミックパッケージ10Aに搭載される電子部品(図示は省略)の収容空間を構成するキャビティ12が、矢印Zの方向に開口する有底の凹部として形成されている。本実施形態では、キャビティ12は、基板部11の外周に沿って形成されたセラミックの側壁部14に囲まれており、略長方形形状の開口断面を有している。キャビティ12の底面12bには、電子部品が接続される電極パッド13が設けられている。電極パッド13は、例えば、タングステン(W)やモリブデン(Mo)を主成分とする導体材料によって構成される。
基板部11の第2の表面11bには、セラミックパッケージ10Aが実装される回路基板の配線に電気的に接続するための端子部が形成されている(図示は省略)。また、基板部11の内部には、電極パッド13と当該端子部とを接続する配線パターンやビア電極が形成されている(図示は省略)。前記の端子部や、配線パターン、ビア電極は、例えば、電極パッド13と同様に、WやMoを主成分とする導体材料によって構成される。
シールリング15は、キャビティ12の開口部周縁に配置される金属製のシール部材である。本実施形態では、シールリング15は、略長方形形状の板部材の中央に略長方形形状の貫通孔が設けられた四角枠形状を有している。シールリング15は、例えば、42アロイ(42Alloy)や、コバール(Kovar)などの合金によって構成され、プレス加工や鋳造によって作製される。シールリング15の長辺および短辺の長さは、基板部11の長辺および短辺の長さに対応しており、シールリング15は、キャビティ12を囲む側壁部14の上端面14tにろう付け接合されており、シールリング15の周縁部には接合部位16Aが形成されている。シールリング15の接合方法および接合部位16Aの構成については後述する。
セラミックパッケージ10Aが回路基板に実装される前に、キャビティ12内には電子部品が収容・配置される。そして、金属製の蓋部材であるメタルリッド20が、キャビティ12の開口部全体を覆うように配置され、シールリング15に対してシーム溶接される。メタルリッド20は、例えば、コバールやステンレス鋼(SUS304)によって構成される。セラミックパッケージ10Aでは、キャビティ12がメタルリッド20によって気密に封止され、搭載される電子部品が保護される。
図2および図3を参照して、セラミックパッケージ10Aにおけるシールリング15の接合部位16Aの構成を説明する。図2は、シールリング15の接合部位16Aの構成を示す概略断面図である。図2には、図1に示されているA−A切断におけるセラミックパッケージ10Aの概略断面が図示されている。図3は、メタライズ層31およびろう材層33の端部31t,33t近傍の構成を示す概略断面図である。図3には、図2に示されている領域Bが図示されている。領域Bは、ろう材層33の外周縁部18aを含む領域である。なお、本実施形態では、ろう材層33の外周縁部18aと内周縁部18bとは同様な構成を有しており、以下の外周縁部18aについての説明は内周縁部18bの構成にも同様に当てはまる。図2および図3に図示されている断面は、メタライズ層31とろう材層33の積層方向に沿った断面に相当する。
セラミックパッケージ10Aでは、基板部11における側壁部14の上端面14tに、メタライズ層31が形成されている。シールリング15は、ろう材層33を介して、メタライズ層31に接合される。より詳細には、以下の通りである。
メタライズ層31は、金属薄膜層であり、例えば、WやMoを主成分とする。メタライズ層31は、セラミックパッケージ10Aを平面視したとき、つまり、矢印Zの方向に沿って見たときに、電子素子の搭載領域であるキャビティ12の周囲を囲むように形成されている。メタライズ層31の表面は、第1めっき層32によって被覆されている。第1めっき層32は、ろう材層33を構成するろう材の濡れ性を高める機能を有しており、例えば、ニッケル(Ni)めっき層によって構成される。
ろう材層33は、ろう材の薄膜層であり、第1めっき層32を介して、メタライズ層31の上に形成されている。ろう材層33は、メタライズ層31の主成分である金属よりも電気化学的に貴である金属を主成分とするろう材によって形成される。本実施形態では、ろう材層33は、WやMoよりも貴である銀(Ag)を主成分とする銀ろうによって形成される。ろう材層33は、メタライズ層31と同様に、キャビティ12の周囲を囲むように形成されている。
セラミックパッケージ10Aでは、さらに、シールリング15と、ろう材層33と、第1めっき層32と、を被覆するように第2めっき層34が形成され、第2めっき層34を被覆するように、第3めっき層35が形成されている。第2めっき層34は、例えば、第1めっき層32と同様に、Niめっき層によって構成される。第3めっき層35は、例えば、金(Au)めっき層によって構成される。
本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、ろう材層33の内周側(キャビティ12側)の縁部である内周縁部18bおよびその反対側の外周側の縁部である外周縁部18aの両方において、ろう材層33の端部33tは、シールリング15の下方領域より外側に位置している。図3には、シールリング15の下方領域の内側と外側の境界線が一点鎖線Laによって図示されている。ろう材層33の端部33tがシールリング15の下方領域に位置するような状態でろう付け接合がなされると、第1めっき層32とシールリング15の底面15tとの間に、破線で図示されているようなろう材層33のメニスカスの曲面MSが形成される可能性がある。このようなメニスカスの曲面MSが形成されると、当該曲面MSを起点とする応力集中が生じやすく、ろう材層33によるシールリング15の接合強度が低下してしまう。これに対して、本実施形態のセラミックパッケージ10Aであれば、上述したように、ろう材層33の端部33tがシールリング15の下方領域の外側に位置しており、前述したようなろう材層33の端部33tがメニスカスを形成してしまうことが抑制されている。従って、ろう材層33によるシールリング15の接合強度の低下が抑制されている。
本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、ろう材層33は、外周縁部18aおよび内周縁部18bのそれぞれにおいて、シールリング15の底面15tと側面15sの下端とに接している。これによって、ろう材層33とシールリング15との間の接合面積が増加しており、ろう材層33によるシールリング15の接合強度が高められている。また、ろう材層33の外周縁部18aおよび内周縁部18bのそれぞれの輪郭線OLは、シールリング15の側面15sから下方に向かって延びる下に凸の曲線を構成している端部部位OLfを有している。このような端部部位OLfを有していることによって、ろう材層33に生じる応力を外側に向かって逃がしやすくすることができ、ろう材層33によるシールリング15の高い接合強度を得ることができる。
さらに、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、ろう材層33の外周縁部18aおよび内周縁部18bにおける端部33tはいずれも、シールリング15に対して同じ側にあるメタライズ層31の端部31tよりも内側(シールリング15側)に位置している。このように、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、メタライズ層31の端部31tと、ろう材層33の端部33tと、が互いに離間した位置に形成されている。この理由については後述する。
なお、メタライズ層31の端部31tと、ろう材層33の端部33tと、の間の距離である端部間距離EDは、0.020mm以上であることが望ましい。端部間距離EDは、メタライズ層31の端部31tに接し、上端面14tに対して垂直に交わる第1仮想垂線L1と、ろう材層33の端部33tに接し、上端面14tに対して垂直に交わる第2仮想垂線L2と、の間の距離に相当する。端部間距離EDは、第2仮想垂線L2が第1仮想垂線L1よりシールリング15に近い側にあるときが正であり、第2仮想垂線L2が第1仮想垂線L1よりシールリング15から遠い側にあるときが負である。
さらに、本実施形態では、第1めっき層32は、1.5μm以上、かつ、5μm以下の厚みを有している。また、第2めっき層34は、1.5μm以上、かつ、5μm以下の厚みを有している。本明細書では、第1めっき層32の厚みは、メタライズ層31とろう材層33とに挟まれている部位における厚みを意味し、第2めっき層34の厚みは、ろう材層33の上に位置している部位の厚みを意味している。第1めっき層32や、第2めっき層34が前述のような厚みを有している理由については後述する。
[セラミックパッケージの製造工程]
図4は、セラミックパッケージ10Aの製造工程を示す工程フロー図である。工程1では、メタライズ層31が形成された基板部11が準備される。具体的には、まず、アルミナ粉末や、バインダ樹脂、溶剤などを配合したセラミックスラリーを、ドクターブレード法によってシート状に成形することによって、略長方形形状を有する同一サイズの複数枚のグリーンシートが作製される。
そして、一部のグリーンシートに対しては、MoやWを主成分とする未焼成の導体ペーストを用いて、焼成後に電極パッド13や、端子部、配線パターン、ビア電極などを構成する未焼成の配線部が形成される。残りのグリーンシートに対しては、打ち抜き加工によって、中央に、キャビティ12を構成する略長方形形状の貫通孔が形成される。
次に、未焼成の配線部が形成された平板状のグリーンシートに、貫通孔が形成された枠状のグリーンシートが積層され、所定の荷重で圧着され、基板部11を構成するグリーンシート積層体が作製される。グリーンシート積層体は、キャビティ12を構成する凹部の開口部周縁に、MoやWを主成分とする導体ペーストがスクリーン印刷などによって塗布された後に、所定の焼成温度で焼成される。これによって、キャビティ12の周囲にメタライズ層31が形成された基板部11が得られる。工程1は、本発明におけるメタライズ層形成工程の下位概念に相当する。
工程2では、第1めっき処理によって、メタライズ層31の表面を被覆するように第1めっき層32が形成される。本実施形態では、第1めっき処理として電解ニッケルめっきがおこなわれる。第1めっき処理では、第1めっき層32が、上述した1.5μm以上、かつ、5μm以下の厚みを有するように電流値が調整される。工程2は、本発明における第1めっき工程の下位概念に相当する。
工程3では、溶融した状態のろう材が、第1めっき層32の表面全体に濡れ広がるように供給されることによって、ろう材層33が形成される。工程3は、本発明におけるろう材層形成工程の下位概念に相当する。工程4では、ろう材層33の上の所定の位置にシールリング15を配置し、ろう材層33を凝固させる。これによって、基板部11にシールリング15がろう付けされる。工程4は、本発明における接合工程の下位概念に相当する。工程5では、エッチング処理によって、ろう材層33の端部33tがメタライズ層31の端部31tよりも内側に位置するように調整される。工程5は本発明における端部調整工程の下位概念に相当する。
工程6では、第2めっき処理によって、第2めっき層34が形成される。本実施形態では、第2めっき処理として電解ニッケルめっきがおこなわれる。工程6は、本発明における第2めっき工程の下位概念に相当する。工程7では、第2めっき層34までが形成された基板部11全体を、還元雰囲気において、約500〜100℃の温度で加熱する加熱処理がおこなわれる。この加熱処理によって、第1めっき層32および第2めっき層34のそれぞれの下地に対する密着性が高められる。工程7は、本発明における加熱工程の下位概念に相当する。さらに、工程8では、第3めっき処理によって、第3めっき層35が形成される。以上の工程によって、セラミックパッケージ10Aが完成する。
[シールリングの接合部位における劣化の抑制効果について]
本発明の発明者は、ろう付け接合された接合部位について研究を重ねるうちに、以下のような知見を得た。ろう付け接合された接合部位が、高温多湿な環境下(例えば、気温60℃以上、かつ、相対湿度90%以上)に長時間曝された場合には、メタライズ層の金属成分の一部が外部に溶出してしまう場合がある。これは、ろう材層の主成分がメタライズ層の主成分よりも電気化学的に貴であるために、メタライズ層とろう材層とを電極とする局部電池が形成され、その電気的駆動力によって、メタライズ層の主成分の溶出が促進されてしまうためであると推察される。セラミックパッケージにおけるそのような金属成分の溶出は、電流の短絡や漏洩など、電気的絶縁性の低下を引き起こし、パッケージされている電子部品の電気的特性が劣化する原因となる。
上述したように、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、ろう材層33の端部33tはメタライズ層31の端部31tよりも内側に位置しており、メタライズ層31の端部31tとろう材層33の端部33tとが離間するように形成されている(図3)。そのため、メタライズ層31とろう材層33との間に上述したような局部電池が形成されてしまうことが抑制され、メタライズ層31からの金属成分の溶出が抑制される。特に、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、端部間距離EDが、0.020mm以上であるため、メタライズ層31からの金属成分の溶出がより高いレベルで抑制される。
加えて、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、第1めっき層32が、少なくともメタライズ層31とろう材層33との間の部位において、1.5μm以上の厚みを有している。これによって、第1めっき層32の厚みの分だけ、メタライズ層31とろう材層33とが離間されるため、上述した局部電池の形成がさらに抑制され、メタライズ層31からの金属成分の溶出が抑制される。また、メタライズ層31とろう材層33との間の部位における第1めっき層32の厚みが5μm以下であることによって、第1めっき層32が厚すぎることによるシールリング15の接合性の低下が抑制される。
本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、第2めっき層34は、少なくとも、ろう材層33の上にある部位おいて、1.5μm以上の厚みを有している。これによって、ろう材層33の密封性が高められており、ろう材層33からの金属成分の溶出が抑制される。また、第2めっき層34の厚みの分だけ、メタライズ層31と第3めっき層35とを離間されるため、メタライズ層31と第3めっき層35とを電極とする局部電池の形成が抑制され、メタライズ層31からの金属成分の溶出が抑制される。また、第2めっき層34の厚みが5μm以下であることによって、接合部位16Aの肥大化が抑制される。
その他に、本実施形態のセラミックパッケージ10Aでは、第2めっき層34が形成された後に加熱処理が施されており、第1めっき層32や第2めっき層34の下地に対する密着性や密封性が高められている。従って、メタライズ層31や、ろう材層33の金属成分の溶出が、さらに抑制されている。
以上のように、第1実施形態におけるセラミックパッケージ10Aによれば、高温多湿な環境下に、長時間曝された場合であっても、シールリング15の接合部位16Aにおける劣化の発生が抑制される。
B.第2実施形態:
図5は、本発明の第2実施形態におけるシールリング15周縁の接合部位16Bの構成を示す概略断面図である。第2実施形態のセラミックパッケージ10Bの構成は、シールリング15の接合部位16Bの構成が異なっている点以外は、第1実施形態のセラミックパッケージ10Aの構成とほぼ同じである。第2実施形態におけるシールリング15の接合部位16Bでは、ろう材層33の端部33tが、メタライズ層31の端部31tよりもシールリング15から離れた位置にあり、側壁部14の上端面14tに接している。また、第2めっき層34の端部は、第1めっき層32に接していない。また、ろう材層33の外周縁部18aおよび内周縁部18bの両方の輪郭線OLは、第1実施形態で説明したのと同様な端部部位OLfを有している。
図6は、第2実施形態におけるセラミックパッケージ10Bの製造工程を示す工程フロー図である。第2実施形態におけるセラミックパッケージ10Bの製造工程は、工程5が省略されている点以外は、第1実施形態におけるセラミックパッケージ10Aの製造工程とほぼ同じである。つまり、第2実施形態では、工程3において形成されたろう材層33の端部の位置が調整されることなく、第2めっき層34が形成される(工程6)。ただし、第2めっき層34が形成された後には、第1実施形態と同様に、加熱処理が実行される(工程7)。
以上のように、第2実施形態のセラミックパッケージ10Bでは、シールリング15の接合部位16Bにおいて、ろう材層33が、メタライズ層31の外側の領域まで延出して、その端部31tが側壁部14の上端面14tに接している。このような構成であっても、その製造工程において加熱処理(図6の工程7)が実行されているため、第1めっき層32および第2めっき層34の下地に対する密着性や密封性が高められている。従って、メタライズ層31やろう材層33からの金属成分の溶出が抑制され、高温多湿な環境下における接合部位16Bの劣化が抑制される。
C.第3実施形態:
図7は、第3実施形態におけるセラミックパッケージ10Cの構成を示す概略斜視図である。第3実施形態のセラミックパッケージ10Cの構成は、基板部11Cに側壁部14が設けられていない点以外は、第1実施形態のセラミックパッケージ10Aとほぼ同じである。第3実施形態の基板部11Cは、略長方形形状の平板なセラミック板によって構成されており、凹部を有していない。第3実施形態のセラミックパッケージ10Cでは、シールリング15の枠内にキャビティ12が構成されており、シールリング15がキャビティ12の周囲を囲む側壁部を構成している。
第3実施形態のセラミックパッケージ10Cでは、基板部11Cの第1の表面11a上において、電子部品が搭載される領域の周囲を囲むように、第1実施形態で説明したのと同様な、シールリング15の接合部位16Aが形成されている。第3実施形態のセラミックパッケージ10Cであっても、第1実施形態のセラミックパッケージ10Aと同様に、シールリング15の接合部位16Aにおける劣化の発生が抑制される。その他に、第3実施形態のセラミックパッケージ10Cであれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
D.実験例:
D1.実験例1
図8は、実験例1における環境試験の試験結果を示す説明図である。実験例1では、第1実施形態のセラミックパッケージ10Aの各サンプルS10〜S17に対して、恒温恒湿試験(HHT)をおこなった。各サンプルS10〜S17は、端部間距離ED(図3)をそれぞれ異ならせてある点以外はほぼ同様な構成を有するように作製した。各サンプルS10〜S17の主な構成材料は以下の通りである。
<各サンプルS10〜S17の主な構成材料>
・メタライズ層の主成分:W
・ろう材層の主成分:Ag
・第1めっき層および第2めっき層の主成分:Ni
・第3めっき層の主成分:Au
各サンプルS10〜S17をそれぞれ20個ずつ作製し、それぞれに対して、恒温恒湿試験を下記の条件でおこなった。
<恒温恒湿試験の試験条件>
温度60℃、相対湿度90%RH
図8の表には、各サンプルS10〜S17ごとに、試験開始から各規定の時間(70時間、216時間、312時間、480時間、1056時間)経過後に、外観上にわずかでもWの溶出が観察されたものの個数が示されている。端部間距離EDが0.020mmより小さいサンプルS10〜S13では、試験開始から312時間、あるいは、480時間経過した後に、Wの溶出が観察された。一方、端部間距離EDが0.020mm以上であるサンプルS14〜S17ではいずれも試験中にWの溶出は観察されなかった。このことから、メタライズ層からのWの溶出を抑制するためには、端部間距離EDが0.020mm以上であることが望ましいことがわかる。なお、サンプルS14の端部間距離EDが0.024mmであることから、端部間距離EDは、0.024mm以上であることがより望ましい。
D2.実験例2
図9は、実験例2における環境試験の試験結果を示す説明図である。実験例2では、以下に説明する種々のサンプルS20〜S25に対して、恒温恒湿試験をおこなった。各サンプルS20〜S25の概要は以下の通りである。
・サンプルS20:第2実施形態で説明したセラミックパッケージ10Bと同様な構成を有しており、第1めっき層32の厚みが1.2μmであり、第2めっき層34の厚みが2.5μmである。ただし、その製造工程において、工程7の加熱処理は実施されていない。
・サンプルS21:第1めっき層32の厚みが1.7μmである点以外は、サンプルS20と同様の構成を有している。
・サンプルS22:第2めっき層34の厚みが4.0μmである点以外は、サンプルS20と同様の構成を有している。
・サンプルS23:製造工程において、工程7の加熱処理が実施された点以外は、サンプルS21と同様の構成を有している。
・サンプルS24:第1実施形態で説明したセラミックパッケージ10Aと同様な構成を有しており、第1めっき層32の厚みが1.2μmであり、第2めっき層34の厚みが2.5μmである。また、端部間距離EDは0.024mmである。ただし、その製造工程において、工程7の加熱処理は実施されていない。
・サンプルS25:製造工程において、工程7の加熱処理が実施された点以外は、サンプルS24と同様の構成を有している。
各サンプルS20〜S25の主な構成材料は以下の通りである。
<各サンプルS20〜S25の主な構成材料>
・メタライズ層の主成分:W
・ろう材層の主成分:Ag
・第1めっき層および第2めっき層の主成分:Ni
・第3めっき層の主成分:Au
各サンプルS20〜S25をそれぞれ20個ずつ作製し、それぞれに対して、下記条件での恒温恒湿試験をおこなった。なお、実験例2では、図8で説明した恒温恒湿試験よりも環境湿度が高く、その分だけ試験時間が短縮されている。
<恒温恒湿試験の試験条件>
温度60℃、相対湿度93%RH
図9の表における右側の欄には、各サンプルS20〜S25ごとに、試験開始から各規定の時間(75時間、480時間、1000時間)経過後に、Wが黒色の異物形状の塊にまで成長するほどの著しいWの溶出が観察されたものの個数が示されている。図9の表から、以下のことがわかる。
サンプルS20とサンプルS21を比較すると、第1めっき層32の厚みが大きいサンプルS20の方が、Wの溶出が抑制されていることがわかる。また、サンプルS20とサンプルS22を比較すると、第2めっき層34の厚みが大きいサンプルS22の方が、Wの溶出が抑制されていることがわかる。このように、第1めっき層32および第2めっき層34は、その厚みが大きいほどメタライズ層からの金属成分の溶出を抑制できる。また、第1めっき層32および第2めっき層34の厚みは、少なくとも、1.2μm以上であることが望ましく、特に、第2めっき層34の厚みは、2.5μm以上であることが、より望ましい。
サンプルS20とサンプルS23とを比較すると、工程7の加熱処理が実施されたサンプルS23の方が、Wの溶出が抑制されている。また、サンプルS24とサンプルS25とはいずれも、工程7の加熱処理が実施されており、Wの溶出が抑制されている。これらの結果から、第2めっき処理の後の加熱処理によって、メタライズ層からの金属成分の溶出が抑制されることがわかる。
サンプルS24とサンプルS25のいずれも、第1実施形態のセラミックパッケージ10Aと同様な構成を有しており、端部間距離EDが0.024mmである。このように、ろう材層33の端部33tを、メタライズ層31の端部31tよりも内側に位置させ、端部間距離EDを0.024mmとすれば、メタライズ層からの金属成分の溶出を高いレベルで抑制することができることがわかる。
以上のように、実験例1,2の結果から、上記の各実施形態で説明した接合部位16A,16Bであれば、高温多湿の環境下に長時間曝された場合であっても、その劣化が抑制されることがわかる。
E.変形例:
E1.変形例1:
上記第1実施形態では、ろう材層33の外周縁部18aと内周縁部18bの両方において、端部33tは、メタライズ層31の端部31tより内側に位置している。これに対して、ろう材層33の端部33tは、外周縁部18aと内周縁部18bの少なくとも一方において、メタライズ層31の端部31tより内側に位置していればよい。このような構成であっても、ろう材層33の端部33tがメタライズ層31の端部31tより内側に位置している側において、接合強度を高めることができる。
E2.変形例2:
上記第1実施形態の製造工程では、工程6において第2めっき層34が形成された後に、工程7において加熱処理が実施されている(図4)。これに対して、第1実施形態の製造工程においては、工程7の加熱処理は省略されてもよい。この場合であっても、工程5において、ろう材層33の端部33tの位置が調整されているため、メタライズ層31からの金属成分の溶出が、少なからず抑制される。
E3.変形例3:
上記各実施形態のセラミックパッケージ10A〜10Cでは、第1めっき層32に加えて、第2めっき層34および第3めっき層35が形成されている。これに対して、接合部位16Aを有する第1実施形態や第3実施形態のセラミックパッケージ10A,10Cでは、第2めっき層34および第3めっき層35の両方が省略されてもよいし、第3めっき層35のみが省略されてもよい。また、接合部位16Bを有する上記第2実施形態のセラミックパッケージ10Bでは、第3めっき層35が省略されてもよい。
E4.変形例4:
上記の各実施形態の工程5では、エッチング処理によって、ろう材層33の端部33tの位置が調整されている。これに対して、工程5では、エッチング処理以外の処理によって、ろう材層33の端部33tの位置が調整されてもよい。例えば、切削加工や、研磨加工によって、ろう材層33の端部33tの位置が調整されてもよい。
E5.変形例5:
上記第3実施形態のセラミックパッケージ10Cは、第1実施形態で説明したのと同様な接合部位16Aを有している。これに対して、セラミックパッケージ10Cは、第1実施形態の接合部位16Aの代わりに、第2実施形態で説明したのと同様な製造工程によって形成された接合部位16Bを有していてもよい。
E6.変形例6:
上記の第1実施形態および第3実施形態においては、ろう材層33の端部33tは、外周縁部18aと内周縁部18bの両方において、シールリング15の下方領域の外側に位置している。これに対して、ろう材層33の端部33tは、外周縁部18aおよび内周縁部18bの少なくとも一方において、シールリング15の下方領域の外側に位置していればよい。このような構成であっても、ろう材層33の端部33tがシールリング15の下方領域の外側に位置している領域において、ろう材層33によるシールリング15の接合強度を少なからず高めることができる。
E7.変形例7:
上記各実施形態では、ろう材層33は、その外周縁部18aおよび内周縁部18bの両方において、シールリング15の底面15tとその側面15sの下端とに接している。これに対して、ろう材層33が、その外周縁部18aおよび内周縁部18bの両方において、シールリング15の底面15tとその側面15sの下端とに接していなくてもよい。ろう材層33は、外周縁部18aおよび内周縁部18bの少なくとも一方において、シールリング15の底面15tとその側面15sの下端とに接している構成であればよい。このような構成であっても、シールリング15の接合強度を高めることができる。また、上記各実施形態では、ろう材層33とメタライズ層31の積層方向に沿った断面に現れるろう材層33の外周縁部18aおよび内周縁部18bの両方の輪郭線OLは、端部部位OLfを有している。これに対して、ろう材層33の外周縁部18aおよび内周縁部18bの少なくとも一方の輪郭線OLのみが端部部位OLfを有していてもよい。このような構成であっても、シールリング15の接合強度をさらに高めることができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10A〜10C…セラミックパッケージ
11,11C…基板部
11a…第1の表面
11b…第2の表面
12…キャビティ
12b…底面
13…電極パッド
14…側壁部
14t…上端面
15…シールリング
16A,16B…接合部位
18a…外周縁部
18b…内周縁部
20…メタルリッド
31…メタライズ層
31t…端部
32…第1めっき層
33…ろう材層
33t…端部
34…第2めっき層
35…第3めっき層

Claims (7)

  1. 一対の表面を有するセラミック基板と、
    前記セラミック基板の前記表面上における所定の領域の外周に沿って配置されているメタライズ層と、
    前記メタライズ層の上に配置されているめっき層と、
    前記めっき層を挟んで、前記メタライズ層の上に配置されているろう材層と、
    前記ろう材層を介して、前記メタライズ層の上に接合されているシール部材と、
    を備えるセラミックパッケージにおいて、
    前記ろう材層の外周縁部および内周縁部において、前記ろう材層の端部は、前記シール部材の下方領域の外側の位置であって、前記メタライズ層の端部から、0.02mm以上、前記シール部材側の位置にある、セラミックパッケージ。
  2. 請求項1記載のセラミックパッケージにおいて、
    前記めっき層の厚みは、少なくとも、前記メタライズ層と前記ろう材層とに挟まれた部位において、1.5μm以上、かつ、5μm以下である、セラミックパッケージ。
  3. 請求項1または請求項2記載のセラミックパッケージにおいて、
    前記めっき層は、第1めっき層であり、
    前記ろう材層の上には、さらに、第2めっき層が形成されており、
    前記第2めっき層の外周側端部または内周側端部の少なくとも一方は、前記第1めっき層と接しており、
    前記第2めっき層の厚みは、少なくとも、前記ろう材層の上に位置している部位において、1.5μm以上、かつ、5μm以下である、セラミックパッケージ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のセラミックパッケージにおいて、
    前記セラミック基板の前記表面には、前記領域を囲む壁部によって、一方向に開口するキャビティが形成されており、
    前記メタライズ層は、前記キャビティを囲む前記壁部の上端面に形成されている、セラミックパッケージ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のセラミックパッケージにおいて、
    前記ろう材層の前記外周縁部および前記内周縁部において、前記ろう材層は、前記シール部材の底面と、前記シール部材の側面の下端と、に接している、セラミックパッケージ。
  6. 請求項5記載のセラミックパッケージにおいて、
    前記ろう材層と前記メタライズ層の積層方向に沿った断面に現れている前記ろう材層の前記外周縁部および前記内周縁部の輪郭線は、前記シール部材の前記側面から下方に向かって延びる下に凸の曲線を構成する端部部位を有している、セラミックパッケージ。
  7. 一対の表面を有するセラミック基板を備えるセラミックパッケージの製造方法において、
    前記セラミック基板の前記表面上における所定の領域の外周に沿ってメタライズ層を形成するメタライズ層形成工程と、
    前記メタライズ層の上に第1めっき層を形成する第1めっき工程と、
    前記第1めっき層を介して、前記メタライズ層の上にろう材層を形成するろう材層形成工程と、
    シール部材を、前記ろう材層を介して、前記メタライズ層にろう付け接合する接合工程と、
    前記接合工程の後に、前記ろう材層の上に、さらに、第2めっき層を形成する第2めっき工程と、
    前記第2めっき工程の後に、前記セラミック基板を500℃以上の温度で加熱する加熱工程と、
    を備え、さらに、
    前記第2めっき工程の前に、前記ろう材層の外周端部および内周端部が、前記メタライズ層の外周端部または内周端部から、0.02mm以上、内側の位置になるように、前記ろう材層の端部を加工する端部調整工程を備える、製造方法。
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