JP6624585B2 - スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体 - Google Patents

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本発明は、電子ビームを使用してスパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合部を一部溶解して接合した、アーキングの発生、リデポ膜の剥がれ、及び、それらに伴うパーティクルの発生を抑制することができるスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体に関する。
半導体デバイスの薄膜形成方法の一つにスパッタリングがある。しかし近年、ナノ領域への微細化が進み、スパッタリングにおいてはパーティクルの管理が益々厳しくなっている。そのため、長年実施されてきた方法についても改めて見直し、スパッタ中のパーティクル低減に繋がる対策を打つ必要がある。
スパッタリングターゲットは、通常バッキングプレートを支持体とし、両者を固定し、安定化させて、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体(「接合体」については、「組み立て体」とも言う。)とする。双方の接合方法は多様であるが、ロウ材を用いて接合しているケース又は拡散接合している場合がある。
板状ターゲットとバッキングプレート接合体(組立体)は、スパッタリング装置(チャンバー)に、そのまま取り付けられる。この結果、板状ターゲットとバッキングプレートとの側面から観察される、例えばロウ材の層の部分は、スパッタリング装置(チャンバー)の中に、位置することになる。
一般に、スパッタリングの正常な作動時では、剥きだしになった状態のロウ材の層でも、特に問題となることはなかった。それは、通常ターゲット材がスパッタリングされると、その一部がターゲット−バッキングプレートの側面に回り込み、再析出(リデポ)してロウ材層を覆い、抑えることになるので、薄膜が形成される基板側に悪影響が出ることはないからである。
しかし、スパッタリング装置のチャンバー内のプラズマの密度が揺らいだ場合に、ごく稀ではあるが、板状のターゲットとバッキングプレートとの間のロウ材層がスパッタされることがあった。また、ターゲット中の不純物やエロージョン時に形成された突起部の存在等が原因で不測に発生するアーキングがロウ材層を直撃することもあり、これらが基板側でパーティクルとなることがあった。
従来は、パーティクル発生の主たる要因が、他の理由が主(支配的)であったこと、またスパッタ膜の配線幅が広い場合には、前記の頻度が低く、少量のパーティクルでは影響が少ないので、特に問題となるものではなかった。しかし、今日のように、半導体の微細化が進むと共に、ターゲット材料の高純度化や高密度化が進んでいるため、パーティクルの発生を厳格に抑制する必要が生じてきた。この点、従来延長線上にあるターゲット−バッキングプレート構造と製造方法では、この点の解決が十分になされていなかったと言える。
この点を改良した文献がいくつか存在する。
例えば、下記に示す特許文献1には、「スパッタリングターゲットと支持部材との合わせ界面によって定められる平面に沿って、前記ターゲットを前記支持板部材に接合する方法であって、ステップ(a)前記界面の一つに複数の突起部分を成形し、前記突起部分が少なくとも一つのエッジと該エッジに接続する突起先端とを有し、ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを、前記合せ界面が互いに隣接するように、接合準備位置に配置し、ステップ(c)前記ターゲットと前記支持板とのうち融点が低い方の部材の融点の約50%よりも低い温度と、前記少なくとも一つのエッジを変形させて、該少なくとも一つのエッジが前記平面に対して90°よりも小の凹角を成し、かつ前記突起先端が前記界面の他の一つ側に曲げられた固定グリップを形成するのに十分な圧力において、前記ターゲットと前記支持板とを合体させる方法。」が提案されている(同文献の請求項18及び図1〜図3参照)。
また、特許文献2には、「片面に窪みを形成したCuまたはCu合金製ターゲット板状素材とCuまたはCu合金製バッキングプレート板状素材を重ね合わせて形成された隙間にAlまたはAl合金製インサート板状素材を挿入して積層体を作製し、この積層体の周囲を真空中で電子ビーム溶接することによりCuまたはCu合金製ターゲット板状素材とCuまたはCu合金製バッキングプレート板状素材を接合して全周電子ビーム溶接積層体を作製し、この全周電子ビーム溶接積層体を温度:400〜570 ℃ 、圧力:100〜350MPaの条件にて熱間静水圧プレスすることによりAlまたはAl合金製インサート板状素材を挟んでCuまたはCu合金製ターゲット板状素材とCuまたはCu合金製バッキングプレート板状素材が拡散接合した拡散接合積層体を作製し、
ついで、この拡散接合積層体の電子ビーム溶接部分を含む十分な強度を持った拡散接合とならない部分を切削除去することを特徴とするバッキングプレート付きターゲットの製造方法。」(同文献の請求項1及び図1〜図4参照)
上記の文献は、従来のターゲット−バッキングプレート構造の代表的なものであり、ターゲットとバッキングプレート間の接合強度は高いが、製作工程が多工程に亘るため、製造が煩雑になり易いという欠点を持つものである。このため、スパッタリング時のアーキングの抑制、パーティクル発生の低減化、リデポ膜の抑制などを考慮すると共に、簡単な構造のターゲット−バッキングプレート組み立て体が要求されていた。
特表2003−535212号公報 特開2007−245211号公報
半導体用途では、微細化が進みスパッタリング時の安定性やパーティクルの管理が非常に厳しくなっている。一方では、スパッタリングターゲットとバッキングプレートの構造が簡単で、かつ製造工程が短縮できる製造方法が要求されている。
この点に鑑み、本願発明は、スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合構造(組み立て体構造)を簡略化すると共に、スパッタリング時のアーキングの発生、リデポ膜の剥がれ、及び、それらに伴うパーティクルの発生を効果的に抑制できるスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体及びその製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するため、以下の発明を提供するものである。
1)バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの下部が嵌入して接合され、ターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部が溶解により合金化していることを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
2)スパッタリングターゲットの下部にスパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)を備え、バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの扁平部が嵌入して接合され、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部が溶解により合金化していることを特徴とする上記1)に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
3)スパッタリングターゲットの下部外周部又は扁平部と、バッキングプレートの凹部周縁部との接合部の一部又は全部が溶解により合金化していることを特徴とする上記1)又は2)に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
4)スパッタリングターゲット及びバッキングプレートの軸方向断面形状が、円形、楕円形又は矩形であることを特徴とする上記1)〜3)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
5)接合部の表面に、溶射膜又は表面粗化処理層を備えることを特徴とする上記1)〜4)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
6)バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの下部を嵌入して接合した後、ターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を溶解により合金化することを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
7)スパッタリングターゲットの下部にスパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)を形成し、バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの扁平部を備えた下部を嵌入して接合した後、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を溶解により合金化することを特徴することを特徴とする上記6)記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
8)スパッタリングターゲットの下部外周部又は扁平部と、バッキングプレートの凹部周縁部との接合部の一部又は全部を溶解により合金化することを特徴とする上記6)又は7)記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
9)スパッタリングターゲット及びバッキングプレートの軸方向断面形状が、円形、楕円形又は矩形であることを特徴とする上記6)〜8)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
10)接合部の表面に、溶射又は表面粗化処理を施すことを特徴とする上記6)〜9)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
本発明スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体は、バッキングプレートに凹部を設け、この凹部にスパッタリングターゲットを嵌合した後、接合し、スパッタリングターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を溶解して合金化したことを特徴とする。これにより、スパッタリング時のアーキングの発生、リデポ膜の剥がれ、及び、それらに伴うパーティクルの発生を効果的に抑制できる。そして、ハイパワーでのスパッタリングにおいても、均一な成膜を可能とし、不良率を低減し、かつ生産効率を上げることができるという大きな効果を有する。また、スパッタ装置内の環境を汚染させない高清浄度のスパッタリングターゲットの提供が可能となる。
スパッタリングターゲットとバッキングプレートとの接合部を電子ビーム溶解により合金化する様子を示す概略説明図である。 スパッタ部よりも拡張した扁平部を備えたスパッタリングターゲットの接合部を電子ビーム溶解により合金化する様子を示す概略説明図である。 接合部を電子ビーム溶解により合金化する様子の詳細を示す概略説明図である。
次に、本発明を実施するための形態について、具体的に説明する。
一般にスパッタリングターゲットは、バッキングプレート上に拡散接合やロウ付け等して接合される。ところが、その接合部において、スパッタリングの際、アーキングが発生したり、リデポ膜の剥がれが生じたりして、パーティクルが増加するという問題があった。本発明は、このようなスパッタリング時のアーキング発生やリデポ膜の剥離を抑制し、これらに伴うパーティクルの発生を効果的に低減するものである。
本発明は、図1に示すようにバッキングプレートの中央部にターゲットを嵌合できる凹部1を作製する。この凹部1の深さは0.5〜20mm程度とする。そして、この凹部1にスパッタリングターゲットの下部2(スパッタ面とは反対の面を有する側)を挿入し、拡散接合やロウ付けする。次に、このターゲットの下部外周部3とバッキングプレートの凹部内縁部4との接合部5を電子ビームやレーザー等を用いて溶解し、これを凝固させて合金化する。
このように接合部を合金化させることでパーティクルの発生を抑制することができる理由は、必ずしも明確でないが、ターゲットとバッキングプレートとでは、リデポ膜の付着の仕方に差があり、ターゲットとバッキングプレートとの界面においてリデポ膜が剥離することがしばしば起こっていたことから、ターゲットとバッキングプレートとを合金化することで、このようなリデポ膜の付着の仕方の差を緩和することができるためと考えらえる。
スパッタリングターゲットの好ましい形態としては、図2に示すようにターゲットの下部に、スパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)6を形成し、該スパッタリングターゲットの扁平部6をバッキングプレートの凹部1に挿入し、拡散接合などにより接合する。そして、このターゲットの扁平部6とバッキングプレートの凹部周縁部4とを電子ビームやレーザー等を用いて溶解し、これを凝固して合金化させた構造とする。扁平部を設けることにより、電子ビームやレーザー等による溶解を精確に実施することができ、また、ターゲットスパッタ部よりも面積が大きいので、ターゲットを安定化できる。
また、スパッタリングターゲット及びバッキングプレートの軸方向断面形状が、円形、楕円形又は矩形の平板状とすることができる。製造条件に応じて、形状は任意に採用できる。さらに、ターゲットの下部外周部の一部又は全部と、対応するバッキングプレートの凹部周縁部の一部又は全部を電子ビームやレーザー等により溶解して、合金化することができる。生産性やコストの観点から、溶解する箇所を部分的にすることが有効であるが、発明の効果を安定的に得るためには、全周囲を溶解合金化するのが望ましいと言える。
スパッタリング時のリデポ膜の形成をさらに効果的に抑制するためには、その合金化した接合部の表面に、溶射又は表面粗化処理を施すことが望ましい。この溶射膜又は表面粗化処理膜の材料としては、ターゲットと同じ又は類似の材料を使用して、万が一の汚染を抑制することも可能である。本願発明はこれらの、材料又は構造上の取捨選択を含むものである。スパッタリングターゲット材としては、Cu、Cu合金、Tiなどが挙げられ、バッキングプレート材として、Cu合金などが挙げられる。但し、本願発明は、ターゲットとバッキングプレートとの接合に特徴を有するものであって、これらの材質には特段の制限はない。
本願発明を、実施例及び比較例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例のみに制限されるものではない。すなわち、本発明に含まれる他の態様または変形を包含するものである。
(実施例1)
バッキングプレートの中央部に、深さ4mm程度の凹部(円盤型の空部)を作製した。
このバッキングプレートの凹部に、円盤状のスパッタリングターゲット(直径447mm)の下部を嵌入し、拡散接合した。その後、ターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部とを電子ビーム溶解(加速電圧:60kV、溶接真空度:6.7×10−2Pa)により溶融した。溶融後、これを冷却することで接合部を合金化した。
次に、この接合体をスパッタリング装置内に設置し、下記条件にてスパッタリングを行った。以下の実施例、比較例も同様とした。
<成膜条件>
電源:直流方式
電力:40kW
雰囲気ガス組成:Ar
スパッタガス圧:5×10-3Torr
2000kwhまでスパッタリングを行い、150kwh(以後「スパッタ初期」とする)、800kwh(以後「スパッタ中期」とする)、1800kwh(以後「スパッタ後期」とする)時点において、基板上に15秒間成膜を行い、発生したパーティクル数を測定した。その結果、いずれの時点においてもパーティクル数が少なく良好な結果が得られた。また、スパッタ終了後(2000kwh)に接合体をスパッタ装置から取り出し、観察したところ、リデポ膜の剥がれは見られなかった。
(実施例2)
実施例2は、スパッタリングターゲットの下部に、スパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)を形成した例である。バッキングプレートの中央部に、深さ4mm程度の凹部(円盤型の空部)を作製した。この場合の円盤状ターゲットは直径447mmであり、扁平部を含む最外周の直径は451mmである。スパッタリングターゲットの下部にある扁平部の厚みは2mmとした。スパッタリングターゲットの下部(扁平部を含む)は、前記バッキングプレートの中央部に嵌る状態となる。ターゲットの下部をバッキングプレートの凹部に嵌入、拡散接合した後、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を電子ビームにより溶融した。溶融後、冷却することで接合部を合金化した。
次に、この接合体を実施例1と同様の条件で、2000kwhまでスパッタリングを行った。スパッタ初期、スパッタ中期、スパッタ後期において、基板上に15秒間成膜を行い、発生したパーティクル数を測定した結果、いずれの時点においてもパーティクル数が少なく良好な結果が得られた。また、スパッタ終了後の接合体を観察したところ、リデポ膜の剥がれは見られなかった。
(実施例3)
実施例3は、スパッタリングターゲットとバッキングプレート部の接合部にAl溶射を行った例である。実施例2と同様の大きさ、形状のバッキングプレート及びスパッタリングターゲットを用意し、ターゲットの下部をバッキングプレートの凹部に挿入させ、拡散接合を行った。その後、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を電子ビームにより溶融、冷却して、接合部を合金化した。その後さらに、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部にAl溶射を行った。
次に、得られた接合体を実施例1と同様の条件で、2000kwhまでスパッタリングを行った。スパッタ初期、スパッタ中期、スパッタ後期において、基板上に15秒間成膜を行い、発生したパーティクル数を測定した結果、いずれの時点においてもパーティクル数が少なく良好な結果が得られた。また、スパッタ終了後の接合体を観察したところ、リデポ膜の剥がれは見られなかった。
(比較例1)
比較例1は、電子ビーム等による溶解合金化を行わず、拡散接合のみでターゲットとバッキングプレート部を接合した場合である。実施例2と同様の大きさ、形状のバッキングプレート及びスパッタリングターゲットを用意し、バッキングプレートの凹部に、円盤状のスパッタリングターゲットの下部を挿入した後、ターゲットとバッキングプレートとを拡散接合により接合した。
次に、得られた接合体を実施例1と同様の条件で、2000kwhまでスパッタリングを行った。そして、スパッタ初期、スパッタ中期、スパッタ後期において、基板上に15秒間成膜を行い、発生したパーティクル数を測定した結果、800kwh以降、パーティクルの著しい増加が見られた。また、スパッタ終了後の接合体を観察したところ、リデポ膜の剥がれが見られた。
上記実施例及び比較例の対比から明らかなように、本願発明のスパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合部の溶解合金化(表面改質)は、スパッタリング時のアーキングの発生やパーティクルの発生、リデポ膜の形成を効果的に抑制できるという効果を有する。
本発明のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体は、バッキングプレートの中央部に凹部を作製し、この凹部に、スパッタリングターゲットの下部を嵌入して接合した後、このターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を電子ビームやレーザー等より溶解合金化したものである。これにより、スパッタリング時のアーキングの発生やリデポ膜の剥離を効果的に抑制することができ、これらによるパーティクル発生を著しく低減できる。そして、ハイパワーでのスパッタリングにおいても、均一な成膜を可能とし、不良率を低減し、かつ生産効率を上げることができるという大きな効果を有する。また、スパッタ装置内の環境を汚染させない高清浄度のスパッタリングターゲットの提供が可能となるので、産業上有用な発明である。

Claims (8)

  1. バッキングプレート(但し、開口を有するものは除く)に設けられた凹部にスパッタリングターゲットの下部が嵌入して、拡散接合又はロウ付けによって接合され、ターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部が溶解により合金化し、接合部の表面に、溶射膜又は表面粗化処理層を備えることを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
  2. スパッタリングターゲットの下部にスパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)を備え、バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの扁平部が嵌入して、拡散接合又はロウ付けによって接合され、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部が溶解により合金化していることを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
  3. スパッタリングターゲットの下部外周部又は扁平部と、バッキングプレートの凹部周縁部との接合部の一部又は全部が溶解により合金化していることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
  4. スパッタリングターゲット及びバッキングプレートの軸方向断面形状が、円形、楕円形又は矩形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
  5. バッキングプレート(但し、開口を有するものは除く)に設けられた凹部にスパッタリングターゲットの下部を嵌入して、拡散接合又はロウ付けによって接合した後、ターゲットの下部外周部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を溶解により合金化し、その後、接合部の表面に、溶射膜又は表面粗化処理を施すことを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
  6. スパッタリングターゲットの下部にスパッタ部よりも拡張した扁平部(ひれ部)を形成し、バッキングプレートに設けられた凹部にスパッタリングターゲットの扁平部を備えた下部を嵌入して、拡散接合又はロウ付けによって接合した後、ターゲットの扁平部とバッキングプレートの凹部周縁部との接合部を溶解により合金化することを特徴することを特徴とする請求項5記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
  7. スパッタリングターゲットの下部外周部又は扁平部と、バッキングプレートの凹部周縁部との接合部の一部又は全部を溶解により合金化することを特徴とする請求項5又は6記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
  8. スパッタリングターゲット及びバッキングプレートの軸方向断面形状が、円形、楕円形又は矩形であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。





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