JP6622351B2 - 非接触給電用電線接続デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、非接触給電装置に用いられる送電コイルなど電線を用いた電気回路において、電流の経路が交差する回路を構成する際に用いて好適な電線接続デバイスに関する。
近年、電気自動車などの電気で駆動する移動車両に、機械的な接触なく電力を供給する非接触給電装置の開発、実用化が行われている。非接触給電装置は、電力を供給する送電コイルを備えた送電回路と、供給された電力を受電する受電コイルを備えた受電側回路から主に構成されている。この非接触給電装置は、送電コイルと受電コイルとの電磁誘導作用に基づいて給電が行われる。即ち、送電コイルに流れる電流によって発生した磁界によって受電コイルに電流が誘導されて給電が行われる。
送電回路は、高周波の交流を発生させる電源と、送電コイルから主に構成されている。送電コイルは、略U字状に曲げられた電線の向かい合う部分が平行になる様にして配置された平面状のループコイルであり、移動車両が通行する路面や路肩の壁などに、車両の進行方向に沿って配置されるものである。受電回路は、送電コイルから所定の距離だけ離れて配置される受電コイルと、受電コイルが接続されたコンバータなどの整流回路等から主に構成されている。受電回路はコンバータなどを介してバッテリーやモーターの駆動回路などに接続され、受電した電力を供給する。
この様な非接触給電装置では、送電コイルが発生する高周波磁界が、例えば移動車両の軌道に沿って配置されている他のケーブルや導電性の部品など、受電コイル以外の部分に電流を誘導し、障害を発生させてしまうという問題がある。この問題を解決するため、送電コイルの電線が平行に配置されている部分にて2本の電線を交差させ、それぞれの電流の経路の位置を入れ替えることが行われている(例えば特許文献1参照。)。即ち、2本の電線を交差させてその配置位置を入れ替え、交差した他方の電線が延びていた方向に一方の電線を配置して、2本の電線の配置位置を入れかえる。なお、以降において前述の様に電線を交差させて電流の経路の位置を入れ替えて配置することを「捻架を設ける」とも記載する。また、この電線が交差された部分を含む電線の部分を「捻架」とも記載する。この様にして送電コイルの複数箇所に捻架を設けると、送電コイルは、長手方向に捻った様な形となり、複数のループが形成されることになる(図6参照。)。
この様にされた送電コイルに電流が流れると、捻架が設けられた箇所を挟んで隣り合うループに、それぞれ逆向きの磁界が発生する。このため、例えば送電コイルと隣接してケーブルが配線されている場合には、ケーブルに隣接する送電コイルのループの区間毎に、それぞれ逆向きの電流が誘導される。結果としてケーブルに流れる電流は互いに打ち消され、障害の発生が防がれる。
特開2011−223703号公報
一般に、非接触給電装置の送電コイルを設置する場合には、移動車両が通行する路面の軌道などに沿って、電線を所定の間隔で略平行に配置して送電コイルを形成する。上述の特許文献1に記載された技術では、この電線を設置する際に、所定の箇所で電線を交差させて捻架を設ける必要がある。
しかしながら、電気自動車などの移動車両に電力を供給する送電コイルは、より多くの電流を流す必要があり、太い径の電線が一般に用いられる。その様な電線は容易に曲げることができないため、捻架を設ける作業に多くの労力を要してしまうという問題があった。また、捻架を設けた箇所及び捻架を設けるために電線を曲げて配置した箇所では、給電効率が悪くなってしまうという問題もあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、容易に捻架を設けることが可能で、給電効率のよい非接触給電装置の送電コイルを構成することができる電線接続デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の電線接続デバイスは、二本の電線からなる第1の電線の組と、他の二本の電線からなる第2の電線の組との間に配置され、前記第1の電線の組と前記第2の電線の組を電気的に接続する電線接続デバイスであって、筐体と、前記筐体の前記第1の電線の組側の面における前記第1の電線の組の一方の電線の端部が接続される第1の接続部と、前記筐体の前記第1の電線の組側の面における前記第1の電線の組の他方の電線の端部が接続される第2の接続部と、前記筐体の前記第2の電線の組側の面における前記第2の電線の組の一方の電線の端部が接続される第3の接続部と、前記筐体の前記第2の電線の組側の面における前記第2の電線の組の他方の電線の端部が接続される第4の接続部と、前記第1の接続部と前記第4の接続部を電気的に接続する第1の導電部と、前記第2の接続部と前記第3の接続部を電気的に接続する第2の導電部とを少なくとも備え、前記第1の導電部と前記第2の導電部のそれぞれは電気的に絶縁され、交差していることを特徴とする。
上記発明においては、前記第1の接続部は、前記第3の接続部と向かい合う位置に配置され、前記第2の接続部は、前記第4の接続部と向かい合う位置に配置されていることを特徴とすることが好ましい。
さらに上記発明においては、前記第1の導電部及び前記第2の導電部の少なくとも一方に、蓄電部が設けられていることを特徴とすることが好ましい。
さらに上記発明においては、前記筐体は、少なくとも防水性能あるいは防塵性能の一方の性能を有していることを特徴とすることが好ましい。
さらに上記発明においては、前記第1の電線の組、および前記第2の電線の組は同一の平面に配置されるものであり、前記平面と直交する方向の前記筐体の寸法、及び前記平面において前記第1の電線の組あるいは前記第2の電線の組が延びる方向と交わる方向の寸法は、前記第1の電線の組、及び前記第2の電線の組を設置するに必要とされる設置寸法と同一であることを特徴とすることが好ましい。
本発明の電線接続デバイスによれば、向かい合う二組の電線の組の間に配置し、それぞれの電線の端部を接続するだけで容易に捻架を設けることができ、給電効率のよい非接触給電装置の送電コイルを構成することができるという効果を奏する。
本発明の電線接続デバイスを用いた送電コイルの一例を示す正面図である。 図2(a)は、本発明にかかる電線接続デバイスの一例を示す正面図である。図2(b)は、本発明に係る電線接続デバイスの一例を示す側面図である。 本発明に係る電線接続デバイスの等価回路を示す図である。 図4(a)は、本発明に係る電線接続デバイスの一状態における電流の向きを説明する図である。図4(b)は、本発明に係る電線接続デバイスの他の状態における電流の向きを説明する図である。 本発明の電線接続デバイスを用いた送電コイルに電流が流れる状態の一例を説明する図である。 従来の送電コイルの一例を説明する図である。
この発明の一実施形態に係る電線接続デバイス1について、図1から図5を参照しながら説明する。本実施形態では、本発明にかかる電線接続デバイス1が、電気で駆動する屋外の移動車両用の非接触給電装置の送電回路100に用いられる例に適用して以降の説明を行う。なお、以降の説明に於いて、上下、左右、前後の方向は特に断りのない限り図中に記載の方向とする。
本実施形態に係る送電回路100は、送電コイル200と高周波交流電源である電源300から主に構成されている。この送電回路100は、送電コイル200と図示されていない移動車両に設けられた受電コイルとの電磁誘導の相互誘電作業に基づいて移動車両に電力を供給するものである。送電コイル200は、必要な磁界を発生するコイルであり、その幅がWで、同一平面内で移動車両の進行方向に長い平面状の形をなしている。送電コイル200の開放端側の端部は、それぞれ電源300に接続されている。
本実施形態では、送電コイル200が、電線50L〜53L、電線50R〜53R、及び電線54と、電線接続デバイス1A〜1Dから構成されている例に適用して、以降の説明を行う。なお、電線接続デバイス1A〜1Dはいずれも同一のデバイスであり、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rはそれぞれ同一の長さの電線である。
電線50L〜53Lは、それぞれの端部が向かい合うようにして、送電コイル200が延びる方向である前側に向かって直線状に配置されている。電線50R〜53Rも同様に、それぞれの端部が向かい合うようにして、前側に向かって直線状に配置されている。電線50L〜53Lと電線50R〜53Rは、それぞれ向かいあい、幅Wの間隔で平行に配置されている。なお以降において、それぞれ向かい合う電線50Lと電線50Rの電線の組を総称して電線対50とも記載する。同様に電線51Lと電線51Rの組を電線対51と記載し、他の電線の組についても同様に記載する。
電線対50〜53のそれぞれの間には、それぞれ電線接続デバイス1A〜1Cが配置されている。電線対50〜53のそれぞれの端部は、対応するそれぞれの電線接続デバイス1A〜1Cに電気的に接続されている。また、電線対53前側の端部には、電線接続デバイス1Dが接続されている。この電線接続デバイス1Dの電線対53とは反対側の部分に、電線54がU字状に曲げられて接続されている。また、電線対50の電線接続デバイス1Aとは反対側の端部は、電源300に接続されている。
電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rは、図示されていない保持具等によって路面80から所定の高さhだけ離れた位置で支持されている。また、電線接続デバイス1A〜1Dは、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rと略同一の高さで、図示されていない支持部材に支持されている(図2(b)参照。)。具体的には、電線接続デバイス1A〜1Dは、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rが接続される部分である詳細は後述する接続部11〜14の高さが、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rの高さと略同一になるように支持されている。
<電線接続デバイスの説明>
次に本実施形態にかかる電線接続デバイス1A〜1Dの構成について、主に図2〜3を参照して説明を行う。なお、電線接続デバイス1A〜1Dはいずれも同一のデバイスである。以降において電線接続デバイス1A〜1Dを総称して「電線接続デバイス1」とも記載する。
本実施形態にかかる電線接続デバイス1は、筐体2と接続部11、接続部12、接続部13及び接続部14から主に構成されている。接続部11〜14は、送電コイル200を構成する電線が電気的に接続されて固定される部分である。接続部11〜14には、電線を電気的に接続して固定するための図示されていない公知の接続端子が設けられている。なお、電線50L〜53L、電線50R〜53R、及び電線54のそれぞれの端部にも、接続部11〜14の接続端子に対応した端子がそれぞれ設けられており、対応する電線接続デバイス1の接続部11〜14に接続するだけで、それぞれを電気的に接続して固定できる様になっている。
筐体2は、硬化樹脂や他の公知の部材からなる略直方体のカバーであり、詳細は後述する導電部3、導電部4など覆っている。この筐体2は、防水加工及び防塵加工が施されている。即ち筐体2は、電線接続デバイス1を屋外に設置した場合であっても、内部の部品が、雨や埃など設置場所における外的要因による悪影響を受けない様に保護する防水性能、及び防塵性能を備えている。なお、例えば筐体2の内側に、磁気シールド材などを設けることにより、筐体2が、内部の部品が外部の電磁場の変動などの影響を受けることを防ぐ電磁シールド性能を備えたものとしてもよい。あるいは他の外的要因から内部の部品を保護するための性能を備えていてもよい。以降に於いて、電線接続デバイス1を構成する部品等に好ましくない影響を与える設置場所の外的な環境要因から、内部の部品等を保護する性能を「耐環境性能」とも記載する。
筐体2の一方の側面には、接続部11及び接続部12が、送電コイル200の左右方向の幅と同じ幅Wで設けられている。また、接続部11及び接続部12が設けられた側面と向かい合う側面に、接続部13及び接続部14が、幅Wで設けられている。接続部11〜14は同一の平面上に並ぶように配置され、接続部11と向かい合う位置に接続部13が、接続部12と向かい合う位置に接続部14が配置されて筐体2に固定されている。なお、本実施形態における接続部11が特許請求の範囲における第1の接続部と、接続部12が第2の接続部と、接続部13が第3の接続部と、接続部14が第4の接続部とされている。
筐体2の内側には、図示されていない導電部3、及び導電部4が設けられている。導電部3は、接続部11と接続部14を電気的に接続する導電体であり、それぞれの端部が接続部11及び接続部14に電気的に接続されて筐体2に固定されている。導電部4は、接続部12と接続部13を電気的に接続する導体であり、それぞれの端部が接続部12及び接続部13に電気的に接続されて筐体2に固定されている。導電部3及び導電部4は、例えば銅板などの公知の導電性の部材が所定の形状に加工されたものや、ケーブルなどの公知の導電性部材が用いられたものであってもよく、特に限定するものではない。
導電部3と導電部4は、それらの間に絶縁性の部材が配置されたり、あるいは十分な絶縁距離が設けられたりしてそれぞれが絶縁されている。即ち、導電部3と導電部4は、それぞれの間で不要な電流が流れることがないように絶縁され、且つ導電部3と導電部4を流れる電流のそれぞれの経路が交差するように、筐体2の内側に配置されている。なお本実施形態における導電部3が、特許請求の範囲における第1の導電部と、導電部4が第2の導電部とされている。
導電部3には、図示されていないコンデンサ部21とコンデンサ部24が、接続部11と接続部14との間で直列接続されるように設けられている。導電部4にも同様に、図示されていないコンデンサ部22とコンデンサ部23が、接続部12と接続部13の間で直列接続されるように設けられている(図3参照。)。本実施形態では、このコンデンサ部21〜24(以降においてコンデンサ部21〜24を総称して「コンデンサ部」とも記載する。)が、送電回路100を構成する電気回路のコンデンサ(キャパシタ)として利用される例に適用して以降の説明を行う。なお、コンデンサ部は、複数のコンデンサ素子(キャパシタ素子)が接続されてモジュール化されたものであっても、所定の静電容量を有した一つのコンデンサであってもよい。あるいは送電回路100を構成する回路のリアクタンス、及び電源300の周波数等と対応した所定の静電容量を備えた他の公知の蓄電デバイスであってもよい。また、コンデンサ部の数や配置場所は上記に限定される訳ではなく、例えば、コンデンサ部21〜24のいずれか1つ以上を設けた構成としたり、導電部3あるいは導電部4のいずれか一方にのみコンデンサ部を設けた構成としたりしてもよい。なお、本実施形態におけるコンデンサ部21〜24が、特許請求の範囲における蓄電部とされている。
筐体2の接続部11〜14が設けられた側面と隣合う側面には、固定部25が設けられている。固定部25は、電線接続デバイス1を配置する路面などに設けられた支持部材等に電線接続デバイス1を固定する際に用いられるものである。
本実施形態では、電線接続デバイス1の筐体2の上下方向の高さが、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rを配置する際に必要とされる電線の設置空間の上下方向の高さhと同一の寸法となっている。また、電線接続デバイス1の筐体2の幅、即ち筐体2の、接続部11と接続部12が並ぶ左右方向の長さは、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rを配置する際に必要とされる電線の設置空間の幅Wと同じ寸法となっている。なお、筐体2の高さ及び幅は、電線50L〜53L、及び電線50R〜53Rを配置する際に必要とされる電線の設置空間の高さ及び幅の範囲内であればh、及びWと異なる寸法であってもよい。なお本実施形態における設置空間の上下方向の高さ及び幅が、特許請求の範囲における設置寸法とされている。
<作用の説明>
続いて、本発明に係る電線接続デバイス1の作用について、主に図4を参照して電線接続デバイス1Aを例に説明を行う。なお、電線接続デバイス1B〜1Dの作用も電線接続デバイス1Aと同様である。
はじめに電源300から電流Iが、電線接続デバイス1Aに向かって電線50Lを流れる例に適用して説明を行う。電線50Lを流れた電流Iは、接続部11aから電線接続デバイス1Aに入力される。接続部11aから入力された電流Iは、導電部3を流れて接続部14aから出力され、電線接続デバイス1Aから離れる方向に向かって電線51Rを流れる。電線51Rを流れた電流は、電線対51よりも前側に配置されている送電コイル200の他の部分を流れ、電流Iとは逆向きの電流Iとして電線51Lを電線接続デバイス1Aに向かって流れる。
電線51Lを流れた電流Iは、接続部13aから電線接続デバイス1Aに入力され、導電部4を流れて接続部12aから出力される。接続部12aから出力された電流Iは、電線50Rを流れて電源300に戻る(図4(a)参照。)。
電源300から電流Iが、電線接続デバイス1Aに向かって電線50Rを流れる場合には、上記とは逆の順番で電流が流れる。即ち、電源300から電流Iが、電線接続デバイス1Aに向かう方向に電線50Rを流れ、接続部12aに入力される。接続部14aに入力された電流Iは、導電部4を流れ、接続部13aから出力されて、電線接続デバイス1Aから離れる方向に向かって電線51Lを流れる。そして電線51Lを流れた電流Iは、電線対51よりも前側に配置されている送電コイル200の他の部分を流れ、電流Iとは逆向きの電流Iとして、電線接続デバイス1Aに向かって電線51Rを流れ、接続部14aに入力される。接続部14aに入力された電流Iは、接続部11aから出力されて電線50Lを流れて電源300に戻る。
次に、電線接続デバイス1を用いた送電コイル200の作用について主に図5を参照し説明を行う。以降の説明では、図5に示されているように、電源300から電線50Lに電流Iが前側に向かって流れ、電線50Rに、電流Iとは逆向きの電流Iが電源300に向かって流れる例に適用して以降の説明を行う。
電源300から、電線接続デバイス1Aに向かって電線50Lを流れた電流Iは、電線接続デバイス1Aの接続部11aに入力され、接続部14aから出力されて、電線51Rを流れる。電線51Rを流れた電流Iは、電線接続デバイス1Bの接続部12bに入力され、接続部13bから出力されて、電線52Lを流れる。電流Iは同様に、電線接続デバイス1Cに入力され、続いて電線53Rを流れて電線接続デバイス1Dの接続部12dに入力される。電線接続デバイス1Dに入力された電流Iは、接続部13dから出力されて、電線54を流れて接続部14dに入力される。接続部14dに入力された電流Iは、電流Iとは逆向きの電流Iとして接続部11dから出力され、電線53Lを流れ、電線接続デバイス1Cの接続部13cに入力される。電流Iは、以降同様に電線52R、電線接続デバイス1B、電線51L、電線接続デバイス1A、電線50Rを流れて電源300に戻る。
この様に電流が流れると、例えば電線接続デバイス1A、電線接続デバイス1B、電線51R,51Lにて囲まれた部分であるループABの内側に、図5の裏側から表側に向かう方向に磁界が発生する。そしてこの発生した磁界によって、送電コイル200の左側に平行に隣接して設けられているケーブル400のループABと隣り合う部分に、前側に向かう電流Iが誘導される。
また、電線接続デバイス1B、電線接続デバイス1C、電線52R,52Lにて囲まれた部分であるループBCの内側には、図5の表側から裏側に向かう方向に磁界が発生する。そしてこの発生した磁界によって、ケーブル400のループBCと隣り合う部分に後側に向かう電流Iが誘導される。前述の様に、電線51R〜53R及び電線51L〜53Lはいずれもそれぞれ同じ長さであるため、ループABとループBCの大きさは同一である。このため各ループにて生じる磁界の大きさは同一であり、当該磁界によってケーブル400に誘導される電流の大きさは同一となる。このため、ループABとループBCにて誘導された電流Iと電流Iはそれぞれ打ち消される。同様に他の隣接するループにて誘導される電流も互いに打ち消されるため、送電コイル200に流れる電流による影響が低減される。
上記の構成からなる電線接続デバイス1によれば、接続部11と接続部14を電気的に接続する導電部3と、接続部12と接続部13を電気的接続する導電部4が、それぞれ交差して設けられている。このため、二組の電線の間に電線接続デバイス1を配置して、それぞれの電線の端部を接続するだけの作業で、容易に捻架を設けることが可能となる。このため、例えば電気自動車などの移動車両に電力を供給するために太く曲げにくい電線を用いて送電コイルを構成する場合であっても、それぞれの電線の端部を電線接続デバイス1の接続部11〜14に接続するだけの作業で、容易に捻架を設けることができる。
また、本発明に係る電線接続デバイス1では、接続部11は接続部13と向かい合う位置、接続部12は、接続部14と向かい合う位置に配置されている。このため、移動車両の軌道に沿って平行に配置された電線の間に電線接続デバイス1を配置し、それぞれの電線の端部を接続部11〜14に接続するだけで容易に捻架を設けることができ、捻架を設けるために電線を徐々に曲げるといった追加の作業を行う必要がない。一般に電気自動車などの移動車両に電力を供給する送電コイルは、より多くの電流を流す必要があり、太い径の電線が一般に用いられるため、急な角度で曲げることが難しい。このため、従来、電線を交差させるために、捻架を設ける箇所から一定程度離れた部分から、それぞれの電線を近づける様に徐々に曲げて捻架を設けなければならなかった。このようにすると、本来の送電コイルの幅よりも狭い区間が長くなってしまう。捻架を設けた箇所や、2つの電線の間隔が狭い箇所では給電効率が悪くなるため、従来の方法で捻架を設けた場合には、給電効率の悪い区間が長くなってしまう。一方、本発明に係る電線接続デバイス1を用いれば、捻架を設けるために電線の配置の幅を狭める必要がなく、捻架を設けても給電効率が悪くなる区間を最小限に抑えることができる。このため、給電効率のよい非接触給電装置の送電コイルを構成することが可能となる。
本発明にかかる電線接続デバイス1には、導電部3及び導電部4に、コンデンサ部21〜24が設けられている。通常、送電コイルには、例えば共振回路を形成するために、送電コイルのリアクタンスと対応した静電容量のコンデンサ(キャパシタ)が設けられる。本発明に係る電線接続デバイス1では、導電部3及び導電部4にコンデンサ部が設けられているため、送電回路に必要なコンデンサを送電コイル中に追加で設ける必要がない。また、送電回路に必要なコンデンサを分散して送電コイルに配置することが容易に行える。また、例えばコンデンサ部21〜24の静電容量を、送電コイルを構成する電線の所定の長さに応じた容量としておけば、例えば、移動車両の軌道を変更するなどの理由で、送電コイルの長さを変更する場合であっても、電線接続デバイス1を取り外し、あるいは追加で設置するだけの作業で送電コイルの共振調整を行うことも可能となる。また、送電コイルにおいてコンデンサ部が設けられる部分は、電流がコンデンサ部の形状等によっては流れる電流が電線の電流経路から離れる方向に拡散して流れてしまい、給電効率が低下してしまう場合がある。その様に給電効率に悪影響を及ぼすコンデンサ部を、同様に給電効率の悪い捻架の部分である電線接続デバイス1の内部に設けることで、給電効率の低下する部分の範囲を短くすることができる。
また、本発明にかかる電線接続デバイス1には、防水、防塵性能などの耐環境性能を有した筐体2が用いられている。このため、電線接続デバイス1を屋外に設置した場合であっても、周囲の環境変動の影響を受け、内部の導電部3や導電部4あるいはコンデンサ部21〜24等が悪影響を受けてしまうことを抑制できる。
また、本発明にかかる電線接続デバイス1の筐体2の寸法は、送電コイル200を構成する電線を設置する際に必要とされる電線の設置空間の寸法と同一となっている。このため、電線接続デバイス1を配置するために、送電コイル200を設置する路面等に追加の加工を行うことなく設置することができる。このため任意の場所に送電コイル200を容易に設置することができる。このため、例えば送電コイル200の長さを変更する作業を行う場合であっても容易にその作業を行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、コンデンサ部を導電部3及び導電部4に設けた構成について説明を行ったが、コンデンサ部を設けない構成としてもよい。また、上記実施例では、本発明に係る電線接続デバイスを、屋外を走行する移動車両の非接触給電装置の送電コイルに用いる例に適用して説明を行ったが、工場内などの室内において、物資を移動する際に用いられる搬送システムの非接触給電装置の送電コイルに用いてもよい。また、本発明の電線接続デバイスを、非接触給電装置の送電コイル以外の他の公知の電気回路の捻架を設ける部分に用いてもよい。本発明を上記の実施形態に適用したものに限られることなく、これらの実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定するものではない。
1,1A〜1D・・・電線接続デバイス
11,11a〜11d,12,12a〜12d,13,13a〜13d,14,14a〜14d・・・接続部 2・・・筐体 3,4・・・導電部
21,22,23,24・・・コンデンサ部 25・・・固定部
50L〜53L,50R〜53L、54・・・電線
80・・・路面 100・・・送電回路 200・・・送電コイル
300・・・電源

Claims (5)

  1. 二本の電線からなり、少なくともその端側に平行に配置された部分を有する第1の電線の組と、他の二本の電線からなり、少なくともその端側に平行に配置された部分を有する第2の電線の組との間に配置され、前記第1の電線の組と前記第2の電線の組を電気的に接続する非接触給電用電線接続デバイスであって、
    筐体と、
    前記筐体の前記第1の電線の組側の面における前記第1の電線の組の一方の電線の端部が接続される第1の接続部と、
    前記筐体の前記第1の電線の組側の面における前記第1の電線の組の他方の電線の端部が接続される第2の接続部と、
    前記筐体の前記第2の電線の組側の面における前記第2の電線の組の一方の電線の端部が接続される第3の接続部と、
    前記筐体の前記第2の電線の組側の面における前記第2の電線の組の他方の電線の端部が接続される第4の接続部と、
    前記第1の接続部と前記第4の接続部を電気的に接続する第1の導電部と、
    前記第2の接続部と前記第3の接続部を電気的に接続する第2の導電部と、
    を少なくとも備え、
    前記第1の導電部と前記第2の導電部のそれぞれは電気的に絶縁され、交差していることを特徴とする非接触給電用電線接続デバイス。
  2. 前記第1の接続部は、前記第3の接続部と向かい合う位置に配置され、
    前記第2の接続部は、前記第4の接続部と向かい合う位置に配置されていることを特徴とする
    請求項1に記載の非接触給電用電線接続デバイス。
  3. 前記第1の導電部及び前記第2の導電部の少なくとも一方に、蓄電部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非接触給電用電線接続デバイス。
  4. 前記筐体は、少なくとも防水性能あるいは防塵性能の一方を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の非接触給電用電線接続デバイス。
  5. 前記第1の電線の組、および前記第2の電線の組は同一の平面に配置されるものであり、
    前記平面と直交する方向の前記筐体の寸法、及び前記平面において前記第1の電線の組あるいは前記第2の電線の組が延びる方向と交わる方向の寸法は、前記第1の電線の組、及び前記第2の電線の組を設置するに必要とされる設置寸法と同一であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の非接触給電用電線接続デバイス。
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