JP6612034B2 - マンホールの止水構造及びマンホールとその施工方法 - Google Patents

マンホールの止水構造及びマンホールとその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、筒体を重ね合わせるマンホールの止水構造及びマンホールとその施工方法に関する。
マンホールを地震時等に破壊しないようにするには、マンホールを上下方向に剛結合するより、筒体間の継手に遊びを持たせた柔構造とするのが好ましい。このためマンホールには水平方向の目地部が形成される。
上記のようなコンクリート部材同士に設ける目地部として、第一のコンクリート二次製品に一部が埋設された第一の止水材を設け、第二のコンクリート二次製品に一部が埋設された第二の止水材を設け、第一の二次製品に凹部を形成し、この凹部に嵌入する突出部を第二の二次製品に形成したもの(例えば特許文献1)がある。
上記突出部は先端に小径部を形成することにより凹部内に挿入し易くしているが、大口径のマンホールに用いた場合、突出部がゴム材質からなるため、現場で凹部に突出部を均等に挿入する作業が煩雑になることが予想される。
ところで、分割したマンホールなどでは地震などにより継手箇所にせん断応力が発生するため、インロー継手などの凹凸嵌合部を設けてせん断力に対抗するようにしている。このように端面に凹凸部を設けると、平坦な場合に比べて、製造時,保管時や運搬時に凹凸部が外部に接触して破損しないように注意して作業を行う必要がある。
これに対して、金属製のカラーを隣合う筒体の差し口に外嵌して接続する構造において、前記カラーの内面にシール部材を接着し、このシール部材を前記差し口に当接して止水性を確保するものがあるが、接着が不十分であると、カラーの内面からシール部材が剥がれ易く、また、カラーが外部に露出するため、耐久性の面で不利である。
特開2007−56462号公報
解決しようとする課題は、施工性と耐久性に優れたマンホールの止水構造及びマンホールとその施工方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面の一方に挿入受け溝を設け、前記下端面と前記上端面の他方に取り付けた筒状の止水部材を、前記挿入受け溝に挿入したマンホールの止水構造において、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、芯材により内外の止水リングを挿入受け溝にスムーズに挿入することができ、内外の止水リングにより確実な止水性が得られる。また、芯材が上下の筒体におけるせん断抵抗の役目を果たすことができる。さらに、外部に設けたものと違って挿入受け溝内に止水部材を収納するから、止水部材の耐久性が向上する。
また、請求項2の発明は、上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面に上下の挿入受け溝を設け、それら上下の挿入受け溝に筒状の止水部材を挿入したマンホールの止水構造において、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したことを特徴とする。
請求項2の構成によれば、芯材により内外の止水リングを挿入受け溝にスムーズに挿入することができ、内外の止水リングにより確実な止水性が得られる。また、芯材が上下の筒体におけるせん断抵抗の役目を果たすことができる。さらに、外部に設けたものと違って挿入受け溝内に止水部材を収納するから、止水部材の耐久性が向上する。
また、請求項3の発明は、前記内外の止水リングの端部を連結して前記芯材の端部を覆ったことを特徴とする。
請求項3の構成によれば、内外の止水リングの端部を連結して袋状にしたため、芯材への止水リングの接着が容易となり、また、端部側から止水リングが剥がれることを防止でき、挿入受け溝内に挿入する際に剥がれることがない。
また、請求項4の発明は、前記挿入受け溝と前記筒体の内周とを連通する止水剤注入孔を設けたことを特徴とする。
請求項4の構成によれば、止水部材を挿入した挿入受け溝に、止水剤注入孔から止水剤を注入することにより、止水性を向上することができる。
また、請求項5の発明は、複数の前記筒体を上下方向に重ね合わせると共に、前記上下の筒体に前記止水構造を設けたことを特徴とする。
請求項5の構成によれば、複数の筒体を上下に重ね合わせてマンホールを構築し、このマンホールの目地部は止水構造により止水性に優れたものとなる。
また、請求項6の発明は、前記筒体が周方向に分割された複数の分割筒体からなり、前記複数の分割筒体を周方向に接続したことを特徴とする。
請求項6の構成によれば、止水性に優れた大径のマンホールが得られる。
また、請求項7の発明は、上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面の一方に挿入受け溝を設け、前記下端面と前記上端面の他方に取り付けた筒状の止水部材を、前記挿入受け溝に挿入し、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したマンホールの止水構造の施工方法であって、前記下の筒体を設置し、前記止水部材の先端に前記挿入受け溝を合わせ、前記下の筒体に前記上の筒体を重ねることを特徴とする。
請求項7の構成によれば、確実な止水性を備えた止水構造を得ることができる。
また、請求項8の発明は、上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と上端面に上下の挿入受け溝を設け、それら上下の挿入受け溝に筒状の止水部材を挿入し、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したマンホールの止水構造の施工方法であって、前記下の筒体を設置し、前記下の筒体の挿入受け溝に前記止水部材の下部を挿入した後、前記止水部材の上部に上の筒体の挿入受け溝を合わせ、前記下の筒体に前記上の筒体を重ねることを特徴とする。
請求項8の構成によれば、確実な止水性を備えた止水構造を得ることができる。
上記構成によれば、現場での施工性に優れると共に耐久性に優れ、また、地震時などにより筒体の重ね合せ箇所に目開きが発生しても、止水性を確保することができる。
本発明の実施例1を示す止水構造の断面図である。 同上、施工を説明する断面図である。 同上、挿入受け溝周りの断面図である。 同上、止水部材の断面図である。 同上、止水部材の要部の拡大断面図である。 同上、筒体の平面図である。 同上、筒体の断面図である。 同上、止水部材の正面図である。 同上、コンクリート面からなる挿入受け溝周りの断面図である。 同上、施工を説明する断面図である。 同上、目開き状態を説明する断面図である。 本発明の実施例2を示す止水部材の断面図である。 本発明の実施例3を示す止水部材の断面図である。 本発明の実施例4を示す止水構造の断面図である。 同上、施工を説明する断面図である。 本発明の実施例5を示す施工を説明する断面図である。 本発明の実施例6を示すマンホールの要部の斜視図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1〜図11は実施例1を示しており、マンホール1は、円筒形の筒体2,2・・・を組み立てる組立式マンホールであり、前記筒体2はプレキャストコンクリートなどからなる。尚、前記筒体2の直径(内径)は2000〜3500mm程度である。また、マンホール1は地中に埋設され、土圧を受ける。尚、この例では、筒体2は周方向に一体のものを用いている。
上下の筒体2,2が重ね合わされ、上下の筒体2,2の下端面3と上端面4との間に5mm程度の目地部5を設け、この目地部5には充填材などが充填される。尚、前記目地部5が重ね合せ箇所である。また、この例では、下端面3と上端面4は、筒体2の中心軸と略直交する平坦面に形成されている。
止水構造として以下の構成を備える。前記下端面3及び上端面4には、リング状の挿入受け溝11、11をそれぞれ設ける。この挿入受け溝11は筒体2の壁厚の1/3〜2/3の間に設けられている。前記挿入受け溝11の位置は、マンホール1の欠損等から考えると壁厚の略中央が好ましい。また、挿入受け溝11は筒体2と同心円状に形成されている。
この例では、挿入受け溝11を鋼製又は合成樹脂製の埋設枠12により形成している。この埋設枠12は、底板部13の内外に、リング状の内周板部14及び外周板部15の下縁を連結し、内周板部14の上縁に内鍔部16を周設すると共に、外周板部15の下縁に外鍔部17を設け、底板部13,内周板部14及び外周板部15の内面により挿入受け溝11が構成されている。このように挿入受け溝11を鋼製又は合成樹脂製とすることによりコンクリート面に比べて内面が平滑となるため、止水部材21との密着性がよく、止水性が向上する。尚、埋設枠12はインサート成形により筒体2に固定されている。尚、インサート成形においては、前記筒体2を成形する型枠(図示せず)内に前記埋設枠12を位置固定して配置した後、前記型枠にコンクリートを充填し、充填したコンクリートが固化することにより筒体2に埋設枠12が固定される。また、内,外周板部14,15の外面が下端面3及び上端面4と面一になる。尚、内鍔部16と外鍔部17を設けることにより、埋設枠12と筒体2のコンクリートとの間に隙間ができ難くなり、密着性が向上する。
また、製造型枠に挿入受け溝11に相当する凹部を設けて挿入受け溝11をコンクリートで成形してもよい。この場合は、図9に示すように、挿入受け溝11の内面がコンクリート面となるが、挿入受け溝11の部分を安価に製造することができる。
前記上下の挿入受け溝11,11には止水部材21が挿入される。この止水部材21は、硬質材料からなる筒状の芯材22を備え、この芯材22は鋼製、ステンレス鋼製や合成樹脂製のものなどが用いられる。前記芯材22は円筒形をなし、挿入状態で前記挿入受け溝11の幅方向略中央に位置する。また、芯材22の高さは前記挿入受け溝11の高さの略2倍であり、芯材22の厚さは、筒体2の直径(外径)は2000〜3500mm程度のマンホール1で、鋼製の芯材22の場合、6〜10mm程度である。
前記芯材22は、止水性能の他にせん断抵抗のキーの役割もなす。このため芯材22の厚さをマンホール1のせん断抵抗に満足する厚さ以上とする。そして、芯材22のせん断抵抗は、施工時に上の筒体2を吊った状態で止水部材21を挿入受け溝11に嵌めた時に上の筒体2が左右に動く時に効果を発揮する。前記せん断力としては、筒体2の重量と同程度の力が発生することを想定しており、筒体2の大きさにもよるが1mm〜3mm程度の厚さが必要となるが、上下の筒体2,2を重ね合わせた後、筒体2の外の地下水と、筒体2内に存在する内水による腐食を内外で1mmずつ考慮すると、芯材22の厚は3mm〜5mm、安全を考慮すると共に地震によるせん断力も考慮して、その倍の6mm〜10mmとした。
このように目地部5において上下の筒体2,2が平面方向においてずれることにより生じるせん断力に対して、芯材22が対抗することにより、下端面3と上端面4とを凹凸嵌合する必要がない場合は、下端面3及び上端面4を平坦に形成することができる。
さらに、前記止水部材21には、その上側と下側に止水部23,23が設けられている。前記止水部23は、芯材22の内外面にゴムなどからなる止水リング24,24を接着などにより固着してなる。前記止水リング24は、図4などに示す断面が周方向に連続し、複数の傾斜舌片26,27,27が溝部28を間に挟んで並んで設けられている。前記傾斜舌片26,27は先端側(端部側)に斜めの傾斜面部26A,27Aを有し、基端側(中央側)に横方向の基端面26B,27Bを有する。そして、傾斜舌片26,27,27と傾斜舌片26,27,27との間には溝部28より広い溝部28Aが設けられている。また、止水部23の先端の厚さT1は、内外の溝部28,28の底部の間隔T2より狭く形成されているから、挿入受け溝11に挿入し易くなっている。また、図5に示すように、内外の止水リング24,24の内面には、その全面に略台形形状の凹凸部29を設け、この凹凸部29が芯材22の外面に接着され、前記凹凸部29の凹みに接着剤が入り、安定した接着強度が得られる。尚、接着性から凹凸部29の深さは5mm以下、好ましくは3mm以下である。
また、圧縮される前の止水部23の最大厚さTは、挿入受け溝11の幅Wより大きく、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮される。さらに、前記間隔T2は前記幅Wより小さい。
前記止水部材21の高さHは、マンホール1の必要屈曲角度により決められる。図11では、マンホール1の外径が3300mmで、必要屈曲角度が1.5度の場合であり、目地部5での目開き量Mは略30mmになる。挿入受け溝11の設計深さFは、止水リング24の高さH1に前記目開き量を加えた値の2分の1以上であれば、上下の挿入受け溝11,11から止水部材21が均等に抜け出す場合、目開きしても挿入受け溝11内に止水部23の全長が位置するので、目開きしない場合と同じ止水性を確保していることになる。尚、実際の設計に際しては、前記設計深さFに安全率を乗じて決めることが好ましい。また、前記深さFは止水性を確保するため前記幅Wの3倍以上としている。
前記芯材22は連続した筒状をなす。前記止水リング24は連続した筒状のものを芯材22に接着する。また、挿入受け溝11の深さFは、少なくとも止水部23の高さH1より大きい。さらに、止水部材21の止水部23のない中央部分の高さH2を、目地部5の目開き量M以上とする尚、前記高さH2を目開き量Mの2倍以上とすれば、上下一方の止水部23が挿入受け溝11において動かない場合でも、上下他方の止水部23の全長が挿入受け溝11内に残るから、止水性を確保でき、好ましい。
次に、前記止水構造の施工方法について説明する。マンホール1を埋設する埋設孔内に、下の筒体2を据付けた後、その上端面4に位置する挿入受け溝11に止水部材21を挿入し、止水部材21の下端が挿入受け溝11の底板部13に当接するように配置する。尚、地上において挿入受け溝11に止水部材21を取り付けた後に、前記埋設孔内に下の筒体2を据付けてもよい。
上記のように、下の筒体2の据付と止水部材21の取付が終わった後、上の筒体2を吊おろし、止水部材21の上端に下端面3の挿入受け溝11を位置合わせして、下の筒体2に上の筒体2を重ね合せ、同時に下端面3の挿入受け溝11に止水部材21の上部を挿入する。この場合、止水部材21には芯材22が設けられているから、挿入受け溝11に挿入する際に、止水部材21が撓む等しないため、位置合わせ及び挿入をスムーズに行うことができる。また、下端面3の挿入受け溝11と止水部材21を位置合わせすることにより、下の筒体2の上端面4を上の筒体2の下端面3とを位置合わせすることができる。そして、目地部5の間隔は5mm程度であり、目地部5には充填材(図示せず)を充填する。
このようにして複数の筒体2,2・・・を重ね合わせてマンホール1を構築し、地中に埋め戻す。そして、マンホール1に地震力が作用し、マンホール1が傾いた場合、目地部5が開くことで地震時の力を吸収し、筒体2にひび割れが生じることがない。
また、上下の筒体2,2を平面においてずらそうとする力が加わっても、芯材22がせん断力に対抗することにより、ずれの発生を防止することができる。
このように本実施例では、請求項2に対応して、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4とを重ね合わせ、下端面3と上端面4に上下の挿入受け溝11,11を設け、それら上下の挿入受け溝11,11に筒状の止水部材21を挿入したマンホール1の止水構造において、止水部材21は、硬質材料からなり、上下の筒体2,2を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材22と、この芯材22の内外面に、挿入受け溝11に当接する内外の止水リング24,24を設けてなる止水部23とを備え、止水リング24は弾性を有し、止水リング24には複数の傾斜舌片26,27が溝部28を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、傾斜舌片26,27の芯材22の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部26A,27Aが設けられ、挿入受け溝11の深さFは該挿入受け溝11の幅Wの3倍以上であり、圧縮される前の止水部23の最大厚さTは、挿入受け溝11の幅Wより大きく、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮されることにより、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても芯材22が前記せん断力に対抗して上下の筒体2,2のずれの発生を防止するように構成したから、芯材22により内外の止水リング24,24を挿入受け溝11にスムーズに挿入することができ、内外の止水リング24,24により確実な止水性が得られる。また、芯材22が上下の筒体2,2におけるせん断抵抗の役目を果たすことができる。さらに、外部に設けたものと違って挿入受け溝11内に止水部材21を収納するから、止水部材21の耐久性が向上する。
このように本実施例では、請求項5に対応して、複数の筒体2,2・・・を上下方向に重ね合わせると共に、上下の筒体2,2・・・に止水構造を設けたから、マンホール1の目地部5は止水構造により止水性に優れたものとなる。
また、このように本実施例では、請求項8に対応して、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4とを重ね合わせ、下端面3と上端面4に上下の挿入受け溝11,11を設け、それら上下の挿入受け溝11,11に筒状の止水部材21を挿入し、止水部材21は、硬質材料からなり、上下の筒体2,2を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材22と、この芯材22の内外面に、挿入受け溝11に当接する内外の止水リング24,24を設けてなる止水部23とを備え、止水リング24は弾性を有し、止水リング24には複数の傾斜舌片26,27が溝部28を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、傾斜舌片26,27の芯材22の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部26A,27Aが設けられ、挿入受け溝11の深さFは該挿入受け溝11の幅Wの3倍以上であり、圧縮される前の止水部23の最大厚さTは、挿入受け溝11の幅Wより大きく、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮されることにより、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても芯材22が前記せん断力に対抗して上下の筒体2,2のずれの発生を防止するように構成したマンホール1の止水構造の施工方法であって、下の筒体2を設置し、下の筒体2の挿入受け溝11に止水部材21の下部を挿入した後、止水部材21の上部に上の筒体2の挿入受け溝11を合わせ、下の筒体2に上の筒体2を重ねるから、確実な止水性を備えた止水構造を得ることができる。
また、実施例上の効果として、挿入受け溝11を鋼製又は合成樹脂製の埋設枠12により形成しているから、止水部材21との密着性がよく、止水性が向上する。さらに、前記傾斜舌片26,27は先端側に斜めの傾斜面部26A,27Aを有し、基端側に横方向の基端面26B,27Bを有するから、挿入受け溝11に止水部23を挿入し易く、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮されるから、止水性に優れたものとなる。
図12は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、内外の止水リング24,24が一体ものの例を示す。前記内外の止水リング24,24の端部を連結端部31により連結し、内外の止水リング24,24の間には、前記芯材22を挿入する溝部32が形成されている。尚、連結端部31は止水リング24と同一材質からなる。また、この例では、止水部材21の高さHは、両端の連結端部31,31の端面における間隔である。
取付においては、前記溝部32に芯材22の端部を挿入し、芯材22と端部と溝部32を接着する。これにより芯材22の端縁22Fが連結端部31により覆われる。そして、芯材22に内外で別体の止水リング24,24を接着する場合、芯材22の外面には、止水リング24の弾性を利用して容易に取り付けることができ、即ち、外の止水リング24の内面に芯材22の外面を嵌め入れるようにして配置できるから、接着なども容易にできる。一方、内の止水リング24はそのままでは芯材22の内面に沿わないため、接着作業が煩雑となる。
これに対して、本実施例では、内外の止水リング24,24の端部を連結して袋状にしたため、溝部32に芯材22を挿入することにより、接着作業も容易に行うことができる。また、内外の止水リング24,24の端部を連結端部31により連結したから、挿入受け溝11に止水部23を挿入する際、止水リング24,24が剥がれない。
このように本実施例でも上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、内外の止水リング24,24の端部を連結して芯材22の端部を覆ったから、内外の止水リング24,24の端部を連結して袋状にしたため、芯材22への止水リング24の接着が容易となり、また、端部側から止水リング24が剥がれることを防止できるから、挿入受け溝11内に挿入する際に剥がれることがない。
図13は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、実施例2の内外の止水リング24,24を用い、さらに、芯材22の端縁22Fに該芯材22の厚さより幅広な幅広部33を設け、この幅広部33は平板状のリングからなる。また、前記溝部32の内端に前記幅広部33を挿入する幅広受け部32Aを設けている。尚、この例では、先端側に傾斜舌片27,27,27が並んで設けられている。
従って、止水部材21を挿入受け溝11に挿入し、連結端部31を底板部13に当接すると、幅広部33が広い面で連結端部31を押すため、連結端部31を広く圧縮することができ、底板部13と連結端部31との間における止水性を高めることができる。
このように本実施例でも上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図14〜図15は本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、上の筒体2の挿入受け溝11と上の筒体2の内面とを連通する止水剤注入孔41を穿設している。この止水剤注入孔41は、筒体2の内面に開口する一端部41Aが挿入受け溝11に開口する他端部41Bより高く、斜めで直線状に形成されている。また、他端部41Bは止水部23のない止水部材21の中央部分に対応して設けられている。
さらに、目地部5の下端面3と上端面4の一方にはリング状の目地用止水部42,42を設け、この目地用止水部42は平板状でリング状のゴムなどからなり、挿入受け溝11の内外にそれぞれ設けられている。そして、この例では、上端面4に装着溝部43を形成し、この装着溝部43に目地用止水部42の下部を嵌め入れ、必要に応じて接着などにより固定している。
そして、上下の筒体2,2を重ね合わせると、目地用止水部42が厚さ方向において圧縮され、止水性が確保される。この状態で、止水剤(図示せず)を止水剤注入孔41から挿入受け溝11,11に充填する。この場合、目地用止水部42,42により、筒体2の内外面に前記止水剤が漏れることがない。尚、止水剤は挿入受け溝11に対する止水部材21の移動を許容するものである。
このように本実施例でも上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、挿入受け溝11と筒体2の内周とを連通する止水剤注入孔41を設けたから、止水部材21を挿入した挿入受け溝11に、止水剤注入孔41から止水剤を注入することにより、目地部5の止水性を向上することができる。
また、実施例上の効果として、筒体2の内面に開口する一端部41Aが挿入受け溝11に開口する他端部41Bより高く、斜めで直線状に形成されているから、止水剤を自然流下で効率よく充填することができる。また、前記一端部41Aの高さ位置は、挿入受け溝11の上端と同一か高く形成されるから、止水剤を確実に充填することができる。さらに、止水剤注入孔41の一端部41Aは筒体2の内面に開口するから、止水剤の補充を簡便に行うことができる。
図16は本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4の一方に止水部材21を固定して設けており、同図では、下の筒体2の上端面4に止水部材21の芯材22の下部側を埋設固定している。尚、芯材22の下部には止水部23を設けていない。
また、止水部材21の上部には止水部23を設けており、この止水部23は上記各実施例のタイプを用いることができる。
このように本実施例でも上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4とを重ね合わせ、下端面3と上端面4の一方に挿入受け溝11を設け、下端面3と上端面4の他方に取り付けた筒状の止水部材21を、挿入受け溝11に挿入したマンホール1の止水構造において、止水部材21は、硬質材料からなり、上下の筒体2,2を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材22と、この芯材22の内外面に、挿入受け溝11に当接する内外の止水リング24,24を設けてなる止水部23とを備え、止水リング24は弾性を有し、止水リング24には複数の傾斜舌片26,27が溝部28を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、傾斜舌片26,27の芯材22の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部26A,27Aが設けられ、挿入受け溝11の深さFは該挿入受け溝11の幅Wの3倍以上であり、圧縮される前の止水部23の最大厚さTは、挿入受け溝11の幅Wより大きく、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮されることにより、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても芯材22が前記せん断力に対抗して上下の筒体2,2のずれの発生を防止するように構成したから、芯材22により内外の止水リング24を挿入受け溝11にスムーズに挿入することができ、内外の止水リング24,24により確実な止水性が得られる。また、芯材22が上下の筒体2におけるせん断抵抗の役目を果たすことができる。さらに、外部に設けたものと違って挿入受け溝11内に止水部材21を収納するから、止水部材21の耐久性が向上する。
また、このように本実施例では、請求項7に対応して、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4とを重ね合わせ、下端面3と上端面4の一方に挿入受け溝11を設け、この例では下端面3に挿入受け溝11を設け、下端面3と上端面4の他方に取り付けた筒状の止水部材21を、挿入受け溝11に挿入し、止水部材21は、硬質材料からなり、上下の筒体2,2を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材22と、この芯材22の内外面に、挿入受け溝11に当接する内外の止水リング24,24を設けてなる止水部23とを備え、止水リング24は弾性を有し、止水リング24には複数の傾斜舌片26,27が溝部28を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、傾斜舌片26,27の芯材22の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部26A,27Aが設けられ、挿入受け溝11の深さFは該挿入受け溝11の幅Wの3倍以上であり、圧縮される前の止水部23の最大厚さTは、挿入受け溝11の幅Wより大きく、挿入受け溝11に止水部23を挿入すると、内外面の止水リング24,24が厚さ方向に圧縮されることにより、上の筒体2の下端面3と下の筒体2の上端面4との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても芯材22が前記せん断力に対抗して上下の筒体2,2のずれの発生を防止するように構成したマンホール1の止水構造の施工方法であって、下の筒体2を設置し、止水部材21の先端に挿入受け溝11を合わせ、下の筒体2に上の筒体2を重ねるから、確実な止水性を備えた止水構造を得ることができる。
また、実施例上の効果として、上の筒体2の下端面3に挿入受け溝11を設け、下の筒体2の上端面4に止水部材21の下部を固定したから、上の筒体2の吊下ろし作業を容易に行うことができる。
図17は本発明の実施例6を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述すると、この例では、筒体2を周方向に二分割した分割筒体51,51を用い、これら分割筒体51,51の周方向端面52,52を接続して筒体2を構成している。
前記周方向端面52,52同士の接続構造としては、接着剤,機械接続,接着剤と機械接続を組み合わせたものが例示される。前記機械接続構造53にはボルト接続やコッター継手金具などが用いられる。尚、周方向端面52,52を剛接続する場合は、筒体2のコンクリート強度よりも強い又は同等の接続強度を持つ手段で剛接続すればよい。
また、周方向端面52,52の位置は上下の筒体2,2において平面位置をずらしており、この例では180度ずらした位置に配置している。したがって、上下の筒体2,2の周方向端面52,52が上下方向に連続することがない。そして、周方向端面52,52の位置は縦目地箇所となるが、構造的に弱点になりうる縦目地箇所を上下で連続させないことで構造物の強度の安定化を図ることができる。
このように本実施例でも上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、この例では、請求項6に対応して、筒体2が周方向に分割された複数の分割筒体51,51からなり、複数の分割筒体51,51を周方向に接続したから、止水性に優れた大径のマンホール1が得られる。
尚、本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、筒体が平面円形のマンホールを例に説明したが、筒体は平面角形でもよい。また、実施例5において、上の筒体の下端面に止水部材の芯材の上部側を埋設固定してもよい。さらに、止水部材の高さは、挿入受け溝の深さの2倍以下であればよい。また、実施例では、筒体を二分割した例を示したが、三分割以上としてもよい。
1 マンホール
2 筒体
3 下端面
5 目地部(重ね合せ箇所)
11 挿入受け溝
12 埋設枠
21 止水部材
22 芯材
23 止水部
24 止水リング
26,27 傾斜舌片
26A,27A 傾斜面部
28,28A 溝部
41 止水剤注入孔
51 分割筒体
F 深さ(挿入受け溝の深さ)
W 幅(挿入受け溝の幅)
T 最大厚さ

Claims (8)

  1. 上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面の一方に挿入受け溝を設け、前記下端面と前記上端面の他方に取り付けた筒状の止水部材を、前記挿入受け溝に挿入したマンホールの止水構造において、
    前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、
    前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したことを特徴とするマンホールの止水構造。
  2. 上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面に上下の挿入受け溝を設け、それら上下の挿入受け溝に筒状の止水部材を挿入したマンホールの止水構造において、
    前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、
    前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したことを特徴とするマンホールの止水構造。
  3. 前記内外の止水リングの端部を連結して前記芯材の端部を覆ったことを特徴とする請求項1又は2記載のマンホールの止水構造。
  4. 前記挿入受け溝と前記筒体の内周とを連通する止水剤注入孔を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマンホールの止水構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のマンホールの止水構造を備え、複数の前記筒体を上下方向に重ね合わせると共に、前記上下の筒体に前記止水構造を設けたことを特徴とするマンホール。
  6. 前記筒体が周方向に分割された複数の分割筒体からなり、前記複数の分割筒体を周方向に接続したことを特徴とする請求項5記載のマンホール。
  7. 上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と前記上端面の一方に挿入受け溝を設け、前記下端面と前記上端面の他方に取り付けた筒状の止水部材を、前記挿入受け溝に挿入し、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したマンホールの止水構造の施工方法であって、
    前記下の筒体を設置し、前記止水部材の先端に前記挿入受け溝を合わせ、前記下の筒体に前記上の筒体を重ねることを特徴とするマンホールの止水構造の施工方法。
  8. 上の筒体の下端面と下の筒体の上端面とを重ね合わせ、前記下端面と上端面に上下の挿入受け溝を設け、それら上下の挿入受け溝に筒状の止水部材を挿入し、前記止水部材は、硬質材料からなり、前記上下の筒体を平面においてずらそうとする力により加わるせん断力に対抗する筒状の芯材と、この芯材の内外面に、前記挿入受け溝に当接する内外の止水リングを設けてなる止水部とを備え、前記止水リングは弾性を有し、前記止水リングには複数の傾斜舌片が溝部を間に挟んで上下方向に並んで設けられると共に、前記傾斜舌片の前記芯材の先端側には、先端側から基端側に拡大する傾斜面部が設けられ、前記挿入受け溝の深さは該挿入受け溝の幅の3倍以上であり、圧縮される前の前記止水部の最大厚さは、前記挿入受け溝の幅より大きく、前記挿入受け溝に前記止水部を挿入すると、内外面の前記止水リングが厚さ方向に圧縮されることにより、前記上の筒体の下端面と前記下の筒体の上端面との重ね合わせ箇所に目開きが発生しても止水性を確保できるように構成すると共に、前記目開きが発生しても前記芯材が前記せん断力に対抗して前記上下の筒体のずれの発生を防止するように構成したマンホールの止水構造の施工方法であって、
    前記下の筒体を設置し、前記下の筒体の挿入受け溝に前記止水部材の下部を挿入した後、前記止水部材の上部に上の筒体の挿入受け溝を合わせ、前記下の筒体に前記上の筒体を重ねることを特徴とするマンホールの止水構造の施工方法。
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