JP6610300B2 - 鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置 - Google Patents

鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置 Download PDF

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本発明は、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置に関するものである。
鉄道車両においては、電動機で発生する駆動力を、車軸に取付けた車輪に伝達するにあたり、電動機側の小歯車、車輪側の大歯車を介して行っており、これら各歯車は、ケーシングで形成された歯車箱に収められている。この歯車箱には、潤滑油が入れられており、この潤滑油は大歯車の回転によって掻き揚げられ、大歯車と小歯車の噛合部、小歯車の回転、車軸を支持する軸受部分を潤滑している。
かかる潤滑油は、外部に漏出しないことが必要であるが、従来から鉄道車両用歯車箱の軸受けのシールにあたっては、特殊な高速車両以外は、回転軸とケーシング部分が接触しない非接触式が採用されている。
非接触式のシールにおいては、ケーシングの内外に圧力差が生ずることでシール内にガス流動が生じた場合、内部に残留している潤滑油は、当該ガス流動によって輸送され、外部に漏出することがある。なおケーシングの内外に圧力差が生ずる原因としては、ケーシング内部温度の上昇による内部圧力の上昇、トンネルへの進入、列車同士の擦れ違い等によるケーシング外部の圧力低下、回転軸継ぎ手部材の回転遠心力などが挙げられる。
このような潤滑油の漏出を防止するため、非接触式のシール構造においては、ケーシング内に複雑な流路を形成したラビリンス構造が採用されている(特許文献1、2)。またその他に潤滑油を溜めるための大径の空間をシール装置内に設けたものも提案されている(特許文献3)。
特開2008−32230号公報 特許第5131968号公報 特公平6−63573号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたシールに関する技術は、依然として通常のラビリンス構造の域を出るものではなく、また特許文献2に記載の技術は、確かに回転軸側の回転壁に付着した油滴に漏出には効果があるものの、固定側(ケーシング側)の固定壁に付着した油滴については、改善の余地があった。そして特許文献3に記載の技術は、大空間に油滴を溜めおくことによって、ある程度の漏出を防止できるが、許容量を超えた場合には、やはり漏出するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、鉄道車両用歯車箱の非接触のラビリンスシール構造において、従来よりも潤滑油の漏出を抑えることを目的としている。
前記課題を解決するため、本発明は、鉄道車両の車軸における車輪と歯車との間の外周に設けられ、前記車軸と一体となって回転する回転壁と、前記歯車を収容する歯車箱を構成するケーシング側の固定壁とでラビリンスシールが構成された、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置において、上下方向に対面する回転壁と固定壁とによって環状に形成された狭間隙の入口よりも外周側の固定壁表面に、前記回転壁表面と前記固定壁表面との相対位置関係で、前記回転壁表面より基準面が突出することとなる凹条部または前記回転壁表面より頂面が突出することとなる凸条部によって形成され、かつ前記車軸の軸方向から見て、前記狭間隙の入口の少なくとも上方を覆うように前記回転壁表面から突出したガイド部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、上下方向に対面する回転壁と固定壁とによって環状に形成された狭間隙の入口よりも外周側(径方向外側)の固定壁表面に、前記回転壁表面と前記固定壁表面との相対位置関係で、前記回転壁表面より基準面が突出することとなる凹条部または前記回転壁表面より頂面が突出することとなる凸条部によって形成され、かつ前記車軸の軸方向から見て、前記狭間隙の入口の少なくとも上方を覆うように前記回転壁表面から突出したガイド部が形成されているので、固定壁に付着した油滴は、重力によって固定壁表面を伝って下方に落ちて行く際に前記ガイド部にトラップされ、当該ガイド部によって当該油滴は前記狭間隙を迂回して下方に落下していくので、固定壁表面に付着した油滴が、前記狭間隙内に侵入することが抑制される。
またガイド部とは、溝や樋構造などが例示でき、その他軸方向に突出している堰のようなものであってもよい。
さらに狭間隙とは、ラビリンス構造のシールにおいて、最も狭く形成されている隙間に限らず、相対的に他の間隙よりも狭い幅間隙も含むものである。具体的に間隙の幅は、例えば0.2mm〜2.0mm程度の間隙をいう。
またさらに上下方向に対面する回転壁と固定壁とによって狭間隙が環状に形成されるとは、車軸と平行に対面(対峙)して、車軸と平行方向に長さを持って形成された環状の狭間隙のみならず、車軸と平行ではないが、歯車側又は車輪側に傾いてテーパ状に形成された狭間隙も含むものである。
前記ガイド部は、車軸の軸方向から見て、前記狭間隙の少なくとも上方を覆うものであればよいので、かかる条件を満たせば、軸方向からみて円弧形状のガイド部はもちろん、環状のガイド部であってもよい。なおここでいう上方を覆う、ことの意味は、後述の実施の形態にて説明する。
前記ガイド部は、前記車軸の軸方向から見て、同心円上に複数形成されていてもよい。すなわち複数のガイド部列が同心上に形成されていてもよい。これによってさらに、幾重にもトラップ、ガイドされるので、狭間隙への侵入はさらに抑制され、シール効果はさらに向上する。かかる場合、同心円上に複数形成されるとは、たとえば軸方向からみて円弧状のガイド部が複数列の場合、環状のガイド部が複数列の場合のみならず、円弧状のガイド部と環状のガイド部とが組み合わされたもの含む。
本発明によれば、回転壁と固定壁とで構成されたラビリンス構造のシールにおいて、固定壁側の表面に付着した油滴が、狭間隙内に侵入することが抑制されるので、従来よりもシール効果が向上している。
実施の形態にかかる鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置の側面断面図である。 狭間隙の外周上方に形成される溝と狭間隙の関係を模式的に示した軸方向から見た説明図である。 円弧状の溝の例を示す軸方向から見た説明図である。 円弧状の溝の他の例を示す軸方向から見た説明図である。 環状の溝の例を示す軸方向から見た説明図である。 他の狭間隙の外周上方に溝を設けた他の実施の形態にかかる鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置の側面断面図である
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態にかかる鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置1の一部断面図を示しており、この道車両用歯車箱の非接触式シール装置1は、鉄道車両の車軸2における車輪3と歯車(図1の右側に位置するが図示せず)との間の外周に設けられている。なお歯車箱は、一般的に車軸2における一方の車輪寄りに設けられており、図1は、当該一方の車輪に近い側の軸受部を図示しているが、もちろん本発明は、当該歯車箱の他方の軸受部側の位置にも適用があり、通常は歯車箱の両側に適用される。また図示の例では、車輪3として描図して説明しているが、この部分は電動モータまたは車軸継手であっても本質的に変わりはない。
車軸2の外周には、ラビリンスシールの一方側、すなわち回転壁を構成する回転軸側スリーブ11が固定されている。またラビリンスシールの他方側、すなわち固定壁を構成するケーシング側スリーブ21は、図中の右側に位置する歯車箱のケーシング(図示せず)と固定されている。なお本実施の形態では、ケーシング側スリーブ21の車輪3側端面には、円環状の軸受け蓋4が設けられている。
回転軸側スリーブ11には、歯車側、すなわち図1の右側から順に、表面に凹凸のない第1の周面部11a、スリンガ11b、車軸2と直角方向に形成された環状の凹部11c、スリンガ11bより少し外径が小さい外周面を有し、車輪3側に車軸2と平行に突出する環状の第1の凸部11d、第1の凸部11dの車輪3側の端面の下方に軸方向と略平行に形成された第1水平凹部11e、第1水平凹部11eの下端から車輪3側に向かうにつれて車軸2に近づく斜面部11f、斜面部11fが上面を構成し、車輪3の方向に突出する環状の第2の凸部11g、第2の凸部11gの車輪3側の端面の下方に軸方向と略平行に形成された第2水平凹部11h、第2水平凹部11hの車軸2側の周面を構成する第2の周面部11iがそれぞれ形成されている。第2の周面部11iには環状の凹部11jが形成されている。
またラビリンスシールの他方側、すなわち固定壁を構成するケーシング側スリーブ21には、歯車側、すなわち図1の右側から順に、回転軸側スリーブ11の第1の周面部11aと対面する第1の周面部21a、スリンガ11bと対向し、スリンガ11bを余裕を持って受容し、かつスリンガ11bの先端部との間に十分な距離を確保して車軸2と直角方向に形成された第1の凹部21b、回転軸側スリーブ11の第1の凸部11dの歯車寄りの部分と対面する環状の第1の凸部21c、回転軸側スリーブ11の第1の凸部11dの車輪3寄りの部分と対向し、かつ段部21dを有し、さらに車軸2と直角方向に形成された第2の凹部21e、回転軸側スリーブ11の第1水平凹部11e内に隙間をもって入り込む第2の凸部21f、回転軸側スリーブ11の第2の凸部11gを、隙間をもって受容する凹部21g、回転軸側スリーブ11の第2水平凹部11h内に隙間をもって入り込む第3の凸部21h、第3の凸部21hの車軸2側周面を構成する第2の周面部21iが形成されている。
このような構成において、たとえば第1の凹部21bや第2の凹部21eはいわゆる大空間を形成するが、これは、狭間隙→大空間→狭間隙という構成を採ることで、空気の膨張と縮流を繰り返させ、空気の圧力損失を大きくすることによって、空気の漏れ量を減らすという効果がある。そしてその結果として、シール性能が向上する。またこのような大空間に油滴を捕捉し滞留させることで、大空間の底部に穿った戻し孔から、重力の作用により潤滑油を歯車箱筐体内に戻すことができる。
固定壁を構成するケーシング側スリーブ21の第1の周面部21aには、環状の凹条部21jが形成されている。また前記軸受け蓋4には、段部4aが形成され、この段部4aとケーシング側スリーブ21の車輪3側の端面とで、車軸2の軸方向と直角な環状の凹部4bが形成される。このような凹条部21jや凹部4bもまた、上記したように、空気の膨張と縮流を繰り返させて空気の圧力損失を大きくして、空気の漏れ量を減らし、シール性能を向上させる効果がある。
以上のように構成されている回転軸側スリーブ11とケーシング側スリーブ21との間には、狭隘な流路が複数形成されたラビリンスシールが構成される。
そしてこのようなラビリンスシールにおいては、複数の箇所に狭間隙が形成されている。図1に即して言うと、たとえば、
(1)回転軸側スリーブ11の第1の周面部11aとケーシング側スリーブ21の第1の周面部21aとの間に形成される狭間隙A、
(2)回転軸側スリーブ11の第1の凸部11dとケーシング側スリーブ21の第1の凸部21cとの間に形成される狭間隙B、
(3)回転軸側スリーブ11の第1の凸部11dとケーシング側スリーブ21の第2の凸部21fとの間に形成される狭間隙C、
(4)回転軸側スリーブ11の第2の凸部11gとケーシング側スリーブ21の第3の凸部21hとの間に形成される狭間隙D、
(5)回転軸側スリーブ11の第2の周面部11iとケーシング側スリーブ21の第2の周面部21iとの間に形成される狭間隙E、
が形成されている。
本実施の形態は、たとえばそのような狭間隙A〜Eよりも外周側かつ上方の固定壁表面、すなわちケーシング側スリーブ21の表面に、車軸2の軸方向から見てこれら狭間隙A〜Eの少なくとも上方を覆うように、ガイド部としての溝を形成するものである。
図1に示した例では、回転軸側スリーブ11の第1の凸部11dとケーシング側スリーブ21の第1の凸部21cとの間に形成される狭間隙Bの外周側で、固定壁側となるケーシング側スリーブ21の表面、すなわち、第1の凹部21bの車輪3側の一側端面21kの表面に、円弧状の凹条部41a、41bによって溝41、42が形成されている。この溝41、42は、図2に示したように、車軸2の軸方向から見て狭間隙Bの少なくとも上方を覆う長さ、位置に設定されている。
これを図2に基づいていえば、溝41、42の両端部の位置が、狭間隙Bの水平方向両端面の位置における垂線Qと同じか、それ以上垂線Qの外側(外周側)に位置していればよい。なお垂線Qは狭間隙Bの最外周の位置での垂線である。Pは車軸2の軸心である。また溝41は、溝42の外周側に位置しているが、少なくとも1つの溝がかかる条件を満たしていればよい。したがって本発明でいう軸方向から見て狭間隙Bの少なくとも上方を覆うとは、上記したように、ガイド部となるたとえば溝42両端部の位置が、狭間隙Bの水平方向両端部の位置における垂線Qと同じか、それ以上外周側(径方向外側)に位置していることを意味している。
実施の形態にかかる鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置1は、以上の構成を有しており、歯車からの潤滑油は図中の右側から車輪3の方向へと侵入していく。したがってそのときの侵入の入口となる部分は、狭間隙Aである。この狭間隙Aを通過した油滴は、まず回転するスリンガ11bの表面から遠心力で振り切られ、また圧力変動により大部分が気相になる。そして気相になった潤滑油は、第1の凹部21bの表面に付着し、次第に凝縮して油滴xとなって、第1の凹部21bの車輪3側の一側端面21kを伝って下方に落ちていく。
そうすると油滴xは、やがて溝41でトラップされ、溝41内に入り込む。溝41内に入り込んだ油滴xは、溝41をガイドとして、図2に示したように、溝41の両端部へと案内され、やがて狭間隙Bを迂回して溝41の両端部から下方に落下する。したがって、油滴xが狭間隙B内に侵入することは抑えられる。なお落下した油滴xは、車軸2の下方に位置する第1の凹部21bの底部に形成された排出孔(図示せず)から、潤滑油貯留部(図示せず)へと流入する。
このように実施の形態によれば、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置1の狭間隙Aから侵入した潤滑は、狭間隙Bに侵入することが抑えられるので、ラビリンスシール本来の機能と相俟って、従来よりも潤滑油の漏出が大幅に抑えられている。
また本実施の形態では、溝41の内周側にさらに溝42が設けられているので、油滴の量が多くなって、溝41を越えて狭間隙Bに向かって落ちて行く油滴があっても、溝42によって受け止められこの溝42によってガイドされるから、狭間隙Bに侵入することが抑えられる。したがって、この点でも潤滑油の漏出が大きく抑えられている。
前記実施の形態では、円弧状の溝41、42を狭間隙Bの上方に設けていたが、これに限らず、例えば図3〜図5に示したように、種々の構成を採用することができる。
図3に示したものは、図2に示した溝41、42よりも長い円弧状の溝43、44を示している。
図4に示したものは、図2に示した溝41、42の外周側に、さらに溝41、42よりも長い半円の円弧状の溝45、46を設けた例を示している。
そして図5に示したものは、環状の溝47、48、49、50を同心円状に形成した例を示している。
このように、本発明では、狭間隙の上方を覆う溝の形状、数を任意に選択することができ、溝の形成場所の広さ、予想される油滴の量などに応じて柔軟かつ適切に対応することが可能である。
また前記した実施の形態では、狭間隙Bの上方に溝41、42を設けた例を示したが、既述したように、たとえば図1に示した非接触式シール装置1のラビリンスシールにおいては、他に狭間隙A、C、D、Eが存在している。本発明は、これら他の狭間隙A、C、D、Eに夫々、ガイド部として、たとえば溝を形成したものであってもよい。
なお、本発明に類似の効果を奏する例として、図6には、ケーシング側スリーブ21の表面の側端面21mに、凸条部51a、51bによって溝52を形成したを示している。かかる場合、側端面21mを伝って落下した油滴は、本発明と同様に、凸条部51a、51bの表面や溝52でトラップされ、これら凸条部51a、51bの表面や溝52によってガイドされ、狭間隙Cを迂回するようにして下方に落下していく。したがって、油滴が狭間隙Cに侵入して外部に漏出することが抑制される
また狭間隙Aについては、第1の凹部21b内でスリンガ11bと対向するケーシング側スリーブ21の表面にガイド部を形成すればよく、狭間隙Dについては、凹部21gに面するケーシング側スリーブ21の表面にガイド部を形成すればよい。また狭間隙Eについては、第3の凸部21hの端面にガイド部を形成すればよい。さらにまた図1に示した例では、狭間隙Bの上方を覆うガイド部を形成するため、凹条部41a、41bを形成したが、もちろん図6に示したように、凸条部51c、51dでガイド部を形成してもよい。
これら狭間隙A〜Eの外周上方に設けるガイド部は、すべての狭間隙A〜Eの外周上方に設けてもよく、またどれか1つの狭間隙の外周上方に設けてもよい。もちろん任意の狭間隙を選択して複数の箇所に設けてもよい。
図1に示した実施の形態、すなわち狭間隙Bの外周上方に溝41、42を形成した例と、そのような溝を有していない単なるラビリンスシールのみを採用した従来技術(すなわち、図1に示した構造において、ガイド部を形成する凹条部41a、41bを形成せず、一側端面21kの表面が平坦なもの)に対して、各々潤滑油の漏出実験(ベンチテスト)をした結果、表1の結果が得られた。漏出実験は、従来技術、実施の形態とも回転数を6000rpmに設定して車軸2を回転させた。
Figure 0006610300
この結果からわかるように、従来技術では油漏れが発生したが、本実施の形態では、油漏れが発生しなかった。より詳述すれば、従来技術では実験開始後30分で油漏れが発生したが、実施の形態では、実験開始後2時間経過しても油漏れが発生しなかった。
本発明は、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール構造に有用である。
1 非接触式シール装置
2 車軸
3 車輪
4 軸受け蓋
11 回転軸側スリーブ
11a 第1の周面部
11b スリンガ
11c 凹部
11d 第1の凸部
11e 第1水平凹部
11f 斜面部
11g 第2の凸部
11h 第2水平凹部
11i 第2の周面部11i
11j 凹部11
21 ケーシング側スリーブ
21a 第1の周面部
21b 第1の凹部
21c 第1の凸部
21d 段部
21e 第2の凹部
21f 第2の凸部
21g 凹部
21h 第3の凸部
21i 第2の周面部
21j 凹条部
21k 一側端面
41〜50 溝
51a、51b、51c、51d 凸条部
52 溝
A、B、C、D、E 狭間隙
P 軸心
Q 垂線
x 油滴

Claims (3)

  1. 鉄道車両の車軸における車輪と歯車との間の外周に設けられ、前記車軸と一体となって回転する回転壁と、前記歯車を収容する歯車箱を構成するケーシング側の固定壁とでラビリンスシールが構成された、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置において、
    上下方向に対面する回転壁と固定壁とによって環状に形成された狭間隙の入口よりも外周側の固定壁表面に、前記回転壁表面と前記固定壁表面との相対位置関係で、前記回転壁表面より基準面が突出することとなる凹条部または前記回転壁表面より頂面が突出することとなる凸条部によって形成され、かつ前記車軸の軸方向から見て、前記狭間隙の入口の少なくとも上方を覆うように前記回転壁表面から突出したガイド部が形成されていることを特徴とする、鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置。
  2. 前記ガイド部は、環状であることを特徴とする、請求項1に記載の鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置。
  3. 前記ガイド部は、前記車軸の軸方向から見て、同心円上に複数形成されていることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の鉄道車両用歯車箱の非接触式シール装置。
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