JP6618358B2 - 下流フロー制御を有する臓器灌流装置 - Google Patents

下流フロー制御を有する臓器灌流装置 Download PDF

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Description

関連技術分野は、臓器のモニタリング、臓器の生存能力保持及び/又は修復、並びに臓器保存及び/又は運搬を可能とする臓器灌流装置に関する。
臓器保存及び/又は運搬のために種々の灌流装置が開発されてきた。例えば、特許文献1(米国特許第7,824,848号)は低温及び/又は常温で臓器を灌流できる臓器灌流装置の例を開示している。
米国特許第7,824,848号明細書
灌流装置は、摘出した又は人工的に作製した臓器又は組織の保存、運搬、診断及び/又は処置に使用することができ、またその主な目的は、臓器又は組織を生存状態に維持することである。しかし、灌流装置における固有パラメータ、例えば、臓器又は組織を流れる流率を臨床医が変化させることができるようにする上でより融通性が望まれる。流率は、研究モデル及び種々の臨床プロトコルに基づいて、灌流される臓器又は組織に対してできる限り最良の成果が得られるよう調整できることが好ましい。本明細書において言及を容易にするため、用語「臓器」は、他に明示しない限り臓器又は組織を意味するものとする。
本発明の実施態様は、臓器に接続する複数個のチューブで臓器に流入する灌流液のフローバランスを、例えば1個又は複数個のバルブを使用して、例えば、臨床医が変更する臓器灌流方法を含む。臓器に接続した複数個のチューブ相互間におけるフローバランスを変更した後、臨床医は、フローバランス変更の結果から臓器に対する効果を測定できる能力が持てるようになる。さらに、好ましいことに臨床医は、1個又は複数個のセンサを用いて、複数個のチューブ内における流体の流率を測定又はモニタリングする能力が持てる。
本発明による例示的な臓器灌流装置の概略図である。 フロー制御クランプを有する例示的臓器灌流装置の斜視図である。 臓器灌流装置の例示的なクレードル及び収容槽の一部切除した斜視図である。
以下の例示的実施形態は、臓器の灌流装置、運搬装置、及び/又は保存装置に言及する。本明細書により例示的システム及び方法は特定用途に適用できるが、本明細書に含まれる描写及び/又は記述は、任意な特別な用途に限定することを意図しないと理解されたい。本明細書で例示的に説明する2つ又はそれ以上の経路を経由して灌流すべき臓器のためのあらゆる灌流装置も考えられる。
例示的実施形態によれば、臓器は、臓器に流体を灌流する複数個のチューブに接続する。臓器は、流体の流率が最小閾値を超える場合、流体に対して自ずと背圧を生ずる。臓器灌流方法は、複数個のチューブ(例えば、2個又はそれ以上のチューブ)それぞれにおける第1端部を、例えば、対応のカニューレを介して臓器に接続するステップと、及び流体原動力を複数個のチューブ内の流体に印加して流体を強制的に複数個のチューブを経て臓器内に流入させるステップとを有する。流体原動力は、流体を流動させる力、例えば、ポンプによって生ずる圧力差、高低差、又は任意な他の適当な構造及び/又は形態である。複数個のチューブ間のフローバランスは、流体原動力及び臓器で自ずと生ずる背圧によって確立され得る。フローバランスが確立された後、例えば、関与する臓器タイプの通常灌流条件の下に、複数個のチューブ間フローバランスは、印加する流体原動力を変更することなくかつ臓器を変更することなく、変動し得る。
例示的実施形態において、複数個のチューブそれぞれにおける第1端部を、臓器の異なる脈管構造に接続することができる。例えば、複数個のチューブそれぞれにおける第1端部を、臓器における2つの脈管構造系のうち一方に接続(例えば、1つは肝動脈に、また1つは肝臓の門静脈に接続)することができる。
例示的実施形態において、流体原動力は、流体を駆動して複数個のチューブ経由で臓器に流入させるのに必要な力である。流体原動力はポンプによって加えることができる。ポンプは、ローラポンプ、遠心ポンプ、蠕動ポンプ、又は適当なポンプ送給特性を生ずる任意のポンプとすることができる。ポンプは、好適には、灌流される流体に接触しないように配置することができる。流体原動力は、例えば、非脈動的に流体をポンプ送給することによって印加することができる。代案として、流体は脈動的にポンプ送給することができる。さらに、流体は非脈動的様態及び脈動的様態の任意な組合せでポンプ送給することができる。流体原動力は、他の手段、例えば重力送りによって印加することができる。
例示的実施形態において、複数個のチューブ間におけるフローバランスは、例えば、複数個のチューブのうち少なくとも一方を抑制して制限流体流にすることによって変更することができる。例えば、少なくとも1個のバルブを複数個のチューブのうち少なくとも1個に配置することができる。この少なくとも1個のバルブを操作して、流体流を制限するよう配置されるチューブを抑制することができ、またこれによりチューブ相互間におけるフローバランスを変更することができる。代案として、チューブを制約する代わりに、バルブ自体に流体を通過させて流れを制御できるバルブを用いることができる。少なくとも1個のバルブは手動制御及び/又は電子制御することができる。この形態は複数個のバルブを含むことができ、この場合、少なくとも1個のバルブを複数個のチューブそれぞれに配置して、それぞれに対応するチューブ内の流体流を制限できる。
例示的実施形態において、複数チューブ間におけるフローバランスを変更した後、新たなフローバランスを確立することができる。先行フローバランス(例えば、変更前のフローバランス)は、特定臓器のための、若しくは臓器の所定タイプ及び/又はサイズのための通常動作条件の下における複数チューブ間のフローバランスとすることができ、又は代案として、複数チューブ間フローバランスの先行変更によって確立したフローバランスとすることができる。先行フローバランスは、複数チューブ間における手動制御フローバランスとすることができる。新たなフローバランスは、元フローバランスの変更後で遅延期間経過後に確立することができ、この遅延期間は、変更した流れに対して臓器が瞬間的に反応しない故に生ずる。手動制御フローバランスは、例えば、適当なコントローラにおけるファームウェアと協調動作し、これにより臨床医が流率及び/又は圧力を変化させることができる。臓器灌流方法は、新たなフローバランスが確立されるまでの期間を測定するステップを有する。例えば、先行フローバランスを変更した後、灌流装置及び臓器は、新たなフローバランスが確立される前に若干の時間量を必要とする。したがって、灌流装置が新たなフローバランスを確立するのにかかる時間量を決定し、例えば、チューブ内における流体の流率及び/又は圧力における変化を決定する、及び/又は1個以上のバルブをさらに調整する必要性を決定するセンサを制御できるようにすることは有利であり得る。装置のファームウェアは、例えば、ある期間にわたり流率及び/又は圧力を制御及び上昇させて、過剰な制限(例えば、プリセットした流率及び/又は圧力限界)を回避できる。
例示的実施形態は、複数チューブ間フローバランスを変更した結果として生ずる臓器に対する効果を測定するステップを有する。例えば、臨床医は、臓器に対して組織学的、病理学的、及び/又は酵素的な検査を行い、また臓器がどのように変化した条件に反応したかを調査することができる。例示的実施形態は、フローバランス変更後の複数チューブそれぞれにおける流体の流率及び/又は圧力を測定するステップを有する。このことにより、臨床医は、フローバランス変更後にリアルタイムで流体における流率及び/又は圧力の変化を決定でき、これにより臨床医は、変化しているまた記録している灌流装置パラメータ及び臓器反応に対する制御及び的確化をよりよく行うことができる。例えば、少なくとも1個のセンサは、複数チューブのうち少なくとも1個に配置し、またチューブにおける流体の流率及び/又は圧力を測定する構成にすることができる。センサは、随意的に超音波フローセンサのような非接触センサとすることができる。センサは、灌流中連続的に動作するよう制御できる。代案として、センサは、灌流中周期的に動作するよう制御できる。センサは臓器に近接させて、例えば、臓器から5.08〜7.62cm(2〜3インチ)又はそれ以上離して配置することができる。複数チューブのセンサと臓器との間における上流部分は、直線的部分又は非直線的部分することができる。複数のセンサを設けることができる。複数個のセンサを設ける場合、随意的に少なくとも1個のセンサは、複数チューブそれぞれに、又はそれぞれの近傍に配置し、またチューブにおける流体の流率及び/又は圧力を測定するよう構成する。
図1は、灌流装置、例えば、臓器20のための運搬及び/又は保存装置10の概略図である。臓器20は随意に肝臓とするが、2つ以上の灌流入口経路から灌流される任意のヒト若しくは動物の、天然若しくは人工の、健康、損傷した若しくは疾患のある臓器又は組織とすることができる。図示の装置は、臓器を配置することができる収容槽30を有する。収容槽30はクレードル60(図3に示すような)を保持し、このクレードル60は、臓器20が装置10内にあるとき臓器20を好適に配置する表面を有するのが好ましい。収容槽30は、粗大粒子フィルタとして機能できる第1フィルタを有することができる。収容槽30及び/又はクレードル60は、臓器20周りに灌流浴を形成できるよう構成するのが好ましい。装置10又は収容槽30は、さらに、クレードル60に又はその近傍に配置した温度センサ40を有することができる。複数の温度センサ40を設けることより、故障の場合における冗長性をもたせる、及び/又は複数場所における温度測定を行うことができるようにする。好適には、温度センサ40は赤外線温度センサとする。温度センサ40は、好適には、臓器20をクレードル60に配置するとき実際上臓器20にできるだけ近接させて配置し、臓器20の温度に相関する灌流液の温度測定を行うのが好ましい温度センサ40の有用性及び精度を向上できるようにする。代替的に又は付加的に、温度センサ40は臓器20の温度を直接測定するのに使用することができる。
収容槽30は、冷却材料、例えば氷、氷水、塩水等を収容し得る冷却剤容器50内に配置するのが好ましい。冷却剤容器50は、装置10の一体モノリシック部分に取外し不能に又は取外し可能に取付けることができる。したがって、使用にあたり、臓器20は、冷却剤容器50内に配置したクレードル60及び/又は収容槽30内に配置される。好適には、収容槽30、クレードル60及び冷却剤容器50のそれぞれは、単一の向きで対応する整合構成要素内に楔着又は装着するよう構成する。収容槽30、クレードル60及び冷却剤容器50の構成は、臓器20又はクレードル60に接触する冷却剤容器50の中身なしで臓器20の冷却を行う構成とすることができる。冷却剤容器50は氷を収容するものとして説明するが、任意の適当な冷却媒体を使用することができる。氷は調達が容易であるため好適であるが、当業者には、能動的冷却媒体(例えば、熱電冷却器又は冷蔵ループ)、又は氷若しくは氷水若しくはそれらの組合せに類似する受動的冷却媒体とする任意の適当な冷却媒体を使用することができることを理解できるであろう。冷却剤容器50内に配置できる氷又は他の冷却媒体の量は、臓器20が装置10内にある間に冷却を行う最大時間に基づいて決定すべきである。
クレードル60は、臓器20を所定位置に確実に保持するよう構成したコンポーネントを有することができる。このようなコンポーネントとしては、例えば、クレードル60に固定されるユーザーが選択可能な網製品がある。
フィルタを通過した後、灌流液は第1流路70に沿って流れ、この第1流路70は、例えば、可撓性又は剛性の配管のような適当な流体導管72、ポンプ80、圧力センサ90、第2フィルタ、随意的な酸素供給器100及び気泡トラップ110(これらは以下に説明する)を有する。
第1フィルタは、好適には、比較的粗目(第2フィルタに比べて)のフィルタとするのが好ましい。このような粗目フィルタは、例えば、臓器又はドナーから摘出している臓器の副生成物であり得る大きい粒子が装置10の流路に流入しかつ詰まらせるのを防止するよう設ける。第1フィルタは収容槽30の一体部分とする、又は第1フィルタは収容槽30の下流で第1流路70の他の場所に配置することができる。第1フィルタは、さらに、収容槽30とは別個のコンポーネントとする、又は流体導管72内に配置することができる。
第1流路70は、さらに、ポンプ80又は重力ヘッドのような他の圧力ヘッドを有することができる。ポンプ80は、臓器灌流に関連する適当な任意のポンプとすることができる。ポンプ18は、単独ポンプ又は複数ポンプとし得る。適当なポンプの例としては、手動又はモータ動作のポンプ、例えば、遠心ポンプ又はローラポンプがある。ローラポンプを設ける場合、ローラポンプは、単独のチャネル若しくは流路(この場合、単に1個のチューブがローラにより圧縮される)を有することができ、又はローラポンプは、複数の互いに平行なチャネル若しくは流路(この場合、複数のチューブがローラにより圧縮される)を有することができる。複数の互いに平行なチャネル又は流路を設ける場合、複数ローラは互いに位相を異ならせて又はオフセットして配置するのが好ましく、これによりローラによって生ずるパルスの位相が異なり、この結果、ローラポンプからの流体流は、脈動性が単独ローラで生ずるよりも比較的少なくなる。このような複数チャネルを有するローラポンプは一定流率又は脈動性が少ない流率が得られ、流路における他のコンポーネント及び/又は灌流している臓器の流路タイプによっては有利となり得る。
臓器20を灌流する方法において、ポンプを使用して流体を導管72に灌流させる流体原動力を印加することができる。ポンプ80は灌流液を導管72から臓器20内にポンプ送給することができる。流体原動力は流体を流体導管72経由で臓器20にポンプ送給するのに適したものとすべきである。例えば、流体原動力は、流率が0.3L/分〜2.0L/分の間で0.1L/分ずつ調整可能となるようにすることができる。例えば、門静脈管圧力は5mm/Hg〜20mm/Hgの間、例えば、約10mm/Hgであり得る。例えば、肝動脈管圧力は20mm/Hg〜40mm/Hgの間、例えば、約30mm/Hgであり得る。上述したように、ポンプ80は脈動性若しくは非脈動性の流れ、又は脈動性及び非脈動性の流れの組合せを生ずることができる。
流体導管72は複数のチューブを有することができる。例えば、複数のチューブは、収容槽30から気泡トラップ110まで延びる1個又は複数個のチューブ、気泡トラップ110から下流側に延びる1個又は複数個のチューブ、及び臓器20まで延びる2個又はそれ以上のチューブであって、一方は門静脈流路120に沿って延びかつ肝臓の門静脈に接続するチューブ及び他方は肝動脈流路130に沿って延びかつ肝臓の肝動脈に接続するチューブを含む。ポンプ80からの流体原動力及び臓器20によって生ずる背圧は複数のチューブ間のフローバランスを確立する。
流路70は圧力センサ90を有することができる。圧力センサ90は、好適には、ポンプ80の吐出口以降に配置し、ポンプ吐出口で生ずる圧力を適当なコントローラ400によってモニタリング及び/又は制御できるようにし、このコントローラ400は、ソフトウェアを動作させるプロセッサ及び適当な電子機器を有することができる。例えば、コントローラ400は、圧力センサ90を制御してポンプ80から流出する流体の圧力を周期的又は連続的にモニタリングできる。コントローラ400が圧力センサ90からの信号を受信し、流体圧力が所定範囲外である信号を受信する場合、コントローラは、ポンプ80を制御して流体のポンプ送給を停止させ、また灌流装置の若干又はすべての他の作動特徴部をもシャットダウンさせる及び/又は臨床医に警報信号を発生することができる。
流路70には、灌流液に酸素供給する酸素供給膜又は酸素供給体のような酸素供給器100を設けることができる。酸素は任意の適当な手段によって酸素供給器100に供給することができる。適当な酸素源としては、純酸素又は空気のような混合ガスがある。ガスは、例えば高圧シリンダ内で圧縮し、デュワー内に貯蔵するよう液化し、又は周囲の大気から引込むことができる。好適には、酸素は、装置10とは別個にする、又は装置10に一体化することができる酸素供給器によって供給することができる。酸素は任意の適当な手段で発生させることができ、幾つかの例としては、分子篩を使用する圧力スイング吸着、セラミック酸素発生器(固体酸素ポンプ)、又は水分解による手段がある。
流路70は気泡トラップ110を有することができる。気泡トラップ110は、好適には、灌流液の流れに混じり得る気泡を分離し、またこのような気泡が下流に流れて臓器20に進入するのを阻止する。気泡トラップ110は、さらに、灌流液の流れにおける脈動性を減少又は排除するアキュムレータとして機能する。気泡トラップ110は、初期的に又は気泡の蓄積により或る量のガスを含み、灌流液における圧力変動を減衰又は排除する。
気泡トラップ110は、起動プロセス中又はパージプロセス中にガスのパージを可能にするベントを有することができる。このベントはパージ流路140(以下に詳細に説明する)に又はその部分に接続することができる。ベントは、好適には、起動プロセス中に開き、いかなる空気又は他のガスも灌流液経路70からパージできるようにする。ガスが灌流液経路70からパージされた後、即座にベントを閉じるのが好適である。ベントは手動で閉じる、又はコントローラ400により自動的に閉じることができる。
気泡トラップ110はレベルセンサ112を有することができる。レベルセンサ112は、随意的に、パージが完了するときを決定するためパージプロセス中に使用する、及び/又はパージプロセスを繰返すことが必要なときを決定するのに使用することができ、パージプロセスの繰返しは、気泡トラップ110に気泡が溜まった後に起こり得る。さらに、レベルセンサ112及びベントの使用により、気泡トラップのアキュムレータ機能は、灌流液の流れにおける脈動の振幅及び周波数を異ならせるよう調整することができる。
気泡トラップ110は、灌流装置の所定用途に必要とされる又は望まれる任意の数の出口を有することができる。図1において3個の出口は、とくに、肝臓の灌流に適した異なる3つの流路に接続した状態を示す。肝臓を灌流するとき、3個の流路は、好適には、肝臓の門静脈に接続した門静脈流路120、肝臓の肝動脈に接続した肝動脈流路130、及び収容槽30への帰還経路をなすバイパス流路140を含む。種々の経路は、気泡トラップ110から直接延びる、又は気泡トラップ110の下流側のマニホルド又は接合管路から延びるものとすることができる。
図1に示すように、門静脈流路120及び肝動脈流路130は、随意的に、類似した又は異なるコンポーネント、例えば、バルブ122,132、気泡センサ124,13フローセンサ126,136、フロー制御クランプ127,137、及び圧力センサ128,138を有することができる。各類似コンポーネントは類似態様で機能することができ、またこのようなコンポーネント対は、随意的に構造的及び/又は機能的に同一として、製造コストを削減できるようにする。
バルブ122,132は、配管チューブを絞って減縮する又は流れを遮断するよう機能するピンチバルブとするが、任意の適当なバルブを使用することもできる。ピンチバルブは、通常使用において灌流液と接触せず、したがって、使用後に交換及び/又はクリーニングをする必要もないので有利である。
随意的に、気泡センサ124,134は配管チューブ周りに配置した非接触型(例えば、超音波)センサとするが、任意の適当なセンサを使用することもできる。ピンチバルブと同様に、超音波センサは、通常使用において灌流液と接触せず、したがって、使用後に交換及び/又はクリーニングをする必要もないので有利である。その代わりに、超音波センサは、配管チューブ外面に対して接触、隣接又はその周りに配置して気泡を感知できるようにする。
随意的な圧力センサ128,138は、装置10における1組のセンサセットであって、臓器20まで延びているチューブ、例えば、門静脈流路120及び肝動脈流路130を流れる灌流液の圧力を連続的又は周期的に検出するセンサセットを構成する。圧力センサ128,138は灌流液流路に又はその近傍に配置することができ、また当業者に想定される任意の適当な圧力センサを使用することもできる。圧力センサ128,138は臓器20のごく近傍に配置することができる。例えば、圧力センサ128,138は、臓器20の脈管に取付けたカニューレの上流におけるチューブ、又はカニューレ自体にでさえも配置することができる。圧力センサ128,138は、フロー制御クランプ127,137の下流側に配置することができる。例えば、圧力センサ128,138は、装置10に配置した(例えば、収容槽30の平坦なフランジ部分に配置した)プリント回路板に配置することができる。臓器20に近接する圧力センサ128,138は、臓器から遠く離れた圧力センサ128,138よりも門静脈流路120及び肝動脈流路130における圧力をより正確に測定することができる。配管チューブのサイズを大きくすることにより、圧力センサ128,138は臓器20から離れて配置でき、しかも十分な精度を確保できる。圧力センサ128,138が灌流液に流体連通する場合、圧力センサ128,138は、好適には、装置10から使い捨て可能かつ取外し容易にする。
随意的なフローセンサ126,136は、装置10における1組のセンサセットであって、臓器20まで延びているチューブ、例えば、門静脈流路120及び肝動脈流路130を流れる灌流液の流率を連続的又は周期的に検出するセンサセットを構成する。例えば、2個のフローセンサ126,136を各個に2つのチューブそれぞれに配置し、各フローセンサ126,136は各チューブ内における流体の流率を測定するよう構成する。フローセンサ126,136は、灌流液の流率をリアルタイムで測定するよう構成することができる。フローセンサ126,136は超音波通過時間センサとすることができ、また当業者に想定される任意の適当なセンサを使用することもできる。上述したように、超音波センサは、灌流液に流体連通せず、したがって再利用できるので有利である。フローセンサ126,136は、好適には、臓器に極めて近接配置して、灌流液の流率をより正確に決定できるようにするが、灌流液の流れの方向に見て圧力センサ128,138の上流側に配置するのが好適である。フローセンサ126,136は気泡トラップ110の下流側に配置することができる。例えば、門静脈流路120において、フローセンサは、気泡センサ134の上流側に配置することができ、又は代案として、気泡センサ134の下流側に配置することができる。例えば、肝動脈流路130において、フローセンサは、気泡センサ124の上流側に配置することができ、又は代案として、気泡センサ124の下流側に配置することができる。臓器20の灌流方法において、フローセンサ126,136を使用して、例えば、複数個のチューブ間のフローバランスを変更する前及び/又は後に、適当な流体導管72における複数個のチューブを流れる灌流液の流率を測定することができる。
随意的に、コントローラ400は、例えば、ポンプ80、気泡トラップ110、バルブ122,132及び/又はフロー制御クランプ127,137を制御することにより、臓器20に達する流れの量、流率及び/又は圧力を調節できるようにする。例えば、コントローラ400はポンプ80を制御して、流体原動力をチューブに流れる灌流流体に加えることができるようにする。例えば、コントローラ400は気泡トラップ110の動作を制御して、ガスをベントし、また灌流液の流れの脈動性を低減又は排除できるようにする。例えば、コントローラ400はバルブ122,132を制御して、気泡トラップ110から流出する流体流を減少又は遮断できるようにする。例えば、上述したように、コントローラ400はフロー制御クランプ127,137を制御して臓器20まで延びているチューブのうち一方又は双方における流率を微調整できるようにする。コントローラは、さらに、装置10の他の局面を制御するのにも使用することができる。フロー制御クランプ127,137(例えば、図2に示す例示的クランプ)を使用して、臓器20まで延びているチューブ、例えば、門静脈流路120及び肝動脈流路130のうち一方又は双方の流率を微調整できるようにする。
フロー制御クランプ127は、門静脈流路120を経由する気泡トラップ110と臓器20との間における流体導管72に配置し、フロー制御クランプ137は、肝動脈流路130を経由する気泡トラップ110と臓器20との間における流体導管72に配置することができる。フロー制御クランプ127,137は装置から着脱可能にすることができる。フロー制御クランプ127,137は、門静脈流路120及び肝動脈流路130の配管チューブに沿う任意の位置に配置することができる。好適には、フロー制御クランプ127,137は、灌流液の流れの方向に見てフローセンサ126,136と圧力センサ128,138との間に配置する。
フロー制御クランプ127,137はピンチバルブ、又は流れを減少又は遮断するよう機能する当業者には分かる任意な他の適当なバルブとすることができる。上述したように、ピンチバルブは灌流液に流体連通しないので有利である。チューブにおける流率を微調整するのに適した任意のフロー制御デバイス(例えば、クランプ127,137)も当業者は使用できる。フロー制御クランプ127,137は使い捨て又は再利用可能のいずれかとすることができる。
好適には、フロー制御クランプ127,137は、ユーザーによって制御可能にし、門静脈流路120及び/又は肝動脈流路130における灌流液の流率及び/又は圧力を変化させることができるようにする。例えば、フロー制御クランプ127,137が全開又は全閉している条件から始動する所定プロトコルに基づいて、初期的にユーザーがフロー制御クランプ127,137を制御することができる。例えば、ユーザーがフロー制御クランプ127,137に関与して、臓器及び/又はポンプ80によって生ずる灌流液の流率及び/又は圧力を無効にすることができる。臓器20の灌流方法において、フロー制御クランプ127,137を使用して、例えば、ポンプ80によって加わる流体原動力を変更することなく、適当な流体導管72における2つのチューブ間のフローバランスを変化させることができるようにする。例えば、2つのチューブ間におけるフローバランスは、フロー制御クランプ127,137のうち少なくとも一方を選択及び動作させることにより変化させ、2つのチューブのうち少なくとも一方を収縮できるようにする。フローバランスを変化させた後、新たなフローバランスを確立できる。新たなフローバランスが確立する前に或る時間的期間が経過し、またコントローラ400がこの時間的期間を測定する。
装置10は、機械的及び/又は電気的デバイス、及び/又はコンピュータプログラミングのようなデバイス形式における随意的コンポーネントを有することができる。例えば、装置10は、検出器(例えば、光センサ、機械的スイッチ、ホール効果センサ、又は当業者にはわかる任意な他の適当なコンポーネント)、又は例えばコンピュータ可読チップと通信してフロー制御クランプ127,137の有無を検出する埋込ソフトウェア、他のバルブ機構及び/又は他のコンポーネントを有することができる。例えば、検出器は、装置の随意的コンポーネント(例えば、上述したフロー制御クランプ127,137及び/又は他のコンポーネント)を検出するよう構成することができ、また随意的コンポーネントの存在を示す信号をコントローラに供給することができる。随意的コンポーネントは、装置に使用する使い捨てコンポーネントの一部とすることができる。随意的コンポーネントは、コントローラ400のためのプログラミングとすることができる。随意的コンポーネントは電子デバイスとすることができ、また電子デバイスは装置に使用する使い捨てコンポーネントの一部とすることができる。
コンピュータ可読チップは、例えば、手動フロー制御クランプモデルを使用する装置10を示す識別子(例えば、シリアルナンバー)でプログラムすることができる。このモデルは、ユーザーが異なる動作モデルを利用できる独特なソフトウェアでプログラムすることができる。このモデルは、ユーザーが2つのチューブにおいて互いに独立した固有流率及び/又は制御レジームをプログラムできるソフトウェアでプログラムすることができる。このモデルは、ユーザーが圧力制限強制ストップをセットできる、又はユーザーが「好適圧力」モードをセットして圧力の所定設定ポイントを保持するとともに流率を変動させることができるソフトウェアでプログラムすることができる。装置10は、検出器が配管チューブにおけるフロー制御クランプ127,137の存在を検出しないとき、第1動作モードに基づいて制御することができる。第1動作モードによれば、臓器20及びポンプ80が門静脈流路120及び肝動脈流路130における灌流液の流率及び/又は圧力を制御できる。装置10は、検出器が配管チューブにおけるフロー制御クランプ127,137の存在を検出するとき、第2動作モードに基づいて制御することができる。第2動作モードによれば、ユーザーがフロー制御クランプ127,137を調整し、臓器20及び/又はコントローラ400によって生ずる流率及び圧力を無効にすることができる。フロー制御クランプ127,137は、例えば手動で調整することができる。この形態は、例えば、門静脈流路120及び肝動脈流路130における所定の流率を臨床医が無効にし、その代わりに装置10を異なる条件で動作させることができるので有利である。このことによれば、臨床医は、装置10の特定パラメータ、例えば、臓器における灌流液の流率を変化させる融通性をさらに有することができる。例えば、このことは、装置10に提供された予プログラムアルゴリズムに基づかない流率及び/又は圧力を探索して流率及び/又は圧力を確立したいと思い、その代わりに臨床的な成果を決定する代替的制御及び/又は灌流手法を評価したいと思う臨床医にとって有利である。第2動作モードは、装置10におけるコンポーネントの動作の仕方を変化させることができる。例えば、アラームを無効にする、動作モードを変化させる、例えば、どのくらい速くポンプ80を動作させるか、及び/又はどのくらいの頻度でセンサがデータをサンプリングするかを変化させることができる。
検出器が配管チューブにおけるフロー制御クランプ127,137のうち一方又は双方の存在を検出するとき、装置10は、好適には、第2動作モードに基づいて制御し、ユーザーがフロー制御クランプ127,137の一方又は双方を調整し、ポンプ80、臓器20及び/又はコントローラ400により生ずる流率を無効にできるようにする。圧力センサ128,138は、灌流液の流率を連続的、周期的、又はユーザーがフロー制御クランプ127,137の一方又は双方を調整した後に検出するよう構成することができる。付加的又は代替的に、フローセンサ126,136は、灌流液の流率を連続的、周期的、又はユーザーがフロー制御クランプ127,137の一方又は双方を調整した後に検出するよう構成することができる。フロー制御クランプ127,137の一方又は双方の調整直後の流率検出は有利であり、なぜなら、ユーザーによるフロー制御クランプ127,137の調整直後では圧力センサ128,138の出力は不正確で、遅延が出るからである。したがって、フロー制御クランプ127,137が関与するとき、装置10はフローセンサ126,136をバックアップセンサとして頼ることができ、灌流液の流率及び/又は圧力を一層正確に決定することができる。
上述したように、臓器20及びポンプ80が門静脈流路120と肝動脈流路130との間で分割される流量を制御する自己調節フローでは、圧力センサ128,138は過剰圧力モニタリングを行う。門静脈流路120及び肝動脈流路130のどちらか一方又は双方で臓器に送給される圧力が所定閾値を超える場合、ポンプ80によって供給される流率及び/又は圧力を自動的に停止及び/又は減少し、臓器に対する損傷を防止できる。例えば、コントローラ400は、門静脈流路120及び/又は肝動脈流路130における圧力が所定範囲を超えることを決定する場合、コントローラ400は、ポンプ80を制御して動作を遅くする又は停止させ、また警報信号をユーザーに発する。コントローラ400が双方のチューブでない一方のチューブ(例えば、門静脈流路120又は肝動脈流路130)における圧力が所定範囲を超えることを決定する場合、コントローラ400は、随意的にチューブに配置したフロー制御クランプ127,137を調整して過剰圧力を軽減する。付加的又は代替的に、圧力センサ128,138を使用して、圧力が所定閾値に近づくとき警報信号をユーザー及び/又はコントローラ400に発する。
門静脈流路120及び肝動脈流路130のうち一方又は双方から流出した後、灌流液は臓器内を流れ、収容槽30に帰還して臓器浴を生ずる。例えば、灌流液は臓器から自由に流出し、また収容槽30内に収集することができる。
バイパス流路140はバルブ142、及び/又は酸素センサ144及びpHセンサ146のようなセンサを有することができる。好適には、バルブ142はピンチバルブとし、バルブ122及び132と同様な形態とすることができるが、任意の適当なバルブを使用することもできる。酸素センサ144及びpHセンサ146を使用して灌流液の状態を決定することができる。好適には、バイパス流路140はパージング又はプライミングプロセス中にのみ使用するが、灌流中にも使用して、随意に連続的に灌流液特性をリアルタイムでモニタリングすることができる。
臓器灌流装置10は、さらに、加速度計150を有することができる。好適には、加速度計150は3軸加速度計とするが、同じ効果を得るために複数の1軸加速度計を使用することができる。加速度計150を使用して、装置10の状態を連続的又は周期的にモニタリング及び/又は記録することができる。モニタリングは、装置の過剰な衝撃並びに姿勢をモニタリングすることを含む。このようなモニタリングを実施することにより、装置の誤用又は潜在的に不適切な条件を検出及び記録することができる。
装置10は、臓器20ではない要素のための保管隔室を有することができる。例えば、装置10は、臓器20に関連するドキュメント及び/又はチャートを保管するドキュメント隔室160を有することができる。さらに、装置10は1個又は複数個のサンプル隔室を有することができる。サンプル隔室10は、例えば、流体及び/又は組織のサンプルを保管するよう構成することができる。サンプル隔室は、臓器20を冷却するのと同様の又は同等の冷却を行うため、冷却剤50の近傍に配置すると有利である。
装置10は、1個又は複数個の開封明示クロージャー80を有することができる。開封明示クロージャーを使用して、装置10が非承認の時間及び/又は場所で、及び/又は非承認人物によって開封されたことをユーザーに警告することができる。開封明示は、臓器20及び/又は装置10を使用する前に、ユーザーに対して追加的な検査、スクリーニング等を行うよう警告することができる。
好適には、装置10における灌流液及び/又は臓器20に接触するすべてのコンポーネントは、使い捨て可能及び/又は交換容易にする。このような使い捨て要素は、キット又は販売パッケージ内に設けることができる。このことにより、殺菌した使い捨てコンポーネントを「1回使用」コンポーネントにすることができる。すなわち、臓器20を収容槽70内に配置した後、このような殺菌した使い捨てコンポーネントは他の臓器のために使用されずに廃棄することができる。例えば、このようなキットは、臓器20及び/又は灌流液に接触するコンポーネントのうち幾つか又はすべてを梱包するプラスチック又はシュリンクラップのようなパッケージングを有することができる。例示的実施形態において、配管チューブ、フィルタ、酸素供給器及び気泡トラップはともに、装置10における定位置の流路構成内に配置する予め組込んだ状態でパッケージングし、またクレードル及び収容槽は、個別に又は一緒にパッケージングし、また随意的に配管チューブ、フィルタ、酸素供給器及び気泡トラップと一緒にパッケージングする。したがって、臓器灌流装置10は厳密な無菌性を維持し、装置10内で灌流する臓器20の汚染を防止する。装置10の使い捨てでないコンポーネントは、無制限に再利用できるように選択することができる。フローセンサ126,136及びフロー制御クランプ127,137(又は、任意な他のフロー制御デバイス、例えば、バルブ)を灌流液に接触させる設計とする場合、好適には、使い捨てにし、またキット内にパッケージングすることができる。
本明細書で説明及び図示したものは、幾つかの変更例とともに本発明の例示的実施形態である。本明細書に使用した用語、説明及び図面は説明目的だけのためであり、限定を意味するものではない。当業者であれば、及びの種々の変更例も本発明の精神及び範囲内であり得ることは理解されるであろう。

Claims (2)

  1. 臓器又は組織を灌流する装置に配置された臓器又は組織を灌流する方法において、
    導管を臓器又は組織に接続するステップであって、前記導管は複数個のチューブを備え、2個の前記チューブのそれぞれにおける第1端部が前記臓器又は組織に接続される、ステップと、
    流体原動力を、当該流体原動力を印加する手段によって、2個の前記チューブ内の灌流流体に印加して、前記流体を強制的に前記2個のチューブから前記臓器又は組織内に送給し、前記臓器又は組織を灌流する、ステップと、
    前記流体原動力と前記灌流されている前記臓器又は組織によって生ずる背圧とによって、前記2個のチューブ間にフローバランスの確立を得る、ステップと、
    次に、少なくとも1個のバルブによって前記2個のチューブのうち少なくとも一方を抑制させることによって、前記印加される前記流体原動力を変更せずに、前記2個のチューブ間の前記フローバランスを変更する、ステップと、
    前記2個のチューブ間の前記フローバランスを変更した後、新たなフローバランスの確立を得るステップと、
    前記新たなフローバランスを確立するのにかかる時間を測定するステップと、
    を有する、方法。
  2. 臓器又は組織を灌流する装置に配置された臓器又は組織を灌流する方法において、
    導管を臓器又は組織に接続するステップであって、前記導管は複数個のチューブを備え、2個の前記チューブのそれぞれにおける第1端部が前記臓器又は組織に接続される、ステップと、
    流体原動力を、当該流体原動力を印加する手段によって、2個の前記チューブ内の灌流流体に印加して、前記流体を強制的に前記2個のチューブから前記臓器又は組織内に送給し、前記臓器又は組織を灌流する、ステップと、
    前記流体原動力と前記灌流されている前記臓器又は組織によって生ずる背圧とによって、前記2個のチューブ間にフローバランスの確立を得る、ステップと、
    次に、少なくとも1個のバルブによって前記2個のチューブのうち少なくとも一方を抑制させることによって、前記印加される前記流体原動力を変更せずに、前記2個のチューブ間の前記フローバランスを変更する、ステップと、
    前記2個のチューブ間の前記フローバランスを変更することから生ずる、前記臓器又は組織に対する検査及び調査を行う、ステップと、
    を有する、方法。
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