以下、本発明に係る画像処理装置及び画像形成装置の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置を用いた画像形成システムの全体を示す図である。図2は、画像形成装置の要部構成を示す機能ブロック図である。図3は、PCの要部構成を示す機能ブロック図である。
画像形成システム100は、情報処理装置としてのパーソナルコンピューター(以下、PCと称す)1と、本発明の一実施形態に係る画像処理装置としての画像形成装置2とを備える。これらPC1と、画像形成装置2とは、インターネット又はLAN等のネットワーク3により互いに接続されている。
また、画像形成システム100では、例えばユーザーからの操作指示に応じて、画像形成装置2に対して、PC1から印刷ジョブが送信されて、当該画像形成装置2で印刷ジョブを用いた印刷処理(画像形成処理)が実行される。更に、画像形成システム100では、後に詳述するように、PC1側で作成された入力用文字データが画像形成装置2に送られ、画像形成装置2において、後述の識別情報に対応付けられたボックス(入力用文字データが入力される入力領域)の領域内に、当該識別情報と同じ識別情報に対応付けられた入力用文字データを合成する合成処理が行われる。
画像形成装置2は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置2は、制御ユニット11と、表示部12と、画像メモリー13と、操作部14と、タッチパネル15と、通信部16と、画像読取部17と、画像形成部18と、記憶部19とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
画像読取部17は、原稿を光学的に読み取るスキャナーを有し、読み取った原稿の画像を示す画像データを生成し、この画像データを画像メモリー13や記憶部19に記憶させる。
画像形成部18は、図略の感光体ドラムの表面を均一帯電させ、感光体ドラムの表面を露光して、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光体ドラムの表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラムの表面のトナー像(画像)を、中間転写ベルトを介して記録紙に転写し、記録紙上のトナー像を定着させ、記録紙を排出する。例えば、画像読取部17で生成された画像データによって示される画像を記録紙に印刷する。
表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
表示部12の画面には、タッチパネル15が配置されている。タッチパネル15は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル15に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット11の後述する制御部21などに出力する。従って、タッチパネル15は、表示部12の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
操作部14は、決定キー、スタートキーなどのハードキーを備えている。
通信部16は、通信モジュールを備える通信インターフェイスである。
記憶部19は、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置である。
制御ユニット11は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、ASIC等である。この制御ユニット11は、上記のROMまたは記憶部19に記憶された画像処理プログラムが上記のプロセッサーにより実行されることにより、制御部21、表示制御部22、矩形抽出部23、識別情報割振部24、ボックス情報作成部25、入力用文字データ取得部26、及び画像処理部27として機能する。なお、制御ユニット11の制御部21、表示制御部22、矩形抽出部23、識別情報割振部24、ボックス情報作成部25、入力用文字データ取得部26、及び画像処理部27は、プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
制御部21は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。制御部21は、タッチパネル15から出力される検知信号に基づき、タッチパネル15に対するユーザー操作を受け付ける機能を有する。また、制御部21は、操作部14のハードキーに対するユーザー操作を受け付ける機能を有する。なお、操作部14及びタッチパネル15は、特許請求の範囲における操作受付部の一例である。
さらに、制御部21は、通信部16による通信動作を制御する機能を有する。通信部16は、制御部21による制御のもと、ネットワーク3を通じて、PC1等との間でデータを送受信する。
表示制御部22は、表示部12の動作を制御する。表示制御部22は、表示部12に、例えば、合成処理に用いられる、入力用文字データが入力される入力領域であるボックス等についての詳細項目を設定するための入力画面、情報の入力画面、あるいは画像形成装置2の操作ガイダンスなどを表示させる。
矩形抽出部23は、記憶部19等に記憶されている予め定められた矩形を示す画像を用いて、画像読取部17による読取で得られた原稿画像に対して、パターンマッチングを行うことにより、当該原稿画像から矩形(正方形や長方形を含む四角形)を示す画像を抽出する。更に、矩形抽出部23は、当該矩形を示す画像の当該原稿画像における座標位置に基づいて、当該矩形を示す画像の大きさ及び位置を検出する。当該抽出される矩形を示す画像は、後に詳述するように、ユーザーからの操作指示により、上記ボックスとして用いられる。
画像処理部27は、ユーザーにより当該矩形を示す画像がボックスに指定されて、入力用文字データが入力される入力領域とされたとき、当該ボックスの原稿画像における大きさ及び位置に基づいて、当該ボックスの領域内に入力用文字データを入力(合成)する。これにより、この入力領域(ボックス)に対して入力対象の入力用文字データを確実に入力可能としている。
識別情報割振部24は、矩形抽出部23によって抽出された矩形を示す画像に識別情報を順次割り振る。
識別情報割振部24が、抽出された矩形を示す画像に対し識別情報を順次割り振ると、制御部21は、矩形抽出部23によって抽出された矩形を示す画像と、当該矩形を示す画像について矩形抽出部23により検出された上記原稿画像における大きさ及び位置と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報とを対応付けて記憶部19に記憶させる。また、表示制御部22は、画像読取部17で読み取られた原稿画像を表示部12に表示させるとき、矩形抽出部23によって抽出された矩形を示す画像に、上記対応付けられた識別情報を重ねて表示部12に表示させる。
ボックス情報作成部25は、ユーザーから表示部12に表示されている矩形を示す画像を入力用文字データが入力される入力領域であるボックスとして指定する指定要求を上記操作受付部(操作部14及びタッチパネル15)が受け付けた場合に、その指定要求でボックスに指定された矩形を示す画像と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報とを対応付けて、当該ボックスのボックス情報として作成する。また、このボックス情報には、指定要求でボックスに指定された矩形を示す画像の上記原稿画像における大きさ及び位置が含まれている。
また、ボックス情報作成部25は、ユーザーから上記指定要求と、当該指定要求により指定されたボックスの種類として、(i)少なくとも一つの文字が上記入力用文字データと
して入力される標準ボックス、(ii)上記入力用文字データが各々入力される複数のボックスを一つのボックスとして連結した連結ボックス、及び(iii)予め定められたチェックマークが上記入力用文字データとして入力されるチェックボックス、のいずれかを選択する選択要求とを上記操作受付部が受け付けた場合に、上記指定要求でボックスに指定された矩形を示す画像と、当該矩形の上記原稿画像における大きさ及び位置と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、更に、上記選択要求によって選択されたボックスの種類とを対応付けて、当該ボックスのボックス情報として作成する。
また、表示制御部22は、ボックス情報作成部25がボックス情報を作成した場合に、上記原稿画像を表示部12に表示させるとき、ボックスの種類毎に互いに異なる表示方法でボックスを表示させる。
制御部21は、ボックス情報作成部25がボックス情報を作成した場合には、画像読取部17で読み取られた原稿画像と、当該ボックス情報とをテンプレートとして記憶部19に記憶させる。また、制御部21は、PC1に対して、ネットワーク3を介して記憶部19に記憶させた原稿画像のテンプレートと、指示信号とを通信部16により送信させる。当該指示信号は、PC1の表示部82において、ボックスに指定された矩形を示す画像に、この矩形を示す画像に割り振られた識別情報を対応付けて、これらの矩形を示す画像と識別情報とを上記テンプレートが示す原稿画像の上に重ねて入力画面として表示することを指示するものである。
更に、制御部21は、PC1に対して、ネットワーク3を介して記憶部19に記憶させた原稿画像のテンプレートを通信部16に送信させる場合に、PC1に対して、上記原稿画像として、上記指示信号とともに、当該テンプレートに含まれた、ボックスの種類毎に表示方法を互いに異ならせた画像を通信部16に送信させ、当該PC1の表示部82に入力画面として表示させる。
また、表示制御部22は、上記操作受付部(操作部14及びタッチパネル15)がボックスを指定する指定要求をユーザーから受け付けた後に、当該ボックスの大きさ、つまりボックスの高さ及び幅の各値の変更をユーザーから受け付けるための画像を表示部12に表示させる。
そして、制御部21は、操作受付部(操作部14及びタッチパネル15)がボックスの大きさを指定する値の入力による変更指示を受け付けたときに、受け付けた変更指示が示す大きさを、上記ボックスとして指定された矩形を示す画像の原稿画像における大きさとして、ボックス情報に含めて記憶部19に記憶させる。
入力用文字データ取得部26は、ネットワーク3を介してPC1から、上記ボックスに入力される入力用文字データと、当該入力用文字データに対応付けられた上記識別情報とを、通信部16を介して取得する。
制御部21は、入力用文字データ取得部26が、上記入力用文字データと、これに対応付けられた識別情報とを取得したとき、当該取得した入力用文字データ及び識別情報を入力データファイルとして記憶部19に記憶させる。なお、記憶部19には、少なくとも一つの上記テンプレートが記憶されていればよいが、本実施形態では、記憶部19に複数のテンプレートが記憶されているものとする。また、記憶部19には、少なくとも一つの上記入力データファイルが記憶されていればよいが、本実施形態では、記憶部19に複数の入力データファイルが記憶されているものとする。そして、表示制御部22は、記憶部19に記憶されているテンプレートの一覧と、当該記憶部19に記憶されている入力データファイルの一覧とを表示部12に表示させる。
画像処理部27は、画像読取部17による原稿読取で得られた原稿画像など、画像メモリー13内の画像データに対して各種の画像処理を施す。また、画像処理部27は、上記指定要求によって指定された前記ボックスである矩形を示す画像に対して、記憶部19に記憶されている入力データファイルに含まれる入力用文字データを合成処理する。例えば、画像処理部27は、テンプレートが示す原稿画像におけるボックスの領域内に、入力データファイルに含まれ、当該ボックスに割り振られた識別情報と同じ識別情報に対応付けられた入力用文字データを合成処理して、合成結果画像を作成する。
また、表示制御部22が、上記テンプレートの一覧と、上記入力データファイルの一覧とを表示部12に表示させたときに、上記操作受付部が、ユーザーからの操作指示により、テンプレートの一覧から選択された一つのテンプレートと、入力データファイルの一覧から選択された一つの入力データファイルとを指定する指示を受け付けた場合には、画像処理部27は、選択された一つのテンプレートが示す上記原稿画像における上記識別情報が示すボックスに指定された矩形を示す画像の領域内に、上記選択された一つの入力データファイルに含まれており、当該識別情報と同じ識別情報に対応付けられた入力用文字データを合成処理して、合成結果画像を作成する。
また、表示制御部22は、画像処理部27が作成した合成結果画像を表示部12に表示させる。
PC1は、制御ユニット70と、操作部81と、表示部82と、送受信部83と、HDD84とを有する。これら各部は、互いにCPUバスによりデータ又は信号の送受信が可能とされている。
操作部81は、キーボード、マウス、又はタッチパネルを有し、この操作部81には、ユーザーにより、印刷対象とする印刷用データ(印刷ジョブ)及びこれに用いる画像形成装置2を指定する印刷指示等が入力される。
表示部82は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、ユーザーに対する操作案内等を表示する。
送受信部83は、LANボード等の通信モジュールから構成されており、当該送受信部83に接続されたネットワーク3を介して、画像形成装置2と種々のデータや信号の送受信を行う。送受信部83は、画像形成装置2から原稿画像のテンプレートを受信する。
制御ユニット70は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、ASICである。この制御ユニット70は、上記HDD84等に記憶された入力用文字データ作成プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部71、表示制御部72、受付部73、及び印刷ジョブ生成部74として機能する。なお、制御ユニット70の制御部71、表示制御部72、受付部73、及び印刷ジョブ生成部74は、上記入力用文字データ作成プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
制御部71は、PC1の全体的な動作制御を司る。
表示制御部72は、表示部82の動作を制御する。また、表示制御部72は、受付部73が受け付けた指示信号に従って後述の入力画面を表示部82に表示させる制御等を行う。
受付部73は、送受信部83を介して画像形成装置2から表示部82での上記テンプレートの表示方法を指示する上記指示信号を受け付ける(詳細は後述)。
また、制御部71は、操作部81に対するユーザーの操作に応じて、HDD84に記憶されているドキュメントデータや、PC1の外部、例えば当該PC1のUSBポートに接続されたUSBメモリー等からドキュメントデータを読み出す。
ドキュメントデータは、例えばPC1で実行されるワードプロセッサー等のアプリケーションで作成された平仮名や漢字などの日本語文字、アルファベット、数字、アットマークや郵便マークなどの特殊文字を含んだデータである。
印刷ジョブ生成部74は、制御部71によって読み出されたドキュメントデータから印刷ジョブを生成する。例えば、印刷ジョブ生成部74は、HDD84に記憶されたプリンタードライバーに従って動作することで、上記ドキュメントデータを、画像形成装置2に適したプリンター言語によるフォーマットに変換して印刷データ(例えば、PRNファイル)とし、この印刷データを含む印刷処理用の印刷ジョブを生成する。なお、当該印刷ジョブは、上記印刷データ(つまり、上記フォーマットに変換された入力用文字データ)と、当該入力用文字データに対応付けられた識別情報とを有するものである(詳細は後述)。
以下、上記のように構成された画像形成システム100の動作について図4乃至図6を用いて具体的に説明する。図4は、画像形成装置での原稿画像のテンプレートを作成する処理の流れを示すフローチャートである。図5は、PCでの処理の流れを示すフローチャートである。図6は、画像形成装置での合成結果画像を作成する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、画像形成装置2において、ユーザーが図7に示す原稿Gを画像読取部17にセットして、操作部14のスタートキーを操作すると、これにより原稿読取指示が制御部21に受け付けられ、制御部21は、画像読取部17に原稿Gの画像を読み取らせ、読み取られた原稿Gの画像を示す画像データ(原稿画像G1)を画像メモリー13に記憶させる(ステップS1)。
続いて、矩形抽出部23が、読取で得られた原稿Gの原稿画像G1から矩形を示す画像を抽出する(ステップS2)。また、矩形抽出部23は、原稿画像から上記矩形を示す画像を抽出するとともに、当該矩形を示す画像の当該原稿画像における大きさ及び位置を検出する。
ここで、矩形抽出部23が、原稿画像G1から矩形を示す画像を一つも抽出できない場合(ステップS2でNO)、処理は終了する。
一方、矩形抽出部23が、原稿画像G1から少なくとも一つ以上矩形を示す画像を抽出できた場合には(ステップS2でYES)、識別情報割振部24が、矩形抽出部23によって抽出された矩形を示す各画像に識別情報を順次割り振る(ステップS3)。例えば、原稿画像G1において、30個の矩形を示す画像が矩形抽出部23によって抽出された場合、図8に示すように、30個の各矩形を示す画像には、抽出された順番に応じて、識別情報割振部24が、(1)〜(30)の各識別情報を、対応する矩形を示す画像の位置に割り振る。
また、表示制御部22は、図9に示すように、画像読取部17で読み取られた原稿画像G1を表示部12に表示させるとともに、記憶部19に記憶されているテンプレートに含まれる矩形を示す画像と、この矩形を示す画像に割り振られている識別情報とを原稿画像G1の上で重ねて、表示部12に表示させる(ステップS4)。
続いて、制御部21は、タッチパネル(操作受付部)15により、原稿画像G1における矩形を示す画像を上記ボックスとして指定する指定要求を受け付けたかどうかを判別する(ステップS5)。例えば、図9に示す表示画面(入力画面)において、ボックスとして指定する矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下され、これがタッチパネル15により検出されたとき、制御部21は、上記指定要求を受け付けたと判別する。制御部21が、指定要求が受け付けられなかったと判別した場合、処理は了する(ステップS5でNO)。
尚、上記の説明以外に、ユーザーが矩形を示す画像を上記ボックスとして指定する際に、当該ユーザーが操作部14に設けられた図略の数字キーのうち、この矩形を示す画像に割り振られた識別情報に対応した数字キーを押下することにより、数字を示す指示が入力され、制御部21が、この入力された数字が矩形を示す画像を指定されたボックスと判別する構成としてもよい。
一方、制御部21は、指定要求が受け付けられたと判別した場合(ステップS5でYES)、その指定要求によって指定されたボックスについて、ボックスの種類がユーザーにより選択されたかを判別する。例えば、制御部21は、入力キー12aがユーザーにより押下され、続けて標準ボックスとして指定する矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下され、更に保存キー12eがユーザーにより押下されたことが、タッチパネル15により検出されたときに、当該ボックスを標準ボックスとする選択要求を受け付けたと判別する(ステップS6)。また、制御部21は、キャンセルキー12fがユーザーにより押下され、タッチパネル15により検出された場合に、ステップS5での指定要求が取り消されたと判断する。
標準ボックスとする選択要求が受け付けられたと判別した場合(ステップS6でYES)、制御部21は、その標準ボックスの大きさを指定する指示が入力されたか否かを判別する(ステップS7)。例えば、制御部21は、標準ボックスとする選択要求を受け付けた後、標準ボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことをタッチパネル15により検出されたときに、この標準ボックスの大きさ(つまり、上記入力領域の範囲)を指定する指示を受け付ける。
制御部21が、標準ボックスの大きさを指定する指示が入力されていないと判別した場合(ステップS7でNO)、例えば、保存キー12eが押下された後予め定められた時間内に標準ボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことをタッチパネル15によって検出されない場合、ボックス情報作成部25は、ボックス情報の作成を行う(ステップS9)。
すなわち、ボックス情報作成部25は、上記ステップS5での指定要求でボックスに指定された矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、選択要求によって選択されたボックスの種類とを対応付けて、当該ボックスのボックス情報として作成する。
例えば、図9に例示するように、(18)、(27)、(29)、及び(30)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの各矩形を示す画像が標準ボックスとして選択された場合には、ボックス情報作成部25は、これら4つの各矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置と、対応する矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、標準ボックスであることを示す情報に対応付けて、4つのボックス毎に、ボックス情報を作成する。そして、制御部21は、これらのボックス情報をテンプレートとして記憶部19に記憶させる。尚、矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置は、矩形である当該原稿画像G1での座標における任意の点(例えば最も上、かつ、最も左の点)を(0,0)としたxy座標で規定される。これにより、例えば、図10に示すように、記憶部19には、ボックス情報として、ボックスに指定された矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、ボックスの種類と、矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置としての当該矩形を示す画像の4点の位置とが記憶される。
一方、制御部21が、標準ボックスの大きさを指定する指示を受け付けたと判別した場合には(ステップS7でYES)、表示制御部22は、図11に示す表示画面を表示部12に表示させる。例えば、(18)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像が標準ボックスとして選択された後、その大きさの変更を制御部21が受け付ける場合には、図11に例示するように、表示制御部22は、変更後の高さ及び幅をそれぞれ入力させるための高さ入力キー12g及び幅入力キー12hを表示部12に表示させる。そして、ユーザーがタッチパネル15又は操作部14の図略の数字キーを操作して、所望の高さ及び幅の値を入力する。これにより、入力された高さ及び幅が、変更後の高さ及び幅として、制御部21に受け付けられる。表示制御部22は、図11に示すように、高さ入力キー12g及び幅入力キー12hの領域内にそれぞれ受け付けられた高さ及び幅を表示させる。また、表示制御部22は、実行キー12iがユーザーにより押下され、タッチパネル15により当該押下が検出されたとき、図9に示す表示画面を表示部12に表示させる。
尚、上記の説明以外に、制御部21は、標準ボックスについての上記所望の高さ及び幅の値が入力された後、保存キー12eがユーザーにより押下され、タッチパネル15により当該押下が検出されたときに、当該標準ボックスでの変更後の高さ及び幅として入力された高さ及び幅を受け付ける構成でもよい。また、ユーザーが上記数字キー等で所望の高さ及び幅の値を入力する以外に、ユーザーがタッチパネル15上で標準ボックスとして選択した矩形を示す画像をドラッグして当該画像の大きさを変更することにより、制御部21が当該標準ボックスの大きさの変更を受け付ける構成でもよい。
そして、ボックス情報作成部25は、保存キー12eがユーザーにより押下され、タッチパネル15により検出された場合に、上記受け付けられた変更後の高さ及び幅の各値を、(18)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像の大きさとして、当該(18)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像に対応するボックスのボックス情報に含めて記憶部19に記憶させる。
また、制御部21は、標準ボックスとする選択要求を受け付けなかったと判別した場合(ステップS6でNO)、連結ボックスとする選択要求を受け付けたかを判別する(ステップS10)。例えば、制御部21は、入力キー12aがユーザーにより押下され、続けて連結ボックスとして指定する矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下され、更に連結キー12cがユーザーにより押下されたことをタッチパネル15により検出されたときに、当該ボックスを連結ボックスとする選択要求を受け付けたと判別する。
制御部21は、連結ボックスとする選択要求を受け付けたと判別した場合(ステップS10でYES)、その連結ボックスの大きさを指定する指示が入力されたかを判別する(ステップS7)。例えば、制御部21は、連結ボックスとする選択要求を受け付けた後、連結ボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことをタッチパネル15により検出されたときに、この連結ボックスの大きさ(つまり、上記入力領域の範囲)を指定する指示を受け付ける。
制御部21が、連結ボックスの大きさを指定する指示を受け付けていないと判別した場合(ステップS7でNO)、例えば、連結キー12cが押下された後、予め定められた時間内に連結ボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことをタッチパネル15によって検出されない場合、ボックス情報作成部25は、ボックス情報の作成を行う(ステップS9)。
例えば、図9に示す(14)、(15)、及び(16)の識別情報がそれぞれ割り振られた3つの矩形を示す画像が連結ボックスとして選択された場合には、ボックス情報作成部25は、これら3つの各矩形を示す画像の原稿画像G1におけるそれぞれの大きさ及び位置と、対応する矩形を示す画像に割り振られた識別情報とを、一つの連結ボックスであることを示す一つのボックス情報を作成する。このボックス情報には、(14)、(15)、及び(16)の識別情報がそれぞれ割り振られた3つの各矩形を示す画像が、互いに独立して入力用文字データが入力可能なサブボックスであることを示す情報が含まれている。
また、例えば、図9に示す(19)、(20)、(21)、及び(22)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの矩形を示す画像が連結ボックスとして選択された場合には、ボックス情報作成部25は、これら4つの各矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置と、対応する矩形を示す画像に割り振られた識別情報とを、一つの連結ボックスであることを示す一つのボックス情報を作成する。このボックス情報には、(19)、(20)、(21)、及び(22)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの各矩形を示す画像が、上記サブボックスであることを示す情報が含まれている。そして、ボックス情報作成部25は、これらのボックス情報をテンプレートとして記憶部19に記憶させる。
一方、制御部21が、連結ボックスの大きさを指定する指示を受け付けたと判別した場合には(ステップS7でYES)、表示制御部22は、図11に示す表示画面を表示部12に表示させる。例えば、(14)、(15)、及び(16)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像が連結ボックスとして選択された後、その大きさを指定する指示を受け付ける場合には、図11に例示するように、表示制御部22は、変更後の高さ及び幅を示す値をそれぞれ入力させるための高さ入力キー12g及び幅入力キー12hを表示部12に表示させる。そして、ユーザーがタッチパネル15又は操作部14の図略の数字キーに対して、所望の高さ及び幅の値を入力する。これにより、入力された高さ及び幅が変更後の高さ及び幅として制御部21に受け付けられる。表示制御部22は、図11に示すように、高さ入力キー12g及び幅入力キー12hの領域内にそれぞれ受け付けた高さ及び幅を表示させる。また、表示制御部22は、実行キー12iがユーザーにより押下され、タッチパネル15により検出されたとき、図9に示す表示画面を表示部12に表示させる。そして、制御部21が、保存キー12eが押下されたことを検出すると、ボックス情報作成部25は、受け付けた変更後の高さ及び幅の各値を、(14)、(15)、及び(16)の識別情報が割り振られた3つの矩形が結合してなる1つの矩形を示す画像の大きさとして、当該(14)、(15)、及び(16)の識別情報が割り振られた矩形を示す連結ボックスのボックス情報に含めて記憶部19に記憶させる。
尚、上記の説明以外に、制御部21は、連結ボックスについての上記所望の高さ及び幅の値が入力された後、保存キー12eがユーザーにより押下され、タッチパネル15により当該押下が検出されたときに、当該連結ボックスでの変更後の高さ及び幅として入力された高さ及び幅を受け付ける構成でもよい。また、ユーザーが上記数字キー等で所望の高さ及び幅の値を入力する以外に、ユーザーがタッチパネル15上で連結ボックスとして選択した矩形を示す画像をドラッグして当該画像の大きさを変更することにより、制御部21が当該連結ボックスの大きさの変更を受け付ける構成でもよい。
制御部21が、連結ボックスとする選択要求が受け付けられていないと判別した場合(ステップS10でNO)、チェックボックスとする選択要求を受け付けたかどうかを判別する(ステップS11)。例えば、制御部21は、入力キー12aがユーザーにより押下され、続けてチェックボックスとして指定する矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下され、更にチェックキー12dがユーザーにより押下されたことをタッチパネル15により検出されたとき、当該ボックスをチェックボックスとする選択要求を受け付けたと判別する。
制御部21が、チェックボックスとする選択要求が受け付けられたと判別した場合(ステップS11でYES)、制御部21は、そのチェックボックスの大きさを指定する指示を受け付けたか否かを判別する(ステップS7)。例えば、制御部21は、チェックボックスとする選択要求を受け付けた後、チェックボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことをタッチパネル15により検出されたときに、このチェックボックスの大きさ(つまり、上記入力領域の範囲)を指定する指示を受け付ける。
制御部21が、チェックボックスの大きさを指定する指示を受け付けていないと判別した場合(ステップS7でNO)、例えば、チェックキー12dが押下された後予め定められた時間内にチェックボックスとして指定された矩形を示す画像を表示する部分がユーザーにより押下されたことがタッチパネル15により検出されない場合、ボックス情報作成部25は、ボックス情報の作成を行う(ステップS9)。
例えば、図9に示す(5)、(6)、(7)、及び(8)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの矩形を示す画像がチェックボックスとして選択された場合には、ボックス情報作成部25は、これら4つの各矩形を示す画像の原稿画像G1における大きさ及び位置と、対応する矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、チェックボックスであることを示す情報に対応付けて、4つのボックス毎に、ボックス情報をそれぞれ作成する。そして、ボックス情報作成部25は、後述するように、これらのボックス情報をテンプレートとして記憶部19に記憶させる。
一方、制御部21が、チェックボックスの大きさ大きさを指定する指示を受け付けたと判別した場合(ステップS7でYES)、表示制御部22は、図11に示す表示画面を表示部12に表示させる。例えば、(5)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像がチェックボックスとして選択された後、その大きさを指定する指示が受け付けられた場合には、図11に例示するように、表示制御部22は、変更後の高さ及び幅をそれぞれ入力させるための高さ入力キー12g及び幅入力キー12hを表示部12に表示させる。
そして、ユーザーがタッチパネル15又は操作部14の図略の数字キーに対して、所望の高さ及び幅の値を入力する。これにより、入力された高さ及び幅が変更後の高さ及び幅として制御部21に受け付けられる。表示制御部22は、図11に示すように、高さ入力キー12g及び幅入力キー12hの領域内にそれぞれ受け付けた高さ及び幅を表示させる。また、表示制御部22は、実行キー12iがユーザーにより押下され、タッチパネル15により検出されたとき、図9に示す表示画面を表示部12に表示させる。そして、制御部21が、保存キー12eが押下されたことを検出した場合に、ボックス情報作成部25は、受け付けた変更後の高さ及び幅の各値を、(5)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像の大きさとして扱い、当該(5)の識別情報が割り振られた矩形を示す画像に対応するチェックボックスのボックス情報に含めて記憶部19に記憶させる。
尚、上記の説明以外に、制御部21は、チェックボックスについての上記所望の高さ及び幅の値が入力された後、保存キー12eがユーザーにより押下され、タッチパネル15により当該押下が検出されたときに、当該チェックボックスでの変更後の高さ及び幅として入力された高さ及び幅を受け付ける構成でもよい。また、ユーザーが上記数字キー等で所望の高さ及び幅の値を入力する以外に、ユーザーがタッチパネル15上でチェックボックスとして選択した矩形を示す画像をドラッグして当該画像の大きさを変更することにより、制御部21が当該チェックボックスの大きさの変更を受け付ける構成でもよい。
制御部21が、チェックボックスとする選択要求が受け付けられなかったと判別した場合(ステップS11でNO)、処理は、ステップS5に戻る。
ボックス情報作成部25がボックス情報の作成を終了すると、制御部21は、全てのボックスについてボックス情報の作成が終了したかどうかについて判別する(ステップS12)。ボックス情報作成部25が、全てのボックスについてボックス情報の作成が終了していないと判別した場合は(ステップS12でNO)、処理はステップS5に戻る。
一方、ボックス情報作成部25が、全てのボックスについてボックス情報の作成が終了したと判別した場合は(ステップS12でYES)、制御部21は、上記原稿画像G1と、ボックス情報作成部25が作成した全てのボックス情報とを、当該原稿画像G1のテンプレートTとして記憶部19に記憶させる(ステップS13)。
また、表示制御部22は、上記テンプレートTにおいて、標準ボックス、連結ボックス、及びチェックボックスを互いに異なる表示方法で表示部12に表示させる。例えば、表示制御部22は、ボックス情報作成部25がボックスのボックス情報を作成した場合に、ボックスの種類毎に互いに異なる表示方法で当該ボックスを表示部12に表示させる。表示制御部22は、例えば、図12に示すように、標準ボックスに選択された矩形を示す画像、つまり(18)、(27)、(29)、及び(30)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの矩形を示す画像を、一点鎖線の矩形で囲んで表示させる。また、表示制御部22は、連結ボックスに選択された矩形を示す画像、つまり(14)、(15)、及び(16)の識別情報がそれぞれ割り振られた3つの矩形を示す画像と、(19)、(20)、(21)、及び(22)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの矩形を示す画像とを、二点鎖線の矩形で囲んで表示させる。また、表示制御部22は、チェックボックスに選択された矩形を示す画像、つまり(5)、(6)、(7)、及び(8)の識別情報がそれぞれ割り振られた4つの矩形を示す画像を、点線の矩形で囲んで表示させる。このような互いに異なる表示部12での表示は、ボックス情報作成部25がボックスのボックス情報を作成する毎に実行されている。尚、この説明以外に、例えば、表示制御部22が、ボックスの種類毎に互いに異なる色の矩形でボックスを囲んで表示するようにしてもよい。また、連結ボックスに含まれたサブボックスも他のボックスと異なる表示方法で表示部12に表示させてもよい。
その後、制御部21は、PC1に対して、ネットワーク3を介して記憶部19に記憶させた原稿画像のテンプレートTと、当該PC1の表示部82において、上記テンプレートTに含まれた原稿画像、ボックスに指定された矩形を示す画像、及びこの矩形を示す画像に割り振られた識別情報を対応付けて入力画面として表示することを指示する指示信号とを通信部16に送信させる(ステップS14)。また、制御部21が、この指示信号に対し、PC1の表示部82に表示される入力画面において、当該テンプレートTに含まれたボックスの種類毎に互いに異なる表示方法でボックスを表示することを指示する指示信号を含ませている。
続いて、PC1では、受付部73が送受信部83を介して画像形成装置2からテンプレートTと指示信号とを受け付けたかどうかについて判別する(ステップS15)。テンプレートTと指示信号とを受け付けなければ(ステップS15でNO)、PC1は、待機状態となる。
一方、受付部73が、テンプレートTと指示信号とを送受信部83を介して受け付ければ(ステップS15でYES)、制御部71は、当該テンプレートTに含まれたボックスに入力される入力用文字データの作成が開始されるかどうかについて判別する(ステップS16)。例えば、受付部73が、テンプレートTと指示信号とを受け付けた場合、制御部71は、表示制御部72を介して入力用文字データの作成を開始するか否かを問い合わせる旨の表示を表示部82に行わせる。操作部81がユーザーから入力用文字データの作成を開始する指示の操作を受け付けなければ(ステップS16でNO)、制御部71は、PC1を待機状態とする。
また、操作部81が、ユーザーから入力用文字データの作成を開始する指示の操作を受け付ければ(ステップS16でYES)、表示制御部72は、受付部73が受け付けた指示信号に従って、受け付けたテンプレートTを図13に例を示すようにして表示部82に表示させる(ステップS17)。ユーザーは、操作部81を操作することにより、ワードプロセッサー等のアプリケーションを起動して、当該アプリケーションでドキュメントデータ(入力用文字データ)を作成する(ステップS18)。
また、上記入力画面では、図13に示すように、表示部82に表示されるテンプレートTでは、原稿画像に加えて、上記ステップS5でボックスに指定された矩形を示す画像と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報と、ボックスの選択された種類とが表示される。つまり、この入力画面では、入力用文字データが入力される入力領域(ボックス)が、その対応する矩形を示す画像に割り振られた識別情報とともに表示されているので、ユーザーはボックスを認識しつつ、当該ボックスに入力されるドキュメントデータを容易に作成することができる。
例えば、ユーザーがPC1においてワードプロセッサーや表計算ソフト等のアプリケーションを起動し、そのアプリケーションを用いて、予め定められたフォーマットからなるデータファイルDを作成する。ユーザーは、アプリケーションを用いて、当該フォーマットが示す配列通りに、数字や「入力文字」を、操作部81の操作により入力して配置することで、図14に例を示すような配列からなるデータファイルDを作成する。このデータファイルDでは、上記各識別情報を示す数字が予め定められたそれぞれの位置に配置される。そして、各識別情報の配置位置から、予め定められた数のスペースを空けた位置に、入力用文字データとしての数値や文字等が配置される。このように識別情報や入力用文字データが配置することにより、画像形成装置2における、画像処理部27等による、データファイルDからの識別情報及び入力用文字データの読み出しを可能にしている。なお、データファイルDは、記憶部84の「Form Application」84aの領域に記憶される。
例えば、図14に示すように、(18)の識別情報が割り振られた位置に隣接させて、矩形を示す画像に対応する標準ボックス用の入力用文字データとして「777」が入力される。
また、(14)、(15)、及び(16)の識別情報が連結ボックスとしての識別情報であるとすると、(14)の識別情報が割り振られた位置に隣接させて、連結ボックス用の入力用文字データとして、予め定められた区切り文字(例えば「,」)を介在させて、それぞれのサブボックス入力される各入力用文字データが連続した状態で配置される。例えば、図14に示す例では、上記サブボックス単位の入力用文字データが「07」、「25」、及び「2016」とされ、(14)の識別情報に隣接させて「07,25,2016」が配置される。
また、(5)の識別情報がチェックボックスとしての識別情報であるとすると、(5)の識別情報が割り振られた位置に隣接させて、チェックボックス用の入力用文字データとして「×」が配置される。
その後、PC1では、ユーザーによる操作部81の操作で、画像形成装置2に送信する対象として、HDD84の「Form Application」84aの領域からデータファイルDが選択されると、印刷ジョブ生成部74が、当該選択されたデータファイルDを用いて印刷ジョブを生成する(ステップS19)。
例えば、ユーザーが操作部81を操作することにより、プリンタードライバーを起動すると、表示制御部72が、図15に例示するように、ジョブ82aのタブが選択された入力画面を表示部82に表示させる。そして、ユーザーが操作部81を操作することにより、上記入力画面での「Form Application」82bの欄を選択して、更に、HDD84の「Form Application」84aの領域からデータファイルDを選択すると、印刷ジョブ生成部74は、データファイルDを、画像形成装置2に適した上記印刷データ(画像形成装置2に適したプリンター言語によるフォーマットに変換されたデータ)とし、この印刷データを含む印刷処理用の印刷ジョブを生成する。
このとき、印刷ジョブ生成部74は、データファイルD内の入力用文字データ部分のみを印刷データに変換する。印刷ジョブ生成部74は、識別情報部分については、対応する入力用文字データを示す情報を追加した上で、別データとして、印刷ジョブに組み込まれる。すなわち、この印刷ジョブでは、図14に示したデータファイルDにおいて、(5)、(6)、----、(29)、(30)の識別情報は、印刷データに変換されておらず、入力用文字データのみが、画像形成装置2での印刷用のデータに変換されている。
続いて、制御部71は、ボックスに入力される入力用文字データと上記の別データとを含む印刷ジョブを、送受信部83から、ネットワーク3を介して画像形成装置2に送信させる(ステップS20)。
画像形成装置2では、制御部21が、通信部16を介してPC1からの印刷ジョブを入力用文字データ取得部26が受信したか否かについて判別する(ステップS21)。制御部21は、入力用文字データ取得部26が印刷ジョブを受信するまでは(ステップS21でNO)、画像形成装置2を待機状態とする。
一方、制御部21は、入力用文字データ取得部26が通信部16を介してPC1からの印刷ジョブを受信したとき(ステップS21でYES)、この印刷ジョブに含まれた上記入力用文字データと上記別データ(識別情報を含む)を、入力データファイルとして、記憶部19に記憶させる(ステップS22)。記憶部19には、図16に示すように、入力データファイル領域19bに入力データファイルが記憶され、テンプレート領域19aに、画像読取部17で読み取られた原稿画像Gと、ボックス情報作成部25で作成されたボックス情報とを含むテンプレートTが記憶される。
上記操作受付部に対するユーザーの操作に応じて、表示制御部22は、記憶部19に記憶されている、テンプレートT及び入力データファイルの各一覧を表示部12に表示させる(ステップS23)。例えば、表示制御部22は、図17に示す表示画面を表示部12に表示させる。
その後、制御部21は、操作部14に対するユーザーの操作指示により、一つのテンプレートと一つの入力データファイルとが選択されたかどうかについて判別する(ステップS24)。一つのテンプレートと一つの入力データファイルとが選択されなければ(ステップS24でNO)、画像形成装置2は、待機状態となる。
一方、制御部21が、一つのテンプレートと一つの入力データファイルとが選択されたことを検出した場合(ステップS24でYES)、制御部21は、その選択されたテンプレートと入力データファイルとを用いた合成処理を画像処理部27に行わせる(ステップS25)。
例えば、ステップS24が行われる際、表示制御部22は、表示部12に、図17に例を示す表示画面を表示させる。この表示画面では、ユーザーが、テンプレートの一覧を示す表示欄12jから「Payment Form」の欄を押下し、この押下がタッチパネル15により検出されると、制御部21は、当該「Payment Form」をテンプレートとする選択を受け付ける。また、ユーザーがタッチパネル15において入力データファイルの一覧を示す表示欄12kから「Payment Form Info」の欄を押下し、この押下がタッチパネル15により検出されると、制御部21は、当該「Payment Form Info」を入力データファイルとする選択を受け付ける。
更には、合成キー12lがユーザーにより押下され、この押下がタッチパネル15により検出された場合、制御部21は、これら選択された「Payment Form」のテンプレートと、「Payment Form Info」の入力データファイルとを用いた合成処理を画像処理部27に
実行させる。
上記合成処理では、画像処理部27は、図18に示すように、合成処理対象の「Payment Form」のテンプレートT、及び「Payment Form Info」の入力データファイルIを、それぞれ記憶部19のテンプレート領域19a(図16)及び入力データファイル領域19b(図16)から読み出す。そして、画像処理部27は、「Payment Form」のテンプレートTが示す原稿画像における識別情報が示すボックスに指定された矩形を示す画像の領域内に、「Payment Form Info」の入力データファイルに含まれ、当該識別情報と同じ識別情報に対応付けられた入力用文字データを配置してこれら両画像を合成処理して、合成結果画像を作成する。また、この作成された合成結果画像は、画像メモリー13や記憶部19に記憶される。
例えば、画像処理部27は、図18に示す「Payment Form」のテンプレートTにおける、(27)の識別情報が示すボックス(標準ボックスであるものとする)に指定された矩形を示す画像の領域内に、同一の識別情報(27)に対応付けられた入力用文字データとしての「山田太郎」を配置して、これら両画像を合成処理する。画像処理部27は、(27)の識別情報が示すボックスが標準ボックスであることを「Payment Form」のテンプレートTに含まれている上記ボックス情報に基づいて判別する。画像処理部27は、(27)の識別情報に対応付けられている入力用文字データが「山田太郎」であることを、上記の別データに含まれる、識別情報に対応する入力用文字データを示す情報に基づいて判別する。
また、画像処理部27は、(14)、(15)、及び(16)の識別情報が示すボックス(連結ボックスであるものとする)に指定された3つの矩形を示す画像の領域内に、同一性を有する識別情報(14)に対応付けられた入力用文字データとしての「07,25,2016」をPayment Form Info」の入力データファイルIから読み出し、(14)の識別情報に対応付けられたボックスに「07」を配置し、(15)の識別情報に対応付けられたボックスに「25」を配置し、(16)の識別情報に対応付けられたボックスに「2016」を配置して、各ボックスとしての矩形を示す画像と、入力用文字データの画像とを合成処理する。画像処理部27は、(14)、(15)、及び(16)の識別情報が示すボックスが連結ボックスであることを「Payment Form」のテンプレートTに含まれている上記ボックス情報に基づいて判別する。そして、画像処理部27は、この場合、連続する識別情報のうち、最も若い番号の識別情報に隣接して配置されている入力用文字データを、当該合成に用いる入力用文字データとし、この入力用文字データとしての「07,25,2016」において「,」で区切られた各「07」「25」「2016」を、その並び順に、それぞれ当該連結ボックスをなすサブボックスのうち、最も若い番号の識別番号に対応するサブボックスから順次配置していく。
また、画像処理部27は、(5)の識別情報が示すボックス(チェックボックスであるものとする)に指定された矩形を示す画像の領域内に、入力用文字データとしての「×」を配置してこれら両画像を合成処理する。画像処理部27は、(5)の識別情報が示すボックスがチェックボックスであることを「Payment Form」のテンプレートTに含まれている上記ボックス情報に基づいて判別する。画像処理部27は、(5)の識別情報に対応付けられている入力用文字データが「×」であることを、上記の別データに含まれる、識別情報に対応する入力用文字データを示す情報に基づいて判別する。
続いて、表示制御部22は、図19に示すように、画像処理部27が作成した合成結果画像Fを表示部12に表示させる(ステップS26)。
その後、制御部21は、上記合成結果画像Fの印刷が要求されているかどうかについて判別する(ステップS27)。例えば、図19に示した表示画面において、制御部21が、ユーザーによって印刷キー12nが押下されたことを検出した場合、制御部21は合成結果画像Fの印刷が要求されていると判断して、画像形成部18に当該合成結果画像Fの印刷処理を行わせる(ステップS28)。
一方、制御部21が、ユーザーによって保存キー12eが押下されたことを検出した場合、制御部21は現時点で合成結果画像Fの印刷が要求されていないと判断して、当該合成結果画像Fを記憶部19に保存させる(ステップS29)。
以上のように本実施形態では、テンプレートTの作成時には、矩形抽出部23が画像読取部17による読取で得られた原稿画像から矩形を示す画像を抽出して、当該矩形を示す画像の原稿画像における大きさ及び位置を検出し、識別情報割振部24が抽出された矩形を示す画像に識別情報を順次割り振っている。また、表示制御部22は、上記原稿画像と、抽出された矩形を示す画像と、この矩形を示す画像に対し割り振られた識別情報とを対応付けて、表示部12に表示させている。また、ボックス情報作成部25は、指定要求でボックスに指定された矩形を示す画像と、当該矩形を示す画像の原稿画像における大きさ及び位置と、当該矩形を示す画像に割り振られた識別情報とを対応付けて、当該ボックスのボックス情報として作成している。また、制御部21は、ボックス情報作成部25がボックス情報を作成した場合には、原稿画像と、当該ボックス情報とを含むテンプレートとして記憶部19に記憶させている。
本実施形態では、画像処理部27が、テンプレートTが示す原稿画像における識別情報が示すボックスに指定された矩形を示す画像の領域内に、入力データファイルに含まれ、当該識別情報と同じ識別情報に対応付けられた入力用文字データを配置してこれら両画像を合成処理して、合成結果画像を作成するため、原稿画像におけるユーザー所望の位置に所望の文字等を配置した印刷を簡単に行うことができる。また、ユーザーは、上述したテンプレートTの作成及びデータファイルDの作成により、簡単に、原稿画像における入力用文字データの配置位置や、入力文字データの内容を変更することが可能である。
すなわち、本実施形態では、ユーザーが、読取済みの原稿において、入力用文字データを入力させるボックスの位置を変更する場合、制御部21は、記憶部19から原稿画像のテンプレートに含まれた原稿画像を読み出して、この原稿画像に対する矩形抽出部23と識別情報割振部24とによる処理で、変更後のボックスを認識するため、その後、ボックス情報作成部25により、変更後のボックスに対応したボックス情報を作成させれば、原稿の新たな読取動作を行うことなく、入力用文字データを入力させるボックスの位置を簡単に変更することができる。
このため、本実施形態では、従来と異なり、入力用文字データの入力が求められている画像に対して、当該入力用文字データを簡単に合成することが可能になる。
尚、上記の説明では、PC(情報処理装置)1側にプリンタードライバーに従って動作する印刷ジョブ生成部74を設けた場合について説明したが、本発明は画像形成装置2の入力用文字データ取得部26がPC1で作成された入力用文字データを取得するものであればよく、例えば、入力用文字データ取得部26がPC1で作成されたドキュメントデータを入力用文字データとして取得し、その取得した入力用文字データを画像形成装置2に設けたプリンタードライバーで印刷処理用の印刷データに変換する構成でもよい。この場合、上記印刷ジョブ生成部74を画像形成装置2が備えることになる。
また、上記実施形態では、図1乃至図19を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。