JP6625490B2 - カッター交換装置及びカッター交換方法 - Google Patents

カッター交換装置及びカッター交換方法 Download PDF

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Description

本発明は、トンネル掘削機のカッタースポークに装着されたカッターホルダーをカッター部材と共に交換する為のカッター交換装置及びカッター交換方法に関する。
従来から、トンネル掘削機においては、胴体の前端側にカッターヘッドが装備され、胴体及びカッターヘッドを前進駆動しながら、カッターヘッドを回転駆動して、前方の地山(切羽)を掘削してトンネルを掘削していく。トンネル掘削機では、効率良く掘削できるように、地山の地質に対応させたカッター部材がカッターヘッドに装備される。
例えば、岩盤等の固い地盤を掘削する場合、カッター部材として複数のローラーカッターがカッターヘッドに装備される。このローラーカッターは、地山に押圧した状態でカッターヘッドを回転させることによって切羽の岩石を圧砕し掘削していく。また、粘性土層等の柔らかい地盤を掘削する場合、カッター部材として粘性土層を掘削するのに適した複数のカッタービット(バイトカッター)がカッターヘッドに装備される。
ところで、トンネルの掘削途中に、上記のローラーカッターやカッタービット等のカッター部材が磨耗して掘削能力が低下した場合、その磨耗したカッター部材を新しいカッター部材に交換する必要が生じる。特に、長距離のトンネルを連続的に掘削するシールド掘進機では、カッター部材を交換する頻度が多くなる。
そこで、カッター部材を交換する場合に、カッターヘッドの後方からカッター部材を交換する技術が実用に供されている。
例えば、特許文献1には、カッタービットが装着されたカッタースポークのボス部材の後端部にゲート機能付き交換治具を取り付け、カッタービットの後端部とカッタースポークのうちのボス部材に対向する後側壁部との間にテレスコ式油圧ジャッキを取り付け、テレスコ式油圧ジャッキを伸縮動作させることで、カッタービットをボス部材から取り外すカッタービット交換装置が開示されている。
特許文献2に記載のシールド掘進機のビット交換装置においては、主スポークの前部に固定されたビット収納ケース内に保持筒が固定され、この保持筒の出退穴にカッターを取り付けたビットホルダが前後に進退自在に装着され、このビットホルダの前端部はビット収納ケースの前面板の開口部に挿入されている。
カッター交換のためビットホルダを後退させる際に、保持筒の前端を閉塞する開閉可能な湾曲状のゲート板がビット収納ケース内に設けられている。カッター交換のためビットホルダを後退させた際に、ビット収納ケースと保持筒内に切羽側から土砂が流入するのを防ぐために、充填材供給管からビットホルダ内のカッターの背部の排泥空間に充填材を供給し、ゲート板により保持筒の出退穴を閉鎖後に充填材排出管により排泥空間から充填材を排出し、出退穴の内部を大気圧状態にする。
特許第5091077号公報 特開2013−151784号公報
しかし、特許文献1のカッタービット交換装置では、カッタービットを交換する際に、ゲート機能付き交換治具の保持孔(内孔部)内へカッタービットを後退させてゲートにより保持孔を遮断する際に、切羽側の土砂が保持孔内へ流入し、保持孔の壁面に土砂が付着するため、ゲートで保持孔を遮断する遮断性能が悪化し、交換後のカッタービットを保持孔内に押し込む際にも円滑に押し込むことができない等の問題がある。
特許文献2のビット交換装置においては、ビットホルダを後退させつつ充填材を充填する際に、ビットホルダの前側の充填材充填空間の体積が不連続的に増大するため、充填した充填材の圧力が不連続的に低下し、切羽側の土砂の土圧に対抗する圧力を維持できないため、保持筒内への土砂の流入が避けられず、充填材充填の所期の目的を達成することが難しい。
本発明の目的は、保持孔内への土砂の流入を確実に防止して、 カッターホルダーの交換作業性を改善可能なカッター交換装置及びそのカッター交換方法を提供することである。
請求項1のカッター交換装置は、トンネル掘削機のカッターホルダーを交換するカッター交換装置において、前記トンネル掘削機のカッタースポークに取付けられ且つ前記カッターホルダーを切羽側位置に保持する保持部材と、前記カッターホルダーを移動させるために前記保持部材の後側に接続される本体ケースと、切羽側位置と反切羽側位置の間で前記カッターホルダーの位置を切換え可能な複数の油圧シリンダとを含む引出し機構とを備え、前記保持部材と前記本体ケースを前後方向に貫通する円筒状の保持孔が形成され、前記カッターホルダーが前記油圧シリンダの駆動力により前記保持孔を介して切羽側位置と反切羽側位置とに亙って位置切換え自在に構成され、前記カッターホルダーを切羽側位置から反切羽側位置へ切換える時に前記保持孔の前記カッターホルダーよりも切羽側部分に加圧流体を注入する流体注入手段と、前記カッターホルダーを反切羽側位置から切羽側位置へ切換える時に前記保持孔に滞留する前記加圧流体を回収する流体回収手段とを備え、
前記本体ケースの下部の反切羽側端部から反切羽側へ延び且つ前記カッターホルダーを載置支持可能な案内支持部材が前記本体ケースの反切羽側端部に着脱可能に設けられたことを特徴としている。
この構成によれば、カッターホルダーを反切羽側位置へ向けて引抜く際に、カッターホルダーよりも前側の保持孔部分に流体注入手段により加圧流体を注入するため、その保持孔部分に切羽側の土砂が流入することがないから、カッター交換後のカッターホルダーを保持孔内で切羽側へ押し込む際の円滑な摺動性を確保できるうえ、ゲート板を開閉する際の円滑な摺動性を確保することができる。
しかも、保持部材と本体ケースを前後方向に貫通する円筒状の保持孔内をカッターホルダーが反切羽側位置に向って移動するとき、カッターホルダーよりも前側の保持孔部分に加圧流体を注入するため、カッターホルダーよりも前側の保持孔部分の体積変化が連続的であるから、加圧流体の注入量をコントロールしながら注入することで、切羽側の土砂の土圧に対向する圧力をかけることで、保持孔内への土砂の流入を防ぐことができる。
しかも、カッターホルダーを反切羽側位置から切羽側位置へ切換える時に流体回収手段により前記保持孔に滞留する前記加圧流体を回収するため、加圧流体が保持孔内で圧密状態になることを確実に防止することができる。
また、案内支持部材を設けたため、カッター交換前のカッターホルダーを案内支持部材上に載置支持させた状態で上方へ取り出すことができ、カッター交換後のカッターホルダーを上方から案内支持部材上に載置支持させることができる。
請求項2のカッター交換装置は、請求項1の発明において、前記本体ケースに取付けられ前記カッターホルダーを反切羽側位置に切換える時に前記保持孔を遮断可能なスライドゲート機構を備え、前記スライドゲート機構は、開状態の時に前記本体ケースの外側に収容され且つ遮断状態のときに前記保持孔を塞ぐゲート板を有することを特徴としている。
この構成によれば、前記スライドゲート機構のゲート板は開状態の時に本体ケースの外側に収容されているため、保持部材及び本体ケース内にゲート板を収容するスペースを設ける必要がない。それ故、保持孔はカッターホルダーを収容し且つ前後に移動させるだけのコンパクトなものでよく、カッターホルダーよりも前側の保持孔部分に前記加圧流体を注入する際、前記カッターホルダーよりも切羽側の保持孔部分の全体に加圧流体を充填可能で、加圧流体の注入量も少なくすることができる。
請求項3のカッター交換方法は、トンネル掘削機のカッターホルダーを交換するカッター交換方法において、カッタースポークに固定された部材に形成された保持孔を介して切羽側位置と反切羽側位置とに亙って移動可能なカッターホルダーを、前記保持孔内で地山に面する切羽側位置から反切羽側位置に向けて引抜き、前記カッターホルダーに装着されたカッターの先端が前記保持孔を遮断するゲート板よりも後方へスライドさせるゲート遮断前引抜き工程と、前記ゲート遮断前引抜き工程と並行して、前記カッターホルダーが引抜かれることで前記保持孔内に形成される空間に加圧流体を注入する流体注入工程と、
前記ゲート遮断前引抜き工程の後で、前記ゲート板により前記保持孔を遮断し、その後前記カッターホルダーと前記ゲート板との間に空気を流入させながら、前記カッターホルダーを更に反切羽側位置まで引抜くゲート遮断後引抜き工程と、前記ゲート遮断後引抜き工程の後で前記カッターホルダーを新しいカッターホルダーに交換し、その交換後のカッターホルダーを前記ゲート板近くまで押入れるゲート開放前押入れ工程と、
前記ゲート開放前押入れ工程の後で、前記ゲート板による遮断を解除し、前記交換後のカッターホルダーを切羽側位置に向けて押入れるゲート開放後押入れ工程と、前記ゲート開放後押入れ工程と並行して、前記カッターホルダーよりも切羽側の保持孔部分から加圧流体を回収する流体回収工程とを有することを特徴としている。
この構成によれば、ゲート遮断前引抜き工程において、保持孔を介して切羽側位置と反切羽側位置とに亙って移動可能なカッターホルダーを、切羽側位置から反切羽側位置へ向けて引抜く。このゲート遮断前引抜き工程と並行して行う流体注入工程において、カッターホルダーが引抜かれることで形成される空間に加圧流体を注入するため、保持孔内へ切羽側の土砂が流入しないから保持孔の壁面に土砂が付着することがない。
ゲート遮断前引抜き工程の後のゲート遮断後引抜き工程において、保持孔のカッターホルダーよりも前側をゲート板により遮断してから、前記カッターホルダーと前記ゲート板との間に空気を流入させながら、カッターホルダーを更に反切羽側位置まで引抜くため、保持孔内の加圧流体が反切羽側位置へ流入するのを防止でき、ゲート板と保持孔側に付着した加圧流体に対するカッター部材の剥離を促進することができる。
次のゲート開放前押入れ工程において、カッターホルダーを新しいカッターホルダーに交換し、その交換後のカッターホルダーをゲート板の近くまで押入れる。次のゲート開放後押入れ工程において、ゲート板による遮断を解除し、交換後のカッターホルダーを切羽側位置に向けて押入れる。このゲート開放前押入れ工程とゲート開放後押入れ工程においてカッターホルダーを押入れる際、保持孔の壁面に土砂が付着していないため、カッターホルダーを保持孔内で円滑に摺動させながら、押入れることができる。
ゲート開放後押入れ工程と並行して行う流体回収工程において、カッターホルダーよりも切羽側の保持孔部分から前記加圧流体を回収するため、加圧流体が保持孔内で圧密状態となることがなく、カッターホルダーを円滑に押入れることができる。
本願の発明によれば、前述のような効果が得られる。
本発明の実施形態に係るシールド掘進機の正面図である。 シールド掘進機の前端側所定部分の縦断面図である。 ローラーカッター、カッターホルダー、保持部材及びローラーカッター交換装置 を周回方向から視た断面図である。 ローラーカッター、カッターホルダー、保持部材及びローラーカッター交換装置を径方向から視た断面図である。 ローラーカッター交換装置の背面図である。 本体ケースとゲート機構を取り外した状態のローラーカッター交換装置の後方からの背面図である。 (a)は固定フランジを取り外した状態における周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 (a)ローラーカッター、カッターホルダー、保持部材及びローラーカッター交換装置を周回方向から視た断面図、(b)ローラーカッター、カッターホルダー、保持部材及びローラーカッター交換装置を径方向から視た断面図である。 (a)はカッターホルダーをローラーカッターと共に所定ストローク後方へスライドさせた状態における周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 (a)は図11に第2牽引部材を取り付けた状態における周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 (a)はカッターホルダーをローラーカッターと共に所定ストローク後方へスライドさせた状態における周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 (a)はカッターホルダーをローラーカッターと共に更に所定ストローク後方へスライドさせた状態の周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 (a)はカッターホルダーに吊下げ治具を取り付けた状態における周回方向から視た断面図、(b)は径方向から視た断面図である。 交換後のカッターホルダーに出力部材と第2連結部材を装着した状態を径方向から視た断面図である。 交換後のカッターホルダーをゲート部材近くまで押し入れた状態を径方向から視た断面図である。 第2連結部材を第1連結部材に交換する交換直前状態を径方向から視た断面図である。 第2連結部材を第1連結部材に交換した交換直後状態を径方向から視た断面図である。 変更形態に係る図3相当図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るシールド掘進機1の前端側の正面図であり、図2は、本実施形態に係るシールド掘進機1の前端側の所定部分の縦断面図である。以下の説明において、トンネル掘進方向を前方とし、カッタースポーク11の放射方向を径方向とし、カッターヘッド2の回転方向を周回方向として説明する。尚、本実施形態では、トンネル掘削機であるシールド掘進機を例として説明するが、本発明はシールド掘進機を含む種々のトンネル掘削機にも適用可能である。
最初に、シールド掘進機1の全体構造について簡単に説明する。
図1、図2に示すように、シールド掘進機1は、前端のカッターヘッド2と、前胴4と後胴を含む胴部材3、カッターヘッド2の後側に形成されたカッターチャンバー6と、カッターチャンバー6の後端を仕切る隔壁を含む隔壁構造7と、複数のカッター駆動モータ8aを含むカッター駆動機構8と、複数のシールドジャッキ9と、セグメントを取り付けるエレクタ(図示略)と、掘削土砂・礫・岩塊片類を排出する排土手段又は排泥手段(図示略)等を備えている。
図1,図2に示すように、カッターヘッド2は、放射方向に延びる複数(例えば8本)のカッタースポーク11と、これらカッタースポーク11の外周側端部が固定される外周フレーム12と、カッターヘッド2の中心部分及び複数のカッタースポーク11に夫々装備された前方向きの複数のローラーカッター13や複数のカッタースポーク11の外周端部分に前方且つ外向きの傾斜状に夫々装備された複数のローラーカッター13と、複数(例えば8枚)の縦長の五角形状の面板14等を備えている。
カッターヘッド2の後側にカッターチャンバー6が形成されている。カッタースポーク11と面板14との間には、カッターチャンバー6に連なる土砂導入用の隙間15が形成されている。複数のカッタースポーク11の後端部は連結部材16を介してカッタードラム17に固定されている。カッタースポーク11の後端部には、複数の撹拌棒18が設けられている。
カッターチャンバー6の後端は隔壁構造7で仕切られている。隔壁構造7は、中心側部分の円板部材7aと、外周側部分の環状板部材7bと、円板部材7a及び環状板部材7bの後面側の機器取付用フレーム7c等を有している。機器取付用フレーム7cは、前胴4と円板部材7aと環状板部材7bとに固着されている。カッタードラム17が円板部材7aと環状板部材7bとの間にシール部材やベアリング等を介して回転自在に装着されている。
カッター駆動機構8に関して、カッタードラム17に内歯リングギヤ17aが固定され、複数のカッター駆動モータ8aの出力軸に固定されたピニオンギヤ8bが内歯リングギヤ17aに噛合され、内歯リングギヤ17aは旋回ベアリングを介して機器取付用フレーム7cに支持されている。こうして、複数のカッター駆動モータ8aにより内歯リングギヤ17aを介してカッタードラム17とカッターヘッド2が回転駆動される。
円板部材7aの中心部分には、ロータリージョイント19が装備されている。ローラーカッター13を交換する際は、このロータリージョイント19を取り外し、ロータリージョイント19の前側の筒体19aの内部空間を介して、カッタースポーク11の閉断面内と機内(胴部材3内の隔壁構造7よりも後方の空間)との間を、作業者が出入りしたり、ローラーカッター13等の機材を搬出入することができる。
次に、カッターホルダー21の取り付け構造について説明する。
図3,図4に示すように、カッタースポーク11には、複数のローラーカッター13を夫々後方から着脱可能に取り付ける為の複数のカッターホルダー21が装着されている。複数のカッターホルダー21は、複数のローラーカッター13を回転可能に支持するものであり、基本的に同じ構造を有する。尚、複数のローラーカッター13がローラ軸を径方向に向けて取り付けられている。
カッタースポーク11は、断面矩形状の閉断面部材からなり、カッタースポーク11のうち各カッターホルダー21を装着する前端部分には、円筒状の保持部材22が一体的に固定され、この保持部材22の円筒状の保持孔22aに、ローラーカッター13が装着されたカッターホルダー21が着脱可能に装着されている。
この保持部材22は、前後方向向きの軸心を有する保持孔22aと、後部の周方向に間隔をあけて形成され且つ第1抜止めボルト58が装着される複数の第1ボルト孔22bと、後端面に周方向等間隔に形成され且つ閉塞板23を固定する固定ボルト用の複数のボルト孔22cと、後端部から外側に突出し且つ周方向に間欠的に形成された複数のフランジ部22dと、後端部の内周側に形成された環状凹部22e等を備えている。
図6に示すように、複数のフランジ部22dは、円弧形状の上下1対のフランジ部22fと、円弧形状の左右2組のフランジ部22gとからなる。
カッターホルダー21は、ローラーカッター13のカッター本体13aが装着される前方開放状の装着凹部21aと、この装着凹部21aの両側に形成され且つローラーカッター13の1対の角軸13bと1対の固定部材13cとが嵌合される1対の嵌合凹部21bと、後端面の外周近傍部に形成され且つ閉塞板23を固定する固定ボルト23c用の複数のボルト孔21cと、後端面の中心部分に形成され且つ第1,第2連結部材34,35の1つが締結される引出し用ボルト孔21dと、後部の周方向に形成され且つ第1,第2抜止め用ボルト58,59の先端部が係合される環状溝21e等を備えている。カッターホルダー21の外周部の前部と後部にはリング状の複数のシール部材が装着されている。
図3,図5に示すように、閉塞板23は、保持部材22の後端面とカッターホルダー21の後端面を塞ぐものであり、保持部材22の複数のボルト孔22cに対応する複数の貫通孔23a及びカッターホルダー21の複数のボルト孔21cに対応する複数の貫通孔23bが形成され、これら複数の貫通孔23a,23bを介して複数のボルト23cが閉塞板23の後方から締結されている。
次に、本発明のローラーカッター交換装置25について説明する。
図3〜図6に示すように、ローラーカッター交換装置25は、カッターホルダー21を切羽側位置に保持する保持部材22を含み、カッターホルダー21の交換時に、カッターホルダー21をローラーカッター13と共に交換する為の装置である。このローラーカッター交換装置25は、カッターホルダー21を保持部材22の保持孔22aから引き出す引出し機構26と、この引出し機構26に着脱可能に装備されるスライドゲート機構27及び案内支持部材28と、この案内支持部材28に着脱可能に装着されたストッパー29、カッターホルダー21の装着凹部21aを介してカッターホルダー21の前側空間に加圧流体を注入する注入ノズル60(流体注入手段)と、装着凹部21aを介してカッターホルダー21の前側空間から加圧流体を回収する回収ノズル61(流体回収手段)等を備えている。
次に、引出し機構26について説明する。
引出し機構26は、前記保持部材22と、カッターホルダー21を移動させる為に保持部材22の後端部に同心状に着脱可能に固定される本体ケース31と、カッターホルダー21を掘削可能な切羽側位置とカッター交換可能な反切羽側位置とに亙って移動させる為の複数(例えば4本)の油圧シリンダ32からなる移動駆動機構32Aと、これらの複数の油圧シリンダ32とカッターホルダー21との間に装着される出力部材33、第1連結部材34及び第1連結部材34よりも短い第2連結部材35等を備えている。
次に、本体ケース31について説明する。
本体ケース31は、保持部材22の後端面に後方から当接する環状の第1本体部材36と、中央部分を構成する矩形枠状の第2本体部材37と、後部に配置される環状の第3本体部材38とを有する。尚、第1〜第3本体部材36〜38は溶接により固着されている。
第1本体部材36の前端部の外周部には、保持部材22に本体ケース31を固定する為のフランジ部36aが形成され、第3本体部材38の後端部の外周部には、案内支持部材28を固定する為のフランジ部38aが形成されている。固定ボルト39は、保持部材22のフランジ部22dを貫通して、第1本体部材36のフランジ部36aに締結される。第1本体部材36の前端部の内周側には、本体ケース31を保持部材22に固定する際に、保持部材22の環状凹部22eに嵌合可能な環状凸部36bが形成されている。
本体ケース31は、第1〜第3本体部材36〜38の内側に形成され且つ保持孔22aと同形(同径且つ同心状)の第2保持孔41と、この第2保持孔41の途中部であって第2本体部材37の内側に形成されたU形の溝部42等を備えている。第2保持孔41は、カッターホルダー21の前後方向の長さと略同じ長さを有する。第3本体部材38には、第2抜止めボルト59が装着される複数の第2ボルト孔38bが周方向に間隔をあけて形成されている。
次に、複数の油圧シリンダ32について説明する。
複数の油圧シリンダ32は、保持部材22と本体ケース31の外側において保持部材22の複数のフランジ部22dと干渉しないように断面正方形の直方体の稜線に対応する部分に前後方向向きに配置されている。各油圧シリンダ32は、複動型の油圧シリンダにより構成され、シリンダ本体44と、このシリンダ本体44に装備されたピストン部材45等を有している。各ピストン部材45は、シリンダ本体44に軸心方向に進退可能に装備されたピストン部及びピストンロッド45aと、このピストンロッド45aの先端部に設けられた連結部45bを有している。
各シリンダ本体44の内部は、ピストンロッド45aを進退駆動する為の進出用油室及び退入用油室とに区画され、各シリンダ本体44の外周部には、進出用油圧ポート46a及び退入用油圧ポート46bが設けられている。各油圧ポート46a,46bには、図示略の油圧供給源側から延びる油圧ホースが夫々接続されている。
カッタースポーク11の前端部分の内側の複数の油圧シリンダ32に対応する部分には、複数(例えば4つ)の連結片47が設けられ、油圧シリンダ32のシリンダ本体44の前端の連結部44aが、連結片47にピン部材を介して回動可能に連結され、油圧シリンダ32のピストン部材45の後端の連結部45bが、出力部材33に連結されている。
次に、出力部材33について説明する。
出力部材33は、本体ケース31の後端側において第2保持孔41の軸心と直交状に配設されて複数の油圧シリンダ32の後端部に架着されている。出力部材33は、周回方向に夫々延び且つ周回方向に隣接する油圧シリンダ32の連結部45bに夫々連結される1対の連結棒51と、この1対の連結棒51の中央部同士を接続する径方向に延びる接続棒52とから背面視にてH字形状に構成されている。出力部材33の接続棒52の中心部分には、第1連結部材34又は第2連結部材35の後端部が連結される。
次に、第1,第2連結部材34,35について説明する。
第1連結部材34は、カッターホルダー21の後端部と出力部材33の中心部分とを着脱可能に連結する棒状部材であり、ピストンロッド45aの最大ストロークと略同じ長さ(例えば550mm)に設定されている。カッターホルダー21の交換途中に第1連結部材34と取り換えられる第1連結部材34より短い第2連結部材35は、カッターホルダー21の後端部と出力部材33の中心部分とを最短の距離で着脱可能に連結する部材であり、第1連結部材34の1/24〜1/20程度の長さ(例えば25mm)に設定されている(図9参照)。
次に、スライドゲート機構27について説明する。
スライドゲート機構27は、本体ケース31の第2保持孔41を開く開位置と閉じる閉位置とに亙って手動で切換え可能なものであり、案内ケース53と、この案内ケース53に装備されて本体ケース31の第2保持孔41を開閉可能なゲート部材54(ゲート板)と、このゲート部材54を開位置と閉位置とに亙って開閉駆動可能な開閉駆動手段55とを備えている。
案内ケース53は、本体ケース31の第2本体部材37の一端部(径方向の端部)に固定されている。案内ケース53は、第1案内部材53aと、この第1案内部材53aと協働してゲート部材54及び開閉駆動手段55とを収容する空間を形成する第2案内部材53bと、この第2案内部材53bに設けられゲート部材54の移動を目視可能な確認用窓部53c等を備えている。
開閉駆動手段55は、カッタースポーク11の径方向に延び、第2本体部材37に一端部が回転可能に支持され且つ他端部が第2案内部材53bに支持されると共に外周表面にねじ山を有するボールねじ部材55aと、このボールねじ部材55aのねじ山に螺合すると共にボールねじ部材55aの回転によりボールねじ部材55a上を移動可能な移動体55bと、ボールねじ部材55aの他端部に形成されると共に案内ケース53から外部に突出する工具係合部55c等を備えている。移動体55bは、ゲート部材54の本体ケース31とは反対側端部に一体的に設けられた係合部に連結され、ゲート部材54を開閉させるとき、回転工具等で工具係合部55cを回転させることで移動体55bを移動させ、ゲート部材54を開位置と閉位置とに亙って移動駆動する。
ゲート部材54が第2保持孔41を開閉する際には、本体ケース31に形成された溝部42に沿って移動する。この溝部42の近傍部位には、ゲート部材54の前後両側において第2保持孔41に泥水が侵入しないようにシールする1対の第2ゲートシール部材が装着されている。上記のように、ゲート部材54は、開状態のとき本体ケース31の外側に収容され、遮断状態のとき第2保持孔41を塞ぐようになっている。
次に、案内支持部材28及びストッパー29について説明する。
案内支持部材28は、本体ケース31の下部の後端部から後方へ延び、本体ケース31から引出されたカッターホルダー21を支持するものであり、1/4円程度の断面円弧形状に構成され、本体ケース31の後端部に着脱可能に設けられている。
案内支持部材28は、ローラーカッター13を装着した状態のカッターホルダー21の前後幅と略同じ長さに設定されている。案内支持部材28の前端部には、フランジ部28aが設けられている。固定ボルト57は、案内支持部材28のフランジ部28aを貫通して、第3本体部材38のフランジ部38aに締結固定される。
ストッパー29は、ローラーカッター13及びカッターホルダー21をゲート部材54よりも後側へ引出した状態でカッターホルダー21の後端を係止して後方への移動を規制するものであり、案内支持部材28の上面に沿うように湾曲状に構成され、案内支持部材28の上端部にボルトにより固定されている。
前記注入ノズル60は、カッターホルダー21の後部壁に形成された注入ポート60aに螺合にて固定されている。この注入ノズル60は、耐圧ホースにより機内の高粘性加圧流体を供給可能な流体供給部(図示略)に接続されている。高粘性加圧流体は、好ましくは切羽側の土砂よりも高密度で高粘性の加圧流体である。この高粘性加圧流体としては、水ガラスに所定の粘性調整剤を添加して粘性を調整したもの、泥しょう剤、粘性調整した泥土等を採用することができる。
前記回収ノズル61は、カッターホルダー21の後部壁に形成された回収ポート61aに螺合にて固定されている。この回収ノズル61は、耐圧ホースにより高粘性加圧流体を回収可能な機内の流体回収部(図示略)に接続されている。尚、注入ノズル60と回収ノズル61は、閉塞板23に形成された矩形開口62を挿通して後方へ突出している(図6参照)。
次に、ローラーカッター13を交換する方法について説明する。
先ず、図7(a)の上半部に示すように、カッターホルダー21が切羽側位置にあるとき、カッタースポーク11に固着された保持部材22にカッターホルダー21が装着され、カッターホルダー21の後方への移動を禁止する為に、保持部材22とカッターホルダー21の後端部に閉塞板23が複数のボルト23a,23bにより固定されている。
カッターホルダー21を交換する場合は、以下の複数の工程を介して交換する。
最初に、本体ケース連結工程において、図7(a)の下半部と図7(b)に示すように、複数の第1抜止めボルト58を第1ボルト孔22bに貫通させ、その先端部をカッターホルダー21の環状溝21eに係合させてカッターホルダー21の後方移動を禁止した状態で、複数のボルト23a,23bを取り外すことで閉塞板23を取り外す。
その後、図8に示すように、閉塞板23を取り外した状態でカッタースポーク11と保持部材22にローラーカッター交換装置25を装着する。このとき、固定ボルト39を、保持部材22のフランジ部22dを貫通して、第1本体部材36のフランジ部36aに締結固定することで、保持部材22の後端部に本体ケース31を直列状に固定し、保持孔22aの後端と第2保持孔41とを連通させる。
次に、シリンダ連結工程において、複数の油圧シリンダ32のシリンダ本体44の連結部44aを連結片47に夫々連結し、ピストン部材45の連結部45bを出力部材33に夫々連結し、カッターホルダー21の後端部と出力部材33とを第1連結部材34を介して連結することで、カッタースポーク11と保持部材22に対して本体ケース31に加えて複数の油圧シリンダ32と出力部材33と第1連結部材34とを装着する。
そして、図8(b)に示すように、固定ボルト57を、案内支持部材28のフランジ部28aを貫通して、第3本体部材38のフランジ部38aに締結固定することで、本体ケース31の後端部に案内支持部材28を装着する。
次に、ゲート遮断前引抜き工程において、図9示すように、第1抜止めボルト58によるカッターホルダー21の後方移動禁止状態を解除し、複数の油圧シリンダ32の進出側油室に油圧を供給し、カッターホルダー21を切羽側位置から反切羽側位置に向けて、ピストンロッド45aを最大限進出した状態になるまで進出駆動し、カッターホルダー21を後方へ第1の所定ストローク(例えば525mm)移動駆動して第2保持孔41内に停止させる。
そして、図9に示すように、上記の第1の所定ストローク移動後に、複数の第2抜止めボルト59を第2ボルト孔38bを貫通させ、これら第2抜止めボルト59の先端部を環状溝21eに係合させることで、カッターホルダー21を本体ケース31に固定してカッターホルダー21の後方移動を禁止した状態にし、第1連結部材34を取り外す。
その後、図10に示すように、複数の油圧シリンダ32のピストンロッド45aを退入駆動してから、第1連結部材34に代えて第1連結部材34よりも短い第2連結部材35を装着し、この第2連結部材35でもってカッターホルダー21の後端部を出力部材33に連結する。
その後、図11に示すように、第2抜止めボルト59によるカッターホルダー21の後方移動禁止状態を解除し、第2連結部材35を介して、複数の油圧シリンダ32でカッターホルダー21を後方へ第2の所定ストローク(例えば270mm)移動させてカッターホルダー21に装着されたローラーカッター13の先端がゲート部材54よりも後方になるまで移動させ、カッターホルダー21の後端をストッパー29に係止して後方への移動を規制した状態にする。
次に、上記のゲート遮断前引抜き工程と並行して行う流体注入工程において、図9〜図11に示すように、前記カッターホルダー21が後方へ引抜かれることで保持孔22a,41内に形成される空間に注入ノズル60から高密度で高粘性の加圧流体63を注入する。このように、加圧流体63を注入することにより、切羽側に連通している保持孔22a,41内を加圧流体63で満たし、保持孔22a,41内への切羽側の土砂の流入を防ぐことができる。
次に、ゲート遮断前引抜き工程の後のゲート遮断後引抜き工程において、図11に示すように、スライドゲート機構27の開閉駆動手段55を操作して、ゲート部材54を閉位置に切換えることで、カッターホルダー21に装着されたローラーカッター13よりも前側でゲート部材54により保持孔22a,41を遮断した状態にする。
ゲート部材54を閉位置(遮断位置)に切換えた状態で、案内支持部材28からストッパー29を取り外し、図12に示すように、カッターホルダー21を複数の油圧シリンダ32で案内支持部材28上を後方へ、カッターホルダー21の後端が案内支持部材28の後端に一致するまで第3の所定ストローク(例えば255mm)移動させる。こうして、カッターホルダー21をカッターホルダー21の交換を行う反切羽側位置に移動させることができる。
このゲート遮断後引抜き工程において、カッターホルダー21を引抜く作業と並行してカッターホルダー21とゲート部材54との間に注入ノズル60から加圧空気64を注入する。このように加圧空気64を注入することにより、ゲート部材54よりも後側でゲート部材54と保持孔22a,41の壁面に付着した加圧流体63に対するローラーカッター13の剥離を促進することができる。但し、加圧空気64を注入する代わりに、注入ノズル60から大気圧の空気を導入するようにしてもよい。
次に、ゲート開放前押入れ工程において、図13に示すように、複数の油圧シリンダ32とカッターホルダー21の後端部とを連結する第2連結部材35と出力部材33を取り外し、チェーンブロックと吊下げ治具により使用済のローラーカッター13付きのカッターホルダー21を上方へ取り除き、次に、未使用のローラーカッター13Aを装着したカッターホルダー21Aをチェーンブロックと吊下げ治具によって案内支持部材28上に搬入する。こうして、使用済のカッターホルダー21と未使用のカッターホルダー21Aとを交換する。
その後、図14に示すように、交換後のカッターホルダー21Aと出力部材33とを第2連結部材35を介して連結し、複数の油圧シリンダ32を作動させて、図15に示すゲート部材54の近くの位置までカッターホルダー21Aを前方へ押入れる。
次に、ゲート開放前押入れ工程の後のゲート開放後押入れ工程において、ゲート部材54による遮断を解除し、図16の状態になるまでカッターホルダー21Aを切羽側位置へ向けて押入れてから、図17に示すように、第2連結部材35に換えて第1連結部材34を装着し、引き続きカッターホルダー21Aを押入れて図8に示す切羽側位置まで移動させる。尚、第1,第2連結部材34,35を交換する際には、第2抜け止めボルト59を環状溝21eに係合させてカッターホルダー21を本体ケース31に固定した状態で交換する。
前記ゲート開放後押入れ工程と並行して行う流体回収工程において、カッターホルダー21Aよりも切羽側の保持孔部分から回収ノズル61により加圧流体63を回収する。
上記のように、前記ゲート開放後押入れ工程において、カッターホルダー21Aを前方へ切羽側位置まで移動させて保持孔22a内に装着する。その後、カッターホルダー交換装置25を取り外して閉塞板23を固定すると、カッターホルダー21,21Aの交換作業が終了する。
尚、上記のように、前記ゲート遮断前引抜き工程と、ゲート遮断後引抜き工程により、カッターホルダー21を切羽側位置から反切羽側位置へ引抜くことができるが、これらゲート遮断前引抜き工程とゲート遮断後引抜き工程の区分時期を変更して、次のような第1,第2引抜き工程に区分することも可能である。
即ち、第1引抜き工程は、第1連結部材34を用いて、カッターホルダー21を切羽側位置から、図9に示すように油圧シリンダ32が最大限伸長した途中位置まで引抜く工程である。第2引抜き工程は、第2連結部材35を用いて、カッターホルダー21を上記の途中位置から図12に示す反切羽側位置まで引抜く工程である。
上記と同様に、前記ゲート開放前押入れ工程と、ゲート開放後押入れ工程によりカッターホルダー21Aを反切羽側位置から切羽側位置へ押入れることができるが、これらゲート開放前押入れ工程とゲート開放後押入れ工程の区分時期を変更して、次のような第1,第2押入れ工程に区分することも可能である。
即ち、第1押入れ工程は、第2連結部材35を用いて、カッターホルダー21を反切羽側位置(図14)から、図16に示すように油圧シリンダ32が最大限収縮した途中位置まで押入れる工程である。第2押入れ工程は、第1連結部材35を用いて、カッターホルダー21を上記の途中位置から図8に示す切羽側位置まで押入れる工程である。
尚、本実施形態では、第1引抜き工程、第1押入れ工程において、油圧シリンダ32を最大限まで伸長、収縮させているが、伸長、収縮ストロークはこれに限定されるものではない。
次に、上記のローラーカッター交換装置25の効果について説明する。
保持部材22の外側でカッタースポーク11の前端部に油圧シリンダ32の前端部を連結するため、保持部材22と本体ケース31の外側空間を有効利用して複数の油圧シリンダ32を配置できる。そのため、保持部材22に対向するカッタースポーク11の後側壁部との間に油圧シリンダ32を配置する空間を取る必要がなく、ローラーカッター交換装置25について省スペース化を図ることができ、カッタースポーク11の大型化を抑制しつつ、カッターホルダー21,21Aの交換作業性を向上できる。
保持部材22とその後端に接続された本体ケース31に前後方向にストレート状の保持孔22a,41を形成し、複数の油圧シリンダ32の駆動力でカッターホルダー21を切羽側位置と反切羽側位置とに亙って移動させる構成とし、スライドゲート機構27のゲート部材54で第2保持孔41を横断的に開閉可能とし、ゲート部材54は開状態のとき本体ケース31の外側に収容される構成としたので、保持部材22及び本体ケース31内にゲート部材54を収容するスペースを設ける必要がない。
そのため、保持孔22a,41はカッターホルダー21を収容し且つ前後に移動させるだけのコンパクトなものでよいから、カッターホルダー21よりも前側の保持孔部分に注入ノズル60から加圧流体63を注入する際、保持孔部分の全体に加圧流体63を充填可能で、加圧流体63の注入量も少なくすることができる。
カッターホルダー21を切羽側位置から反切羽側位置へ切換える際に、保持孔22a,41のカッターホルダー21よりも前側部分に高密度で高粘性の加圧流体63を注入するため、保持孔22a,41内へ切羽側の土砂が流入するのを防止して、ゲート部材54の円滑な摺動性を確保すると共に交換後のカッターホルダー21を切羽側位置へ押入れる際の円滑な摺動性を確保することができる。
しかも、保持部材22と本体ケース31を前後方向に貫通する円筒状の保持孔22a,41内をカッターホルダー21が反切羽側位置に向って移動するとき、カッターホルダー21よりも前側の保持孔部分に加圧流体を注入するため、カッターホルダー21よりも前側の保持孔部分の体積変化が連続的であるから、加圧流体の注入量をコントロールしながら注入することで、切羽側の土砂の土圧に対向する圧力をかけることで、保持孔22a,41内への土砂の流入を防ぐことができる。
しかも、交換後のカッターホルダー21Aを切羽側位置へ押入れる際には、カッターホルダー21Aよりも切羽側の保持孔部分から回収ノズル61により加圧流体63を回収するため、高密度で高粘性の加圧流体63が保持孔22a,41内で圧密状態となってカッターホルダー21Aの押入れの妨げになることもない。
次に、ローラーカッター交換方法の効果について説明する。
ゲート遮断前引抜き工程により、複数の油圧シリンダ32を作動させて、第1,第2連結部材34,35を介して使用済のローラーカッター13が装着されたカッターホルダー21を第2保持孔41内のゲート部材54よりも後側位置まで引抜くことができる。
ゲート遮断前引抜き工程と並行して行う流体注入工程により、カッターホルダー21が引き抜かれることで前記保持孔22a,41内に形成される空間に高密度で高粘度の加圧流体63を注入するため、保持孔22a,41内へ切羽側の土砂が流入するのを防止して、ゲート部材54の円滑な摺動性を確保すると共に交換後のカッターホルダー21を切羽側位置へ押入れる際の円滑な摺動性を確保することができる。
ゲート遮断後引抜き工程により、保持孔22a,41のカッターホルダー21よりも前側をゲート部材54で遮断してから、カッターホルダー21を反切羽側位置まで引抜くことができる。このゲート遮断後引抜き工程において、カッターホルダー21を引抜く作業と並行して、カッターホルダー21とゲート部材54の間に加圧空気64を注入する。そのため、ゲート部材54の後側でゲート部材54と保持孔41の壁面に付着した加圧流体63に対するローラーカッター13の剥離を促進することができる。
次のゲート開放前押入れ工程により、使用済のカッターホルダー21と未使用のカッターホルダー21Aを交換することができ、複数の油圧シリンダ32を作動させて交換後のカッターホルダー21Aをゲート部材54の近くまで押入れることができる。
次のゲート開放後押入れ工程により、ゲート部材54の遮断を解除し、交換後のカッターホルダー21Aを切羽側位置まで押入れることができる。
このゲート開放後押入れ工程と並行して行う流体回収工程により、カッターホルダー21Aよりも切羽側の保持孔部分から加圧流体63を回収するため、高密度で高粘性の加圧流体63が保持孔22a,41内で圧密状態となってカッターホルダー21Aの押入れの妨げになることもない。
次に、前記実施形態を部分的に変更する例について説明する。
[1]前記実施形態において、本体ケース31は第1〜第3本体部材36〜38の3部材で構成したが、1つの一体部材で構成してもよい。
[2]油圧シリンダ32の設置数、第1,第2牽引部材34,35の長さ、カッターホルダー21を引き出すストローク等は、一例に過ぎず、適宜変更可能である。油圧シリンダ 32はピストンロッド45aの先端部をカッタースポーク11の前端部に連結するように前記実施形態の油圧シリンダ32とは前後を逆にして設置してもよい。尚、油圧シリンダ32の代わりに、油圧シリンダ以外の流体圧シリンダを採用してもよい。
[3]図18に示すように、前記注入ノズル60と回収ノズル61を保持部材22の側部に装着し、保持部材22とカッターホルダー21に形成したポート60aから装着凹部21aに加圧流体を注入するように構成し、保持部材22とカッターホルダー21に形成したポート61aから装着凹部21a側の加圧流体を回収するように構成してもよい。
尚、ポート60a,61aの位置は、本実施形態のものに限定されるものはなく、装着凹部21aに加圧流体を注入可能であり、装着凹部21aから加圧流体を回収可能な部位であればよい。
[4]前記実施形態のローラーカッター交換装置では、比較的小型のカッタースポーク11に装備されたカッターホルダー21を交換する関係上、第1,第2連結部材34,35を切換えながらカッターホルダー21を交換した。しかし、比較的大きなサイズのカッタースポークに装備したカッターホルダーを交換する場合には、特許第5091077号公報に記載のように、1つのテレスコ型油圧ジャッキ(油圧シリンダ)により、カッターホルダーを引抜いたり、押入れたりすることができる。
[5]前記実施形態では、ローラーカッター13を取り付けたカッターホルダー21を交換するカッター交換技術を例にして説明したが、特許第5091077号公報に記載のような、ローラーカッターの代わりにカッタービット(バイトカッター)を取り付けたカッターホルダーを交換するカッター交換装置及びカッター交換方法にも本発明を同様に適用することができる。
[6]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 シールド掘進機
11 カッタースポーク
13 ローラーカッター
21,21A カッターホルダー
22 保持部材
22a 保持孔
25 ローラーカッター交換装置
27 スライドゲート機構
31 本体ケース
32 油圧シリンダ
33 出力部材
34 第1連結部材
35 第2連結部材
41 第2保持孔
54 ゲート部材
60 注入ノズル
61 回収ノズル

Claims (3)

  1. トンネル掘削機のカッターホルダーを交換するカッター交換装置において、
    前記トンネル掘削機のカッタースポークに取付けられ且つ前記カッターホルダーを切羽側位置に保持する保持部材と、前記カッターホルダーを移動させるために前記保持部材の後側に接続される本体ケースと、切羽側位置と反切羽側位置の間で前記カッターホルダーの位置を切換え可能な複数の油圧シリンダとを含む引出し機構とを備え、
    前記保持部材と前記本体ケースを前後方向に貫通する円筒状の保持孔が形成され、前記カッターホルダーが前記油圧シリンダの駆動力により前記保持孔を介して切羽側位置と反切羽側位置とに亙って位置切換え自在に構成され、
    前記カッターホルダーを切羽側位置から反切羽側位置へ切換える時に前記保持孔の前記カッターホルダーよりも切羽側部分に加圧流体を注入する流体注入手段と、前記カッターホルダーを反切羽側位置から切羽側位置へ切換える時に前記保持孔に滞留する前記加圧流体を回収する流体回収手段とを備え
    前記本体ケースの下部の反切羽側端部から反切羽側へ延び且つ前記カッターホルダーを載置支持可能な案内支持部材が前記本体ケースの反切羽側端部に着脱可能に設けられたことを特徴とするカッター交換装置。
  2. 前記本体ケースに取付けられ前記カッターホルダーを反切羽側位置に切換える時に前記保持孔を遮断可能なスライドゲート機構を備え、前記スライドゲート機構は、開状態の時に前記本体ケースの外側に収容され且つ遮断状態のときに前記保持孔を塞ぐゲート板を有することを特徴とする請求項1に記載のカッター交換装置。
  3. トンネル掘削機のカッターホルダーを交換するカッター交換方法において、
    カッタースポークに固定された部材に形成された保持孔を介して切羽側位置と反切羽側位置とに亙って移動可能なカッターホルダーを、前記保持孔内で地山に面する切羽側位置から反切羽側位置に向けて引抜き、前記カッターホルダーに装着されたカッターの先端が前記保持孔を遮断するゲート板よりも後方へスライドさせるゲート遮断前引抜き工程と、
    前記ゲート遮断前引抜き工程と並行して、前記カッターホルダーが引抜かれることで前記保持孔内に形成される空間に加圧流体を注入する流体注入工程と、
    前記ゲート遮断前引抜き工程の後で、前記ゲート板により前記保持孔を遮断し、その後前記カッターホルダーと前記ゲート板との間に空気を流入させながら、前記カッターホルダーを更に反切羽側位置まで引抜くゲート遮断後引抜き工程と、
    前記ゲート遮断後引抜き工程の後で前記カッターホルダーを新しいカッターホルダーに交換し、その交換後のカッターホルダーを前記ゲート板近くまで押入れるゲート開放前押入れ工程と、
    前記ゲート開放前押入れ工程の後で、前記ゲート板による遮断を解除し、前記交換後のカッターホルダーを切羽側位置に向けて押入れるゲート開放後押入れ工程と、
    前記ゲート開放後押入れ工程と並行して、前記カッターホルダーよりも切羽側の保持孔部分から加圧流体を回収する流体回収工程とを有することを特徴とするカッター交換方法。
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