JP6609531B2 - 埋設式ガス栓の取付構造 - Google Patents
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Description
このものは、ガス栓本体(4)を収容させた金属製の矩形ボックス(55)が、壁板(5)に形成された矩形状の開口(50)を介して、壁板(5)の裏側に埋め込み固定されると共に、壁板(5)の表面には、開口(50)を覆うように化粧板(51)が添設固定される構造である。
同図のものでは、ボックス(55)の下面に配管用孔(54)が貫通しており、配管用孔(54)に貫通固定した配管接続用の継手筒(41)を介して、ガス栓本体(4)とガス配管(42)とが連通接続されている。
ガス栓本体(4)をボックス(55)に収容させた状態で、壁板(5)の裏側に設置することで、壁板(5)の裏側の空気はボックス(55)で遮断されることとなり、冬季において、化粧板(51)の蓋体(53)を開放しても、壁板(5)の裏側の冷気が室内に入り込んで来る不都合を防止でき、また、火災等の際に、壁板(5)内を伝って来る炎や煙が開口(50)から室内に噴き出す危険もない。
不要な前記配管用孔を閉塞する閉塞板が設けられ、
前記閉塞板は、前記配管用孔よりも大きな蓋部と、前記蓋部の少なくとも一つの中心線の両端から延設されると共にその基端部で折り曲げ自在な帯状の脚部とからなり、
前記脚部の基端部は、前記蓋部の外周縁よりも内側に位置すると共に、対向位置にある一対の脚部の基端部相互間の長さは前記配管用孔の中心線の長さよりも短く設定されている』ことである。
閉塞板は、配管用孔よりも大きな蓋部と、蓋部の中心線の両端から突出するように設けられている帯状の脚部とからなり、対向位置にある2本の脚部の基端部相互間の長さは、配管用孔の中心線の長さよりも短くなるように設定されているから、脚部は、その基端部で、蓋部に対して直角以上に折り曲げれば、2本同時に配管用孔に挿通可能となる。脚部の基端部域を除く蓋部の外周縁は、配管用孔の外周縁よりも大きく設定されているから、脚部を基端部まで配管用孔に挿通させたとき、蓋部の外周縁近傍域が配管用孔の周辺に当接することとなり、その状態で、両脚部を、その先端部が相互に離反する方向にそれぞれの基端部で90度以上折り曲げて、ボックスの配管用孔の周囲に係止させれば、蓋部で配管用孔を閉塞させた状態に、閉塞板を抜け止め状態に装着することができる。
不要な配管用孔に装着状態にある閉塞板は、両脚部をその基端部で、蓋部に対して90度以上に折り曲げることにより、配管用孔から容易に取り外すことができる。
このように、閉塞板は配管用孔に対して着脱自在であるから、ボックスの所望の構成面にのみ配管用孔を開放させることができる上に、開放させたい配管用孔が変更された場合にも容易に対応することができる。
前記調整板には、水平方向に長い複数の横長孔が上下に平行に形成されていると共に、 前記ボックスの構成面のうち、前記調整板に対応させる一側面の、前記横長孔に対応する各位置に、横長孔と同形の長孔が形成されている』ことである。
なお、ボックスの構成面に形成されている配管用孔のうち、ガス栓本体の配管接続部が対応する配管用孔のみを開放させ、他の配管用孔は閉塞板で閉塞しておく。そして、開放状態にある配管用孔からガス栓本体の配管接続部又は接続継手を外部に突出させ、ガス配管を接続させる。
そして、調整板の横長孔と、ボックスの前記一側面の長孔とに、木ネジを連続して挿通させ、柱の所定の側面に、調整板とボックスの一側面とを同時に仮止めする。このように、バックプレートとボックスを同時に柱に取り付けることができるので、取り付け作業の作業性が向上する。その後、バックプレートの枠板の内周縁に沿って開口が形成された壁板を施工し、前記開口から指を差し入れて、枠板が壁板の裏面に当接するようにバックプレート及びボックスを手前に引き寄せる。木ネジはバックプレートの横長孔及びボックスの長孔に挿通されているから、バックプレートとボックスは前後に移動させることができ、位置調整が可能である。調節後、前記木ネジをきつく締結して、バックプレートとボックスを固定する。
前記木ネジを緩めて、バックプレートの枠板が前記壁板の開口の裏面周辺に密着するようにバックプレートを指で引き寄せるが、このとき、ボックスの底面から開放部側(壁板の開口側)へ突出している突起を指で摘まんで手前に引っ張れば、ボックスを容易に引き寄せることができる。これにより、ボックスの開放端部を壁面裏側に容易に密着させることができ、ボックスの十分な気密性を確保することができる。
特に、前記突起をネジ軸部とすると共に、その先端にナットを螺合しておけば、前記ナットを指で摘まむことで、ボックスをより一層、開口側へ引き寄せやすくなる。
前記電気コンセントが収容される電気コンセント収容域における前記ボックスの複数の構成面の各々には、電気配線を挿通させるための配線用孔が開放し、
不要な配線用孔は、前記閉塞板と同様な構成の閉塞板で着脱自在に閉塞され、使用される配線用孔には絶縁ゴム製のグロメットが着脱自在に装着される構成とした』ことが望ましい。
このものでは、電気コンセント付きの埋設式ガス栓に実施でき、ボックス内の、ガス栓本体が収容されているガス栓収容域側の構成面には配管用孔が設けられ、電気コンセント収容域側の構成面には配線挿通孔が設けられ、それぞれ、同様な構造の閉塞板で着脱自在に閉塞可能となっている。
使用される配線用孔には絶縁ゴムを装着させ、絶縁ゴム製のグロメットを介して、電気配線を配線用孔に挿通させることで、配線用孔の周縁で電気配線に傷が付く不都合を防止することができると共に、気密性も保持することができる。
複数の配管用孔のうち、不要な孔には、閉塞板を装着させる構成としたから、ボックス内の気密性は確保することができ、壁板の裏側の冷気が室内に流れ込むことがない。
前記閉塞板は、配管用孔を覆う蓋部と配管用孔に挿通させた後その基端部で折り曲げて配管用孔の周辺に係止させる少なくとも2本の脚部から構成されており、蓋部に対する脚部の突出角度を変更するだけで、配管用孔に対して容易に着脱させることができる。よって、家具の設置状況の変更等によりガス栓の設置位置が変更されたり、ガス配管の配設方向が変更されたりして、ボックスの配管用孔の開放位置を変更したい場合に容易に対応することができる。また、閉塞板は何度でも繰り返し着脱させることができる上に、状況に応じてボックスの外内どちら側からでも装着させることができるので、使い勝手が良い。
また、ボックスの構成面の各々に、配管用孔と共に、電気配線用の配線用孔を閉塞板によって開放自在に設けておけば、施工性に優れ、使い勝手の良い電気コンセント付きの埋設式ガス栓の取付構造を提供することができる。
図1に示すものは、本発明の埋設式ガス栓のガス栓本体(3)を、石膏ボード製の壁板(5)の裏側に、L型固定金具である金属製のバックプレート(2)と、金属製のボックス(1)を介して固定させる取付構造を示す分解斜視図である。
特に、このものは、ガス栓本体(3)と共に、電気コンセント(33)も取付けられる形式のものとする。
また、調整板(22)には、枠体(21)に対して直角方向に延びる横長孔(22a)(22b)が上下に二つ、相互に平行に形成されている。
なお、同図に示すガス栓本体(3)は、プラグ部(31)が前方を向き、配管接続部(30)が右側方に突出する姿勢で背面板(32)に取り付けられる。
ボックス(1)は、同図及び図3に示すように、調整板(22)側に位置する左側面(11)と、これに対向位置にある右側面(12)と、上面(13)及び下面(14)とからなる前方に開放部を有する金属製の矩形箱体であり、調整板(22)の横長孔(22a)(22b)に対応する左側面(11)の各位置には、これらと略同形同大の長孔(11a)(11b)が形成されている。
また、ボックス(1)の右寄りの所定範囲がガス栓収容域であり、左寄りの所定範囲が電気コンセント収容域とする。
さらに、ボックス(1)の底面(10)の所定位置には、突起として、ネジ軸(10a)を前方へ突出させている。
このように、ボックス(1)の各面に形成した配管用孔(12a)(13a)(14a)のうち、使用するのは、右側面(12)に形成されている配管用孔(12a)のみであり、他の配管用孔(13a)(14a)は不要となる。この不要となった配管用孔(13a)(14a)に、金属製の閉塞板(15)を装着して閉塞する。
図3に示すように、閉塞板(15)の脚部(15b)(15b)を蓋部(15a)に対して直角となるようにその基端部で折り曲げると、脚部(15b)(15b)はその基端部まで配管用孔(12a)(13a)(14a)に挿通させることができる。脚部(15b)(15b)を、ボックス(1)の内部から、配管用孔(12a)(13a)(14a)に挿通させ、配管用孔(12a)(13a)(14a)の周縁部の内面に、蓋部(15a)の周縁部が当接した状態で、脚部(15b)(15b)を、先端部相互が離反する方向へ開き、配管用孔(12a)(13a)(14a)の周囲に外側から係止させると、図2の上下面(13)(14)の配管用孔(13a)(14a)に装着させた閉塞板(15)のように、閉塞板(15)は表裏に抜け止め状態に装着され、これにより、配管用孔(12a)(13a)(14a)は閉塞板(15)によって閉塞される。
なお、電気配線(43)は、ボックス(1)の下面(14)に設けた配線用孔(14b)からボックス(1)内へ導入されるものとし、配線用孔(14b)には絶縁ゴム製のグロメット(17)を装着しておく。不要な上面(13)の配線用孔(13b)には、前述の閉塞板(15)よりやや小径な蓋部(16a)と一対の脚部(16b)とからなる閉塞板(16)を装着して閉塞しておく。
そして、枠板(21)及び、ボックス(1)の開放部側のフランジ片(18)を、後から施工される壁板(5)の裏面に近付けた状態で、図1に示すように、木ネジ(63)を、バックプレート(2)の調整板(22)の横長孔(22a)(22b)と、ボックス(1)の左側面(11)の長孔(11a)(11b)とを連通するように、斜めから柱(6)に捻じ込んで仮固定する。横長孔(22a)(22b)及び長孔(11a)(11b)は、前後に水平方向に延びるように設けられているから、バックプレート(2)及びボックス(1)は、横長孔(22a)(22b)及び長孔(11a)(11b)の長さ分、前後に移動可能となる。
その後、バックプレート(2)の枠板(21)に、図5に示すような、箱状の工事用カバー(23)をネジ止めにより固定し、この工事用カバー(23)の位置及び大きさに合わせて、施工前の壁板(5)に、矩形の開口(50)を開口させる。
これと同時に、ボックス(1)も手前に引き寄せるが、このとき、ボックス(1)の底面(10)に突設させたネジ軸(10a)を引っ張ることにより、ボックス(1)は手前に引き寄せ易く、ボックス(1)の開放端側のフランジ片(18)を、枠板(21)と共に、壁板(5)の開口(50)の周辺の裏面に密着させることができる。
なお、ネジ軸(10a)の突出端に、ナットを螺合しておけば、ナットに指をかけて引っ張ることができ、ボックス(1)を壁板(5)の裏側へ一層、引き寄せ易くなる。
そして、ボックス(1)の下面(14)の配線用孔(14b)から、グロメット(17)を介してボックス(1)内に挿入しておいた電気配線(43)を室内へ引き出し、電気コンセント(33)に接続させる。
表枠板(24)の右側辺の上下端部も同様な固定ネジ(64)で、枠板(21)の右側縁の上下端から内周縁(20)内に突出している突出部分にネジ止めする。これにより、壁板(5)の開口(50)の周辺域は、表枠板(24)と枠板(21)とで表裏から挟圧される。
その後、表枠板(24)の表面に化粧板(25)を取り付ければ、電気コンセント付きの埋設式ガス栓の取付工事が完了する。
電気配線(43)についても、同様に、閉塞板(16)及びグロメット(17)は脱着自在であるから、ボックス(1)の上面(13)の配線用孔(13b)にグロメット(17)を装着させれば電気配線(43)をボックス(1)の上方から内部へ挿通させることができ、下面(14)の配線用孔(14b)に閉塞板(16)を装着させれば、配線用孔(14b)を閉塞することができる。
また、ガス配管(42)や電気配線(43)の仕様変更等で、配管接続部(30)や電気配線(43)を挿通させる箇所を変更しなければならなくなった場合でも、ボックス(1)内の気密性を維持した状態で、配管用孔及び配線用孔の開放位置を容易に変更することができる。
なお、閉塞板(15)(16)の蓋部(15a)(16a)の形状は、配管用孔(12a)(13a)(14a)及び配線用孔(13b)(14b)を閉塞できる大きさであれば、円形に限ることはなく、他の形状でもよい。
さらに、上記実施の形態では、壁板(5)の裏側に設置する埋設式のガス栓について説明したが、床板にでも同様に設置可能であることは言うまでもない。
(12a)(13a)(14a) ・・・・配管用孔
(15)・・・・・・・・・・閉塞板
(15a) ・・・・・・・・・蓋部
(15b) ・・・・・・・・・脚部
(3) ・・・・・・・・・・ガス栓本体
(30)・・・・・・・・・・配管接続部
(31)・・・・・・・・・・プラグ部
(5) ・・・・・・・・・・壁板
(50)・・・・・・・・・・開口
Claims (4)
- 開口が形成された壁板の裏側に、前記開口に向かって開放するようにボックスが設置され、前記ボックス内に、一端にプラグ部が他端に配管接続部がそれぞれ延設されたガス栓本体が、前記プラグ部が前記開口側を向く姿勢で収容されると共に、前記配管接続部またはそれに接続させる継手部材が挿通可能な配管用孔が前記ボックスの所定の構成面に形成されている埋設式ガス栓の取付構造において、
配管用孔は、複数の構成面の各々に開放しており、
不要な前記配管用孔を閉塞する閉塞板が設けられ、
前記閉塞板は、前記配管用孔よりも大きな蓋部と、前記蓋部の少なくとも一つの中心線の両端から延設されると共にその基端部で折り曲げ自在な帯状の脚部とからなり、
前記脚部の基端部は、前記蓋部の外周縁よりも内側に位置すると共に、対向位置にある一対の脚部の基端部相互間の長さは前記配管用孔の中心線の長さよりも短く設定されている埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項1に記載の埋設式ガス栓の取付構造において、
前記ボックスは、ガス栓本体が固定され且つ前記壁板の開口周辺の裏面に添設させる矩形の枠板と前記枠板の一側辺から後方へ直角に延設されると共に前記壁板の裏側の柱の側面に取り付けられる調整板とから略L字状に形成されたバックプレートを介して固定され、
前記調整板には、水平方向に長い複数の横長孔が上下に平行に形成されていると共に、 前記ボックスの構成面のうち、前記調整板に対応させる一側面の、前記横長孔に対応する各位置に、横長孔と同形の長孔が形成されている埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項2に記載の埋設式ガス栓の取付構造において、
前記ボックスの底面に、開放部側に向かって突出する突起が設けられている埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の埋設式ガス栓の取付構造において、
前記ボックスには、ガス栓本体と共に電気コンセントが収容され、
前記電気コンセントが収容される電気コンセント収容域における前記ボックスの複数の構成面の各々には、電気配線を挿通させるための配線用孔が開放し、
不要な配線用孔は、前記閉塞板と同様な構成の閉塞板で着脱自在に閉塞され、使用される配線用孔には絶縁ゴム製のグロメットが着脱自在に装着される構成とした埋設式ガス栓の取付構造。
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