JP6627739B2 - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、CZ法という)による単結晶の製造方法に関し、特に、チャンバー内を撮影するカメラの設置角度を正確に測定する方法に関する。
半導体デバイスの基板材料となるシリコン単結晶の多くはCZ法により製造されている。CZ法では石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に種結晶を浸漬し、種結晶および石英ルツボを回転させながら種結晶を徐々に上昇させることにより、種結晶の下端に大きな直径の単結晶を成長させる。CZ法によれば直径300mm以上の大口径なシリコン単結晶インゴットを高い歩留りで製造することが可能である。
シリコン単結晶の結晶品質を高精度に制御するためには、シリコン融液の液面位置、特にシリコン融液の上方に配置された遮熱部材と呼ばれる筒状の炉内構造物の下端から融液面までの距離(ギャップ)を高精度に制御する必要がある。シリコン融液の液面位置を高精度に制御するため、例えば特許文献1には、単結晶の周囲に配置された熱遮断筒の下端と融液面との相対距離を正確に測定する方法が記載されている。この方法では、単結晶と融液面との接点である単結晶の成長点と熱遮断筒の下端とを炉外からCCDカメラで撮影し、得られた画像から、単結晶の直径が最大となる成長点の位置bと熱遮断筒の内径が最大となる位置aとを検出し、単結晶の直径が最大となる成長点の位置bと熱遮断筒の内径が最大となる位置aを融液面上に投射した位置との差を求めて、求めた位置の差を画像上における縦方向の位置の差xとし、縦方向の位置の差xとCCDカメラの鉛直方向に対する設置角度とを用いて、融液面と熱遮断筒の下端部との相対距離yを算出する。
また特許文献2には、チョクラルスキー単結晶成長装置において、溶融レベルおよび反射体の位置を求めるための方法およびシステムが記載されている。この単結晶成長装置は、シリコン融液を収容する加熱されたルツボを有し、単結晶はこのシリコン融液から引き上げられる。この単結晶成長装置は、同様に、中央開口部を有し、ルツボ内に配置された反射体を有し、単結晶はこの中央開口部を介して引き上げられる。カメラにより、反射体の一部、およびシリコン融液の液面に映る反射体の虚像の一部の画像が形成される。画像プロセッサは、画素値の関数として画像を処理して反射体の実像のエッジおよび虚像のエッジを検出する。制御回路は、画像における検出されたエッジの相対的位置に基づいて、カメラから反射体の実像までの距離、およびカメラから反射体の虚像までの距離を求める。制御回路は、求められた距離に基づいて、単結晶成長装置の状態を示す少なくとも1つのパラメータを求め、求められたパラメータに応じて単結晶成長装置を制御する。
特許文献3には、シリコン融液の液面位置を正確に検出し、高品質な結晶特性をもつシリコン単結晶を製造する方法が記載されている。この製造方法では、この引き上げの初期段階で第一の演算部が遮熱部材の実像と鏡像との間隔に基づいてシリコン融液の液面位置を設定し、シリコン単結晶がボディー部に移行する段階で第二の演算部が高輝度帯(フュージョンリング)の像に基づいてシリコン融液の液面位置を設定する。
また特許文献4には、遮熱部材と融液面との間隔をより高精度に制御するためのシリコン単結晶の製造方法が記載されている。この方法では、撮像手段によって撮像された遮熱部材の実像と鏡像の輝度の微分情報を用いて、実像と鏡像の輪郭線を特定し、特定した輪郭線からシリコン単結晶の引き上げ時のシリコン融液の液面と遮熱部材の下端との間隔(ギャップ)を算出する。またこの方法では、見かけ上楕円をなす遮熱部材の開口の画像を円近似することによって前記遮熱部材の中心位置を算出する。
特許文献5には、直径検出精度を単結晶引き上げ開始前の段階で確保できるカメラ位置の調整方法およびカメラ位置調整治具が記載されている。この方法では、既知の直径を持つ円を表示したディスプレイを、円の表示面が融液面と同じ高さ位置になるように配設し、カメラにより円の直径の値を検出し、該検出した直径の値と既知の直径の値が一致するように、カメラの取り付け位置および取り付け角度を調整することで、カメラを適切な取り付け位置および取り付け角度に調整する。
特許第4930487号公報 特表2002−527341号公報 特許第5678635号公報 特開2013−216505号公報 特開2015−129062号公報
CZ法によるシリコン単結晶の育成において、その単結晶に含まれる欠陥の種類や分布は、単結晶の引き上げ速度Vとシリコン単結晶の成長方向の温度勾配Gとの比V/Gに依存する。ボイド欠陥や転位クラスタを含まないだけでなく、熱処理後の酸素析出まで考慮した高品質なシリコン単結晶を製造するためには、V/Gを厳密に制御する必要がある。
V/Gの制御は引き上げ速度Vを調節することで行われる。温度勾配Gは、融液面と遮熱部材との距離の影響を大きく受けることが知られている。したがって、V/Gが非常に狭い変動許容幅に収まるようにするためには、融液面と遮熱部材との距離を一定に保つことが求められる。しかし、シリコン単結晶の成長と共に融液量は減少するため、融液面と遮熱部材との距離を一定に保つためにはシリコン融液を支持するルツボを上昇させる必要があり、そのためには液面位置を正確に測定し、その測定値に基づいてルツボの上昇量を精密に制御する必要がある。
上記のように、液面位置を正確に測定して精密に制御する方法は様々である。しかし、近年は高品質なシリコン単結晶を引き上げるための条件が非常に厳しくなっており、液面位置の測定精度のさらなる向上が求められている。特に、遮熱部材と融液面との距離のばらつきを±0.2mm以下に抑えることが望ましく、液面位置の測定精度を高めるためのさらなる改善が求められている。
液面位置を正確に測定するためには、カメラの正確な設置角度に基づいて撮影画像を正確に投影変換する必要がある。しかしながら、特許文献5に記載のようにカメラの設置角度物理的に調整する方法では、カメラの実際の設置角度を設計上の設置角度に高い精度で一致させることが難しく、そのため実際の設置角度からずれた設計上の設置角度に基づいて投影変換を行った場合には、撮影画像を基準平面上に正しく投影変換することができない。そのため、カメラに起因する投影変換の誤差の影響により液面位置の測定精度を十分に高めることができないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、チャンバー内を撮影するカメラの設置角度を正確に測定し、この設置角度に基づいて撮影画像を投影変換することにより、融液の液面位置をより正確に測定して精密に制御することが可能な単結晶の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による単結晶の製造方法は、チョクラルスキー法による単結晶の製造方法であって、チャンバーの外側に設置され、前記チャンバー内を撮影するカメラの設置角度(θ)を予め測定するカメラ設置角度測定工程と、前記チャンバー内に設置されたルツボ内の融液から単結晶を引き上げる結晶引き上げ工程とを含み、前記カメラ設置角度測定工程は、前記カメラで前記チャンバー内を斜め上方から撮影し、前記カメラの推定設置角度(θ')及び焦点距離(f)に基づいて、前記カメラの撮影画像を基準平面上に投影変換し、投影変換後の撮影画像に写る炉内構造物のエッジパターンと前記炉内構造物の基準パターンとのパターンマッチングを行うと共に、前記カメラの推定設置角度(θ')を可変パラメータとして変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる前記カメラの推定設置角度(θ')を前記カメラの実際の設置角度(θ)として設定し、前記結晶引き上げ工程は、前記カメラで前記チャンバー内の前記融液を斜め上方から撮影し、前記カメラの実際の設置角度(θ)及び前記焦点距離(f)に基づいて、前記カメラの撮影画像を前記基準平面上に投影変換することを特徴とする。
本発明によれば、カメラの設置角度を正確に求めることができ、カメラに起因する投影変換の誤差を取り除くことができる。したがって、カメラの撮影画像に基づいてシリコン融液の液面位置を正確に測定することができ、これにより液面位置を精密に制御することできる。
本発明において、前記炉内構造物は、前記ルツボの上方に配置された遮熱部材であり、前記炉内構造物のエッジパターンは、前記融液から引き上げられた前記単結晶が貫通する前記遮熱部材の開口パターンであることが好ましい。これによれば、カメラの撮影画像に写り込む代表的な炉内構造物を用いてカメラの設置角度を正確に求めることができる。
本発明において、前記結晶引き上げ工程は、前記カメラの実際の設置角度(θ)及び前記焦点距離(f)に基づいて投影変換された撮影画像に写る前記遮熱部材の実像の開口パターン及び前記融液の液面に映った前記遮熱部材の鏡像の開口パターンに基づいて、前記融液の液面位置を算出することが好ましい。これによれば、単結晶引き上げ工程中に液面位置を正確に測定して制御することが可能となる。
本発明による単結晶の製造方法は、前記遮熱部材の開口の基準パターンを所定の縮尺率で縮小し、縮小後の基準パターンと前記遮熱部材の実像の開口パターンとのパターンマッチングを行うと共に、前記縮尺率を可変パラメータとして変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる基準パターンの縮尺率に基づいて、前記遮熱部材の実像の開口パターンの半径を算出し、前記遮熱部材の開口の基準パターンを所定の縮尺率で縮小し、縮小後の基準パターンと前記遮熱部材の鏡像の開口パターンとのパターンマッチングを行うと共に、前記縮尺率を可変パラメータとして変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる基準パターンの縮尺率に基づいて、前記遮熱部材の鏡像の開口パターンの半径を算出することが好ましい。これによれば、単結晶引き上げ工程中に液面位置を正確に制御することが可能となる。
本発明による単結晶の製造方法は、前記遮熱部材の実像の開口パターンの半径および前記カメラの実際の設置角度に基づいて、前記カメラの設置位置から前記遮熱部材の実像までの第1の距離を算出し、前記遮熱部材の鏡像の開口パターンの半径および前記カメラの実際の設置角度に基づいて、前記カメラの設置位置から前記遮熱部材の鏡像までの第2の距離を算出し、前記第1の距離および前記第2の距離から前記融液の液面位置を算出することが好ましい。これによれば、単結晶引き上げ工程中に液面位置を正確に制御することが可能となる。
本発明による単結晶の製造方法は、前記第1の距離と前記第2の距離との差の1/2の値から前記遮熱部材と前記液面との間隔を算出することが好ましい。これによれば、ギャップ値を簡単かつ正確に算出することができる。
本発明によれば、チャンバー内を撮影するカメラの設置角度を正確に測定し、この設置角度に基づいて撮影画像を投影変換することにより、融液の液面位置をより正確に測定して精密に制御することができる。したがって、単結晶の製造において高品質な単結晶の製造歩留まりを高めることができる。
図1は、本実施形態におけるシリコン単結晶製造装置の構成を示す略断面図である。 図2は、シリコン単結晶製造装置10を用いたシリコン単結晶の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、図2の製造方法により製造されるシリコン単結晶インゴットの形状を示す側面図である。 図4は、結晶引き上げ条件の制御方法を説明するフローチャートである。 図5は、カメラ18の撮影画像であって、遮熱部材17の実像と鏡像との関係を説明するための図である。 図6は、撮影画像の二次元座標を実空間の座標に投影変換する方法を説明するための模式図である。 図7は、撮影画像の横方向の画素列の輝度とその微分値を示すグラフである。 図8は、遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の半径r,rからギャップ値ΔGを算出する方法を説明するための模式図である。 図9は、カメラ18の設置角度の変化に伴う遮熱部材17の開口パターンの変化の説明図である。 図10は、カメラ18の設置角度を変化させた時の遮熱部材17の開口の実測パターンと基準パターンとのパターンマッチング結果を示すグラフであって、(a)は遮熱部材17の開口の左側エッジ、(b)は遮熱部材17の開口の右側エッジをそれぞれ示している。 図11は、カメラ18の設置角度θの測定方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態におけるシリコン単結晶製造装置の構成を示す略断面図である。
図1に示すように、シリコン単結晶製造装置10は、略円筒形のチャンバー19を備え、チャンバー19の内部にはシリコン融液13を貯留する石英ルツボ11が設置されている。チャンバー19は、例えば内部に一定の隙間を形成した二重壁構造であればよく、この隙間に冷却水を流すことによって、石英ルツボ11を加熱した際にチャンバー19が高温化することを防止する。
こうしたチャンバー19の内部には、シリコン単結晶の引き上げ開始前から終了後までアルゴンなどの不活性ガスが導入される。チャンバー19の頂部には、引上駆動装置22が備えられる。引上駆動装置22は、シリコン単結晶インゴット15の成長核となる種結晶14およびそこから成長するシリコン単結晶インゴット15を回転させつつ上方に引き上げる。こうした引上駆動装置22には、シリコン単結晶インゴット15の引き上げ量に基づいてシリコン単結晶インゴット15の結晶長情報を送出するセンサ(不図示)が形成されていれば良い。
チャンバー19の内部には、石英ルツボ11を取り囲むように配置された略円筒形のヒータ12が備えられる。ヒータ12は、石英ルツボ11を加熱する。このヒータ12の内側に、ルツボ支持体(黒鉛ルツボ)16および石英ルツボ11が収容される。石英ルツボ11は、全体が石英で一体に形成され、上方が開放面を成す略円筒形の容器である。
石英ルツボ11には、固形のシリコンを溶融したシリコン融液13が貯留される。ルツボ支持体16は、例えば全体が黒鉛で形成され、石英ルツボ11を包むように密着して支持する。ルツボ支持体16は、シリコンの溶融時に軟化した石英ルツボ11の形状を維持し、石英ルツボ11を支える役割を果たす。
ルツボ支持体16の下側にはルツボリフト装置21が備えられる。ルツボリフト装置21は、ルツボ支持体16および石英ルツボ11を下側から支えるとともに、シリコン単結晶インゴット15の引き上げに伴って変化するシリコン融液13の融液面13aの液面位置が適切な位置となるように石英ルツボ11を上下動させる。これにより、シリコン融液13の融液面13aの位置が制御される。ルツボリフト装置21は、同時に、引き上げ時にルツボ支持体16および石英ルツボ11を所定の回転数で回転可能に支持している。
石英ルツボ11の上面には、シリコン融液13の上面、すなわち融液面13aを覆うように遮熱部材(遮蔽筒)17が形成されている。遮熱部材17は、例えばすり鉢状に形成された断熱板からなり、その下端には円形の開口17aが形成されている。また遮熱部材17の上端の外側縁部はチャンバー19の内面側に固定されている。
こうした遮熱部材17は、引き上げたシリコン単結晶インゴット15が石英ルツボ11内のシリコン融液13から輻射熱を受けて熱履歴が変化し、品質が劣化することを防止する。また、こうした遮熱部材17は、シリコン単結晶製造装置10の内部に導入された引き上げ雰囲気ガスをシリコン単結晶インゴット15側からシリコン融液13側に誘導することによって、シリコン融液13の融液面13a付近の残留酸素量や、シリコン融液13から蒸発したシリコン蒸気やSiOなどを制御し、シリコン単結晶インゴット15が目的の品質になるようにする。このような引き上げ雰囲気ガスの制御は、炉内圧および遮熱部材17の下端とシリコン融液13の融液面13aとのギャップを通過する際の流速に依存すると考えられる。シリコン単結晶インゴット15が目的の品質になるように、遮熱部材17の下端からシリコン融液13の融液面13aまでの距離(ギャップ値)ΔGは正確に設定される必要がある。なお、引き上げ雰囲気ガスとしては、アルゴンなどの不活性ガスに、ドーパントガスとして水素、窒素、やそれ以外の所定のガスを含有することができる。
チャンバー19の外側にはカメラ18が設置されている。カメラ18は例えばCCDカメラであり、チャンバー19に形成された覗き窓を介してチャンバー19内を撮影する。シリコン単結晶インゴット15の引き上げ軸Zに対するカメラ18の設置角度θは所定の角度をなしており、カメラ18は鉛直方向に対して傾斜した光軸Lを有する。すなわち、カメラ18は、遮熱部材17の円形の開口17aおよび融液面13aを含む石英ルツボ11の上面領域を斜め上方から撮影する。
カメラ18は、演算部24および制御部26に接続される。また、演算部24、引上駆動装置22は、制御部26に接続される。制御部26は、引上駆動装置22のセンサから得られたシリコン単結晶インゴット15の結晶長データと、カメラ18から得られた結晶長データに基づいて、石英ルツボ11の移動量(上昇量)を制御する。
石英ルツボ11の移動量を制御するため、制御部26は、演算部24によって算出された石英ルツボ11の位置補正データに基づいて、石英ルツボ11の位置補正制御を行う。
演算部24は、カメラ18によって撮影された遮熱部材17の実像と、シリコン融液13の融液面13aに映し出された遮熱部材17の鏡像とを含む画像に基づいて、シリコン融液13の液面位置を算出する。そのため、カメラ18は、遮熱部材17の下端の円形の開口17aを通して見えるシリコン融液13の融液面13aと、遮熱部材17の開口17aの実像と鏡像とを撮影し、演算部24は、遮熱部材17の実像と鏡像との間隔を測定して、融液面13aの実際の高さ位置を算出する。
図2は、シリコン単結晶製造装置10を用いたシリコン単結晶の製造方法を説明するためのフローチャートである。また、図3は、図2の製造方法により製造されるシリコン単結晶インゴットの形状を示す側面図である。
図2に示すように、シリコン単結晶の製造では、まず石英ルツボ11に原料のポリシリコンを投入し、ヒータ12によって石英ルツボ11内のポリシリコンを加熱して溶融し、シリコン融液13を生成する(ステップS21)。
次に、種結晶14を降下させてシリコン融液13に着液させる(ステップS22)。その後、シリコン融液13との接触状態を維持しながら種結晶を徐々に引き上げて単結晶を成長させる結晶引き上げ工程(ステップS23〜S26)を実施する。
結晶引き上げ工程では、無転位化のために結晶直径が細く絞られたネック部15aを形成するネッキング工程(ステップS23)と、結晶直径が徐々に大きくなったショルダー部15bを形成するショルダー部育成工程(ステップS24)と、結晶直径が規定の直径(例えば約300mm)に維持されたボディー部15cを形成するボディー部育成工程(ステップS25)と、結晶直径が徐々に小さくなったテール部15dを形成するテール部育成工程(ステップS26)が順に実施され、最終的には単結晶が融液面から切り離される。以上により、ネック部15a、ショルダー部15b、ボディー部15cおよびテール部15dを有する図3に示したシリコン単結晶インゴット15が完成する。
結晶引き上げ工程中は、カメラ18の撮影画像からシリコン融液13の液面位置を算出し、シリコン融液13の融液面13aと遮熱部材17とのギャップ値ΔGを算出する。そして、このギャップ値ΔGに基づいて、シリコン単結晶15の固液界面近傍の温度勾配および雰囲気ガスの流速をそれぞれ制御する。これにより、シリコン単結晶の引き上げ開始から引き上げ終了までの間、シリコン融液13の減少によらずヒータ12や遮熱部材17などの炉内構造物に対する融液面13aの位置を一定に保ち、これによりシリコン融液13に対する熱の輻射分布を常に一定に保つことができる。したがって、シリコン単結晶の結晶中心部における固液界面近傍の結晶温度勾配と結晶周辺部における固液界面近傍の結晶温度勾配とがそれぞれ最適に制御される。
図4は、結晶引き上げ条件の制御方法を説明するフローチャートである。
図4に示すように、結晶引き上げ条件の制御方法は、カメラ18の設置角度測定ステップのを含む初期設定ステップ(S21)と、結晶引き上げ工程中にチャンバー内をカメラ18で撮影するステップ(S22)と、カメラ18の撮影画像を処理してシリコン融液の液面位置を算出するステップ(S23)と、液面位置(ギャップ値ΔG)が一定となるように引き上げ条件を制御するステップ(S24)とを有している。引き上げ条件の制御対象は、石英ルツボ11の高さ、結晶引き上げ速度、ヒータ出力などである。カメラ18の撮影画像を用いた引き上げ条件の制御は、結晶引き上げ工程中に行われる。具体的には、図2におけるネッキング工程(ステップS23)からテール部育成工程(ステップS26)に行われる。
次に、カメラ18の撮影画像から液面位置を算出する方法について詳細に説明する。
図5は、カメラ18の撮影画像であって、遮熱部材17の実像と鏡像との関係を説明するための図である。
図5に示すように、シリコン融液13は遮熱部材17の開口17aを通して覗き見ることができ、撮影画像には遮熱部材17の実像Maが写り込んでいる。また遮熱部材17の開口17aの内側にはシリコン融液13があり、シリコン融液13の融液面13aは鏡面となるため、融液面13aには遮熱部材17の鏡像Mbが映り込んでいる。遮熱部材17はチャンバー19側に固定されているので、遮熱部材17の実像Maの位置は変化せず、画像内の常に同じ位置にある。
一方、融液面13aに映る遮熱部材17の鏡像Mbは、遮熱部材17と融液面13aとの距離の変動にしたがって変化する。このため、遮熱部材17の実像Maと融液面13aに映った鏡像Mbとの間隔Dは、結晶成長に伴うシリコン融液13の消費や石英ルツボ11の昇降による融液面13aの上下動に連動する。そして、融液面13aの位置はこの実像Maと鏡像Mbとの間隔Dの中点にある。例えば、融液面13aを遮熱部材17の下端に一致させると遮熱部材17の実像Maと鏡像Mbとの間隔はゼロになり、融液面13aを徐々に下げていくと遮熱部材17の下端から融液面13aまでの距離(ギャップ値)ΔGも徐々に広がる。このときのギャップ値ΔGは、遮熱部材17の実像Maと鏡像Mbとの間隔Dの1/2の値(すなわち、D=ΔG×2)として算出することができ、カメラ18で撮影した画像の画素サイズおよび画素数を用いて計算することができる。
このような遮熱部材17の実像Maと鏡像Mbとの関係から液面位置を測定するいわゆる鏡像法では、カメラ18で撮影した画像から遮熱部材17の実像Maと鏡像Mbそれぞれのエッジパターンを検出した上で、それぞれ開口の寸法を算出し、それらの2つの寸法からギャップ値ΔG(遮熱部材17の下端と融液面13aとの間隔:図1参照)を算出する。詳細には、遮熱部材17の実像Maの開口の半径に基づいてカメラ18から実像Maまでの垂直方向の距離(第1の距離)を算出し、遮熱部材17の鏡像Mbの開口の半径に基づいてカメラ18から鏡像Mbまでの垂直方向の距離(第2の距離)を算出し、これらの距離の差からギャップ値ΔGを算出する。これは、カメラ18から見た遮熱部材17の鏡像Mbの開口の垂直方向の位置は、遮熱部材17の実像Maの開口よりも2ΔG遠くにあるものと見ることができ、遮熱部材17の実像Maの開口に対する遮熱部材17の鏡像Mbの開口の縮小比はギャップ値ΔGに比例し、ΔGが大きくなるほど鏡像Mbの開口の寸法は小さくなると考えることができるからである。
しかしチャンバー19の外側に設置したカメラ18は融液面13aを斜め上方から撮影するので、遮熱部材17の円形の開口17aの見かけ上の形状は真円とならず、撮影画像は歪んでいる。遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の寸法を正確に算出するためには、画像の歪み補正が必要である。そこで本実施形態では、カメラ18で撮影した遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口を基準平面上に投影変換し、真上から見たときの開口17aの寸法を求める。
なお、遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の寸法(代表寸法)としては、開口のエッジパターン(サンプル値)を最小二乗法により円近似して得られた円の半径を用いることができる。このようにして求めた遮熱部材17の実像および鏡像Mbの寸法を基準にして実像Maと鏡像Mbとの間隔D=2ΔGを特定する。
遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの垂直方向の位置は、必ずしも円形の開口の半径から求める必要はなく、他の寸法から求めることも可能である。例えば、遮熱部材17の開口17aの一部が直線になっている場合には、最小二乗法による直線近似を行い、その近似式から得られた直線の長さを用いることもできる。
任意の開口形状を有する遮熱部材17の像の垂直方向の位置は、遮熱部材17の設計上の開口形状を所定の縮尺率で縮小した基準パターンとマッチングさせることにより算出することができる。すなわち、カメラ18の設置位置からの距離に応じて縮小率を変化させた遮熱部材17の開口形状の基準パターンを用意し、遮熱部材17の像のエッジパターンを基準パターンとマッチングさせたときに残差が最小(マッチング率が最大)となる基準パターンの縮小率に基づいて、カメラ18の設置位置から遮熱部材17の像までの距離を実際の距離として算出する。このようにして、カメラ18の設置位置を基準とした遮熱部材17の実像および鏡像それぞれの垂直方向の位置を求めることができる。
図6は、撮影画像の二次元座標を実空間の座標に投影変換する方法を説明するための模式図である。
図6の左側の図に示すように、カメラ18はチャンバー19内を斜め上方から撮影しているため、撮影画像中の遮熱部材17の開口17aの形状は歪んでおり、遠近感を持った画像となっている。すなわち、カメラ18までの距離が近い下側の画像は上側よりも広がっている。したがって、遮熱部材17の実像および鏡像それぞれの開口の寸法を正確に算出するためには、画像の歪み補正が必要となる。そこで、カメラ18の撮像画像の座標を、遮熱部材17の下端と同じ高さ位置に設定した基準平面上の座標に投影変換して歪みを補正する。
図6の右側の図は、画像補正を行う際の座標系を示している。この座標系では、基準平面をxy平面としている。またXY座標の原点Cは、カメラ18の撮像デバイス18aの中心位置Cからカメラ18のレンズ18bの中心位置F(0,y,z)を通るように引いた直線(一点鎖線)と基準平面との交点である。この直線はカメラ18の光軸である。
また、シリコン単結晶15の引き上げ方向がz軸の正方向であり、撮像デバイス18aの中心位置C(0,y,z)とレンズ18bの中心位置F(0,y,z)はyz平面内にある。図6の左側図に示した画像中の座標(u,v)は撮像デバイス18aの画素で表され,以下の式(1)に示す撮像デバイス18a上の任意の一点P(x,y,z)に対応している。
ここで、αとαは撮像デバイス18aの横方向と縦方向の画素サイズであり、yとzは撮像デバイス18aの中心位置Cのy座標とz座標である。また図3の右側図に示すように、θは、カメラ18の光軸がz軸となす角度であって、カメラ18の設置角度である。
さらに、撮像デバイス18aの中心位置C(0,y,z)は、カメラ18のレンズ18bの中心位置F(0,y,z)およびレンズの焦点距離fを用いて、以下の式(2)で表される。
ここで、式(2)について詳細に説明すると、基準平面上の座標原点Cから撮像デバイス18aの中心位置C(0,y,z)までの距離をLとするとき、y,zはそれぞれ次の式(3)のようになる。
座標原点Cからカメラ18のレンズ18bの中心位置Fまでの距離をaとし、レンズ18bの中心位置Fから撮像デバイス18aの中心位置Cまでの距離をbとするとき、座標原点Cから撮像デバイス18aの中心位置Cまでの距離Lは次の式(4)のようになる。
またレンズの結像公式から、焦点距離fは距離a,bを用いて次の式(5)のように表される。
式(4)および式(5)から距離bを消去し、Lを距離aと焦点距離fとで表現すると次の式(6)ようになる。
座標原点Cからカメラ18のレンズ18bの中心位置Fまでの距離aの値は、カメラ18のレンズ18bの中心位置F(0,y,z)を用いて次の式(7)のように表すことができる。
したがって、上記式(2)は、式(3)、式(6)および式(7)から求められる。
レンズ18bをピンホールと考えるとき、撮像デバイス18a上の任意の一点P(x,x,x)は、F(0,y,z)を通して基準平面上に投影され、この投影点P'(X,Y,0)は、以下の式(8)で示すことができる。
式(1)、式(2)および式(8)を用いることにより、基準平面上に投影された遮熱部材17の円形の開口17aの実像、鏡像の座標を求めることができる。
レンズ18bの中心位置F(0,y,z)から撮像デバイス18aの中心位置C(0,y,z)までの距離bが既知である場合、レンズ18bの中心位置Fの座標y,zは、距離bおよび撮像デバイス18aの中心位置Cの座標y,zを用いて次の式(9)のように表すことができる。
このように、レンズ18bの中心位置F(主点)から撮像デバイス18aの中心位置Cまでの距離b(バックディスタンス)が既知の場合には、バックディスタンスの値を用いて投影点P'(X,Y,0)を表すことができる。
次に、遮熱部材17の開口17aの半径の算出方法について説明する。基準平面に投影された実像、鏡像の座標から開口17aの中心位置の座標(x、y)および半径rを算出する方法としては最小二乗法を用いればよい。遮熱部材17の開口17aは円形であり、開口17aの像は以下の式(10)に示す円の方程式を満たす。
ここで式(10)中の(x,y)およびrの算出には最小二乗法を用いる。最小二乗法での演算を簡易に行うために以下の式(11)に示す変形を行う。
この式(11)中の変数a,b,cを最小二乗法で求めることとなる。それは式(11)と測定された点との差の二乗和が最小なる条件を得ることとなり、これを以下の式(12)に示す偏微分方程式を解くことにより得られる。
そして、この式(12)の解は以下の式(13)に示す連立方程式により算出可能である。
このように最小二乗法を用いることにより、基準平面に投影された遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の半径r、rを算出することができる。
本実施形態にてギャップ値ΔGを測定する場合は遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbの安定した検出が必須となる。画像データ中から所定の像の位置を検出する手法としては、その像の輝度値をもとに閾値を設定して二値化処理する手法が一般的である。しかしチャンバー19内の遮熱部材17の像のエッジ検出を二値化処理により行った場合、炉内温度の変化に伴う輝度変化により検出位置がずれる可能性がある。
この影響を排除するため、本実施形態では一般的な二値化手法ではなく、撮影画像の横方向の輝度分布を微分することによりその輝度変化量を求め、この輝度変化量をもとに遮熱部材17の像のエッジを検出する手法を用いる。すなわち、遮熱部材17のエッジ(輪郭線)の検出においては、元画像の輝度変化量を示す微分画像を用いる。微分画像のデータは、遮熱部材17の実像Maとその鏡像Mbとのエッジ部でそれぞれ極大値をとり、元の画像の輝度の大きさは無関係となる。そこで微分画像の極大値の位置を検出エッジとすることにより、輝度変化の影響による測定誤差を小さくして、遮熱部材17の実像および鏡像の開口17aの正確な寸法を安定して検出し、特定することが可能となる。
図7は、撮影画像の横方向の画素列の輝度とその微分値を示すグラフである。
図7に示すように、グラフの両サイドの遮熱部材の実像部分に対して中央部の融液部分の輝度が変化した場合でも、輝度の微分値は変化せず、遮熱部材の鏡像に対応する部分の境界のみが明確に判明することがわかる。
輝度の微分値は画像の横方向の輝度の差分により算出されるが、この場合、画像に含まれるノイズの影響を大きく受ける。このため、本実施形態では、算出された輝度の微分値の9画素分の平均値を算出することによりノイズの影響を除去している。こうして算出された輝度微分データのピーク位置を検出することにより、遮熱部材17の実像および鏡像のエッジ位置を特定することができる。
図8は、遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の半径r,rからギャップ値ΔGを算出する方法を説明するための模式図である。
図8に示すように、遮熱部材17(F)が水平に設置されている場合、遮熱部材17の実像の下端の中心座標(Xhc,Yhc,0)と遮熱部材17の鏡像の下端の中心座標(Xhc,Yhc,0)は、融液面13aを挟んで存在し、その2点を結ぶ直線は(Xhc,Yhc,0)を通りZ軸と平行な直線となる。一方、基準平面上での遮熱部材17の鏡像の中心座標(Xmc,Ymc,0)は、遮熱部材17の鏡像の中心座標(Xmc,Ymc,Zgap)が基準平面上に投影された座標となるため、遮熱部材17の鏡像の中心座標(Xmc,Ymc,Zgap)は、基準平面上での遮熱部材17の鏡像の中心座標(Xmc,Ymc,0)とレンズ18bの中心位置F(0,y,z)を通る直線上にあることとなる。
したがって、撮像デバイスのレンズ18bの中心位置Fから遮熱部材17の鏡像の開口の中心までの距離Lとし、撮像デバイスのレンズ18bの中心位置Fから遮熱部材17の鏡像の開口の中心までの距離Lとするとき、距離L、Lは次の式(14)のように表される。
この式より、ギャップ値ΔGは式(15)のように表すことができる。
このように、ギャップ値ΔGを算出するためには、距離L,Lを求めればよいことが分かる。
融液面13aに映った遮熱部材17の鏡像は実際の遮熱部材17よりも2ΔGだけ遠くにあると考えることができ、そのため遮熱部材17の鏡像の半径rは実像の半径rよりも小さく見える。さらに、引き上げ中の炉内温度環境下では、遮熱部材17の熱膨張によりその開口の半径は設計寸法(常温下での寸法)よりも小さくなることが分かっている。そこで、熱膨張を考慮した開口の半径(理論値)をractual、遮熱部材17の実像の開口の半径測定値をr、遮熱部材17の鏡像の開口の半径測定値をrとすると、距離L,Lは次の式(16)により算出可能である。
上記(15)、(16)式から、ギャップ値ΔGは以下の式(17)ように算出可能である。
このように、ギャップ値ΔGは、遮熱部材17の実像および鏡像それぞれの開口の半径測定値r,rから求めることができる。
ギャップ値ΔGの算出方法としては、遮熱部材17の実像Maおよび鏡像Mbそれぞれの開口の中心位置のY座標の値の差からギャップ値ΔGを算出する方法も知られている。しかし、この算出方法では近似円を求める範囲が画像の縦方向に狭く、Y座標方向(画像縦方向)の制約が大きいため、エッジの検出ばらつきの影響を受けてギャップ値ΔGの算出誤差が大きくなるという問題がある。これに対し、遮熱部材17の円形の開口の半径からギャップ値ΔGを算出する場合には、ギャップ値ΔGの算出に用いる近似円の中心位置のY座標に加え、近似円の中心位置のX座標と近似円の半径とが同時に算出され、特に近似円の半径がX座標方向(画像縦方向)の値であり、左右両端のデータが得られるため、エッジ検出のばらつきの影響を低減することができる。
次にカメラ18の設置角度の設定方法について説明する。
上記のように、シリコン融液13の液面位置並びにギャップ値ΔGの測定精度を高めるためには、カメラ18の実際の設置角度を正確に把握する必要がある。カメラ18の設置角度の誤差は液面位置の測定精度に大きな影響を与えるからである。そのため、投影変換に用いるカメラ18の設置角度の値としては、設計上の値ではなく、カメラ18の設置角度を実際に測定して求めた正確な値が用いられる。カメラ18の実際の設置角度に対する投影変換の計算に用いる設置角度の誤差は±0.1°以内に収まっていることが望ましい。
本実施形態では、カメラ18で実際にチャンバー19内を撮影し、この撮影画像を推定設置角度θ'で投影変換した後、投影変換後の画像から遮熱部材17の開口のエッジパターンを検出し、事前に把握している遮熱部材17の開口17aの基準パターンと、カメラ18で撮影した画像から求めたパターン(実測パターン)とのパターンマッチング処理を行う。そして、投影変換の計算に用いるカメラ18の推定設置角度θ'を可変パラメータとして一定範囲内で変化させたときに遮熱部材17の実測パターンが基準パターンに対してどれくらい誤差があるかを計算により求め、誤差が最小(マッチング率が最大)になる推定設置角度θ'をカメラ18の実際の設置角度θとして設定する。例えば、カメラ18の設計上の設置角度を中心とする±2°の範囲内でθ'を0.1°刻みで変化させてパターンマッチングを行う。このフィッティング残差法によれば、カメラ18自身の高精細な撮影能力を利用してカメラ18の実際の設置角度θを正確に求めることができ、この設置角度θに基づいてシリコン融液13の液面位置並びにギャップ値ΔGを正確に求めることができる。
投影変換の計算に用いたカメラ18の設置角度が実際のカメラ18の設置角度からずれている場合、投影変換後のパターンは歪むので、実際のパターンに対する誤差は大きくなる。投影変換の計算に用いた設置角度が実際の設置角度に近づくことで誤差が徐々に小さくなり、理想的には誤差が一度ゼロとなり、また大きくなるという挙動を示す。したがって、カメラ18の設置角度を一定範囲内でスキャンして遮熱部材17の基準パターンと実測パターンとのパターンマッチング処理を行うことにより、カメラ18の実際の設置角度θを正確に求めることができる。
図9は、カメラ18の設置角度の変化に伴う遮熱部材17の開口パターンの変化の説明図である。また、図10は、カメラ18の設置角度を変化させた時の遮熱部材17の開口の実測パターンと基準パターンとのパターンマッチング結果を示すグラフであって、(a)は遮熱部材17の開口の左側エッジ、(b)は遮熱部材17の開口の右側エッジをそれぞれ示している。図10(a)および(b)のグラフの横軸は、撮影画像の縦方向画素、縦軸は検出エッジの設計値と実測値との残差(誤差)、すなわちマッチング率をそれぞれ示している。
図9に示すように、投影変換の計算に用いるカメラ18の設置角度を変化させると、遮熱部材17の開口17aのエッジパターン17s(破線)は少しずつ変化する。したがって、遮熱部材17の開口17aの実際のエッジパターン17r(実線)に最も近い計算上の開口パターンが存在し得る。なお図9は、エッジパターン17sの変化を極端に大きく示したものである。
図10(a)および(b)に示すように、カメラ18の設置角度θを例えば25°から30°まで1度ずつ変化させるとき、残差のグラフも変化する。カメラ18の設置角度θが25°のとき、残差のグラフはプラス側にピークを持つ曲線であり、残差の最大値は約0.2mmである。カメラ18の設置角度θが徐々に増加するとピークが徐々に小さく(残差は徐々に小さく)なり、設置角度が27°のときの残差のグラフはほぼ直線となる。設置角度θがさらに大きくなり28°となると残差のグラフはピークの向きが反転してマイナス側にピークを持つ曲線となり、残差の最大値は約0.15mm(約−0.15mm)となる。その後、設置角度θの増加と共に残差の最大値が徐々に増加し、設置角度θが30°のときの残差の最大値は約3.5mm(約−3.5mm)となる。そして、残差が最小となるカメラの設置角度θは26.9°であることが分かる。
このように、カメラ18の仮の設置角度θ'(推定設定角度)を用いて投影変換した画像から検出した遮熱部材の開口17aのエッジパターンを検出し、投影変換後の撮影画像から検出した実測パターンを基準パターンと比較して両者の間にどれくらいの誤差があるかを計算により求めると共に、カメラ18の推定設置角度θ'を変化させたときに誤差が最小(マッチング率が最大)となる条件を探すことにより、カメラ18の実際の設置角度θを非常に高い精度で測定することができる。
図11は、カメラ18の設置角度θの測定方法を説明するフローチャートである。
図11に示すように、カメラ18の設置角度θの測定では、まずチャンバー19の覗き窓の外側にカメラ18を所定の角度で設置する(ステップS31)。カメラ18の新規設置や角度調整は、シリコン単結晶製造装置10の新規設置時や保守点検時に行われるものであり、シリコン単結晶の引き上げバッチの度に行われる必要はない。カメラ18は、遮熱部材17の開口17aを通して石英ルツボ11内のシリコン融液13を撮影可能な設置角度で設置される。このとき、カメラ18のおおよその設置角度は分かるが、正確な設置角度は分からない。
次に、カメラ18でチャンバー19内を撮影し(ステップS32)、スキャン範囲内のカメラ18の推定設置角度θ'に基づいて撮影画像を基準平面上に投影変換し(ステップS33)、投影変換後の撮影画像から遮熱部材17の開口17aのエッジパターン(実測パターン)を検出する(ステップS34)。
次に、投影変換後の撮影画像から検出した遮熱部材17の開口17aの実測パターンと基準パターンとのパターンマッチング処理を行い(ステップS35)、所定のスキャン範囲内で推定設置角度θ'を変化させたときにマッチング率が最大となるカメラ18の推定設置角度θ'を特定し(ステップS36、S37)、このカメラ18の推定設置角度θ'を実際の設置角度として決定する(ステップS38)。マッチング率が最大かどうかの判断は、推定設置角度θ'を一方向からスキャンしたときマッチング率がピークを持った後に低下することを確認することにより判断することができ、そのようなマッチング率が最大となった推定設置角度θ'を実際のカメラ18の設置角度θとして決定することができる。マッチング率が最大でない場合には、カメラ18の推定設置角度をスキャン範囲内の次の値に変更した後(ステップS37)、上述のパターンマッチングを繰り返す(ステップS33〜S36)。
本実施形態によるカメラ設置角度測定ステップは、シリコン単結晶製造装置10を稼働させていない常温下で行うことが好ましいが、結晶引き上げ工程前であればいつ行ってもよい。したがって、石英ルツボ11内にシリコン融液13が保持されている熱環境下で行うことも可能である。カメラ設置角度算出ステップを常温下で行う場合には、撮影画像に遮熱部材17の開口17aのエッジが鮮明に写るようにチャンバー19内を照明しながら撮影する必要がある。
一方、カメラ設置角度算出ステップを熱環境下で行う場合には、ヒータ12やシリコン融液13から輻射光が発生しているためチャンバー19内を照明する必要はないが、遮熱部材17の熱膨張の影響を考慮する必要がある。熱環境下の遮熱部材17は熱膨張しており、遮熱部材17の開口17aの実際の寸法(直径)は、設計上の寸法(常温下での寸法)よりも小さくなっているからである。したがって、熱膨張を考慮した基準パターンを用いることでパターンマッチングの精度を高めることができ、カメラ18の設置角度を正確に求めることができる。さらにまた、カメラ設置角度算出ステップを熱環境下で行う場合には、撮影画像の輝度の微分値を用いて遮熱部材17のエッジを検出することが特に好ましいことは上述の通りである。
以上説明したように、本実施形態によるシリコン単結晶の製造方法は、チャンバーの外側に設置され、チャンバー内を撮影するカメラの設置角度を予め測定するカメラ設置角度測定ステップと、結晶引き上げ工程中にカメラを用いてチャンバー内を斜め上方から撮影し、カメラの設置角度に基づいて撮影画像を基準平面上に投影変換するステップと、投影変換後の撮影画像の処理結果に基づいて結晶引き上げ条件を制御するステップとを有し、カメラ設置角度測定ステップは、カメラの設置角度を可変パラメータとして変化させながら炉内構造物の基準パターンと撮影画像中の炉内構造物の実測パターンとのパターンマッチングを行い、マッチング率が最大となるカメラ設置角度の値を実際のカメラ設置角度とするので、カメラの設置角度を正確に測定することができる。したがって、結晶引き上げ工程においてシリコン融液の液面位置を正確に測定して制御することができ、これにより高品質なシリコン単結晶を製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、撮影画像に写る遮熱部材17の実像の円形の開口17aのパターンに基づいてカメラ設置角度を算出しているが、上記のように本発明は円形に拘るものではなく、例えば楕円形や矩形など、任意の形状を対象とすることができる。また寸法の測定対象となる炉内構造物は遮熱部材17に限定されず、他の炉内構造物であってもよい。
また、上記実施形態ではシリコン単結晶の製造方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の単結晶の製造方法を対象とすることができる。
10 シリコン単結晶製造装置
11 石英ルツボ
12 ヒータ
13 シリコン融液
13a 融液面
14 種結晶
15 シリコン単結晶インゴット
15a ネック部
15b ショルダー部
15c ボディー部
15d テール部
16 ルツボ支持体
17 遮熱部材
17a 開口
17r 開口のエッジパターン
17s 開口のエッジパターン
18 カメラ
18a 撮像デバイス
18b レンズ
19 チャンバー
21 ルツボリフト装置
22 引上駆動装置
24 演算部
26 制御部
C 撮像デバイスの中心位置
基準平面の座標原点
F レンズの中心位置(主点)
焦点距離
L 光軸
撮像デバイスの中心位置から基準平面の座標原点までの距離
遮熱部材の実像の開口の中心位置までの距離
遮熱部材の鏡像の開口の中心位置までの距離
Ma 遮熱部材の実像
Mb 遮熱部材の鏡像
P 撮像デバイス18a上の任意の点
P' 撮像デバイス18a上の任意の点の投影点
遮熱部材の実像の開口の半径
遮熱部材の鏡像の開口の半径
Δa ワークディスタンスの変化量
ΔG ギャップ値
θ' カメラの推定設置角度
θ カメラの実際の設置角度

Claims (6)

  1. チョクラルスキー法による単結晶の製造方法であって、
    チャンバーの外側に設置され、前記チャンバー内を撮影するカメラの設置角度を予め測定するカメラ設置角度測定工程と、
    前記チャンバー内に設置されたルツボ内の融液から単結晶を引き上げる結晶引き上げ工程とを含み、
    前記カメラ設置角度測定工程は、
    前記カメラで前記チャンバー内を斜め上方から撮影し、
    前記カメラの推定設置角度及び焦点距離に基づいて、前記カメラの撮影画像を基準平面上に投影変換し、
    投影変換後の撮影画像に写る炉内構造物のエッジパターンと前記炉内構造物の基準パターンとのパターンマッチングを行うと共に、
    前記カメラの推定設置角度を可変パラメータとして所定の範囲内で変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる前記カメラの推定設置角度を前記カメラの実際の設置角度として設定し、
    前記結晶引き上げ工程は、
    前記カメラで前記チャンバー内の前記融液を斜め上方から撮影し、
    前記カメラの実際の設置角度及び前記焦点距離に基づいて、前記カメラの撮影画像を前記基準平面上に投影変換することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記炉内構造物は、前記ルツボの上方に配置された遮熱部材であり、
    前記炉内構造物のエッジパターンは、前記融液から引き上げられた前記単結晶が貫通する前記遮熱部材の開口パターンである、請求項1記載の単結晶の製造方法。
  3. 前記結晶引き上げ工程は、
    前記カメラの実際の設置角度及び前記焦点距離に基づいて投影変換された撮影画像に写る前記遮熱部材の実像の開口パターン及び前記融液の液面に映った前記遮熱部材の鏡像の開口パターンに基づいて、前記融液の液面位置を算出する、請求項2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記遮熱部材の開口の基準パターンを所定の縮尺率で縮小し、縮小後の基準パターンと前記遮熱部材の実像の開口パターンとのパターンマッチングを行うと共に、前記縮尺率を可変パラメータとして変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる基準パターンの縮尺率に基づいて、前記遮熱部材の実像の開口パターンの半径を算出し、
    前記遮熱部材の開口の基準パターンを所定の縮尺率で縮小し、縮小後の基準パターンと前記遮熱部材の鏡像の開口パターンとのパターンマッチングを行うと共に、前記縮尺率を可変パラメータとして変化させながら前記パターンマッチングを行ったときにマッチング率が最大となる基準パターンの縮尺率に基づいて、前記遮熱部材の鏡像の開口パターンの半径を算出する、請求項3に記載の単結晶の製造方法。
  5. 前記遮熱部材の実像の開口パターンの半径および前記カメラの実際の設置角度に基づいて、前記カメラの設置位置から前記遮熱部材の実像までの第1の距離を算出し、
    前記遮熱部材の鏡像の開口パターンの半径および前記カメラの実際の設置角度に基づいて、前記カメラの設置位置から前記遮熱部材の鏡像までの第2の距離を算出し、
    前記第1の距離および前記第2の距離から前記融液の液面位置を算出する、請求項4に記載の単結晶の製造方法。
  6. 前記第1の距離と前記第2の距離との差の1/2の値から前記遮熱部材と前記液面との間隔を算出する、請求項5に記載の単結晶の製造方法。
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