JP6613775B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット方式にてシートに画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
従来より、インクをノズルから吐出することによって、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。
上記インクジェット記録装置の中には、印刷を行っていない状態において、記録ヘッドのインク吐出面がキャップで覆われるインクジェット方式の画像形成装置が存在する(例えば特許文献1)。インク吐出面がキャップで覆われること(以下、「キャッピング」という。)により、記録ヘッドのインク吐出面においてインクが乾燥し、インクの吐出不良が発生することが防止される。この画像形成装置では、印刷が終了したことに伴うキャッピング動作の実行開始までに、次の印刷の印刷実行情報が受信されていないと判断された場合には、印刷が終了してから第1時間が経過した場合にキャッピング動作の実行が開始される。一方、キャッピング動作の実行開始までに、印刷実行情報が受信されたと判断された場合には、第1時間より長い第2時間が経過した場合にキャッピング動作の実行が開始される。
また、上記インクジェット記録装置の中には、記録ヘッドの移動の力を受けてインク吐出面を覆うように上昇するキャップと、キャップによって覆われた記録ヘッドが、外力によって移動されてしまうことを規制するためのロック部材とを備える、インクジェットプリンタが存在する。このインクジェットプリンタは、印刷が終了したことに伴って、まず記録ヘッドを移動させてキャップにキャッピング動作を行わせる。その後、このインクジェットプリンタは、キャッピング動作されてから所定時間経過後に、ロック部材を動作(以下、「ロック動作」という。)させて、記録ヘッドの移動を規制する。
特開2013−75396号公報
しかしながら、印刷が終了してから、キャッピング又はロック動作の実行までの間に、ユーザが、インクジェット記録装置の電源プラグをコンセントから抜いてしまうことがあった。上記インクジェット方式の画像形成装置においては、キャッピングの実行前に電源プラグが抜かれると、記録ヘッドがキャップされていない状態が維持されてしまう。
また、上記インクジェットプリンタにおいては、ロック動作の実行前に電源プラグが抜かれると、記録ヘッドの移動が規制されていない状態が維持されてしまう。このような状態である間に、例えばユーザによって記録ヘッドがキャップから離れた位置に移動されると、記録ヘッドがキャップされていない状態が維持されてしまう可能性がある。
記録ヘッドがキャップされていない状態が維持されてしまうと、記録ヘッドのノズルにおいてインクが乾燥し、吐出不良が発生するおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吐出不良の発生が抑制され、かつ、記録のスループットが向上されるインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、上記インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、記憶部と、制御部と、を備える。上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されている。上記制御部は、上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が少なくとも1回以上となった場合に、上記第1時間より短い第2時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、を実行する。
インクジェット記録装置が停止される際、移動処理が終了する前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどして停止させた場合には、次回、電源部による電力の取得が開始されたときに、被移動体は当接位置にない。上記構成によれば、電源部による電力の取得が開始されたときに被移動体が当接位置にあった場合は、記録処理が完了してから第1時間が経過した後、被移動体が当接位置に移動される。電源部による電力の取得が開始されたときに被移動体が離間位置にあった場合が少なくとも1回以上となった場合は、記録処理が完了してから、第1時間より短い第2時間が経過した後、被移動体は当接位置に移動される。
被移動体は、例えば、ノズルのキャップ、又は記録ヘッドの移動を規制する規制部材である。被移動体がキャップである場合、当接位置は、キャップが記録ヘッドと当接してノズル形成面を覆う位置であり、離間位置は、キャップがノズル形成面から離間する位置である。被移動体が規制部材である場合、当接位置は、規制部材が記録ヘッドの移動を規制する位置であり、離間位置は、規制部材が記録ヘッドの移動を規制しない位置である。
これにより、移動処理が終了する前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどしてインクジェット記録装置が停止された場合は、より早い時期にノズルがキャッピングされること又は記録ヘッドの移動の規制(以下、ヘッド移動規制という。)が行われることとなる。そのため、インクジェット記録装置が停止される際、ノズルがキャッピングされる可能性又はヘッド移動規制が行われる可能性が高くなる。よって、ノズルが乾燥することが抑制される。また、記録処理が完了した後、所定時間が経過する前に次の記録指示を受け付けた場合には、キャッピング又はヘッド移動規制が行われることなく次の記録が行われる。したがって、吐出不良の発生を抑制し、かつ、記録のスループットを向上させることができる。
本発明によれば、電力の取得が開始されたときにキャッピング又はヘッド移動規制が行われていない場合には、電力の取得が開始されたときにキャッピング又はヘッド移動規制が行われている場合と比較して、記録処理の終了後、より短い時間でキャッピング又はヘッド移動規制が行われるので、吐出不良の発生が抑制され、かつ、記録のスループットが向上される。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、(A)がキャリッジ23及びガイドレール43、44の平面図、(B)がプリンタ部11の内部構造を示す斜視図である。 図4は、メンテナンス機構70の断面図であって、(A)はキャップ71がアンキャップ位置に配置された状態、(B)はキャップ71がキャップ位置に配置された状態を示す。 図5は、メンテナンス機構70の模式図である。 図6は、ポート切替機構90を底面から見た模式図であって、(A)はBk吸引状態、(B)はCo吸引状態、(C)はアンロック状態を示す。 図7は、切替機構170の斜視図であって、(A)は切替レバー176が第1位置に配置された状態、(B)は切替レバー176が第2位置に配置された状態、(C)は切替レバー176が第3位置に配置された状態を示す。 図8は、プリンタ部11のブロック図である。 図9は、電源オン時処理のフローチャートである。 図10は、通常処理のフローチャートである。 図11は、第2実施形態に係る通常処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが方向と表現される。さらに、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上方向4及び下方向5が定義され、開口13が形成されている側を手前側(正面)として前方向6及び後方向7が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左方向8及び右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
複合機10は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11と、表示部14と、操作部17と、電源部81とを有している。プリンタ部11は、図2に示されるように、給送部15と、給送トレイ20と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42とを備えている。また、複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、インクジェット記録装置の一例である。
[給送トレイ20、排出トレイ21]
給送トレイ20は、図1に示されるように、プリンタ部11の前面に形成された開口13を通じて前方向6及び後方向7にユーザによって挿抜される。給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持可能である。排出トレイ21は、給送トレイ20の上側に配置されている。排出トレイ21は、前面に形成された開口13を通じて、排出ローラ部55によって排出された用紙12を支持する。
[給送部15]
給送部15は、図2に示されるように、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端側に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、搬送モータ102(図8参照)の逆転によって、用紙12を第1搬送方向16Aに搬送する方向に回転(以下、「正回転」と表記する。)する。給送アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20側へ回動付勢されている。
[搬送路65]
搬送路65は、図2に示されるように、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を指す。搬送路65は、給送トレイ20の後端部からプリンタ部11の後方側に延びる経路である。また、搬送路65は、プリンタ部11の後方側において下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排出トレイ21に至る経路である。なお、搬送路65内において、給送トレイ20側から排出トレイ21側への用紙12の搬送方向を第1搬送方向16Aと定義する。すなわち、第1搬送方向16Aと第2搬送方向16Bとは、図2において一点鎖線の矢印で示されるように、互いに逆方向である。
[搬送ローラ部54]
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、記録部24より第1搬送方向16Aの上流側に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60及びピンチローラ61を有する。搬送ローラ60は、搬送モータ102によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて第1搬送方向16Aに搬送される。
[排出ローラ部55]
排出ローラ部55は、図2に示されるように、記録部24より第1搬送方向16Aの下流側に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を有する。排出ローラ62は、搬送モータ102によって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する排出ローラ62及び拍車63に挟持されて第1搬送方向16Aに搬送される。
[プラテン42]
プラテン42は、図2に示されるように、第1搬送方向16Aにおける搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、上方向4及び下方向5において記録部24に対向するようにして配置されており、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下側から支持する。
[記録部24]
記録部24は、図2に示されるように、第1搬送方向16Aにおける搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。また、記録部24は、上方向4及び下方向5においてプラテン42に対向するようにして配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39と、エンコーダセンサ38Aとを備えている。また、キャリッジ23からは、図3(A)に示されるように、インクチューブ32及びフレキシブルフラットケーブル33が延出されている。インクチューブ32は、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジのインクを記録ヘッド39に供給する。フレキシブルフラットケーブル33は、制御部130が実装された制御基板と記録ヘッド39とを接続する。
キャリッジ23は、図3(A)に示されるように、前方向6及び後方向7に離間する位置において各々が左方向8及び右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。ガイドレール43、44は、プリンタ部11のフレームに支持されている。キャリッジ23は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。なお、このベルト機構は、キャリッジモータ103(図8参照)によって駆動される。つまり、キャリッジモータ103の駆動により周運動するベルト機構を介して、キャリッジ23は左方向8及び右方向9に沿う主走査方向への往復移動する。
記録ヘッド39は、図2に示されるように、キャリッジ23に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル40が形成されている。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けて記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。
また、ガイドレール44には、図3に示されるように、左方向8及び右方向9に延びる帯状のエンコーダストリップ38Bが設けられている。エンコーダセンサ38Aは、キャリッジ23に搭載されている。エンコーダセンサ38Aとエンコーダストリップ38Bとは、上方向4及び下方向5において対向する位置にそれぞれが配置されている。キャリッジ23が移動する過程において、エンコーダセンサ38Aは、エンコーダストリップ38Bを読み取ってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御部130に出力する。エンコーダセンサ38A及びエンコーダストリップ38Bは、図8に示されるキャリッジセンサ38を構成する。
[表示部14]
表示部14は、ユーザに報知すべき情報をメッセージ或いはアニメーションとして表示する表示画面を備える。表示部14の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる。
[操作部17]
操作部17は、複合機10に対する指示の入力をユーザから受け付ける入力インタフェースである。操作部17の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、複数の押しボタンを有していてもよいし、図1に示されるように表示部14の表示画面に重畳されたタッチセンサを有していてもよい。操作部は、取得部の一例である。
操作部17は、電源ボタン83を有している。電源ボタン83は、電源オン指示及び電源オフ指示を受け付けるボタンである。電源ボタン83は、電源部81から制御部130及び電源ボタン83に電力が供給されている状態で押下されたことに応じて、電源部81が複合機10全体に電力を供給する。電源ボタン83は、複合機10全体に電源部81から電力が供給されている状態で押下されたことが受け付けられた場合には、所定の終了動作を行った後、電源部81から制御部130及び電源ボタン83以外への電力供給が停止されるように電源部81を制御する。電源ボタン83は、ソフトスイッチの一例である。
[電源部81]
電源部81は、AC100V電源に接続され、AC100V電源から供給される電力の電圧を、所定の直流電圧に変換し、複合機10の各部に供給する。AC100V電源は、電力源の一例である。
[通信部87]
通信部87は、通信ネットワークを通じて外部装置と通信を行うためのインタフェースである。複合機10は、通信部87を通じてPC(パーソナルコンピュータ)などの外部装置である情報処理装置からプリントジョブ又はファックスデータを取得する。通信部は、取得部の一例である。
[メンテナンス機構70]
複合機10は、図4及び図5に示されるメンテナンス機構70をさらに備える。メンテナンス機構70は、図3(A)に示されるように、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55によって搬送される用紙12の通過する範囲(以下、「通過領域」と表記する。)から右側に外れた位置に配置される。なお、通過領域とは、記録ヘッド39とプラテン42上の用紙12とが対面し得る領域である。
メンテナンス機構70は、キャップ71と、リフトアップ機構73と、当接レバー76と、ポンプ77(図5及び図8参照)と、ポート切替機構90とを備えている。メンテナンス機構70は、ノズル40内のインクや空気、及びノズル形成面に付着した異物(以下、これらを総称して「インク等」と表記する。)を吸引するパージ動作を実行する。メンテナンス機構70によって吸引除去されたインク等は、排液タンク110(図3(B)及び図5参照)に貯留される。
キャップ71は、ゴムにより構成されている。キャップ71は、通過領域の右方の収納位置に位置するキャリッジ23と対面する位置に配置されている。またキャップ71は、図7(B)に示される第2位置及び第3位置の切替レバー176(後述)に当接したキャリッジ23の記録ヘッド39に対面する。キャップ71は、ノズル形成面(「記録ヘッド39のノズル40が形成された面」を指す。)を覆うキャップ位置と、ノズル形成面から離間するアンキャップ位置との間を移動可能に構成されている。キャップ71は、被移動体の一例である。キャップ位置は、当接位置の一例である。アンキャップ位置は、離間位置の一例である。
キャップ71の内部は、Bkキャップと、Coキャップとに区画されている。Bkキャップは、ブラックインクを吐出するノズルが形成された領域を覆い且つ当該領域との間に密閉空間を形成する。Coキャップは、カラーインクを吐出するノズルが形成された領域を覆い且つ当該領域との間に密閉空間を形成する。Bkキャップは後述するBkポート95に接続され、Coキャップは後述するCoポート96に接続される。
ポンプ77は、例えば、ロータリ式のチューブポンプである。ポンプ77は、搬送モータ102の逆転によって、図5に示される吸入口77Aから排出口77Bへ向かう流体(インク或いは空気等)の流れを形成するものである。一方、ポンプ77には、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されない。吸入口77Aから延出されたチューブ91Aの先端には、ポート切替機構90が接続されている。また、ポート切替機構90から延出されたチューブ91Bの先端には、キャップ71が接続されている。すなわち、キャップ71と吸入口77Aとは、チューブ91A、91B及びポート切替機構90を通じて連通している。一方、排出口77Bから延出されたチューブ91Cの先端には、排液タンク110が接続されている。
リフトアップ機構73は、図4に示されるように、リンク74を備える。キャリッジ23の移動に連動してリンク74が回動することで、図4(A)の位置と図4(B)の位置との間でホルダ75を移動させる。ホルダ75は、キャップ71と、鉛直上方へ突出された当接レバー76とを保持している。当接レバー76は、キャリッジ23の移動範囲まで上方向4に向けて延出されている。リフトアップ機構73は、移動機構の一例である。
右方向9に移動するキャリッジ23は、当接レバー76を押圧して右方向9に移動させる。当接レバー76を保持するホルダ75は、当接レバー76の右方向9への移動に連動して上昇し、キャップ71をキャップ位置に移動させる。一方、左方向8に移動したキャリッジ23は、当接レバー76から離間する。キャリッジ23に離間された当接レバー76は、左方向8に移動する。そして、ホルダ75は、当接レバー76の左方向8への移動に連動して下降し、キャップ71をアンキャップ位置に移動させる。以下では、キャップ71がキャップ位置にある状態(図4(B)参照)を「キャップ状態」と表記し、キャップ71がアンキャップ位置にある状態(図4(A)参照)を「アンキャップ状態」と表記することがある。
[ポート切替機構90]
ポート切替機構90は、キャップ71とポンプ77との連通状態を切り替える。ポート切替機構90は、図6に示されるように、有底円筒体のシリンダ99と、シリンダ99の内部に配置された円柱形状の回転体92とを備えている。シリンダ99には、吸気ポート93、Bkポート95、Coポート96、及び大気ポート97、98が形成されている。具体的には、ポート切替機構90は、図6(A)に示されるBk吸引状態と、図6(B)に示されるCo吸引状態と、図6(C)に示されるアンロック状態とに切り替え可能である。
吸気ポート93は、シリンダ99の底壁に形成されている。その他の4つのポート95〜98は、シリンダ99の側壁において周方向に所定の間隔を空けて形成されている。Bkポート95は、チューブ91Bを介してBkキャップの内部空間に連通される。Coポート96は、チューブ91Bを介してCoキャップの内部空間に連通される。大気ポート97、98は大気に開放されている。チューブ91Aは、一端が吸気ポート93に接続され、他端がポンプ77の吸入口77Aに接続される。
回転体92は、シリンダ99の内部において、搬送モータ102の正転によって回転(本実施形態では、図6の反時計回りに回転)する。シリンダ99の内部において回転体92が回転することにより、シリンダ99に形成された各ポート93、95〜98の連通状態が交互に変化する。一方、回転体92には、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されない。図6(A)に示されるBk吸引状態は、吸気ポート93がBkポート95と連通されている状態である。図6(B)に示されるCo吸引状態は、吸気ポート93がCoポート96と連通されている状態である。図6(C)に示されるアンロック状態は、吸気ポート93がBkポート95、Coポート96、及び大気ポート98に連通されている状態である。
さらに、メンテナンス機構70は、キャップ71と対面する位置にキャリッジ23を固定するロック部を備える。ロック部は、回転体92の回転に伴って上方向4及び下方向5に移動可能なロックピン85(図8参照)を有する。ロックピン85は、ロック位置とアンロック位置とに移動可能に構成されている。ロック位置は、キャリッジ23に形成された凹部に進入してキャリッジ23の左方向8及び右方向9への移動を規制すべく、ロックピン85が上昇した位置である。アンロック位置は、キャリッジ23から離間してキャリッジ23の左方向8及び右方向9への移動を許容すべく、ロックピン85が、降下した位置である。ロックピン85は、被移動体の一例である。以下では、ロックピン85がロック位置に位置する状態を「ロック状態」と表記することがある。ロックピン85は、規制部材の一例である。ロック位置は、当接位置及び規制位置の一例である。アンロック位置は、離間位置及び非規制位置の一例である。
図6(A)に示されるBk吸引状態でポンプ77を駆動すると、Bkキャップ内のインク等がチューブ91A〜91C、ポート切替機構90、及びポンプ77を通じて排液タンク110に排出される。ポート切替機構90が、Bk吸引状態である場合には、ロックピン85はロック位置に配置されている。また、図6(B)に示されるCo吸引状態でポンプ77を駆動すると、Coキャップ内のインク等がチューブ91A〜91C、ポート切替機構90、及びポンプ77を通じて排液タンク110に排出される。ポート切替機構90が、Co吸引状態である場合には、ロックピン85はロック位置に配置されている。さらに、図6(C)に示されるアンロック状態は、前述のロックピン85がアンロック位置に配置された状態である。
[駆動力伝達機構104]
図8に示される駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力を、給送ローラ25、搬送ローラ60、排出ローラ62、及びメンテナンス機構70へ伝達する。駆動力伝達機構104は、歯車、プーリ、無端環状のベルト、遊星歯車機構(振子ギヤ機構)、及びワンウェイクラッチ等の全部又は一部を組み合わせて構成される。また、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力の伝達先を切り替える切替機構170を備えている。
[切替機構170]
切替機構170は、第1駆動状態と、第2駆動状態とに切替可能に構成されている。第1駆動状態は、搬送ローラ60を通じて伝達された搬送モータ102の駆動力を、給送ローラ25に伝達し且つメンテナンス機構70に伝達しない状態である。第2駆動状態は、搬送ローラ60を通じて伝達された搬送モータ102の駆動力を、給送ローラ25に伝達せず且つメンテナンス機構70に伝達する状態である。切替機構170は、図3(A)に示されるように、プラテン42よりも右方(すなわち、通過領域から右方に外れた位置)に設けられている。切替機構170は、図7に示されるように、切替ギヤ171と、2つの受けギヤ172A、172Dと、保持部173と、押圧部材175と、切替レバー176と、案内部177とを備える。
切替ギヤ171は、支軸174を中心として回転可能で且つ支軸174の軸方向(すなわち、左方向8及び右方向9)に沿って移動可能である。なお、支軸174は、メンテナンス機構70に保持されている。切替ギヤ171には、搬送モータ102の駆動力が搬送ローラ60を通じて伝達される。受けギヤ172A、172Dは、支軸174の下側において左方向8及び右方向9に沿った同軸上で回転可能であり、切替ギヤ171に噛合可能に構成されている。すなわち、切替ギヤ171は、左方向8及び右方向9に移動することによって、受けギヤ172A、172Dのいずれかと噛合する。受けギヤ172Aは、搬送モータ102の駆動力を給送ローラ25に伝達するギヤである。一方、受けギヤ172Dは、搬送モータ102の駆動力をメンテナンス機構70に伝達するギヤである。
押圧部材175は、切替ギヤ171の右側に配置されており、左方向8及び右方向9にスライド自在に支軸174に挿通されている。切替レバー176は、押圧部材175から上方向4に突出し、保持部173を通ってキャリッジ23の移動経路にまで延びている。切替ギヤ171は第1バネによって右方向9に付勢され、押圧部材175は第2バネによって左方向8に付勢されている。また、第2バネの付勢力は、第1バネの付勢力より大きい。その結果、図7に示される切替ギヤ171及び押圧部材175は、左方向8に付勢されている。
切替レバー176が図7(A)に示される第1位置に保持部173によって保持されている時、切替ギヤ171は、受けギヤ172Aと噛合する。右方向9に移動するキャリッジ23に当接された切替レバー176は、押圧部材175を右方に移動させる。このとき、第1バネの付勢力により、切替ギヤ171は押圧部材175の移動に伴って右方向9に移動する。そして、切替レバー176が図7(B)に示される第2位置に位置する時、切替ギヤ171は、受けギヤ172Dと噛合する。
さらに、キャリッジ23によって図7(C)に示される第3位置まで移動され且つキャリッジ23に離間された切替レバー176は、第2バネの付勢力によって図7(A)に示される第1位置に復帰する。なお、第3位置から第1位置へ移動する切替レバー176は、案内部177に案内されるので、保持部173によって第1位置への復帰が妨げられることはない。なお、第2位置は第1位置より通過領域から遠い位置であり、第3位置は第1位置及び第2位置より通過領域から遠い位置である。
また、切替ギヤ171は、図7(B)に示される受けギヤ172Dとの噛合位置より右方向9に移動することはない。すなわち、切替レバー176が第2位置及び第3位置に配置されている時、切替ギヤ171と押圧部材175とは離間している。また、切替ギヤ171は、切替レバー176と共に第3位置から第1位置へ復帰する押圧部材175に押圧されて、図7(A)に示される受けギヤ172Aとの噛合位置に移動する。
切替ギヤ171と受けギヤ172Aとが噛合されている状態(すなわち、図7(A)に示される第1駆動状態)において、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力を給送ローラ25に伝達し且つメンテナンス機構70に伝達しない。一方、切替ギヤ171と受けギヤ172Dとが噛合されている状態(すなわち、図7(B)に示される第2駆動状態)において、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力をメンテナンス機構70に伝達し且つ給送ローラ25に伝達しない。
また、切替機構170が第1駆動状態である駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の正転駆動力を給送ローラ25へ伝達せず、搬送モータ102の逆転によって給送ローラ25を正回転させる。また、切替機構170が第2駆動状態である駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の正転によって回転体92を回転させ、搬送モータ102の逆転によってポンプ77を駆動する。これらは、搬送モータ102と、給送ローラ25、回転体92、及びポンプ77との間の駆動力の伝達経路に設けられたワンウェイクラッチ、振子ギヤ機構、或いは電磁クラッチ機構等によって実現できる。さらに、排出ローラ62は、ベルト等を介して搬送ローラ60と連結されている。すなわち、本実施形態における搬送ローラ60及び排出ローラ62は、切替機構170の状態にかかわらず、搬送モータ102の正転によって正回転し、搬送モータ102の逆転によって逆回転する。
メンテナンス機構70の当接レバー76と、切替機構170の切替レバー176とは、いずれも通過領域より右方に位置するキャリッジ23に押圧されて移動する。図7(A)示される第1位置に切替レバー176が位置している時(換言すれば、キャリッジ23が切替レバー176及び当接レバー76から離間している時)、当接レバー76は図4(A)に示される位置に配置される。このときのキャップ71は、アンキャップ位置に位置する。また、図7(C)に示される第3位置の切替レバー176に当接するキャリッジ23は、当接レバー76を図4(B)に示される位置に移動させる。このときのキャップ71は、キャップ位置に位置する。さらに、図7(B)に示される第2位置の切替レバー176に当接するキャリッジ23は、当接レバー76を図4(A)及び図4(B)の間の位置に移動させる。このときのキャップ71は、アンキャップ位置に位置する。
[制御部130]
制御部130は、図8に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。ROM132、RAM133及びEEPROM134は、記憶部の一例である。
ASIC135には、搬送モータ102及びキャリッジモータ103が接続されている。ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正転又は逆転する。例えば、制御部130は、搬送モータ102の駆動を制御して各ローラ25、60及び62又はメンテナンス機構70を駆動させる。また、制御部130は、記録ヘッド39を制御してノズル40からインクを吐出させる。また、制御部130は、表示部14にメッセージ或いはアニメーションを表示させる。
また、ASIC135には、キャリッジセンサ38が接続されている。制御部130は、キャリッジセンサ38から出力されるパルス信号に基づいて、キャリッジ23の位置を検出する。また、制御部130は、操作部17を通じてユーザから各種指示を取得する。さらに、制御部130は、検出したキャリッジ23の位置に基づいて、ASIC135を介してキャリッジモータ103の駆動を制御してキャリッジ23を往復移動させる。
EEPROM134には、維持時間、異常終了カウンタ、異常終了フラグ、正常終了フラグ、正常終了カウンタ及び取得数カウンタが記憶されている。
維持時間は、記録指示に係る記録処理が終了してから、キャッピング処理を開始するまでの時間である。複合機10の出荷時の初期値として、維持時間には、例えば、第1時間、例えば5秒が記憶されている。
異常終了カウンタは、複合機10の正常終了後に続けて異常終了した回数を示すカウンタである。正常終了とは、ロック状態後に、複合機10への電力供給が停止されたことをいう。異常終了とは、ロック状態前(つまりアンロック状態のままである場合)に、複合機10への電力供給が停止されたことをいう。複合機10の出荷時の初期値として、異常終了カウンタには、例えば、0が記憶されている。
異常終了フラグは、複合機10の前回終了時において、キャッピング処理が完了する前に、複合機10への電力供給が遮断されたと判断された場合にオンになるフラグである。複合機10の出荷時の初期値として、異常終了フラグには、例えば、オフが記憶されている。正常終了フラグは、複合機10の前回終了時において、キャッピング処理が完了した後に、複合機10への電力供給が遮断されたと判断された場合にオンになるフラグである。複合機10の出荷時の初期値として、正常終了フラグには、例えば、オンが記憶されている。
正常終了カウンタは、複合機10が異常終了した次の停止において正常終了した後に続けて正常終了した回数を示すカウンタである。複合機10の出荷時の初期値として、正常終了カウンタには、例えば、0が記憶されている。取得数カウンタは、後述する所定時間に、次の記録指示をした回数を示すカウンタでる。複合機10の出荷時の初期値として、取得数カウンタには、例えば、0が記憶されている。
[電源オン時処理]
図9を参照して、本実施形態における電源オン時処理を説明する。この電源オン時処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。
制御部130は、複合機10に電源が投入されたことに応じて、図9に示される電源オン時処理を実行する。複合機10に電源が投入されるとは、以下の2つの場合を示す。1つ目は、電源プラグがコンセントに挿入されている状態で電源ボタン83による電源オン指示を受け付けた場合である。2つ目は、複合機10に電力が供給されている状態において、後述するシャットダウン処理が実行されずにコンセントから電源プラグが抜去されたことにより複合機10への電力供給が停止され、その後、電源プラグがコンセントに挿入された場合を示す。
まず、制御部130は、キャリッジ23がロック状態にあるか否かを判断する(S11)。具体的には、制御部130は、キャリッジ23がロック状態にあるか否かを判断するため、キャリッジ23を移動をさせるべくキャリッジモータ103を動作させる。その際、制御部130は、キャリッジセンサ38から入力された信号に基づいて、キャリッジ23が移動したか否かを判断する。キャリッジ23が移動した場合には、制御部130は、キャリッジ23がロック状態にないと判断する(S11:No)。また、キャリッジ23が移動されなかった場合には、制御部130はキャリッジ23がロック状態にあると判断する(S11:Yes)。例えば、ロックピン85が進入するための、キャリッジ23に形成された凹部の左方向8及び右方向9における幅からロックピン85の幅を差し引いた寸法、すなわち、凹部内でロックピン85が左方向8及び右方向9に移動可能な距離を、10enc(エンコーダ)分であるとする。1encは、キャリッジモータ103の回転における所定の回転角に相当する。したがって、1encは、キャリッジ23の所定の移動距離を表す。この場合、制御部130は、10enc内でキャリッジ23の移動が停止した場合に、ロック状態であると判断し、キャリッジ23が10enc以上動いた場合に、アンロック状態であると判断する。キャリッジ23がロック状態にあることは、キャップ状態にあることを示し、キャリッジ23がロック状態にないことは、キャップ状態にないことを示す。ステップS11の処理は、判定処理の一例である。
キャリッジ23がロック状態にないと判断された場合(S11:No)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている異常終了フラグをオンにする(S12)。そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている異常終了カウンタの値をインクリメントした値を、新たな異常終了カウンタの値としてEEPROM134に記憶させる(S13)。ステップS13の処理は、カウント処理の一例である。次に、制御部130は、異常終了カウンタの値が閾値以上、例えば10以上であるか否かを判断する(S14)。異常終了カウンタの値が閾値未満、例えば9以下である場合(S14:No)、制御部130は、異常終了カウンタの値が所定値、例えば2の倍数であるか否かを判断する(S15)。
異常終了カウンタの値が所定値、例えば2の倍数である場合(S15:Yes)、制御部130は、EEEPROM134に記憶されている維持時間の値から、負の値にならない範囲で、第1減少幅、例えば1秒を減らした値を、新たな維持時間としてEEPROM134に記憶させる(S16)。上記の新たな維持時間は、第2時間の一例である。ステップS16の処理は、変更処理の一例である。
そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている取得数カウンタの値が所定回数、例えば5以上であるか否かを判断する(S17)。取得数カウンタの値が所定回数、例えば5以上である場合(S17:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている維持時間の値を、5秒を超えない範囲で、所定秒、例えば1秒増して値を、新たな維持時間としてEEPROM134に記憶させて(S18)、電源オン時処理を終了する。ステップS18の処理は、変更処理の一例である。取得数カウンタの値が所定回数未満、例えば4以下である場合(S17:No)、制御部130は、維持時間を変更せずに(ステップS18をスキップ)、電源オン時処理を終了する。
ステップS15の処理において、異常終了カウンタの値が所定値、例えば2の倍数でない場合(S15:No)、制御部130は、維持時間を変更せずに(ステップS16のスキップ)、ステップS17の処理を実行する。
ステップS14の処理において、異常終了カウンタの値が閾値以上、例えば10以上である場合(S14:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている維持時間の値から、負の値にならない範囲で、第1減少幅より大きい第2減少幅、例えば5秒を減らした値を、新たな維持時間としてEEPROM134に記憶させて(S19)、ステップS17の処理に進む。上記新たな維持時間は、第2時間の一例である。ステップS19の処理は、変更処理の一例である。
ステップS11の処理において、キャリッジ23がロック状態にあると判断された場合(S11:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている異常終了フラグがオンにされているか否かを判断する(S20)。異常終了フラグがオンにされていると判断された場合(S20:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている異常終了カウンタの新たな値として初期値、例えば0をEEPROM134に記憶させる(S21)。そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている正常終了フラグをオンにする(S22)。また、制御部130は、EEPROM134に記憶されている正常終了カウンタの新たな値として初期値、例えば0をEEPROM134に記憶させる(S23)。そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている異常終了フラグをオフにして(S24)、ステップS17の処理を実行する。
ステップS20の処理において、EEPROM134に記憶されている異常終了フラグがオンにされていない場合(S20:No)、制御部130は、ステップS21〜S24の処理をスキップして、ステップS17の処理を実行する。
[通常処理]
図10を参照して、本実施形態における通常処理を説明する。通常処理は、複合機10に電源が投入されている間、繰り返し実行される。
制御部130は、記録指示を取得したか否かを判断する(S41)。記録指示の取得先は特に限定されないが、例えば、複合機10が備える操作部17を通じて取得してもよいし、外部機器から通信ネットワークを通じて取得してもよい。記録指示が取得された場合(S41:Yes)、制御部130は、記録処理を実行する(S42)。制御部130は、ステップS41で取得した記録指示に従って、各ローラ25、60、及び62、キャリッジ23、及び記録ヘッド39の動作を制御し、用紙12への画像記録を実行する。
記録処理(S42)が終了した後、制御部130は、計時を開始する(S43)。そして、制御部130は、ステップS43にて計時が開始された時間が、EEPROM134に記憶されている維持時間を経過したか否かを判断する(S44)。一方、ステップS41の処理において記録指示が取得されていない場合(S41:No)、制御部130は、ステップS44の処理を実行する。
ステップS44の処理において、EEPROM134に記憶されている維持時間が経過した場合(S44:Yes)、制御部130は、ロック処理が完了しているか否かを判断する(S45)。ロック処理では、制御部130は、搬送モータ102を制御して、回転体92を回転させる。これにより、ロックピン85がロック位置に移動され、ロック状態になる。ロック状態になったときにロック処理が完了する。ロック処理が完了していない場合(S45:No)、制御部130は、キャッピング処理を実行する(S46)。具体的には、制御部130は、キャリッジモータ103を制御して、キャリッジ23を収納位置まで移動させる。これにより、キャップ71がキャップ位置に移動される。キャッピング処理は、移動処理の一例である。そして、制御部130は、ロック処理を実行する(S47)。ステップS44の処理において判断処理により、維持時間が経過するまで(S44:Yes)キャッピング処理(S46)は、実行されない。これにより、維持時間の経過前に記録指示が取得された場合には(S41:Yes)、ノズル40のアンキャップを行うことなく画像記録を開始できる。そのため、画像記録の開始時期を早くすることができる。
次に、制御部130は、所定時間内に次の記録指示を取得したか否かを判断する(S48)。所定時間は、例えば、記録指示を取得した時に開始され、記録処理が終了してから第1時間、例えば5秒が経過した時に終了する時間である。また、例えば、記録処理が終了後、キャッピングが実行された時に開始され、記録処理が終了してから第1時間、例えば5秒が経過した時に終了する時間である。また、ステップS44の処理にて用いる維持時間を第1時間としてもよい。この場合、維持時間は、例えば5秒である。
所定時間内に次の記録指示を取得したと判断された場合(S48:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている取得数カウンタの値をインクリメントした値を、新たな取得数カウンタとしてEEPROM134に記憶させる(S49)。ステップS49の処理は、取得数カウント処理の一例である。そして、制御部130は、電源ボタン83がオフされたか否かを判断する(S50)。
また、ステップS44の処理で維持時間が経過していない場合(S44:No)、制御部130は、ステップS45〜S49の処理をスキップして、ステップS50の処理を実行する。ステップS45の処理でロック処理が完了している場合(S45:Yes)、制御部130は、ステップS46〜S49の処理をスキップして、ステップS50の処理を実行する。ステップS48の処理で所定時間内に次の記録指示を取得していない場合(S48:No)、制御部130は、取得数カウンタをインクリメントせずに(ステップS49をスキップ)、ステップS50の処理を実行する。
ステップS50の処理において、電源ボタンがオフされたと判断された場合(S50:Yes)、制御部130は、キャリッジ23がロックされているか否かを判断する(S51)。ステップS51の処理は、図9に示される電源オン時処理におけるステップS11の処理と同一の処理である。ステップS51の処理は、判定処理の一例である。キャリッジ23がロックされていないと判断された場合(S51:No)、制御部130は、キャッピング処理を実行する(S52)。ステップS52の処理は、ステップS46の処理と同一の処理である。そして、制御部130は、ロック処理を実行する(S53)。ステップS53の処理は、ステップS47の処理と同一の処理である。
そして、制御部130は、シャットダウン処理を実行する(S54)。シャットダウン処理は、例えば、保存する必要があるデータがRAM133に記憶されている場合に、そのデータをEEPROM134に記憶させた後、制御部130及び電源ボタン83を除いた各部への電力の供給を停止させる処理である。一方、ステップS51において、キャリッジ23がロックされていると判断された場合(S51:Yes)、制御部130は、キャッピング処理及びロック処理をスキップして(S52及びS53をスキップ)、シャットダウン処理を実行する(S54)。
シャットダウン処理を実行した後、制御部130は、EEPROM134に記憶されている正常終了カウンタの値をインクリメントした値を、新たな正常終了カウンタの値としてEEPROM134に記憶させる(S55)。ステップS55の処理は、正常終了カウント処理の一例である。そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている正常終了カウンタの値が所定回数、例えば3であるか否かを判断する(S56)。正常終了カウンタの値が所定回数、例えば3である場合(S56:Yes)、制御部130は、EEPROM134に記憶されている正常終了フラグをオフにする(S57)。
そして、制御部130は、EEPROM134に記憶されている維持時間の新たな値として第1時間、例えば5秒をEEPROM134に記憶させて(S58)、通常処理を終了する。ステップS58の処理は、変更処理の一例である。ステップS56において、正常終了カウンタの値が所定回数でない場合(S56:No)、制御部130は、正常終了フラグを変更せず、維持時間を変更せずに(ステップS55及びステップS56をスキップ)、通常処理を終了する。
ステップS50において、電源ボタン83がオフされていないと判断された場合(S50:No)、制御部130は、通常処理を終了する。
[本実施形態の作用効果]
複合機10が停止される際、キャッッピングが終了する前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどして停止させた場合には、次回、電源部81による電力の取得が開始されたときに、キャップ71はキャップ位置にない(換言すればアンキャップ状態)。電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態が発生しなかった場合は、記録処理が完了してから第1時間が経過した後、ノズル40がキャップ71によってキャッピングされる。電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態であった場合が少なくとも1回以上となった場合は、記録処理が完了してから、第1時間より短い第2時間が経過した後、ノズル40がキャッピングされる。
これにより、キャッッピングが終了する前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどして複合機10が停止された場合は、より早い時期にノズル40がキャッピングされることとなる。そのため、複合機10が停止される際、ノズル40がキャッピングされる可能性が高くなる。よって、ノズル40が乾燥することが抑制される。また、記録処理が完了した後、所定時間が経過する前に次の記録指示を受け付けた場合には、キャッピングされることなく次の記録処理が実行される。したがって、吐出不良が発生しない範囲で、記録のスループットを向上させることができる。
制御部130は、キャップ71がキャップ位置にないと判定した回数を、異常終了カウンタをインクリメントすることによりカウントする。そして、制御部130は、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間より短い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態であることが複数回あった場合には、アンキャップ状態の回数がより多い場合に、記録処理が完了した後のより短い時間でノズル40がキャッピングされる。そのため、複合機10が停止される際、ノズル40がキャッピングされる可能性が更に高くなる。
制御部130は、異常終了カウンタの値が閾値未満である場合には、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間から所定の第1減少幅を減算した値を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。一方で制御部130は、異常終了カウンタの値が上記閾値以上である場合には、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間から第1減少幅より大きい第2減少幅を減算した値を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。
これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態であることが多くなると、記録処理が完了した後、キャッピングが行われるまでの時間が大幅に短くなる。これにより、複合機10が停止される際、ノズル40がキャッピングされる可能性が更に高くなる。
制御部130は、記録指示に係る記録処理が開始された後の所定時間内に、記録指示が取得された回数を取得数カウンタでカウントする。例えば制御部130が、操作部17からのコピー開始指示の受け付け、通信部87を通じたプリントジョブ受信やファックス受信した際に、制御部130が記録指示の取得回数を、カウントする。そして制御部130は、取得数カウンタの値が所定回数に達した場合に、EEPROM134に記憶されている維持時間より長い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。
記録処理の実行中に次の記録指示が来た場合や、記録処理の終了後、所定の比較的短い時間内に次の記録指示が来た場合には、キャッピングが行われないことが好ましい。そのため、記録処理が開始された後の所定時間内(つまり、記録処理が開始されてから、記録処理が終了してから上記比較的短い時間が経過するまで)に、記録指示が取得された回数が所定回数に達した場合に、維持時間が、より長い時間に変更される。その結果、連続して記録処理が行われる場合に、キャッピングが行われる可能性が低くなる。
記録指示に係る記録処理が開始された後であって、且つ、当該記録指示が取得された時から、当該記録指示に係る記録処理が完了してから第1時間が経過した時までの間に次の記録指示が取得された場合は、維持時間が、より長い時間に変更される。また、記録指示に係る記録処理が完了した後のキャッピングが実行された時から、当該記録指示に係る記録処理が完了してから第1時間が経過した時までの間に次の記録指示が取得された場合は、維持時間が、より長い時間に変更される。
制御部130は、異常終了カウンタの値が所定の複数値に達した(換言すれば異常終了が複数回行われた)場合に、第1時間より短い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。そして制御部130は、キャップ71がキャップ位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときのキャップ71がキャップ位置にあるか否かの判定により、キャップ71がキャップ位置にあると判定した場合、異常終了カウンタの値が初期値にリセットされる。
電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態であることは、キャッピング前にユーザにより電源プラグが抜かれた場合だけでなく、例えば、アンキャップ状態の時に停電が起こった場合にも発生する。停電のように発生頻度の低い事象によってアンキャップ状態が発生した場合は、制御部130は、キャップ71がキャップ位置にないと判定された後の、次に複合機10に電源が投入されたときのキャップ71がキャップ位置にあるか否かの判定によりキャップ71がキャップ位置にあると判定する。このようなアクシデントによりアンキャップ状態が発生した場合には、異常終了カウンタが初期値にリセットされるため、維持時間の変更に影響しない。そのため、不必要に維持時間が短縮されてしまうことを抑制することができる。
制御部130は、キャップ71がキャップ位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときのキャップ71がキャップ位置にあるか否かの判定により、キャップ71がキャップ位置にあると判定された場合、EEPROM134に記憶されている維持時間より長い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにキャップ状態であった場合には、より長い時間に維持時間が変更される。そのため、複合機10の使用が繰り返されるうちに、維持時間が適当な値になる。また、停電などの発生頻度の低い事象によって維持時間が短縮されてしまうことが抑制される。
制御部130は、電源ボタン83の電源オフ操作が受け付けられた場合、キャップ71をアンキャップ位置からキャップ位置に移動させるようにキャリッジ23を制御する。その後、制御部130は、複合機10への電力の供給を停止させる際に、電源ボタン83の電源オフ操作が受け付けられたことによって複合機10への電力の供給が停止されることを正常終了カウンタによってカウントする。そして、キャップ71がキャップ位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときにキャップ71がキャップ位置にあるか否かの判定が行われる。この判定により、キャップ71がキャップ位置にあると判定された場合、制御部130は、その後、正常終了カウンタが所定回数カウントアップされたときに、第1時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。
これにより、電源ボタン83の電源オフ操作により、複合機10への電力供給の停止指示が受け付けられた場合には、キャッピングされた後、複合機10への電力供給が停止される。そして、キャッピングされた後に複合機10への電力供給が停止されること、(以下、「正常終了」という。)が所定回数行われた場合には、維持時間を第1時間に変更する。そのため、停電などの発生頻度の低い事象により、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンキャップ状態であったときには、所定回にわたって正常終了された場合、維持時間が第1時間にリセットされる。これにより、不必要に維持時間が短縮されてしまうことが抑制される。
なお、制御部130は、キャリッジ23の移動が規制されているときに、キャップ71がキャップ位置にあると判定し、キャリッジ23の移動が規制されていないときに、キャップ71がアンキャップ位置にあると判定する。
[第2実施形態]
図10に示される通常処理に代えて、図11に示される通常処理が実行されてもよい。図11に示される通常処理における各ステップの処理内容は、図10に示される通常処理の各ステップの処理内容と同一である。図11において、図10と同一の処理内容のステップについては、図10と同一のステップ番号を付してある。したがって、各ステップの処理内容の説明については省略し、処理ステップの順番についての相違点についてのみ説明する。
図10に示される通常処理においては、ステップS44で維持時間が経過した後、ロック処理の完了していない場合には(S45:No)、キャッピング処理(S46)が実行されて、その後、ロック処理(S47)が実行された。これに対し、図11に示される通常処理においては、記録処理(S42)が終了し、計時が開始された(S43)後に、キャッピング処理が実行される(S46)。すなわち、キャッピング処理は、記録処理終了直後に行われる。そして、維持時間が経過した後(S44:Yes)、ロック処理の完了していない場合には(S45:No)、ロック処理(S47)が実行される。本実施形態においては、ロック処理が移動処理の一例である。
また、記録処理(S42)終了直後にキャッピング処理(S46)が実行されるため、電源ボタン83がオフされたときには、既にキャップ状態にある。そのため、電源ボタン83がオフされたときには、キャッピング処理は実行せず、ロック処理(S53)を実行する。
[第2実施形態の作用効果]
複合機10が停止される際、ロックピン85によるキャリッジ23の移動規制が行われる前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどして停止させた場合には、次回、電源部81による電力の取得が開始されたときに、ロックピン85がロック位置にない(換言すればアンロック状態)。そのため、キャップ71はユーザ等により移動される可能性があり、キャップ71が移動された場合には、キャップ71はキャップ位置にない。電源部81による電力の取得が開始されたときにアンロック状態が発生しなかった場合は、記録処理が完了してから第1時間が経過した後、ロックピン85がロック位置に移動される。電源部81による電力の取得が開始されたときにロックピン85がアンロック位置であった場合が少なくとも1回以上となった場合は、記録処理が完了してから、第1時間より短い第2時間が経過した後、ロックピン85がロック位置に移動される。
これにより、ロックピン85によるキャリッジ23の移動規制が行われる前に、ユーザが電源プラグをコンセントから抜くなどして複合機10が停止された場合は、より早い時期にキャリッジ23の移動規制が行われることとなる。そのため、複合機10が停止される際、ロックピン85がロック位置にある可能性が高くなる。よって、キャリッジ23の移動規制が行われていないことにより、キャップ71がノズル形成面から離間されて、ノズル40が乾燥することが抑制される。また、記録処理が完了した後、所定時間が経過する前に次の記録指示を受け付けた場合には、キャリッジ23の移動規制が行われない。そのため、ロックピン85をアンロック位置に移動させる必要がなくアンキャップのみが行われて次の記録が行われる。したがって、吐出不良が発生しない範囲で、記録のスループットを向上させることができる。
制御部130は、ロックピン85がロック位置にないと判定した回数を、異常終了カウンタをインクリメントすることによりカウントする。そして制御部130は、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間より短い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンロック状態であることが複数回あった場合には、アンロック状態の回数がより多い場合に、記録処理が完了した後のより短い時間でキャリッジ23が移動規制される。そのため、複合機10が停止される際、キャリッジ23が移動規制される可能性が更に高くなる。
制御部130は、異常終了カウンタの値が閾値未満である場合には、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間から所定の第1減少幅を減算した値を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。そして制御部130は、異常終了カウンタの値が上記閾値以上である場合には、異常終了カウンタの値が所定値の倍数に達する毎に、EEPROM134に記憶されている維持時間から第1減少幅より大きい第2減少幅を減算した値を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンロック状態であることが多くなると、記録処理が完了した後、キャリッジ23が移動規制されるまでの時間が大幅に短くなる。これにより、複合機10が停止される際、キャリッジ23が移動規制される可能性が更に高くなる。
制御部130は、記録指示に係る記録処理が開始された後の所定時間内に、記録指示が取得された回数を取得数カウンタでカウントする。例えば制御部130が、操作部17からのコピー開始指示の受け付け、通信部87を通じたプリントジョブ受信やファックス受信した際に、制御部130が記録指示の取得回数を、カウントする。そして制御部130は、取得数カウンタの値が所定回数に達した場合に、EEPROM134に記憶されている維持時間より長い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。
記録処理の実行中に次の記録指示が来た場合や、記録処理の終了後、所定の比較的短い時間内に次の記録指示が来た場合には、キャリッジ23の移動規制が行われないことが好ましい。そのため、記録処理が開始された後の所定時間内(つまり、記録処理が開始されてから、記録処理が終了してから上記比較的短い時間が経過するまで)に、記録指示が取得された回数が所定回数に達した場合に、維持時間が、より長い時間に変更される。その結果、連続して記録処理が行われる場合に、キャリッジ23の移動規制が行われる可能性が低くなる。
記録指示に係る記録処理が開始された後であって、且つ、当該記録指示が取得された時から、当該記録指示に係る記録処理が完了してから第1時間が経過した時までの間に次の記録指示が取得された場合は、維持時間が、より長い時間に変更される。また、記録指示に係る記録処理が完了した後のキャリッジ23の移動規制が実行された時から、当該記録指示に係る記録処理が完了してから第1時間が経過した時までの間に次の記録指示が取得された場合は、維持時間が、より長い時間に変更される。
制御部130は、異常終了カウンタの値が所定の複数値に達した(換言すれば異常終了が複数回行われた)場合に、第1時間より短い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。そして制御部130は、ロックピン85がロック位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときのキャリッジ23がロックされているか否かの判定により、ロックピン85がロック位置にあると判定された場合、異常終了カウンタの値が初期値にリセットされる。
電源部81による電力の取得が開始されたときにアンロック状態であることは、キャリッジ23の移動規制前にユーザにより電源プラグが抜かれた場合だけでなく、例えば、アンロック状態の時に停電が起こった場合にも発生する。停電のように発生頻度の低い事象によってアンロック状態が発生した場合は、制御部130は、ロックピン85がロック位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときのキャリッジ23がロックされているか否かの判定によりロックピン85がロック位置にあると判定する。このようなアクシデントによりアンロック状態が発生した場合には、異常終了カウンタが初期値にリセットされるため、維持時間の変更に影響しない。そのため、不必要に維持時間が短縮されてしまうことを抑制することができる。
制御部130は、ロックピン85がロック位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときのキャリッジ23がロックされているか否かの判定により、ロックピン85がロック位置にあると判定された場合、EEPROM134に記憶されている維持時間より長い時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。これにより、電源部81による電力の取得が開始されたときにロック状態であった場合には、より長い時間に維持時間が変更される。そのため、複合機10の使用が繰り返されるうちに、維持時間が適当な値になる。また、停電などの発生頻度の低い事象によって維持時間が短縮されてしまうことが抑制される。
制御部130は、電源ボタン83の電源オフ操作が受け付けられた場合、ロックピン85をアンロック位置からロック位置に移動させるようにポート切替機構90を制御する。その後制御部130は、複合機10への電力の供給を停止させる際に、電源ボタン83の電源オフ操作の受け付けられたことによって複合機10への電力の供給が停止されることを正常終了カウンタによってカウントする。そして、ロックピン85がロック位置にないと判定された後、次に複合機10に電源が投入されたときにキャリッジ23がロックされているか否かの判定が行われる。この判定により、ロックピン85がロック位置にあると判定された場合、制御部130は、その後、正常終了カウンタが所定回数カウントアップされたときに、第1時間を維持時間としてEEPROM134に記憶させる。
これにより、電源ボタン83の電源オフ操作により、複合機10への電力供給の停止指示が受け付けられた場合には、キャリッジ23が移動規制された後、複合機10への電力供給が停止される。そして、キャリッジ23が移動規制された後に複合機10への電力供給が停止されること、(以下、「正常終了」という。)が所定回数行われた場合には、制御部130は、維持時間を第1時間に変更する。そのため、停電などの発生頻度の低い事象により、電源部81による電力の取得が開始されたときにアンロック状態であったときには、所定回にわたって正常終了された場合、維持時間が第1時間にリセットされる。これにより、不必要に維持時間が短縮されてしまうことが抑制される。
なお、制御部130は、キャリッジ23の移動が規制されているときに、ロックピン85がロック位置にあると判定し、キャリッジ23の移動が規制されていないときに、ロックピン85がアンロック位置にあると判定する。
[変形例]
なお、前述の実施形態では、ステップS14の処理において、異常終了カウンタの値が閾値以上、例えば10以上である場合(S14:Yes)、制御部130によって、維持時間の値から第1減少幅より大きい第2減少幅、例えば5秒を減らした値が、新たな維持時間としてEEPROM134に記憶された(S19)。しかしながら、ステップS19の処理に代えて、EEPROM134に記憶されている維持時間の値として、0をEEPROM134に記憶させるようにしてもよい。これにより、異常終了カウンタの値が閾値を超えた場合には、維持時間がすぐに0になる。
また、前述の実施形態では、ステップS20の処理において、異常終了フラグがオンにされていると判断された場合(S20:Yes)、異常終了カウンタの新たな値として初期値、例えば0がEEPROM134に記憶された(S21)。そして、正常終了フラグがオンにされて(S22)、正常終了カウンタの新たな値として初期値、例えば0がEEPROM134に記憶された(S23)。しかしながら、ステップS21,S22,S23の処理に代えて、EEPROM134に記憶されている維持時間の値を第1時間、例えば5秒を超えない範囲で1秒増やした値を、新たな維持時間としてEEPROM134に記憶させてもよい。これにより、複合機10が異常終了した後、次の停止において、正常終了したときは、停電などにより複合機10が異常終了した可能性が高いので、維持時間が5秒を超えない範囲で1秒増やされる。
前述の実施形態においては、キャップ71がキャップ位置にあるか否か、及びロックピン85がロック位置にあるか否かは、キャリッジ23を移動させるべくキャリッジモータ103を動作させ、キャリッジ23が移動するか否かによって判定した。しかし、例えば、キャップ71がキャップ位置にあるか否かを検出するセンサによって、キャップ71がキャップ位置にあるか否かを判定してもよい。また、ロックピン85がロック位置にあるか否かを検出するセンサによって、ロックピン85がロック位置にあるか否かを判定してもよい。
前述の実施形態においては、キャップ71は、リフトアップ機構73により、キャリッジ23が収納位置に移動することに連動してキャップ71を上昇させ、キャリッジ23が収納位置から離れるように移動することに連動してキャップ71を下降させた。しかし、キャップ71のキャップ位置とアンキャップ位置との間の移動は、キャリッジ23の移動と必ずしも連動されている必要はなく、例えば、搬送モータ102及びキャリッジモータ103とは異なるモータの駆動によってキャップ71を移動させてもよい。
10・・・複合機
17・・・操作部
23・・・キャリッジ
39・・・記録ヘッド
40・・・ノズル
70・・・メンテナンス機構
71・・・キャップ
73・・・リフトアップ機構
81・・・電源部
83・・・電源ボタン
85・・・ロックピン
87・・・通信部
90・・・ポート切替機構
102・・・搬送モータ
130・・・制御部
131・・・CPU
132・・・ROM
133・・・RAM
134・・・EEPROM

Claims (14)

  1. ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、
    上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、
    上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、
    当該インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されており、
    上記制御部は、
    上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、
    上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数をインクリメントしてカウントするカウント処理と、を実行し、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が所定値の倍数に達する毎に、上記記憶部に記憶されている上記維持時間より短い時間を当該維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、を実行するインクジェット記録装置。
  2. 上記制御部は、
    上記変更処理において、上記カウント処理によりカウントされた回数が閾値未満である場合には、上記カウント処理によりカウントされた回数が所定値の倍数に達する毎に、上記記憶部に記憶されている上記維持時間から所定の第1減少幅を減算した値を当該維持時間として上記記憶部に記憶させ、上記カウント処理によりカウントされた回数が上記閾値以上である場合には、上記カウント処理によりカウントされた回数が所定値の倍数に達する毎に、上記記憶部に記憶されている上記維持時間から上記第1減少幅より大きい第2減少幅を減算した値を当該維持時間として上記記憶部に記憶させる請求項1に記載のインクジェット記録装置
  3. ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、
    上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、
    上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、
    当該インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されており、
    上記制御部は、
    上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、
    上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数をインクリメントするカウント処理と、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が所定の複数回数に達した場合に、上記第1時間より短い時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、を実行し、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された後の、次の上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にあると判定された場合、上記カウント処理によりカウントされた回数が初期値にリセットされるインクジェット記録装置。
  4. ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、
    上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、
    上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、
    当該インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されており、
    上記制御部は、
    上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、
    上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が少なくとも1回以上となった場合に、上記第1時間より短い第2時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が開始された後の所定時間内に、上記取得部により記録指示が取得された回数をカウントする取得数カウント処理と、を実行し、
    上記取得数カウント処理においてカウントされた回数が所定回数に達した場合に、上記変更処理において、上記記憶部に記憶されている上記維持時間より長い時間を当該維持時間として上記記憶部に記憶させるインクジェット記録装置。
  5. 上記制御部は、上記取得数カウント処理において、
    上記記録指示に係る上記記録処理が開始された後であって且つ
    上記取得部により上記記録指示が取得された時から、当該記録指示に係る上記記録処理が完了してから上記第1時間が経過した時までの上記所定時間内に、上記取得部により記録指示が取得された回数をカウントする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記制御部は、上記取得数カウント処理において、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了した後の上記移動処理が実行された時から、上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから上記第1時間が経過した時までの上記所定時間内に、上記取得部により記録指示が取得された回数をカウントする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  7. ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、
    上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、
    上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、
    当該インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されており、
    上記制御部は、
    上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、
    上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、
    前回の上記判定処理において上記被移動体が上記当接位置にあると判定された後に、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が所定回数に達した場合に、上記第1時間より短い第2時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、を実行する、インクジェット記録装置。
  8. ノズル形成面に形成される複数のノズルから記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドによるインクの吐出性能を維持すべく上記記録ヘッドに対して当接する当接位置と、上記記録ヘッドに対して離間する離間位置との間で移動される被移動体と、
    上記被移動体を上記当接位置と上記離間位置との間で移動させる移動機構と、
    上記記録媒体上に画像を記録するための記録指示を取得する取得部と、
    当該インクジェット記録装置に供給される電力を外部の電力源から取得する電源部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    上記記憶部には、維持時間として第1時間が記憶されており、
    上記制御部は、
    上記取得部によって上記記録指示が取得された場合に、上記記録指示に係る画像を上記記録媒体上に記録するように上記記録ヘッドの吐出を制御する記録処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている維持時間が経過した場合に、上記被移動体を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する移動処理と、
    上記電源部による電力の取得が開始された場合に、上記被移動体が上記当接位置にあるか否かを判定する判定処理と、
    上記判定処理により、上記被移動体が上記当接位置にないと判定された回数が少なくとも1回以上となった場合に、上記第1時間より短い第2時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる変更処理と、
    上記記録指示に係る上記記録処理が開始された後の所定時間内に、上記取得部により記録指示が取得された回数が所定回数に達した場合に、上記変更処理において、上記記憶部に記憶されている上記維持時間より長い時間を当該維持時間として上記記憶部に記憶させるインクジェット記録装置。
  9. 上記被移動体は、上記記録ヘッドと当接して上記ノズル形成面を覆う当接位置と当該ノズル形成面から離間する離間位置との間を移動するキャップである請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記記録ヘッドは、主走査方向に移動するように構成され、
    上記主走査方向上の収納位置にある上記記録ヘッドの移動を規制する規制位置と、上記記録ヘッドの移動を規制しない非規制位置との間で移動可能な規制部材を備え、
    上記移動機構は、上記主走査方向に移動する上記記録ヘッドの力を受けて上記記録ヘッドが収納位置にあるときに上記キャップを上記当接位置に移動させ、上記記録ヘッドが上記収納位置から離れるときに上記キャップを上記離間位置に移動させる機構である請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記記録ヘッドは、主走査方向に移動するように構成され、
    上記ノズル形成面を覆うキャップ位置と当該ノズル形成面から離間するアンキャップ位置との間を移動するキャップと、
    上記主走査方向に移動する上記記録ヘッドの力を受けて上記記録ヘッドが収納位置にあるときに上記キャップをキャップ位置に移動させ、上記記録ヘッドが上記収納位置から離れるときに上記キャップをアンキャップ位置に移動させる機構と、を備え、
    上記被移動体は、上記記録ヘッドが上記収納位置にあるときに、上記記録ヘッドの移動を規制する当接位置と、上記記録ヘッドの移動を規制しない離間位置との間で移動可能な規制部材であり、
    上記移動処理は、上記記録指示に係る上記記録処理が完了した場合に、上記キャップを上記アンキャップ位置から上記キャップ位置に移動させ、当該記録処理が完了してから、上記記憶部に記憶されている上記維持時間が経過した場合に、上記規制部材を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御する請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 上記制御部は、
    上記変更処理において、上記判定処理により、上記キャップ又は上記規制部材が上記当接位置にないと判定された後の、次の上記判定処理により、上記キャップ又は上記規制部材が上記当接位置にあると判定された場合、上記記憶部に記憶されている上記維持時間より長い時間を当該維持時間として上記記憶部に記憶させる請求項9から11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. ソフトスイッチを更に備え、
    上記制御部は、
    上記ソフトスイッチの操作が受け付けられた場合、上記キャップ又は上記規制部材を上記離間位置から上記当接位置に移動させるように上記移動機構を制御した後、上記インクジェット記録装置への電力の供給を停止させるシャットダウン処理と、
    上記シャットダウン処理が実行されることによって上記インクジェット記録装置への電力の供給が停止されたことをカウントする正常終了カウント処理と、
    上記変更処理において、上記判定処理により、上記キャップ又は上記規制部材が上記当接位置にないと判定された後の、次の上記判定処理により、上記キャップ又は上記規制部材が上記当接位置にあると判定された場合、その後、上記正常終了カウント処理が所定回数実行されたときに、上記第1時間を上記維持時間として上記記憶部に記憶させる請求項9から12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. 上記制御部は、
    上記判定処理において、上記記録ヘッドの移動が規制されているときに、上記キャップ又は上記規制部材が上記当接位置にあると判定し、上記記録ヘッドの移動が規制されていないときに、上記キャップ又は上記規制部材が上記離間位置にあると判定する請求項10又は11に記載のインクジェット記録装置。
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