JP6624165B2 - 配電線故障点標定システム - Google Patents

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Description

本発明は、配電線故障点標定システムに関し、詳しくは、配電変電所から末端の需要家までの配電用送電線において、地絡または短絡等の電気事故時のサージ電流波形を記録するサージ電流波形記録装置および、サージ電界波形を記録するサージ電界波形記録装置ならびに、それらの記録波形より電気事故時の発生位置を推定する配電線故障点標定装置により構成される配電線故障点標定システムに関する。
非接地系配電線では中性点非接地であるため地絡しても地絡電流が少なく、送電端または受電端から見た電圧・電流の実効値によるいわゆる実効値型故障点標定装置や、事故相で測定した電圧・電流値から算出される故障点までのインピーダンスによる、インピーダンス型の故障点標定装置での故障点標定は困難であった。
そのため、鉄塔や電柱に電流センサー(CT)・電圧センサー(VT)または電界センサー・電磁界センサー等を設置して系統事故時のサージ電流(もしくは電圧)波形を記録し、その各観測地点間への到達時間差から故障点を標定するもの(特許文献1〜特許文献2)が多かった。また、事故時の事故相の対地電圧実効値を複数地点で観測記録し、その値が故障点に向かって減少することを利用して故障点標定するもの(特許文献3)もあった。
特許文献1では文番号[0007]等に故障点位置標定に零相電圧および零相電流のサージ波形データを用いることが述べられており、特許文献2では文番号[0007]等に零相電圧の検出方法が述べられている。
これらは送電線の電流信号の波形または電圧信号の波形を各相毎に計測し、変換器の二次側の電圧波形から零相波形を合成し、その波形データから事故時に発生したサージ波形部分を検出し、前記サージ波形部分の到達時間差から故障点を求めるものであるが、センサーを各相毎に設置することはセンサーそのものの価格や工事費などの点でコスト的に不利である。
一般に下位系統といわれる22kV〜33kV系統の送電線ではそこから得られる収益に比してこういった監視設備に要するコストの占める割合は大きくなっており、66kV以上の高圧系統と比して設備に対するコストダウンの要求が強くなっている。特に下位系統の配電線になるほど分岐が多く、各分岐送電線の末端にはセンサー1個と波形記録器1台のみ設置して故障点標定できることが望ましい。
特許文献5には送電線が幹線線路と分岐線線路から成る場合にサージの到達時間差から故障点を算出する方法が書かれており、一回線の送電線(分岐を含む)の場合の故障点位置標定はほとんどの場合、この方法で実施できる。
ところで、実際には非接地系統において負荷電流100A程度の配電線でも地絡時の電流は1〜2A程度であり、変流器(電流センサーまたはCTともいう)の誤差が1%程度であれば地絡電流値は誤差に埋もれて認識することが困難な場合も多い。
また、非接地系統の場合、地絡電流は送電線と対地間の静電容量によって流れるのであるから、地絡点では電流最大ながら、送電端や負荷端に行くほど地絡電流値は小さくなり、最末端では零となる。これは商用周波数の波形のみならずサージ電流波形においても同様で、対地インピーダンスの高い末端では地絡電流は殆ど流れない。そのため、地絡電流の測定は必ず送電区間の中程で行なう必要(特許文献1の図1)が有り、電流サージ波形の到達時間差で故障点標定する場合、電流センサーから送電線の末端までの区間では標定できなかった。
一方、末端では零相電圧値が最大となる。これは送電線の各部分において[単位長当たりの電圧値] (=[単位長当たりのインピーダンス]×[地絡電流値])による増分が累積し、末端ではそれが最大になることから明らかである。
ここで、末端と言うのは受電端を言う。送電端は変電所の母線であるが、これには通常複数の配電線路が接続されており、ある配電線で発生したサージ電流は変電所の母線を経由してそれに接続された他の配電線路に流れ込む。よって、母線は地絡点で発生したサージ電流の流れる先としては単なる中継点に過ぎない。
ところで、サージ波形はセンサーから波形記録装置までのケーブルの特性等の影響でその立ち上がりが訛って観測される場合が多い。全く同じ規格のセンサーやケーブル、波形記録器間ではその訛り方が同じであるので比較しやすいが、例えば一方は地絡時のサージ電圧波形であって、他方はサージ電流波形である場合、一般には故障点で発生したサージ電流波形が線路上を伝播する間に積分されたものが送電線両端の電圧センサーによって電圧サージ波形として認識されるのであるから基本的に波形が異なる。
立ち上がりが急峻な波形の場合は良いが、立ち上がりがなだらかな波形の場合は、サージ有りと判定する判定レベルの閾値が変わると、検出時点も変化するのでそれが誤差要因となる。そのためサージ波形の到達時間差で故障点標定を行なう場合はなるべく電流波形同士、または電圧波形同士でのサージ波形の到達時間差の比較になるようにすることが望ましい。
特許第3689078号 特許第4919592号 特許第5161930号 特許第4790050号 特許第4044489号
こういった点に鑑みて、本願が解決すべき課題は、負荷電流に対して事故電流がその数%程度以下となるような非接地系統の送電線においても事故検出やその事故位置標定に使用でき、地絡時に地絡電流が殆ど流れない配電用送電線の末端においても事故検出や事故位置標定が可能となり、かつ既存の装置より少ないセンサーで故障点位置標定が実現できる配電線故障点標定システムを提供することにある。
本願の発明者は当初配電用変電所の母線に接続された各線路の各相にサージ電流センサーを設置し、末端の受電端には各相にサージ電圧センサーを設置していたが、多数のデータ収集の結果から短絡および地絡事故時はどの相にも全く同一のタイミングでサージ波形が到達していることに気付いた。これはサージ到達時間差による故障点標定を行う上において、3相ともデータ収集するのは無駄であり、一相のみで良いことを示していた。また、地絡しても送電線の末端では地絡電流が流れないので、電流サージよりむしろ電圧サージを観測したほうが良いことも判った。
本願の発明者は通常各相に1個設置するサージセンサーを3相一回路毎に1個にしてもサージ到達タイミングの測定には何ら問題ないことに気付き、末端の受電端に非接触型電界センサーを三相一回路に付き一個用いることとしたのである。
この非接触型電界センサーは対送電線間および対大地間との静電容量によって送電線対大地間に印加されている電圧を分圧した電圧波形を検出することができるものである。これにより地絡事故の場合は送電線対大地間のサージ電圧波形を観測することができる。
一方、2線短絡事故の場合は3相の内2相に略同じ大きさの事故電流が流れるものの逆位相となるので周囲に発生する電界ベクトルは互いに打ち消し合って検出が困難である。そこで、本願の発明者は送電線に対して非接触なサージ電界検出器(以後サージ電界検出器またはサージ電界検出用アンテナもしくは単にアンテナという)[図4−1]を[図4−2]のように3相の送電線から異なる距離となるように配置することで短絡事故時にも検出可能な程度に十分な振幅のサージ電圧波形を検出することができると考えた。
ところで、サージ電圧波形は送電線の近隣に落雷するいわゆる誘導雷と言われる現象のような場合や末端の受電端に接続された変圧器の二次側(いわゆる負荷端と言われる)以降において何らかの急激な負荷変動(大口需要家の工場の電源投入等)が発生した場合にも観測される。
そのため本願では送電側となる上記配電用変電所においては、母線に接続された各送電線の各相に電流センサーを配置し、ここで交流電流波形を常時監視し、事故の有無を判断して事故発生検出時は事故直前のサージ波形を抽出するための時刻データを記録し、そのデータを用いて送電線末端の電界センサーで検出されたサージ波形が実事故時のものか非事故時のノイズなのかを判断している。
ところで、特許文献1ではその明細書の文番号[0020]にも書かれているように、送電線末端に電圧センサーだけではなく電流センサーも取り付けて事故検出しようとしている。しかしながら、非接地系の場合、末端の受電端では対地間非接地であるため途中の送電線で地絡事故が発生しても対地間電流(以後零相電流という)は殆ど流れないので十分な振幅の波形データを得ることが難しい。そこで本願の発明者は送電線の末端には非接触型電界センサーのみを配置することとしたのである。
一方、回線に1個の電界センサーのみでは短絡事故の場合、2相間を流れる事故電流が互いに打ち消しあうため電界センサーによって検出される事故サージ波形が小さくなってしまう可能性が有る。実際には僅かな回路の非対称性によって完全に打ち消しあうことが無いことや、短絡事故時は地絡事故時に比して大きな事故電流が流れるため電界センサーによるサージ波形の検出は全く不可能という訳ではないが、本願ではセンサーの位置をどの2相間も異なる距離に配置することで充分なサージ波形の振幅を観測することを原理的に可能としている。これが本願第一の発明の特徴である。
ところで、送電側の変電所端の電流データでは非接地系統の地絡事故にもかかわらず十分な振幅で商用周波数成分やサージ成分の波形データが得られる。これは配電変電所が配電線側から見て末端ではなく同一母線に接続された他の送電線路の対地静電容量によって地絡電流成分がその送電線路に流れ込み、電流波形として観測されるからである。
このようにして本願の発明者は送電端の各回線の各相毎に1個の電流センサー、受電端には各回線毎に1個の非接触電界センサーを配置することで、非接地系統においてより少ないセンサーで効率良く確実に故障点標定できるシステムを構築した。
これらの特徴を有する前記サージ電界波形記録装置はサージ電界検出用アンテナと、前記サージ電界検出用アンテナの出力を受ける高インピーダンス入力アンプと、前記高インピーダンス入力アンプの出力を受けてサージ成分を抽出する100kHz〜数MHz程度の周波数帯域を持ったバンドパスフィルターと、前記バンドパスフィルターの出力を受けてこれをサンプリング周波数数MHz程度でA/D変換する高速サンプリングA/D変換器と、A/D変換されたサージ電界瞬時値データを一定サンプル数分記憶するトリガー前メモリーと、前記サージ電界瞬時値データの絶対値が別途設定された値を超えたことを検出するトリガー検出部と、前記検出時に、前記トリガー前メモリー内の前記サージ電界瞬時値データを一定時間分記憶する主メモリーと、前記主メモリー内のデータをデータ通信用アンテナに出力する伝送部と、前記データ通信用アンテナとから成る。
一方、前記サージ電流波形記録装置は前記送電端側の送電線の各相毎に設置した変流器と、前記変成器二次側のシャント抵抗と、シャント抵抗両端の電圧波形を受ける入力アンプと、そのアンプの出力を受けてサージ成分を抽出する100kHz〜数MHz程度の周波数帯域を持ったバンドパスフィルターと、前記バンドパスフィルターの出力を受けてこれをサンプリング周波数数MHz程度でA/D変換する高速サンプリングA/D変換器と、A/D変換されたサージ電流瞬時値データを一定サンプル数分記憶するトリガー前メモリーと、前記サージ電流瞬時値データの絶対値が別途設定された値を超えたことを検出するトリガー検出部と、前記検出時、前記トリガー前メモリー内の前記サージ電流瞬時値データを一定時間分記憶する主メモリーと、前記主メモリー内のデータをデータ通信用アンテナに出力する伝送部と、前記データ通信用アンテナとから成る。
一方、前記故障点標定装置は演算機能を有するパソコンまたはサーバー装置等であって、通信回線に接続されおり、前記サージ電界波形記録装置およびサージ電流波形記録装置が出力した波形データを受信し、故障点標定演算を行いその結果を表示または保存する。このような装置で構成されたシステムは本願の第二の発明の特徴である。
また、この故障点標定演算は前記サージ電界波形データと前記サージ電流波形データの各々における波形の立ち上がり(もしくは立下り)点の時刻をT1[sec]およびT2[sec]、サージの伝播速度をν[km/ sec]、送電端から末端までの線路長をL[km]としたとき送電端からサージ発生点までの距離λ[km]をλ={L+ν・(T2−T1)}/2として算出することを特徴とする。これは本願の第三の発明の特徴である。
一方、上記サージ電流波形データによって地絡事故の存在は検出できたにも拘らず、そのサージ電流波形の立ち上がり(もしくは立下り)点を明確に検出できない場合が多い。それは非接地系送電線の場合、地絡しても地絡電流が負荷電流の数%程度の場合が多く、波形の立ち上がり時点が負荷電流のノイズ等に埋もれて検出困難となる場合があるためである。
そのような場合には、上記変電所の同一母線に接続された他の分岐送電線(フィーダーともいう)の末端に設置された第二のサージ電界検出器から得られた上記サージ電界波形の立ち上がり(もしくは立下り)点の時刻をT2[sec]、サージの伝播速度をν[km/ sec]、とし、二つのサージ電界検出器間の総線路長をL[km]として上記第二のサージ電界検出器設置点からサージ発生点までの送電線に沿った距離λ[km]をλ={L+ν・(T2−T1)}/2として算出することが本願第四の発明の特徴である。
本願発明により、従来故障点の標定には非接地系送電線の少なくとも2箇所に電流センサーを各々3個要していたものが送電端に電流センサー3個、受電端に非接触型電界センサー1個で済むこととなり、コスト的に有利である。また、非接地系送電端において地絡電流の値が小さすぎてその立ち上がり時点が検出できない場合でも受電端の電界センサー同士のサージ波形到達時間差による故障点標定が可能である。
非接地系統の場合、そもそも末端には地絡電流は流れてこないので電流センサーは末端付近に設置しても意味が無く、従って故障点標定が可能な区間も限られていたが、本願の手法では非接地系送電線の全区間に渡って標定可能である。
また、地絡事故のみならず短絡事故の場合も全く同じ装置構成で事故検出および故障点標定が可能である。
配電用送電線回路および本願システム全体の概念図 サージ電界波形記録装置とサージ電界検出アンテナの設置例の図 [図2]を上から見下ろしたところの図(上面図) アンテナの位置説明図1 アンテナの位置説明図2 [図4−1]においてアンテナから等距離の2送電線A相、B相間の短絡事故時のアンテナ電圧波形例 [図4−2]のようにアンテナから等距離でない2送電線A相、B相間の短絡事故時のアンテナ電圧波形例 サージ電界波形記録装置のブロック図 サージ電流波形記録装置のブロック図 系統モデルと本願システム(2フィーダーの場合)
以下に本願の実施形態を詳細に説明する。[図1]は本願のシステム全体を示す概念図である。配電変電所の母線3に接続された配電用送電線4の各相にCTセンサー5を取り付け、また前記配電用送電線4の末端にサージ電界波形記録装置を設置する。事故が発生すると電流サージ波形記録装置に接続されたCTセンサーおよびサージ電界波形記録装置に接続された電界検出アンテナで事故サージ電流波形および事故サージ電界波形がピックアップされそれぞれの波形記録器でデータとして保存される。電流サージ波形記録器は特許文献4の自動オシログラフにおいてデータサンプリング周波数が10MHz程度の波形記録機能を付加したものである。
一方サージ電界検出アンテナおよびサージ電界波形記録装置は送電鉄塔や配電線に直接取り付けられるものであってその外観は[図2]に示されている通りである。
[図3]は配電線の電柱に本願装置を取り付けて上から見た図である。
このサージ電界波形記録装置は、[図6−1]のブロック図のように、高インピーダンス入力アンプ43、バンドパスフィルター44、高速サンプリングA/D変換器45、トリガー検出部50、トリガー前メモリー46、主メモリー47、伝送部48などからなり、受電端側の上記電界検出用アンテナ42からの信号は高インピーダンス入力アンプ43で電力増幅され、低インピーダンス出力に変換された後、更に100kHz〜数MHz程度の周波数帯域を持ったバンドパスフィルター44を用いてサージ波形成分が抽出され、高速サンプリングA/D変換器45(サンプリング周波数10MHz程度)によってA/D変換することで電界サージ波形データが抽出され、トリガー前メモリー46に転送される。その転送はメモリーを上書きしつつ常時行なわれており、その瞬時値の絶対値が別途設定された値を超えた時、トリガー前メモリー46を通じて一定時間分の電界サージ波形データが主メモリー47に転送記憶され、伝送部48、データ通信用アンテナ49を通じてサーバーに送られる。
また、本願特許申請の範囲ではないため[図6−1]では省略しているが、正確なサンプリング時刻を得るためのGPS時刻同期部や太陽光パネルから電気エネルギーを得るための電源装置部も実際には実装している。
また、[図1]のサージ電流波形記録装置10は、[図6−2]のブロック図のように、入力アンプ54、バンドパスフィルター55、高速サンプリングA/D変換器56、トリガー検出部61、トリガー前メモリー57、主メモリー58、伝送部59などからなり、送電端側の送電線52に設置された変流器51およびその二次側出力間に接続されたシャント抵抗53からの信号は入力アンプ54で電力増幅された後、更に100kHz〜数MHz程度の周波数帯域を持ったバンドパスフィルター55を用いてサージ波形成分が抽出され、高速サンプリングA/D変換器56(サンプリング周波数10MHz程度)によってA/D変換することで商用周波数成分を含んだ電流サージ波形データが抽出され、トリガー前メモリー57に転送される。その転送はメモリーを上書きしつつ常時行なわれており、その瞬時値の絶対値が別途設定された値を超えた時、トリガー前メモリー57を通じて一定時間分の電流サージ波形データが主メモリー58に転送記憶され、伝送部59、データ通信用アンテナ60を通じてサーバーに送られる。
前記バンドパスフィルター55はサージ成分のみを抽出するものであるが、前記バンドパスフィルターの代わりにローパスフィルターを用いて商用周波数成分をも通過させ、前記商用周波数成分における事故電流成分の有無を検出し、得られたデータが事故か単なるノイズかを判定させても良い。また、前記バンドパスフィルターの手前に別途商用周波数成分を検出し記録するための全く別のハードウエアを設けても良い。
[図7]は配電用変電所の母線に送電線路が2回線接続されている場合の例である。
実際の運用時は[図7]のように変電所の母線から分岐した各送電線路の送電端に電流サージ波形記録器78を、前記各配電用送電線66、73の末端にサージ電界波形記録装置71、72を設置して配電線の送電端における電流サージ波形データおよび配電線の末端におけるサージ電界波形データを記録する。
収録された前記電流サージ波形データおよび前記サージ電界波形データは図1のようにネットワーク14を通じてサーバー装置15に送信される。一方、変電所内にはサージ電流波形を記録するためのサージ電流波形記録装置を設置しているが、この装置から商用周波の交流波形を抽出し、収録されたサージ波形が単なるノイズかまたは実際の事故波形の一部かを判断している。
1 送電端
2 受電端
3 配電変電所母線
4 配電用送電線
5 CTセンサー
6 事故点
7 サージ電界検出アンテナ
8 データ通信用アンテナ
9 データ通信用アンテナ
10 サージ電流波形記録装置
11 サージ電界波形記録装置
12 柱上変圧器
13 ネットワーク基地局
14 ネットワーク
15 サーバー
16 クライアントパソコン
17 サージ電界検出用アンテナ
18 電柱
19 サージ電界波形記録装置
20 腕金
21 サージ電界検出用アンテナ
22 送電線
23 サージ電界波形記録装置
24 碍子
25 電柱取り付けバンド
26 電柱
27 C相送電線
28 B相送電線
29 A相送電線
30 碍子
31 腕金
32 サージ電界検出用アンテナ
33 電柱
34 C相送電線
35 B相送電線
36 A相送電線
37 碍子
38 腕金
39 サージ電界検出用アンテナ
40 電柱
41 サージ電界波形記録装置
42 サージ電界検出用アンテナ
43 高インピーダンス入力アンプ
44 バンドパスフィルター
45 高速サンプリングA/D変換器
46 トリガー前メモリー
47 主メモリー
48 伝送部
49 データ通信用アンテナ
50 トリガー検出部
51 変流器
52 送電線
53 シャント抵抗
54 入力アンプ
55 バンドパスフィルター
56 高速サンプリングA/D変換器
57 トリガー前メモリー
58 主メモリー
59 伝送部
60 データ通信用アンテナ
61 トリガー検出部
62 サージ電流波形記録装置
63 送電端
64 受電端1
65 配電変電所母線
66 配電用送電線1
67 CTセンサー1
68 事故点
69 サージ電界検出用アンテナ1
70 データ通信用アンテナ1
71 サージ電界波形記録装置1
72 受電端2
73 配電用送電線2
74 CTセンサー2
75 サージ電界検出用アンテナ2
76 データ通信用アンテナ2
77 サージ電界波形記録装置2
78 サージ電流波形記録装置
79 データ通信用アンテナ

Claims (2)

  1. サージ電界波形記録装置と、サージ電流波形記録装置と、故障点標定装置とからなる配電線故障点標定システムであって、
    前記サージ電界波形記録装置はサージ電界検出用アンテナと、前記サージ電界検出用アンテナの出力を受ける高インピーダンス入力アンプと、前記高インピーダンス入力アンプの出力を受けてサージ成分を抽出する100kHz〜数MHz程度の通過周波数帯域を持ったバンドパスフィルターと、前記バンドパスフィルターの出力を受けてこれをサンプリング周波数数MHz程度以上でA/D変換する高速サンプリングA/D変換器と、A/D変換されたサージ電界瞬時値データを一定サンプル数分記憶するトリガー前メモリーと、前記サージ電界瞬時値データの絶対値が別途設定された値を超えた時、前記トリガー前メモリー内の前記サージ電界瞬時値データを一定時間分記憶する主メモリーと、前記主メモリー内のデータを通信回線に出力する伝送部とから成り、
    一方、前記サージ電流波形記録装置は送電端側の送電線の各相毎に設置した変流器と、前記変流器二次側のシャント抵抗と、シャント抵抗両端の電圧波形を受けてサージ成分を抽出する100kHz〜数MHz程度の周波数帯域を持ったバンドパスフィルターと、前記バンドパスフィルターの出力を受けてこれをサンプリング周波数数MHz程度でA/D変換する高速サンプリングA/D変換器と、A/D変換されたサージ電流瞬時値データを一定サンプル数分記憶するトリガー前メモリーと、前記サージ電流瞬時値データの絶対値が別途設定された値を超えた時、前記トリガー前メモリー内の前記サージ電流瞬時値データを一定時間分記憶する主メモリーと、前記主メモリー内のデータを通信回線に出力する伝送部とから成り、
    一方、前記故障点標定装置は演算機能を有する装置であって、通信回線に接続されており、前記サージ電界波形記録装置およびサージ電流波形記録装置が出力した波形データを受信し、故障点標定を行うことを特徴とし、
    前記配電線故障点標定システムは非接地系統の配電線において、その末端の受電端に上記サージ電界波形記録装置を受電端1箇所に付き1組設置したことを特徴とし、前記サージ電界波形記録装置は送電線の各相と平行で空間を隔てて非接触な前記サージ電界検出用アンテナをセンサーとして用い、更に前記サージ電界検出用アンテナは送電線の各相のラインに平行な平面上に設置された1枚の金属板もしくは電気的に接続された数本の金属棒であることを特徴とし、各相の送電線の内のいずれの2本ともその間の静電容量が等しく無い位置に設置したことを特徴とする配電線故障点標定システム。
  2. 請求項1に記載の配電線故障点標定システムにおいて、上記サージ電界波形データと上記サージ電流波形データの各々における波形の立ち上がり、もしくは立下り点の時刻をT1およびT2、サージの伝播速度をν[km/s]、送電端から末端までの線路長をL[m]としたとき送電端からサージ発生点までの距離λをλ={L+ν・(T2−T1)}/2として算出することを特徴とした配電線故障点標定システムであって、
    非接地系送電端において地絡電流の値が小さすぎてその立ち上がり時点が検出できない場合、上記送電端に接続された他の分岐送電線の末端に設置された第二のサージ電界検出器から得られた上記サージ電界波形の立ち上がり、もしくは立下り点の時刻をT2[sec]とし、二つのサージ電界検出器間の総線路長をL[km]として上記第二のサージ電界検出器設置点からサージ発生点までの送電線に沿った距離λ[km]をλ={L+ν・(T2−T1)}/2として算出することを特徴とした配電線故障点標定システム。

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